JP2010252151A - 再生装置、及び同期再生方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】HRD情報を持たないH.264/AVCストリームの復号処理において、復号ピクチャを遅延なく適切な表示タイミングで出力することである。
【解決手段】本発明にかかる再生装置は、入力された多重化ストリームから映像データを分離すると共に、多重化ストリームから分離された映像データに対応するPTS値、DTS値、及びSTC値を抽出する分離部1と、映像データを記憶する第1のピクチャバッファ(CPB)2と、第1のピクチャバッファ2に記憶されている映像データを復号する復号部3と、復号部により復号された映像データを記憶する第2のピクチャバッファ(DPB)4と、映像データのPTS値、DTS値、及びSTC値に基づき、第2のピクチャバッファ4から出力される復号された映像データの出力を制御する表示制御部7と、を有する。
【選択図】図1
【解決手段】本発明にかかる再生装置は、入力された多重化ストリームから映像データを分離すると共に、多重化ストリームから分離された映像データに対応するPTS値、DTS値、及びSTC値を抽出する分離部1と、映像データを記憶する第1のピクチャバッファ(CPB)2と、第1のピクチャバッファ2に記憶されている映像データを復号する復号部3と、復号部により復号された映像データを記憶する第2のピクチャバッファ(DPB)4と、映像データのPTS値、DTS値、及びSTC値に基づき、第2のピクチャバッファ4から出力される復号された映像データの出力を制御する表示制御部7と、を有する。
【選択図】図1
Description
本発明は再生装置及び同期再生方法に関し、特にH.264/AVC(Advanced Video Coding)形式により圧縮された圧縮画像データを復号する再生装置及び同期再生方法に関する。
近年のデジタル技術の発展に伴い、デジタルテレビジョン放送、HDD/DVDレコーダ、デジタルビデオカメラ、携帯電話、ゲーム機等の多様な分野で高画質な動画像が求められるようになった。高画質な動画像を少ないデータ量で伝送するためには、圧縮符号化技術が不可欠である。その動画圧縮符号化規格の一つであるH.264/AVC規格は、従来方式であるMPEG−2よりも高い圧縮効率を実現しており、携帯電話などの低ビットレート用途から、高精細テレビジョン放送の高ビットレート用途に至るまで幅広く利用されるようになった。
H.264/AVC規格で圧縮されたデジタルストリームが多様な用途や環境で使用されるようになるに伴い、H.264/AVC規格における符号化が多様な形態を示すようになった。H.264/AVC規格は、デジタルストリームの復号や、復号したピクチャを表示するために使用されるヘッダ情報をどのような形態で符号化するかについて規定している。しかし、その各ヘッダ情報をデジタルストリームに付加するか否かに関しては自由度が高い。そのため、多様なH.264/AVCデジタルストリームが作成されるようになった今日においてH.264/AVC規格には則している情報であっても、復号制御や表示用出力制御の視点で見ると情報が不足し、制御上の判断が難しいケースが発生することが想定される。このようなケースにおいて、H.264/AVC規格で規定されていない諸情報も駆使し、かつ規格の思想に反しない方法で適切に制御する手法を持つ復号機器が、品質的にはスタンダードとして評価される傾向にある。
H.264/AVC規格では、デコーダに正しくデジタルビットストリーム(ストリーム)を復号させるために、デコーダの振る舞いを仮想的にモデル化した仮想デコーダという概念が導入されている。H.264/AVC標準が規定する仮想デコーダ・モデルは、HRD(Hypothetical Reference Decoder)と呼ばれている(非特許文献1:Annex C Hypothetical reference decoder 参照)。
HRDでは、CPB(Coded Picture Buffer:符号化ピクチャバッファ)とDPB(Decoded Picture Buffer:復号ピクチャバッファ)の二つのバッファが規定されている。CPBは、デコーダに入力される前のストリームを保存するバッファであり、DPBは、デコーダにより復号されたピクチャを表示するまでの間、蓄積しておくバッファである。H.264/AVCのストリームは、まずCPBに入力され、ストリーム内のピクチャの境界を示す各アクセスユニット(映像エレメンタリストリーム中の情報をピクチャ単位にまとめた一区切り)のデータは、CPBリムーバルタイム(CPB removal time)で指定された時刻にCPBから瞬時に取り出され、復号される。
復号されたピクチャは、CPBリムーバルタイムにDPBに入力され、蓄積される。DPBに蓄積されたピクチャは、DPBアウトプットタイム(DPB output time)で指定された時刻、もしくは参照用に使用しないとされた("参照不使用"とDPB内でマーキングされた)タイミングにDPBから出力される(非特許文献1:"Storage and marking of a reference decoded picture into the DPB" 参照)。したがって、H.264/AVCのデコーダのDPBからの出力タイミング制御は、このDPBアウトプットタイムの情報により制御することが適切であるといえる。
