JP2010219926A - 画像読取装置、画像形成装置、制御方法及び制御プログラム - Google Patents

画像読取装置、画像形成装置、制御方法及び制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】省電力制御が可能な画像読取装置において、省電力状態からの復帰に要する時間を短縮すること。
【解決手段】原稿を露光する光源122aへの電源供給を停止して省電力状態へ遷移可能な画像読取装置120であって、原稿の読み取り信号を増幅するVGA207と、基準白色板126の読み取り信号が所望の値となるようにVGA207による信号のゲインを決定するAGC回路213と、光源122aの光量を検知し、省電力状態からスタンバイ状態へ遷移した後、光量の検知結果に基づいてAGC回路213のゲインの決定動作を開始させるエンジン制御部102とを含む。
【選択図】図4

Description

本発明は、画像読取装置、画像形成装置、制御方法及び制御プログラムに関し、特に、省電力制御が可能な画像読取装置における省電力状態からの復帰処理に関する。
近年、情報の電子化が推進される傾向にあり、電子化された情報の出力に用いられるプリンタやファクシミリ及び書類の電子化に用いるスキャナ等の画像処理装置は欠かせない機器となっている。このような画像処理装置は、撮像機能、画像形成機能及び通信機能等を備えることにより、プリンタ、ファクシミリ、スキャナ、複写機として利用可能な複合機として構成されることが多い。
このような画像処理装置のうち、書類の電子化に用いるスキャナ、即ち画像読取装置においては、近年の省エネルギー化の要請に基づき、省電力待機状態へ遷移することが一般的に行われている。上記省電力待機状態とは、主電源が投入された状態であっても、ユーザによる操作やプリントアウトの印刷ジョブが所定期間入力されない場合、装置の一部への電源供給を停止し、消費電力を低減する省電力状態である。
このような省電力待機状態の制御が可能な装置においては、ユーザが装置を使用する際、ユーザの利便性を高めるため、省電力待機状態から動作可能な状態(以降、スタンバイ状態とする)に迅速に遷移することが求められる。省電力待機状態からスタンバイ状態への復帰動作においては、上記スキャナの場合、画像を撮像するCCD(Charge Coupled Device)等の撮像素子のドライバの初期化、CCDによる光電変換に応じて出力される電気信号を処理する回路のパラメータ設定、原稿を露光する光源の起動及び撮像素子を原稿に対して相対的に移動させるキャリッジの基準位置の設定及び移動(ホーミング動作)等が行われる。
上記復帰動作において必要な処理を実行しながらも省電力待機状態からの復帰に要する時間(以降、復帰時間とする)を短縮するための方法として、例えば、パラメータの設定値を不揮発性の記憶媒体に格納しておき、復帰時にその設定値を適用して時間を短縮する方法が提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
通常、省電力待機状態からの復帰の際、白色の基準となる基準白色板を、スキャナに設けられたCCDが読み取り、読み取り信号が適切な白色となるようにCCDのゲインを調整する。これに対して、特許文献1、2に開示された方法においては、電源の投入時に一度実行された上記の処理の値を記憶媒体に格納し、省電力待機状態からの復帰の際、格納された値を適用して復帰動作を完了させることにより、上記基準白色板の読み取り動作を省略し、復帰時間を短縮する。
また、復帰時間を短縮するための他の方法として、省電力待機状態に遷移する際、基準白色板を撮像する領域にキャリッジを移動させて省電力状態に移行することにより、復帰の際、キャリッジの移動を伴うことなく基準白色板の読み取り及び上述したゲイン調整を実行し、時間を短縮する方法が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
特許文献1、2に開示された方法を用いる場合、設定されたパラメータが適切な値であるか否かを確認し、パラメータが適切な値でなければパラメータ調整を実行することになるため、必ず復帰時間を短縮することができるとは限らない。
他方、特許文献3に開示された方法を用いる場合、上述したようにキャリッジを移動することなく、またホーミング動作を実行することなくCCDのゲイン調整を開始することが可能である。しかしながら、上述したように、ゲイン調整の実行に際しては、CCDが基準白色板を読み取る必要がある。従って、基準白色板の読み取りに際して、CCDドライバの初期化及び撮像対象を露光する光源の起動は最低限完了させる必要がある。
従来、特許文献3のような態様ではなく、ホーミング動作を行った後にゲイン調整を実行する態様の場合、ホーミング動作期間中に光源の起動処理を実行していた。従って、ゲイン調整動作における露光のタイミングまでには、光源の起動が完了して照度が安定化していた。
しかしながら、特許文献3のような態様においては、ホーミング動作はゲイン調整後に実行されるため、光源の照度の安定化のために所定期間(以降、光源起動期間とする)を設ける必要がある。従来、この光源起動期間については、予め定められた期間を適用しており、光源の照度が安定化する前に上記ゲイン調整が実行されてしまうことを防ぐために冗長な期間が設定されてしまうことがあった。その結果、復帰時間の短縮の弊害となっていた。
尚、上記課題は、特許文献3に開示された方法を用いる場合特有の課題ではなく、例えば、上述したような先にホーミング動作を実行する場合であっても課題となり得る。具体的には、ホーミング動作に要する期間が短ければ、光源の照度が安定化しないため、やはり光源起動期間を設ける必要があり、結果的に同様の課題が生じ得る。
