JP2010260176A - 印刷版、及びこれを用いた導電性部材の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】細いストライプパターンを高精度で印刷できる印刷版を提供する。
【解決手段】印刷ペーストをストライプ状に基材上に印刷するための印刷版であって、
印刷方向(A)に対して垂直方向に向かって、且つ相互に平行に設けられた多数の帯状の凹部270と、
前記帯状の凹部270の側壁間を架橋する多数のドクターブレード支持用土手部290と、を版面上に有し、
前記ドクターブレード支持用土手部290のそれぞれが、少なくとも一箇所に中断部292を有することを特徴とする印刷版。
【選択図】図2

Description

本発明は、グラビア印刷法やグラビアオフセット印刷法などのドクターブレード及び印刷版を用いる印刷法により、印刷インキをストライプ状に支持体上に印刷するための印刷版に関し、特に、印刷インキを微細なストライプ状に高精度で容易に印刷することができる印刷版に関する。
従来より、液晶(LCD)に代わる情報表示装置として、2色粒子回転方式等の技術を用いた情報表示装置が提案されている。
このような情報表示装置としては、少なくとも一方が透明である2枚の対向する基材間に、表示媒体を封入した後、あるいは、隔壁により互いに隔離されたセルを形成し、セル内に表示媒体を封入した後、表示媒体に電界を与え、表示媒体を移動させて画像等の情報を表示する情報表示パネルが知られている。表示媒体への電界の付与は、基材上に設けられた所定のパターンを有する電極に電圧を印加することにより行われる。特にストライプ状のパターン電極は、形成が容易であり、優れた導電性を有することから好ましく用いられる。
上述した構成の情報表示用パネルでは、基材上にパターン電極を形成する際、金属等の材料をスパッタリング法、真空蒸着法、化学蒸着法(CVD)、塗布法等で薄膜状に形成した後、金属膜をエッチングする方法が用いられている。
また、特許文献1では、基材上にパターン電極を形成するにあたり、基材上の電極を設けない部分に水溶性インクを印刷して除去パターンを形成し、基材及び除去パターン上に導電膜を形成し、水溶性インクからなる除去パターンを洗浄して除去することで、基材上にパターン電極を形成する方法が開示されている。
情報表示パネルに用いられるパターン電極の作製方法には、微細で高精度のストライプパターンを簡易且つ低コストな方法で形成できることが求められている。しかしながら、金属等の材料をスパッタリング法などにより薄膜状に形成する従来の方法では、工程数が多いだけでなく、高価な設備も必要となり、製造コストが高くなる問題があった。さらに、エッチング工程における廃液が環境へ高い負荷をかける問題もある。また、水溶性インクを用いた方法では、依然として多くの工程数を経る必要があり、コスト改善に限界がある。
微細で高精度のストライプパターンを簡易且つ低コストな方法で形成できるパターン電極の作製方法としては、グラビア印刷法やグラビアオフセット印刷法を用いるのが特に好ましい。ここで、従来のグラビア印刷法を図9を用いて説明する。
図9は、グラビア印刷装置の概略図である。前記装置では、円筒状の印刷版910がインキ槽920に貯留された印刷ペースト930にその下部が浸漬するように配設され、印刷版910の上部にはドクターブレード940と円筒状の圧胴950が装着されており、印刷版910と圧胴950とで基材960を挟圧して走行させる。印刷版910の外周面上には、印刷ペースト930を収容するための凹部(図示せず)がストライプ状に形成されている。
この装置を用いたグラビア印刷は、印刷版910を時計回りに回転させることによって、印刷ペースト930を印刷版910の外周面上に付着して上昇せしめ、ドクターブレード940によって凹部内に充填された印刷ペースト930を残しつつ、表面の不要な印刷ペースト930を掻き取った後、圧胴950で挟圧して走行する基材960に、凹部内の印刷ペースト930を転写することによって行なわれる。これにより、凹部内の形状に対応したストライプ状の印刷物970が基材960上に印刷される。
特開2007−11227号公報
グラビア印刷やグラビアオフセット印刷法において、図1に示すように、印刷版110の外周面上にストライプ状の凹部170を、印刷方向(矢印Aの円周方向)に対して垂直となるように配置し、ドクターブレード130をその長さ方向がストライプ状の凹部170の長さ方向と平行となるように配置して摺動させるのが好ましい。これにより、凹部170内に印刷ペーストを均一に充填することが可能となる。
しかしながら、従来の印刷版では、ドクターブレードが凹部内に落ち込み、凹部内の印刷ペーストを掻き出してしまったり、ドクターブレードの刃先が欠けてしまったりする場合があった。このような場合、印刷物が部分的に欠けたり、断線するなどして、高精度なストライプパターンを有する印刷物を得ることができない恐れがある。
また、ドクターブレードの落ち込みを防止するために、印刷方向に対して所定の角度を持たせてドクターブレードを配置することも考えられる。しかしながら、連続的に印刷する際に印刷版上に所定の角度を持たせてドクターブレードを配置するのは困難である。特に円筒状の印刷版を用いた場合には、ドクターブレードをこのように配置するのは不可能である。
