JP2010223710A - 管内面形状測定装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】この管内面形状測定装置50は、演算部11と撮像部12により構成され、演算部11は、撮像部12を管内の軸方向へ移動させたときのカメラ5により撮像されたレーザリング9の径の値、及び文様の移動量に基づいてカメラ5の移動距離を演算するPC(演算手段)1と、レーザ投光器6に備えられたレーザを駆動するレーザ駆動回路3と、カメラ5により撮影された画像を処理するイメージプロセッサ4と、演算結果を表示するモニタ2と、を備えている。
【選択図】図2
Description
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、小径管内の形状を光により全方位に照射し、撮像手段を移動させたときに撮像された光リングの径の値、及び文様の移動量に基づいて撮像手段の移動距離を演算することにより、小径管内面の三次元形状を演算して、小径管内面の状態を正確に且つ迅速に測定することが可能な管内面形状測定装置を提供することを目的とする。
3次元形状を測定するには、2次元画像である管内面の画像と、管軸方向の距離の値が必要である。しかし、小径管の場合、管軸方向の距離を測定するために撮像手段に車輪等を備えて車輪の回転数等で測定することはサイズ的に困難である。そこで本発明では、撮像手段を移動(前進)させたときに撮像された光リングの径の値、及び撮影された文様の移動量に基づいて撮像手段の移動距離を演算する。即ち、光リングの径の値が異なると、撮像手段から管内面までの距離が変わるため、移動量の算出に管径を考慮する必要がある。また、撮像手段を前進させると、それに基づいて同じ文様が光リングの外側に移動することを利用する。これにより、小径管内面の三次元形状を演算して、小径管内面の状態を正確に且つ迅速に測定することができる。
本発明では、光リングにより照明された管内面の傷や塵で形成された文様の中から、光リングを挟んで180度の位置に存在する2つの文様を検査領域文様として設定する。そして、管内に撮像手段を前進させると、2つの文様は光リングの外側に移動する。本発明では、このときの光リングの径と文様の相対的な変化量から撮像手段の移動距離を演算する。これにより、管内面に存在する傷や塵の文様を有効に活用して、管径が変化した場合でも撮像手段の移動距離をリアルタイムに且つ正確に測定することができる。
管内面には多くの傷や塵が存在する。従って、検査領域文様として設定できる数は多く存在する可能性がある。本発明では、一対の検査領域文様の相対的な変化量から撮像手段の移動距離を演算するのではなく、複数の検査領域文様を設定して演算し、それらの平均値を求めて移動距離とする。これにより、文様検出の信頼性と移動距離の正確性を高めることができる。
により求めることを特徴とする。
撮像手段と管が平行である場合、撮像手段を管内で前進させると、受像面上の検査領域文様は、光リングの外側に移動する。この移動を画像処理におけるパターンマッチングや画像相関によって追跡する。例えば、検査領域のサイズをm×nとし、カメラの前進前に撮影された画像をf、前進後に撮影された画像をgとする。また、検査領域内において、座標u、vにおけるそれぞれの画像の輝度値をf(u、v)およびg(u、v)として、
とすると、αが最も小さくなる(du、dv)が検査領域の移動量となる。また、各数値間の相似関係より、次式が成り立つ。
よって、カメラの前進距離は次式で表される。
これにより、簡単な演算式により撮像手段の移動距離をリアルタイムに演算することができる。
また、光リングにより照明された管内面の傷や塵で形成された文様の中から、光リングを挟んで180度の位置に存在する2つの文様を検査領域文様として設定し、管内に撮像手段を前進させたときの光リングの径と文様の相対的な変化量から、撮像手段の移動距離を演算するので、管内面に存在する傷や塵の文様を有効に活用して、管径が変化した場合でも撮像手段の移動距離をリアルタイムに且つ正確に測定することができる。
また、一対の検査領域文様の相対的な変化量から撮像手段の移動距離を演算するのではなく、複数の検査領域文様を設定して演算し、それらの平均値を求めて移動距離とするので、文様検出の信頼性と移動距離の正確性を高めることができる。
