JP2010246441A - 幹細胞の培養システム - Google Patents

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Abstract

【課題】幹細胞の活性の低下や、多分化能の喪失等の不都合を検出することが出来る幹細胞の培養システムの提供。
【解決手段】幹細胞を培養するための培地及び当該培地に載置された幹細胞が収容されている収容手段(容器1)と、当該収容手段(1)内の臭気を検出する複数の臭気センサ(2)と、制御装置(10、10A)とを有し、前記制御装置(10、10A)は、前記複数の臭気センサ(2)の検出信号を処理して図形パターンを作成する計測結果合成手段(12)と、当該計測結果合成手段(12)で作成された図形パターンから培養されている幹細胞が異常な状態にあるか否かを判定する判定手段(15)を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、細胞の培養技術に関し、特に幹細胞の培養に関する。
幹細胞は、身体の様々な部位の細胞に変化する能力(多分化能)を有する細胞として、再生医療に画期的な効果をもたらす可能性が大きく、医療界において注目を浴びている。
幹細胞を実際の再生医療に使用するに際しては、幹細胞を大量に用意する必要がある。そのため、再生医療を行なおうとする患者から幹細胞を採取して、培養・増殖させる必要がある。
ここで、係る培養或いは増殖は、以下の理由により、困難であることが指摘されている。
先ず、培養されている幹細胞の活性が低下する場合や、幹細胞が特定の部位の細胞に変化して多分化能を失ってしまう場合や、死滅してしまう場合等が存在する。
そして、幹細胞の活性が低下した場合、それを放置しておくと培養している幹細胞全体の活性が低下して、培養が困難になってしまう可能性がある。
また、幹細胞が多分化能を失ってしまうと、再生医療その他に適用することが出来なくなる。
そのため、培養されている幹細胞の活性が低下した際や、多分化能を喪失した際には、その旨を速やかに把握する必要がある。
しかし、従来の培養技術では、幹細胞の活性の低下や、多分化能の喪失等、幹細胞培養に不適当な状態を検出することが出来ない。換言すれば、幹細胞の培養に際して、幹細胞の活性の低下や、多分化能の喪失等の不都合を検出したいという要請について、現状では十分に応えられていない。
現状では、作業者が顕微鏡で視認することにより、培養中の幹細胞が多分化能を喪失する等の不適当な状態となったか否かを観察することが行なわれている。
しかし、顕微鏡により作業者が視認することは、判断に個人差がある。また、幹細胞の活性の低下や、多分化能の喪失は、顕微鏡による視認では正確に検出することは困難であった。
その他の技術として、例えば、腸管またはそれに由来する器官の細胞に分化し得る胚体内胚葉細胞から成る細胞培養物が提案されている(特許文献1参照)。
また、培養期間全体に亘って細胞の表現型を保持するためにリシルオキシダーゼ阻害薬を使用する旨も提案されている(特許文献2参照)。
しかし、係る従来技術(特許文献1、2)は、幹細胞の活性の低下や、多分化能の喪失等の不都合を検出するものではない。
特表2007−516728号公報 特表2004−537998号公報
本発明は上述した従来技術の問題点に鑑みて提案されたものであり、幹細胞の活性の低下や、多分化能の喪失等の不都合を検出することが出来る幹細胞の培養システムの提供を目的としている
本発明の幹細胞の培養システムは、幹細胞を培養するための培地(3)及び当該培地に載置された幹細胞が収容されている収容手段(容器1)と、当該収容手段(1)内の臭気を検出する複数の臭気センサ(2)と、制御装置(10、10A)とを有し、前記臭気センサ(2)は指示物質(幹細胞の活性の低下や、多分化能の喪失等の不都合が生じていることを示す物質)の存在とその濃度とを検出する機能を有しており、前記制御装置(10、10A)は、前記複数の臭気センサ(2)の検出信号を処理して図形パターン(レーダーチャート)を作成する計測結果合成手段(12)と、当該計測結果合成手段(12)で作成された図形パターンから培養されている幹細胞が異常な状態(活性の低下や、多分化能の喪失等の不都合が生じている状態)にあるか否かを判定する判定手段(15)を備えていることを特徴としている(図1、図5、図8)。
ここで、前記制御装置(10)は記憶手段(13)を備えており、当該記憶手段(13)は前記計測結果合成手段(12)で作成されて且つ異常と判断された図形パターンを記憶する機能を有しており、前記判定手段(15)は、前記計測結果合成手段(12)で作成された図形パターンを異常と判断された図形パターンと比較する機能と、異常と判断された図形パターンと類似した数値を示すセンサの計測結果(例えば、レーダーチャートの軸)が予め定められた数以上存在する場合に異常な状態であると判断する機能を有しているのが好ましい(図3)。
