JP2010237252A - 両面パターニング方法、及び両面パターニング基板 - Google Patents

両面パターニング方法、及び両面パターニング基板 Download PDF

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Abstract

【課題】ガラス基板の表裏に互いに位置合わせされたパターンを形成するときに、これらのパターンがガラス基板の熱収縮によってずれることを防止する。
【解決手段】
まず、ガラス基板が収縮する温度よりも低温で、最終的に形成するポジパターンを反転させたネガパターンを、ガラス基板の表裏に互いに位置合わせして形成する。次に、ガラス基板が熱収縮する温度以上の高温で、ネガパターンを覆うように、ガラス基板の表裏にそれぞれポジパターンの材料を成膜する。そして、ネガパターンを剥離することにより、ガラス基板の表裏に、互いに位置合わせされたポジパターンを形成する。
【選択図】図2

Description

本発明は、表裏両面に互いに位置合わせされたパターンが形成された両面パターニング基板、及びこのパターンを形成する両面パターニング方法に関するものであり、さらに詳しくは、加熱されることにより収縮するガラス基板の表裏両面に互いに位置合わせされたパターンが形成された両面パターニング基板、及びこのパターンを形成する両面パターニング方法に関する。
半導体基板やガラス基板の表面に微細な構造をパターニングする方法として、フォトリソグラフィが知られている。フォトリソグラフィによるパターニングでは、基板表面に塗布されたレジストをマスクを通して露光し、これを現像することで予めマスクに描かれたパターンをレジストに転写する。そして、レジストパターン上に薄膜を蒸着してレジストパターンを除去したり、レジストパターンをマスクとして基板表面に設けた薄膜や基板自体をエッチングしたりすることにより、基板の表面に所定のパターンを形成する。また、1回のフォトリソグラフィで形成されるパターンは概ね平面状のパターンであるため、立体的で複雑な構造を形成するためには、複数のパターンを重ねる必要がある。
このように複数のパターンを重ねて形成するときには、先に形成したパターンに合わせて、次のパターンを精密に重ね合わせるように複数回のパターニングを行う必要がある。また、近年では、フォトリソグラフィを利用して製造される電子回路や光学素子が小型化し、かつ安価に製造することが求められているために、歩留まりを向上させるためにも、パターニング時の精密な位置合わせが求められている。しかし、基板やパターンの材料や、位置合わせ時に用いるアライメントマークの材料、熱処理の温度等によっては、こうした特に精密な位置合わせが困難になることが知られている。
例えば、半導体素子を製造するときには複数形成するパターンの間に絶縁層として結晶化したシリコンが用いられることがあるが、非晶質のシリコンを結晶化するために高温の熱処理を施すと、結晶化したシリコンは非晶質のときと比べて収縮することが知られている。このため、こうした半導体素子を製造するときに、熱収縮の小さい方向に沿ってアライメントマークを形成する方法が知られている(特許文献1)。
また、ガラス基板上にパターンを形成するときには、ガラス基板が熱処理によって収縮するので、ガラス基板の熱収縮量に合わせて予め所望のパターンを拡大して形成する方法が知られている(特許文献2)。
ところで、フォトリソグラフィによって形成するパターンは、上述のように基板の一方の面に複数重ねて形成されるだけでなく、基板の表裏に、互いに位置合わせして形成されることがある。例えば、いわゆるMEMSの機械要素や水晶振動子を形成するときに、基板の両面に互いに位置合わせされたパターンを形成し、これをマスクとして基板を成形する方法が知られている。このように基板の両面にパターンを設けるときには、表裏のパターンを高精度に位置合わせする方法として、例えば、基板の両面に金属薄膜を設けておき、これを両面同時に所定のパターンにエッチングする方法が提案されている(特許文献3)。
特開2000−311952号公報 特開2001−272929号公報 特開2005−274699号公報
しかしながら、特許文献1に記載されているように、熱収縮の小さい方向にアライメントマークを形成する方法は、基板の熱収縮に明確な異方性がある場合にはある程度の効果が期待できるが、基板の材料や種類,基板の製造方法によっては熱収縮の方向に明確な異方性がなく、この方法でパターンの位置合わせを精密に行うことが困難なことがある。また、熱収縮の小さい方向にアライメントマークを形成するにしても、基板の熱収縮自体を抑えられるわけではないので、この方法によるパターンの位置合わせにも限度がある。
