JP2010247627A - 飛行機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本願発明は、片持の主翼を備えていない飛行機で、飛行安定性に優れた飛行機を提供することを課題としている。
【解決手段】 主胴体2の左右側部に、弦長の長い主翼3を介して、それぞれ側胴体4を有する飛行機において、左右の主翼3の前部に通気間隙10を開けて、前翼8を、主胴体と側胴体の対向間に配設した飛行機1。
【選択図】 図1

Description

本発明は、片持の主翼を備えていない飛行機に係り、特に飛行安定性と、水平降下性に優れた飛行機に関する。
従来、一般の飛行機においては、胴体の両側部から、アスペクト比の高い片持式の主翼が突設され、その翼端は自由端となっている。
一方特許文献1には、主翼端に側胴体を備える飛行機が開示されている。
特開2006−189032号公報
従来の飛行機は、主翼のアスペクト比が比較的高いため、低速時における揚力が小さく、離陸に際しては長距離の滑走を必要とする。旋回には大きな半径を要し、しかも、横滑りをして降下し、低速では失速して墜落する虞があるので、水平降下は不可能である。
また前記特許文献1に記載の飛行機は、外方へ突出する翼幅(スパン)の長い片持の主翼を備えない飛行機として注目されるが、まだ改良の余地がある。
主翼を、胴体の外側に突出するアスペクト比の高いものとしないと、飛行時、特に強風時に横振れしやすく、飛行安定性が低くなる。
本発明は、片持式の主翼を備えない三胴式の飛行機であって、飛行安定性に優れ、かつ水平降下性に優れた飛行機を提供することを目的としている。
本発明は、片持式の主翼を備えない三胴式の飛行機において、主翼の前方における主胴体と側胴体の前部対向間に、前翼を配設することにより、上記目的を達成するようにしたものである。
本発明の具体的な内容は次の通りである。
(1) 主胴体の左右側方に、弦長の長い主翼を介して、それぞれ側胴体を有する飛行機において、主翼の前方に通気間隙を開けて、前翼を主胴体と側胴体の対向間に配設してなる飛行機。
(2) 前記前翼の後部に、前部昇降舵を配設した前記1に記載の飛行機。
(3) 前記前部昇降舵を、主翼の後方に設けた後部昇降舵とは別操作しうるようにした前記(1)または(2)に記載の飛行機。
(4) 前記左右の側胴体の、後部外側に、翼型を前翼とは逆形とした副水平尾翼を配設してなる前記(1)〜(3)のいずれかに記載の飛行機。
(5) 前記副水平尾翼は、翼根部の翼厚を厚くし、翼端部へかけて次第に翼厚を薄く形成した前記(1)〜(4)のいずれかに記載の飛行機。
(6) 前記、左右の側胴体の外側面後半下部を、外方から内方向へ向かう傾斜側面とした前記(1)〜(5)のいずれかに記載の飛行機。
(7) 前記側胴体の底部は、前端部から側胴体の長さの45%〜50%相当長さの後部寄り部分から後半下部は、後端部へかけて上反りに傾斜し、かつ側面視で、その傾斜した底面とほぼ平行に、前記傾斜側面を形成した前記(1)〜(6)のいずれかに記載の飛行機。
(8) 前記側胴体の傾斜側面は、平面視で、前部より後部が内方へ傾斜し、かつ側面視で、前部より後方が上方へ傾斜している前記(1)〜(7)のいずれかに記載の飛行機。
(9) 前記側胴体の傾斜側面の、前端部から主水平尾翼の前縁近傍までの傾斜度よりも、その後方の傾斜度を、次第に大としてなる前記(1)〜(8)のいずれかに記載の飛行機。
(10) 前記側胴体は、前端部から側胴体の長さの30%〜35%相当長さだけ後部寄りの外側面に、外方へ膨出する膨出部を形成し、その膨出部の下部から後端部へかけて、前記傾斜側面を形成した前記(1)〜(9)のいずれかに記載の飛行機。
(11) 前記側胴体の外側後部に副水平尾翼を配設し、側胴体における傾斜側面の後部に沿って、コアンダ効果を発揮しつつ通過する気流を、副水平尾翼の下面に当てるようにしたことを特徴とする前記(1)〜(10)のいずれかに記載の飛行機。
本発明によると、次のような効果が奏せられる。
