JP2010256342A - 蒸気乾燥器の振動健全性を評価する方法及び蒸気乾燥器の試験装置 - Google Patents

蒸気乾燥器の振動健全性を評価する方法及び蒸気乾燥器の試験装置 Download PDF

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Akinori Tamura
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Masaaki Tsubaki
正昭 椿
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圭太 奥山
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Abstract

【課題】本発明は、実機ドライヤの振動健全性をより精度良く評価することを目的とする。
【解決手段】本発明は、原子炉圧力容器の蒸気ドーム内で発生する蒸気の湿分を低減する蒸気乾燥器と、前記蒸気を外部へ輸送する複数の主蒸気配管を有する原子力プラントで、縮小モデルを使用して、前記蒸気乾燥器の振動健全性を評価する方法であって、前記縮小モデルで蒸気試験を実施し、前記蒸気乾燥器に作用する変動応力を算出し、振動健全性を確認することを特徴とする。
【効果】本発明によれば、実機ドライヤの振動健全性をより精度良く評価することが可能
となる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、蒸気乾燥器の振動健全性を評価する方法及び蒸気乾燥器の試験装置に関する。
特許文献1は、原子炉の蒸気ドーム,ドライヤ(蒸気乾燥器),主蒸気配管を備えた主蒸気系を模擬した縮小試験を、手軽に扱えて大流量を実現できる空気流れで実施し、蒸気乾燥器の音響荷重を評価する手法を開示する。
特開2007−127633号公報
実機の主蒸気配管は蒸気が流れるのに対し、特許文献1の縮小試験は空気が流れる。蒸気と空気は物性値が異なるため、実機の圧力変動現象(荷重)を予測する場合、圧力変動現象の相似側が重要になる。また、空気流れを用いた縮小試験は、蒸気内に含まれる液滴の影響を模擬できないという課題があった。そこで、相似側の影響を低減し、評価精度を向上させるため、物性値をより実機に近づけた手法が必要であった。
本発明は、実機ドライヤの振動健全性をより精度良く評価することを目的とする。
本発明は、縮小モデルで蒸気試験を実施し、蒸気乾燥器に作用する変動応力を評価することを特徴とする。
本発明によれば、実機ドライヤの振動健全性をより精度良く評価することが可能となる。
実施例1のBWR主蒸気系の試験装置の概略図である。 実施例1のBWR主蒸気系の試験装置の概略図(上面図)である。 実施例1のBWR主蒸気系の試験装置の概略図(上面図)である。 実施例1のBWRドライヤ健全性評価手順の概略図である。 実施例2のBWRドライヤ圧力変動評価手順の概念図である。 図2の板状部材を下から見たときの図である。 図3の板状部材を下から見たときの図である。
以下、実施例を説明する。
図1は、本実施例のBWR主蒸気系の試験装置概略図である。本実施例は、実機原子炉上部を模擬した蒸気ドーム1,蒸気ドーム内に設置されている蒸気乾燥器(ドライヤ)2,主蒸気ノズル3及び主蒸気配管4を備える。また、複数個の蒸気逃し安全弁等の管台5が、主蒸気配管4に設置されている。これらの機器及び構造物は実機を縮小模擬して製作される。主蒸気配管4を流れた蒸気は、下流側の蒸気圧縮機10によって圧縮される。蒸気圧縮機10は、蒸気を加圧し、蒸気ドーム1の下部より蒸気を再び供給する。
より具体的には、蒸気乾燥器(ドライヤ)2が、板状部材21の上面に設置されている。ドライヤスカート20は円筒形の構造部材であり、板状部材21の下面と接合されている。また、ドライヤスカート20の下端部は蒸気ドーム1と接合されている。後述する仕切り板6は、板状部材21の上面側空間を仕切るように設置されている。また、板状部材21は、蒸気をドライヤ2に供給するために、複数の穴22(図6(a),(b))を備える。
