JP2010263313A - 画像処理装置、画像形成装置、画像処理方法、コンピュータプログラム及び記録媒体 - Google Patents

画像処理装置、画像形成装置、画像処理方法、コンピュータプログラム及び記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】複数の色成分の画素を重ね合せる処理(トラッピング処理)を実行する画像処理装置を提供する。
【解決手段】印字処理時に発生する印字ずれの傾向を予測し、印字ずれが発生する傾向がある各領域(補正領域)について、印字ずれを補正するための情報を作成しておく。トラッピング判定処理部22は、入力画像データの各プレーンに対して、補正すべき補正量に応じたマスクサイズの微分フィルタを用いて各画素の主走査方向及び副走査方向のエッジ量を算出し、算出したエッジ量に基づいて、入力画像データの各画素にトラッピング処理を行うか否かを判定する。トラッピング重ね合せ処理部23は、トラッピング判定処理部22の判定結果に基づいてトラッピング処理を行う。局所シフト処理部24は、各補正領域について、補正すべきプレーンの画素値を、補正すべき方向及び補正量でシフトさせる。
【選択図】図9

Description

本発明は、複数の色成分の画素を重ね合せる処理を行う画像処理装置、画像形成装置、画像処理方法、コンピュータプログラム及び記録媒体に関する。
コピー機又はプリンタ等の画像形成装置が紙媒体に形成する画像の画質劣化を防止するためにトラッピング処理等が行われている。トラッピング処理は、複数の色成分の画素データを重ね合せる処理であり、版ずれ(印字ずれ、印写ずれ)発生時の白抜けを防止するための処理である。トラッピング処理を行う装置においては、画像形成装置の特性を予め調査することによって、形成される各プレーン(色成分)に生じる印字ずれ量の予測値を取得しておき、予測値に応じてトラッピング処理を施す領域の大きさを変更する装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。斯かる画像形成装置によれば、カラー画像の印刷の際に印字ずれが生じても、白抜けの発生が抑制される。
ところで、通常、画像形成装置の特性あるいは経年変化によって発生する印字ずれの現象は、印字画像を形成する各プレーン画像上において局所的に発生する場合が多い。また、各プレーン画像上に局所的に発生する印字ずれの各領域における印字ずれ方向及び印字ずれ量は、それぞれの領域で個別の方向及び量となる。加えて、印字ずれ量は印字処理毎に若干の変動が見られるが、印字ずれ方向についてはほぼ一定方向となる傾向が見られる。従って、例えば、画像の副走査方向への印字ずれが発生する傾向がある領域内の画像については、副走査方向とは反対方向のエッジ領域で白抜けが発生する場合が多く、逆に副走査方向のエッジ領域で白抜けが発生する場合は少ないという傾向が見られる。
特開2004−122692号公報
しかしながら、特許文献1に開示された技術は、プレーン画像単位で一括して印字ずれ量の予測値を設定する構成であるので、プレーン画像中の局所領域毎で発生する個別の印字ずれに対応することは不可能である。また、特許文献1では、印字ずれの発生方向の情報を反映させず、トラッピング処理が必要とされた領域に対して、一律に設定されたトラップ幅でのトラッピング処理、即ち、偽色画像生成処理を行うことになる。従って、印字ずれによる白抜け発生の可能性が少ないエッジ領域に対しても偽色画像が生成されてしまうために偽色領域が目立つという問題がある。特に、印字ずれが発生したプレーンの画像において、エッジ領域は、トラッピング処理で生成された偽色画像領域に、印字ずれにより新たに発生した偽色画像領域を加えた領域となり、偽色領域が一層目立つという問題がある。更に、印字ずれ量の予測値の設定方法については、特許文献1に記載されている通り、通常は発生し得る最大値の印字ずれ量が設定されるので、トラッピング処理により発生する偽色領域面積の低減が困難であるという問題がある。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、画像中の局所領域毎に異なって発生する印写ずれを抑制しつつ、版ずれによって発生する白抜けを抑制して画質の低下を低減することが可能な画像処理装置、画像形成装置、画像処理方法、コンピュータプログラム、及び記録媒体を提供することにある。
本発明に係る画像処理装置は、複数の色成分を有する入力画像から抽出したエッジに、複数の色成分の画素を重ね合せる処理を行う画像処理装置において、所定の位置に対して印写ずれを発生する領域及び色成分について、印写ずれの方向及び発生量に基づく補正情報を記憶する補正情報記憶部と、前記エッジを構成する複数の画素のそれぞれに対して、複数の色成分の画素を重ね合せる処理を行うか否かを判定する処理判定部と、該処理判定部が重ね合せる処理を行うと判定した場合、重ね合せる画素の色成分を決定する決定部と、該決定部が決定した色成分の画素を、重ね合せる処理を行うと判定された画素に重ね合せる処理を行う重ね合せ処理部と、該重ね合せ処理部が重ね合せる処理を行った画像に対して、前記補正情報記憶部に記憶してある補正情報に基づいて、印写ずれを発生する領域及び色成分の画素の画素値を、印写ずれの方向とは逆方向に移動させる移動処理部とを備えることを特徴とする。
本発明に係る画像処理装置は、前記入力画像から生成される出力画像の解像度を取得する取得部と、該取得部が取得した解像度に応じて、重ね合せる処理を行うと判定された画素に重ね合せる画素の範囲を決定する範囲決定部と、前記取得部が取得した解像度に応じて、前記移動処理部が前記画素値を移動させる移動量を決定する移動量決定部とを備え、前記重ね合せ処理部は、前記範囲決定部が決定した範囲の画素を、重ね合せる処理を行うと判定された画素に重ね合せる処理を行うようにしてあり、前記移動処理部は、前記移動量決定部が決定した移動量だけ、印写ずれを発生する領域及び色成分の画素の画素値を、印写ずれの方向とは逆方向に移動させるようにしてあることを特徴とする。
本発明に係る画像形成装置は、上述したいずれかの画像処理装置と、該画像処理装置で処理された画像に基づいて出力画像を形成する画像形成手段とを備えることを特徴とする。
本発明に係る画像処理方法は、複数の色成分を有する入力画像から抽出したエッジに、複数の色成分の画素を重ね合せる処理を行う画像処理装置による画像処理方法において、前記エッジを構成する複数の画素のそれぞれに対して、複数の色成分の画素を重ね合せる処理を行うか否かを判定する処理判定ステップと、該処理判定ステップで重ね合せる処理を行うと判定した場合、重ね合せる画素の色成分を決定する決定ステップと、該決定ステップで決定した色成分の画素を、重ね合せる処理を行うと判定された画素に重ね合せる処理を行う重ね合せ処理ステップと、所定の位置に対して印写ずれを発生する領域及び色成分における印写ずれの方向及び発生量に基づく補正情報に基づいて、前記重ね合せ処理ステップで重ね合せる処理を行った画像に対して、印写ずれを発生する領域及び色成分の画素の画素値を、印写ずれの方向とは逆方向に移動させる移動処理ステップとを含むことを特徴とする。
本発明に係る画像処理方法は、前記入力画像から生成される出力画像の解像度を取得する取得ステップと、該取得ステップで取得した解像度に応じて、重ね合せる処理を行うと判定された画素に重ね合せる画素の範囲を決定する範囲決定ステップと、前記取得ステップで取得した解像度に応じて、前記移動処理ステップで前記画素値を移動させる移動量を決定する移動量決定ステップとを含み、前記重ね合せ処理ステップは、前記範囲決定ステップで決定した範囲の画素を、重ね合せる処理を行うと判定された画素に重ね合せる処理を行い、前記移動処理ステップは、前記移動量決定ステップで決定した移動量だけ、印写ずれを発生する領域及び色成分の画素の画素値を、印写ずれの方向とは逆方向に移動させることを特徴とする。
本発明に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、複数の色成分を有する入力画像から抽出したエッジに、複数の色成分の画素を重ね合せる処理を行わせるためのコンピュータプログラムにおいて、コンピュータに、前記エッジを構成する複数の画素のそれぞれに対して、複数の色成分の画素を重ね合せる処理を行うか否かを判定する処理判定ステップと、該処理判定ステップで重ね合せる処理を行うと判定した場合、重ね合せる画素の色成分を決定する決定ステップと、該決定ステップで決定した色成分の画素を、重ね合せる処理を行うと判定された画素に重ね合せる処理を行う重ね合せ処理ステップと、所定の位置に対して印写ずれを発生する領域及び色成分における印写ずれの方向及び発生量に基づく補正情報に基づいて、前記重ね合せ処理ステップで重ね合せる処理を行った画像に対して、印写ずれを発生する領域及び色成分の画素の画素値を、印写ずれの方向とは逆方向に移動させる移動処理ステップとを実行させることを特徴とする。
本発明に係る記録媒体は、上述したコンピュータプログラムが記録されていることを特徴とする。
本発明においては、入力画像から抽出したエッジを構成する複数の画素のそれぞれに対して、複数の色成分の画素を重ね合せる処理(トラッピング処理)を行うか否かを判定する。そして、トラッピング処理を行う場合、重ね合せる色(トラップ色)を決定し、決定した色成分の画素を、トラッピング処理を行うと判定された画素に重ね合せる処理を行う。また、トラッピング処理後の画像に対して、画像の局所領域で発生する印写ずれの傾向を反映させた局所的なシフト処理を行う。
シフト処理によって画像の局所領域における画素を偏向配置することにより、印写ずれにより発生する白抜け領域に対するトラッピング処理の効果を、局所領域毎に異なって発生する印写ずれの傾向に対応させることが可能となる。例えば、白抜け領域の発生の可能性が高くなると考えられる領域に対しては、通常予測される印字ずれ量よりも大きな印字ずれが発生した場合であっても白抜けが発生しないトラッピング処理を行うことが可能になる。一方、白抜け領域の発生の可能性が低くなると考えられる領域に対しては、トラッピング処理の結果発生する、本来の入力画像データの色情報とは異なる偽色データで構成されるトラッピング領域(トラッピング処理された領域)を減少させることにより、従来よりも高画質なトラッピング処理を行うことが可能になる。
本発明においては、入力画像から生成される出力画像の解像度に応じて、トラッピング処理を行うと判定された画素に重ね合せる画素の範囲と、局所的なシフト処理で移動される画素の移動量とを変更する。よって、出力画像の解像度が変動した場合であっても、局所領域毎に異なって発生する印写ずれを抑制しつつ、版ずれによって発生する白抜けを抑制する。
本発明は、白抜けの抑制効果を、従来のトラッピング処理と同程度確保した上で、トラッピング処理の対象領域を縮小させることによって、生成される偽色領域の面積を縮小させることが可能となる。よって、画像全体に対して、トラッピング処理による画質の低下を低減できる。