したがって、本発明は、細いストライプパターンを高精度で印刷できる印刷版を提供することを目的とする。
本発明は、印刷ペーストをストライプ状に基材上に印刷するための印刷版であって、
印刷方向に対して垂直方向に向かって、且つ相互に平行に設けられた多数の帯状の凹部と、
前記帯状の凹部の側壁間を架橋する多数のドクターブレード支持用土手部と、
を版面上に有し、
前記ドクターブレード支持用土手部が、前記帯状の凹部の側壁間において少なくとも一箇所に中断部を有することを特徴とする印刷版である。
本発明の印刷版は、凹部内にドクターブレードを支持するための土手部が設けられることにより、印刷時に凹部内にドクターブレードが落ち込むのを防止することができる。さらに、ドクターブレード支持用土手部は、中断部により形成された微細な凹状溝を有することにより、印刷物にドクターブレード支持用土手部の形状が残ることもない。したがって、ドクターブレードの刃先が欠けてしまったり、印刷物が部分的に欠けたり、断線することもなく、高精度なストライプパターンを有する印刷物を得ることができる。
ドクターブレードをより確実に支持するために、ドクターブレード支持用土手部の高さは、前記帯状の凹部の深さに対して0.8〜1.0倍とするのが好ましい。
上記中断部を有するドクターブレード支持用土手部の好ましい構成としては、中断部として、印刷方向に対して傾斜方向に設けられた切欠き部を有する土手部が挙げられる。
上記中断部を有するドクターブレード支持用土手部の他の好ましい構成としては、
前記側壁から印刷方向に突出して設けられたドクターブレード支持用土手部(A)と、
前記側壁と相対する側壁から反印刷方向に突出して設けられたドクターブレード支持用土手部(B)と、を有し、
相互に隣接するドクターブレード支持用土手部(A)と、ドクターブレード支持用土手部(B)との間において、印刷方向に対して垂直方向に投影した場合に重なり部分をもつように、ドクターブレード支持用土手部(A)及びドクターブレード支持用土手部(B)が配置された形態が特に好ましく挙げられる。
また、ドクターブレード支持用土手部が、多数の凸部により構成されていてもよい。多数の凸部は、帯状の凹部の側壁間を架橋するように、印刷方向に又は印刷方向に対して傾斜方向に配列されるのが好ましい。好ましくは、多数の凸部が、直線状、ジグザグ状、及び/又はくの字状に配列されることによりドクターブレード支持用土手部が形成される。
印刷方向に隣接する凸部間において、印刷方向に対して垂直方向に投影した場合に重なり部分をもつように、凸部が配置されるのが好ましい。このような形態によれば、ドクターブレードをより確実に支持することができる。
帯状の凹部の底面における凸部の占有面積率は、印刷方向に向かって漸増するのが好ましい。このような形態によれば、印刷ペーストのレベリング性を向上させることができ、印刷物に土手部の形状が残るのを防止して、欠けや断線のない細いストライプパターンを形成することができる。
以上で説明したように、本発明の印刷版によれば、部分的な欠けや断線を生じない、細いストライプパターンを高精度で安定して印刷することが可能となる。
本発明の印刷版の斜視図である。 ドクターブレード支持用土手部の構造の好ましい一実施形態を示す、図1における破線で囲った部分の拡大図である。 図3(a)は、ドクターブレード支持用土手部の構造の好ましい一実施形態を示す、図1における破線で囲った部分の拡大図である。図3(b)は、図3(a)の線I−I線断面図である。 ドクターブレード支持用土手部の構造の好ましい一実施形態を示す、図1における破線で囲った部分の拡大図である。 ドクターブレード支持用土手部の構造の好ましい一実施形態を示す、図1における破線で囲った部分の拡大図である。 ドクターブレード支持用土手部の構造の好ましい一実施形態を示す、図1における破線で囲った部分の拡大図である。 ドクターブレード支持用土手部の構造の好ましい一実施形態を示す、図1における破線で囲った部分の拡大図である。 ドクターブレード支持用土手部の構造の好ましい一実施形態を示す、図1における破線で囲った部分の拡大図である。 グラビア印刷機を概略的に示す正面図である。
本発明の実施の形態について、図を参照しながら説明する。
図1は、本発明の印刷版の一実施形態を示す斜視図である。円筒状の印刷版110は、その外周面上に印刷ペーストをストライプ状に印刷するための帯状の凹部170を版面上に有する。この帯状の凹部170は、印刷方向(矢印A)に対して垂直方向に、且つ相互に平行に設けられる。
なお、本発明において、印刷版における印刷方向とは、被印刷物の走行方向を意味する。したがって、印刷版が平版であった場合にはこの印刷版の長さ方向を意味し、印刷版が円筒状であった場合にはこの印刷版の円周方向を意味する。
