JP2010500553A - 画像データを取得するシステム及び方法 - Google Patents
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Abstract
例示的な実施の形態によれば、検査中の対象物を検査する画像形成システム100は、スキャニングユニットを有しており、スキャニングユニットは、放射線源106,108及び検出ユニット107,109を有する。スキャニングユニットは、放射線ビーム123を放出し、放射線ビームは、検査中の対象物が移動する間に検査中の対象物の予め決定された領域がスキャンされるように、検査中の対象物の線形の動きに追従する。
Description
本発明は、画像データを取得するシステム及び方法、コンピュータ読取り可能な記録媒体及びコンピュータプログラムに関する。特に、本発明は、手荷物の高いスループットを有する手荷物検査向け円錐ビームコンピュータ断層撮影システムに関する。
対象物の画像を生成するシステムは、幾つかの技術的分野で広範囲に普及している。特定の商業の関心の1つの領域は、多数の瞬間で使用することができるが、航空機での荷物をスキャンするために特に使用される高速バゲージスキャナである。特定の商業の関心の別の領域は、メディカルスキャナの分野である。既に公知且つ広範囲に普及されたコンピュータ断層撮影(CT)装置に加えて、回折によるスキャニング装置と同様に、いわゆる散乱型コンピュータ断層撮影装置の比較的新たな分野が展開されている。
手荷物の検査と同様に医療での使用のため、商業用のコンピュータ断層撮影(CT)スキャナ及びCアームシステムにおいて、散乱ではない、送出された放射線の減衰が一般に使用される。これらのシステムは、従来のX線画像形成におけるサンプルのX線画像をシンプルに提供するのではなく、様々な計算技術を使用して、測定されたX線データから、サンプルにおける異なる位置でのサンプルのX線減衰特性を計算する。
たとえば、WO2006/027756は、たとえば20keVと150keVとの間の所定のエネルギーレンジにおける物質とX線フォトンとの相互作用は、光電子の吸収と散乱とにより記載することができる点を開示している。2つの異なるタイプの散乱が存在する。一方ではインコヒーレント又はコンプトン散乱、及び他方ではコヒーレント又はレイリー散乱である。コンプトン散乱は角度につれて緩やかに変化し、レイリー散乱は、強く前方に向けられ、それぞれの材料のタイプに特徴のある個別の構造を有する。さらに、コヒーレントX線散乱は、半導体産業における材料の分子構造を分析するとき、X線結晶学又はX線回折で使用される一般的な技術又はツールである。得られる分子構造の関数は、材料のフィンガープリントを提供し、良好な判別を可能にする。たとえば、プラスティック爆弾は、無害の食料品から区別することができる。
コヒーレントな散乱によるコンピュータ断層撮影(CSCT)は、非常に前途有望な技術であるが、これを荷物検査の分野に適用するときに問題が存在する。たとえば、係るアプリケーションは、スループット、ダークアラーム及び発見に関して厳しい要件を提示する。
したがって、公知のCT/CSCTシステム及び方法に対する改善が望まれている。
したがって、公知のCT/CSCTシステム及び方法に対する改善が望まれている。
本発明の第一の態様によれば、検査中の対象物を検査する画像形成システムが提供され、当該システムは、放射線源を有するスキャニングユニットと、検出ユニットとを有しており、スキャニングユニットの放射線源は、検査中の対象物が移動する間に検査中の対象物の予め決定された領域がスキャンされるように、検査中の対象物の線形な移動に追従する放射線ビームを放出するために適合される。
本発明の第二の態様によれば、検査中の対象物の画像データを取得する方法が提供され、当該方法は、放射線源を含むスキャニングユニットを有する画像形成システムを使用し、当該方法は、検査中の対象物が線形に移動する間に検査中の対象物の予め決定された領域がスキャンされるように、放射線源の放射線により検査中の対象物の線形な動きに追従するステップ、及び放射線源の放射線が検査中の対象物の線形な動きに追従する間に検査中の対象物を示す画像データを取得するステップを含む。
本発明の更なる態様によれば、検査中の対象物の画像データを取得するプログラムが記憶されるコンピュータ読取り可能な記録媒体が提供され、プロセッサにより実行されたとき、前記プロセッサに本発明の方法の態様を実行させる。
本発明の更なる態様によれば、検査中の対象物の画像データを取得するコンピュータプログラムが提供され、当該プログラムは、プロセッサにより実行されたとき、前記プロセッサに本発明の方法の態様を実行させる。
実施の形態では、検査中のオブジェクトを検査する画像形成システムが提供され、当該画像形成システムは、放射線源を有する1つのスキャニングユニット及び検出ユニットを有しており、放射線源は、たとえばバッグ又はスーツケースのような荷物といった検査中の対象物の線形な動きに追従するために適合される。特に、用語「追従“following”」とは、たとえば空港での荷物のセキュリティチェックの分野で知られているバッゲージスキャナの運搬ベルト又はコンベアベルト上でリニアなやり方でバッグが移動されるが、放射線ビームが常にバッグにおける同じ領域に衝突又は交差するように、放射線源により放出される放射線が制御されることを意味する。特に、放射線ビームの方法は、スキャンされる荷物における同じ予め決定された領域で交差又は散乱する。
バッグに追従可能な少なくとも1つのスキャニングユニットの使用により、時間当たりの増加されるバッグ数のシステム要件を達成するため、スループットが増加され、この要件は、間違った警報の更なる検査のためのバッグの停止を可能にしないが、代わりに、いわゆる「オンザフライ」のアラームの分解能を必要とする。例示的な実施の形態に係る3次元の画像形成システムを使用することで、公知の荷物の検査が簡略化される場合がある。特に、スキャニングユニット、すなわちスキャニングユニットの放射線源により放出される放射線の方向がその線形の動きにおいて荷物に追従しない従来のシステムのケースにおけるよりも長いスキャニング期間が実行される間、スキャニングの間に荷物が停止されないという事実のためにスループットが増加される場合がある。
