JP2010221439A - パッチの配列およびサイズを決定するための方法、印刷装置およびプログラム。 - Google Patents
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Abstract
【課題】測色結果の正確性を確保でき且つパッチサイズが大きいことによる各弊害を最小限にすることができる最適なパッチの配列およびサイズの決定が困難であった。
【解決手段】カラーチャートを構成するための複数のパッチであって互いに色が異なるパッチの配列およびサイズを決定する方法であって、所定の表色系で表された上記各パッチの色情報を取得するとともに、当該色情報を構成する少なくとも一つの成分に基づいて、当該成分の差が小さいパッチが近接するように上記配列を決定するパッチ配列決定工程と、上記決定された配列において隣接し合うパッチ間の、色情報を構成する少なくとも一つの成分の差を算出するとともに、当該算出した差のうち最大値に基づいて上記サイズを決定するパッチサイズ決定工程とを備える。
【選択図】図3
【解決手段】カラーチャートを構成するための複数のパッチであって互いに色が異なるパッチの配列およびサイズを決定する方法であって、所定の表色系で表された上記各パッチの色情報を取得するとともに、当該色情報を構成する少なくとも一つの成分に基づいて、当該成分の差が小さいパッチが近接するように上記配列を決定するパッチ配列決定工程と、上記決定された配列において隣接し合うパッチ間の、色情報を構成する少なくとも一つの成分の差を算出するとともに、当該算出した差のうち最大値に基づいて上記サイズを決定するパッチサイズ決定工程とを備える。
【選択図】図3
Description
本発明は、パッチの配列およびサイズを決定するための方法、印刷装置およびプログラムに関する。
従来より、印刷装置によって、複数のカラーパッチの集合体としてのカラーチャートが印刷されている。印刷されたカラーチャートは、測色機によって個々のパッチが測色され、各パッチの測色値は、印刷装置のキャリブレーションやカラープロファイルの作成など、種々の処理や演算に供される。カラーチャートを構成する個々のパッチは、例えば矩形状であり、そのサイズ(縦幅・横幅)や並び(配列)は、カラーチャートの印刷を行なうユーザーによって経験的に決定されていた。
測色機によってパッチを一つずつ測色する場合、パッチのサイズが測色結果を左右することがある。カラーチャートを構成するパッチのサイズが小さ過ぎる場合には、測色対象としているパッチの色のみを純粋に得ることが難しい。つまり、測色対象のパッチ(対象パッチ)が小さいと、対象パッチに隣接している他のパッチ(隣接パッチ)の色の影響が対象パッチの測色結果に反映され易く、結果、対象パッチの色の正確なデータを得られないことがある。また、対象パッチの測色結果における隣接パッチの色の影響の度合いは、対象パッチと隣接パッチとの色の組み合わせ毎に異なる。例えば、ある明度の対象パッチに、明度差が大きくかつ対象パッチよりも高明度である隣接パッチが隣接している場合には、当該対象パッチの測色結果は当該隣接パッチの色の影響を受けて変化しやすい。
ここで、各パッチのサイズを十分に大きな値に設定してカラーチャートを印刷すれば、パッチの(小さな)サイズや周囲の色との相性に起因してパッチの測色結果に周囲(隣接パッチ)の色の影響が出てしまう、という不都合を防止できる。しかし、各パッチのサイズを大きな値に設定してカラーチャートを印刷すると、パッチが大きいゆえにカラーチャートの印刷に長時間を要するとともにインクや用紙の消費量も増大してしまう。また、用紙の排紙方向側に測色機を備えた印刷装置(測色機付きプリンター)を用いて、カラーチャートの印刷および測色を連続的に行なう場合がある。測色機付きプリンターにおいては、印刷したカラーチャート(印刷部から排紙したカラーチャート)を測色機の測色位置に位置決めする際に、カラーチャートを紙送り方向の逆方向に搬送する(バックフィードする)必要性が生じることがある。バックフィードの距離は、カラーチャートを構成するパッチのサイズが大きいほど長くなってしまうが、一般的にバックフィードの距離が長くなればなるほど、上記位置決めの誤差も大きくなる傾向がある。
このように、パッチの測色結果の正確性は、パッチのサイズやパッチの色の並び方によって左右されるものであるが、測色結果の正確性を確保でき且つパッチサイズが大きいことによる上記各弊害を無くす(最小限にする)ことができる最適なパッチの配列およびサイズを、ユーザーが自己の判断で決定することは困難であった。
本発明は上記課題にかんがみてなされたもので、正確な測色結果が得られ且つ印刷に要する時間や消耗品を低減させるパッチの配列およびサイズを自動的に決定することが可能な方法、印刷装置およびプログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため本発明は、カラーチャートを構成するための複数のパッチであって互いに色が異なるパッチの配列およびサイズを決定する方法であって、所定の表色系で表された上記各パッチの色情報を取得するとともに、当該色情報を構成する少なくとも一つの成分に基づいて、当該成分の差が小さいパッチが近接するように上記配列を決定するパッチ配列決定工程と、上記決定された配列において隣接し合うパッチ間の、色情報を構成する少なくとも一つの成分の差を算出するとともに、当該算出した差のうち最大値に基づいて上記サイズを決定するパッチサイズ決定工程とを備える。本発明によれば、複数のパッチの配列を、各パッチの測色結果が周囲のパッチの色の影響を受けにくい並びにした上で、隣接し合う各パッチの色情報の差に基づいてパッチサイズを決定するため、測色の正確性が担保されかつ必要最小限のサイズが、パッチサイズとして決定される。つまり、正確な測色結果が得られ且つ印刷に要する時間や消耗品を低減させるカラーチャートのパッチの配列およびサイズが自動的に決定される。