(1) 前記(1)に記載の飛行機は、主翼の前部に間隙を開けて、前翼が配設されたので、主翼の弦長をより短かくして、操縦安定性を高めることができる。
また外側方を側胴体で囲まれた、前翼と主翼及び主水平尾翼の下の通気路を通過する気流が、気圧を高めて機体を支持するため、飛行安定性に優れる。
また低速飛行時に、主翼の前後における通気間隙に、上昇気流が通過することによって、機体の下域に大気が集合して、気圧を高めて機体を支え、水平降下を容易にする。前翼に揚力が生じるため、短距離走行での離陸が容易になる。飛行中における気流の変化に対して、自律姿勢復元性に優れている。
(2) 前記(2)に記載の飛行機は、前翼の後部に前部昇降舵が配設されているので、機体の前部において前昇降舵を操作することによって、優れた上昇、下降の操縦性を発揮し、急激な気流の変化にも、ピッチングを容易にコントロールすることができる。
(3) 前記(3)に記載の飛行機は、前昇降舵を、後昇降舵とは別操作をするようにしたので、前後の昇降舵を逆向きに操作して、飛行安定性を容易にコントロールすることができる。
(4) 前記(4)に記載の飛行機は、左右の側胴体の後外部に配設された副水平尾翼の翼型が、前翼とは逆形に形成されているため、側胴体の外側面に沿って流動する気流を、副水平尾翼が、上後外方向に流動させ、側胴体の内側を後方へ流動する気流とは異なった気流を生じさせるため、ローリングしにくく、操縦安定性が高い。特に気流の急激な変動においても、自律姿勢復元性に優れている。
(5) 前記副水平尾翼は、翼根部の翼厚を厚くし、翼端部へかけて次第に翼厚を薄く形成したので、飛行時に、下方からの上昇気流を受けると、翼根から翼端部方へと気流が流動して、副水平尾翼に揚力を与える。また側胴体の外側面に沿って流動する気流が、副水平尾翼を押しあげ、かつ、内方へ押すので、機体後部の横振れは抑制される。
(6) 前記(6)に記載の飛行機は、左右の側胴体の外側面後半下部を、外方から内方向へ傾斜する傾斜側面としたので、飛行時に、コアンダ効果によって、側胴体の前部から後方へ通過する気流が、外側面で傾斜側面に沿って次第に気圧を高めながら、外下部から後上内方向へ通過する。
その通過気流によって、左右の側胴体の後部は、内上方向へ押されることになる。そのため、片持の主翼を備えない飛行機にもかかわらず、飛行時に、側胴体後部の降下が抑止されて機首上りが抑止され、かつ強風の中でも側胴体後部の横振れが抑止され、操縦安定性と飛行安定性が高まり、空中で自律姿勢復元が可能となる。
また、低速飛行時には、側胴体の傾斜側面に沿って、斜上方向へ流動する気流が、機体の下方へ周囲から大気を誘導するために、上昇気流が生じて、飛行機の降下率は緩和される。
(7) 前記(7)に記載された飛行機は、左右両側胴体の底部が、前端部から側胴体の長さの45%〜50%相当長さの部分から後半下部が、後端部へかけて上反りに傾斜し、側面視で、その傾斜した底面にほぼ並行に、前記傾斜側面が形成されているので、飛行時に、その傾斜面に沿う気流は、後上方へ流動し、側胴体の後部を後上方へ左右から押すので、片持ち主翼を備えない飛行機であるにもかかわらす、横振れが生じにくく、飛行安定性が高まる。
(8) 前記(8)に記載された飛行機は、各側胴体の傾斜側面が、平面視で前部より後部が内方向へ傾斜し、かつ側面視で、前部から次第に後方が上方へ傾斜しているので、この傾斜側面に沿って流動する気流は、各側胴体の後部を内方向へ押し、かつ、後部を上方向へ押すこととなり、各側胴体の後部に、後外下部から内上方へ押す力がかかり、各側胴体の後部が、降下、及び横振れしにくく、低速飛行でも飛行安定性が高い。
(9) 前記(9)に記載された飛行機において、左右両側胴体の傾斜側面は、前端部から主水平尾翼の前縁近傍までよりも、それより後方の傾斜度を強く傾斜しているため、後部ほど水平方向からの力がかかり、横振れが強く規制されて飛行安定性が高まる。
低速飛行時には、下方から傾斜側面に沿って流動する上昇気流は、後部ではほぼ垂直に上昇するので、その上方に水平尾翼があると、水平尾翼が上昇気流に押されて、機体後部の降下が抑制される。