また、特許文献2に記載されているように、ガラス基板の熱収縮量に合わせて、拡大したパターンを設けておき、ガラス基板の熱収縮で縮小されたパターンに合わせて次のパターンを形成する方法は、ガラス基板の熱収縮量を精密に見積もることができれば良いが、実際には熱処理の環境や条件の変化や基板組成のばらつき等、僅かな要因の変化に応じて実際のガラス基板の熱収縮量は変動してしまう。このため、ガラス基板の収縮量が見積もった値と異なると、後から設けるパターンの位置合わせを行うことが困難なことがある。さらに、こうしてパターンを拡大して設けるためには、これに対応したマスクや露光装置が必要となり、コスト高になってしまう。また、露光するたびに重ねるパターンの拡大率を調節しなければならないために、安定した製造には適さないといった問題がある。
また、特許文献3で表裏に位置合わせして設けるパターンは、最終的に除去されるものであるため、基板に強固に接着している必要がなく、基板の熱収縮が起こらない温度で正確に位置合わせしてパターンを形成することができる。しかし、基板両面に形成したパターンを最終的に利用する素子の場合には、基板と形成するパターンが強固に接着されている必要があるので、高温で成膜する必要がある。このため、形成したパターンを最終的に利用する素子の場合には、上述と同様に、基板の熱収縮による位置合わせの問題が避けられない。
さらに、基板の両面に互いに位置合わせされたパターンを形成する場合、特許文献3に記載されているように、表裏同時にエッチング等の加工を施すと、同じ条件下で加工されるので表裏のパターンの相対的な位置ズレが緩和されるが、形成するパターンの寸法を精度良く定めることは難しくなる。例えば、基板の表裏に設けた金属薄膜を同時にエッチングする場合、表裏各々の金属薄膜を精密に同じ膜厚にすることは難しい。このため、所定の寸法でパターンに形成するために要するエッチング時間は、表裏各々の金属薄膜で異なり、一方の面の金属薄膜に最適なエッチング時間では、他方の面の金属薄膜は、エッチングが足りなかったり、過剰にエッチングされてパターンの寸法が所定の値からずれてしまう。
本発明は上述の問題点に鑑みてなされたものであり、安価かつ容易に、ガラス基板の表裏に互いに位置合わせされたパターンを形成するときに、ガラス基板の熱収縮による位置ズレを防止することができる両面パターニング方法及び両面パターニング基板を提供することを目的とする。また、これと同時に、ガラス基板の両面に設けるパターンの相対的な寸法の比率を正確に所望の値にすることができる両面パターニング方法及び両面パターニング基板を提供することを目的とする。
本発明の両面パターニング方法は、ガラス基板が収縮する温度よりも低温で、所定のポジパターンを反転させたネガパターンを、前記ガラス基板の表裏に互いに位置合わせして形成するネガパターン形成工程と、前記ガラス基板が収縮する温度以上の高温で、前記ネガパターンを覆うように、前記ガラス基板の表裏両面にそれぞれ前記ポジパターンの材料を成膜する高温成膜工程と、前記ガラス基板から前記ネガパターンを剥離して、前記材料から前記ポジパターンを形成するポジパターン形成工程と、を備えることを特徴とする。
また、前記ネガパターン形成工程では、前記ネガパターンを、前記ガラス基板の表裏に片面ずつ順に形成することを特徴とする。
また、前記ネガパターンは、前記高温成膜工程での前記ガラス基板の収縮量に応じて拡大して形成されることを特徴とする。
また、前記高温成膜工程は、前記材料を前記ガラス基板の一方の表面に設けたときに、前記高温下における前記ガラス基板の収縮量が飽和させることを特徴とする。
また、前記ネガパターンはアルミニウム薄膜で形成されることを特徴とする。
また、前記ポジパターンは、前記材料に複数の開口が形成されたパターンであることを特徴とする。
また、前記ポジパターンは、前記ガラス基板の表裏で前記開口の大きさが異なることを特徴とする。
また、前記材料は、複数の材料を積層した薄膜であることを特徴とする。
