JP2010244551A - 工作機械におけるツール制御用の制御データの生成方法および生成装置 - Google Patents

工作機械におけるツール制御用の制御データの生成方法および生成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】工作機械において、所定ツールを制御するための制御データの生成方法および生成装置を提供する。
【解決手段】クランプされた被工作物を、ブランク状態から完成部品に至るまで機械加工するための工作機械において、所定ツールを制御するための制御データの生成方法等に関し、機械加工時の被工作物の機械加工幾何学形状に関する幾何学形状モデルデータと、完成部品幾何学形状モデルデータと比べて、両者の間の異なる幾何学形状を決定するものである。そして、決定された異なる幾何学形状をもとに、機械加工パスが決定されて、それに沿って所定ツールが被工作物から材料を除去し、さらにパスデータが生成されて、所定ツールが、その最大機械加工量に依存して、機械加工パスを移動している間に、単位時間あたり、被工作物の異なる幾何学形状の大部分を最大限除去することを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、クランプした被工作物(ワークピース)につき、ブランク状態から完成部品に至るまで機械加工を行うための,所定の工作機械におけるツール制御用の制御データの生成方法および制御データの生成装置に関する。
特に、本発明は、クランプした被工作物を、ブランク状態から、所定の幾何学形状を有する完成部品に至る機械加工を行うためのCNC制御工作機械やCNC制御機械センタリング装置等における所定のミリングツール制御用の制御データ等の生成方法および生成装置に関する。
CNCによって制御された工作機械は、従来技術として、さまざまの形態のものがあって、よく知られている。
かかるCNC(「コンピューターによる数値制御」)は、工作機械が数値制御されることを意味し、CNC制御データを包含するCNCプログラムによっている。工作機械は、被工作物から機械加工することによって材料を除去するためのツールを備えている。そして、かかるツールのコントロールは、CNCプログラムのCNC制御データに基づいた制御装置によって実行される。これで、CNC制御データに基づき、断固とした工作機械を用い、正確に、クランプされた被工作物を機械加工することが可能になる。
今日、CNCプログラムは、CAMシステム(コンピュータ支援製造システム)によって、ソフトウェアのサポートで書かれている。書かれたCNCプログラムは、生成されたパスに沿って、工作機械にクランプされた被工作物において、被工作物の構成材料を除去するために、移動する植刃工具を制御するための制御データを包含している。
従来技術によれば、バーチャルな工作機械において、バーチャルな被工作物の機械加工をシミュレートするためのデバイス(シミュレーション装置)およびシミュレーション方法を開示している。
そこでは、被工作物の機械加工が、表現ユニット(ディスプレイ装置)を用いて可視化されており、ユーザーは、ツールを制御するための制御データを任意に確立したり、変更したりするためにシミュレーション評価をすることができる。
例えば、本出願人によるドイツ公開特許公報102006043390号(A)によれば、工作機械において、被工作物を機械加工するために、シーケンスをシミュレートするためのCNC装置におけるシーケンスのシミュレーション装置およびシミュレーション方法をそれぞれ開示している。
かかるシミュレーション装置は、工作機械のバーチャルイメージを作成するために、工作機械データを保存するための格納手段を包含している。そして、被工作物のバーチャルイメージを作成して、リソースのバーチャルイメージを作成し、そのリソースデータを保存するための被工作物データを保存する手段を有している。
すなわち、これらの手段で工作機械の現実的なイメージを作成するのに必要であるデータを提供することができる。これはツールテーブルおよび被工作物の表現だけではなく、シミュレーションの間に、詳細に固定状況を表示する可能性も含んでいる。
その上、それを被工作物とツールを含む異なる構成で、工作機械を表示するのにおいて可能にする。また、対応する手段で総合的なシミュレーションユニットに対応するデータを提供する。したがって、被工作物と、ツールと、を備えている工作機械に対して、シーケンスをシミュレートする際に、バーチャル的に利用することが可能である。
また、ヨーロッパ公開特許公報0524344号(A1)には、CNC工作機械において、機械加工を制御するための生成プログラムであって、グラフィカルに対話指向可能なプログラミング・システムが開示されている。
すなわち、対話指向のプログラムであって、ユーザーまたはオペレータが変更するのが簡単になる。そして、工作機械のための制御プログラムは、グラフィック対話ガイドでもって、できるだけ簡単に補うか、または新たに書かかれることになる。
また、日本公開特許公報2001−282331号(A)には、手段の工作機械の実際のツールをシミュレートするのにおいて、適当なツールシミュレーション方法が開示されている。
すなわち、ツールによる機械加工において、動作の変更や設定が容易であって、モニターにおいて、ツールによる機械加工のシミュレーション方法を表示している。
また、米国特許公報6584373号(B1)には、周期的に再発するシーケンスにおいて、CNCツールを制御するための生成方法と、コントロールのためのCNCツールを制御する制御システムが開示されている。
すなわち、かかる制御システムは、データ入力装置、可視化ユニット、工作機械の検査ユニット、およびNC制御装置を包含している。
そして、NC制御装置は、CNCツールのために動くシーケンスを生成するための少なくとも1つの保存されたNCプログラムを含んでいる。
また、従来のCNCによって制御されたツールのためのパス計算は、被工作物において意図されている完成部品の幾何学形状における寸法や方向性に基づいている。
そして、単純な機械加工パスに沿って挿入されたツールが、往復運動して、完成部品の輪郭が得られるまで、被工作物の材料を、層状に、次から次へと、除去するべく機械加工するように制御データが生成される。また、これはラインバイラインの機械加工と呼ばれている。
また、幾何学形状的寸法に従って、機械加工パスに沿った機械加工量(単位時間あたりの材料の除去量)、すなわち、材料におけるツールの切削性能が、幾何学形状的寸法によって、決定されることになる。
ブランク状態の幾何学形状から始めて、CAMシステムにおいて、機械加工パスが生成されるが、被工作物の幾何学形状の輪郭プロフィールが、あまり問題とならないとき、すなわち、この輪郭プロフィールが、完成部品の幾何学形状に対してあまり問題にならない場合、CAMシステムは、カッティングテーブルにおいて決定される静的機械加工量のみに着目し、それ自体を向上させるように図られている。
そして、完成部品の輪郭に近づくとき、異なる挿入ツールで、一定のフィード下で完成部品の輪郭に続く、残っている材料を除去するためのミリングパスが生成されることになる。
したがって、機械加工の時間、すなわち、ブランク状態から始めて、材料を除去することによって完成部品の輪郭に達するのに必要な時間は、プログラムされたフィード速度(送り速度)と、決定された機械加工パスと、によって決定される。
そこで、ブランク状態から完成部品に至るまでの被工作物の機械加工時間を短縮するために、従来知られているCAMシステムは、ツールのための空気切削時間(非切削時間)を短縮するように1つ以上のパスを生成する。
かかる空気切削時間は、制御されたツールが、工作機械にクランプされた被工作物から、材料を除去しない状態に保持される時間である。
したがって、かかる空気切削時間は、例えば、ツールが、材料を除去するための新しい機械加工パスを始めるために、被工作物のある1箇所から、被工作物の別の1箇所まで誘導される間に生じる時間であって、すなわち、かかる空気切削時間には、被工作物から除去される材料が無いことになる。
それに対して、対照的ではあるが、機械加工パスは、被工作物の所定材料を除去するために、制御されている所定ツールを移動させるパス(通り道)である。
したがって、このようなツールは、機械加工パスに沿って移動し、被工作物から所定材料を除去することになる。
ドイツ公開特許公報102006043390号(A1)(特許請求の範囲等) ヨーロッパ公開特許公報0524344号(A1)(特許請求の範囲等) 日本特許公報2001−282331号(A)(特許請求の範囲等) 米国特許公報6584373号(B1)(特許請求の範囲等)
従来技術をもとにして、問題点等を鋭意検討した結果、本発明によれば、従来技術と比べて、短い機械加工時間を可能にする工作機械において、ツールを制御するための制御データの生成方法を提供するとともに、そのような制御データを生成するための制御データの生成装置を提供することを目的とする。
すなわち、本発明の目的は、請求項1に記載されたような所定特徴を有する制御データの生成方法と、請求項11に記載されたような所定特徴を有する制御データの生成装置と、によって達成される。
なお、本発明の有利な効果をもたらす実施形態や、都合のよい実施形態については、従属クレームに反映されており、それにおいて説明される。
すなわち、本発明は、クランプされた被工作物を、ブランク状態から完成部品に至るまで、機械加工するための工作機械において、所定ツールを制御するための制御データを生成することを特徴とする制御データの生成方法であって、単一の機械加工パスまたは複数の機械加工パスのいずれかを示すパスデータを生成するため、所定のパスデータの生成工程を含んでいる。
より具体的には、少なくとも1個の所定ツールを、フィ−ド(供給)することによって、被工作物から所定材料を除去する際に、どの程度のフィ−ド速度において、どのツール方向性で、被工作物に対して移動すべきかを示すパスデータを生成する工程を含んでいる。
また、本発明の制御データの生成方法によれば、下記工程を含んでいる。
すなわち、機械加工における被工作物の幾何学形状に関する機械加工幾何学形状モデルデータであって、所定の機械加工時における被工作物の現時点の除去状態を示す機械加工幾何学形状モデルデータを生成する工程と、
被工作物における完成部品の幾何学形状を示す完成部品幾何学形状モデルデータを提供する工程と、
機械加工幾何学形状および完成部品幾何学形状の間の相違を決定するために、機械加工幾何学形状モデルデータおよび完成部品幾何学形状モデルデータの比較に基づいて、未だ除去されていない材料、すなわち、除去されるべき材料からなる、異なる幾何学形状に対応した異なる幾何学形状モデルデータを生成する工程と、
機械加工パスの決定を含んでなるパスデータを生成する工程と、を含んでいる。
ここで、機械加工パスは、所定材料を除去して機械加工(切削除去)すべき幾何学形状として、生成された異なる幾何学形状モデルデータに基づき、所定ツールがフィードされて、決定された、未だ除去されていない材料、すなわち、除去されるべき材料からなる、異なる幾何学形状を有する被工作物の大部分を最大限除去することを条件としている。
すなわち、実質的に異なる幾何学形状を有する被工作物において、所定部分の材料が実質的に残らないように、所定ツールが効率的に移動するためのものである。
また、本発明によると、パスデータは、異なる幾何学形状モデルデータに基づいて形成され、当該パスデータは、決定している機械加工パスに加えて、所定ツールが、被工作物に対して、異なる幾何学形状に基づいた機械加工パスを、どのフィ−ド速度において、どのツール方向性で移動するかを示している。
ここで、本発明において、所定のパスデータが形成されるものの、所定ツールが、その最大機械加工量に依存して、機械加工パスを移動している間に、実質的に異なる幾何学形状を形成するにあたり、所定ツールが、単位時間あたり、かかる異なる幾何学形状の被工作物の大部分(全部または大部分の意味を含む。以下同様である。)を最大限除去することを条件とするように構成されている(但し書き条件や必要条件と称する場合がある。以下、同様である。)。
したがって、関連する機械加工パス計算を含む制御データは、従来技術のように完成部品の幾何学形状に基づいて、単に生成されているのではなく、達成できる機械加工量(単位時間あたりに除去される材料量)および/または、いわゆる異なる幾何学形状に依存して、所定ツールを使用することによって、機械加工量を最大にするための条件を満足するように、生成されている。
また、被工作物の機械加工において、幾何学形状に関する機械加工幾何学形状モデルデータを生成する工程において、被工作物の現時点の幾何学形状が、被工作物を機械加工する際のどんな時にでも決定できるので、この機械加工時の現時点において、被工作物から所定の材料が除去される状態であることが知られている。
また、機械加工の幾何学形状は、被工作物を機械加工する際の何時かにおける幾何学形状であって、被工作物のブランク状態と、被工作物の完成部品との間の中間的状態を表す被工作物の幾何学形状である。
したがって、フィードによって被工作物の材料を除去する前、すなわち、第1の所定ツールによって、材料が被工作物から除去される前における被工作物の機械加工の幾何学形状は、ブランク状態の幾何学形状と同じである。そして、被工作物に対する機械処理が終わった後の機械加工の幾何学形状は、完成部品の幾何学形状と同じである。
また、被工作物の完成部品の幾何学形状を意味する完成部品幾何学形状モデルデータの提供は、方法工程における本発明に従って、被工作物の完成部品における幾何学形状と、機械加工における幾何学形状との間の比較を可能にする。
この比較に基づいて、被工作物において未だ突出している材料位置、サイト、および幾何学形状が決定される。
