JP2010227854A - 容器殺菌洗浄装置、洗浄液噴射ノズル - Google Patents
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Abstract
【課題】洗浄液の使用量を抑えつつ、容器の殺菌を確実に行うことのできる容器殺菌洗浄装置、洗浄液噴射ノズルを低コストで提供することを目的とする。
【解決手段】螺旋溝54を有したコマ部材52をノズル50の先端部に回転自在に設けることで、ノズル50から容器100内に噴射した洗浄液を、遠心力により、容器100の内壁面100cを伝わせるとともに、容器100の口部100aの内壁面100dとノズル50の外周側との間のクリアランスを通って容器100外に排出されるようにした。これにより、口部100aの内方においてノズル50から噴射される洗浄液との干渉を防ぎ、少ない流量においても、容器100の全体にわたって洗浄液による殺菌を確実に行う。
【選択図】図3
【解決手段】螺旋溝54を有したコマ部材52をノズル50の先端部に回転自在に設けることで、ノズル50から容器100内に噴射した洗浄液を、遠心力により、容器100の内壁面100cを伝わせるとともに、容器100の口部100aの内壁面100dとノズル50の外周側との間のクリアランスを通って容器100外に排出されるようにした。これにより、口部100aの内方においてノズル50から噴射される洗浄液との干渉を防ぎ、少ない流量においても、容器100の全体にわたって洗浄液による殺菌を確実に行う。
【選択図】図3
Description
本発明は、飲料などの液体を充填する容器の容器殺菌洗浄装置、洗浄液噴射ノズルに関する。
飲料水等の液体をPETボトルやガラス瓶、ボトル缶等の容器に充填する装置として、回転式の充填装置が用いられている。この回転式の充填装置は、回転する円形のホイールの外周部に複数の充填バルブを備えており、ホイールがほぼ1回転して容器が周方向に搬送される間に、充填バルブから容器内への充填を行う。そして、容器への充填が終了した後、キャッパ(打栓機)により容器へのキャップの装着が行われる。
ところで、飲料水等を充填する場合、雑菌等の容器への混入を防ぐことが必須であり、このため、クリーンルーム内で、容器殺菌、キャップ殺菌、製品液の充填及びキャップ装着といった一連の工程を行う、いわゆる無菌充填方式が採用されている。この場合、容器殺菌方法として、過酢酸、過酸化水素を含む水溶液からなる殺菌液や、次亜塩素酸ナトリウムを含む殺菌液を用いた殺菌方法が使用されている。
このような殺菌液による容器の殺菌は、容器を倒立状態とし、下方に向けて開口した容器の口部から容器内に殺菌液を噴射し、殺菌洗浄を行っている(例えば、特許文献1、2参照。)。
倒立状態の容器内に殺菌液を噴射すると、当然ながら、噴射された殺菌液は容器の口部に流れ落ちてきて、口部から容器外に排出される。このとき、口部は容器の他の部分に比較して内径が絞られているのが通常であるため、特許文献2の図2にも記載されているように、容器の口部には殺菌液が溜まる。
すると、殺菌液を噴射するノズルが、容器の口部に溜まった殺菌液中、あるいは口部から流れ落ちる殺菌液中に埋没した状態となる。このため、ノズルの殺菌液の噴射圧力・流量を高く設定し、殺菌液が容器の口部に溜まった殺菌液を上方に突き抜けるようにして噴射する必要がある。
すると、殺菌液を噴射するノズルが、容器の口部に溜まった殺菌液中、あるいは口部から流れ落ちる殺菌液中に埋没した状態となる。このため、ノズルの殺菌液の噴射圧力・流量を高く設定し、殺菌液が容器の口部に溜まった殺菌液を上方に突き抜けるようにして噴射する必要がある。
ところで、コスト面等から、殺菌液の使用量を削減することが望まれている。また、容器の口部に殺菌液が溜まると、その排出に時間が掛かり、生産効率の面でも改善の余地がある。