上記パッチ配列決定工程では、色情報を構成する第一の成分を表す第一座標軸と色情報を構成する第二の成分を表す第二座標軸とによって規定された平面に上記各パッチの色情報に応じて各パッチを配置したときの当該平面における各パッチの位置に基づいて、上記配列を決定するとしてもよい。当該構成によれば、各パッチの第一および第二の成分に基づいて、それら成分が近いパッチが近接するように配列させることにより、測色結果が周囲のパッチの色の影響を受けにくいパッチの並びを確実に実現できる。
より具体的には、上記パッチ配列決定工程では、上記複数のパッチを、色情報を構成する第三の成分に基づいて複数のグループに分けるとともに、上記座標軸で分割された上記平面の領域毎に、グループ単位のパッチを配置するとしてもよい。
より具体的には、上記パッチ配列決定工程では、上記複数のパッチを、色情報を構成する第三の成分に基づいて複数のグループに分けるとともに、上記座標軸で分割された上記平面の領域毎に、グループ単位のパッチを配置するとしてもよい。
さらに上記パッチ配列決定工程では、上記平面の各領域にグループ単位でパッチを配置した上で、各パッチの上記第三の成分に基づいて当該平面における各パッチの並びを修正することにより上記配列を決定するとしてもよい。当該構成によれば、各パッチの第一〜第三の成分に基づいて、それら成分が近い(つまり色情報が近い)パッチが近接するように配列させることにより、測色結果が周囲のパッチの色の影響を受けにくいパッチの並びを確実に実現できる。
上記パッチサイズ決定工程では、上記最大値が小さい値であるほど、パッチのサイズとして小さなサイズを決定する。当該構成によれば、上記算出された最大値に応じて必要最小限のパッチサイズを容易に決定することができる。
上記パッチの色情報は、明度、彩度および色相の各成分からなる表色系によって表されるとしてもよい。当該構成によれば、パッチ間における明度、彩度、色相といった成分の差に基づいて、最適なパッチの配列およびサイズを決定することができる。
上記パッチの色情報は、明度、彩度および色相の各成分からなる表色系によって表されるとしてもよい。当該構成によれば、パッチ間における明度、彩度、色相といった成分の差に基づいて、最適なパッチの配列およびサイズを決定することができる。
本発明の技術的思想は方法以外にも、上記パッチの配列およびサイズを決定する方法を実行する装置や、上記パッチの配列およびサイズを決定する処理をコンピューターに実行させるコンピューター読取可能な記録媒体に記録されたプログラムなど、種々の態様にて実現可能である。例えば、カラーチャートを構成するための複数のパッチであって互いに色が異なるパッチについての、所定の表色系による色情報を取得するとともに、当該色情報を構成する少なくとも一つの成分に基づいて、当該成分の差が小さいパッチが近接するように上記複数のパッチの配列を決定するパッチ配列決定部と、上記決定された配列において隣接し合うパッチ間の、色情報を構成する少なくとも一つの成分の差を算出するとともに、当該算出した差のうち最大値に基づいて上記複数のパッチのサイズを決定するパッチサイズ決定部と、上記決定された配列およびサイズの各パッチによって構成される上記カラーチャートを印刷媒体に印刷する印刷部と、上記印刷されたカラーチャートを測色して各パッチの測色値を取得する測色部とを備える印刷装置を把握することができる。当該印刷装置は、単体のプリンターで実現しても、複数の装置からなるシステム(例えば、プリンターと当該プリンターを制御する制御装置からなるシステム)によって実現してもよい。
以下では、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。
1.カラーチャート印刷測色システムの概略構成
図1は、本実施形態にかかるカラーチャート印刷測色システム30を示している。システム30は、概略、コンピューター10(制御装置)およびプリンター20からなる。システム30は、複数の装置の集まりではなく単一の装置によって実現してもよい。コンピューター10では、演算処理の中枢をなすCPU11がシステムバス10aを介してコンピューター10全体を制御する。バス10aには、ROM12、RAM13、各種インターフェース(I/F)17a〜17cが接続され、ハードディスクドライブ(HDDRV)15を介してハードディスク(HD)14が接続されている。
1.カラーチャート印刷測色システムの概略構成
図1は、本実施形態にかかるカラーチャート印刷測色システム30を示している。システム30は、概略、コンピューター10(制御装置)およびプリンター20からなる。システム30は、複数の装置の集まりではなく単一の装置によって実現してもよい。コンピューター10では、演算処理の中枢をなすCPU11がシステムバス10aを介してコンピューター10全体を制御する。バス10aには、ROM12、RAM13、各種インターフェース(I/F)17a〜17cが接続され、ハードディスクドライブ(HDDRV)15を介してハードディスク(HD)14が接続されている。