(10) 前記(10)に記載された飛行機は、左右両側胴体の前端部から、長さの30%〜35%相当長さだけ後部寄りの外側面に、外方へ膨出する膨出部を形成し、その膨出部の下部位置から後端部へかけて、前記傾斜側面を形成してあるので、膨出部で高速化された気流が、次第に速度を落とし、気圧を高めながら傾斜側面を通過することとなり、側胴体の後部の横振れが強く規制されて、飛行安定性が高まる。
(11) 前記(11)に記載された飛行機は、側胴体の外側後部に配設された副水平尾翼の下面に、側胴体の外側面の傾斜側面の後部に沿って、コアンダ効果を発揮しつつ通過する気流を当てるため、その気流は副水平尾翼の下面に沿って、その外側後方から上昇することとなり、副水平尾翼の下面域の気圧は高められる。
その結果、気圧の差によって、副水平尾翼は、上方並びに内方向へ押されるので、機体のローリングやピッチングが抑制され、飛行安定性が高まる。
本発明に係る飛行機の平面図である。 同底面図である。 同正面図である。 同背面図である。 同側面図である。 図1におけるVI−VI線断面図である。 気流の説明をするための主翼の縦断側面図である。 図1におけるVIII−VIII線断面図である。
本発明の実施例を、図面を参照して説明する。図1は本発明に係る飛行機の平面図、図2は底面図、図3は正面図、図4は背面図、図5は側面図である。
図において飛行機1は、主胴体2の左右側部に、翼弦長に対して翼幅が著しく小さな左右の主翼3を介して、左右の側胴体4を配設して構成されている。また各主翼3の前部に、前部の通気間隙10を開けて、左右の前翼8が配設されている。
主胴体2は、平面視、略魚形に形成され、主翼3の前縁位置付近に、外方へ膨出する膨出部2Bが形成されている。
正面視は略縦長楕円形で、高さの下側部に主翼3が配設されている。主胴体2の下部は、主翼3の下面よりも下位に突出している。
主胴体2の上前部に、操縦席2Aが設けられ、上後部には垂直尾翼5を配設し、垂直尾翼5の後部に、方向舵6を配設している。
飛行時に、主胴体2側部の膨出部2Bより前の部分にあたる気流は、後方へコアンダ効果を発揮しつつ高速で通過して、膨出部2Bより前部に負圧を生み、膨出部2Bより後方へ通過するに従って、次第に速度を遅くし、気圧を高めていく。
その結果、この主胴体2は、その前部に生じる負圧と、後部に生じる高圧との気圧差によって、前方へ押出される。
左右の主翼3は、左右対称で、機体の長さのほぼ中央部に配設している。翼根の弦長よりも翼端の弦長の方を長くし、また翼幅の中間部の弦長を、最も短かくしている。更に、前縁における翼幅よりも、後縁における翼幅の方を広くしてある。主翼3の上後部には、推進器7を配設してある。
各主翼3の前縁の翼幅中心部に、それぞれ後方へ彎曲した彎曲部3Aを形成している。その彎曲部3Aの位置は、主胴体2の前端から、主胴体2の長さの45%〜46%ほど後退した位置に形成されている。
その彎曲部3Aより前で、側胴体2の前端部から後方へかけての主胴体2との対向間に、前翼8が配設され、その後縁と彎曲部3Aとの間に前部の通気間隙10を形成している。
左右の前翼8は、平面視左右対称で、後部に前部昇降舵9が配設されている。
この前部昇降舵9は、後記する主水平尾翼11の後部昇降舵12とは別操作により、機体の昇降を操作する。
主翼3の後縁部は、主胴体2の後端部から、主胴体2の長さの40%〜45%相当長さほど前の位置に、設定されている。その主翼3の後縁部と、主水平尾翼11との間に後部通気間隙12が形成されている。この後部の通気間隙12の面積は、前部の通気間隙10の面積よりも狭くする方が好ましい。
前記前部の通気間隙10と後部の通気間隙12とが、主翼3の前後にあることにより、低速飛行時には、主翼3の下域の気圧が高まり、高気圧に押された気流が、この両間隙10、12を上昇気流となって上昇し、その結果、機体の横滑りが生じることはなく、飛行機の降下が緩和され、低速飛行の安定性が高まり、また水平降下が容易に可能となる。
