JP2010241059A - 移動体の速度制御方法とその方法を用いる速度制御装置および射出成形機用制御装置 - Google Patents
移動体の速度制御方法とその方法を用いる速度制御装置および射出成形機用制御装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2010241059A JP2010241059A JP2009094498A JP2009094498A JP2010241059A JP 2010241059 A JP2010241059 A JP 2010241059A JP 2009094498 A JP2009094498 A JP 2009094498A JP 2009094498 A JP2009094498 A JP 2009094498A JP 2010241059 A JP2010241059 A JP 2010241059A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- speed
- moving body
- target position
- injection molding
- control
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
【解決手段】速度制御装置の位置偏差取得部11は、エンコーダ22の出力xeに基づいて現在位置xを取得し、目的位置x0までの位置偏差d=x0−xを取得する。位置偏差dは、変換速度生成部13に入力され、位置偏差dが小さくなるに連れて減速する変換速度v2が生成される。速度指令値出力部14から速度v1,v2の絶対値の小さい方の速度が速度指令値vrとして出力される。目的位置x0の近傍で変換速度v2が優勢となる。制御部10は、速度指令値vrと移動速度vとの偏差を解消する操作量wを出力し、駆動部21が動作して移動体20の速度が制御され、目的位置x0に停止される。
【選択図】図3
Description
(速度制御装置)
図1に示すように、速度制御装置1は、制御対象2における移動体20の速度を制御して、移動体20をX軸上の目的位置x0に停止させる。その速度制御方法として、後述の図2に示す速度制御方法が用いられる。移動体20は、機械的位置決め駆動のためのサーボ駆動部21によってx軸に沿って移動される。サーボ駆動部21はサーボアンプ23からの信号または動力によって動作する。移動体20の現在位置xは、駆動部21に設けられたエンコーダ22の出力xeから算出され、現在位置xの時間変化から時々刻々の移動速度vを算出することができる。前記X軸は制御対象2に固定された座標系である。また、移動体20に固定された座標系として、X軸と同様のΣ軸を設定する。Σ軸の原点Oは移動体20に固定され、その原点位置によってX軸における移動体20の現在位置xを決定する。以下において、x,x0等は、位置を表すと共に、座標値も表すものとする。
図2に示すように、本速度制御方法は、射出成形機におけるプランジャなどの移動体を目的位置に向かって設定速度で移動させ、停止させる移動体の速度制御方法であり、上述の図1に示した速度制御装置1などを用いて実行することができる。移動体20の現在位置から目的位置までの位置偏差dを取得し(S1)、目的位置に到達していたら、すなわち位置偏差d=0であったら(S2でYes)、処理を終了する。到達していなかったら(S2でNo)、位置偏差dが小さくなるに連れて減速する速度として定義される変換速度v2を生成する(変換速度生成ステップS3)。変換速度v2は、例えば、定数H、定数a、位置偏差dの関数H(d)、実数に対しその符号と同符号の1,−1、または0のいずれかを返すC言語等で周知の符号関数sgn()、平方根演算関数sqrt()などを用いて、v2=H×d,v2=H(d)×d,v2=sgn(d)×sqrt(|2×a×d|)などによって定義される。ここで、平方根演算関数の変数は絶対値とされている。v2=H×dは位置偏差dに係数として定数Hを掛けて定義され、v2=H(d)×dは、その係数が位置偏差dの関数H(d)とされた例である。HやH(d)は、通常、H>0,H(d)≧0とされる。変換速度v2は、移動体20の現在位置、従って、位置偏差dの値に応じて正の値や負の値を取る。
図1の速度制御装置1の動作を、図3のブロック線図を併せて参照して説明する。位置偏差取得部11は、制御対象2のエンコーダ22の出力xeに基づいて現在位置xを取得し、現在位置xと記憶部15に記憶されている目的位置x0とから、目的位置x0までの位置偏差dを差分、d=x0−xによって取得する。位置偏差dは、変換速度生成部13に入力され、例えば、変換速度v2=H×dが生成される。変換速度v2、および記憶部15に記憶されている設定速度v1が、速度指令値出力部14に入力され、速度v1,v2の各絶対値の大小比較により、絶対値の小さい方の速度が速度指令値vrとして出力されて、制御部10に入力される。