次に、ドライヤ2,主蒸気配管4,管台5には、それぞれセンサ7が設けられている。計測器8は、センサ7からの信号により圧力を計測し、計算機9は圧力から応力を算出する。
また、主蒸気配管4から流れてきた蒸気を蒸気圧縮機10に戻す系統には、サイレンサ15、及び蒸気に水滴17を噴霧する水噴霧装置16が設けられている。そして、蒸気圧縮機10から蒸気ドーム1へ蒸気を供給する系統には、排出されたドレン水18を貯留するドレン水タンク19,サイレンサ15が設けられている。
そして、蒸気ドーム1の水平断面直径は、実機が5〜6mであるのに対し、本試験装置では1m以下となる。
図2は、本実施例の試験装置を上から見た図である。仕切り板6は、蒸気ドーム1に設けられた板状部材21の上面側空間を3分割する。分割された蒸気ドーム内の空間を、それぞれ空間1A,1B,1Cとする。そして、試験装置は、空間1Aから蒸気が流入する主蒸気配管4aと、空間1Bから蒸気が流入する主蒸気配管4bを有する。図2は、2つの系統が図中に記載されており、バルブ11a,11b(仕切り弁)で切り替えることにより、各系統毎に試験することが可能である。なお、実機の主蒸気配管は4系統設けられているが、試験装置では2系統を削除している。そのため、試験装置は、空間1Cのドライヤ及び蒸気が流入する主蒸気配管を省略している。
より具体的には、仕切り板6は、2枚の部材6a,6bで構成される。部材6aは、蒸気ドーム1の水平断面を1/2ずつ仕切るように配置される。そして、部材6bは、部材6aによって仕切られた空間のうち、主蒸気配管4a,4b側空間の水平断面を1/2ずつ仕切るように配置される。なお、部材6bは、部材6aのように蒸気ドーム1の水平断面を1/2ずつ仕切るように配置し、板状部材21の上面側空間を4分割しても良い。
また、本実施例では、円筒形の蒸気ドーム1を使用するため、板状部材21の上面側空間は1A,1B,1Cの3空間となる。しかし、試験で使用する空間は1A,1Bのみである。そこで、蒸気が空間1A(1B)のみに流入するように、板状部材21を工夫している。図6(a)は板状部材21を図1のA−A方向から見たときの図である。板状部材21は、全面積の1/4を占める扇形領域23のみに穴22を形成しており、残る領域24の穴は封止されている。そのため、空間1A(1B)を試験する場合、蒸気が扇形領域23の穴22から空間1A(1B)に流入するように、板状部材21を設置する。板状部材21の全面積のうち3/4を占める領域24の穴は封止しておくことで、蒸気を空間1A(1B)のみに供給することが可能となり、蒸気圧縮機を小型化できる。
なお、板状部材21の上面側空間は、2分割することも可能である。図3は、2分割した場合の試験装置を上から見た図である。また、図6(b)は、2分割した場合の板状部材21を示す。2分割した場合の板状部材は、1/2領域23のみに穴22を形成し、残る1/2領域24の穴は封止されている。
実機のドライヤ2は、下部から流れる蒸気を、ドライヤ2内部に設置した波板で水滴を分離させ、蒸気を乾燥(水滴を分離)させる装置である。試験装置は、主にドライヤ2の外観及び流路構造を模擬して製作する。ドライヤ2を通過した蒸気は、蒸気ドーム1内を対流して、主蒸気ノズル3を通じて主蒸気配管4に流入する。そして、蒸気が主蒸気配管4の蒸気逃し安全弁管台5を通過すると、管台の閉止分岐管内で圧力波が共鳴して、圧力脈動が発生する。発生した圧力脈動は、主蒸気配管4を通じてドライヤ2まで伝播する。本試験装置では、蒸気ドーム1の主蒸気ノズル3やドライヤ2周りの流れで発生する圧力脈動も再現できる。
