JP2010229785A - 固定クリップ - Google Patents

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Abstract

【課題】地震などによる揺れを受けても固定クリップが野縁及び野縁受けから外れ難く、取り付け作業も簡単で、野縁受けの断面形状の選択の自由度も大きい固定クリップを提供する。
【解決手段】固定クリップ10は、野縁受け嵌合部11とこれに一体の野縁係合部12とから構成されている。野縁係合部12は、一対の脚面部13を備え、各脚面部13が互いに離間する方向に開脚され、脚面部13の端部13a及びその近傍の幅寸法が、野縁30のリップ部33間の間隔よりも短く、脚面部13には、その端部13aの両側部から幅方向外方に張り出した一対の係合突起片14が形成され、それぞれの係合突起片14の幅方向先端部間の間隔が、野縁30のリップ部33間の間隔よりも僅かに長く、各係合突起片14が、脚面部13の表面よりも上側へ向けて屈曲されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、固定クリップに関し、更に詳細には、例えば、天井下地材の一部である野縁と野縁受けとを互いに固定するのに用いられる固定クリップに関する。
一般的に、鉄筋コンクリート造等の建築構造物における天井部分には内装材として天井パネルが取り付けられている。この天井パネルは、該天井パネルと建築構造物の躯体天井面との間に設置された野縁と野縁受けとにより支持されている。このような野縁と野縁受けは、非常に良く知られているものであるので、それらの構造の詳細な説明は省略する。天井パネルは、直接的には野縁に取り付けられ、この野縁は、建築構造物の躯体天井面に取り付けられたアンカーボルトにより吊り下げられた野縁受けに固定クリップを用いて連結されている。固定クリップは、特許文献1に開示されているように既に良く知られており、一般的には、野縁受けに係止する野縁受け係止部と、野縁を保持する野縁保持部とから構成されている。
野縁受け係止部は、野縁受けの上面である側壁(上側壁)に沿う横板部と、この横板部の端縁から延出して下方へ折り曲げられた折曲げ係止片とを備えている。この折曲げ係止片には、野縁受けの上側壁下面(裏面)に当接する突起部が設けられている。また、野縁保持部には、野縁のリップ部に係合する爪部が設けられ、この爪部は、リップ部を形成しているフランジ面、内縁壁、側壁の3部分により画成された溝部に差し込まれて内縁壁に係合する。これにより、野縁が固定クリップにより野縁受けに連結される。
ところで、この固定クリップは、野縁受け係止部と野縁保持部とが平板状の竪板部の上部及び下部に設けられ、しかも野縁受け係止部は竪板部から片側方向にのみ延出しているので、側面から見ると逆L字状に形成されている。そのため、地震による横揺れなどの作用力が、野縁や野縁受けに及ぼされると、野縁受けに取り付けられている固定クリップの竪板部が野縁の長手方向に向かって傾いたり、倒れたりして、野縁保持部の爪部が野縁のリップ部から外れてしまうことがある。このような従来の固定クリップがもつ欠点を補うため、実際に施工される際、一本の野縁受けに順次並ぶ複数の固定クリップは、その向きを交互に変えて取り付けられていた。
また、野縁や野縁受けが地震などにより大きな作用力を受けても固定クリップが野縁から脱落しないようにする他の構造として、クリップ補強部材(特許文献2)の使用が知られている。このクリップ補強部材は、固定クリップの横板部の上を覆う四角形の天板を備え、この天板の相対向する一対の端縁から下方に屈曲された一対の挟み板の各下端部に、野縁の幅方向に向けて一対のリップ突起が形成され、これらのリップ突起が、野縁のリップ壁に係合するようになっている。このクリップ補強部材を使用すると、一対の挟み板が野縁受けの両側に設けられていることにより、固定クリップが野縁の長手方向から何らかの作用力を反復して受けても、固定クリップが野縁から外れ難くなる。
特開2007−247217号公報 特開2007−297857号公報