図4によって、上述の速度制御方法および速度制御装置における速度指令値の例を説明する。この図は、v>0,d>0であり、移動体20がX軸の正方向に移動しつつ目的位置x0に接近する状況に対応する。また、各座標軸の目盛りをマイナスにすれば、移動体20がX軸の負方向に移動しつつ目的位置x0に接近する状況に対応する。設定速度v1は、位置偏差d=0〜9(mm)において一定であり、v1=800(mm/s)とされている。変換速度v2は3種類が示されており、以下の(a)(b)(c)であり、対応する速度指令値をそれぞれvra,vrb,vrcと表記する。
(a)v2=100×d(mm/s)、
(b)v2=200×d(mm/s)、
(c)v2=100×d(mm/s)ただしd<4、
v2=200×d(mm/s)ただしd≧4である。
図8は上述の移動体の速度制御方法を用いて射出成形機4を制御する射出成形機用制御装置3(以下、制御装置3とする)について示す。制御装置3が制御対象とする射出成形機4は、溶融した樹脂を貯留するシリンダ40と、シリンダ40内で後退移動してシリンダ40内に樹脂を貯留すると共に前進移動して樹脂をシリンダ40にノズル40aを介して連通された金型Mに送り込むプランジャ41と、樹脂を溶融可塑化してシリンダに送り込む可塑化シリンダ43と、プランジャ41を移動させる駆動装置であるリニアサーボ弁45と、を備えたプリプラ式の射出成形機である。プランジャ41は、油圧シリンダ42に内蔵されたピストン42aに連結されており、ピストン42aと一体で往復運動する。リニアサーボ弁45は、スプール(弁体)45aをリニアモータ(電磁石)45bによって移動させることにより、油圧シリンダ42に接続された流路を変更する。流路内の油は、ポンプ45cによって加圧されており、流路の変更によって、ピストン42aが往動または復動される。プランジャ41には、プランジャ41の移動位置を検出するためのエンコーダ44が接続されている。エンコーダ44の出力xeから現在位置xが取得される。また、ピストン42aの前後の油圧を測定するため、油圧計Pa,Pbが油圧シリンダ42に設けられている。シリンダ40内の樹脂圧pは、例えば、油圧計Pa,Pbによって計測された圧力の差によって求められる。
(1.計量工程)可塑化シリンダ43とシリンダ40との間の弁(不図示)が開き、樹脂の移動が可能になると可塑化シリンダ43内のスクリュ43aを回転させ、ホッパ43bからスクリュ43a後部に落ちてきた樹脂を溶融させ、スクリュ43aを回転させることによってシリンダ40内に設定した量だけの樹脂を送り込む。このとき油圧シリンダ42内の圧力(上部油圧計Paと下部油圧計Pbの計測圧力値の差)が設定圧力値となるようにリニアサーボ弁45が制御され、プランジャ41が押し上げられる。
スクリュ43a停止後、樹脂の洟垂れや圧抜きのために、設定された位置までプランジャ41をさらに上昇移動させる。このとき、設定された移動速度になるようにリニアサーボ弁45が制御される。このときスクリュ43aとシリンダ40との間の弁(不図示)が閉まり、この間の樹脂の移動はない。
リニアサーボ弁45を制御して、プランジャ41を移動させて、シリンダ40内の溶融した樹脂を金型Mに送り込む。送り込む樹脂量によって、プランジャ41を停止させる位置が設定される。設定した樹脂量を送りこむことが成形品の品質に大きく影響する。さらに、溶融樹脂が金型M内流路の表面に触れて冷却されることでスキン層が成長し、流路が次第に狭くなり閉塞されてしまう前までに充填を完了させる。このため、成形材料や成形品形状に応じて適切に設定した速度(設定速度)で溶融樹脂を金型M内に送り込む必要があり、そのため、プランジャ41の移動速度を適切に制御する必要がある。
金型M内に設定された樹脂量が送り込まれると(プランジャ41が設定された位置に到達すると)、リニアサーボ弁45によって油圧シリンダ42、従ってプランジャ41が制御(圧力制御)され、金型M内の樹脂の圧力pが設定された値の状態に、設定された時間の間、保持される。これらの4工程が、射出成形の間、繰り返される。
制御装置3は、上述の射出成形機4を制御して射出成形プロセスを行わせる。一連の射出成形プロセスにおいて、プランジャ41を速度制御して移動させる射出工程から、樹脂圧を一定に保つようにプランジャ41を制御(圧力制御)してその位置を固定ないし微動させる保圧工程へのプロセス切替(V−P切替)が行われる。V−P切替の位置は、シリンダ40内の樹脂が金型Mに送り込み完了となる位置である。プランジャ41は、急速制動してV−P切替位置において位置精度良く停止させる必要がある。制御装置3は、プランジャ41を移動体とし、V−P切替位置を目的位置x0として、上述の速度制御方法を用いて射出成形機4を制御する。射出成形機4に固定してプランジャ41の往復移動方向に設定した座標系のX軸(射出方向が正方向)、およびX軸と同様の座標軸であってプランジャ41に固定したΣ軸によってプランジャ41の位置を定義し、プランジャ41の位置偏差dをd=x0−xで定義する。
