JP2010278030A - 半導体装置 - Google Patents

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宏泰 馬渡
Hiromi Ohashi
弘美 大橋
Yasuyuki Inoue
靖之 井上
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Abstract

【課題】リアルタイムで半導体素子の温度測定が可能な半導体装置を提供する。
【解決手段】p層11とn層10とにより構成される半導体レーザ1と、半導体レーザ1のp層11と、半導体レーザ1と電気的に独立したn層15とにより構成されるpn接合と、pn接合に順方向に電流を流したときの電位差に基づき半導体レーザ1の温度を測定する温度測定手段とを備える半導体装置とした。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体装置に関する。
近年、急速なインターネットの利用拡大やブロードバンド回線の普及が進展している。これはアクセス網を含めた通信システムの光化による、高速大容量化の進展の寄与するところが大きい。このような高速光通信回線のさらなる普及拡大には、光信号源となる半導体レーザの高性能化、低価格化が重要である。
半導体レーザの高性能化に要求される特性のひとつに、発振波長の制御性や安定性がある。これは、近年の通信システムの高速大容量化に対応する方策のひとつとして既に実用化が始まっている、一本の光ファイバに複数の波長の異なる光信号を重畳させて同時に伝送する波長分割多重(WDM)方式において、多重化させる各信号の重畳分離を、波長を使って行われることによる。
さらに、光信号のまま信号のルーティングを行う光波ネットワークの研究も進められ、ルーティングのポイント(ノード)における信号の識別と切り替えに、光の波長情報を用いることが検討されている。このようなシステムにおいては、光の波長が信号の識別として用いられるため、その安定性や制御性が重要である。
このような半導体素子の波長特性を決めるひとつのパラメータとして屈折率がある。光導波路構造をもつデバイスでは、半導体光導波路を光が進行する際の速度が、屈折率で決まるため、例えば、回折格子によって発振波長を決めるDFBレーザのようなデバイスでは、回折角度や反射条件が導波路長と屈折率の積で決まるため、この屈折率の安定性や制御性が重要となる。屈折率は、半導体素子の温度や電界、キャリア密度等でも変化するが、特に温度に対する安定性が重要であり課題にもなりうる(下記非特許文献1参照)。ここで、従来の半導体レーザの発振波長と温度との関係の例を図9に示す。
半導体レーザのように電流注入によって動作する半導体素子では、周囲の温度とともに、半導体の抵抗率や金属電極と半導体との界面での電気抵抗のためジュール発熱が生じ、これが半導体素子自体の温度に影響を与える。このような自己発熱を積極的に制御して特性向上に使用した例もある(下記非特許文献1参照)。ここで、従来の半導体レーザの動作電流と発振波長との関係の例を図10に示す。しかし、半導体素子の温度の安定化や制御性の向上のためには、このような自己発熱による温度変動分も含めた測定や制御が必要となる。
従来、半導体素子の温度測定では、半導体素子を搭載するベース部分に、半導体素子の直近にサーミスタ(サーマル・トランジスタ)等の温度測定用部品を搭載し、この温度測定用部品からの信号によって温度を測定する。ただし、この方法では半導体素子の発熱量が変動した場合、この熱がベース部分を介してサーミスタに到達するまで測定が出来ないため、変動時の時間の遅れが生じ、特に波長可変レーザ等の高速応答が要求される場合に問題となる。半導体レーザのように注入電流による自己発熱量が大きい場合、半導体素子へのトータルの自己発熱量が一定になるような構造の半導体素子も研究開発されている(下記非特許文献2参照)。
これは、波長可変時の注入電流変化を相殺するような電流を同一半導体素子のpn接合に流すことで、半導体素子としてのトータルの注入電流を一定にし、半導体素子自体の発熱量を一定に保持することで、温度を安定化させている。しかし、電流注入を制御することによって発熱量を安定化させているため、電流注入型デバイス以外では適用は困難であり、また温度を直接測定する機能は持っていない。
