JP2010223458A - 空気調和装置 - Google Patents

空気調和装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2010223458A
JP2010223458A JP2009069131A JP2009069131A JP2010223458A JP 2010223458 A JP2010223458 A JP 2010223458A JP 2009069131 A JP2009069131 A JP 2009069131A JP 2009069131 A JP2009069131 A JP 2009069131A JP 2010223458 A JP2010223458 A JP 2010223458A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic field
temperature
level
electromagnetic induction
air conditioner
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2009069131A
Other languages
English (en)
Inventor
Hidehiko Kinoshita
英彦 木下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daikin Industries Ltd filed Critical Daikin Industries Ltd
Priority to JP2009069131A priority Critical patent/JP2010223458A/ja
Priority to PCT/JP2010/001937 priority patent/WO2010106803A1/ja
Publication of JP2010223458A publication Critical patent/JP2010223458A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B13/00Compression machines, plants or systems, with reversible cycle
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2313/00Compression machines, plants or systems with reversible cycle not otherwise provided for
    • F25B2313/008Refrigerant heaters
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2313/00Compression machines, plants or systems with reversible cycle not otherwise provided for
    • F25B2313/027Compression machines, plants or systems with reversible cycle not otherwise provided for characterised by the reversing means
    • F25B2313/02741Compression machines, plants or systems with reversible cycle not otherwise provided for characterised by the reversing means using one four-way valve
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2313/00Compression machines, plants or systems with reversible cycle not otherwise provided for
    • F25B2313/031Sensor arrangements
    • F25B2313/0314Temperature sensors near the indoor heat exchanger
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2313/00Compression machines, plants or systems with reversible cycle not otherwise provided for
    • F25B2313/031Sensor arrangements
    • F25B2313/0315Temperature sensors near the outdoor heat exchanger
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2500/00Problems to be solved
    • F25B2500/02Increasing the heating capacity of a reversible cycle during cold outdoor conditions
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2700/00Sensing or detecting of parameters; Sensors therefor
    • F25B2700/21Temperatures
    • F25B2700/2115Temperatures of a compressor or the drive means therefor
    • F25B2700/21151Temperatures of a compressor or the drive means therefor at the suction side of the compressor
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B47/00Arrangements for preventing or removing deposits or corrosion, not provided for in another subclass
    • F25B47/02Defrosting cycles

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Air Conditioning Control Device (AREA)

Abstract

【課題】電磁誘導加熱方式によって冷媒を加熱する場合であっても、冷媒温度の上がり過ぎを防いで機器の信頼性を向上させることが可能な空気調和装置を提供する。
【解決手段】圧縮機21と、磁性体管F2で外周を覆われた冷媒配管Fを有する冷凍サイクルを利用する空気調和装置1であって、コイル68、電磁誘導サーミスタ14および制御部11を備えている。コイル68は、磁性体管F2を誘導加熱するための磁界を発生させる。電磁誘導サーミスタ14は、アキューム管Fを流れる冷媒に関する温度を検知する。制御部11は、磁界レベル増加条件を満たした場合に、第1磁界レベルよりも高いレベルでの磁界の発生を許可する。磁界レベル増加条件は、コイル68に発生させる磁界を第1磁界レベルまで上げる時の前後の電磁誘導サーミスタ14の検知温度に変化があることである。
【選択図】図17

Description

本発明は、空気調和装置に関する。
暖房運転可能な空気調和装置について、暖房能力を増大させる目的で冷媒加熱機能を備えたものが提案されている。
例えば、以下に示す特許文献1(2000−97510号公報)に記載の空気調和機では、冷媒加熱器に流入した冷媒をガスバーナーによって加熱することで暖房能力を増大させている。
ここで、この特許文献1に記載の空気調和機では、暖房運転時に、冷媒の温度が上昇し過ぎて保護動作が頻繁に行われてしまうことを防止するために、サーミスタの検知値に基づいてガスバーナーの燃焼量を調節する技術が提案されている。
上述の特許文献1に記載の技術では、サーミスタの検知値を判断基準としているため、仮に、サーミスタの取付状態が好ましくなく、適正な値を検知できていない場合には、冷媒温度が上がりすぎないようにガスバーナーの燃焼量を調節することができない。
特に、冷媒の加熱方式が電磁誘導加熱方式である場合には、加熱速度が速いため、サーミスタによる検知値は正確な値であることが求められる。
本発明は上述した点に鑑みてなされたものであり、本発明の課題は、電磁誘導加熱方式によって冷媒を加熱する場合であっても、冷媒温度の上がり過ぎを防いで機器の信頼性を向上させることが可能な空気調和装置を提供することにある。
第1発明に係る空気調和装置は、冷媒を循環させる圧縮機構と、冷媒配管および/または冷媒配管中を流れる冷媒と熱的接触をする発熱部材と、を有する冷凍サイクルを利用する空気調和装置であって、磁界発生部、温度検知部および制御部を備えている。発熱部材は、冷媒配管と熱的接触をしつつ冷媒配管中を流れる冷媒とも熱的接触をしてもよいし、冷媒配管と熱的接触をしつつ冷媒配管中を流れる冷媒とは直接的に接触していなくてもよいし、冷媒配管と熱的接触をしないけれども冷媒配管中を流れる冷媒とは熱的接触をするものであってもよい。磁界発生部は、発熱部材を誘導加熱するための磁界を発生させる。温度検知部は、冷凍サイクルの少なくとも一部である所定流動検知部分を流れる冷媒に関する温度もしくは温度変化を検知する。制御部は、磁界レベル増加条件を満たした場合に、磁界レベル変化処理の際に用いた磁界レベルのうちの最高の磁界レベルである第1磁界レベルよりも高いレベルでの磁界発生部による磁界の発生を許可する。磁界レベル増加条件は、磁界発生部に発生させる磁界のレベルを上げるもしくは下げるという磁界レベル変化処理を行うことで、温度検知部の検知温度に変化があることもしくは温度検知部が温度変化を検知することである。
電磁誘導加熱を行った場合であっても温度検知部が温度変化を検出できない場合には、温度検知部の取付状態が不安定であったり外れていたりするおそれがある。