本発明は、上記実情を考慮してなされたものであり、省電力制御が可能な画像読取装置において、省電力状態からの復帰に要する時間を短縮することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、読み取り対象である原稿を露光する光源への電源供給を停止して省電力状態へ遷移可能な画像読取装置であって、前記原稿の読み取り信号を増幅する信号増幅部と、基準となる色の読み取り信号が所望の値となるように前記信号増幅部による信号の増幅量を決定する増幅量決定部と、前記光源の光量を検知する光量検知部と、省電力状態から原稿の読み取りが可能な待機状態へ遷移した後、前記光量検知部による検知結果に基づいて前記増幅量決定部による前記信号の増幅量の決定動作を開始させる増幅量決定動作開始部とを含む。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像読取装置において、前記光量検知部は、前記基準となる色の読み取り信号に基づいて、前記光源の光量を検知することを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の画像読取装置において、前記増幅量決定動作開始部は、前記基準となる色の読み取り信号に基づいて取得された値と前記光源の光量が所定の状態となったことを判断するための基準値との比較結果に基づいて前記増幅量決定部による前記信号の増幅量の決定動作を開始させることを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の画像読取装置において、前記基準値の値を記憶している基準値記憶部と、前記基準値記憶部に記憶されている前記基準値の値を変更する基準値変更部とを更に含むことを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の画像読取装置において、前記増幅量決定部は、前記画像読取装置に電源が投入された際に、前記基準となる色の読み取り信号に基づいて前記読み取り信号の明度を示す情報を取得し、取得した明度の値が所望の値となるように前記信号増幅部による信号の増幅量を決定し、前記基準値記憶部は、前記取得された明度の値に基づいて前記基準値の値を記憶することを特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、請求項1または2に記載の画像読取装置において、前記増幅量決定動作開始部は、前記光量の変化量が所定の範囲内となった場合に、前記増幅量決定部による前記信号の増幅量の決定動作を開始させることを特徴とする。
また、請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の画像読取装置において、前記増幅量決定動作開始部は、前記光量の変化量が所定の範囲内となったことを判断するための基準範囲と前記光量の変化量との比較結果に基づいて前記増幅量決定部による前記信号の増幅量の決定動作を開始させることを特徴とする。
また、請求項8に記載の発明は、請求項2乃至7いずれかに記載の画像読取装置において、前記増幅量決定部は、前記基準となる色の読み取り信号に基づいて前記読み取り信号の明度を示す情報を取得する明度情報取得部を含み、前記光量検知部は、前記明度情報取得部によって構成されることを特徴とする。
また、請求項9に記載の発明は、請求項1乃至8いずれかに記載の画像読取装置において、前記増幅量決定動作開始部は、前記光量検知部による検知結果に基づいて前記光源の状態を判断する光源状態判断部と、前記光源状態判断部による判断結果に応じて増幅量の決定動作を開始させる動作制御部とを含み、前記光源状態判断部は、前記光源が所定の状態となった場合に、前記増幅量の決定動作が実行可能であることを示す信号を前記動作制御部に出力し、前記動作制御部は、前記光源状態判断部から信号が入力された場合に、前記増幅量の決定動作を開始させることを特徴とする。
また、請求項10に記載の発明は、画像形成装置であって、請求項1乃至9いずれかに記載の画像読取装置を含むことを特徴とする。
また、請求項11に記載の発明は、読み取り対象である原稿を露光する光源への電源供給を停止して省電力状態へ遷移可能な画像読取装置の制御方法であって、前記省電力状態から前記原稿の読み取りが可能な待機状態への遷移を開始し、前記光源の光量を検知し、基準となる色の読み取り信号が所望の値となるように前記原稿の読み取り信号を増幅する信号増幅部による信号の増幅量を決定する増幅量決定動作を、前記光量の検知結果に基づいて開始させる。
また、請求項12に記載の発明は、読み取り対象である原稿を露光する光源への電源供給を停止して省電力状態へ遷移可能な画像読取装置の制御プログラムであって、前記省電力状態から前記原稿の読み取りが可能な待機状態への遷移を開始するステップと、前記光源の光量を検知するステップと、基準となる色の読み取り信号が所望の値となるように前記原稿の読み取り信号を増幅する信号増幅部による信号の増幅量を決定する増幅量決定動作を、前記光量の検知結果に基づいて開始させるステップとを前記画像読取装置に実行させることを特徴とする。
本発明によれば、省電力制御が可能な画像読取装置において、省電力状態からの復帰に要する時間を短縮することが可能となる。
本発明の実施形態に係る画像形成装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る画像形成装置の機能構成を示す図である。 本発明の実施形態に係るADF、スキャナユニットおよび排紙トレイの構成を模式的に示すブロック図である。 本発明の実施形態に係るスキャナユニットの機能構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係るAGC回路の構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係るエンジン制御部に含まれる機能の構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係るAGC開始タイミングの決定動作を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る画像形成装置の電源投入時の動作を示すフローチャートである。 本発明の他の実施形態に係るエンジン制御部に含まれる機能の構成を示すブロック図である。 本発明の他の実施形態に係るAGC開始判定回路及びエンジン制御部の機能構成を示すブロック図である。 本発明の他の実施形態に係るスキャナユニットの機能構成を示すブロック図である。 本発明の他の実施形態に係るエンジン制御部に含まれる機能の構成を示すブロック図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。本実施形態においては、省電力待機状態への遷移が可能な複合機(MFP:Multi Function Peripheral)としての画像形成装置を例として説明する。
