JP2010501129A - 平坦型可同調アンテナ - Google Patents

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Abstract

放射面(7)から垂直方向に離間して配置されかつ平面図で放射面(7)を完全に又は部分的に被覆する導電性の構造体(13,113)を少なくとも１つの電気構成部品(125)に直列にかつ／又は直流電流を通電可能に電気的に、容量的に又は動作可能に接続し、電気構成部品(125)を接地面(3)及び／又は一定の電位若しくは接地電位を有する基体(B)に接続した点に改良型平坦型可同調アンテナの特徴がある。
【選択図】図３

Description

本発明は、請求項１の前文に記載する平坦な構造を有する同調可能なアンテナに関する。
パッチアンテナ又は所謂マイクロストリップアンテナは、周知である。パッチアンテナは、導電性の基礎面と、基礎面を底部に配置する誘電性の支持材料と、誘電性の支持材料の表面に設けられる導電性の放射面とを通常備える。頂部の放射面は、通常支持材料の平面及び層に対して横向き、即ち直角に延伸する給電線に接続されて励起される。接続ケーブルとして特に使用される同軸ケーブルの外側導線は、一方の接続部で接地線に電気的に接続され、同軸ケーブルの内側導線は、頂部に配置される放射面に電気的に接続される。
同調可能なマイクロストリップアンテナは、例えば、下記特許文献１により公知である。周波数を同調する集積型バラクタダイオードは、パッチアンテナに使用される。
しかしながら、アンテナの周波数又は電波を同調するバラクタダイオードを使用するときの作動原理は、下記非特許文献１でも公知である。
光学的に制御されるＰＩＮ型ダイオードの周波数同調に使用される公知の方法を示す下記非特許文献２を引用する。ＰＩＮ型ダイオードは、パッチ面の平面内に配置されかつ追加の結合面に連結される。
周波数の同調に関する限り、特許文献２及び特許文献３でも非常に近似する原理が引用される。最後に、例えば、パッチ内で作用する周波数の同調に取り込まれる静電容量の使用も、下記特許文献４により公知である。しかしながら、パッチアンテナの非常に高価な公知の機械的同調法は、下記非特許文献３に引用される。
前記パッチアンテナとは無関係に、所謂「積層」パッチアンテナとしても、例えば、平坦構造の多層アンテナが、知られている。前記アンテナ型式により、アンテナの帯域幅を増大させ又は２つ以上の周波数帯域で確実に共振できる可能性がある。前記アンテナにより、アンテナ利得も改良できる。
米国特許第４,４７５,１０８号公報 米国特許第５,９４３,０１６号公報 米国特許第６,８６４,８４３号公報 米国特許第６,４６２,２７１号公報
米国電気電子学会編アンテナと伝播の処理法[（IEEE）（TRANSACTIONSON ANTENNAS AND PROPAGATION）]、１９９３年９月発行、第１２７３頁−第１２８０頁、ロッド・ビー・ウォータハウス著「バラクタダイオードを搭載するマイクロストリップパッチ要素の無限配列の走査性能（Scan Performance of Infinite Arrays of Microstrip Patch ElementsLoaded with Varactor Diodes）」 米国電気電子学会編アンテナと伝播の処理法、１９９３年９月発行、第３６１頁−第３６４頁、１９８６年、エー・エス・ダリューシュ著「段階的配列用光学調整パッチアンテナ（Optically Tuned Patch Antenna for Phased Array Applications）」 米国電気電子学会編アンテナと伝播の処理法、１９９６年１１月発行、第４８巻、第１５２１頁−第１５２８頁、エス・エー・ボカリ及びジェイエフ・チューリヒャ著「好都合に任意調整できる小型マイクロストリップパッチアンテナ（A Small Microstrip Patch Antenna with a Convenient Tuning Option）」
公知の前記アンテナ装置は、比較的高価な構造のため全て不利である。