このような要求に応じるため、ノズルからの殺菌液の噴出流量を低減させると、殺菌液が、容器の口部に溜まった殺菌液を上方に突き抜けることができなくなったり、突き抜けたとしても容器の底部にまで殺菌液が到達しなくなってしまうことがある。これでは、十分な殺菌が行えないため、殺菌液の使用量を削減するのは困難となっている。
このような要求に応じるため、ノズルからの殺菌液の噴出流量を低減させると、殺菌液が、容器の口部に溜まった殺菌液を上方に突き抜けることができなくなったり、突き抜けたとしても容器の底部にまで殺菌液が到達しなくなってしまうことがある。これでは、十分な殺菌が行えないため、殺菌液の使用量を削減するのは困難となっている。
また、特許文献1、2に記載の技術のように、ノズルを容器内に挿入した状態で殺菌液の噴射を行えば、口部に溜まった殺菌液との干渉も生じないため、殺菌液の使用量自体は削減しやすい。しかし、これではノズルの昇降機構が必要となる。殺菌装置は、充填装置と同様、回転するホイールの外周部に複数(一般には数十個以上)のノズルを備えているため、それぞれのノズルに昇降機構を備えるためのコストは決して無視できないものとなる。
本発明は、このような技術的課題に基づいてなされたもので、低コストで、殺菌液の使用量を抑えつつ、容器の殺菌を確実に行うことのできる容器殺菌洗浄装置、洗浄液噴射ノズルを提供することを目的とする。
本発明は、このような技術的課題に基づいてなされたもので、低コストで、殺菌液の使用量を抑えつつ、容器の殺菌を確実に行うことのできる容器殺菌洗浄装置、洗浄液噴射ノズルを提供することを目的とする。
かかる目的のもとになされた本発明の容器殺菌洗浄装置は、容器を、当該容器の口部を下方に向けて倒立状態に保持する容器保持部材と、容器の口部の内周面との間にクリアランスを隔てた状態で、容器内に洗浄液を噴射するノズルと、ノズルから容器内に噴射した洗浄液に対し遠心力を付与し、洗浄液を、容器の内壁面を伝わせるとともに、容器の口部とノズルの外周側との間のクリアランスを通って容器の外部に排出させる遠心力付与手段と、を備えることを特徴とする。
洗浄液を、容器の口部とノズルの外周側との間のクリアランスを通って容器の外部に排出させることで、ノズルから噴射される洗浄液とノズルから排出される洗浄液とが干渉するのを回避する。
なお、洗浄液としては、殺菌液に限らず、殺菌液で殺菌を行った後に用いるすすぎ液等が対象となる。また、いわゆる無菌充填装置に限らず、通常の充填装置に対しても本発明は適用できる。
洗浄液を、容器の口部とノズルの外周側との間のクリアランスを通って容器の外部に排出させることで、ノズルから噴射される洗浄液とノズルから排出される洗浄液とが干渉するのを回避する。
なお、洗浄液としては、殺菌液に限らず、殺菌液で殺菌を行った後に用いるすすぎ液等が対象となる。また、いわゆる無菌充填装置に限らず、通常の充填装置に対しても本発明は適用できる。
遠心力付与手段としては、ノズルから洗浄液を噴出する噴出口が当該ノズルの中心から外周側にオフセットした位置に形成されるとともに、ノズルが当該ノズルの中心軸周りに回転するのが好ましい。
ノズルは、洗浄液を、ノズルの中心から外周側に向けて斜め上方に噴射するのが好ましい。このようにして、ノズルを回転させながら洗浄液を噴射すると、逆円錐状に洗浄液を噴射できる。
ノズルは、洗浄液を、ノズルの中心から外周側に向けて斜め上方に噴射するのが好ましい。このようにして、ノズルを回転させながら洗浄液を噴射すると、逆円錐状に洗浄液を噴射できる。
遠心力付与手段としては、ノズルを、モータやギヤ等により外力で回転させることも考えられるが、ノズルの先端部に、外周面に、洗浄液の流路が形成されたコマ部材が回転自在に保持され、洗浄液の液圧によりコマ部材がノズルの中心軸周りに回転するようにすれば、コマ部材を回転させるための機構が不要となり、低コストで本発明を実現できる。
また、流路は、コマ部材の外周面に螺旋状に形成することができる。この場合、螺旋状の流路に洗浄液が流れ込むときの液圧によりコマ部材が回転する。また、流路は、コマ部材の外周面に下方から上方に向けて直線的に形成することもできる。この場合、コマ部材を洗浄液の液圧により回転させる羽根車等の回転力発生部材をコマ部材に設けることで、洗浄液の液圧によりコマ部材が回転する。