以下では、本発明の上述された態様の更なる実施の形態が記載される。
実施の形態では、画像形成システムは、プレスキャニングユニットを更に有しており、プレスキャニングユニットは、更なる放射線源及び更なる検出ユニットを有し、プレスキャニングユニットは、検査中の対象物の3次元画像を示す第一のデータセットを取得するために適合される。
実施の形態では、画像形成システムは、プレスキャニングユニットを更に有しており、プレスキャニングユニットは、更なる放射線源及び更なる検出ユニットを有し、プレスキャニングユニットは、検査中の対象物の3次元画像を示す第一のデータセットを取得するために適合される。
たとえば、プレスキャニングユニットは、標準的なコンピュータ断層撮影装置、又は、サブスキャニングユニットのそれぞれが互いにオフセットを有するようなやり方で構成される幾つかのサブスキャニングユニットを有するスキャニングユニットのような、検査中の対象物の3次元画像を表すデータを取得する別の適切な装置である場合があり、サブスキャニングユニットのデータセットは、擬似3次元情報を少なくとも表し、たとえばサブスキャニングユニットは、検査中の対象物の線形の動きに平行な回転軸を有する回転方向に関して互いに30°のオフセットを有する場合がある。プレスキャニングユニットは、第一のスキャニングユニットとも呼ばれ、バッグの線形の動きに追従するためにスキャニングユニットが調節される放射線ビームを放出するスキャニングユニットは、第二のスキャニングユニットと呼ばれる。
したがって、2つのスキャニングユニットを有する画像形成システムが提供され、1つのスキャニングユニットは、線形に移動されるバッグを追従するために調整される。したがって、対応するスキャニングユニットにより放出される放射線ビームは、検査中の対象物と同じ速度で線形に移動し、これにより、回折又は散乱に基づいたそれぞれの荷物の検査のための十分な時間を有しつつ、荷物のスキャニングが高いスループットで行なわれる。2つのスキャニングユニット、したがってたとえばX線管といった2つの放射線源及びたとえばX線検出ユニットといった2つの検出ユニットを有するシステムを提供することで、たとえば特定の異なるX線検出ユニット及び/又は検出原理に対してテーラリングされるX線管といった2つの異なる放射線源を使用することができる。このテーラリングは、エネルギースペクトル及び/又は放射線強度に準拠される場合がある。
係る画像形成システムを使用することで、公知の荷物の検査が簡略化される場合がある。従来技術に係る公知の荷物検査装置では、CTスキャナ又はCTシステムは、3次元画像を表すデータを取得するその高い感度及びその可能性のため、第一のレベルシステムとして使用される。しかし、従来のCTシステムの結果の低い特異性のため、多数の誤った警報が発生され、したがって更なる検査が必要とされる。従来技術によれば、誤りを起こし易いオンスクリーンのアラームの分解能又は手による検査により行なわれる。また、低速のX線回折マシンは、従来のシステムで使用される場合があるが、高いスループットの要件を満たさない。本発明の実施の形態により提案されるように、放射線の線形の動きが荷物の縦運動に整合するように、1つのスキャニングユニットの放射線の方向を移動させることで、搬送ベルトは、検査の間に停止される必要がなく、これにより、本発明の実施の形態に係る画像形成システムにおいて疑いのある荷物の保持時間を減少することで、スループットが増加される場合がある。
1実施の形態では、画像形成システムは、再構成ユニット及び/又は判定ユニットを更に有しており、再構成ユニットは、第一のデータセットから検査中の対象物の2次元及び/又は3次元画像を再構成し、判定ユニットは、検査中の対象物の予め決定された領域を判定する。たとえば、予め決定された領域は、バッグ又はスーツケースにおける疑わしい領域である場合がある。さらに、判定ユニットは、検査中の対象物が、プレスキャニングユニットにより取得された第一のデータセットから再構成された画像に基づいて、予め決定された基準に従ってスキャニングユニットによりスキャニングされるかを判定する。さらに、再構成ユニットは、バッグの線形の動きに追従するスキャニングユニット、すなわち第二のスキャニングユニットの検出ユニットにより取得されたデータから画像を再構成する。
係る再構成ユニットは、従来技術でよく知られており、実現される適切なソフトウェアを有するコンピュータ又はプロセッサとして実現されるか、又は適切なハードウェアは色の形式で提供される場合がある。たとえば、適切なアルゴリズムは、L.A.Feldkamp, L.C.Davis and J.W.Kress “Practical cone-beam algorithms”, J.Opt.Soc.Am.A6, pp.612-619, 1984, K.Taguchi and H.Aradate “Algorithm for image reconstruction in multi-slice helical CT”, Med. Phys, 25, pp.550-561, 1998, and M.Grass, Th Kohler and R.Proksa “3D cone-beam CT reconstruction for circular trajectories”, Phys. Med. Biol. 45, pp.329-347, 2000から知られている。