側胴体4は、平面視で左右対称に形成されている。それぞれの内側面は、前後に直線状とし、左右で平行に形成されている。外側面は、前端から側胴体4の長さのほぼ30%相当の位置に、外方へ突出する膨出部4Aが形成されている。膨出部4Aから後端部へかけて、次第に内側へ傾斜して幅を狭めている。
図5に示す側胴体4の側面形は、後半部の下部を、後上反りに傾斜して細く形成している。側胴体4の底面は、図2に示すように、膨出部4Aから後端部へかけて、外側面を、上外側から下内方向へ斜めに削り取って、傾斜側面4Bを形成している。これによって側胴体4は、投影平面形よりも、下半部の気流接触面積を大きくしてある。
左右側胴体4の後部内側部と、主胴体2の後部外側部との対向間に、主水平尾翼11を架設しており、主翼3の後縁と主水平尾翼11の前縁との間に、後部通気間隙12が形成されている。主水平尾翼11の後部には、昇降舵13を配設してある。側胴体4の後部左右外側部に、それぞれ副水平尾翼14を配設してある。
図6に示すように、前翼8,主翼3及び主水平尾翼11は、左右側胴体4の上部でほぼ同じ位置に形成されている。従って、前翼8,主翼3及び主水平尾翼11の下面は、左右側胴体4と主胴体2とで囲まれた形となり、これらの下面に沿って通過する気流は、側方へ拡散されず後方へ直進するため、機体の直進性が維持される。
図3に示す飛行機1の正面において、主胴体2の下部は、主翼3の下面よりも下位に位置している。左右側胴体4の内側面と、左右主翼3の下面と、主翼2の下面とで、略門型の通気路15を形成している。
この通気路15を、前翼8の前下面から主水平尾翼11まで、後方へ通過する気流は、側方への拡散が抑止され、通気路15の下面が迎角を持つとき、下域の大気と合流して気圧を高め、機体を効果的に押上げる。
各側胴体4の外側面において、下半部には、外から内方向きに傾斜された傾斜側面4Bは、膨出部4A近傍から副水平尾翼14の前縁部近傍までは、傾斜角を40度〜45度に形成しており、それより後方においては、次第に傾斜度を強めて、後端部では85度近くまで、強い傾斜角にしている。
その結果、飛行時には、左右側胴体4の膨出部4Aより前部では、気流が高速となり負圧になるが、膨出部4Aを通過した後では、次第に速度が低下し、高気圧になる。その高圧気流は、傾斜側面4Bに沿って、図5におけるD矢示流となり後方に通過する。
その過程で、高圧の気流は、傾斜側面4Bを斜め上方へ昇りながら、傾斜側面4Bを、図4におけるD矢示方へ押すので、左右側胴体4の後部に揚力が生じると共に、左右側胴体4の後部を内上方へ押すため、飛行時の機体後部の横振れが抑制される。
また副水平尾翼14は、翼根部の翼厚が厚く、翼端へかけて次第に薄く形成されている。その結果、図8において、G矢示流は副水平尾翼14の下面に沿って翼端方へ流動し、機体の後外上斜め方向へ抜けるため、副水平尾翼14に揚力を与える。同時に、副水平尾翼14を内側方へ押すため、機体の後部の横振れは抑制される。
その結果、空中で機体の姿勢を崩しても、機体のバランスと、各部位におけるコアンダ効果、自然に生じる気圧の差などによって、自律的に姿勢の復元が可能となり、飛行安定性が高くなる。
以上のように構成された、本発明の飛行機1において、飛行機1が前進するとき、気流は、コアンダ効果により、機体の各部位の形に沿って後方へ通過する。
この場合、主胴体2の膨出部2B、および側胴体4の膨出部4Aを境として、前部の気流は高速となり負圧になる。また後部では、次第に速度を遅くして、次第に高圧となるというコアンダ効果が生じる。
その結果、主胴体2および側胴体4は、前後に生じる気圧の差によって前に押し出される。
左右側胴体4の外側面に沿う気流は、膨出部4Aより後方の下部において、傾斜側面4Bに沿う高圧流が、図5におけるD矢示流となり、次第に上後方へ移動しながら、側胴体4の後部を内上向きに押す。
機体の前面に当る気流は、図3において、主翼3の上面と下面に分岐される。
主翼3の下の通気路15に沿う気流は、機体の重量によって圧縮されて、気圧を高められながら後方へ通過する。主翼3の上面に沿って後方へ通過する気流は、主翼3の上面前部を高速で負圧を生みながら通過し、次第に速度を低下しながら気圧を高めて流れ、後下域に高気圧を生む。
