JP2010246306A - 電力供給制御装置、電力供給制御方法および電力供給システム - Google Patents

電力供給制御装置、電力供給制御方法および電力供給システム Download PDF

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Abstract

【課題】非常用発電機の有効活用を図るため、非常時以外であっても、一定の条件下において非常用発電機を発電させ、得られた電力を有効に利用する電力供給制御装置、電力供給制御方法および電力供給システムを提供することにある。
【解決手段】特定電力供給機構8において発電システムによって生成された電力に基づく電力供給量の不足分を、非常用発電機によって補える組み合わせと発電電力量を発電計画において作成し、発電計画に基づく非常用発電機の発電コストと、これに対応する電力を一般電力供給機構から購入した場合のコストとを比較し、安価な方の電力を電力供給量の不足分にあてる。
【選択図】図1

Description

本発明は、主に、電力網で接続されている複数の需要家に、電力を供給する電力供給制御装置、電力供給制御方法および電力供給システムに関する。
従来、商用電源から供給される電力が遮断された場合の非常事態に備え、非常用発電機を備え、商用電源の停電時には、商用電源から非常用発電機への電力供給に切り替える電源切替システムがある(特許文献1参照)。
このような非常用発電機は、消防法や建築基準法で規定される防災負荷や、病院、工場、通信ビル等の重要設備を有する需要家の保安負荷に対して、災害や事故等により商用電源からの電力が提供される電力系統が停電した場合であっても必要最低限の電力を供給できるよう、さまざまな場所に設置されている。
特開2008−61351号公報
しかしながら、このような非常用発電機は、通常時は停止した状態のまま利用されておらず、停電や点検等の限られた時間しか稼動しないため、その稼働率は非常に低く、このような非常用発電機が有効に活用されていない問題がある。
本発明は、このような事情を考慮し、上記の問題を解決すべくなされたものであって、その目的は、非常用発電機の有効活用を図るため、非常時以外であっても、一定の条件下において非常用発電機を発電させ、得られた電力を有効に利用する電力供給制御装置、電力供給制御方法および電力供給システムを提供することにある。
上記問題を解決するために、本発明は、電力供給源である特定電力供給源および複数の非常用発電機と、電力網を介して接続される電力供給先への電力供給を制御する電力供給制御装置であって、前記特定電力供給源によって生成された電力に、前記電力網を介して前記電力供給先に電力を供給する一般電力供給源によって生成された電力、あるいは前記複数の非常用発電機によって生成された電力を加えた合計電力を前記電力供給先の負荷に供給する電力供給制御部と、前記電力供給先に電力を供給する前記複数の非常用発電機が選出された場合、前記非常用発電機が発電する電力供給量を特定する発電計画を作成し、前記合計電力を構成する電力の前記電力供給源として、前記取引市場あるいは前記非常用発電機のいずれか一方を選択する発電計画を作成する発電計画作成部とを備え、前記電力供給制御部は、前記発電計画作成部によって作成される前記発電計画に従って、前記非常用発電機によって生成される電力を、前記特定電力供給源によって生成される電力を加えて、前記電力供給先の負荷に供給することを特徴とする電力供給制御装置である。
また、本発明にかかる電力供給制御装置は、前記発電計画作成部が、前記電力供給先の電力需要量に一致する前記合計電力を発電する前記複数の非常用発電機が検出された場合、前記合計電力を構成する電力の前記電力供給源として、前記一般電力供給源あるいは前記非常用発電機のいずれか一方を選択し、前記非常用発電機が選択された場合、前記非常用発電機が発電する電力供給量を特定する発電計画を作成することを特徴とする。
また、本発明にかかる電力供給制御装置は、前記発電計画作成部が、前記非常用発電機によって生成される前記電力供給量の発電コストと、前記一般電力供給源等によって生成される前記電力供給量の市場価格とを比較し、前記非常用発電機の前記発電コストの方が前記市場価格よりも安価である場合、前記電力供給先に電力を供給する電力供給源として前記非常用発電機を選択することを特徴とする。
また、本発明にかかる電力供給制御装置は、前記発電計画作成部が、前記電力供給先に電力を供給する前記複数の非常用発電機を選出する場合、規定の点検期間から前記非常用発電機における停止期間を減算することで、前記非常用発電機の次回点検までの残日数を算出し、算出された残日数と、前記規定の点検期間よりも短い日数である点検しきい値とを比較し、前記残日数が点検しきい値未満となる前記非常用発電機を選出することを特徴とする。
また、本発明にかかる電力供給制御装置は、前記発電計画作成部が、前記非常用発電機の定格出力と発電燃料条件に応じて決定される連続して発電することができる最高補償時間と、商用系統停電時に前記非常用発電機が前記負荷へ給電しなければならない時間として予め設定されている最低補償時間との差分である発電可能時間を算出し、算出された前記発電可能時間に基づき、前記非常用発電機によって生成される電力の前記発電コストを最小化する発電計画の最適化計算を実行し、最適値が得られた場合、前記一般電力供給源等によって生成される電力の市場価格と、前記発電コストとを比較し、前記非常用発電機の前記発電コストの方が前記市場価格よりも安価である場合、前記電力供給先に電力を供給する電力供給源として前記非常用発電機を選択することを特徴とする。
また、本発明は、特定電力供給源によって生成された電力に、一般電力供給源によって生成された電力、あるいは複数の電力供給先に備えられた複数の非常用発電機によって生成された電力を加えた合計電力を、前記電力供給先の負荷に供給する電力供給制御方法において、前記特定電力供給源の電力供給制御装置が、前記電力供給先に電力を供給する前記複数の非常用発電機を選出し、選出された前記非常用発電機の定格出力と発電燃料条件に応じて決定される連続して発電することができる最高補償時間と、商用系統停電時に前記非常用発電機が前記負荷へ給電しなければならない時間として予め設定されている最低補償時間との差分である発電可能時間を算出する発電可能量算出工程と、前記特定電力供給源の前記電力供給制御装置が、発電可能量算出工程により算出された前記発電可能時間に基づき、前記非常用発電機によって生成される電力の発電コストを最小化する発電計画の最適化計算を実行する発電計画最適化工程と、前記特定電力供給源の発電計画作成部が、前記最適化計算により、最適値が得られた場合、前記一般電力供給源によって生成される電力の市場価格と、前記発電コストとを比較し、前記発電コストの方が前記市場価格よりも安価である場合、前記非常用発電機が発電する電力量を特定する発電計画を選択する発電計画選択工程とを備えることを特徴とする電力供給制御方法である。
また、本発明は、電力網を介して複数の電力供給先の負荷に電力を供給する一般電力供給源と、前記複数の電力供給先のうち、少なくとも一つの前記電力供給先に備えられる非常用発電機と、前記電力網を介して前記複数の電力供給先の負荷に電力を供給する特定電力供給源と、前記特定電力供給源に含まれ、前記特定電力供給源によって生成された電力に、前記一般電力供給源によって生成された電力、あるいは前記非常用発電機によって生成された電力を加えた合計電力を、前記電力供給先の負荷に供給する電力供給制御部と、前記電力供給先に電力を供給する前記複数の非常用発電機が選出された場合、前記非常用発電機が発電する電力供給量を特定する発電計画を作成し、前記合計電力を構成する電力の前記電力供給源として、前記取引市場あるいは前記非常用発電機のいずれか一方を選択する発電計画作成部とを備え、前記電力供給制御部が、前記発電計画作成部によって作成される前記発電計画に従って、前記非常用発電機によって生成される電力を、前記特定電力供給源によって生成される電力を加えて、前記電力供給先の負荷に供給する電力供給制御装置を含むことを特徴とした電力供給システムである。
本発明の一実施の形態によると、本発明にかかる電力供給制御装置、電力供給制御方法および電力供給システムは、発電計画に基づき、非常時以外に非常用発電機を発電させ、得られた電力を電力供給先の負荷に供給することができ、非常用発電機を有効に利用することができる。