すなわち、第1の機械加工幾何学形状モデルデータが決定される加工時間において、最終的な被工作物を完成させるまでに、機械加工によって除去されるべき材料であって、未だ除去されていない材料に対応して構成された、先の幾何学形状とは別の、いわゆる異なる幾何学形状が決定されることになる。
したがって、機械加工幾何学形状モデルデータと、完成部品幾何学形状モデルデータと、の比較に基づいて、異なる幾何学形状モデルデータ(先の機械加工幾何学形状モデルデータとは異なり、機械加工によって除去されるべき材料からなる異なる幾何学形状に対応して、別に生成された幾何学形状に基づく、別の幾何学形状モデルデータの意味。)を生成することが可能である。
これによれば、被工作物を機械加工するどんな時でも、今回のそれと異なる幾何学形状が正確に対応してなる被工作物の現時点幾何学形状差が求まり、この機械加工時において、所定材料をこれから除去すべきことが決定可能であるという利点を有している。
したがって、機械加工のどんな時でも、被工作物から材料について、これから除去すべきことを決定することが可能である。そして、かかる決定には、これから除去すべき材料についての幾何学形状に関する情報や、その形状を決定することも含まれている。
次いで、決定された現時点幾何学形状差モデルデータに基づいて、被工作物の異なる幾何学形状に対して、最大の機械加工量となるように、所定ツールを機械加工パスに沿って移動させることにより、機械加工パスを計算することが可能である。
そして、所定ツールが、その最大機械加工量に依存して機械加工パスを移動している間に、被工作物から材料を除去して、決定された異なる幾何学形状を形成するにあたり、所定ツールが、単位時間あたり、被工作物の実質的に大部分を最大限除去することを条件として、それを満足することが重要である。
また、純粋な幾何学形状的なパス計算は別として、本発明によって、所定のパスデータが生成されるので、決定している機械加工パスに加えて、パスに沿ったツールのフィ−ド速度と、ツール方向性とを決定する。
この場合、ツールのフィ−ド速度に関して、達成された実際の機械加工量につき、より高いフィ−ド速度が、高い機械加工量を直接的にもたらすので、ツールのフィ−ド速度は、所定ツールが、いつパスに沿って移動するかを決定する重要パラメータである。
その上、パスに沿って、所定ツールが移動している際に達成できる機械加工量は、フィード方向に関して、ツールの方向性についても決定することになる。
したがって、軸のスピンドル性能か、フィード値などの工作機械におけるパラメータに加えて、機械加工パスを決定するとき、達成可能な機械加工量を測定(推定)できる。そして、さらに考慮に入れるべき可能性があるパラメータは、例えば、被工作物の材料、ツールの直径と高さ、および/または、ツールの刃の数である。
本発明によると、所定ツールの最大機械加工量は、パス計算の間に最大限除去されてなる材料において、測定される材料量であることを意味する。
それは、単位時間あたり、所定ツールで除去することができ、その結果、所定材料が被工作物から除去されるとき、達成可能な実際の機械加工量のための最大限(上限値)として容認できる物質量である。
また、所定ツールにおける最大機械加工量は、ツール特有の特性であって、ツールの幾何学形状的特性や材料に依存しており、さらに、クランプされた被工作物の構成材料に対しても依存する可能性がある。
したがって、仮に、所定ツールの最大機械加工量が、計算された機械加工パスの各ポイントにおいて達成されるとともに、計算された機械加工パスに沿って、所定ツールのフィードによって達成されることから、被工作物から所定材料を除去する間の機械加工時間が短縮されるという最適な結果を生じることになる。
よって、本発明の制御データの生成方法によれば、従来の方法に比較して、総機械加工の所要時間をかなり減少させることになる。
すなわち、本発明の制御データの生成方法によれば、完成部品における幾何学形状のみならず、機械加工量の指向方法および現時点幾何学形状差を考慮に入れながらパス計算を行うことが好ましい。
そして、所定パスデータを生成するので、完成部品における幾何学形状のみに基づいて、所定のパスデータを生成するだけの従来方法に比較して、総機械加工の所要時間をかなり減少させることができる。
また、本発明の制御データの生成方法によれば、その上、工作機械において、異なる幾何学形状モデルデータに依存して、比較的大きい最大機械加工量となるような所定ツールの選択工程を包含していることが好ましい。
したがって、本発明の場合、被工作物が、異なる最大機械加工量と、異なるツール特性と、を有する複数のツールを備えた工作機械によって機械加工されるとき、一つのツールが、計算されたパスを移動している時に、できるだけ高い機械加工量が得られるように、決定される現時点における幾何学形状の差(現時点幾何学形状差)に依存して、計算されたパスを移動できるように、所定ツールを選定できることから有利である。
この場合、所定ツールとして決定されているツールを、最大機械加工量のツールとして、必ずしも使用する必要がなく、現時点幾何学形状差に依存して、可能な限り、最適な機械加工量を達成できるように決定されたツールであればよい。
また、本発明において、特定の機械加工時に、被工作物に関する機械加工幾何学形状モデルデータを生成する工程と、機械加工幾何学形状モデルデータおよび完成部品幾何学形状モデルデータの比較に基づいて、異なる幾何学形状モデルデータ(除去されるべき材料からなる異なる幾何学形状モデルデータ)を生成する工程と、パスデータを生成する工程とが、この順序において、連続的に繰り返されることが好ましい。
ここで、少なくとも被工作物の第2の機械加工幾何学形状に関する第2の機械加工幾何学形状モデルデータと、少なくとも一つの所定ツールが、第1のパスデータによって決定された第1の機械加工パスに沿って移動した後の、特定の第2の機械時間における第2の異なる幾何学形状モデルデータとが、各工程を1回繰り返した後に、生成される。
さらにここで、少なくとも第2の機械加工パスが、第2のパスデータを生成することによって決定されるが、この第2のパスデータは、第2の異なる幾何学形状モデルデータに基づいている。
そしてまた、第2のパスデータが好適に生成されるが、所定ツールが、その最大機械加工量に依存して、第2の機械加工パスを移動している間、単位時間あたり、第2の機械加工パスの所定ツールが、被工作物につき、決定された第2の異なる幾何学形状の大部分を最大限除去することを条件としている。
これは多くの機械加工工程で、ブランク状態から完成部品に至るまで、被工作物の材料を除去することによって、被工作物を機械加工できるという利点を示している。そこでは、機械加工工程の多数が、複数の機械加工パスにおける移動を包含している。
したがって、新しい被工作物の現時点幾何学形状差を検出するために、機械加工パスに沿って、所定ツールが移動した後に、被工作物の新しい機械加工幾何学形状であって、現時点の機械加工幾何学形状を検出することが可能である。
すなわち、このような被工作物の新しい現時点幾何学形状差に基づき、所定のパスデータによって、次の機械加工パスが、決定されることになる。
よって、本発明に従って、所定ツールが、機械加工における各機械加工パスに沿って移動することにより、機械加工の何時でも、最大限の機械加工量を達成することが可能となる。
そしてまた、複数の機械加工において、被工作物の機械加工の間に、所定ツールが、複数の機械加工パスに沿った移動を含んでいるので、複数の機械加工パスが直接つなげられない場合や、一つの機械加工パスが、前の機械加工パスを含んでいる場合には、機械加工パスの終点から、次の機械加工パスの始点まで所定ツールを移動するように、当該所定ツールをそれぞれ制御することが必要である。
したがって、このように制御された機械加工コースにおいては、被工作物の総合的な機械加工時間に考慮される空気切削時間が、無駄な時間問題として、引き起こされる可能性が生じる。
それに対して、本発明に応じて、被工作物の機械加工の制御データが、機械加工量−方向性の組み合わせによって生成されるならば、空気切削時間(材料を、実質的に加工除去していない時間)が追加的に最小になり、これは機械加工時間の相当な減少という、特に有利な効果をもたらすことになる。
すなわち、本発明の生成方法によると、材料を除去するための最適な機械加工パスが決定されていることから、ある機械加工パスにおける終点から、次の機械加工パスにおける始点へのツールの移動の際に、空気切削時間が、さらに最小化される。
この機械加工コースでは、複数の機械加工パスが追加的に組み合わせられないのであるならば、ある機械加工パスにおける終点から、次の機械加工パスにおける始点へのツールの移動の際の空気切削時間が、最小となるように決定されることが条件である。
また、本発明の制御データの生成方法は、さらに、工作機械におけるツール調達に関し、当該ツール調達のツールは、どのツール特性を有しているかを示すツール調達データを提供する工程を含んでいることが好ましい。
また、所定ツールとして現時点幾何学形状差モデルデータに依存して、比較的高い最大機械加工量を有している所定ツールを選択する方法を含んでいることが好ましい。
そして、それぞれ含まれている方法は、次の機械加工パスにおいて使用される。
さらに加えて、本発明の制御データの生成方法は、任意ではあるが、ツール変更に関する決定工程を含むことができる。このツール変更に関する決定工程は、以前使用されていた所定ツールを、次の機械加工パスにおいて使用するのに選択されたツールと交換かすべきか決定する工程である。
そして、次の機械加工パスのための所定ツールとして、以前のツールと異なる別のツールが選択された場合、次の機械加工パスは、工作機械におけるツール調達に依存することになる。
このように構成することによって、本発明において、被工作物が、複数の機械加工工程を経て機械加工されるとき、所定の利点を得ることになる。
すなわち、最適なツールが、所定ツールとして、それぞれの所定機械加工パスのいずれかに選定されるかもしれないということである。
また、任意ではあるが、前の機械加工に用いて、移動させた所定ツールを変更して、次の機械加工における次の機械加工パスに用いるツールとして、選定した所定ツールを用いることができる。
また、本発明の工作機械は、少なくとも1個の所定ツールを制御するための制御装置を包含していることが好ましい。
そして、このような制御装置が、クランプされた被工作物に対して、所定ツールの3次元方向における自由運動を可能とし、少なくとも5本軸に対して、所定ツールが自由方向性を有することを可能としている。
さらに、現時点幾何学形状差に基づいて、少なくとも一つの所定ツールが、機械加工パスに沿って移動する際に、所定のパスデータが好適に生成され、上述の現時点幾何学形状差に基づくものの、クランプされた被工作物に対する所定ツールのフィード方向、フィード速度、および/または、ツールの方向性(回転方向)について、それぞれ変更することができる。
これによれば、被工作物に対して、ツール方向性が自由であって、そのため、工作機械の制御装置における少なくとも5本の軸(3本の直線軸および2本の回転軸)を有しており、ツールにおける自由移動性や方向性(回転性)を有することが可能となる。
すなわち、クランプされた被工作物に対して、ツールが自由ガイドすることができ、その結果、被工作物の異なる幾何学形状による所定ツールにおいて、多くの幾何学形状上、直線状パスコースに加えて、複雑な曲線の機械加工パスコースを選択することが可能となる。
よって、本発明によれば、パスコースに沿って達成可能な機械加工量を、最大にするような機械加工パスコースを選ぶことが可能である。
したがって、ツールに関するフィード速度およびフィード方向が可変であるということは、実際の機械加工と同程度の機械加工量を達成できるように、パスに沿った所定ツールに関するフィード速度およびフィード方向の変化を制御すべく、パス計算される可能性があるという特有の利点を示している。
そして、パス計算される際に、機械加工量が、所定ツールの最大機械加工量に依存しているものの、機械加工量を最大にするという条件を満足することによって、フィード速度、フィード方向、およびツール方向性についてのパスデータが生成されることが好ましい。
一方で、完成部品の幾何学形状に対応して、構成材料について、全くさらに除去されないという条件を満足するものであってもよい。
すなわち、フィード速度やフィード方向は、異なる幾何学形状に依存するものの、パスに沿って連続的に絶えず変化することが好ましい。
また、パスデータが、容認できる性能パラメータの依存、および/または、工作機械の動力学的特性でさらに、生成されるかもしれないので、所定ツールが、パスデータに基づいて決定された機械加工パスを移動する際に、工作機械の最大性能パラメータ、および/または、動力学的特性を超えてはいない。
また、工作機械において容認できる性能パラメータを超えている、および/または、工作機械の動力学的特性を超えて、過加重(overload)となるようなパスデータは、全く計算されないので、これは有利なことである。
ここで、工作機械の特性パラメータおよび動力学的特性としては、例えば、スピンドルの特性、直線軸に対するフィード性能、回転軸に対するフィード性能、直線軸および回転軸において動力学的に容認できるフィード値、および/または、クランプ手段や工作機械の制御装置の要素における容認できる最大荷重であって、力および/またはトルクによるものが該当する。
さらに、少なくとも1個の所定ツールにつき、1つ以上の最大荷重が依存しているものの、パスデータを生成する可能性があって、所定ツールが、パスデータに基づいて決定された機械加工パスに沿って移動している間、所定ツールの荷重は、所定ツールの最大荷重(最大許容荷重値)を超えないことが重要である。
