JP2010273207A - ノイズフィルタ - Google Patents

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Abstract

【課題】コンデンサの寄生インピーダンスをキャンセルし、大電流アプリケーションに適用しても損失を低減できるノイズフィルタを提供する。
【解決手段】ノイズフィルタ10は、第1入力端子P1iに一方端を接続する第1インダクタンス成分L1と、第1インダクタンス成分L1の他方端と第2出力端子P2oとの間に接続する第1コンデンサC1と、第2入力端子P2iと第1出力端子P1oとの間に接続される第2コンデンサC2と、抵抗成分R1,R2と、第2インダクタンス成分L2,L5と、第3インダクタンス成分L3,L6とを備える。抵抗成分R1,R2、第2インダクタンス成分L2,L5および第3インダクタンス成分L3,L6は、第1インダクタンス成分L1の他方端と第1出力端子P1oとの間、および、第2入力端子P2iと第2出力端子P2oとの間にそれぞれ接続する。
【選択図】図1

Description

本発明は、一対の入力端子と一対の出力端子との間に接続され、入力されるノイズを除去するノイズフィルタに関する。
インバータやコンバータ等の電力変換回路では、制御時のスイッチング動作に伴い脈動成分であるノイズが発生する。そのノイズが配線を介して共通接続される他機器に流出し、悪影響を与えることが問題となるため、ノイズの抑制手段としてノイズフィルタが用いられている。一般的には図8に示すように、コイルLaとコンデンサCaとを直列接続し、コンデンサCaの両端を出力するLCフィルタ50が用いられる。LCフィルタ50をモデル化すると、図9のようになる。図9には、第1入力端子P1iと第2入力端子P2iとの間にはインピーダンスZのコイルLaとインピーダンスZcのコンデンサCaが直列接続され、コンデンサCaの両端にはインピーダンスZoの負荷が接続される。
LCフィルタ50のノイズ低減効果Gfは、第1入力端子P1iと第2入力端子P2iとの間に入力される入力電圧Vnと、インピーダンスZoに印加される出力電圧Voとを用いると、下記の式1で表される。ただし、ノイズが問題となる周波数領域におけるインピーダンスZc,Zoの関係はZc<<Zoである。この式1を、コイルLaとコンデンサCaとのインピーダンスの比で表すと、下記の式2のようになる。
Gf=|Vo/Vn|…(式1)
Gf=|Z/(Z+Zc)|…(式2)
所望のノイズ低減効果Gfを得るためには、理想的には所望のインピーダンス比となるコイルLaとコンデンサCaの定数を選択するのみで良い。ところが、実際の部品(素子)には寄生インピーダンス成分が存在する。この寄生インピーダンス成分を含めた等価回路を図10に示す。図10(A)にはコンデンサCaの等価回路を示し、図10(B)にはコイルLaの等価回路を示す。コンデンサCaは、等価直列抵抗Rcaと等価直列インダクタンスLcaとを有する。コイルLaは、等価並列抵抗RLaと等価並列コンデンサCLaとを有する。特にノイズが多く発生しやすい数百kHz帯では、コンデンサの等価直列抵抗(以下では「ESR」とも呼ぶ。)および寄生直列インダクタンス(以下では「ESL」とも呼ぶ。)の影響が大きい。図10(A)の例では、等価直列抵抗RcaがESRに相当し、等価直列インダクタンスLcaがESLに相当する。この影響から、図8に示すLCフィルタ50をそのまま用いたのでは、理想状態から大きく悪化した低減効果しか得られない。
従来では、問題となるコンデンサが有する寄生インピーダンスを低減する技術の一例が開示されている(例えば非特許文献1を参照)。当該非特許文献1に記載された技術では、図11に示すような回路を構成する。この回路構成では、コンデンサのESRおよびESLと同じインピーダンス成分(図11に示す上下二組のインダクタンス成分Ladおよび抵抗成分Rad)を直列に付加することでESRとESLをキャンセルしている。ここで図12(A)に示すように、周波数の高い領域でESLを一定にすると、周波数の低い領域でインピーダンスを小さくするにはコンデンサCaの静電容量を大きくする必要がある。逆に図12(B)に示すように、周波数の低い領域でコンデンサCaの静電容量を一定にすると、周波数の高い領域でインピーダンスを小さくするにはESLを小さくする必要がある。さらに図12(C)に示すように、周波数の低い領域でコンデンサCaの静電容量を一定にし、周波数の高い領域でESLを一定にすると、共振周波数においてESRの減少とともにインピーダンスも小さくなる。