制御装置3による目的位置x0と変換速度v2とを用いる速度制御方法は、上述のV−P切替に関する制御に限らず、プランジャ41を一旦停止して、または略ゼロに近い速度として、プロセスを切り替えたりするときに適用することができる。例えば、計量工程からサックバック工程に切り替える時や、サックバック工程から射出工程に切り替える時に、上記速度制御方法を適用することができる。以下、これを説明する。
20 移動体
3 射出成形機用制御装置
4 射出成形機
41 プランジャ
d 位置偏差
H,H(d) 係数
v1 設定速度
v2 変換速度
vr 速度指令値
x 現在位置
x0 目的位置
Claims (7)
- 移動体を目的位置に向かって設定速度で移動させ、停止させる移動体の速度制御方法であって、
移動体の現在位置から目的位置までの位置偏差に関連して前記位置偏差の絶対値が小さくなるに連れて減速する変換速度を生成する変換速度生成ステップと、
移動体の現在位置における予め設定された設定速度と前記変換速度生成ステップにおいて生成された変換速度とを比較して絶対値の小さい方の速度を速度指令値として出力する指令値出力ステップと、
前記指令値出力ステップにおいて出力される速度指令値に基づいて移動体の速度を制御する制御ステップと、を含むことを特徴とする移動体の速度制御方法。 - 前記変換速度は、移動体の現在位置から目的位置までの位置偏差に係数を掛けた値として生成されることを特徴とする請求項1に記載の移動体の速度制御方法。
- 前記係数は、移動体の現在位置から目的位置までの位置偏差の関数とされていることを特徴とする請求項2に記載の移動体の速度制御方法。
- 前記変換速度は、移動体の現在位置から目的位置までの位置偏差をd、実数に対しその符号と同符号の1,−1、または0のいずれかを返す符号関数をsgn()、予め設定された係数をa、平方根演算関数をsqrt()としたとき、sgn(d)×sqrt(|2×a×d|)として生成されることを特徴とする請求項1に記載の移動体の速度制御方法。
- 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の移動体の速度制御方法を用いて移動体の速度を制御することを特徴とする速度制御装置。
- 溶融した樹脂を貯留するシリンダと、前記シリンダ内で後退移動して前記シリンダ内に樹脂を貯留すると共に前進移動して前記樹脂を前記シリンダに連通された金型に送り込むプランジャと、前記プランジャを移動させる駆動装置と、を備えた射出成形機における前記駆動装置を制御して当該射出成形機を制御する射出成形機用制御装置において、
前記プランジャを移動体とし、前記シリンダ内の樹脂が前記金型に送り込み完了となる位置を目的位置として、請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の移動体の速度制御方法を用いて前記射出成形機を制御することを特徴とする射出成形機用制御装置。 - 樹脂を貯留完了した位置から前記プランジャを更に後退移動させるサックバック処理を行うために、前記貯留完了した位置を予め設定した時間のあいだ目的位置として保持し、その後、後退移動を開始すると共にサックバック完了予定位置を新たな目的位置として前記速度制御方法を用いて前記射出成形機を制御することを特徴とする請求項6に記載の射出成形機用制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009094498A JP2010241059A (ja) | 2009-04-09 | 2009-04-09 | 移動体の速度制御方法とその方法を用いる速度制御装置および射出成形機用制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009094498A JP2010241059A (ja) | 2009-04-09 | 2009-04-09 | 移動体の速度制御方法とその方法を用いる速度制御装置および射出成形機用制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010241059A true JP2010241059A (ja) | 2010-10-28 |
Family
ID=43094658
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009094498A Pending JP2010241059A (ja) | 2009-04-09 | 2009-04-09 | 移動体の速度制御方法とその方法を用いる速度制御装置および射出成形機用制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2010241059A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021045945A (ja) * | 2019-09-20 | 2021-03-25 | ファナック株式会社 | 射出成形機の制御装置および制御方法 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005178285A (ja) * | 2003-12-22 | 2005-07-07 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 多軸駆動装置 |