本発明の印刷版は、帯状の凹部内にドクターブレードが落ち込むのを防止するためのドクターブレード支持用土手部(単に「土手部」とも記載する)を有することを特徴とする。このドクターブレード支持用土手部は、帯状の凹部中を幅方向に横切ることによって、帯状の凹部の側壁間を架橋するものであり、帯状の凹部の側壁間において少なくとも一箇所に中断部を有する。このような形態とすることにより、帯状の凹部内にドクターブレードが落ち込まないように支持することができる。さらに、土手部に中断部が設けられると、印刷ペースト自体のレベリング特性(膜厚の均一化)によって印刷された印刷ペーストが僅かに流動するため、印刷物に土手部の形状が残ることもない。したがって、前記構成を有する印刷版によれば、部分的な欠けや断線を生じない、細いストライプパターンを高精度で安定して印刷することが可能となる。
より確実にドクターブレードを支持するためには、ドクターブレード支持用土手部の高さと、前記帯状の凹部の深さとを略同一にするのが好ましい。具体的には、ドクターブレード支持用土手部の高さを、前記帯状の凹部の深さに対して0.8〜1.0倍、特に0.9〜1.0倍とするのが好ましい。
本発明の印刷版は、情報表示パネル用パターン電極や光学フィルタ用電磁波シールド層など、電子部品における微細な導電性パターン層を形成するために好適に用いられる。したがって、印刷版における帯状の凹部の幅W1は、5〜500μm、特に10〜300μmとするのが好ましい。印刷版において隣接する凹部間の間隔W2は、1〜100μm、特に5〜50μmとするのが好ましい。また、印刷版における帯状の凹部の深さは、1〜50μm、特に1〜20μmとするのが好ましい。
ドクターブレード支持用土手部の構造の好ましい一実施形態を図2に示す。なお、後記する図2〜8は、図1に示す印刷版の外周面上の画線部の一部(破線で囲まれた部位)を拡大した平面図である。
図2に示す印刷版は、印刷方向(矢印A)に対して垂直方向に向かって、且つ相互に平行に設けられた多数の帯状の凹部270と、この帯状の凹部270中に印刷方向に対して垂直方向に向かって所定の間隔をおいて、且つ印刷方向に向かって延在するドクターブレード支持用土手部290とを有する。このドクターブレード支持用土手部290は、中断部として、前記帯状の凹部270中に印刷方向に対して傾斜方向に向かって設けられた切り欠き部292を有する。
図2において、切り欠き部292は、凹部270中の相対する側壁間において一箇所のみ設けられているが、多数の切り欠き部292が設けられていてもよい。多数の切り欠き部が設けられることにより、印刷ペーストをより均一に充填することができ、レベリング性を向上させることができる。
切り欠き部292は印刷方向に対して傾斜して設けられるが、切り欠き部292の印刷方向に対する傾斜角度(θ2)は、ドクターブレードを確実に支持するために、10°〜80°、特に30°〜80°とするのが好ましい。
また、切り欠き部292の幅(W3)は、10〜40μm、特に1〜35μmとするのが好ましい。切り欠き部292の幅が前記範囲内であれば、印刷ペーストのレベリング特性を向上させることができる。
土手部290の幅(W4)は、2〜100μm、特に2〜20μmとするのが好ましい。土手部の幅が前記範囲内であれば、印刷物中に土手部の形状が残らないようにすることができる。
相互に隣接する土手部290の間隔(P2)は、5〜500μm、特に100〜300μmとするのが好ましい。これにより、ドクターブレードが凹部内の印刷ペーストを掻き出すことなく、欠けや断線のないストラープパターンを印刷することができる。
ドクターブレード支持用土手部の他の好ましい一実施形態を図3に示す。
図3に示す印刷版は、上記と同様に、印刷方向(矢印A)に対して垂直方向に、且つ相互に平行に設けられた多数の帯状の凹部370を有する。この帯状の凹部370中には、帯状の凹部の側壁から印刷方向に突出して設けられたドクターブレード支持用土手部(A)390Aと、前記側壁と相対する側壁から反印刷方向に突出して設けられたドクターブレード支持用土手部(B)390Bとが設けられる。これらの土手部390A、390Bは、帯状の凹部370内で終端することにより、土手部の先端と帯状の凹部の側壁との間に中断部392が形成される。
土手部(A)390A及び土手部(B)390Bは、相互に隣接する土手部(A)390Aと土手部(B)390Bとの間において、印刷方向に対して垂直方向に投影した場合に重なり部分393をもつように配置される。すなわち、相互に隣接する土手部(A)390Aと土手部(B)390Bとは、印刷方向に対して垂直方向に両者を投影したときに、これらの影が部分的に重なるように配置される(図3(b)参照)。
土手部(A)及び(B)の長さは、ドクターブレードを確実に支持するために、凹部370の幅方向中心線CLを超えるように設定されるのが好ましい。具体的には、土手部(A)及び(B)の長さLA及びLBは、凹部380の幅W1に対して、0.5倍以上、特に0.55〜0.8倍とするのが好ましい。
相互に隣接する土手部(A)間の間隔PAは、5〜500μm、特に100〜300μmとするのが好ましい。また、相互に隣接する土手部(B)間の間隔PBは、5〜500μm、特に100〜300μmとするのが好ましい。これらの間隔PA及びPBが前記範囲内であれば、ドクターブレードが凹部内の印刷ペーストを掻き出すことなく、欠けや断線のないストラープパターンを印刷することができる。