このことから、主翼3は、高圧となる下域の気流に押されて、負圧の上面方へと気圧の差によって押上げられ、揚力が得られる。
主翼3は、平面視において、前進したとき、前縁には同時に気流があたるが、翼根部よりも、翼端部の翼幅が広く形成されているために、位置によって、後縁部から下方へ抜ける時間が異なる。
すなわち、翼幅の中央部の弦長が一番短いので、気流は、まず後縁から下方へさがり、次に翼根部でさがり、最後に翼端部で下がるというように、時間差が生じる。そして翼端部での弦長の長さが長い点で、他の位置よりも高速になり、主水平尾翼11に近い位置で、その下に入りこむ。
その結果、主翼3の後縁が機体に直角の時は、主翼3の上面に沿って流動する気流は平板状であるが、この主翼3では後縁から後方へ流動する気流は略U状になって主水平尾翼11の下方へ入り、翼幅方向で異なった気圧差を生じて、バランスをとるので、ローリングが生じにくく、飛行安定性が高まる。
図7において、側胴体4の後下部が上反りになっていて、通気路15を後方へ抜けるF矢示気流が、側方へ拡散されなくなり、主水平尾翼11の下位置の気圧が高まり、機体の後部に揚力を維持して、飛行安定性が高まる。
この飛行機1の水平降下時の気流の関係を、図7を参照しつつ説明する。飛行機1の速度を低くして、僅かに機首を上向きにすると、飛行機1の上部では気圧がさがり、下部では気圧があがる。
推進器7により、気流が後方に僅かでも流動すると、図7において、飛行機1の重力により下方へ加圧される空気は、反発としてG矢示流が生じ、通気路15を後方へ流動するF矢示流と合流して、気圧を高める。
前翼8の上面を通過するA矢示流、及び主翼3の上面を通過するB矢示流は、下のF矢示流より高速で負圧になるが、膨出部8A、3Aを通過すると、コアンダ効果によって、次第に速度が遅くなり、気圧が高まる。
その結果、前翼8及び主翼3の下面域で、気流の気圧が高まるため、機体は上部の負圧との関係で、降下しにくい。
図7において、通気路15に下から入る気流G矢示は、コアンダ効果で、側胴体4並びに主胴体2の、下面から側面に沿って上方へ移動する。主翼3の下面で合流する気流G矢示は、気圧を高めて、主翼3を持ちあげる。
同時に、通気路15で加圧された気流は、主翼3の前縁の前の前部間隙10、及び後縁の通気間隙12を、上昇するK矢示流となる。
このK矢示流の上昇に伴い、主翼3の下面域には、周囲から大気が補填するために押し寄せてくるので、主翼3の下面域は、上面部よりも高気圧となり、飛行機1を支持する。
主水平尾翼11の上面を通過する気流も、前部では負圧を生じ、後部では気圧を高めて、機首を下げさせようとする作用が生じ、機体全体のバランスを維持させる。推進器7が停止した時は、機首をやや上向きに維持させると、通気路15を後方から前方へ通過する気流によって、機体が支持される。
側胴体4がない飛行機に推力が無くなった場合は、横滑りをして反転する虞があるが、本発明の飛行機は、側胴体4があるために、前翼8及び主翼3の下面の通気路15を通過する気流は、側方への拡散が生じず、かつ、通気路15の中の気圧を高めて機体の降下を抑制する。
この場合、主水平尾翼11の後下方から、通気間隙12を上方へ抜けるK矢示気流は、主水平尾翼11の下面域に、周囲から大気を集合させるので、気圧が高まり、機体の降下を抑制する。また、主翼3の下面に沿って、前間隙10の上方へ抜けるK矢示気流は、通気路15内に、下方から周囲の大気を集合させて、気圧を高めて機体の降下を抑制するので、水平降下が容易に可能となる。
このように、本発明の飛行機1は、各部位における形状が、それぞれ変化のある形状をしており、この表面に沿って流動する気流は、コアンダ効果を生み、必然的に各部位において、それぞれ異なった気圧の変化を生じさせる。
その気圧の差によって、飛行機1は、飛行速度が加速され、飛行安定性が高まる。飛行中に、風速などが変化して機体が揺れた時、それぞれの部位における気圧の変化によって、自律的に姿勢制御がおこなわれて、姿勢の復元が行われ、飛行安定性が維持される。これは、各部位における、それぞれの形状から生じる気圧変化全体の、相乗作用によるものである。
