JP2010259139A - 絶縁ブスバー及びこれを使用した電力変換装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高絶縁性能を容易に確保することができる例えば1000ボルトを超える高電圧、大容量の電力変換装置に使用するブスバーを提供する。
【解決手段】高圧、大容量の電力変換装置に使用するブスバー21,22であって、金属製導電部29,30の少なくとも部分放電発生部位に部分放電耐圧を有する樹脂層31,32を形成した。
【選択図】図2

Description

本発明は、高圧、大容量の電力変換装置に適用する絶縁ブスバー及びこれを使用した電力変換装置に関する。
近年、IGBT(Insulated gate bipolar transistor)に代表されるようなパワー半導体素子の耐圧が上がり、従来のサイリスタなどで構成されていた高圧、大容量の電力変換装置にもIGBTが使用されるようになってきた。IGBTはその優れたスイッチング特性、すなわち、低オン抵抗、サブマイクロ秒のターンオン、ターンオフにより、高効率な電力変換装置を提供することが可能である。
しかしながら、その優れたターンオフ、ターンオン特性ゆえに電流流路のリアクタンスLにより発生するサージ電圧が大きくなってしまい、結果としてパワー半導体素子の性能を最大限に使うことができないといった問題が生じてしまう。
かなり大まかに考えれば、金属のリアクタンスLは100mmで100nHといった値となる。しかしながら、高圧、大容量の電力変換装置では、キャパシタンスやパワー半導体素子といったもののサイズがその耐圧のために大きくなってしまい、スタックでも容易に1mサイズを超えてしまう。
したがって、全体のリアクタンスLとしては容易に1000nHオーダーとなってしまう。100nH程度でも4000Vクラスの高圧電力変換装置ではターンオフ時に電流経路のリアクタンスLにより1kV程度のサージ電圧が発生してしまう。これが1000nHとなってしまっては半導体素子の耐圧の略全てをサージ電圧のために割いてしまい、電力変換装置として成り立たなくなってしまう。
そこで、通常は、図6に示すように、パワー半導体素子100に正極ブスバー101及び負極ブスバー102を接続する場合を考えると、例えばパワー半導体素子100の端子部100aに負極ブスバー102を接続する際に、負極ブスバー102に電気的に接続された接続端子103を使用して接続することになるが、この負極ブスバー102に絶縁板104を介して正極ブスバー101を積層し、電流の往復を考えて正極ブスバー101及び負極ブスバー102間を狭くして相互インダクタンスによってリアクタンスL分を相殺することにより、1mサイズのスタックでも電流経路のインダクタンスLを100nHオーダーにする工夫がなされている。このとき、正極ブスバー101には接続端子103を挿通する挿通孔105が形成されている。
しかしながら、正極ブスバー101及び負極ブスバー102間を接近させるということはその分、絶縁として厳しい方向に行く。数百V程度の電力変換装置ではそれでも大きな問題とならないが、本願が対象としているような数千Vの高圧、大容量の電力変換装置では正極ブスバー101及び負極ブスバー102間の絶縁が大きな問題となる。
1000Vを超えるような電圧では、電極が空気に露出しているとその端部に電界強調が発生し、部分放電が発生してしまうといった未解決の課題がある。特に、図6で拡大図示すように、正極ブスバー101の接続端子104と対向する対向面に製造時のプレス成型等によって形成されるバリ106が存在すると、このバリ106で部分放電を発生することになる。
一般的な絶縁物の絶縁耐圧は10kV/mmを超えているが、電極端部の部分放電によりその良好な絶縁性を十分に活用できないといった問題がある。
この問題点を解決するため、インバータ制御を採用した高電圧の電気機器やオーディオ、コンピュータディスプレイ、モニターテレビ等の高周波電圧を用いる電気機器に使用される平角状電線の絶縁構造として、特許文献1に記載されているように、断面平角状の導体と、その外周に形成された半導電層とで平角状電線を構成し、半導電層において、コーナー部の膜厚Aと平坦部の膜厚BとがA≧0.6×Bの関係を満たすようにしたものが知られている。