図1は、本実施形態に係る画像形成装置1のハードウェア構成を示すブロック図である。図1に示すように、本実施形態に係る画像形成装置1は、一般的なサーバやPC(Personal Computer)等の情報処理端末と同様の構成に加えて、画像形成を実行するエンジンを有する。即ち、本実施形態に係る画像形成装置1は、CPU(Central Processing Unit)10、RAM(Random Access Memory)20、ROM(Read Only Memory)30、エンジン40、HDD(Hard Disk Drive)50及びI/F60がバス90を介して接続されている。また、I/F60にはLCD(Liquid Crystal Display)70及び操作部80が接続されている。
CPU10は演算手段であり、画像形成装置1全体の動作を制御する。RAM20は、情報の高速な読み書きが可能な揮発性の記憶媒体であり、CPU10が情報を処理する際の作業領域として用いられる。ROM30は、読み出し専用の不揮発性記憶媒体であり、ファームウェア等のプログラムが格納されている。エンジン40は、画像形成装置1において実際に画像形成を実行する機構である。
HDD50は、情報の読み書きが可能な不揮発性の記憶媒体であり、OS(Operating System)や各種の制御プログラム、アプリケーション・プログラム等が格納されている。I/F60は、バス90と各種のハードウェアやネットワーク等を接続し制御する。LCD70は、ユーザが画像形成装置1の状態を確認するための視覚的ユーザインタフェースである。操作部80は、キーボードやマウス等、ユーザが画像形成装置1に情報を入力するためのユーザインタフェースである。
このようなハードウェア構成において、ROM30やHDD50若しくは図示しない光学ディスク等の記録媒体に格納されたプログラムがRAM20に読み出され、CPU10の制御に従って動作することにより、ソフトウェア制御部が構成される。このようにして構成されたソフトウェア制御部と、ハードウェアとの組み合わせによって、本実施形態に係る画像形成装置1の機能を実現する機能ブロックが構成される。
次に、図2を参照して、本実施形態に係る画像形成装置1の機能構成について説明する。図2は、本実施形態に係る画像形成装置1の機能構成を示すブロック図である。図2に示すように、本実施形態に係る画像形成装置1は、コントローラ100、ADF(Auto Documennt Feeder:原稿自動搬送装置)110、スキャナユニット120、排紙トレイ130、ディスプレイパネル140、給紙テーブル150、プリントエンジン160、排紙トレイ170、ネットワークI/F180及びメディアセンサ190を有する。
また、コントローラ100は、主制御部101、エンジン制御部102、入出力制御部103、画像処理部104及び操作表示制御部105を有する。図2に示すように、本実施形態に係る画像形成装置1は、スキャナユニット120、プリントエンジン160を有する複合機として構成されている。尚、図2においては、電気的接続を実線の矢印で示しており、用紙の流れを破線の矢印で示している。
ディスプレイパネル140は、画像形成装置1の状態を視覚的に表示する出力インタフェースであると共に、タッチパネルとしてユーザが画像形成装置1を直接操作し若しくは画像形成装置1に対して情報を入力する際の入力インタフェース(操作部)でもある。ネットワークI/F180は、画像形成装置1がネットワークを介して他の機器と通信するためのインタフェースであり、Ethernet(登録商標)やUSB(Universal Serial Bus)インタフェースが用いられる。
コントローラ100は、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせによって構成される。具体的には、ROM30や不揮発性メモリ並びにHDD50や光学ディスク等の不揮発性記録媒体に格納されたファームウェア等の制御プログラムが、RAM20等の揮発性メモリ(以下、メモリ)にロードされ、CPU10の制御に従って構成されるソフトウェア制御部と集積回路などのハードウェアとによってコントローラ100が構成される。コントローラ100は、画像形成装置1全体を制御する制御部として機能する。
主制御部101は、コントローラ100に含まれる各部を制御する役割を担い、コントローラ100の各部に命令を与える。エンジン制御部102は、プリントエンジン160やスキャナユニット120等を制御若しくは駆動する駆動手段としての役割を担う。また、エンジン制御部120は、本実施形態に係る画像形成装置1において、装置の省電力待機状態への遷移及びスタンバイ状態への復帰を制御する機能を含む。エンジン制御部102の詳細な機能については後に詳述する。
入出力制御部103は、ネットワークI/F180を介して入力される信号や命令を主制御部101に入力する。また、主制御部101は、入出力制御部103を制御し、ネットワークI/F180を介して他の機器にアクセスする。
画像処理部104は、主制御部101の制御に従い、入力された印刷ジョブに含まれる印刷情報に基づいて描画情報を生成する。この描画情報とは、画像形成部であるプリントエンジン160が画像形成動作において形成すべき画像を描画するための情報である。また、印刷ジョブに含まれる印刷情報とは、PC等の情報処理装置にインストールされたプリンタドライバによって画像形成装置1が認識可能な形式に変換された画像情報である。操作表示制御部105は、ディスプレイパネル140に情報表示を行い若しくはディスプレイパネル140を介して入力された情報を主制御部101に通知する。