HD14にはオペレーティングシステム(OS)や、アプリケーションプログラム(APL)14aや、プリンタードライバー(PD)14bや、パッチデータ14c等が記憶されており、これらはCPU11によって適宜RAM13に転送され、実行されたり利用されたりする。パッチデータ14cは、カラーチャートを構成するN個のパッチそれぞれの色情報を表したものである。カラーチャートを構成する各パッチは互いに異なる色であるとする。
コンピューター10は、APL14aに従った処理の一種として、後述のカラーチャートレイアウト決定処理を実行する。カラーチャートレイアウトとは、カラーチャートを構成する各パッチの配列(各パッチの並び順)およびサイズを指す。I/F17aには所定の画像データに基づいて当該データに対応する画像を表示するディスプレー18aが接続され、I/F17bにはキーボード18bやマウス18cが接続され、プリンターI/F17cには例えばシリアルI/Fケーブルを介してプリンター20が接続されている。
プリンター20は、コンピューター10によって制御される印刷装置である。プリンター20は、印刷用紙(印刷媒体)への印刷機能だけでなく、印刷物を測色する測色機能をも備える測色部付きプリンターである。プリンター20では、通信I/F24、プリンターコントロールIC25、測色コントロールIC26等がバス32を介して接続されている。プリンターコントロールIC25は、CPU21、ROM22、RAM23を備え、測色コントロールIC26は、I/F26e、CPU26f、ROM26g、RAM26hを備える。通信I/F24はプリンターI/F17cと接続され、コンピューター10とプリンター20は、プリンターI/F17cおよび通信I/F24を介して双方向通信を実現する。通信I/F24はコンピューター10から送信されるインク種類別のラスターデータを受信可能である。
プリンターコントロールIC25においては、CPU21が、ROM22に記憶された所定のソフトウェア(プリンターコントローラー)に従った処理を実行する。プリンターコントロールIC25は、主に印刷処理のための各種制御を実行するICであり、印刷ヘッド25a、ヘッド駆動部25b、キャリッジ機構25c、紙送り機構25dの各部と接続して各部を制御する。印刷ヘッド25aは、複数のインク種類(例えば、シアン、マゼンダ、イエロー、ブラック、ライトシアン、ライトマゼンダ等)に夫々対応する複数のインクカートリッジと、各インク種類に対応して設けられた複数のノズル列とからなり、インクカートリッジが充填したインクをノズル列からインク滴として吐出することで印刷用紙に画像を形成する。プリンターコントロールIC25は、ヘッド駆動部25bに対して、上記ラスターデータに対応する印加電圧データを出力する。ヘッド駆動部25bは印加電圧データから印刷ヘッド25aの各ノズル列に内蔵された圧電素子への印加電圧パターン(駆動波形)を生成して出力し、印刷ヘッド25aにインク種類毎のインク滴(ドット)を吐出させる。
キャリッジ機構25cは、プリンターコントロールIC25に制御されてプリンター20が備える図示しないガイドレールに沿って不図示のキャリッジを往復動させる駆動装置である。キャリッジには印刷ヘッド25aが搭載され、印刷ヘッド25aがガイドレールに沿って往復動(走査)する。紙送り機構25dは、プリンターコントロールIC25によって制御されることにより、不図示の紙送りローラーによって印刷用紙をキャリッジの往復動方向(主走査方向)と略直交する向き(紙送り方向)に所定の速度で搬送する。紙送り機構25dは、必要に応じて印刷用紙をバックフィードによって搬送することも可能である。なお、プリンター20としては、サーマル式や昇華型など他の仕組みで印刷画像を形成するものや、ラインヘッド方式のプリンターを採用してもよい。
測色コントロールIC26においては、CPU26fが、ROM26gに記憶された所定のソフトウェア(測色コントローラー)に従った処理を実行する。測色コントロールIC26は、主に測色処理のための各種制御を実行するICであり、測色部26a、測色部移動機構26b、押さえ板駆動機構26c、乾燥機26dの各部と接続して各部を制御する。測色部26aは、測色対象に色検出部を向けることにより、国際照明委員会(CIE)で規定されたL*a*b*表色系(以下、「*」は省略)に基づく複数の色成分L,a,bからなる色彩値を測色値として取得可能であり、測色部26aが取得した測色値はコンピューター10に出力される。Lab色空間はデバイスに依存しない均等色空間である。むろん、測色する色空間は、CIE規定のL*u*v*色空間、CIE規定のXYZ色空間、RGB色空間等であってもよい。
測色部移動機構26bは、測色コントロールIC26に制御されて、後述の押さえ板に沿って測色部26aを往復動させる駆動装置である。押さえ板駆動機構26cは、測色コントロールIC26の制御に基づいて、印刷用紙を押さえ板に押さえさせるための駆動装置である。乾燥機26dは、測色部26a近傍に配設され、測色コントロールIC26の制御に基づき温風を印刷用紙に対して送る処理を行い、印刷用紙の画像を強制的に乾燥させる。つまりプリンター20によれば、印刷用紙への画像の印刷、乾燥、測色といった一連の処理を一台で行うことが可能となる。
図2は、プリンター20の外観の一例を、側面から示している。