特開2008−41568号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された従来例にあっては、あくまでも電線に対する絶縁対策を目的として、平角状の導体の外周に半導電層を形成するものであり、過大なサージ電圧が発生したときのコロナ放電や高周波電圧を印加することにより発生するコロナ放電を抑制するができるが、この効果を発揮することができる電圧としては数百ボルトが限界であり、これ以上の高電圧に対処可能なブスバーを作成することはできないという未解決の課題がある。
そこで、本発明は、上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、高絶縁性能を容易に確保することができる例えば1000ボルトを超える高電圧、大容量の電力変換装置に使用するブスバーを提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、請求項1に係るブスバーは、高圧、大容量の電力変換装置に使用するブスバーであって、金属製導電部の少なくとも部分放電発生部位に部分放電抑制樹脂層を形成したことを特徴としている。
この構成によると、金属製の導体の少なくとも部分放電を発生する部位に例えば導電性フィラー、高抵抗フィラー等を含有する部分放電抑制樹脂層を形成することにより、放電開始電圧及び放電消滅電圧を樹脂層を設けない場合の1.5〜2倍程度上昇させることができると共に、数千ボルトの耐圧をもったブスバーを低コストで生産することができるという効果が得られる。
また、請求項2に係るブスバーは、高圧、大容量の電力変換装置に使用するブスバーであって、金属製導電部の周囲に部分放電抑制樹脂層を形成し、該樹脂層を絶縁樹脂材で覆うようにしたことを特徴としている。
この構成によると、金属性導電部の周囲に部分放電抑制樹脂層を形成し、この樹脂層をさらに絶縁樹脂材で覆うようにしたので、より高耐圧のブスバーを提供することができる。
また、請求項3に係るブスバーは、正極ブスバーと負極ブスバーとを絶縁板を介して積層して形成されたブスバーであって、前記絶縁板の前記正極ブスバー及び前記負極ブスバーとの対向面に部分放電抑制樹脂層を形成したことを特徴としている。
この構成によると、絶縁板の正極ブスバー及び負極ブスバーとの対向面に部分放電抑制樹脂層を形成したので、正極ブスバー及び負極ブスバーと絶縁板との間の耐圧を上昇させたブスバーを提供することができる。
また、請求項4に係るブスバーは、請求項1乃至3の何れか1項に係る発明において、前記部分放電抑制樹脂層は、導電性フィラー及び高抵抗性フィラーの何れか一方を合成樹脂材に混入して形成されていることを特徴としている。
この構成によると、導電性フィラー又は高抵抗性フィラーを合成樹脂材に混入して樹脂層を形成するので、導電性又は高抵抗性を有する樹脂層を容易に形成することができる。
さらに、請求項5に係るブスバーは、請求項1乃至4の何れか1項に係る発明において、前記電力変換装置は、直流入力電圧が千ボルト以上であることを特徴としている。
この請求項5に係る発明は、千ボルト以上の直流入力電圧の電力変換装置に適用して高耐圧を発揮することができる。
本発明によれば、例えば1000ボルト以上の高電圧を使用する電力変換装置に適用することができる部分放電開始、消滅電圧を例えば1.5〜2.0倍程度上昇させたブスバーを容易に製造することができるという効果が得られる。