Cancellation of Capacitor Parasitic Parameters for Noise Reduction Application IEEE Trans. on power electronics, Vol.21, No.4, July 2006
しかし、非特許文献1に記載された技術では抵抗成分Radを直列に付加する(図11を参照)。この抵抗成分Radに電流Iが流れると、損失(RadI2)が生じる。特に大電流アプリケーションでは電流Iが大きいため、損失も飛躍的に大きくなるという問題がある。
本発明はこのような点に鑑みてなしたものであり、コンデンサの寄生インピーダンスをキャンセルし、大電流アプリケーションに適用しても損失を低減できるノイズフィルタを提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた請求項1に記載の発明は、一対の入力端子と一対の出力端子との間に接続されるノイズフィルタにおいて、第1入力端子に一方端を接続する第1インダクタンス成分と、前記第1インダクタンス成分の他方端と第2出力端子との間に接続する第1コンデンサと、第2入力端子と第1出力端子との間に接続され、前記第1コンデンサと同一のインピーダンス特性を有する第2コンデンサと、前記第1コンデンサおよび前記第2コンデンサの等価直列抵抗と同一の抵抗値を有する抵抗成分と、前記抵抗成分と並列に接続する第2インダクタンス成分と、前記抵抗成分と直列に接続し、前記第1コンデンサおよび前記第2コンデンサの等価直列インダクタンスと同一のインダクタンス値を有する第3インダクタンス成分と、を備え、前記抵抗成分、前記第2インダクタンス成分および前記第3インダクタンス成分は、前記第1インダクタンス成分の他方端と前記第1出力端子との間、および、前記第2入力端子と前記第2出力端子との間にそれぞれ接続することを特徴とする。
この構成によれば、低周波成分は第2インダクタンス成分を通り、高周波成分は抵抗成分を通る。したがって、寄生インピーダンスのキャンセル効果を損なうことなく、抵抗成分における損失を大幅に低減することができる。
請求項2に記載の発明は、一対の入力端子と一対の出力端子との間に接続されるノイズフィルタにおいて、第1入力端子に一方端を接続する第1インダクタンス成分と、第1出力端子に一方端を接続する第4インダクタンス成分と、前記第1インダクタンス成分の他方端と第2出力端子との間に接続する第1コンデンサと、第2入力端子と前記第4インダクタンス成分の他方端との間に接続され、前記第1コンデンサと同一のインピーダンス特性を有する第2コンデンサと、前記第1コンデンサおよび前記第2コンデンサの等価直列抵抗と同一の抵抗値を有する抵抗成分と、前記抵抗成分と並列に接続する第2インダクタンス成分と、前記抵抗成分と直列に接続し、前記第1コンデンサおよび前記第2コンデンサの等価直列インダクタンスと同一のインダクタンス値を有する第3インダクタンス成分と、を備え、前記抵抗成分、前記第2インダクタンス成分および前記第3インダクタンス成分は、前記第1インダクタンス成分の他方端と前記第4インダクタンス成分の他方端との間、および、前記第2入力端子と前記第2出力端子との間にそれぞれ接続することを特徴とする。
この構成によれば、低周波成分は第2インダクタンス成分を通り、高周波成分は抵抗成分を通る。よって寄生インピーダンスのキャンセル効果を損なうことなく、抵抗成分における損失を大幅に低減することができる。また第1インダクタンス成分と第4インダクタンス成分とで対称性があるので、一対の入力端子と一対の出力端子とのいずれからノイズが入力されても、当該ノイズを低減することができる。