本実施形態に係るカラー画像形成装置の構成を示すブロック図である。 印字ずれのずれ方向の定義例を示す模式図である。 図2で定義した各ずれ方向への印字ずれを調査するためのチャート画像の例を示す模式図である。 方向0への印字ずれが発生した場合の補正領域の設定例を示す模式図である。 方向3への印字ずれが発生した場合の補正領域の設定例を示す模式図である。 補正領域が設定されたプレーン画像の例を示す模式図である。 ずれ方向値と補正方向値との対応を示す対応表である。 補正情報テーブルの構成例を示す模式図である。 トラッピング・局所シフト処理部の構成を示すブロック図である。 入力画像データの一例を模式的に示す図である。 補正情報テーブルの一例を示す図である。 カラー画像処理装置による補正指示テーブルの作成処理を示すフローチャートである。 1つのプレーンの補正指示テーブルの作成処理を示すフローチャートである。 補正指示テーブルの構成例を示す模式図である。 補正指示テーブルの一例を示す模式図である。 トラッピング判定処理部の構成を示すブロック図である。 微分フィルタの一例を模式的に示す図である。 図17の微分フィルタを用いて、図10の入力画像データに対してエッジ量を算出した結果の一部を示す図である。 インクリメント方向領域及びデクリメント方向領域を説明するための模式図である。 図10の入力画像データに対して、類似色方向判定を実行した結果の一部を示す図である。 代表色を算出する際に参照する領域を説明するための模式図である。 代表色を算出する際に参照する領域を説明するための模式図である。 注目側及び反対側の代表色を算出した結果の一部を示す図である。 注目側及び反対側の代表色に基づいて算出した輝度値及びトラップ判定の結果の一部を示す図である。 トラッピング重ね合せ処理を行った結果の一部を示す図である。 図25のトラッピング重ね合せ処理後の画像データに対して局所シフト処理を行った結果の一部を示す図である。 5×5のマスクサイズの微分フィルタの一例を模式的に示す図である。 図27の微分フィルタを用いて、図10の入力画像データに対してエッジ量を算出した結果の一部を示す図である。 インクリメント方向領域及びデクリメント方向領域を説明するための模式図である。 図10の入力画像データに対して、類似色方向判定を実行した結果の一部を示す図である。 代表色を算出する際に参照する領域を説明するための模式図である。 代表色を算出する際に参照する領域を説明するための模式図である。 注目側及び反対側の代表色を算出した結果の一部を示す図である。 注目側及び反対側の代表色に基づいて算出した輝度値及びトラップ判定の結果の一部を示す図である。 トラッピング重ね合せ処理を行った結果の一部を示す図である。 トラッピング重ね合せ処理を行った結果の一部を示す図である。 局所シフト処理を行った結果の一部を示す図である。 局所シフト処理を行った結果の一部を示す図である。 本発明に係る画像処理装置を備えるデジタルカラー複合機の構成を示すブロック図である。
以下に、本発明に係る画像処理装置、画像形成装置、画像処理方法、コンピュータプログラム及び記録媒体について、その実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
以下に、本実施形態に係るカラー画像形成装置について説明する。図1は本実施形態に係るカラー画像形成装置の構成を示すブロック図である。本実施形態のカラー画像形成装置は、入力された画像データ(以下、入力画像データと言う)に対して画像処理を施し、処理後の画像データに基づいて記録用紙などのシート上にカラー画像を形成する。入力画像データは、図示しないコンピュータ上で画像編集ソフトなどのアプリケーションソフトウェアを用いて作成される。作成された入力画像データは、プリンタドライバにてページ記述言語に変換され、ネットワーク等を介してコンピュータからカラー画像形成装置へ伝送される。
カラー画像形成装置は、図1に示すように、入力画像データを処理するカラー画像処理装置1、及びカラー画像処理装置1によって処理された画像データに基づく画像を形成するカラー画像出力装置(画像形成手段)2などを備えている。カラー画像出力装置2は、記録用紙又はOHPシート等のシート上に画像を形成する例えば電子写真方式又はインクジェット方式等のプリンタである。なお、カラー画像出力装置2は、ディスプレイのような表示装置としてもよい。
カラー画像処理装置1は、ラスタデータ生成部11、色補正部12、黒生成下地除去部13、セレクタ14、トラッピング・局所シフト処理部15、出力階調補正部16及び階調再現処理部17などを備えている。また、カラー画像処理装置1は、これらの各部の動作を制御するシステム制御用CPU18を備えている。
ラスタデータ生成部11は、入力されたページ記述言語を解析し、RGB(R:赤、G:緑、B:青)又はCMYK(C:シアン、M:マゼンダ、Y:イエロー、K:黒)のラスタデータを生成する。RGBのラスタデータを生成した場合、ラスタデータ生成部11は、生成したラスタデータを色補正部12へ出力する。一方、CMYKのラスタデータを生成した場合、ラスタデータ生成部11は、生成したラスタデータをセレクタ14へ出力する。
また、ラスタデータ生成部11は、入力画像データの色空間情報(RGB又はCMYKを示す情報)を取得してセレクタ14へ出力する。また、ラスタデータ生成部11は、カラー画像処理装置1で所定の画像処理が施された後にカラー画像出力装置2が形成する画像(以下、出力画像という)の解像度情報(出力解像度)を取得してシステム制御用CPU18へ出力する。さらに、ラスタデータ生成部11は、ラスタデータの各画素が文字領域、ベクター・グラフィックス領域、写真領域、又はそれ以外の何れのものであるかを示すタグ情報を生成し、黒生成下地除去部13及び階調再現処理部17へ出力する。
なお、出力解像度の取得方法は、カラー画像形成装置の形態に応じて異なる。例えば、カラー画像形成装置がプリンタである場合、入力画像データのヘッダに記載されている解像度情報を取得する。また、コピー複合機の場合、操作パネルより設定された解像度情報を取得する。設定がなされなかった場合は、デフォルト(例えば、600dpi)の解像度情報を取得する。コンピュータシステムの場合、画像を読み取る際のスキャナの読み取り条件設定画面(スキャナドライバ)において、マウス又はキーボードなどから設定された解像度情報を取得する。
色補正部12は、色再現の忠実化実現のために、不要吸収成分を含むCMY色材の分光特性に基づいた色濁りを取り除く処理を行う。色補正部12は、色補正後の3色のCMY信号を黒生成下地除去部13へ出力する。
黒生成下地除去部13は、色補正後のCMY信号から黒(K)信号を生成する黒生成処理、元のCMY信号からK信号を差し引いて新たなCMY信号を生成する処理を行う。これにより、CMYの3色信号はCMYKの4色信号に変換される。黒生成下地除去部13は、生成したCMYK信号をセレクタ14へ出力する。
なお、黒生成下地除去部13は、例えばスケルトンブラック処理により黒信号を生成する。この方法では、スケルトンカーブの入出力特性をy=f(x)、入力されるデータをC,M,Y、出力されるデータをC',M',Y',K'、UCR(Under Color Removal)率をα(0<α<1)とした場合、黒生成下地除去処理により出力されるデータ夫々は、K'=f{MIN(C、M、Y)}、C'=C−αK'、M'=M−αK'、Y'=Y−αK'で表される。なお、MIN(C,M,Y)は、C,M,Yの各値のうちの最も小さい値を示す。
セレクタ14は、ラスタデータ生成部11及び黒生成下地除去部13からCMYK信号が入力されており、ラスタデータ生成部11から出力された色空間情報に基づいて、何れか一方の信号を出力する。色空間情報がRGBである場合、セレクタ14は、黒生成下地除去部13から入力されたCMYK信号をトラッピング・局所シフト処理部15へ出力する。色空間情報がCMYKである場合、セレクタ14は、ラスタデータ生成部11から直接入力されたCMYK信号をトラッピング・局所シフト処理部15へ出力する。従って、入力画像データの色空間情報がCMYKであった場合、トラッピング・局所シフト処理部15には、色補正部12及び黒生成下地除去部13で処理されていないCMYK信号が入力される。
トラッピング・局所シフト処理部15は、入力されたラスタデータに対して、出力画像の解像度情報に応じて、版ずれ時の白抜けを防止するためのトラッピング重ね合せ処理、及びカラー画像出力装置2により局所的に発生する印字ずれ(印写ずれ)を補正するための局所シフト処理を行う。そして、トラッピング・局所シフト処理部15は、処理後のCMYK信号を出力階調補正部16へ出力する。なお、トラッピング・局所シフト処理部15の構成及び処理内容については後述する。
出力階調補正部16は、カラー画像出力装置2の特性に基づく出力階調補正処理を行い、階調再現処理部17は、最終的に画像を画素に分離してそれぞれの階調を再現できるように処理する階調再現処理(中間調生成)を施す。階調再現処理部17は、ラスタデータ生成部11からのタグ情報に基づいて写真と判定されている領域に関しては、階調再現性を重視したスクリーンでの二値化又は多値化処理を行う。
システム制御用CPU18にはメモリ(図示せず)が内蔵されており、メモリには、カラー画像処理装置1の各部が行う処理に必要な各種の情報が格納されている。システム制御用CPU18は、メモリに格納されている各種の情報をカラー画像処理装置1の各部に出力すると共に、各部間でのデータのやり取り及び各部の動作を制御する。
上述した構成のカラー画像形成装置を使用する場合、カラー画像出力装置2(印字装置)が行う印字処理(画像形成処理)において発生する印字ずれの発生傾向を示す情報を予め取得しておく。本実施形態のカラー画像処理装置1では、予め取得された印字ずれの発生傾向に基づいて、トラッピング・局所シフト処理部15が、トラッピング重ね合せ処理した後の画像データに対して局所的に画素データ(画素値)をシフトさせる局所シフト処理を行う。
カラー画像出力装置2が行う印字処理において発生する印字ずれは、一般に、印字装置の特性(感光体ドラムの軸方向のブレ等)が原因で画像の主走査方向に発生する場合、記録用紙を搬送する搬送装置の特性が原因で画像の副走査方向に発生する場合、これらの複合要因によって主走査方向及び副走査方向の中間方向、即ち、主走査方向に対して斜め45°方向に発生する場合が多い。従って、本実施形態では、図2に示すように、印字ずれのずれ方向を、上述した方向をカバーする8方向に設定する。
図2は印字ずれのずれ方向の定義例を示す模式図である。図2では、X方向(横方向)をカラー画像出力装置2が出力する出力画像データの主走査方向、Y方向(縦方向)を副走査方向とし、それぞれのずれ方向に対して、各方向を示す番号0〜7が定義してある。なお、以下では、方向0を主走査インクリメント方向といい、方向1を主走査インクリメント・副走査デクリメント方向といい、方向2を副走査デクリメント方向といい、方向3を主走査デクリメント・副走査デクリメント方向という。また、方向4を主走査デクリメント方向といい、方向5を主走査デクリメント・副走査インクリメント方向といい、方向6を副走査インクリメント方向といい、方向7を主走査インクリメント・副走査インクリメント方向という。ずれ方向は、印字装置の特性によっては必ずしも図2に示す8方向となるとは限らないので、対象とする印字装置の特定に合わせて変更することも可能とする。
以下に、印字処理において発生する印字ずれの発生傾向を示す情報の取得処理について説明する。図3は、図2で定義した各ずれ方向への印字ずれを調査するためのチャート画像(調査用入力画像)の例を示す模式図である。なお、図3では、横方向をチャート画像の主走査方向、縦方向を副走査方向とする。例えば、図3(a)は、図2で定義した方向0及び方向4への印字ずれを調査するためのチャート画像を示す。このチャート画像は、所定の解像度(例えば、主走査方向/副走査方向共に600dpi)で、主走査方向に一定間隔かつ一定画素幅でCMYK印字(カラー出力)した画像である。従って、図3(a)に示したチャート画像は、副走査方向に平行な直線が複数形成された直線群画像である。
