JP2010255550A - ポンプ装置、生体成分測定装置及び人工膵臓装置 - Google Patents

ポンプ装置、生体成分測定装置及び人工膵臓装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2010255550A
JP2010255550A JP2009107485A JP2009107485A JP2010255550A JP 2010255550 A JP2010255550 A JP 2010255550A JP 2009107485 A JP2009107485 A JP 2009107485A JP 2009107485 A JP2009107485 A JP 2009107485A JP 2010255550 A JP2010255550 A JP 2010255550A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tube
roller
pump
stator
guide member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009107485A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5555447B2 (ja
Inventor
Motoaki Murakami
元章 村上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikkiso Co Ltd
Original Assignee
Nikkiso Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikkiso Co Ltd filed Critical Nikkiso Co Ltd
Priority to JP2009107485A priority Critical patent/JP5555447B2/ja
Publication of JP2010255550A publication Critical patent/JP2010255550A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5555447B2 publication Critical patent/JP5555447B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Measurement Of The Respiration, Hearing Ability, Form, And Blood Characteristics Of Living Organisms (AREA)
  • External Artificial Organs (AREA)

Abstract

【課題】簡潔な構造でありながら長期間にわたって流体を安定的に移送することができるマルチチューブポンプを提供する。
【解決手段】ローラ26とステータ42とで挟み込んだ複数のチューブ31の圧縮部分をローラの回転移動に伴いチューブ長手方向に移動させることにより流体の吸入及び吐出作用を行わせるようにしたマルチポンプにおいて、前記複数のチューブに対応するステータを、ローラとの間に挟み込んだチューブからの反力が作用する面内に沿って変位可能に支持すると共に、前記反力に抗してステータをローラの方向に付勢するコイルスプリング67を設ける。
【選択図】 図4