画像形成装置1がプリンタとして動作する場合は、まず、入出力制御部103がネットワークI/F180を介して印刷ジョブを受信する。入出力制御部103は、受信した印刷ジョブを主制御部101に転送する。主制御部101は、印刷ジョブを受信すると、画像処理部104を制御して、印刷ジョブに含まれる印刷情報に基づいて描画情報を生成させる。
画像処理部104によって描画情報が生成されると、エンジン制御部102は、生成された描画情報に基づき、給紙テーブル150から搬送される用紙に対して画像形成を実行する。即ち、プリントエンジン160が画像形成部として機能する。プリントエンジン160の具体的態様としては、インクジェット方式による画像形成機構や電子写真方式による画像形成機構等を用いることが可能である。プリントエンジン160によって画像形成が施された文書は排紙トレイ170に排紙される。
次に、本実施形態に係るADF110、スキャナユニット120及び排紙トレイ130について説明する。図3は、本実施形態に係るADF110、スキャナユニット120及び排紙トレイ130の機械的構成を模式的に示す図である。図3に示すように、本実施形態に係るADF110は、原稿台111、ローラ112を含む。
また、スキャナユニット120は、コンタクトガラス121、第1キャリッジ122、第2キャリッジ123、レンズユニット124、CCD125、基準白色板126及びシートスルー読み取り用スリット127を含む。また、第1キャリッジ122は、光源122a及び反射ミラー122bを含む。また、第2キャリッジ123は、反射ミラー123a及び反射ミラー123bを含む。
次に、本実施形態に係るスキャナユニット120の機能構成について、図4を参照して説明する。図4に示すように、本実施形態に係るスキャナユニット120は、光源122a、CCD125、信号処理部200及びLED(Light Emitting Doide)ドライバ218を含む。また、信号処理部200は、クランプ回路201、202、203、SH(Sample Hold)回路204、205、206、VGA(Variable Gain Amp)207、208、209、ADC(Analog Digital Converter)210、211、212、AGC(Automatic Gain Amp)回路213、214、215、制御用ASIC(Application Specific Integrated Circuit)及び発振器217を含む。
画像形成装置1がスキャナ、即ち画像読取装置として動作する場合は、ユーザによるディスプレイパネル140の操作若しくはネットワークI/F180を介して外部のPC等から入力されるスキャン実行指示に応じて、操作表示制御部105若しくは入出力制御部103が主制御部101にスキャン実行信号を転送する。主制御部101は、受信したスキャン実行信号に基づき、エンジン制御部102を制御する。
エンジン制御部102は、ADF110を駆動し、原稿台111にセットされた撮像対象原稿をローラ112によってスキャナユニット120に搬送させる。また、エンジン制御部102は、スキャナユニット120を駆動し、ADF110から搬送される原稿を撮像する。また、ADF110に原稿がセットされておらず、コンタクトガラス121に直接原稿がセットされた場合、第1キャリッジ122が駆動して、セットされた原稿を撮像する。
撮像動作においては、ADF110による原稿搬送の場合、まず、第2キャリッジ123がシートスルー読み取り用スリット127の下へ移動する。そして、原稿台111にセットされた原稿がローラ112によって搬送される際、シートスルー読み取り用スリット127を介して読み取りが行われる。具体的には、シートスルー読み取り用スリット127を介して入射した光が第2キャリッジ123に含まれる反射ミラー123bによってレンズユニット124に導かれ、CCD125に入射する。
また、コンタクトガラス121に原稿がセットされた場合、第1キャリッジ122が副走査方向に移動しながら原稿面を走査する。具体的には、第1キャリッジ122に含まれる光源122aが原稿を照射し、その反射光が反射ミラー122によって第2キャリッジ123に導かれる。本実施形態に係る光源122aは、LED(Light Emitting Diode)光源であり、LEDドライバ133によって駆動される。
第2キャリッジに導かれた光は、反射ミラー123a及び反射ミラー123bによってレンズユニット124に導かれ、CCD125に入射する。CCD125によって光電変換されたアナログ画像データは、信号処理部200に入力される。尚、図4に示すように、本実施形態に係るCCD125は、R(Red)、G(Green)、B(Blue)夫々の色毎に信号を出力する。
信号処理部200においては、R、G、B夫々の画像信号毎にクランプ回路201〜203夫々によって一定の電圧に維持された画像信号をSH回路204〜206が夫々サンプリングする。SH回路204〜206夫々によってサンプリングされた画像信号は、夫々VGA207〜209によって増幅される。即ち、VGA207〜209は夫々がCCD125による読み取り信号を増幅する信号増幅部として機能する。尚、VGA207〜209による信号の増幅量は、夫々AGC回路213〜215によって決定された増幅値RGAIN、GGAIN、BGAINに基づく。
VGA207〜209は、増幅した画像信号を、夫々ADC210〜212へ出力する。ADC210〜212は、入力されたアナログ画像信号をデジタル画像信号DR、DG、DBに変換する。ADC210〜212によって夫々生成されたデジタル画像信号は、エンジン制御部102に入力される。
CCD125、クランプ回路201〜203、SH回路204〜206、VGA207〜209、ADC210〜212、AGC回路213〜215の動作タイミングは、制御ASIC216によって制御される。制御用ASIC216は、発振器217から入力される基準クロックに従って動作する。尚、制御用ASIC216が基準クロックに従って動作する際のパラメータは、エンジン制御部102によって制御される。