図1(a)は本発明の管内面形状測定装置の撮像部が管内面を測定している状況を模式的に表した内部透視図であり、図1(b)は図1(a)におけるA部を拡大して示す図である。本発明の撮像部12は、管10の内面の周方向に光を照射して管内面にレーザリング(光リング)9を生成するレーザ投光器(光照射手段)6と、レーザリング9及びレーザリング9により照明された文様を撮像するCCDカメラ(以下、単にカメラと呼ぶ)(撮像手段)5と、を備えている。尚、レーザ投光器6から照射されたレーザ光7は、コーンミラー8により管10の内面の周方向に光を照射して管内面にレーザリング9を生成する。尚、カメラ5の代わりに、例えば、実用化されているLED内蔵型工業用内視鏡にコーンミラー8を備えたレーザ投光器6を取り付け、内視鏡からの画像を管10の外側に設置したカメラ5により撮影する方法でも良い。
レーザ投光器6は管内面でレーザリング9を描き、その軌跡をカメラ5で撮影することにより、管径および形状を計測する(同一出願人より出願された特許第3837431号公報に開示された方法による)。また、図1(b)に示すように、レーザリング9が投光された位置の径(形状)が計測されるため、検出する文様の位置13の径は、レーザリング9の位置とほぼ同じであることが予測できる。そのため、検出する文様の位置13にある文様の移動量から管10の径を考慮した上で、カメラ5の移動量を算出する。
即ち、3次元形状を測定するには、2次元画像である管内面の画像と、管軸方向の距離が必要である。しかし、小径管の場合、管軸方向の距離を測定するためにカメラ5に車輪等を備えて車輪の回転数等で測定するにはサイズ的に困難である。そこで本実施形態では、カメラ5(実施形態では内視鏡13の先端に備えたレーザ投光器6とコーンミラー8)を移動(前進)させたときに撮像されたレーザリング9の径の値、及び撮影された文様の移動量に基づいてカメラ5の移動距離を演算する。即ち、レーザリング9の径の値が異なると、カメラ5から管内面までの距離が変わるため、移動量の算出に管径を考慮する必要がある。また、カメラ5を前進させると、それに基づいて同じ文様がレーザリング9の外側に移動することを利用する。これにより、小径管内面の三次元形状を演算して、小径管内面の状態を正確に且つ迅速に測定することができる。
とすると、αが最も小さくなる(du、dv)が検査領域の移動量となる。
よって、カメラの前進距離は次式であらわされる。
図3に示すように、検査領域文様は、レーザ軌跡の周囲に複数設定でき、対応する検査領域文様(互いに180度の位置にある検査領域文様A−A´、B−B´、C−C´)を複数検出することができる。したがって、これらの組からカメラの前進距離を求め、それを平均することで更に検出の信頼性を高めることができる。即ち、撮像手段と管が平行である場合、カメラ5の前進距離は、(2)式で表されるので、簡単な演算式により撮像手段の移動距離をリアルタイムに演算することができる。
Claims (5)
- 管内面の表面形状を三次元的に測定する管内面形状測定装置であって、前記管内面の周方向に光を照射して該管内面に光リングを生成する光照射手段と、前記光リング及び該光リングにより照明された文様を撮像する撮像手段と、前記撮像手段を管内の軸方向へ移動させたときの該撮像手段により撮像された前記光リングの径の値、及び前記文様の移動量に基づいて該撮像手段の移動距離を演算する演算手段と、を備えたことを特徴とする管内面形状測定装置。
- 前記演算手段は、前記光リングにより照明された文様のうち、該光リングを挟んで互いに180度の位置に存在する2つの文様を検査領域文様として設定し、前記撮像手段が移動したときに前記検査領域文様間の距離の相対的な変化量と前記光リングの径の値に基づいて該撮像手段の移動距離を演算することを特徴とする請求項1に記載の管内面形状測定装置。
- 前記演算手段は、前記検査領域文様を複数設定し、前記撮像手段が移動したときにおける夫々の前記検査領域文様間の距離の相対的な変化量と前記光リングの径の値に基づいて該撮像手段の移動距離を夫々演算し、該演算結果の平均値をもって該撮像手段の移動距離とすることを特徴とする請求項1又は2に記載の管内面形状測定装置。
- 前記演算手段は、前記撮像手段と前記管の中心のなす角をθとした場合、前記撮像手段の前進距離Lを、
L=(D1−D2)1/cosθ
により求めることを特徴とする請求項4に記載の管内面形状測定装置。
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