本発明を適用し得る高電圧、大容量電力変換装置を示す回路図である。 本発明によるブスバーの第1の実施形態を示す断面図である。 本発明によるブスバーの第2の実施形態を示す断面図である。 本発明によるブスバーの第3の実施形態を示す断面図である。 本発明によるブスバーの第4の実施形態を示す断面図である。 従来のブスバーをその要部を拡大して示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明を適用し得る高電圧、大容量の電力変換装置を示す回路であって、正極ラインP及び負極ラインN間に3列のスイッチングアームSA1〜SA3が並列に接続されている。これらスイッチングアームSA1〜SA3の夫々は、2つの直列に接続されたスイッチング素子としてのIGBT(Insulated gate bipolar transistor)11及び12と、これらIGBT11及び12に逆並列に接続されたダイオードD11及びD12とで構成されている。そして、IGBT11のコレクタが正極ラインPに接続され、エミッタがIGBT12のコレクタに接続され、IGBT12のエミッタが負極ラインNに接続され、さらにIGBT11及び12の接続点が高電圧負荷13に接続されている。
そして、正極ラインP及び負極ラインNを構成する正極ブスバー21及び負極ブスバー22は、電流の往復を考慮して相互リアクタンスによりリアクタンスL成分を相殺するように、図2に示すように絶縁板23を挟んで上下に積層されて積層ブスバー24が形成されている。
この積層ブスバー24の例えば負極ブスバー22をIGBT12のエミッタ端子に接続する場合には、図2に示すように、負極ブスバー22に貫通孔25を形成すると共に、絶縁板23に貫通孔25より僅かに大きな貫通孔26を形成し、さらに貫通孔26に対向する正極ブスバー21に貫通孔26より大きな径の開口27を形成する。
そして、積層ブスバー24の貫通孔25、26及び開口27内に逆T字形の接続端子28を下側から嵌挿する。この接続端子28には中心部に固定ねじ35を挿通する挿通孔28aが形成されている。
この接続端子28の下端の端子部28bをIGBT12のエミッタ端子12aに接触させた状態で、挿通孔28a内に固定ねじ35を挿通して固定ねじ35をエミッタ端子12aに形成した雌ねじに螺合させることにより、接続端子28をエミッタ端子12aに固定する。
ここで、正極ブスバー21は例えば平角状の金属製導電部29の部分放電発生部位となる絶縁板23とは反対側の上面及び開口27の内周面には部分放電抑制樹脂層としての導電性を有する樹脂層31が形成されている。同様に、負極ブスバー22は例えば平角状の金属製導電部30の部分放電発生部位となる絶縁板23とは反対側の下面には部分放電抑制樹脂層としての導電性の樹脂層32が形成されている。
ここで、樹脂層31及び32は、エボキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリオレフィン樹脂などの熱硬化樹脂材に銀などの導電性フィラー又はカーボンなどの高抵抗性フィラーを混入させて含有する溶剤に、正極ブスバー21及び負極ブスバー22をディッピングすることにより、正極ブスバー21及び負極ブスバー22の部分放電発生部位に溶剤を付着させ、その後加熱することにより、導電性樹脂層又は高抵抗樹脂層を成形する。このとき、ディッピングのむらや導電部のプレス加工時のバリなどの影響を低減させるために、上記ディッピング及び加熱処理を3回程度繰り返して行い、樹脂層の厚さを0.1mm以上とすることが望ましい。なお、正極ブスバー21及び負極ブスバー22における樹脂層31及び32を形成する必要が無い面については予め離型剤を塗布して溶剤が付着しないようにしたり、マスキング処理を行なう。
このように、正極ブスバー21及び負極ブスバー22に導電性又は高抵抗の樹脂層31及び32を形成することより、金属のプレス加工などと異なり、バリが発生する可能性は殆ど無いので、正極ブスバー21及び負極ブスバー22の端部における部分放電開始電圧及び部分放電消滅電圧を、樹脂層31及び32が無い場合の1.5〜2倍程度に上昇させることが可能となり、部分放電抑制効果を発揮することができる。
したがって、後述するように正極ブスバー21及び負極ブスバー22を個別に絶縁部材で覆って積層する積層ラミネート構造を採用することなく、正極ブスバー21及び負極ブスバー22間に絶縁板23を介挿して積層した簡単な構成で数千ボルトの耐圧を持ったブスバーを容易に製造することができる。しかも、正極ブスバー21及び負極ブスバー22への樹脂層31及び32の形成をディッピング及び加熱処理によって行うことにより、低コストで数千ボルトの耐圧を持ったブスバーを容易に製造することができる。
次に、本発明の第2の実施形態を図3について説明する。
