JP2010278806A - 投写型表示装置及び画像歪み補正方法 - Google Patents

投写型表示装置及び画像歪み補正方法 Download PDF

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Abstract

【課題】キーストーン歪みなどの画像歪みの補正を行うことが可能な投写型表示装置において、部品点数を過度に増加させることなく、容易な操作を実現できる技術を提供する。
【解決手段】投写型表示装置は、投写光学系と、画像歪み補正部と、ポインティングデバイスを有する操作入力部とを備える。画像歪み補正部は、投写面に投写されている画像の外形を所望の四角形に変換することを指示するユーザー操作がポインティングデバイスを用いてなされると、このユーザー操作に応じて、投写されている画像を所望の四角形に応じて変形する画像変形部を有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、投写型表示装置に関し、特に、その画像歪みの補正技術に関する。
投写型表示装置(「プロジェクター」とも呼ぶ)には、画像歪みの補正の一種であるキーストーン補正を行う機能を有するものがある。よく知られているように、キーストーン補正には、上下方向の補正(縦キーストーン補正)と、左右方向の補正(横キーストーン補正)とが存在する。
従来技術として、上下方向と左右方向のキーストーン補正量をそれぞれ設定するために、2つの独立した回転つまみを備えたプロジェクターが提案されている(特許文献1)。しかしながら、このプロジェクターでは、2つの独立した回転つまみを設ける必要があるため、部品点数が増加し、また、装置構成が複雑になるという問題があった。また、従来から、画像歪みを補正するための操作を容易なものにしたいという要望があった。
特開2003−9038号公報
本発明は、キーストーン歪みなどの画像歪みの補正を行うことが可能な投写型表示装置において、部品点数を過度に増加させることなく、容易な操作を実現できる技術を提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
投写型表示装置であって、
投写光学系と、
前記投写光学系で投写される画像の歪みを補正する画像歪み補正部と、
画像歪み補正の操作をユーザーに行わせるためのポインティングデバイスを含む操作入力部と、
を備え、
前記画像歪み補正部は、投写面に投写されている画像の外形を、非長方形形状も取り得る所望の四角形に変換することを指示するユーザー操作が前記ポインティングデバイスを用いてなされると、前記所望の四角形を設定するユーザー操作に応じて、前記投写されている画像を前記所望の四角形に応じて変形する画像変形部を有する、投写型表示装置。
この構成によれば、ユーザーが所望の四角形を設定すると、この四角形形状に応じて画像が変形されるので、画像の歪みをユーザーの好みに合わせて補正することが可能である。また、所望の四角形を指示する操作は、ポインティングデバイスを用いて行うようにしたので、部品点数を過度に増加させることなく、容易な操作を実現できる。
[適用例2]
適用例1記載の投写型表示装置であって、
前記所望の四角形を設定するユーザー操作は、前記所望の四角形を構成する辺を順に辿りながら描画する操作であり、
前記画像歪み補正部は、前記ユーザー操作に応じて設定された前記所望の四角形の形状に応じて前記投写されている画像を変形する、投写型表示装置。
この構成によれば、ユーザーが四角形の辺を描画することによって画像を変形できるので、容易な操作を実現することが可能である。
[適用例3]
適用例1記載の投写型表示装置であって、
前記所望の四角形を設定するユーザー操作は、前記投写されている画像の外形のコーナー点のうちの任意の1つを、前記ポインティングデバイスを用いて移動させる操作であり、
前記画像歪み補正部は、前記画像の外形の1つのコーナー点が移動する度に、当該移動によって得られる四角形形状に応じて前記投写されている画像を変形する、投写型表示装置。
この構成によれば、ユーザーが任意のコーナー点を移動させることによって画像を変形できるので、容易な操作を実現することが可能である。
[適用例4]
適用例2又は3記載の投写型表示装置であって、
前記画像歪み補正部は、画像歪み補正の開始を指示する補正開始操作がなされると、前記補正開始操作に応じて前記投写される画像を縮小することによって、縮小した画像の周囲に視認可能な背景領域が投写された投写状態を生成する、投写型表示装置。
この構成によれば、縮小された画像の周囲に視認可能な背景領域が投写されるので、ユーザーがこの背景領域内で画像を変形することを確認しつつ操作を行うことができ、操作性が向上する。
[適用例5]
適用例1ないし4のいずれか一項に記載の投写型表示装置であって、
前記画像歪み補正部は、さらに、前記ユーザー操作によって設定された前記所望の四角形に最もよく合致する画像形状をキーストーン補正に応じて生成するための縦キーストーン補正と横キーストーン補正の補正量を決定するとともに、決定した補正量を用いて縦キーストーン補正と横キーストーン補正を実行するキーストーン補正フィッティング部を有する、投写型表示装置。
この構成によれば、所望の四角形が長方形(矩形)から多少ずれている場合にも、ほぼ長方形形状の投写画像を得ることができる。また、ユーザーは、所望の四角形として正確な長方形を設定する必要が無いので、操作性が向上する。
[適用例6]
適用例1ないし5のいずれか一項に記載の投写型表示装置であって、
前記画像歪み補正部は、さらに、前記投写光学系で投写される画像のキーストーン補正を行うキーストーン補正部を含み、
前記ポインティングデバイスはタッチ面を含み、前記タッチ面は、前記画像変形部の処理のために前記所望の四角形の設定を行う第1種の操作と、前記キーストーン補正部の処理ためにキーストーン補正の補正量を指示する第2種の操作と、の両方に利用され、
前記画像歪み補正部は、前記操作入力部における切り換え操作に応じて、前記タッチ面上で前記第1種の操作と第2種の操作のいずれが実行されているかを認識する、投写型表示装置。