しかし、特許文献2に開示されているクリップ補強部材は、同文献2の図5に示されるように、リップ突起が野縁のリップ壁に当接するのみで、リップ壁と側壁とで画成された溝部へ積極的に差し込まれる構造にはなっていない。そのため、挟み板の幅方向(野縁受けの長手方向)から力が作用すると、一方側のリップ突起が溝部に入り込むような状態で他方側のリップ突起が、リップ壁から野縁の内側に向けて外れ落ち、その結果、クリップ補強部材は、本来の補強機能を果たさなくなり、結局、固定クリップに上述した作用力が及んで野縁から脱落する、という問題があった。
また、かかる補強部材は、固定クリップとは別部材であるため、この補強部材を用いると、部品点数が増えて、天井裏という狭い場所での取り付け作業工数が増えるという問題もあった。さらに、従来の固定クリップでは、野縁受けの断面形状が、少なくとも上部にフランジなどを有する、例えばコ字状や横H形でなければならず、部材を選択する自由度が低かった。加えて、取り付けの向きを、一つの野縁受けについて交互にしなければならず、取り付けに手間が掛かるという問題もあった。
本発明の目的は、かかる従来の問題点を解決するもので、地震などによる揺れを受けても固定クリップが野縁から外れに難く、しかも取り付け作業も簡単で、いかなる断面形状の野縁受けにでも使用することのできる固定クリップを提供することにある。
本発明は、主壁の両側縁からほぼ直交して同一方向に立ち上がる一対の側壁と各側壁の各端縁から前記側壁の対向する内方側に張り出して形成されたリップ部とを備え、該リップ部が、前記各側壁の各端縁から内方に張り出したフランジ面とフランジ面の内縁から主壁に向かって僅かに張り出した内縁壁とを備える長尺の野縁に、建築構造物の躯体に支持され、かつ野縁とほぼ直交して交差する長尺の野縁受けを取り付ける固定クリップであり、その特徴とするところは、野縁受けを嵌め込む野縁受け嵌合部と、野縁に係合する野縁係合部とからなり、野縁受け嵌合部が、上面部と、上面部の対向する一対の側縁から同一方向に延びる一対の側面部を備え、野縁係合部が、野縁受け嵌合部の各側面部から上面部とは反対の方向に延びる一対の脚面部を備え、各脚面部が、側面部から互いに離間する方向に開脚され、側面部とは反対側に位置する脚面部の端部及びその近傍の幅寸法が、野縁の対向するリップ部間の間隔よりも短く、脚面部の端部には、野縁のリップ部を形成しているフランジ面と内縁壁と側壁とにより画成されたリップ溝に差し込まれる一対の係合突起片が脚面部の幅方向外方に張り出して形成され、それぞれの脚面部に形成された2つの係合突起片の幅方向先端部間の間隔が、野縁の対向するリップ部間の間隔よりも僅かに大きく、係合突起片が、脚面部の表面よりも上側へ向けて屈曲され、係合突起片の一部がリップ溝内に係合することにある。
本発明の固定クリップに係る他の実施形態としては、前記脚面部の前記端縁側における両側部に幅方向外方に張り出し、前記脚面部の表面よりも上側へ向けて屈曲された前記係合突起片が、その上縁と前記脚面部の側縁とでV字状のフック溝を形成している。
本発明の固定クリップに係る他の実施形態としては、前記係合突起片が、所定の大きさの面を備えるほぼ四角形の板状片であり、V字状のフック溝が、板状片の上縁と脚面部の側縁とで形成されている。
本発明の固定クリップによれば、脚面部の端部に形成され、かつ脚面部の表面よりも上方へ向けて屈曲されている2つの係合突起片の先端部間の間隔が、野縁のリップ部間の間隔よりも僅かに大きいので、脚面部の端部を野縁の溝部に強制的に押し込んでゆくとき、係合突起片の面全体が、リップ部の内側肩部に対して斜めに滑動可能に接触しながらリップ部を含む側壁を徐々に押し広げ(撓ませ)ると同時に自らも変形して先端部間の間隔を小さくする。そして、脚面部を溝部に押し込み続けると、それぞれ一対の係合突起片は、リップ溝内にやがて係止する。この状態になると、各係合突起片の先端部間の間隔やリップ部間の間隔がほぼ元の長さに復元する。
