JP2010257864A - 照明装置 - Google Patents

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小田  敦
Shinichi Shimada
新一 島田
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高義 中西
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Abstract

【課題】複数の面発光部による多彩な照明効果を得ることができ、良好な演出効果や雰囲気作りを図ることができる装飾効果に優れた照明装置を提供すること。
【解決手段】例えば有機EL素子を面発光部5とした矩形状のメインパネル1と、前記メインパネル1の左右に隣接して、同じく有機EL素子を面発光部5とした同形状のサブパネル2が具備される。前記サブパネル2は、連結部材12を介して前記メインパネル1に対して辺回動もしくは点回動されると共に、前記連結部材12には前記メインパネル1とサブパネル2との間の距離が変更可能なスライド機構が備えられる。したがってメインパネルとサブパネルとは照射方向および互いの距離を任意に変更することができ、これにより多彩な照明効果を得ることができる。
【選択図】図2

Description

この発明は、例えば有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)素子に代表される面発光光源を用いた照明装置に関する。
従来より点光源である白熱電球や、線光源である蛍光灯等が照明用の光源として多用されている。前者の白熱電球は最も歴史が古く、長期間にわたり利用されているが、エネルギー効率(発光効率)が低く、寿命が短い等の諸問題を抱えており、近年において注目されている温室効果ガスの排出削減などの理由から一部のメーカーにおいては製造廃止の動きが出ている。
また、後者の蛍光灯は、前者の白熱電球に比べて発光効率および演色性などにおいて改善はされているものの、廃棄時における水銀の処理等で、やはり環境問題において負担が大きい。
そこで昨今においては、面発光光源として有機EL素子が注目されている。この有機EL素子は低電圧により駆動されることで高い発光効率を有し、軽量かつ薄型化が可能であることから、一部の携帯型機器などにおけるフラットパネルディスプレイ(FPD)に利用されており、また同素子を面発光光源として、例えば液晶表示素子のバックライトとして利用する形態のものも提供されている。
また、前記有機EL素子は発光層に用いる素材の選択により、R(赤)、G(緑)、B(青)などの各発光色を得ることができ、したがって前記した各発光色を単独で、または二種以上の発光色を組み合わせることにより、白色もしくはこれに近い発光色を得ることも可能となる。それ故、有機EL素子を面発光光源(発光パネル)として構成することで、例えば装飾用の光源や、室内等を照明する高効率な光源として利用することができる。
前記した有機EL素子の特質を生かし、これを面発光型の照明装置として利用したものが、次に示す先行技術文献に開示されている。
特開2003−7450号公報 特開2004−234868号公報
ところで、前記特許文献1および2に開示された照明装置においては、有機EL素子を面発光光源として利用した場合において、主に輝度むらの発生を防止することを解決しようとする課題としているものであり、有機EL素子を単調な面発光光源として利用しようとする点にとどまるものである。
この発明は、前記した有機EL素子に代表される面発光光源を特定な形態で連結すると共に、各発光面の角度や間隔を好みに応じて変化させることが可能な照明装置を提供しようとするものであり、これにより良好な演出効果や雰囲気作りを図ることができ、また装飾効果に優れた照明装置を提供することを課題とするものである。
前記した課題を解決するためになされたこの発明にかかる照明装置は、少なくとも一面が面発光部を構成するメインパネルと、前記メインパネルに隣接して少なくとも一面が面発光部を構成するサブパネルとが具備され、前記サブパネルは、連結部材を介して前記メインパネルに対して辺回動もしくは点回動されと共に、前記連結部材には前記メインパネルとサブパネルとの間の距離が変更可能なスライド機構が備えられている点に特徴を有する。
この場合、好ましくは前記メインパネルを中央にして、その両側にサブパネルが前記連結部材を介してそれぞれ取り付けられ、また前記メインパネルおよび前記サブパネルはそれぞれ矩形状に形成された構成にされる。そして、前記面発光部は有機EL素子により構成されていることが望ましい。