この構成によれば、同一のタッチ面を用いて、画像変形部の処理による画像歪みの補正と、キーストーン補正部の処理による画像歪みの補正と、のそれぞれの操作を行うことができるので、操作性が向上する。
[適用例7]
適用例6記載の投写型表示装置であって、
前記キーストーン補正部は、前記タッチ面上において、画像の上下方向のキーストーン補正量を指示するための第1の方向と、前記第1の方向に直交する第2の方向であって画像の左右方向のキーストーン補正量を指示するための第2の方向と、の両方から傾いた操作方向に操作が行われたときに、ユーザーの操作に基づいて前記第1と第2の方向のうちの一方を選択するとともに、選択された方向に沿った操作量成分に応じてキーストーン補正を実行する1軸補正モードを有する、投写型表示装置。
この構成によれば、1軸補正モードにおいて、1つのタッチ面を利用して2つの方向のキーストーン補正をそれぞれ独立に実行することができるので、2つの方向のために別々の操作部を設ける必要が無く、操作部の部品点数を低減できるとともに、その構成を簡略化することができる。また、1つのタッチ面で2つの方向のキーストーン補正をそれぞれ独立に実行できるので、操作性も向上する。
[適用例8]
適用例7記載の投写型表示装置であって、
前記キーストーン補正部は、前記1軸補正モードにおいて、前記第1と第2の方向のうちで前記操作方向により近い方向を選択する、投写型表示装置。
この構成によれば、ユーザーが意図した方向のキーストーン補正を実行できるので、操作性が向上する。
[適用例9]
適用例7記載の投写型表示装置であって、
前記タッチ面は、第1と第2の領域とに区分されており、
前記キーストーン補正部は、
(i)前記第1の領域内で操作が行われている場合には、前記1軸補正モードを選択し、
(ii)前記第2の領域内で操作が行われている場合には、前記第1と第2の方向に沿った第1と第2の操作量成分に応じて上下方向と左右方向のキーストーン補正を実行する2軸補正モードを選択する、
投写型表示装置。
この構成によれば、第1と第2の領域上で操作を行うことによって1軸補正モードと2軸補正モードを使い分けることができるので、操作性が向上する。
[適用例10]
画像歪み補正の操作をユーザーに行わせるためのポインティングデバイスを含む操作入力部を備える投写型表示装置における画像歪み補正方法であって、
投写面に投写されている画像の外形を所望の四角形に変換することを指示するユーザー操作が前記ポインティングデバイスを用いてなされると、前記投写型表示装置が、前記所望の四角形を設定するユーザー操作に応じて、前記投写されている画像を前記所望の四角形に応じて変形する工程を備える、画像歪み補正方法。
なお、本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、投写型表示装置およびそのための画像歪み補正方法、投写型表示装置の制御方法、それらの方法または装置の機能を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した記録媒体等の形態で実現することができる。コンピュータ読み取り可能な記録媒体としては、CD−ROMや、DVD、ハードディスクなどの実体的な記録媒体を採用可能である。
本発明の一実施例としてのプロジェクターとその投写状態を示す説明図である。 プロジェクターの内部構成を示すブロック図である。 第1実施例における画像歪み補正の様子を示す説明図である。 コーナー点の移動及び画像の変形が完了する様子を示す説明図である。 第1実施例における画像歪み補正処理の処理手順を示すフローチャートである。 第2実施例における画像歪み補正の様子を示す説明図である。 画像枠の設定と画像の変形が完了する様子を示す説明図である。 第2実施例における画像歪み補正処理の処理手順を示すフローチャートである。 第3実施例で使用するプロジェクターの内部構成を示すブロック図である。 第3実施例における画像歪み補正処理の処理手順を示すフローチャートである。 キーストーン補正フィッティングの内容を示す説明図である。 第4実施例で使用するプロジェクターの内部構成を示すブロック図である。 第4実施例における画像歪み補正処理の処理手順を示すフローチャートである。 第4実施例のステップT400において上下方向又は左右方向に操作が行われた場合のキーストーン補正の様子を示す説明図である。 第4実施例のステップT400において斜め方向に操作が行われた場合のキーストーン補正の様子を示す説明図である。 第4実施例のステップT400におけるキーストーン補正処理の詳細処理手順を示すフローチャートである。 第5実施例で使用する領域分割式のタッチパッドを示す説明図である。 2軸領域R2内における操作とキーストーン補正の様子を示す説明図である。 第5実施例におけるキーストーン補正処理の詳細処理手順を示すフローチャートである。
次に、本発明の実施の形態を以下の順序で説明する。
A.コーナー移動方式(第1実施例):
B.画像枠描画方式(第2実施例):
C.キーストーン補正フィッティング方式(第3実施例):
D.画像変形/キーストーン補正切換方式(第4,第5実施例):
E.変形例
A.コーナー移動方式(第1実施例):
図1は、本発明の一実施例としてのプロジェクター100とその投写状態を示す説明図である。プロジェクター100は、スクリーンSC上に投写光を投写することによって画像PMを投写する。プロジェクター100の筐体の上面には、タッチパッド210を含む操作入力部200が設けられている。
図1(B),(C)は、スクリーンSCの投写面と投写光の光軸OAとの関係を示している。投写光の光軸OAは、スクリーンSCの法線NLに対して、上下方向(垂直方向)にあおり角ψ(図1(B))だけ傾いており、また、左右方向(水平方向)にも傾き角φ(図1(C))だけ傾いている。ユーザーは、タッチパッド210上で、これらの角度ψ,φに起因する画像の歪みを補正するための各種の操作を行うことが可能である。プロジェクター100は、ユーザーの操作に応じた画像歪み補正を実行して、ほぼ矩形の画像PMを投写することが可能である。