Description

この発明は、医療用機器に好適なポンプ装置に関し、より詳しくは、弾力性を有するチューブを作動流体通路として気体または液体等の流体の吸入及び吐出をさせるようにした形式のポンプ装置及びこのポンプ装置を使用した生体成分測定装置及び人工膵臓装置に関する。
弾力性を有するチューブを作動流体通路として流体の吸入及び吐出をさせる形式のポンプには、ローラポンプ、チューブポンプ、蠕動ポンプ、扱きポンプ、ペリスタルティックポンプなど各種名称のものが知られている。これらは互いに名称を異にするものの、ポンプの基本的な構造原理は共通している。すなわち、弾力性を有するチューブにローラ等からなる押圧部材を押し当てて変形させることでチューブ内に作動室を画成し、この押圧部材をチューブ長手方向に沿って移動させることでチューブ内の流体を移送、つまり吸入及び吐出作用を行わせる。
この種のポンプにおいて代表的なローラポンプと称されるものの一般的な構造が特許文献1に示されている。ローラポンプでは、ポンプ軸に取り付けたディスクの周囲に複数個のローラを放射状に配設した遊星ローラ機構を押圧部材として備えており、遊星運動する複数のローラをチューブに押し当てて転動させることで円滑に流体の移送を行えるようにしている。また、ローラの外周側にステータと呼ばれる案内部材を設け、この案内部材とローラとの間にチューブを挟み込むことでチューブを確実に変形させて流量の精度と安定性を高めている。
また、この種のポンプではチューブの交換を容易にするために、前述したステータ部を簡単な操作でポンプ本体から取り外せるようにしたものがある。さらには、ISMATEC社製の「高精度送液ポンプ」(例えば、「IPシリーズ」、「REGLOシリーズ」、「MCPシリーズ」、「BVPシリーズ」等)に見られるように、ステータ部とチューブとを組にしたカセット式として簡単に交換できるようにしたものがある。このカセット式のものでは、ステータ部と共に樹脂で一体成形した爪部分をポンプ本体に弾力的に係合することでステータ部及びチューブを簡単に装着できるようにしている。
特開2000−262611号公報
人工膵臓装置等に用いられる生体成分測定装置、例えば血糖値測定装置に適用されるポンプでは、チューブを装置の本体面に沿って多数配設し、これらを共通の押圧部材で同時に駆動する機能が必要とされる。このような構成のものにおいてステータ等の案内部材を個々に着脱可能な構成にすると、作動時にチューブを介して押圧部材と案内部材との間に作用する押圧力が、寸法精度によっては個々に異なるものとなってしまう。このような押圧力のばらつきは流量の精度や安定性を損なうものである。
また、チューブ交換が頻繁になされる医療用途のチューブポンプでは、チューブ交換のたびに流量が変動するようでは信頼性の点から好ましくないのであるが、このチューブ交換と安定性の両立という要請を満足するには従来のポンプでは必ずしも十分ではなかった。例えばステータを樹脂で形成したものでは、長期にわたる使用において樹脂の経時劣化によりステータによる押圧力が低下して所期の吐出流量が得られなくなるおそれを生じる。ステータの支持状態が安定していないと、単に流量が低下するだけでなく、ローラ及びチューブとのあいだに局所的に圧力が作用して吐出量が一時的に大きく変動するなど短い時間内での安定性が損なわれるおそれをも生じる。
請求項1の発明は、
内部を液体が流通する弾力性を有する複数のチューブをポンプ本体の盤面に沿って並列的に配設すると共に、前記盤面の裏面側にてチューブ長手方向に沿って所定の軌道上を移動する移動押圧部材と、この移動押圧部材と対向して移動押圧部材との間に前記チューブを挟み込む案内部材とを備え、前記移動押圧部材と案内部材とで挟み込んだチューブの圧縮部分を移動押圧部材の移動に伴いチューブ長手方向に移動させることにより流体の吸入及び吐出作用を行わせるようにしたポンプ装置において、
前記複数のチューブに対応する案内部材を、前記本体に対して着脱可能な支持体に、移動押圧部材との間に挟み込んだチューブからの反力が作用する面内に沿って変位可能に支持すると共に、前記反力に抗して案内部材を移動押圧部材の方向に弾性的に付勢する付勢部材を設けたことを特徴とするポンプ装置である。
請求項2の発明は、
前記請求項1の発明において、前記案内部材は、案内部材のチューブ長手方向の一端部と他端部のそれぞれに形成した溝部と、この溝部と嵌合して前記反力が作用する面内での案内部材の変位量を規制する規制部材とを備えた支持装置を介して支持体に支持してなることを特徴とするポンプ装置である。
請求項3の発明は、
前記請求項1の発明において、前記移動押圧部材は、チューブを押圧する複数のローラを回転軸の周囲に放射状に配設してなる遊星ローラ機構からなることを特徴とするポンプ装置である。
請求項4の発明は、
前記請求項1の発明において、前記付勢部材は、案内部材のチューブ長手方向の一端側と他端側の少なくとも2箇所に配設した金属性のコイルスプリングからなることを特徴とするポンプ装置である。
請求項5の発明は、
前記請求項1から請求項4の何れか1つに記載のポンプ装置を生体成分を含む流体の移送装置として備えてなることを特徴とする生体成分測定装置である。
請求項6の発明は、
前記請求項5に記載の生体成分測定装置を血糖値測定装置として備えてなることを特徴とする人工膵臓装置である。
前記請求項1以下の各発明によれば、複数のチューブが並列的に配設されたポンプ本体の盤面に対して、各チューブに対応する複数の案内部材をそれぞれに共通の、前記本体に対して着脱可能な支持体に支持したことから、チューブ交換時に各チューブ毎に個々に案内部材を着脱する必要がない。したがって、チューブ交換にあたっての操作が極めて容易であることに加えて、支持体を前記本体に固定した状態で移動押圧部材と案内部材の間に生じる押圧力がチューブ毎に異なるような不具合を生じるおそれが少ない。
特にこの発明では、案内部材を移動押圧部材に付勢する付勢部材を備えると共に、案内部材をチューブからの反力が作用する面内に沿って、例えば前記付勢部材の付勢力作用方向及び移動押圧部材の移動方向に沿って進退変位可能に支持してあるので、移動押圧部材との間にチューブを挟み込んだ状態で移動押圧部材が移動しているときのチューブからの反力に応じて案内部材を常に適切な位置に支持することができる。このようにして、案内部材の押圧面全体にわたって適切な挟持力でチューブを挟み込むことができると共に、チューブに局所的に過大な押圧力が作用することが防止される。したがって、この発明に係るポンプ装置によれば、簡潔な構造であるにもかかわらず、長期間にわたって流体を安定的に移送することができ、さらにはこのポンプ装置を適用した生体成分測定装置及び人工膵臓装置等の医療用機器の信頼性をより向上させることができる。
この発明の一実施形態の側面図。 前記実施形態の支持体部を一部を切り欠いて示した平面図。 前記実施形態の本体部分を一部を切り欠いて示した平面図。 前記実施形態のステータ支持機構の詳細を示す要部側面断面図。 この発明を人工膵臓装置用の血糖値測定ユニットとして適用した実施形態の概略構成図。 図7の実施形態の本体部分の概略構成図。
以下、この発明の実施形態につき、図面を参照しながら説明する。なお、以下の各図面は実施形態の各部の構成や位置関係を説明するためのものであるので、その表現において必ずしも正規の機械製図法には準拠していない。また、原則として各図につき互いに同一の部分には同一の符号を付して示してある。
図1〜図3は、それぞれこの発明をいわゆるローラポンプとして構成した実施形態の主要構成部分を示している。図において、21はローラポンプ本体の盤面部分(以下、単に「本体」という。)、22は本体21に回転可能に支持したローラディスク、30は流体移送用のチューブ群、41は本体21に対して着脱可能に設けた支持体である。