請求項3に記載の発明は、インダクタンス成分を配線または基板パターンで形成することを特徴とする。この構成によれば、第2インダクタンス成分,第3インダクタンス成分を配線または基板パターンで形成する。コイル部品を追加することなく、インダクタンス成分を付加できるので、コストを低く抑えることができる。
請求項4に記載の発明は、前記抵抗成分は、配線または基板パターンで形成することを特徴とする。この構成によれば、抵抗部品を追加することなく、抵抗成分を付加できるので、コストを低く抑えることができる。
請求項5に記載の発明は、所定の周波数帯域において、前記抵抗成分のインピーダンスが前記第2インダクタンス成分以下となるように設定することを特徴とする。この構成によれば、寄生インピーダンスのキャンセル効果を損なうことなく、抵抗成分における損失を大幅に低減することができる。
ノイズフィルタの第1構成例を模式的に示す回路図である。 ノイズフィルタの等価回路を示す回路図である。 インダクタンス成分を配線で形成する一例を示す斜視図である。 抵抗成分を基板パターンで形成する一例を示す斜視図である。 電流の流れを説明する回路図である。 電流と周波数との変化を示すグラフ図である。 ノイズフィルタの第2構成例を模式的に示す回路図である。 LCフィルタを用いた回路例を示す図である。 LCフィルタをモデル化したブロック図である。 コンデンサおよびコイルの各等価回路を示す図である。 従来技術のノイズフィルタを示す回路図である。 インピーダンスと周波数との変化を示すグラフ図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面に基づいて説明する。なお、「接続する」という場合には、特に明示しない限りは電気的な接続を意味する。
〔実施の形態1〕
実施の形態1は、電力変換回路と直流電源との間にノイズフィルタを接続する例であって、図1〜図6を参照しながら説明する。ここで、図1にはノイズフィルタの第1構成例を模式的に回路図で示す。図2にはノイズフィルタの等価回路を示す回路図で示す。図3にはインダクタンス成分を配線で形成する一例を斜視図で示す。図4には抵抗成分を基板パターンで形成する一例を斜視図で示す。図5には電流の流れを説明する回路図で示す。図6には従来技術と本願発明におけるフィルタのノイズ低減効果とを比較したグラフ図を示す。
まず、図1の全体構成について簡単に説明し、ノイズフィルタ10の構成および作用等については後述する。ノイズフィルタ10は、電力変換回路20と直流電源E1との間に接続される。電力変換回路20は、ノイズフィルタ10の入力側端子(すなわち第1入力端子P1iおよび第2入力端子P2i)に接続する。直流電源E1は、プラス極を第1出力端子P1oに接続し、マイナス極を第2出力端子P2oに接続する。
電力変換回路20は、スイッチング機能を有する半導体素子(例えばIGBTやパワートランジスタ等)によって構成されるインバータ回路を有する。この電力変換回路20は、図示しない制御装置(例えばECU等)から伝達される信号(例えばPWM信号等)を受けて、発電電動機30の駆動を制御する。
ノイズフィルタ10は、第1インダクタンス成分L1、第2インダクタンス成分L2,L5、第3インダクタンス成分L3,L6、第1コンデンサC1、第2コンデンサC2、抵抗成分R1,R2などを有する。
第1インダクタンス成分L1は、第1入力端子P1iに一方端を接続し、接続点Paに他方端を接続する。第1コンデンサC1は、接続点Pa(すなわち第1インダクタンス成分L1の他方端)と第2出力端子P2oとの間に接続する。第2コンデンサC2は、第2入力端子P2iと第1出力端子P1oとの間に接続する。第1コンデンサC1と第2コンデンサC2とは同一のインピーダンス特性を有し、たすき掛けするように接続する。
接続点Paと第1出力端子P1oとの間には、抵抗成分R1と第3インダクタンス成分L3とを直列接続し、抵抗成分R1の両端に第2インダクタンス成分L2を並列接続する。同様に、第2入力端子P2iと第2出力端子P2oとの間には、抵抗成分R2と第3インダクタンス成分L6とを直列接続し、抵抗成分R2の両端に第2インダクタンス成分L5を並列接続する。