公知の同調可能な前記アンテナでは、パッチアンテナに直接一体化して設けられる一連の別の構成部品を通常必要とすることが多い。この構造は、通常高価な開発費を要するのみならず、製造コストが増加する欠陥もある。
更に、同調可能なパッチアンテナの公知の入手方法では、市販のセラミック−パッチアンテナに使用も転用もできない難点がある。
最後に、公知の前記パッチアンテナを使用して、周波数を同調する方法が提案されても、提案された方法をアンテナ特性の制御に通常使用できない欠点もある。
これに対して、本発明の課題は、比較的僅かな費用で周波数を同調できかつ特にアンテナ特性も制御できる改良された平坦型可同調アンテナを提供することにある。その際、市販のパッチアンテナを使用して、本発明によるアンテナを製造できることが好ましい。
請求項１の構成要件によりこの課題が解決される。本発明の有利な実施の形態を他の請求項に記載する。
本発明による解決法により、多くの特徴を実現できる。
必要に応じて複雑に製造すべき追加の構成部品に要する相当の出費も微調整も必要なく、簡単な方法でアンテナ特性をアンテナにより制御できることが基本的な利点である。従って、高価な特別の開発費又は追加部品の高価な製造費を回避できる。しかしながら、特に、市販のパッチアンテナ、特に市販のセラミック−パッチアンテナを本発明の範囲内で使用できることが基本的な利点である。これは、−本発明の範囲内で使用するとき−特別に変更を要せず、本発明の範囲内に補完する必要がなく、全体的構成に価格上非常に有利である。その際、本発明の範囲内で周波数を同調して、アンテナの特性も制御できる。
本発明の平坦型可同調アンテナでは、最上部に配置される放射構造体のパッチ面が放射特性に不利に影響することと思われたが、極めて意外なことに、放射構造体の下方に配置される放射面の縁部より大きく、放射面の縁部を少なくとも部分的に覆いかつ放射面の縁部を越えて延びる縦寸法及び横寸法を備える放射構造体をパッチアンテナの最上部に設けることができる。
本発明の好適な実施の形態では、パッチアンテナ上に配置される金属構造体が、下方に配置されるパッチアンテナより縦方向及び横方向により大きい寸法を有するだけではない。少なくとも、金属構造体の変形、破壊等も許容され得る。また、例えば、機械的及び／又は電気的に互いに接続されない各金属構造体要素及び／又は各金属構造体領域に金属構造体を分割できる可能性がある。
いずれにせよ、本発明では、少なくとも直流電流を通電可能に電気接続、容量接続、直列接続及び／又は電気的構成要素又は構成要素群を使用して構成される電気的接続構造を介して電気的接続金属構造体が接地面（接地面）に接続される。従って、少なくとも本発明の好適な実施の形態では、少なくとも電気的接続構造、即ち、少なくとも１つの電気構成要素の相互接続を介して、前記導体の又は導電性の構造体は、接地面に接続される。このように、パッチアンテナ上での接地面と金属構造体との間を直接電気的に接続して、アンテナの特性を制御できるが、任意の電気構成部品を介して接続してもよい。例えば、電流制御される静電容量を構成するバラクタダイオードを相互接続要素として使用できる。これにより、パッチアンテナの周波数を同調することができる。
本発明の特に好適な実施の形態では、導電線を構成し又はそれ自体導電性の担持脚部又は支持脚部を使用して前記金属構造体と接地面とが電気的に接続される。その点では、同様に、例えば、パッチアンテナ上の金属構造体に一体に連結され、かつプレス成形、打抜き形成又は角除去によってのみ形成される金属構造体により、支持脚部又は少なくとも１つの支持脚部を構成することが好ましい。
必要に応じて付加的な電気構成部品又は構成要素を使用して、接地面に電気的に接続する多数の支持装置を金属構造体の周囲方向に特に同時に設けることが好ましい。ｎ角形状の金属構造体を使用するとき、ｎ個の脚部を設けることが好ましい。長方形又は正方形に形成される金属構造体の各面にて、中央領域に対応する導電性の支持脚部を配置することが好ましい。種々の部分構造体に分割される金属構造体では、各導電性の部分構造体に対し、少なくとも１つの導電性の支持脚部を設けることが好ましい。
