JP2010265697A - 構造材健全性監視装置及びこれを備えた屋外構築物 - Google Patents
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Abstract
【課題】 積雪荷重の負荷によるテラス屋根の中間垂木における垂下り変位の状態を検知してその健全性を監視する健全性監視装置を提供する。
【解決手段】
テラス屋根の中間垂木11に1m程度以下の同長一対のセンサーホルダー3を平行配置し、中間垂木11長手方向中央位置下位となるようにセンサーホルダー3間にリニアインパルス方式の変位センサー4を介設して、これを、センサーアンプ5を介して表示装置又は報知装置6に接続する。中間垂木11の長手方向中央に変位センサー4のワイヤー33を連結し、中間垂木11の積雪負荷による垂下りによるワイヤー33のスライド昇降を、金属パイプ41に内在した内部コイル42との間で生じる渦電流の影響による印加電圧の波形差として検知し、変位換算回路によって、中間垂木11の健全性と不健全性の状態を表示装置又は報知装置6に告知する。使用説明書の積雪20cmを一律に不健全とする扱いを行なうことなく、テラス屋根の強度を個別に判定できる。
【選択図】 図1
【解決手段】
テラス屋根の中間垂木11に1m程度以下の同長一対のセンサーホルダー3を平行配置し、中間垂木11長手方向中央位置下位となるようにセンサーホルダー3間にリニアインパルス方式の変位センサー4を介設して、これを、センサーアンプ5を介して表示装置又は報知装置6に接続する。中間垂木11の長手方向中央に変位センサー4のワイヤー33を連結し、中間垂木11の積雪負荷による垂下りによるワイヤー33のスライド昇降を、金属パイプ41に内在した内部コイル42との間で生じる渦電流の影響による印加電圧の波形差として検知し、変位換算回路によって、中間垂木11の健全性と不健全性の状態を表示装置又は報知装置6に告知する。使用説明書の積雪20cmを一律に不健全とする扱いを行なうことなく、テラス屋根の強度を個別に判定できる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、例えば屋外構築物の屋根に設置し、積雪、風圧等の負荷に対して構造材の健全性を監視するに用いる構造材健全性監視装置及びこれを備えた屋外構築物に関する。
屋外構築物の、例えばテラスは、前枠と建物壁面固定用の垂木掛けとの間に端部垂木と多数の中間垂木を交差配置し、端部垂木と中間垂木間及び中間垂木間にそれぞれ野縁を交差配置することによって、これら屋根構造材を相互に接合一体化して、例えば平面格子状をなす屋根構造体を形成するとともに該屋根構造体の上記前枠と垂木掛け及び端部垂木又は中間垂木間にそれぞれ透明乃至半透明の屋根パネルを配置して屋根を形成し、該屋根を、例えば、その前枠の長手方向両端を一対の支柱上端に載置接合してその支持を行なったものとされ、このとき屋根構造材及び支柱は、断面矩形、方形等の各設計強度に基いて設計製造した中空のアルミ押出材に切断、穴あけ等の所定の加工を施したものを用い、その相互の接合には、例えば、トラスタッピンネジ、固定金具、六角ボルト等の各種の接合金具による接合手段を用いるものとされる。
屋外構築物には、積雪、強風等の自然現象に伴う負荷が掛ることがあるが、例えば積雪に対しては、屋根用の構造材の設計強度と安全性を考慮して、一般に、メーカー作成の使用説明書に、積雪地以外の一般地域において、例えば、積雪量20cmに達した際に雪下ろしを求める記載を行なうのが一般であるが、屋根の積雪量把握は必ずしも正確になし得るものでもなく、また構造材の設計強度に余裕があり、積雪量が20cmを超えても許容値内のケースも多く、従って、使用説明書に基いて、例えば雪下ろしを行なったり、人や車両を避難したりすることが、常に一律に必要となるとは限らない。
一方、例えば直列又は交差配置した鉄骨構造材の接合部にあって、その接合部の健全性を監視する監視装置として、1/2円又は1/4円の円弧面を備えて、該鉄骨構造材に両端の固定片をスライド自在に固定し、測定装置に接続した光ファイバーの中間位置を上記円弧面にこれに沿うように設置することにより、鉄骨構造材が変位したときに生じる、光ファイバーを透過する光の減衰等、透過光の変化を測定装置によって検出して、鉄骨構造材間の損傷発生を監視し、必要に応じて建物の壁面を剥して、該鉄骨構造材の補修工事を行なうようにしたものが知られている