土手部(A)及び(B)の幅WA及びWBは、2〜100μm、特に2〜20μmとするのが好ましい。土手部の幅が前記範囲内であれば、印刷物中に土手部の形状が残らないようにすることができる。
また、図3の土手部(A)及び(B)は、平面視において、棒状の形状をしているが、これに限定されず、三角形状、四角形状、台形状、逆台形状などの多角形状、波状、くの字状、及びフィン状などの形状も好ましく挙げられる。また、図3の土手部(A)及び(B)は、平面視において、先端部分が円形であるが、これに限定されない。例えば、土手部(A)及び(B)の先端部分は、楕円形、V字形、多角形などであってもよい。
ドクターブレード支持用土手部は、多数の凸部により構成されてもよい。多数の凸部は、直線状、ジグザグ状、又はくの字状に配列されることにより、ドクターブレード支持用土手部を構成するのが好ましい。これらの配列形状は適宜、組み合わせて用いることができる。このように帯状の凹部内に多数の凸部が配置されることにより、印刷ペーストのレベリング性を向上させることができる。多数の凸部が直線状に配列される場合、これらは印刷方向に対して傾斜した直線状に配列されてもよい。
また、凸部は、印刷方向に隣接する凸部間において、印刷方向に対して垂直方向に投影した場合に重なり部分をもつように配置されるのが好ましい。これにより、ドクターブレードをより確実に支持することができる。
多数の凸部により構成されるドクターブレード支持用土手部の構造の好ましい一実施形態を図4に示す。
図4に示す印刷版では、印刷方向に対して傾斜した直線方向に多数の凸部491が配列されることによりドクターブレード支持用土手部490が設けられている。土手部490は、多数の円柱状の凸部491が相互に離間して配置されることにより、中断部492を有する。さらに、帯状の凹部470内に配置された多数の凸部491のうち、印刷方向において隣接する凸部491間において、印刷方向に対して垂直方向に投影した場合に重なり部分493を有するように、凸部491が配置される。このような構成は、ドクターブレードをより確実に支持できることから好ましい。
ドクターブレード支持用土手部490を構成する各凸部490の中心点を結んだ直線の印刷方向に対する角度(θ4)は、0°〜80°、特に30°〜60°とするのが好ましい。
印刷方向において隣接する凸部491の重なり部分492の幅W4は、凸部491の直径に対して、0倍を超えて1.0倍未満、0倍を超えて0.5倍以下の範囲となるのが好ましい。
円柱状の凸部491の直径は、2〜20μm、特に2〜5μmであるのが好ましい。
また、印刷方向に対して垂直方向において隣接する凸部491の間隔P4は、5〜500μm、特に100〜300μmとするのが好ましい。
ドクターブレード支持用土手部における凸部は、下記する通り、種々の形態をとることができる。このとき、凸部の重なり部分の幅、直径、間隔などは、上記と同じ範囲内とするのが好ましい。
例えば、図4では3個の凸部491によりドクターブレード支持用土手部490がそれぞれ形成されている。しかしながら、ドクターブレード支持用土手部を構成する凸部の数はこれに限定されず、図5に示すように、5個の凸部591によりドクターブレード支持用凸部590が形成されていてもよい。なお、図5において、5個の凸部591が配列されている以外の構成は、図4に示す印刷版と同様である。
このように帯状の凹部の側壁間を架橋するドクターブレード支持用土手部を構成する凸部の数は、2〜10、特に3〜5個とするのが好ましい。
多数の凸部により構成されるドクターブレード支持用土手部の構造の他の好ましい一実施形態を図6に示す。
図6に示す印刷版は、多数の円柱状の凸部691が印刷方向に向かってジグザグ状に配列されることによりドクターブレード支持用土手部690が設けられている。このドクターブレード支持用土手部690は、円柱状の凸部691が相互に離間して配置されることにより中断部692を有する。
これらの円柱状の凸部691は、帯状の凹部670において、ドクターブレードを確実に支持し、且つ印刷ペーストのレベリング性を向上させるように配置されるのが好ましい。したがって、印刷方向において隣接する凸部691間において印刷方向に対して垂直方向に投影した場合に重なり部分693を持つように、凸部691が配置される。
多数の凸部により構成されるドクターブレード支持用土手部の構造の他の好ましい一実施形態を図7に示す。
図7に示す印刷版は、多数の円柱状の凸部791が印刷方向に向かってくの字状に配列されることによりドクターブレード支持用土手部790が設けられている。このドクターブレード支持用土手部790は、円柱状の凸部791が相互に離間して配置されることにより中断部792を有する。
また、帯状の凹部における凸部の占有面積率は、印刷方向に向かって漸増するのが好ましい。このような構成を有する土手部によれば、印刷ペーストのレベリング性をより向上させて、細いストライプパターンを高精度で安定して印刷することが可能となる。なお、本発明において凸部の占有面積率とは、帯状の凹部の底面の総面積に対する凸部の占める割合を意味する。
このような構成を有するドクターブレード支持用土手部の構造の好ましい一実施形態を図8に示す。図8に示す印刷版では、印刷方向に向かって円柱状の凸部891の直径が徐々に大きくなっている。また、凸部891の直径が大きくなっている以外の構成は、図4に示す印刷版と同様である。