これにより、各脚面部の一対の係合突起片はリップ溝内から外れなくなり、地震などによる作用力が野縁を介して固定クリップに作用しても、係合突起片はリップ溝内に係合し続け、固定クリップが野縁から外れることはない。また、本発明の固定クリップは、野縁受けを跨ぐように装着する野縁受け嵌合部を備えているので、野縁受けの断面形状の選択範囲が広がり、換言すれば、野縁受けが、野縁受け嵌合部の上面と一対の側面部とに接触する形状のものであればよく、その結果、野縁受けの断面形状についての制約が大幅に少なくなって、野縁受けの選択の自由度が向上する。
また、本発明の固定クリップによれば、係合突起片が、その上縁と脚面部の側縁部とでV字状のフック溝(係止溝)を形成しているので、このフック溝に野縁の内縁壁端部が入り込み、固定クリップが野縁から抜け出るのを確実に防止することができる。
また、本発明の固定クリップによれば、係合突起片が、所定の大きさの面を備えるほぼ四角形の板状片であり、この板状片の上縁と脚面部の側縁部とでV字状のフック溝が形成されているので、固定クリップの係合突起片を野縁のリップ部内に滑り込ませるときにその押し込み力が分散して係合突起片それ自体を撓ませるので、脚面部との付け根で折れたりすることがなく、また野縁への取り付けも容易となる。
本発明の一実施形態に係る固定クリップにより野縁を野縁受けに連結した状態を示す斜視図。 図1に示される固定クリップのみを示す斜視図。 本発明の一実施形態に係る固定クリップにより野縁受けに野縁を連結した天井パネル支持構造体を、建築構造物の躯体天井面側から見た平面図。 本発明の一実施形態に係る固定クリップによる野縁と野縁受けとの連結部を示す正面図。 図4に示される野縁と野縁受けとの連結部を5−5線で切断して示す断面図。 本発明の他の実施形態に係る固定クリップを示す斜視図。 図6に示す固定クリップを野縁受けに取り付けた状態で示す断面図。
以下、本発明の固定クリップを、図に示される好適な実施形態に基づいてさらに詳細に説明する。本発明の一実施形態に係る固定クリップ10は、図1及び図3に示されるように、例えば、鉄筋コンクリート造などの建築構造物の躯体天井部Kに埋め込まれたアンカーボルトLに取り付けられたハンガーHにより吊下げ支持された野縁受け20と、その直下においてこの野縁受け20にほぼ直角に交差する野縁30とを連結するためのものである。天井パネルPは、この野縁30にビスなどを用いて取り付けられる。
本発明の一実施形態に係る固定クリップ10の詳細な構成を説明する前に、野縁30の断面形状について説明する。野縁30は、例えば、亜鉛メッキ鋼板などから形成された長尺の部材である。野縁30は、平板状の主壁31と、主壁31に対してほぼ直角にその両側縁から同一方向に立ち上がる一対の側壁32と、各側壁32の各端縁から側壁32の対向する内方に張り出して形成されたリップ部33とを備えている。これにより、野縁30は、主壁31と2つの側壁32とで画成された溝部34を備える断面コ字状を呈し、従ってリップ部33は、この溝部34の開口部両側に存在している。
さらに、リップ部33は、各側壁32の各端縁から内方に張り出したフランジ面33aと、フランジ面33aの内縁から主壁31に向かって僅かに張り出した内縁壁33bとから形成されている。これにより、各リップ部33の内側には、フランジ面33aと内縁壁33bと側壁32とにより画成されたリップ溝33cが形成され、このリップ溝33cには、後述する固定クリップ10に設けられた係合突起片14が係合する。他方、野縁受け20は、図1に示されるように断面コ字状の長尺なチャンネル部材であり、野縁30と同様に亜鉛メッキ鋼板などから形成されている。野縁受け20は、従来の固定クリップの構成に基づいてこのようなチャンネル部材を使用しているが、本発明の固定クリップ10を使用する限りでは、かかるチャンネル形状に限定されるものではない。