これに対して、この空気調和装置では、このように温度検知部の取付状態が不安定であったり外れていたりした場合には、温度変化が十分に生じずに磁界レベル増加条件を満たすことが無い。このため、制御部は、第1磁界レベルよりも高いレベルでの磁界の発生が制限され、高いレベルでの磁界の発生が行われないため、機器の信頼性を向上させることができている。磁界レベル増加条件を満たした場合には、磁界発生部による磁界の発生によって発熱部材が発熱しており、温度検知部の設置状態が良好であり、発熱部材の温度を的確に認識できていることを把握することができる。これにより、電磁誘導加熱による異常な温度上昇によって機器にダメージが生ずることを抑制することが可能となり、機器の信頼性を向上させることが可能になる。
第2発明の空気調和装置は、第1発明の空気調和装置において、発熱部材は、磁性体材料を含んでいる。
この空気調和装置では、磁性体材料を含んでいる部分を対象として、磁界発生部が磁界を生じさせるため、電磁誘導による発熱効率を効率的に行うことが可能になる。
第3発明の空気調和装置は、第1発明または第2発明の空気調和装置において、磁界レベル変化処理は、以下の少なくともいずれか1つの比較を行うことで、磁界レベル増加条件の判定を行う。1つめの比較では、磁界発生部に発生させる磁界のレベルを上げる時以前の時点と、磁界発生部に発生させる磁界レベルを上げた時より後であって上げた磁界レベルを下げる前の時点と、の温度検知部の検知温度を比較する。2つめの比較では、磁界発生部に発生させる磁界のレベルを上げる時以前の時点と、磁界発生部に発生させる磁界レベルを上げた時より後であって上げた磁界レベルを下げた時点もしくはその直後の時点と、の温度検知部の検知温度を比較する。3つめの比較では、磁界発生部に発生させる磁界のレベルを上げた時の直後の時点と、磁界発生部に発生させる磁界レベルを上げた時の直後の時点より後であって上げた磁界レベルを下げる時点より前の時点と、の温度検知部の検知温度を比較する。4つめの比較では、磁界発生部に発生させる磁界のレベルを上げた時より後であって上げた磁界レベルを下げる時以前の時点と、磁界発生部に発生させる磁界レベルを下げた時より後の時点と、の温度検知部の検知温度を比較する。5つめの比較では、磁界発生部に発生させる磁界のレベルを上げた時より後であって上げた磁界レベルを下げる時以後であって磁界レベルを下げる時の直後以前の時点と、磁界発生部に発生させる磁界のレベルを上げた後であって上げた磁界レベルを下げる直後より後の時点と、の温度検知部の検知温度を比較する。
この空気調和装置では、温度変化が生ずると予測される時点での検知温度を比較することで、温度検知部の取付状態をより明確に確認することができる。
第4発明の空気調和装置は、第1発明から第3発明のいずれかの空気調和装置において、制御部は、温度検知部の検知結果に基づいて磁界発生部に発生させる磁界の大きさおよび/または磁界発生部に磁界を発生させる頻度を制御する。
この空気調和装置では、温度検知部の検知結果に基づいて制御部が磁界発生部に大きな磁界を発生させたり頻繁に磁界を発生させたりする場合であっても、温度検知部の検知結果に関する信頼性を向上させることができているため、発熱部材が発熱し過ぎてしまうことを防止することが可能になる。
第5発明の空気調和装置は、第1発明から第4発明のいずれかの空気調和装置において、制御部は、磁界レベル増加条件の判定を、圧縮機構の駆動状態を一定レベルもしくは一定レベル範囲内に維持したままで行う。
この空気調和装置では、圧縮機構の駆動状態が一定レベルもしくは一定レベル範囲内に維持されているため、冷媒の流動量の変化に起因する温度変化を小さく抑えることができる。これにより、温度検知部は、圧縮機構の流動量変化に起因する温度変化を検出しにくくなり、磁界発生レベルを変動したことに起因する温度変化の検知精度を向上させることができる。
第6発明の空気調和装置は、第1発明から第5発明のいずれかの空気調和装置において、温度検知部は、発熱部材の温度もしくは温度変化を検知する。
この空気調和装置では、冷凍サイクル中での運転状態の変化に伴う冷媒温度の変化速度よりも、電磁誘導加熱による冷媒温度の変化速度の方が、一般に急激である。これに対して、この空気調和装置では、温度検知部が発熱部材の温度もしくは温度変化を検知するために、磁界レベル増加条件を満たすか否かの判断に際して、このような比較的急激な温度変化を対象とすることができている。これにより、電磁誘導加熱による迅速な温度変化が生じた場合であっても制御の応答性を良好にすることが可能になる。
第7発明の空気調和装置は、第1発明から第5発明のいずれかの空気調和装置において、温度検知部は、冷媒流れ方向において、発熱部分の下流側近傍の温度上昇を検知する。
この空気調和装置では、電磁誘導加熱によって発熱部分が発熱すると、発熱部分を流れる冷媒も加熱される。これにより、発熱部分の下流側を流れる冷媒は、電磁誘導加熱を行う場合と行わない場合とで温度変化が生じうる。このため、冷媒流れ方向において前記発熱部分の下流側近傍の温度検知部を用いた場合であっても、温度検知部が温度変化を検知した場合には取付状態が良好であることを把握でき、かつ、温度検知部が温度変化を検知しない場合には取付状態が好ましくないことを把握できるようになる。
第8発明の空気調和装置は、第1発明から第7発明のいずれかの空気調和装置において、制御部は、少なくとも、温度検知部が固定されて据え付けが終了した後であって磁界発生部によって第1磁界レベルよりも高いレベルの磁界を発生させる前に、磁界レベル増加条件の判定を行う。
空気調和装置の搬入作業時には、予期しない振動等が加わることで温度検知部の取付状態が不安定になったり外れてしまったりすることがある。また、搬入して初めて磁界発生部を稼働させる場合には、特に、その信頼性が求められ、搬入して初めての磁界発生部の稼働が適正に行われた場合には、その後の稼働も安定して行われることがある程度予測できる。
これに対して、この空気調和装置では、信頼性の確保が求められるような磁界出力レベルを上げる前の時点で、磁界レベル増加条件の充足性を判断するため、より高い信頼性を得ることが可能になる。
第9発明の空気調和装置は、第1発明から第8発明のいずれかの空気調和装置において、冷凍サイクルは、圧縮機構の吸入側に接続可能な吸入側熱交換器、圧縮機構の吐出側に接続可能な吐出側熱交換器、および、吐出側熱交換器から吸入側熱交換器へと流れる冷媒の圧力を下げることが可能な膨張機構をさらに有している。制御部は、圧縮機構、吸入側熱交換器、吐出側熱交換器および膨張機構の運転状態を一定レベルもしくは一定レベル範囲内に維持したままで、磁界レベル増加条件の判定を行う。
この空気調和装置では、圧縮機構、吸入側熱交換器、吐出側熱交換器および膨張機構の状況変化に起因した温度検知部の検知温度の変化を小さく抑えることができる。これにより、電磁誘導加熱に起因した温度変化にのみ着目することで、温度検知部の検知結果の信頼性を向上させることが可能になる。
第10発明の空気調和装置は、第1発明から第9発明のいずれかの空気調和装置において、磁界レベル増加条件を満たさなかった場合に、制御部は、磁界レベル増加条件を満たすまで、磁界レベル増加条件の判定処理を所定回数繰り返して行う。
この空気調和装置では、一度磁界レベル増加条件を満たさないことがあっても、磁界レベル増加条件の判定を所定回数繰り返して行うことで、一時的な状況変化による誤差によって温度変化を把握できないことによる不具合を防止させることができる。
第11発明の空気調和装置は、第1発明から第10発明のいずれかの空気調和装置において、制御部は、流動条件を満たすまで、磁界レベル増加条件の判定処理を行わない。この流動条件とは、圧縮機構の出力が異なる第1圧縮機構状態と第1圧縮機構状態よりも出力レベルの高い第2圧縮機構状態との両方の圧縮機構状態を圧縮機構に実現させた際に、第1圧縮機構状態と第2圧縮機構状態とで温度検知部が検知する温度が変化することもしくは温度検知部が温度変化を検知することである。
この空気調和装置では、流動条件を満たしていない場合には冷媒の流れが十分存在しないことになり、磁界レベル増加条件の判定処理を行う程度のレベルでの電磁誘導加熱であっても発熱部材を加熱し過ぎてしまうおそれがある。これに対して、この空気調和装置では、流動条件を前提条件としているため、発熱部材における冷媒の流れを確保しつつ磁界レベル増加条件の判定処理を行うことができる。これにより、機器の信頼性を維持したままで磁界レベル増加条件の判断を行うことが可能になる。
第12発明の空気調和装置は、第1発明から第11発明のいずれかの空気調和装置において、温度検知部に対して弾性力を与える弾性部材をさらに備えている。温度検知部は、弾性部材による前記弾性力によって所定温度検知部分に圧接している。
この空気調和装置では、電磁誘導加熱が行われる場合には、一般に、冷凍サイクルにおいて冷媒の循環状況が変化することによる温度上昇よりも、急激な温度上昇が生じやすい。これに対して、この空気調和装置では、弾性部材によって所定温度検知部分に対して圧接した状態を維持されているため、温度検知部の応答性をより良好にすることができる。これにより、応答性を向上させた制御を行うことが可能になる。
第1発明の空気調和装置では、電磁誘導加熱による異常な温度上昇によって機器にダメージが生ずることを抑制することが可能となり、機器の信頼性を向上させることが可能になる。
第2発明の空気調和装置では、電磁誘導による発熱効率を効率的に行うことが可能になる。
第3発明の空気調和装置では、温度変化が生ずると予測される時点での検知温度を比較することで、温度検知部の取付状態をより明確に確認することができる。
第4発明の空気調和装置では、発熱部材が発熱し過ぎてしまうことを防止することが可能になる。
第5発明の空気調和装置では、磁界発生レベルを変動したことに起因する温度変化の検知精度を向上させることができる。
第6発明の空気調和装置では、電磁誘導加熱による迅速な温度変化が生じた場合であっても制御の応答性を良好にすることが可能になる。
第7発明の空気調和装置では、冷媒流れ方向において前記発熱部分の下流側近傍の温度検知部を用いた場合であっても、温度検知部が温度変化を検知した場合には取付状態が良好であることを把握でき、かつ、温度検知部が温度変化を検知しない場合には取付状態が好ましくないことを把握できるようになる。
第8発明の空気調和装置では、より高い信頼性を得ることが可能になる。
第9発明の空気調和装置では、温度検知部の検知結果の信頼性を向上させることが可能になる。
第10発明の空気調和装置では、一時的な状況変化による誤差によって温度変化を把握できないことによる不具合を防止させることができる。
第11発明の空気調和装置では、機器の信頼性を維持したままで磁界レベル増加条件の判断を行うことが可能になる。
第12発明の空気調和装置では、応答性を向上させた制御を行うことが可能になる。