これは、条件として、1つ以上の最大荷重が、機械加工量を最適化するという条件は別として、評価するツールの機械加工パスにおける最大許容荷重値を超えるべきでなくて、その結果、いつもパスについて計算して、所定のパスデータをいつも生成するので、ツールの最大許容荷重値があると見込むとき、それを超えないという利点を有している。
ここで、ツールの荷重は、所定ツールが決定している機械加工パスを移動している間、所定ツールに作用する力またはトルクと呼ばれている。
したがって、予定された被工作物に対するツールの荷重が、最高許容荷値を超える場合、機械加工パスや、いずれのパスデータが決定されないことから、ツールの損傷を防止することができる。
また、本発明の生成方法は、被工作物の特定の機械加工時における現時点の工作機械幾何学形状について示す工作機械幾何学形状モデルデータを生成するための工程であって、それを連続的に繰り返す生成方法工程を有していることが好ましい。
そして、現時点の工作機械幾何学形状は、制御装置の要素や、特定の機械加工時において、被工作物を固定するための工作機械における固定手段に対する、所定ツールにおける現時点の相対的な方向性と相対的な位置に関する情報を包含していることが好ましい。
その上、パスデータが、工作機械幾何学形状モデルデータ、および/または機械加工幾何学形状と、特定の機械加工時における工作機械幾何学形状モデルデータとの比較に基づいて生成される場合には、所定ツールが、機械加工パスに沿って移動する際に、工作機械の要素と、工作機械の要素との衝突、または工作機械の要素と、工作機械における所定ツール以外の工作機械の要素との衝突を、少なくとも1つの所定ツールによって阻まれるという条件を満足することが好ましい。
これによれば、先を見越す衝突チェックが実行可能であるという利点がある。したがって、どんな機械加工パスも決定していない所定ツールであれば、それがパスを移動するときの工作機械、被工作物、または工作機械の他の要素で手段を固定するとの制御装置の要素の衝突に通じることになる。
その場合、工作機械の固定手段は別として、制御装置によって制御された所定ツールだけが、機械加工されるために被工作物と接触することになる。
したがって、この先を見越す衝突チェックは、異なる幾何学形状の依存における発明に従って、絶えず任意に変化しているフィード方向やフィード速度、および/または、ツール方向性に関して、任意に複雑であって、曲線であるかもしれない機械加工パスコースのため特に有利である。
また、本発明の生成方法において、被工作物のブランク状態の幾何学形状、被工作物の機械加工幾何学形状、被工作物の完成部品幾何学形状、異なる幾何学形状(被工作物のブランク状態の幾何学形状とは実質的に異なる、別の幾何学形状)、および/または、工作機械のそれぞれのバーチャルな3次元モデルを生成するように、モデルデータ(特定の機械加工時において、被工作物における加工状態を示す機械加工幾何学形状モデルデータ、被工作物における完成部品の幾何学形状を示す完成部品幾何学形状モデルデータ、異なる幾何学形状に対応した異なる幾何学形状モデルデータの少なくとも一つのモデルデータ)が、それぞれに適合していることが好ましい。
このことによって、生成されて、提供されたモデルデータを、視覚的に見えることを意味しており、それぞれの幾何学形状につき、バーチャルの3次元モデルとして示される、すなわち、表示されるという利点を有している。
したがって、被工作物のそれぞれの加工状態を、人間であるオペレータに対して示すことができ、または、個別か、組み合わせにおけるそれぞれの幾何学形状を表示することが可能である。
その上、機械加工幾何学形状で決定している機械加工パスを、人間であるオペレータに示すことも可能である。とすれば、人間であるオペレータが、このように決定されている機械加工パスを、ディスプレイでチェックすることができ、さらには、必要があれば、それを変更することも可能である。
また、本発明の生成方法によれば、パスデータは、バーチャルな工作機械におけるバーチャルな被工作物の機械加工のシミュレーションに基づいて、1個以上のバーチャルの所定ツールを生成することが好ましい。
さらに、シミュレーションが、生の状態の被工作物におけるバーチャルの3次元モデルを生成する工程を包含しており、バーチャルの所定ツールのために、第1の機械加工パスを決定するのを含む第1のパスデータを生成させることが好ましい。
そして、バーチャルの所定ツールによる、決定している第1の機械加工パスに沿った移動が、シミュレートされた後に、機械加工時に被工作物のバーチャルの除去状態を示すバーチャルの被工作物の機械加工幾何学形状に対応するバーチャルの3次元モデルに関する機械加工幾何学形状モデルデータを生成させることが好ましい。
また、バーチャルの所定ツールにより、生成している第1のパスデータに基づいて決定されている第1の機械加工パスにおける移動をシミュレートすることが好ましい。
また、完成部品における幾何学形状のバーチャルの3次元モデルに関する完成部品幾何学形状モデルデータを提供する。
このモデルデータは、バーチャルの被工作物の完成部品幾何学形状を示しており、完成部品幾何学形状を達成するために、バーチャルの被工作物から除去する材料に関して、異なる幾何学形状を示している。
そして、完成部品幾何学形状モデルデータは、異なる幾何学形状モデルデータに基づき、第2の機械加工パスの決定を含む第2のパスデータを生成させている。
そして、かかるパスデータの生成は、所定ツールが、その最大機械加工量に依存して、第2の機械加工パスに沿って移動するシミュレートを行うとき、バーチャルの所定ツールが、単位時間あたり、被工作物の異なる幾何学形状の大部分を最大限に除去することを条件としている。
これは、バーチャルの工作機械をシミュレートすることによって、機械加工パスおよび関連するパスデータが、決定されるかもしれない利点として得ることができる。
そして、CNC装置におけるプロセスのシミュレーションのための工作機械に関し、被工作物を機械加工するためにプロセスをシミュレートするためのバーチャルな工作機械が、ドイツ特許公報102006043390(A1)に開示されている。そして、その公開内容は、本願発明において適宜参照し、適宜取り入れられる。
また、被工作物の機械加工についてシミュレートすることによって、特に3次元モデルデータが多量データなために、有利な方法として、大きいデータ通信取引量(traffic)に対処することが可能であるが、それぞれの途中工程か、独特の機械加工工程がシミュレートされたり、および/または、保存されたりするかもしれない状況である。
その上、このようなシミュレーションによれば、オペレータは、シミュレーション・パラメータを提供したり、それを変えたりすることができ、シミュレートされた機械加工につき、主体的に介在することができる。
任意ではあるが、被工作物の総合的な機械加工については、異なる所定ツールか、異なるツール変更でもって、シミュレートされるかもしれない。
例えば、シミュレーション手段によって、異なる機械加工戦略をシミュレートしたり、
個々のシミュレーション手段によって、相互に比較したりすることができ、その結果、最適な機械加工コース(機械加工戦略)を選択することが可能となる。
さらに例えば、機械加工コースには、所定ツール自体またはツール変更をも含んでおり、ツール変更が決定されたり、機械加工における始点および終点を定めたり、通常、これらは、オペレータの任意決定事項である。
したがって、シミュレーションによる被工作物の最適の機械加工と、機械加工の最適化によって減少している機械加工時間に関する繰り返しのアプローチが可能である。
シミュレーションは、バーチャルの所定ツールが、パスデータに基づいて決定されている機械加工パスを移動できることを必要とし、計算された機械加工パスに沿ってなる機械加工量である。
シミュレーションによれば、オペレータが、シミュレートされた機械加工プロセスについて、主観的に影響を及ぼしたり、新しいツールを主観的に選択したり、さらには、CNC部品プログラムを適合させたり、変更したりすることを任意に可能にする。
また、シミュレーションによれば、オペレータが、視覚的に機械加工の中間的状態を見たり、ディスプレイしたりすることが可能にする。
したがって、オペレータが、関連する異なる幾何学形状に依存する特定の中間的状態の場合に、オペレータは、機械加工プロセスを予想したり、関連付けたりすることができる。
任意ではあるが、シミュレーションを、セキュリティ−として、顕著なパラメータとして使用することができる。
そして、安全のために、シミュレーションされた機械加工プロセスを、異なる幾何学形状に基づく特定の中間的状態の場合、チェックすることも可能である。
その上、パスデータは、機械加工パスに関して、次のように生成されることが好ましい。
すなわち、機械加工パスは、複数の相互接続された機械加工パス部において、決定されていることが望ましく、その機械加工パスの出発地点は、異なる幾何学形状に依存して、決定されていることが好ましい。
ここで、異なる幾何学形状に依存しているものの、機械加工パスの始点から決定されるが、第1の機械加工パス部は、機械加工パスの始点から始めて、所定ツールによる機械加工量が最大になるように決定されていることが好ましい。
また、異なる幾何学形状に依存しているものの、複数の内部結合された機械加工パスのいずれかの終点から決定されるが、別の機械加工パス部は、先の機械加工パスの終点から始めて、所定ツールによる機械加工量が最大になるように決定されていることが好ましい。
そして、さらに、第1の機械加工パスおよび別の機械加工パス部に沿って、所定ツールが移動したとしても、完成部品の幾何学形状からは、所定材料が除去されることはない。
これによれば、セクションの各終点において、所定条件下、所定の機械加工パスが決定され得るという利点が得られる。
すなわち、所定ツールが、生成されたパスデータに基づいて決定されているパスを移動している間、所定ツールの最大機械加工量に依存しているものの、所定ツールによる機械加工量を最大にするという条件を満足する場合である。
この機械加工パスコースでは、さらなる機械加工パス部が、異なる幾何学形状に依存して決定され、その結果、所定ツールによる機械加工量を最大にするという条件を満足するものの、所定ツールのフィード方向やフィード速度、および/または、ツール方向性が、短い機械加工パス部の後の異なる幾何学形状の状況に対応できるように、短時間で、所定の機械加工パス部が、決定されることが好ましい。
したがって、本発明に従って最適化されたパスコースは、パスの繰り返しによる最適化による決定と、機械加工量に着目して、最適化箇所が決定されているので、それぞれのポイントの機械加工パスの機械加工量に基づき、機械加工量−最適化方法により、全体の機械加工パスにおける機械加工量を決定することが可能である。
本発明によると、本発明に従って生成方法を実行するために、クランプされた被工作物を、ブランク状態から完成部品に至るまで、機械加工するための工作機械において、所定ツールを制御するための制御データの生成方法と、そのような制御データを生成するための生成装置を提供することができる。
そして、本発明の制御データの生成装置は、繰り返して少なくとも1つの所定ツールが、フィードによって、被工作物の材料を除去するために、少なくとも1つのいずれかの機械加工パスを移動する道筋となるパスデータを生成するためのパスデータ生成手段を包含していることが好ましい。
また、本発明の制御データの生成装置は、機械加工幾何学形状モデルデータ生成ユニットを有しており、被工作物の機械加工に関する第1の機械加工幾何学形状モデルデータであって、特定の機械加工時における被工作物の現時点の除去状態を示す第1の機械加工幾何学形状モデルデータを生成している。
また、本発明の制御データの生成装置は、被工作物の完成部品における幾何学形状を示す完成部品幾何学形状モデルデータを提供するための完成部品幾何学形状モデルデータの支給ユニット有している。
また、本発明の制御データの生成装置は、異なる幾何学形状モデルデータ生成ユニットを有しており、当該異なる幾何学形状モデルデータ生成ユニットが、機械加工幾何学形状モデルデータと、完成部品幾何学形状モデルデータと、の比較に基づくとともに、機械加工幾何学形状と、完成部品幾何学形状との間の現時点幾何学形状差を決定するための異なる幾何学形状モデルデータを生成するためのものである。
そしてまた、本発明の制御データの生成装置は、パスデータ生成ユニットを有しており、所定ツールが、生成した現時点で異なる被工作物の幾何学形状モデルデータに基づき、移動して、かつ、生成した現時点で異なる被工作物の幾何学形状の材料を除去するようにフィードするための機械加工パスの決定を含むパスデータを生成するためである。
さらに、所定ツールの最大機械加工量の依存において、所定ツールが、機械加工パスを移動している間に、被工作物の異なる幾何学形状に対して、単位時間あたりの除去量が最大となるように、生成した現時点で異なる被工作物の幾何学形状モデルデータに基づくフィードに関する条件が満足される。
また、本発明の制御データの生成装置は、工作機械パラメータ検知ユニットをさらに有していることが好ましい。
この工作機械パラメータ検知ユニットは、容認できる性能パラメータ、および/または、動力学的特性を検出するためのものである。
そして、この工作機械パラメータ検知ユニットは、所定ツールが、パスデータに基づいて決定されている機械加工パスを移動する際に、工作機械の最大性能パラメータ、および/または、動力学的特性を超えないという条件を満足しながら、パスデータを生成することが好ましい。
このことは、工作機械において最大限容認できる性能パラメータ、および/または、動力学的特性を検出できるという利点を提供する。
そして、機械加工パスおよびパスデータに関して、検出された性能パラメータ、および/または、動力学的特性が超えないように決定されることが好ましい。
本発明の制御データの生成装置は、工作機械のツール特性検出ユニットをさらに有していることが好ましい。
