JP2010220815A - シャワーヘッド - Google Patents

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英之 松井
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Abstract

【課題】水圧による可動板の移動が少なく、且つ全ての散水孔より吐水され、止水時には水垂れを防止できるシャワーヘッドを提供する。
【解決手段】複数の散水孔を有する散水板がシャワーヘッド本体内の通水路の先端に取り付けられているシャワーヘッドにおいて、前記散水板は、前記シャワーヘッド本体に取付けられ、複数の第一散水孔を有する第一散水板と、前記第一散水板より下流側にあり、複数の第二散水孔を有する第ニ散水板とから成り、止水時では、前記第二散水板は、前記第一散水板に当接し、且つ前記第一散水孔と前記第二散水孔が連通していない第一状態となり、吐水時は、水圧によって、前記第二散水板が、前記第一散水板より遠ざかる方向に移動することにより、前記第一散水板と前記第二散水板の間に空間ができ、前記第一散水孔と前記第二散水孔が連通している第ニ状態となることを特徴とする。
【選択図】 図5

Description

本発明は、シャワーヘッドに関する発明である。
従来のシャワーヘッドとして、シャワーヘッド本体内の通水路の末端に複数の散水孔を有する散水板をシャワーヘッド本体に固定する構成が知られている。このような従来のシャワーヘッドは、シャワー使用後、シャワーフックに係止したりすると散水孔からの外気浸入によるエアー交換等が起こり散水孔よりシャワーヘッド内に残留する湯水が水滴となって水垂れを起こしてシャワーヘッドの品位を落とすという問題がある。
その問題に対して、例えば、特許文献1の図2のように、湯水流入口と、この湯水流入口から連通する通水路を内部に有するシャワーヘッド本体と、複数の通水孔を有する散水部を備えたシャワーヘッドに関して、散水部内部に、閉止状態では散水孔を塞ぎ、通水状態では水圧により押し広げ、通水孔を開放し散水する閉塞部材を装着する構成が知られている。
また、特許文献2の図3のように、シャワーヘッド本体内の通水路の先端に設けられている散水板の上流側通水空間に、散水板が有する複数の散水孔を塞ぐに足りる大きさの遮水板が設けられ、この遮水板を、止水時には複数の散水孔を塞ぐべく散水板に密着する方向へ付勢しているとともに、吐水時には水圧により前記付勢力に抗して複数の散水孔を開くべく散水板から離反する方向へ移動可能にした構成が知られている。
特開2005−27924号公報 特開2007−275530号公報
しかしながら、特許文献1や特許文献2のような散水部の内部に閉塞部材や、遮蔽板などを設けたシャワーヘッドの構造だと、止水時での水垂れを防止することができるが、閉塞部材や、遮蔽板の移動が大きいため、全ての散水孔に通水されるには、閉塞部材や、遮蔽板を完全に散水板から離反させるまで移動させる必要があり、高水圧時では、閉塞部材や、遮蔽板を完全に散水板から離反させるまで移動させることができ、全ての散水孔に通水させることができるが、低水圧時では、閉塞部材や、遮蔽板を完全に散水板から離反させるまで移動させることができず、開放され通水される散水孔と、塞がれて通水しない散水孔の両方が存在してしまうといった問題があった。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、水圧による可動板の移動が少なく、且つ全ての散水孔より吐水され、止水時には水垂れを防止できるシャワーヘッドを提供することを目的としている。
上述した課題を解決するために、本発明は、複数の散水孔を有する散水板がシャワーヘッド本体内の通水路の先端に取り付けられているシャワーヘッドにおいて、前記散水板は、前記シャワーヘッド本体に取付けられ、複数の第一散水孔を有する第一散水板と、前記第一散水板より下流側にあり、複数の第二散水孔を有する第二散水板とから成り、止水時では、前記第二散水板は、前記第一散水板に当接し、且つ前記第一散水孔と前記第二散水孔が連通していない第一状態となり、吐水時は、水圧によって、前記第二散水板が、前記第一散水板より遠ざかる方向に移動することにより、前記第一散水板と前記第二散水板の間に空間ができ、前記第一散水孔と前記第二散水孔が連通している第二状態となることを特徴とする。
この構成により、吐水時では第二状態となり、湯水を吐水することができ、止水時は散水板同士の散水孔が連通していない第一状態となり、シャワーヘッド本体内に残留する湯水が、第一散水孔で止められるので、水垂を防止することができる。