或いは、前記制御装置(10A)は記憶手段(13)を備えており、当該記憶手段(13)は前記計測結果合成手段(12)で作成された図形パターンを記憶する機能を有しており、前記判定手段(15)は、前記計測結果合成手段(12)で作成された図形パターンを直前の制御サイクル(正常と判断された制御サイクルの内の直前のサイクル)で作成された図形パターンと比較する機能と、以前の制御サイクル(直前の制御サイクルを含む)で計測された前記複数のセンサの計測結果(正常と判断された制御サイクルの計測結果)よりも許容範囲(±δ)を外れている場合に異常な状態であると判断する機能を有しているのが好ましい(図6)。
本発明において、前記収容手段(1)内の空気を吸引する吸引機構(7、8、9)を備え、当該吸引機構(7、8、9)は空気吸引手段(例えば真空ブロワ9)に連通するダクト(例えば、パイプ8)を有しており、当該ダクト内に前記複数の臭気センサ(2)が配置されているのが好ましい(図8)。
また本発明において、前記収容手段(1)内は、仕切りによって複数区画に分割されており、当該複数区画の各々に前記複数の臭気センサ(2)が配置されているのが好ましい(図10、図11、図12)。
或いは、前記収容手段(1A、1B、1C)内は、仕切りによって複数区画に分割されており、当該複数区画の各々がダクト(8)により空気吸引手段(真空ブロワ9)に連通しており、各ダクト(8)に前記複数の臭気センサ(2)が配置されているのが好ましい。
さらに、前記収容手段(1)内には仕切りが設けられておらず、前記複数の臭気センサ(2)が一つのグループ(20A)として束ねられており、当該グループ(20A)が前記収容手段(1)内で間隔を空けて複数配置されているのが好ましい(図13)。
本発明において、前記センサ(2)としては、いわゆる「薄膜センサ」が好ましい。特に、検出するべき分子の形状と相補的な形状のナノレベルの微細孔(いわゆる「分子鋳型」)を多数形成した多孔性材利用(例えば有機重合体)から構成されており、検出するべき物質の分子だけがナノレベルの微細孔を侵入可能であることにより、センサとして要求される選択性を発揮するタイプのものが、好適である。
そして、係るセンサ(2:いわゆる「分子鋳型タイプのセンサ」)は、微細孔の形成態様を種々変化させることにより、極めて高い選択性、すなわち検出するべき指示物質のみを感知する性質を得ることが出来る様に構成されていることが好ましい。
これに加えて、前記センサ(2:いわゆる「分子鋳型タイプのセンサ」)は、微細孔に侵入した検出対象の量に対応して出力信号を発生して、検出対象の濃度をも併せて検出可能に構成されていることが好ましい。
さらに前記センサ(2:いわゆる「分子鋳型タイプのセンサ」)は、空気中(気相環境内)でも、液体中(液相環境内)でも、使用可能に構成されているのが好ましい。
なお、前記センサ(2:いわゆる「分子鋳型タイプのセンサ」)は、有機重合体のみならず、例えば半導体(金属酸化物半導体等)でセンサを構成することが可能であり、また、光学センサやFACS(Fluorescence Activated Cell Sorting)を用いることも出来る。
本発明において、幹細胞の活性低下或いは失活や、多分化機能の喪失その他の不都合な状態に陥った際に、当該幹細胞から生じる臭気を生じる物質(指示物質)としては、例えば、アニリン、n−エチルアニリン、アミン、アルカン、アルケン、アルキン、ジエン、環状炭化水素、脂肪族炭化水素、非環状炭化水素、アレーン、アルコール、エーテル、ケトン、アルデヒド、カルボニル、カルバニオン、多核芳香族化合物、生体分子、イソプレン、イソプレノイド、タンパク質、揮発性物質(VOC)、VOA、インドール、スカトール、ジアミン、ピリジン、ピコリン、硫化水素、硫酸化合物、ハロゲン化化合物、脂肪酸、有機酸、有機塩基、不揮発性ガス、CO、CO、NO、NO、NH、H、S、COS、o−トルイジンがある。
そして前記複数のセンサ(2)は、例えば、これ等の指示物質及びその濃度を検出可能に構成されているのが好ましい。
幹細胞の培養の際に、幹細胞の活性の低下や、多分化能の喪失等の不都合が生じた場合には、係る事実を示す臭気或いは指示物質が幹細胞から生じて、収容手段(1)内に拡散される。
上述する構成を具備する本発明によれば、係る臭気或いは指示物質を検出することにより、幹細胞の活性の低下や、多分化能の喪失等の不都合を検知することが出来る。
その結果、再生医療等に適用できない細胞を培養したり、失活した細胞を放置して腐敗させたりしてしまうことにより、正常な他の幹細胞に悪影響を及ぼしてしまうことが未然に防止出来る。
ここで、活性が十分にある細胞はその代謝作用により種々の老廃物を生じ、1種類の指示物質が存在するか否かのみで異常か否かを判断した場合には、幹細胞の正常な代謝作用の結果、指示物質を発生した場合に、当該正常な幹細胞を異常であると判断してしまう可能性がある。