この工作機械のツール特性検出ユニットは、工作機械に備えてあるツールにおけるツール特性を検出するためのものであって、このツール特性には、ツールに対する一つ以上の荷重値が含まれている。
そして、本発明の制御データの生成装置は、パスデータを生成するためのパスデータ生成ユニットを有しており、所定ツールが、パスデータによって決定される機械加工パスに沿って移動している間に、所定ツールにおける一つ以上の荷重が、所定ツールにおける最大荷重を超えないという条件が満足される。
このように構成することによって、所定ツールにおける一つ以上の最大荷重が知られているものの、機械加工パスおよびパスデータに関し、所定ツールが、生成されたパスデータに基づいて、機械加工パスに沿って移動している間に、所定ツールにおける一つ以上の最大荷重が超えないという利点を提供することができる。
また、本発明の制御データの生成装置は、工作機械に備えてあるツール調達を検知するためのツール調達検知ユニットをさらに有していることが好ましい。
また、本発明の制御データの生成装置は、現時点幾何学形状差に依存して、比較的高い最大機械加工量を有するツールを選択するためのツール選択ユニットをさらに有していることが好ましい。
そしてまた、本発明の制御データの生成装置は、ツール交換決定ユニットをさらに有しており、先に決定されたツールを、検出された工作機械のツール調達に依存して、次の機械加工パスのために選択される所定ツールと、交換することを決定することが好ましい。
かかるツール交換決定ユニットは、仮に、次の機械加工パスのために、所定ツールとして、先に決定されたツール以外のツールを決定した場合、ツール交換決定ユニットが、好ましく、ツール交換を決定することになる。
このことは、工作機械のツール調達状況が検知されて、利用可能なツールや、それらと関連するツールの特性、例えば、最大の機械加工量が知られているということから有利である。
すなわち、機械加工パスおよび関連パスデータを最適条件でもって決定することができ、所定ツールとして、それぞれのツールを選定することが可能である。より具体的には、選択された所定ツールによって、パスに沿って達成可能な機械加工量をできるだけ多くすることができる。
その上、より大きい機械加工量を可能にするために、複数の機械加工工程において、機械加工を実施している間に、所定ツールと、別のツールとを交換することも可能である。
また、本発明の制御データの生成装置は、工作機械幾何学形状モデルデータ生成ユニットをさらに含んでいることが好ましい。
この工作機械幾何学形状モデルデータ生成ユニットは、被工作物の特定の機械加工時間における、現時点での工作機械幾何学形状を示す工作機械幾何学形状モデルデータを生成するためのものである。
そして、工作機械幾何学形状は、現時点における所定ツールの方向性、所定ツールの位置、制御装置の要素、被工作物をクランプするためのクランプ手段等を含んでいる。
これにより、パスデータが、工作機械幾何学形状モデルデータ、および/または工作機械幾何学形状モデルデータと、特定の機械加工時の工作機械幾何学形状モデルデータと、の比較に基づいて好適に生成される。
そして、少なくとも1つの所定ツールが,パスデータにより決定される機械加工パスに沿って移動する際、工作機械の要素と、工作機械の要素との間の衝突や、工作機械の要素と、所定ツール以外の工作機械の要素との衝突が阻止される条件を満足することができる。
これにより、被工作物の幾何学形状のみならず、被工作物の機械加工の間の特定時間における現時点での工作機械の幾何学形状についても、良く知られているか、または決定されるという利点が得られる。
この工作機械の幾何学形状は、情報として、現時点の工作機械のサイト、および/または、工作機械の可動部材における位置、例えば、制御装置の要素位置や固定手段における要素位置を含んでいることが好ましい。
その結果、好ましくは、工作機械の要素間や、他の要素間における相対的なサイト、および/または、これらの位置を好適に決定することが可能である。例えば、固定手段と、制御装置の要素との間の相対的なサイト、および/または、これらの位置関係である。
その上、被工作物の機械加工の間、いつでも工作機械幾何学形状と、被工作物の機械加工幾何学形状との比較が可能になるという利点がある。
その結果、工作機械にクランプされた被工作物要素の相対的なサイトや位置、例えば、工作機械の可動要素のサイトや位置、特に、固定手段と、制御装置の要素との間の相対的なサイト、および/または、これらの位置を決定することができる。
さらにその上、パスに沿って所定ツールが移動するときに、衝突問題が生じないように、パスを計算することができる。特に、制御装置の要素と、被工作物の固定手段との間の衝突が全く起こらないという利点がある。
また、本発明の制御データの生成装置は、目視によりブランク状態の幾何学形状のバーチャルな3次元モデル、機械加工幾何学形状のバーチャルな3次元モデル、完成部品幾何学形状のバーチャルな3次元モデル、および/または、工作機械のバーチャルな3次元モデルの代用をする装置、例えば、表示するためのディスプレイ装置を有していることが好ましい。
このように構成することにより、工作機械の上における被工作物の機械加工のどんな時においても、ブランク状態の幾何学形状、機械加工幾何学形状、完成部品幾何学形状、および/または、被工作物の異なる幾何学形状、および/または、工作機械における幾何学形状を、オペレータである人間に対して示すことができる。
また、本発明の制御データの生成装置は、バーチャル工作機械を用い、バーチャルの被工作物を機械加工するシミュレーションによって、パスデータを生成するためのパスデータ生成ユニットをさらに有していることが好ましい。
そして、このパスデータ生成ユニットは、パスデータ生成単位によって生成されたパスデータに基づいて、バーチャルの所定ツールが移動するシミュレートするための機械加工シミュレーションユニットを包含することが好ましい。
また、機械加工幾何学形状モデルデータ生成ユニットは、機械加工において、バーチャルの被工作物の機械加工幾何学形状のバーチャルの3次元モデルに関する機械加工幾何学形状モデルデータを生成することが好ましい。
そして、この機械加工幾何学形状モデルデータは、被工作物のバーチャルの除去状態を示すものであって、機械加工シミュレーションユニットによって、シミュレーションされた第1の決定機械加工パスであって、バーチャルの所定ツールが、当該第1の決定機械加工パスを移動した後、いつの時の機械加工幾何学形状モデルデータであっても良い。
また、本発明の制御データの生成装置は、完成部品幾何学形状支給ユニットをさらに有していることが好ましい。
この完成部品幾何学形状支給ユニットは、異なる幾何学形状モデルデータ生成単位が、異なる完成部品幾何学形状を達成するために、バーチャルの被工作物から、未だ除去されていない材料、すなわち、除去されるべき材料から構成される、異なる幾何学形状を示す幾何学形状モデルデータを生成するための完成部品幾何学形状モデルデータを提供する。
そして、この完成部品幾何学形状モデルデータは、バーチャルの被工作物の完成部品幾何学形状を示すものであって、完成部品幾何学形状のバーチャルの3次元モデルに関するデータである。
さらに好ましくは、パスデータ生成ユニットは、被工作物の異なる幾何学形状について、第2の機械加工パスを決定する第2のパスデータを生成することである。
そして、所定ツールの最大機械加工量に依存した機械加工のシミュレーションにおいて、バーチャルの所定ツールが、第2のパスデータに沿って移動する際に、単位時間あたり、被工作物の異なる幾何学形状の大部分を最大限除去するという条件を満足することが好ましい。
これによれば、機械加工パスと、関連するパスデータとが、バーチャルな工作機械におけるシミュレーションによる生成装置によって、決定できるという利点を有している。
図1は、工作機械を表す概略図である。 図2は、本願発明の第1の実施形態における制御データの生成方法を示すフロー図である。 図3aは、被工作物のブランク状態の幾何学形状の単純例を説明するための略図であり、図3bは、機械加工幾何学形状の単純例を説明するための略図であり、図3cは、完成部品幾何学形状の単純例を説明するための略図であり、図3dは、異なる幾何学形状の単純例を説明するための略図である。 図4aは、2番目の第2の機械加工幾何学形状の単純例を説明するための略図であり、図4bは、2番目の第2の異なる幾何学形状の単純例を説明するための略図である。 図5は、本願発明の第2の実施形態における制御データの生成方法を示すフロー図である。 図6は、本願発明の第3の実施形態における制御データの生成方法を示すフロー図である。 図7は、本願発明の制御データの生成装置の実施形態を示す図である。
以下に、本発明の好適な実施形態を、図を参照しながら具体的に説明する。
図1は、クランプされた被工作物150を、ブランク状態から完成部品に至るまで機械加工するための工作機械100に関する略図を示している。かかる工作機械100は、制御装置110と、クランプ手段120と、所定ツール130bと、ツールケース140と、を含んで構成されている。
ここで、ツールケース140は、複数のツール141a、141b、141c、および141dを備えている。制御装置110は、所定ツール130を備えており、制御装置110が被工作物の材料を、機械処理によって除去するために決定されている機械加工パス(機械加工経路)に沿って、所定ツール130を制御できるように設計されている。
また、機械加工されるべき被工作物150は、固定手段であるクランプ手段120によって固定される。
その上、ツールケース140は、制御装置110に備えられている所定ツール130を変更するための変更装置142である。そして、ツールケース140から、各ツール141a〜141dを1つずつ取り出して、変更するための変更装置142を有している。
したがって、各ツール141a〜141dおよび130のそれぞれにつき、制御装置110によって、所定場所に配置することが可能である。
さらに、この制御装置110が、変更装置142によってツールを変更した後、それぞれのツール141a〜141dおよび130によって、所定の被工作物を機械加工することが可能である。
また、工作機械100において、各種ツール141a〜141dおよび130のそれぞれが有する特定のツール特性が異なっている。
このようなツール特性としては、例えば、ツールを構成する単一材料や複数材料、ツールの直径および高さ、ツールの刃数、ツールの荷重、各ツールの最大機械加工量である。ここで、ツールによる最大機械加工量は、上記ツール特性に、主に依存している。
この場合のツールによる機械加工量は、単位時間あたりに、被工作物からどの程度の材料が取り除かれるかを示すパラメータである。また、工作機械におけるツールの機械加工量の一般的な単位は、cm3/分である。
ここで、ツール特性のひとつとしてツールの高さは、ツールについての絶対的な高さを意味しているのではなく、被工作物の機械加工の材料に対する相対的高さの意味として、使われるものである。
したがって、ツールによる可能な機械加工の深さに対応して、ツールが材料を除去するために被工作物を挿入できる深さを意味するものである。
そのほか、ツールの最大機械加工量は、被工作物を構成する材料に依存することになる。
また、所定ツール130が、被工作物150に対して決定された機械加工パスを移動するとき、被工作物150における所定の構成材料が除去される。
これは、実際の機械加工が進んでいくと、その加工量は、単位時間(分)当たりの体積(cm)で測定されるものであるが、ツールの最大機械加工量より小さいか、最大限等しくなる。
実際には、被工作物150が決定された機械加工パスを移動している間に達成される機械加工量は、被工作物150が決定された機械加工パスに沿って、例えば、所定ツール130のフィード速度に依存している。
さらには、このフィード速度(切削速度)を生成させるための性能であって、軸に対する所定ツール130を回転させるスピンドル111の性能、被工作物150の材質、ツール130の材質、所定ツール130の直径、高さ、および刃数、およびクランプされた被工作物150に対するツール130の方向性等のファクター(要因)にも依存している。
また、工作機械100は、CNC工作機械であって、制御装置110は、工作機械100に供給されたCNC制御データによって自動的に制御される。
この様に、所定ツール130は、CNC制御データに基づいて制御される。
また、工作機械100における制御装置110によれば、三次元方向に対して、自由なツール移動性を発揮することができる。
したがって、5軸に対して、自由なツール方向性を有しており、クランプされた被工作物150に対して、ツール130をコントロールすることが可能となる。
また、3本の直線的な軸を備えているため、所定ツール130は、三次元方向のあらゆる方向に動かすことができる。
かかる直線的な3本の軸は、垂直方向にそれぞれが配置されており、それぞれツールを直線的に移動することが可能である。
ここで、複雑なパスのプロファイルは、同時に直線的な軸を動かすことよって作ることができる。
その上、クランプされた被工作物150に対する自由なツール方向性は、2本の回転軸、すなわち、ツールの斜め回転(切削速度を生成させる生成ための回転とは異なっており、混同すべきでない)を可能にする回転軸の1つと、被工作物150の回転を可能にする2番目の回転軸と、によって可能とされるのである。
したがって、クランプされた被工作物150に対するツール130がなす角度を、負角(マイナス角)とすることもでき、いわゆるアンダーカット加工さえも可能である。
また、図2は、本願発明の制御データの生成方法における第1の実施形態を示すフロー図である。
すなわち、クランプされた被工作物150を、ブランク状態から完成部品に至るまで機械加工するための工作機械100における、所定ツールを制御するための制御データの生成方法である。