Hiroyuki Ishii、外4名、"High‐power(40mW)L‐Band tunable DFB laser array module using current tuning"、Proceedings of The Optical Fiber Communication Conference & Exposition and the National Fiber Optic Engineers Conference (OFC/NFOEC)、2005年、p.OTuE1 Naoki Fujiwara、外5名、"Suppression of Thermal Wavelength Drift in Super‐Structure Grating Distributed Bragg Reflector (SSG‐DBR) Laser with Thermal Drift Compensator"、IEEE JOURNAL OF SELECTED TOPICS IN QUANTUM ELECTRONICS、Vol.13、No.5、2007年、p.1164−1169
上述したように、従来、一般的には、サーミスタを半導体素子の直近に搭載することで、半導体素子の温度を測定する構造がとられており、半導体素子の発熱量変動やサーミスタと半導体素子の温度のずれに関しては、時間応答が十分緩和するまで待機時間を取る等の方法しかなく、リアルタイムで半導体素子の温度測定や温度制御を行うのは困難であった。
以上のことから、本発明は、リアルタイムで半導体素子の温度測定が可能な半導体装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決する第1の発明に係る半導体装置は、
p層とn層とにより構成される半導体素子と、
前記半導体素子のp層と、前記半導体素子と電気的に独立したn層とにより構成される、又は、前記半導体素子のn層と、前記半導体素子と電気的に独立したp層とにより構成されるpn接合と、
前記pn接合に順方向に電流を流したときの電位差に基づき前記半導体素子の温度を測定する温度測定手段と
を備える
ことを特徴とする。
上記の課題を解決する第2の発明に係る半導体装置は、
p層のみ又はn層のみからなる半導体素子と、
前記半導体素子のp層と、前記半導体素子と電気的に独立したn層とにより構成される、又は、前記半導体素子のn層と、前記半導体素子と電気的に独立したp層とにより構成されるpn接合と、
前記pn接合に順方向に電流を流したときの電位差に基づき前記半導体素子の温度を測定する温度測定手段と
を備える
ことを特徴とする。
上記の課題を解決する第3の発明に係る半導体装置は、
ノンドープ層のみからなる半導体素子と、
前記半導体素子の前記ノンドープ層上に形成されたp層とn層とからなるpn接合と、
前記pn接合に順方向に電流を流したときの電位差に基づき前記半導体素子の温度を測定する温度測定手段と
を備える
ことを特徴とする。
本発明によれば、リアルタイムで半導体素子の温度測定が可能な半導体装置を提供することができる。
本発明の第1の実施例に係る半導体装置の構成を示した側面図である。 本発明の第1の実施例に係る半導体装置の構成を示した平面図である。 本発明の第2の実施例に係る半導体装置の構成を示した側面図である。 本発明の第2の実施例に係る半導体装置の構成を示した平面図である。 本発明の第3の実施例に係る半導体装置の構成を示した側面図である。 本発明の第3の実施例に係る半導体装置の構成を示した平面図である。 本発明に係る半導体装置におけるpn接合に順方向バイアスが印可されたときのバンド構造を示した模式図である。 本発明に係る半導体装置における1.55μm帯半導体レーザのビルトイン電圧の温度依存性の例を示した図である。 従来の半導体レーザの発振波長と温度との関係の例を示した図である。 従来の半導体レーザの動作電流と発振波長との関係の例を示した図である。
以下、本発明に係る半導体装置を実施するための形態を、図面を参照しながら説明する。
はじめに、本発明に係る半導体装置の概要について説明する。
