JP2010238973A - 発光体および照明器具 - Google Patents
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Abstract
【課題】光の取り出し効率が向上される発光体およびこの発光体を具備する照明器具を提供する。
【解決手段】発光体1は、基板2と、基板2の一面2a側の全域に設けられた反射面を有する導電体層3と、導電体層3の表面に列状に実装された複数のLEDベアチップ4と、導電体層3と絶縁されて導電体層3の表面側にLEDベアチップ4と千鳥状となるように列状に設けられ、LEDベアチップ4の一方の電極10および他方の電極11にそれぞれワイヤボンディングされている複数のパッド5と、パッド5およびLEDベアチップ4を気密封止するように導電体層3の表面側に設けられた透光性樹脂6とを具備している。
【選択図】図2
【解決手段】発光体1は、基板2と、基板2の一面2a側の全域に設けられた反射面を有する導電体層3と、導電体層3の表面に列状に実装された複数のLEDベアチップ4と、導電体層3と絶縁されて導電体層3の表面側にLEDベアチップ4と千鳥状となるように列状に設けられ、LEDベアチップ4の一方の電極10および他方の電極11にそれぞれワイヤボンディングされている複数のパッド5と、パッド5およびLEDベアチップ4を気密封止するように導電体層3の表面側に設けられた透光性樹脂6とを具備している。
【選択図】図2
Description
本発明は、複数のLED(発光ダイオード)ベアチップを光源とする発光体およびこの発光体を配設している照明器具に関する。
この種の発光体は、基板上に複数のLEDベアチップが電気的に直列に接続されている。例えば、LEDベアチップとパッドとを互いに隣接して交互に配置し、LEDベアチップの電極をパッドにボンディングワイヤで接続している照明装置が提案されている(特許文献1参照。)。この従来技術の照明装置は、基板がアルミニウム(Al)製の金属ベースと、銀(Ag)製の光反射層と、コーティング層で形成され、光反射層が金属べースの一面にその全面にわたり例えばメッキ処理により積層されているものである。
特許文献1の照明装置は、LEDベアチップの列状方向のLEDベアチップ間にパッドが配置されているので、パッドがLEDベアチップに近く、LEDベアチップから側方に放射された強度の大きい光がパッドに入射されるという欠点を有する。すなわち、LEDベアチップから放射された光は、LEDベアチップから遠ざかるにしたがいその強度が低下するものであり、強度の大きい光が光反射層ではなくパッドに入射されると、当該光がパッドで吸収されたり、乱反射されることにより、当該光が照明装置の出射光に寄与しずらいものである。この結果、光の取出し効率が向上しにくいものであった。
本発明は、光の取出し効率が向上される発光体およびこの発光体を具備する照明器具を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発光体の発明は、絶縁性および伝熱性を有する基板と;この基板の一面側の全域に設けられた反射面を有する導電体層と;この導電体層の表面に列状に実装された複数のLEDベアチップと;前記導電体層と絶縁されて前記導電体層の表面側または前記基板の一面側に、前記LEDベアチップと千鳥状となるように列状に設けられ、隣り合う前記LEDベアチップの一方のLEDベアチップの一方の電極および他方のLEDベアチップの他方の電極にそれぞれワイヤボンディングされている複数のパッドと;このパッドおよび前記LEDベアチップを気密封止するように前記導電体層の表面側に設けられた透光性樹脂と;を具備していることを特徴とする。
本発明および以下の各発明において、特に言及しない限り、各構成は以下による。
基板は、例えばアルミニウム(Al)などの金属で形成することができる。金属の場合、基板の一面に伝熱性を有する絶縁層が形成されて、この絶縁層の表面に導電体層が形成される。また、基板は、そのものが絶縁性を有するセラミック板などで形成することができる。
「列状に」とは、一列または複数列に設けられることを意味する。
パッドは、絶縁材を介して導電体層に設けられてもよく、導電体層に環状の切り込みを形成して基板の一面側に導電体層と絶縁したランドを製造し、このランドをパッドとしてもよい。