また、図3(b)は、図2で定義した方向1及び方向5への印字ずれを調査するためのチャート画像を示す。このチャート画像は、主走査方向に対して45°右斜め下の傾斜を有する直線、即ち、主走査インクリメント・副走査インクリメント方向に平行な直線が複数形成された直線群画像である。また、図3(c)は、図2で定義した方向2及び方向6への印字ずれを調査するためのチャート画像を示す。このチャート画像は、所定の解像度で、副走査方向に一定間隔かつ一定画素幅でCMYK印字した画像であり、主走査方向に平行な直線が複数形成された直線群画像である。
また、図3(d)は、図2で定義した方向3及び方向7への印字ずれを調査するためのチャート画像を示す。このチャート画像は、主走査方向に対して45°右斜め上の傾斜を有する直線、即ち、主走査インクリメント・副走査デクリメント方向に平行な直線が複数形成された直線群画像を示す。なお、本実施形態では、チャート画像の一例として、各画素の画素値(C,M,Y,K)を、(240,240,240,64)とする。このような画素値の画素は、黒画素として形成される。
ここで、対象とする印字装置が、印字処理時にC,M,Y,Kのいずれかのプレーン(色成分)で、方向0(主走査インクリメント方向)又は方向4(主走査デクリメント方向)への印字ずれを発生する場合を考える。このような印字装置で図3(a)に示したチャート画像を印字(画像形成)した場合、印字ずれが発生する直線のエッジ部分で、印字ずれが発生しているプレーンのみが主走査インクリメント方向又は主走査デクリメント方向に、印字ずれした画素数分ずれて印字される。このため、本来の直線の外側に印字ずれして印字されるプレーンの色が確認できる。従って、図3(a)に示したチャート画像では、方向0又は方向4への印字ずれの確認が可能である。
また、印字装置が、印字処理時にいずれかのプレーンで、方向1(主走査インクリメント・副走査デクリメント方向)又は方向5(主走査デクリメント・副走査インクリメント方向)への印字ずれを発生する場合を考える。このような印字装置で図3(b)に示したチャート画像を印字した場合、印字ずれが発生する直線のエッジ部分で、印字ずれが発生しているプレーンのみが、主走査インクリメント・副走査デクリメント方向又は主走査デクリメント・副走査インクリメント方向に、印字ずれした画素数分ずれて印字される。従って、図3(b)に示したチャート画像では、方向1又は方向5への印字ずれの確認が可能である。
また、印字装置が、印字処理時にいずれかのプレーンで、方向2(副走査デクリメント方向)又は方向6(副走査インクリメント方向)への印字ずれを発生する場合を考える。このような印字装置で図3(c)に示したチャート画像を印字した場合、印字ずれが発生する直線のエッジ部分で、印字ずれが発生しているプレーンのみが、副走査デクリメント方向又は副走査インクリメント方向に、印字ずれした画素数分ずれて印字される。従って、図3(c)に示したチャート画像では、方向2又は方向6への印字ずれの確認が可能である。
また、印字装置が、印字処理時にいずれかのプレーンで、方向3(主走査デクリメント・副走査デクリメント方向)又は方向7(主走査インクリメント・副走査インクリメント方向)への印字ずれを発生する場合を考える。このような印字装置で図3(d)に示したチャート画像を印字した場合、印字ずれが発生する直線のエッジ部分で、印字ずれが発生しているプレーンのみが、主走査デクリメント・副走査デクリメント方向又は主走査インクリメント・副走査インクリメント方向に、印字ずれした画素数分ずれて印字される。従って、図3(d)に示したチャート画像では、方向3又は方向7への印字ずれの確認が可能である。
印字ずれの発生傾向を示す情報を取得する場合、図3(a)〜(d)に示した各チャート画像を、対象となる印字装置で規定回数(例えば、1000回)ずつ印字させる。得られた印字画像(出力画像)において、特定の領域で印字ずれが発生していることが確認された画像の割合が一定値に達する場合(例えば、1000枚の印字画像のうちの10%に相当する100枚以上)、その箇所で印字ずれが発生する傾向があると判定する。そして、印字ずれが発生する傾向があると判定した領域を、トラッピング・局所シフト処理部15による局所シフト処理の対象となる「補正領域」に設定する。
ここで、補正領域を設定する際の具体的な処理について説明する。図4は、方向0への印字ずれが発生した場合の補正領域の設定例を示す模式図である。図4(a)は、図3(a)に示したチャート画像の一部を拡大した図である。図3(a),図4(a)に示したチャート画像は、各線の幅が3画素で、各線の間の幅が6画素である。例えば、対象となる印字装置が、Cプレーンの一部領域で方向0に印字ずれを発生する傾向にある場合、この印字装置で図4(a)のチャート画像を印字すると、図4(b)に示すような印字画像が形成される。
具体的には、印字ずれが発生する領域において、各直線の方向0側のエッジ部分では、方向0側に印字ずれ画素幅分(画素数分、ここでは1画素分)のC画素(C=240,M=0,Y=0,K=0)が印字される。一方、反対側の方向4側のエッジ部分では、元々黒画素(C=240,M=240,Y=240,K=64)であった直線部分に、印字ずれ画素幅分、その方向4側の白色領域のC画素値、即ちC=0が印字されるため、赤画素(C=0,M=240,Y=240,K=64)の線状画像が印字される。各チャート画像の印字枚数に対して、このような状態で印字された画像が一定割合以上確認された場合、その領域を補正領域に設定し、トラッピング重ね合せ処理後に局所的に画素値をシフトさせる局所シフト処理の対象とする。
なお、補正領域を設定する場合、補正領域に設定すべき各領域に対して、以下の(1)〜(5)の各項目を統計調査し、各項目の値を設定する。
(1)発生プレーン
(2)ずれ方向(方向0〜方向7)
(3)ずれ量(画素幅)
(4)補正領域の開始位置(主走査方向座標値・副走査方向座標値)
(5)補正領域のサイズ(主走査方向画素幅・副走査方向画素幅)
なお、以下では、上記(2)及び(3)をまとめて「印字ずれ予測情報」ということもある。
上記の(1)〜(5)の各項目値を決定する一例としては、印字ずれが発生した各印字画像について、印字ずれが発生した各発生領域に対して、各項目の各値を全て記録する。そして、発生プレーン及びずれ方向については、発生頻度が最も多いものを選択し、補正領域の開始位置及びサイズについては、記録値の平均値を採用する方法が一般的である。なお、補正領域については、図4(b)に示すように、印字ずれの発生領域を、主走査インクリメント側、主走査デクリメント側、副走査インクリメント側、副走査デクリメント側に予備画素幅分大きくした領域を補正領域として設定する。なお、予備画素幅は状況に応じて適切な値を設定することとする。
ずれ量(画素幅)については、印字ずれが発生した印字画像間でばらつきを生じることが予想されるが、本発明では従来のトラッピング手法と局所的な画素値のシフト処理とを併用しているため、例えば、通常1画素しか印字ずれが発生しない領域において、2画素の印字ずれが発生しても、白抜け画像が発生しない印字画像の形成が可能となっている。このため、ずれ量については、記録値の最大値を採用するのではなく、発生頻度が最も多い値を採用することで本発明の効果が期待できる。即ち、仮に1000枚の印字画像において、100枚で図4(b)のようにCプレーンが方向0への印字ずれが発生しており、その内の5枚が2画素の印字ずれ幅、残りの95枚が1画素の印字ずれ幅であった場合、ずれ量としては1を設定することになる。
図5は、方向3への印字ずれが発生した場合の補正領域の設定例を示す模式図である。図5(a)は、図3(d)に示したチャート画像の一部を拡大した図である。図3(d),図5(a)に示したチャート画像は、各線の幅が3画素で、各線の間の幅が4画素である。例えば、対象となる印字装置が、Yプレーンの一部領域で方向3に印字ずれを発生する傾向にある場合、この印字装置で図5(a)のチャート画像を印字すると、図5(b)に示すような印字画像が形成される。
具体的には、印字ずれが発生する領域において、各直線の方向3側のエッジ部分では、方向3側に印字ずれ画素幅分のY画素(C=0,M=0,Y=240,K=0)が印字される。一方、反対側の方向7側のエッジ部分では、元々黒画素(C=240,M=240,Y=240,K=64)であった直線部分に、印字ずれ画素幅分、その方向7側の白色領域のY画素値、即ちY=0が印字されるため、青画素(C=240,M=240,Y=0,K=64)の線状画像が印字される。
なお、図5(b)は、Yプレーンについて方向3に2画素分の印字ずれが発生している場合の出力画像と補正領域の設定例を示しているが、この場合、ずれ量が2画素であるため、各線の幅が3画素であるチャート画像を用いても、方向3への印字ずれの確認が可能である。しかし、ずれ量が更に増大する場合も考えられるため、そのような場合に備えて予め各線の幅及び各線の間の幅が異なる複数パターンのチャート画像を準備しておいてもよい。そして、各線の幅及び各線の間の幅が小さいチャート画像から順に印字してチェックを行うことによってずれ量を確定していくのが一般的な方法である。
なお、各プレーンの印字ずれの状況確認については、通常は印字ずれのずれ幅が1画素〜数画素程度であり、肉眼での直接視認が難しいので、顕微鏡等を用いて確認するのが一般的であるが、視認が可能であれば肉眼による確認でも構わない。
上述した方法により、C,M,Y,Kの各プレーンについて、0箇所〜複数箇所の補正領域が設定される。図6は補正領域が設定されたプレーン画像の例を示す模式図である。図6では、計4箇所の補正領域0〜3が設定されており、各補正領域の開始位置(主走査方向座標値・副走査方向座標値)及びサイズ(主走査方向画素幅・副走査方向画素幅)、そして、印字ずれ予測情報(ずれ方向、ずれ量)がそれぞれ設定されている。なお、各補正領域の開始位置は(xp ,yp )で示し、主走査方向サイズはwp で示し、副走査方向サイズはhp で示す。なお、pは0〜3の値をとる。図6中にハッチングを付してある領域は、印字ずれが発生していないと判定された領域(非補正領域)を示す。
以下に、上述したように補正領域が設定された各プレーン画像について、上述の(1)〜(5)の各項目値に基づいて補正情報を作成し、保存する処理について説明する。なお、補正情報は、各補正領域について開始位置、サイズ、補正方向、補正量等を含む。まず、補正領域に対する補正方向を特定する。補正方向は、トラッピング重ね合せ処理後に画素値のシフト(移動)を行う方向であり、印字ずれ予測情報のずれ方向に対して反対方向となる。具体的には、図7に示す対応表に基づいて、各補正領域におけるずれ方向を示すずれ方向値(方向0〜7)に対応する補正方向値を選択して設定する。図7はずれ方向値と補正方向値との対応を示す対応表である。なお、その他の値についての変更は実施しないが、印字ずれ予測情報の「ずれ量」は「補正量」という名称に変更し、補正情報の1データとする。
次に、各補正領域の開始位置、各補正領域のサイズ、印字ずれ予測情報を一連のデータとして再編成し、各補正領域に対する「領域補正情報」とする。即ち、領域補正情報は、補正領域の開始位置、補正領域のサイズ、補正方向(補正方向値)、補正量を含む。そして、このような領域補正情報をプレーン画像内に存在する補正領域の数だけ結合したデータを作成する。更に、作成したデータに、対象となるプレーン(C,M,Y,Kのいずれか)の識別データ(プレーン情報)、印字ずれの予測を実施する際に用いたチャート画像の解像度情報を加え、図8に示すような「補正情報テーブル」を各プレートに対して作成する。