図2には、第1コンデンサC1および第2コンデンサC2についてそれぞれの等価回路を破線枠内に示す。すなわち、第1コンデンサC1は、コンデンサ成分Ca1,等価抵抗成分Ra1および等価インダクタンス成分La1を直列接続した回路と等価である。コンデンサ成分Ca1は、第1コンデンサC1自体の静電容量を示す。また、第2コンデンサC2は、コンデンサ成分Ca2,等価抵抗成分Ra2および等価インダクタンス成分La2を直列接続した回路と等価である。コンデンサ成分Ca2は、第2コンデンサC2自体の静電容量を示す。
抵抗成分R1,R2は、第1コンデンサC1および第2コンデンサC2の等価抵抗成分Ra1,Ra2と同一の抵抗値を有する。抵抗成分R1,R2は、第2インダクタンス成分L2,L5のインピーダンスの1/10以下となるようにインピーダンスを設定する。第3インダクタンス成分L3,L6は、第1コンデンサC1および第2コンデンサC2の等価インダクタンス成分La1,La2と同一のインダクタンス値を有する。
ここで、第2インダクタンス成分L2,L5、第3インダクタンス成分L3,L6を配線または基板パターンで形成してもよい。配線で実現する例を図3に示す。当該図3に示すインダクタンス成分Lは、全長Xおよび全幅Yからなり、1回ループする構造となる配線である。図中に二点鎖線で示す部位は、先に配線が続くことを意味する。例えば、全長Xを60[mm]とし、全幅Yを30[mm]として配線を形成した場合は、1[MHz]の周波数で54.3[nH]のインダクタンス成分が得られる。全長X、全幅Yおよびループ回数を変えると、他のインダクタンス成分が得られる。
また、抵抗成分R1,R2については、抵抗器を用いるほか、配線または基板パターンで形成してもよい。基板パターンで実現する例を図4に示す。当該図4に示す抵抗成分Rは、全長Xおよび全幅Yからなり、ジグザグ状に折れ曲がる構造となる基板パターンである。線幅や長さに応じて抵抗成分Rの抵抗値が変えられる。
上述のように構成したノイズフィルタ10に対して、電力変換回路20側からノイズを含む入力電流Inが入力された場合の作用について、図5を参照しながら説明する。入力電流Inは、例えば発電電動機30の発電作用に伴って電力変換回路20が送電機能を果たし、直流電源E1に向かって流れる電流である。抵抗成分R1は周波数にかかわらずインピーダンスが変化せず、第2インダクタンス成分L2は周波数が高くなるにつれてインピーダンスも大きくなる。電流はインピーダンスが小さい素子を流れようとするので、低周波成分電流Iは第2インダクタンス成分L2を流れ、高周波成分電流Iは抵抗成分R1を流れる。本例では第2インダクタンス成分L2と抵抗成分R1との関係について説明したが、第2インダクタンス成分L5と抵抗成分R2との関係についても同様である。
上述した低周波成分電流Iおよび高周波成分電流Iの振り分け作用を確認するため、シミュレーションを行った結果を図6に示す。このシミュレーションは、次の解析条件下で行った。入力側端子(第1入力端子P1iおよび第2入力端子P2i)に入力する入力電圧Vnを12[V]とする。出力側端子(第1出力端子P1oおよび第2出力端子P2o)に接続する負荷抵抗を10[Ω]とする。第1コンデンサC1および第2コンデンサC2を10[μF]とする。ESRを40[mΩ]とする。ESLを20[nH]とする。第2インダクタンス成分L2,L5を50[nH]とする。
まず図6では、縦軸を低減レベル[dB]とし、横軸を周波数[Hz]として、ノイズフィルタ10(実線)の特性を示す。また比較対象として、LCフィルタ50(一点鎖線)と、非特許文献1のフィルタ(二点鎖線)とを併せて示す。LCフィルタ50は、500[kHz]付近を越えるとノイズの低減が低下している。ノイズフィルタ10は、非特許文献1のフィルタはほぼ同じ特性を示す。
低周波数帯域(5[kHz]以下の周波数帯域)では、抵抗成分Radに流れる電流は1.2[A]であるのに対して、抵抗成分R1に流れる高周波成分電流Iは1[nA]に過ぎない。言い換えれば、ノイズフィルタ10に流れる電流のほとんどが低周波成分電流Iとして第2インダクタンス成分L2に流れる。したがって、抵抗に流れる低周波電流を劇的に低減することができる。
上述した実施の形態1によれば、以下に示す各効果を得ることができる。