ローラディスク22は、ポンプ軸23に取り付けた一対のディスク24、24間に、8個のローラ26をその回転中心がポンプ軸23と平行となるように等角度間隔で放射状に配設してなる遊星ローラ機構を構成する。なお、このローラディスク22の構成は請求項3の記載に対応する。
ローラディスク22は本体21の背面側に回転可能に支持してあり、図示しないモータにより回転駆動する。なお、ローラディスク22は21に対して一体的に設ける必要はなく、本体21を着脱可能とする他の機器(例えば後述する人工膵臓装置)の側にローラディスク22を設けた構成とし、その上から盤面となる部分を被せるように取り付けることでローラポンプを構成するような分割構造のものとしてもよい。
ローラ26ないしローラディスク22は、この実施形態における移動押圧部材に相当すいる。ローラ26は、ローラディスク22の回転に伴い、そのピッチ円に相当する円形軌道に沿って移動し、チューブ群30を扱く作用を担っている。
本体21にはローラディスク22の一部が表面側に突出するように開口部27が形成してある。本体21上には、ローラ26の進行方向の前後に位置するように開口部27の近傍にチューブ固定部28、29を設けてある。
チューブ群30は、この場合4チャンネルの流体移送に対応するように4本の弾性材からなるチューブ31a〜31dを備える。これら4本のチューブ31a〜31dは所定の間隔で設けた1対のバインダ部32、33により束ね、複数のチューブをまとめて交換できるようにユニット状のチューブ群を形成している。
1対のバインダ部32,33は、それぞれ前述したチューブ固定部28、29の外側に対向的に係止するように着脱自在に取り付けられる(図1または図3参照)。この取付状態においては、4本のチューブ31a〜31dはそれぞれ自由状態にあり、自身の弾性に基づく張力のみによってローラ26の外周部分に接している。
支持体41は、図2に示したように全体として矩形の平板状であり、その背面つまり前述したローラディスク22と対向する側に、チューブ群30の4本のチューブ31a〜31dと対応するように、4個のステータ42a〜42dを備えている。
各ステータ42a〜42dは、この実施形態における案内部材に相当する。そのローラディスク22との対向面がローラ26の回転軌道に対応する曲率半径を有する円弧状に形成してある。これら4個のステータ42a〜42dはそれぞれ、後述する固定機構を介して支持体41を本体21上に拘束した状態下で、前記円弧面とローラ26との間に挟まれたチューブ31a〜31dに所要の押圧力が作用するように支持体41に変位可能に支持してある。このステータ42a〜42dを支持体41に変位可能に支持する支持装置の詳細については後述する。
また、支持体41には、各ステータ42a〜42dの両側面に位置するように板状のセパレータ43を設けてある。このセパレータ43は隣接するチューブ同士の干渉を防止する仕切りとしての機能と、ポンプ運転状態下でローラ26と接触する部分においてチューブが横方向(ポンプ軸方向)に偏らないように案内する機能とを有する。
この実施形態では、4本のチューブ31a〜31dに個々に対応するように4個のステータ42a〜42dを設けたことにより、各チューブ31a〜31dの仕様(例えば内径、弾性など)が異なる場合においてもそれぞれの仕様に対応して適切な押圧力を付与することが可能になる。その一方、複数のチューブの仕様が互いに同一である場合には、これら同一仕様のチューブ群を共通のステータで同時に押圧するような構成としてもよい。
支持体41は、これを本体21に対して着脱可能である。この場合、本体21上に立設した1対の支持腕部51、51にピン52を介して支持体41の基部を回動可能に支持することで、前述したステータ42a〜42dが、所要の押圧力でチューブ群30を加圧する拘束位置と、前記押圧力を解放してチューブ群30の交換を可能にする解放位置との間で揺動しうるように図り、この開閉動作により本体21に対する支持体41の着脱をなしうるようにしている。
チューブ群30からの反力に抗して支持体41を本体21に対して前述した拘束位置に固定するための固定機構として、この発明では拘束状態にてチューブ群30からの反力の作用方向(図1の矢印Aで示した方向)に対して交差しかつチューブ群30の側面に沿った方向に滑動可能なように前記支持体41にスライダ44を設けている。
スライダ44は、支持体41の上面部を横断する逆U字形ないしはアーチ状をなし、その両端部にはそれぞれ支持体41の側面に沿って垂下する態様で脚部45を備えている。支持体41の両側面にはその長手方向に沿って長穴状の案内溝46を形成してある。両脚部45にはそれぞれ、前記案内溝46に摺動可能に嵌合する2つのピン47a、47bを並列的に備える。このピン47a、47bと案内溝46との係合に基づき、スライダ44は支持体41の上面に沿って平行移動可能に支持される。
両脚部45にはさらに、ピン47bの下方に位置するように第3のピン47cを備える。このピン47cは、本体21上に固定されたカム60に対する従動子となるもので、スライダ44の滑動操作に伴いカム60とのあいだで支持体41の拘束または解放を可能にする。
次に、ステータ42a〜42dを支持体41に変位可能に支持する支持装置の構成について、図4を参照しながら説明する。この支持装置の構成は請求項2の記載に対応する。なお、以下の説明においては、複数のステータ42a〜42dまたは複数のチューブ31a〜31dを代表する名称としてそれぞれ「ステータ42」「チューブ31」を用いることがある。
ステータ42は、図4に示したように、ローラ26と協働して、チューブ31を挟持する。すなわち、ローラポンプにおいては、ローラ26とステータ42とでチューブ31の装着部を構成しており、より詳しくはステータ42の円弧面状の押圧面62とローラ26とでチューブ31を挟持可能となるように、押圧面62がローラ26に対向するように配置してある。
ステータ42には、ローラ26の回転軌跡に沿ってその外表面の一部を囲繞する円弧面状の押圧面62と、後述する変位量規制部材69が挿入される溝部63と、押圧面62が形成された面に対して背面側に形成され、後述する付勢部材67を収容する溝状の収容部64とを有している。複数のステータ42a〜42dは、既述したように支持体41に互いに独立して変位可能なように支持し、ローラ26と協働してそれぞれに対応するチューブ31a〜31dを個々独立に挟持しうるように構成してある。
押圧面62は、チューブ31をステータ42とローラ26とで所定の状態に挟持することができるように、各ローラ26の外接円とほぼ同一の曲率半径を有する曲面を有する凹状に形成してある。すなわち、この押圧面62は、ローラ26の外接円とほぼ同一の曲率半径を有する円筒体の一部である部分円筒状凹部ということができ、押圧面62の前記一方向長さ及び深さ等は、チューブ31の仕様、挟持状態、後述する付勢部材の付勢力等に応じて、適宜に設定することができる。
このステータ42は、前記押圧面62がローラ本体5の円周方向に沿ってその外周面の一部を囲繞するように配置し、かつローラ26と協働してチューブ31を適切に挟持することができるように、前記押圧面62の曲面とローラ26の外表面とが所定の間隙を有するように配置する。すなわち、チューブ31の装着部は所定の間隙を有しており、ここで前記所定の間隙は、チューブ31を径方向に圧縮したときの厚さ、概略的にはチューブ壁厚の約2倍よりも小さければよく、流体の移送量、チューブ31の仕様等に応じて、適宜設定する。