この第2の実施形態では、正極ブスバー21及び負極ブスバー22に導電性の樹脂層を形成する場合に代えて、絶縁板23に樹脂層を形成するようにしたものである。
すなわち、第2の実施形態では、絶縁板23の正極ブスバー21及び負極ブスバー22に対向する上下面に夫々上述した第1の実施形態と同様の方法で部分放電抑制樹脂層としての高導電性樹脂層又は高抵抗性樹脂層でなる導電性を有する樹脂層41及び42を形成したことを除いては前述した第1の実施形態と同様の構成を有し、図2との対応部分には同一符号を付し、その詳細説明はこれを省略する。この場合、樹脂層41及び42は、正極ブスバー21及び負極ブスバー22の周囲よりも外方に突出する領域まで形成する。また、樹脂層41及び42の厚さはディッピングのむらや導電部のバリなどの影響を低減させるために0.1mm以上が望ましい。この場合も、高抵抗樹脂層51を形成しない領域には離型剤を塗布したり、マスキング処理を行ない、高抵抗樹脂層51が付着しないようにする。
この第2の実施形態によると、絶縁板23と正極ブスバー21及び負極ブスバー22との間に導電性樹脂層又は高抵抗樹脂層でなる樹脂層41及び42が形成されているので、上述した第1の実施形態と同様に、部分放電開始電圧、部分放電消滅電圧を、樹脂層41及び42を形成し無い場合に比較して1.5〜2倍程度上昇させることが可能となる。
しかも、絶縁板23のみに樹脂層41及び42を形成するだけで良いので、絶縁板23に対する一回のディッピング及び加熱処理で樹脂層41及び42を形成することでき、樹脂層形成処理を簡略化することができる。
次に、本発明の第3の実施形態を図4について説明する。
この第3の実施形態では、積層ブスバー24を形成した状態で、ディッピングによって正極ブスバー及び負極ブスバーに高抵抗の樹脂層を形成するようにしたものである。
すなわち、第3の実施形態では、図4に示すように、積層ブスバー24に接続端子28を装着した状態で、全体を、カーボンなどの高抵抗性フィラーを混入した熱硬化樹脂材の溶剤中にディッピングしてから加熱処理することにより、正極ブスバー21及び負極ブスバー22の露出面の全体に高抵抗樹脂層51を形成することを除いては、前述した第1及び第2の実施形態と同様の構成を有し、図2及び図3との対応部分には同一符号を付し、その詳細説明はこれを省略する。この場合も、高抵抗樹脂層51を形成しない領域には離型剤を塗布したり、マスキング処理を行ない、高抵抗樹脂層51が付着しないようにする。
この第3の実施形態では、正極ブスバー21及び負極ブスバー22が高抵抗樹脂層51で覆われることになるので、正極ブスバー21及び負極ブスバー22間の短絡を防止するために、高抵抗樹脂層51の抵抗率が重要となる。このため、表面抵抗として、108〜109Ω/m2、体積抵抗率として109〜1010Ω・m程度に設定することが好ましい。これらの範囲内であれば、高抵抗樹脂層51の抵抗値が絶縁板23と比較して十分に低く、金属製導電部29及び30と高抵抗樹脂層51とが等電位と見做せ、且つ正極ブスバー21及び負極ブスバー22間の抵抗値も十分に大きいので、正極ブスバー21及び負極ブスバー22間に電流が流れることを確実に阻止することができる。なお、高抵抗フィラーとしてカーボンフィラーを使用すると、目標とする抵抗率にするためには熱硬化樹脂に対する含有率は概ね5〜10%程度である。
このように、第3の実施形態によると、正極ブスバー21及び負極ブスバー22が高抵抗樹脂層51で覆われているので、前述した第1及び第2の実施形態と同様に、高抵抗樹脂層51が無い場合に比較して部分放電開始電圧及び部分放電消滅電圧を1.5〜2倍程度上昇させることが可能となる。しかも、高抵抗樹脂層51の表面抵抗が108〜109Ω/m2、体積抵抗率が109〜1010Ω・m程度に設定されていることにより、正極ブスバー21及び負極ブスバー22間が高抵抗樹脂層51で連結されていても、両者間に電流が流れることを阻止することができる。
また、この第3の実施形態では、接続端子28を連結した積層ブスバー24の全体をディッピングするので、ディッピング工程が前述した第2の実施形態と同様に1回で済むことから製造工程を簡略化することができる。