たとえば、判定ユニットは、対象物の領域が疑わしい、不明瞭な、疑いを抱く又は潜在的に危険なアイテムを示すかを判定する。たとえば有機物質と金属物質との間で区別するといった、X線の放射線の異なる吸収の領域の間で区別するため、基準が特に設定される。シングルエネルギーCTでは、この区別は、検査中の対象物の領域の再構成された密度に基づくか、又は線形の減衰係数に基づく。デュアルエネルギーCTでは、この区別は、いわゆる実効原子番号に基づいており、これは、S.Naydenov “Multi-energy radiography for non-destructive testing of materials and structures for civil engineering”, in Proceeding of the International Symposium on Non-Destructive testing in Civil Engineering 2003, ISBN 3-931381, poster contribution P037に詳細に記載されている。
画像形成システムの実施の形態では、放射線源はX線管であり、検出ユニットはX線検出ユニットであり、X線検出ユニットは、X線管により放出され、検査中の対象物により散乱された後の放射線を検出することで第二のデータセットを取得する。好ましくは、スキャニングユニット、すなわち第二のスキャニングユニットは、回折の検出器ユニットを有する。
係る回折検出器ユニットは、CSCTに比較して簡略化され、散乱された放射線に基づくスキャニングユニット向けに使用され、X線管を有するスキャニングユニットと、対応する回折検出器ユニット、すなわち、たとえばスーツケースである検査中の対象物により散乱される放射線を検出する検出ユニットとを有する。CSCTとは対照的に、係るスキャニングユニットは、検査中の対象物の周りでスキャニングユニットを回転することでデータセットを取得し、すなわちスキャニングユニットは、回転可能なギャントリに搭載されていない。好ましくは、第二のX線管は、いわゆるペンシルビームを発生し、第二の検出ユニットは、回折セットアップから構成される場合がある。好ましくは、CSCT向けに使用されるX線管は、いわゆるハイパワーチューブであり、すなわち標準的なCT向けのX線管により要求されるよりも高い放射線強度を示す。この出願では、用語「標準的なCT」とは、検査中の対象物を通過した放射線を検出するスキャニングユニットを有するCT、すなわち、X線管と対応するX線検出ユニットがそれらの間の検査中の対象物を有して互いに対向して配置されるシステムを記載するために使用される。
画像形成システムの実施の形態では、第一のスキャニングユニットは、第一のX線管と第一のX線検出ユニットを有しており、第一のX線検出ユニットは、検査中の対象物を通過した後に第一のX線管により放出された放射線を検出することで第一のデータセットを取得する。すなわち、第一のスキャニングユニットは、標準的なコンピュータ断層撮影システムのスキャニングユニットにより形成され、検査中の対象物の周りを回転する。
係る第一のスキャニングユニットは、高いスループットを示し、特に、荷物のスキャニングシステム向けの第一のレベルのスキャニングユニットとして有効である。第一のデータセットは、疑わしい荷物における領域であって、第二のスキャニングユニットにより後にスキャンされる領域を判定するために使用される。さらに、第一のデータセットは、荷物が第二のスキャニングユニットによりスキャンされるかを判定するために使用され、すなわち、疑わしい領域が荷物に発見されない場合、スループットが増加されるように、第二のスキャニングユニットによりスキャニングが不要となる。
たとえば、第一のX線スキャニングユニットは、複数の検出器エレメントを有し、及び/又は第二のX線スキャニングユニットは、複数の検出器エレメントを有する。
たとえば、第一のX線検出ユニットは、検出器エレメントを統合することで形成され、第二のX線検出ユニットは、検出器エレメントをエネルギー分解することで形成される。第一のX線管と第一のX線検出ユニットは、標準的なコンピュータトモグラフィ(CT)を実行する第一のスキャニングユニットを形成する。
実施の形態では、画像形成システムは、ガイドウェイを更に有しており、スキャニングユニットは、予め決定された速度でガイドウェイに沿って線形に移動する。すなわち、第二のスキャニングユニットは、ガイドウェイに沿って長手方向に移動される。たとえば、安宅締め決定された速度は、検査中の対象物が線形に動く速度に対応するか、及び/又は等しい。スキャニングユニットは、検査中の移動する対象物に関して、両方向又は反対方向、すなわち前方向及び後方向でガイドウェイに沿って移動される。第二のスキャニングユニットが移動されるガイドウェイを提供することは、検査中の移動する対象物と共に第二のスキャニングユニットを移動させる可能性を提供する効果的な方法である。
実施の形態では、画像形成システムは、トランスポートメカニズムを更に有しており、このトランスポートメカニズムは、検査中の対象物を運搬する。このトランスポートメカニズムは、たとえばコンベアベルト又はトランスポートベルトである。たとえば、とたんすポートメカニズムは、予め決定された速度で検査中の対象物を運搬し、第二のスキャニングメカニズムは、同じ予め決定された速度でガイドウェイに沿って移動される。第二のスキャニングユニットのトランスポートメカニズムの速度への適応は、スキャニングユニット自身を適応させるか、又はガイドウェイを適応させることで実行され、たとえばモータは、スキャニングユニットに実現されるか、又はトランスポートメカニズムの荷物に沿って移動可能なマウンティングに固定されるスキャニングユニットを移動させるガイドウェイに実現される。
同じ速度で検査中の対象物と第二のスキャニングユニットとを移動させる可能性を提供することで、たとえばバッグである対象物を停止する必要がないので、対象物のスキャニングを簡略化することが可能であり、したがって画像形成システムのスループットを増加することができる。
実施の形態では、画像形成システムは、制御ユニットを更に有しており、制御ユニットは、トランスポートメカニズムの速度及び/又は第二のスキャニングユニットの速度を制御する。制御ユニット及び/又は第二のスキャニングユニット及び/又はガイドウェイは、同様に調節され、第二のスキャニングユニットは、後方、すなわちトランスポートメカニズム上の対象物の移動方向とは逆に移動される。したがって、次の検査中の対象物について再びスキャニングユニットを使用することが可能である。特に、制御ユニットは、検査中の対象物と同期して第二のスキャングユニットを移動させる。