また、図5〜8において、凸部の形状は、円柱状であるが、これに限定されない。例えば、楕円柱状、三角形柱状、四角形柱状、台形柱状などの多角形状などであってもよい。
本発明の印刷版の材質は、銅、鉄等の金属、セラミックス、樹脂等いずれを使用してもよい。また、これらの金属の上にクロム、セラミックス、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)等をメッキすることにより、印刷版の耐刷力を高めることもできる。
印刷版の形状は、平版でも円筒版(シリンダー)いずれでもよい。印刷版に所定の画線部を形成するには、エッチング法やレーザー彫刻法など、従来公知の方法を用いて行えばよい。
<導電性部材の製造方法>
本発明の印刷版によれば、部分的な欠けや断線を生じない、細いストライプパターンを形成することができる。したがって、電子部品用の微細な導電性層を製造するために好適に用いられる。
このような導電層を形成するためには、導電性ペーストを、上述した印刷版を用いたグラビア印刷法又はグラビアオフセット印刷法により、基材上に転写する方法が用いられる。例えば、グラビア印刷法では、印刷版上に導電性ペーストを供給し、ドクターブレードで印刷版上の余分な導電性ペーストを掻き落すと共に、帯状の凹部内に充填された導電性ペーストを基材上に印刷する方法により、前記基材上にストライプ状の導電層を形成することができる。また、グラビアオフセット印刷法では、印刷版上に導電性ペーストを供給し、ドクターブレードで印刷版上の余分な導電性ペーストを掻き落すと共に、帯状の凹部内に充填された導電性ペーストを、印刷版と接触して回転している印刷ロール上に転移させ、その後印刷ロール上に転移させた導電性ペーストを基材上に印刷する方法により、前記基材上にストライプ状の導電層を形成することができる。
このように本発明の印刷版を用いて印刷ペーストをストライプ状に印刷するには、前記印刷版を従来公知のグラビア印刷装置やグラビアオフセット印刷装置に組み込んで行うことができる。
例えば、図9に示すグラビア印刷装置は、ロール状の印刷版910を、その中心軸を中心として、時計方向に回転可能に支持した状態で、前記印刷版910の下半分を、インキ槽920中に収容した印刷ペースト930に浸漬し、かつ上端に、基材960を挟んで、その中心軸を中心として、反時計方向に回転可能に支持した圧胴950を当接させることで構成されている。
また、印刷版910の、前記印刷ペースト930の液面より上側で、かつ印刷版910の回転方向の上流側の位置(図において左側)には、ドクターブレード940が当接されている。ドクターブレード940が印刷版上を摺動することにより、印刷版910の表面に付着した余剰の印刷ペースト930を掻き落とし、印刷版910の外周面に形成した帯状の凹部内にのみに選択的に印刷ペースト930が充填される。
そして、印刷版910と圧胴950との間に、例えば、帯状の基材960を挟んだ状態で、印刷版910と圧胴950とを、それぞれ、図中に実線の矢印で示す方向に回転させると共に、基材960を、前記回転に合わせて、図中に矢印Aで示す方向に搬送させる。これにより、印刷版910が回転して、凹部内に充填された印刷ペースト930が基材960の片面に転写されて、凹部の平面形状に対応したストライプ状に導電層970が得られる。
このようなグラビア印刷において、図1に示すように、ドクターブレード130は、その長さ方向Lと、印刷版110の帯状の凹部170の長さ方向とが平行となるように配置されて、印刷版110上を摺動する。このようにドクターブレードを摺動させても、本発明の印刷版には凹部内にドクターブレードを支持するための土手部が配置されているため、凹部内にドクターブレードが落ちて、印刷される導電性ペーストを掻き出すこともない。
導電性ペーストとしては、導電性粒子及びバインダ樹脂を含むペースト(1)、導電性高分子を含むペースト(2)などが好ましく挙げられる。
ペースト(1)に用いられる導電性粒子としては、アルミニウム、ニッケル、インジウム、クロム、金、バナジウム、スズ、カドミウム、銀、プラチナ、銅、チタン、コバルト、鉛等の金属、合金;或いはITO、酸化インジウム、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化インジウム−酸化スズ(ITO、いわゆるインジウムドープ酸化スズ)、酸化スズ−酸化アンチモン(ATO、いわゆるアンチモンドープ酸化スズ)、酸化亜鉛−酸化アルミニウム(ZAO;いわゆるアルミニウムドープ酸化亜鉛)等の導電性酸化物等を挙げることができる。
導電性粒子の平均粒子径は、10nm〜100μm、特に10nm〜5μmであるのが好ましい。このような導電性粒子であれば、微分散して、優れた導電性を発揮することができる。
ペースト(1)における導電性粒子の含有量は、バインダ樹脂100質量部に対して、100〜5000質量部、特に300〜2000質量部とするのが好ましい。