上述のように、タッチパッド210は、ユーザーが、画像歪み補正のための各種の操作を行うタッチ面として機能する。なお、タッチ面として機能する入力デバイスとしては、タッチパッド210に限らず、タッチパネルやタブレットなどの他のポインティングデバイスを利用することも可能である。タッチ面上では、ユーザーの指や、他の操作具(ペンなど)によって操作を行うことが可能である。なお、ポインティングデバイスとしては、マウスやトラックボールのように、タッチ面を有さない入力デバイスも利用可能である。
図2は、プロジェクター100の内部構成を示すブロック図である。プロジェクター100は、操作入力部200の他に、画像処理部300と、パネル駆動部400と、投写光学系500とを有している。画像処理部300は、画像歪み補正部310を含んでいる。第1実施例では、画像歪み補正部310は画像変形部320を有している。画像歪み補正部310で補正された画像データは、パネル駆動部400に供給される。パネル駆動部400は、供給された画像データに応じてパネル駆動信号を生成し、投写光学系500に供給する。投写光学系500は、光源510と、液晶パネル520(「液晶ライトバルブ」とも呼ぶ)と、投写レンズ530とを有している。液晶パネル520は、パネル駆動部400から供給されるパネル駆動信号に応じて画像を形成し、この画像によって液晶パネル520を透過する光を変調する。なお、カラー画像を投写表示するためには、RGBの3色用の3枚の液晶パネルや、3色の投写光を合成する合成プリズムが設けられることが多いが、図2では構成が簡略化されて描かれている。また、透過型の液晶パネル520以外の他の電気光学装置を用いて投写光を変調するようにしてもよい。
操作入力部200は、タッチパッド210の他に、左ボタン220と、右ボタン230と、補正開始ボタン240とを有している。但し、これらのボタン220,230,240の全部又は一部を省略しても良い。
画像歪み補正部310の機能は、ハードウェアとして実現してもよく、あるいは、ソフトウェアとして実現してもよい。この機能をソフトウェアとして実現する場合には、プロジェクター100内のメモリ(図示省略)にそのコンピュータプログラムが格納され、CPU(図示省略)によってそのコンピュータプログラムが実行される。
図3は、画像変形部320による画像歪み補正の様子を示す説明図である。ここでは、スクリーンSC上に投写された画像PMと、操作入力部200における操作の様子と、液晶パネル520上の画像MMとが示されている。図3(A)では、補正開始ボタン240がユーザーによって押されており、図3(B)では、このユーザー操作に応じて画像変形モードが開示されている。画像変形モードが開始されると、スクリーンSC上にポインターPTが表示される。このポインターPTは、タッチパッド210上でのユーザー操作に応じて移動するものである。なお、本実施例では、図3(B)に示すように、画像変形モードの開始時に画像変形部320が液晶パネル520上の画像MMを等方的に縮小し、この縮小画像MMaに応じて投写画像PMが縮小される。この結果、縮小された投写画像PMaの周囲には、視認可能な背景領域BAが形成されている。この背景領域BAは、画像PMの外形を広げられる最大限の領域に相当する。この背景領域BAは、黒領域でない領域とすることが好ましく、特に、ユーザーがスクリーンSC上の何も投写されていない領域と区別できる程度の明度を有している領域であることが好ましい。図3(B)のように、縮小画像PMaの周囲に視認可能な背景領域BAを表示するようにすれば、ユーザーは、画像PMaの歪みの程度と、変形後の画像の最大限の領域とを同時に認識できるので、変形後の画像の望ましい外形を指定する操作を行い易いという利点がある。なお、背景領域BA全体を明るくする代わりに、背景領域BAの周縁を示す周縁四角形を、黒でない明るい線分で表示するようにしてもよい。但し、画像変形モードの開始時において、画像を縮小せずに背景領域BAを表示しないようにしてもよい。この場合には、画像変形モードの開始時においても、投写画像は図3(A)の状態に維持される。
図3(C)は、画像変形モードにおいて、ユーザーが画像PMaの4つのコーナー点C1〜C4のうちの1つにポインターPTを移動させた様子を示している。コーナー点C4の近傍にポインターPTが近づくと、そのコーナー点C4の周囲に拡大コーナー領域RGを示すリング状又は円形の領域が表示される。この状態で、左ボタン220をクリックしてドラッグすると、図3(D)のように、そのコーナー点C4を移動することができる。画像変形部320は、このコーナー点の移動中も、移動中のコーナー点C4と、他の3つのコーナー点C1〜C3とで形成される四角形に合わせて液晶パネル520上の画像MMaを一定期間毎に変形するので、この変形された画像MMb(図3(D))に応じた投写画像PMbがスクリーンSC上に投写される。従って、ユーザーは、1つのコーナー点C4を移動している間も、画像がどのように変形されるかを観察しつつ操作を進めることが可能である。
図4は、他のコーナー点C1〜C3をドラッグして移動させる様子と、コーナー点の移動及び画像の変形が完了した状態を示している。図4(A)に示すように、他の3つのコーナー点C1〜C4も、図3(C),(D)と同様の処理によってそれぞれ移動する。図4(B)は、4つのコーナー点C1〜C4の移動が完了し、これに応じて画像の変形も完了した状態を示している。この変形後の投写画像PMcは、ユーザーによって位置がそれぞれ指定された4つのコーナー点C1〜C4によって規定される所望の四角形形状を有している。通常は、この所望の四角形は、通常はほぼ長方形(矩形)であるが、長方形から外れた非長方形形状も取り得る。このような変形後には、液晶パネル520上の画像MMcは、長方形からかなり変形した形状を有している。なお、画像の変形が一旦終了した後でも、ユーザーは、何回でもそれぞれのコーナー点を移動させて、投写画像を所望の形状に変形させることが可能である。