実施の形態では、画像形成システムは、複数のスキャニングユニット及び複数のガイドウェイを更に有する。複数のガイドウェイのそれぞれは、移動可能なやり方で複数のスキャニングユニットのそれぞれの1つを受ける。
たとえば、複数の第二のスキャニングユニットを提供することで、複数の第二のスキャニングユニットのそれぞれは、コヒーレントな散乱検出ユニットとして形成されるか、又は回折散乱検出ユニットを有して形成され、複数の第二のスキャニングユニットが連続的なやり方で使用される場合があるので、高いスループットを有する3次元の画像形成システムを提供することができる。すなわち、第一の疑いのある対象物、すなわちバッグ、又は第一のバッグの領域は、第一、第二のスキャニングユニットを使用してスキャニングされ、第二のスキャニングユニットは、第二の疑いのある対象物又は第二の対象物の第二の領域をスキャンするために使用される。対象物をスキャンするために使用中ではない第二のスキャニングユニットは、更なる対象物の検査のために使用されるように、後方、すなわち検査中の対象物の移動方向とは逆に運搬される。これを可能にするため、好ましくは、複数のスキャニングユニットのそれぞれは、予め決定された速度でガイドウェイに沿って移動される。特に、スキャニングユニット及び/又は制御ユニットは、検査中の対象物と同期して、すなわちスキャニングの間に、それぞれの第二のスキャニングユニットがスキャンされるべき対象物の同じ領域、特に検査中の対象物の疑いのある領域に常に向けられるやり方で移動する。たとえば、複数の第二のスキャニングユニットのそれぞれは、最初に記載された第二のスキャニングユニットに関して上述されたのと同じやり方で調整される。さらに、第二のスキャニングユニット及び/又は制御ユニットは、第二のスキャニングユニットのそれぞれが独立に移動可能であるように調整される。
画像形成システムの実施の形態では、複数の第二のスキャニングユニットは、互いに関して移動される。たとえば、移動は、Φ方向においてである。Φ方向における移動は、30°と120°の間であり、好ましくは、移動は実質的に45°である。すなわち、第二のスキャニングユニットは、互いに関して移動され、特に第二のスキャニングユニットの移動方向に関して配置され、すなわちこれらは独立に動かされる。好ましくは、いわゆるΦ方向は、移動方向に垂直な方向であり、この方向は、画像形成システムが円筒座標系を使用して記載される場合にΦ方向に対応する。Φ方向は、特に、たとえば標準的なCTスキャニングユニットである第一のスキャニングユニットが検査中の対象物又はトランスポートメカニズムの周りを回転する方向である。
係るΦ方向の移動を有するガイドウェイを提供することで、互いに独立に容易に移動される多数の第二のスキャニングユニットが提供される場合がある。これらのガイドウェイのそれぞれ1つに関して、現実の独立な移動が可能であるように、唯一の第二のスキャニングユニットが構成される。しかし、スループットを増加させるため、ガイドウェイのうちの1つに幾つかの第二のスキャニングユニットを提供することも可能である。このケースでは、コントロールユニットは、1つのガイドウェイに配置されるスキャニングユニットの動きが干渉されないことを保証するために構成されることが好ましい。たとえば、1つのガイドウェイの異なる第二のスキャニングユニットは、対象物をスキャニングするために連続的なシーケンスで使用され、それぞれのガイドウェイの全ての第二のスキャニングユニットが対象物をスキャンするために使用されている場合に、それぞれの開始ポイントに転送され、それぞれのガイドウェイの終了位置に到達する。特に、第二のスキャニングユニットは、2つの反対の方向でそれぞれのガイドウェイに沿って移動可能であるように調整され、これにより、第二のスキャニングユニットは、それぞれの開始ポイントに移動される。
画像形成システムの実施の形態では、移動は、回転に関して半径方向である。この方向は、一般に、円筒座標の座標系において半径方向又はr方向と呼ばれる。第二のスキャニングユニットの半径方向の移動を使用するとき、スキャニングユニットは、検査中の対象物に関して異なる距離を有する。これは、更なる第二のスキャニングユニット及びそれぞれのガイドウェイが構成され、したがって第二のスキャニングユニットの数が増加され、スループットが向上される。
画像形成システムの実施の形態では、スキャニングユニットの放射線源は、スキャニングユニットの放射線ビームが回転可能又は傾斜角を変えられるように調整される。たとえば、放射線源のペンシルビームの放射線方向は回転されるか、ワイパーのように移動される。たとえば、放射線源の放射線ビームは、検査中の対象物の移動方向に垂直の方向に関して−60°〜+60°に、好ましくは−45°〜+45°に回転可能又は傾斜角の変更可能である。ビームの回転は、放射線源自身の傾斜を変えるか、又はペンシルビームステアリングコリメータを移動させることで実行される。たとえば、画像形成システムは、コントロールユニットを更に有しており、制御ユニットは、スキャニングユニット又はペンシルビームステアリングコリメータの放射線源を回転するか又は傾斜角を変え、これにより、放射線源の放射線により検査中の対象物の予め決定された領域がスキャンされる。コントロールユニットは、角度制御ユニットとも呼ばれる。角度制御ユニットは、放射線が予め決定された領域、すなわち対象物又はバッグにおける疑わしい領域に衝突するように、放射線源を回転するか又は傾斜角を変える。たとえば、検査中の対象物が線形に移動するときに放射線源が線形に移動する間、角度制御ユニットは、同じ領域がスキャンされるように検査中の対象物の線形の動きの速度に依存する角速度で放射源を回転する。
実施の形態では、画像形成システムは、ガイドウェイを更に有しており、スキャニングユニットの検出ユニットは、ガイドウェイに移動可能なやり方で取り付けられる。たとえば、スキャニングユニットの検出ユニットは、放射線源の回転又は角度の変化の間に放射線源の放射線に追従するように、移動可能である。