それに対して本発明では、各々異なる指示物質を検出する複数の臭気センサを有しており、その検出結果から図形パターン(レーダーチャート)を作成して判断しているので、検出された指示物質の量やその傾向から、正常な代謝作用の結果であるのか、活性の低下や、多分化能の喪失等の不都合が生じているのかを判断することが可能である。
すなわち本発明によれば、従来の培養では考慮されなかった「臭気」というパラメータにより、幹細胞の活性の低下や、多分化能の喪失等の不都合の有無を判断して、幹細胞を良好に培養することが出来るのである。
本発明の第1実施形態のブロック図である。 第1実施形態の制御を示すフローチャートである。 図2において異常か否かの判断を行なう制御フローチャートである。 作成されたレーダーチャートと異常な状態のレーダーチャートとを重畳して示す図である。 本発明の第2実施形態のブロック図である。 第2実施形態において、異常か否かの判断を行なう制御フローチャートである。 第2実施形態における異常か否かの判断に際して、作成されたレーダーチャートと以前の制御サイクルにおけるレーダーチャートとを重畳して示す図である。 本発明の第3実施形態のブロック図である。 データベース構築の手順を示すフローチャートである。 本発明の第4実施形態を説明する平面図である。 第4実施形態の第1変形例を説明する平面図である。 第4実施形態の第2変形例を説明する平面図である。 第4実施形態の第3変形例を説明する平面図である。 第1実施形態及び第2実施形態において、センサによる計測の際に、幹細胞とセンサとの距離を計測する装置を示す斜視図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
先ず、図1〜図4を参照して第1実施形態を説明する。
図1において、全体を符号101で示す幹細胞培養システムは、培養容器1、8個のセンサ2、制御手段であるコントロールユニット10及び表示装置50を備えている。
容器1の内部には、合計8個のセンサ2を配置したセンサ基盤20と、幹細胞C及び培地30が収容されている。
8個のセンサ2の各々は、対応する増幅器4及び対応するA/D変換器5を介して、コントロールユニット10のインタフェース11に接続されている。
ここで、各センサ2と各増幅器4は、ラインL1によって接続されている。また、各増幅器4と各A/D変換機5は、ラインL2によって接続されている。そして、各A/D変換機5とインタフェース11とは、ラインL3によって接続されている。
図1において、8個のセンサ2には同一の符号「2」が付されているが、検出する対象は全て異なっている。
明確には図示されていないが、図示の実施形態で用いられる8個のセンサ2としては、いわゆる「薄膜センサ」が好ましい。
特に、検出するべき分子の形状と相補的な形状のナノレベルの微細孔(いわゆる「分子鋳型」)を多数形成した多孔性材利用(例えば有機重合体)から構成されており、検出するべき物質の分子だけがナノレベルの微細孔を侵入可能であることにより、センサとして要求される選択性を発揮するタイプのものが、図示の実施形態で用いられるセンサとしては好適である。
係るセンサ(いわゆる「分子鋳型タイプのセンサ」:例えば、特開2007−61752号公報参照)では、微細孔の形成態様を種々変化させることにより、極めて高い選択性、すなわち検出するべき指示物質のみを感知する性質を得ることが出来る。
これに加えて、分子鋳型タイプのセンサは、微細孔に侵入した検出対象(後述)の量に対応して出力信号を発生するので、検出対象の濃度をも併せて検出可能に構成することが出来る。
さらに分子鋳型タイプのセンサは、空気中(気相環境内)でも、液体中(液相環境内)でも、使用可能に構成されているのが好ましい。そして、有機重合体のみならず、例えば半導体(金属酸化物半導体等)でセンサを構成することも出来て、光学センサ(図示せず)を用いることも出来る。
これに加えて、図示はされていないが、FACSを、図示の実施形態においてセンサとして使用することも可能である。ここでFACSは、蛍光抗体で染色した細胞を液体により流し、レーザー光の焦点を通過させて、個々の細胞が発する蛍光を測定することにより、細胞表面に存在する抗原量を定量的に測定する機能を有している。
ところで、上述のセンサ2によって幹細胞Cから発する臭気の検出を行う場合、対象となる幹細胞とセンサ2との距離によっては、センサ2で検出される物質の濃度が相違し、その結果、異常が発生していなくても、以前の計測データや後述するレーダーチャートのデータと相違する結果となる恐れが存在する。その様な事態を防止するため、幹細胞とセンサ2との距離は、常に適正に(最適な間隔に)維持されている必要がある。