本発明の一実施形態にかかる空気調和装置の冷媒回路図である。 室外機の正面側を含む外観斜視図である。 室外機の内部配置構成斜視図である。 室外機の内部配置構成の背面側を含む外観斜視図である。 室外機の機械室の内部構造を示す全体前方斜視図である。 室外機の機械室の内部構造を示す斜視図である。 室外機の底板と室外熱交換器との斜視図である。 室外機の送風機構を取り除いた状態での平面図である。 室外機の底板とホットガスバイパス回路との配置関係を示す平面図である。 電磁誘導加熱ユニットの外観斜視図である。 電磁誘導加熱ユニットから遮蔽カバーを取り除いた状態を示す外観斜視図である。 電磁誘導サーミスタの外観斜視図である。 ヒューズの外観斜視図である。 電磁誘導サーミスタおよびヒューズの取付状態を示す概略断面図である。 電磁誘導加熱ユニットの断面構成図である。 遮蔽カバーを設けた状態で生じる磁束の様子を示す図である。 電磁誘導加熱制御のタイムチャートを示す図である。 流動条件判定処理のフローチャートを示す図である。 センサ外れ検知処理のフローチャートを示す図である。 急速高圧化処理のフローチャートを示す図である。 定常出力処理のフローチャートを示す図である。 センサ外れ検知処理の際に比較する電磁誘導サーミスタの検知時点のバリエーションを示す図である。 他の実施形態(D)にかかる電磁誘導サーミスタの取付位置を示す図である。 他の実施形態(H)の冷媒配管の説明図である。 他の実施形態(I)の冷媒配管の説明図である。 他の実施形態(J)のコイルと冷媒配管との配置例を示す図である。 他の実施形態(J)のボビン蓋の配置例を示す図である。 他の実施形態(J)のフェライトケースの配置例を示す図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態における電磁誘導加熱ユニット6を備えた空気調和装置1を例に挙げて説明する。
<1−1>空気調和装置1
図1に、空気調和装置1の冷媒回路10を示す冷媒回路図を示す。
空気調和装置1は、熱源側装置としての室外機2と、利用側装置としての室内機4とが冷媒配管によって接続されて、利用側装置が配置された空間の空気調和を行うものであって、圧縮機21、四路切換弁22、室外熱交換器23、室外電動膨張弁24、アキュームレータ25、室外ファン26、室内熱交換器41、室内ファン42、ホットガスバイパス弁27、キャピラリーチューブ28および電磁誘導加熱ユニット6等を備えている。
圧縮機21、四路切換弁22、室外熱交換器23、室外電動膨張弁24、アキュームレータ25、室外ファン26、ホットガスバイパス弁27、キャピラリーチューブ28および電磁誘導加熱ユニット6は、室外機2内に収容されている。室内熱交換器41および室内ファン42は、室内機4内に収容されている。
冷媒回路10は、吐出管A、室内側ガス管B、室内側液管C、室外側液管D、室外側ガス管E、アキューム管F、吸入管G、ホットガスバイパス回路H、分岐配管Kおよび合流配管Jを有している。室内側ガス管Bおよび室外側ガス管Eは、ガス状態の冷媒が多く通過するものではあるが、通過する冷媒をガス冷媒に限定しているものではない。室内側液管Cおよび室外側液管Dは、液状態の冷媒が多く通過するものではあるが、通過する冷媒を液冷媒に限定しているものではない。
吐出管Aは、圧縮機21と四路切換弁22とを接続している。
室内側ガス管Bは、四路切換弁22と室内熱交換器41とを接続している。この室内側ガス管Bの途中には、通過する冷媒の圧力を検知する圧力センサ29aが設けられている。
室内側液管Cは、室内熱交換器41と室外電動膨張弁24とを接続している。
室外側液管Dは、室外電動膨張弁24と室外熱交換器23とを接続している。
室外側ガス管Eは、室外熱交換器23と四路切換弁22とを接続している。
アキューム管Fは、四路切換弁22とアキュームレータ25とを接続しており、室外機2の設置状態で鉛直方向に伸びている。アキューム管Fの一部に対して、電磁誘導加熱ユニット6が取り付けられている。アキューム管Fのうち、少なくとも後述するコイル68によって周囲を覆われている発熱部分は、内側に冷媒を流している銅管F1の周囲を覆うように設けられた磁性体管F2によって構成されている(図15参照)。この磁性体管F2は、SUS(Stainless Used Steel:ステンレス鋼)430によって構成されている。このSUS430は、強磁性体材料であって、磁界に置かれると渦電流を生じつつ、自己の電気抵抗によって生ずるジュール熱により発熱する。冷媒回路10を構成する配管のうち磁性体管F2以外の部分は、銅管で構成されている。なお、上記銅管の周囲を覆う管の材質はSUS430に限定されるものではなく、例えば、鉄、銅、アルミ、クロム、ニッケル等の導体およびこれらの群から選ばれる少なくとも2種以上の金属を含有する合金等とすることができる。また、磁性体材料としては、例えば、フェライト系、マルテンサイト系、オーステナイト系の3種およびこれらの種類を組み合わせたものが例として挙げられるが、強磁性体であって電気抵抗が比較的高いものであり使用温度範囲よりもキュリー温度が高い材料が好ましい。なお、ここでのアキューム管Fは、より多くの電力が必要とされるが、磁性体および磁性体を含有する材料を備えていなくてもよく、誘導加熱が行われる対象となる材質を含有するものであってもよい。なお、磁性体材料は、例えば、アキューム管Fのすべてを構成していてもよいし、アキューム管Fの内側表面のみに形成されていてもよく、アキューム管F配管を構成する材料中に含有されることで存在していてもよい。このように電磁誘導加熱を行うことで、アキューム管Fを電磁誘導によって加熱させることができ、アキュームレータ25を介して圧縮機21に吸入される冷媒を暖めることができる。これにより、空気調和装置1の暖房能力を向上させることができる。また、例えば、暖房運転の起動時においては、圧縮機21が十分に暖まっていない場合であっても、電磁誘導加熱ユニット6による迅速な加熱によって起動時の能力不足を補うことができる。さらに、四路切換弁22を冷房運転用の状態に切り換えて、室外熱交換器23等に付着した霜を除去するデフロスト運転を行う場合には、電磁誘導加熱ユニット6がアキューム管Fを迅速に加熱することで、圧縮機21は迅速に暖められた冷媒を対象として圧縮することができる。このため、圧縮機21から吐出するホットガスの温度を迅速に上げることができる。これにより、デフロスト運転によって霜を解凍させるのに必要とされる時間を短縮化させることができる。これにより、暖房運転中に適時デフロスト運転を行うことが必要となる場合であっても、できるだけ早く暖房運転に復帰させることができ、ユーザの快適性を向上させることができる。
吸入管Gは、アキュームレータ25と圧縮機21の吸入側とを接続している。
ホットガスバイパス回路Hは、吐出管Aの途中に設けられた分岐点A1と室外側液管Dの途中に設けられた分岐点D1とを接続している。ホットガスバイパス回路Hは、途中に冷媒の通過を許容する状態と許容しない状態とを切換可能なホットガスバイバス弁27が配置されている。なお、ホットガスバイパス回路Hは、ホットガスバイバス弁27と分岐点D1との間に、通過する冷媒圧力を下げるキャピラリーチューブ28が設けられている。このキャピラリーチューブ28は、暖房運転時の室外電動膨張弁24による冷媒圧力の低下後の圧力に近づけることができるため、ホットガスバイパス回路Hを通じた室外側液管Dへのホットガスの供給による室外側液管Dの冷媒圧力上昇を抑えることができる。
分岐配管Kは、室外熱交換器23の一部を構成しており、熱交換を行うための有効表面積を増大させるために、室外熱交換器23のガス側出入口23eから伸びる冷媒配管が後述する分岐合流点23kで複数本に分岐した配管である。この分岐配管Kは、分岐合流点23kから合流分岐点23jまでそれぞれ独立して延びている第1分岐配管K1、第2分岐配管K2および第3分岐配管K3を有しており、これらの各分岐配管K1、K2、K3は合流分岐点23jで合流している。なお、合流配管J側から見ると、合流分岐点23jで分岐して分岐配管Kが延びている。
合流配管Jは、室外熱交換器23の一部を構成しており、合流分岐点23jから室外熱交換器23の液側出入口23dまで伸びている配管である。合流配管Jは、冷房運転時に室外熱交換器23から流れ出る冷媒の過冷却度を統一させることができるとともに、暖房運転時に室外熱交換器23の下端近傍に着霜した氷を解凍させることができる。合流配管Jは、各分岐配管K1、K2、K3の断面積の略3倍の断面積を有しており、通過冷媒量が、各分岐配管K1、K2、K3の略3倍になっている。
四路切換弁22は、冷房運転サイクルと暖房運転サイクルとを切換可能である。図1では、暖房運転を行う際の接続状態を実線で示し、冷房運転を行う際の接続状態を点線で示している。暖房運転時には、室内熱交換器41が冷媒の冷却器として、室外熱交換器23が冷媒の加熱器として機能する。冷房運転時には、室外熱交換器23が冷媒の冷却器として、室内熱交換器41が冷媒の加熱器として機能する。
室外熱交換器23は、ガス側出入口23e、液側出入口23d、分岐合流点23k、合流分岐点23j、分岐配管K、合流配管Jおよび熱交フィン23zを有している。ガス側出入口23eは、室外熱交換器23の室外側ガス管E側の端部に位置しており、室外側ガス管Eと接続される。液側出入口23dは、室外熱交換器23の室外側液管D側の端部に位置しており、室外側液管Dと接続される。分岐合流点23kは、ガス側出入口23eから伸びる配管を分岐させており、流れる冷媒の方向に応じて冷媒を分岐もしくは合流させることができる。分岐配管Kは、分岐合流点23kにおける各分岐部分から複数本伸びている。合流分岐点23jは、分岐配管Kを合流させており、流れる冷媒の方向に応じて冷媒を合流もしくは分岐させることができる。合流配管Jは、合流分岐点23jから液側出入口23dまで伸びている。熱交フィン23zは、板状のアルミフィンが板厚方向に複数枚並んで、所定の間隔で配置されて構成されている。分岐配管Kおよび合流配管Jは、いずれも、熱交フィン23zを共通の貫通対象としている。具体的には、分岐配管Kおよび合流配管Jは、共通の熱交フィン23zの異なる部分で板圧方向に貫通して配置されている。この室外熱交換器23に対して、室外ファン26の空気流れ方向風下側には、室外の気温を検知する室外気温センサ29bが設けられている。また、室外熱交換器23には、分岐配管空気調和装置を流れる冷媒温度を検知する室外熱交温度センサ29cが設けられている。
室内機4内には、室内温度を検知する室内温度センサ43が設けられている。また、室内熱交換器41には、室外伝導膨張弁24が接続されている室内側液管C側の冷媒温度を検知する室内熱交温度センサ44が設けられている。