スキャニングユニット、すなわち第二のスキャニングユニットの移動可能な検出ユニットを提供することで、放射線ビームが検査中の対象物の線形の動きに追従する間に、散乱又回折された放射線を検出可能である一方で、小さな検出又は感度の高い領域を有する比較的小さな検出器を使用するために有効な方法を提供することが可能である。この代替によれば、動いている対象物に対して静止又はほぼ静止したシステムのアプリケーションが提供される。システムの重要な部分は、移動及び加速される必要がなく、機器の寿命が増加され、したがって運用コストが低減される。
画像形成システムの実施の形態では、スキャニングユニットの検出ユニットは、検査中の対象物の線形の移動に実質的に垂直な方向でシフト可能である。
対象物の移動方向に実質的に垂直にシフト可能な検出器を提供することにより、バッグにおける関心のある領域に交差する放射線ビームが、検査中の対象物がトランスポートベルトに配置される位置とは独立に検出ユニットに衝突するのを保証することが可能である。
代替的に、検出ユニットは、放射線源の放射線ビームが放射線源の全体の角度又は傾きに沿って検出ユニットに衝突するように十分なディメンジョンを有する。すなわち、検出ユニットは、ペンシルビームが対象物又は検査中の対象物における特定の領域に追従する間、検出ユニットの動きがペンシルビームの方向とは独立に検査中の対象物により散乱される放射線を検出するために不要であるディメンジョンを有する。
実施の形態では、提案されるバゲージスキャナは、X線管、CT検出器及びCTスキャナからダウンストリームサイドにある多数の回折ユニットをもつCTパートを有し、この回折ユニットは、測定の間、たとえばバッグである荷物と共に進行することができ、したがってバッグは停止される必要がない。1以上の回折ユニットが動作中である間、他の使用されていない回折ユニットは、開始ポイントに進行することができる。これにより、1を超える疑わしい領域がバッグで発見されたとしても、連続的な動作が可能となる。したがって、極端な状況では、1つのバッグは再びスキャンされる必要があり、バゲージスキャナのスループットの増加がもたらされ、非常に良好な検出レート及び低い誤った警報レートが提供される。実施の形態によれば、バゲージスキャニングシステムは、高速の円錐ビームCTスキャナ、及び円錐ビームCTスキャナにより疑わしいとしてマークされた領域の更なる検査向けのX線回折技術に基づいた多数の第二の移動可能な検査ユニットから構成される2レベルシステムを有する。第二の移動可能な検査ユニットは、たとえばコヒーレント散乱型コンピュータ断層撮影又はペンシルビーム回折セットアップによる検査の間に荷物と同じ速度で移動する。したがって、結合されたCT/CSCTスキャニングシステムの検出機能を有する現実に高速なCTシステムが提供される。第一の及び第二のスキャニングユニットについて2つの異なるX線管を使用することで、それぞれは特定の用途に対して構成される。さらに、2つの異なるX線管を使用することで、異なるコリメーションの両者に対して構成することができ、1つはCTに適合され、1つはCSCT又は回折検出に適合され、これらは一般に異なる。回折スキャニングユニットにおける典型的な散乱角度は、1°と5°との間である。CT管は、タングステンアノードスペクトルであり、加速電圧は、2kWと3kWとの間の典型的な電力により140kVと180kVとの間である。さらに、2mmのアルミニウムフィルタ及びおそらく0.5mm〜1mmのCuフィルタが使用される。コリメーションは、使用される検出器ユニットに依存して、ファンビーム又はコーンビームを形成するために適合される。放射線源の焦点スポットは、およそ数mmの幅及び高さである。
また、異なる最適なX線スペクトル並びにCT及びCSCTシステムの電力要件は、2つのX線管を使用することで容易に考慮される。さらに、たとえば2つのX線検出ユニットの非常に密なマウンティングといった幾何学的な制限は、唯一のX線管を有するシステムに散乱検出器のマウンティングに課される場合があり、本発明の実施の形態により提案される2つの異なるX線管を使用することで克服される場合がある。
係るシステム及び対応する方法は、たとえば標準的なCT向けアッドオンとして医療分野で使用されるが、セキュリティ分野における急速に成長するセクタのうちの1つである、荷物検査の分野である特に有効である。実施の形態に係る3次元の画像形成システムの重要な利点は、スキャナ、すなわちスキャニングシステムを設計することであり、このスループットの要件を達成し、同時に、非常に良好な検出レート、低い誤りの警報レートを維持する。バッグは、CTスキャン及び回折スキャンの間に単一のベルトで伝播されるので、登録の問題が生じず、したがって信頼性が高く且つ完全に自動的な動作が可能となる。特に回折検出ユニットとして唯一の回転ギャントリ及びむしろ小さなエネルギー分解検出器が必要とされるので、マシンはCT/CSCTスキャナよりも拡張的ではない。
実施の形態では、回折スキャニングユニットは、CTスキャナからダウンストリームに導入され、この回折スキャニングユニットは、回折サブシステムを通してバッグの全体の動きの間にバッグ内の関心のある領域(ROI)と交差するように向けられ、移動されるスキャニングペンシルビームを発生する。荷物の運搬のトンネルの反対側で、散乱された放射線を記録する散乱検出器が位置される。散乱検出器は、大きく、スキャニングするために移動される必要がないか、又は小さく、スキャニングの間に移動される必要がある。バッグはスキャニングに間に移動されるので、ROIのみがビームにおいて不変であり、周囲のマテリアルは短時間の間にビームにあり、したがって、著しく構成されたバックグランドが生成されない。断層システムに基づいた再構築方法は、ROIの散乱特性の更に良好な画像を取得するために適用される。更なる特徴として、第二のコリメータは、散乱検出器の前に配置され、検出器の見る方向が対象物内のROIでの主要なビームと常に交差するように移動及び回転される。
本発明のこれらの態様及び他の態様は、以下に記載される実施の形態を参照して明らかにされるであろう。
本発明のこれらの態様及び他の態様は、以下に記載される実施の形態を参照して明らかにされるであろう。