金属構造体の代わりに、適宜の導電層により被覆する例えば誘電体形態の共通の非導電性の構造体も設けることができる。
その際、本発明の他の構成では、導電性の構造体、即ち所謂金属構造体は、例えば導体板上の銅面により形成される。その際、例えば、導体板の上面を金属で被覆するのに対し、導体板の下面では、電気構成部品（例えば、バラクタダイオード）は、金属板で覆われる。担持装置として設けられる担持脚部を、例えば、上方の導体板の金属被覆の境界面に接続し、貫通接点により電気構成部品に電気的に接続することが好ましい。他の構成では、電気構成部品も導体板の上面に配置される。
従って、本発明によるパッチアンテナは、頂部に配置される放射面に対して間隔をあけて追加の導電性の構造体が設けられ、積層パッチアンテナでは、導電性の接続を介して最上部に設けられるパッチ面（即ち、前記追加の放射面）を接地面に接触しないので、従来の意味での「積層」パッチアンテナを取り扱わない。
本発明による平坦型可同調アンテナの実施の形態を図面について以下詳細に説明する。
市販される従来のパッチアンテナの軸方向に沿う略示断面図 図１に示す公知のパッチアンテナの略示平面図 本発明による同調可能なパッチアンテナの一部を破断して示す略示側面図 図３の実施の形態の略示平面図 パッチアンテナの上方に配置される図４のパッチ要素とは異なる実施の形態による本発明のパッチアンテナの平面図 パッチアンテナの上方に配置されるパッチ要素に使用される担持装置を示す本発明によるパッチアンテナの図３と同様に一部を破断して示す側面図 図３とは異なる実施の形態を示す側面図 パッチアンテナの上方に配置される電気構造体に貫通する開口部を設けた本発明によるアンテナの更に異なる実施の形態を示す平面図 互いに分離する多数の電気構造体を有する更に異なる実施の形態の一部を破断して示す側面図 図８に示す実施の形態の平面図 図８及び図９に示す実施の形態を変更した実施の形態を示す平面図
図１の略示側面図と図２の略示平面図は、市販のパッチ放射器Ａ（パッチアンテナ）の基本構造を示し、図３以降は、より同調可能なパッチアンテナの変形例を示す。
軸Ｚに沿って重畳して配置される複数の面及び層を備える図１と図２に示すパッチアンテナを以下詳述する。
図１は、所謂、下面又は取付面1上に導電性の接地面3を設けたパッチアンテナＡの概略断面図を示す。接地面3上に配置される誘電性の支持部材5は、平面図上で接地面3の外形3'にほぼ対応して接地面3の側壁となる外形5'を有する。しかしながら、接地面3若しくは外形3'より大きいか又は接地面3若しくは外形3'より小さい寸法で誘電性の支持部材5を形成してもよくかつ／又は接地面3の外形3'とは異なる外形5'で支持部材5を形成してもよい。接地面3の外形3'は、ほぼｎ角形でもよくかつ／又は一般的ではないが、外形3'は、湾曲する部分を設け又は湾曲して形成してもよい。
誘電性の支持部材5は、接地面3の厚さのほぼ数倍に等しい十分な高さ又は厚さを有する。近似的に二次元面のみで構成される接地面3に対して、誘電性の支持部材5は、十分な高さ及び厚さを有する三次元体として構成される。
（接地面3に隣接して配置される）下面5bに対向する表面5a上に形成される導電性の放射面7も同様に近似的に二次元面とみなすことができる。支持部材5に形成される適宜の貫通孔又は溝部5c内を下方から横方向、特に放射面7に対して垂直に延伸する電気的な給電線9を介して放射面7を給電し励起することが好ましい。
詳細に図示しない同軸ケーブルは、パッチアンテナＡの下方に通常配置される接続部11に接続され、図示しない同軸ケーブルの内側導体は、直流電流（ガルヴァーニ電気）を通電可能に給電線9及び放射面7に接続される。図示しない同軸ケーブルの外側導体は、直流電流を通電可能にパッチアンテナＡの下方に配置される接地面3に接続される。
図１以降の実施の形態では、平面図で正方形状に形成されかつ誘電体5を有するパッチアンテナを示す。しかしながら、正方形状とは異なり、ほぼｎ角形状、適宜の外形又は湾曲する特有の外形に誘電体5の形状又は輪郭線5'を形成できる。