また、本発明は、散水板を固定板である第一散水板と可動板である第二散水板で構成しており、吐水時では、第二散水板が第一散水板より遠ざかる方向に移動し、第一散水板と第二散水板との間に空間ができ、全ての散水孔より吐水することができ、止水時では、完全に止水されるため、湯水の水圧が低いことで、吐水される散水孔と吐水されない散水孔の両方が存在するといった事がない。つまり、可動板である第二散水板が、固定板である第一散水板からの少ない移動で、散水板同士の間に空間ができ、全ての散水孔から吐水されるため、吐水される散水孔と吐水されない散水孔の両方が存在するといった事がない。
さらに本発明のシャワーヘッドは、バネを備え、前記第二状態から前記第一状態への遷移を前記バネの弾性変形からの復元力によって行うことを特徴とする。
この構成により、バネの力を利用して、第一及び第二散水板同士を当接させたり、遠ざけたりしているので、止水時に、散水板同士をしっかり当接させることができ、水垂を防止できる。また、バネを用いるだけで本構造を実現できるため、無駄な部品を用いず、コンパクトなシャワーヘッドとすることもできる。なお、ここでいう復元力とは、弾性変形したバネが元の状態に戻る時に働く力のことである。
また、本発明は、シャワーヘッド本体と、前記シャワーヘッド本体に固定され前記シャワーヘッド本体内で通水路を形成する通水部材と、前記通水部材に固定され前記シャワーヘッド本体の吐水口に配置されるカバー部と、前記カバー部に形成された段差に設けられ、前記カバー部と前記通水部材で挟み込まれるように配置され、複数の第一散水孔を有する第一散水板と、前記通水部材に前記吐水口から取付けられたネジ部と、前記ネジ部の前記吐水口に位置するネジ頭部及び前記ネジ部のネジ本体部にも当接することで閉鎖空間を形成し、且つ、前記第一散水板の下流側に位置し複数の第二散水孔を有する第二散水板と、前記閉鎖空間に配置されたバネと、を有するシャワーヘッドであって、前記第二散水板は、前記バネの復元力により、前記第一散水孔と前記第二散水孔が連通しないように、前記第一散水板に当接した状態で取付けられており、前記通水路に通水された時に、前記第二散水板の前記ネジ本体部に当接する当接部及び前記第一散水孔を介して前記第二散水板に、水圧がかかり、前記バネが弾性変形することで、前記第二散水板を、前記第一散水板より遠ざかる方向に移動させ、前記第一散水板と前記第二散水板及び前記カバー部との間に空間ができることを特徴とする。
この構成により、前記通水路に通水された時、つまり、吐水時に、バネが弾性変形することで、前記第一散水板と前記第二散水板で、前記カバー部との間に空間ができることで、湯水を吐水することができる。そして止水時は、バネの復元力により、第一散水孔と第二散水孔が連通しないように、第二散水板が、第一散水板に当接した状態になるので、シャワーヘッド本体内に残留する湯水が、第一散水孔で止められるので、水垂を防止することができる。
また、本発明は、散水板を固定板である第一散水板と可動板である第二散水板で構成しており、吐水時では、第二散水板が第一散水板より遠ざかる方向に移動し、第一散水板と第二散水板との間に空間ができ、全ての散水孔より吐水することができ、止水時では、完全に止水されるため、湯水の水圧が低いことで、吐水される散水孔と吐水されない散水孔の両方が存在するといった事がない。つまり、可動板である第二散水板が、固定板である第一散水板から少ない移動で、散水板同士の間に空間ができ、全ての散水孔から吐水されるため、吐水される散水孔と吐水されない散水孔の両方が存在するといった事がない。
本発明によれば、水圧による可動板の移動が少なく、且つ全ての散水孔より吐水され、止水時には水垂れを防止できるシャワーヘッドを提供することができる。
本発明の止水時を示すシャワーヘッドの断面図である。 本発明の吐水時を示すシャワーヘッドの断面図である。 本発明のシャワーヘッドの外観図である。 本発明の止水時を示す第一散水板と第二散水水板の部分断面図である。 本発明の吐水時を示す第一散水板と第二散水水板の部分断面図である。
以下、図面を参照して本発明のシャワーヘッドの実施形態について説明する。図1および図2は本発明の実施形態によるシャワーヘッドの止水時及び吐水時を示す断面図である。ここでは、浴室やシャワールームなどで身体にシャワーを浴びるときなどに利用されるシャワーヘッド1に適用した例を示している。なお、図示しないが、このシャワーヘッド1は、湯水混合水栓から分岐されたシャワーホースに接続されている。