本発明によれば、パッドは、LEDベアチップと千鳥状に設けられるので、LEDベアチップから比較的離間した位置となる。LEDベアチップに比較的近い周囲の導電体層の反射面には、LEDベアチップの側方側から放射された比較的強度の強い光が入射され、この光は、反射面で透光性樹脂の表面側に反射される。一方、パッドには、LEDベアチップの側方側から放射された比較的強度の弱い光が入射され、この光が出射光として作用する割合が低くても、出射光の光量を変化させにくい。
請求項2に記載の発光体の発明は、請求項1に記載の発光体の発明において、前記LEDベアチップは、複数列に設けられ、前記パッドは、隣り合う列状の前記LEDベアチップにそれぞれワイヤボンディングされていることを特徴とする。
本発明によれば、導電体層の表面側に列状に実装されたLEDベアチップの2列のうちの一方の列状に対するパッドの形成を要しなくすることが可能となる。
請求項3に記載の照明器具の発明は、請求項1または2記載の発光体と;この発光体を配設している器具本体と;を具備していることを特徴とする。
本発明によれば、請求項1または2記載の発光体から出射された光により照明が行える照明器具が提供される。
請求項1の発明によれば、パッドがLEDベアチップから比較的離間した位置に配置されて、LEDベアチップに比較的近い周囲の導電体層の反射面でLEDベアチップの側方側から放射された比較的強度の強い光が透光性樹脂の表面側に反射されるので、光の取出し効率が向上し、出射光の光量を増加させることができ、これにより、被照射面側を明るく照明することができる。
請求項2の発明によれば、列状に実装されたLEDベアチップの2列のうちの一方の列状に対するパッドの形成を要しないので、基板が小型化され、発光体を小型にすることができるとともに、安価にすることができる。
請求項3の発明によれば、光の取出し効率が向上する発光体を具備するので、被照射面側を明るく照明することのできる照明器具を提供することができる。
以下、本発明の一実施の形態について、図面を参照して説明する。
本発明は、パッドとLEDベアチップとを千鳥状に配置し、パッドをLEDベアチップから遠ざけて、LEDベアチップの側方側から放射された光をLEDベアチップの周囲の反射面で透光性樹脂の表面側に反射させるものである。
図1は、本発明の実施例1を示す発光体の概略上面図、図2は、同じく発光体の一部概略断面図である。
図2において、発光体1は、基板2、導電体層3、LEDベアチップ4、パッド5および透光性樹脂6を有して構成されている。
基板2は、例えば、厚さ1mmのアルミニウム(Al)板からなり、その一面2aの全域に厚さ80μmの絶縁層7が形成されている。絶縁層7は、例えばエポキシ材および無機フィラー材からなり、高熱伝導性を有している。
導電体層3は、絶縁層7の所定の領域に設けられた導電材からなっている。この導電材は、例えば銅(Cu)の表面をニッケル(Ni)メッキし、さらに銀(Ag)メッキして形成している。導電体層3は、絶縁層7を介して基板2の一面2a側の全域に設けられ、銀(Ag)メッキにより、その表面が反射面となっている。
LEDベアチップ4は、導電体層3の表面に実装されている。そして、LEDベアチップ4は、長方体状に形成されたサファイア8の表面に発光層9が形成され、この発光層9の表面に電極10,11が設けられたものである。サファイア8は、導電体層3の銀メッキ層の表面に図示しない透明シリコーンにより接着されている。発光層9は、例えば、紫外光から青色光の領域の光を放射する発光材料例えばInGaNを有して形成され、通電により青色光を放射する。そして、LEDベアチップ4は、図1に示すように、4個が等間隔で列状に設けられ、4列で設けられている。
パッド5は、正四角形に形成され、図2に示すように、導電体層3の表面に絶縁性の接着材12により接着されている。パッド5は、金属例えば銅(Cu)の表面に金(Au)メッキされて形成されている。パッド5は、接着材12により、導電体層3と絶縁されている。
そして、パッド5は、図1に示すように、導電体層3の表面側に、LEDベアチップ4と千鳥状となるように3個が列状に設けられている。また、パッド5は、LEDベアチップ4の2列の中間ライン上に設けられ、2列で設けられている。そして、列状方向で隣り合うLEDベアチップ4の一方のLEDベアチップ4の一方の電極10および他方のLEDベアチップ4の他方の電極11にそれぞれワイヤボンディングされ、それぞれボンディングワイヤ13,14により接続されている。これは、LEDベアチップ4の1列〜4列について、同様である。すなわち、パッド5は、隣り合う列状のLEDベアチップ4にそれぞれワイヤボンディングされており、LEDベアチップ4の2列のうちの一方の列状に対しては形成されていないものである。