図7は、上記で説明したHRDを踏襲したビデオ同期再生装置の構成図である。図7において、多重分離部101は、入力された多重化ストリームから映像エレメンタリストリーム(映像ES)を分離し、当該分離された映像エレメンタリストリームをビデオデコーダに供給する。また、多重分離部101は、多重化ストリームから当該分離された映像エレメンタリストリームに対応するDTS(Decoding Time Stamp:復号時刻タイムスタンプ)情報、PTS(Presentation Time Stamp:プレゼンテーションタイムスタンプ)情報、STC(System Time Clock:システムタイムクロック)情報を抽出し、ビデオデコーダおよびAV同期制御部に供給する。
CPB102は入力された映像エレメンタリストリームの各アクセスユニットを画像復号部103に入力する。画像復号部103は、入力された映像エレメンタリストリームの圧縮情報を復号する。また、画像復号部103は、復号されたピクチャデータ(復号ピクチャ)をDPB104に与える。また、復号したピクチャに対する情報(復号ピクチャタイプ、POC(Picture Order Count:ピクチャの表示順序)、DPB出力ステータス(DPB104からの出力の有無を示すステータス)等)もDPB104に与える。
DPB104は、入力された復号ピクチャを蓄積するとともに、DPB内の復号ピクチャを表示順でAV同期制御部105へ出力する。AV同期制御部105は、入力されたPTS情報とそれに対応する復号ピクチャをSTC情報による現在時刻に達した段階で表示出力部106へ出力する。表示出力部106は、復号ピクチャを表示装置107に表示する。
図8のフローチャートは、かかる構成において、DPB104内にある復号ピクチャをAV同期制御部105へ出力するタイミングの判定処理を示す。まず、DPB内にあるフレーム保存領域(DPBサイズ)全てに復号ピクチャが蓄積されているかを確認する(S101)。DPBサイズ分全てに復号ピクチャが蓄積されていて、新たに空のフレーム保存領域が必要な場合は、DPB104で、復号ピクチャを出力して空きメモリを確保するバンピング処理が働き、ピクチャ出力制御を行う(S102:非特許文献1: Annex C Hypothetical reference decoder " "Bumping" process " 参照)。
バンピング処理(S102)では、DPB中の復号ピクチャのなかで、まだ出力していない(つまり、"出力用に必要"にマーク付けされている)最も小さいPOC値を持つ復号ピクチャが、DPBから出力される(非特許文献1:"Storage and marking of a reference decoded picture into the DPB" 参照)。そして、この順序は表示順となり、AV同期制御部105に表示用ピクチャとして送られる。
このピクチャは出力済み(つまり、"出力用に不要"にマーク付けされている)となり、さらに参照に使用しない場合、DPBから除去され、DPB保存領域の占有量が1減少する(非特許文献1: "Storage and marking of a reference decoded picture into the DPB" 参照)。ピクチャDPB保存領域全てに復号ピクチャが蓄積されていない場合は、出力ピクチャ処理は行われない。
さらに、画像復号部103でH.264/AVC規格のヘッダ情報であるSEI(Supplemental Enhancement Information:ストリームの復号処理に直接関係のない、補足的な付加情報)のうちの一つであるピクチャタイミングSEI(Picture timing SEI)内のdpb_output_delay(DPBアウトプットタイムを計算するために使用されるシンタックス)が存在するかを確認する(S103)。
このシンタックスが存在する場合は、H.264/AVCの規格書(非特許文献1:Annex C Hypothetical reference decoder 参照)に記載されているdpb_output_delayを使用したDPBからの復号ピクチャ出力制御が行われ(S104)、出力された復号ピクチャはAV同期制御部105に表示用ピクチャとして送られる。
H.264/AVC規格書 ITU−T Rec. H.264 ISO/IEC 14496−10:2005(E) Rec. H.264(E)
AVCビデオデータ伝送方式 ISO/IEC 13818−1:2007(E)
しかしながら、H.264/AVC 規格上、ストリームが持つ情報だけではピクチャの出力タイミングを判断できない場合が考えられ、適切な表示タイミングでピクチャを出力できないという問題が起こり得る。前述のとおり、HRDの動作に関する情報の中で、DPBからのピクチャ出力タイミングを示す情報はピクチャタイミングSEIにより伝送されるが、このSEI自体を伝送することは規格上必須ではないため、HRDのピクチャ出力タイミングの情報が伝達されない場合が考えられる(非特許文献1: Annex D Supplemental enhancement information "Picture timing SEI message semantics" 参照)。
この場合の出力タイミングの決定は、結果的にバンピング処理によって行われることになる。ただし、このバンピング処理による出力タイミングの決定は、あくまで復号のプロセス上で発生するタイミングであり、厳密にDPBからの出力タイミングを規定しているわけではないため、HRDに準拠していると断定できない。したがって、このバンピング処理だけではDPBからの出力タイミングが遅れ、ピクチャの表示出力タイミングの遅延につながる可能性がある。