次に、本発明の第5の実施形態を図5について説明する。
この第4の実施形態においては、絶縁板23を省略して、積層ラミネートブスバーを形成するようにしたものである。
すなわち、第4の実施形態では、図5に示すように、正極ブスバー21及び負極ブスバー22を構成する金属製導電部29及び30の全周に前述した第1及び第2の実施形態と同様の部分放電抑制樹脂層としての高導電性樹脂層又は高抵抗性樹脂層でなる導電性を有する樹脂層61及び62をディッピング及び加熱処理によって形成し、これら樹脂層61の周囲を覆うように絶縁樹脂材63及び64をラミネート処理して正極ブスバー21及び負極ブスバー22を形成し、形成した正極ブスバー21及び負極ブスバー22を積層して、積層ラミネートブスバー65が形成されている。
この第4の実施形態によると、正極ブスバー21及び負極ブスバー22が平角状の金属性導電部29及び30の周囲に高導電性樹脂層又は高抵抗性樹脂層でなる導電性を有する樹脂層61及び62を形成し、これら樹脂層61及び62を覆うように絶縁樹脂材が射出成形されているので、樹脂層61及び62によって部分放電開始電圧及び部分放電消滅電圧を樹脂層61及び62が無い場合の1.5〜2倍に上昇することができる。しかも、これら樹脂層61及び62を覆うように絶縁樹脂材63及び64が射出成形されて正極ブスバー21及び負極ブスバー22が形成されているので、絶縁樹脂材63及び64によってより高電圧、大容量の電力変換装置に適用することが可能となる。
すなわち、樹脂層61及び62を省略した状態の積層ラミネートブスバーでは、部分放電開始電圧及び部分放電消滅電圧が5kV程度であるが、これに樹脂層61及び62を形成することにより、部分放電開始電圧及び部分放電消滅電圧を倍の10kV程度まで上昇させることが可能となり、電力変換装置の更なる高電圧化にも対応することが可能となる。
なお、上記第4の実施形態においては、樹脂層61及び62をディッピングによって塗布して加熱することにより形成する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、絶縁樹脂63及び64のラミネート時に最初の積層に使用するプリプレグに銀やカーボンなどの導電性又は高抵抗のフィラーを混合させて樹脂層61及び62を形成するようにしてもよい。この場合には、プリプレグに導電性又は高抵抗のフィラーを混合させるので、厚さが0.1mm以上の導電性樹脂層又は高抵抗樹脂層を容易に成形することができる。
SA1〜SA3…スイッチングアーム、11,12…IGBT、13…高電圧負荷、21…正極ブスバー、22…負極ブスバー、23…絶縁板、24…積層ブスバー、28…接続端子、29,30…金属性導電部、31,32,41,42…樹脂層、51…高抵抗樹脂層、61,62…樹脂層、63,64…絶縁材

Claims (5)

  1. 高圧、大容量の電力変換装置に使用するブスバーであって、
    金属製導電部の少なくとも部分放電発生部位に部分放電抑制樹脂層を形成したことを特徴とするブスバー。
  2. 高圧、大容量の電力変換装置に使用するブスバーであって、
    金属製導電部の周囲に部分放電抑制樹脂層を形成し、該部分放電抑制樹脂層を絶縁樹脂材で覆うようにしたことを特徴とするブスバー。
  3. 正極ブスバーと負極ブスバーとを絶縁板を介して積層して形成されたブスバーであって、
    前記絶縁板の前記正極ブスバー及び前記負極ブスバーとの対向面に部分放電抑制樹脂層を形成したことを特徴とするブスバー。
  4. 前記部分放電抑制樹脂層は、導電性フィラー及び高抵抗性フィラーの何れか一方を合成樹脂材に混入して形成されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載のブスバー。
  5. 前記電力変換装置は、直流入力電圧が千ボルト以上であることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載のブスバー。
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