-
2009
- 2009-04-09 JP JP2009094498A patent/JP2010241059A/ja active Pending
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005178285A (ja) * | 2003-12-22 | 2005-07-07 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 多軸駆動装置 |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021045945A (ja) * | 2019-09-20 | 2021-03-25 | ファナック株式会社 | 射出成形機の制御装置および制御方法 |
JP7277327B2 (ja) | 2019-09-20 | 2023-05-18 | ファナック株式会社 | 射出成形機の制御装置および制御方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US9956660B2 (en) | Controller for a machine tool to perform efficient warm-up control | |
JP4083767B2 (ja) | サーボモータを制御する数値制御装置 | |
KR101356224B1 (ko) | 전자 캠 제어장치 및 전자 캠 곡선 생성 방법 | |
US7915851B2 (en) | Numerical controller controlling acceleration and deceleration of respective control axes up to command speeds | |
JP5092927B2 (ja) | 射出成形の制御方法及び射出成形の制御装置 | |
CN100515725C (zh) | 用于注模机的控制器 | |
TWI423580B (zh) | 馬達控制裝置 | |
JP4272205B2 (ja) | 射出成形機の制御方法 | |
US8560112B2 (en) | Numerical controller with function to correct movement path of machining program | |
JP4185128B2 (ja) | 力制御ゲイン変更方法及びダイクッション制御装置 | |
JP2012093975A (ja) | 数値制御工作機械の加工時間予測装置 | |
JP5702878B2 (ja) | 射出成形機の圧力制御装置 | |
JP2013086356A (ja) | 射出成形機の異常検出装置 | |
JP6321583B2 (ja) | 速度変化に対応した3次元干渉チェックを行う数値制御装置 | |
JPWO2016024338A1 (ja) | 数値制御装置 | |
JP2012108608A (ja) | アクチュエータ用駆動制御装置及びアクチュエータの駆動制御方法 | |
JP5543632B2 (ja) | 樹脂供給量調節部を有する射出成形機 | |
JP2009202366A (ja) | 型締装置の制御方法 | |
CN104238464B (zh) | 具有在倍率变化时平缓地变更进给速度的功能的数值控制装置 | |
JP2010241059A (ja) | 移動体の速度制御方法とその方法を用いる速度制御装置および射出成形機用制御装置 | |
JP6356658B2 (ja) | プレスの調整が容易な数値制御装置 | |
JP2011186939A (ja) | 数値制御装置および生産システム | |
CN102081354A (zh) | 一种基于高速现场总线的多轴运动控制插补算法 | |
US20160249411A1 (en) | Laser processing system capable of adjusting timing to switch output command | |
JP2938962B2 (ja) | ダイカストマシンの射出制御方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Effective date: 20111214 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20120112 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20130718 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20130723 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20131203 |