室外機2内に配置される機器を制御する室外制御部12と、室内機4内に配置されている機器を制御する室内制御部13とが、通信線11aによって接続されることで、制御部11を構成している。この制御部11は、空気調和装置1を対象とした種々の制御を行う。
また、室外制御部12には、各種制御を行う際に経過時間をカウントするタイマ95が設けられている。
なお、制御部11には、ユーザからの設定入力を受け付けるコントローラ90が接続されている。
<1−2>室外機2
図2に、室外機2の正面側の外観斜視図を示す。図3に、室外熱交換器23および室外ファン26との位置関係についての斜視図を示す。図4に、室外熱交換器23の背面側の斜視図を示す。
室外機2は、天板2a、底板2b、フロントパネル2c、左側面パネル2d、右側面パネル2fおよび背面パネル2eによって構成される略直方体形状の室外機ケーシングによって外表面を構成している。
室外機2は、室外熱交換器23および室外ファン26等が配置されており左側面パネル2d側である送風機室と、圧縮機21や電磁誘導加熱ユニット6が配置されており右側面パネル2f側である機械室と、に仕切り板2hを介して区切られている。また、室外機2は、底板2bに対して螺着されることで固定され、室外機2の最下端部を右側と左側において構成する室外機支持台2gを有している。なお、電磁誘導加熱ユニット6は、機械室のうちの左側面パネル2dおよび天板2aの近傍である上方の位置に配置されている。ここで、上述した室外熱交換器23の熱交フィン23zは、略水平方向に板厚方向が向くようにしつつ、板厚方向に複数並んで配置されている。合流配管Jは、室外熱交換器23の熱交フィン23zのうち最も下の部分において、熱交フィン23zを厚み方向に貫通することで配置されている。ホットガスバイパス回路Hは、室外ファン26および室外熱交換器23の下方を沿うように配置されている。
<1−3>室外機2の内部構造
図5に、室外機2の機械室の内部構造を示す全体前方斜視図を示す。図6に、室外機2の機械室の内部構造を示す斜視図を示す。図7に、室外熱交換器23と底板2bとの配置関係についての斜視図を示す。
室外機2の仕切り板2hは、室外熱交換器23および室外ファン26等が配置されている送風機室と、電磁誘導加熱ユニット6、圧縮機21およびアキュームレータ25等が配置されている機械室と、を区切るように前方から後方に向けて上端から下端に掛けて仕切っている。圧縮機21およびアキュームレータ25は、室外機2の機械室の下方の空間に配置されている。そして、電磁誘導加熱ユニット6、四路切換弁22および室外制御部12は、室外機2の機械室の上方の空間であって、圧縮機21やアキュームレータ25等の上の空間に配置されている。室外機2を構成する機能要素であって機械室に配置されている圧縮機21、四路切換弁22、室外熱交換器23、室外電動膨張弁24、アキュームレータ25、ホットガスバイパス弁27、キャピラリーチューブ28および電磁誘導加熱ユニット6は、図1において示した冷媒回路10による冷凍サイクルを実行するように、吐出管A、室内側ガス管B、室外側液管D、室外側ガス管E、アキューム管F、ホットガスバイパス回路H等を介して接続されている。ここで、ホットガスバイパス回路Hは、後述するように、第1バイパス部分H1〜第9バイパス部分H9の、9つの部分が繋がって構成されており、ホットガスバイパス回路Hに冷媒が流れる際は、第1バイパス部分H1から順番に第9バイパス部分H9に向かう方向に流れる。
<1−4>合流配管Jおよび分岐配管K
図7に示す合流配管Jは、上述したように、断面積が、第1分岐配管K1、第2分岐配管K2および第3分岐配管K3の各配管の断面積相当の面積を有しているため、室外熱交換器23のうち、第1分岐配管K1、第2分岐配管K2および第3分岐配管K3の部分では、合流配管Jよりも熱交換有効表面積を増大させることができている。また、合流配管Jの部分には、第1分岐配管K1、第2分岐配管K2および第3分岐配管K3の部分と比較して、大量の冷媒がまとまって集中的に流れているため、室外熱交換器23の下方における氷の成長をより効果的に抑制させることができている。ここで、合流配管Jは、図7に示すように、第1合流配管部分J1、第2合流配管部分J2、第3合流配管部分J3および第4合流配管部分J4が互いに接続されることで構成されている。そして、室外熱交換器23のうち分岐配管Kを流れてきた冷媒は、合流分岐点23jにおいて合流され、冷媒回路10における冷媒の流れを1つにまとめられた状態で、室外熱交換器23の最下端部分を一往復するように配置されている。ここで、第1合流配管部分J1は、合流分岐点23jから室外熱交換器23の最縁部に配置された熱交フィン23zまで延びている。第2合流配管部分J2は、第1合流配管部分J1の端部から複数枚の熱交フィン23zを貫通するように延びている。また、第4合流配管部分J4は、第2合流配管部分J2と同様に、複数枚の熱交フィン23zを貫通するように延びている。第3合流配管部分J3は、第2合流配管部分J2と第4合流配管部分J4とを室外熱交換器23の端部において接続するU字管である。冷房運転時には、冷媒回路10における冷媒の流れは、分岐配管Kにおいて複数に分かれている流れを合流配管Jが1つにまとめることになるため、たとえ分岐配管Kを流れる冷媒の合流分岐点23jの直前部分における過冷却度が分岐配管Kを構成する個々の配管を流れる冷媒毎に異なっていたとしても、合流配管Jにおいて冷媒流れを1つにできることため、室外熱交換器23の出口の過冷却度を整えることができる。そして、暖房運転時おいてデフロスト運転をする場合には、ホットガスバイパス弁27を開けて、圧縮機21から吐出した温度の高い冷媒を、室外熱交換器23の他の部分より先に、室外熱交換器23の下端に設けられている合流配管Jに供給することができる。このため、室外熱交換器23の下方近傍に着霜した氷を効果的に解凍させることができる。
<1−5>ホットガスバイパス回路H
図8に、室外機2の送風機構を取り除いた状態での平面図を示す。図9に、室外機2の底板とホットガスバイパス回路Hとの配置関係について平面図で示す。
ホットガスバイパス回路Hは、図8および図9に示すように、第1バイパス部分H1〜第8バイパス部分H8を有している。ここで、ホットガスバイパス回路Hは、吐出管Aから分岐点A1で分岐してホットガスバイパス弁27まで延びており、このホットガスバイパス弁27からさらに延びる部分が第1バイパス部分H1である。第2バイパス部分H2は、第1バイパス部分H1の端部から、背面側近傍において送風機室側に延びている。第3バイパス部分H3は、第2バイパス部分H2の端部から、正面側に向けて延びている。第4バイパス部分H4は、第3バイパス部分H3の端部から、機械室側とは反対側である左側に向けて延びている。第5バイパス部分H5は、第4バイパス部分H4の端部から、背面側に向けて、室外機ケーシングの背面パネル2eとの間に間隔が確保できる部分まで延びている。第6バイパス部分H6は、第5バイパス部分H5の端部から、機械室側である右側であってかつ背面側に向けて延びている。第7バイパス部分H7は、第6バイパス部分H6の端部から、機械室側である右側に向けて送風機室内を延びている。第8バイパス部分H8は、第7バイパス部分H7の端部から、機械室内を延びている。第9バイパス部分H9は、第8バイパス部分H8の端部から、キャピラリーチューブ28に至るまで延びている。このホットガスバイパス回路Hは、上述したように、ホットガスバイパス弁27が開けられた状態で、第1バイパス部分H1から順番に、第9バイパス部分H9に向けて冷媒を流していく。このため、圧縮機21から延びている吐出管Aの分岐点A1で分岐する冷媒は、第9バイパス部分H9を流れる冷媒よりも先に、第1バイパス部分H1側を流れる。このため、ホットガスバイパス回路Hを流れる冷媒は、全体として見ると、第4バイパス部分H4を流れた後の冷媒が第5〜第8バイパス部分H8へと流れていくため、第4バイパス部分H4を流れる冷媒温度のほうが、第5〜第8バイパス部分H8を流れる冷媒温度よりも高温となりやすい流れ方向を採用している。
このように、ホットガスバイパス回路Hは、室外機ケーシングの底板2bのうち、室外ファン26の下方および室外熱交換器23の下方の部分近傍を通過するように配置されている。このため、ヒータ等の別熱源を利用することなく、ホットガスバイパス回路Hが通過する部分近傍を、圧縮機21の吐出管Aから分岐して供給される高温冷媒によって暖めることができる。よって、底板2bの上側が雨水や室外熱交換器23において生じたドレン水によって濡れることがあっても、底板2bのうち室外ファン26の下方および室外熱交換器23の下方において氷が成長してしまうことを抑制することができる。これにより、室外ファン26の駆動が氷によって妨げられる状況や室外熱交換器23の表面が氷で覆われて熱交換効率が低減してしまう状況を回避することができている。また、ホットガスバイパス回路Hは、吐出管Aの分岐点A1で分岐した後、室外熱交換器23の下を通過する前に、室外ファン26の下を通過するように配置されている。このため、室外ファン26の下方における氷の成長をより優先的に防止することができる。
<1−6>電磁誘導加熱ユニット6
図10に、アキューム管Fに取り付けられた電磁誘導加熱ユニット6概略斜視図を示す。図11に、電磁誘導加熱ユニット6から遮蔽カバー75を取り除いた状態の外観斜視図を示す。図12に、アキューム管Fに取り付けられた電磁誘導加熱ユニット6の断面図を示す。
電磁誘導加熱ユニット6は、アキューム管Fのうち発熱部分である磁性体管F2を径方向外側から覆うように配置されており、電磁誘導加熱によって磁性体管F2を発熱させる。このアキューム管Fの発熱部分は、内側の銅管F1と外側の磁性体管F2とを有する二重管構造となっている。
電磁誘導加熱ユニット6は、第1六角ナット61、第2六角ナット66、第1ボビン蓋63、第2ボビン蓋64、ボビン本体65、第1フェライトケース71、第2フェライトケース72、第3フェライトケース73、第4フェライトケース74、第1フェライト98、第2フェライト99、コイル68、遮蔽カバー75、電磁誘導サーミスタ14およびヒューズ15等を備えている。
