JP2010228962A - 炭素粒子およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】表面において化学反応の促進を可能とし、また、表面の修飾をし易くした機能性材料の実現を目的とする。
【解決手段】本発明の炭素粒子の製造方法は、メソフェーズピッチを材料として用い、この材料を加熱して流動性を有する態様とし、不活性ガス中に浮遊させた状態で350〜1000°Cの温度で熱処理するとともに温度を降下させることにより炭素粒子を製造することを特徴とする。特に、炉内の下方から上方へ不活性ガスを流しながら熱処理することが好ましい。
【選択図】図1
【解決手段】本発明の炭素粒子の製造方法は、メソフェーズピッチを材料として用い、この材料を加熱して流動性を有する態様とし、不活性ガス中に浮遊させた状態で350〜1000°Cの温度で熱処理するとともに温度を降下させることにより炭素粒子を製造することを特徴とする。特に、炉内の下方から上方へ不活性ガスを流しながら熱処理することが好ましい。
【選択図】図1
Description
本発明は、炭素粒子およびその製造方法に係り、特に、炭素複合材料、リチウム2次電池および燃料電池の電極などに用いる場合に好適な炭素材料に関する。
従来、炭素微粒子としてカーボンブラックが知られており、その製造法としては、油やガスを高温ガス中で不完全燃焼させてカーボンブラックを得るファーネス法、天然ガスを燃焼させ、チャンネル鋼に析出させたものを掻き集めて得るチャンネル法、アセチレンガスを熱分解して得るアセチレン法、蓄熱した炉の中でガスの燃焼と分解を繰り返して製造するサーマル法などがある。また、これらに高導電性を付加したもの、電池電極材料への応用したものなどが公開されている。(以下の特許文献1,特許文献2参照)
サーマル法で形成される大きな粒子のサーマルブラックは単独で存在し、ファーネスブラックやチャンネルブラックは粒子が小さく、100〜1000個程度の粒子が葡萄の房状に融合した凝集体(アグリゲート)を形成する。いずれのカーボンブラックも95%以上の非晶質炭素からなる10〜100nmのサイズの微粒子である。
一方、易黒鉛化炭素であるソフトカーボンは層状構造を呈し、粒子は平板形状を成す。
石油系のピッチ等は熱処理過程において、接する境界条件により、表面の炭素六角網面の方向が境界面に対して平行(フェイスオン)でベイサル面となる場合と、垂直(エッジオン)となる場合とがあることが報告されている。(以下の非特許文献1参照)
ケンギング・ジアン他11名 (Kengqing Jian, Hong-Shig Shim, Daniel Tuhus-Dubrow, Steven Bernstein, Christine Woodward, Michael Pfeffer, Dan Steingart, Thibault Gournay, Suzanne Sachsmann, Gregory P. Crawford, Robert H. Hurt) Carbon 41 (2003) P.2708-2803 "Liquid crystal surface anchoring of mesophase pitch"
カーボンブラックなどの炭素粒子は、数層の微細な炭素六角網面層が多重の球状に積層したオニオン構造をした無定形炭素であり、粒子表面には様々な官能基が残存した複雑な組成を持っている。また、易黒鉛化炭素は炭素六角網面層が積層した構造をしており、その粒子の表面の多くは炭素六角網の基底面となっている。いずれの炭素においても、表面は基底面が中心であり、炭素六角網のエッジ面のみで構成された粒子を形成することはできなかった。
本発明は、表面が炭素六角網のエッジの面となっている炭素粒子を製造し、その表面において化学反応の促進を可能とし、また、表面の修飾をし易くした機能性材料の実現を目的とする。
本発明の炭素粒子は、表面の90%以上が炭素六角網のエッジ面で覆われている。特に、このエッジ面はナノメータオーダで平滑であることが好ましい。また、このような炭素粒子を製造する製造方法としては、メソフェーズピッチを材料として用いることに特徴がある。この材料を不活性ガス雰囲気中において空中に配置された状態で熱処理する。ここで熱処理とは,350〜1000°Cの温度で加熱することである。同材料を上記状態のまま上記の熱処理温度から温度を降下させることにより、塑性を持った状態から非塑性状態に変化する。