また、好ましい形態においては、前記メインパネルおよび/またはサブパネルにおける面発光部を構成する前記有機EL素子は、複数の小面積の各有機EL素子を集合させた状態に構成される。さらに、前記面発光部の両面が発光可能となるように、前記有機EL素子が背中合わせの状態に重ね合わせた構成も好適に採用される。
前記した構成の照明装置によると、メインパネルに対してサブパネルが連結部材を介して辺回動もしくは点回動が可能に支持されると共に、前記メインパネルとサブパネルとの間にスライド機構が備えられているので、メインパネルに対するサブパネルの角度(姿勢)を任意に選択することができ、かつメインパネルとサブパネルとの間の距離を任意に調整可能な照明装置を提供することができる。
したがって、メインパネルおよびサブパネルによる複数の面発光部による多彩な照明効果を得ることができ、良好な演出効果や雰囲気作りを図ることができる装飾効果に優れた照明装置を提供することができる。
この発明にかかる照明装置の各部を分解して示した斜視図である。 スライド機構を利用してメインパネルとサブパネルとの間の距離を調整した例を示す斜視図である。 メインパネルとサブパネルとを連結する連結部材の分解図および組み立てた状態の斜視図である。 照明装置の全体をスタンド金具に取り付けるための結合金具の例を示した分解斜視図である。
以下、この発明にかかる照明装置について、図に示す実施の形態に基づいて説明する。図1は照明装置の各部を分解して示したものであり、この照明装置は中央に矩形状に形成されたメインパネル1が備えられ、このメインパネル1の左右両側に同じく矩形状に形成されたサブパネル2が備えられている。そして、この実施の形態においては、前記メインパネル1とその両側のサブパネル2とは、その外形形状がほぼ同一構成になされている。
すなわち、前記メインパネル1およびサブパネル2は、共に矩形状の窓孔4が形成された額縁状の枠体3と、この枠体3に接合されるようにして取り付けられた面発光部5とにより構成されている。そして、枠体3に形成された窓孔4を介して、前記面発光部5からの光が照射光として投射されるように構成されており、この実施の形態においては、前記面発光部5は有機EL素子により構成されている。
前記有機EL素子は一つの例として、例えば透明なガラス基板上にITOなどの透明電極をベタ電極として形成し、前記透明電極上に、さらに発光層を含む有機膜を形成すると共に、当該有機膜上に対向電極をベタ電極として形成した構成になされる。そして、前記透明電極、有機膜、対向電極からなる有機EL素子は、前記ガラス基板の周囲において接合される封止部材により、その背面側が封止された状態になされる。
なお、前記有機EL素子は、有機発光層を挟む表裏の各電極をそれぞれ透明電極とすることで、表裏両面が発光するように構成させることができる。したがって、この実施の形態においても、前記したような表裏両面が発光する有機EL素子を用いることができる。
図1に示すように、中央に配置される前記メインパネル1は、その裏面側において、L字状に形成された一対の取り付け金具6により、有機EL素子による面発光部5が、額縁状の枠体3に接合されるようにして取り付けられる。そして、前記一対の取り付け金具6は、長手方向に直交する断面がコ字状に形成された金属製のチャンネル部材7に対して、当該チャンネル部材7の両端部近傍において、ビス8によりビス止めされている。これにより、前記メインパネル1は、その裏面のほぼ中央に水平方向に配置されたチャンネル部材7によって支持されている。
なお、前記チャンネル部材7のほぼ中央部には、前記メインパネル1の裏面に取り付ける前に、予め一対のボルト9がねじ込まれた状態にされている。この一対のボルト9は、後述するよう照明装置の全体を支持するスタンド金具への取り付けに利用される。
前記メインパネル1の左右に隣接して配置されるサブパネル2においても、前記したメインパネル1の例と同様に、その裏面側において、L字状に形成された一対の取り付け金具6により、有機EL素子による面発光部5が、額縁状の枠体3に接合されるようにして取り付けられる。
そして、前記一対の取り付け金具6は、長手方向に直交する断面がコ字状に形成された金属製のチャンネル部材10に対して、当該チャンネル部材10の両端部近傍においてビス8によりビス止めされている。これにより、前記サブパネル2は、その裏面のほぼ中央に水平方向に配置されたチャンネル部材10によって支持されている。