図14に示すように、センサ2の側部に、例えば赤外線センサ等の距離センサ2Rを取付け、培養容器1中の幹細胞Cとセンサ2との距離を自動的に割り出すように構成し、割り出された幹細胞Cとセンサ2との距離に応答して、センサ2が幹細胞Cとの距離を変動する様に構成すれば、幹細胞とセンサ2との距離は、常に適正に(最適な間隔に)維持することが出来る。
センサ2が幹細胞Cとの距離を変動するに際しては、図14では、赤外線センサ2Rを取付けたセンサ2は、上下方向(矢印Y方向)に移動して、幹細胞との距離を適正に(最適な間隔に)維持している。
図示の実施形態において、幹細胞の活性低下或いは失活や、多分化機能の喪失その他の不都合な状態に陥った際に、当該幹細胞から生じる臭気を生じる物質(指示物質:検出対象)としては、例えば、アニリン、n−エチルアニリン、アミン、アルカン、アルケン、アルキン、ジエン、環状炭化水素、脂肪族炭化水素、非環状炭化水素、アレーン、アルコール、エーテル、ケトン、アルデヒド、カルボニル、カルバニオン、多核芳香族化合物、生体分子、イソプレン、イソプレノイド、タンパク質、揮発性物質(VOC)、VOA、インドール、スカトール、ジアミン、ピリジン、ピコリン、硫化水素、硫酸化合物、ハロゲン化化合物、脂肪酸、有機酸、有機塩基、不揮発性ガス、CO、CO、NO、NO、NH、H、S、COS、o−トルイジンがある。
前記複数のセンサは、例えば、これ等の指示物質及びその濃度を検出可能に構成されている。
図1において、コントロールユニット(制御装置)10は、インタフェース11、計測結果合成手段12、記憶手段13、比較手段14、判定手段15を備えている。
インタフェース11と計測結果合成手段12とはラインL12で接続され、計測結果合成手段12と記憶手段とはラインL23によって接続されている。
また、計測結果合成手段12と比較手段14とはラインL24によって接続され、記憶手段13と比較手段14とはラインL34及びラインL43によって接続されている。
比較手段14と判定手段15とはラインL45で接続され、記憶手段13と判定手段15とはラインL35によって接続されている。
そして、判定手段15とコントロールユニット外の表示手段50とはラインL55によって接続されている。
計測結果合成手段12は、インタフェース11経由で入力された8個のセンサ2の検出信号を処理して、制御サイクル毎にレーダーチャート(図形パターン:図4参照)を作成するように構成されている。
計測結果合成手段12で作成されたレーダーチャートは、ラインL23経由で記憶手段13に送られて、記憶手段13に記憶される。それと共に、ラインL24経由で比較手段14にも送られる。
記憶手段13は、制御サイクル毎のレーダーチャートを記憶するのに加えて、判断手段15が異常と判断したレーダーチャートを「異常なレーダーチャートのデータ」として記憶するように構成されている。
比較手段14は、ラインL24経由で入手した計測直後のレーダーチャートと、正常と判断されたレーダーチャート(或いは、異常と判断されたレーダーチャート)を比較するように構成されている。
なお、ラインL43は信号要求ラインであり、比較手段14が記憶手段13に対して、正常或いは異常なレーダーチャートのデータの出力を要求する際には、ラインL43を介して係る要求を伝達する。
判定手段15は、比較手段14での比較結果に基づいて、異常と判断されたレーダーチャートと類似した数値を示すセンサの計測結果(レーダーチャートの軸)が、予め定められた数(例えば2種)以上存在する場合に、「異常な状態である」と判断する。
判定手段15によって判定された結果は、ラインL53経由で表示装置50に伝送され、必要に応じて表示装置50で確認することが出来る。
第1実施形態において、培養中の幹細胞の活性の低下や、多分化能の喪失等の不具合を検出する制御について、図2のフローチャートに基づいて説明する。
図2のステップS1では、各制御サイクルにおいて、複数のセンサ2により培養中の幹細胞の臭気の計測を行う。
ステップS2では、コントロールユニット10の計測結果合成手段12において、レーダーチャートを作成する。レーザーチャートを作成したならば、ステップS3に進み、
ここで、レーダーチャートについて、図4を参照して、説明する。
図4で示すレーダーチャートの例では、中心点Oから放射状に延びる8本の軸(A〜H)を設け、各軸を、検出するべき8つの物質に対応している。図示は省略しているが、各軸A〜H上には、それぞれの軸と対応する物質の量が目盛られている(中心点Oで検出量は0)。そして、軸と対応するセンサ2が検出した物質の量に応じて、軸上の対応する位置にプロットをする。全ての軸A〜Hでプロットがされたならば、プロットされた8つの点を結ぶ。
その様にして作成された図形が、レーダーチャートである。
図4では、当該制御サイクルにおいて作成されたレーダーチャートを実線で示し、以前の制御サイクルで作成された異常時のレーダーチャートが破線で示されている。