本実施例では、蒸気圧縮機10の蒸気生成能力によって、蒸気流量が制限される。そのため、蒸気ドーム1に接続された主蒸気配管4は、空間1Aと1Bの蒸気が流入する2系統をそれぞれ模擬して設置している。これにより、試験に必要な蒸気流量を抑制している。しかしながら、主蒸気配管4を幾つかの系統だけ設置すると、蒸気ドーム1内の蒸気流れが変化する可能性がある。そこで、蒸気ドーム1内を3分割(4分割)にした仕切り板6を設置して、蒸気ドーム1内の蒸気流れの状態をより実機に近づける。そして、主蒸気配管4の各系統を交換もしくは切り替えて試験を複数回実施し、各主蒸気配管において発生する圧力脈動の特性を評価する。
発生した圧力脈動は、蒸気逃し安全弁管台5,主蒸気配管4及びドライヤ2等に設置したセンサ7により計測できる。センサ7より得られた電気信号は計測器8で処理され、計算機9によって、圧力変動,変位変動もしくは応力変動として評価される。計測器8の役割は、センサからのアナログ電圧出力信号を取り込み、デジタルデータに変換して収録することである。計算機9では、計測器8で測定した電圧信号をひずみ、加速度,圧力値に変換する。そして、得られたひずみ、加速度,圧力値から、ドライヤに生じる応力を解析する。
センサ7には、ひずみゲージ,加速度計,圧力計等が用いられる。なお、圧力計及び加速度計に関しては、計測した複数点の圧力変動及び加速度を用いて、蒸気ドーム内の圧力変動分布及び変位変動分布を評価する。圧力変動分布とは、蒸気ドーム内の空間において、一定時間における圧力変動(圧力振幅)の大きさを示す分布である。そして、構造解析等によりドライヤに発生する応力変動分布を計算する。また、ひずみゲージを用いた場合、以下の式(1)をもとに、得られた変動ひずみから応力変動を評価できる。
応力変動=縦弾性係数×変動ひずみ …(1)
このようにして、得られたドライヤの応力変動が材料の疲労限に対して以下の式(2)を満足すれば、当該ドライヤの振動健全性は健全であると評価できる。
安全率×応力変動<材料の疲労限(応力変動値) …(2)
以上のような、一連の評価手法により、高サイクル疲労に対するドライヤの振動健全性を評価することができる。
このように、主蒸気配管4を系統毎に模擬することにより、より簡易な試験装置で、主蒸気配管4内の蒸気流速を実機並み以上に高くすることができる。その結果、蒸気逃し安全弁管台5内の圧力脈動を蒸気流れで発生させ、圧力脈動の伝播特性を試験装置で評価することが可能となる。
また、蒸気ドーム内に仕切り板6を設置することにより、蒸気ドーム内の流れの状態を実機の状態に近づけている。なお、仕切り板6は吸音や反射を起こす材質にすることで、仕切り板が音(圧力脈動)の境界条件となり、様々な条件で試験が実施できる。特に、各主蒸気配管で生じた圧力脈動を合成する場合、仕切り板による影響を低減させるため、消音機能を持たせたほうが良い。仕切り板は、多孔板,多孔材,多孔質材,波板,ガラスウール,不織布,繊維,セラミック,吹付け材等の消音材で製作することが望ましい。また、仕切り板や消音機器を単数もしくは複数設置すると効果がある。
上記の知見は、実機の蒸気ドーム内を流れる蒸気を水平断面で見た場合、蒸気流れが水平断面の1/4を占める扇型領域に対称な流れになっていることに基づく。そこで、対称流れになるように仕切り板を蒸気ドーム内に設置することにより、対称性を維持した場合と同様の流れを仕切り板で実現している。そのため、図2に仕切り板が無く、主蒸気配管4bにだけ蒸気を流した場合、対称性を持たない非対称な流れになることが推測できる。
また、この仕切り板6は、主蒸気ノズル3に流入する蒸気の流れを妨げないように設置する必要がある。そのため、図1,図2及び図3のように、仕切り板6はドライヤバンク面に直角及び水平方向に設置することが望ましい。すなわち、仕切り板6は分割されたドライヤが対称構造になるように設置する。また、圧力脈動の特性を確認するため、実機形状を忠実に縮小化し、板状部材の上側空間を3分割(4分割)もしくは2分割することが必要である。
また、試験ループの蒸気圧縮機やバルブから生じるノイズを抑制するため、試験装置出入り口にサイレンサ等が設置されていると望ましい。また、仕切り板6を設ける代わりに、蒸気ドーム1の水平断面を半月もしくは扇状にして製作することにより、本実施例と同様の効果が得られる。