加えて、前記サブパネル2を裏面において支持するチャンネル部材10は、このチャンネル部材10をスライド可能に支持する金属製の第2のチャンネル部材11内に長手方向にスライド可能に保持される。なお、前記第2のチャンネル部材11と、その内側にスライド可能に保持されるチャンネル部材10との間には、図示していないがスライド位置が仮固定できるクリック機構、およびチャンネル部材10が第2のチャンネル部材11内から抜け出るのを阻止するストッパー部材等が適宜形成されている。
一方、中央のメインパネル1を裏面において支持するチャンネル部材7の両端部には、連結部材12の一方がビス13によりそれぞれ締結されており、前記連結部材12の他方は、前記した第2のチャンネル部材11の端部にビス13により締結されている。
これにより、メインパネル1を裏面において支持するチャンネル部材7を中央にして、左右の第2のチャンネル部材11が連結部材12によりそれぞれ連結され、左右の第2のチャンネル部材11は、サブパネル2を裏面において支持するチャンネル部材10をそれぞれスライド可能に支持した構成にされる。
図2は、前記したスライド機構を利用して、メインパネル1に対して一方のサブパネル2の位置を離した状態を示している。なお、図2においては、すでに説明した図1に示す各部と同一の機能を果たす部分を同一符号で示しており、したがってその詳細な説明は省略する。図2に例示したように、メインパネル1とサブパネル2との距離を任意に調節することができ、またスライド機構に施した前記クリック機構によって前記距離を任意にセットすることができる。
なお、前記した連結部材12の具体的な構成は後で詳細に説明するが、互いに連結された中央のチャンネル部材7に対して左右の第2のチャンネル部材11が辺回動(線回動)もしくは点回動できるように構成されており、この連結部材12の構成により、前記メインパネル1に対するサブパネル2の角度(姿勢)を任意に選択することができる。加えて、前記したスライド機構によりメインパネル1とサブパネル2との間の距離を任意に調整することが可能となる。
図3は、前記した連結部材12の具体的な構成を示したものであり、(A)は各部材を分解した状態を示す斜視図であり、(B)は組み立てられた状態を示す斜視図である。なお、図3においては図1に示した状態の連結部材12を、表裏を反転させた状態で示している。
図3に示す第1継手を構成するプレート部材15は、前記した中央のチャンネル部材7にビス止めされるものであり、その端部には、支軸部材16が二股状に形成されている。この支軸部材16には前記プレート部材15の幅方向に貫通する孔17が形成されている。そして前記貫通孔17に挿通されるボルト状のシャフト18によって、中間継手19に形成された軸孔20を軸支するようになされる。これにより、中間継手19がボルト状のシャフト18に対して回動可能に軸支される。
前記中間継手19には、前記軸孔20に直交する方向に支持孔21が形成されており、この支持孔21には第2のシャフト22が挿通され、このシャフト22は締め付けビス23によって前記中間継手19に固着されている。
一方、前記中間継手19に固着された第2のシャフト22に対して、第2継手を構成する軸受け部材24の貫通孔25が挿通されており、前記軸受け部材24にねじ込まれるビス26の締め付けにより、軸受け部材24は前記第2のシャフト22に固定されるようになされる。前記軸受け部材24には図1に示した第2のチャンネル部材11の端部にビス14によって締結されるプレート部材27が一体に取り付けられている。
前記した構成の連結部材12によると、ボルト状のシャフト18を介して中間継手19が回動可能に支持されているので、図1に示すメインパネル1に対してサブパネル2が辺回動(線回動)するように動作する。また連結部材12における前記ビス26の締結を緩めて、第2のシャフト22に対して軸受け部材24を回動させることにより、図1に示すメインパネル1に対してサブパネル2は、前記辺回動に直交する方向にも回動可能になされ、結果として点回動するように動作する。
図4は、前記したメインパネル1の裏側において装着され、照明装置の全体を支持する例えばスタンド金具に取り付けるための結合金具の例を示している。この結合金具は、メインパネル1をその裏面で支持する前記したチャンネル部材7を利用して取り付けられる。