プリンター20は、本体29の頭頂部付近に印刷用紙M(ロール紙M)を収容可能であり、この印刷用紙Mを本体29前方側に形成された斜面29aに略沿わせて図中の紙送り方向に搬送する。斜面29aの所定位置にはケーシング27が設置されている。ケーシング27内には印刷ヘッド25aが収容される。印刷ヘッド25aは不図示の上記ガイドレールに沿って、図2の表面に対して垂直な方向(上記主走査方向)に移動する。斜面29a上であってケーシング27よりも紙送り方向下流の所定位置には、測色乾燥ユニット28が設置されている。測色乾燥ユニット28は、内部に測色部26aおよび乾燥機26dを収容した部品であり、斜面29aの決まった位置においてケーシング27と平行となるように取り付けられる。
プリンター20は、本体29の頭頂部付近に印刷用紙M(ロール紙M)を収容可能であり、この印刷用紙Mを本体29前方側に形成された斜面29aに略沿わせて図中の紙送り方向に搬送する。斜面29aの所定位置にはケーシング27が設置されている。ケーシング27内には印刷ヘッド25aが収容される。印刷ヘッド25aは不図示の上記ガイドレールに沿って、図2の表面に対して垂直な方向(上記主走査方向)に移動する。斜面29a上であってケーシング27よりも紙送り方向下流の所定位置には、測色乾燥ユニット28が設置されている。測色乾燥ユニット28は、内部に測色部26aおよび乾燥機26dを収容した部品であり、斜面29aの決まった位置においてケーシング27と平行となるように取り付けられる。
測色乾燥ユニット28は、紙送り方向の上流側に測色部26aを収容し、測色部26aよりも紙送り方向の下流側に乾燥機26dを収容している。印刷用紙Mは搬送される際、ケーシング27、測色乾燥ユニット28のそれぞれ下方を通過する。測色部26aは色検出部26a1を斜面29a側へ向けており、待機状態においては、測色乾燥ユニット28内の初期位置(ホームポジション)で停止している。
測色部26aは、測色部移動機構26bによって主走査方向に往復移動が可能である。測色部26aが移動する高さと斜面29aとの間には、図示しない押さえ板が設置されている。押さえ板は、斜面29aから所定距離だけ離間した位置において待機しており、所定のタイミングで押さえ板駆動機構26cによって駆動されることにより、測色乾燥ユニット28の下方に搬送された印刷用紙Mを上から押さえ付け動かないようにする。押さえ板には、主走査方向に沿って長穴が貫通して形成されており、測色部移動機構26bによって移動する測色部26aは、当該長穴を介して色検出部26a1を斜面29a上の印刷用紙Mに相対させることで、印刷用紙Mに印刷された画像を測色できる。印刷用紙Mを搬送するプリンター20の面は図2のような斜面でなく、水平面であってもよい。
2.カラーチャート印刷測色処理
システム30が実行するカラーチャート印刷測色処理について説明する。カラーチャート印刷測色処理では、まずカラーチャートレイアウト決定処理(図2のステップS100〜ステップS150)を実行してカラーチャートレイアウトを決定し、その後、当該決定したレイアウトによるカラーチャートを印刷(ステップS160)し、測色(ステップS170)する。
システム30が実行するカラーチャート印刷測色処理について説明する。カラーチャート印刷測色処理では、まずカラーチャートレイアウト決定処理(図2のステップS100〜ステップS150)を実行してカラーチャートレイアウトを決定し、その後、当該決定したレイアウトによるカラーチャートを印刷(ステップS160)し、測色(ステップS170)する。
図3は、カラーチャート印刷測色処理をフローチャートにより示している。
ステップS(以下、“ステップ”の表記を省略)100では、コンピューター10は、カラーチャートを構成する上記N個のパッチの色情報を取得する。上述したようにHD14にはパッチデータ14cが記憶されているため、このパッチデータ14cを読み出す。一例として、パッチデータ14cは各パッチの色情報を明度、彩度、色相の3成分からなるL*C*h*表色系(以下、「*」は省略)で表している。むろんパッチの色情報として採用する表色系は、LCh表色系に限られない。
ステップS(以下、“ステップ”の表記を省略)100では、コンピューター10は、カラーチャートを構成する上記N個のパッチの色情報を取得する。上述したようにHD14にはパッチデータ14cが記憶されているため、このパッチデータ14cを読み出す。一例として、パッチデータ14cは各パッチの色情報を明度、彩度、色相の3成分からなるL*C*h*表色系(以下、「*」は省略)で表している。むろんパッチの色情報として採用する表色系は、LCh表色系に限られない。
S110では、コンピューター10は、上記N個のパッチを色情報における一つの成分、ここでは色相(色相角度)hに基づいて複数のグループ(パッチ群)に分ける。例えば、コンピューター10は、各パッチの色相hの値に基づいて各パッチを、赤系の色相範囲に属するグループ1と、黄系の色相範囲に属するグループ2と、緑系の色相範囲に属するグループ3と、青系の色相範囲に属するグループ4に分ける。色相hは、特許請求の範囲で言う第三の成分に該当する。グループ1〜4各々を規定する色相範囲の値は、予め決められているものとする。
S120では、コンピューター10は、明度軸と彩度軸とによって規定された座標平面(LC平面)に、上記N個のパッチを、色情報を構成する少なくとも一つの成分に応じて配置する。LC平面は、色情報を構成する第一の成分を表す第一座標軸と色情報を構成する第二の成分を表す第二座標軸とによって規定された平面である。コンピューター10は、具体的には、メモリー上にLC平面を定義し、当該LC平面を明度(L)軸と彩度(C)軸によって分割して得られた四つの領域それぞれに、グループ1〜4のパッチをそれぞれ配置する処理を行なう。