また、流路は、コマ部材の外周面に螺旋状に形成することができる。この場合、螺旋状の流路に洗浄液が流れ込むときの液圧によりコマ部材が回転する。また、流路は、コマ部材の外周面に下方から上方に向けて直線的に形成することもできる。この場合、コマ部材を洗浄液の液圧により回転させる羽根車等の回転力発生部材をコマ部材に設けることで、洗浄液の液圧によりコマ部材が回転する。
また、本発明は、倒立状態に保持された容器内に噴射するための洗浄液を送給するための送給管の先端部に設けられる噴射ノズルであって、送給管に対し、当該送給管の軸線周りに回転自在に保持され、洗浄液の流路が螺旋状に形成されたノズル部材を有し、このノズル部材が、洗浄液の液圧によりノズルの中心軸周りに回転することで、ノズル部材の流路から容器内に噴射した洗浄液に対し遠心力を付与し、洗浄液を、容器の内壁面を伝わせるとともに、容器の口部とノズル部材の外周側との間のクリアランスを通って容器の外部に排出させることを特徴とすることもできる。
本発明によれば、ノズルから容器内に噴射した洗浄液を、遠心力により、容器の内壁面を伝わせ、容器の口部とノズルの外周側との間のクリアランスを通って容器の外部に排出させるようにしたので、容器の口部の内方においてノズルから噴射される洗浄液との干渉を防ぐことができる。これにより、少ない流量においても、殺菌、洗浄、すすぎ等を確実に行うことが可能となる。その結果、洗浄液の使用量を大幅に削減することが可能となり、コスト低減を図ることができる。
また、ノズルから容器内に噴射される洗浄液との干渉を防ぐことができるため、容器内からの洗浄液の排出を速やかに行える。したがって、殺菌液やすすぎ液等の洗浄液の排出工程を短縮することができ、その分、殺菌工程、すすぎ工程に長い時間を確保することが可能となり、殺菌効果、すすぎ効果を高めることができる。
また、ノズルから容器内に噴射される洗浄液との干渉を防ぐことができるため、容器内からの洗浄液の排出を速やかに行える。したがって、殺菌液やすすぎ液等の洗浄液の排出工程を短縮することができ、その分、殺菌工程、すすぎ工程に長い時間を確保することが可能となり、殺菌効果、すすぎ効果を高めることができる。
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいてこの発明を詳細に説明する。
図1は、本実施の形態における飲料充填機の殺菌工程の構成を説明するための図である。図1に示す飲料充填機は、無菌充填方式に適用されるものである。
図1に示すように、飲料充填機は、搬入コンベアにより無菌充填装置内に搬入された容器100を上下反転させて倒立状態とする反転装置10と、容器100を殺菌液(洗浄液)で殺菌する殺菌装置11A〜11Cと、容器100を無菌水等のすすぎ液(洗浄液)ですすぐすすぎ装置13と、容器100内のすすぎ液を確実に排出させる水切り装置14と、容器100を上下反転させて正立状態に戻す反転装置15と、を主に備え、さらに後工程に、容器100に液体を充填する充填装置(図示無し)、液体が充填された容器100にキャップを装着するキャッパ(図示無し)等が設けられている。
図1は、本実施の形態における飲料充填機の殺菌工程の構成を説明するための図である。図1に示す飲料充填機は、無菌充填方式に適用されるものである。
図1に示すように、飲料充填機は、搬入コンベアにより無菌充填装置内に搬入された容器100を上下反転させて倒立状態とする反転装置10と、容器100を殺菌液(洗浄液)で殺菌する殺菌装置11A〜11Cと、容器100を無菌水等のすすぎ液(洗浄液)ですすぐすすぎ装置13と、容器100内のすすぎ液を確実に排出させる水切り装置14と、容器100を上下反転させて正立状態に戻す反転装置15と、を主に備え、さらに後工程に、容器100に液体を充填する充填装置(図示無し)、液体が充填された容器100にキャップを装着するキャッパ(図示無し)等が設けられている。