再び図2において、ステップS3では、コントロールユニット10の判定手段15は、培地30で培養中の幹細胞に異常が発生したか否かを判断する。培養中の幹細胞に異常が発生したか否かの判断の詳細については、図3を参照して後述する。
培養中の幹細胞に異常が発生したと判断したならば(ステップS3がYES)、ステップS4に進む。
培養中の幹細胞に異常が発生したと判断しないのであれば(ステップS3がNO)、ステップS5に進む。
ステップS4では、図示しない警報装置によって「異常発生」の警報を発して担当者に注意を喚起する。担当者は異常時の措置、例えば、活性低下に対処するための薬剤を投与し、或いは、培養環境を変化する等の措置を講じる。
一方、ステップS5では、その時点で培養が完了しているか否かを判断する。培養が完了していれば(ステップS5がYES)、幹細胞の出荷処理を行って(ステップS6)、培養を終了する。培養が未だ完了していないのであれば(ステップS5がNO)、ステップS7に進む。
ステップS7では、コントロールユニット10は、コントロールユニット10に内蔵されている図示しないタイマを起動し、所定時間(例えば、制御サイクルに相当する時間的間隔:観察時間)が経過したか否かを判断する。
そして、所定時間がするまで待機する(ステップS8のループ)。
所定時間が経過したなら(ステップS8がYES)、タイマをリセットして(ステップS9)、ステップS1まで戻り、次の制御サイクルを実行する。
図3のフローチャートは、培養中の幹細胞に異常が発生したか否かの判断を行う制御における詳細を示している。
以下、図3に基づいて、且つ、図4を参照して、培養中の幹細胞に異常が発生したか否かの判断について説明する。
図2のステップS3の論理回路では、先ず、図3のステップS11において、コントロールユニット10の比較手段14は、培養中の幹細胞に異常が発生したか否かの判断を行うべき制御サイクルで作成されたレーダーチャート(図4のレーダーチャートC1)と、記憶手段13に記憶された異常時のレーダーチャート(図4のレーダーチャートC2)を比較する。
図4は、8個のセンサ2の情報に基づいて計測結果合成手段12で作成されたレーダーチャートC1(実線:培養中の幹細胞に異常が発生したか否かの判断を行うべき制御サイクルで作成されたレーダーチャート)と、記憶手段13に記憶されていた異常時のレーダーチャートC2(破線)とを、重畳して示している。
図4において、センサ2の計測結果に基づいて作成されたレーダーチャートC1(実線)は、A、C、Eの3つの軸で、異常時のレーダーチャートC2(破線)と同様の数値を示している。すなわち、レーダーチャートC1は軸A、D、Eに該当するセンサ2が検出した物質に関して、異常時のレーダーチャートC2と同様な傾向を示している。
図3のステップS12では、コントロールユニット10の判断手段15によって、センサ2の計測結果に基づいて作成されたレーダーチャートC1(実線)と、異常時のレーダーチャートC2(破線)とにおいて、同様の数値となった軸(類似した傾向の軸)の数が所定数以上(例えば2軸以上)か否かを判断する。
第1実施形態では、コントロールユニット10の判断手段15は、レーダーチャートC1において、所定数(例えば2軸)以上の軸が、異常時のレーダーチャートC2(破線)と同様の値を示す場合に、「異常」と判断する。従って、図4で示す場合には、ステップS12では「異常」と判断される。
類似した傾向の軸が所定数以上であれば(ステップS12がYES)、ステップS13で幹細胞は「異常」と判断して、図2のステップS4に進む。
一方、類似した傾向の軸が所定数未満であれば(ステップS12がNO)、ステップS14で幹細胞は「正常」と判断して、図2のステップS5に進む。
図1〜図4の第1実施形態によれば、幹細胞Cの活性の低下や、多分化能の喪失等の不都合が生じた場合には、係る事実を示す臭気或いは指示物質が幹細胞Cから生じるので、センサ2の何れかにより検出される。
その結果、センサ2の検出結果に基づいて作成されたレーダーチャートが異常時のレーダーチャートと同様な傾向を示し、所定数(例えば2軸)以上の軸が、異常時のレーダーチャートC2(破線)と同様の値を示すので、異常の発生を検出することが出来る。
これにより、幹細胞の活性の低下や、多分化能の喪失等の異常の発生を検知して、再生医療等に適用できない細胞を培養したり、失活した細胞を放置して腐敗させたりしてしまうことや、正常な他の幹細胞に悪影響を及ぼしてしまうことが未然に防止される。
また第1実施形態では、8種類の指示物質を検出する8個のセンサ2を有しており、その検出結果からレーダーチャートC1を作成して判断しているので、正常な代謝作用の結果であるにもかかわらず、活性の低下や多分化能の喪失等の不都合が生じていると誤判断される可能性が少ない。