図5は、第1実施例における画像歪み補正処理の処理手順を示すフローチャートである。この処理は、画像変形部320によって実行される。ステップT100では、補正開始ボタン240が押されるまで待機し、補正開始ボタン240が押されると、ステップT110で画像が縮小表示される(図3(B))。但し、ステップT110は省略可能である。ステップT120では、ポインターPTの先端がいずれかのコーナー点に十分に接近したか否かが判定され、十分に接近するとステップT130でコーナー領域が拡大表示される(図3(C))。ステップT140において、ユーザーが拡大コーナー領域RGで左ボタン220をクリックすると、ポインターPTによってコーナー点が掴まれた状態となる。ステップT150において、ユーザーがコーナー点をドラッグするとコーナー点が移動し、これに応じて画像が変形される(図3(D))。なお、ユーザーが、左ボタン220を離すとコーナー点がポインターPTから解放される。コーナー点の移動をさらに行いたい場合には、ステップT160からステップT120に戻り、上述したステップT120〜T150が繰り返し実行される。画像の歪みが十分に補正されたと判断すると、ユーザーは、ステップT150で補正開始ボタン240を押してオフ状態とする。なお、この補正処理のために、視認可能な背景領域BA(図3(B))が投写表示されている場合には、補正処理の終了に伴って背景領域BAも黒領域に変更される。
以上のように、第1実施例では、ユーザーが、投写画像のコーナー点を1つずつ移動させることによって、投写画像の外形を、非長方形形状も取り得る所望の四角形に設定することができる。この結果、当初の投写画像に大きな歪みがある場合にも、ほとんど歪みの無い矩形に近い形状の投写画像を得ることが可能である。また、画像の変形の操作を行う入力デバイスとしてタッチパッドを使用しているので、入力デバイスの部品点数を過度に増加させることなく、容易な操作を実現することが可能である。
なお、第1実施例では、コーナー点の移動の途中においても画像が時々刻々と変形されてゆくが、この代わりに、1つ以上のコーナー点の移動を完了した後に、何らかのユーザーの操作(例えばタッピングによるダブルクリック)に応じて、コーナー点の移動によって設定された四角形の形状に合わせて画像を一挙に変形するようにしてもよい。
B.画像枠描画方式(第2実施例):
図6は、第2実施例における画像歪み補正の様子を示す説明図である。なお、第2実施例は、装置構成は第1実施例と同じであり、画像変形の操作と処理内容が第1実施例と異なるだけである。図6(A)では、補正開始ボタン240がユーザーによって押されており、このユーザー操作に応じて画像変形モードが開始される。なお、画像変形モードの開始時に投写画像PMを縮小して背景領域BAを表示しても良い点は第1実施例と同じである。図6(B)に示すように、第2実施例ではペン型ポインターPNが表示される。このペン型ポインターPNは、画像の所望の四角形形状としての画像枠の描画に使用されるものである。なお、ペン型ポインターPNの代わりに、他の形状の描画用ポインターを利用しても良い。図6(B)では、1番目のコーナー点NC1の位置を指定した後に、ペン型ポインターPNを下方に移動させている様子が示されている。コーナー点位置の指定(コーナー点の設定)は、例えば、ペン型ポインターPNの先端をコーナー点位置に停止させた状態で、左ボタン220をクリックすることによって行われる。図6(B)では、さらに、1番目のコーナー点NC2から伸びる1番目の辺SG1が、ペン型ポインターPNの移動に従ってラバーバンド式に描画されてゆく様子が描かれている。このように、第2実施例では、1つのコーナー点が設定されると、そのコーナー点から伸びる次の辺がペン型ポインターPNの移動に従って描画される。
図6(C)〜(F)では、2番目以降の辺SG2〜SG4が順次描画されてゆく様子が描かれている。但し、これらの図では、図示の便宜上、操作入力部200と、液晶パネル520は省略されている。なお、3番目のコーナー点NC3が指定されると、図6(E)に示すように、3番目の辺SG3とともに4番目の辺SG4も同時に描画される。従って、この状態では、4つの辺SG1〜SG4で構成される四角形の画像枠が投写表示されている。
図7は、画像枠の設定と画像の変形が完了する様子を示している。図7(A)では、4つのコーナー点NC4の指定が完了しており、この結果、4つの辺SG1〜SG4で構成される画像枠の設定が完了している。こうして画像枠の設定が完了すると、画像変形部320(図2)は、この画像枠内に投写画像PMaをはめ込むように画像の変形を実行する。この結果、図7(B)に示すように、画像枠内にぴったりはめ込まれた投写画像PMcが表示される。
図8は、第2実施例における画像歪み補正処理の処理手順を示すフローチャートである。この処理は、画像変形部320(図2)によって実行される。ステップT200では、補正開始ボタン240が押されるまで待機し、補正開始ボタン240が押されると、ステップT210で画像が縮小表示される。但し、ステップT210は省略可能である。ステップT220では、左ボタン220がクリックされたか否かが判定され、クリックされるとステップT230でコーナー点が設定される。ステップT240において、4つのコーナー点の設定が終了したか否かが判定され、終了していなければステップT215に移行する。ステップT215では、ポインターの移動に合わせて画像枠の辺を描画する処理が、次のクリックが行われるまで一定期間毎に繰り返し実行される。こうして、画像枠の設定が完了すると、ステップT240からステップT250に移行し、設定された画像枠に合わせて画像の変形が実行される。また、視認可能な背景領域BAが表示されている場合には、背景領域BAが黒領域に変更される。
以上のように、第2実施例では、ユーザーが、所望の四角形を構成する4つの辺をそれらの並び順に辿りながら順次設定してゆくことによって、所望の四角形形状を有する画像枠を設定して、その画像枠内に投写画像がはめ込まれるように変形することができる。この結果、当初の投写画像に大きな歪みがある場合にも、ほとんど歪みの無い矩形に近い形状の投写画像を得ることが可能である。また、画像枠の設定操作を行う入力デバイスとしてタッチパッド210を使用しているので、入力デバイスの部品点数を過度に増加させることなく、容易な操作を実現することが可能である。