請求項1に対応し、図1に示すノイズフィルタ10の構成によれば、入力電流Inの低周波成分(すなわち低周波成分電流I)は第2インダクタンス成分L2,L5を通り、入力電流Inの高周波成分(すなわち高周波成分電流I)は抵抗成分R1,R2を通る(図5,図6を参照)。したがって、寄生インピーダンスのキャンセル効果を損なうことなく、抵抗成分R1,R2における損失を大幅に低減することができる。
請求項3に対応し、第2インダクタンス成分L2,L5、第3インダクタンス成分L3,L6を配線または基板パターンで形成する構成とした(図3を参照)。この構成によれば、コイル部品を追加することなく、インダクタンス成分を付加できるので、コストを低く抑えることができる。
請求項4に対応し、抵抗成分R1,R2は、配線または基板パターンで形成する(図4を参照)。この構成によれば、抵抗部品を追加することなく、抵抗成分R1,R2を付加できるので、コストを低く抑えることができる。
請求項5に対応し、所定の周波数帯域(図6の例では500[kHz]以上の周波数帯域)において、抵抗成分R1,R2のインピーダンスが第2インダクタンス成分L2,L5のインピーダンス以下となるように設定する。この構成によれば、寄生インピーダンスのキャンセル効果を損なうことなく、抵抗成分R1,R2における損失を大幅に低減することができる。
〔実施の形態2〕
実施の形態2は、電力変換回路とコンバータとの間にノイズフィルタを接続する例であって、図7を参照しながら説明する。なお、ノイズフィルタの構成等は実施の形態1と同様であり、図示および説明を簡単にするために実施の形態2では実施の形態1と異なる点について説明する。よって実施の形態1で用いた要素と同一の要素には同一の符号を付して説明を省略する。
図7に示すノイズフィルタ11は、図1に示すノイズフィルタ10に代わる構成例であって、電力変換回路20とコンバータ回路40との間に接続する。ノイズフィルタ11がノイズフィルタ10と異なるのは、第4インダクタンス成分L4をさらに備えた点である。この第4インダクタンス成分L4は、第1出力端子P1oに一方端を接続し、接続点Pbに他方端を接続する。第4インダクタンス成分L4は、第1インダクタンス成分L1と同一のインピーダンス特性を有する。これらの構成によれば、ノイズフィルタ11はT型フィルタに相当する。なお、第2コンデンサC2は、接続点Pb(すなわち第4インダクタンス成分L4の他方端)と第2入力端子P2iとの間に接続する。
上述のように構成したノイズフィルタ11に対して、電力変換回路20側からノイズを含む入力電流In1が入力された場合と、コンバータ回路40側からノイズを含む入力電流In2が入力された場合とについて説明する。入力電流In1は、実施の形態1における入力電流Inと同じであるので詳細な説明は省略する。
入力電流In2は、コンバータ回路40が直流電圧を供給する際に、電力変換回路20に向かって流れる電流である。ノイズフィルタ11はT型フィルタと同等であるので、入力電流In2は入力電流In1と同様にして処理される。そのため、入力電流In2についても図6に示す特性が得られる。
上述した実施の形態2によれば、請求項2に対応し、図1に示すノイズフィルタ10の構成によれば、入力電流Inの低周波成分(すなわち低周波成分電流I)は第2インダクタンス成分L2,L5を通り、入力電流Inの高周波成分(すなわち高周波成分電流I)は抵抗成分R1,R2を通る(図5,図6を参照)。したがって、寄生インピーダンスのキャンセル効果を損なうことなく、抵抗成分R1,R2における損失を大幅に低減することができる。また第1インダクタンス成分L1と第4インダクタンス成分L4とで対称性があるので、一対の入力端子(第1入力端子P1iおよび第2入力端子P2i)と一対の出力端子(第1出力端子P1oおよび第2出力端子P2o)とのいずれからノイズが入力されても、当該ノイズを低減することができる。
〔他の実施の形態〕
以上では本発明を実施するための形態について実施の形態1,2に従って説明したが、本発明は当該形態に何ら限定されるものではない。言い換えれば、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施することもできる。例えば、次に示す各形態を実現してもよい。