すなわち、チャンネル部材7に予めねじ込まれた前記した一対のボルト9に、第1金具31に形成された貫通孔31aが挿通され、前記ボルト9の先端に飾りナット32がねじ込まれることにより、前記第1金具31はチャンネル部材7の裏面に締結される。そして第1金具31の中央部に形成された円形状の開口に、第2金具33の一端部がはめ込まれ、第1金具31にねじ込まれる止めねじ34により、第2金具33は第1金具31に対して回動可能に結合される。
そして、第2金具33の他端部が図示せぬスタンド金具に取り付けられ、このスタンド金具によって照明装置の全体が支持される。
なお、前記した説明において、メインパネル1および各サブパネル2を構成する面発光部5としての各有機EL素子は、それぞれ一枚のベタ電極からなる透明電極および対向電極の間に発光層を配置した例を示したが、これによると対峙する透明電極および対向電極の一部において電気的な短絡が発生した場合に、面発光部5の全体が発光不能になるという問題が生ずる。これを避けるために、前記各電極を複数に分割して、複数の小面積の各有機EL素子を集合させた状態に構成されていることが望ましい。
また、メインパネル1および各サブパネル2を構成する面発光部5としての各有機EL素子は、二枚の有機EL素子同志が背中合わせの状態に重ね合わされて、面発光部の両面が発光可能となるようにした構成も好適に採用することができる。このように構成することで、たとえ一方の有機EL素子が発光不能に陥っても、他の発光面に切り換えて利用することが可能となる。
この場合、図1および図2に示した実施の形態においては、メインパネル1および各サブパネル2を互いに連結する各チャンネル部材7,10,11が、裏側の面発光部のほぼ中央に位置することになり、これが目障りとなるだけでなく、照射光の一部を遮断することになる。したがって、前記した両面発光の構成を採用する場合においては、前記各チャンネル部材7,10,11は、前記メインパネル1および各サブパネル2の上端部もしくは下端部に沿って配置するように構成することが望ましい。
また、前記したように、表裏両面の有機EL素子を利用できるように構成した場合、表裏両面の有機EL素子の発光色を異なる関係、例えば昼光色と白色もしくは青色と白色などの組み合わせとすることで、これを任意に切り換えて利用することもできる。
さらに、前記した実施の形態においては、メインパネル1とその両側のサブパネル2とは、その外形形状がほぼ同一の矩形状になされているが、これらの各形態は任意に選定することができる。
そして、前記した照明装置は、スタンド金具により支持される形態の他、天井吊り下げ型や壁面固定型として利用することもできる。また面発光部5についても、前記した有機EL素子以外に無機EL素子や多数のLEDを面状に配列したものも利用可能であり、いずれにしても前記した発明の効果の欄に記載した独自の作用効果を得ることができる。
1 メインパネル
2 サブパネル
3 枠体
4 窓孔
5 面発光部(有機EL素子)
6 取り付け金具
7 チャンネル部材
10 チャンネル部材
11 第2チャンネル部材
12 連結部材
31 第1金具
33 第2金具

Claims (6)

  1. 少なくとも一面が面発光部を構成するメインパネルと、前記メインパネルに隣接して少なくとも一面が面発光部を構成するサブパネルとが具備され、
    前記サブパネルは、連結部材を介して前記メインパネルに対して辺回動もしくは点回動されと共に、前記連結部材には前記メインパネルとサブパネルとの間の距離が変更可能なスライド機構が備えられていることを特徴とする照明装置。
  2. 前記メインパネルを中央にして、その両側にサブパネルが前記連結部材を介してそれぞれ取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載された照明装置。
  3. 前記メインパネルおよび前記サブパネルがそれぞれ矩形状に形成されていることを特徴とする請求項2に記載された照明装置。
  4. 前記面発光部が有機EL素子により構成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載された照明装置。
  5. 前記メインパネルおよび/またはサブパネルにおける面発光部を構成する前記有機EL素子は、複数の小面積の各有機EL素子を集合させた状態に構成されていることを特徴とする請求項4に記載された照明装置。
  6. 前記メインパネルおよび/またはサブパネルにおける面発光部の両面が発光可能となるように、各有機EL素子が背中合わせの状態に重ね合わせた構成にされていることを特徴とする請求項4または請求項5に記載された照明装置。
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