第1六角ナット61および第2六角ナット66は、樹脂製であって、図示しないC型リングを用いて、電磁誘導加熱ユニット6とアキューム管Fとの固定状態を安定させる。第1ボビン蓋63および第2ボビン蓋64は、樹脂製であって、アキューム管Fをそれぞれ上端位置および下端位置において径方向外側から覆っている。この第1ボビン蓋63および第2ボビン蓋64は、後述する第1〜第4フェライトケース71〜74をネジ69を介して螺着させるための、ネジ69用の螺着孔を4つ有している。さらに、第2ボビン蓋64は、図12に示す電磁誘導サーミスタ14を差し込んで、磁性体管F2の外表面に取り付けるための電磁誘導サーミスタ差し込み開口64fを有している。また、第2ボビン蓋64は、図13に示すヒューズ15を差し込んで、磁性体管F2の外表面に取り付けるためのヒューズ差し込み開口64eを有している。電磁誘導サーミスタ14は、図12に示すように、電磁誘導サーミスタ検知部14a、外側突起14b、側面突起14cおよび電磁誘導サーミスタ検知部14aの検知結果を信号にして制御部11まで伝える電磁誘導サーミスタ配線14dを有している。電磁誘導サーミスタ検知部14aは、アキューム管Fの外表面の湾曲形状に沿うような形状を有しており、実質的な接触面積を有している。ヒューズ15は、図16に示すように、ヒューズ検知部15a、非対称形状15bおよびヒューズ検知部15aの検知結果を信号にして制御部11まで伝えるヒューズ配線15dを有している。ヒューズ15から所定制限温度を超えた温度検知の知らせを受けた制御部11は、コイル68への電力供給を停止させる制御を行って、機器の熱損傷を回避させる。ボビン本体65は、樹脂製であって、コイル68が巻き付けられる。コイル68は、ボビン本体65の外側においてアキューム管Fの延びる方向を軸方向として螺旋状に巻き付けられている。コイル68は、図示しない制御用プリント基板18に接続されており、高周波電流の供給を受ける。制御用プリント基板は、制御部11によって出力制御される。図14に示すように、ボビン本体65と第2ボビン蓋64とが勘合している状態で、電磁誘導サーミスタ14およびヒューズ15が取り付けられる。ここで、電磁誘導サーミスタ14の取り付け状態では、板バネ16によって磁性体管F2の径方向内側に押されることで、磁性体管F2の外表面との良好な圧接状態を維持している。また、ヒューズ15の取り付け状態も同様に、板バネ17によって磁性体管F2の径方向内側に押されることで、磁性体管F2の外表面との良好な圧接状態を維持している。このように、電磁誘導サーミスタ14およびヒューズ15がアキューム管Fの外表面との密着性を良好に保たれているために、応答性を向上させ、電磁誘導加熱による急激な温度変化も迅速に検出できるようにしている。第1フェライトケース71は、第1ボビン蓋63と第2ボビン蓋64とをアキューム管Fの延びている方向から挟み込み、ネジ69によって螺着固定されている。第1フェライトケース71〜第4フェライトケース74は、透磁率の高い素材であるフェライトによって構成された第1フェライト98および第2フェライト99を収容している。第1フェライト98および第2フェライト99は、図15のアキューム管Fおよび電磁誘導加熱ユニット6の断面図および図16の磁束説明図において示すように、コイル68によって生じる磁界を取りこんで磁束の通り道を形成することで、磁界が外部に漏れ出しにくいようにしている。遮蔽カバー75は、電磁誘導加熱ユニット6の最外周部分に配置されており、第1フェライト98および第2フェライト99だけでは呼び込みきれない磁束を集める。この遮蔽カバー75の外側にはほとんど漏れ磁束が生じず、磁束の発生場所について自決することができている。
<1−7>電磁誘導加熱制御
上述した電磁誘導加熱ユニット6は、冷凍サイクルを暖房運転させる場合に暖房運転を開始させる起動時、暖房能力補助時、および、デフロスト運転を行う時にアキューム管Fの磁性体管F2を発熱させる制御を行う。
以下、起動時に関する説明を行う。
コントローラ90に対してユーザから暖房運転指示が入力された場合に、制御部11は、暖房運転を開始させる。暖房運転が開始されると、制御部11は、圧縮機21が起動した後であって圧力センサ29aが検知する圧力が39kg/cm2まで上昇するのを待って、室内ファン42を駆動させる。これにより、室内熱交換器41を通過する冷媒が暖まっていない段階で、暖まっていない室内に空気流れを生じさせてしまうことによるユーザの不快感を防止している。ここで、圧縮機21が起動して圧力センサ29aが検知する圧力が39kg/cm2まで上昇するまでの時間を短くするために、電磁誘導加熱ユニット6を用いた電磁誘導加熱を行う。この電磁誘導加熱では、アキューム管Fの温度が急上昇するため、電磁誘導加熱を開始させる前に、電磁誘導加熱を開始してよい状況になったか否かを判定する制御を制御部11が行う。このような判定として、図17のタイムチャートに示すように、流動条件判定処理と、センサ外れ検知処理と、急速高圧化処理等がある。
<1−8>流動条件判定処理
電磁誘導加熱を行う際に、アキューム管Fに冷媒が流れていない状況では、加熱負荷は、アキューム管Fのうち電磁誘導加熱ユニット6が取り付けられている部分に滞留している冷媒だけになってしまう。このようにアキューム管Fに冷媒が流れていない状況で、電磁誘導加熱ユニット6による電磁誘導加熱を行ってしまうと、アキューム管Fの温度が冷凍機油を劣化させてしまうほどに異常上昇してしまう。また、電磁誘導加熱ユニット6自体も温度が上昇してしまい、機器の信頼性を低下させてしまう。このため、ここでは、このようにアキューム管Fに冷媒が流れていない状況で電磁誘導加熱ユニット6による電磁誘導加熱が行われることが無いように、電磁誘導加熱を開始する前の段階でアキューム管Fに冷媒が流れていることを確認する流動条件判定処理を行う。
流動条件判定処理では、図18のフローチャートに示すように、以下の各処理が行われる。
ステップS11では、制御部11は、コントローラ90が、ユーザから、冷房運転ではなく、暖房運転の指令を受け付けたか否か判断する。電磁誘導加熱ユニット6による冷媒加熱は、暖房運転が行われる環境下で必要になるため、このような判断を行う。
ステップS12では、制御部11は、圧縮機21の起動を開始させ、圧縮機21の周波数を徐々に上げていく。
ステップS13では、制御部11は、圧縮機21の周波数が所定最低周波数Qminに到達したか否かを判断し、到達していると判断した場合には、ステップS14に以降する。
ステップS14では、制御部11は、流動条件判定処理を開始して、圧縮機21の周波数が所定最低周波数Qminに到達した時(図17の点a参照)の電磁誘導サーミスタ14の検出温度データおよび室外熱交温度センサ29cの検知温度データを格納し、タイマ95による流動検知時間のカウントを開始する。この圧縮機21の周波数が所定最低周波数Qminに達していない状態では、アキューム管Fおよび室外熱交換器23を流れる冷媒は、気液二相状態であって飽和温度で一定温度に保たれているため、電磁誘導サーミスタ14および室外熱交温度センサ29cが検知する温度は、飽和温度で一定であり、変化しない。しかし、しばらくして圧縮機21の周波数が上昇していき、室外熱交換器23内およびアキューム管F内の冷媒圧力がさらに低下していき、飽和温度が低下し始めることで、電磁誘導サーミスタ14および室外熱交温度センサ29cが検知する温度も低下し始める。なお、ここでは、圧縮機21の吸入側に対して、室外熱交換器23の方が、アキューム管Fよりも下流側に存在しているため、アキューム管Fを通過する冷媒の温度が下がり始めるタイミングよりも、室外熱交換器23を通過している冷媒温度が低下し始めるタイミングのほうが早い(図17の点bおよび点c参照)。
ステップS15では、制御部11は、タイマ95のカウント開始から10秒間の流動検知時間が経過したか否かを判断し、流動検知時間が経過していた場合にはステップS16に移行する。他方、流動検知時間が未だ経過していない場合は、ステップS15を繰り返す。
ステップS16では、制御部11は、流動検知時間が経過したときの、室外熱交換器23内およびアキューム管F内の冷媒温度が低下した状態での、電磁誘導サーミスタ14の検出温度データおよび室外熱交温度センサ29cの検知温度データを取得し、ステップS17に移行する。
ステップS17では、制御部11は、ステップS16で取得した電磁誘導サーミスタ14の検出温度が、ステップS14で格納した電磁誘導サーミスタ14の検出温度データよりも3℃以上低下しているか否か、および、ステップS16で取得した室外熱交温度センサ29cの検知温度が、ステップS14で格納した室外熱交温度センサ29cの検知温度データよりも3℃以上低下しているか否かを判断する。すなわち、流動検知時間中に冷媒温度の低下を検出できたか否かを判断する。ここで、電磁誘導サーミスタ14の検出温度または室外熱交温度センサ29cの検知温度のいずれか一方が3℃以上低下している場合には、アキューム管Fに冷媒が流れている状態であり、冷媒の流動が確保された状態にあると判断して流動条件判定処理を終了し、電磁誘導加熱ユニット6の出力を最大限利用する起動時の急速高圧化処理、もしくは、センサ外れ検知処理等に移行する。
他方、電磁誘導サーミスタ14の検出温度または室外熱交温度センサ29cの検知温度のいずれもが3℃以上低下していない場合には、ステップS18に移行する。
ステップS18では、制御部11は、アキューム管Fを流れている冷媒量が電磁誘導加熱ユニット6による誘導加熱を行うには不十分であるとして、制御部11が、コントローラ90の表示画面に流動異常表示を出力する。
<1−9>センサ外れ検知処理
センサ外れ検知処理は、電磁誘導サーミスタ14がアキューム管Fに取り付けられて空気調和装置1の据え付けが終了した後(据え付けが終了した後、電磁誘導加熱ユニット6に電力を供給しているブレーカが落ちた後も含む)であって、初めて暖房運転が開始される際に行う、電磁誘導サーミスタ14の取付状態を確認するための処理である。具体的には、上述の流動条件判定処理においてアキューム管F内の冷媒の流動量が確保されていると判断された後であって、かつ、電磁誘導加熱ユニット6をの出力を最大限にして利用する起動時の急速高圧化処理を行う前に、制御部11が、センサ外れ検知処理を行う。
空気調和装置1の搬入作業時には、予期しない振動等が加わることで電磁誘導サーミスタ14の取付状態が不安定になったり外れてしまったりすることがあり、搬入して初めて電磁誘導加熱ユニット6を稼働させる場合には、特に、その信頼性が求められ、搬入して初めての電磁誘導加熱ユニット6の稼働が適正に行われた場合には、その後の稼働も安定して行われることがある程度予測できる。このため、上述のタイミングでセンサ外れ検知処理が行われる。
センサ外れ検知処理では、図19のフローチャートに示すように、以下の各処理が行われる。