図2は、殺菌装置11A〜11Cの構成を示す図である。すすぎ装置13は、殺菌装置11A〜11Cと同様の構成とし、容器に供給する殺菌液を目的に合わせて換えて用いるものとすれば良い。
図2に示すように、殺菌装置11A〜11Cは、中空の回転軸31に、円盤状のホイール32が設けられている。このホイール32は、モータなどの駆動源(図示せず)によって回転軸31を中心として回転駆動されることでほぼ水平面内で回転するようになっており、ホイール32の外周部には、洗浄すべき容器100を倒立状態で保持するグリッパ(容器保持部材)42がホイール32の周方向に一定間隔ごとに配置されている。
図2に示すように、殺菌装置11A〜11Cは、中空の回転軸31に、円盤状のホイール32が設けられている。このホイール32は、モータなどの駆動源(図示せず)によって回転軸31を中心として回転駆動されることでほぼ水平面内で回転するようになっており、ホイール32の外周部には、洗浄すべき容器100を倒立状態で保持するグリッパ(容器保持部材)42がホイール32の周方向に一定間隔ごとに配置されている。
回転軸31の中には、殺菌液を供給するための供給管38が配置され、開閉弁35を介して容器100の下方に位置するノズル(噴射ノズル)50と接続されている。ノズル50は、回転軸31に固設された支え板34と開閉弁35で支えられ、例えば、開閉弁35の開閉により倒立状態の容器100内に殺菌液を噴射する。開閉弁35は、開閉弁35のプランジャ弁35aの先端のローラ36が外部固定部材に取り付けられたカム37により適当なタイミングで開閉される。
図3に示すように、ノズル50は、開閉弁35に一端が接続されたノズル管(送給管)51と、ノズル管51の管路51aの先端部に設けられたコマ部材(ノズル部材)52と、を備えている。
ノズル管51の管路51aは、開閉弁35側から一定の内径を有しており、先端部において、その内径が漸次拡大するすり鉢状のテーパ部53とされている。
ノズル管51の管路51aは、開閉弁35側から一定の内径を有しており、先端部において、その内径が漸次拡大するすり鉢状のテーパ部53とされている。
図3、図4に示すように、コマ部材52は、一端52aから他端52bに向けてその外形が漸次拡大する円錐形状とされ、ノズル管51のテーパ部53に挿入したときに、コマ部材52の外周面とテーパ部53の内周面とが近接するよう形成されている。
コマ部材52の外周面には、螺旋状に連続する螺旋溝54が、周方向に間隔を隔てて複数本形成されている。螺旋溝の断面形状は、U型、V型、角形等とすることができる。
コマ部材52の他端52bは、ノズル管51のテーパ部53の最大径部(すなわちノズル管51の先端におけるテーパ部53の開口内径)よりも大きな外径を有した外周フランジ部55が設けられている。コマ部材52をテーパ部53に収容した状態で、この外周フランジ部55は、ノズル管51の先端部上に配置される。そして、外周フランジ部55には、螺旋溝54に連続する貫通孔(噴出口)55aが、外周フランジ部55の両面を貫通するように形成されている。
コマ部材52の外周面には、螺旋状に連続する螺旋溝54が、周方向に間隔を隔てて複数本形成されている。螺旋溝の断面形状は、U型、V型、角形等とすることができる。
コマ部材52の他端52bは、ノズル管51のテーパ部53の最大径部(すなわちノズル管51の先端におけるテーパ部53の開口内径)よりも大きな外径を有した外周フランジ部55が設けられている。コマ部材52をテーパ部53に収容した状態で、この外周フランジ部55は、ノズル管51の先端部上に配置される。そして、外周フランジ部55には、螺旋溝54に連続する貫通孔(噴出口)55aが、外周フランジ部55の両面を貫通するように形成されている。
また、ノズル管51の上端部には、ノズル管51の先端部の外周面に形成された螺条にかみ合うねじ溝56aを内周面に有した押さえナット56がねじ込み装着されている。押さえナット56は、図示しないロックナットや割ピン等により、緩み留めが施されている。