従来、半導体素子の温度を測定するためには、別部品として用意したサーミスタを半導体素子に密着させることができないため、直近に設置する必要があった。しかし、この方法では、発熱している半導体素子の活性領域とサーミスタとの間に物理的、熱的な距離があるため、半導体素子の温度変化に対しサーミスタが遅れて追従することとなる。また、個別に部品を用意して実装しなければならないため、実装コストが必要になるという問題もあった。
これに対し、本発明に係る半導体装置は、半導体素子の活性領域の近傍にpn接合を部分的に同一素子内に作製し、そこに定電流を供給してビルトイン電圧を測定することで温度を測定する。
これにより、1つの半導体装置中に、目的とする半導体素子と温度測定手段の両方を作り込めるため、実装コストの面で有利になるほか、活性領域に極めて近い部分で温度を測定しているため、タイムラグを抑えリアルタイムでより正確に半導体素子の温度を測定することができる。
また、サーミスタのような温度測定用部品を省略して部品点数を削減することができる。これは部品の小型化とともに製造工程の削減となり、低コスト化、低価格化にも有効である。さらに、部品点数の削減は、信頼性の向上にも寄与する。
次に、本発明に係る半導体装置の原理について説明する。
半導体pn接合構造には、p層とn層のそれぞれの不純物準位に対応した多数キャリアを放出するエネルギー準位が存在し、中間となるフェルミ準位が一致するように、半導体接合部分に電界が生じる。
このとき、pn接合に順方向に電流を注入すると、内部では多数キャリアが蓄積され、ある電位差を越えた電界が印加されると、その濃度勾配に応じた電流が流れ始める。この電流が流れ始める電圧をビルトイン電圧という。ここで、pn接合のエネルギーバンド構造の模式図を図7に示す。なお、図7中、Ecはコンダクションバンドのエネルギー、Efはフェルミバンドのエネルギー、Evはバイアスバンドのエネルギー、Vbはバイアス電圧を示している。
ビルトイン電圧は、半導体の材料の組み合わせと、p層とn層のそれぞれのキャリア密度で固有に決まる電位差として現れる。また、この電位差は、p層とn層のそれぞれのフェルミレベルが熱励起によるキャリア密度の変化に応じて変動するため、温度依存性を持つ。ここで、1.55μm帯半導体レーザのビルトイン電圧の温度依存性を図8に示す。
したがって、半導体素子の機能に影響しないように、電気的、光学的に独立したpn接合領域を半導体素子上に形成し、このpn接合の電圧を測定することで、半導体素子の温度を直接測定することが可能となる。
なお、温度測定用のpn接合部分の電位差を測定する際には、1mA程度の発熱に問題ない程度の小さな電流を流して測定する必要がある。これは、大きな電流を流して測定すると、このpn接合自身のジュール発熱が大きくなってしまい、測定温度にずれが生じてしまうためである。また、測定する電位差は電流が流れ始める電圧なので、そもそも大きな電流は必要としない。
このような、電気的、光学的に独立したpn接合を半導体素子の形成時に同時に作り込むことで、半導体素子自体に直接、温度測定手段を作製することができる。本発明に係る半導体装置においては、半導体素子として、例えば、半導体レーザや半導体光導波路を想定している。
このため、測定したい半導体レーザ等の半導体素子の直近(例えば、直上)に、集積化した温度測定手段を配置することができる。そして、本発明に係る半導体装置によれば、従来のサーミスタを用いた場合とは異なり、高速に温度を測定する際や、温度を制御する際に問題となる温度変化時の熱の伝達のための時間遅れをほぼ解消することができる。
特に、半導体レーザのpn接合の片側の層を共通化させることで、自己発熱量の変動(例えば、動作電流が変化した場合又は動作電流を変化させた場合)時に、温度測定手段と半導体レーザとの、部品間の熱伝導の不連続等を介すことなく、即座に温度の変化を検出することができる。
また、サーミスタを用いる場合のように、別体の温度測定用部品を用いないため、製造時の電極配線工程も簡略化することができ、さらに、部品点数の削減による高信頼化にも寄与することができる。
以下、本発明に係る半導体装置の第1の実施例について説明する。
ここでは、本実施例に係る半導体装置として、半導体レーザに温度測定用のpn接合を作り込んだ場合の実施例について、図1,2を用いて説明する。