図4は、LC平面と、LC平面にパッチ(P)が色情報に応じて配置される様子を例示している。LC平面は、縦軸を明度軸とし、横軸を彩度軸としている。明度軸および彩度軸はそれらの両端が最高明度、最高彩度となっており、両軸の交点(原点)が明度L、彩度Cともに最低値「0」となっている。図4では、明度軸、彩度軸によって分割されているLC平面上の領域を右上の領域から反時計回りに、領域1、領域2、領域3、領域4と定義している。LC平面において、コンピューター10は、領域1にグループ1の各パッチを配置し、領域2にグループ2の各パッチを配置し、領域3にグループ3の各パッチを配置し、領域4にグループ4の各パッチを配置する。
つまり各領域において、対応するグループに属する各パッチを、パッチの明度Lおよび彩度C(領域内における座標値)に応じて配置する。コンピューター10は当該配置処理を行なう際には、各パッチを同一面積かつ正方形の領域として扱う。ここで図4ではパッチを正方形で説明しているが、これに限るものでなく長方形など、その他所定の領域であっても扱うことができる。また、コンピューター10は、明度軸および彩度軸で規定された領域内におけるパッチの明度L、彩度Cに応じた正確な位置にパッチを配置するのではなく、原点(L=C=0)と接する位置を基準として各パッチが重ならずかつ間が空かない様にパッチを詰めて配置する。つまり、各領域内の原点に接する位置(図4において斜線で示した位置)にそのグループ内で最も原点に近いパッチを配置し、他のパッチについてはその明度Lおよび彩度Cに応じて周囲のパッチに隣接させて配置する。この結果、領域1〜4において、色情報の成分(明度L、彩度C)の差が小さいパッチほど互いに近接するように各パッチが配置される。
カラーチャートレイアウトにおけるパッチの配列は、基本的には上記S120でなされた配置によって決定される。ただし本実施形態では、さらに色相を考慮したパッチの配置を行なう。
つまりS130では、コンピューター10は、上記S120でLC平面上に配置されたパッチの並びを、各パッチの色相に基づいて修正することにより、上記N個のパッチの配列を最終決定する。コンピューター10は、例えば、LC平面上に原点を中心位置とするパッチの環を定義し、同じパッチの環に属する各パッチが環上で色相順に並ぶように各パッチの位置を修正する(入れ替える)。
つまりS130では、コンピューター10は、上記S120でLC平面上に配置されたパッチの並びを、各パッチの色相に基づいて修正することにより、上記N個のパッチの配列を最終決定する。コンピューター10は、例えば、LC平面上に原点を中心位置とするパッチの環を定義し、同じパッチの環に属する各パッチが環上で色相順に並ぶように各パッチの位置を修正する(入れ替える)。
図5は、LC平面上のパッチの環(R1,R2,R3,R4…)と、パッチの環単位でパッチの位置を修正する様子を示している。図5では、パッチ個々の境界は鎖線で示し、各環R1,R2,R3,R4…を夫々実線で示している。図5では、領域1〜4それぞれにおいて原点に接する四つのパッチが最も内側の環R1を形成している。環R1の外側に隣接する各パッチの閉じた連なりが環R2となる。同様に、環R2の外側のパッチの閉じた連なり、さらにその外側のパッチの閉じた連なり…がそれぞれ環R3,R4…を形成する。図5の例では、このようなパッチの矩形状の閉じた連なりを“環”と呼ぶ。
コンピューター10は、環において連続する各パッチが色相順に連続していない場合に、色相順に連続するようにパッチの位置を入れ替える。例えば、環R2において反時計周り方向に連続するパッチPa,Pb,Pcの色相ha,hb,hcをLCh表色系における色相環に沿って比較したときに、hb→ha→hcという順番になる場合、コンピューター10は、図5に示すように、環R2における反時計周り方向のパッチPa→Pb→Pcという並び順を、パッチPb→Pa→Pcというように変更する。コンピューター10は、このような環単位での各パッチの位置の修正をそれぞれの環について施した後のパッチの配列を、上記N個のパッチの最終的な配列として決定する。
パッチの環の形状は、図5に示したような矩形状に限られない。
例えば、図6において実線(環R3)で例示するように、環R1よりも外側の環については、矩形状ではなく、略円状に連なる複数のパッチによって定義してもよい。このように略円状に連なるパッチで環が定義される場合であっても、S130では、パッチの環毎に、各パッチが環上で色相順に並ぶように各パッチの位置を修正する。なお、S120終了時点でのLC平面におけるパッチの配置状況にもよるが、パッチの環は、ある程度外側のものになると一周の完結した環にならないことがあるが、コンピューター10は、そのような場合であっても一周の完結した環であると仮定して、環単位での各パッチの位置の修正を行なう。
例えば、図6において実線(環R3)で例示するように、環R1よりも外側の環については、矩形状ではなく、略円状に連なる複数のパッチによって定義してもよい。このように略円状に連なるパッチで環が定義される場合であっても、S130では、パッチの環毎に、各パッチが環上で色相順に並ぶように各パッチの位置を修正する。なお、S120終了時点でのLC平面におけるパッチの配置状況にもよるが、パッチの環は、ある程度外側のものになると一周の完結した環にならないことがあるが、コンピューター10は、そのような場合であっても一周の完結した環であると仮定して、環単位での各パッチの位置の修正を行なう。