本発明の両面パターニング基板は、ガラス基板が収縮する温度よりも低温で、所定のポジパターンを反転させたネガパターンを、前記ガラス基板の表裏に互いに位置合わせして、ガラス基板が収縮する温度よりも低温で形成した後に、前記ネガパターンを覆うように前記ガラス基板の表裏両面に、前記ガラス基板が収縮する温度以上の高温で前記ポジパターンの材料を成膜し、前記ネガパターンを剥離することにより形成された前記ポジパターンを備えることを特徴とする。
本発明によれば、ガラス基板の表裏両面に相互の位置及び寸法の比率を高精度に定めたパターンを安価かつ容易に設けることができる。
両面パターニング基板の構成を示す説明図である。 ガラス基板の両面にパターンを形成する手順を示すフローチャートである。 ガラス基板の両面にネガパターンを設ける手順を示す説明図である。 ガラス基板の両面にポジパターンを形成する手順を示す説明図である。
図1に示すように、両面パターニング基板11は、イメージセンサ12の前面に配置され、イメージセンサ12の各画素13への光の入射角度を所定の角度範囲に制限する撮像フィルタであり、ガラス基板16、遮光膜17,19、赤外線カットフィルタ(図示しない)等から構成される。
ガラス基板16は、厚さ0.1〜0.2mm程度と薄く、透明で非研磨のガラス基板であり、例えばダウンドロー法で製造される。また、ガラス基板16の表裏には遮光膜17,19がそれぞれ設けられ、ガラス基板16のイメージセンサ12側表面には赤外線カットフィルタが設けられる。なお、このガラス基板16は、所定の温度に加熱すると、一定量だけ収縮する性質がある。また、ガラス基板16がこうして収縮するときには全体的に収縮する性質があり、特定の方向にだけ顕著に収縮する等、収縮する方向に異方性はない。
遮光膜17は、イメージセンサ12に感度のある所定波長帯の光を吸収する吸収膜であり、図1(A)に示すようにガラス基板16の被写体側表面に設けられ、誘電体や金属の薄膜を積層して形成される。また、遮光膜17には、ガラス基板16が露呈されるように複数の開口18が設けられている。各開口18は正方形状に設けられており、また、開口18は画素13と一対一に対応するように、正方格子状に配列されている。
遮光膜19は、図1(B)に示すようにガラス基板16のイメージセンサ12側表面に設けられた吸収膜であり、遮光膜17と同様に、誘電体や金属の薄膜を積層して形成され、イメージセンサ12に感度のある所定波長帯の光を吸収する。また、遮光膜19には、ガラス基板16が露呈されるように複数の開口20が設けられている。各開口20は、開口18と同様に正方形状に設けられているが、開口20の大きさは開口18よりも小さい。開口20の配列は、開口18及び画素16に一対一に対応した正方格子状となっている。したがって、遮光膜19は、開口18の中心位置と開口20の中心位置が一致するように、遮光膜17に対して高精度に位置合わせして設けられている。
このように構成される両面パターニング基板11は、開口18でなく遮光膜17に入射する光や、開口18を斜めに通過して遮光膜19に到達する光を吸収し、相互に対応する位置に設けられた開口18,20を通過した光だけをイメージセンサ12側に透過させる。これにより、両面パターニング基板11は、被写体からイメージセンサ12への光の入射角度を、互いに対応する位置に設けられた開口18,20を通って、直下の画素13に到達する角度範囲に制限する。
こうした両面パターニング基板11の光学的性能は、開口18,20の中心位置が正確に一致し、かつ、開口18,20の大きさの比率が所定の値に定められていることによって実現されるものである。したがって、例えば、開口18,20の中心位置がずれていると、被写体からの光が対応する画素13に正しく導かれなくなる。また、例えば、開口18,20の大きさの比率がガラス基板16の厚さに対して不適切な値であると、各画素13への光の入射角度を所望の角度範囲内に抑えることができなかったり、入射角度範囲が狭く制限されすぎて暗い画像しか取得できなくなってしまったりする。
このため、両面パターニング基板11は、全ての開口18,20の中心位置を正確に一致させ、かつ、開口18,20の寸法を正確に所定の値にするために、以下に説明する手順で製造される。
図2に示すように、両面パターニング基板11は、ネガパターン形成工程S10、高温成膜工程S20、ポジパターン形成工程S30の3段階の工程で製造される。