そして、ボンディングワイヤ13,14は、LEDベアチップ4の列状方向にワイヤボンディングされている。そして、その列状方向の両側のボンディングワイヤ13,14は、一列毎に、それぞれ配線パターン16,16に接続されている。配線パターン16,16は、例えば厚さ10mμの銅(Cu)箔からなり、パッド5同様、絶縁材を介して絶縁層3の表面に形成されている。
そして、基板2の一面2a側(導電体層3の表面側)には、基板2と同程度の大きさに形成され、四角形状の収納部17および略矩形状の切り欠き部18,18を有する絶縁性の被覆板19が貼り付けられている。被覆板19は、例えば、厚さ4mmのセラミック板からなっている。LEDベアチップ4およびパッド5は、収納部17内の導電体層3の表面側に設けられている。
また、切り欠き部18,18には、リード線が接続されて直流電源が供給される電源端子20がそれぞれ絶縁材を介して設けられている。電源端子20,20は、配線パターン16,16に接続され、LEDベアチップ4と電気接続されている。
透光性樹脂6は、例えば透光性のシリコーン樹脂からなり、被覆板19の収納部17内に注入され、導電体層3の表面側においてLEDベアチップ4およびパッド5などを気密封止している。そして、透光性樹脂6の表面6aは、図2に示すように、平坦状に形成されている。また、透光性樹脂6には、青色光を所定の光例えば黄色光に波長変換するYAG系蛍光体21が混合されている。
次に、本発明の実施例1の作用について述べる。
発光体1の電源端子20,20に直流電源が供給されると、LEDベアチップ4は、発熱し、発光層9から青色光を放射する。青色光は、その一部が透光性樹脂6を透過して透光性樹脂6の表面6aから外方に出射される。また、青色光の一部は、透光性樹脂6に混合されたYAG蛍光体21により黄色光に波長変換されて、透光性樹脂6の表面6aから外方に出射される。そして、透光性樹脂6の表面6aから出射される青色光と黄色光が混合(混色)することにより、白色光が得られる。すなわち、発光体1から白色光が出射される。
そして、列状のパッド5は、LEDベアチップ4と千鳥状に設けられているので、LEDベアチップ4から比較的離間した位置に配置されている。そして、LEDベアチップ4に比較的近い周囲の導電体層3の反射面には、LEDベアチップ4の側方側から放射された比較的強度の強い光が入射され、導電体層3の反射面で透光性樹脂6の表面6a側に反射される。これにより、透光性樹脂6の表面6aから出射される光量が多くなり、光の取出し効率が上昇するようになる。
そして、LEDベアチップ4から放射された光は、LEDベアチップ4からの距離が大きくなるにしたがいその強度が低下するので、パッド5には、LEDベアチップ4の側方側から放射された比較的強度の弱い光が入射される。この光は、そもそも強度の弱い光であるので、出射光として作用する割合が低くても、出射光の光量を変化させにくいものである。
上述したように、列状のパッド5がLEDベアチップ4から比較的離間した位置
に配置されるので、LEDベアチップ4に比較的近い周囲の導電体層3の反射面でLEDベアチップ4の側方側から放射された比較的強度の強い光を透光性樹脂6の表面6a側に反射させることができる。これにより、発光体1の光の取出し効率が向上し、出射光の光量を増加させることができて、被照射面側を明るく照明することができる。
に配置されるので、LEDベアチップ4に比較的近い周囲の導電体層3の反射面でLEDベアチップ4の側方側から放射された比較的強度の強い光を透光性樹脂6の表面6a側に反射させることができる。これにより、発光体1の光の取出し効率が向上し、出射光の光量を増加させることができて、被照射面側を明るく照明することができる。
そして、パッド5は、隣り合う列状のLEDベアチップ4にそれぞれワイヤボンディングされ、LEDベアチップ4の2列のうちの一方の列状に対しては形成されていないので、基板2が小型化されて、発光体1を小型にすることができるとともに、安価にすることができる。
そして、LEDベアチップ4に発生した熱は、LEDベアチップ4を気密封止している透光性樹脂6に伝熱されるとともに、導電体層3に伝熱され、導電体層3から透光性樹脂6および基板2などに伝熱されて、発光体1の外部に放出される。