S140では、コンピューター10は、上記S130で決定した配列における全パッチについて、隣接するパッチとの色差ΔEを算出する。
図7は、上記決定された配列に含まれる一つのパッチPnについて、隣接パッチとの色差ΔEを算出する様子を示している。S140では、全パッチについて、基本的に(存在する限り)上下左右の隣接パッチそれぞれとの色差ΔEを算出する。ただし、ある隣接パッチとパッチPnとの間で既に色差ΔEを算出済みである場合には、重複して色差ΔEを算出する必要はない。
図7は、上記決定された配列に含まれる一つのパッチPnについて、隣接パッチとの色差ΔEを算出する様子を示している。S140では、全パッチについて、基本的に(存在する限り)上下左右の隣接パッチそれぞれとの色差ΔEを算出する。ただし、ある隣接パッチとパッチPnとの間で既に色差ΔEを算出済みである場合には、重複して色差ΔEを算出する必要はない。
S150では、コンピューター10は、上記S140で全パッチについて算出した各色差ΔEの中から最大値(最大色差)を選択するとともに、選択した最大色差に対応したパッチサイズを決定する。パッチサイズとは、パッチの縦幅および横幅の値であったり、正方形のパッチを印刷する場合であればパッチの一辺の長さを示した値である。コンピューター10は、例えば、最大色差とパッチサイズとの一義的な対応関係を規定したテーブル等を予めHD14等の所定の記憶媒体に記憶しており、当該テーブルを参照することにより、上記選択した最大色差に対応するパッチサイズを決定する。ここで言う対応関係とは、最大色差と、隣接し合う複数のパッチ間の色差が当該最大色差である状況で各パッチをプリンター20の測色部26aで測色した場合に周囲のパッチの色の影響が出ることなく各パッチ個々の正確な測色値が得られることを担保したパッチサイズであって最小のパッチサイズと、の対応関係を意味する。
図8は、最大色差とパッチサイズとの対応関係の一例を関数によって示している。本実施形態では、最大色差(横軸)が小さい値であるほど、対応するパッチサイズ(縦軸)も小さい値としている。つまり、カラーチャートを構成する各パッチを測色する場合、周囲のパッチとの色の違いが小さいほど、測色対象としたパッチの測色結果に周囲のパッチの色の影響が表れることが少ない。言い換えると、隣接し合うパッチの色が似ている場合には、パッチサイズが小さくてもパッチ個々の正確な測色結果が得られる。そこで本実施形態では、最大色差が小さい値であるほど、小さなパッチサイズを決定する。上記テーブルは、図8に示したような関数に従った対応関係を規定している。当該関数は、線形的である必要はなく非線形であってもよい。
コンピューター10は、上記S140で必ずしも色差ΔEを算出する必要はなく、LCh表色系における一つの成分、例えば明度Lについての差(明度差)を、隣り合うパッチ間で算出してもよい。このように明度差を算出した場合、S150では、コンピューター10は、S140で全パッチについて隣接パッチとの間で算出した各明度差の中から最大値(最大明度差)を選択し、最大明度差に対応したパッチサイズを決定する。この場合、コンピューター10は、最大明度差とパッチサイズとの一義的な対応関係を規定したテーブル等を予めHD14等に記憶しているものとする。またコンピューター10は、上記S120の後、S130を実行することなくS140を実行するとしてもよい。つまり、LC平面に明度Lおよび彩度Cに従って各パッチを配置したときの各パッチの位置関係を、カラーチャートを構成する各パッチの最終的な配列としてもよい。
このようにS150までの処理によって、コンピューター10は、カラーチャートレイアウト(パッチの配列およびサイズ)を決定することができる。S100〜S130の処理は、所定の表色系で表された各パッチの色情報を取得するとともに、当該色情報を構成する少なくとも一つの成分に基づいて、当該成分の差が小さいパッチが近接するように各パッチの配列を決定するパッチ配列決定工程に該当する。S140,S150の処理は、上記決定された配列において隣接し合うパッチ間の、色情報を構成する少なくとも一つの成分の差を算出するとともに、当該算出した差のうち最大値に基づいてパッチのサイズを決定するパッチサイズ決定工程に該当する。
S160では、システム30は、上記決定されたカラーチャートレイアウトによるカラーチャートを印刷する。具体的には、コンピューター10は、上記決定したサイズの各パッチが上記決定した配列で並んだカラーチャートを表現したカラー画像データ(各画素がプリンター20で用いられるインク表色系の階調値で表現されたカラー画像データ)を生成する。コンピューター10は、上記LCh表色系による各パッチの色情報とともにインク表色系による各パッチの色情報を有し、かかるインク表色系の色情報に基づいてカラー画像データを生成してもよいし、上記LCh表色系による色情報を所定の表色系変換用のLUTを用いてインク表色系による色情報に変換し、当該変換後のインク表色系の色情報に基づいてカラー画像データを生成してもよい。
次に、コンピューター10は、PD14bに従った処理として、カラー画像データを対象とし、ディザ法や誤差拡散法など公知の手法を用いたハーフトーン処理を実行し、画素毎かつインク種類毎にドットの吐出/非吐出を規定したハーフトーンデータを生成する。さらにコンピューター10は、PD14bに従った処理として、ハーフトーンデータに対して所定のラスターライズ処理を施してプリンター20が印刷する順番に並べ替え、インク種類毎のラスターデータを生成し、ラスターデータをプリンターI/F17cを介してプリンター20に順次出力する。この結果、プリンター20では、プリンターコントロールIC25による制御によって、印刷ヘッド25a、ヘッド駆動部25b、キャリッジ機構25cおよび紙送り機構25dが駆動制御され、ラスターデータに基づいてカラーチャートを印刷用紙に印刷する。