押さえナット56は、上端部に内周側に張り出したフランジ部56bが形成されている。フランジ部56bの内径は、コマ部材52の外周フランジ部55よりも小さく、かつ複数の螺旋溝54に連続した貫通孔55aが円周上に形成された仮想円弧Cの径よりも大きく設定されている。
押さえナット56は、上端部に内周側に張り出したフランジ部56bが形成されている。フランジ部56bの内径は、コマ部材52の外周フランジ部55よりも小さく、かつ複数の螺旋溝54に連続した貫通孔55aが円周上に形成された仮想円弧Cの径よりも大きく設定されている。
押さえナット56をノズル管51の上端部にねじ込むことで、フランジ部56bとノズル管51の上端部との間にコマ部材52の外周フランジ部55を挟み込んだ状態とし、これにより、コマ部材52がノズル管51のテーパ部53からぬけ落ちないように保持している。この状態で、コマ部材52は、ノズル管51の管路51aの軸線周りに回転自在となるような状態で保持する。
ここで、押さえナット56のフランジ部56bと、コマ部材52の外周フランジ部55との間に、四フッ化エチレン(通称、テフロン(登録商標))等の低摩擦材からなるスペーサ57を挟み込んでいる。これにより、コマ部材52が、ノズル管51の管路51aの軸線周りに回転するときに、外周フランジ部55と押さえナット56のフランジ部56bとの間に生じる摩擦を低減でき、コマ部材52の回転をなるべく妨げないようになっている。
ここで、押さえナット56のフランジ部56bと、コマ部材52の外周フランジ部55との間に、四フッ化エチレン(通称、テフロン(登録商標))等の低摩擦材からなるスペーサ57を挟み込んでいる。これにより、コマ部材52が、ノズル管51の管路51aの軸線周りに回転するときに、外周フランジ部55と押さえナット56のフランジ部56bとの間に生じる摩擦を低減でき、コマ部材52の回転をなるべく妨げないようになっている。
このようなノズル50においては、倒立状態の容器100に対し、容器100の口部100aに対向して位置した状態で、供給管38から開閉弁35、ノズル管51の管路51aを経て供給された殺菌液を、口部100aから容器100の内部に噴射する。
このとき、ノズル管51の管路51aを通る殺菌液は、テーパ部53とコマ部材52との間に形成された螺旋溝54を経て貫通孔55aから上方に噴出する。殺菌液は、貫通孔55aからは、容器100の底部100bに向けて、ノズル50の先端部から斜め上方であり、かつ螺旋溝54の接線方向に噴出される。さらに、殺菌液の噴出時には、ノズル管51の断面積よりも複数本の螺旋溝54の断面積の合計よりも大きいため、ノズル管51から螺旋溝54に流れ込む部分で殺菌液の圧力が高くなり、これによってコマ部材52がノズル管51のテーパ部53内でその軸線周りに旋回する。これにより、貫通孔55aから噴出される殺菌液には、遠心力が付与される。したがって、ノズル50の先端部から斜め上方であり、かつ螺旋溝54の接線方向に噴出された殺菌液は、貫通孔55aから噴出された後、外周側に向けて飛んでいく。
このとき、ノズル管51の管路51aを通る殺菌液は、テーパ部53とコマ部材52との間に形成された螺旋溝54を経て貫通孔55aから上方に噴出する。殺菌液は、貫通孔55aからは、容器100の底部100bに向けて、ノズル50の先端部から斜め上方であり、かつ螺旋溝54の接線方向に噴出される。さらに、殺菌液の噴出時には、ノズル管51の断面積よりも複数本の螺旋溝54の断面積の合計よりも大きいため、ノズル管51から螺旋溝54に流れ込む部分で殺菌液の圧力が高くなり、これによってコマ部材52がノズル管51のテーパ部53内でその軸線周りに旋回する。これにより、貫通孔55aから噴出される殺菌液には、遠心力が付与される。したがって、ノズル50の先端部から斜め上方であり、かつ螺旋溝54の接線方向に噴出された殺菌液は、貫通孔55aから噴出された後、外周側に向けて飛んでいく。