ネガパターン形成工程S10は、ガラス基板16が収縮する温度よりも低温で、遮光膜17,19を反転させたネガパターンを、ガラス基板16の表裏に互いに位置合わせして形成する工程である。ここでいうネガパターンは、最終的に形成する遮光膜17,19をポジパターンとするときに、遮光膜17,19の材料(以下、遮光材料という)のある位置を反転させ、ガラス基板16の収縮量に応じて拡大されたパターンであり、開口18,20に対応する部分に遮光材料があり、ガラス基板16の表面を遮光膜17,19が覆う部分には遮光材料が無い状態のパターンである。また、後述するように、高温成膜工程S20は、ネガパターン形成工程S10で形成したネガパターン上に遮光材料を成膜する工程であり、ポジパターン形成工程S30は遮光材料を成形して遮光膜17,19を形成する工程である。
ネガパターン形成工程S10では、まず、図3(A)に示すように、洗浄したガラス基板16の一方の表面に一様にアルミニウムの薄膜31(以下、アルミ膜という)を設ける。ここで設けるアルミ膜31は、所定の方法によって後でガラス基板16から剥離できるように、低温(例えば200度程度)を保ちながら成膜される。また、このアルミ膜31が成膜される温度は、ガラス基板16が熱により収縮する温度(例えば300度程度)よりも低温であるため、ガラス基板16は、アルミ膜31を成膜する間に、収縮してしまうことはない。
こうして成膜したアルミ膜31上には、一様にレジストが塗布され、遮光膜17のネガパターンが描かれたマスク(図示しない)を介して露光される。そして、これを現像することにより、図3(B)に示すように、アルミ膜31上にレジストパターン32が形成される。レジストパターン32は、開口18対応する部分にレジストが残存し、遮光膜17に覆われる部分のレジストが除去されたパターンであり、遮光膜17を反転し、ガラス基板16の収縮量に応じて拡大したネガパターンとなっている。また、同時に、レジストパターン32の周辺の複数個所には、アライメントマーク36の原型となるレジストパターン33が形成される。
次いで、図3(C)に示すように、レジストパターン32をマスクとしてアルミ膜31をエッチングし、アルミ膜31からネガパターン34が形成される。ここで形成されるネガパターン34は、レジストパターン32の形状をアルミ膜31に転写したものであるから、遮光膜17を反転したパターンとなっている。また、アルミ膜31のエッチングは、ガラス基板16が熱により収縮する温度よりも十分に低い温度(例えば100度程度)で行われる。また、こうしてネガパターン34が形成されると同時に、ネガパターン34の周辺には、アライメントマーク36が形成される。
こうしてガラス基板16の一方の表面(以下、オモテ面という)にネガパターン34が形成されると、図3(D)に示すように、ガラス基板16の他方の表面(以下、ウラ面という)にアルミ膜41が成膜される。ここで成膜されるアルミ膜41は、アルミ膜31の場合と同様に、後に所定の方法でガラス基板16から剥離できるように、低温を保ちながら成膜される。
また、ウラ面へのアルミ膜41の成膜は、アライメントマーク36がある部分を、レジスト42で部分的に被覆した状態で行われる。さらに、ウラ面にアルミ膜41を成膜するときには、ネガパターン34やアライメントマーク36の全体を完全に被覆する厚さに、レジスト43が塗布される。このレジスト43により、上述のようにウラ面にアルミ膜41を成膜するときや、ウラ面側を加工する後の工程でネガパターン34やアライメントマーク36の損傷が防止される。
こうして、ウラ面にアルミ膜41が成膜されると、まず、アライメントマーク36がある部分を被覆していたレジスト42が剥離される。このとき、レジスト42上に成膜されたアルミ膜41は、レジスト42と共に部分的に除去される。これにより、ウラ面側からアライメントマーク36を観察できるようになる。
そして、アルミ膜41の上に、一様にレジストが塗布され、遮光膜19のネガパターンが描かれたマスク(図示しない)を介して露光される。このとき用いられるマスクは、ウラ面側からアライメントマーク36を基準とした所定位置に正確に位置合わせされる。次いで、これを現像することにより、図3(E)に示すように、レジストパターン44がアルミ膜41上に形成される。レジストパターン44は、開口20から表面が露呈される部分にレジストが残存し、遮光膜19に覆われる部分のレジストが除去されたパターンであり、遮光膜19を反転し、ガラス基板16の収縮量に応じて拡大したネガパターンとなっている。