溝部63は、後述するように、ステータ42がチューブ31からの反力が作用する面内にて変位することができるように、その寸法を設定する。詳細には、溝部63は、後述する変位量規制部材69の厚さよりも大ききな高さ及びその挿入量よりも大きな深さとを有し、かつステータ42が必要以上に変位することがなく、所定範囲内での変位のみを許容するような寸法に設定してある。この場合、ステータ42の変位を許容する方向は、基本的にはチューブ42からの反力(図1の矢印Aを参照)が作用する面内にて前記反力の作用方向に沿った方向であればよいが、前述したようにチューブ長手方向に沿った方向にも進退しうるように図ることで、これら略直交する2方向の合成方向へと変位の自由度が高められる。
収容部64は、ステータ42が変位量規制部材69を介して支持体41に支持されたときに、支持体41の底面部63に相対向する位置に形成してある。収容部64は、ステータ42の、チューブ31の長手方向に沿って図った寸法の中心線Csに対して対称となる2箇所の位置に配設してある。このように2つの収容部64を直列に形成してあると、ステータ42をローラ26に対して押圧する押圧力を、前記押圧面62の長手方向の全域にわたってより適切に作用させることが可能となる。この収容部64は、後述する付勢部材67を収容することができる溝状に形成してある。
変位量規制部材69は、一方向に延在する薄板状をなし、長手方向における一方の端縁部が支持体41の固定溝83に挿入固定され、その他方の端縁部がステータ42の溝部63に挿入される。このように、変位量規制部材69は、ステータ42の前記長手方向における前後の延長線上に配置し、変位量規制部材69の端面がステータ42に形成した溝部63の内表面に当接することによって、ステータ42がチューブ31からの反力が作用する面内にて許容量を超えて変位することを防止している。
付勢部材67は、支持体41の底面部63とステータ42の収容部64との間に介装し、その弾性的な付勢力でステータ42をローラ26に対して付勢、押圧する。したがって、付勢部材67はこのように機能する構成であればどのような機械要素を適用してもよく、このローラポンプにおいては例えば金属製のコイルバネを適用している。付勢部材67として金属製のコイルバネを適用すると、一般的にその弾性力は樹脂等に比較して劣化しにくく、ステータ42を押圧する付勢力を長期間にわたって一定に維持することができる。付勢部材67は、ステータ42とローラ26とでチューブ31を押圧挟持することができる付勢力以上の付勢力を有していればよく、その付勢力は、チューブ31の挟持力、押圧変形量及び外径、流体の移送量等に応じて適宜設定する。
このローラポンプは、前記したように、ステータ42を付勢部材67を介して支持体41に支持してあることを特徴の1つとし、図示したように簡潔な構造を有している。
このように構成したローラポンプにおいて、ステータ42は、付勢部材67によって付勢される被付勢方向(図1において矢印Aで示される方向)に付勢部材67の付勢力に従って又は反して、前記被付勢方向に沿って前後進するように変位可能となっている。また、ステータ42は、付勢部材67による前記被付勢方向及びローラディスク22の軸線C方向に対して垂直な方向(図1において矢印Bで示される方向)、換言するとチューブ31の配設方向に、前記付勢部材67が前記垂直方向に変形又は復帰することによって、前記垂直方向に沿って前後進するように変位可能となっている。さらには、ステータ42は、ローラディスク22の軸線C方向に、前記付勢部材67が前記軸線C方向に変形又は復帰することによって、前記軸線C方向に沿って前後進するように変位可能となっている。このように、ステータ42が変位可能になっていると、チューブ31の装着性に優れ、チューブ31の配置位置、ローラ26ないしローラディスク22の配置状態にかかわらず、チューブ31を適切に挟持することができると共に、ローラ26によりチューブ31に局所的に過大な押圧力が作用するのを防止することができる。
このローラポンプを例えば輸液用の医療機器に適用する場合には、チューブ31は、その一端が図示しない輸液貯蔵容器に接続され、その他端が輸液対象者に設けられた輸液注入部材例えばカテーテル(図示しない。)に直接又は他の接続部材例えばジョイント、他のチューブ等を介して接続され、前記一端と前記他端の間の部分がローラポンプの前記装着部に装着固定されて、前記輸液貯蔵容器に貯蔵されている輸液を移送する移送路となる。
前記輸液貯蔵容器は、所定量の輸液を貯蔵した容器であればよく、例えば、所定量の輸液を貯蔵したプラスチック製の輸液バッグ、所定量の輸液を貯蔵したプラスチック製又は金属製の輸液ボトル等が挙げられる。輸液貯蔵容器に貯蔵される輸液は、投与される患者に必要な輸液であればよく、例えば、血液、ブドウ糖、生理食塩水、栄養剤等が挙げられる。このポンプを生体成分測定装置及び人工膵臓装置に適用した実施形態については後に詳述する。
このように構成されるローラポンプの適用例についてさらに説明する。まず、前記構成を有するローラポンプ、チューブ31、所望の輸液が貯蔵された輸液貯蔵容器等を準備する。準備したチューブ31の一方の端部を前記輸液貯蔵容器に接続し、他方の端部を輸液投与対象者に設けられた輸液注入部材に直接又は他の接続部材等を介して接続する。輸液投与対象者に投与する輸液が複数ある場合には、対応するチューブ31それぞれを独立に同様にして接続する。なお、このとき、適用するチューブの仕様は投与する輸液の種類に応じて適宜調整することができ、すべてのチューブが同一の仕様を有していても、それぞれが異なる仕様を有していてもよい。
このようにして接続した各チューブ31を、ローラポンプの筐体内に挿入して、ローラ26とステータ42との間すなわち装着部に、互いに並行となるように、配置する。この状態において、支持体41をローラディスク22に対向する位置に配置固定する。そうすると、ローラ26とステータ42の押圧面62とは前記したように所定の間隙を有するように調整され、複数のチューブ31はそれぞれローラディスク22とステータ42とによって同時に挟持、固定される。このように、複数のチューブ31をワンタッチで所望のように挟持、固定することができる。このとき、ステータ42は、前記のように、前記被付勢方向かつ前記垂直方向に変位可能となっているから、たとえ自由状態においてステータ42の長さ方向における押圧面62の中心線Csとローラディスク22の中心軸Cとがチューブ長手方向に計った位置おいて一致していなくても、ステータ42は適切な位置に変位する。その結果、複数の弾性チューブ31を用いてマルチチャンネル化しても、すべてのチューブ31をそれぞれ押圧面62全体にわたって適切な挟持力で挟持することができ、ローラ26で押圧されるすべてのチューブ31の押圧量が、適用するチューブ31の仕様に応じた最適なものとなり、したがって、各チューブ31内を移送される輸液の移送を安定して行うことができる。
また、このように、すべてのチューブ31をそれぞれ押圧面62全体にわたって適切な挟持力で挟持することができるから、ローラ26によって、チューブ31が必要以上に押圧されることなく、チューブ31に過度の圧縮力が加わることがなくなり、チューブ31の耐久性も向上する。
また、この実施形態のローラポンプは、付勢部材67として金属製のコイルバネを適用しているから、例えばステータを形成する樹脂の弾性力に依存して付勢力を付与するようにしたものに比較して、経時による付勢力の低下が極めて小さく、長期間にわたって当初の付勢力を維持することができると共に、各コイルバネは、収容部64の位置に応じて適切な付勢力を有するコイルバネを選択することができる。その結果、すべてのチューブ31を押圧面62全体にわたって適切な挟持力で長期間挟持することができる。付勢部材67の付勢力を複数のステータ42について個々に調整すれば、それぞれが挟持するチューブ31の仕様が異なる場合においても、付勢部材67の調節次第でチューブの仕様差を吸収して、仕様の異なる複数のチューブを同時に適用することができる。
