JP2010283919A - 車両用補助電源装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】電気車などの車両用補助電源装置において、サイリスタからなるコンバータからの直流電力をバッテリーに充電中、転流重なり角に起因するスパイク電圧に起因する波形歪率の低下を防止する。
【解決手段】電気車用架線からの直流電流を交流電力に変換するインバータとこのインバータの交流出力側に接続された絶縁変圧器と、この絶縁変圧器の二次巻線に接続された交流負荷と三次巻線にサイリスタからなるコンバータを介して接続されたバッテリーなどの直流負荷と、前記コンバータからの転流重なり角に起因するスパイク電圧を吸収するために前記コンバータの入力側の各相に介在された歪率改善用リアクトルとからなる。
【選択図】図1
【解決手段】電気車用架線からの直流電流を交流電力に変換するインバータとこのインバータの交流出力側に接続された絶縁変圧器と、この絶縁変圧器の二次巻線に接続された交流負荷と三次巻線にサイリスタからなるコンバータを介して接続されたバッテリーなどの直流負荷と、前記コンバータからの転流重なり角に起因するスパイク電圧を吸収するために前記コンバータの入力側の各相に介在された歪率改善用リアクトルとからなる。
【選択図】図1
Description
本発明は、電気車など車両内の補助機器に電力を供給するための車両用補助電源装置に関する。
車両、例えば電気車では電気車用架線から集電器を介して電力の供給を受け、これを負荷が要求する周波数と電圧の交流電力に変換して主電動機に供給する電気車主回路を有する。この電気車主回路とは別に電気車用架線を電力供給源とする補助電源装置を備え、この補助電源装置から車両内の照明器具、空調装置、コンプレッサ、或いは制御機器などの補助機器に電力を供給する。この補助電源装置には、電気車用架線の停電や、き電区間の切り替わり区間であるデットセクションの通過時の給電中断などに備え、浮動充電運転される蓄電池手段すなわちバッテリーを備えている。また、補助電源装置には電気車用架線を電力供給源とする絶縁変圧器を備え、その二次巻線からの出力を補助機器への電力供給源とし、三次巻線からの出力をバッテリー充電電力源とした構成が存在する。
このバッテリーに対する充電装置は、絶縁変圧器により降圧してその低圧交流電力(三次巻線の出力)をバッテリーチャージャーにより充電用直流電力に変換してバッテリー充電用直流電力を得る。従来におけるこのバッテリーチャージャーは、充電電圧を制御するために、制御極付き半導体素子例えばサイリスタからなる交流−直流変換器であるコンバータから構成しており、サイリスタのゲート(制御極)へのゲートパルスの位相角を制御すること(位相制御)により出力直流電圧の値を制御することができるようになっている。
上記のサイリスタからなるコンバータで構成された従来のバッテリーチャージャーでは、サイリスタ型コンバータの特性として知られている転流重なり角が位相制御中に不可避的に発生する期間では三次巻線に巻線短絡を生じさせるものとして知られており、この巻線短絡によって三次巻線内にスパイク電圧が発生する。このスパイク電圧は、コンバータが三相交流―直流変換器であるときは一サイクル中、6回発生する。この周期的且つ恒常的に発生するスパイク電圧は、三次巻線と磁気的に結合している二次巻線に誘起され、二次巻線から交流負荷である補助機器に供給すべき理想的な正弦波が歪み波形になる。すなわち、補助機器に供給する正弦波交流電力の歪率が大きくなり仕様の歪率規定値が維持できなくなる。
なお、特許文献1には、電気車用補助電源装置において、電気車用直流架線に摺動するパンタグラフによる大きな電圧変動に起因してインバータの交流出力電力の波形が大きく歪むことを緩和するためにインバータの出力側に設ける絶縁変圧器をリーケージトランスとし、そのリーケージインダクタンスを波形改善用リアクタンス要素として利用する構成が開示されている。これはリーケージインダクタンスを使用する点と転流重なり角に起因したスパイク電圧対策ではない点で、これから述べる本発明とは異なる。
本発明は、バッテリーチャージャーなどコンバータにおける位相制御により発生するスパイク電圧に起因する補助機器への供給交流電力の波形歪率を低減できる車両用補助電源装置を提供することを目的とする。
本発明による車両用補助電源装置は、一次巻線、二次巻線及び三次巻線を備え、一次側巻線に架線から集電器を通して集電した電力が供給され、二次側から交流負荷に電力を供給し、三次側から直流負荷に電力を供給する変圧器と、
この変圧器の三次側に設けられ、サイリスタ位相制御方式により交流電圧を整流して直流電圧を出力するコンバータと、前記変圧器の三次巻線と前記コンバータとの間に接続された歪率改善用のリアクトルとを備えている。
この変圧器の三次側に設けられ、サイリスタ位相制御方式により交流電圧を整流して直流電圧を出力するコンバータと、前記変圧器の三次巻線と前記コンバータとの間に接続された歪率改善用のリアクトルとを備えている。