本実施の形態にかかる電力供給システムの一例を示すブロック図である。 本実施の形態にかかる電力供給制御装置の一例を示すブロック図である。 本実施の形態にかかる電力供給端末の一例を示すブロック図である。 本実施の形態にかかる発電計画の一例を示す概略図である。 本実施の形態にかかる基礎データの一例を示す概略図である。 本実施の形態にかかる発電効率テーブルの一例を示す概略図である。 本実施の形態にかかる電力供給制御方法の一例を説明するためのフローチャートである。 本実施の形態にかかる電力供給制御方法の一例を説明するためのフローチャートである。 本実施の形態にかかる電力供給制御方法の一例を説明するためのフローチャートである。 本実施の形態にかかる電力供給制御方法の一例を説明するためのフローチャートである。 本実施の形態にかかる発電計画の総電力需要量(削減後)を示す概略図である。 本実施の形態にかかる稼動時間における非常用発電機の発電電力量の分担イメージを説明する概略図である。 本実施の形態にかかる非常用発電機が電力供給制御装置によって起動されるシーケンスを示す概略図である。 本実施の形態にかかる非常用発電機が電力供給制御装置によって停止されるシーケンスを示す概略図である。
以下、図1〜6を参照して、本発明にかかる電力供給システムについて説明する。図1は、本発明の実施形態にかかる電力供給システムの一例を示すブロック図である。図2は、本発明の実施形態にかかる電力供給制御装置の一例を示すブロック図である。図3は、本発明の実施形態にかかる電力供給先システムの一例を示すブロック図である。図4,5,6は、電力供給制御装置の記憶部に記憶されている情報の一例を示す概念図である。
図1に示すとおり、本実施の形態にかかる電力供給システム100は、電力供給制御装置1と、通信網2を介して電力供給制御装置1と接続されている電力供給先システム3と、電力を伝達する電力網4と、電力網4を介して電力供給先システム3と接続されている一般電力供給機構(一般電力供給源)5および発電システム6と、電力取引市場DB(データベース)7とを備える。
電力供給制御装置1は、電力網4を介して、発電システム6によって生成された電力に、電力供給先システム3あるいは一般電力供給機構5において生成された電力を加えた合計電力を、電力供給先システム3に供給する。なお、電力供給制御装置1から電力供給先システム3に電力が供給される機構(少なくとも電力供給装置1および発電システム6を含む)を、以下、特定電力供給機構8と呼称する。本実施の形態において、一般電力供給機構5は、例えば、電力網4を介して電力供給先システム3に対して供給する電力を発電し、送電できる設備を保有する一般電気事業者の商用電源の電力や、送電設備等を保持せず、一般電気事業者に対して発電した電力を供給する卸電気事業者等の複数の発電設備を有する電気事業者を含む供給するシステムであり、特定電力供給機構8は、例えば、一般電気事業者の送電設備である電力網4を介して電力供給先システム3に対して供給する電力を発電する特定規模電気事業者(PPS:Power Producer and Supplier)の電力供給システムである。
電力供給先システム3は、複数の電力供給先システムからなり、一般負荷301および非常用負荷302を備えている非常時対応需要家電力供給システム31−1,31−2,・・・31−nと、一般負荷301のみを備える一般需要家電力供給システム32−1,・・・32−mを含む。非常時対応需要家電力供給システム31−1,31−2,・・・31−nは、それぞれ、非常用負荷302に供給するための電力を発電する非常用発電機311を備える。
これら非常時対応需要家電力供給システム31−1,31−2,・・・31−nおよび一般需要家電力供給システム32−1,・・・32−mは、それぞれ、契約等により予め設定されている給電元から電力の供給を受けることができ、この給電元として、一般電力供給機構5あるいは特定電力供給機構8を設定することができる。なお、説明の便宜のため、非常時対応需要家電力供給システム31−1,31−2,・・・31−nを非常時対応需要家電力供給システム31N、一般需要家電力供給システム32−1,・・・32−mを一般需要家電力供給システム32Mと、以下呼称する。また、本実施形態においては、非常時対応需要家電力供給システム31Nおよび一般需要家電力供給システム32Mが、少なくとも給電元として特定電力供給機構8からの電力の供給を受ける場合について以下説明する。
一般電力供給機構5は、自身が備える発電機構51によって生成された電力を、電力網4を介して自身が契約する需要家に供給する。また、一般電力供給機構5は、特定電力供給機構8が需要家へ供給する電力のうち特定電力供給機構8が供給できなかった不足分や、電力取引市場にて約定した分の電力を電力供給先システム3に供給する。
発電システム6は、電力供給制御装置1によって制御され、電力を発電する発電機61を備える。発電機61は、生成した電力を、電力網4を介して電力供給先システム3に供給する。発電システム6は、さらに、発電機61から電力供給先システム3に供給される電力供給量を計測する計測器62と、発電システム6を統括的に制御する発電機構制御部63を備える。発電機構制御部63は、通信網2を介して、電力供給制御装置1と接続され、計測器62によって検出された電力供給量を表す情報を電力供給制御装置1に送信し、あるいは、電力供給制御装置1から電力供給の要求信号を受信し、この要求信号に応じた発電電力を発電機61に発電させる。
電力取引市場DB7は、通信網2を介して電力供給制御装置1と接続され、一般電力供給機構5等から供給される電力の市場価格情報を記憶する。この電力の市場価格情報は、市場において時間とともに変動する価格であって、所定の時間区毎に規定されている。本実施の形態においては、30分間隔の時間区毎に規定されている。
以下、それぞれの構成について詳細に説明する。
電力供給制御装置1は、需給制御部11と、記憶部12とを備える。この需要制御部11は、図2に示すとおり、発電計画作成部13と、電力供給制御部14と、入出力部15を備える。
記憶部12は、需給制御部11における電力供給制御に関する所定の情報を記憶し、例えば、図4に示すような発電計画130、図5に示すような基礎データ131、図6に示すような発電効率を規定する発電効率テーブル132等の情報を記憶する。なお、これらの情報については、後で詳細に説明する。
発電計画作成部13は、特定電力供給機構8からの電力供給の設定がなされている電力供給先システム3に、非常時対応需要家電力供給システム31Nの非常用発電機311によって生成される電力を供給するための発電計画130を作成する。発電計画作成部13は、電力供給先である電力供給先システム3の電力需要量に一致する合計電力を発電する複数の非常用発電機が選出された場合、非常用発電機311が発電する電力供給量を特定する発電計画を作成し、合計電力を構成する電力の電力供給源として、取引市場7あるいは非常用発電機311のいずれか一方を選択する。
つまり、発電計画作成部13は、特定電力供給機構8の管理者等によって設定された所定の給電時間帯に、設定された所定の電力供給量を確保し、かつ、給電コストが最適となる非常時対応需要家電力供給システム31Nの非常用発電機311の選出、および選出された非常用発電機311が発電する電力量を算出して発電計画130を作成する。
なお、発電計画作成部13は、上述の電力供給量を確保するため、電力供給先である電力供給先システム3の電力需要量に一致する合計電力を発電する複数の非常用発電機311を選出するが、この電力需要量は、図4および図11を用いて後述するとおり、電力供給先システム3の総電力需要量に基づいて設定され、この総電力需要量と一致させる非常用発電機311の電力供給量としては、設定電力供給量が設定されている。なお、設定電力供給量とは、例えば、発電システム6によって生成される電力のうち、電力供給制御装置1から供給される電力供給先システム3の電力需要量の総量に対して不足が予想される場合、この不足分を補填する電力量として、特定電力供給機構8の管理者によって設定される電力量である。つまり、発電計画作成部13では、総電力需要量のうち発電システム6以外によって発電される電力需要量に一致させる非常用発電機311の電力供給量として、設定電力供給量が設定されている。
電力供給制御部14は、発電システム6によって生成された電力に、発電計画130において規定されている非常用発電機311によって生成された電力を加えて、電力網4を介して電力供給先システム3に供給する。