その結果、図5に示すように、容器100内に容器の底部100bに向けて噴射された殺菌液は、ノズル50から容器100の底部100bに吹き付けられ、さらに殺菌液に付与された遠心力により、容器100の内壁面100cを伝って自然落下し、口部100aから容器100外に流れ出る。このときも、口部100aにおいて殺菌液はその内壁面100dを伝い落ち、口部100aの内方においてノズル50から噴射される殺菌液との干渉を防ぐことができる。
ここで、コマ部材52は殺菌液を噴出している限り回転するため、ノズル50から容器100の底部100bに向けて噴射される殺菌液は、全体として螺旋状の軌跡を描くことになる。そして、容器100の底部100bにおいては、コマ部材52の回転によって殺菌液が吹き付けられる位置が刻々と変わり、底部100bの中心回りに移動する。これにより、容器100の周方向全体を均一に洗浄できる。
ここで、コマ部材52は殺菌液を噴出している限り回転するため、ノズル50から容器100の底部100bに向けて噴射される殺菌液は、全体として螺旋状の軌跡を描くことになる。そして、容器100の底部100bにおいては、コマ部材52の回転によって殺菌液が吹き付けられる位置が刻々と変わり、底部100bの中心回りに移動する。これにより、容器100の周方向全体を均一に洗浄できる。
上述したように、螺旋溝54を有したコマ部材52をノズル50の先端部に回転自在に設けることで、ノズル50から容器100内に噴射した殺菌液を、遠心力により、容器100の内壁面100cを伝わせるとともに、容器100の口部100aの内壁面100dとノズル50の外周側との間のクリアランスを通って容器100外に排出されるようにした。これにより、口部100aの内方においてノズル50から噴射される殺菌液との干渉を防ぐことができる。これにより、少ない流量においても、容器100の底部100bから内壁面100cの全体にわたって殺菌液による殺菌を確実に行うことが可能となる。その結果、殺菌液の使用量を大幅に削減することが可能となり、コスト低減を図ることができる。また、このような構成は、殺菌装置11A〜11Cだけでなく、容器100をすすぐすすぎ装置13においても同様に適用することができる。したがって、すすぎ装置13においても、すすぎ液の使用量を大幅に削減することが可能となり、コスト低減を図ることができる。
また、口部100aの内方においてノズル50から噴射される殺菌液との干渉を防ぐことができるため、容器100内からの殺菌液の排出を速やかに行える。したがって、洗浄後やすすぎ後において容器100内に噴射された殺菌液やすすぎ液を速やかに排出することができる。その結果、殺菌液やすすぎ液の排出工程を短縮することができ、その分、殺菌工程、すすぎ工程に長い時間を確保することが可能となり、殺菌効果、すすぎ効果を高めることができる。
また、口部100aの内方においてノズル50から噴射される殺菌液との干渉を防ぐことができるため、容器100内からの殺菌液の排出を速やかに行える。したがって、洗浄後やすすぎ後において容器100内に噴射された殺菌液やすすぎ液を速やかに排出することができる。その結果、殺菌液やすすぎ液の排出工程を短縮することができ、その分、殺菌工程、すすぎ工程に長い時間を確保することが可能となり、殺菌効果、すすぎ効果を高めることができる。
〔他の実施形態〕
なお、上記実施形態では、螺旋溝54を有したコマ部材52をノズル50の先端部に回転自在に設ける構成としたが、容器100内に噴射した殺菌液を、遠心力により、容器100の内壁面100cを伝わせるとともに、容器100の口部100aの内壁面100dとノズル50の外周側との間のクリアランスを通って容器100外に排出されるようにできるのであれば、適宜他の構成を採用することが可能である。
例えば、図6、図7に示すように、コマ部材52を、螺旋溝54を有した円錐状の円錐状部60と、外周フランジ部55を形成する円板61とからなるようにし、これを、ボルト62等で一体化する構成とすることもできる。これにより、コマ部材52の加工・組立が容易となる。