そして、図3(F)に示すように、レジストパターン44をマスクとして、アルミ膜41をエッチングし、アルミ膜41からネガパターン46が形成される。このとき、ネガパターン34を保護するために設けられていたレジスト43は除去される。ここで形成されるネガパターン46は、レジストパターン44の形状をアルミ膜41に転写したものであるから、遮光膜19を反転したパターンとなっている。また、オモテ面の加工時と同様に、アルミ膜41のエッチングは、ガラス基板16が熱により収縮する温度よりも十分に低い温度で行われる。
上述のように、ネガパターン形成工程S10では、ガラス基板16の表裏に、遮光膜17,19のネガパターン34,46をそれぞれ設ける。また、ネガパターン34,46の形成する過程では、ガラス基板16が収縮する温度よりも低温が維持されているので、ネガパターン34,46は正確に位置合わせされて形成される。さらに、ネガパターン34,46は、アルミ膜31,41を各々に個別にエッチングして形成されるので、ネガパターン34,46の寸法は、正確に所定の値となっている。
このように、正確に位置合わせされ、かつ、所定の寸法のネガパターン34,46が表裏に設けられたガラス基板16には、次の高温成膜工程S20で遮光材料が成膜され、これに続くポジパターン形成工程S30で遮光材料から遮光膜17,19が形成される。
図4(A)に示すように、高温成膜工程S20では、まず、オモテ面に、ネガパターン34の全体を覆うように遮光材料51が成膜される。遮光材料51は、誘電体や金属の薄膜を積層して設けられるものであり、後に遮光膜17となる。
また、後で遮光材料51がガラス基板16から剥離しないように、遮光材料51とガラス基板16の密着性を良好にするために、遮光材料51は高温(例えば、350度程度)の状態を維持しながら成膜される。このため、遮光材料51を成膜する温度は、ガラス基板16が熱により収縮する温度よりも高温であるため、遮光材料51を成膜するときにはガラス基板16が収縮する。
遮光材料51の成膜時にガラス基板16が収縮すると、ガラス基板16の表裏に設けられたネガパターン34,46は、ガラス基板16の収縮に応じて変形する。このため、遮光材料51を成膜する前後のネガパターン34,46を比較すると、ネガパターン34,46はガラス基板16の収縮に応じて全体として収縮したパターンとなる。一方、ネガパターン34とネガパターン46の相対的な配置や寸法の比率は、遮光材料51の成膜前後で等しくなっている。
さらに、ガラス基板16は際限なく収縮するわけではなく、ガラス基板16の組成や製造条件等によって定まる一定の量だけ収縮するが、遮光材料51の成膜は、ガラス基板16がこの一定量だけ収縮する時間に比べて長い時間をかけて成膜される。このため、遮光材料51を成膜した段階で、ガラス基板16の収縮量は飽和し、後の工程でガラス基板16が収縮する温度以上の高温になっても、遮光材料51の成膜時以上にはガラス基板16は殆ど収縮しない。
このようにオモテ面に遮光膜51を成膜した後には、図4(B)に示すように、ウラ面に、ネガパターン46の全体を覆うように遮光材料53が成膜される。ここで成膜される遮光材料53は、誘電体や金属の薄膜を積層して設けられるものであり、後に遮光膜19となる。また、遮光材料53は、前述の遮光材料51と同様に、ガラス基板16と遮光材料53の密着性を良好にするために、ガラス基板16が収縮する温度よりも高温を維持しながら成膜される。このため、遮光材料53の成膜時にもガラス基板16は、収縮する温度以上の高温になるが、前述のように遮光材料51の成膜時にガラス基板16の収縮量は一定量に達しているため、遮光材料53の成膜時にはガラス基板16は殆ど収縮しない。
こうして遮光材料51,53が成膜されると、図4(C)に示すように、ネガパターン34,46がガラス基板16から剥離される(ポジパターン形成工程S30)。このとき、遮光材料51,53のうち、ガラス基板16に接触している部分はガラス基板16上に残るが、ネガパターン34,46上の部分はネガパターン34,46とともに除去される。このため、一様に成膜された遮光材料51,53には、ネガパターン34,46が形成されていた位置に開口18,20が形成され、遮光材料51,53はネガパターン34,46を反転した遮光膜17,19(ポジパターン)に形成される。
そして、図4(D)に示すように、ウラ面側に、遮光膜19の全体を覆うように赤外線カットフィルタ56が成膜され、両面パターニング基板11となる。
上述の手順で両面パターニング基板11を製造すると、遮光膜17,19の相対的な位置や、遮光膜17,19(開口18,20)の寸法を高精度に定めることができる。