本発明の実施の形態は、例示を通して、且つ以下の図面を参照して記載されるであろう。
実施の形態に係るコンピュータ断層撮影システム向けのガントリの簡略化された概念的な側面図である。
図1のコンピュータ断層撮影システムの簡略化された概念的な断面図である。
別の実施の形態に係るスキャニングユニットの簡略化された側面図である。
図3に関して90°だけ回転された図3のスキャニングユニットの簡略化された側面図である。
図3のスキャニングユニットの簡略化された上面図である。
図1は、実施の形態に係るコンピュータ断層撮影システム100向けのガントリの簡略化された概念的な側面図を示す。CTシステム100は、第一のスキャニングユニット101又はプレスキャニングユニット、及び第二の領域102を有する。第一のスキャニングユニット101は、第一のX線管103及び第一の検出ユニット104を有し、これらは、たとえばバッグ114である検査中の対象物に関して互いに対向して配置される。図視される実施の形態によれば、第一のスキャニングユニットは、円錐ビームCTユニットである高速の標準的なコンピュータ断層撮影スキャニングユニットとして形成され、第一のスキャニングユニット101、すなわち第一のX線管103と第一の検出ユニット104がバッグ114の周りで回転することができるやり方で搭載されるガントリ105を有する。第二の領域102は、回折検出器として形成される、第一の第二のX線管106及び第一の第二の検出ユニット107を有して概念的に示される第一の第二のスキャニングユニットを有する。さらに、第二の領域102は、回折検出器として形成される、第二のX線管108及び第二のX線検出ユニット108を有する第二のスキャニングユニットを有する。第二のスキャニングユニットは、長手方向に移動可能なように形成され、この動きは、矢印110,111,112及び113により示され、これは、それぞれ、第一の第二の検出ユニット107、第二の検出ユニット109、第二のX線管108及び第一の第二のX線管106に対応する。散乱ユニットは、ペンシルビームの幾何学的形状を利用する。好ましくは、第二のスキャニングユニットは、ユニットが干渉なしに後方及び前方に進行することができるように、異なる進行経路を有する。それぞれの構成は、図2において更に詳細に示される。第二のスキャニングユニットの数は、たとえば3,4,5,所望の数までといった2を超える値である。スキャニングユニット、すなわちそれぞれのX線管及び検出ユニットは、それぞれのガイドウェイに配置されるか、1を超えるスキャニングユニットが1つのガイドウェイに配置されるように配置される場合がある。
さらに、たとえばバッグである3つの荷物のアイテムは、符号114,115及び116でそれぞれラベル付けされる矩形として図1で概念的に示され、これらは、トランスポートベルト135により移動される。この動きは、矢印117により示される。第二の領域102は、第一の第二の検出ユニット107、第二の検出ユニット109、第二のX線間108及び第一の第二のX線管106をそれぞれ移動させるために使用される4つのガイドウェイ118,119,120及び121を更に有する。
さらに、第一のX線管103により放出される放射線は、ライン122により概念的に示され、第一の第二のX線管106により放出される対応する放射線は、ライン123により概念的に示され、第二のX線管108により放出される対応する放射線は、ライン125により概念的に示される。第二のスキャニングユニットのX線管の放出された放射線の散乱は、偏位されたライン124及び126により概念的に示される。
さらに、コンピュータ断層撮影システム100は、ガイドウェイ118,119,120及び121に沿ってトランスポートベルト135と第二のスキャニングユニットのそれぞれの動きを制御する制御ユニット(図示せず)を有する。スキャニングユニット、すなわち第一の第二のX線管、第二のX線管、第一の第二の検出ユニット及び第二の検出ユニットの長手方向の動きは、これらのバッグがトランスポートベルトにより移動される間、疑いのあるバッグにおけるそれぞれの領域がスキャンされるように制御される。
図2は、トランスポートベルトの方向、すなわちトランスポートベルト235が荷物215を移動させる方法で図1のコンピュータ断層撮影システム100の簡略化された概念的な断面図を示す。図2では、4つの第二のスキャニングユニットが概念的に示される。第一の第二のスキャニングユニットは、第一のガイドウェイ221で移動可能な第一の第二のX線管206、第二のガイドウェイ218で移動可能な第一の第二の検出ユニット207を有する。第二のスキャニングユニットは、第三のガイドウェイ220で移動可能な第二のX線管208、第四のガイドウェイ219で移動可能な第二の検出ユニット209を有する。第三の第二のスキャニングユニットは、第五のガイドウェイ228で移動可能な第三の第二のX線管227、第六のガイドウェイ232で移動可能な第三の第二の検出ユニット231を有する。第四の第二のスキャニングユニットは、第七のガイドウェイ230で移動可能な第四の第二のX線管229、第八のガイドウェイ234で移動可能な第四の第二の検出ユニット233を有する。全てのスキャニングユニットが回折ユニットとなるように形成される。好ましくは、スキャニングユニットは、個別に調節可能であり、すなわちX線管の放射線の方向及び速度に関して特に調節可能であって、たとえば疑わしバッグであるバッグ内の1つのポイントのスキャニングが可能である。