また、AVCビデオデータの伝送方式(非特許文献2 "T-STD extensions"参照)には、もしH.264/AVCの映像エレメンタリストリームが、アクセスユニットのCPB取り出し時間とDPB取り出し時間を決定するために不充分な情報しか提供しない場合は、そのアクセスユニットに対応するPTS、DTSからCPB、およびDPB取り出し時間を決定しなければならないと記載されているが、その具体的方法については記載されていない。
図9は、各アクセスユニットがDTS時間に復号を開始し、かつdpb_output_delay が存在しない場合における、バンピング処理のみによるDPBピクチャ出力の状態遷移の一例を示す図である。
図9のタイミング111では、カレントピクチャ(最新の復号ピクチャ)のB1ピクチャがSTC値(=2)のタイミングで復号が完了している。この時、IDR0ピクチャと、P3ピクチャの2ピクチャがDPBに蓄積されているが、DPBサイズ(4ピクチャ)分まで蓄積されていないため、バンピング処理は働かずに表示出力ピクチャは存在しない。この場合、B1ピクチャのPTS値(=2)は、STC値(=2)と同値にもかかわらず、表示出力されないことになる。
図9のタイミング112では、カレントピクチャのB2ピクチャがSTC値(=3)のタイミングで復号が完了している。この時、IDR0ピクチャ、P3ピクチャ、B1ピクチャの3ピクチャがDPBに蓄積されているが、DPBサイズ(4ピクチャ)分まで蓄積されておらずバンピング処理は働かないため、表示出力ピクチャは存在しない。この場合、B2ピクチャのPTS値(=3)は、STC値(=3)と同値にもかかわらず、表示出力されないことになる。
図9のタイミング113では、カレントピクチャのP6ピクチャがSTC値(=4)のタイミングで復号が完了している。この時、IDR0ピクチャ、P3ピクチャ、B1ピクチャ、B2ピクチャの4ピクチャがDPBに蓄積されている。この場合、DPBサイズ(4ピクチャ)分までピクチャ蓄積したためバンピング処理が働き、蓄積されているピクチャのうち、DPB出力ステータスが"出力必要"(="出力用に必要")で、かつ最も小さいPOC値を持つIDR0ピクチャが表示出力される。IDR0ピクチャの持つPTS値は1だが、STC=4のタイミングで表示されることになるため、IDR0ピクチャの表示タイミングは遅延したことになる。
図9のタイミング114では、カレントピクチャのB4ピクチャがSTC値(=5)のタイミングで復号が完了している。この時、IDR0ピクチャが表示ピクチャとして出力されたため、その空領域にP6ピクチャが登録される(この場合、IDR0ピクチャは"参照不使用"のピクチャであるとする)。それに加えてP3ピクチャ、B1ピクチャ、B2ピクチャの4ピクチャがDPBに蓄積されている。この場合、DPBサイズ(4ピクチャ)分までピクチャが蓄積されたためバンピング処理が働き、蓄積されているピクチャのうち、DPB出力ステータスが"出力必要"で、かつ最も小さいPOC値を持つB1ピクチャが表示出力される。B1ピクチャの持つPTS値は2だが、STC=5のタイミングで表示されることになり、B1ピクチャの表示タイミングは遅延したことになる。
このように、HRD情報を持たない場合には出力タイミングの決定は結果的にバンピング処理により行なわれる。しかし、このバンピング処理だけではDPBからの出力タイミングが遅れ、ピクチャの表示出力タイミングの遅延につながる。よって、HRD情報を持たないH.264/AVCストリームの復号処理において、復号ピクチャを遅延なく適切な表示タイミングで出力する技術が必要となる。
本発明にかかる再生装置は、入力された多重化ストリームから映像データを分離すると共に、当該多重化ストリームから当該分離された映像データに対応するPTS値、DTS値、及びSTC値を抽出する分離部と、前記映像データを記憶する第1のピクチャバッファと、前記第1のピクチャバッファに記憶されている前記映像データを復号する復号部と、前記復号部により復号された前記映像データを記憶する第2のピクチャバッファと、前記映像データの前記PTS値、前記DTS値、及び前記STC値に基づき、前記第2のピクチャバッファから出力される前記復号された映像データの出力を制御する表示制御部と、を有する。
本発明にかかる再生装置では、H.264/AVC規格によるHRD情報が不在であることにより表示タイミング制御が不可能な状況であっても、表示制御部を用いてPTS値、DTS値による表示タイミング制御を行うことによって、DPBの符号化ピクチャの出力タイミングの判断処理を可能としている。これにより、符号化ピクチャの表示出力タイミングの遅延を軽減することが可能となる。
本発明にかかる同期再生方法は、入力された多重化ストリームから映像データを分離すると共に、当該多重化ストリームから当該分離された映像データに対応するPTS値、DTS値、及びSTC値を抽出し、前記映像データを第1のピクチャバッファに記憶し、前記第1のピクチャバッファに記憶されている映像データを復号し、前記復号された前記映像データを第2のピクチャバッファに記憶し、前記映像データの前記PTS値、前記DTS値、及び前記STC値に基づき、前記第2のピクチャバッファから出力される前記復号された映像データの出力を制御する。
本発明にかかる同期再生方法では、H.264/AVC規格によるHRD情報が不在であることにより表示タイミング制御が不可能な状況であっても、PTS値、DTS値を用いて表示タイミング制御を行うことによって、DPBの符号化ピクチャの出力タイミングの判断処理を可能としている。これにより、符号化ピクチャの表示出力タイミングの遅延を軽減することが可能となる。
本発明により、HRD情報を持たないH.264/AVCストリームの復号処理において、復号ピクチャを遅延なく適切な表示タイミングで出力することが可能な再生装置及び同期再生方法を提供することができる。
実施の形態1.