また、ノズル管51の管路51aの端部にテーパ部53を形成する構成としたが、これに代えて、図6、図7に示すように、内周面にテーパ部53を有した筒状のスリーブ63を、ノズル管51の管路51aの端部に挿入するようにしても良い。そして、コマ部材52の円錐状部60の下端部60aが、スリーブ63の下端部よりも下方に突出し、かつスリーブ63の下端部の内周面63aが、下方から上方に向けてその内径が漸次縮小するすり鉢状とすることで、ノズル管51の管路51aを流れてきた殺菌液が円錐状部60の螺旋溝54に入りやすくすることができる。
なお、上記実施形態では、螺旋溝54を有したコマ部材52をノズル50の先端部に回転自在に設ける構成としたが、容器100内に噴射した殺菌液を、遠心力により、容器100の内壁面100cを伝わせるとともに、容器100の口部100aの内壁面100dとノズル50の外周側との間のクリアランスを通って容器100外に排出されるようにできるのであれば、適宜他の構成を採用することが可能である。
例えば、図6、図7に示すように、コマ部材52を、螺旋溝54を有した円錐状の円錐状部60と、外周フランジ部55を形成する円板61とからなるようにし、これを、ボルト62等で一体化する構成とすることもできる。これにより、コマ部材52の加工・組立が容易となる。
また、ノズル管51の管路51aの端部にテーパ部53を形成する構成としたが、これに代えて、図6、図7に示すように、内周面にテーパ部53を有した筒状のスリーブ63を、ノズル管51の管路51aの端部に挿入するようにしても良い。そして、コマ部材52の円錐状部60の下端部60aが、スリーブ63の下端部よりも下方に突出し、かつスリーブ63の下端部の内周面63aが、下方から上方に向けてその内径が漸次縮小するすり鉢状とすることで、ノズル管51の管路51aを流れてきた殺菌液が円錐状部60の螺旋溝54に入りやすくすることができる。
また、螺旋溝54を有したコマ部材52に代えて、螺旋状のチューブを有したチューブ部材を回転させるようにしてもよいし、コマ部材52やチューブ部材は、殺菌液の送給圧力により回転させるのではなく、モータにより回転させてもよいし、ホイール32の回転力をギヤ等により伝達させることで回転させてもよい。
さらに、上記したように、ノズル50から螺旋状に殺菌液を噴射するのではなく、図8、図9に示すように、コマ部材65の円錐状部60の外周面に、上下方向に直線的に延びる溝66を複数本形成し、外周フランジ部55の中心から外周側にオフセットした位置に、溝66に連続する貫通孔55aが、外周フランジ部55の両面貫通するように形成されている、このようなコマ部材65は、例えば、コマ部材65の下方に一体的に設けた羽根車や螺旋溝67aを有した回転力発生部材67によりその中心軸回りに回転させる構成とすることもできる。このような構成においても、図10に示すように、ノズル50から容器100内に噴射した殺菌液を、遠心力により、容器100の内壁面100cを伝わせるとともに、容器100の口部100aの内壁面100dとノズル50の外周側との間のクリアランスを通って容器100外に排出されるようにすることができる。
さらに、コマ部材52側を回転させるのではなく、容器100側を回転させる構成とすることも可能である。
これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更することが可能である。
これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更することが可能である。
11A〜11C…殺菌装置、32…ホイール、38…供給管、42…グリッパ(容器保持部材)、50…ノズル(噴射ノズル)、51…ノズル管(送給管)、52…コマ部材(ノズル部材)、53…テーパ部、54…螺旋溝、55…外周フランジ部、55a…貫通孔(噴出口)、57…スペーサ、60…円錐状部、61…円板、63…スリーブ、65…コマ部材、66…溝、67…回転力発生部材、67a…螺旋溝、100…容器、100a…口部、100b…底部、100c…内壁面、100d…内壁面