そこで、本発明の一実施形態に係る固定クリップ10について説明すると以下のとおりである。固定クリップ10は、図1及び図2に示されるように、野縁受け20を嵌め込む野縁受け嵌合部11と、野縁30に係合する野縁係合部12とを備えている。固定クリップ10は、比較的に薄い亜鉛メッキ鋼板などから形成されており、従って固有の弾性を有している。野縁受け嵌合部11は、上面部11aと、この上面部11aの対向する一対の側縁から同一方向に延びる側面部11bとから形成され、断面コ字状を呈している。野縁係合部12は、野縁受け嵌合部11の各側面部11bから上面部11aとは反対の方向に延びる一対の脚面部13を備え、各脚面部13は、側面部11bから離れる方向において互いに離間するように開脚されている。これら野縁受け嵌合部11と野縁係合部12とは一体に形成されている。
側面部11bとは反対側に存在する脚面部13の端部13aの両側部には、脚面部13を正面から見たとき、ほぼ四角形状をした所定の大きさの面を備える一対の係合突起片14が脚面部13の幅方向外方側に張り出して形成されている。従って、各係合突起片14は、脚面部13の表面13a及び裏面13bにそれぞれ連続する表面14aと裏面14bとを備えている。係合突起片14は、脚面部13との連接部(脚面部13の側縁13dの延長線部分)を中心に、脚面部13の表面13aが向いている方向に屈曲している。更に詳しくは、各係合突起片14が屈曲される前の状態では、その表面14aや裏面14bが脚面部13の表面13aや裏面13bと同一平面に位置しているが、そのときには係合突起片14の上縁14cと脚面部13の側縁13dとはほぼ90度をなしている。
しかし、係合突起片14は、その上縁14cと脚面部13の側縁13dとが鋭角になるように脚面部13の表面13aが向いている方向に屈曲されている。その際、係合突起片14は、その表面14aと脚面部13の表面13aとのなす角度が90度より小さく、好ましくは、30〜60度に屈曲されている。係合突起片14が、このような角度に屈曲されると、係合突起片14の上縁14cと脚面部13の側縁13dとが鋭角になり、これにより係合突起片14の上縁14cと脚面部13の側縁13dとでV字状のフック溝15が形成される。
次に、固定クリップ10が、野縁受け20に野縁30を連結する際の該固定クリップ10の取り付け方について、固定クリップ10の脚面部13の特定部位における寸法並びに係合突起片14の更に詳しい形状及び寸法などと共に以下説明する。固定クリップ10は、野縁受け20と野縁30との交差個所において、固定クリップ10の野縁受け嵌合部11内に野縁受け20を挿入するように躯体天井部Kに向いた野縁受け20の上側壁21の上方から押圧されて装着される。このようにして固定クリップ10が野縁受け20に取り付けられるとき、野縁受け20の下側に位置している野縁30に向かって延びている2つの脚面部13は、その端部13a両側に形成されている係合突起片14の裏面14bが野縁40の各リップ部43における内側肩部(フランジ面43aと内縁壁43bとの連接部)33dに当接する。言い換えれば、図4に示されるように固定クリップ10は、脚面部13に対して折曲された状態にある2つの係合突起片14の幅方向先端部(側縁14d)間の寸法W1が、野縁11の対向する側面32間の寸法、即ち溝部34の幅寸法よりも小さく、且つ野縁30のリップ部33における内側肩部33d間の間隔W2より僅かに大きく形成されている。
また、少なくとも係合突起片14の上縁14cと共同してV字状のフック溝15を形成している脚面部13の側縁13d間の寸法W3は、野縁30のリップ部33における内側肩部33d間の寸法よりも小さくされている。従って、係合突起片14が形成されていないとすれば、脚面部13の端部13c及びその近傍は、野縁30のリップ部33の内側肩部33d間の間に入り込むことができる。
ところで、固定クリップ10が、野縁受け20に装着されるときの押圧力だけでは、係合突起片14がリップ部33の内側肩部33dからそれを越えて溝部34に入り込むことはなく、そのため2つの脚面部13は、固定クリップ10が野縁受け20に装着されるに従ってその開脚度が大きくなるように弾性変形する。言い換えれば、2つの脚面部13どうしは一層広がり、これにより係合突起片14の裏面14bがリップ部33の内側肩部33dに当接する圧接力も大きくなる。