図8は補正情報テーブルの構成例を示す模式図である。図8(a)には、補正情報テーブルの構成を説明するための図を示す。また、図8(b)には、図3に示すチャート画像(解像度:主走査・副走査方向共に600dpi)を用いてチェックした結果、いずれかのプレーンに補正領域として図6に示す4領域が設定された場合に作成される補正情報テーブルの構成例を示す。従って、各プレートにそれぞれ最低1箇所でも補正領域が設定されれば、C,M,Y,Kの4種類の補正情報テーブルが作成されることになる。また、いずれのプレートにも補正領域の設定がなされなければ補正情報テーブルは作成されない。このため、作成される補正情報テーブルの数は、CMYK信号である入力画像データに対して0〜4個となる。
このように作成された0〜4個の補正情報テーブルは、カラー画像処理装置1のシステム制御用CPU18に内蔵されているメモリに格納しておく。そして、トラッピング・局所シフト処理部15が局所シフト処理を実行する際に、システム制御用CPU18内で動作するファームウェアソフトによりトラッピング・局所シフト処理部15にダウンロードされる。なお、このときにシステム制御用CPU18が行う処理の詳細については後述する。
次に、トラッピング・局所シフト処理部15について説明する。図9はトラッピング・局所シフト処理部15の構成を示すブロック図である。トラッピング・局所シフト処理部15は、入力ラインバッファ部21、トラッピング判定処理部22、トラッピング重ね合せ処理部23及び局所シフト処理部24などを備えている。なお、図9において、入力及び出力の信号線などは1本のみ描いているが、実際にはCMYKの4つの色成分毎に信号線があるものとする。
図10は入力画像データの一例を模式的に示す図である。以下、図10に示す15×15画素の入力画像データに対して処理を行うものとして説明する。図10では、横方向を画像データの主走査方向、縦方向を副走査方向とし、斜線部分の画素がシアン(C)の純色、白抜部分の画素がマゼンダ(M)の純色を示している。従って、マゼンダ(M)のみの画素(例えば、主走査方向1、副走査方向1の画素)における画素値(M,C)は、(255,0)となる。また、シアン(C)のみの画素(例えば、主走査方向8、副走査方向8の画素)における画素値(M,C)は、(0,255)となる。なお、入力画像データについては、説明の簡略化のため、他の色成分(Y及びK)はないものとし、以下の説明では、シアン(C)及びマゼンダ(M)についてのみ説明する。
なお、印字装置については、先に説明したチャート画像(解像度:主走査・副走査方向共に600dpi)による印字ずれの予測調査が予め実施されている。そして、その結果、Cプレーンについて、開始位置(0,0)、サイズ(主走査・副走査方向画素幅:15画素)の領域、即ち、図10に示した画像領域で、方向7に1画素の印字ずれが発生していることが確認されたとする。従って、この場合、図10に示した画像領域が補正領域に設定され、この補正領域に対する補正情報テーブルとして、図11に示す補正情報テーブルが既に設定されている。図11は補正情報テーブルの一例を示す図である。なお、図10に示した画像領域において方向7に印字ずれが発生していることにより、図11に示すように、補正情報テーブルに格納される補正方向は方向3となる。
まず、カラー画像処理装置1に入力画像データが入力された場合にシステム制御用CPU18が行う処理について説明する。入力画像データには通常出力解像度(印字時の解像度)が設定されている。仮に、出力解像度が、印字ずれの予測調査に用いるチャート画像の解像度と一致していれば、印字ずれが予測される物理的な印字領域及び補正量が一致する。従って、この場合、トラッピング・局所シフト処理部15の局所シフト処理部24は、図11に示した補正情報テーブルに従って局所シフト処理を実行すれば、期待される印字結果が得られる。
しかし、出力解像度が、印字ずれの予測調査に用いるチャート画像の解像度とは異なる値に設定されている場合、図11に示した補正情報テーブルをそのまま用いて局所シフト処理を実行すると、期待される印字結果が得られないことになる。例えば、出力解像度が主走査方向及び副走査方向共に1200dpiに設定されていた場合、図11に示す補正情報テーブルが示す補正領域、即ち、主走査・副走査方向共に600dpiとした画像データ中の開始位置(0,0)、サイズ(主走査・副走査方向画素幅:15画素)の領域には、図10に示した開始位置(0,0)、サイズ(主走査・副走査方向画素幅:30画素)の領域内の画像データが印字されることになる。従って、図10に示した開始位置(0,0)、サイズ(主走査・副走査方向画素幅:30画素)の領域内の全画素に対して局所シフト処理が必要となる。また、解像度が600dpiから1200dpiへと2倍に変更されているため、600dpiでの画像データでは1画素であった補正量(=ずれ量)についても2画素に変更する必要がある。
しかし、図11に示した補正情報テーブルは、物理的な印字領域に対する情報ではなく、あくまでも画素ベースでの情報であるため、そのまま適用した場合、1200dpiでの画像における開始位置(0,0)、サイズ(主走査・副走査方向画素幅:15画素)の領域(本来局所シフト処理が必要な領域の1/4の領域)に対して、方向3への1画素分(本来必要な補正量の1/2の補正量)の局所シフト処理しか行われないことになる。この場合、かえって印字画像の画質劣化を引き起こす要因となる。
このため、システム制御用CPU18は、カラー画像処理装置1に入力画像データが入力された際に、自身のメモリ内に格納されている補正情報テーブルの各データを再計算して補正指示テーブルを作成する。具体的には、システム制御用CPU18は、入力画像データが入力された際に、入力画像データの画像サイズと共に出力解像度を認識する。そして、補正情報テーブルの各領域補正情報のうちの補正方向以外の各データ、即ち、各補正領域の開始位置、各補正領域のサイズ及び補正量を、出力解像度に応じて再計算する。システム制御用CPU18は、再計算した各データを補正領域毎に補正指示情報として補正指示テーブルに格納し、作成した補正指示テーブルをトラッピング判定処理部22及び局所シフト処理部24へ出力する。
なお、出力解像度は、入力画像データがカラー画像処理装置1に入力された場合にラスタデータ生成部11によって取得され、ラスタデータ生成部11からシステム制御用CPU18へ入力される。また、システム制御用CPU18は、入力画像データが入力された際に取得した入力画像データの画像サイズをトラッピング重ね合せ処理部23へ出力する。
以下に、システム制御用CPU18が、出力解像度に応じた補正指示テーブルを作成する処理について説明する。図12はカラー画像処理装置1による補正指示テーブルの作成処理を示すフローチャート、図13は1つのプレーンの補正指示テーブルの作成処理を示すフローチャートである。なお、以下の処理は、カラー画像処理装置1において、システム制御用CPU18内のメモリに格納されている制御プログラムに従ってシステム制御用CPU18によって実行される。
システム制御用CPU18は、ラスタデータ生成部11から出力解像度を取得した場合、自身のメモリにCプレーンの補正情報テーブルが格納されているか否かを判断する(S1)。Cプレーンの補正情報テーブルが格納されていると判断した場合(S1:YES)、システム制御用CPU18は、Cプレーンについて、図13に示す補正指示テーブル作成処理を行う(S2)。
システム制御用CPU18は、メモリに格納されているCプレーンの補正情報テーブルを所定のメモリ領域にロードし(S11)、ロードした補正情報テーブルの解像度情報を取得する(S12)。なお、ここでの解像度情報は、この補正情報テーブルを作成する際に用いたチャート画像の解像度情報である。システム制御用CPU18は、ラスタデータ生成部11から出力された出力解像度を取得し(S13)、補正情報テーブルの解像度情報と出力解像度との解像度比DScを、以下の式1に従って計算する(S14)。
DSc=DSin/DStb …(式1)
DSin:出力解像度,DStb:補正情報テーブルの解像度情報
システム制御用CPU18は、ステップS11でロードした補正情報テーブル中の領域補正情報を1つ取得し(S15)、取得した領域補正情報に対応する補正指示情報を作成する(S16)。具体的には、システム制御用CPU18は、領域補正情報の補正領域の開始位置(xi ,yi)から、以下の式2,3に従って、補正指示情報の補正領域の開始位置(Xsti ,Ysti)を算出する。また、システム制御用CPU18は、領域補正情報の補正領域の開始位置(xi ,yi)及びサイズ(wi,hi)から、以下の式4,5に従って、補正指示情報の補正領域の終了位置(Xedi,Yedi)を算出する。なお、Xediは、補正領域の終了位置を示す主走査方向の座標値であり、Yediは、副走査方向の座標値である。更に、システム制御用CPU18は、領域補正情報の補正量viから、以下の式6に従って、補正指示情報の補正量SFTi を算出する。なお、領域補正情報の補正方向はそのまま補正指示情報の補正方向とする。
Xsti =xi ×DSc …(式2)
Ysti =yi ×DSc …(式3)
Xedi =(xi +wi−1)×DSc …(式4)
Yedi =(yi +hi−1)×DSc …(式5)
SFTi =vi ×DSc …(式6)
システム制御用CPU18は、ステップS11でロードした補正情報テーブル中の全ての領域補正情報から全ての補正指示情報を作成したか否かを判断する(S17)。システム制御用CPU18は、全ての補正指示情報を作成していないと判断した場合(S17:NO)、ステップS15に処理を戻し、まだ処理されていない領域補正情報を1つ取得し(S15)、取得した領域補正情報に対応する補正指示情報を作成する(S16)。
システム制御用CPU18は、全ての補正指示情報を作成したと判断した場合(S17:YES)、各補正領域について作成した補正指示情報をまとめて補正指示テーブルを構築する(S18)。図14は補正指示テーブルの構成例を示す模式図である。システム制御用CPU18は、上述した処理によって補正領域毎に作成した補正指示情報に、対象となるプレーン(C,M,Y,Kのいずれか)を示すプレーン情報を加え、図14に示すような「補正指示テーブル」を作成する。
システム制御用CPU18は、作成した補正指示テーブルを、トラッピング・局所シフト処理部15のトラッピング判定処理部22及び局所シフト処理部24へ出力し(S19)、図12に示す処理に戻る。システム制御用CPU18は、Cプレーンの補正指示テーブルを作成した後、又はCプレーンの補正情報テーブルが格納されていないと判断した場合(S1:NO)、自身のメモリにMプレーンの補正情報テーブルが格納されているか否かを判断する(S3)。
Mプレーンの補正情報テーブルが格納されていると判断した場合(S3:YES)、システム制御用CPU18は、Mプレーンについて、図13に示す補正指示テーブル作成処理を行う(S4)。また、システム制御用CPU18は、Mプレーンの補正指示テーブルを作成した後、又はMプレーンの補正情報テーブルが格納されていないと判断した場合(S3:NO)、自身のメモリにYプレーンの補正情報テーブルが格納されているか否かを判断する(S5)。