そして、従来の培養では考慮されなかった「臭気」というパラメータにより、幹細胞Cの活性の低下や、多分化能の喪失等の不都合の有無を判断して、幹細胞Cを良好に培養することが出来る。
次に、図5〜図7を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。
図5において、全体を符号102で示す幹細胞の培養システムは、制御手段であるコントロールユニット10Aの構成が第1実施形態のコントロールユニット10と異なる。
以下、第1実施形態と異なる構成を主として、第2実施形態について説明する。
幹細胞の培養システム102のコントロールユニット10Aは、インタフェース11、計測結果合成手段12、記憶手段13、画像合成手段140、比較・判定手段150、画像出力手段16を備えている。
計測結果合成手段12と画像合成手段140とは、ラインL240によって接続されている。
記憶手段13と画像合成手段140とは、ラインL340及びラインL403によって接続されている。
ここで、ラインL403は要求信号ラインであり、画像合成手段140が記憶手段13に対して、以前の制御サイクルにおけるレーダーチャートのデータを要求する際に、その旨の信号が伝達するために設けられている。
画像合成手段140と比較・判定手段150とは、ラインL450で接続されている。
記憶手段13と比較・判定手段150とは、ラインL350によって接続されている。
比較・判定手段150と画像出力手段16とは、ラインL56によって接続されている。
そして、画像出力手段16とコントロールユニット外の表示手段50とは、ラインL65によって接続されている。
画像合成手段140は、その時点の制御サイクルにおいて作成されたレーダーチャート(現在のレーダーチャート)と、ラインL34経由で入手した過去のレーダーチャートとを重畳・合成して、ラインL450を経由して比較・判定手段150に送る。
比較・判定手段150では、重畳・合成された現在及び過去のレーダーチャートから、幹細胞に異常が発生しているか否かを判定する。比較・判定手段150の判定結果は、必要に応じて、ラインL56、画像出力手段16、ラインL65を経由して、表示装置50に伝送される。
なお、比較・判定手段150を省略して、画像合成手段140で重複・合成されたレーダーチャートを表示装置50に直接送信して、オペレータが表示装置50に映し出された画面を見て、その時点の制御サイクルにおいて、幹細胞Cが正常な状態であるか、何かしらの異常を生じているかを判断する様に構成することも可能である。
次に図6を参照して、第2実施形態において、判断するべき制御サイクルにおいて作成されたレーダーチャートから、幹細胞Cが正常な状態であるか否かを判断する制御を説明する。
ここで、第2実施形態において、培養中の幹細胞の活性の低下や、多分化能の喪失等の不具合を検出する制御については、図2で示すフローチャートの通りである。
ただし、第2実施形態では、図2のフローチャートにおけるステップS3の詳細が図3とは異なっており、図6の様になっている。
すなわち第2実施形態の制御ルーチンでは、計測結果に基づいて計測結果合成手段12で合成されたレーダーチャートが、直前のサイクル(正常と判断されたサイクルであって、直前のサイクル)と比較して、許容範囲(±δ)を外れた軸が、所定数、例えば2軸(許容範囲を超えた検出信号を発生したセンサが2個)、以上存在した場合に、異常と判断している。
以下、第2実施形態において、計測結果に基づいて計測結果合成手段12で合成されたレーダーチャートが異常であるか否かの判断の詳細について、図6に基づき、図7を参照しつつ説明する。
図2のステップS3で、計測結果合成手段12で合成されたレーダーチャートが異常であるか否かを判断するに当たっては、先ず、図6のステップS21において、コントロールユニット10Aの画像合成手段140により、計測結果合成手段12で合成されたばかりのレーダーチャート(図7のC1)と、記憶手段13から入手した直前サイクル(正常と判断されたサイクルであって、直前のサイクル)のレーダーチャートのデータ(図7のC3、C4)と重畳し、当該重畳されたレーダーチャートを、比較・判定手段150に送出する。
ステップS22では、比較・判定手段150により、重畳されたレーダーチャートにおいて、計測結果合成手段12で合成されたばかりのレーダーチャート(図7のC1)が、直前サイクル(正常と判断されたサイクルであって、直前のサイクル)のレーダーチャートから所定値(±δ)を外れる変化を示したセンサ軸が、所定値(例えば、2軸)以上あるか否かを判断する。
ここで、図7は、計測結果に基づいて作成されたレーダーチャートC1(実線)に、直前サイクルのレーダーチャートから所定値(±δ)の範囲を示すレーダーチャートC3、C4を重ねて示している。