屋外構築物の自然現象に伴う負荷について、積雪について上記のように、明確さを欠く対応がなされる一方で、風圧の吹上げ負荷については、その対応がなされない状態にあるところ、このように屋外構築物の負荷に対して、上記特許文献1のように、その健全性の監視装置を設置すれば、屋外構築物の状況を的確に監視することができるが、特許文献1のものは、上記中空のアルミ押出材製の構造材には、その幾分の揺動による変位が常に生じるから、上記鉄骨構造材のように相互に固定的な関係にあることを前提とするものを使用して、その健全性を監視することはなし難い。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、その解決課題とするところは、この種の屋外構築物の構造材を含めて、その健全性を有効且つ確実に監視し得るようにした構造材健全性監視装置を提供するにあり、また、該監視装置を備えた屋外構築物を提供するにある。
上記課題に沿って、本発明は、構造材を変位測定対象として、その長手方向中間位置の部分変位量を変位センサーによって測定し、センサーアンプを介して、その部分変位量の監視結果をアラームによって表示又は報知するように構成するようにしたものであって、即ち、請求項1に記載の発明を、変位測定対象の構造材の長手方向中間位置の測定位置に配置した交差方向に対する部分変位量を測定して出力信号を発生する変位センサーと、該センサーの出力信号を増幅して出力するセンサーアンプと、該センサーアンプの出力によって上記構造材部分変位の監視結果を表示乃至報知するアラームとを備えてなることを特徴とする構造材健全性監視装置としたものである。
請求項2に記載の発明は、上記に加えて、構造材長手方向における変位量の大きい箇所で、上記変位センサーにより部分変位量を測定することによって、変位量の測定を可及的に有効且つ的確に行なうものとするように、これを、上記変位センサーを、上記構造材の長手方向所定長さ位置における中央位置の離隔方向に対する部分変位量を測定するように、該構造材長手方向所定位置に平行に配置した同長一対のセンサーホルダー間に配置してなることを特徴とする請求項1に記載の構造材健全性監視装置としたものである。
請求項3に記載の発明は、同じく上記に加えて、構造材に、同長一対にして該構造材に平行なセンサーホルダーを配置し、変位センサーを該センサーホルダー間に配置し、構造材の所定長さ中央の最大変位位置における変位量を測定することによって、該測定を可及的簡易且つ確実に測定するものとするように、これを、上記変位センサーのセンサーホルダー間への配置を、それぞれ上記構造材に設置したブラケットに対してセンサーホルダーの固定端をそれぞれ固定するとともに該センサーホルダーのセンサー保持端を変位センサーによって連結するように該変位センサーを固定して行ってなることを特徴とする請求項2に記載の構造材健全性監視装置としたものである。
請求項4に記載の発明は、同じく上記に加えて、上記屋外構築物の屋根の如くに一体化フレームにおける変位測定対象の構造材を任意に設定し得るものとするように、これを、上記センサーホルダーを、上記構造材の長手方向所定位置の配置に代えて、上記構造材を長手方向中央に位置するように該構造材と交差一体化した交差構造材の長手方向所定位置に配置してなることを特徴とする請求項2又は3に記載の構造材健全性監視装置としたものである。
請求項5に記載の発明は、同じく上記に加えて、上記変位センサーを、構造材の変位を直接検知することによって、その測定を可及的直接的且つ正確に行なうものとするように、これを、上記変位センサーを、変位測定対象の構造材との間隔を直接検知するリニアインパルス方式の変位センサーとしてなることを特徴とする請求項1、2、3又は4に記載の構造材健全性監視装置としたものである。
請求項6に記載の発明は、同じく上記に加えて、該監視装置を、屋外の自然現象の影響を受け易い屋外構築物の屋根に適したものとするように、これを、上記変位測定対象の構造材又はこれに交差一体化した交差構造材を、屋根を形成した屋根構造材として、屋外構築物屋根の積雪、風圧等による屋根変位監視用としてなることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5に記載の構造材健全性監視装置としたものである。
