JP2010256132A - 糖尿病性腎症の進行度の検出方法及び糖尿病性腎症の進行度の診断キット並びに糖尿病性腎症の進行度の指標となる物質及びその選別方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明では、被検体由来サンプルに対して、レクチンとの相互作用測定を行って、前記レクチンと親和性を有する糖鎖の量を測定し、測定された糖鎖の量により糖尿病性腎症の進行度を検出する糖尿病性腎症の進行度の検出方法を提案するものである。
【選択図】 図1
Description
Lectin I B4)、インゲンマメレクチン(L)(PHA(L), Phaseolus Vulgaris LeucoAgglutinin)、インゲンマメレクチン(E)(PHA(E), Phaseolus Vulgaris ErythroAgglutinin)、チューリップレクチン(TxLC I, Tulipa gesneriana Lectin I)から成る群から選択することができる。
Maackia Amurensis Hemagglutitnin)、ヤナギマツタケレクチン(ACG, Agrocybe cylindracea Galectin)から成る群から選択することができる。
被検体由来サンプルとして、健常者3例と糖尿病性腎症患者(1期4例、2期2例、3期6例)の尿サンプルを採取し、フィルターによるろ過、限外ろ過による濃縮を行った。
次いで、マルチプルアフィニティ除去カラム(Agilent社製)により、Albumin, IgG, IgA, transferin, haptoglobin, antitrypsinを除去した後、全てのサンプルのタンパク質濃度を50μg/mLに調製した。
次いで、サンプル溶液20μLとCy3-NHS(GE Healthcare社製)を混合することによりサンプル中のタンパク質の標識を行い、結合していない遊離のCy3分子をゲルろ過により除去した。
次いで、蛍光標識されたタンパク質が2μg/mL, 1μg/mL, 500ng/mL, 250ng/mL, 125ng/mL, 62.5ng/mL, 31.25ng/mLとなるように調製し、45種類のレクチンを固定したレクチンマイクロアレイLecChip(Moritex社製)により、45種類のレクチンとの相互作用測定を行った。
16時間のインキュベーション後、エバネッセント励起マイクロアレイスキャナーGlycoStationReader1200(Moritex社製)により、夫々のレクチンに結合した糖タンパク質の蛍光強度を測定した。
健常者と糖尿病性腎症患者において、タンパク質濃度125ng/mLのサンプルにおいて夫々のレクチンから得られた蛍光強度を比較した結果、図1〜図7に示すように、ユキノハナレクチン(Galanthus nivalis, GNA)、アマリリスレクチン(Hippeastrum Hybrid, HHL)、ナタマメレクチン(Canavalia ensiformis, ConA)、エンドウマメレクチン(Pisum sativum, PSA)、レンズマメレクチン(Lens culinaris, LCA)、ヒイロチャワンタケレクチン(Aleuria aurantia, AAL)、コウジカビレクチン(Aspergillus oryzae, AOL)に結合する糖タンパク質の量は糖尿病性腎症の進行に従い減少した。
- I, TJA-I)に結合する糖タンパク質の量は糖尿病性腎症の進行に伴い増加した。
Claims (23)
- 被検体由来サンプルに対して、レクチンとの相互作用測定を行って、前記レクチンと親和性を有する糖鎖の量を測定し、測定された糖鎖の量により糖尿病性腎症の進行度を検出することを特徴とする糖尿病性腎症の進行度の検出方法。
- 被検体由来サンプルに対して、複数種類のレクチンとの相互作用測定を行って、夫々の前記レクチンと親和性を有する糖鎖の量を測定し、測定された糖鎖の量により糖尿病性腎症の進行度を検出することを特徴とする糖尿病性腎症の進行度の検出方法。
- 被検体由来サンプルが、血液、血清、骨髄液、尿、唾液などの体液、病理標本から抽出した組織可溶化物、生組織可溶化物、細胞可溶化物から選択されるものである請求項1又は2に記載の糖尿病性腎症の進行度の検出方法。