ステップS21では、制御部11は、流動条件判定処理によって確認されたアキューム管Fでの冷媒流動量もしくはそれ以上の冷媒流動量を確保しつつ、流動検知時間が終了した時点(=センサ外れ検知時間の開始時点)での電磁誘導サーミスタ14の検知温度データ(図17の点d参照)を格納しつつ、電磁誘導加熱ユニット6のコイル68に電力供給を開始する。ここでの電磁誘導加熱ユニット6のコイル68に対する電力の供給は、所定の最大供給電力Mmax(2kW)よりも小さな出力である50%の出力の外れ検知供給電力M1(1kW)で、センサ外れ検知時間としての20秒間だけ行われる。この段階では、未だ電磁誘導サーミスタ14の取付状態が良好であることが確認されていない段階であるため、アキューム管Fが異常な温度上昇をしているにもかかわらず、電磁誘導サーミスタ14がこの異常な温度上昇を検出できないことによってヒューズ15を損傷してしまったり、電磁誘導加熱ユニット6の樹脂製の部材を溶かしてしまったりすることが無いように、出力を50%に抑えている。また、同時に、電磁誘導加熱ユニット6による連続加熱時間が最大連続出力時間の10分を超えることが無いように予め設定しているため、制御部11は、電磁誘導加熱ユニット6による出力を継続している間の経過時間をタイマ95によってカウントし始める。なお、電磁誘導加熱ユニット6のコイル68に対する電力の供給と、コイル68が周囲に生じさせる磁界の大きさとは相関関係がある値である。
ステップS22では、制御部11は、センサ外れ検知時間が終了したか否か判断する。センサ外れ検知時間が終了している場合には、ステップS23に移行する。他方、センサ外れ検知時間が未だ終了していない場合には、ステップS22を繰り返す。
ステップS23では、制御部11は、センサ外れ検知時間が終了した時点での電磁誘導サーミスタ14の検出温度を取得し(図17の点e参照)、ステップS24に移行する。
ステップS24では、制御部11は、ステップS23で取得したセンサ外れ検知時間が終了した時点での電磁誘導サーミスタ14の検出温度が、ステップS21で格納したセンサ外れ検知時間の開始時点での電磁誘導サーミスタ14の検出温度データよりも10℃以上上昇しているか否かを判断する。すなわち、センサ外れ検知時間中に電磁誘導加熱ユニット6による誘導加熱によって冷媒温度が10℃以上上昇しているか否かを判断する。ここで、電磁誘導サーミスタ14の検出温度が10℃以上上昇している場合には、電磁誘導サーミスタ14のアキューム管Fに対する取付状態が良好であること、および、電磁誘導加熱ユニット6による誘導加熱でアキューム管Fが適切に暖められていることを確認できたと判断してセンサ外れ検知処理を終了し、電磁誘導加熱ユニット6の出力を最大限利用する起動時の急速高圧化処理に移行する。他方、電磁誘導サーミスタ14の検出温度が10℃以上上昇していない場合には、ステップS25に移行する。
ステップS25では、制御部11は、センサ外れリトライ処理の回数をカウントする。リトライ回数が10回未満である場合にはステップS26に移行し、リトライ回数が10回を超えている場合にはステップS26に移行することなくステップS27に移行する。
ステップS26では、制御部11は、センサ外れリトライ処理を実行する。ここでは、さらに30秒経過した時点での電磁誘導サーミスタ14の検知温度データ(図17には示していない)を格納しつつ、電磁誘導加熱ユニット6のコイル68に外れ検知供給電力M1での電力供給を20秒間行い、ステップS22、23同様の処理を行い、電磁誘導サーミスタ14の検出温度が10℃以上上昇している場合にはセンサ外れ検知処理を終了し、電磁誘導加熱ユニット6の出力を最大限利用する起動時の急速高圧化処理に移行する。他方、電磁誘導サーミスタ14の検出温度が10℃以上上昇していない場合には、ステップS25に戻る。
ステップS27では、制御部11は、電磁誘導サーミスタ14のアキューム管Fに対する取付状態が不安定もしくは良好でないと判断して、コントローラ90の表示画面にセンサ外れ異常表示を出力する。
<1−10>急速高圧化処理
流動条件判定処理と、センサ外れ検知処理とを終えて、アキューム管Fにおける十分な冷媒の流動が確保され、電磁誘導サーミスタ14のアキューム管Fに対する取付状態が良好であること、および、電磁誘導加熱ユニット6による誘導加熱でアキューム管Fが適切に暖められていることを確認した状態で、制御部11は、急速高圧化処理を開始する。
ここでは、電磁誘導加熱ユニット6による誘導加熱を、高い出力で行ったとしても、アキューム管Fを異常温度上昇させることがないことが確認されているため、空気調和装置1の信頼性を向上できている。
急速高圧化処理では、図20のフローチャートに示すように、以下の各処理が行われる。
ステップS31では、制御部11は、電磁誘導加熱ユニット6のコイル68に対する電力の供給を、上述のセンサ外れ検知処理のときのように50%に出力制限した外れ検知供給電力M1とすることなく、所定の最大供給電力Mmax(2kW)とする。ここでの電磁誘導加熱ユニット6による出力は、圧力センサ29aが、所定の目標高圧圧力Phに達するまで継続して行う。
この空気調和装置1の冷凍サイクルにおける高圧異常上昇を防止させるために、圧力センサ29aが異常高圧圧力Prを検知した場合に、制御部11は、圧縮機21を強制的に停止する。この急速高圧処理の際の目標高圧圧力Phは、この異常高圧圧力Prよりも小さな圧力値である別個の閾値として設けられている。
ステップS32では、制御部11は、センサ外れ検知処理のステップS21でカウントを開始した電磁誘導加熱ユニット6の最大連続出力時間の10分を経過しているか否かを判断する。ここで、最大連続出力時間を経過していない場合には、ステップS33に以降する。他方、最大連続出力時間を経過している場合には、ステップS34に以降する。
ステップS33では、制御部11は、圧力センサ29aの検知圧力が目標高圧圧力Phに達したか否か判断する。ここで、目標高圧圧力Phに達している場合には、ステップS34に移行する。他方、ここで、目標高圧圧力Phに達していない場合には、ステップS32を繰り返す。
ステップS34では、制御部11は、室内ファン42の駆動を開始させ、急速高圧化処理を終え、定常出力処理に移行する。
ここでは、ステップS33からステップS34に以降された場合には、ユーザに対して十分に暖かい調和空気を提供できる状態になった状況で室内ファン42が稼働し始める。ステップS34からステップS34に以降した場合には、ユーザに対して十分な暖かい調和空気を提供できる状態に至っていないが、ある程度の暖かい調和空気を提供できる状態であって暖房運転開始からの経過時間が長くなりすぎない範囲で温風の提供を開始させることができるようになる。
<1−11>定常出力処理
定常出力処理では、外れ検知供給電力M1(1kW)以上であって最大供給電力Mmax(2kW)以下の出力である定常供給電力M2(1.4kW)を固定出力値として、電磁誘導サーミスタ14の検知温度が起動時目標アキューム管温度である80℃で位置されるように、電磁誘導加熱ユニット6の電力供給頻度をPI制御する。
定常出力処理では、図21のフローチャートに示すように、以下の各処理が行われる。
ステップS41では、制御部11は、電磁誘導サーミスタ14の検知温度を格納し、ステップS42に移行する。
ステップS42では、制御部11は、ステップS41で格納した電磁誘導サーミスタ14の検知温度を、起動時目標アキューム管温度の80℃と比較して、電磁誘導サーミスタ14の検知温度が、起動時目標アキューム管温度の80℃よりも所定温度だけ低い所定維持温度以下となったか否かを判断する。所定維持温度以下となっている場合には、ステップS43に移行する。所定維持温度以下になっていない場合には、ステップS41を繰り返す。
ステップS43では、制御部11は、最近の電磁誘導加熱ユニット6への電力供給を終えた時からの経過時間を把握する。
ステップS44では、制御部11は、連続して30秒間定常供給電力M2(1.4kW)で一定に保ったままで電磁誘導加熱ユニット6に電力を供給することを1セットとして、このセットの頻度を、ステップS43で把握した経過時間が長ければ長い程頻度を上げる、PI制御を行う。
<本実施形態の空気調和装置1の特徴>
空気調和装置1では、電磁誘導加熱ユニット6による最大供給電力Mmax(2kW)等の大きな出力を実行させる前に、センサ外れ検知処理を行っている。
このため、電磁誘導サーミスタ14が実際のアキューム管Fの温度を検知していない状態で、電磁誘導加熱ユニット6による出力が大きく上げられてしまう状況を回避することができ、ヒューズ15や電磁誘導加熱ユニット6の樹脂部材の溶け出しを防止することができている。
また、電磁誘導サーミスタ14がアキューム管Fに取り付けられて空気調和装置1の据え付けが終了した後(据え付けが終了した後、電磁誘導加熱ユニット6に電力を供給しているブレーカが落ちた後も含む)であっても、初めて暖房運転が開始される際にセンサ外れ検知処理が行われるため、搬入作業や据え付け作業時に電磁誘導サーミスタ14の取付状態が好ましくない状態になったとしても、電磁誘導サーミスタ14の取付状態が好ましくない状態のままで電磁誘導加熱ユニット6による出力が大きく上げられてしまうことを回避できる。
なお、電磁誘導加熱が行われる場合には、一般に、冷凍サイクルにおいて冷媒の循環状況が変化することによる温度上昇よりも、急激な温度上昇が生じやすい。これに対して、この空気調和装置1の電磁誘導加熱ユニット6では、板バネ16の弾性力によって磁性体管F2に圧接され電磁誘導サーミスタ14は、上述の電磁誘導加熱による温度変化を検出するセンサ外れ検知処理において、電磁誘導加熱による迅速な温度変化に対する応答性が良好に維持されている。このため、センサ外れ検知処理の応答性を良好にして、処理を終了させるまでに要する時間を短くすることができている。
さらに、センサ外れ検知処理が行われる前に流動条件判定処理が行われ、検知温度の低下が生じていることを確認することができている。このため、この流動条件判定処理による流動を確認した後に電磁誘導加熱ユニット6による誘導加熱を行ったとしても、誘導加熱対象部分は、冷媒の流動があることでよりいっそう温度上昇が生じるのではなく、冷媒の流動があることによって当該部分の温度上昇の程度が抑えられるようになる。この点からも、空気調和装置1の電磁誘導加熱ユニット6を用いた誘導加熱の信頼性を向上させることができている。
<他の実施形態>
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
(A)
上記実施形態では、電磁誘導加熱ユニット6が停止状態から磁界を生じさせるように変化させることに起因して電磁誘導サーミスタ14の検知温度が変化することを検出することで、電磁誘導サーミスタ14の取付状態が良好であることを確かめる場合について例に挙げて説明した。