誘電体5上に載置される放射面7は、下方に配置される誘電体5と同一の外形又は輪郭線7'を有する。図示の実施の形態では、同様に誘電体5の輪郭線5'に適合する正方形に基本形状が形成されるが、ほぼ二等辺直角三角形状に切除した平滑面7''が２つの対向する端部に形成される。ほぼｎ角形の輪郭線又は外形で輪郭線7'又は湾曲する外形7'を形成してもよい。
しかしながら、ほぼ「立体（三次元体）」と呼べないほど薄い厚さで形成される放射面7は、接地面3と同様に、「二次元」面と呼ぶこともある。接地面3と放射面7の厚さは、通常１mm以下、通常０.５mm、特に０.２５mm、０.２０mm、０.１０mm以下である。
図３及び図４に示す本発明による同調可能なパッチアンテナでは、放射面7の側面及び上面から離間して、パッチアンテナＡ上にパッチ状の導電性の構造体13が付加的に配置され（図３）、パッチアンテナＡは、例えば、市販のパッチアンテナ又は（同様に、セラミック材料により誘電性の支持層5を構成する）所謂セラミック−パッチアンテナにより構成されるパッチアンテナであることが好ましい。
同調可能な前記パッチアンテナは、例えば、図３に線のみで示す基体Ｂ上に配置されるが、本発明によるアンテナでは、基体Ｂは、他のサービス信号を受信する別のアンテナと並置して組み込まれる自動車アンテナ用の基礎基体を構成する場合もある。本発明による同調可能なパッチアンテナは、例えば、特に、静止衛星による位置を決定するアンテナ及び／又は衛星波若しくは地上波信号、例えば、所謂ＳＤＡＲＳサービス信号を受信するアンテナとして使用される。しかしながら、他のサービス信号を受信するアンテナへの使用は、制限されない。
パッチ状の導電性の構造体13は、例えば、適宜の縦寸法及び／又は横寸法を有する金属板等の導電性の金属体又は（例えば、導電体又は導電板と同様の誘電板形態の）適宜の寸法を備える基板上に形成される導電層により通常構成される。
しかしながら、図４の平面図に示すように、長方形又は正方形の構造体とは異なる輪郭13'をパッチ要素13に付与してもよい。例えば、図４に示す角部領域13a等の縁部領域を公知のように除去して、パッチアンテナを特定の特性に適合させることができる。
図示の実施の形態では、パッチ状の導電性の構造体13の縦寸法及び横寸法は、一方で放射面7の縦寸法及び横寸法より大きくかつ／又は他方で誘電性の支持部材5及び／又は支持部材5の底部に配置される接地面3の縦寸法及び横寸法より大きい。
図５に示す異なる実施の形態の全体を平面図で略示するパッチ状の導電性の構造体（パッチ要素）13は、全体的又は部分的に凸状又は凹状に形成されかつ／又は湾曲する輪郭線若しくはｎ角形の輪郭又は湾曲輪郭とｎ角形との混合形状を含む不規則な外形又は輪郭13'に形成される。
図３に示すように、パッチ状の導電性の構造体13は、放射面7の上方に間隔17をあけて配置される。間隔17は、広範囲の寸法から選択される。例えば、間隔17は、可能な限り、０.５mm以上であり、０.６mm、０.７mm、０.８mm、０.９mm以上又は１mmに等しいかそれ以上が好ましい。通常１mmから２mm間の値、例えば、約１.５mm又は１mmから３mm、４mm又は５mm間の値を完全に選択することもできる。
他方、パッチ状の導電性の構造体13の間隔17は、誘電性の支持部材5の高さ又は厚さ15より小さいことが好ましい。最上部に配置される導電性の構造体13と放射面7との間隔17は、支持要素5の高さ又は厚さ15の９０%以下、特に８０%、７０%、６０%、５０%以下又は４０%以下、場合により３０%又は２０%以下に相当する寸法が好ましい。
図３〜図５に示すように、前記実施の形態では、導電性の構造体13は、平面状の頂板と、頂板に接続されて導電性の構造体13を保持する支持脚部213とを備え、放射面7の接地面3の反対側の放射面7から離間して基体Ｂ、接地面3かつ／又は放射面7に対して平行に平面状の頂板を配置することが好ましい。図示の実施の形態では、平面図の周囲方向にずれて縦壁13a毎に配置される支持脚部213は、接地面又は基体Ｂの基礎面に対して横向き、例えば垂直に延伸する。その際、図示の実施の形態では、パッチアンテナＡの接地面3は、基体Ｂの接地面に直流電流を通電可能に又は容量的に結合される。