そして、機械加工幾何学形状モデルデータを生成する工程S201と、完成部品の幾何学形状モデルデータを提供する工程S202と、異なる幾何学形状モデルデータを生成する工程S203と、パスデータを生成する工程S204と、を含んでいる。
次いで、図3a〜図3dを参照して、被工作物の機械加工の幾何学形状と、被工作物の完成部品の幾何学形状と、被工作物の異なる幾何学形状について、具体的に以下に説明する。
まず、図3aは、ブランク状態の被工作物310の具体例であって、一つの立方体状態であり、かかる立方体は、被工作物のブランク状態を表すものである。
したがって、被工作物の機械加工の初期状態において、クランプ手段120によって、工作機械100に固定されている。
図3cは、ブランク状態の310を機械加工することによって得られた完成部品340の1の具体例である。図3bは、1つまたはそれ以上の所定ツール130が、一つまたは、それ以上の機械加工パスに沿って、ブランクの幾何学形状310の右上側から構成材料を取り除いた後、機械加工第1回目の時間t1における被工作物の可能な第1番目の中間段階の幾何学形状の例を示している。
すなわち、これは、1番目の機械加工時間t1における機械加工の幾何学形状(中間状態における機械加工の幾何学形状)320を表したものである。
また、図3dに、完成部品340の完成部品幾何学形状とするために、1番目の中間状態の被工作物における機械加工幾何学形状320から除去されるべき構成材料330a、330bを示している。
これらの除去されるべき構成材料330a、330bは、完成部品340の完成部品幾何学形状と、1番目の機械加工時間t1の中間状態の被工作物における機械加工幾何学形状320の機械加工幾何学形状と、を直接比較することによって生じることになる。
また、異なる幾何学形状330a、330bは、このような比較によって、完成部品340にするまでに、未だ取り除かれていない構成材料として正確に認識され、確認されるものである。
すなわち、図2において、S201で表される「機械加工幾何学形状モデルデータを生成する工程」、S202で表される「完成部品幾何学形状モデルデータを提供する工程」、およびS203で表される「異なる幾何学形状モデルデータを生成する工程」に相当するものである。
特定の機械加工時間t1の、中間状態の被工作物における機械加工幾何学形状320が決められ、それに基づき、機械加工幾何学形状が生成される。
そして、第1の機械加工時間t1において、機械加工幾何学加工形状320に加工される。
また、工程S202「完成部品幾何学形状モデルデータを提供する工程」においては、完成部品幾何学形状340のモデルデータを提供するものである。
すなわち、1つかそれ以上のツール130および/または141a〜141dによって機械加工された後、完成状態となる被工作物の幾何学形状であって、完成部品の幾何学形状となるような完成部品幾何学形状モデルデータを提供するものである。
また、機械加工幾何学形状モデルデータと、完成部品の幾何学形状モデルデータとの比較により、S203で表される「異なる幾何学形状モデルデータを生成させる生成工程」で実行され、それによりモデルデータが生成される。
そして、第1の機械加工時間t1における被工作物の異なる幾何学形状330aおよび330bが認識され、それによって、機械加工幾何学形状モデルデータが生成される。
次いで、S204で表される「パスデータを生成する工程」では、機械加工パスは、被工作物の異なる幾何学形状330a、330bによって決定される。
そして、フィードによって、被工作物150から構成材料を除去するために、所定ツール130が移動していく。
さらに、S204で表される「パスデータを生成する工程」において、決定している機械加工パスに対し、さらなるパスデータが生成されると、被工作物に対するフィード速度と、ツール方向性とが追加され、所定ツール130は、S204工程において決定された機械加工パスを移動することができる。
本願発明によれば、機械加工パスおよびパスデータは、次の工程において、それぞれ決定されて、生成される。
かかる工程は、所定ツール130の最大機械加工量に基づいて、工程S204において決定された機械加工パスを移動するとき、所定ツール130は、単位時間あたり被工作物の工程S203で決定された、異なる幾何学形状330a、330bの体積の大部分を除去するものである。
したがって、機械加工パスは、工程S204で決定されるものであり、工程S203において生成した異なる幾何学形状モデルデータを考慮したうえで、パスデータが生成される。
かかる工程において、機械加工パスは、所定の被工作物150の異なる幾何学形状330a、330bによって決定され、所定ツール130が機械加工パスを移動するときに、可能なかぎり多くの機械加工が実際になされることになる。
より好ましくは、所定ツール130の最大機械加工量に対応した機械加工がなされることである。
さらに、機械加工パスが、決定されると、所定ツール130が決定された機械加工パスを移動するときに、決定された異なる幾何学形状330a、330bの体積部分だけを除去することができる。
つまり、所定ツール130は、決定された機械加工パスを移動するとき、完成部品幾何学形状340に対応した材料については、まったく除去しないことになる。
S204で表される「パスデータを生成する工程」において、所定ツール130が、機械加工パスを移動するとき、被工作物150に対する自由なツールの移動および自由なツールの方向性は、可能なかぎり実際の機械加工量を大きくできるよう、フィード方向、フィード速度よび/または、ツールの方向性は連続して調整され、補正されるものである。
それが可能となると、所定ツールの最大の機械加工量が達せられることとなる。
本発明によると、第1の機械加工時間t1における異なる幾何学形状によって、曲線パスコースが複雑化すると、ここで、機械加工パスに沿って所定ツール130のフィード方向の方向への変化がそれぞれ決定される。
また、所定ツール130による方向変化によって、実際の機械加工量が最大限大きくなるように加工することができる。
特に、機械加工が決定され、パスに沿った方向変化がされると、方向変化なしの直線のフィード方向による場合よりも、より大きな機械加工をすることができる。
したがって、本発明における生成方法は、従来技術である、いわゆるラインごとの機械加工とは異なっている。
すなわち、本発明における生成方法は、従来技術にように、完成部品幾何学形状340になるまで被工作物の構成材料が、層ごとに、薄片状に取り除かれ、直線パスにそった所定ツール130の単なる往復によって加工されるものではない。
このようなラインごとの機械加工に対して、本願発明は、工程S204における機械加工パスに沿って、ツールが生成したパスデータを基に移動するとき、被工作物150に対するフィード速度、移動方向およびツール方向性が変更されるという特徴がある。
すなわち、所定ツール130が、除去されるべき異なる幾何学形状330a、330bの状況に基づいて、決定された機械加工パスを移動するとき、実際の機械加工量を最大にするように、所定条件を変更することができる。
さらに、フィード移動の間、被工作物150から、構成材料が絶えず除去され、それによって、空気切削時間(非切削時間)が短縮されることになる。
したがって、ツールが、空気のみに触れることなく、被工作物に対してフィードしながら移動することから、被工作物の構成材料は、大幅に減少していく。
それに加えて、所定ツールの最大機械加工量に基づいて機械加工パスが決定され、かつ、パス長さが所定である場合には、構成材料の最大の実際の除去量は、除去されるべき異なる幾何学形状に基づいて決定されることになる。
すなわち、本願発明によると、機械加工パスの決定やパスデータの生成は、被工作物の完成部品幾何学形状340だけでなく、除去されるべき異なる幾何学形状330a、330bおよび最大機械加工量にも関係することになる。
それゆえ、本発明の制御データの生成方法によれば、空気切削時間(非切削時間)が短縮され、ブランク状態から、完成部品に至るまで、被工作物150を機械加工する際の機械加工時間につき、かなり短縮することが可能となる。
また、本願発明における制御データの生成方法の第2の実施態様は、複数の機械加工パスが順に決定されるものである。
それは、所定ツール130が決定された機械加工パスを移動する後であって、次の機械加工パスが決定される前に、現時点の機械加工の状態に応じて、異なる幾何学形状を、常に決定することができるものである。
すなわち、機械加工時間tにおいて、その時間の幾何学形状モデルデータが、生成されるとき、機械加工時間tn−1における前の機械加工幾何学形状モデルデータを生成してからの被工作物150の加工状態を検出する。
したがって、機械加工時間tにおける機械加工幾何学形状と、現時点における機械加工幾何学形状の差(現時点差)が決定されることになる。
また、図3a〜図3dに、ブランク幾何学形状、機械加工幾何学形状、異なる幾何学形状および完成部品幾何学形状の単純な例を示している。
ここで、機械加工幾何学形状320は、被工作物の中間状態であって、1番目である第1の機械加工時間t1における機械加工幾何学形状である。
また、図4aは、2番目である第2の機械加工時間t2における機械加工幾何学形状420であって、第2の中間状態における被工作物を例示したものである。
より具体的には、構成材料は、1つかそれ以上の機械加工パスに沿って、1つまたはそれ以上の所定ツール130で、第1の機械加工時間t1と、第2の機械加工時間t2の間に、左上方部の被工作物から除去されたものである。
また、図4bに、2番目である第2の機械加工時間t2の、中間状態における被加工物の第2の機械加工幾何学形状420と、完成部品である完成部品幾何学形状340と、を比較することによって、新たな現時点幾何学形状差430a、430bが認識でき、これを示している。
そして、かかる異なる幾何学形状430a、430bを基に、新たな第2の機械加工パスが決定され、第2の機械加工パスにおける次のパスデータが生成される。
また、図5は、第2の実施態様の制御データの生成方法を示すフロー図である。
すなわち、機械加工時間tnにおいて、かかる時間における中間状態の機械加工幾何学形状モデルデータは、S501で表される「n番目の機械加工幾何学形状モデルデータを生成する工程」において生成される。
そして、幾何学形状モデルデータの現時点における差は、S502で表される「n番目の異なる幾何学形状モデルデータを生成する工程」において、n番目の異なる幾何学形状モデルデータを生成するために、完成部品幾何学形状との比較に基づいて、n番目の機械加工時間tnにおける現時点の機械加工幾何学形状と、比較することによって認識される。
これによって、完成部品幾何学形状モデルデータは、再び、現時点の機械加工幾何学形状と、完成部品幾何学形状と、を比較することが求められる。
また、図5は、機械加工である工程S201〜S204のn回目の繰り返しを示したものである。
ここで、図5に示した実施態様において、完成部品幾何学形状モデルデータを提供する工程は設定されていない。
というのも、完成部品の幾何学形状モデルデータは、すでに本発明の生成方法の工程の第1順において提供されており、もはや完成部品幾何学形状モデルデータは、第1順の繰り返しである第2順において提供することは必要でないと仮定しているからである。
次いで、S503で表される「所定ツールとしてのツールを選択する工程」において、一つのツールが、所定ツールとして選択される。
この場合における所定ツールは、制御装置110に配置されているツールであって、被工作物150の構成材料を除去するために、被工作物150上で所定ツール130として制御されるものである。
その他の態様においては、ここに詳細を示していないが、工作機械100は、1つのツールのみを配備するものであって、その他のツール141а〜141dは、ツールケース140に収納されているか、ツールケース140が工作機械100に装備されていないかであって、かかる工程S503においては、実行されないものとする。
その上、工作機械100は、ツールケース140に複数のツール141a〜141dを備えており、これらは異なるツール特性を有しており、次の二つのツール特性は、特に重要である。
1つ目のツール特性は、n番目の機械加工パスのための所定ツールとして選択したツールは、n−1番目の機械加工パスのための所定ツールと等しいものであってもよいということである。この場合、制御装置110に配備するツールの変更は、行われないことになる。
また、2つ目のツール特性は、1つのツールが、n番目の機械加工パスのための所定ツールとしてS503工程で選択され、それが、n−1番目の機械加工パスのために決定されたツールと同じではないということである。
この場合、S504で表される「ツールの変更を決定する工程」において、ツールの変更が決定される。つまり、制御装置110に配備していたツールは、ツールケース140から、所定ツールとして選んだツールと、変更されるということである。
このために、工作機械100は、制御装置を備えていたツール130を変更するためのツール変更装置142を備えている。
つまり、ブランク状態から完成状態に至るまでの被工作物150の機械加工の間に、未だ除去していない被工作物の材料環境に基づいて、すなわち、被工作物の幾何学形状における現時点での差に基づいて、所定ツールを変更することが可能である。
具体的には、例えば、出来る限り多くの機械加工量を実際に加工するために、1番目に、大きな直径をもったツールを制御装置110に装備した場合、決定された異なる幾何学形状のさらなるパスを決定することはできない。
そのため、被工作物の完成部品幾何学形状を誤って除去しないように、所定ツールは、被工作物から材料を除去しなければならない。