エンジン制御部102がスキャナユニット120から取得した画像信号は、画像処理部104に入力される。画像処理部104は、入力された画像信号に基づいて画像情報を生成する。画像処理部104が生成した画像情報は、ユーザの指示に応じてそのままHDD50等に格納され、若しくは入出力制御部103及びネットワークI/F180を介して外部の装置に送信される。
また、画像形成装置1が複写機として動作する場合は、エンジン制御部102がスキャナユニット120から受信した画像情報に基づき、画像処理部104が描画情報を生成する。その描画情報に基づいてプリンタ動作の場合と同様に、エンジン制御部102がプリントエンジン160を駆動する。
上述したように、本実施形態に係るVGA207〜209は、夫々AGC回路213〜215によって決定された増幅値に基づいて画像信号を増幅する。このAGC回路213〜215による増幅値の設定は、画像形成装置1への電源の投入時や、省電力待機状態からスタンバイ状態への復帰時に実行される。図5を参照して、AGC回路213〜215夫々の構成及び動作について説明する。
図5は、AGC回路213の構成を示すブロック図である。尚、AGC回路214及び215についても、以降に示すAGC回路213の構成及び動作と同様の処理であるため、説明を省略する。図5に示すように、本実施形態に係るAGC回路213は、平均化回路219、ピーク検知回路220、ゲイン演算回路221、ゲインレジスタ222及び目標値メモリ223を含む。
AGC回路213によるAGC動作に際しては、まずCCD125が、基準白色板216を読み取って画像信号を出力する。この信号が最適な白を示す信号となるように増幅値を設定することが、本実施形態に係るAGC動作の趣旨である。即ち、AGC回路213〜215が、VGA207〜209による信号の増幅量を決定する増幅量決定部として機能する。
平均化回路219は、入力された複数画素の画像信号DRを平均化することにより、ノイズの影響を低減する。平均化回路219は、主走査方向の1ラインにおける有効画素期間を示す信号LGTに基づいて動作する。ピーク検知回路220は、平均化回路219によって平均化された画像信号に基づき、ピークデータを取得する。本実施形態に係るピークデータは、CCD125による読み取り信号の明度を示す情報である。即ち、本実施形態においては、平均化回路219及びピーク検知回路220が、明度情報取得部として機能する。
ゲイン演算回路221は、エンジン制御部102によって目標値メモリ223に設定された白レベル目標値とピーク検知回路220が取得したピークデータとを比較演算し、ピークデータが目標値に対する公差外の場合には、設定すべきゲインの値RGAINをゲインレジスタ222に設定する。
ピーク検知回路220及びゲイン演算回路221は、AGC動作の実行期間を示す信号として出力される信号SHGTに基づいて動作する。上述したLGT及びSHGTは、制御用ASICによって出力される。
ゲインレジスタ222は、ゲイン演算回路221によって設定されたRGAINをVGA207に出力する。これにより、基準白色板126を読み取った際の画像信号が好適な白を示すようにゲイン調整が行われる。
このような画像形成装置1において、本実施形態に係る要旨は、省電力待機状態からスタンバイ状態へ復帰した際のAGC動作の開始タイミングの判断、即ち、上記SHGTの出力タイミングの判断にある。このAGC動作の開始タイミングの判断は、エンジン制御部102に含まれる機能によって実現される。エンジン制御部102は、省電力待機状態からスタンバイ状態に遷移した後、光源122aへの電源供給が再開されて光源122aの光量が安定したことをもってAGC動作を開始させる。
本実施形態に係るAGC動作の開始タイミングの判断動作原理について、さらに説明する。まず、本実施形態に係る画像形成装置1が省電力待機状態に遷移する際、第1キャリッジ122は、基準白色板126を読み取るための位置に移動する。従って、本実施形態に係る画像形成装置1が、省電力待機状態からスタンバイ状態に復帰する際、第1キャリッジの移動を伴うことなく、CCD125が基準白色板126を読み取ることが可能である。
ここで、省電力待機状態においては、光源122aへの電源供給が停止している。従って、スタンバイ状態への復帰直後は、光源122aの光量が足りず、基準白色板126が十分に露光されないため、CCD125に光が入射せず、CCD125の出力信号は暗い画像の信号となる。その後、光源122aの光量が上昇すると共に、CCD125の出力信号も明るい画像の信号となっていく。本実施形態に係るエンジン制御部102は、復帰直後のCCD125による出力信号が、所定の明るさに達したことを条件として、AGC動作の開始タイミングを判断する。
次に、図6を参照して、本実施形態に係るエンジン制御部102に含まれる機能について説明する。図6に示すように、エンジン制御部102は、信号取得部301、スキャン制御部302、信号平均化部303、基準値記憶部304、ピーク検知部305、検知結果比較部306、省電力制御部307及びAGC制御部308を含む。信号取得部301は、エンジン制御部102の外部から入力される信号を取得する。信号取得部301が取得する信号としては、主制御部101による制御信号の他、スキャナユニット120から入力される画像信号DR、DG、DB等である。
スキャン制御部302は、制御用ASIC216がCCD125及び信号処理部200を動作させるための信号ISCANを出力する。スキャン制御部302が出力する信号ISCANは、例えば、通常のスキャン動作の実行、上述したAGC動作の際に基準白色板126を読み取る動作の実行、及び後述するAGC動作の開始タイミングを判断するための撮像動作の実行に関する。
信号平均化部303、基準値記憶部304、ピーク検知部305、検知結果比較部306及びAGC制御部308は、上述したAGC動作の開始タイミングを判断するための動作に係る処理を実行する。信号平均化部303は、上述したAGC回路213に含まれる平均化回路219と略同様の機能を有し、信号取得部301に入力された複数画素の画像信号を平均化することにより、ノイズの影響を低減する。