Yプレーンの補正情報テーブルが格納されていると判断した場合(S5:YES)、システム制御用CPU18は、Yプレーンについて、図13に示す補正指示テーブル作成処理を行う(S6)。システム制御用CPU18は、Yプレーンの補正指示テーブルを作成した後、又はYプレーンの補正情報テーブルが格納されていないと判断した場合(S5:NO)、自身のメモリにKプレーンの補正情報テーブルが格納されているか否かを判断する(S7)。
Kプレーンの補正情報テーブルが格納されていると判断した場合(S7:YES)、システム制御用CPU18は、Kプレーンについて、図13に示す補正指示テーブル作成処理を行う(S8)。システム制御用CPU18は、Kプレーンの補正指示テーブルを作成した後、又はKプレーンの補正情報テーブルが格納されていないと判断した場合(S7:NO)、処理を終了する。
図15は補正指示テーブルの一例を示す模式図である。なお、図15(a)には、図11に示した補正情報テーブルに対して、出力解像度が600dpiの場合の補正指示テーブルの例を示し、図15(b)には、1200dpiの場合の補正指示テーブルの例を示す。
上述した処理によって、システム制御用CPU18は、図13に示した補正指示テーブルの作成処理を、補正情報テーブルが存在するプレーン毎に実施する。プレーン毎に作成された補正指示テーブルの各データは、補正情報テーブルの各データと異なり、図15(a),(b)に示すように出力解像度が反映されたデータに変換される。従って、このような補正指示テーブルを用いてトラッピング処理及び局所シフト処理を行うことにより、補正情報テーブルをそのまま使用してトラッピング処理及び局所シフト処理を行った場合に生じる画質の劣化を回避できる。
以下に、トラッピング・局所シフト処理部15が備える各部の構成及び処理について説明する。まず、出力解像度が、印字ずれの予測調査に用いたチャート画像の解像度と同一(600dpi)の場合に、トラッピング・局所シフト処理部15が行う処理について説明する。なお、この場合、トラッピング・局所シフト処理部15には、図15(a)に示す補正指示テーブルが入力される。
図1及び図9に示すように、トラッピング・局所シフト処理部15には、セレクタ14が出力した入力画像データ(CMYK信号)が入力されており、CMYK信号は、入力ラインバッファ部21に入力されている。また、トラッピング・局所シフト処理部15には、システム制御用CPU18から補正指示テーブルが入力されており、補正指示テーブルは、トラッピング判定処理部22及び局所シフト処理部24に入力されている。
入力ラインバッファ部21は、セレクタ14から入力されたCMYK信号を、一時的に格納するラインバッファ21aを複数備えている。複数のラインバッファ21aにより、後段のトラッピング判定処理部22は、マスク処理等を行う際に複数ラインのデータを参照できるようになっている。ラインバッファ21aは、一般にはFIFO(First In First Out)メモリとしてSRAM(Static Random Access Memory)等で構成される。
従って、入力ラインバッファ部21からトラッピング判定処理部22へは、注目ラインデータを含む複数のラインデータについて、同一の主走査方向座標の画素データが順次出力されることになる。またこのとき、図9には図示していないが、出力される複数ラインの画素データと同期して、注目ラインの出力画素(即ち、注目画素)の座標データもトラッピング判定処理部22へ出力される。
なお、トラッピング判定処理部22及び局所シフト処理部24では、システム制御用CPU18から入力される各プレーンの補正指示テーブルの各座標値(具体的には、補正領域の開始位置を示す主走査方向座標値・副走査方向座標値、補正領域の終了位置を示す主走査方向座標値・副走査方向座標値)を参照しながら、トラッピング判定処理及び局所シフト処理を切り替えることになる。また、この際に、トラッピング判定処理部22及び局所シフト処理部24では、各座標値を参照するためのデータとして、注目画素の座標データが必要となる。従って、注目画素の座標データについては、局所シフト処理部24での局所シフト処理で参照されるまで、注目画素の画素データと同期して順次後段に出力されることになる。
トラッピング判定処理部22は、入力画像データの各画素データ(CMYKデータ)について、トラッピング重ね合せ処理を実施すべきか否かの判定(以下、トラップ判定ともいう)を行う。また、トラッピング判定処理部22は、トラッピング重ね合せ処理を実施すべきであると判定した場合、トラッピング重ね合せ処理を行う際に重ね合せる色(トラップ色)を決定する。トラッピング判定処理部22は、判定結果を示すトラップ判定結果(1:実行する、0:実行しない)、及び決定したトラップ色をトラッピング重ね合せ処理部23へ出力する。
図16はトラッピング判定処理部22の構成を示すブロック図である。トラッピング判定処理部22は、図16に示すように、主走査側及び副走査側エッジ量算出部221,222、主走査側及び副走査側類似色方向判定部223,224、並びに、トラップ判定・トラップ色算出部225などを備えている。
主走査側及び副走査側エッジ量算出部221,222は、入力画像データの各プレーン(色成分毎の画像データ)に対して、微分フィルタを用いて主走査方向及び副走査方向それぞれのエッジ量を算出する。図17は微分フィルタの一例を模式的に示す図であり、(a)は主走査方向、(b)は副走査方向に対して用いる微分フィルタである。なお、図17では3×3のマスクサイズを示しているが、これは、システム制御用CPU18から入力された補正指示テーブルの補正量が1(図15(a)参照)であるためである。
現在処理しているプレーンの注目画素に対する補正量は、入力ラインバッファ部21から出力されてくる注目画素の座標データが、該当するプレーンの補正指示テーブルの各補正指示情報の開始位置及び終了位置で特定されるいずれかの補正領域内にあるか否かを調べ、補正領域内にあれば、その補正領域に対する補正量を採用することになる。従って、図10に示す入力画像データ中の全ての画素データは、図15(a)に示す補正指示テーブルの補正指示情報が示す補正領域内に含まれるので、この補正領域に対する補正量が1(図15(a)参照)であることより、3×3のマスクサイズが決定される。
一般的に、正方形のマスクを使用する場合、トラップ幅TとマスクサイズSとの間には、T=(S−1)/2という関係が成立する。本願では、トラッピング重ね合せ処理を行った後に局所シフト処理を行う。即ち、トラッピングの処理対象となる画像中のオブジェクトの周囲に、一旦補正量と同じ画素数のトラッピング領域を形成し、それを印字ずれが発生すると予測される方向の反対方向にシフトする処理を行うため、補正量分のトラッピング重ね合せ処理を行うことが必要となる。従って、微分フィルタのマスクサイズは3×3に限るものではなく、補正量が2の補正領域に対しては5×5のマスクサイズ、補正量が3の補正領域に対しては7×7のマスクサイズというように、補正量に応じて最適なマスクサイズが選択されるものとする。
図18は、図17の微分フィルタを用いて、図10の入力画像データに対してエッジ量を算出した結果の一部を示す図である。図18において、画素内の左側に表示されている数字は、シアン(C)に対して算出したエッジ量であり、上側が主走査方向、下側が副走査方向のエッジ量を示している。また、画素内の右側に表示されている数字は、マゼンダ(M)に対して算出したエッジ量であり、上側が主走査方向、下側が副走査方向のエッジ量を示している。
例えば、主走査方向7、副走査方向8の画素の場合、シアン(C)のエッジ量は、主走査方向及び副走査方向の何れも「255」となり、マゼンダ(M)は、「−255」となる。また、エッジから離れた画素(例えば、主走査方向4、副走査方向6の画素)では、エッジ量は主走査側及び副走査側の何れも「0」となる。このように、入力画像データにおけるシアン(C)とマゼンダ(M)との境界(エッジ)付近では、エッジ量は0でない値を持つ。
なお、図10に示した入力画像データは、Cプレーン単色画素とMプレーン単色画素のみで構成されているため、図18ではCプレーンとMプレーンに対する処理結果のみが表記されているが、Yプレーン及びKプレーンを含む画像では、当然ながらYプレーン及びKプレーンについてもエッジ量が算出される。
主走査側及び副走査側類似色方向判定部223,224は、エッジ量算出部221,222が算出したエッジ量に対して、主走査方向及び副走査方向それぞれについての類似色方向を判定する。類似色方向とは、注目画素の色と類似している画素がある方向である。まず、類似色方向判定部223,224は、CMYKのうち少なくとも2つのプレーン(本実施形態では、C及びM色成分)で、エッジ量の絶対値が閾値(例えば240)以上であり、エッジ量のそれぞれが正負の値となる画素が存在するか否かを判定する。
このような画素が存在する場合、類似色方向判定部223,224は、この画素に対して、エッジが存在すると判定する。このような画素が存在しない場合、類似色方向判定部223,224は、類似色方向の判定結果として「0」をトラップ判定・トラップ色算出部225へ出力する。なお、閾値は、どの程度までエッジを検出するかなどによって適宜変更可能である。
図18の主走査方向5、副走査方向7の画素の場合、主走査方向のエッジ量は、シアン(C)が255、マゼンダ(M)が−255となっているため、かかる画素にはエッジが存在すると判定される。エッジが存在すると判定した場合、類似色方向判定部223,224は、エッジが存在すると判定した画素(注目画素)と、インクリメント方向領域・デクリメント方向領域内の画素の画素値の平均値とに基づいて色差(col_diff)を算出する。
図19はインクリメント方向領域及びデクリメント方向領域を説明するための模式図であり、(a)は主走査方向、(b)は副走査方向の場合を示している。主走査方向では、中央の注目画素Pより左側がデクリメント方向領域となり、右側がインクリメント方向領域となる。また、副走査方向の場合、中央の注目画素Pより上側がデクリメント方向領域となり、下側がインクリメント方向領域となる。
注目画素Pのシアン(C)、マゼンダ(M)、イエロー(Y)及びブラック(K)それぞれの画素値を、C1 、M1 、Y1 、K1とし、インクリメント方向領域又はデクリメント方向領域内の画素の画素値の平均値を、C2、M2、Y2、K2とした場合、注目画素と、インクリメント方向領域又はデクリメント方向領域との色差(col_diff)は、以下の式7により算出される。
col_diff=|C1 −C2|+|M1 −M2|+|Y1 −Y2|+|K1 −K2| …(式7)
類似色方向判定部223,224は、上記の式7により、インクリメント方向領域及びデクリメント方向領域との色差(col_diff)を算出した結果、色差の小さい方向を類似色方向とする。例えば、注目画素P及びインクリメント方向領域に基づいて算出した色差が、注目画素P及びデクリメント方向領域に基づいて算出した色差よりも小さい場合、インクリメント方向が類似色方向とされる。
類似色方向判定部223,224は、インクリメント方向が類似色方向と判定した場合、判定結果として「1」をトラップ判定・トラップ色算出部225へ出力する。また、類似色方向判定部223,224は、デクリメント方向が類似色方向と判定した場合、判定結果として「−1」をトラップ判定・トラップ色算出部225へ出力する。なお、類似色方向判定部223,224は、エッジが存在しないと判定した場合、類似色方向は「なし」とし、判定結果として「0」をトラップ判定・トラップ色算出部225へ出力する。