図9は、印刷用紙Mに印刷されたカラーチャートGを例示している。当該図においては、外側の安定化領域(所定の一色によって印刷されたベタ領域)に囲まれた位置に、複数のパッチからなるカラーチャートMが印刷されている。カラーチャートGを構成するパッチはいずれも上記決定されたサイズで印刷されており、かつそれらの配列は上記決定された配列となっている。なお図9ではいずれのパッチも白色で表現しているが、実際には各パッチはそれぞれ異なる色で印刷されることは言うまでも無い。
S170では、システム30は、上記S160で印刷したカラーチャートを測色し、カラーチャートを構成する各パッチの測色値を取得する。具体的には、コンピューター10は、プリンター20に対して印刷用紙の搬送指示と、測色指示とを出力する。搬送指示を入力したプリンター20では、プリンターコントロールIC25が、紙送り機構25dを駆動制御することにより、カラーチャートの所定位置(カラーチャート内の主走査方向を向く各パッチ行のうち、用紙の先頭に最も近いパッチ行)が測色部26aによる測色範囲に入るように、カラーチャートが印刷された印刷用紙を必要距離だけ搬送させる。測色部26aの測色範囲とは、押さえ板の長穴内の所定範囲である。この結果、カラーチャート内の一つのパッチ行が、長穴を介して測色部26aの色検出部26a1と対面する。
次に、上記測色指示を入力したプリンター20では、測色コントロールIC26が、押さえ板駆動機構26c、測色部移動機構26bおよび測色部26aをそれぞれ駆動制御する。すると、押さえ板駆動機構26cは、押さえ板28aを降下させて測色乾燥ユニット28下の印刷用紙を押さえさせる。測色部移動機構26bは、測色部26aを主走査方向に移動させ、移動中の測色部26aは、所定の測色周期にて測色を繰り返すことにより、カラーチャートの一つのパッチ行を構成するパッチ毎の測色値を順次取得する。最初のパッチ行の測色が終了したら、プリンター20では、パッチ一行分の用紙の搬送とパッチ一行分の測色とを、カラーチャート内のパッチ行が終わるまで交互に繰り返す。この結果、測色コントロールIC26は、カラーチャート内の各パッチの測色値を取得することができ、取得した各パッチの測色値を、通信I/F24を介してコンピューター10に送信する。よって、コンピューター10は、カラーチャートを構成する各パッチの測色値を取得(保存)することができる。
3.まとめ
このように本実施形態では、カラーチャートレイアウト決定処理として、カラーチャートを構成するパッチを表す色成分のうち少なくとも一つの色成分に基づいて、当該成分の差が小さいパッチが近接するようにカラーチャートを構成する複数のパッチの配列を決定し、その上で、隣接し合うパッチ間の少なくとも一つの色成分の差を全てのパッチについて算出し、算出した差のうち最大値に基づいてパッチサイズを決定するとした。つまり、色の差が小さいパッチができるだけ近接するように各パッチを配列させた上で、パッチ間の差を算出するため、得られる上記最大値はかなり小さな値となる。従って、上記最大値に応じて決定されるパッチサイズもおのずと小さなサイズとなり、結果、カラーチャート全体の面積がコンパクトなものとなる。また、決定されるパッチサイズが小さいといっても、当該決定されたパッチサイズは、上記決定された配列下における各パッチを測色したときに周囲のパッチの色の影響を受けずにパッチ個々の正確な測色値が得られることを担保した大きさである。
このように本実施形態では、カラーチャートレイアウト決定処理として、カラーチャートを構成するパッチを表す色成分のうち少なくとも一つの色成分に基づいて、当該成分の差が小さいパッチが近接するようにカラーチャートを構成する複数のパッチの配列を決定し、その上で、隣接し合うパッチ間の少なくとも一つの色成分の差を全てのパッチについて算出し、算出した差のうち最大値に基づいてパッチサイズを決定するとした。つまり、色の差が小さいパッチができるだけ近接するように各パッチを配列させた上で、パッチ間の差を算出するため、得られる上記最大値はかなり小さな値となる。従って、上記最大値に応じて決定されるパッチサイズもおのずと小さなサイズとなり、結果、カラーチャート全体の面積がコンパクトなものとなる。また、決定されるパッチサイズが小さいといっても、当該決定されたパッチサイズは、上記決定された配列下における各パッチを測色したときに周囲のパッチの色の影響を受けずにパッチ個々の正確な測色値が得られることを担保した大きさである。