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の実施の形態1にかかる再生装置(ビデオ同期再生装置)を示す図である。ビデオ同期再生装置には、ビデオ、オーディオが多重化されたストリームから映像エレメンタリストリーム入力を受け取り、復号したピクチャの同期再生を行う。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の実施の形態1にかかる再生装置(ビデオ同期再生装置)を示す図である。ビデオ同期再生装置には、ビデオ、オーディオが多重化されたストリームから映像エレメンタリストリーム入力を受け取り、復号したピクチャの同期再生を行う。
多重分離部(分離部)1は、入力された多重化ストリームから映像データ(映像エレメンタリストリーム:映像ES)を分離し、当該分離された映像エレメンタリストリームをビデオデコーダに供給する。また、多重分離部(分離部)1は、多重化ストリームから当該分離された映像エレメンタリストリームに対応するDTS(Decoding Time Stamp:復号時刻タイムスタンプ)情報、PTS(Presentation Time Stamp:プレゼンテーションタイムスタンプ)情報、STC(System Time Clock:システムタイムクロック)情報を抽出し、ビデオデコーダに供給する。本実施の形態にかかるビデオ同期再生装置では、ビデオデコーダに供給された各情報はPTS表示制御部(表示制御部)7にも送られる。
CPB(第1のピクチャバッファ)2は入力された映像エレメンタリストリームの各アクセスユニットを画像復号部(復号部)3に入力する。画像復号部3は、入力された映像エレメンタリストリームの圧縮情報を復号する。また、画像復号部3は、復号されたピクチャデータ(復号ピクチャ)をDPB(第2のピクチャバッファ)4に与える。また、本実施の形態にかかるビデオ同期再生装置では、DPB4へ入力した復号ピクチャに対する情報(復号ピクチャ情報)をPTS表示制御部7にも与える。
PTS表示制御部7は、多重分離部1により取得した多重化ストリーム中のPTS、DTS、STC、およびDPBに存在する復号ピクチャ情報(画像復号部3から取得)を入力し、その情報から判断した表示出力ピクチャ情報を出力する。
DPB4は、画像復号部3から送られた復号ピクチャを蓄積するとともに、PTS表示制御部7からの表示出力ピクチャ情報に基づきDPB内の復号ピクチャをAV同期制御部5へ出力する。AV同期制御部5は、入力されたPTS情報、STC情報に基づき復号ピクチャを表示出力部6へ出力する。表示出力部6は、復号ピクチャを表示装置8に表示する。
図2は本実施の形態にかかる再生装置のDPB4からのピクチャ出力タイミングの判定処理のフローを示す図である。
図2に示すように、まず、DPB内にあるフレーム保存領域(DPBサイズ)全てに復号ピクチャが蓄積されているかを確認する(S1)。DPBサイズ分全てに復号ピクチャが蓄積されていて、新たに空のフレーム保存領域が必要な場合は、DPBから復号ピクチャを出力して空きメモリを確保するバンピング処理が働く。これにより、DPBからのピクチャ出力制御が行なわれる(S2)。
図2に示すように、まず、DPB内にあるフレーム保存領域(DPBサイズ)全てに復号ピクチャが蓄積されているかを確認する(S1)。DPBサイズ分全てに復号ピクチャが蓄積されていて、新たに空のフレーム保存領域が必要な場合は、DPBから復号ピクチャを出力して空きメモリを確保するバンピング処理が働く。これにより、DPBからのピクチャ出力制御が行なわれる(S2)。
バンピング処理(S2)では、DPB中の復号ピクチャのなかで、まだ出力していない(つまり、"出力用に必要"にマーク付けされている)最も小さいPOC値を持つ復号ピクチャが、DPBから出力される。そして、この順序は表示順となり、AV同期制御部5に表示用ピクチャとして送られる。
このピクチャは出力済み(つまり、"出力用に不要"にマーク付けされている)となり、さらに参照に使用しない場合、DPBから除去され、DPB保存領域の占有量が1減少する。ピクチャDPB保存領域全てに復号ピクチャが蓄積されていない場合は、出力ピクチャ処理は行われない。
さらに、画像復号部3でH.264/AVC規格のヘッダ情報であるSEI(Supplemental Enhancement Information:ストリームの復号処理に直接関係のない、補足的な付加情報)のうちの一つであるピクチャタイミングSEI(Picture timing SEI)内のdpb_output_delay(DPBアウトプットタイムを計算するために使用されるシンタックス)が存在するかを確認する(S3)。
このシンタックスが存在する場合は、H.264/AVCの規格書(非特許文献1:Annex C Hypothetical reference decoder 参照)に記載されているdpb_output_delayを使用したDPBからの復号ピクチャ出力制御が行われ(S4)、出力された復号ピクチャはAV同期制御部5に表示用ピクチャとして送られる。
そして、多重分離部1で復号ピクチャに対応するPTS、DTS情報を取得しているかを確認し(S5)、PTS、DTS情報が存在する場合はPTS、DTSによる復号ピクチャ出力処理(S6)を行う。復号ピクチャに対応するPTS、DTS情報が存在しない場合、PTS、DTSによる復号ピクチャ出力処理は行わない。