即ち、支持脚部213を導電性材料により構成することが好ましい。特に、金属板の切断及び／又は打抜きによりパッチ状の導電性の構造体13を製造するとき、対応する支持脚部213が外周に同時に形成され、支持脚部213は、パッチ状の導電性の構造体13の平面状の頂板に対して横向き（直角）に延伸して、支持脚部213の自由端213aの縁部は、基体Ｂ上に機械的に固定され、基体Ｂ及び接地面3に電気的に接触される。
図示の実施の形態では、構造体13の内部又は下方に配置されるパッチアンテナＡの縦方向寸法と横方向寸法より大きい縦方向寸法と横方向寸法で導電性の構造体13が形成されるので、支持脚部213は、誘電体5の側壁から距離313だけ離間してパッチアンテナＡの接地面3又は基体Ｂの接地面から垂直に延伸する。
しかしながら、導電性の構造体13の他の位置で構造体13の平面状の頂板に接続され又は当接する支持脚部213が多少でも基本的に使用される。
これに対して、図５は、斜めに対向する２つの支持脚部213のみを使用する実施の形態を示す。
しかしながら、完全な導電性の支持脚部213の代わりに、例えば、導電性の下面若しくは上面又は共通の表面を含む導電性の外側層のコーティング面を備えるプラスチック製の支持脚部213を使用することもある。この場合、例えば、適宜の導電層又は金属層により被覆される非導電性材料により構成される適宜の支持脚部213により支持され又はハウジングにより一体に形成される基板又は誘電体を放射面7の上方にかつ平行に構造体13として設けることができる。
図６では、例えば、導電層で被覆される支持脚部213、別体の平行な電線又は導線が導出される支持脚部213又はそれ自体導電性の支持脚部213は、特に、基体Ｂの形態に形成される導電性の接地面又は基礎面に電気構成部品125の相互接続部を介して接続される。
このために、バラクタダイオード125'を設ける図６に示す実施の形態では、直流電流の接続構造を形成せずに接地面3又は基体Bに形成される適宜の貫通孔を通る導電性の支持脚部213の自由端は、例えば、バラクタダイオード125'形態の電気構成部品125の接続点125aに直流電流を通電可能に電気的に接続され、電気構成部品125の第２の接続点125bは、接地面3又は基体Bに電気的に接続される。
前記構成により、バラクタダイオード125'に流れる電流を制御して静電容量を変更又は調整して、得られるパッチアンテナの周波数を調整でき、完全にアンテナの特性を通常制御できる。
例えば、導電性材料ではなく、導体板（誘電体）により接地面又は基体Ｂが基本的に構成される。これは、アンテナを支持する上面側を部分的に金属で被覆し、特に、必要に応じて、バラクタダイオード125,125'の形態の表面実装型デバイス（ＳＭＤ）等の追加の構成部品を下面側に設けるためである。従って、導体板B形態で構成される基礎の放射面上に取り付けられる電気構成部品125、特に表面実装型デバイスの構成部品125に図６ａに示す導電性の脚部213（又は脚部213に構成された導電性のレーン又は共通のライン）を接続点125aで接続し、導体板Bの下面に構成される接地面303に貫通接点125cを介して他方の接続点125bを直流電流を通電可能に電気的に接続することが好ましい。
同様に、（図６に示すように）導体板Ｂの下面直下に構成部品125が必然的に設けられ又は装備される。この場合も、例えば、貫通接点125cを介してかつ支持脚部213と構成部品125との界面を接着する導電性半田を介して、導体板Ｂの下面に設けられる構成部品125に支持脚部213を電気的に接続して、導体板Ｂの上面に直流電流を通電しかつ構成部品125に直流電流を通電することができる。
ところで、図６ａでは、例えば、パッチ3の下方、即ち導体板Ｂとして構成される基体の上面に金属被覆層（例えば、銅コーティング層）403も設けられる。貫通接点（図６ａに図示せず）介して直流電流が通電可能に下方の（即ち、導体板Ｂの下面上の）接地面303に電気的に接続される金属被覆層403は、パッチ3の接地面（アース）への容量結合を改良することができる。図６ａでは、（必然的に、直流電流を通電可能に接続側125aに電気的に接続せずに）表面実装型デバイスの構成部品125を左右に又は平面上越えて金属被覆層403を延伸させてもよい。