上記製造方法では、特に、熱したノズルから、加熱されて流動性をおびた材料を間欠的に自由落下、または押出し、または噴射することが好ましい。製造される炭素粒子の粒径は1〜1000μmとすることが可能である。
また、上記製造方法では、加熱炉を用い、材料を自由落下させながら熱処理を行うことが好ましい。特に、下方から不活性ガス(例えば窒素ガス)を上方に向かって流動させることが望ましい。上記構成により、材料粒子の加熱炉内での降下速度を調整して熱処理するとともに、熱処理時間をコントロールすることができる。
なお、500°C以下の熱処理温度で製造した材料の表面を修飾したものは中間材料として利用することができ、再度熱処理することにより、表面修飾した材料との混合材料を作成できる。500°Cを越える温度で熱処理を行うと、材料が硬化し再度温度を上げても流動性を帯びないため、再度熔融して中間材料として利用することができなくなる。
上記構成により、表面の90%以上が炭素六角網面のエッジ面のみで構成された材料を作成することができる。
以下、本発明の実施形態として実施例を図1〜図4に基づいて説明する。
[実施例]
作製する材料の前駆体として、メソフェーズピッチARを用いる。AR(Aromatic Resin)は、三菱ガス化学株式会社製の芳香族炭化水素を超強酸HF/BF3を用いて重合して合成された100%異方性を示すピッチであり、100%の光学異方性を示す。前駆体としては、これ以外にも石炭系ピッチや石油系ピッチなどのメソフェーズピッチを利用することができる。これらの材料は、熱処理することにより、液相を経由して炭素化する過程で出現する縮合多環芳香族分子が積層、配向してメソフェーズとなり、さらに、これらが結合して、数10〜数100μmもの大きな配向組織を形成する特徴がある。したがって、熱処理温度1000°Cまでの炭素化過程で、製造される炭素材料の構造が支配されるため、この熱処理条件をコントロールすることにより、異なる構造の炭素材料を製造することができる。本発明については石炭系のメソフェーズピッチとすることがより好ましい。
作製する材料の前駆体として、メソフェーズピッチARを用いる。AR(Aromatic Resin)は、三菱ガス化学株式会社製の芳香族炭化水素を超強酸HF/BF3を用いて重合して合成された100%異方性を示すピッチであり、100%の光学異方性を示す。前駆体としては、これ以外にも石炭系ピッチや石油系ピッチなどのメソフェーズピッチを利用することができる。これらの材料は、熱処理することにより、液相を経由して炭素化する過程で出現する縮合多環芳香族分子が積層、配向してメソフェーズとなり、さらに、これらが結合して、数10〜数100μmもの大きな配向組織を形成する特徴がある。したがって、熱処理温度1000°Cまでの炭素化過程で、製造される炭素材料の構造が支配されるため、この熱処理条件をコントロールすることにより、異なる構造の炭素材料を製造することができる。本発明については石炭系のメソフェーズピッチとすることがより好ましい。
図1において、加熱器1は、その材料終了部内に材料(メソフェーズピッチ)を入れて250〜350°Cに加熱し、流動性を帯びた材料9を間歇的に吐出する機能を持つ。加熱器1の材料収容部の周囲には適宜にヒーターなどの加熱手段8が配置される。また、加熱器1の材料収容部に連通するノズル7が設けられ、図示しない吐出機構により吐出物11が液滴状(粒状)に吐出される。
吐出した粒状の材料11は2の加熱炉上部の加熱領域で空中に配置された状態でヒーター3により350〜1000°Cで熱処理される。熱処理条件は炉の上部を設定温度に固定し、炉の加熱領域を材料が通る時間を1秒〜30分とする。また、上記加熱領域において材料11の通過方向に沿って設置された複数のヒーターを用いることにより、上記加熱領域において上記通過方向に沿って温度が徐々に上昇し最高温度に達した後、また温度が徐々に下降するように温度条件を設定することもできる。上記材料11は空中に配置された状態のまま300°C度未満まで温度が降下されることで固体の炭素粒子となる。温度降下が300°C以上では粒子に流動性が残っており固体とならない場合があり、また、300°C以上で不活性ガス雰囲気から大気中に取り出した場合、粒子表面が反応するという不都合がある。
熱処理において350°C以下の温度では、材料は化学的変化や揮発性物質の離脱などが生じないため、エッジオンの表面構造を作ることができない。1000°C以上の熱処理を行うには、使用できる不活性ガスがアルゴンなどに限定され、エッジオンの表面構造ができない場合がある。また、炉の材料の耐熱性や設備コストの点で1000°C以上の熱処理は難しい。