図3は、本発明の実施例2を示す発光体の一部概略断面図である。なお、図2と同一部分には、同一符号を付して説明は省略する。
図3に示す発光体1Aは、図1に示す発光体2において、パッド5を、絶縁材12を介さずに絶縁層7の表面に設けたものである。パッド5の周囲の導電体層3は、除去されている。すなわち、パッド5と導電体層3とは電気絶縁されている。また、パッド5の厚さは、導電体層3の厚さよりも小さくしている。
パッド5は、絶縁材12ではなく、絶縁層7上に設けられる。したがって、ワイヤボンディング時の過重調整が行われやすい。また、LEDベアチップ4の電極10,11と離間するようになるので、ワイヤボンディングしやすい。また、ボンディングワイヤ13,14が長くなるので、引っ張り強度に対して強くなり、接続信頼性が向上するなどの効果を有する。
図4は、本発明の実施例3を示す照明器具の一部切り欠き概略側面図である。なお、図1と同一部分には、同一符号を付して説明は省略する。
図4に示す照明器具22は、天井面等に埋設されるダウンライトであり、略円筒状の器具本体23の下端側に円形の化粧枠24が設けられ、この化粧枠24に透光性カバー25が配設されている。そして、器具本体23は、左右両側に器具本体23を天井面等に固定するための一対の取付けばね26,26を取り付けている。
また、器具本体23は、下端側内部に図1に示す発光体1を回転対称に4個配設している。また、器具本体23の内部には、電源ユニット27が配設されている。電源ユニット27には、電源回路などが収納されている。電源回路は、交流電源を直流電源に変換し、発光体1のLEDベアチップ4に定電流を供給するものである。そして、器具本体23の上面側には、交流電源からの図示しない電源線を接続する端子台28が配設されている。
照明器具22は、光の取出し効率が向上し、出射光の光量が増加される発光体1を具備しているので、被照射面側を明るく照明することができる。
本発明は、一般用または産業用の照明器具、電球用ソケットに装着される電球型器具やLED電球などに利用することができる。
1,1A…発光体、 2…基板、 3…導電体層、 4…LEDベアチップ、 5…パッド、 6…透光性樹脂、 22…照明器具、 23…器具本体
Claims (3)
- 絶縁性および伝熱性を有する基板と; この基板の一面側の全域に設けられた反射面を有する導電体層と; この導電体層の表面に列状に実装された複数のLEDベアチップと; 前記導電体層と絶縁されて前記導電体層の表面側または前記基板の一面側に、前記LEDベアチップと千鳥状となるように列状に設けられ、隣り合う前記LEDベアチップの一方のLEDベアチップの一方の電極および他方のLEDベアチップの他方の電極にそれぞれワイヤボンディングされている複数のパッドと; このパッドおよび前記LEDベアチップを気密封止するように前記導電体層の表面側に設けられた透光性樹脂と;を具備していることを特徴とする発光体。
- 前記LEDベアチップは、複数列に設けられ、前記パッドは、隣り合う列状の前記LEDベアチップにそれぞれワイヤボンディングされていることを特徴とする請求項1記載の発光体。
- 請求項1または2記載の発光体と; この発光体を配設している器具本体と;を具備していることを特徴とする照明器具。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009086260A JP2010238973A (ja) | 2009-03-31 | 2009-03-31 | 発光体および照明器具 |
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Cited By (1)
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---|---|---|---|---|
KR101838711B1 (ko) * | 2012-08-30 | 2018-03-14 | 현대모비스 주식회사 | 자동차의 조명장치 |
-
2009
- 2009-03-31 JP JP2009086260A patent/JP2010238973A/ja active Pending
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