図3はPTS表示制御部7における表示出力ピクチャ判断処理のフローチャートである。まず、CPBのアクセスユニット(AU)に対応するDTSが、STCと同時刻になったとき、アクセスユニットのピクチャの復号を開始する(S11、S12)。次に、復号が完了したピクチャをDPB内に表示出力候補ピクチャとして登録する(S13)。そして、表示可能時刻を計算する(S14)。ここで表示可能時刻とは、DPB内の表示出力候補ピクチャが持つPTSとの比較対象になる基準時刻のことであり、現復号ピクチャの復号開始タイミング(そのピクチャの復号タイムスタンプ(DTS))を表示可能時刻として解釈する。
次に、表示出力候補のピクチャがDPB内にあるか判断する(S15)。ここで表示出力候補ピクチャとは、現復号ピクチャの復号開始のタイミングにおいてDPB内の復号ピクチャのうち最初に表示すべきピクチャである。表示出力候補ピクチャはDPB内の復号ピクチャ情報を用いて、DPB内の最小のPTSを持ち、且つ表示出力していない(ただし、現在復号中のカレントピクチャは表示ピクチャ候補に含めない)ものを表示出力候補ピクチャと判断する。
S15において表示出力候補ピクチャがDPB内に存在すると判断された場合、表示出力候補のピクチャが持つPTSが表示可能時刻以下であるか否か(PTS≦表示可能時刻)に基づき、表示出力候補ピクチャが表示出力可能か判断する(S16)。そして、S16において表示出力候補のピクチャが持つPTSが表示可能時刻以下であると判断された場合、表示出力候補ピクチャの表示出力をする(S17)。このとき、表示出力したピクチャは表示出力済みとする("出力用に不要"とDPB内でマーキングする)。また、DPB内に STC以下の表示出力候補ピクチャが複数あれば、それらのピクチャも同様に出力する。
図4は、バンピング処理にPTS表示制御部7による処理を加えた場合のDPBの状態遷移の一例を示す図である。このとき、各アクセスユニットはDTS時間に復号を開始し、かつdpb_output_delayは存在しない。
図4のタイミング11では、カレントピクチャ(最新の復号ピクチャ)のB1ピクチャがSTC値(=2)のタイミングで復号が完了している。この時、IDR0ピクチャと、P3ピクチャの2ピクチャがDPBに蓄積されているが、DPBサイズ(4ピクチャ)分まで蓄積されていないため、バンピング処理は働かない。ただし、PTS表示制御部7の判別処理により、"IDR0ピクチャのPTS(=1)≦表示可能時刻(B1ピクチャのDTS=2)"が真で、かつDPB出力ステータスが"出力必要"で、かつ最も小さいPOC値を持つIDR0ピクチャが表示出力される。
つまり、このタイミング11で、背景技術にかかる図9のタイミング113で表示出力ピクチャとして選出されたIDR0ピクチャが表示出力される。この結果、IDR0ピクチャは背景技術の図9のタイミング113よりも早いタイミングで出力される。
図4のタイミング12では、カレントピクチャのB2ピクチャがSTC値(=3)のタイミングで復号が完了している。この時、IDR0ピクチャ、P3ピクチャ、B1ピクチャの3ピクチャがDPBに蓄積されているが、DPBサイズ(4ピクチャ)分まで蓄積されておらずバンピング処理は働かない。ただし、PTS表示制御部7の判別処理により、"B1ピクチャのPTS(=2)≦表示可能時刻(B2ピクチャのDTS=3)"が真で、かつDPB出力ステータスが"出力必要"で、かつ最も小さいPOC値を持つB1ピクチャが表示出力される。この結果、B1ピクチャは背景技術の図9のタイミング114よりも早いタイミングで出力される。
図4のタイミング13では、カレントピクチャのP6ピクチャがSTC値(=4)のタイミングで復号が完了している。この時、IDR0ピクチャ、P3ピクチャ、B1ピクチャ、B2ピクチャの4ピクチャがDPBに蓄積されており、その中で、P3ピクチャとB2ピクチャが出力候補ピクチャとなる。この場合、DPBサイズ(4ピクチャ)分までピクチャが蓄積されているためバンピング処理が働き、蓄積されているピクチャのうち、DPB出力ステータスが"出力必要"で、かつ最も小さいPOC値を持つB2ピクチャが表示出力される。
図4のタイミング14では、カレントピクチャのB4ピクチャがSTC値(=5)のタイミングで復号が完了している。この時IDR0ピクチャが表示ピクチャとして既に出力され、DPB出力ステータスが"出力不要"となっているため、バンピング処理によりIDR0ピクチャを空領域にしてP6ピクチャが登録される(この場合、IDR0ピクチャは"参照不使用"のピクチャであるとする)。それに加えてP3ピクチャ、B1ピクチャ、B2ピクチャの4ピクチャがDPBに蓄積されている。そして、この中で、P3ピクチャが出力候補ピクチャとなる。
この場合、DPBサイズ(4ピクチャ)分までピクチャが蓄積されているため、バンピング処理が働き、蓄積されているピクチャのうち、DPB出力ステータスが"出力必要"で、かつ最も小さいPOC値を持つP3ピクチャが表示出力ピクチャとして選出される。
以上で説明したように、本実施の形態にかかる再生装置では、H.264/AVC規格によるHRD情報が不在であることにより表示タイミング制御が不可能な状況であっても、PTS表示制御部7を用いてPTS、DTS値による表示タイミング制御を行うことによって、DPBの符号化ピクチャの出力タイミングの判断処理を可能としている。これにより、背景技術で問題となっていた符号化ピクチャの表示出力タイミングの遅延を軽減することが可能となる。
実施の形態2.