この状態、即ち固定クリップ10が野縁受け20に完全に装着され、これに伴って2つの脚面部13がさらに開脚しつつ各係合突起片14の裏面14bがリップ部33の内側肩部33dに圧接している状態から、作業者が、2つの脚面部13に開脚方向とは反対方向(2つの脚面部13を接近させる方向)に強制的に押圧力を付与すると、リップ部33の内側肩部33dに裏面14bが圧接している係合突起片14は大きくなる圧接力によってその屈曲方向に変形し始め、同時に相対向する係合突起片14による野縁30のリップ部33への押圧力により両側壁32が外側に撓み、かかる両者の変化に伴ってリップ部33の内側肩部33d間の寸法、即ち溝部34の開口幅が僅かに拡大する。
このような係合突起片14の変形による先端部(側縁14d)間の寸法縮小と野縁30のリップ部33における内側肩部33d間の拡大とにより、係合突起片14は、その裏面14bがリップ部33の内側肩部33dを滑りながら溝部34内に入り込む。この時、係合突起片14は、前述したようにほぼ四角形状の板状片であることから、リップ部33の内側肩部33dから受ける圧接力が係合突起片14全体に分散することになる。そのため、脚面部13との付け根、即ち脚面部13の側縁13dの延長線部分に大きな曲げ応力を掛けることなく、係合突起片14を専ら撓ませることになる。作業者は、係合突起片14が野縁30の溝部34内に入り込むと同時に固定クリップ10における2つの脚面部13への押圧力の付与を止める。
これにより、2つの脚面部13がその素材の有する弾性により跳ね上がって元の開脚状態に復帰すると同時に僅かに変形していた係合突起片14も元の状態に復帰し、さらに各係合突起片14により押し広げられていた野縁30のリップ部33における内側肩部33d間の開口幅も元の状態に復帰する。その結果、各脚面部13の端部13a両側部から張り出している係合突起片14の少なくとも上縁14cと側縁14dとの交点(先端角部)がリップ部33のリップ溝33c内に入り込み、リップ部33の内側に係止する。これにより、固定クリップ10により連結された野縁受け20と野縁30とから天井パネル支持構造体に地震などによる外力が作用しても、係合突起片14の先端角部がリップ溝33c内に係合し続け、固定クリップ10が野縁30から外れることはない。
固定クリップ10は上述した構造であるため、地震などによる作用力が野縁30及び野縁受け20を介して固定クリップ10に働いても、固定クリップ10が、野縁30及び野縁受け20から外れることはない。しかし、長期の使用期間中に種々の原因により固定クリップ10と野縁受け20との嵌合、及び固定クリップ10と野縁30との係合に緩み(ガタつき)が生じることもある。そのため、図6及び図7に示されるように、固定クリップ10の上面部11a、及び野縁受け20の側方壁22外側に位置する一方の側面部11bに開口穴16を形成し、これらの開口穴16に締付けボルト17を螺着しておくことも好ましい。具体的には、上面部11a及び一方の側面部11bそれぞれのほぼ中央部に開口穴16を形成し、同時にその開口穴16の周囲部を外側に膨出させる。
固定クリップ10は、前述したように比較的に薄い亜鉛メッキ鋼板などで形成されているため開口穴16の内周縁にネジを切る必要はなく、開口穴16の内周縁自体が締付けボルト17のネジ溝に螺合する。この結果、固定クリップ10と野縁受け20との嵌合に緩み(ガタつき)が生じたとき、側面部11bの開口穴16に螺合した締付けボルト17を挿入方向に回転すると、締付けボルト17の先端が野縁受け20の側方壁22に当接し、さらに締付けボルト17を締め付けると、固定クリップ10は、他方の側面部11bが野縁受け20における上側壁21の端縁部に圧接するように移動し、その結果、固定クリップ10の野縁受け嵌合部11において野縁受け20に対する保持力が高められる。
また、固定クリップ10と野縁30との係合に緩み(ガタつき)が生じたときには、開口穴16に締付けボルト17を螺合して挿入方向に回転すると、締付けボルト17の先端が野縁受け20の上側壁21に当接し、さらに締付けボルト17を締め付けると、固定クリップ10は、その上面部11aが野縁受け20から相対的に離れる方向に移動し、これにより各脚面部13は、その端部13aが野縁30の溝部34から出る方向に移動する。その結果、各脚面部13の端部13a両側に設けられた係合突起片14の先端角部がリップ部33のリップ溝33c内に一層食い込んでその係合力が高められる。このような緩み止め作業は、躯体構造物に対する点検時に行うことができ、その結果、固定クリップ10による野縁受け20と野縁30との強固な連結を長期に亘って持続させることができる。