半導体レーザ1のpn接合は、例えば、n型半導体基板を用いた場合、n型半導体基板をn層10とし、このn層10上にp型半導体を結晶成長させ、必要となる部分を残してエッチング除去することによりp層11が形成される。この際、光の導波構造を同時に形成するため、屈折率の異なる半導体材料を用いて分離閉じ込めヘテロ構造(SCH構造)を形成する。
このようなpn接合の半導体レーザ1の場合、上面側がp層11となり、p層11の表面には金属層12を介してp側電極13が形成され、n層10の下面全面にはn側電極14が形成される。半導体レーザ1は図1中に矢印Lで示す方向に光を出射する。なお、半導体レーザ1は主にn層10とp層11との間で発熱する。
本実施例に係る半導体装置においては、半導体レーザ1のp層11の上面にn型半導体の領域を形成する。実際には、p層11の上面にn型半導体を結晶成長させ、必要となる部分を残してエッチング除去することによりn層15の領域を形成する。n層15の上面にはビルトイン電圧測定用電極16が形成される。
なお、半導体レーザ1のp層11の上面にn層15の領域を形成することにより、半導体レーザ1のp側電極13は、p層11の上面の全面に形成することができなくなるが、p層11の金属層12とのコンタクトエリア17に導電率の高いドーピング層を用いることにより、図1,2に示すような構造とした場合であっても導電性に問題はない。また、p層11上に形成したn層15は、独立したコンタクトエリア18を形成する。
本実施例に係る半導体装置をベースキャリアやモジュールに搭載する場合、従来のように半導体素子1をAuSnハンダ等でベースキャリアやモジュールに固定した上で、n側電極14とp側電極13とをAuワイヤ等で電気的に接続する。この際、ビルトイン電圧測定用電極16とp側電極13とを同じ工程で同時に接続する。これにより、従来とほぼ同様の工程で、ビルトイン電圧測定用電極16とp側電極13との間の電圧を測定するための端子を作製することができる。
なお、本実施例に係る半導体装置は、層構造自体はnpnトランジスタと同様になるものの、npnトランジスタとは電流の流れる経路が異なっている。ビルトイン電圧検出用のn層15上のビルトイン電圧測定用電極16へは、p側電極13に接続された定電流源(図1中、I1で示す)から1mA程度のビルトイン電圧測定用電流(図1中、Imで示す)を流してこの間の電位差をビルトイン電圧(図1中、Vbで示す)として測定する。このときのp層11上のn層15は、p層11より低電位になる。
また、n層10への半導体レーザ動作電流(図1中、Iopで示す)は、p層11に接続された別の半導体レーザ動作用定電流源(図1中、I2で示す)から順方向に電流を流す。したがって、p層11上のn層15と、p層11の下側のn層10のいずれもp層11に対して必ず低電位となるため、npnトランジスタのようにn層(コレクタ)がp層(ベース)に対して高電位となることはない。
また、本実施例に係る半導体装置は、半導体レーザ1の厚さ方向へは、屈折率による光の閉じ込め構造を取るため、半導体レーザ1の光がp層11の表面に達することはない。従来の半導体素子においても、表面にはパッシベーションのための絶縁膜や金属電極が形成されるが、p層の表面まで光が染み出す、すなわち光の閉じ込めが十分でない構造の場合、光の伝播損失が増加してしまう。このため、p層11の厚さは光の閉じ込めが十分となるような厚さに設計する必要がある。これにより、p層11の上部にさらに層構造を作製した場合であっても、上部の層構造が影響を与えることはない。
本実施例に係る半導体装置は、半導体レーザ1の作製時に半導体レーザ1部分とは独立した温度測定用のpn接合領域を同時に作製し、ビルトイン電圧測定用電極16とp側電極13との間に1mA程度の小さいビルトイン電圧測定用電流Imを流したときのビルトイン電圧Vbを測定することで、半導体レーザ1の温度を測定することができる。
このため、半導体レーザ1に別途温度測定用のサーミスタ等を搭載することなく半導体レーザ1の温度を測定することができる。よって、半導体レーザ1のような、自己発熱を伴い、その熱量が動作条件(例えば、動作電流)で変動しうるような半導体素子の場合は、温度測定手段を集積化することに大きな利点がある。