ペースト(1)に用いられるバインダ樹脂としては、熱可塑性、熱硬化型、又は光(一般に紫外線)硬化型の樹脂である。具体的には、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、マレイン酸樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、ポリイミド樹脂、含ケイ素樹脂等を挙げることができる。また、これらのモノマー及びオリゴマーを用いることもできる。この場合、ペースト(1)には重合開始剤がさらに用いられ、紫外線などの活性エネルギー線の照射により、印刷後のペーストを硬化させることもできる。
ペースト(1)は、バインダ樹脂及び導電性粒子を適宜有機溶剤中に分散させたものである。有機溶剤としては、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、イソプロピルアルコール等のアルコール類を挙げることができる。
ペースト(2)に用いられる導電性高分子としては、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリアセチレン、ポリパラフェニレン、ポリシラン、ポリフルオレン、及びポリフェニレンビニレンが好ましく挙げられる。これらは一種単独で用いられてもよく、必要に応じて二種以上を併用してもよい。なかでも、ポリチオフェン、ポリアニリンを使用するのが好ましく、ポリチオフェンを使用するのが特に好ましい。これらの導電性高分子であれば、微細なパターンを有し、優れた導電性を有する導電性パターン層を形成することが可能となる。
ポリチオフェンは、下記一般式(1)
Figure 2010260176
(式中、R1及びR2は、相互に独立して水素原子若しくはC1〜C4アルキル基を表し、又はR1及びR2が共になって置換されていてもよいC1〜C4アルキレン基を表し、nは50〜1000の整数を表す)で示される繰り返し単位を有するのが好ましい。
一般式(1)において、R1及びR2が共になって形成する置換基を有していてもよいC1〜C4アルキレン基として、具体的には、アルキル基で置換されたメチレン基、任意にC1〜C12アルキル基またはフェニル基で置換されたエチレン−1,2基、プロピレン−1,3基またはシクロヘキシレン−1,2基を形成する基などが挙げられる。
一般式(1)におけるR1及びR2として、好ましくはメチル基またはエチル基であるか、R1及びR2が共になって形成するメチレン基、エチレン−1,2基またはプロピレン−1,3基である。
ポリチオフェンとして、特に好ましくは、下記一般式(2)
Figure 2010260176
(式中、pは50〜1000の整数を表す)で示される繰り返し単位を有する。
ペースト(2)における導電性高分子の含有量は、ペースト(2)の全量に対して2〜20質量%、特に5〜10質量%であるのが好ましい。これにより、ペースト(2)のレベリング性を向上させることができる。
ペースト(2)は、上述した導電性高分子の他に、さらにドーパント(電子供与剤)を含有するのが好ましい。ドーパントとして具体的には、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリマレイン酸、ポリスチレンスルホン酸、及びポリビニルスルホン酸が好ましく挙げられる。これらは、導電性高分子溶液における溶解性又は分散性に優れる、さらに導電性パターン層の導電性を向上させることが可能となる。なかでも、ポリスチレンスルホン酸が好ましい。なお、ドーパントは、一種単独で用いられてもよく、必要に応じて二種以上を併用してもよい。ドーパントの数平均分子量Mnは、1,000〜2,000,000、特に2,000〜500,000であるのが好ましい。
ペースト(2)におけるドーパントの含有量は、導電性高分子100質量部に対して、1〜100質量部、特に5〜50質量部とするのが好ましい。
ペースト(2)に用いられる溶剤としては、水、ヘキサン等の飽和炭化水素類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、イソブチルメチルケトン、ジイソブチルケトン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル等のエーテル類、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類が好ましく挙げられる。
本発明の方法において、導電性ペーストは、25℃において1〜50Pa・s、特に1〜40Pa・sの粘度を有するのが好ましい。これにより、ペーストのレベリング性を向上させることができる。
導電性ペーストを基材上に印刷する際に、基材の走行速度は、5〜50m/分、特に10〜20m/分とするのが好ましい。このような走行速度であれば、微細な導電性パターン層を高精度で印刷することができる。
印刷した導電性ペーストを硬化させるには、導電性ペーストに用いられた成分に応じて行えばよい。例えば、加熱、又は紫外線、X線、γ線、電子線などの光照射により行うことができる。
導電性ペーストは、印刷した後、好ましくは80〜160℃、より好ましくは90〜130℃で加熱することにより硬化させるのがよい。乾燥温度が80℃未満では溶媒の蒸発速度が遅く十分な成膜性が得られない恐れがあり、160℃を超えると導電性ペーストに用いられた成分の熱分解が生じる恐れがある。塗布後に熱乾燥させる場合の乾燥時間は5秒〜5分が好ましい。