これらの簡易化により、初めて蒸気試験が可能となった。また、本実施例は空間1A,1Bに属するドライヤ2及び、蒸気が空間1A,1Bから流入する主蒸気配管4の縮小モデルを作成すればよいため、部材の製作点数が減り、試験体の製作コストを低減できる。さらに、蒸気循環設備の能力を低く抑えることが可能となり、蒸気試験ループの製作コストも低減できる。また、本実施例の特徴として、蒸気逃し安全弁管台5で発生する圧力脈動の強さ、主蒸気系圧力脈動の伝播特性、ドライヤ2に作用する圧力変動荷重の全てが、試験で計測した値をもとに直接的に評価できる。
圧力変動の特性を評価するため、試験装置は、圧力センサ,ひずみゲージ,加速度計,変位計を各場所に備える。複数点間の物性値変動の変化から音速を求め、物性値を評価する手法も採用すると、より精度良く圧力変動を評価可能である。なお、主蒸気配管4にひずみゲージを設置する場合、配管肉厚が厚いとセンサの感度が低下する。そのため、センサ取り付け部だけを薄肉にすることにより、安全性を確保しながら高精度に測定できる。
特に、主蒸気ノズル3の近傍に設けられた、下降配管の直管部は、蒸気ドーム1内のドライヤ2に近い。そのため、この直管部の肉厚は薄肉に変更して、ひずみゲージを設置するのが望ましい。
図4は、本実施例のBWRドライヤ健全性評価手順を示す。本評価手法では、形状の相違する主蒸気配管毎に試験を行う。そのため、仕切り板によって蒸気ドーム内を分割して複数回の試験を実施する(S001)。
まず、空間1Aの圧力変動分布を試験するために、空間1Aを通じて主蒸気配管4aへ蒸気を供給する。そして、空間1Aの圧力変動分布を算出する(S002−1)。この場合、蒸気ドームの空間は分割されており、この空間形状は実機形状と相違する。そのため、空間1Aにおける圧力変動分布から、実機のように仕切り板が無い蒸気ドーム内の圧力変動分布Xを解析で補正する(S003−1)。この補正は、音響解析を用いて実施することができる。この場合、仕切り板有りと、仕切り板無しの場合の音響解析をそれぞれ実施して、仕切り板の有無による影響を評価する。そして、仕切り板を設けた場合の圧力変動分布から、仕切り板を設けない場合の圧力変動分布に補正することが可能である。
同様に、空間1Bの圧力変動分布を試験するために、空間1Bを通じて主蒸気配管4bへ蒸気を供給する。そして、空間1Bにおいて、圧力変動分布を算出する(S002−2)。この空間1Bにおける圧力変動分布より、仕切り板が無い蒸気ドーム内の圧力変動分布Yを補正により算出する(S003−2)。圧力変動分布Yの算出方法は、圧力変動分布Xと同様である。
前述の圧力変動分布XとYを足し合わせることで、蒸気ドームから主蒸気配管4a,4bに蒸気を供給した場合の圧力変動分布を算出できる(S004)。音(圧力脈動)は線形として扱うことが可能なため、それぞれの圧力変動分布を足し合わせることで、主蒸気配管4a,4bによる圧力変動分布を算出できる。以上のように、各主蒸気配管4a,4bの試験で評価した2つの圧力変動分布を足し合わせて、蒸気ドーム1内の全空間(空間1A,1B,1Cを合わせた空間)の圧力変動分布を予測する。
より具体的に、圧力変動分布を足し合わせる手法を説明する。圧力変動分布Xの座標αにおいて時刻tの圧力がX1、圧力変動分布Yの座標αにおいて時刻tの圧力をY1とすると、X1+Y1によって足し合わせた圧力を評価できる。
そして、蒸気ドーム内の全空間における圧力変動分布に基づき、ドライヤ2に作用する圧力変動荷重を予測評価する(S005)。なお、各主蒸気配管で得られた圧力変動分布を重ね合わせる場合、各圧力変動の位相を考慮する必要がある。実際の現象は各系統で相関がない。そのため、様々な位相の変化を与えて、圧力変動(変動応力)が強くなるように、保守的な評価をする。
そして、算出した圧力変動荷重を、ドライヤ2を模擬した構造解析モデルに入力する。