Claims (7)
- 容器を、当該容器の口部を下方に向けて倒立状態に保持する容器保持部材と、
前記容器の前記口部の内周面との間にクリアランスを隔てた状態で、前記容器内に洗浄液を噴射するノズルと、
前記ノズルから前記容器内に噴射した前記洗浄液に対し遠心力を付与し、前記洗浄液を、前記容器の内壁面を伝わせるとともに、前記容器の口部と前記ノズルの外周側との間の前記クリアランスを通って前記容器の外部に排出させる遠心力付与手段と、を備えることを特徴とする容器殺菌洗浄装置。 - 前記遠心力付与手段として、前記ノズルから前記洗浄液を噴出する噴出口が当該ノズルの中心から外周側にオフセットした位置に形成されるとともに、
前記ノズルが当該ノズルの中心軸周りに回転することを特徴とする請求項1に記載の容器殺菌洗浄装置。 - 前記ノズルは、前記洗浄液を、前記ノズルの中心から外周側に向けて斜め上方に噴射することを特徴とする請求項2に記載の容器殺菌洗浄装置。
- 前記ノズルの先端部に、外周面に、前記洗浄液の流路が形成されたコマ部材が回転自在に保持され、
前記洗浄液の液圧により前記コマ部材が前記ノズルの中心軸周りに回転することを特徴とする請求項2に記載の容器殺菌洗浄装置。 - 前記流路は、前記コマ部材の前記外周面に螺旋状に形成され、前記洗浄液が前記流路に流れ込むときの液圧により前記コマ部材が前記ノズルの中心軸周りに回転することを特徴とする請求項4に記載の容器殺菌洗浄装置。
- 前記流路は、前記コマ部材の前記外周面に下方から上方に向けて直線的に形成され、
前記コマ部材に、当該コマ部材を前記洗浄液の液圧により回転させる回転力発生部材が一体に設けられていることを特徴とする請求項4に記載の容器殺菌洗浄装置。 - 倒立状態に保持された容器内に噴射するための洗浄液を送給するための送給管の先端部に設けられる噴射ノズルであって、
前記送給管に対し、当該送給管の軸線周りに回転自在に保持され、前記洗浄液の流路が螺旋状に形成されたノズル部材を有し、
前記ノズル部材が、前記洗浄液の液圧により前記ノズル部材の中心軸周りに回転することで、前記ノズル部材の前記流路から前記容器内に噴射した前記洗浄液に対し遠心力を付与し、前記洗浄液を、前記容器の内壁面を伝わせるとともに、前記容器の口部と前記ノズル部材の外周側との間のクリアランスを通って前記容器の外部に排出させることを特徴とする洗浄液噴射ノズル。
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JP2009079342A JP2010227854A (ja) | 2009-03-27 | 2009-03-27 | 容器殺菌洗浄装置、洗浄液噴射ノズル |
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CN106040689A (zh) * | 2016-06-30 | 2016-10-26 | 天津市鸿禄食品有限公司 | 一种自动洗瓶机瓶体夹持装置的制备方法 |
CN107433274A (zh) * | 2016-05-25 | 2017-12-05 | 上海新昇半导体科技有限公司 | 石英腔体的清洗方法 |
-
2009
- 2009-03-27 JP JP2009079342A patent/JP2010227854A/ja not_active Withdrawn
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CN106040689B (zh) * | 2016-06-30 | 2018-03-02 | 天津市鸿禄食品有限公司 | 一种自动洗瓶机瓶体夹持装置 |
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