したがって、ツールケース140から、直径の小さなツールを選び、前の、大きな直径を有する所定ツールと交換する必要がある。
次いで、S505で表される「n番目のパスデータを生成する工程」において、n番目の機械加工パスは、生成したn番目のパスデータをもとに決定されている。
そして、所定ツールもしくは、任意の新しい所定ツールは、機械加工時間tnにおいてフィードすることによって、被工作物の幾何学形状の特定の現行差の構成材料を除去するために移動することができる。
このS505で表される「n番目のパスデータを生成する工程」において、n番目のパスデータは、被工作物に対する、フィード速度と所定ツールのツール方向性を認識することで生成され、所定ツールは、決定されたn番目の機械加工パスを移動することができる。
本発明によると、n番目のパスデータは、機械加工時間tnにおいて、被工作物の幾何学形状における現時点での差に基づいて生成される。
そして、n番目の機械加工パスに対する所定ツールの最大加工量に基づいて、n番目の機械加工パスを移動するときに、n番目の機械加工パスに対する所定ツールによって、単位時間あたり、被工作物の特定のn番目の異なる幾何学形状の大部分を、最大限除去することができる。
これは、工程S201〜S204の制御データを生成する第1の実施態様と同様である。n番目の機械加工パスに対して決定されたツールがn番目の機械加工パスを移動した後、新しい機械加工幾何学形状が生成される。
ここで、次のS506で表される「n+1番目の機械加工幾何学形状モデルデータを生成する工程」において、n番目の機械加工パスのために決定されたツールが、n番目の機械加工パスを移動し、所定材料を除去した後、機械加工時間tn+1において新しい現行機械加工幾何学形状としてn+1番目の機械加工幾何学形状が生成される。
続いて、S507で表される「n+1番目の異なる幾何学形状モデルデータを生成する工程」およびS508で表される「所定ツールとして一つのツールを選択する工程」と続く。
仮に、工程S508で選択したツールが、n番目の機械加工パスのための所定ツールと同じでないならば、さらに任意のS509で表される「ツールの変更を決定する工程」がある。
したがって、n+2番目の機械加工パスフローのために、S510で表される「n+1番目のパスデータを生成させる生成工程」、S511で表される「n+2番目の機械加工幾何学形状モデルデータを生成させる生成工程」と続いていく。
このパターンやS501〜S511の工程は、それぞれ繰り返すことが可能であり、工程S511で決定された被工作物の機械加工幾何学形状が、被工作物の完成部品幾何学形状と等しくなるまで可能である。
その際には、完成部品幾何学形状に達するために被工作物から除去されるものはすべて除去されている。
また、本願発明の第3の実施形態は、図6にフロー図を示すように、別な制御データの生成方法である。そして、工程S604で表される「工作機械幾何学形状モデルデータを生成させる生成工程」をさらに含む制御データの生成方法である。
すなわち、図6に示すように、かかる生成方法は、工程S601で表される「n番目の機械加工幾何学がモデルデータを生成させる生成工程」と、工程S602で表される「完成部品幾何学モデルデータを提供する工程」と、工程S603で表される「n番目の異なる幾何学モデルデータを生成する工程」と、工程S604で表される「工作機械幾何学形状モデルデータを生成する工程」と、および工程S605で表される「n番目の機械加工パスのためのパスデータを生成する工程」と、を含むものである。
任意に、S601〜S605の工程は、本願方法の一部であって、第2の実施形態と同様、かかる工程は繰り返すことができる。
ここで、機械加工パスは、繰り返し、決定されるものである。この場合、工程S602で表される「完成部品幾何学モデルデータを提供する工程」において、第2の実施形態と同様に、第1の機械加工パスを決定するために、すでに完成部品幾何学モデルデータが提供されていたならば、さらなる実施は任意に起こらないかもしれない。
また、工程S604において、工作機械幾何学形状モデルデータは、工程S601で生成された特定のn番目の機械加工時間tnにおける、現時点の工作機械幾何学形状と、所定ツール130と、制御装置110の要素と、被工作物150をクランプするための工作機械100のクランプ手段120における現時点の相対方向と、相対位置と、に基づいてなる現時点の工作機械幾何学形状を示唆することで、生成される。
また、工程S605で表される「n番目のパスデータを生成する工程」において、n番目の機械加工パスのためのツール130が、n番目の機械加工パスを移動するとき、n番目の機械加工パスは、工作機械100の要素と、被工作物150を含む、所定ツール130以外の工作機械100の要素と、が衝突しないように決定される。
特に、n番目の機械加工パスは、工作機械100における制御装置110が、たとえばクランプ手段120のような工作機械の要素と、衝突しないように、決定される。
さらに言えば、制御装置110の要素と、クランプされた被工作物と、が衝突しないようにn番目の機械加工パスが決定されると、所定ツール130は、所定の材料を除去するだけのために、被工作物150と接触することになる。
加えて、これは、工作機械幾何学形状モデルデータと、特定の機械加工時間tnにおける被工作物150の機械加工幾何学形状モデルデータと、の比較を必要とする。
そして、機械加工幾何学形状モデルデータと、工作機械幾何学形状モデルデータとの比較を基にして、クランプされた被工作物150の位置と場所につき、制御装置110の特定の要素において、工作機械100のすべての要素に対する、クランプ手段120の場所と位置の情報がわかることになる。
また、工程S605において、たった一つの機械加工パスが決められ、n番目の機械加工パスに対する予定のツールで移動できるので、制御背負う値110の要素とクランプ手段120の要素との衝突や、制御手段110の要素と被工作物との衝突や、制御装置110の要素と工作機械100の要素の衝突といった予期せぬ衝突を防止することができる。
ここで、制御装置110の要素が、工作機械100や被工作物150と衝突するならば、所定ツール130は、それ以上機械加工パスを移動することはできない。
したがって、この様態におけるパス計算は、さらなる事前衝突チェックとなるものである。
また、本願発明の制御データの生成方法の実施態様において、機械加工パスが決定され、それからパスデータが生成されると、最大限の大きな機械加工量が達成される。
そして、決定された機械加工パスを所定ツール130が移動するとき、機械加工パスは、実施例において、決定された異なる被工作物の幾何学形状のために、複雑なプロファイルである曲線を有することになる。
したがって、所定ツールが機械加工パスを移動しているとき、クランプされた被工作物150に対する所定ツール130の方向性は、機械加工パスのプロファイル(形状)に依存し、生成されたパスデータに示されるように、決定された現時点幾何学形状差に依存して変化する。
さらに、決定された機械加工パスに沿ってなる所定ツール130のフィード速度は、パスデータを基にして変化し、異なる幾何学形状に依存して、所定ツールの最大機械加工量は、決定された機械加工パスに沿って、それぞれ達成することが可能である。
変化するツールの方向性は、別として、これは、さらに、決定された機械加工パスに沿って移動する際のフィード速度の一定の変化につながる。
ここで、所定ツールの仕事量は、決定された機械加工パスを移動するときに、力とトルクが所定ツール上に、働くことによって生じる。
したがって、ツールの仕事量は、予想されるように、従来技術による方法よりも高くなる。これによって、生じる少なくとも5軸のすべてのフィード値や所定ツール130の仕事量は、相乗効果を引き起こすことに注意が必要である。
したがって、機械加工パスが決定され、パスデータを生成するとき、機械加工パスを決定すること、およびパスデータを生成することだけが必要である。
すなわち、生成したパスデータに依存し、決定された機械加工パスを移動する間の、力とトルクによって生成される所定ツールの仕事量は、最大許容可能な仕事量または所定ツール130の1つまたは2つの最大仕事量の値を超えることはない。
さらに、工作機械100の許容可能な性能パラメータおよび/または、動力学特性に基づいて機械加工パスが決められ、パスデータが生成される。
つまり、機械加工パスは、決定され、関連パスデータが生成されるだけであって、工作機械100の許容可能な性能パラメータは、過剰になることはなく、工作機械100の動力学特性は、予想範囲内の値をとる。
これは、工作機械100の最大許容可能性能パラメータと動力学特性に基づいて機械加工パスが決められ、関連したパスデータが生成されることを意味している。
また、工作機械100の動力学特性は、制御装置110の方向性、移動性、直線軸のフィード値および/または、回転軸値(回転軸のフィード値)を含むものである。
図7は、制御データを生成させる生成装置700の具体例であって、本願発明の制御データの生成方法の実施態様の一つに基づくものである。
また、制御データを生成させる生成装置700は、機械加工幾何学形状モデルデータ生成装置701と、完成部品幾何学形状モデルデータ提供装置702と、を含んでいることが好ましい。
さらに、制御データを生成させる生成装置700は、機械加工幾何学形状モデルデータ生成装置701および完成部品幾何学形状モデルデータ生成装置702に接続した、異なる幾何学形状モデルデータ生成装置703を含んでいることが好ましい。
さらに制御データを生成させる生成装置700は、パスデータ生成装置705を含んでおり、このパスデータ生成装置705が、異なる幾何学形状モデルデータ生成装置703に少なくとも接続されていることが好ましい。
ここで、機械加工幾何学形状モデルデータ生成装置701は、いかなる機械加工時における被工作物150の機械加工幾何学形状モデルデータや、この機械加工時における被工作物150の現時点での除去状態を示す機械加工幾何学形状を繰り返し生成させるのに適当である。
また、完成部品幾何学形状モデルデータ提供装置702は、完成部品幾何学形状モデルデータを提供するのに適当であって、それは、1つかそれ以上の機械加工工程において、工作機械100上の被工作物150を機械加工した後に達成される、被工作物150における完成部品幾何学形状に対応したものである。
また、異なる幾何学形状モデルデータ生成装置703は、それぞれの機械加工幾何学形状モデルデータと、完成部品幾何学形状モデルデータと、を比較し、特定の時間における被工作物150のそれぞれの機器加工幾何学形状に対する異なる幾何学形状モデルデータを生成させるのに適している。
そして、その異なる幾何学形状モデルデータは、現時点における機械幾何学形状と、完成部品の幾何学形状の被工作物150と、の間の、現時点における幾何学形状差を示すものである。
すなわち、特定の機械加工時における被工作物の異なる幾何学形状は、この機械加工時の被工作物150の材料からなる幾何学形状に正確に対応したものである。
そして、かかる被工作物の異なる幾何学形状は、被工作物150の完成部品幾何学形状を得るために、被工作物150から、1つかそれ以上の所定ツール130によって、除去されるべき所定材料に対応したものである。
また、パスデータ生成装置705は、決定された現時点幾何学形状差を基に機械加工パスを決定するのに適当であって、所定ツール130は、フィードによって決定された現時点幾何学形状差に対応した材料を除去するために移動することが好ましい。
そして、本願発明によると、機械加工パスは、異なる幾何学形状モデルデータ生成装置703によって決定される被工作物150の現時点幾何学形状差を基に決定されるものである。
その上、パスデータ生成装置705は、生成した異なる幾何学形状モデルデータと、フィードデータと、被工作物150に対する所定ツールのツール方向性によって示されるパスデータと、を基にしてパスデータを生成するのに最適であって、所定ツール130は、決定された機械加工パスに沿って移動するものである。
この機械加工のコースでは、パスデータは、所定ツール130の最大加工量に依存し、所定ツール130が、パスデータによって決定された機械加工パスを移動するとき、単位時間当たりの被工作物150に決定された現時点幾何学形状差の最大量を除去する条件を満足するように、パスデータ生成装置705によって生成されるものである。
さらに、制御データを生成させる生成装置700は、工作機械100の最大許容可能な性能パラメータおよび/または動力学的特性を検出するための工作機械パラメータ検出装置706を含んでいることが好ましい。
この工作機械パラメータ検出装置706は、少なくともパスデータ生成装置705に接続されており、このパスデータは、工作機械100の最大許容性能パラメータおよび/または動力学的特性に依存して決定されるものである。
その上、制御データを生成させる生成装置700は、被工作物のいかなる機械加工時間における、現時点での工作機械幾何学形状を示す工作機械幾何学形状モデルデータを生成させるための工作機械幾何学形状モデルデータ生成装置707を含んでいることが好ましい。
ここで、現時点での工作機械幾何学形状は、所定ツール130、制御装置110の要素、および、被工作物150をクランプするための、工作機械100のクランプ手段120における現時点での相対方向と相対位置を含むものである。
また、工作機械幾何学形状モデルデータ生成装置707は、パスデータ生成装置705に少なくとも接続されていることが好ましい。
そして、工作機械幾何学形状モデルデータをもとに、および/または機械加工幾何学形状モデルデータを有する工作機械幾何学形状モデルデータの比較をもとに、さらには、パスデータ生成装置705によって決定されるものである。
したがって、所定ツール150が決定された機械加工パスを移動する間に、工作機械100の要素と、所定ツール130以外の工作機械100の要素や被工作物150との間の衝突を防ぐことができる。