なお、上述した画像枠の設定による画像歪み補正モードの後に、第1実施例で説明したコーナー移動による画像歪み補正モードを行えるものとしてもよい。こうすれば、コーナー移動を利用して、画像形状の微調整を簡単に行うことが可能である。なお、これらの補正モードの切り換えは、予め定められたユーザー操作(例えば所定のボタンを押すことや、スクリーン上に表示される選択肢を選択する操作)に応じて行うことが可能である。
C.キーストーン補正フィッティング方式(第3実施例):
図9は、第3実施例で使用するプロジェクターの内部構成を示すブロック図である。このプロジェクター100aは、画像歪み補正部310aが、画像変形部320の他に、キーストーン補正フィッティング部330を有している点で図2のプロジェクター100と異なるだけであり、他の構成は図2と同じである。
図10は、第3実施例における画像歪み補正処理の処理手順を示すフローチャートである。図10は、図5のステップT150とステップT160の間にステップT300,T310が追加されたものであり、他のステップは図5と同じである。
ステップT150においてコーナー移動による画像の変形が終了すると、ステップT300では、キーストーン補正フィッティングを行うか否かがユーザーによって選択される。この選択は、例えば、スクリーン上に表示される選択肢を選択すること等の所定の操作によって行われる。フィッティングを行うことが選択されると、ステップT310において、キーストーン補正フィッティング部330がフィッティング処理を実行する。このフィッティング処理は、ステップT150で設定された画像の外形を、キーストーン補正によって元画像を変形したときに得られる画像形状に修正するものである。
図11は、キーストーン補正フィッティングの内容を示す説明図である。図11(A)は、コーナー移動による画像変形の結果を示している。ここでは、液晶パネル520とスクリーンSCに、変形された画像MMd,PMdがそれぞれ形成されている。キーストーン補正フィッティング部330は、まず、原画像MM(図3(A))をキーストーン補正して得られる画像の外形が、コーナー移動により変形された画像MMdの外形に最も近い相似形状となるようなキーストーン補正量Δψ,Δφを探索する。キーストーン補正量Δψ,Δφは、図1に示したあおり角ψと傾き角φによる画像歪みをそれぞれ補正するための補正量である。また、2つの画像の外形同士が「最も近い相似形状」であるとは、2つの画像の対応する各辺が最も平行に近い形状であることを意味している。なお、この探索処理では、任意の最適化方法(最適値探索方法)を利用することが可能である。この探索によって補正量Δψ,Δφが得られると、キーストーン補正フィッティング部330は、これらの補正量Δψ,Δφを用いて、原画像MM(図3(A))をキーストーン補正する。図11(A),(B)に示すように、このフィッティング処理では、コーナー移動で変形された画像MMdに近い形状の画像MMeが得られるが、これらの画像MMd,MMeのサイズ(面積)は必ずしも一致していない場合がある。そこで、これらの2つの画像MMe,MMdのサイズが異なる場合には、両者がほぼ同じになるように、必要に応じて画像MMeのアスペクト比を維持しつつ画像MMeを縮小又は拡大することが好ましい。
第3実施例では、コーナー移動による画像変形で得られた投写画像PMdが矩形からやや歪んでいる場合も、キーストーン補正フィッティング処理によってほぼ矩形の投写画像PMeを得ることができるという効果がある。また、ユーザーは、コーナー移動の操作の際に、正確な矩形を構成するように各コーナー点を移動させなくても良いので、操作が容易になるという効果がある。なお、このキーストーン補正フィッティング処理は、第2実施例(画像枠の設定による画像歪み補正)にも適用可能である。
D.画像変形/キーストーン補正切換方式(第4,第5実施例):
図12は、第4実施例で使用するプロジェクターの内部構成を示すブロック図である。このプロジェクター100bは、画像歪み補正部310bが、画像変形部320とキーストーン補正フィッティング部330の他に、キーストーン補正部340を有している点で図9のプロジェクター100aと異なるだけであり、他の構成は図9と同じである。
図13は、第4実施例における画像歪み補正処理の処理手順を示すフローチャートである。図13は、図10にステップT400が追加されたものであり、他のステップは図10と同じである。なお、ステップT300,T310は省略してもよい。この場合には、図12のキーストーン補正フィッティング部330も省略可能である。
図13のステップT100において、補正開始ボタン240が押された場合には、ステップT110以下のコーナー移動による画像歪みの補正が実行される。一方、補正開始ボタン240が押されていない場合には、ステップT400に移行する。ステップT400において、ユーザーは、タッチパッド210上でキーストーン補正量を指定する操作を行い、キーストーン補正部340がこの操作に応じてキーストーン補正を実行する。
図14は、第4実施例のステップT400におけるキーストーン補正の様子を示す説明図である。図14(A)ではタッチパッド210の上下方向Yに沿ってユーザーの操作が行われており、図14(B)ではタッチパッド210の左右方向Xに沿ってユーザーの操作が行われている。2つの方向X,Yは互いに直交している。タッチパッド210内に描かれたハッチング付きの矢印ODは、操作方向を示している。なお、補正開始ボタン240(図3)は図示が省略されている。図14(A)のように、操作方向ODがタッチパッド210の上下方向Yに平行な場合には、上下方向Yに沿った操作量Lyに応じて、上下方向のキーストーン補正量Δψ=k・Ly(kは定数)が決定される。この補正量Δψは、図1(B)のあおり角ψに対する補正量である。この結果、図14(A)の上部に示すように、画像PMに対して上下方向のキーストーン補正が実行される。一方、図14(B)のように、操作方向ODがタッチパッド210の左右方向Xに平行な場合には、左右方向Xに沿った操作量Lxに応じて左右方向のキーストーン補正量Δφ=k・Lx(kは定数)が決定される。この補正量Δφは、図1(C)の傾き角φに対する補正量である。この結果、図14(B)の上部に示すように、画像PMに対して左右方向のキーストーン補正が実行される。なお、操作量Lx,Lyは、予め設定された計測時間の間における接触位置の移動量である。