つまり、発電計画作成部13が、設定電力供給量を確保するための電力を非常用発電機311から供給する場合の最適な発電計画130を作成し、設定電力供給量を確保するための電力を、最適化された発電計画に基づき非常用発電機311から供給するか、あるいは電力取引市場を介して一般電力供給機構5等から供給するかを判断する。電力供給制御部14は、非常用発電機311から供給する場合、発電計画130に基づき、非常用発電機311によって生成された電力を、発電システム6によって生成された電力に加えて、電力供給先システム3に供給する。一方、電力取引市場を介して一般電力供給機構5等から供給する場合、電力供給制御部14は、設定電力供給量を確保するために電力取引市場で約定した一般電力供給機構5等からの電力を、発電システム6によって生成された電力に加えて、特定電力供給機構8から提供される電力として、電力供給先システム3に供給する。
入出力部15は、通信網2を介して発電システム6および電力供給先システム3と通信可能に接続される通信部と、管理者等により操作され、設定値や指示が入力される操作入力部と、表示画面装置等からなり、電力供給制御装置1内の制御結果等を表示する表示部を含む。通信部は、発電システム6および電力供給先システム3において計測された電力量等の情報を送受信し、また、発電システム6および非常用発電機311へ電力発電指示信号や電力供給指示信号等を送信する。
次に、図3を用いて、電力供給先システム3について、非常時対応需要家電力供給システム31−1を例に、詳細に説明する。なお、一般需要家電力供給システム32Mについては、非常用発電機311と非常用負荷302、およびこれに関連する構成を備えていないことを除いては、非常時対応需要家電力供給システム31−1と同様の構成・機能を有するため、詳細な説明については省略する。
非常時対応需要家電力供給システム31−1は、図3に示すとおり、一般負荷301と、非常用負荷302と、変圧器303,304と、計測器305,306と、遮断機307,308,309,310と、非常用発電機311と、需要家制御部312とを備える。
一般負荷301は、変圧器303の二次側に接続され、この変圧器303および遮断機307,309を介して電力網4と接続されており、遮断機307,309が接続(閉状態)されることによって電力網4からの電力が供給される。また、一般負荷301は、変圧器303および遮断機308,309を介して非常用発電機311と接続されており、遮断機308,309が接続されることによって非常用発電機311によって生成された電力が供給される。
非常用負荷302は、変圧器304の二次側に接続され、この変圧器304および遮断機308,310を介して非常用発電機311と接続されており、遮断機308,310が接続されることによって非常用発電機311によって生成された電力が供給される。また、非常用負荷302は、変圧器304および遮断機307,310を介して一般電力供給機構5と接続されており、遮断機307,310が接続されることによって一般電力供給機構5から電力が供給される。
変圧器303,304は、それぞれ母線313を介して、一次側に電力網4あるいは非常用発電機311が接続され、それぞれ遮断機307〜310が上述のとおりの組み合わせで接続されることにより、電力網4あるいは非常用発電機311(一次側)の電圧を降圧し、一般負荷301あるいは非常用負荷302(二次側)に電気を供給する。
計測器計測器305,306は、非常時対応需要家電力供給システム31−1の消費電力や電圧を計測する計測器であって、計測器305は、一般電力供給機構5から供給される電力の消費量(供給量)を計測し、計測器306は、非常用発電機311から供給される電力の消費量を計測する。
遮断機307〜310は、それぞれ需要家制御部312によって開閉制御され、所定のタイミングで、遮断機307は、電力網4と母線313との接続経路を、遮断機308は、非常用発電機311と母線313との接続経路を、遮断機309は、一般負荷301と母線313との接続経路を、遮断機310は、非常用負荷302と母線313との接続経路を、それぞれ接続あるいは遮断する。遮断機307〜310は、例えば、通常時においては、一般負荷301および非常用発電機302と、電力網4あるいは非常用発電機311との接続経路を閉じるよう制御され、停電時には、非常用負荷302と非常用発電機311との接続経路を閉じるよう制御される。
非常用発電機311は、災害や事故等によって電力網4からの電力供給が遮断された場合、すなわち停電した場合等、非常用負荷302に供給する電力を発電する発電機であって、非常時対応需要家電力供給システム31−1に設置されている。
需要家制御部312は、非常時対応需要家電力供給システム31−1を統括的に制御する。需要家制御部312は、例えば、需給制御装置1からの指令を受けて非常用発電機311を発電させる。また、需要家制御部312は、上述のとおり遮断機307〜310の開閉を制御し、非常用発電機311からの電力を、一般負荷301あるいは非常用負荷302に供給する。
次に、図4,5,6を用いて、電力供給制御装置1の記憶部12に記憶されている情報の一例について説明する。図4は、発電計画作成部13によって作成される発電計画130の一例を示す概略図である。
図4に示すとおり、非常用発電機311の発電計画130には、所定の時間区として、30分間隔に区切られた発電時間帯13A毎に、予め設定されている設定電力供給量13Bと、この設定電力供給量13Bに対応付けられ、それぞれの非常時対応需要家電力供給システム31−1,31−2,・・・31−nの非常用発電機311によって発電される電力の発電電力量13Cが設定されている。なお、非常時対応需要家電力供給システム31−1,31−2,・・・31−nの各非常用発電機311は、識別番号としてA号、B号、C号・・・J号が付され、識別されている。
本実施形態においては、特定電力供給機構8の管理者等によって設定された所定の給電時間帯(稼動時間)は、電力供給先システム3の電力需要量が増加する時間帯として、発電時間帯13Aの13時30分から17時までと設定されている。設定電力供給量13Bは、時間区毎に設定されており、例えば、13時30分以降14時未満で1500kW、14時以降14時30分未満で1750kW・・・と設定されている。
また、発電計画130には、発電時間帯13Aに応じて所定の時間区毎に設定された総電力需要量13Dが規定されている。この総電力需要量13Dは、電力供給先システム3によって消費されることが予想される電力需要量に応じて特定電力供給機構8の管理者等により予め定められており、電力供給制御装置1から電力供給先システム3に供給される全ての電力、すなわち、発電システム6、一般電力供給機構5および非常用発電機311において生成される電力を含む総電力需要量である。本実施形態において、この総電力需要量13Dは、電力供給先システム3の計測器305,306あるいは発電システム6の計測器62によって検出された過去の電力量に基づき、管理者等によって任意に設定される。
さらに、発電計画130には、総電力需要量13Dから発電電力量13Cの発電時間帯13Aごとの合計値を減算した電力需要量(削減後)13Eが規定されている。電力供給制御部14は、この電力需要量(削除後)13Eに規定されている電力量に基づき、発電システム6で生成される電力量を制御し、この生成された電力を電力供給先システム3に供給する。
次に、図5を用いて、基礎データ131について説明する。図5は、発電計画130を作成するための情報であって、非常時対応需要家電力供給システム31Nのそれぞれに設けられている非常用発電機311に関する基礎データ131の一例を示す概略図である。
記憶部12は、基礎データ131として、識別番号(A号、B号、C号・・・J号)によって識別された各非常用発電機311が備える規定値、例えば、定格出力Pmax_n、点検間隔li_n、前回起動日、停止期間ls_n、次回点検までの残日数lr_n、点検しきい値l_n、しきい値判定値、燃料種別、燃料消費量Fc_n、燃料貯蔵量Ft_n、燃料単価、最高補償時間Tgmax_n、最低補償時間Tgmin_n、発電可能時間Tg_n、発電可能電力量P_n、始動試験コストIc等を記憶している。