なお、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、目的に沿って適宜設計変更をすることができる。側胴体4をフロートとして、機体を水上飛行機とすることができる。主胴体2、側胴体4の任意の個所に車輪を格納可能に配設することができる。また主翼、前翼、尾翼などの上面に、太陽光発電パネルを張設して、機器の電源にすることができる。
本発明の飛行機は、片持式主翼を持たない飛行機であり、かつ主翼の前部に前翼が形成されているために、飛行安定性が高まり、強風の中でも安定して飛行できるので、防災用その他に広く利用することができる。
1.飛行機
2.主胴体
2A.操縦室
2B.膨出部
3.主翼
3A.彎曲部
3B.膨出部
4.側胴体
4A.膨出部
4B.傾斜側面
5.垂直尾翼
6.方向舵
7.推進器
8.前翼
9.前部昇降舵
10.前部通気間隙
11.主水平尾翼
12.後部通気間隙
13.後部昇降舵
14.副水平尾翼
15.通気路

Claims (11)

  1. 主胴体の左右側方に、弦長の長い主翼を介して、それぞれ側胴体を有する飛行機において、左右の主翼の前方に通気間隙を開けて、前翼を、主胴体と側胴体の対向間に配設したことを特徴とする飛行機。
  2. 前記前翼の後部に、前部昇降舵を配設したことを特徴とする請求項1に記載の飛行機。
  3. 前記前部昇降舵を、主翼の後方に設けた後部昇降舵とは別操作しうるようにしたことを特徴とする請求項1.2のいずれかに記載の飛行機。
  4. 前記左右の側胴体の、後部外側に翼形を前翼のそれとは逆形とした副水平尾翼を配設したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の飛行機。
  5. 前記副水平尾翼は、翼根部の翼厚を厚くし、翼端部へかけて次第に翼厚を薄く形成した前記1〜4のいずれかに記載の飛行機。
  6. 前記、左右の側胴体の外側面後半下部を、外方から内方向へ傾斜した傾斜側面としたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の飛行機。
  7. 前記側胴体の底部は、前端部から長さの45%〜50%相当長さの後部寄り部分から後半下部は、後端部へかけて上反りに傾斜し、かつ側面視で、その傾斜した底面とほぼ平行に、前記傾斜側面を形成したことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の飛行機。
  8. 前記側胴体の傾斜側面は、平面視で、前部より後部が内方向へ傾斜し、かつ側面視で、前部より後方が上方へ傾斜していることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の飛行機。
  9. 前記側胴体の傾斜側面の、前端部から主水平尾翼の前縁近傍までの傾斜度よりも、後方の傾斜度を、次第に大としてあることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の飛行機。
  10. 前記側胴体は、前端部から側胴体の長さの30%〜35%相当長さだけ後部寄りの外側面に、外方へ膨出する膨出部を形成し、その膨出部の下部から後端部へかけて、前記傾斜側面を形成したことを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の飛行機。
  11. 前記側胴体の外側後部に副水平尾翼を配設し、側胴体における後部の傾斜側面に沿って、コアンダ効果を発揮しつつ通過する気流を、副水平尾翼の下面に当てるようにしたことを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の飛行機。
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