請求項7に記載の発明は、屋外の自然現象の影響を受け易い屋根に、上記監視装置を設置することによって、自然現象の影響下で、該屋根の健全性を有効且つ確実に監視し得る屋外構築物を提供するように、これを、請求項1乃至6のいずれかの構造材健全性監視装置を、屋根を形成した屋根構造材に設置してなることを特徴とする構造材健全性監視装置を備えた屋外構築物としたものである。
本発明は、これらをそれぞれ発明の要旨として上記課題解決の手段としたものである。
なお、本発明において構造材には支柱、壁面構造材乃至屋根構造材を含み、また、屋根構造材には桁、梁、垂木、前枠、垂木掛け等によって呼称される屋根を形成する構造材を含む意味に用いる。
本発明は以上のとおりに構成したから、請求項1に記載の発明は、構造材を変位測定対象として、その長手方向中間位置の部分変位量を変位センサーによって測定し、センサーアンプを介して、その部分変位量の監視結果をアラームによって表示又は報知するように構成するようにして、屋外構築物の構造材を含めて、その健全性を有効且つ確実に監視し得るようにした構造材健全性監視装置を提供することができる。
請求項2に記載の発明は、上記に加えて、構造材長手方向における変位量の大きい箇所で、上記変位センサーにより部分変位量を測定することによって、変位量の測定を可及的に有効且つ的確に行なうものとすることができる。
請求項3に記載の発明は、同じく上記に加えて、構造材に、同長一対にして該構造材に平行なセンサーホルダーを配置し、変位センサーを該センサーホルダー間に配置し、構造材の所定長さ中央の最大変位位置における変位量を測定することによって、該測定を可及的簡易且つ確実に測定するものとすることができる。
請求項4に記載の発明は、同じく上記に加えて、上記屋外構築物の屋根の如くに一体化フレームにおける変位測定対象の構造材を任意に設定し得るものとすることができる。
請求項5に記載の発明は、同じく上記に加えて、上記変位センサーを、構造材の変位を直接検知することによって、その測定を可及的直接的且つ正確に行なうものとすることができる。
請求項6に記載の発明は、同じく上記に加えて、該監視装置を、屋外の自然現象の影響を受け易い屋外構築物の屋根に適したものとすることができる。
請求項7に記載の発明は、屋外の自然現象の影響を受け易い屋根に、上記監視装置を設置することによって、自然現象の影響下で、該屋根の健全性を有効且つ確実に監視し得る屋外構築物を提供することができる。
以下図面の例に従って本発明を更に具体的に説明すれば、Aは構造材監視装置、Bは、該健全性監視装置を、屋根1を形成した屋根構造材11に設置した屋外構築物であり、該屋外構築物Bは、例えば屋根1と、該屋根1をその幅方向両端乃至その近傍で支持する一対の支柱2を備え、支柱2を地表に起立し且つ屋根1の室内側の構造材、即ち垂木掛けを、建物の窓開口の上方壁面に対接固定することによって窓開口の室外側に屋根付きのスペースを形成したテラスとしてある。
該屋外構築物Bは、前枠と建物壁面固定用の垂木掛けとの間に端部垂木と多数の中間垂木11を交差配置し、端部垂木と中間垂木間及び中間垂木間にそれぞれ野縁を交差配置することによって、これら屋根の構造材11を相互に接合一体化して、例えば平面格子状をなす屋根構造体を形成するとともに該屋根構造体の上記前枠と垂木掛け及び端部垂木又は中間垂木間にそれぞれ透明乃至半透明の屋根パネルを配置して屋根1を形成し、該屋根1を、その前枠の長手方向両端を一対の支柱上端に載置接合してその支持を行なったものとしてある。このとき屋根構造材11及び支柱2は、断面矩形、方形等の各設計強度に基いて設計製造した中空のアルミ押出材に切断、穴あけ等の所定の加工を施したものを用い、、その相互の接合には、例えば、トラスタッピンネジ、固定金具、六角ボルト等の各種の接合金具による接合手段を用いたものとしてある。
上記構造材監視装置Aは、本例にあって、上記屋根1の面内中間に位置する屋根構造材11、本例にあっては垂木、特に中間垂木に設置し、該垂木を変位測定対象の構造材として、例えば、屋根における積雪荷重による垂れ下り変位を測定することによって、該屋根構造材11、即ち、屋根の健全性を監視するものとしてある。