- 糖鎖は被検体由来サンプル中の糖タンパク質に含まれる糖鎖である請求項1又は2に記載の糖尿病性腎症の進行度の検出方法。
- 糖鎖は被検体由来サンプル中の糖脂質に含まれる糖鎖である請求項1又は2に記載の糖尿病性腎症の進行度の検出方法。
- 相互作用測定において、被検体由来サンプル中のタンパク質濃度が一定の値となるように調整する工程を有する請求項1又は2に記載の糖尿病性腎症の進行度の検出方法。
- 被検体由来サンプルに対して測定された糖鎖の量を、標準物質に対して糖鎖結合能を有するレクチンとの相互作用測定により測定された標準の量と比較する工程を有する請求項1又は2に記載の糖尿病性腎症の進行度の検出方法。
- 標準物質が糖タンパク質である請求項7に記載の糖尿病性腎症の進行度の検出方法。
- 測定方法が、吸光度測定、蛍光測定、化学発光測定、放射線測定から選択される少なくとも1つの測定工程を有する請求項1又は2に記載の糖尿病性腎症の進行度の検出方法。
- レクチンが、ガラクトース/N-アセチルガラクトサミンを含む糖に対する結合能を持つレクチンである請求項1〜9のいずれか1項に記載の糖尿病性腎症の進行度の検出方法。
- レクチンが、デイコマメレクチン、ヒママメレクチン、ムラサキモクワンジュレクチン、スピンドルツリーレクチン、マッシュルームレクチン、ジャックフルーツレクチン、ピーナッツレクチン、フジレクチン、センニンコクレクチン、アメリカハリグワレクチン、エスカルゴレクチン、カラスノエンドウレクチン、ドリコスマメレクチン、ダイズレクチン、シカクマメレクチン、バンデリアマメレクチンI A4 、バンデリアマメレクチンI B4
、インゲンマメレクチン(L)、インゲンマメレクチン(E)、チューリップレクチンから成る群から選択されるレクチンである請求項2に記載の糖尿病性腎症の進行度の検出方法。 - レクチンが、マンノースを含む糖に対する結合能を持つレクチンである請求項1〜9のいずれか1項に記載の糖尿病性腎症の進行度の検出方法。
- レクチンが、ラッパズイセンレクチン、ナタマメレクチン、ユキノハナレクチン、アマリリスレクチン、ヒロハヒルガオレクチンから成る群から選択されるレクチンである請求項12に記載の糖尿病性腎症の進行度の検出方法。
- レクチンが、シアル酸を含む糖に対する結合能を持つレクチンである請求項1〜9のいずれか1項に記載の糖尿病性腎症の進行度の検出方法。
- レクチンが、イヌエンジュレクチン-I
、ニワトコレクチン、ニホンニワトコレクチン、キカラスウリレクチン-I 、イヌエンジュレクチンII 、ヤナギマツタケレクチンから成る群から選択されるレクチンである請求項14に記載の糖尿病性腎症の進行度の検出方法。 - レクチンが、フコースを含む糖に対する結合能を持つレクチンである請求項1〜9のいずれか1項に記載の糖尿病性腎症の進行度の検出方法。
- レクチンが、ロータスレクチン、エンドウマメレクチン、レンズマメレクチン、ハリエニシダレクチン-I 、コウジカビレクチン、ヒイロチャワンタケレクチン、キカラスウリレクチン-II から成る群から選択されるレクチンである請求項16に記載の糖尿病性腎症の進行度の検出方法。
- レクチンが、N-アセチルアセチルグルコサミンを含む糖に対する結合能を持つレクチンである請求項1〜9のいずれか1項に記載の糖尿病性腎症の進行度の検出方法。
- レクチンが、チョウセンアサガオレクチン(、バンデリアマメレクチンII 、トマトレクチン、ジャガイモレクチン、セイヨウイラクサレクチン、アメリカヤマゴボウレクチン、コムギレクチンから成る群から選択されるレクチンである請求項18に記載の糖尿病性腎症の進行度の検出方法。
- 少なくとも所定のレクチンが固定された手段を有する、請求項1〜19のいずれかに記載の検出方法を行うための糖尿病性腎症の進行度の診断キット。
- レクチンが固定された手段が、ELISAプレート、マイクロアレイ、ラテックスビーズ又は磁気ビーズである請求項20に記載の糖尿病性腎症の進行度の診断キット。
- 請求項1〜19のいずれかに記載の検出方法又は請求項20又は21のいずれかに記載の糖尿病性腎症の進行度の診断キットを用いた糖尿病性腎症の進行度の指標となる物質の選別方法。
- 請求項22に記載の選別方法により選別された糖尿病性腎症の進行度の指標となる物質。
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