一般に、上記の前駆体材料を350〜600°Cで熱処理することにより揮発性物質が脱離し、600°C付近で固化する。さらに高い温度の熱処理をすることにより炭素化が進み、1000°Cにおいて最初の炭素化が終了する。したがって、固化する前までに、その後の炭素材料の構造の骨格が決まるため、600°Cまでの熱処理が材料の性質を決める重要な過程となる。3000°C程度まで熱処理することにより、炭素材料は第2段階の炭素化が進み、易黒鉛化材料は黒鉛化し、難黒鉛化材料は炭素六角網面の発達が抑えられたランダムな構造となる。これらの構造は、前駆体と第1段階の炭素化過程での製造条件により決定される。
また、500°Cを越える温度で熱処理を行うと、材料が硬化し再度温度を上げても流動性を帯びないため、再度熔融して中間材料として利用することができなくなる。したがって、中間材料として用いる場合には500℃以下の温度で熱処理を行うことが好ましい。このようにして形成した炭素粒子は、中間材料として再度加熱して種々の用途に用いることができる。例えば、後述するように表面に官能基を付けたり、官能基を介して若しくは介さずに適宜の修飾材料で修飾したりした後に、さらに他の材料との混合材料を製造するといったことができる。
窒素ガス等の不活性ガスを加熱炉の下部(管下部)に取付けたガス注入管5から加熱炉(管)内に流し、炉(管)上部にあるガス排気管6から排気する。これにより、ガスは炉の下から上への流れをつくり、炉内の粒状材料の降下速度を遅くすることで、当該ガスの流量(若しくは流速)により熱処理時間(加熱領域を通過する時間)を制御することができる。炉(管)の下部の非加熱領域にはヒーターが無く、降下した粒状材料は炉(管)の下部で冷却されて固体となり、材料収集ケース4内に堆積する。ただし、熱処理時間を材料粒子の落下時間とするならば、熱処理時間のコントロールが不要となるため、下方から不活性ガスを上方に向かって流動させる必要はなく、炉内に不活性ガスを満たすだけでもよい。
本実施形態において、不活性ガスとして窒素を用いることが好ましい。この理由は、実験例ではアルゴンガスを用いると熱処理した材料の表面のすべてが、炭素六角網平面のエッジ面とならない場合があるためである。これは、窒素ガスとアルゴンガスの分子量の違いによるもので、アルゴンガスのほうが窒素ガスより分子量が大きいためと考えられる。
図2は加熱器1の部分を拡大したもので、熱せられ流動性を帯びた材料11は、吐出機構により、複数のノズル7より間歇的に吐出される。材料11の吐出方法あるいはノズルの口径を変えることにより、吐出される材料11の粒子サイズを変化させることができる。製造される炭素粒子の粒径は1〜1000μmの範囲とすることができる。また、吐出量、すなわち材料11の吐出される量は1μl〜1ml程度であることが好ましい。吐出の方法としては、自由落下(ノズルを下向きに設置して流動性を帯びた材料11が自重と表面張力により所定の粒径で落下する。)、ディスペンサによる吐出、ポンプなどを用いた気体の圧力による噴出、加熱による揮発性気体の発生による噴出、ピエゾ素子など熱膨張材料を用いた噴出などが挙げられる。
ピッチは石炭の乾留過程で得られる液状タールや原油の蒸留による残渣油を熱処理、重合して常温で固体状にしたものである。このピッチの中で平面的な縮合多環芳香族分子が一定方向に積層して配向したメソフェーズを含むピッチをメソフェーズピッチという。メソフェーズピッチは偏光顕微鏡により、光学的異方性を示す組織として観察される。
偏光顕微鏡は、試料に偏光を照射し、偏光および複屈折特性を観察する。偏光とは、光が持つ成分である電場と磁場が作り出すベクトルの方向性を示している。横波である光は、進行方向に垂直な平面内で振動が行われ、太陽光などの自然光は、ランダムな方向に同じ振幅で振動する(無偏光)。これに対し、振動が直線的で1つの平面内に乗っている光を直線偏光という。1つの光源から出た光が複屈折体に入射すると、互いに直交する振動方向をもつ。