圧力変動荷重は、実機と同等の蒸気条件で計測している。そのため、周波数等の簡易な変更だけで、計測値を解析モデルへ入力できる。このように、構造解析を実施し、ドライヤ2の各部分に働く変動応力を計算する(S006)。
最後に、計算した変動応力と、材料の疲労限を比較して、ドライヤ2の振動健全性を確認する(S007)。
具体的には、式(2)を満足する場合、当該ドライヤの振動健全性は健全であると評価し、式(2)を満たさない場合、当該ドライヤの振動健全性に問題ありと評価する。
以上のように、主蒸気配管及び主蒸気配管に設置された蒸気逃し安全弁管台を模擬した縮小モデルの蒸気試験を実施することで、実機ドライヤの健全性を高精度で評価できる。
また、縮小モデルの蒸気試験を行う際に、蒸気ドーム及び蒸気乾燥器(ドライヤ)の全体をモデル化すると、試験規模が大きくなる。そのため、必要な蒸気流量が莫大となり、試験の実施が困難となる。そこで、本実施例では、蒸気ドーム内の空間領域を小さくする手段として、蒸気ドーム内に仕切り板を設置して、実機を部分モデル化することを考案した。蒸気ドーム内部の機器(蒸気乾燥器)は主蒸気配管内の圧力脈動の発生や強さに及ぼす影響が小さい。そのため、蒸気ドーム内に仕切り板を設置し、蒸気ドーム内の空間を分割できる。
また、発明者らは、各主蒸気配管の圧力脈動はそれぞれ相関関係が小さいことを発見した。そこで、主蒸気配管の系統を分割して、蒸気試験を複数回実施する。従って、全ての系統をモデル化する必要が無くなり、規模を小さくできる。なお、圧力脈動の大きさは主蒸気配管毎に特性や強さが変化する。そのため、主蒸気配管の形状が異なれば、主蒸気配管毎に試験を実施する必要がある。
また、音(圧力脈動)は線形として扱うことが可能なため、各主蒸気配管で計測した圧力脈動は合成することが可能である。そして、各圧力脈動を足し合わせて評価することにより、ドライヤに作用する圧力脈動を評価できる。
また、仕切り板に吸音材を設置することで、圧力脈動を重ね合わせる際のエラーを低減し、仕切り板で発生する反射波を、制御もしくは抑制できる。
そして、主蒸気配管は蒸気逃し安全弁を模擬できる程度に縮小して製作する。これらの簡易化により、初めて、実機と同じ条件での蒸気を用いた試験が可能となる。蒸気ドーム内にドライヤを設置し、流体に蒸気を用いることにより、ドライヤに設置したセンサでドライヤの振動健全性を高精度で直接的に評価できる。また、本実施例により、蒸気を用いることが可能となる。そして、蒸気逃し安全弁管台をモデル化した試験により、蒸気逃し安全弁管台等で発生する圧力脈動の大きさを直接的に計測して評価することが可能となる。また、これらの蒸気を発生させるための熱量を確保するのは困難であるため、蒸気圧縮機を用いて、蒸気を循環させる運転が望ましい。
なお、主蒸気配管内で発生する圧力脈動は、蒸気逃し安全弁の管台以外にも、デッドレグ,分岐管,蒸気ドーム内等においても発生する。これらの圧力脈動に対しても同様の手法が適用可能である。本実施例は、主蒸気配管系及び蒸気ドーム内で発生する全ての圧力脈動を対象としている。
本実施例は、蒸気ドーム内の空間を2分割とし、それぞれの空間に主蒸気配管が2系統ある場合の例を示す。図5は、本実施例のBWRドライヤ圧力変動評価手順の概念図である。図5にあるように、蒸気ドーム内の空間は、1E及び1Fに2分割されている。そして、空間1Eから蒸気が流入する主蒸気配管は4a,4bであり、空間1Fから蒸気が流入する主蒸気配管は4c,4dである。
まず、試験において、空間1Eから主蒸気配管4a,4bへ蒸気が流入し、空間1Eの圧力変動分布を算出する(図5(a))。この圧力変動分布を、実施例1と同様に補正し、蒸気ドーム全体の圧力変動分布Xを算出する(図5(b))。空間1Fにおいても同様に計算し、圧力変動分布Yを算出する(図5(c),(d))。
そして、圧力変動分布XとYを足し合わせることで、蒸気ドームから主蒸気配管4a〜4dに蒸気を供給する場合の圧力変動分布を算出可能である(図5(e))。