まずは、図1、図2及び図3を参照して、シャワーヘッド1の全体構成を詳述する。シャワーヘッド1は、シャワーヘッド本体2で外観を形成しており、このシャワーヘッド本体に、通水部材である継手3がシャワーヘッド本体2の内部でネジ固定され、シャワーヘッド1の内部に配置されている。この通水部材である継手3には、カバー部4がネジ固定され、このカバー部4は、シャワーヘッド1の吐水口100に配置されている。
このカバー部4は二つの段差5、51を有しており、シャワーヘッド本体2の内部側に位置する段差5に、第一散水孔61が形成された板状の第一散水板6が設けられている。この第一散水板6は、更に、段差5と上流側に配置されている継手3で挟み込まれるように、段差5に設けられているため、この第一散水板6は、段差5と継手3により、固定板として機能している。第一散水孔61は、第一散水板6に複数形成されており、同心円状に配列されて形成されている。
カバー部のもう一つの段差51は、段差5より吐水口100側(下流側)に形成されており、この段差51に第二散水孔71が形成された第二散水板7が配置されている。第二散水孔71は、第一散水板6と同様に第二散水板7に複数形成されており、同心円状に配列されて形成されている。第一散水板6は板状であるが、第二散水板7は、第一散水板6と違い、単に板状ではなく、シャワーヘッド内部に向かって凸部10が形成されている。この凸部10が第一散水板6の中央付近に形成された開口を貫通しており、この凸部10には、図1、図2に示すように吐水口100から継手3に取付けられるネジ部8が挿通可能な開口部14が形成された当接部9が形成されており、この開口部14の位置で、ネジ部8のネジ本体部81と当接部9が当接しており、開口部14には、当接部9とネジ本体部81との水密性を保つためにOリングが配置されている。
この凸部10の内径は略円柱形状となっており、挿通されるネジ部8のネジ頭部82の外径より僅かに大きな径で形成されており、図3で示すように、シャワーヘッド1を吐水口100から見ると第二散水板7とネジ頭部82が近接しており、凸部10がほとんど見えることはなく、吐水口100の中心付近にネジ頭部82が見えることになる。そのため、ネジ頭部82と凸部10、及び凸部10の当接部9の間で実質的な閉鎖空間11が形成されている。
この閉鎖空間11にはバネ12が配置されており、バネ12は、従来知られた円柱状で且つ中空になったもので、この中空部分にネジ本体部81が挿通された状態で、閉鎖空間11に配置されている。
次に、図4、図5を参照して、シャワーヘッドの吐水時、及び止水時をの第一散水板6と第二散水板7について、詳述する。図4が止水時を示しており、図5が吐水時を示している。
図4において、閉鎖空間11に配置されたバネ12は、バネ12の弾性力が発生していない通常の長さより、ネジ頭部82と当接部9の間の長さが短く設定されている。このため、バネ12は、ネジ頭部82及び当接部9に当接し、弾性変形からの復元力が、ネジ頭部82及び当接部9にかかっている状態になっている。この時、ネジ部8は継手3にネジ固定されているため、ネジ頭部82の位置が変わることがない。バネ12の復元力で位置に変化が生じるのは、当接部9を形成している第二散水板7となる。つまり、第二散水板7は、止水時においてはカバー部4の段差51に直接当接はしていない状態で、バネ12の復元力で、シャワーヘッドの上流側に押しつけられた状態となり、カバー部4の段差5と継手3によって固定された第一散水板6に当接している。
この時、第一散水板6と第二散水板7にそれぞれ形成された第一散水孔61と第二散水孔71は全ての孔で連通していない位置関係で第一散水板6と第二散水板7配置されている。つまり、シャワーヘッド1の吐水口から見ると、外観で確認できるのは、第二散水孔71であり、第一散水孔61は見えない位置関係となっている。そのため、止水時である第一状態には、第一散水孔61を、第二散水板7の第二散水孔71の形成されていない箇所で、完全に蓋をしていることになるため、シャワーヘッド本体内に残留した湯水の第二散水孔71からの水垂れを防止することができる。
止水時から、吐水時になると、図5の矢印のように、継手3に流れてきた湯水が継手内部に配置された第二散水板7の当接部9に当たり、湯水の水圧が当接部9及び第一散水孔61を介して第二散水板7にかかる。当接部9及び第一散水孔61を介して第二散水板7にかかった水圧が、止水時にバネ12に発生していた復元力、つまり、シャワーヘッド上流側に、第二散水板7を押しつけていた力より大きくなるため、バネ12が縮む方向に弾性変形する。その結果、第二散水板7がシャワーヘッド本体内から遠ざかる方向、つまり、第一散水板6から遠ざかる方向に移動して、第一散水板6と第二散水板7とカバー部4で空間13ができるようになり、第一散水孔61と第二散水孔71が連通している第二状態となる。そのため、継手3に流れてきた湯水が、第一散水孔61に流れていき、空間13を経由して、最終的に第二散水孔71より吐水される。なお、第二散水板7は、カバー部4の段差51に配置されているため、当接部9にかかった水圧が非常に大きい場合でも、段差部で移動が制限されるので、カバー部4から第二散水板7が外れるといった事はない。