定格出力Pmax_nは、通常時における非常用発電機311の出力電力、点検間隔li_nは、例えば非常用発電機311の正常性を点検するため法令等で規定されている始動・停止試験の実施間隔、前回起動日は、この始動・停止試験あるいは発電によって非常用発電機311が起動された直近日、停止期間ls_nは、現在日から前回起動日までの停止期間、次回点検までの残日数lr_nは、点検間隔li_nから停止期間ls_nを差し引いた日数である。
点検しきい値l_nは、特定電力供給機構8の給電元として発電計画作成部13が非常用発電機311を選出する際の判断基準であって、管理者等により任意に設定され、予め記憶されている。本実施形態において、電力供給制御装置1は、非常用発電機311が発電により起動されることで、始動・停止試験を兼ねるものであって、点検しきい値l_nは、次回点検が近い非常用発電機311を優先的に起動させるための判断基準としてあるいは非常用発電機311が定期的に起動される所定の起動間隔として、60日と設定されている。このように、点検間隔li_nよりも短い間隔で始動・停止試験が実行されることによって、非常用発電機311の補償性を高めることができる。
しきい値判定値は、発電計画作成部13によって、残日数lr_nが点検しきい値l_n以上の場合「0」と、残日数lr_nが点検しきい値l_nより小さい場合「1」と算出される。発電計画作成部13は、しきい値判定値が「1」の非常用発電機311をリストアップ(抽出)し、発電計画130に規定される非常用発電機311の候補として選出する。
燃料種別は、例えば、軽油、A重油、都市ガス、灯油・・・等の非常用発電機311の発電に利用される電力源の種類、燃料消費量Fc_nは、生成する電力量に応じて消費される燃料の量、燃料貯蔵量Ft_nは、各非常用発電機311が設けられている各非常時対応需要家電力供給システム31Nが保持する燃料の貯蔵量である。
最高補償時間Tgmax_nは、燃料消費量Fc_nおよび燃料貯蔵量Ft_nに基づき算出される各非常用発電機311に補償される電力量を時間に換算した値であって、最高補償時間Tgmax_n=燃料貯蔵量Ft_n/(燃料消費量Fc_n×定格出力Pmax_n)により算出される。
最低補償時間Tgmin_nは、非常時において確保される非常用発電機311の発電量を時間に換算した値である。
発電可能時間Tg_nは、最高補償時間Tgmax_nから最低補償時間Tgmin_nを減算することにより算出され、各非常用発電機311によって、特定電力供給機構8による給電に利用可能な電力量を時間換算した値である。
発電可能電力量P_nは、発電可能時間Tg_nに定格出力Pmax_nを乗算することにより算出され、各非常用発電機311によって、特定電力供給機構8による給電に利用可能な電力量を表した値である。
始動試験コストIcは、定期点検を行う場合に発生する燃料費や人件費等の諸費用であって、過去の定期点検において発生したコスト等に基づき算出される。
次に、図6を用いて、非常用発電機311の発電効率が規定されている発電効率テーブル132について説明する。図6は、発電計画作成部13によって発電計画130を作成する際利用される非常時対応需要家電力供給システム31Nの各非常用発電機311の発電効率が規定されている発電効率テーブル132の一例である。
図6に示すとおり、発電効率テーブル132には、各非常用発電機311の特性、種類によってそれぞれ異なる発電効率が関連付けられて記憶されている。この発電効率は、負荷率に応じて非常用発電機311毎に所定の値を有し、後に説明するように最適化される給電コストを算出する際に利用されるデータである。
本実施形態では、図6に示すとおり、発電効率が、10%毎に区分された負荷率に応じて規定されている例を用いて説明するが、本発明はこれに限られない。例えば、負荷率が図6に示すような、所定値(10%,20%,30%・・・)と対応付けられて規定されるだけでなく、負荷率が所定値以外の数値であった場合、所定の計算式により発電効率が算出されるものであってもよく、また、負荷率を所定の関数式に当てはめることで、非常用発電機311毎の発電効率が算出されるものであってもよい。なお、ここで負荷率は、定格出力Pman_nに対しての出力電力であって、負荷率=(出力電力/定格出力Pman_n)×100により算出される。
発電計画作成部13は、これら図5,6に示す基礎データ131および発電効率テーブル132を利用して、図4に示す発電計画130を作成し、記憶部12に記憶する。
次に、図7〜11を用いて、本発明にかかる電力供給制御方法について、以下説明する。
図7は、本発明の実施形態にかかる電力供給制御方法の一例を示すフローチャートである。図8〜10は、図7に示すステップについてより詳細に説明するためのフローチャートである。
図7に示すとおり、まず、特定電力供給機構8の管理者等によって、発電計画130に規定される非常用発電機311の稼動時間13Fと、この稼動時間13Fにおける各時間区の設定電力供給量13Bが設定され、入出力部15を介して記憶部12に記憶される(ステップST1)。
次いで、管理者等によって、発電計画130に点検しきい値l_nが設定され、入出力部15を介して記憶部12に記憶される。発電計画作成部13は、基礎データ131に基づき、各非常用発電機311のA号,B号・・・J号の点検間隔li_nから停止期間ls_nを減算し、残日数lr_nを算出する。発電計画作成部13は、各非常用発電機311のA号,B号・・・J号のそれぞれの残日数lr_nと点検しきい値l_nとを比較し、それぞれのしきい値判定値を算出する。つまり、残日数lr_n(=点検間隔li_n―停止期間ls_n)<点検しきい値l_nの場合、しきい値判定値は「1」と、残日数lr_n≧点検しきい値l_nの場合、しきい値判定値は「0」と算出される。電計画作成部13は、しきい値判定値が「1」である非常用発電機311を選出し、発電計画130に選出される非常用発電機311の候補としてリストアップする(ステップST2)。なお、このステップST2の工程を、リストアップ工程と以下呼称する。
例えば、図5に示した基礎データ131では、しきい値判定値が「1」となる非常用発電機311のB号,C号,D号が、発電計画130によってリストアップされる。
ステップST2のリストアップ工程において、少なくとも一つの非常用発電機311がリストアップされた場合、発電計画作成部13は、このリストアップされた非常用発電機311の発電必要条件が整っているか否かを判断する。すなわち、発電計画作成部13は、発電必要条件として、例えば、非常用発電機311の冷却水量、潤滑油等のデータを取得し、リストアップされた非常用発電機311のこれらのデータと、予め設定されている発電必要条件しきい値とを比較する。発電計画作成部13は、発電必要条件のデータが発電必要条件しきい値を満たしていない非常用発電機311を、発電計画130にリストアップされている非常用発電機311から除外し、発電計画作成部130にリストアップされた非常用発電機311を確定する(ステップST3)。なお、このステップST3の工程を、リストアップ確定工程と以下呼称する。
次いで、発電計画作成部13は、ステップST3によってリストアップが確定された非常用発電機311の最高補償時間Tgmax_nおよび発電可能時間Tg_nを算出する(ステップST4)。すなわち、発電計画作成部13は、基礎データ131を参照して、リストアップが確定された非常用発電機311の定格出力Pmax_n、燃料消費量Fc_nおよび燃料貯蔵量Ft_nを取得する。発電計画作成部13は、これらのデータを、燃料貯蔵量Ft_n/(燃料消費量Fc_n×定格出力Pmax_n)に基づき演算することで、リストアップが確定された非常用発電機311に補償される最高補償時間Tgmax_nを算出する。
また、発電計画作成部13は、算出された最高補償時間Tgmax_nから、基礎データ131において予め設定されている非常用発電機311の最低補償時間Tgmin_nを減算することで、発電可能時間Tg_nを算出する。
さらに、発電計画作成部13は、算出された発電可能時間Tg_nに、基礎データ131において予め設定されている非常用発電機311の定格出力Pmax_nを乗算することにより、発電可能電力量P_nを算出する。
なお、このステップST4の工程を、発電可能量算出工程と以下呼称する。
次いで、発電計画作成部13は、ステップST4における発電可能量算出工程により算出された発電可能電力量P_n、および基礎データ131の所定のデータを用いて、数式1に示す目的関数の最適化を行い、発電コストが最小となるような最適発電計画(最適値)を算出する(ステップST5)。なお、このステップST5の工程を、発電計画最適化工程と以下呼称する。