ピーク検知部305は、上述したAGC回路213に含まれるピーク検知回路220と略同様の機能を有し、信号平均化部303によって平均化された画像信号に基づき、ピークデータを取得する。本実施形態に係るピークデータは、CCD125による読み取り信号の明度を示す情報である。即ち、本実施形態においては、信号平均化部303及びピーク検知部305が、明度情報取得部として機能する。この明度の情報は、光源122aの光量を検知するための情報である。即ち、信号平均化部303、ピーク検知部305は、光量検知部としても機能する。
検知結果比較部306は、ピーク検知部305が取得したピークデータと基準値記憶部304に記憶された基準値とを比較し、その比較結果に応じた信号を出力する。本実施形態において、検知結果比較部306は、ピーク検知部305が取得したピークデータの値と基準値記憶部304に記憶された基準値との差が所定の範囲内であれば、光源122aの光量が安定したものと判断し、AGC動作の開始を指示する信号をAGC制御部308に出力する。
本実施形態に係るエンジン制御部102においては、検知結果比較部306が、ピーク検知部305によって取得されたピークデータに基づき、光源122aの光量が安定した状態になったことを判断する。即ち、検知結果比較部306が、光源状態判断部として機能する。
基準値記憶部304は、上述したように、検知結果比較部306による比較動作において比較対象となる値を記憶している。AGC動作の開始タイミングの判断動作は、当然のごとくAGC動作の前に実行されるため、AGC回路213のゲインレジスタ222に調整された増幅値が設定されていない状態で実行される。従って、消費電力待機状態から復帰した後、AGC動作が完了するまでの間、VGA207〜209は、入力される画像信号の増幅値として、予め設定された初期値を用いる。従って、基準値記憶部304が記憶している基準値は、VGA207〜209が、増幅値として上記初期値を用いた際の出力信号に応じた値である。
AGC制御部308は、検知結果比較部306からAGC動作の開始を指示する信号を受信した場合に、AGC動作の実行を指示するAGC実行信号IAGCを出力する。即ち、AGC制御部308が、AGCの動作を開始させる動作制御部として機能する。AGC実行信号は制御用ASIC216に入力され、その結果、制御用ASIC216が、AGC動作の実行に必要な信号を出力し、スキャナユニット120においてAGC動作が実行される。
このように、本実施形態においては、検知結果比較部306による比較結果に基づいて、AGC制御部308がAGC動作を開始させる。即ち、検知結果比較部306及びAGC制御部308が、光源122aの光量に基づいてAGV動作を開始させる増幅量決定動作開始部として機能する。
省電力制御部307は、画像形成装置1において省電力待機状態への遷移及びスタンバイ状態への復帰を制御する。画像形成装置1に電源が投入された状態において、所定期間以上何の動作も実行されない状態が継続すると、省電力制御部307は、画像形成装置1各部への電源供給を停止させ、画像形成装置1を省電力待機状態へと遷移させる。
また、画像形成装置1が省電力待機状態である場合において、ユーザによるディスプレイパネル104の操作、ADF110への原稿のセット、コンタクトガラス121を覆うカバーの開閉及び印刷ジョブの入力等、復帰要因となる処理が発生すると、省電力制御部307は、画像形成装置1各部への電源供給を再開し、装置をスタンバイ状態へと復帰させる。
省電力制御部307によって装置がスタンバイ状態へと復帰させられると、スキャン制御部302が、制御用ASIC216にCCD125及び信号処理部200を動作させるための信号を出力する。また、上述した信号平均化部303、基準値記憶部304、ピーク検知部305、検知結果比較部306及びAGC制御部308が、AGC動作の開始タイミングの判断動作を実行する。
次に、本実施形態に係る画像形成装置1の省電力待機状態からスタンバイ状態への復帰時の動作について、図7を参照して説明する。図7は、本実施形態に係る画像形成装置1の省電力待機状態からスタンバイ状態への復帰時の動作を示すフローチャートである。図7に示すように、省電力待機状態が解除されると(S701)、信号処理部200が初期設定を実行する(S702)。尚、上述したように、省電力待機状態からの復帰時において、第1キャリッジ122は、CCD125に基準白色板126からの反射光が入射するような位置に配置されている。
S702において信号処理部200の初期設定が完了すると、LEDドライバ218が光源122aを駆動する(S703)。これにより、光源122aが基準白色板126を露光し、その反射光がCCD125に入射して、CCD125が基準白色板126を読み取る(S704)。CCD125に基準白色板126からの反射光が入射すると、上述した信号処理部200及びエンジン制御部120の処理により、ピーク検知部305が、ピークデータを取得する(S705)。
ピーク検知部305がピークデータを取得すると、検知結果比較部306が、基準値記憶部304に記憶されている基準値と上記取得されたピークデータとを比較する(S706)。S706の比較の結果、上記取得されたピークデータが、基準値に応じた条件を満たしていない場合(S706/NO)、検知結果比較部306は、まだ光源122aの光量が安定していないと判断する。この場合、エンジン制御部102は、S704からの処理を繰り返す。
他方、S706の比較の結果、上記取得されたピークデータが、基準値に応じた条件を満たしている場合(S706/YES)、検知結果比較部306は、光源122aの光量が既に安定していると判断し、AGC動作の開始を指示する信号をAGC制御部308に出力する。これにより、AGC回路213〜215が、AGC動作を開始させる(S707)。また、検知結果比較部306が、光源122aの光量が既に安定していると判断すると、スキャン制御部302が、第1キャリッジ122のホーミング動作を実行する(S707)。尚、AGC回路213〜215は、第1キャリッジ122が、基準白色板126の範囲を移動している間に、AGCを完了する。