上述の手順で両面パターニング基板11を製造すると、遮光膜17,19の原型となり、その寸法を定めるネガパターン34,46を、ガラス基板16の収縮前に形成しておくので、ネガパターン17,19を形成した時の相対的な寸法の比率で、互いに正確に位置合わせされた遮光膜17,19を形成することができる。
例えば、オモテ面に遮光膜17を形成した後に、ウラ面に遮光膜19を生成すると、オモテ面に遮光膜17を形成した段階でガラス基板16が収縮し、これに応じて遮光膜17も収縮している。このため、ウラ面に遮光膜19を形成するときには、既に形成された遮光膜19に対して位置合わせすることが難しくなる。しかし、上述のように両面パターニング基板11を製造すれば、遮光膜17,19のこうした位置ズレを防止することができ、同時に、遮光膜17,19の寸法の比率も所望の値に定めることができる。
特に、ネガパターン34,46を形成するときに、アルミ膜31,41を同時にエッチングするのではなく、ネガパターン34,46を一方から順に形成することで、アルミ膜31,41の膜厚の相違等に影響されず、遮光膜17,19(開口18,20)の寸法の比率を正確に定めることができる。
また、ネガパターン34,46は、それぞれ遮光膜17,19を反転し、ガラス基板16の収縮量に応じて拡大されたパターンとなっているので、ガラス基板16の収縮量が分かっていれば、遮光膜17,19を相対的な位置や寸法を所望の値に定めることができる。
一方、ガラス基板16毎の組成のばらつきや高温成膜工程S20における温度条件等の微小な条件の差によって、ガラス基板16の収縮量が予定の収縮量からずれていた場合には、これに応じて遮光膜17,19の収縮量も変化してしまうが、少なくとも遮光膜17,19間の相対的な位置関係及び寸法の比率は変化しない。このため、上述の手順で両面パターニング基板11を製造すれば、ガラス基板16の収縮量の変動に影響され難くなり、歩留まり良く両面パターニング基板11を製造することができる。
また、上述の手順による両面パターニング基板11の製造には、ガラス基板16の両面に一度に露光するような露光装置や、マスクに描かれたパターンを拡大,縮小する光学系を有する露光装置等の特殊な露光装置を必要としない。このため、安価かつ容易に両面パターニング基板11を製造することができる。
なお、上述の実施形態では、イメージセンサ12への光の入射角度を制限する両面パターニング基板11を例に説明したが、これに限らず、熱で収縮するガラス基板16の両面に、互いに位置合わせしたパターンを形成する必要があるものであれば、他の光学素子,電子機器の部品等に本発明を好適に適用することができる。また、上述の実施形態のように、両面パターニング基板11としてイメージセンサ12への光の入射角度を制限する光学素子を製造する場合には、開口18,20の形状や配列は、上述の実施形態の例に限らず、開口18,20を円形や長方形,六角形等、任意の形状にして良く、その配列も正方格子以外に、いわゆるハニカム配列等にしても良い。
さらに、上述の実施形態では、両面パターニング基板11の基材がガラス基板16である例を説明したが、これに限らず、シリコン等の半導体の基板など、上述の実施形態と同様に熱処理により収縮する基板に本発明を好適に利用することができる。
なお、上述の実施形態では、ネガパターン34,46をアルミ膜31,41から形成する例を説明したが、これに限らず、ガラス基板16から必要に応じて剥離することができれば、ネガパターン34,46をアルミ膜31,41以外の材料から形成するようにしても良い。但し、上述の実施形態のように、ガラス基板16への接着性及び剥離性は、アルミ膜31,41が好適であるため、これを用いることが好ましい。
なお、上述の実施形態では、オモテ面に遮光材料51を成膜した段階で、ガラス基板16が収縮し終える例を説明したが、これに限らず、オモテ面に遮光材料51を成膜したときにガラス基板16が収縮するとともに、次いでウラ面に遮光膜53を成膜したときにさらにガラス基板16が収縮するようにしても良い。但し、上述の実施形態のように、オモテ面に遮光材料51を成膜したときにガラス基板16が収縮し終えるようにしておくと、ガラス基板16の収縮によって遮光材料51,53に生じる歪みを小さく抑えることができ、光学的性能が良好な遮光膜17,19を容易に形成することができる。特に、遮光膜17,19のように複数の材料を積層して構成される薄膜は、僅かな歪みであってもその光学的性能に多大な影響を受けてしまうので、こうした薄膜からなるパターンを製造するときには、上述の実施形態のようにして製造することが特に好ましい。