図3は、別の例示的な実施の形態に係るスキャニングユニットのセットアップの簡略化された側面図を示す。図3では、散乱ユニット301、すなわち第二のスキャニングユニットのみが示される。第二のスキャニングユニット301は、2次元のペンシルステアリングコリメータ303を前方に、すなわち管の出口のウィンドウの上に有するX線管を有する。2次元のペンシルステアリングコリメータ303は、スーツケース306の通過の間に関心のある領域(ROI)305がビーム内にあることを保証するワイパーのようなライン304により概念的に示されるペンシルビームを回転又はターンするやり方で動作する。スーツケース306は、トランスポートベルト307に位置され、その動きは、z方向を定義する矢印308により概念的に示される。ペンシルビーム304の回転は、図示されるz方向に垂直な軸に関して、すなわち図3における垂直軸に対応するy方向を表す軸に関して−45°〜+45°である。係る角度により放射線ビームを回転させることで、放射線ビームがROIと常に交差することが保証される。この傾斜を例示するため、スーツケース306は、2回、すなわちその動きの2つの位置で示されており、この動きは、矢印309により示される。検出ユニット310又は検出器は、システムの上に位置される。検出器310が大きい場合、図3に示されるように、検出器の動きはトランスポートベルトの移動方向に沿って不要である。しかし、システムには、より小さな検出器が設けられ、トランスポートベルトの移動方向に沿って移動可能である。次いで、検出器は、ペンシルビームがスーツケース306の通過の間に検出器に常に衝突することを保証するため、トランスポートベルトの速度よりも速い速度で移動する必要がある。任意に、システム300は、ROIでの散乱に関連しない放射線から検出ユニット310をシールドするために使用される、ビームストップ311が設けられる。ビームストップ311は、トランスポートベルトの移動方向であって、及び/又はその方向に垂直な移動方向に沿って移動可能である場合がある。スキャナ、すなわち図3に示される3次元画像形成システムは、円錐ビームCT(図示せず)及び1つの散乱ユニットを有する。しかし、1を超える散乱ユニットが利用される場合がある。散乱ユニットは、ペンシルビームの幾何学的形状を利用し、それぞれのビーム方向は異なり、これにより、全てのユニットは、干渉することなしに後方及び前方に進行する。
図4は、図3に関して90°だけ回転された図のスキャニングユニットの簡略化された側面図を示す。特に、図4は、トランスポートベルト307がペーパープレーンから出て行くビューイング方向での図3のシステムを示す。図4は、2次元のペンシルステアリングコリメータ303を前方に、すなわち管の出口のウィンドウの上に含むX線管302を有する回折散乱ユニット301を示す。2次元ペンシルステアリングコリメータ303は、スーツケース306のROI305に交差するやり方で、ペンシルビーム304を位置合わせし、スーツケース306は、図4において、ペーパープレーンから出て行くトランスポートベルト307に位置される。さらに、x方向は矢印412により示され、y方向は矢印413により示される。トランスポートベルトの方向に垂直な位置は、スーツケースが横向きに移動しないため、スキャニングの間に調節を必要としない。さらに、検出器310及び任意のビームストップ311も同様に図4に示される。散乱検出器は、図4お呼び後に図5に示されるのと同様に小さい。関心のあるスーツケースがスキャニングゾーンに入力するとき、x方向に沿って位置される。代替的に、非常に大きな検出器が利用される場合があり、したがって検出器の移動は、z方向又はx方向のいずれにおいても、もはや不要である。しかし、コストの理由のため、x方向及びz方向に沿って移動可能な1以上の小さな検出器ユニットを使用することが有利である。好ましくは、全てのユニット又はエレメント、特に散乱又は回折スキャニングユニットは、バッグ内の1つのポイントのスキャニングを可能にするために個々に調節可能である。
たとえばCdZnTeに基づいた係る用途向けの現代のX線検出器は、直接に送出された放射線、すなわちペンシルビームによりヒットされたとき、ダメージを受けるか、又は低減されたパフォーマンスを示す。これを防止するため、調節可能であることが好ましいビームストップ311が使用される。このビームストップは、ペンシルビームが検出器に直接に到達するのを阻止するように位置される。図3に示されるように、ビームストップがロングストライプとして実現される場合、スーツケースがスキャニングゾーンに入るときに、x方向に沿って調節される必要がある。
図5は、図3のスキャニングユニットの簡略化された上面図を示す。また、図5は、2次元のペンシルステアリングコリメータ303を前方に又は上に、すなわち管の出口のウィンドウの上に含むX線管302を有する回折散乱ユニット301を示す。2次元のペンシルステアリングコリメータ303は、スーツケース306のROI305に交差するやり方でペンシルビーム304を位置合わせし、スーツケース306は、図5においてz方向に動くトランスポートベルト307に位置される。さらに、x方向は、矢印412により示され、z方向は矢印308により示される。さらに、検出器310及び任意のビームストップ311も同様に図5に示される。図3におけるように、スーツケース306は、2つの異なる位置に示される。狭い検出ユニット310が使用されるので、検出ユニット310は、ROI305に交差するX線ビームがその中央で検出器にヒットすることを保証するため、x方向に沿ってシフト可能である。
先の説明は、トランスポートベルトの下にX線管を有するシステムについて行なわれた。しかし、セットアップは、水平方向に位置される場合があり、すなわちX線管は、トランスポートベルトの左又は右に配置されるか、トランスポートベルトの下に検出ユニットを有するトランスポートベルトの上に配置される場合がある。
まとめると、結合されたコンピュータ断層撮影システムが提供される本発明の1態様として見られる場合があり、このシステムは、少なくとも2つのスキャニングユニットを有しており、それぞれのユニットは、X線管とX線検出ユニットを有しており、第一のスキャニングユニットは、標準又は送出するコンピュータ断層撮影を実行するために構成され、第二のスキャニングユニットは、コヒーレントに散乱又は回折による検出を実行するために構成される。特に、第二のスキャニングユニットは、検査中の対象物が進行するのと同じ方向で移動可能な放射線ビームを放出するために構成される。係る結合されたコンピュータ断層撮影システムは、荷物の検査の用途の場合における材料の識別、及び組織の分子構造を変更する病気の検出のための医療の用途のために使用される。