次に、本発明の実施の形態2にかかる再生装置(ビデオ同期再生装置)について説明する。実施の形態1にかかる再生装置では、背景技術にかかる再生装置よりも各表示ピクチャの出力タイミングを早くし遅延を軽減することが可能となった。しかし、各表示ピクチャを適切な表示タイミング(PTS値とSTC値が同値)で表示するということは実現していなかった。
次に、本発明の実施の形態2にかかる再生装置(ビデオ同期再生装置)について説明する。実施の形態1にかかる再生装置では、背景技術にかかる再生装置よりも各表示ピクチャの出力タイミングを早くし遅延を軽減することが可能となった。しかし、各表示ピクチャを適切な表示タイミング(PTS値とSTC値が同値)で表示するということは実現していなかった。
つまり、実施の形態1で説明した図4のタイミング11では、IDR0ピクチャの表示タイミング(PTS=1)は、ストリームの期待する表示時間(STC=2)よりも遅延していた(IDR0 PTS<STC)。同様に、タイミング12では、B1ピクチャの表示タイミング(PTS=2)は、ストリームの期待する表示時間(STC=3)よりも遅延していた(B1 PTS<STC)。同様に、タイミング13では、B2ピクチャの表示タイミング(PTS=3)は、ストリームの期待する表示時間(STC=4)よりも遅延していた(B2 PTS<STC)。同様に、タイミング14では、P3ピクチャの表示タイミング(PTS=4)は、ストリームの期待する表示時間(STC=5)よりも遅延していた(P3 PTS<STC)。
そこで、本実施の形態では、実施の形態1において各アクセスユニットを期待する復号タイミングと同時(DTS=STC)に復号していたものを、復号タイミングよりも可能な限り早く(DTS≦STC)処理することで、復号完了時が"表示可能時刻≦STC値"となるようなタイミングを生成している。
このような処理をすることで、表示可能時刻によるDPB蓄積ピクチャの出力タイミング判別処理のタイミングが早まり、復号から表示時間までの遅延時間をさらに軽減し、各表示ピクチャをPTSが指定する適切なタイミングで表示出力することが可能となる。尚、実施の形態2にかかる再生装置は、PTS表示制御部7の処理が異なること以外は基本的には実施の形態1の再生装置と同様の構成であるので、重複した説明は省略する。
図5は本実施の形態にかかる再生装置のPTS表示制御部7における処理のフローを示す図である。
まずエレメンタリストリームがアクセスユニット(AU)境界までCPBに蓄積されたかを判断する(S21)。蓄積されたと判断された場合は、アクセスユニットのピクチャの復号を開始する(S22)。次に、復号が完了したピクチャをDPB内に表示出力候補ピクチャとして登録する(S23)。そして、表示可能時刻を計算する(S24)。ここで表示可能時刻とは、DPB内の表示出力候補ピクチャが持つPTSとの比較対象になる基準時刻のことである。この場合、現復号ピクチャの復号開始タイミング(そのピクチャの復号タイムスタンプ(DTS))を表示可能時刻として解釈する。
まずエレメンタリストリームがアクセスユニット(AU)境界までCPBに蓄積されたかを判断する(S21)。蓄積されたと判断された場合は、アクセスユニットのピクチャの復号を開始する(S22)。次に、復号が完了したピクチャをDPB内に表示出力候補ピクチャとして登録する(S23)。そして、表示可能時刻を計算する(S24)。ここで表示可能時刻とは、DPB内の表示出力候補ピクチャが持つPTSとの比較対象になる基準時刻のことである。この場合、現復号ピクチャの復号開始タイミング(そのピクチャの復号タイムスタンプ(DTS))を表示可能時刻として解釈する。
次に、表示出力候補のピクチャがDPB内にあるか判断する(S25)。ここで表示出力候補ピクチャとは、現復号ピクチャの復号開始のタイミングにおいてDPB内の復号ピクチャのうち最初に表示すべきピクチャである。表示出力候補ピクチャはDPB内の復号ピクチャ情報を用いて、DPB内の最小のPTSを持ち、且つ表示出力していない(ただし、現在復号中のカレントピクチャは表示ピクチャ候補含めない)ものを表示出力候補ピクチャと判断する。
S25において表示出力候補ピクチャがDPB内に存在すると判断された場合、表示出力候補のピクチャが持つPTSが表示可能時刻以下であるか否か(PTS≦表示可能時刻)に基づき、表示出力候補ピクチャが表示出力可能か判断する(S26)。そして、S26において表示出力候補のピクチャが持つPTSが表示可能時刻以下であると判断された場合、表示出力候補ピクチャの表示出力をする(S27)。このとき、表示出力したピクチャは表示出力済みとする("出力用に不要"とDPB内でマーキングする)。また、DPB内に STC以下の表示出力候補ピクチャが複数あれば、それらのピクチャも同様に出力する。
通常、DTSは、バッファのアンダーフローを回避するだけのゆとりを持たせられる復号タイミングとして遅延時間を考慮に入れている。よって、1アクセスユニット分の符合が蓄積したタイミングで復号することで、DPBへの登録タイミング(S23)、表示可能時刻の計算(S24)、表示候補ピクチャの選択(S25、S26)のタイミングを早めることができる。これにより、ピクチャの復号から表示までにかかる遅延時間を軽減することが可能となる。
図6は、バンピング処理にPTS表示制御部7による処理を加えた場合のDPBの状態遷移の一例を示す図である。このとき、各アクセスユニットは、映像エレメンタリストリームの符号量が各アクセスユニット分CPBに蓄積されたタイミングで復号を開始し、且つピクチャタイミングSEI(Picture timing SEI) のシンタックスdpb_output_delayは存在しない。