以下、本発明に係る半導体装置の第2の実施例について説明する。
ここでは、本実施例に係る半導体装置として、n型半導体による半導体光導波路に温度測定用のpn接合を形成した場合の実施例について、図3,4を用いて説明する。
半導体光導波路2は、屈折率の異なる組成の半導体を層構造に組み合わせ、中心部分の屈折率が大きくなるようにして伝播路を形成する。半導体光導波路2は、p型半導体、n型半導体のいずれでも形成可能だが、通常は伝播する光の損失を低減するため、n型半導体が用いられる。半導体光導波路2は図3中に矢印Lで示す方向に光を導波する。
温度測定用のpn接合は、n型半導体のn層20で形成される光導波路2の上に、同時に作製する。実際には、n層20の上面にp型半導体を結晶成長させ、必要となる部分を残してエッチング除去することによりp層21を形成する。p層21の上面にはビルトイン電圧測定用電極22が形成される。
本実施例に係る半導体装置においては、半導体光導波路2のn層20の上面に電界印加等のために金属層23を介してn側電極24を形成する場合、n層20の全面に形成することができなくなるが、n層20の金属層23とのコンタクトエリア25に導電率の高いドーピング層を用いることにより、図3,4に示すような構造とした場合であっても導電性に問題はない。また、n層20上に形成したp層21は、独立したコンタクトエリア26を形成する。なお、本実施例に係る半導体装置のベースキャリアやモジュールへの搭載方法は、第1の実施例と同様である。
なお、本実施例に係る半導体装置は、半導体光導波路2の厚さ方向へは、屈折率による光の閉じ込め構造を取るため、導波する光がn層20の表面に達することはない。従来の半導体光導波路においても、表面にはパッシベーションのための絶縁膜や金属電極が形成されるが、n層の表面まで光が染み出す、すなわち光の閉じ込めが十分でない構造の場合、光の伝播損失が増加してしまう。このため、n層20の厚さは光の閉じ込めが十分となるような厚さに設計する必要がある。これにより、n層20の上部にさらに層構造を作製した場合であっても、上部の層構造が影響を与えることはない。
本実施例に係る半導体装置は、半導体光導波路2の作製時に半導体光導波路2部分とは独立した温度測定用のpn接合領域を同時に作製し、ビルトイン電圧測定用電極22とn側電極24との間に1mA程度の小さいビルトイン電圧測定用電流(図3中、Imで示す)を流したときのビルトイン電圧(図3中、Vbで示す)を測定することで、半導体光導波路2の温度を測定することができる。
このため、半導体光導波路2に別途温度測定用のサーミスタ等を搭載することなく半導体光導波路2の温度を測定することができる。よって、半導体光導波路2のような、自己発熱を伴わない半導体素子の場合、部品点数の削減や製造工程の簡易化による低コスト化を図ることができる。
以下、本発明に係る半導体装置の第3の実施例について説明する。
ここでは、本実施例に係る半導体装置として、ノンドープ半導体により形成した光導波路に温度測定用のpn接合を形成した場合の実施例について、図5,6を用いて説明する。
半導体光導波路3は、屈折率の異なる組成の半導体を層構造に組み合わせ、中心部分の屈折率が大きくなるようにして伝播路を形成する。半導体光導波路3は図5中に矢印Lで示す方向に光を導波する。
温度測定用のpn接合は、ノンドープ半導体で形成されるノンドープ半導体層30の上に、n型半導体を結晶成長させた上でp型半導体を連続して結晶成長させることにより、n層31及びp層32を同時に作製する。
実際には、n層31又はp層32のうち、下側となる層(本実施例においてはn層31)と上側となる層(本実施例においてはp層32)の表面の位置をずらすことで、n層31の上面にビルトイン電圧測定用n側電極33と、p層32の上面にビルトイン電圧測定用p側電極34を形成する。
ノンドープ半導体層30上に形成したn層31は、独立したコンタクトエリア35を形成する。なお、本実施例に係る半導体装置のベースキャリアやモジュールへの搭載方法は、第1の実施例と同様である。