このようにして弾性チューブ4をローラ26とステータ42とで挟持し、必要に応じプライミングして、ローラポンプの使用準備が完了する。
輸液を患者に投与するには、輸液量等の設定を入力して、ローラポンプのモータを駆動する。そうすると、ローラディスク22が間欠的に又は連続的に回転して、各ローラ26によって押圧変形されたチューブの被押圧凹部が、ローラ26の転動と共にステータ42の押圧面62に沿って移動し、すなわちチューブ31がローラ26によって扱かれる。
このようにしてローラ26の移動によってチューブ31扱かれると、ステータ42の押圧面62にはローラディスク22の回転方向に沿う圧力がかかる。このときステータ42が従来技術のように変位不能に支持されていると前記圧力が分散することなく、チューブ31における特定部分に集中して、この特定部分が過大な押圧力で押圧され、その結果チューブ31がその特定部分にて破損することがある。これに対して、この発明に係るローラポンプは、ローラ26が回転しながらチューブ31が扱かれて、ステータ42の押圧面62にローラディスク22の回転方向に沿う圧力がかかっても、ステータ42は前記垂直方向及び前記付勢方向に変位可能になっているから、この圧力に応じてステータ42が変位して、ローラ26によるチューブ31の押圧力が分散され、弾性チューブ31の特定部分が過大に押圧されることを防止することができる。その結果チューブ31の耐久性が向上する。なお、ステータ42の押圧面62に過大な荷重が作用したとしても、変位量規制部材69によってステータ42の最大変位量が規制されるから、前記荷重が解放されればステータ42は初期位置に速やかに復帰し、チューブ31の耐久性を向上させつつ、ステータ42の機能を保持して、ローラポンプの耐久性を確保することができる。
このようにして、各チューブ31内に充満している各輸液を、患者に必要な量だけ、長期間にわたって安定して移送することができる。
ローラポンプにおいて、ステータ42は、図4に示したように、付勢部材67を介して変位可能に支持体41に支持してあり、支持体41に対して固定的に支持していないから、ローラディスク22の回転による押圧力が付勢部材67に効果的に吸収されて、チューブ31だけでなく、ステータ42及び支持体41にも過度の荷重が作用することがない。したがって、ステータ42及び支持体41の耐久性も向上する。
このように、ローラポンプは、ローラポンプの待機中及び稼動中にステータ42が適切な位置に変位して、押圧面62全体にわたって適切な挟持力でチューブ31を挟持することができ、簡潔な構造であるにもかかわらず、長期間にわたって送液を安定的に行わせることができる。したがって、このローラポンプは、医療用途に特に好適であり、例えば以下に述べるように人工膵臓装置や人工透析装置等の送液ポンプとして特に好適である。
図5及び図6はこの発明を適用した生体成分測定装置に関する実施形態であり、請求項5ないし請求項6の記載に対応するものである。この実施形態に係る生体成分測定装置は、例えば人工膵臓装置に適用される血糖値測定装置として構成され、そのポンプ装置として図1以下に示したローラポンプを備えている。以下の説明において、前記ローラポンプと対応する構成部分を示す符号には、括弧内に図1〜図4で用いた符号を添えて示すことにする。
図5または図6において、2はユニット化された血糖値測定装置(以下「血糖値測定ユニット」という。)であり、基板3、グルコース測定流路4、較正液送液流路5、希釈液送液流路6、混合器7を主要な構成要素としている。
基板3は、軟質塩化ビニール等のシート状材料からなり、ローラ用開口部3A、及び2個の開口部3Bを開口してある。前記ローラ用開口部3Aは、この基板3Aを前記本体21に被せた状態でローラディスク1A(22)が基板3上のチューブ群(詳細は後述する。)に直接当接するように開口してある。他の2個の開口部3Bは、第1流路切替器1B及び第2流路切替器1Cの取付部分である。
グルコース測定流路4は、採取された血液をローラポンプによりコネクタ9iを介してグルコースセンサ4Aに移送させる。この実施形態では、採取された血液を混合器7に移送する血液移送流路4Bと、混合器7により血液と希釈液とが混合されて得られる血液含有試料液をグルコースセンサ4Aに送出する試料液移送流路4Dと、グルコースセンサ4Aにて測定が終了した流体をコネクタ9iを介して排液として移送する排液移送流路4Cとを備える。なお、このグルコース測定流路4を構成する複数の流路のうちローラポンプのローラディスク1A(22)により扱かれる部分が図1または図3に示したチューブ群30に相当する。
コネクタ9iは、試料液移送流路4Dがグルコースセンサ4Aの測定液導入流路8iと接続し、排液移送流路4Cがグルコースセンサ4Aの測定液導出流路8jと接続するようになっている。
血液移送流路4Bの一端にはコネクタ9aを装着し、このコネクタ9aは採血手段例えばカテーテル1Eにおける血液導出流路、例えば血液採取流路の端部に設けられたコネクタと着脱自在に結合できるように形成してある。前記血液移送流路4Bのコネクタ9aを装着した一端は、この基板3の外側に延在する。この血液移送流路4Bの一端部以外の部位は、基板3の表面に他の流路と共に整列させ、その中央部は前記ローラ用開口部3A及びローラディスク1A(22)上を横断するように配置する。
試料液移送流路4Dは、基板3の表面に他の流路と共に整列させる。この試料液移送流路4Dの途中部分は、前記第1流路切替器1Bを介装するために、開口部3Bを横切るように配設する。
この基板3には、さらに排液移送流路4Cを配設する。この排液移送流路4Cは、前記グルコースセンサ4Aで測定済みの液を排液として排液用タンク1Hに導出する流路である。この排液移送流路4Cの一端にはコネクタ9eを装着し、このコネクタ9eは前記排液用タンク1H内に排液を導入する導入管の端部に設けられたコネクタと着脱自在に結合できるように形成してある。排液移送流路4Cのコネクタ9eを装着した一端は、この基板3の外側に延在する。この排液移送流路4Cの一端部以外の部位は、基板3の表面に他の流路と共に整列させてある。また、この排液移送流路4Cの途中部分は、ローラ用開口部3A及びローラディスク1A(22)上を横断するように配置する。
混合器7には、この血糖値測定ユニット2以外の部位、例えば人工膵臓装置本体に装備された希釈液用タンク1Fの希釈液を混合器7に移送する希釈液送液流路6を結合する。
この希釈液送液流路6の一端にはコネクタ9bを装着し、このコネクタ9bは希釈液用タンク1F内の希釈液を導出する希釈液導出流路である導出管の端部に設けられたコネクタと着脱自在に結合できるように形成してある。希釈液送液流路6のコネクタ9bが装着された一端は、この基板3の外側に延在する。この希釈液送液流路6の一端部以外の部位は、基板3の表面に、他の流路と共に整列させ、その中央部はローラ用開口部3A及びローラディスク1A(22)上を横断するように配置し、前記コネクタ9bが結合する一端とは反対側の端部は混合器7に結合する。
第1流路切替器1Bには、この血糖値測定ユニット2以外の部位、例えば人工膵臓装置本体に装備された較正液用タンク1Gの較正液を試料液移送流路4Dに移送する較正液移送流路5を装着する。この較正液移送流路5の一端にはコネクタ9cを結合し、このコネクタ9cは前記較正液を導出する較正液導出流路である導出管の端部に設けられたコネクタと着脱自在に結合できるように形成してある。前記較正液移送流路5のコネクタ9cを装着した一端は、この基板3の外側に延在する。この較正液移送流路5の一端部以外の部位は、基板3の表面に他の流路と共に整列させてある。また、この較正液移送流路5の途中には第2流路切替器1Cを介装する。