図20は、図10の入力画像データに対して、類似色方向判定を実行した結果の一部を示す図である。各画素内の数値は、類似色方向の判定結果を示しており、上側の数値が主走査方向、下側の数値が副走査方向を示している。例えば、主走査方向6、副走査方向7の画素の場合、主走査方向及び副走査方向における類似色方向は何れも−1、即ちデクリメント方向となり、注目画素は、デクリメント方向の画素と色が類似していることになる。
トラップ判定・トラップ色算出部225は、エッジ量算出部221,222、並びに類似色方向判定部223,224における処理結果に基づいて、トラップ判定及びトラップ色の決定を行う。まず、トラップ判定・トラップ色算出部225は、マスクサイズ内の画素に対して代表色を算出する。
図21及び図22は、代表色を算出する際に参照する領域を説明するための模式図である。図21は、複数画素の画素値の平均値に基づいて代表色を算出する場合、図22は、1つの画素の画素値に基づいて代表色を算出する場合をそれぞれ示している。以下の説明では、図21に示す領域を用いて代表色を算出する方法を面積タイプと言い、図22の方法を点タイプと言う。
トラップ判定・トラップ色算出部225は、類似色方向判定部223,224による判定結果に対して、注目側及び反対側の代表色を色成分毎に算出する。例えば、図20において、主走査方向6、副走査方向7の画素は、主走査方向及び副走査方向における類似色方向は何れも「−1」である。そして、面積タイプに基づいて代表色を算出する場合、注目側の代表色(代表色画素値)は、図21(a)に示す(−1,−1)の領域内の画素値となる。このとき、反対側の代表色は、(1,1)の領域内の画素値となる。また、点タイプに基づいて代表色を算出する場合、注目側の代表色は、図22に示す(−1,−1)の画素値となり、反対側の代表色は、(1,1)の画素値となる。以下、代表色は、面積タイプに基づいて算出するものとして説明する。
図23は、注目側及び反対側の代表色を算出した結果の一部を示す図である。各画素内の数値は、算出した代表色の画素値を示しており、画素内の右側に表示されている数字はマゼンダ(M)、左側の数字はシアン(C)に対して算出した代表色の画素値を示している。また、上側の数値が注目側の代表色の画素値、下側の数値が反対側の代表色の画素値を示している。例えば、主走査方向6、副走査方向7の画素の場合、注目側の代表色は、マゼンダ(M)、反対側の代表色は、シアン(C)となる。
トラップ判定・トラップ色算出部225は、注目側及び反対側の代表色を算出した後、以下の式8から式11に基づいて輝度値Lを算出する。式8から式10の(Crep,Mrep,Yrep,Krep)は、注目側及び反対側それぞれの代表色の画素値であり、これらの式は、CMYKをRGBに変換するための式である。式11は、変換したRGBを用いて輝度値Lを算出する式である。
Figure 2010263313
トラップ判定・トラップ色算出部225は、上記の式により算出した注目側及び反対側それぞれの輝度値を対比し、注目側の輝度値が反対側の輝度値より低い場合、輝度が明るい領域(色が薄い領域)を拡大させるために、トラップ判定を有効とする。輝度が明るい方の領域を広げることで、オブジェクトの形状が変形されることを防ぐことができる。トラップ判定を有効とした場合、トラップ判定・トラップ色算出部225は、反対側の領域、即ち、輝度が高い方の代表色をトラップ色(Ctrap ,Mtrap,Ytrap,Ktrap)に決定する。また、注目側の輝度値が反対側の輝度値より高い場合、トラップ判定・トラップ色算出部225は、トラップ判定を無効とする。
図24は、注目側及び反対側の代表色に基づいて算出した輝度値及びトラップ判定の結果の一部を示す図である。各画素内の数値は、算出した注目側及び反対側の輝度値、及び、トラップ判定結果を示しており、トラップ判定結果は、「1」がトラップ判定を有効とした場合、「0」がトラップ判定を無効とした場合である。例えば、主走査方向6、副走査方向7の画素の場合、注目側の輝度値が反対側の輝度値より低いため、トラップ判定は有効となり、トラップ判定が1とされる。トラップ判定・トラップ色算出部225は、この画素に対して、決定されたトラップ色、即ち、シアン(C)をトラップ色(図23参照)として重ね合せの処理を行うよう決定する。
トラッピング判定処理部22は、トラップ判定・トラップ色算出部225による上述の処理結果を、トラッピング重ね合せ処理部23に対して出力する。またこのとき、トラッピング判定処理部22は、入力ラインバッファ部21から入力されたラインデータのうちの注目ラインデータ及び注目画素の座標データもトラッピング重ね合せ処理部23に対して出力する。
トラッピング重ね合せ処理部23は、トラッピング判定処理部22から出力されるトラップ判定結果及びトラップ色(Ctrap,Mtrap,Ytrap,Ktrap)を用いて、注目ラインデータ(Cin,Min,Yin,Kin)に対してトラッピング重ね合せ処理を行う。トラッピング重ね合せ処理部23は、トラップ判定結果が1のとき、色成分毎に、入力画像データ(注目ラインデータ)とトラップ色とにおいて大きい方の値を出力画素の画素値とする。即ち、出力画素をCout ,Mout ,Yout ,Kout とした場合に、Cout =MAX(Cin,Ctrap),Mout =MAX(Min,Mtrap),Yout =MAX(Yin,Ytrap),Kout =MAX(Kin,Ktrap)とする。なお、MAX(A,B)は、A,Bのうちの大きい方の値を示す。
なお、ブラック(K)については、重ね合せたとき、重ねた画素値が目立ちやすい場合があるため、重ね合せ処理を行わないという選択をできるようにしてもよい。
トラップ判定結果が0のとき、トラッピング重ね合せ処理部23は、入力画像データの画素値を、出力画素の画素値とする。即ち、Cout =Cin,Mout =Min,Yout =Yin,Kout =Kinとする。
図25はトラッピング重ね合せ処理を行った結果の一部を示す図であり、図25は、図21に示すような面積タイプでトラップ色を算出した場合を示している。面積タイプでトラップ色を算出した場合、図25に示すように、シアン(C)とマゼンダ(M)との境界付近では、マゼンダ(M)側にシアン(C)の値がトラッピングされた画像となる。また、面積タイプでトラップ色を算出した場合、境界から離れるに従って色が薄くなるが、これは、重ね合せた箇所(トラッピング箇所)を目立ちにくくする効果がある。
一方、図22に示した点タイプでトラップ色を算出した場合、色が薄くならない。そのため、重ね合せた箇所が目立ちやすくなるが、版ずれ時の白ぬけの視認度合いは低くなる。従って、トラップ判定・トラップ色算出部225は、版ずれが少ないときの偽色による画質劣化、又は版ずれが大きい時の白抜けによる画質劣化など、どちらの問題を優先するかに応じて、面積タイプ及び点タイプの何れかに切り替えて、代表色を算出するようにしてもよい。トラッピング重ね合せ処理部23は、トラッピング重ね合せ処理を行った注目ラインデータと、トラッピング判定処理部22から入力された注目画素の座標データとを局所シフト処理部24に対して出力する。
局所シフト処理部24は、トラッピング重ね合せ処理部23から注目ラインデータ及び注目画素の座標データを取得すると共に、システム制御用CPU18から補正指示テーブルをダウンロードする。局所シフト処理部24は、補正指示テーブルを参照し、該当する補正指示情報が存在する場合、その補正指示情報の各データに従って、該当するプレーンの画像データに対してシフト(画素値移動)処理を行う。
図26は、図25のトラッピング重ね合せ処理後の画像データに対して局所シフト処理を行った結果の一部を示す図である。ここでは、図15(a)に示す補正指示テーブルが入力されているので、局所シフト処理部24は、図25の画像データに対して、Cプレーンの画素値を、方向3(主走査デクリメント・副走査デクリメント方向)へ1画素分シフトさせ、図26の画像データを得る。なお、局所シフト処理部24は、以下の式12を用いることにより、画像データの各画素値を方向3へ1画素分シフトさせることができる。局所シフト処理部24は、局所シフト処理を行った画像データを、トラッピング・局所シフト処理部15の後段の出力階調補正部16へ出力する。
C(X,Y)=C(X+1,Y+1) …(式12)
C(X,Y):座標(X,Y)におけるCプレーンの画素値
X=0〜13,Y=0〜13,X,Yは共に整数
図10の入力画像データについては、上述したように、Cプレーンについて方向7、即ち、右斜め下45°方向への印字ずれが発生することが予測されている。仮に、この通りにCプレーンに印字ずれ(版ずれ)が発生した場合、C単色の画素領域に対して方向3(左斜め上方向)側に白抜けの領域が発生することになる。従って、図10の入力画像データでは、トラッピング重ね合せ処理の対象領域、即ち、C単色の画素領域の方向3側が、Cプレーンの印字ずれによって白抜けが発生しやすい領域、つまり最もトラッピング重ね合せ処理の必要性が高い領域ということになる。一方、反対側の方向7(右斜め下方向)側については、印字ずれの発生予測に対し、最も白抜けが発生し難い領域、つまり最もトラッピング重ね合せ処理の必要性が低い領域ということになる。
このような状態にある画像データに対して、従来の技術では、印字ずれの傾向を考慮せず、各プレーン間の濃度エッジの関係のみを見て、白抜けが発生する可能性が高いと判断される全ての箇所に対してトラッピング重ね合せ処理を実施し、トラッピング重ね合せ処理後の状態で処理を終えていた。この結果、図25に示すように、トラッピング対象領域に対して白抜けが発生する可能性が高い方向3側についても、白抜けが発生する可能性が低い方向7側を含むその他の方向についても、常に同じ画素幅のトラッピング重ね合せ領域が形成されていた。これにより、トラッピング重ね合せ処理の必要性が低い方向7側にも、常にトラッピング重ね合せ処理による偽色領域が生成されることになる。即ち、Cプレーンの印字ずれが発生しない状態でも偽色領域が残存するため、結果として画質劣化を招くことになる。また、この状態で実際にCプレーンの印字ずれが発生すると、方向7側の偽色領域の面積が更に増加するため、更に画質劣化の状態が酷くなる。
これに対して、本実施形態のように、局所シフト処理を併用して実施することにより、図26に示すように、トラッピング重ね合せ処理の対象領域の方向7側の領域を減少させることが可能となり、従来技術に対して良好な画質の維持が可能となる。なお、図26の例では、Cプレーンの方向3へのシフト処理により、トラッピング重ね合せ処理の対象領域の方向7側は、図10の入力画像データと同じ画素値配列となっている。また、仮にCプレーンで印字ずれが発生しても、トラッピング重ね合せ処理の対象領域の方向7側は印字ずれによる偽色領域の生成が最小限で食い止めることが可能となる。
よって、印字ずれの発生の有無に拘らず、トラッピング重ね合せ処理の対象領域において白抜けが発生する可能性が少ない方向7側に対しては、従来技術よりも良好な画質が維持できる。一方、白抜けが発生する可能性が高い方向3側に対しては、図26に示すように、トラッピング重ね合せ処理の対象領域が2画素幅に増加する。このため、印字ずれの予測量(ここでは、1画素)よりも大きな印字ずれが発生しても(2画素までのずれであれば)白抜けの発生を防止することができる。