Figure 2010246306
この最適化における制約条件は、数式2〜4に示されるとおりである。なお、数式1は非常用発電機の燃料に都市ガス、重油および軽油を使用する場合の発電コスト計算式であり、数式1〜4における記号は、Gc=発電コスト、Ti=発電時間帯13Aの時間区、Fgas=都市ガス購入量、Fho=重油購入量、Flo=軽油購入量、α=都市ガス単価、β=重油単価、γ=軽油単価、Pload=削減電力、Vmax_n=各非常用発電機における応答速度の最大値、i=時間区を表している。
Figure 2010246306
発電計画作成部13は、目的関数Gcにおける最適化により、最適発電計画を得ることができた場合、この最適発電計画に基づき算出されたリストアップが確定している非常用発電機311の発電電力量13Cを発電計画130に登録する。なお、この目的関数Gcにおける最適化は、数式1からもわかるように、発電時間帯13Aの時間区毎に最適発電計画が演算される。発電計画作成部13は、稼動時間13Fに対応する目的関数Gcの最適化を行い、全ての時間区において最適発電計画が得られることにより、発電計画130が成立したか否かを検出する(ステップST6)。
図4に示すとおり、稼動時間13Fにおける時間区13:30,14:00,14:30・・・17:00の全ての発電電力量13Cが算出され、この時間区毎の合計発電電力量が、設定電力供給量13Bと一致している場合、発電計画作成部13は、発電計画130が成立していると判断する(ステップST6−YES)。そして、発電計画作成部13は、ステップST5において最適化計算により得られた目的関数(発電コスト)Gcの値と、電力取引市場DB7に記憶されている一般電力供給機構5等の電力の市場価格情報とを、時間区毎に比較する(ステップST7)。稼動時間13Fの全ての時間区の比較において、発電コストGc<市場価格(電力調達コスト)となった場合(ステップST7−YES)、発電計画作成部13は、管理者等の認可を得て図4に示すとおりの発電計画130を記憶部2に登録(記憶)する(ステップST8−YES)。すなわち、発電計画作成部13は、非常用発電機311が発電する電力供給量を特定する発電計画130を作成し、発電コストの方が市場価格に比べて安価な場合、電力供給先システム3に供給される合計電力の電力供給源として、非常用発電機311を選択する。
一方、ステップST6において、発電計画作成部13によって発電計画130が成立していないと判断された場合(ステップST6−NO)、ステップST7において、稼動時間13Fの全ての時間区の比較において、発電コストGc≧電力調達コストとなる時間区が少なくとも一つ検出された場合(ステップST7−NO)、あるいは、管理者等の認可が得られなかった場合(ステップST8−NO)、発電計画作成部13は、発電計画が作成されなかった旨を、例えば入出力部15を介して特定電力供給機構8の管理者に通知し、発電計画の作成を終了するか否かの指示を待つ(ステップST9)。管理者により、入出力部15を介して発電計画の再実行が指示された場合(ステップST9−NO)、発電計画作成部13は、ステップST2に戻って、発電計画の再作成を実行し、管理者により入出力部15を介して終了の指示があった場合(ステップST9−YES)、発電計画作成部13は、発電計画の作成を終了する。
次に、図8〜10を用いて、図7に示したステップST2,ST3,ST4についてより詳細に説明する。図8は、本発明の実施形態にかかる電力供給制御方法におけるリストアップ工程の一例を示すフローチャートである。図9は、本発明の実施形態にかかる電力供給制御方法におけるリストアップ確定工程の一例を示すフローチャートである。図10は、本発明の実施形態にかかる電力供給制御方法における発電可能量算出工程の一例を示すフローチャートである。
図8に示すとおり、特定電力供給機構8の管理者等によって、点検しきい値l_nが発電計画130において設定されると(ステップST10)、発電計画作成部13は、基礎データ131として記憶されている、各非常用発電機311のA号,B号・・・J号の点検間隔li_nを読み出し、この点検間隔li_nから、前回の起動日の翌日から起算される非常用発電機311が起動していない期間である停止期間ls_nを減算し、残日数lr_nを算出する。
次いで、発電計画作成部13は、各非常用発電機311のA号,B号・・・J号のそれぞれの残日数lr_nと、ステップST10において設定された点検しきい値l_nとをそれぞれ比較し、しきい値判定値を算出する。つまり、発電計算作成部13は、残日数lr_n(=点検間隔li_n―停止期間ls_n)<点検しきい値l_nの場合、しきい値判定値=「1」、残日数lr_n≧点検しきい値l_nの場合、しきい値判定値=「0」と算出する。
発電計画作成部13は、しきい値判定値が「1」である非常用発電機311を選出し、発電計画130に選出される非常用発電機311の候補のリストとして候補リストに登録し、記憶部12に記憶する(ステップST11)。
ここで、発電計画作成部13は、ステップST11において、候補リストに登録された非常用発電機311を、入出力部15を介して管理者に通知し、管理者から入出力部15を介して入力があるか否かを検出する(ステップST12,ステップST13−NO)。管理者から入出力部15を介して入力があった場合(ステップST13−YES)、発電計画作成部13は、この管理者からの指示に従い、候補リストに登録された非常用発電機311を変更する(ステップST14)。つまり、発電計画作成部13は、管理者からの入出力部15を介した入力により所定の非常用発電機311の追加、削除の指示がされた場合、これに応じて、指示された非常用発電機311を候補リストから削除または追加する。
ステップST14の後、候補リストに少なくとも一つの非常用発電機311が登録されている場合(ステップST15−YES)、発電計画作成部13は、この候補リストに登録されている非常用発電機311を、発電計画130にリストアップ登録する。なお、候補リストに一つも非常用発電機311が登録されていない場合(ステップST15−NO)、発電計画作成部13は、ステップST10に戻って、再度、候補リストの作成を実行する。
次に、図9を用いてリストアップ確定工程について詳細に説明する。図9に示すように、発電計画作成部13は、リストアップ工程によりリストアップ登録された非常用発電機311の発電必要条件が成立しているか否かを判断する(ステップST20)。すなわち、記憶部2が、非常用発電機311毎にそれぞれ規定されている所定の発電必要条件、例えば、非常用発電機311の冷却水量、潤滑油等のデータや、この発電必要条件と比較される発電必要条件しきい値を記憶している。発電計画作成部13は、記憶部2から、リストアップ登録された非常用発電機311の発電必要条件のデータと、発電必要条件しきい値を読み出し、この発電必要条件のデータと発電必要条件しきい値とを比較する。発電計画作成部13は、発電必要条件のデータが発電必要条件しきい値を満たしていない非常用発電機311を、発電計画130から削除する。
ここで、発電計画作成部13は、ステップST20において、発電計画130にリストアップ登録されている非常用発電機311を、管理者に通知し、管理者から外部入力があるか否かを検出する(ステップST21,ステップST22−NO)。管理者からの外部入力があった場合(ステップST22−YES)、発電計画作成部13は、この外部入力による指示に従い、発電計画130のリストアップ登録されている非常用発電機311を変更し、変更後の非常用発電機311をリストアップされた非常用発電機311として確定して、発電計画130に登録する(ステップST23)。つまり、発電計画作成部13は、外部入力により所定の非常用発電機311の追加、削除の指示がされた場合、これに応じて、指示された非常用発電機311を発電計画130から削除または追加し、確定する。