第2流路切替器1Cには、第2希釈液移送流路6Aを取り付ける。この第2希釈液移送流路6Aの一端にはコネクタ9dを装着し、このコネクタ9dは前記希釈液用タンク1F内の希釈液例えば緩衝液を導出する第2導出管の端部に設けられたコネクタと着脱自在に結合できるように形成してある。第2希釈液移送流路6Aのコネクタ9dを装着した一端は、この基板3の外側に延在する。この第2希釈液移送流路6Aの一端部以外の部位は、この基板3の表面に他の流路と共に整列させてある。
この基板3には、この血糖値測定ユニット2以外の部位、例えば人工膵臓装置本体に設置される生理食塩水用タンク1D収容されているヘパリン含有の生理食塩水をカテーテル1Eに移送する生理食塩水移送流路10を付設してある。
この生理食塩水移送流路10の一端にはコネクタ9fを装着する。このコネクタ9fは、この血糖値測定ユニット2以外の部位、例えば人工膵臓装置本体に取り付けられた生理食塩水用タンク1D内の生理食塩水を導出する導出管の端部に取り付けられたコネクタと着脱自在に結合できるように形成してある。このコネクタ9fを取り付けた生理食塩水移送流路10の一端は、基板3の外側にまで延在する。またこの生理食塩水移送流路10の他端にはコネクタ9gを装着する。このコネクタ9gは、前記カテーテル1Eに設けられた導入管に取り付けられたコネクタと着脱自在に結合できるように形成してある。このコネクタ9gを取り付けた生理食塩水移送流路10の他端は、基板3の外側にまで延在する。この生理食塩水移送流路10の中央部つまり、基板の外側に延在する一端部及び他端部以外の部位は、基板3の表面に他の流路と共に整列させ、前記ローラ用開口部3A及びローラディスク1A(22)上を横断するように配置する。
次に、この血糖値測定ユニット2を適用した人工膵臓装置においてグルコースを測定する際の作用について説明する。まず人工膵臓装置を作動させるにあたり、人工膵臓装置本体に血糖値測定ユニット2を接続する。具体的には、基板3をポンプ本体(21)に取り付け、その各流路を、それぞれ生理食塩水用タンク1D、カテーテル1E、希釈液用タンク1F、較正液用タンク1G及び排液用タンク1Hに接続し、各流路を第1流路切替器1B及び第2流路切替器1Cにセットする。このセットは、各流路におけるコネクタと血糖値測定ユニット2に付属する流路の末端にあるコネクタとを接続することにより行う。この接続作業後に、図1に示したようにローラポンプの支持体41を本体21上に固定することで、セパレータ43とローラディスク22との間にチューブ群30を挟み込み、ポンプ作動可能な状態とする。このようにして、人工膵臓装置の配管接続作業を完了させる。
このようにして構成した人工膵臓装置のカテーテル1Eを患者の体内に留置する。次いで、ローラポンプを作動させて、生理食塩水用タンク1Dからカテーテル1Eへと生理食塩水を送りこむ。また、このカテーテル1Eにより採血された血液は、カテーテル1E内で生理食塩水と混合される。カテーテル1E内の血液は、ローラポンプのローラディスク1A(22)に扱かれた血液移送流路4B内にて強制的に移送され混合器7に到る。
一方、希釈液が希釈液用タンク1Fから希釈液送液流路6へと送られる。この希釈液はさらに混合器7に送られる。
このとき第1流路切替器1Bは、試料液移送流路4Dに対して較正液移送流路5を不通状態にし、血液移送流路4Bと試料液移送流路4Dとを流通状態にしている。したがって、試料液は、試料液移送流路4D内を流通してコネクタ9iを介してグルコースセンサ4A内に注入される。グルコースセンサ4A内では、試料液中のグルコースが測定される。なお、測定されたグルコースの量のデータは人工膵臓装置本体の制御部に転送される。
一方、測定の終わった試料液は、測定液導出流路8j、コネクタ9i、排液移送流路4Cを通って、ローラディスク1A(22)によりしごかれて、グルコースセンサ4A外へ強制的に排出される。排出された試料液は、排液移送流路4Cを介して排液用タンク1Hに達し、排液用タンク1Hに貯留される。
このようにして、患者のグルコース測定が終了したら、ローラポンプを停止させ、体内に留置されたカテーテル1Eを取り出し、必要により、前記カテーテル及び各流路に存在する患者の血液を排液用タンク1Hに排出した後、基板3(21)の各流路を、それぞれグルコースセンサ4A、生理食塩水用タンク1D、カテーテル1E、希釈液用タンク1F、較正液用タンク1G及び排液用タンク1Hから取り外し、これにより測定作業は完了する。
ところで、前述したところから明らかなように、血糖値測定ユニットではその測定操作において精密を要する送液を安定して行う必要がある。したがって、これをこの発明に係るポンプ装置を備えた生体成分測定装置ないしは人工膵臓装置に適用することにより、その精度及び安定性を確実に高められると共にチューブ交換の際の手間を省いて、その信頼性を大きく向上させることができ、取扱上の簡便性を向上させることができる。
なお、前述した実施形態ではこの発明をローラポンプとして構成した例を示したが、これに限られることなく、この発明は、並列的に配した複数のチューブを移動押圧部材と案内部材との間に挟みこみ、移動押圧部材によりチューブを扱く動作により流体移送作用を得るようにしたポンプ装置一般に適用可能であって、何れの場合も前述した作用効果を期待することができるものである。また、この発明の適用対象となる生体成分測定装置は、前述した血糖値測定のための機器に限られるものではなく、複数チャンネルでの流体移送が必要な種々の装置に適用して同様の作用効果を期待することができるものである。
さらに、実施形態では押圧部材であるステータを弾性的に付勢する部材としてコイルスプリングを例示したが、付勢部材としてはこれに限られることなく、例えばリーフスプリングやゴムなど種々の構造または材質のものを適用することができ、またその設ける位置や個数が限定されることもない。さらに、このような付勢部材として、チューブからの反力に抗する方向以外の方向、例えばステータの長手方向の変位に対して付勢力を発揮するようなものを付加的に適用してもよい。
1A、22 ローラディスク
21 ローラポンプの本体(盤面部分)
23 ポンプ軸
24 ディスク
26 ローラ(移動押圧部材)
3A、27 開口部
28,29 チューブ固定部
3 血糖値測定ユニットの基板
30 チューブ群
31a、31b、31c、31d チューブ
32、33 バインダ部
41 支持体
42a、42b、42c、42d ステータ(案内部材)
43 セパレータ
44 スライダ
45 スライダの脚部
46 案内溝
47a、47b、47c ピン
51 支持腕部
52 ピン
60 カム
61 カム面
62 ステータの押圧面
63 支持体の底面部
64 収容部
67 付勢部材(コイルバネ)
69 規制部材
83 固定溝
1B 第1流路切替器
1C 第2流路切替器
1D 生理食塩水用タンク
1E カテーテル
1F 希釈液用タンク
1G 較正液用タンク
1H 排液用タンク
2 血糖値測定ユニット(生体成分測定装置)
3B 開口部
4 グルコース測定流路
4A グルコースセンサ
4B 血液移送流路
4C 排液移送流路
4D 試料液移送流路
5 較正液送液流路
6 希釈液送液流路
7 混合器
8i 測定液導入流路
8j 測定液導出流路
9a、9b、9c、9d、9e,9f,9g,9h,9i コネクタ
10 生理食塩水移送流路