しかし、本発明はこれに限られるものではない。
例えば、電磁誘導加熱ユニット6が磁界を発生させている状態から、磁界を発生させない状態に変化させるようにして、電磁誘導サーミスタ14の取付状態を確認するようにしてもよい。この場合には、電磁誘導サーミスタ14の検出温度が低下するという検知温度の変化によって、電磁誘導サーミスタ14の取付状態が良好であることを確かめることができる。
また、単に電磁誘導加熱ユニット6のコイル68に供給する電力を変えることで、生じさせる磁界の大きさを変更させ、これに起因する電磁誘導サーミスタ14の検出温度の変化を調べることで、電磁誘導サーミスタ14の取付状態を確認するようにしてもよい。
例えば、図22に示すように、外れ検知供給電力M1の出力を開始する時以前の時点(図22の点v参照)と、外れ検知供給電力M1の出力を開始した時より後であって外れ検知供給電力M1の出力を終える時より前の時点(図22の点x参照)と、の電磁誘導サーミスタ14の検知温度を比較してもよい。外れ検知供給電力M1の出力を開始する時以前の時点(図22の点v参照)と、外れ検知供給電力M1の出力を開始した時より後であって外れ検知供給電力M1の出力を終える時点もしくはその直後の時点(図22の点y、z参照)と、の電磁誘導サーミスタ14の検知温度を比較してもよい。外れ検知供給電力M1の出力を開始した時の直後の時点(図22の点w参照)と、外れ検知供給電力M1の出力を開始した時の直後の時点より後であって外れ検知供給電力M1の出力を終える時点より前の時点(図22の点x参照)と、の電磁誘導サーミスタ14の検知温度を比較してもよい。外れ検知供給電力M1の出力を終える時以前の時点(図22の点x参照)と、外れ検知供給電力M1の出力を終えた時より後の時点(図22の点y、z参照)と、の電磁誘導サーミスタ14の検知温度を比較してもよい。外れ検知供給電力M1の出力を終える時以後であって磁界レベルを下げる時の直後以前の時点(図22の点y参照)と、外れ検知供給電力M1の出力を終える直後より後の時点(図22の点z参照)と、の電磁誘導サーミスタ14の検知温度を比較してもよい。
(B)
上記実施形態では、アキューム管Fの外側を構成している磁性体管F2の温度を検出する電磁誘導サーミスタ14の検知温度の変化に着目して、電磁誘導サーミスタ14の取付状態が良好であるか否かを判断する場合について説明した。
しかし、本発明はこれに限られるものではない。
例えば、所定温度以上であるか所定温度以下であるかを検知するバイメタル等検出機器を用いつつ、検出機器の所定温度がセンサ外れ検知処理の前の温度と後の温度との間の値となるようにすることで、アキューム管Fの温度変化を検出するようにしてもよい。この場合には、センサ外れ検知処理を行う際の具体的な温度を検出できなくても、温度変化を検知することにより、センサの取付状態を確認することができる。
(C)
上記実施形態では、センサ外れ検知時間中に電磁誘導サーミスタ14の検出温度が10℃以上上昇している場合には、電磁誘導サーミスタ14の取付状態が良好であること、および、誘導加熱によって目的通りアキューム管Fが適切に暖められていることを確認できたと判断してセンサ外れ検知処理を終了する場合について説明した。
しかし、本発明はこれに限られるものではない。
例えば、センサ外れ検知時間として説明した20秒間の経過を待つことなく、所定温度(例えば、10℃)の温度上昇を検出した時点で電磁誘導サーミスタ14の取付状態が良好であることおよび誘導加熱によって目的通りアキューム管Fが適切に暖められていることを確認できたとしてセンサ外れ検知処理を終了するようにしてもよい。この場合には、20秒間のセンサ外れ検知時間の経過を待つまでもなく、より迅速にセンサ外れ検知処理を終えることが可能になり、ユーザへの暖かい調和空気をより早いタイミングで提供開始することが可能になる。
(D)
上記実施形態では、センサ外れ検知処理を行う場合の温度変化の検知を、電磁誘導サーミスタ14を用いて行う場合について説明した。
しかし、本発明はこれに限られるものではない。
例えば、図23に示すように、センサ外れ検知処理を行う場合の温度変化の検知は、冷媒流れ方向において、磁性体管F2を有しているアキューム管F2の下流側近傍の温度変化を検知する電磁誘導下流側サーミスタ214の検知温度を用いるようにしてもよい。電磁誘導加熱によって磁性体管F2が発熱すると、アキューム管Fを流れる冷媒も加熱される。これにより、アキューム管Fの下流側を流れる冷媒は、電磁誘導加熱を行う場合と行わない場合とで温度変化が生じうる。このため、冷媒流れ方向においてアキューム管Fの下流側近傍の電磁誘導下流側サーミスタ214の検知温度を用いた場合であっても、そのサーミスタ等が温度変化を検出した場合には取付状態が良好であることを把握でき、かつ、そのサーミスタ等が温度変化を検知しない場合には取付状態が好ましくないことを把握できるようになる。
(E)
上記実施形態では、定常出力処理では電磁誘導加熱のための電磁誘導加熱ユニット6による出力を70%で固定しつつ、その出力頻度を制御する場合について説明した。
しかし、本発明はこれに限られるものではない。
例えば、定常出力処理において、電磁誘導加熱を行う頻度を固定しつつ、電磁誘導加熱ユニット6による出力を、電磁誘導サーミスタ14の検知温度に基づいて制御するようにしてもよい。
また、定常出力処理において、電磁誘導加熱を行う頻度、および、電磁誘導加熱ユニット6による出力の両方を、電磁誘導サーミスタ14の検知温度に基づいて制御するようにしてもよい。
(F)
上記実施形態では、センサ外れ検知処理において電磁誘導サーミスタ14の検知温度の変化の有無を判断する制御を行う場合について説明した。
しかし、本発明はこれに限られるものではない。
例えば、センサ外れ検知処理を行う際には、圧縮機21の周波数を固定した状態で電磁誘導サーミスタ14の検知温度の変化の有無を判断する制御を行うようにしてもよい。このように圧縮機21の周波数を固定していることで、アキューム管Fを通過する冷媒量が一定に維持され、電磁誘導サーミスタ14の検知温度の変化が、電磁誘導加熱ユニット6による誘導加熱に起因するものであって他の冷媒循環状態等に起因しないことを、より明確に確認することができるようになる。ここでの圧縮機21の固定周波数は、所定値に維持するものに限られず、例えば、アキューム管Fの温度変化に与える影響が所定量未満である所定の周波数の範囲内で維持するようにしてもよい。
さらに、上記のように圧縮機21の周波数を固定するだけでなく、さらに、室内ファン42の風量を固定することによる室内熱交換器41の能力の固定、室外ファン26の風量を固定することによる室外熱交換器23の能力の固定、室外電動膨張弁24の開度の固定を同時に行うことで、他の要因をできるだけ小さくさせ、電磁誘導サーミスタ14の検知温度変化が電磁誘導加熱ユニット6による誘導加熱によるものであることを、より明確に把握することが可能になる。また、ここでの室内熱交換器41の能力、室外熱交換器23の能力、室外電動膨張弁24の開度についても同様に、所定値に維持するものに限られず、例えば、アキューム管Fの温度変化に与える影響が所定量未満である所定の範囲内で維持するようにしてもよい。
(G)
上記実施形態では、冷媒回路10のうち、アキューム管Fに対して電磁誘導加熱ユニット6が取り付けられる場合について説明した。
しかし、本発明はこれに限られるものではない。
例えば、アキューム管F以外の他の冷媒配管に設けられていてもよい。この場合には、電磁誘導加熱ユニット6を設ける冷媒配管部分に磁性体管F2等の磁性体を設ける。
(H)
上記実施形態では、アキューム管Fは、銅管F1と磁性体管F2との二重管として構成されている場合を挙げて説明した。
しかし、本発明はこれに限られるものではない。
図24に示すように、例えば、磁性体部材F2aと、2つのストッパーF1aと、がアキューム管Fや加熱対象となる冷媒配管の内部に配置されていてもよい。ここで、磁性体部材F2aは、磁性体材料を含有しており、上記実施形態における電磁誘導加熱によって発熱を生じる部材である。ストッパーF1aは、銅管F1の内側二カ所において、冷媒の通過を常時許容するが、磁性体部材F2aの通過は許容しない。これにより、磁性体部材F2aは、冷媒が流れても移動しない。このため、アキューム管F等の目的の加熱位置を加熱させることができる。さらに、発熱する磁性体部材F2aと冷媒とが直接接触するため、熱伝達効率を向上させることができる。
(I)
上記他の実施形態(H)で説明した磁性体部材F2aは、ストッパーF1aを用いることなく配管に対して位置が定まるようにしてもよい。
図25に示すように、例えば、銅管F1に二カ所で曲げ部分FWを設け、当該二カ所の曲げ部分FWの間の銅管F1の内側に磁性体部材F2aを配置させてもよい。このようにしても、冷媒を通過させつつ、磁性体部材F2aの移動を抑制させることができる。
(J)
上記実施形態では、コイル68がアキューム管Fに対して螺旋状に巻き付けられている場合について説明した。
しかし、本発明はこれに限られるものではない。
例えば、図26に示すように、ボビン本体165に巻き付けられたコイル168が、アキューム管Fに巻き付くことなく、アキューム管Fの周囲に配置されていてもよい。ここでは、ボビン本体165は、軸方向がアキューム管Fの軸方向に対して略垂直となるように配置されている。また、ボビン本体165およびコイル168は、アキューム管Fを挟むように2つに別れて配置されている。
この場合には、例えば、図27に示すように、アキューム管Fを貫通させている第1ボビン蓋163および第2ボビン蓋164が、ボビン本体165に対して勘合した状態で配置されていてもよい。
さらに、図28に示すように、第1ボビン蓋163および第2ボビン蓋164が、第1フェライトケース171および第2フェライトケース172によって挟み込まれて固定されていてもよい。図28では、2つのフェライトケースがアキューム管Fを挟み込むように配置されている場合を例に挙げたが、上記実施形態と同様に、4方向に配置されていてもよい。また、上記実施形態と同様に、フェライトを収容させていてもよい。
<その他>
以上、本発明の実施形態について、いくつかの例を挙げて説明したが、本発明はこれらに限られない。例えば、上記記載から当業者が実施可能な範囲で、上述の実施形態の異なる部分を適宜組み合わせて得られる組合せ実施形態も、本発明に含まれる。
本発明を利用すれば、電磁誘導加熱方式によって冷媒を加熱する場合であっても、冷媒温度の上がり過ぎを防いで機器の信頼性を向上させることが可能なため、電磁誘導を用いて冷媒を加熱させる空気調和装置において特に有用である。
1 空気調和装置