なお、本発明の固定クリップにおいて、野縁受け嵌合部11は、その内部に野縁受け20を相対的に嵌め込むことができる形状であればどのような形状でもよく、従ってこの野縁受け20は、野縁受け嵌合部11に対応した断面形状のものを使用することができ、野縁受け20としてどのような断面形状にするかの選択の自由度が向上する。もちろん、野縁受け20は、木材や樹脂材であってもよい。さらに、前述の説明から明らかなように、固定クリップ10は、常に、野縁受け20や野縁30の寸法に対応して製作されるが、例えば天井支持構造体に使用される野縁受け20や野縁30は、規格化されているので、これらの規格品に対応して数種類の大きさの固定クリップを製作しておけば、どのような天井パネル支持構造体にも使用することができる。
前述した本発明の固定クリップに係る実施形態は、野縁と野縁受けとを用いた天井パネル支持構造体においてそれら野縁と野縁受けとを連結する場合を例にしたが、本発明は、このような実施形態に限定されるものではなく、例えば、内装壁などを支持する内装パネル支持構造体として躯体壁面に配設される下地材どうしの固定などにも用いることができる。
10 固定クリップ
11 野縁受け嵌合部
11a 上面部
11b 側面部
12 野縁係合部
13 脚面部
13c 端部
13d 側縁
14 係合突起片
14a 表面
14b 裏面
14c 上縁
14d 側縁(幅方向先端部)
15 V字状のフック溝
20 野縁受け
21 上側壁
30 野縁
31 主壁
32 側壁
33 リップ部
33c リップ溝
33d 内側肩部

Claims (3)

  1. 主壁の両側縁からほぼ直交して同一方向に立ち上がる一対の側壁と前記各側壁の各端縁から前記側壁の対向する内方側に張り出して形成されたリップ部とを備え、該リップ部が、前記各側壁の各端縁から内方に張り出したフランジ面と該フランジ面の内縁から前記主壁に向かって僅かに張り出した内縁壁とを備える長尺の野縁に、建築構造物の躯体に支持され、かつ前記野縁とほぼ直交して交差する長尺の野縁受けを取り付ける固定クリップにおいて、
    前記固定クリップが、前記野縁受けを嵌め込む野縁受け嵌合部と、前記野縁に係合する野縁係合部とからなり、
    前記野縁受け嵌合部が、上面部と、該上面部の対向する一対の側縁から同一方向に延びる一対の側面部を備え、
    前記野縁係合部が、前記野縁受け嵌合部の前記各側面部から前記上面部とは反対の方向に延びる一対の脚面部を備え、該各脚面部が、前記側面部から互いに離間する方向に開脚され、
    前記側面部とは反対側に位置する前記脚面部の端部及びその近傍の幅寸法が、前記野縁の対向する前記リップ部間の間隔よりも短く、
    前記脚面部の前記端部には、前記野縁の前記リップ部を形成している前記フランジ面と前記内縁壁と前記側壁とにより画成されたリップ溝に差し込まれる一対の係合突起片が前記脚面部の幅方向外方に張り出して形成され、
    それぞれの前記脚面部に形成された2つの前記係合突起片の幅方向先端部間の間隔が、前記野縁の対向する前記リップ部間の間隔よりも僅かに大きく、
    前記係合突起片が、前記脚面部の表面よりも上側へ向けて屈曲され、前記係合突起片の一部が前記リップ溝内に係合することを特徴とする固定クリップ。
  2. 前記係合突起片が、その上縁と前記脚面部の側縁とでV字状のフック溝を形成している請求項1に記載の固定クリップ。
  3. 前記係合突起片が、所定の大きさの面を備えるほぼ四角形の板状片であり、V字状の前記フック溝が、前記板状片の上縁と前記脚面部の側縁とで形成されている請求項2に記載の固定クリップ。
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