図6のタイミング15では、カレントピクチャ(最新の復号ピクチャ)のB1ピクチャの符号量が溜まった時点で復号を開始し、STC値(=1)のタイミングで復号が完了している。この時、IDR0ピクチャと、P3ピクチャの2ピクチャがDPBに蓄積されているが、DPBサイズ(4ピクチャ)分まで蓄積されていないため、バンピング処理は働かない。ただしPTS表示制御部7の判別処理により、"IDR0ピクチャのPTS(=1)≦表示可能時刻(B1ピクチャのDTS=2)"が真で、かつDPB出力ステータスが"出力必要"で、かつ最も小さいPOC値を持つIDR0ピクチャが表示出力される。
つまり、このタイミングで、背景技術にかかる図9のタイミング113で表示出力ピクチャとして選出されたIDR0ピクチャが表示出力される。この結果、IDR0ピクチャは、実施の形態1で説明した図4のタイミング11よりも早く、かつ適切なタイミングで表示出力される(IDR0 PTS=STC=1)。
図6のタイミング16では、カレントピクチャ(最新の復号ピクチャ)のB2ピクチャの符号量が溜まった時点で復号を開始し、STC値(=2)のタイミングで復号が完了している。この時、IDR0ピクチャ、P3ピクチャ、B1ピクチャの3ピクチャがDPBに蓄積されているが、DPBサイズ(4ピクチャ)分まで蓄積されておらずバンピング処理は働かない。ただしPTS表示制御部7の判別処理により、"B1ピクチャのPTS(=2)≦表示可能時刻(B2ピクチャのDTS=3)"が真で、かつDPB出力ステータスが"出力必要"で、かつ最も小さいPOC値を持つB1ピクチャが表示出力される。
この結果、B1ピクチャは、実施の形態1で説明した図4のタイミング12よりも早く、かつ適切なタイミングで表示出力される(B1 PTS=STC=2)。
この結果、B1ピクチャは、実施の形態1で説明した図4のタイミング12よりも早く、かつ適切なタイミングで表示出力される(B1 PTS=STC=2)。
図6のタイミング17では、カレントピクチャ(最新の復号ピクチャ)のP6ピクチャの符号量が溜まった時点で復号を開始し、STC値(=3)のタイミングで復号が完了している。この時、IDR0ピクチャ、P3ピクチャ、B1ピクチャ、B2ピクチャの4ピクチャがDPBに蓄積されており、その中で、P3ピクチャとB2ピクチャが出力候補ピクチャとなる。この場合、DPBサイズ(4ピクチャ)分までピクチャが蓄積されているためバンピング処理が働き、蓄積されているピクチャのうち、DPB出力ステータスが"出力必要"で、かつ最も小さいPOC値を持つB2ピクチャが表示出力される。
この結果、B2ピクチャは、実施の形態1で説明した図4のタイミング13よりも早く、かつ適切なタイミングで表示出力される(B2 PTS=STC=3)。
この結果、B2ピクチャは、実施の形態1で説明した図4のタイミング13よりも早く、かつ適切なタイミングで表示出力される(B2 PTS=STC=3)。
図6のタイミング18では、カレントピクチャ(最新の復号ピクチャ)のB4ピクチャの符号量が溜まった時点で復号を開始し、STC値(=4)のタイミングで復号が完了している。この時、IDR0ピクチャが表示ピクチャとして既に出力され、DPB出力ステータスが"出力不要"となっているため、その空領域にP6ピクチャが登録される(この場合、IDR0ピクチャは"参照不使用"のピクチャであるとする)。
それに加えてP3ピクチャ、B1ピクチャ、B2ピクチャの4ピクチャがDPBに蓄積されており、その中で、P3ピクチャが出力候補ピクチャとなる。この場合、DPBサイズ(4ピクチャ)分までピクチャが蓄積されているため、バンピング処理が働き、蓄積されているピクチャのうち、DPB出力ステータスが"出力必要"で、かつ最も小さいPOC値を持つP3ピクチャが表示出力ピクチャとして選出される。この結果、P3ピクチャは、実施の形態1で説明した図4のタイミング14よりも早く、かつ適切なタイミングで表示出力される(P3 PTS=STC=4)。
図6のタイミング19では、カレントピクチャ(最新の復号ピクチャ)のB5ピクチャの符号量が溜まった時点で復号を開始し、STC値(=5)のタイミングで復号が完了している。この時、B1ピクチャが表示ピクチャとして既に出力され、DPB出力ステータスが"出力不要"となっているため、その空領域にB4ピクチャが登録される(この場合、B1ピクチャは"参照不使用"のピクチャであるとする)。
それに加えてP6ピクチャ、P3ピクチャ、B2ピクチャの4ピクチャがDPBに蓄積されており、その中で、B4ピクチャが出力候補ピクチャとなる。この場合、DPBサイズ(4ピクチャ)分までピクチャが蓄積されているため、バンピング処理が働き、蓄積されているピクチャのうち、DPB出力ステータスが"出力必要"で、かつ最も小さいPOC値を持つB4ピクチャが表示出力ピクチャとして選出される。この結果、B4ピクチャは適切なタイミングで表示出力される(P3 PTS=STC=5)。
以上で説明したように、本実施の形態にかかる再生装置では実施の形態1にかかる再生装置よりも復号タイミングを早め、DPBに蓄積されている復号ピクチャのPTSとカレントピクチャの相対的な表示可能時刻(カレントピクチャのDTS)を求めている。これにより、実施の形態1にかかる再生装置よりも早く復号ピクチャを表示出力することができ、各ピクチャの表示出力タイミングが、対応するPTSに対して遅延を生じることなく適切に制御される。
よって、本実施の形態にかかる再生装置により、HRD情報を持たないH.264/AVCストリームの復号処理において、復号ピクチャを遅延なく適切な表示タイミングで出力することが可能となる。その結果、表示画面の遅れや異常をきたすことなく正常な画面を出力することが可能となる。
以上、本発明を上記実施形態に即して説明したが、上記実施形態の構成にのみ限定されるものではなく、本願特許請求の範囲の請求項の発明の範囲内で当業者であればなし得るであろう各種変形、修正、組み合わせを含むことは勿論である。