Claims (6)

  1. 内部を液体が流通する弾力性を有する複数のチューブをポンプ本体の盤面に沿って並列的に配設すると共に、前記盤面の裏面側にてチューブ長手方向に沿って所定の軌道上を移動する移動押圧部材と、この移動押圧部材と対向して移動押圧部材との間に前記チューブを挟み込む案内部材とを備え、前記移動押圧部材と案内部材とで挟み込んだチューブの圧縮部分を移動押圧部材の移動に伴いチューブ長手方向に移動させることにより流体の吸入及び吐出作用を行わせるようにしたポンプ装置において、
    前記複数のチューブに対応する案内部材を、前記本体に対して着脱可能な支持体に、移動押圧部材との間に挟み込んだチューブからの反力が作用する面内に沿って変位可能に支持すると共に、前記反力に抗して案内部材を移動押圧部材の方向に弾性的に付勢する付勢部材を設けたことを特徴とするポンプ装置。
  2. 前記案内部材は、案内部材のチューブ長手方向の一端部と他端部のそれぞれに形成した溝部と、この溝部と嵌合して前記反力が作用する面内での案内部材の変位量を規制する規制部材とを備えた支持装置を介して支持体に支持してなることを特徴とする請求項1に記載のポンプ装置。
  3. 前記移動押圧部材は、チューブを押圧する複数のローラを回転軸の周囲に放射状に配設してなる遊星ローラ機構からなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のポンプ装置。
  4. 前記付勢部材は、案内部材のチューブ長手方向の一端側と他端側の少なくとも2箇所に配設したコイルスプリングからなることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載のポンプ装置
  5. 前記請求項1から請求項4の何れか1つに記載のポンプ装置を生体成分を含む流体の移送装置として備えてなることを特徴とする生体成分測定装置。
  6. 前記請求項5に記載の生体成分測定装置を血糖値測定装置として備えてなることを特徴とする人工膵臓装置。
JP2009107485A 2009-04-27 2009-04-27 ポンプ装置、生体成分測定装置及び人工膵臓装置 Active JP5555447B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009107485A JP5555447B2 (ja) 2009-04-27 2009-04-27 ポンプ装置、生体成分測定装置及び人工膵臓装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009107485A JP5555447B2 (ja) 2009-04-27 2009-04-27 ポンプ装置、生体成分測定装置及び人工膵臓装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010255550A true JP2010255550A (ja) 2010-11-11
JP5555447B2 JP5555447B2 (ja) 2014-07-23