つまり上記カラーチャートレイアウト決定処理によれば、インクや用紙の消費や印刷時間を極力抑えることが可能で且つ各パッチの正確な測色結果が得られるカラーチャートレイアウトを、ユーザーの経験や感覚によらず自動的に決定できる。また図2から判るように、プリンター20においては、印刷ヘッド25aと測色部26aとの距離が一定である。そのため、ユーザーが任意に印刷するカラーチャートが紙送り方向においてある程度長い場合には、カラーチャートを印刷し終えた時点で、カラーチャートの一部範囲(先頭のパッチ行を含む一部範囲)が測色部26aよりも紙送り方向下流側に位置する場合がある。このような場合、プリンター20は、既に測色部26aを通過したカラーチャートの一部範囲を測色部26aに測色させるべく、カラーチャートを印刷した用紙をバックフィードする。一般的に、バックフィードの距離が長くなればなるほど、バックフィードして測色部26a下の所定位置に測色対象のパッチ行を位置決めする際の誤差(位置決め誤差)が大きくなってしまう。しかし本実施形態では、上述したように、正確な測色値が得られかつ可能な限り小さなパッチサイズを決定するため、この決定したパッチサイズでカラーチャートを印刷することで、上記のようなバックフィードの距離が短くなったり、あるいはバックフィードの必要性が無くなったりする。その結果、上記位置決め誤差が減少し、より測色精度が向上する。
上記ではカラーチャートレイアウト決定処理をシステム30におけるコンピューター10が実現する場合を説明したが、カラーチャートレイアウト決定処理はプリンター20単独で行なうとしてもよい。プリンター20単独で行なう場合には、上記S100〜S150の各処理を、例えば、プリンター20のプリンターコントロールIC25が主体となって実行する。またプリンター20は、カラーチャートレイアウトの決定後、決定したカラーチャートレイアウトに従って自らカラーチャートを印刷し、印刷したカラーチャートを測色することができる。
10…コンピューター、14a…APL、14b…プリンタードライバー、14c…パッチデータ、20…プリンター、25…プリンターコントロールIC、25a…印刷ヘッド、25b…ヘッド駆動部、25c…キャリッジ機構、25d…紙送り機構、26…測色コントロールIC、26a…測色部、26b…測色部移動機構、26c…押さえ板駆動機構、26a1…色検出部、30…カラーチャート印刷測色システム
Claims (8)
- カラーチャートを構成するための複数のパッチであって互いに色が異なるパッチの配列およびサイズを決定する方法であって、
所定の表色系で表された上記各パッチの色情報を取得するとともに、当該色情報を構成する少なくとも一つの成分に基づいて、当該成分の差が小さいパッチが近接するように上記配列を決定するパッチ配列決定工程と、
上記決定された配列において隣接し合うパッチ間の、色情報を構成する少なくとも一つの成分の差を算出するとともに、当該算出した差のうち最大値に基づいて上記サイズを決定するパッチサイズ決定工程とを備えることを特徴とする方法。 - 上記パッチ配列決定工程では、色情報を構成する第一の成分を表す第一座標軸と色情報を構成する第二の成分を表す第二座標軸とによって規定された平面に上記各パッチの色情報に応じて各パッチを配置したときの当該平面における各パッチの位置に基づいて、上記配列を決定することを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 上記パッチ配列決定工程では、上記複数のパッチを、色情報を構成する第三の成分に基づいて複数のグループに分けるとともに、上記座標軸で分割された上記平面の領域毎に、グループ単位のパッチを配置することを特徴とする請求項2に記載の方法。
- 上記パッチ配列決定工程では、上記平面の各領域にグループ単位でパッチを配置した上で、各パッチの上記第三の成分に基づいて当該平面における各パッチの並びを修正することにより上記配列を決定することを特徴とする請求項3に記載の方法。
- 上記パッチサイズ決定工程では、上記最大値が小さい値であるほど、小さなサイズを決定することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の方法。
- 上記パッチの色情報は、明度、彩度および色相の各成分からなる表色系によって表されることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の方法。
- カラーチャートを構成するための複数のパッチであって互いに色が異なるパッチについての、所定の表色系による色情報を取得するとともに、当該色情報を構成する少なくとも一つの成分に基づいて、当該成分の差が小さいパッチが近接するように上記複数のパッチの配列を決定するパッチ配列決定部と、
上記決定された配列において隣接し合うパッチ間の、色情報を構成する少なくとも一つの成分の差を算出するとともに、当該算出した差のうち最大値に基づいて上記複数のパッチのサイズを決定するパッチサイズ決定部と、
上記決定された配列およびサイズの各パッチによって構成される上記カラーチャートを印刷媒体に印刷する印刷部と、
上記印刷されたカラーチャートを測色して各パッチの測色値を取得する測色部とを備えることを特徴とする印刷装置。 - カラーチャートを構成するための複数のパッチであって互いに色が異なるパッチの配列およびサイズを決定する処理をコンピューターに実行させるプログラムであって、
所定の表色系で表された上記各パッチの色情報を取得するとともに、当該色情報を構成する少なくとも一つの成分に基づいて、当該成分の差が小さいパッチが近接するように上記配列を決定するパッチ配列決定機能と、
上記決定された配列において隣接し合うパッチ間の、色情報を構成する少なくとも一つの成分の差を算出するとともに、当該算出した差のうち最大値に基づいて上記サイズを決定するパッチサイズ決定機能とを実行させることを特徴とするプログラム。
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-
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