本明細書の開示から、他の変形及び変更は、当業者にとって明らかである。係る変形及び変更は、X線装置、荷物の検査及び医療のスキャニングの分野で既に知られる等価な特徴及び他の特徴であって、本明細書で既に記載された特徴の代わりに又は特徴に加えて使用される等価な特徴及び他の特徴を含む場合がある。
特許請求の範囲は特定の特徴の組み合わせに向けられるが、本発明の開示の範囲は、何れかの請求項で特許請求されるのと同じ発明に関連するか否かに関わらず、本発明と同じ技術的な課題の何れか又は全部を軽減するか否かに関わらず、明示的又は暗黙的或いはその一般化の何れかで本明細書に開示される新たな特徴又は新たな特徴の組み合わせを含むことが理解される。
個別の実施の形態の文脈で記載される特徴は、単一の実施の形態との組み合わせで提供される場合もある。逆に、単一の実施の形態の文脈で略して記載される様々な特徴は、個別に提供されるか、又は任意の適切なサブコンビネーションで提供される。
本出願人は、新たな請求項が本出願の手続きの間に、又は本出願から導出される更なる出願の手続きの間に、係る特徴及び/又は係る特徴の組み合わせに定式化されるという注意を与える。
完全性のため、用語「有する“comprising”」は、他のエレメント又はステップを排除するものではなく、用語“a”又は“an”は、複数を排除するものではなく、請求項における参照符号は、請求項の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
Claims (19)
- 検査中の対象物を検査する画像形成システムであって、
当該システムは、
放射線源と、検出ユニットとを含むスキャニングユニットを有し、
前記スキャニングユニットは、放射線ビームを放出し、
前記放射線ビームは、検査中の対象物が動く間に、検査中の対象物の予め決定された領域がスキャンされるように、検査中の対象物の線形な動きに追従する、
ことを特徴とする画像形成システム。 - 更なる放射線源と、更なる検出ユニットとを有するプレスキャニングユニットを更に有し、
前記プレスキャニングユニットは、検査中の対象物の3次元画像を示す第一のデータセットを取得する、
請求項1記載の画像形成システム。 - 再構成ユニットを更に有し、
前記再構成ユニットは、前記第一のデータセットから検査中の対象物の画像を再構成する、
請求項2記載の画像形成システム。 - 判定ユニットを更に有し、
前記判定ユニットは、検査中の対象物の予め決定された領域を判定する、
請求項1乃至3の何れか記載の画像形成システム。 - 前記放射線源はX線管であり、
前記検出ユニットは、X線検出ユニットであり、
前記X線検出ユニットは、前記X線管により放出され、検査中の対象物により散乱された後に放射線を検出することで第二のデータセットを取得する、
請求項1乃至4の何れか記載の画像形成システム。 - ガイドウェイを更に有し、
前記スキャニングユニットは、予め決定された速度で前記ガイドウェイに沿って線形に移動する、
請求項1乃至5の何れか記載の画像形成システム。 - 制御ユニットを更に有し、
前記制御ユニットは、前記スキャニングユニットの速度を制御する、
請求項6記載の画像形成システム。 - トランスポートメカニズムを更に有し、
前記制御ユニットは、前記トランスポートメカニズムの速度を制御する、
請求項7記載の画像形成システム。 - 複数のスキャニングユニットと、複数のガイドウェイとを更に有し、
前記複数のガイドウェイのそれぞれは、線形に移動可能なやり方で前記複数のスキャニングユニットのそれぞれ1つを受ける、
請求項6乃至8の何れか記載の画像形成システム。 - 前記複数のスキャニングユニットのそれぞれは、互いに関して移動される、
請求項9記載の画像形成システム。 - 前記放射線源は、前記スキャニングユニットの前記放射線ビームが傾斜角を変えることができるように構成される、
請求項1乃至5の何れか記載の画像形成システム。 - 制御ユニットを更に有し、
前記制御ユニットは、前記放射線源の前記放射線ビームが検査中の対象物の予め決定された領域をスキャンするように、前記スキャニングユニットの前記放射線源の傾斜角を変えることができるように構成される、
請求項11記載の画像形成システム。 - ガイドウェイを更に有し、
前記スキャニングユニットの検出ユニットは、前記ガイドウェイに移動可能に取り付けられる、
請求項11又は12記載の画像形成システム。 - 前記スキャニングユニットの前記検出ユニットは、前記放射線源の傾斜の間に前記放射線源の放射線に追従するように移動可能である、
請求項13記載の画像形成システム。 - 前記スキャニングユニットの前記検出ユニットは、検査中の対象物の線形な動きに実質的に垂直な方向で移動可能である、
請求項14記載の画像形成システム。 - 前記検出ユニットは、前記放射線源の放射線が前記放射線源の全体の傾斜に沿って前記検出ユニットに衝突するために十分な寸法を有する、
請求項11又は12記載の画像形成システム。 - スキャニングユニットと検出ユニットとを有する画像形成システムを使用して検査中の対象物の画像データを取得する方法であって、
前記スキャニングユニットは放射線源を有し、
当該方法は、
前記放射線源の放射線により検査中の対象物の線形な動きに追従するステップと、検査中の対象物が線形に動く間、検査中の対象物の予め決定された領域がスキャンされ、
前記放射線源の放射線が検査中の対象物の線形な動きに追従する間、検査中の対象物を示す画像データを取得するステップと、
を含むことを特徴とする方法。 - 検査中の対象物の画像データを取得するコンピュータプログラムが提供されるコンピュータ読取り可能な記録媒体であって、
前記プログラムは、請求項17記載の方法を実行する、
ことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。 - 検査中の対象物の画像データを取得するコンピュータプログラムであって、
当該プログラムは、請求項17記載の方法を実行する、
ことを特徴とするコンピュータプログラム。
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