構造材監視装置Aは、変位測定対象の構造材11、本例にあっては中間垂木の長手方向中間位置の測定位置に配置した交差方向に対する部分変位量を測定する変位センサー4と、該センサー4の出力信号を増幅して出力するセンサーアンプ5と、該センサーアンプ5の出力によって上記構造材部分変位の監視結果を表示乃至報知するアラーム6とを備えたものとしてある。このとき、上記変位センサー4は、これを、上記構造材11の長手方向所定長さ位置における中央位置の離隔方向に対する部分変位量を測定するように、該構造材11長手方向所定位置に平行に配置した同長一対のセンサーホルダー3間に配置してあり、また、該変位センサー4のセンサーホルダー3間への配置は、これを、それぞれ上記構造材11に設置したブラケット31に対してセンサーホルダー3の固定端をそれぞれ固定するとともに該センサーホルダー3のセンサー保持端を変位センサー4によって連結するように該変位センサー4を固定して行ったものとしてある。
即ち、本例にあって上記テラスとした屋外構築物Bにあって、上記変位センサー4を、中間垂木に同長一対のセンサーホルダー3間に配置したのは、例えば、屋根1の幅方向中央乃至中央近傍に位置する中間垂木に積雪荷重が掛ったとき、該垂木は等分布荷重を受けるため、その長手方向中央において最大の変位を示すことから、該長手方向中央位置における変位量を測定することによって、その健全性、即ち屋根の健全性を監視し判定することができるからである。
即ち、上記垂木が等分布荷重を受けると、その変位は、次の式で表される。
ここで、δx=規準端部からの距離xに対する部材の変形量、E=縦弾性係数(材料により一定値)、I=断面2次モーメント(材料の断面性能)、w=等分布荷重(積雪荷重)、l=部材長さ、x=規準端部からの距離であるから、この式を上記垂木に適用すると、垂木の長手方向中央位置とするように変位センサーを配置すれば、その最大の変位量、即ち積雪荷重による垂下りの有無並びにその量を測定することができる。
このとき該変位センサー4は、垂木の変位から独立して定位置に配置すれば、垂木の変位量を、その外部から測定することが可能となるが、垂木の変位量に対する部分変位量を求めるために、上記同長一対のセンサーホルダー3を用いるとともに該センサーホルダー3の固定端を、垂木長手方向中央位置から長さl分を振り分けた離隔位置で該垂木に固定することによって、部分変位量における最大の変位量を測定できる。このとき垂木の変位量より変位測定位置が離れた下位とすることが必要となるから、本例にあってはブラケット31を用いて、該ブラケット31によって変位センサー4の位置を、その適正な測定に必要且つ充分な距離を確保するようにしてある。
本例にあって上記垂木長手方向中央位置からの長さl’は、該垂木の1/2長さのより短い長さ、例えば、本例にあって0.5乃至1m程度、本例にあっては0.75mとするように、上記同長一対のセンサーホルダーを、それぞれその固定端を上記垂木から垂下して設置したブラケットに固定して、荷重負荷のない状態の垂木に対して平行に設置してあり、一方、該一対のセンサーホルダー3のセンサー保持端に、該一対のセンサーホルダー3を連結するように、上記変位センサー4を介設してあり、これによって該変位センサー4を、上記中間垂木の長手方向中央位置に、該中間垂木の下方に離隔配置してある。このとき上記長さl’が、0.5mを下回ると、上記δx’が小さくなりすぎて、変位量の測定が困難になる傾向を生じ、1mを上回ると、垂木の全長にもよるが、一般には変位量の測定に充分な長さを超えて、センサーホルダーに無駄が生じる傾向を招くから、該長さl’は、これを上記0.5m乃至1m程度とするのがよい。