偏光顕微鏡は、光学顕微鏡の光源側にポーラライザと観察側にアナライザを加えたものである。これら2種類の偏光板は、その偏光板を構成する高分子の配列方向に振動する光を吸収する。これにより、偏光板に光を通すと、1つの直線上でのみ振動する直線偏光が得られる。この直線の方向が偏光板の振動方向である。光路にポーラライザとアナライザを互いに垂直に配置した状態をクロスニコルという。この状態で光をポーラライザに当て、ポーラライザを通過した直線偏光は、その振動方向がアナライザの振動方向に垂直となり通過できない。すなわち、クロスニコルの状態で光は通過できない。このとき、ポーラライザとアナライザの間の光路に物質を挿入すると、ポーラライザを通過した直線偏光は、挿入した物質の表面で2つの直線偏光に分かれて屈折する。通常光は結晶内をどの方向に進むにも同じ速度と屈折率をもち、異常光は速度などの光学的性質が方向により変わる性質をもつ。本発明で用いるメソフェーズピッチは光学的一軸性結晶であるため、通常光と異常光という互いに速度や屈折率の異なる2つの光に分かれる。この互いに垂直な振動をもつ2つの光の合成波のうち、アナライザの振動方向に対して平行な振動をもつ光がアナライザを通過する。
光学的異方体物質を白色光で観察したとき、ある波長では干渉により打ち消され、ある波長では透過する。このため、鋭敏色板(波長530nm)を光路に挿入し可視光の波長を重ね合わせるとき色づきが現れ、これを干渉色という。この干渉色は、光の波長と鋭敏色板との関係で表される。干渉色は材料の観察面の組織の配向状況により変化するため、干渉色を観察することにより、材料の組織の状態を把握することができる。
図3は、12は異方性ピッチを窒素ガス中で400°Cで熱処理した自由境界面の偏光顕微鏡像である。左側の画像の角度(0度)を基準として、回転ステージに乗せた材料を中央が45°、右が90°半時計方向に回転させて観察した画像である。垂直に配置した偏光子ポーラライザとアナライザと45°の角度をなすngの方向に対し、炭素六角網平面が垂直であれば黄色、平行であれば青色となる。材料表面のいたるところで色が黄色、黒、青、マゼンタの順で変化していることから、材料の全表面において材料面に対し炭素六角網平面が垂直であることがわかる。なお、炭素六角網平面が垂直でない(エッジオンでない)部分は、材料を回転してもマゼンタのまま変化しない。
本実施形態で製造した異方性ピッチの表面(窒素ガス中で自由表面として形成された表面)におけるエッジオンとなる割合は、上記の偏光顕微鏡とカラー画像処理により測定したところ、92〜98%の範囲内であり、平均で約96%であった。この測定方法は次のようにして行った。熱処理した材料の表面を偏光顕微鏡で観察し、CCDカメラによりカラー画像として記録した。材料は回転ステージに乗せて観察を行い、ステージを0〜180度まで15度ずつ回転させ、画像を記録した。炭素六画網平面は積層してある大きさの領域を構成している。
エッジオンとは、この炭素六画網平面が観察面と垂直となっていることを指し、領域ごとに炭素六画網平面は一定方向を向いている。偏光顕微鏡観察においてあるエッジオンの領域が黄色であっても、観察面に垂直であるが炭素六画網平面が別の方向に並んでいる別のエッジオンの領域は、その方向に応じて黒、青、マゼンタの色となる。図3のようにポーラライザとアナライザが直交して配置されていれば、材料を0〜180度まで回転すると、エッジオンである部分は、この角度内で黄色、黒、青、マゼンタの順で変化するため、必ず黄色が現れる。したがって、0〜180度の各観察角度において画像から黄色の部分を抽出し、それぞれの画像の回転を戻して重ね合わせた合成画像は、全体のエッジオン部分を示している。炭素六画網平面により構成される領域の大きさが小さい場合は、角度変化を15度ずつより小さくする必要がある。
このようにステージを回転させながら観察して記録した材料表面の黄色の部分をサンプル色として、RGBの画像データから色差を計算して一定色差内の画素を抽出して値1とし、一定色差外の画素を値0として2値化した。
各角度で撮影記録した画像に対して、この2値化を行い、回転した角度を戻して、すべての2値化画像を重ね合わせた。この手法によりエッジオンの部分が値1、そうでない部分が値0となり、この値1である部分の割合がエッジオンの割合となる。
図4は本手法により製造できる炭素粒子断面の構造モデルである。13は材料の表面で、炭素六角網平面が表面に対して垂直になっている。14は材料の内部で、炭素六角網平面が同心円状に積層している。