実施の形態1,2では直流電源E1と電力変換回路20との間にノイズフィルタ10,11を接続した。これらの形態に代えて、ノイズを出力する他の電源,他の回路,他の制御装置を接続してもよい。一対の入力端子(第1入力端子P1iおよび第2入力端子P2i)のみからノイズを入力する場合にはノイズフィルタ10を用いる。一対の入力端子だけでなく、一対の出力端子(第1出力端子P1oおよび第2出力端子P2o)からもノイズを入力する場合にはノイズフィルタ11を用いる。他の回路や他の制御装置を接続する場合であっても、実施の形態1,2と同様の作用効果を得ることができる。
10 ノイズフィルタ
20 電力変換回路
30 発電電動機
40 コンバータ回路
E1 直流電源
C1 第1コンデンサ
C2 第2コンデンサ
R1,R2 抵抗成分
L1 第1インダクタンス成分
L2,L5 第2インダクタンス成分
L3,L6 第3インダクタンス成分
L4 第4インダクタンス成分
P1i 第1入力端子
P2i 第2入力端子
P1o 第1出力端子
P2o 第2出力端子
In,In1,In2 入力電流

Claims (5)

  1. 一対の入力端子と一対の出力端子との間に接続されるノイズフィルタにおいて、
    第1入力端子に一方端を接続する第1インダクタンス成分と、
    前記第1インダクタンス成分の他方端と第2出力端子との間に接続する第1コンデンサと、
    第2入力端子と第1出力端子との間に接続され、前記第1コンデンサと同一のインピーダンス特性を有する第2コンデンサと、
    前記第1コンデンサおよび前記第2コンデンサの等価直列抵抗と同一の抵抗値を有する抵抗成分と、
    前記抵抗成分と並列に接続する第2インダクタンス成分と、
    前記抵抗成分と直列に接続し、前記第1コンデンサおよび前記第2コンデンサの等価直列インダクタンスと同一のインダクタンス値を有する第3インダクタンス成分と、
    を備え、
    前記抵抗成分、前記第2インダクタンス成分および前記第3インダクタンス成分は、前記第1インダクタンス成分の他方端と前記第1出力端子との間、および、前記第2入力端子と前記第2出力端子との間にそれぞれ接続することを特徴とするノイズフィルタ。
  2. 一対の入力端子と一対の出力端子との間に接続されるノイズフィルタにおいて、
    第1入力端子に一方端を接続する第1インダクタンス成分と、
    第1出力端子に一方端を接続する第4インダクタンス成分と、
    前記第1インダクタンス成分の他方端と第2出力端子との間に接続する第1コンデンサと、
    第2入力端子と前記第4インダクタンス成分の他方端との間に接続され、前記第1コンデンサと同一のインピーダンス特性を有する第2コンデンサと、
    前記第1コンデンサおよび前記第2コンデンサの等価直列抵抗と同一の抵抗値を有する抵抗成分と、
    前記抵抗成分と並列に接続する第2インダクタンス成分と、
    前記抵抗成分と直列に接続し、前記第1コンデンサおよび前記第2コンデンサの等価直列インダクタンスと同一のインダクタンス値を有する第3インダクタンス成分と、
    を備え、
    前記抵抗成分、前記第2インダクタンス成分および前記第3インダクタンス成分は、前記第1インダクタンス成分の他方端と前記第4インダクタンス成分の他方端との間、および、前記第2入力端子と前記第2出力端子との間にそれぞれ接続することを特徴とするノイズフィルタ。
  3. インダクタンス成分を配線または基板パターンで形成することを特徴とする請求項1または2に記載のノイズフィルタ。
  4. 前記抵抗成分は、配線または基板パターンで形成することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のノイズフィルタ。
  5. 所定の周波数帯域において、前記抵抗成分のインピーダンスが前記第2インダクタンス成分のインピーダンス以下となるように設定することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のノイズフィルタ。
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