1 多重分離部
2 CPB(第1のピクチャバッファ)
3 画像復号部
4 DPB(第2のピクチャバッファ)
5 AV同期制御部
6 表示出力部
7 PTS表示制御部(表示制御部)
8 表示装置
2 CPB(第1のピクチャバッファ)
3 画像復号部
4 DPB(第2のピクチャバッファ)
5 AV同期制御部
6 表示出力部
7 PTS表示制御部(表示制御部)
8 表示装置
Claims (14)
- 入力された多重化ストリームから映像データを分離すると共に、当該多重化ストリームから当該分離された映像データに対応するPTS値、DTS値、及びSTC値を抽出する分離部と、
前記映像データを記憶する第1のピクチャバッファと、
前記第1のピクチャバッファに記憶されている前記映像データを復号する復号部と、
前記復号部により復号された前記映像データを記憶する第2のピクチャバッファと、
前記映像データの前記PTS値、前記DTS値、及び前記STC値に基づき、前記第2のピクチャバッファから出力される前記復号された前記映像データの出力を制御する表示制御部と、を有する再生装置。 - 前記表示制御部は、更に、前記復号部で復号された前記映像データの情報である復号ピクチャ情報に基づき前記第2のピクチャバッファから出力される前記復号された映像データの出力を制御する請求項1に記載の再生装置。
- 前記表示制御部は、前記第2のピクチャバッファに記憶されている前記映像データのうち最小の前記PTS値を有する映像データを出力候補とする、請求項1または2に記載の再生装置。
- 前記表示制御部は、前記映像データの前記PTS値が表示可能時刻以下である場合に当該映像データを出力する、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の再生装置。
- 前記表示制御部は、前記映像データの前記PTS値が現復号ピクチャの復号開始タイミングである前記DTS値以下である場合に当該映像データを出力する、請求項4に記載の再生装置。
- 前記復号部は、前記第1のピクチャバッファのアクセスユニットに対応する前記DTS値が前記STC値と等しい場合、前記アクセスユニットのピクチャを復号する、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の再生装置。
- 前記復号部は、前記映像データがアクセスユニットの境界まで蓄積された場合、前記アクセスユニットのピクチャを復号する、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の再生装置。
- 入力された多重化ストリームから映像データを分離すると共に、当該多重化ストリームから当該分離された映像データに対応するPTS値、DTS値、及びSTC値を抽出し、
前記映像データを第1のピクチャバッファに記憶し、
前記第1のピクチャバッファに記憶されている映像データを復号し、
前記復号された映像データを第2のピクチャバッファに記憶し、
前記映像データの前記PTS値、前記DTS値、及び前記STC値に基づき、前記第2のピクチャバッファから出力される前記復号された映像データの出力を制御する、同期再生方法。 - 前記復号された前記映像データの情報である復号ピクチャ情報に基づき前記第2のピクチャバッファから出力される前記復号された映像データの出力を制御する、請求項8に記載の同期再生方法。
- 前記第2のピクチャバッファに記憶されている前記映像データのうち最小の前記PTS値を有する映像データを出力候補とする、請求項8または9に記載の同期再生方法。
- 前記映像データの前記PTS値が表示可能時刻以下である場合に当該映像データを出力する、請求項8乃至10のいずれか一項に記載の同期再生方法。
- 前記映像データの前記PTS値が現復号ピクチャの復号開始タイミングである前記DTS値以下である場合に当該映像データを出力する、請求項11に記載の同期再生方法。
- 前記第1のピクチャバッファのアクセスユニットに対応する前記DTS値が前記STC値と等しい場合、前記アクセスユニットのピクチャを復号する、請求項8乃至12のいずれか一項に記載の同期再生方法。
- 前記映像データがアクセスユニットの境界まで蓄積された場合、前記アクセスユニットのピクチャを復号する、請求項8乃至12のいずれか一項に記載の同期再生方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2009100843A JP2010252151A (ja) | 2009-04-17 | 2009-04-17 | 再生装置、及び同期再生方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014138269A (ja) * | 2013-01-16 | 2014-07-28 | Fujitsu Ltd | 動画像多重化装置及び動画像多重化方法、ならびに多重化動画像復号装置及び多重化動画像復号方法 |
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JP2017063456A (ja) * | 2012-04-23 | 2017-03-30 | サン パテント トラスト | 符号化復号装置 |
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-
2009
- 2009-04-17 JP JP2009100843A patent/JP2010252151A/ja active Pending
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