バッテリーチャージャーなどコンバータを構成する制御極つき半導体素子としてサイリスタを採用することが最適な場合、その最適さを失うことなく転流重なり角に起因したスパイク電圧による交流負荷供給電力の波形歪率の低減を図ることができる。
本発明の第1実施例について図1及び図2により説明する。インバータユニット1は、電気車用架線2から集電器3を介して受けた直流電力を交流負荷である補助機器4及び直流負荷であるバッテリー5に供給する電力に変換するユニットであって、入力した直流電力を三相交流電力に変換するようにIGBTスイッチング素子により構成している。集電器3により集電した直流電力は、開閉器6、過電流保護ヒューズ7、電磁接触器8、直流平滑リアクトル9、充放電抵抗回路網10を介してインバータユニット1の入力側に供給される。インバータユニット1の入力側にはフィルタコンデンサ11を接続している。
前記充放電抵抗回路網10は公知の構成であり、充電抵抗12、充放電抵抗13、フィルタコンデンサ11が充電完了状態になるとオンするサイリスタからなるスイッチング素子14、及び前記電磁接触器8と開閉状態が逆に変化する連動関係の放電用接触器15とからなる。電磁接触器8を閉じた当初は、フィルタコンデンサ11が直流平滑リアクトル9、充電抵抗12及び充放電抵抗13を介して充電され、充電完了状態になるとスイッチング素子14がオンして定常充電回路を維持する。電磁接触器8が開放されたときは、フィルタコンデンサ11の充電電荷が充放電抵抗13及び放電用接触器15を介して放電される。
三相変圧器として構成された絶縁変圧器16は、一巻線W1、二次巻線W2、三次巻線W3を有し、その一次巻線W1にインバータユニット1から交流リアクトル17を介して三相交流電力の供給を受け、二次巻線W2から出力された三相交流電力を交流負荷である補助機器4に供給し、三次巻線W3から出力された三相交流電力を充電回路網18を介してバッテリー5への充電電力としている。
前記充電回路網18はバッテリーチャージャー19を備え、このバッテリーチャージャー19はサイリスタを三相ブリッジ接続してなる交流−直流変換器、すなわちコンバータとして構成している。このバッテリーチャージャー19の三相入力側の各相を歪率改善用リアクトル20を介して三次巻線W3の各相出力側に接続している。このバッテリーチャージャー19から出力された直流電力を直流平滑リアクトル21及びフィルタコンデンサ22からなる直流平滑回路23及び接触器24を介してバッテリー5に供給する構成にしている。なお、図1では電気車を牽引する主電動機を含む電気車主回路は省略している。
次に上記構成の作用について説明する。電気車が電気車用架線2から電力の供給を受けている稼動状態では、バッテリー5への充電が浮動充電状態をもって継続されている。これを詳述するに、絶縁変圧器16の三次巻線W3からの交流電力はバッテリーチャージャー19すなわちコンバータのサイリスタのオンオフ制御により直流電力に変換され直流電力が出力される。この直流電力の電圧は、その電圧値がバッテリー5の充電電圧に適合するようにサイリスタの位相制御によって制御される。この位相制御中の転流重なり角によってスパイク電圧が不可避的に発生する。
しかしながら、このスパイク電圧はバッテリーチャージャー19の入力側の各相に介在させた歪率改善用リアクトル20により吸収され、これが二次巻線W2の出力側に現れることが防止される。すなわち、二次巻線W2から補助機器4に供給される正弦波形の歪率が転流重なり角によって低下することが防止される。こうして、バッテリーチャージャー19であるコンバータを構成する制御極つき半導体素子としてサイリスタ採用することが最適な場合、その最適さを失うことなく重複制御角に起因したスパイク電圧による交流負荷供給電力の波形歪率の低減を図ることができる。
有効な歪率にとって改善歪率改善用リアクトル20の自己インダクタンスL[H]が次式で表せることが分った。
L≧0.05×VAC3/(6×f×IDC) (1)
ここで、VAC3は前記絶縁変圧器16の三次巻線の線間電圧、IDCはバッテリーチャージャー19の出力電流、fはその周波数。
L≧0.05×VAC3/(6×f×IDC) (1)
ここで、VAC3は前記絶縁変圧器16の三次巻線の線間電圧、IDCはバッテリーチャージャー19の出力電流、fはその周波数。
この(1)式は、転流リアクタンス降下電圧値から求めている。三相ブリッジ整流回路(コンバータ)の場合、1サイクル中6回の転流が起こるので転流リアクタンス降下dxは、
dx=6×X×Id/2π(X:リアクタンス)
=6×2π×f×L×Id/2π
L=dx÷(6×f×L×Id)
実験の結果、転流リアクタンス降下dxがVAC3の5%以下ではスパイク電圧の吸収に実用的効果を示さなかった。このことから(1)式に「0.05×VAC3」及び不等号が導入された。