図15は、タッチパッド210上において斜め方向に操作が行われた場合のキーストーン補正の様子を示す説明図である。図15(A),(B)では、操作方向ODとY方向とのなす角度θは、0°と90°のいずれでもない値である。また、操作方向ODは、図15(A)ではタッチパッド210の上下方向Yにより近く、図15(B)ではタッチパッド210の左右方向Xにより近い。第4実施例では、キーストーン補正部340は、タッチパッド210上におけるユーザーの操作から、初期の操作方向ODを検出し、この初期操作方向ODに近い方向の操作量成分のみを用いてキーストーン補正を実行する。例えば、キーストーン補正の補正量Δψ,Δφは以下のように算出される。
(1)|Lx|≦|Ly|のとき:
上下方向の補正量Δψ=k・Ly
左右方向の補正量Δφ=0
(2)|Ly|<|Lx|のとき:
上下方向の補正量Δψ=0
左右方向の補正量Δφ=k・Lx
ここで、Lx,Lyは操作方向ODに沿った操作量LのX方向成分及びY方向成分、kは定数である。なお、|Ly|=|Lx|の場合は、Δψ=0,Δφ=k・Lxとしても良い。
なお、本明細書においては、図15の例のように、操作方向ODがタッチパッド210の上下方向Yと左右方向Xのいずれにも平行でなく両方から傾いているときに、上下方向と左右方向のうちから選択された1つの方向のキーストーン補正のみを実行するモードを、「1軸補正モード」又は「1軸モード」と呼ぶ。但し、キーストーン補正のモードとしては、2軸補正モード(又は2軸モード)も採用可能である。「2軸補正モード」は、操作方向ODがタッチパッド210の上下方向Yと左右方向Xのいずれにも平行でなく両方から傾いているときに、上下方向と左右方向の両方向のキーストーン補正を実行するモードである。なお、上下方向のキーストーン補正を、「垂直キーストーン補正」又は「縦キーストーン補正」とも呼ぶ。また、左右方向のキーストーン補正を、「水平キーストーン補正」又は「横キーストーン補正」とも呼ぶ。
第4実施例のステップT400では、2軸補正モードは利用せずに1軸補正モードのみを利用してキーストーン補正を実行する。また、第4実施例のステップT400では、タッチパッド210における接触が維持されている限り、初期に検出された操作方向ODに近い方向(上下方向又は左右方向)についてのみキーストーン補正が行われる。例えば、初期の操作方向ODが上下方向により近い場合には、その後に操作方向ODが左右方向に近い方向に変わった場合にも、キーストーン補正の方向は上下方向のみに限定される。こうすれば、ユーザーの意図に反して操作方向がずれてしまった場合にも、キーストーン補正の方向をそのまま維持することが可能である。なお、補正方向を変更したい場合には、ユーザーは、一旦タッチパッド210から指を離し、指をタッチパッド210に再接触させた後に、異なる方向に操作を行えば良い。
図16は、第4実施例のステップT400におけるキーストーン補正処理の詳細処理手順を示すフローチャートである。この処理は、キーストーン補正部340によって実行される。ステップS100では、タッチパッド210に接触があるまで待機し、接触が検出されるとステップS110に移行する。
ステップS110では、操作方向ODが上下方向Yと左右方向Xのいずれに近いかが判定される。この判定は、例えば、所定の計測時間ΔTの間の操作量L(Lx,Ly)を測定し、その2つの成分Lx,Lyの絶対値を比較することによって行うことが可能である(図15参照)。なお、操作量Lの2つの成分Ly,Lyは、計測時間ΔTの初期と終期における接触位置の座標値の差分に相当する。操作量Lの計測時間ΔTは予め設定された時間であり、例えば0.1秒程度に設定される。
操作方向ODが上下方向Yに近い場合には、ステップS120において、上下方向の操作量成分Lyに応じた補正量Δψ=k・Lyで縦キーストーン補正が実施される。ステップS130では、タッチパッド210に対する接触が維持されているか否かが判定される。タッチパッド210に対する接触が維持されている場合には、ステップS120における縦キーストーン補正が再度実施される。この結果、一定周期毎にステップS120が実行されると、その度に補正量Δψが累積されてゆく。なお、ステップS130において、タッチパッド210に対する接触が消失した場合には、キーストーン処理を終了する。
ステップS110において、操作方向ODが左右方向Xに近い場合には、ステップS140において、左右方向の操作量成分Lxに応じた補正量Δφ=k・Lxで横キーストーン補正が実施される。そして、ステップS150においてタッチパッド210に対する接触が維持されている場合にはステップS140に戻り、一方、タッチパッド210に対する接触が消失した場合にはキーストーン処理を終了する。
以上のように、第4実施例では、ユーザーの切り換え操作に応じて、コーナー移動による画像歪みの補正処理(図13のステップT100〜T310)と、キーストーン補正量を指示する操作による画像歪みの補正処理(図13のステップT400)とを切り換えて実行することができる。ユーザーは、好みに応じて2種類の補正処理のうちの一方を選択できるので、操作性がより向上するという利点がある。また、これらの2種類の補正処理の操作を、いずれもタッチパッド210を利用して行うことができるので、それぞれ別個の入力デバイスを設ける必要が無く、部品点数を減少できるとともに、装置構成を簡略化することができる。なお、ステップT400における補正処理は、第2実施例で説明した画像枠の設定による画像歪み補正処理(図8)と切り換えて選択できるようにしても良い。これらの補正処理の切り換え操作としては、ボタンを押す操作以外の任意の操作(例えばメニュー上での選択肢の選択等)を利用することが可能である。