さらに、制御データを生成させる生成装置700は、パスデータ生成装置705に接続したツール選択装置708を含んでいることが好ましい。
かかるツール選択装置708は、所定ツールのような現時点幾何学形状差モデルデータに依存して、比較的高い最大機械加工量を得るためのツールを、繰り返し選択するのに最適である。
この目的のために、ツール選択装置708は、ツール調達検出装置710と、ツール変更決定装置709に接続されている。
また、ツール調達検出装置710は、工作機械100のツール調達を検出する。
これは、ツール調達検出装置710が工作機械100上のツール141а〜141dや、130の保管を検出し、またそれぞれのツール141а〜141dや130の特定を検出するものである。
したがって、ツール調達検出装置710は、すべてのツール141および130を検出し、それぞれの最大機械加工量やそれぞれのツールの最高仕事量値をさらに検出するためにツール選択装置708やツール調達検出装置710によって、所定ツール130として決定することを意味する。
また、ツール選択装置708は、かかるツールの最大機械加工量に依存し、所定ツール130として一つのツールを決定することができる。
そして、ツール変更決定装置709は、工作機械上の先の所定ツール130を含み、工作機械の制御装置110を有するツールが備えられている。
さらに、ツール選択装置708が、他の機械加工パスのために所定ツール130であって、工作機械100の制御装置110に先に備えられたツールとは異なるツールを選択した場合には、ツール変更決定装置709は、ツール変更を決定する。
したがって、工作機械100の制御装置110を有するツールが、次の機械加工パスのために決定された所定ツール130のために変更される。
かかるツールの変更は、必要である。例えば、材料が被工作物150から除去されていないが、異なる機械形状が先の所定ツール130を有している場合には、さらなる機械加工パスを決定することはもはやできない。
したがって、かかる材料は、完成部品幾何学形状に誤ってダメージを与えることがないよう、異なる幾何学形状のみを除去することになる。
さらに、制御データを生成させる生成装置700は、それぞれのモデルデータを基にブランク状態の幾何学形状と、機械加工幾何学形状と、完成部品幾何学形状と、異なる幾何学形状または、工作機械幾何学形状と、のバーチャル3Dモデルを視覚的に表す、すなわちディスプレイするための表現装置711、すなわちディスプレイ装置を含むことが好ましい。
ここで、かかる表現装置711は、特定のバーチャル3Dモデルを、または、モデルデータで示された同時に複数の幾何学形状を、視覚的に表すことが可能な構成部材である。
しかしながら、表現装置711は、被工作物の異なる幾何学形状によって決定した機械加工パスを視覚的に表現することも可能である。
それゆえ、工作機械100のまたは制御データを生成させる生成装置700の手動オペレータが、生成した制御データ、決定した機械加工パス、生成した制御データまたは被工作物の機械加工状況を、視覚的に実行したり、チェックしたりすることが可能である。
また、本願発明の制御データを生成させる生成装置700の具体的対応において、当該生成装置700は、インターフェースを通して、直接、工作機械100と接続されている。
ここで、本願発明の制御データの方法の具体的な対応の一つとして、制御データを生成させる生成装置700は、被工作物150が工作機械100で、加工されている間に、直接、制御データを生成する装置である。
これは、パスデータ生成装置705がパスデータを生成するものであって、工作機械100の制御装置110に、直接通され、制御装置110は、生成されたパスデータを基に、決定された機械加工パスに沿って、直接所定ツール130を制御しながら移動させ、被工作物150から、所定の構成材料を除去するものである。
決定された機械加工パスに沿って、所定ツール130が移動した後、被工作物の新たな機械加工幾何学形状が生じることになる。
そして、かかる機械加工幾何学形状は、生成した機械加工幾何学形状モデルデータを通して、機械加工幾何学形状モデルデータ生成装置701によって示されるものである。
つまり、もし、機械加工幾何学形状が意図した完成部品幾何学形状と、適合しないならば、制御データを生成させる生成装置700は、次の機械加工のために制御データを生成することになる。
このために、現時点における機械加工幾何学形状に基づく、異なる幾何学形状モデルデータは、再び生成され、それにより、他の機械加工パスが再び関連パスデータとともに決定されることになる。
また、任意工程ではあるが、ツール変更決定装置709は、実際のツール変更を行うものである。
したがって、次の機械加工パスのために決定されたツール130のように、ツール選択装置708が、所定ツール130より他のツールが選ばれるより早く、制御装置110に先に備えられたツール130は、ツールケース140にある他のツール141a〜141dによって変更される。
そして、ツール変更が工作機械100上で行われた後、他の機械加工パスは、パスデータを生成するパスデータ生成装置705によって決定される。
すなわち、本願発明によると、これは、新たな所定ツール130が決定された機械加工パスに沿って移動し、所定ツール130の最大機械加工量に達することが可能であるとき、可能な限り大きな機械加工量を達成することを条件に、現時点で決定された、いわゆる異なる幾何学形状をもとになされるものである。
また、パスデータがインターフェースを通して工作機械100上を直接通過し、決定機械加工パスに沿って制御装置110によって生成された制御データをもとに、また生成したパスデータを基に、工作機械100は、所定ツール130を制御することによって、被工作物から、所定構成材料が除去される。
そして、本願発明の制御データを生成させる生成方法の第2の実施形態によると、これは、完成部品および被工作物150の完成部品幾何学形状が、それぞれ達するまで繰り返さすことができる。
このように考えられうる生成したモデルデータ、技術情報、および機械特定データ等の高いデータ量は、今日のコンピュータにおける計算性能を考慮したとしても、被工作物150の機械加工の間に、工作機械100を制御することに関して、直接、工作機械100につながっている制御データの生成装置700が、直接的に「オンラインソリューション」をすることを難しくしている。
この理由は、本願発明の別の実施形態により制御データを生成する装置700は、実際の工作機械100につながれていないが、インターフェースを通して、バーチャル工作機械をシュミレーションするためのシミュレーション装置に接続しているからである。
なお、バーチャル工作機械に対するそのようなシミュレーション装置は、工作機械上の被工作物の機械加工のシミュレーションに最適であって、例えば、本願の出願人によるDE102006043390号(A1)に開示されている。
この場合に、機械加工パスまたは、連続機械加工パス、および任意のツール変更は、対応するパスデータが生成されることによって決定される。
すなわち、工作機械上における被工作物の加工をシミュレーションして、バーチャル工作機械上のバーチャル被工作物のバーチャル加工をし、さらに、最適条件で反復アプローチをシミュレーションし、バーチャル工作機械上で操作または評価のシミュレーションをすることによって、決定されるものであって、加工プロセスを制御するために必要なすべての特性を含むものである。
また、この場合に、最適条件は、機械加工パスまたは、連続機械加工パス、および関連パスデータ、機械パスデータ、機械加工パスおよび本願発明の方法で決めたパスデータによるものであって、被工作物の加工時間は、任意に選択した、または決定された機械加工パスによって短縮される。
この実施形態において、制御データを生成させる生成装置700は、さらに、パスデータ生成装置705と、バーチャル決定ツール、によって生成したパスデータを基に決めた加工パスの移動をシミュレーションする機械加工シミュレーション装置712と、バーチャル被工作物の機械加工幾何学形状のバーチャル3Dモデルにおける機械加工幾何学形状モデルデータを生成するための機械加工幾何学形状モデルデータ生成装置701と、を含んでいることが好ましい。
かかるモデルデータは、バーチャル所定ツールによって決定された加工パスの移動が、機械加工シミュレーション装置712でシミュレーションされた後の加工時間における被工作物のバーチャルな除去状態を表現するものである。
そして、完成部品幾何学形状提供装置702は、完成部品幾何学形状バーチャル3Dモデルの完成部品幾何学形状モデルデータを提供するものである。
また、異なる幾何学形状モデルデータ生成装置703は、完成部品幾何学形状モデルデータと、機械加工幾何学形状モデルデータと、の比較を基に、現時点幾何学形状差モデルデータを生成させるものである。
そして、現時点幾何学形状差モデルデータは、最終的に完成部品幾何学形状に達するために、バーチャル被工作物から、除去されるべき構成材料からなる異なる幾何学形状に対応したものである。
また、パスデータ生成装置705は、異なる幾何学形状モデルデータを基にパスデータを生成させる装置である。
かかるパスデータは、機械加工シミュレーション装置が、所定ツールの最大加工量に依存して、第2の機械加工パスにおける移動をシミュレーションするとき、バーチャル所定ツールが、単位時間当たりの被工作物の異なる幾何学形状の最大限の量を除去するような条件において機械加工パスを決定するものである。
かかる制御データを生成する生成装置700、または制御データを生成させる生成装置700に接続したバーチャル工作機械の態様によると、かかる生成装置は、生成された制御データ、決定した機械加工パス、関連パスデータおよび任意の決定したツール変更を保存するための保存手段を含んでいることが好ましい。
したがって、シミュレーションが終了した後に、かかるデータは、実際の工作機械に移送され、かかる工作機械は、制御データを基にした実際の所定ツールを使うことによって制御データを基にした実際の被工作物を加工することができる。
なお、ここで、述べた具体例や図は、あくまで本発明の例示であって、特に理由なく、それらによって限定されるものではない。
また、本発明のアプリケーションを最適化するために、さらなる具体例を提供するために、本発明の生成方法を拡大して、それぞれの実施例の特徴を組み合わせることも可能である。すなわち、そのような改良が当業者にとって明らかである場合には、前述の具体例によって、示唆されているものとする。
また、図7で示した制御データを生成する生成装置700は、任意に、多くの技術的特徴を有しているものである。
例えば、制御データを生成するための生成装置700は、制御データを生成させる生成ための方法としての第1の実施例によると、機械加工幾何学形状モデルデータ生成装置701、完成部品幾何学形状モデルデータ生成装置702、異なる幾何学形状モデルデータ生成装置703、パスデータ生成装置705のみを要求している。
しかしながら、図7で表したように、すべての制御データを生成するための生成装置700は、制御データの生成方法である第1の実施形態に対して、あくまで任意な構成である。
100:工作機械、110:制御装置、120:クランプ手段、130:ツール、140:ツールケース、141a〜d:ツール、142:変更装置、310:ブランクの幾何学形状、320:機械加工幾何学形状(中間状態の被工作物における機械加工幾何学形状)、330a、330b:構成材料(除去されるべき構成材料)、340:完成部品、420:中間状態における被加工物の第2の機械加工幾何学形状、430:完成部品における完成部品幾何学形状、430a、430b:現時点幾何学形状差、700:生成装置、701:機械加工幾何学形状モデルデータ生成装置、702:完成部品幾何学形状モデルデータ生成装置、703:異なる幾何学形状モデルデータ生成装置、705:パスデータ生成装置、706:工作機械パラメータ検出装置、707:工作機械幾何学形状モデルデータ生成装置、708:ツール選択装置、709:ツール変更決定装置、710:ツール調達検出装置

Claims (17)

  1. クランプされた被工作物について、ブランク状態から完成部品に至る機械加工をするための工作機械において、所定ツールを制御するための制御データを生成するための制御データ生成方法であって、
    被工作物に対して、所定ツールがどのようなフィード速度において、および、所定ツールがどのような方向で、さらには、いずれの機械加工パスを移動するのかを示すパスデータの生成工程を含むとともに、当該パスデータの生成工程が、下記工程をさらに含むことを特徴とする制御データ生成方法。
    −被工作物における機械加工の幾何学形状に関し、特定の機械加工時において、被工作物における加工状態を示す機械加工幾何学形状モデルデータを生成する工程
    −被工作物における完成部品の幾何学形状を示す完成部品幾何学形状モデルデータを提供する工程
    −完成部品における幾何学形状にするために、除去されるべき材料から構成される、異なる幾何学形状に対応した異なる幾何学形状モデルデータを生成する工程
    −異なる幾何学形状モデルデータに基づいて、パスデータを生成する工程であって、所定ツールが、その最大機械加工量に依存して、機械加工パスを移動している間に、所定ツールが、単位時間あたり、被工作物の異なる幾何学形状の大部分を最大限除去する条件のパスデータを生成する工程
  2. 機械加工幾何学形状モデルデータを生成する工程と、異なる幾何学形状モデルデータを生成する工程と、異なる幾何学形状モデルデータに基づいてパスデータを生成する工程とを、この順序で、一度または複数繰り返して含んでなる制御データ生成方法であって、