上述した図5に示す吐水時から、図4の止水時になると、第二散水板7の当接部9及び第一散水孔61を介して第二散水板7にかかっていた水圧がなくなるため、バネ12の復元力により、当接部9を形成している第二散水板7をシャワーヘッドの上流側に押しつける。そして、押しつけられた第二散水板7は第一散水板6に当接し、空間13が無くなり、第一散水孔61と第二散水孔71が連通しないため、シャワーヘッド本体内に残留した湯水が第二散水孔71から水垂れすることが無い。また、第一散水孔61と第二散水孔71が連通していない状態では、外気とシャワーヘッド本体内がエアー交換を起こすことがないため、たとえ、シャワーヘッドに振動が生じたり、外気の気圧・温度変化や、シャワーヘッド内に残留する湯水の温度変化が起こったとしても、シャワーヘッド本体内に残留する湯水の水垂をより効果的に防止できる。このように、第二散水板は吐水時と止水時に位置が移動する可動板として機能している。
なお、本実施形態では、浴室やシャワールームなどで身体にシャワーを浴びるときなどに利用されるシャワーヘッドであるが、これに限らず、洗面台やキッチンなどで使用されるシャワーヘッドに用いてもよい。
本発明は、浴室、洗面台およびその他の水栓が結合され、シャワーヘッドが結合できるような態様等、シャワーを使用する環境であるなら、いずれも使用可能である。
1 シャワーヘッド
2 シャワーヘッド本体
3 通水部材(継手)
4 カバー部
5、51 段差
6 第一散水板
61 第一散水孔
7 第二散水板
71 第二散水孔
8 ネジ部
81 ネジ本体部
82 ネジ頭部
9 当接部
10 凸部
11 閉鎖空間
12 バネ
13 空間
14 開口部
100 吐水口

Claims (3)

  1. 複数の散水孔を有する散水板がシャワーヘッド本体内の通水路の先端に取り付けられているシャワーヘッドにおいて、
    前記散水板は、前記シャワーヘッド本体に取付けられ、複数の第一散水孔を有する第一散水板と、前記第一散水板より下流側にあり、複数の第二散水孔を有する第二散水板とから成り、
    止水時では、前記第二散水板は、前記第一散水板に当接し、且つ前記第一散水孔と前記第二散水孔が連通していない第一状態となり、吐水時は、水圧によって、前記第二散水板が、前記第一散水板より遠ざかる方向に移動することにより、前記第一散水板と前記第二散水板の間に空間ができ、前記第一散水孔と前記第二散水孔が連通している第二状態となることを特徴とするシャワーヘッド。
  2. 前記シャワーヘッドは、バネを備え、前記第二状態から前記第一状態への遷移を前記バネの弾性変形からの復元力によって行うことを特徴とする請求項1に記載のシャワーヘッド。
  3. シャワーヘッド本体と、
    前記シャワーヘッド本体に固定され前記シャワーヘッド本体内で通水路を形成する通水部材と、
    前記通水部材に固定されシャワーヘッド本体の吐水口に配置されるカバー部と、
    前記カバー部に形成された段差に設けられ、前記カバー部と前記通水部材で挟み込まれるように配置され、複数の第一散水孔を有する第一散水板と、
    前記通水部材に前記吐水口から取付けられたネジ部と、
    前記ネジ部の前記吐水口に位置するネジ頭部及び前記ネジ部のネジ本体部にも当接することで閉鎖空間を形成し、且つ、前記第一散水板の下流側に位置し複数の第二散水孔を有する第二散水板と、
    前記閉鎖空間に配置されたバネと、を有するシャワーヘッドであって、
    前記第二散水板は、前記バネの付勢力により、前記第一散水孔と前記第二散水孔が連通しないように、前記第一散水板に当接した状態で取付けられており、
    前記通水路に通水された時に、前記第二散水板の前記ネジ本体部に当接する当接部及び前記第一散水孔を介して前記第二散水板に、水圧がかかり、前記バネが弾性変形することで、前記第二散水板を、前記第一散水板より遠ざかる方向に移動させ、前記第一散水板と前記第二散水板及び前記カバー部との間に空間ができることを特徴とするシャワーヘッド。
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