dx=6×X×Id/2π(X:リアクタンス)
=6×2π×f×L×Id/2π
L=dx÷(6×f×L×Id)
実験の結果、転流リアクタンス降下dxがVAC3の5%以下ではスパイク電圧の吸収に実用的効果を示さなかった。このことから(1)式に「0.05×VAC3」及び不等号が導入された。
図2(a)及び(b)は、実験により撮影した電圧VAC3及び電流IDCの波形を示す。そのうち、図2(a)は歪率改善用リアクトル20を設けない場合を、図2(b)はこれを設けた場合をそれぞれ示す。図2(a)の1メモリは200V、200Aである。図2(b)の1メモリは300V、200Aである。図(a)に示された太い縦線はスパイク電圧Vsである。
なお、歪改善用リアクトル20を設ける代わりに、絶縁変圧器16の三次巻線W3の自己インダクタンスを(1)式を満たす値にしても同様の効果が得られることを確認した。本発明は、三次巻線に接続されたコンバータの直流負荷がバッテリーに限定されず、直流入力電圧をコンバータのサイリスリスタの位相制御により制御される直流負荷一般に適用できる。また、電気車用架線2が交流電力源であるときはインバータ1を省略することができる。
図面中、1:インバータユニット、4:補助機器(交流負荷)、5:バッテリー(直流負荷)、10:充放電抵抗回路網、16:絶縁変圧器、W1:一次巻線、W2:二次巻線、W3:三次巻線、19:バッテリーチャージャー(コンバータ)、20:歪率改善用リアクトル、23:直流平滑回路。
Claims (3)
- 一次巻線、二次巻線及び三次巻線を備え、一次側巻線に架線から集電器を通して集電した電力が供給され、二次側から交流負荷に電力を供給し、三次側から直流負荷に電力を供給する変圧器と、
この変圧器の三次側に設けられ、位相制御可能なサイリスタにより交流電力を直流電力に変換するコンバータと、
前記変圧器の三次巻線と前記コンバータとの間に接続された歪率改善用リアクトルとを備えていることを特徴とする車両用補助電源装置。 - 前記変圧器は三相変圧器であって、各相ごとに設けられた前記リアクトルのインダクタンスLは、前記変圧器の三次巻線の電圧をVAC3、前記整流装置の直流出力電流をIDC、周波数をfとすると、
L≧0.05×VAC3/(6×f×IDC)
を満たすように設定されていることを特徴とする請求項1記載の車両用補助電源装置。 - 一次巻線、二次巻線及び三次巻線を備え、一次側巻線に架線から集電器を通して集電した電力が供給され、二次側から交流負荷に電力を供給し、三次側から直流負荷に電力を供給する変圧器と、
この変圧器の三次側に設けられ、位相制御可能なサイリスタにより交流電力を直流電力に変換するコンバータとを備え、
前記変圧器の三次巻線の自己インダクタンスLは、前記変圧器の三次巻線の電圧をVAC3、前記コンバータの直流出力電流をIDC、周波数をfとすると、
L≧0.05×VAC3/(6×f×IDC)
を満たすように設定されていることを特徴とする車両用補助電源装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009133013A JP2010283919A (ja) | 2009-06-02 | 2009-06-02 | 車両用補助電源装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2009133013A JP2010283919A (ja) | 2009-06-02 | 2009-06-02 | 車両用補助電源装置 |
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JP2009133013A Pending JP2010283919A (ja) | 2009-06-02 | 2009-06-02 | 車両用補助電源装置 |
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JP (1) | JP2010283919A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013183564A (ja) * | 2012-03-02 | 2013-09-12 | Fuji Electric Co Ltd | 電源装置 |
CN104376967A (zh) * | 2014-11-28 | 2015-02-25 | 山东大学 | 一种反应快速的直流饱和电抗器 |
KR101830625B1 (ko) * | 2016-08-16 | 2018-03-29 | 한국철도기술연구원 | 철도차량용 간이 추진 시스템 및 이의 제어방법 |
-
2009
- 2009-06-02 JP JP2009133013A patent/JP2010283919A/ja active Pending
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