    第1の機械加工パスのための所定ツールが、第1のパスデータに基づいて、第1の機械加工パスを移動した後であって、前記工程を1回繰り返した後における特定の第2の機械加工時に、少なくとも被工作物の第2の幾何学形状に対応した第2の機械加工幾何学形状モデルデータと、異なる第2の機械加工幾何学形状モデルデータとを、生成するとともに、この異なる第2の機械加工幾何学形状モデルデータに基づいて第2のパスデータを生成し、かつ、第2の機械加工パスのための所定ツールが、その最大機械加工量に依存して、第2の機械加工パスを移動している間に、単位時間あたり、特定の第2の異なる幾何学形状の被工作物における所定材料の大部分を最大限除去することを特徴とする請求項1に記載の制御データ生成方法。
  3. 以下の工程を、一度または複数回繰り返すことを特徴とする請求項2に記載の制御データ生成方法。
    -工作機械のツール調達に関するツール調達データであって、かつ、工作機械が有するツール調達のツール特性に関して、どのツール特性であるかを示すツール調達データを提供する工程
    -機械加工パスへの次の所定ツールとして、異なる幾何学形状モデルデータの依存において、相対的に最大機械加工量を有しており、任意的に1回または複数回繰り返すツールを選択する工程
    -工作機械のツール調達の依存において、機械加工パスに選択された次のツールを、その前に選択された所定ツールと交換することを決定する工程
  4. 前記工作機械が、所定ツールを制御するための制御装置を含み、当該制御装置が、クランプされた被工作物に対して、所定ツールが三次元方向に自由運動し、そして、少なくとも5本の軸に関して、ツールの自由な方向性運動を可能とし、異なる幾何学形状に基づき決定された機械加工パスに沿って移動する際にパスデータを生成し、異なる幾何学形状に基づいてクランプされた被工作物に対する所定ツールのフィード方向、フィード速度および/または方向性を制御できることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の制御データ生成方法。
  5. 前記パスデータが、工作機械の性能パラメータおよび/または動力学的特性に依存して追加的に生成され、
    かつ、前記所定ツールが、パスデータに基づいて決定された機械加工パスに沿って移動する際に、工作機械の最大性能パラメータ、および/または最大動力学的特性を超えないことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の制御データの生成方法。
  6. 前記パスデータが、少なくとも一つの所定ツールの一つ以上の最大荷重に依存して追加的に生成され、
    かつ、所定ツールが、パスデータに基づいて決定された機械加工パスに沿って移動する際に、所定ツールの荷重が、所定ツールの最大荷重を超えないことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の制御データの生成方法。
  7. 特定機械時間における被工作物の工作機械幾何学形状を示す工作機械幾何学形状モデルデータを生成する工程を、1回または複数回繰り返し、
    ここで、工作機械幾何学形状は、所定ツールの相対的方向性および相対的位置、制御装置の相対的方向性および相対的位置、被工作物をクランプするための工作機械における固定具の相対的方向性および相対的位置を含んでおり、
    前記パスデータが、前記工作機械幾何学形状モデルデータに基づき、および/または前記工作機械幾何学形状モデルデータと、特定の機械時間における機械加工幾何学形状モデルデータとの比較に基づき、追加的に生成され、
    かつ、
    所定ツールが、生成したパスデータに基づいて決定される機械加工パスに沿って移動する際に、工作機械の要素と、工作機械の要素との衝突、工作機械の要素と、所定ツール以外の工作機械の要素との衝突が妨げられるという条件を満足することを特徴とする請求項4〜6のいずれか一項に記載の制御データの生成方法。
  8. 前記モデルデータが、ブランク状態の幾何学形状、機械加工の幾何学形状、完成部品の幾何学形状、異なる幾何学形状、および/または、工作機械における各バーチャル3次元モデルを生成することに適合していることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の制御データの生成方法。
  9. バーチャル工作機械におけるバーチャル被工作物に対する機械加工のシミュレーションであって、下記工程を含むシミュレーションに基づいて、前記パスデータを生成することを特徴とする請求項8に記載の制御データの生成方法。
    -元の状態で、被工作物のバーチャル3次元モデルを生成する工程
    -バーチャルの所定ツールのための第1の機械加工パスを決定する第1のパスデータを生成する工程
    -バーチャルの所定ツールによって生成された第1のパスデータに基づいて、決定された第1の機械加工パスにおける移動をシミュレートする工程
    -バーチャルの被工作物の機械加工幾何学形状のバーチャル3次元モデルに関する機械加工幾何学形状モデルデータであって、バーチャルの所定ツールによって決定された第1の機械加工パスの移動の後の機械時間における被工作物のバーチャルの除去状態を示す機械加工幾何学形状モデルデータを生成する工程
    -バーチャルの被工作物における完成部品の幾何学形状を示す完成部品幾何学形状モデルデータであって、バーチャルの3Dモデルを提供する工程
    -完成部品の幾何学形状を達成するために、バーチャルの被工作物から、異なる幾何学形状の所定材料を除去するための異なる幾何学形状モデルデータを生成する工程
    -異なる幾何学形状モデルデータに基づき、第2の機械加工パスを決定するための第2のパスデータを生成する工程であって、所定ツールが、その最大機械加工量に依存して、第2の機械加工パスを移動している間に、単位時間あたり、異なる幾何学形状の被工作物の大部分を最大限除去する条件の第2のパスデータを生成する工程
  10. 前記パスデータが、前記パスデータの生成工程にしたがって生成され、
    内部接続された複数の機械加工パス部において、機械加工パスが決定されるものの、当該機械加工パスのスタート地点が、異なる幾何学形状に基づいて決定され、所定のパスデータが生成されるが、
    第1の機械加工パス部が、異なる幾何学形状に基づく機械加工パスのスタート地点から始まって決定されるものの、機械パスのスタート地点からの機械加工量が最大化されるように決定され、
    また、別の機械加工パス部が、異なる幾何学形状に基づき、内部連結された複数の機械加工部のうちのいずれかの端部から始まって決定されるが、先の機械加工パス部の端部から始まって機械加工量が最大化されるとともに、第1の機械加工部および他の機械加工部に沿って、完成部品幾何学形状から材料が除去されないように別の機械加工パス部が決定されることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の制御データの生成方法。
  11. 請求項1〜10のいずれか一項に記載の制御データの生成方法を実施するための制御データの生成装置であって、
    クランプされた被工作物を、ブランク状態から完成部品に至るまで機械加工するための工作機械において、
    パスデータ生成ユニットを含んでおり、どのパスデータを、どのフィード速度で、被工作物に対するいずれかの方向性をもって所定ツールが移動すべきかのパスデータを生成し、
    特定の機械加工時において、被工作物における加工状態を示す、被工作物における機械加工の幾何学形状に関しての機械加工幾何学形状モデルデータを生成するための機械加工幾何形状モデルデータ生成ユニットと、
    被工作物における完成部品の幾何学形状を示す完成部品幾何学形状モデルデータを提供する完成部品幾何学形状モデルデータ提供ユニットと、
    完成部品における幾何学形状にするために、除去されるべき材料から構成される、異なる幾何学形状に対応した異なる幾何学形状モデルデータを生成するための異なる幾何学形状モデルデータ生成ユニットと、
    所定ツールが、その最大機械加工量に依存して機械加工パスを移動している間に、被工作物の異なる大部分の幾何学形状を最大限除去して、異なる幾何学形状を形成するにあたり、所定ツールが、単位時間あたりの機械加工量が最大量となるような条件において、異なる幾何学形状モデルデータに基づいてパスデータを生成するパスデータ生成ユニットと、を含むことを特徴とする制御データの生成装置。
  12. 制御データの生成装置が、工作機械において容認できる性能パラメータ、および/または、動力学的特性を検知するための工作機械パラメータ検知ユニットを含んでおり、
    所定ツールがパスデータに基づいて決定された機械加工パスを移動するときに、工作機械パラメータ検知ユニットが、パスデータを生成し、
    かつ、工作機械の最大性能パラメータ、および/または、動力学的特性を超えないという条件を満足することを特徴とする請求項11に記載の制御データの生成装置。
  13. 制御データの生成装置が、工作機械のツール特性を検出するためのツール特性検知ユニットを有し、
    前記ツール特性検知ユニットが、パスデータを生成し、かつ、
    所定ツールが、パスデータに基づき決定された機械加工パスに沿って移動する際に、所定ツールの一つ以上の最大荷重に依存しているものの、所定ツールの荷重が、所定ツールの最大荷重を超えないという条件を満足することを特徴とする請求項11または12に記載の制御データの生成装置。
  14. 制御データの生成装置が、
    工作機械のツール調達を検出するためのツール調達検知ユニットと、
    異なる幾何学形状モデルデータに依存して、相対的に高い最大機械加工量を有するツール調達された中から、所定ツールを選択するためのツール選択ユニットと、
    先に決定されたツールを、検出された工作機械のツール調達に依存して、次の機械加工パスのために選択される所定ツールと、交換することを決定するツール交換決定ユニットと、を有するとともに、
    当該ツール交換決定ユニットが、仮に、次の機械加工パスのために、所定ツールとして、ツール選択ユニットが、次の機械加工パスのために選択したツールの中から、先に決定されたツール以外のツールを決定した場合、ツール交換決定ユニットが、ツール交換を決定することを特徴とする請求項11〜13のいずれか一項に記載の制御データの生成装置。
  15. 工作機械幾何学形状モデルデータ生成ユニットをさらに含んでおり、当該工作機械幾何学形状モデルデータ生成ユニットは、被工作物の特定の機械加工時間における、現時点での工作機械幾何学形状を示す工作機械幾何学形状モデルデータを生成するためのものであって、工作機械幾何学形状に、現時点における所定ツールの方向性、所定ツールの位置、制御装置の要素、被工作物をクランプするためのクランプ手段を含んでおり、
    かつ、パスデータ生成ユニットが、工作機械幾何学形状モデルデータ、および/または工作機械幾何学形状モデルデータと、特定の機械加工時における工作機械幾何学形状モデルデータと、の比較に基づいて、パスデータをさらに生成するものの、少なくとも1つの所定ツールが、パスデータにより決定される機械加工パスに沿って移動する際、工作機械の要素と、工作機械の要素との間の衝突や、工作機械の要素と、所定ツール以外の工作機械の要素との衝突が阻止されることを特徴とする請求項11〜14のいずれか一項に記載の制御データの生成装置。
  16. 制御データの生成装置が、ブランク状態の幾何学形状、中間的幾何学形状、完成部品の幾何学形状、異なる幾何学形状、および/または、工作機械における各バーチャルの3次元モデルを、それぞれ視覚的に表示するためのディスプレイユニットを有することを特徴とする請求項11〜15のいずれか一つに記載の制御データの生成装置。
  17. パスデータ生成ユニットを有し、バーチャルの被工作物を機械加工するシミュレーションによってパスデータを生成しており、
    機械加工シミュレーションユニットを有し、パスデータ生成ユニットによって生成されたパスデータに基づいて決定された機械加工パスに沿って、バーチャルの所定ツールが移動することをシミュレートしており、
    機械加工幾何学形状モデルデータ生成ユニットを有し、バーチャルな被工作物における機械加工幾何学形状の3次元モデルに関する機械加工幾何学形状モデルデータを生成し、それが、機械加工シミュレーションユニットによって、バーチャルの所定ツールが、決定された第1の機械加工パスを移動した後の機械加工時のバーチャルの被工作物における除去状態を示しており、
    完成部品の幾何学形状提供ユニットを有し、完成部品の幾何学形状に関するバーチャルな3次元モデルにおけるモデルデータを提供し、それが、バーチャルな被工作物における完成部品の幾何学形状を表しており、
    異なる幾何学形状モデルデータ生成ユニットを有し、異なる幾何学形状モデルデータを生成しており、これが、完成部品の幾何学形状を構成すべく、バーチャルな被工作物から、除去すべき材料に対応した異なる幾何学形状を示しており、
    パスデータ生成ユニットを有し、異なる幾何学形状モデルデータに基づき、第2の機械加工パスを決定する第2のパスデータを生成し、機械加工シミュレーションユニットによって、バーチャルな所定ツールが、その最大機械加工量に依存して、機械加工パスを移動している間に、被工作物の異なる幾何学形状の大部分を最大限除去して、異なる幾何学形状を形成するにあたり、バーチャルな所定ツールが、単位時間あたりの機械加工量が最大量となる条件において、異なる幾何学形状モデルデータに基づいてパスデータを生成することを特徴とする請求項11〜16のいずれか一つに記載の制御データの生成装置。
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