図５について説明したパッチ状の導電性の構造体13のように、開口部又は孔29を図７の略示平面図に例示する。通常半田付けにより給電線9を放射面7に接続する各領域に開口部又は孔29を設けることが好ましい。その理由は、（例えば、図８に示す更に他の実施の形態でも、理由が明らかなように）放射面7の上面上に突出する盛りハンダ31を開口部又は孔29の位置に通常形成するためである。導電性の構造体13に隣接する放射面7との間に非常に僅かな間隙17のみを設けても、開口部又は孔29により、構造体13の下に配置される通常市販のパッチアンテナＡ上の盛りハンダ31と導電性の構造体13とが電気的に接触せず、通常給電線9の上端の放射面7上に確実に盛りハンダ31を形成できる。
下記に説明する図８及び図９は、別の実施の形態を示し、図８は、図９のVIII−VIII線に沿う略示側面図であり、図９は、異なる実施の形態の略示平面図である。
図８及び図９に示す実施の形態は、単一で一体構造型の導電性の構造体13ではなく、平坦な形態を有する導電性の多数の構造体13を形成する点で、前記実施の形態とは異なる。図示の実施の形態では、パッチ状の導電性の複数の構造体要素113は、互いに共通する平面内に配置されかつ隣接する放射面7、接地面3及び基体面Bに対して平行に配置される。しかしながら、必要に応じて、種々の又は異なる高さ面にも複数の構造体要素113を配置することができる。互いに又は放射面及び接地面等に対して必ずしも平行に配置せずに、必要に応じて互いに少なくとも僅かに傾斜する角度で複数の構造体要素113を配置してもよい。
（場合により前記電気構成部品の相互接続のもとでの）接地面への接続線としての別体の電線を設けずに、対応する支持脚部113により導電性の各構造体要素13,113を支持し保持して、電気的に接続することが好ましい。
この実施の形態では、上方の放射面7上に配置される導電性の構造体要素113により、平面図上少なくとも部分的に放射面7を覆うように、パッチアンテナＡに対し側方に間隔313をあけて支持脚部213が配置される。構造体要素113が放射面7の比較的僅かな平面部分のみを覆うように、放射面7の対応する側長寸法より明らかに短い縦寸法で構造体要素113が形成される。
図８及び図９に示す実施の形態では、例えば、導電性の構造体13,113の周縁113'に支持脚部213が機械的及び／又は電気的に接続される。
その際、図８及び図９の実施の形態に示す構造体要素13,113は、導電性を有し又は導電層により被覆され、各構造体要素13,113の長さは、パッチアンテナＡの頂部に配置される放射面7の対応する長さの５%から９５%、特に１０%から９０%であり、これらの範囲の任意中間値を有することが好ましい。有利な長さの範囲は、パッチアンテナＡ及び／又はパッチアンテナＡの頂部に配置される放射面7の対応する長さのほぼ１０%から６０%、特に２０%から５０%である。その際、図９の実施の形態では、例えば、図９の上下に配置される各構造体要素113に関して、構造体（パッチ要素）13の関連する縦寸法に平行な方向に測定する縦寸法は、図９の左右に配置される構造体（パッチ要素）13の縦寸法より大きい。縦寸法差にも、所望の微調整を行うことができる。
図８及び図９の構造体要素13,113の各横伸寸法は、パッチアンテナＡを覆う方向にて、１０%から９０%、かつ２０%から６０%、例えば３０%から５０%、又は３０%から４０%の間にほぼ等しい大きさであることが好ましい。その際、図９の平面図にてパッチアンテナＡをその誘電体により覆う構造体要素113の平面部分は、構造体要素113の平面の少なくとも２０%以上、特に３０%又は４０%又は５０%以上が好ましい。図９の平面図に示す上方の放射面を覆う構造体要素の平面部分は、図９の平面図による対応するパッチ要素113の平面の少なくとも５%以上、特に１０%、２０%、好ましくは３０%以上である。