なお、本実施例に係る半導体装置は、半導体光導波路3の厚さ方向へは、屈折率による光の閉じ込め構造を取るため、導波する光がノンドープ半導体層30の表面に達することはない。従来の半導体光導波路においても、表面にはパッシベーションのための絶縁膜や金属電極が形成されるが、n層の表面まで光が染み出す、すなわち光の閉じ込めが十分でない構造の場合、光の伝播損失が増加してしまう。このため、ノンドープ半導体層30の厚さは光の閉じ込めが十分となるような厚さに設計する必要がある。これにより、ノンドープ半導体層30の上部にさらに層構造を作製した場合であっても、上部の層構造が影響を与えることはない。
本実施例に係る半導体装置は、半導体光導波路3の作製時に半導体光導波路3部分とは独立した温度測定用のpn接合を同時に作製し、ビルトイン電圧測定用n側電極33とビルトイン電圧測定用p側電極34との間に1mA程度の小さいビルトイン電圧測定用電流(図5中、Imで示す)を流したときのビルトイン電圧(図5中、Vbで示す)を測定することで、半導体光導波路3の温度を測定することができる。
このため、半導体光導波路3に別途温度測定用のサーミスタ等を搭載することなく半導体光導波路3の温度を測定することができる。よって、半導体光導波路3のような、自己発熱を伴わない半導体素子の場合、部品点数の削減や製造工程の簡易化による低コスト化を図ることができる。
以上、説明したように、本発明によれば、従来の半導体素子の製造工程と同様で、温度測定用部品の使用を省くことができ、さらに半導体素子の温度を時間遅れ等の問題なくリアルタイムで半導体素子の温度測定が可能な半導体装置を提供することができる。また、部品点数が削減されることで、工程の簡略化による低コスト化や高信頼化も同時に向上させることができる。
本発明は、例えば、温度管理を要する半導体素子、特に、半導体レーザ等の自己発熱し、かつ温度で特性が大きく左右される半導体素子の温度測定に利用することが可能である。
1 半導体レーザ
2,3 半導体光導波路
10 n層
11 p層
12 金属層
13 p側電極
14 n側電極
15 n層
16 ビルトイン電圧測定用電極
17,18 コンタクトエリア
20 n層
21 p層
22 ビルトイン電圧測定用電極
23 金属層
24 n側電極
25,26 コンタクトエリア
30 ノンドープ半導体層
31 n層
32 p層
33 ビルトイン電圧測定用n側電極
34 ビルトイン電圧測定用p側電極
35 コンタクトエリア

Claims (3)

  1. p層とn層とにより構成される半導体素子と、
    前記半導体素子のp層と、前記半導体素子と電気的に独立したn層とにより構成される、又は、前記半導体素子のn層と、前記半導体素子と電気的に独立したp層とにより構成されるpn接合と、
    前記pn接合に順方向に電流を流したときの電位差に基づき前記半導体素子の温度を測定する温度測定手段と
    を備える
    ことを特徴とする半導体装置。
  2. p層のみ又はn層のみからなる半導体素子と、
    前記半導体素子のp層と、前記半導体素子と電気的に独立したn層とにより構成される、又は、前記半導体素子のn層と、前記半導体素子と電気的に独立したp層とにより構成されるpn接合と、
    前記pn接合に順方向に電流を流したときの電位差に基づき前記半導体素子の温度を測定する温度測定手段と
    を備える
    ことを特徴とする半導体装置。
  3. ノンドープ層のみからなる半導体素子と、
    前記半導体素子の前記ノンドープ層上に形成されたp層とn層とからなるpn接合と、
    前記pn接合に順方向に電流を流したときの電位差に基づき前記半導体素子の温度を測定する温度測定手段と
    を備える
    ことを特徴とする半導体装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN116720232A (zh) * 2023-06-13 2023-09-08 上海频准激光科技有限公司 一种用于选择光纤激光器组件的方法

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CN116720232A (zh) * 2023-06-13 2023-09-08 上海频准激光科技有限公司 一种用于选择光纤激光器组件的方法
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