また、局所シフト処理を行わない従来技術では、トラッピング画素幅を1画素として生成されたトラッピング重ね合せ処理の対象領域に対し、1画素を超過する印字ずれが発生した場合、その箇所については白抜けの発生を避けられなかった。このため、従来技術では、予測されるずれ量の最大値でトラッピング画素幅を設定し、トラッピング重ね合わせ処理の対象領域を生成する冗長的な手法で対応する形となっていた。従って、必然的にトラッピング重ね合わせ処理の対象領域(偽色領域)の面積が増加していた。
例えば、印字ずれのずれ量を予測した場合に、ずれ量が1画素であると予測されたチャート画像が全体の50%であり、ずれ量が2画素であると予測されたチャート画像が全体の50%であった場合を考える。この場合、従来の方法では、2画素のずれ量を重視し、5×5のマスクサイズの微分フィルタを用いてエッジ量を算出し、トラッピング重ね合せ処理の対象領域を2画素分に設定することになる。従って、従来の方法によれば、トラッピング重ね合せ処理後の画像データにおいて、図25の画像データ(トラッピング重ね合せ処理の対象領域)の更に外側の周囲1画素分がトラッピング重ね合せ処理させた領域となり、その面積が増大する。
これに対して、本実施形態では、トラッピング重ね合せ処理後に局所シフト処理を行うことによって、トラッピング重ね合わせ処理された領域(偽色領域)を白抜けが発生しやすい方向に偏向させる。これにより、白抜けの発生防止能力はほぼ同等に保った上で、従来よりもトラッピング重ね合せ処理された領域を減少させ、画質の劣化を低減できる。
次に、出力解像度が、印字ずれの予測調査に用いたチャート画像の解像度とは異なる(1200dpi)の場合に、トラッピング・局所シフト処理部15が行う処理について説明する。なお、この場合、印字ずれ予測調査時の解像度(600dpi)と出力解像度(1200dpi)との解像度比DScが2となるので、トラッピング・局所シフト処理部15には、図15(b)に示す補正指示テーブルが入力される。
トラッピング・局所シフト処理部15が行う処理は、印字ずれ予測調査時の解像度と出力解像度とが同一である場合と同様である。なお、異なる点としては、解像度比DScが2となることによって、図15(a),(b)に示すように、補正量が1から2へ倍増する点である。従って、トラッピング判定処理部22の主走査側及び副走査側エッジ量算出部221,222は、エッジ量を算出する際に、5×5のマスクサイズの微分フィルタを用いることになる。また、これに伴って、主走査側及び副走査側類似色方向判定部223,224が類似色方向を判定する際の処理対象も5×5のマスクサイズとなる。
図27は5×5のマスクサイズの微分フィルタの一例を模式的に示す図であり、(a)は主走査方向、(b)は副走査方向に対して用いる微分フィルタである。図28は、図27の微分フィルタを用いて、図10の入力画像データに対してエッジ量を算出した結果の一部を示す図である。図28において、画素内の左側に表示されている数字は、シアン(C)に対して算出したエッジ量であり、上側が主走査方向、下側が副走査方向のエッジ量を示している。また、画素内の右側に表示されている数字は、マゼンダ(M)に対して算出したエッジ量であり、上側が主走査方向、下側が副走査方向のエッジ量を示している。
例えば、主走査方向7、副走査方向8の画素の場合、シアン(C)のエッジ量は、主走査方向及び副走査方向の何れも「1275」となり、マゼンダ(M)は、「−1275」となる。また、図28では省略しているが、エッジから離れた画素(例えば、主走査方向1、副走査方向1の画素)では、エッジ量は主走査側及び副走査側の何れも「0」となる。
図29はインクリメント方向領域及びデクリメント方向領域を説明するための模式図であり、(a)は主走査方向、(b)は副走査方向の場合を示している。処理対象を5×5のマスクサイズとした場合も、主走査方向では、中央の注目画素Pより左側がデクリメント方向領域となり、右側がインクリメント方向領域となる。また、副走査方向の場合、中央の注目画素Pより上側がデクリメント方向領域となり、下側がインクリメント方向領域となる。
図30は、図10の入力画像データに対して、類似色方向判定を実行した結果の一部を示す図である。各画素内の数値は、類似色方向の判定結果を示しており、上側の数値が主走査方向、下側の数値が副走査方向を示している。例えば、主走査方向6、副走査方向7の画素の場合、主走査方向及び副走査方向における類似色方向は何れも−1、即ちデクリメント方向となり、注目画素は、デクリメント方向の画素と色が類似していることになる。
図31及び図32は、代表色を算出する際に参照する領域を説明するための模式図である。図31は、処理対象の領域を5×5のマスクサイズとした場合に面積タイプで代表色を算出する場合、図32は、点タイプで代表色を算出する場合をそれぞれ示している。
トラップ判定・トラップ色算出部225は、類似色方向判定部223,224による判定結果に対して、注目側及び反対側の代表色を色成分毎に算出する。例えば、図30において、主走査方向6、副走査方向7の画素は、主走査方向及び副走査方向における類似色方向は何れも「−1」である。そして、面積タイプに基づいて代表色を算出する場合、注目側の代表色(代表色画素値)は、図31(a)に示す(−1,−1)の領域内の画素値の平均値となる。このとき、反対側の代表色は、(1,1)の領域内の画素値の平均値となる。また、点タイプに基づいて代表色を算出する場合、注目側の代表色は、図32に示す(−1,−1)の画素値となり、反対側の代表色は、(1,1)の画素値となる。
図33は、注目側及び反対側の代表色を算出した結果の一部を示す図である。各画素内の数値は、算出した代表色の画素値を示しており、画素内の右側に表示されている数字はマゼンダ(M)、左側の数字はシアン(C)に対して算出した代表色の画素値を示している。また、上側の数値が注目側の代表色の画素値、下側の数値が反対側の代表色の画素値を示している。例えば、主走査方向6、副走査方向7の画素の場合、注目側の代表色は、マゼンダ(M)、反対側の代表色は、シアン(C)となる。
図34は、注目側及び反対側の代表色に基づいて算出した輝度値及びトラップ判定の結果の一部を示す図である。各画素内の数値は、算出した注目側及び反対側の輝度値、及び、トラップ判定結果を示しており、トラップ判定結果は、「1」がトラップ判定を有効とした場合、「0」がトラップ判定を無効とした場合である。例えば、主走査方向6、副走査方向7の画素の場合、注目側の輝度値が反対側の輝度値より低いため、トラップ判定は有効となり、トラップ判定が1とされる。トラップ判定・トラップ色算出部225は、この画素に対して、決定されたトラップ色、即ち、シアン(C)をトラップ色(図33参照)として重ね合せの処理を行うよう決定する。
図35及び図36はトラッピング重ね合せ処理を行った結果の一部を示す図であり、図35は、図31に示すような面積タイプでトラップ色を算出した場合を、図36は、図32に示すような点タイプでトラップ色を算出した場合を示している。面積タイプでトラップ色を算出した場合、図35に示すように、シアン(C)とマゼンダ(M)との境界付近では、マゼンダ(M)側にシアン(C)の値がトラッピングされた画像となる。また、面積タイプでトラップ色を算出した場合、境界から離れるに従って色が薄くなるが、これは、重ね合せた箇所(トラッピング箇所)を目立ちにくくする効果がある。
一方、点タイプでトラップ色を算出した場合、図36に示すように色が薄くならない。そのため、重ね合せた箇所が目立ちやすくなるが、版ずれ時の白ぬけの視認度合いは低くなる。従って、トラップ判定・トラップ色算出部225は、版ずれが少ないときの偽色による画質劣化、又は版ずれが大きい時の白抜けによる画質劣化など、どちらの問題を優先するかに応じて、面積タイプ及び点タイプの何れかに切り替えて、代表色を算出するようにしてもよい。
図37及び図38は、局所シフト処理を行った結果の一部を示す図である。なお、図37は、図35のトラッピング重ね合せ処理後の画像データに対して局所シフト処理を行った場合を、図38は、図36のトラッピング重ね合せ処理後の画像データに対して局所シフト処理を行った場合を示している。局所シフト処理部24には、図15(b)に示す補正指示テーブルが入力されているので、図35,図36の画像データに対して、Cプレーンの画素値を、方向3(主走査デクリメント・副走査デクリメント方向)へ2画素分シフトさせる処理を行う。
面積タイプでトラップ色(代表色)を算出した場合の局所シフト処理後の画像データは、図37に示すように、トラッピング重ね合せ処理の対象領域の方向7(右斜め下45°方向)側で、境界から離れるに従って色が薄くなる。例えば、主走査方向8、副走査方向10の画素の場合、図10の入力画像データでは画素値が(C,M)=(255,0)であったのに対し、図37の局所シフト処理後の画像データでは画素値が(C,M)=(128,0)と異なる値となる。
このような状態を回避し、局所シフト処理後の画像データの画素値を入力画像データの画素値と同一にするために、トラップ色を面積タイプではなく点タイプで算出することが考えられる。但し、その際は、図38に示すように、トラッピング重ね合せ処理された画素の画素値が全て(C,M)=(255,255)となり、これらの画素がトラッピング重ね合せ処理の対象領域の方向3(左斜め上45°方向)側に偏向するため、この領域の偽色が目立つようになる。従って、トラップ色の算出を面積タイプ及び点タイプの何れで行うかについては、版ずれが少ないときの偽色による画質劣化、又は版ずれが大きい時の白抜けによる画質劣化等のいずれの問題を優先するかに応じて決定すればよい。
上述した実施形態では、本発明に係る画像処理装置を、プリンタなどのカラー画像形成装置に備えた場合について説明したが、カラー複合機に備えるようにしてもよい。図39は、本発明に係る画像処理装置を備えるデジタルカラー複合機の構成を示すブロック図である。
カラー画像処理装置50は、A/D変換部51、シェーディング補正部52、入力階調補正部53、領域分離処理部54、色補正部55、黒生成下地除去部56、空間フィルタ処理部57、トラッピング・局所シフト処理部58、出力階調補正部59、及び階調再現処理部60などから構成されている。デジタルカラー複合機は、カラー画像処理装置50に、操作パネル50a、カラー画像入力装置40、カラー画像出力装置70及び送信装置71が接続されて構成されている。操作パネル50aは、デジタルカラー複合機の動作モードを設定する設定ボタン及びテンキー、並びに液晶ディスプレイなどで構成される表示部より構成される。
カラー画像入力装置40は、例えばCCD(Charge Coupled Device )を備えたスキャナ部より構成され、原稿からの反射光像を、RGB(R:赤・G:緑・B:青)のアナログ信号としてCCDにて読み取って、カラー画像処理装置50に入力する。カラー画像入力装置40にて読み取られたアナログ信号は、カラー画像処理装置50内を、A/D変換部51、シェーディング補正部52、入力階調補正部53、領域分離処理部54、色補正部55、黒生成下地除去部56、空間フィルタ処理部57、トラッピング・局所シフト処理部58、出力階調補正部59、階調再現処理部60の順で送られ、ストリームとしてカラー画像出力装置70へ出力される。
A/D変換部51は、RGBのアナログ信号をデジタル信号に変換する。シェーディング補正部52は、A/D変換部51より送られてきたデジタルのRGB信号に対して、カラー画像入力装置40の照明系、結像系、撮像系で生じる各種の歪みを取り除く処理を施す。入力階調補正部53は、シェーディング補正部52から入力されたRGB信号(RGBの反射率信号)に対して、カラーバランスを整えると同時に、濃度信号などカラー画像処理装置50に採用されている画像処理システムの扱い易い信号に変換する処理を施す。