また、第4実施例のステップT400では、操作方向ODがタッチパッド210の上下方向Yと左右方向Xのいずれにも平行でなく両方から傾いているときに、上下方向と左右方向のうちから選択された1つの方向のキーストーン補正のみを実行する1軸補正モードを利用しているので、1つのタッチパッドを利用して2つの方向のキーストーン補正をそれぞれ独立に実行することができる。この結果、2つの方向のために別々の操作部を設ける必要が無いので、操作部の部品点数を低減できるとともに、その構成を簡略化することができる。また、1つのタッチパッド上で2つの方向のキーストーン補正をそれぞれ操作できるので、良好な操作性を提供することができる。特に、第4実施例のステップT400では、タッチパッド210における接触が維持されている限り、初期に検出された操作方向ODに近い方向(上下方向又は左右方向)についてのみキーストーン補正が行われる。従って、操作方向ODが意図せずにいろいろな方向に傾いた場合にも、初期に選択された1つの方向についてのみキーストーン補正を継続して実行することが可能であり、操作性が向上するという利点がある。例えば、キーストーン補正に不慣れなユーザーにとっては、2つの方向に同時にキーストーン補正が行われると、どのように補正されたのかという点、あるいは、どのように操作すれば画像が矩形になるのかという点で混乱し易いので、2軸補正モードは却って操作しにくい可能性がある。これに対して、第4実施例のステップT400では、1軸補正モードのみを利用するので、キーストーン補正に不慣れなユーザーにとっても、快適な操作性を提供することが可能である。
図17は、第5実施例で使用する領域分割式のタッチパッド210aを示す説明図である。第5実施例は、図13のステップT400においるタッチパッドの利用方法が第4実施例と異なるだけであり、他の装置構成(図12)及び処理の全体手順(図13)は第4実施例と同じである。このタッチパッド210aは、タッチパッド210aの外周に沿って設けられた1軸領域R1と、この1軸領域R1の内側に設けられた2軸領域R2とを含んでいる。なお、補正開始ボタン240(図3)は図示が省略されている。1軸領域R1内で操作が行われる場合には、1軸補正モードが実行される。一方、2軸領域R2内で操作が行われる場合には、2軸補正モードが実行される。1軸領域R1の幅は、人間の人差し指の先端よりもやや狭い幅(約7mm)とすることが好ましい。こうすれば、1軸領域R1では、上下方向Y又は左右方向Xに平行な方向にしか操作ができないので、1軸補正モードにおいて操作方向ODが上下方向Yと左右方向Xのいずれに近いかを判定する必要がなくなるという利点がある。すなわち、図17(B)に示すように、1軸領域R1のうちで上下方向に延びる辺に沿って操作が行われる場合には、上下方向のキーストーン補正が実行される。また、図17(C)に示すように、1軸領域R1のうちで左右方向に延びる辺に沿って操作が行われる場合には、左右方向のキーストーン補正が実行される。
なお、図17のタッチパッド210aのハッチングは説明の便宜上付したものであるが、操作性の向上の観点からは、2つの領域R1,R2を視覚的に区別するために異なる模様や色を付すことが好ましい。
図18は、2軸領域R2内における操作とキーストーン補正の様子を示す説明図である。図18(A)のように、操作方向ODが上下方向Yに平行な場合には、上下方向にのみキーストーン補正が実行される。図18(B)のように、操作方向ODが左右方向Xに平行な場合には、左右方向にのみキーストーン補正が実行される。図18(C)のように、2つの方向X,Yのいずれからも傾いている場合(Y方向とのなす角度θが0又は90°で無い場合)には、それぞれの操作量成分Lx,Lyに応じて2つの方向のキーストーン補正が同時に実行される。
図19は、第5実施例におけるキーストーン補正処理(図13のステップT400)の詳細処理手順を示すフローチャートである。ステップS300では、タッチパッド210に接触があるまで待機し、接触が検出されるとステップS310に移行する。ステップS310では、タッチパッド210a上の接触位置が1軸領域R1と2軸領域R2のいずれにあるかが判定される。接触位置が1軸領域R1内にある場合には、ステップS320において縦キーストーン補正と横キーストーン補正のうちの一方のみが実施される。これに対して、接触位置が2軸領域R2内にある場合には、ステップS340において縦キーストーン補正と横キーストーン補正の両方が同時に実施される。ステップS320,S340における補正の終了後は、ステップS300に戻り、上述の処理が繰り返される。
以上のように、第5実施例のステップT400では、タッチパッド210aの領域が1軸領域R1と2軸領域R2に区分されているので、ユーザーは、これらの領域上で操作を行うだけで、1軸補正モードと2軸補正モードを使い分けつつ、キーストーン補正を実行させることが可能である。従って、操作が容易な環境をユーザーに提供することが可能である。
なお、第5実施例においては、タッチパッド210aのタッチ面の外周に1軸領域R1が設けられており、その内側に2軸領域R2が設けられているが、これらの領域の区分の仕方はこれに限らず、他の種々の区分を採用することができる。例えば、タッチ面の上半分を1軸領域R1とし、下半分を2軸領域R2としてもよい。なお、1軸領域R1としては、上下方向と左右方向のいずれかに平行で1次元的な操作が実行されるような細長い部分領域を、それぞれの方向について1つ以上有するものが好ましい。但し、1軸領域R1として2次元的な操作が可能な領域を使用する場合にも、第4実施例の方法を利用して、キーストーン補正の方向を選択することが可能である。一方、第5実施例のように、外周側の領域とその内側の領域に区分すれば、ユーザーが領域の区分と補正方向との関係を把握しやすいので、単純に2つの領域に区分する場合に比べて、操作性がより向上するという利点がある。