これらの処理が完了すると、制御用ASIC216がLEDドライバ218を制御して光源122aを消灯し(S708)、処理を終了する。このように、本実施形態に係る画像形成装置1においては、光源122aの立ち上がり具合に応じてAGC動作の開始タイミングを判断する。従って、光源122aの光量が安定するまで待機する期間が冗長となり、その結果省電力待機状態からの復帰時間が長くなってしまうことを回避することができる。また、光源122aの光量が安定するまで待機する期間が短く、光源122aの光量が安定する前にAGC動作が実行されてしまうようなことを回避することができる。
尚、上述したように、検知結果比較部306は、基準値記憶部304に記憶されている基準値との比較により、光源122aの光量の安定化を判断する。ここで、光源122aの光量は、発光素子の劣化等により、経時的に変化することが考えられる。この場合、ピーク検知部305によって取得されるピークデータも低下するため、上記基準値として常に同一の値を用いると、光源122aの経時変化により光量が不足し、ピーク検知部305が取得するピークデータが永久に基準値の条件を満たさない場合があり得る。
従って、基準値記憶部304に記憶されている基準値は、ユーザによって変更可能に構成することが好ましい。この場合、ユーザは、例えばディスプレイパネル140を操作して上記基準値を入力する。操作表示制御部105が、ディスプレイパネル140から操作情報を取得すると、主制御部101がエンジン制御部102を制御して基準値記憶部に記憶された基準値の値を変更する。即ち、主制御部101が、基準値変更部として機能する。これにより、光源122aの経時変化に対応可能となり、上記課題を解決することができる。
尚、上記可変可能な基準値の値を、装置への電源投入時に自動的に設定することもできる。まず、図8を参照して、本実施形態に係る画像形成装置1の電源投入時の動作について説明する。図8に示すように、画像形成装置1に電源が投入されると(S801)、S702と同様に初期設定が実行され(S802)、光源122aが駆動される(S803)。光源122aの駆動が開始されると、エンジン制御部102により、第1キャリッジ122のホーミング動作が行われる(S804)。
ホーミング動作が完了すると、エンジン制御部102は、第1キャリッジを移動させ、CCD125に基準白色板126からの反射光が入射するような位置に停止させる(S805)。S804、S805の動作の間に、光源122aの光量が安定するため、AGCが実行可能な状態となる。
第1キャリッジの移動が完了すると、S704と同様に、CCD125が基準白色板126を読み取る(S806)。CCD125に基準白色板126からの反射光が入射すると、上述した信号処理部200及びエンジン制御部120の処理により、ピーク検知部305がピークデータを取得する。
ここで、図8の形態においては、ピーク検知部305がピークデータを取得すると、エンジン制御部102は、そのピークデータに基づいて基準値記憶部304に記憶させるべき基準値を算出する(S807)。S807において、エンジン制御部102は、例えば、取得されたピークデータの70〜80%の値を基準値として算出する。
このように基準値の値が算出されると、基準値記憶部304が、基準値を記憶する(S808)。即ち、エンジン制御部102が、基準値変更部として機能する。これにより、基準値記憶部304に自動的に基準値の値が設定される。その後、図7のS707と同様に、AGC、及びホーミング(ホーム位置への移動)が実行された後(S809)、S708と同様に、光源122aが消灯され(S810)、処理が終了する。
図8の態様においては、基準値は、装置起動時の実際の光源122aの光量に応じて設定される。装置が起動された後、再度起動処理が行われる前に、光源122aが大きく劣化することは考えられないため、図8に示すような態様により、光源122aの経時変化に応じた基準値を自動的に設定することができる。
また、上記実施形態においては、図7のS706において、ピークデータが基準値に応じた条件を満たすか否かを判断する場合を例として説明した。しかしながら、光源122aやLEDドライバ218の仕様によっては、光源122aの光量が上昇した後に再度下降する等、駆動開始から安定するまでの光量の変化が上昇のみではない場合があり得る。このような場合において、上記実施形態のように、ピークデータが基準値に応じた条件を満たしたことのみをもって光源122aの安定化を判断すると、光源122aが未だ安定する前にAGC動作が開始されてしまう可能性がある。
これに対して、図9に示すように、検知結果比較部306に替えて変化率判断部309を設けることが考えられる。変化率判断部309は、ピーク検知部305が一定間隔毎に取得するピークデータの変化率、即ち、時間経過に対する変化量を算出する。そして、所定期間においてピークデータの変化率が基準値以下となった場合、即ち、ピークデータの変化量が所定の範囲内である場合に、光源122aの光量が安定したと判断し、上記と同様にAGC動作の開始を指示する信号をAGC制御部308に出力する。これにより、上記課題を解決することができる。尚、図9の場合、基準値記憶部304には、ピークデータの変化量が所定値以下であることを判断するための基準値が記憶されている。
また、上記実施形態においては、図6に示すように、AGC動作の開始タイミングを判断する機能をエンジン制御部102によってソフトウェアとして実現する場合を例として説明した。この他、図10に示すように、上述した信号平均化部303、基準値記憶部304、ピーク検知部305及び検知結果比較部306に相当する機能を備えたAGC開始判定回路102aを設けても良い。
図10に示す例の場合、エンジン制御部102からは、信号平均化部303、基準値記憶部304、ピーク検知部305及び検知結果比較部306の機能を省略することが可能となる。これにより、エンジン制御部102の処理負荷、即ち、CPU10の処理負荷を低減することが可能となる。