図１０に示す実施の形態は、図９に示す原理と同一である。図９に示す導電性の構造体13,113は、機械的に独立する導電性の構造体として構成されず、特に誘電板の形態、例えば、所謂導電板形態の非導電性の基板上の導電面として構成する点で異なる。誘電性の支持材料又は誘電性の基板に参照符号413を付す。基板413も、同様に４本の脚部、即ち各側で１つの脚部213により機械的に支持され、図９及び前記例で説明したように、導電性の構造体要素13,113は、同様に接地電位の導電板状の基板413に電気的に接続される。
Ａ・・パッチアンテナ、 Ｂ・・基体、 1・・取付面、 3・・接地面、 5・・誘電性の支持部材、 7・・放射面、 9・・給電線、 11・・接続部、 13・・導電性の構造体、 15・・高さ又は厚さ、 17・・間隔、 29・・開口部又は孔、 31・・盛りハンダ、 113・・構造体要素、 125・・電気構成部品、 125'・・バラクタダイオード、 213・・支持脚部、 303・・接地面、 313・・側壁、 403・・金属被覆層、 413・・誘電性の基板、

Claims (28)

  1. 導電性の接地面(3)と、
    接地面(3)に対して本質的に平行にかつ間隔をあけて配置されて延伸する導電性の放射面(7)と、
    放射面(7)に電気的に接続される導電性の給電線(9)と、
    接地面(3)と放射面(7)との間に配置される誘電性の支持部材(5)と、
    接地面(3)に対して放射面(7)の反対側に放射面(7)に対して間隔をあけて配置される導電性の構造体(13,113)とを備え、
    放射面(7)から間隔をあけた位置に導電性の構造体(13,113)を保持する支持装置(19)と、
    軸(Z)に沿って側壁を伴って又は側壁なしに互いに重なって配置される複数の層を備える平坦構造の同調可能なアンテナ、特にパッチアンテナにおいて、
    放射面(7)から垂直に離間する導電性の構造体(13,113)は、平面図上放射面(7)を完全に又は部分的に被覆し、
    少なくとも１つの電気構成部品(125)の相互接続を介してかつ直流電流を通電可能に電気的に、容量的に又は直列に、一定の電位又は接地電位を有する基体(B)又は接地面(3)に導電性の構造体(13,113)を接続したことを特徴とする多層アンテナ。
  2. 接地面(3)、接地電位又は基体(B)に対して導電性の構造体(13,113)を支持する少なくとも１つの支持脚部(213)により支持装置(19)を構成した請求項１に記載の多層アンテナ。
  3. 支持脚部(213)は、導電性を有し又は導電層を備える請求項２に記載の多層アンテナ。
  4. 支持脚部(213)は、非導電性を有し、好ましくは誘電体により構成され、導体接続又はワイヤ接続を介して接地電位(3,B)に導電性の構造体(13,213)を接続した請求項２に記載の多層アンテナ。
  5. 導電性の構造体(13,13')は、一体に形成又は結合される面を備える請求項１〜４の何れか１項に記載の多層アンテナ。
  6. 導電性の構造体(13,13')は、導電性の構造体(13,113)が構成する導電面により縁が包囲される少なくとも１つの開口部(29)を備える請求項１〜５の何れか１項に記載の多層アンテナ。
  7. 導電性の構造体(13,113)の最大縦寸法又は最大横寸法は、誘電性の支持部材(5)又は接地面(3)の最大縦寸法又は最大横寸法より大きいか又は最大縦寸法又は最大横寸法に等しい請求項１〜６の何れか１項に記載の多層アンテナ。
  8. 導電性の放射面(7)の対応する平面部分から垂直方向に離間しかつ平面図上放射面(7)を少なくとも部分的に覆う導電性の複数の構造体、構造体要素又は構造体装置(113)を設けた請求項１〜６の何れか１項に記載の多層アンテナ。
  9. 少なくとも１つの構造体要素(113)の各側(13a)を好ましくは少なくとも１つの支持脚部(213)により保持する請求項８に記載の多層アンテナ。
  10. 放射面(7)に対して互いに同一の高さ位置、即ち同一の離間間隔(17)でかつ放射面(7)に平行に複数の構造体要素又は構造体装置(113)を配置した請求項８及び９に記載の多層アンテナ。