6 電磁誘導加熱ユニット
10 冷媒回路
11 制御部
14 電磁誘導サーミスタ(温度検知部)
15 ヒューズ(温度検知部)
16 板バネ(弾性部材)
17 板バネ(弾性部材)
21 圧縮機
22 四路切換弁
23 室外熱交換器(所定流動検知部分)
24 電動膨張弁
25 アキュームレータ
29a 圧力センサ
29b 室外気温センサ
29c 室外熱交温度センサ
41 室内熱交換器
43 室内温度センサ
44 室内熱交温度センサ
65 ボビン本体
68 コイル(磁界発生部)
71〜74 第1フェライトケース〜第4フェライトケース
75 遮蔽カバー
90 コントローラ
95 タイマ
98、99 第1フェライト、第2フェライト
F アキューム管、冷媒配管(所定流動検知部分)
M1 外れ検知供給電力(第1磁界レベル)
Mmax 最大供給電力(高いレベル)
特開2000−97510号公報

Claims (12)

  1. 冷媒を循環させる圧縮機構(21)と、冷媒配管(F)および/または前記冷媒配管(F)中を流れる冷媒と熱的接触をする発熱部材(F2)と、を有する冷凍サイクルを利用する空気調和装置(1)であって、
    前記発熱部材(F2)を誘導加熱するための磁界を発生させる磁界発生部(68)と、
    前記冷凍サイクルの少なくとも一部である所定流動検知部分(23、F)を流れる冷媒に関する温度もしくは温度変化を検知する温度検知部(14、15)と、
    前記磁界発生部(68)に発生させる前記磁界のレベルを上げるもしくは下げるという磁界レベル変化処理を行うことで、前記温度検知部(14、15)の検知温度に変化があることもしくは前記温度検知部(14、15)が温度変化を検知することの磁界レベル増加条件を満たした場合に、
    前記磁界レベル変化処理の際に用いた前記磁界レベルのうちの最高の磁界レベルである第1磁界レベル(M1)よりも高いレベル(Mmax)での前記磁界発生部(68)による前記磁界の発生を許可する制御部(11)と、
    を備えた空気調和装置(1)。
  2. 前記発熱部材(F2)は、磁性体材料を含んでいる、
    請求項1に記載の空気調和装置(1)。
  3. 前記磁界レベル変化処理は、
    前記磁界発生部(68)に発生させる前記磁界のレベルを上げる時以前の時点と、前記磁界発生部(68)に発生させる前記磁界レベルを上げた時より後であって前記上げた前記磁界レベルを下げる前の時点と、の前記温度検知部(14、15)の検知温度を比較するか、
    前記磁界発生部(68)に発生させる前記磁界のレベルを上げる時以前の時点と、前記磁界発生部(68)に発生させる前記磁界レベルを上げた時より後であって前記上げた前記磁界レベルを下げた時点もしくはその直後の時点と、の前記温度検知部(14、15)の検知温度を比較するか、
    前記磁界発生部(68)に発生させる前記磁界のレベルを上げた時の直後の時点と、前記磁界発生部(68)に発生させる前記磁界レベルを上げた時の直後の時点より後であって前記上げた前記磁界レベルを下げる時点より前の時点と、の前記温度検知部(14、15)の検知温度を比較するか、
    前記磁界発生部(68)に発生させる前記磁界のレベルを上げた時より後であって前記上げた前記磁界レベルを下げる時以前の時点と、前記磁界発生部(68)に発生させる前記磁界レベルを下げた時より後の時点と、の前記温度検知部(14、15)の検知温度を比較するか、および、
    前記磁界発生部(68)に発生させる前記磁界のレベルを上げた時より後であって前記上げた前記磁界レベルを下げる時以後であって前記磁界レベルを下げる時の直後以前の時点と、前記磁界発生部(68)に発生させる前記磁界のレベルを上げた後であって前記上げた前記磁界レベルを下げる直後より後の時点と、の前記温度検知部(14、15)の検知温度を比較するか、
    の少なくともいずれか1つを行うことで、前記磁界レベル増加条件の判定を行う、
    請求項1または2に記載の空気調和装置(1)。
  4. 前記制御部(11)は、前記温度検知部(14、15)の検知結果に基づいて前記磁界発生部(68)に発生させる磁界の大きさおよび/または前記磁界発生部(68)に磁界を発生させる頻度を制御する、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の空気調和装置(1)。
  5. 前記制御部(11)は、前記磁界レベル増加条件の判定を、前記圧縮機構(21)の駆動状態を一定レベルもしくは一定レベル範囲内に維持したままで行う、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の空気調和装置(1)。
  6. 前記温度検知部(14、15)は、前記発熱部材(F2)の温度もしくは温度変化を検知する、
    請求項1から5のいずれか1項に記載の空気調和装置(1)。
  7. 前記温度検知部(14、15)は、冷媒流れ方向において、前記発熱部分(F2)の下流側近傍の温度上昇を検知する、
    請求項1から5のいずれか1項に記載の空気調和装置(1)。
  8. 前記制御部(11)は、少なくとも、前記温度検知部(14、15)が固定されて据え付けが終了した後であって前記磁界発生部(68)によって前記第1磁界レベル(M1)よりも高いレベルの磁界を発生させる前に、前記磁界レベル増加条件の判定を行う、
    請求項1から7のいずれか1項に記載の空気調和装置(1)。
  9. 前記冷凍サイクルは、前記圧縮機構(21)の吸入側に接続可能な吸入側熱交換器(23)、前記圧縮機構の吐出側に接続可能な吐出側熱交換器(41)、および、前記吐出側熱交換器(41)から前記吸入側熱交換器(23)へと流れる冷媒の圧力を下げることが可能な膨張機構(24)をさらに有しており、
    前記制御部(11)は、前記圧縮機構(21)、前記吸入側熱交換器(23)、前記吐出側熱交換器(41)および前記膨張機構(24)の運転状態を一定レベルもしくは一定レベル範囲内に維持したままで、前記磁界レベル増加条件の判定を行う、
    請求項1から8のいずれか1項に記載の空気調和装置(1)。
  10. 前記磁界レベル増加条件を満たさなかった場合に、前記制御部(11)は、前記磁界レベル増加条件を満たすまで、前記磁界レベル増加条件の判定処理を所定回数繰り返して行う、
    請求項1から9のいずれか1項に記載の空気調和装置(1)。
  11. 前記制御部(11)は、前記圧縮機構の出力が異なる第1圧縮機構状態と前記第1圧縮機構状態よりも出力レベルの高い第2圧縮機構状態との両方の圧縮機構状態を前記圧縮機構に実現させた際に、前記第1圧縮機構状態と前記第2圧縮機構状態とで前記温度検知部(14、15)が検知する温度が変化することもしくは前記温度検知部(14、15)が温度変化を検知することの流動条件を満たすまで、前記磁界レベル増加条件の判定処理を行わない、
    請求項1から10のいずれか1項に記載の空気調和装置(1)。
  12. 前記温度検知部(14、15)に対して弾性力を与える弾性部材(16、17)をさらに備え、
    前記温度検知部(14、15)は、前記弾性部材(16、17)による前記弾性力によって前記所定温度検知部分(F)に圧接している、
    請求項1から11のいずれか1項に記載の空気調和装置(1)。
JP2009069131A 2009-03-19 2009-03-19 空気調和装置 Pending JP2010223458A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009069131A JP2010223458A (ja) 2009-03-19 2009-03-19 空気調和装置
PCT/JP2010/001937 WO2010106803A1 (ja) 2009-03-19 2010-03-18 空気調和装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009069131A JP2010223458A (ja) 2009-03-19 2009-03-19 空気調和装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010223458A true JP2010223458A (ja) 2010-10-07

Family

ID=42739471

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009069131A Pending JP2010223458A (ja) 2009-03-19 2009-03-19 空気調和装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2010223458A (ja)
WO (1) WO2010106803A1 (ja)

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6277574A (ja) * 1985-09-30 1987-04-09 株式会社東芝 冷凍サイクル
JP2000097510A (ja) * 1998-09-21 2000-04-04 Sanyo Electric Co Ltd 冷媒加熱式空気調和機
JP2001255025A (ja) * 2000-03-10 2001-09-21 Daikin Ind Ltd ヒートポンプ装置
JP4033221B2 (ja) * 2005-12-02 2008-01-16 ダイキン工業株式会社 冷媒加熱装置
JP2007212036A (ja) * 2006-02-08 2007-08-23 Daikin Ind Ltd 冷媒加熱装置およびその加熱容量制御方法

Also Published As

Publication number Publication date
WO2010106803A1 (ja) 2010-09-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4605306B2 (ja) 空気調和装置
JP4826643B2 (ja) 空気調和装置
JP5370474B2 (ja) 空気調和装置
JP5067505B2 (ja) 空気調和装置
JP5647396B2 (ja) 空気調和装置
WO2010106821A1 (ja) 空気調和装置
JP2011002190A (ja) 冷凍装置
WO2010106803A1 (ja) 空気調和装置
JP2011002189A (ja) 冷凍装置
JP2012167824A (ja) 冷凍装置
JP2010243149A (ja) 空気調和装置