本発明の方法において、導電性ペーストを塗布する基材としては、透明性および可とう性を備え、その後の処理に耐えるものであれば特に制限はない。基材の材質としては、例えば、ガラス、ポリエステル(例、ポリエチレンテレフタレート、(PET)、ポリブチレンテレフタレート)、アクリル樹脂(例、ポリメチルメタクリレート(PMMA))、ポリカーボネート(PC)、ポリスチレン、セルローストリアセテート、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール、金属イオン架橋エチレン−メタクリル酸共重合体、ポリウレタン、セロファン等を挙げることができる、これらの中で、加工処理(加熱、溶剤、折り曲げ)による劣化が少なく、透明性の高い材料であるPET、PC、PMMAが好ましい。また、基材は、これらの材質からなるシート、フィルム、または板として用いられる。
また、これらの基材の表面には、ポリエステルポリウレタンなどの接着樹脂を塗布することにより易接着処理が行われていてもよい。
基材の厚みは特に限定されないが、通常は、使用時の形態や必要とされる機械的強度に応じて、0.05〜5mmの範囲内で適宜設定される。
また、本発明の印刷版により形成されるストライプ状の導電性パターン層の幅は、印刷版が有する帯状の凹部の幅と対応している。導電性パターン層の幅は、5〜500μm、特に10〜300μmであるのが好ましい。導電性パターン層間に形成される凹部の幅は、1〜100μm、特に5〜50μmであるのが好ましい。導電性パターン層の高さは、1〜50μm、特に1〜20μmであるのが好ましい。
上述した方法により、基材上に形成されたストライプ状の導電性パターン層は、各種用途に用いることができるが、情報表示パネル用パターン電極、光学フィルタ用電磁波シールド層として用いられるのが好ましい。
以下、本発明を実施例により説明する。本発明は、以下の実施例により制限されるものではない。
(実施例1)
1.印刷版の作製
アルミニウムシリンダー上に50μmのクロム膜をメッキし、その表面にレーザー彫刻法により、図3に示すストライプパターンが形成されたロール状の印刷版(直径φ200mm)を使用した。印刷版の外周面上に形成されたストライプパターンは、下記に示す通りである。
[ストライプパターン(図3)]
帯状の凹部の幅(W1) :20μm
帯状の凹部の長さ :5mm
帯状の凹部の深さ :15μm
隣接する凹部間の間隔(W2) :50μm
土手部(A)及び(B)長さ(LA、LB):12μm
土手部(A)及び(B)幅(WA、WB) :2μm
土手部(A、B)間の間隔(PA、PB) :300μm
土手部(A、B)の高さ :15μm
2.印刷
印刷版910が組み込まれた図9に示す装置により、導電性ペースト930(DW−250H−5 東洋紡績(株)製)を、表面に接着層(ポリエステルポリウレタン;厚さ20nm)を有するPETフィルム960(厚さ250μm、03LF8 株式会社帝人製)の接着層上に印刷した。このとき、印刷速度は10m/分とし、ドクターブレード940と印刷版910のブレード後方表面とが作る角度を50°とし、印刷版910に当接するドクターブレード940の先端の圧力(ドクターブレード圧)を0.2MPaとした。
これにより、PETフィルム960上にストライプ状の導電性層970を形成した。
(実施例2)
印刷版の外周面上に形成されたストライプパターンを下記の通りに変更した以外は、実施例1と同様にして導電層を作製した。
[ストライプパターン(図3)]
帯状の凹部の幅(W1) :200μm
帯状の凹部の長さ :5mm
帯状の凹部の深さ :15μm
隣接する凹部間の間隔(W2) :50μm
土手部(A)及び(B)長さ(LA、LB):110μm
土手部(A)及び(B)幅(WA、WB) :2μm
土手部(A、B)間の間隔(PA、PB) :300μm
土手部(A、B)の高さ :15μm
(実施例3)
印刷版の外周面上に形成されたストライプパターンを下記の通りに変更した以外は、実施例1と同様にして導電層を作製した。
[ストライプパターン(図3)]
帯状の凹部の幅(W1) :200μm
帯状の凹部の長さ :5mm
帯状の凹部の深さ :15μm
隣接する凹部間の間隔(W2) :50μm
土手部(A)及び(B)長さ(LA、LB):110μm
土手部(A)及び(B)幅(WA、WB) :20μm
土手部(A、B)間の間隔(PA、PB) :300μm
土手部(A、B)の高さ :15μm
(実施例4)
1.印刷版の作製
アルミニウムシリンダー上に50μmのクロム膜をメッキし、その表面にレーザー彫刻法により、図4に示すように、多数の円柱状の凸部491からなる土手部を有するストライプパターンが形成されたロール状の印刷版(直径φ200mm)を使用した。印刷版の外周面上に形成されたストライプパターンは、下記に示す通りである。
[ストライプパターン(図4)]
帯状の凹部の幅(W1) :20μm
帯状の凹部の長さ :5mm
帯状の凹部の深さ :15μm
隣接する凹部間の間隔(W2) :50μm