次に、図10を用いて発電可能量算出工程について詳細に説明する。図10に示すように、発電計画作成部13は、発電計画130に登録されている確定後の非常用発電機311の最高補償時間Tgmax_nを算出する(ステップST30)。すなわち、発電計画作成部13は、基礎データ131に登録されているデータから、確定後の非常用発電機311の定格出力Pmax_n、燃料消費量Fc_nおよび燃料貯蔵量Ft_nを取得する。発電計画作成部13は、これら取得したデータに基づき、燃料貯蔵量Ft_n/(燃料消費量Fc_n×定格出力Pmax_n)を計算することで、最高補償時間Tgmax_nを算出する。図5を参照して、非常用発電機311のA号を例に説明すると、最高補償時間Tgmax_n=3000/(0.32×500)=18.75時間となる。
発電計画作成部13は、確定後の非常用発電機311の最低補償時間Tgmin_nを基礎データ131から読み出し、ステップST30において算出された最高補償時間Tgmax_nから最低補償時間Tgmin_nを減算し、発電可能時間Tg_nを算出する(ステップST31)。例えば図5に示す非常用発電機311のA号を例に説明すると、発電可能時間Tg_n=最高補償時間Tgmax_n−最低補償時間Tgmin_n=18.75−4≒14.8時間となる。
次に、発電計画作成部13は、確定後の非常用発電機311の定格出力Pmax_nを基礎データ131から読み出し、この定格出力Pmax_nと発電可能時間Tg_nとを乗算することにより、発電可能電力量P_nを算出する。例えば図5に示す非常用発電機311のA号を例に説明すると、発電可能電力量P_n=定格出力Pmax_n×発電可能時間Tg_n=500×14.8≒7375kWhとなる。
ここで、図11,12を用いて、図7〜10において上述した電力供給制御方法により、図4に示すような発電計画130が作成された場合、選出された非常用発電機311の発電電力と、特定電力供給機構8から電力供給先システム3に供給される電力量の関係について説明する。図11は、発電計画130における総電力需要量(削減後)13Eを説明するためのイメージ図であって、図12は、稼動時間13Fにおける非常用発電機311の発電電力量の分担イメージを説明するイメージ図である。なお、図11,12ともに、発電計画130に記載されているデータと一致するものではなく、概ね合致するイメージ図である。
図11は、横軸が発電時間帯13A、縦軸が総電力需要量(削減後)13Eを表し、総電力需要量13Dから、発電計画130に選出された非常用発電機311の合計発電電力量13Cが減算された総電力需要量(削減後)13Eを表している。
図11に示す通り、発電電力量13Cに対応する電力量が非常用発電機311によって生成されることによって、発電システム6によって生成される稼動時間13Fにおける電力量が、破線で示されるレベルよりも発電電力量13Cだけ削減される。これにより、非常用発電機311を有効に活用することができるとともに、特定電力供給機構8の電力供給量の余量を増加させ、供給能力を向上させることができる。
図12は、発電電力量13Cが、複数の非常用発電機311(A号〜F号)によって生成された電力量を表している。
次に、図13,14を用いて、電力供給制御装置1によって非常用発電機311が発電する方法について説明する。図13は、非常用発電機311が電力供給制御装置1によって起動されるシーケンスを示し、図14は、非常用発電機311が電力供給制御装置1によって停止されるシーケンスを示す。
図13に示す通り、発電計画作成部13によって発電計画130が作成されると、電力供給制御部14は、この発電計画130に基づき、稼動時間13Fにおいて選出された非常用発電機311を起動するため、選出された発電機311を備える非常時対応需要家電力供給システム31Nの需要家制御部312に、非常用発電機起動指令を送信する(ステップST40)。本実施の形態においては、電力供給制御装置1が、発電計画130に基づき、稼動時間13Fの全時間において、非常用発電機311のA号を起動させ、発電計画130に規定されている発電電力量13Cの電力を発電させる例について以下説明する。
すなわち、電力供給制御部14は、稼動時間13Fより以前に、非常時対応需要家電力供給システム31−1の需要家制御部312に対して、時間区13:00から時間区17:00までの稼動時間13Fにおいて、非常用発電機311に250kWの電力を発電させるよう非常用発電機起動指令を送信する。需要家制御部312は、非常用発電機起動指令を受信すると、非常用発電機311を起動させるため、非常用発電機311に非常用発電機起動指令を送信する(ステップST41)。この非常用発電機起動指令を受信した非常用発電機311は、この指令に基づき、所定の電圧を確立させるための電圧確立を実行するとともに(ステップST42)、電力系統の周波数と同期させるための同期運転を実行する(ステップST43)。
需要家制御部312は、計測器305,306を介して、非常用発電機311の電圧と周波数を計測し、(ステップST44)、非常用発電機311の電圧確立および同期運転が完了したことを確認し(ステップST45)、電力供給制御部14に、電圧確立・同期運転完了信号、および電圧確立時間を送信する(ステップST46)。
また、需要家制御部312は、非常用発電機311の電圧確立および同期運転が完了したことを確認すると、遮断機307,308に、非常用発電機遮断機投入指令を送信し、遮断機307,308を接続する(ステップST47)。これにより、非常用発電機311は、遮断機308を介して母線313と接続され、さらに遮断機307を介して電力網4と接続される。このように、遮断機307,308が接続されて非常用発電機311と電力網4が接続され、この電力網4を介して非常用発電機311から発電された電力が出力可能な経路を、以下、非常用電力供給回路と呼称する。
上述の通り、遮断機307,308が接続されると、遮断機307,308は、例えば、接続されたことを検出する接続検出部から出力された投入確認信号を需要家制御部312に送信する(ステップST48)。需要家制御部312は、この投入確認信号を受信し、非常用発電機311の遮断機307,308が投入されたことを確認すると(ステップST49)、非常用発電機遮断機投入完了信号を電力供給制御部14に送信する(ステップST50)。
電力供給制御部14は、この非常用発電機遮断機投入完了信号を受信すると、非常用発電機311に対して、発電計画に基づき規定されている発電時間帯13Aに応じた規定の発電電力量を発電するよう非常用発電機出力値指令を送信する(ステップST51)。例えば、電力供給制御部14は、非常時対応需要家電力供給システム31−1の需要家制御部312に対して、時間区13:00から時間区17:00までの稼動時間13Fにおいて、非常用発電機311に250kWの電力を発電させるよう非常用発電機出力値指令を送信する。
需要家制御部312は、この非常用発電機出力値指令を受信すると、この指令に基づき、規定の発電時間帯13Aに発電電力量を発電させるための非常用発電機出力値指令を送信する(ステップST52)。非常用発電機311は、非常用発電機出力値指令に基づき、規定の発電時間帯13Aに規定の発電電力量を発電し、非常用電力供給回路を介して、自身の一般負荷301あるいは非常用負荷302に給電する。
これにより、電力供給制御装置1は、発電計画130に基づく非常用発電機311の電力を取得することができる。また、電力供給制御装置1は、取得した電力を、電力網4を介して、他の電力供給端末に供給することも、自身の一般負荷301あるいは非常用負荷302に供給することもできる。
次に、図14を用いて、図13の通り起動された非常用発電機311を停止させる方法の一例について説明する。
図14に示すとおり、電力制御部14は、発電計画130に基づき、発電電力量13Cの割り当て期間が終了し、稼動させる必要がなくなった非常用発電機311を備える非常時対応需要家電力供給システム31Nに対して、非常用発電機停止指令を出力する(ステップST50)。例えば、発電時間帯17:00が経過すると、電力供給制御装置1は、非常時対応需要家電力供給システム31−1の需要家制御部312に対して、非常用発電機311(A号)の発電を停止させるため、非常用発電機停止指令を出力する。
需要家制御部312は、非常用発電機停止指令を受信すると、非常用発電機311に対して、非常用発電機停止指令を送信する(ステップST51)。これにより、需要家制御部312は、計測器305,306を介して、非常用発電機311の発電電力を計測し、(ステップST52)、非常用発電機311が停止したことを確認し(ステップST53)、電力供給制御部14に、非常用発電機停止信号を送信する(ステップST54)。