本例にあって上記変位センサー4は、これを、変位測定対象の構造材11との間隔を直接検知するリニアインパルス方式の変位センサーとしてあり、これによって、上記垂木の積雪荷重による変位量を直接に検知して、その測定を確実になし得るようにしてある。該リニアインパルス方式の変位センサーは、金属パイプ41に内在する内部コイル42にパルス電圧を印加して、そのインダクタンスに起因して生じる電圧波形の変化を利用して、金属パイプ41に内在した内部コイル42とワイヤー33がスライドすることにより生じる渦電流の影響で変化する波形を検出することで変位量を測定するようにしたセンサーであるところ、該変位センサー4の上記金属パイプ41を上記センサーホルダー3に固定し、上記構造材11に固定したワイヤー33をこれに挿入して、構造材11の変位に応じて該やイヤー33を金属パイプ41内でスライドすることによって、該変位センサー4による変位量の測定を行うようにしてある。
即ち、変位測定対象の構造材11の下位にあって、該構造材11に固定したワイヤー33は、該構造材11の変位による上下揺動に従って変位センサー4の内部コイル42内でスライド昇降する結果、内部コイル42にパルス電圧印加を行って、該スライド昇降量に応じた渦電流を生じて波形を変化するから、該波形の変化によってワイヤー33挿入量、即ち変位量を測定し、これを出力信号とするように、該変位センサー4における内部コイルの他端をリード線44によってセンサーアンプ5に接続し且つ該センサーアンプ5に更にその出力の変位換算回路を有する表示装置乃至報知装置のアラーム6を接続することによって、構造材11の変位による直接のスライド昇降を検知した構造材健全性監視装置Aとすることができる。
本例にあって上記変位センサー4は、例えばセンサーホルダー3間に固定したハウジング43に収納配置してあり、該変位センサー4と変位測定対象の構造材11、即ち、中間垂木とのワイヤー33接続は、該中間垂木の長手方向中間、特に中央位置に、例えばネジ止め等の固定手段によって中間垂木の下面に固定配置した断面コ字状等適宜形状の連結金具32を用い、該連結金具32のワイヤー支持用の水平突片にワイヤー33の上端を緩みなく、緊張気味に固定する一方、ワイヤー33の下端を上記ハウジング43の上面を貫通して、該ハウジング43に収納した変位センサー4における上記金属パイプ41にスライド自在に挿入することによって行ってあり、これによって、該中間垂木の上下揺動の変位に従ってワイヤー33を上下に揺動し、センサーホルダー3によって定位置に固定した上記内部コイル42との相互の相対位置関係の変化を検知することによって、該中間垂木の変位量を直ちに測定し得るようにしてある。
以上のように上記中間垂木とその下位に変位センサー4を設置することによって、テラスの屋根1に荷重の負荷がないと、変位センサー4におけるワイヤー33と内部コイル42がその相対位置を維持して、出力信号の時間差に変化を生じないため、変位センサー4からの出力信号に変化がなく、従ってアラーム6には、中間垂木に異常がなくその健全性が保たれている旨の表示乃至報知を行う。一方、テラスの屋根に積雪があり、その荷重によって屋根1、特にその面内中央の中間垂木が垂下り状に変位すると、ワイヤー33が降下する結果、該金属パイプ41が被嵌した内部コイル42との相対位置関係が変化して、中間垂木の変位に応じた時間差を出力信号として出力して、該中間垂木の変位状態を表示乃至報知することができ、この場合、雪下ろしを行ない又はテラスの下位の人や物の移動避難を行なって、その対応を行なうことができる。従って、中間垂木に該構造材健全性監視装置Aを設置することによって、該中間垂木、即ち、テラスの屋根1における荷重負荷の状態を可及的に定量化して正確且つ的確に把握して、その健全と不健全の状態を常時監視して適切な対応をなし得るようにすることによって、例えば、表示装置又は報知装置のアラーム6を、該テラスや建物室内に設置することにより使い勝手の良好な構造材健全性監視装置Aとすることができる。
図示した例は以上のとおりとしたが、上記リニアインパルス方式の変位センサーに代えて、例えば、同長一対のセンサーホルダーにプッシュロッド方式の変位センサーを用いて、構造材に固定した先端のプッシュロッドのスライド昇降に従って、同様に内部コイルのスライドによって生じる渦電流の影響で変化する波形を検出して、その変位量を測定することによって同じく構造材の健全性を監視するようにし、また、同長一対のセンサーホルダーにダイヤルゲージ方式の変位センサーを用いて、構造材に固定した先端のプッシュロッドのスライド昇降に従って、そのスライド量をラックピ二オンによって回転変位に転換し、該回転変位を磁気変位センサーによって