図7において、レーダーチャートC3、C4は、正常と判断されたレーダーチャートであって、直前の制御サイクルで計測されたレーダーチャートに、所定値(±δ)を加減している。そして、所定値δを減じたレーダーチャートC3(-δ)は1点鎖線C3で示されており、所定値δを加えたレーダーチャートC4(+δ)は2点鎖線C4で示されている。
第2実施形態では、所定値(±δ)を外れるセンサ軸(レーダーチャートC3、C4で囲まれた領域に収まらないセンサ軸の出力)が2つ以上存在する場合には、多分化能の喪失や活性の低下等、幹細胞に何らかの異常が発生すると判断している(ステップS22)。
図7の例では、B、F、Gの3軸が許容範囲(±δ)を外れている。したがって、図6のステップS22では、図7で示す場合には「異常」と判断する。
図6において、所定値(±δ)を外れる変化を示すセンサ軸(レーダーチャートC3、C4で囲まれた領域に収まらないセンサ軸の出力)が所定値以上(2軸以上)ある場合は(ステップS22がYES)、「異常」と判断して、図2のステップS4へ進み、必要な措置を講じる。例えば、検出信号にノイズが混入した等の理由により瞬間的に異常な値が検出された場合については、図2のステップS4において、培養環境を変化しない等の制御を行う。
一方、所定値(±δ)を外れる変化を示すセンサ軸が所定値(2軸)未満の場合は(ステップS22がNO)、「正常」と判断して、図2のステップS5へ進む。
図5〜図7の第2実施形態におけるその他の構成及び作用効果は、図1〜図6の第1実施形態と同様である。
図8、図9は、本発明の第3実施形態を示す。
図8において、全体を符号103で示す幹細胞の培養システムは、センサ2の設置箇所が第2実施形態とは異なっている。なお、制御手段であるコントロールユニット10Aの構成は、第2実施形態におけるコントロールユニット10Aの構成と同様である。
以下、第2実施形態と異なる構成を主として、第3実施形態を説明する。
図8において、密閉された培養容器1の内部には<内部の雰囲気を吸引するための吸引用器7が配置されている。吸引用器7はダクト8の一端と接続され、ダクト8の他端は空気吸引手段である真空ブロワ9に接続されている。
また、培養容器1の外周部には吸気供給手段6が接続されており、真空ブロワ9が作動した際には、清浄なエアが供給され、培養容器1の内圧が必要以上に降圧しないようになっている。
ダクト8の内部には8個のセンサ2が取付けられ、各センサ2はラインL1によって、独自(各センサ別)の増幅器4に接続されている。
図9は、第3実施形態において、データベースを構築する手順が示されている。
以下、図9に基づき、図8をも参照してデータベース構築の制御について説明する。
図9のステップS31では、コントロールユニット10は、「異常」と判定したケースを、例えば、次の項目(1)〜(4)のように分類する。
(1)センサ軸の種類(A〜Hの何れか)
(2)許容範囲以上、或いは許容範囲以下
(3)培地の組成
(4)温度、湿度等の環境。
ステップS32では、「異常」の種類を、例えば、次の項目(5)〜(10)のように分類する。
(5)全滅、
(6)一部死滅、
(7)全て多分化能喪失、
(8)一部多分化能喪失、
(9)腐敗、
(10)ウィルス発生。
ステップS33では、ステップS31の分類とステップS32の分類との関連付けを行い、ステップS31の項目(1)〜(4)と、ステップS32の項目(5)〜(10)との間に有意な関連性があるか否かを判断する(ステップS34)。
ステップS31の項目(1)〜(4)と、ステップS32の項目(5)〜(10)との間に有意な関連性があれば(ステップS34がYES)、ステップS35で当該関係を記憶手段13にデータベースとして記憶する。そして、ステップS31に戻る。
一方、ステップS31の項目(1)〜(4)と、ステップS32の項目(5)〜(10)との間に有意な関連性がなければ(ステップS34がNO)ステップS36に進む。この場合、ステップS31及びステップS32で処理したデータは、データベース構築には使用しない。そして、ステップS31に戻る。
図8、図9の第3実施形態におけるその他の構成及び作用効果は、図1〜図7の実施形態と同様である。
図10は、第4実施形態を示している。
図10において、第4実施形態に係る培養容器1Aは、容器の外周壁1dと4つの隔壁(仕切り)1eによって、扇状の4つの区画に分割されている。そして、4つの区画には、それぞれ8個ずつのセンサ(図示を省略)が配置されている。
図10において、符号Cは培養中の幹細胞のコロニーの外縁を示している。
図11は、第4実施形態の第1変形例に係る培養容器1Bの構成を示している。
図11において、第4実施形態の第1変形例に係る培養容器1Bは、容器の外周壁1dと同心の3つの隔壁1fによって、培養容器1Aの半径方向に、3つの環状の区画と円形区画に分割されている。そして、分割された各区画には、それぞれ8個ずつのセンサ(図示を省略)が配置されている。