領域分離処理部54は、RGB信号より、入力画像中の各画素を文字領域、網点領域、写真領域の何れかに分離するものである。領域分離処理部54は、分離結果に基づき、画素がどの領域に属しているかを示す領域識別信号を、黒生成下地除去部56、空間フィルタ処理部57、及び階調再現処理部60へと出力すると共に、入力階調補正部53より出力された入力信号をそのまま後段の色補正部55に出力する。色補正部55、黒生成下地除去部56、及びトラッピング・局所シフト処理部58の処理内容は、上述の実施形態と同様である。
空間フィルタ処理部57は、黒生成下地除去部56より入力されるCMYK信号の画像データに対して、領域識別信号を基にデジタルフィルタによる空間フィルタ処理を行い、空間周波数特性を補正することによって出力画像のぼやけ又は粒状性劣化を防ぐ処理を行う。階調再現処理部60は、空間フィルタ処理部57と同様に、CMYK信号の画像データに対して、領域識別信号を基に所定の処理を施す。例えば、領域分離処理部54にて文字に分離された領域は、特に黒文字或いは色文字の再現性を高めるために、空間フィルタ処理部57による空間フィルタ処理における鮮鋭強調処理で高周波数の強調量が大きくされる。同時に、階調再現処理部60においては、高域周波数の再現に適した高解像度のスクリーンでの二値化または多値化処理が選択される。
また、領域分離処理部54にて網点に分離された領域に関しては、空間フィルタ処理部57において、入力網点成分を除去するためのローパス・フィルタ処理が施される。
出力階調補正部59は、カラー画像出力装置70の特性に基づく出力階調補正処理を行った後、階調再現処理部60により、最終的に画像を画素に分離してそれぞれの階調を再現できるように処理する階調再現処理(中間調生成)が施される。領域分離処理部60にて写真に分離された領域に関しては、階調再現性を重視したスクリーンでの二値化または多値化処理が行われる。
送信装置71は、モデム又はネットワークカードを備えている。ファクシミリの送信を行うときは、モデムにて、相手先との送信手続きを行い送信可能な状態が確保された後、所定の形式で圧縮された画像データ(スキャナで読み込まれた画像データ)をメモリから読み出し、圧縮形式の変更など必要な処理を施して、相手先に通信回線を介して順次送信する。
ファクシミリを受信する場合、通信手続きを行いながら相手先から送信されてくる画像データを受信してカラー画像処理装置50に入力し、カラー画像処理装置50では、受信した画像データを、圧縮/伸張処理部(図示せず)にて伸張処理を施す。伸張された画像データは、必要に応じて、回転処理や解像度変換処理が行われ、出力階調補正及び階調再現処理が施され、カラー画像出力装置70より出力される。
また、ネットワークカード、LANケーブルを介して、ネットワークに接続されたコンピュータや他のデジタル複合機とデータ通信を行う。なお、デジタルカラー複合機について説明したが、モノクロの複合機であっても構わない。
さらに、本発明はコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に、前記したトラッピング処理・局所シフト処理を行う方法を記録するものとすることもできる。この結果、前記処理を行うプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)を記録した記録媒体を持ち運び自在に提供することができる。
なお、この記録媒体としては、マイクロコンピュータで処理が行われるために図示していないメモリ、例えばROMのようなものそのものがプログラムメディアであってもよい。また、図示していない外部記憶装置としてプログラム読み取り装置が設けられ、そこに記録媒体を挿入することで読み取り可能なプログラムメディアであってもよい。
いずれの場合においても、格納されているプログラムはマイクロプロセッサがアクセスして実行させる構成であっても良いし、あるいは、いずれの場合もプログラムコードを読み出し、読み出されたプログラムコードは、マイクロコンピュータの図示されていないプログラム記憶エリアにダウンロードされて、そのプログラムが実行される方式であってもよい。このダウンロード用のプログラムは予め本体装置に格納されているものとする。
ここで、前記プログラムメディアは、本体と分離可能に構成される記録媒体であり、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フレキシブルディスクやハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD等の光ディスクのディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、フラッシュROM等による半導体メモリを含めた固定的にプログラムコードを担持する媒体であっても良い。
また、本実施の形態においては、インターネットを含む通信ネットワークを接続可能なシステム構成であることから、通信ネットワークからプログラムコードをダウンロードするように流動的にプログラムコードを担持する媒体であっても良い。なお、このように通信ネットワークからプログラムをダウンロードする場合には、そのダウンロード用のプログラムは予め本体装置に格納しておくか、あるいは別な記録媒体からインストールされるものであっても良い。なお、本発明は、前記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
前記記録媒体は、デジタルカラー画像形成装置やコンピュータシステムに備えられるプログラム読み取り装置により読み取られることで上述した画像処理方法が実行される。
以上、本発明の好適な実施の形態について具体的に説明したが、各構成及び動作等は適宜変更可能であって、上述の実施の形態に限定されることはない。
1 カラー画像処理装置
11 ラスタデータ生成部
15 トラッピング・局所シフト処理部
18 システム制御用CPU
21 入力ラインバッファ部
22 トラッピング判定処理部
23 トラッピング重ね合せ処理部
24 局所シフト処理部

Claims (7)

  1. 複数の色成分を有する入力画像から抽出したエッジに、複数の色成分の画素を重ね合せる処理を行う画像処理装置において、
    所定の位置に対して印写ずれを発生する領域及び色成分について、印写ずれの方向及び発生量に基づく補正情報を記憶する補正情報記憶部と、
    前記エッジを構成する複数の画素のそれぞれに対して、複数の色成分の画素を重ね合せる処理を行うか否かを判定する処理判定部と、
    該処理判定部が重ね合せる処理を行うと判定した場合、重ね合せる画素の色成分を決定する決定部と、
    該決定部が決定した色成分の画素を、重ね合せる処理を行うと判定された画素に重ね合せる処理を行う重ね合せ処理部と、
    該重ね合せ処理部が重ね合せる処理を行った画像に対して、前記補正情報記憶部に記憶してある補正情報に基づいて、印写ずれを発生する領域及び色成分の画素の画素値を、印写ずれの方向とは逆方向に移動させる移動処理部と
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記入力画像から生成される出力画像の解像度を取得する取得部と、
    該取得部が取得した解像度に応じて、重ね合せる処理を行うと判定された画素に重ね合せる画素の範囲を決定する範囲決定部と、
    前記取得部が取得した解像度に応じて、前記移動処理部が前記画素値を移動させる移動量を決定する移動量決定部とを備え、
    前記重ね合せ処理部は、前記範囲決定部が決定した範囲の画素を、重ね合せる処理を行うと判定された画素に重ね合せる処理を行うようにしてあり、
    前記移動処理部は、前記移動量決定部が決定した移動量だけ、印写ずれを発生する領域及び色成分の画素の画素値を、印写ずれの方向とは逆方向に移動させるようにしてあることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 請求項1又は2に記載の画像処理装置と、
    該画像処理装置で処理された画像に基づいて出力画像を形成する画像形成手段と
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  4. 複数の色成分を有する入力画像から抽出したエッジに、複数の色成分の画素を重ね合せる処理を行う画像処理装置による画像処理方法において、
    前記エッジを構成する複数の画素のそれぞれに対して、複数の色成分の画素を重ね合せる処理を行うか否かを判定する処理判定ステップと、
    該処理判定ステップで重ね合せる処理を行うと判定した場合、重ね合せる画素の色成分を決定する決定ステップと、
    該決定ステップで決定した色成分の画素を、重ね合せる処理を行うと判定された画素に重ね合せる処理を行う重ね合せ処理ステップと、
    所定の位置に対して印写ずれを発生する領域及び色成分における印写ずれの方向及び発生量に基づく補正情報に基づいて、前記重ね合せ処理ステップで重ね合せる処理を行った画像に対して、印写ずれを発生する領域及び色成分の画素の画素値を、印写ずれの方向とは逆方向に移動させる移動処理ステップと
    を含むことを特徴とする画像処理方法。
  5. 前記入力画像から生成される出力画像の解像度を取得する取得ステップと、
    該取得ステップで取得した解像度に応じて、重ね合せる処理を行うと判定された画素に重ね合せる画素の範囲を決定する範囲決定ステップと、
    前記取得ステップで取得した解像度に応じて、前記移動処理ステップで前記画素値を移動させる移動量を決定する移動量決定ステップとを含み、
    前記重ね合せ処理ステップは、前記範囲決定ステップで決定した範囲の画素を、重ね合せる処理を行うと判定された画素に重ね合せる処理を行い、
    前記移動処理ステップは、前記移動量決定ステップで決定した移動量だけ、印写ずれを発生する領域及び色成分の画素の画素値を、印写ずれの方向とは逆方向に移動させることを特徴とする請求項4に記載の画像処理方法。
  6. コンピュータに、複数の色成分を有する入力画像から抽出したエッジに、複数の色成分の画素を重ね合せる処理を行わせるためのコンピュータプログラムにおいて、
    コンピュータに、
    前記エッジを構成する複数の画素のそれぞれに対して、複数の色成分の画素を重ね合せる処理を行うか否かを判定する処理判定ステップと、
    該処理判定ステップで重ね合せる処理を行うと判定した場合、重ね合せる画素の色成分を決定する決定ステップと、
    該決定ステップで決定した色成分の画素を、重ね合せる処理を行うと判定された画素に重ね合せる処理を行う重ね合せ処理ステップと、
    所定の位置に対して印写ずれを発生する領域及び色成分における印写ずれの方向及び発生量に基づく補正情報に基づいて、前記重ね合せ処理ステップで重ね合せる処理を行った画像に対して、印写ずれを発生する領域及び色成分の画素の画素値を、印写ずれの方向とは逆方向に移動させる移動処理ステップと
    を実行させるためのコンピュータプログラム。
  7. 請求項6に記載のコンピュータプログラムが記録されていることを特徴とするコンピュータでの読取り可能な記録媒体。
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