Family

ID=43316724

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009107485A Active JP5555447B2 (ja) 2009-04-27 2009-04-27 ポンプ装置、生体成分測定装置及び人工膵臓装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5555447B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2015033940A1 (ja) * 2013-09-03 2017-03-02 株式会社メディネット 送液システム

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5280507A (en) * 1975-12-22 1977-07-06 Miles Lab Peristaltic pumps
JPS62243980A (ja) * 1986-04-12 1987-10-24 フアイソンズ・ピーエルシー 蠕動ポンプ
JPH0414783U (ja) * 1990-05-25 1992-02-06
JP2006130306A (ja) * 2004-10-05 2006-05-25 Nikkiso Co Ltd 生体成分測定ユニット、生体成分測定ユニット包装体、医療支援器具キット及び医療支援器具キット包装体
JP2007296327A (ja) * 2006-04-05 2007-11-15 Nikkiso Co Ltd 生体成分測定ユニット、生体成分測定ユニット包装体、医療支援器具キット及び医療支援器具キット包装体

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5280507A (en) * 1975-12-22 1977-07-06 Miles Lab Peristaltic pumps
JPS62243980A (ja) * 1986-04-12 1987-10-24 フアイソンズ・ピーエルシー 蠕動ポンプ
JPH0414783U (ja) * 1990-05-25 1992-02-06
JP2006130306A (ja) * 2004-10-05 2006-05-25 Nikkiso Co Ltd 生体成分測定ユニット、生体成分測定ユニット包装体、医療支援器具キット及び医療支援器具キット包装体
JP2007296327A (ja) * 2006-04-05 2007-11-15 Nikkiso Co Ltd 生体成分測定ユニット、生体成分測定ユニット包装体、医療支援器具キット及び医療支援器具キット包装体

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2015033940A1 (ja) * 2013-09-03 2017-03-02 株式会社メディネット 送液システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP5555447B2 (ja) 2014-07-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU2606692C2 (ru) Линейный перистальтический насос
US9433556B2 (en) Multi-vial dispensing
CN101336343B (zh) 滚柱泵
US8137314B2 (en) Infusion medium delivery device and method with compressible or curved reservoir or conduit
CN102835007B (zh) 马达组装传感器捕获系统和方法
JP5555447B2 (ja) ポンプ装置、生体成分測定装置及び人工膵臓装置
CN104912781B (zh) 管固定件和管式泵
US9314791B2 (en) Microfluidic system
US20120294742A1 (en) Peristaltic pump devices, methods, and systems
JP2013245665A (ja) マルチチューブポンプ、定量サンプリング装置、および生体成分測定装置
CN108697854B (zh) 药液注射装置
EP3483441B1 (en) Peristaltic tube pump
JP5306785B2 (ja) ポンプ装置、生体成分測定装置及び人工膵臓装置
JP6512822B2 (ja) チューブポンプ
JP4552796B2 (ja) 医療用ローラポンプ
US20210361860A1 (en) Occlusion force reduction through multi-directional tolerance control
CN114007668B (zh) 用于输注泵的静音泵送机构
EP4094835B1 (en) Biological test cassettes and medical test systems
JP7236071B2 (ja) 輸液カートリッジ
CN219070575U (zh) 穿刺针导向组件及穿刺针自动进针装置
CN221281043U (en) Biological detection device and biological detection platform
CN220357076U (zh) 液体参数测量平台、液体装载盒、运动装置
US20220258158A1 (en) Peristaltic pump and analyzer for testing a sample
US20190323496A1 (en) Hose manifold device for a peristaltic pump device
JP5830499B2 (ja) 生体成分測定装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD05 Notification of revocation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7425

Effective date: 20110207

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120306

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130307

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130315

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130510

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131108

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131219

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140523

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140602

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5555447

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250