図12は、第4実施形態の第2変形例に係る培養容器1Cの構成を示している。
図12の第2変形例に係る培養容器1Cは、容器の外周壁1dと同心の3つの隔壁1f及び4つの隔壁1eにより、容器全体が16の領域に区画されている。そして、16に区画された各領域には、それぞれ8個ずつのセンサ(図示を省略)が配置されている。
図13は、第4実施形態の第3変形例にかかる培養容器1Dの構成を示している。
図10の第4実施形態〜図12の第4実施形態の第2変形例は、隔壁によって培養容器を複数の領域に区画した実施例である。
これに対して、図13の第4実施形態の第3変形例は、培養容器1を隔壁によって区画せず(仕切らない)、8個のセンサ2を取付けたセンサ基盤20Aを複数個(図示の例では3個)、培養容器1内に配置している。
センサ基盤20A同士は離隔しているので、培養容器1内のセンサ基盤20Aが配置された各々の領域において、センサ基盤20Aの各々は、他のセンサ基盤20Aが配置された領域からの指示物質には干渉されない。その結果、各領域において、幹細胞のコロニーから発生する異常を示す物質が発生しているか否かがセンサ基盤20Aによって、確実に検出される。
図10〜図13で示すように、容器1A〜1D内において、センサで検出する領域を増加させて、各区画における培養環境を変化させることにより、培養環境の評価が、より良好に行われる。
そして、図10〜図13の第4実施形態は、第1実施形態〜第3実施形態の各々と組合せることが可能である。
図示の実施形態はあくまでも例示であり、本発明の技術的範囲を限定する趣旨の記述ではない旨を付記する。
1・・・培養容器
2・・・センサ
3・・・培地
4・・・増幅器
5・・・A/D変換器
6・・・空気供給手段
7・・・吸引用器
8・・・ダクト
9・・・空気吸引手段/真空ブロワ
10・・・制御手段/コントロールユニット
11・・・インタフェース
12・・・計測結果合成手段
13・・・記憶手段
14・・・比較手段
15・・・判定手段
16・・・画像出力手段
20・・・センサ基盤
30・・・培地
50・・・表示手段
C・・・幹細胞

Claims (7)

  1. 幹細胞を培養するための培地及び当該培地に載置された幹細胞が収容されている収容手段と、当該収容手段内の臭気を検出する複数の臭気センサと、制御装置とを有し、前記臭気センサは指示物質の存在とその濃度とを検出する機能を有しており、前記制御装置は、前記複数の臭気センサの検出信号を処理して図形パターンを作成する計測結果合成手段と、当該計測結果合成手段で作成された図形パターンから培養されている幹細胞が異常な状態にあるか否かを判定する判定手段を備えていることを特徴とする幹細胞の培養システム。
  2. 前記制御装置は記憶手段を備えており、当該記憶手段は前記計測結果合成手段で作成されて且つ異常と判断された図形パターンを記憶する機能を有しており、前記判定手段は、前記計測結果合成手段で作成された図形パターンを異常と判断された図形パターンと比較する機能と、異常と判断された図形パターンと類似した数値を示すセンサの計測結果(が予め定められた数以上存在する場合に異常な状態であると判断する機能を有している請求項1の幹細胞の培養システム。
  3. 前記制御装置は記憶手段を備えており、当該記憶手段は前記計測結果合成手段で作成された図形パターンを記憶する機能を有しており、前記判定手段は、前記計測結果合成手段で作成された図形パターンを直前の制御サイクルで作成された図形パターンと比較する機能と、以前の制御サイクルで計測された前記複数のセンサの計測結果よりも許容範囲を外れている計測結果が予め定められた数以上存在する場合に異常な状態であると判断する機能を有している請求項1の幹細胞の培養システム。
  4. 本発明において、前記収容手段内の空気を吸引する吸引機構を備え、当該吸引機構は空気吸引手段に連通するダクトを有しており、当該ダクト内に前記複数の臭気センサが配置されている請求項1〜3の何れか1項の幹細胞の培養システム。
  5. 前記収容手段内は、仕切りによって複数区画に分割されており、当該複数区画の各々に前記複数の臭気センサが配置されている請求項1〜3の何れか1項の幹細胞の培養システム。
  6. 前記収容手段内は、仕切りによって複数区画に分割されており、当該複数区画の各々がダクトにより空気吸引手段に連通しており、各ダクトに前記複数の臭気センサが配置されている請求項4の幹細胞の培養システム。
  7. 前記収容手段内には仕切りが設けられておらず、前記複数の臭気センサが一つのグループとして束ねられており、当該グループが前記収容手段内で間隔を空けて複数配置されている請求項1〜3の何れか1項の幹細胞の培養システム。
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