この圧力変動分布を用いて、ドライヤの振動健全性を評価する方法は、実施例1と同様である。
1 蒸気ドーム
2 ドライヤ
3 主蒸気ノズル
4 主蒸気配管
5 蒸気逃し安全弁管台
6 仕切り板
7 センサ
8 計測器
9 計算機
10 蒸気圧縮機
15 サイレンサ
16 水噴霧装置
19 ドレン水タンク
20 ドライヤスカート
21 板状部材

Claims (7)

  1. 原子炉圧力容器の蒸気ドーム内で発生する蒸気の湿分を低減する蒸気乾燥器と、前記蒸気を外部へ輸送する複数の主蒸気配管を有する原子力プラントで、縮小モデルを使用して、前記蒸気乾燥器の振動健全性を評価する方法であって、
    前記縮小モデルで蒸気試験を実施し、前記蒸気乾燥器に作用する変動応力を算出し、振動健全性を確認することを特徴とする蒸気乾燥器の振動健全性を評価する方法。
  2. 請求項1において、
    蒸気が前記蒸気ドームから流入する前記主蒸気配管を切り替えて、蒸気試験を複数回実施して前記蒸気ドーム内の圧力変動分布を算出し、該圧力変動分布を合成することを特徴とする蒸気乾燥器の振動健全性を評価する方法。
  3. 請求項2において、
    前記蒸気ドーム内の空間を仕切り板によって分割することを特徴とする蒸気乾燥器の振動健全性を評価する方法。
  4. 請求項3において、
    仕切り板で作られた一つの蒸気ドーム内の空間には、1系統、もしくは2系統の主蒸気配管が接続されていることを特徴とする蒸気乾燥器の振動健全性を評価する方法。
  5. 請求項3又は請求項4において、
    前記仕切り板は消音機能を有することを特徴とする蒸気乾燥器の振動健全性を評価する方法。
  6. 原子炉圧力容器の蒸気ドーム内で発生する蒸気の湿分を低減する蒸気乾燥器と、前記蒸気を外部へ輸送する複数の主蒸気配管を有する原子力プラントで、一部の主蒸気配管を模擬した縮小モデルを使用して、前記蒸気乾燥器の振動健全性を評価する方法であって、
    前記蒸気ドームの内部を仕切り板によって分割された第1の空間から第1の主蒸気配管へ蒸気を供給し、前記第1の空間の圧力変動分布を算出する第1の工程と、
    前記第1の空間の圧力変動分布に基づき、前記蒸気ドーム内の第1圧力変動分布を算出する第2の工程と、
    前記蒸気ドームの内部を仕切り板によって分割された第2の空間から第2の主蒸気配管へ蒸気を供給し、前記第2の空間の圧力変動分布を算出する第3の工程と、
    前記第2の空間の圧力変動分布に基づき、前記蒸気ドーム内の第2圧力変動分布を算出する第4の工程と、
    前記第1圧力変動分布及び前記第2圧力変動分布に基づき、前記第1の主蒸気配管及び前記第2の主蒸気配管へ蒸気を供給した場合の圧力変動分布を合成する第5の工程と、
    前記第5の工程で算出した圧力変動分布に基づき、前記蒸気乾燥器に作用する変動応力を算出し、前記蒸気乾燥器の振動健全性を評価する第6の工程を備えることを特徴とする蒸気乾燥器の振動健全性を評価する方法。
  7. 原子炉圧力容器の蒸気ドーム内で発生する蒸気の湿分を低減する蒸気乾燥器と、前記蒸気を外部へ輸送する複数の主蒸気配管を有する原子力プラントで、前記蒸気乾燥器の振動健全性を評価するために製作する蒸気乾燥器の試験装置であって、
    前記蒸気乾燥器を前記蒸気ドームに固定する板状部材と、
    前記板状部材の上面側空間を分割する仕切り板と、
    前記主蒸気配管に設けられ、前記蒸気ドームから蒸気が流入する前記主蒸気配管を切り替える仕切り弁を備えることを特徴とする蒸気乾燥器の試験装置。
JP2010065410A 2009-03-31 2010-03-23 蒸気乾燥器の振動健全性を評価する方法及び蒸気乾燥器の試験装置 Pending JP2010256342A (ja)

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