また、需要家制御部312は、非常用発電機311が停止したことを確認すると、遮断機307,308に、非常用発電機遮断機開放指令を送信し、遮断機307,308の接続を解除する(ステップST55)。すなわち、遮断機307,308が開放されることで、非常用発電機311と、一般負荷301、非常用負荷302および電力網4との接続が遮断される。
遮断機307,308が開放されると、遮断機307,308は、例えば、接続されたことが物理的に検出できる接続検出部により出力された開放確認信号を需要家制御部312に送信する(ステップST56)。需要家制御部312は、この開放確認信号を受信し、非常用発電機311の遮断機307,308が開放されたことを確認すると(ステップST57)、非常用発電機遮断機開放完了信号を電力供給制御部14に送信する(ステップST58)。
これにより、非常用発電機311は、発電計画130によって規定されている発電電力量13Cに対応する発電時間帯13Aが終了すると、発電が停止される。
以上説明したとおり、本発明にかかる電力供給制御装置1、電力供給制御方法および電力供給システム100は、発電計画130に基づき、非常時以外に非常用発電機311を発電させ、得られた電力を電力供給先システム3に供給することができる。これにより、非常用発電機311を有効に活用することができるとともに、特定電力供給機構8の電力供給量の余量を増加させ、供給能力を向上させることができる
また、本発明にかかる電力供給制御装置1は、非常用発電機311を選出する際にしきい値判定値を利用し、法令等により規定されている定期試験間隔における非常用発電機311の起動頻度を増加させることにより、発電計画130に基づく非常用発電機311の起動と、非常用発電機311の正常性を点検するため法令等で規定されている始動・停止試験とを兼ねる構成を有する。よって、本発明は上述の通り非常用発電機311の有効利用を図ることとあわせて、始動・停止試験のためだけに非常用発電機311を起動させる無駄を防止することができ、非常用発電機311の定期点検の省略化あるいは簡素化を図り、非常用発電機311の維持費を低減させることができる。また、非常用発電機311の起動頻度を増加させることにより、非常用発電機311の非常時(停電時等)の給電信頼性を向上させることができる。
なお、この始動・停止試験は、非常用発電機311が停電時に確実に作動させる必要がある。このため、定期的に実施することが各種法令により義務付けられており、通常、非常用発電機311を無負荷状態で数分間運転させることで実行され、このとき非常用発電機311から発生した電力は負荷に供給されることはない。よって、試験により発電されたエネルギーは有効に利用されることなく、試験のための燃料も非効率に使用されている。上述のとおり、本発明によると、発電計画130に基づく非常用発電機311の起動と、始動・停止試験を兼ねることができるため、燃料を利用して発生したエネルギーを電気エネルギーとして利用できるので、試験により消費される燃料コスト、発電されたエネルギーを効率的に活用できる。また、試験を行うために現地に出向く作業者を削減あるいは省力化できるので、その他試験のためにかかる人件費等を削減することができる。
また、試験による非常用発電機311の無負荷状態での運転は、非常用発電機311に、オイルアップや排気管にカーボンが蓄積する等の不具合を発生させ、エンジンの故障や事故につながるおそれがある。さらに、非常用発電機311は、法令等により定められた始動・停止試験が定期的に実施されるものの、停止期間が長いため、油膜切れによる異常や磨耗、焼き付け等により、いざというとき(非常時)に運転不能となることもある。本発明は、負荷を接続して運転することにより、このような無負荷状態での運転を回避あるいは削減することができ、また、非常用発電機311の停止期間も短縮することができるため、このような弊害を回避することができる。
さらに、上述の通り、発電計画作成部13は、次回点検までの残日数lr_nが点検しきい値l_nよりも少ない非常用発電機311を、しきい値判定値に基づき選出している。つまり、次回点検日が近い非常用発電機311が、優先的に発電計画130に基づく発電元として選出されるため、より効率的に始動・停止試験を兼ねるシステムを実現することができる。
また、上述の通り、発電計画作成部13は、発電計画130の発電時間帯13Aとして、30分間隔に区切られた時間区毎に設定電力供給量13Bおよび総電力需要量13Dが予め設定されており、発電計画130において選出される非常用発電機311による発電電力量13Cの合計が設定電力供給量13Bを満たすよう、目的関数を最適化させることにより、発電計画130のリストアップ候補を選出している。すなわち、発電計画作成部13は、数式1の目的関数の最適化計算における制約条件として、数式2を用いることにより、発電電力量13Cの合計が削除電力(=設定電力供給量13B)を満たす、非常用発電機311の組み合わせおよび各非常用発電機311の発電電力量13Cを特定することができる。
ここで、総電力需要量13Dは、特定電力供給機構8が電力供給先システム3に供給する電力供給量と、電力供給先システム3が消費する電力需要量との時間区ごとのマッチング(電力供給量≒電力需要量)により予め設定される値であって、設定電力供給量13Bは、この総電力需要量13Dを発電システム6によって確保できない不足分として予め算出される値である。よって、上述の通り、発電計画作成部13によって、選出される非常用発電機311による発電電力量13Cの合計が設定電力供給量13Bを満たすような発電計画130が作成されることにより、特定電力供給機構8の電力供給量が、電力供給先システム3の電力需要量に対して不足するという事態を防止することができ、かつ、非常用発電機311を有効に利用することができる。
なお、現状において、特定規模電気事業者は、安定的な電力供給を確保する観点から、電力供給量と電力需要量が30分間隔でマッチングすることが義務付けられており、ミスマッチ(電力供給量≠電力需要量)が発生しないようにする必要がある。このような現状において、本発明は本技術を実施するために重要な効果を奏するものである。
また、この特定規模電気事業者は、一般電気事業者に比較して、電力供給能力が著しく低く、電力供給量として確保できる電力が不足する場合がある。このような場合、特定規模電気事業者は、通常、一般電気事業者等から電力を購入し、電力供給量が不足しないようにしている。しかし、電力の市場価格は、需要と供給のバランスから決定され、需要が高まる時期の取引価格が高額となるため、電力供給量が不足しやすい電力需要量が高まる時期と、電力の市場価格が高騰する時期が同期しており、特定規模電気事業者における電力の購入コストが嵩む問題がある。なお、電力の市場価格は、電力需要量の高まる夏季や冬季の昼間の時間帯において価格が上昇する傾向にある。
本発明によると、上述した発電計画130の稼動時間13Fが、このような需要がたかまる時間帯に設定されることにより、特定電力供給機構8による、(1)電力供給先システム3に供給する電力供給量の確保、(2)確保するための電力供給量のコスト削減、および(3)非常用発電機311の有効活用を、効果的に実現することができる。
また、上述の通り、電力供給制御装置1は、発電計画130が登録される際、発電システム6によって生成される電力の不足分を補うための電力として、取引市場等にて購入した場合のコストと、非常用発電機311によって生成する場合の発電コストと比較し、安価な方の電力を利用する。これにより、非常用発電機311を有効利用するともに、特定電力供給機構8としての利益を確保することができる。
なお、本発明は上述の実施の形態に限られず、例えば以下のような構成の変更が可能である。
例えば、電力供給制御装置1は、発電計画作成部13により作成され、登録された発電計画130に基づき、非常用発電機311を発電させる構成として説明したが、本発明はこれに限られず、例えば、予め設定されたスケジュール通り、非常用発電機311を発電させ、所定の負荷に発電電力を供給する構成であってもよい。例えば、自動定期運転回路を有する比較的小規模な非常用発電機等において利用可能である。