  11. 放射面(7)に対して離間する種々の高さ位置、即ち種々の間隔(17)でかつ放射面(7)に対向して複数の構造体要素又は構造体装置(113)を配置した請求項８及び９に記載の多層アンテナ。
  12. 種々の異なる傾斜角度で互いに重なって複数の構造体要素又は構造体装置(113)を配置した請求項８〜１０の何れか１項に記載の多層アンテナ。
  13. 少なくとも１つの電気構成部品(125)を介して接地電位(3,B)に導電性の構造体(13,113)を接続した請求項１〜１２の何れか１項に記載の多層アンテナ。
  14. 電流制御される種々の静電容量（接合容量）を調整して、アンテナ装置の周波数を同調できるバラクタダイオード(125')により導電性構成要素(125)を構成した請求項１３に記載の多層アンテナ。
  15. 放射面(7)の上方に間隔(17)をあけて導電性の構造体(13,113)を配置し、
    間隔(17)は、０.５mm以上、好ましくは０.６mm、０.７mm、０.８mm、０.９mm以上又は特に１mm以上である請求項１〜１４の何れか１項に記載の多層アンテナ。
  16. 間隔(17)は、５mm以下、特に４mm、３mm以下、又は２mm以下である請求項１５に記載の多層アンテナ。
  17. 誘電性の支持部材(5)の厚さの少なくとも１０%、好ましくは、少なくとも２０%又は３０%の間隔(17)を放射面(7)の上方にあけて導電性の構造体(13,113)を配置した請求項１〜１６の何れか１項に記載の多層アンテナ。
  18. 誘電性の支持部材(5)の高さの１００%以下、特に８０%以下、特に６０%以下、好ましくは４０%以下の間隔(17)を放射面(7)の上方にあけて導電性の構造体(13,113)を配置した請求項１〜１７の何れか１項に記載の多層アンテナ。
  19. 導電性の構造体(13,113)の平面に対して垂直にかつ／又は接地面(3,B)に対して垂直に少なくとも１つの支持脚部(213)を配置した請求項１〜２８の何れか１項に記載の多層アンテナ。
  20. 導電性の構造体(13,113)の平面に対して垂直とは異なる角度にかつ／又は接地面(3,B)に対して垂直とは異なる角度に少なくとも１つの支持脚部(213)を配置した請求項１〜１９の何れか１項に記載の多層アンテナ。
  21. 好ましくは誘電性の基板(413)の形態の薄膜状、フィルム状又は板状の基礎部分を導電性の構造体(13,113)に設けた請求項１〜１９の何れか１項に記載の多層アンテナ。
  22. 導電面として複数の導電性の構造体又は構造体要素(13,113)を誘電性の基板(413)上に形成した請求項１〜２１の何れか１項に記載の多層アンテナ。
  23. 導電材料、特に金属により導電性の構造体(13,113)を構成した請求項１〜２２の何れか１項に記載の多層アンテナ。
  24. 導電性の構造体(13,113)の中央部分又は基礎部分(113)の周縁(113')に支持脚部(213)を形成した請求項１〜２３の何れか１項に記載の多層アンテナ。
  25. 金属板の切断又は打抜き及びその後の角除去により、導電性の構造体(13,213)の支持脚部(213)を形成した請求項１〜２４の何れか１項に記載の多層アンテナ。
  26. パッチアンテナ(A)を配置する側に、少なくとも１つの電気構成部品(125)又はバラクタダイオード(125')を配置して、前記請求項の少なくとも他の１つを組み合わせた請求項１３又は１４に記載の多層アンテナ。
  27. 導体板(B)のパッチアンテナ(A)に対向する側に接地面を形成し、
    貫通接点(125c)を介して電気構成部品(125)又はバラクタダイオード(125')を接地面に接続した請求項２６に記載の多層アンテナ。
  28. 板又は基体(B)の下面に配置した電気構成部品(125)又はバラクタダイオード(125')の一方の接続側(125a)及び他方の接続側(125b)をそれぞれ導電性の構造体(13,113)及び接地面電位(3B)に接続して、前記請求項の少なくとも他の１つを組み合わせた請求項１３又は１４に記載の多層アンテナ。
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