検出して、その変位量を測定することによって同じく構造材の健全性を監視するようにすること、上記センサーホルダーを、上記構造材の長手方向所定位置の配置に代えて、上記構造材を長手方向中央に位置するように該構造材と交差一体化した交差構造材の長手方向所定位置に配置したものとすること、変位測定対象の構造材を、カーポート、サンルーム、勉強部屋、物置等のその余の屋外構築物の梁、桁等の屋根構造材とし、また支柱の起立構造材として、該屋外構築物の健全性を監視するように使用すること、変位測定の原因を、上記積雪に代えて、強風による屋根の揺動等の風圧用とすること等を含めて、本発明の実施に当って、屋外構築物、構造材、監視装置、その変位センサー、センサーアンプ、アラーム、必要に応じて用いるセンサーホルダー、そのブラケット、リニアインパルス方式の変位センサー等の具体的用途、形状、構造、材質、これらの関係、これらに対する付加等は、上記発明の要旨に反しない限り様々な形態のものとすることができる。
A 構造材監視装置
B 屋外構築物
1 屋根
11 屋根構造材(中間垂木)
2 支柱
3 センサーホルダー
31 ブラケット
32 連結金具
33 ワイヤー
4 変位センサー
41 金属パイプ
42 内部コイル
43 ハウジング
44 リード線
5 センサーアンプ
6 アラーム
B 屋外構築物
1 屋根
11 屋根構造材(中間垂木)
2 支柱
3 センサーホルダー
31 ブラケット
32 連結金具
33 ワイヤー
4 変位センサー
41 金属パイプ
42 内部コイル
43 ハウジング
44 リード線
5 センサーアンプ
6 アラーム
Claims (7)
- 変位測定対象の構造材の長手方向中間位置の測定位置に配置した交差方向に対する部分変位量を測定して出力信号を発生する変位センサーと、該センサーの出力信号を増幅して出力するセンサーアンプと、該センサーアンプの出力によって上記構造材部分変位の監視結果を表示乃至報知するアラームとを備えてなることを特徴とする構造材健全性監視装置。
- 上記変位センサーを、上記構造材の長手方向所定長さ位置における中央位置の離隔方向に対する部分変位量を測定するように、該構造材長手方向所定位置に平行に配置した同長一対のセンサーホルダー間に配置してなることを特徴とする請求項1に記載の構造材健全性監視装置。
- 上記変位センサーのセンサーホルダー間への配置を、それぞれ上記構造材に設置したブラケットに対してセンサーホルダーの固定端をそれぞれ固定するとともに該センサーホルダーのセンサー保持端を変位センサーによって連結するように該変位センサーを固定して行ってなることを特徴とする請求項2に記載の構造材健全性監視装置。
- 上記センサーホルダーを、上記構造材の長手方向所定位置の配置に代えて、上記構造材を長手方向中央に位置するように該構造材と交差一体化した交差構造材の長手方向所定位置に配置してなることを特徴とする請求項2又は3に記載の構造材健全性監視装置。
- 上記変位センサーを、変位測定対象の構造材との間隔を直接検知するリニアインパルス方式の変位センサーとしてなることを特徴とする請求項1、2、3又は4に記載の構造材健全性監視装置。
- 上記変位測定対象の構造材又はこれに交差一体化した交差構造材を、屋根を形成した屋根構造材として、屋外構築物屋根の積雪、風圧等による屋根変位監視用としてなることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5に記載の構造材健全性監視装置。
- 請求項1乃至6のいずれかの構造材健全性監視装置を、屋根を形成した屋根構造材に設置してなることを特徴とする構造材健全性監視装置を備えた屋外構築物。
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---|---|---|---|---|
JP2019027231A (ja) * | 2017-08-03 | 2019-02-21 | Ykk Ap株式会社 | 屋根構造体 |
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2009
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