凸部の直径 :2μm
凸部の重なり部分の幅(W4) :0.5μm
隣接する凸部の間隔P4 :300μm
凸部の高さ :15μm
印刷方向に対する土手部の角度(θ4) :45°
2.印刷
上記の通りに作製した印刷版を用いた以外は、実施例1と同様にして導電層を作製した。
(実施例5)
印刷版の外周面上に形成されたストライプパターンを下記の通りに変更した以外は、実施例4と同様にして導電層を作製した。
[ストライプパターン(図4)]
帯状の凹部の幅(W1) :200μm
帯状の凹部の長さ :5mm
帯状の凹部の深さ :15μm
隣接する凹部間の間隔(W2) :50μm
凸部の直径 :5μm
凸部の重なり部分の幅(W4) :1μm
隣接する凸部の間隔P4 :300μm
凸部の高さ :15μm
印刷方向に対する土手部の角度(θ4) :45°
(実施例6)
1.印刷版の作製
アルミニウムシリンダー上に50μmのクロム膜をメッキし、その表面にレーザー彫刻法により、図7に示すように、多数の円柱状の凸部791からなる土手部を有するストライプパターンが形成されたロール状の印刷版(直径φ200mm)を使用した。印刷版の外周面上に形成されたストライプパターンは、下記に示す通りである。
[ストライプパターン(図7)]
帯状の凹部の幅(W1) :200μm
帯状の凹部の長さ :5mm
帯状の凹部の深さ :15μm
隣接する凹部間の間隔(W2) :50μm
凸部の直径 :2μm
凸部の重なり部分の幅 :0.5μm
隣接する凸部の間隔 :300μm
凸部の高さ :15μm
2.印刷
上記の通りに作製した印刷版を用いた以外は、実施例1と同様にして導電層を作製した。
(比較例1)
1.印刷版の作製
ロール状の印刷版を作製する際に土手部を設けなかった以外は、実施例1と同様にして導電層を作製した。
(評価)
上記で作製した各導電層の幅、長さ、間隔、及び外観(導電層の欠けや断線、導電層間の凹部におけるペーストの残存、土手部形状の残存の有無)を評価した。結果をまとめて表1に示す。
Figure 2010260176
110、910:印刷版、
170、270、280、280、280、280、280、280:凹部、
180、280、380、480、580、680、780、880:凸部、
290、390、490、590:ドクターブレード指示用土手部、
690、790、890:ドクターブレード指示用土手部、
292:切り欠き部(中断部)、
392、492、592、692:中断部、
393、493、693:重なり部分、
491、591、691、791、891:凸部、
矢印A:印刷方向。

Claims (8)

  1. 印刷ペーストをストライプ状に基材上に印刷するための印刷版であって、
    印刷方向に対して垂直方向に向かって、且つ相互に平行に設けられた多数の帯状の凹部と、
    前記帯状の凹部の側壁間を架橋する多数のドクターブレード支持用土手部と、
    を版面上に有し、
    前記ドクターブレード支持用土手部のそれぞれが、少なくとも一箇所に中断部を有することを特徴とする印刷版。
  2. 前記ドクターブレード支持用土手部の高さが、前記帯状の凹部の深さに対して0.8〜1.0倍であることを特徴とする請求項1に記載の印刷版。
  3. 前記中断部が、印刷方向に対して傾斜方向に設けられた切欠き部からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の印刷版。
  4. 前記側壁から印刷方向に突出して設けられたドクターブレード支持用土手部(A)と、
    前記側壁と相対する側壁から反印刷方向に突出して設けられたドクターブレード支持用土手部(B)と、を有し、
    相互に隣接するドクターブレード支持用土手部(A)と、ドクターブレード支持用土手部(B)との間において、印刷方向に対して垂直方向に投影した場合に重なり部分をもつことを特徴とする請求項1又は2に記載の印刷版。
  5. 前記ドクターブレード支持用土手部が、直線状、ジグザグ状、及び/又はくの字状に配列された多数の凸部により構成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の印刷版。
  6. 印刷方向に隣接する凸部間において、印刷方向に対して垂直方向に投影した場合に重なり部分をもつことを特徴とする請求項5に記載の印刷版。
  7. 前記帯状の凹部の底面における凸部の占有面積率が、印刷方向に向かって漸増することを特徴とする請求項5又は6に記載の印刷版。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の印刷版上に導電性ペーストを供給し、ドクターブレードで印刷版上の余分な導電性ペーストを掻き落すと共に、帯状の凹部内に充填された導電性ペーストを基材上に転写することにより、前記基材上にストライプ状の導電層を形成する工程を有し、
    ドクターブレードは、その長さ方向と、印刷版の帯状の凹部の長さ方向とが平行となるようにして配置されて、印刷版上を摺動することを特徴とする導電性部材の製造方法。
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