E.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
D1.変形例1:
上記各実施例における画像歪み補正の機能のうちの一部を、他の機能部が実行するようにしてもよい。例えば、タッチパッド上の操作量成分Lx,Lyの検出や、接触位置の検出(特に第5実施例)は、キーストーン補正部340が行う代わりに、タッチパッド210のデバイスドライバソフトウェアが実行するようにしてもよい。この場合には、タッチパッド210のデバイスドライバソフトウェアが、キーストーン補正部の一部を構成しているものと考えることが可能である。
D2.変形例2:
上記各実施例では、タッチパッドのすべてのタッチ面が画像歪み補正のための操作領域として利用されていたが、例えば大きなタッチパネルを操作入力部として使用する場合には、タッチパネルの一部に画像歪み補正のための操作領域を設定し、他の部分にはボタンやキーなどの他の操作要素を設定してもよい。後者の場合には、第4実施例や第5実施例で説明した1軸補正モードの操作は、タッチパネルのタッチ面の一部のみを利用して行われることになる。
また、上述した第4実施例(図14〜図16)では、タッチパッドのタッチ面の全体において1軸補正モードの操作を行うことが可能であり、また、第5実施例(図17〜図19)では、タッチ面の一部の領域である1軸領域R1においてのみ1軸補正モードの操作を行うことが可能である。すなわち、これらの実施例において、1軸補正モードの操作は、タッチパッドのタッチ面の一部又は全部を利用して行われていたことが理解できる。
以上の実施例及び変形例から理解できるように、本発明の実施形態におけるキーストーン補正部は、タッチ面の少なくとも一部の領域において1軸補正モードの操作を行うことが可能な操作環境を提供するものである。
D3.変形例3:
上記第4実施例(図14〜図16)では、操作方向ODが上下方向と左右方向のいずれに近いかに応じて、1軸補正モードにおける補正対象方向が選択されていた。一方、第5実施例(図17〜図19)では、1軸領域内の上下方向に延びる辺と左右方向の延びる辺のいずれで操作が行われているかに応じて、1軸補正モードにおける補正対象方向が選択されていた。このように、上記第4,第5実施例の1軸補正モードでは、いずれの場合もユーザーの操作に基づいて上下方向と左右方向のうちの一方が補正対象方向として選択されていることが理解できる。なお、1軸補正モードにおける補正対象方向を選択するためのユーザー操作としては、これら以外の任意の操作を利用することができる。例えば、タッチ面上におけるタッピングによるクリックやダブルクリックを利用して、1軸補正モードにおける補正対象方向を選択することも可能である。
100…プロジェクター
200…操作入力部
210…タッチパッド
240…補正開始ボタン
300…画像処理部
310…画像歪み補正部
320…画像変形部
330…キーストーン補正フィッティング部
340…キーストーン補正部
400…パネル駆動部
500…投写光学系
510…光源
520…液晶パネル
530…投写レンズ

Claims (6)

  1. 投写型表示装置であって、
    投写光学系と、
    前記投写光学系で投写される画像の歪みを補正する画像歪み補正部と、
    画像歪み補正の操作をユーザーに行わせるためのポインティングデバイスを含む操作入力部と、
    を備え、
    前記画像歪み補正部は、投写面に投写されている画像の外形を、非長方形形状も取り得る所望の四角形に変換することを指示するユーザー操作が前記ポインティングデバイスを用いてなされると、前記所望の四角形を設定するユーザー操作に応じて、前記投写されている画像を前記所望の四角形に応じて変形する画像変形部を有する、投写型表示装置。
  2. 請求項1記載の投写型表示装置であって、
    前記所望の四角形を設定するユーザー操作は、前記所望の四角形を構成する辺を順に辿りながら描画する操作であり、
    前記画像歪み補正部は、前記ユーザー操作に応じて設定された前記所望の四角形の形状に応じて前記投写されている画像を変形する、投写型表示装置。
  3. 請求項1記載の投写型表示装置であって、
    前記所望の四角形を設定するユーザー操作は、前記投写されている画像の外形のコーナー点のうちの任意の1つを、前記ポインティングデバイスを用いて移動させる操作であり、
    前記画像歪み補正部は、前記画像の外形の1つのコーナー点が移動する度に、当該移動によって得られる四角形形状に応じて前記投写されている画像を変形する、投写型表示装置。
  4. 請求項2又は3記載の投写型表示装置であって、
    前記画像歪み補正部は、画像歪み補正の開始を指示する補正開始操作がなされると、前記補正開始操作に応じて前記投写される画像を縮小することによって、縮小した画像の周囲に視認可能な背景領域が投写された投写状態を生成する、投写型表示装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれか一項に記載の投写型表示装置であって、
    前記画像歪み補正部は、さらに、前記ユーザー操作によって設定された前記所望の四角形に最もよく合致する画像形状をキーストーン補正に応じて生成するための縦キーストーン補正と横キーストーン補正の補正量を決定するとともに、決定した補正量を用いて縦キーストーン補正と横キーストーン補正を実行するキーストーン補正フィッティング部を有する、投写型表示装置。
  6. 画像歪み補正の操作をユーザーに行わせるためのポインティングデバイスを含む操作入力部を備える投写型表示装置における画像歪み補正方法であって、
    投写面に投写されている画像の外形を、非長方形形状も取り得る所望の四角形に変換することを指示するユーザー操作が前記ポインティングデバイスを用いてなされると、前記投写型表示装置が、前記所望の四角形を設定するユーザー操作に応じて、前記投写されている画像を前記所望の四角形に応じて変形する工程を備える、画像歪み補正方法。
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