本実施形態において製造した表面の90%以上が炭素六角網面のエッジのみで構成された材料を作成することにより、材料表面の官能基を利用して、表面のみを他の物質、例えば触媒などにより効率的に修飾することができる。これにより電池電極に利用する白金触媒などの使用量を、材料に混ぜ込むことに比べて大幅に低減でき、資源の有効利用につながる。材料の表面に修飾できる粒子としては白金(触媒用)以外に酸化鉄粒子、マグネタイト、銀、銅、亜鉛など多くの金属粒子が挙げられる。また、本方法で製造した材料を他の物質と混合する場合、他の物質で表面修飾することにより、濡れ性を向上したり、界面活性機能を付与したりして分散性をよくすることができる。
金属粒子の修飾は、次の手順で行った。
(1)本手法で製造した炭素粒子をポリアクリル酸水溶液に加え、出力200Wの超音波照射を行うことにより、ポリアクリル酸が表面に修飾された炭素粒子の分散液が得られる。
(2)この分散液をメンブランフィルターで濾過し、化学修飾されなかったポリアクリル酸を除去する。
(3)濾過後、フィルターに残った炭素粒子を水に分散させた後、例えば直径10nmのマグネタイト微粒子(Fe3O4)を分散した水溶媒の磁性流体を数滴加えることにより、炭素粒子表面にマグネタイト微粒子が修飾される。
(4)この溶液をメンブランフィルターで再び濾過し、フィルターに残った物質が炭素粒子/磁性粒子複合体である。TEMおよびエネルギー分散型分析装置(EDS)により修飾の状況の確認を行った。
(1)本手法で製造した炭素粒子をポリアクリル酸水溶液に加え、出力200Wの超音波照射を行うことにより、ポリアクリル酸が表面に修飾された炭素粒子の分散液が得られる。
(2)この分散液をメンブランフィルターで濾過し、化学修飾されなかったポリアクリル酸を除去する。
(3)濾過後、フィルターに残った炭素粒子を水に分散させた後、例えば直径10nmのマグネタイト微粒子(Fe3O4)を分散した水溶媒の磁性流体を数滴加えることにより、炭素粒子表面にマグネタイト微粒子が修飾される。
(4)この溶液をメンブランフィルターで再び濾過し、フィルターに残った物質が炭素粒子/磁性粒子複合体である。TEMおよびエネルギー分散型分析装置(EDS)により修飾の状況の確認を行った。
上記のように、本実施形態の炭素粒子については、エッジオンとされた表面に官能基を形成し、この官能基に金属微粒子等の機能性材料を修飾することにより、きわめて高い機能を有する材料とすることが可能である。
尚、本発明の炭素粒子及びその製造方法は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
1 過熱器
2 炉管
3 ヒーター
4 材料収集ケース
5 ガス注入管
6 ガス排気管
7 ノズル
8 ヒーター
9 ピッチ
10 堆積物
11 吐出物
12 偏光顕微鏡像
13 材料表面
14 材料内部
2 炉管
3 ヒーター
4 材料収集ケース
5 ガス注入管
6 ガス排気管
7 ノズル
8 ヒーター
9 ピッチ
10 堆積物
11 吐出物
12 偏光顕微鏡像
13 材料表面
14 材料内部
Claims (6)
- 炭素六角網面の異方性構造を備えるとともに、表面の90%以上が前記炭素六角網面のエッジ面として構成されてなる炭素粒子。
- メソフェーズピッチを材料として用い、不活性ガス中にて空中に配置した状態で350〜1000°Cの温度で熱処理するとともに温度を降下させることにより、炭素粒子を製造することを特徴とする炭素粒子の製造方法。
- 前記メソフェーズピッチを熱したノズルから加熱されて流動性をおびた材料として間欠的に自由落下、または吐出し、または噴射することにより不活性ガス中に放出することを特徴とする請求項2に記載の炭素粒子の製造方法。
- 前記不活性ガスを満たした加熱炉中で自由落下させながら前記熱処理を行うことを特徴とする請求項2又は3に記載の炭素粒子の製造方法。
- 前記炉内の下方から不活性ガスを上方に向かって流動させることを特徴とする請求項4に記載の炭素粒子の製造方法。
- 前記熱処理を500°C以下の熱処理温度で行うことを特徴とする請求項2乃至5のいずれか一項に記載の炭素粒子の製造方法。
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JP2011084429A (ja) * | 2009-10-15 | 2011-04-28 | Osaka Gas Co Ltd | 炭素材料及び、炭素材料、黒鉛材料の製造方法 |
JP2011184293A (ja) * | 2009-10-22 | 2011-09-22 | Showa Denko Kk | 黒鉛材料、電池電極用炭素材料、及び電池 |
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