また、本実施の形態において、定期点検の結果情報として、電力供給制御装置1が非常用発電機311の起動日時を基礎データ131に記憶する例を説明したが、本発明はこれに限られず、例えば、図13,14において説明した非常用発電機311の起動、停止動作時において、計測器305,306において検出された所定の計測値を記録部2に記録し、あるいは非常時対応需要家電力供給システム31Nの管理者に提供するものであってもよい。また、非常時対応需要家電力供給システム31Nが、カメラやマイクを備える構成であって、定期点検の結果情報として、非常用発電機311が発電された際の映像や音声を取得するものであってもよい。
さらに、電力供給制御装置1は、非常用発電機311が起動された場合、非常時対応需要家電力供給システム31Nが起動日時を電力供給制御装置1に通知し、あるいは電力供給制御装置1が非常用発電機311を起動させた日時を検出し、記憶部2の基礎データ131の前回起動日として記憶する構成であってもよい。この構成により、電力供給制御装置1は、発電計画130に基づく非常用発電機311の起動と、非常用発電機311の正常性を点検するため法令等で規定されている始動・停止試験とを、兼ねる場合、試験状況を電力供給制御装置1において一括管理することができる。

なお、本発明にかかる電力供給制御装置1は、合計電力として、発電システム6によって発電される電力に加えて非常用発電機311によって発電される電力を電力供給先システム3に供給し、さらに電力需要量に足りない場合は、一般電力供給機構5によって発電される電力を加えてもよい。
また、発電計画作成部13は、非常用発電機給電条件の最適化計算が実行される非常用発電機311を選出する場合、規定の点検間隔li_nから非常用発電機311における停止期間ls_nを減算することで、非常用発電機311の次回点検までの残日数lr_nを算出し、算出された残日数lr_nと、規定の点検間隔li_nよりも短い日数である点検しきい値l_nとを比較し、残日数lr_nが点検しきい値l_n未満となる非常用発電機311を選出するものである。
1 電力供給制御装置
2 通信網
3 電力供給先システム
4 電力網
5 一般電力供給機構
6 発電システム
7 電力取引市場DB
8 特定電力供給機構
11 需給制御部
12 記憶部
13 発電計画作成部
14 電力供給制御部
15 入出力部
13A 発電時間帯
13B 設定電力供給量
13C 発電電力量
13D 電力需要量
13E 総電力需要量(削減後)
13F 可動時間(設定給電時間区)
130 発電計画
301 一般負荷
302 非常時負荷
311 非常用発電機

Claims (7)

  1. 電力供給源である特定電力供給源および複数の非常用発電機と、電力網を介して接続される電力供給先への電力供給を制御する電力供給制御装置であって、
    前記特定電力供給源によって生成された電力に、前記電力網を介して前記電力供給先に電力を供給する一般電力供給源によって生成された電力、あるいは前記複数の非常用発電機によって生成された電力を加えた合計電力を前記電力供給先の負荷に供給する電力供給制御部と、
    前記電力供給先に電力を供給する前記複数の非常用発電機が選出された場合、前記非常用発電機が発電する電力供給量を特定する発電計画を作成し、前記合計電力を構成する電力の前記電力供給源として、前記取引市場あるいは前記非常用発電機のいずれか一方を選択する発電計画を作成する発電計画作成部とを備え、
    前記電力供給制御部は、
    前記発電計画作成部によって作成される前記発電計画に従って、前記非常用発電機によって生成される電力を、前記特定電力供給源によって生成される電力を加えて、前記電力供給先の負荷に供給することを特徴とする電力供給制御装置。
  2. 前記発電計画作成部は、
    前記電力供給先の電力需要量に一致する前記合計電力を発電する前記複数の非常用発電機が検出された場合、前記合計電力を構成する電力の前記電力供給源として、前記一般電力供給源あるいは前記非常用発電機のいずれか一方を選択し、前記非常用発電機が選択された場合、前記非常用発電機が発電する電力供給量を特定する発電計画を作成することを特徴とする請求項1に記載の電力供給制御装置。
  3. 前記発電計画作成部は、
    前記非常用発電機によって生成される前記電力供給量の発電コストと、前記一般電力供給源等によって生成される前記電力供給量の市場価格とを比較し、前記非常用発電機の前記発電コストの方が前記市場価格よりも安価である場合、前記電力供給先に電力を供給する電力供給源として前記非常用発電機を選択することを特徴とする請求項1あるいは2に記載の電力供給制御装置。
  4. 前記発電計画作成部は、
    前記電力供給先に電力を供給する前記複数の非常用発電機を選出する場合、規定の点検期間から前記非常用発電機における停止期間を減算することで、前記非常用発電機の次回点検までの残日数を算出し、算出された残日数と、前記規定の点検期間よりも短い日数である点検しきい値とを比較し、前記残日数が点検しきい値未満となる前記非常用発電機を選出することを特徴とする請求項2あるいは3に記載の電力供給制御装置。
  5. 前記発電計画作成部は、
    前記非常用発電機の定格出力と発電燃料条件に応じて決定される連続して発電することができる最高補償時間と、商用系統停電時に前記非常用発電機が前記負荷へ給電しなければならない時間として予め設定されている最低補償時間との差分である発電可能時間を算出し、算出された前記発電可能時間に基づき、前記非常用発電機によって生成される電力の前記発電コストを最小化する発電計画の最適化計算を実行し、最適値が得られた場合、前記一般電力供給源等によって生成される電力の市場価格と、前記発電コストとを比較し、前記非常用発電機の前記発電コストの方が前記市場価格よりも安価である場合、前記電力供給先に電力を供給する電力供給源として前記非常用発電機を選択することを特徴とする請求項3あるいは4に記載の電力供給制御装置。
  6. 特定電力供給源によって生成された電力に、一般電力供給源によって生成された電力、あるいは複数の電力供給先に備えられた複数の非常用発電機によって生成された電力を加えた合計電力を、前記電力供給先の負荷に供給する電力供給制御方法において、
    前記特定電力供給源の電力供給制御装置が、
    前記電力供給先に電力を供給する前記複数の非常用発電機を選出し、選出された前記非常用発電機の定格出力と発電燃料条件に応じて決定される連続して発電することができる最高補償時間と、商用系統停電時に前記非常用発電機が前記負荷へ給電しなければならない時間として予め設定されている最低補償時間との差分である発電可能時間を算出する発電可能量算出工程と、
    前記特定電力供給源の前記電力供給制御装置が、
    発電可能量算出工程により算出された前記発電可能時間に基づき、前記非常用発電機によって生成される電力の発電コストを最小化する発電計画の最適化計算を実行する発電計画最適化工程と、
    前記特定電力供給源の発電計画作成部が、
    前記最適化計算により、最適値が得られた場合、前記一般電力供給源によって生成される電力の市場価格と、前記発電コストとを比較し、前記発電コストの方が前記市場価格よりも安価である場合、前記非常用発電機が発電する電力量を特定する発電計画を選択する発電計画選択工程とを備えることを特徴とする電力供給制御方法。
  7. 電力網を介して複数の電力供給先の負荷に電力を供給する一般電力供給源と、
    前記複数の電力供給先のうち、少なくとも一つの前記電力供給先に備えられる非常用発電機と、
    前記電力網を介して前記複数の電力供給先の負荷に電力を供給する特定電力供給源と、
    前記特定電力供給源に含まれ、
    前記特定電力供給源によって生成された電力に、前記一般電力供給源によって生成された電力、あるいは前記非常用発電機によって生成された電力を加えた合計電力を、前記電力供給先の負荷に供給する電力供給制御部と、
    前記電力供給先に電力を供給する前記複数の非常用発電機が選出された場合、前記非常用発電機が発電する電力供給量を特定する発電計画を作成し、前記合計電力を構成する電力の前記電力供給源として、前記取引市場あるいは前記非常用発電機のいずれか一方を選択する発電計画作成部とを備え、
    前記電力供給制御部が、前記発電計画作成部によって作成される前記発電計画に従って、前記非常用発電機によって生成される電力を、前記特定電力供給源によって生成される電力を加えて、前記電力供給先の負荷に供給する電力供給制御装置を含むことを特徴とした電力供給システム。
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