なお、上述の実施形態では、ガラス基板16の両面に互いに位置合わせして形成するパターンとして遮光膜17,19を設ける例を説明したが、これに限らず、ガラス基板16の両面に互いに位置合わせして設ける必要があるパターンであれば、他の光学的機能の薄膜や、電気回路の配線等であっても良い。
なお、上述の実施形態では、オモテ面にネガパターン34を形成した後、ウラ面にアルミ膜41を形成するときに、オモテ面にネガパターン34等を保護するレジスト43を設ける例を説明したが、オモテ面のネガパターン34を保護するレジスト43を設けるタイミングはこれに限らない。例えば、ウラ面にアルミ膜41を成膜した後で、アルミ膜41をネガパターン46に形成するときにオモテ面にレジスト43を設けるようにしても良い。
なお、上述の実施形態では、ガラス基板16を、厚さ0.1〜0.2mm程度のダウンドロー法で製造されたものとしたが、ガラス基板16の厚さやガラス基板16の製造方法はこれに限らない。ガラス基板16が薄い場合には熱による収縮が顕著になるので、上述の実施形態のように薄いガラス基板16を用いるときに本発明を特に好適である。また、熱処理が施されていないガラス基板にも本発明は好適である。
11 両面パターニング基板
12 イメージセンサ
13 画素
16 ガラス基板
17,19 遮光膜(ポジパターン)
18,20 開口
31,41 アルミ膜
32,33 レジストパターン
34,46 ネガパターン
36 アライメントマーク
51,53 遮光材料

Claims (9)

  1. ガラス基板が収縮する温度よりも低温で、所定のポジパターンを反転させたネガパターンを、前記ガラス基板の表裏に互いに位置合わせして形成するネガパターン形成工程と、
    前記ガラス基板が収縮する温度以上の高温で、前記ネガパターンを覆うように、前記ガラス基板の表裏両面にそれぞれ前記ポジパターンの材料を成膜する高温成膜工程と、
    前記ガラス基板から前記ネガパターンを剥離して、前記材料から前記ポジパターンを形成するポジパターン形成工程と、
    を備えることを特徴とする両面パターニング方法。
  2. 前記ネガパターン形成工程では、前記ネガパターンを、前記ガラス基板の表裏に片面ずつ順に形成することを特徴とする請求項1に記載の両面パターニング方法。
  3. 前記ネガパターンは、前記高温成膜工程での前記ガラス基板の収縮量に応じて拡大して形成されることを特徴とする請求項1または2に記載の両面パターニング方法。
  4. 前記高温成膜工程は、前記材料を前記ガラス基板の一方の表面に設けたときに、前記高温下における前記ガラス基板の収縮量が飽和させることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の両面パターニング方法。
  5. 前記ネガパターンはアルミニウム薄膜で形成されることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の両面パターニング方法。
  6. 前記ポジパターンは、前記材料に複数の開口が形成されたパターンであることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の両面パターニング方法。
  7. 前記ポジパターンは、前記ガラス基板の表裏で前記開口の大きさが異なることを特徴とする請求項6に記載の両面パターニング方法。
  8. 前記材料は、複数の材料を積層した薄膜であることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の両面パターニング方法。
  9. ガラス基板が収縮する温度よりも低温で、所定のポジパターンを反転させたネガパターンを、前記ガラス基板の表裏に互いに位置合わせして、ガラス基板が収縮する温度よりも低温で形成した後に、前記ネガパターンを覆うように前記ガラス基板の表裏両面に、前記ガラス基板が収縮する温度以上の高温で前記ポジパターンの材料を成膜し、前記ネガパターンを剥離することにより形成された前記ポジパターンを備えることを特徴とする両面パターニング基板。
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