尚、図10に示す例においては、信号平均化部303a、基準値記憶部304a、ピーク検知部305a及び検知結果比較部306aが、夫々信号平均化部303、基準値記憶部304、ピーク検知部305及び検知結果比較部306と同様に機能し、検知結果比較部306aが、AGC動作の開始を指示する信号を出力する。
検知結果比較部306aが出力した信号は、エンジン制御部102において信号取得部301が取得し、その信号に応じてスキャン制御部302及びAGC制御部308がスキャナユニット120の各部を制御することにより、上記と同様にAGCが実行される。即ち、検知結果比較部306aは、光源122aの光量が安定したことを検知して、一種の割り込み信号を出力する。
また、上記実施形態においては、図4に示すように、信号処理部200にAGC回路213、214、215が含まれる場合を例として説明した。ここで、上述したように、エンジン制御部102に含まれる機能のうち、信号平均化部303及びピーク検知部305の機能は、AGC回路213に含まれる平均化回路219及びピーク検知回路220の機能と同様である。従って、これらの機能は共有化することが可能である。そのような例について、以下に説明する。
図11は、AGC回路213〜215の機能を、エンジン制御部102によってソフトウェア的に実現する場合におけるスキャナユニット120の機能構成を示すブロック図である。また、図12は、上記形態におけるエンジン制御部102の機能構成を示す図である。
図11に示すように、スキャナユニット120においては、AGC回路213〜215が省略され、VGA207〜209の増幅値の設定値RGAIN、GGAIN、BGAINは、外部から入力されるようになっている。他方、図12に示すように、エンジン制御部102においては、ピーク検知部305の出力がAGC制御部308にも入力されるようになっている。そして、図12の形態に係るAGC制御部308は、上述した機能に加えて、図5に示すゲイン演算回路221、ゲインレジスタ222及び目標値メモリ223の機能を備える。
このような構成により、図12の形態に係るAGC制御部308は、ピーク検知部305が取得したピークデータを、設定された白レベル目標値と比較演算し、ピークデータが目標値に対する公差外の場合には、設定すべきゲインの値RGAIN、GGAIN、BGAINを求め、VGA207〜209に夫々出力する。このような処理により、上記実施形態と同様の効果を得ることができると共に、信号処理部200からAGC回路213〜215を省略し、信号処理部200の回路規模を低減することができる。
また、上記実施形態においては、省電力待機状態において第1キャリッジが基準白色板を読み取るための領域に移動する場合を例として説明したが、その他の場合、例えば、第1キャリッジの移動範囲において基準となる基準位置に移動する場合であっても適用可能である。
この場合、省電力待機状態からの復帰時においては、第1キャリッジのホーミング及び基準白色板を読み取る領域への移動が必要なため、その間に光源の駆動が完了することも考えられるが、第1キャリッジの移動が早ければ、光源の駆動が間に合わない可能性もある。従って、光源の光量が安定したことを確認してからAGCを実行するという点においては、上記と同様の効果を得ることができる。
また、上記実施形態においては、図3に示すように、第1キャリッジが移動して原稿の前面を走査する場合を例として説明した。この他、光学系が固定されており、原稿を搬送することによって原稿の全面を読み取る方式であっても適用可能である。この場合、第1キャリッジのような移動体のホーミング等の動作は不要であるため、AGCの実行に際しては必ず光源122aの駆動を待つ必要があり、上記と同様の効果を得ることが可能である。
また、上記実施形態の要旨は、光源122aの光量が安定化したことを確認してからAGCを開始することである。そして、光源122aの光量が安定化したことを検知する手段として、図6に示すような信号平均化部、基準値記憶部304、ピーク検知部305、検知結果比較部306及びAGC制御部308が設けられている。この他、光源の光量が安定化したことを確認する手段としては、別途光量を検知するセンサを設けても同様の効果を得ることが可能である。
他方、上記実施形態の場合、画像読取装置に対して追加の構成を設けることなく、既に存在する装置構成を利用して、課題を解決することができるため、コストの増大や、装置構成野複雑化等を抑えることができる。また、上記実施形態においては、光源122aとして、LEDドライバ218によって駆動されるLED光源を用いる場合を例として説明した。しかしながら、光源122aの種類は特に限定されるものではなく、他の光源を用いることも可能である。
1 画像形成装置、
10 CPU、
20 RAM、
30 ROM、
40 エンジン、
50 HDD、
60 I/F、
70 LCD、
80 操作部、
90 バス、
100 コントローラ、
101 主制御部、
102、102a エンジン制御部、
103 入出力制御部、
104 画像処理部、
105 操作表示制御部、
110 ADF、
120 スキャナユニット、
121 コンタクトガラス、
122 第1キャリッジ、
122a 光源、
122b 反射ミラー、
123 第2キャリッジ、
123a、123b 反射ミラー
124 レンズユニット、
125 CCD、
126 基準白色板、
127 シートスルー読み取り用スリット、
200 信号処理部、
201、202、203 クランプ回路、
204、205、206 SH回路、
207、208、209 VGA、
210、211、212 ADC、
213、214、215 AGC回路、
216 制御用ASIC、
217 発振器、
218 LEDドライバ、
219 平均化回路、
220 ピーク検知回路、
221 ゲイン演算回路、
222 ゲインレジスタ、
223 目標値メモリ、
301 信号取得部、
302 スキャン制御部、
303、303a 信号平均化部、
304、304a 基準値記憶部、
305、305a ピーク検知部、
306、306a 検知結果比較部、
307 省電力制御部、
308 AGC制御部、
309 変化率判断部
特開2002−77520号公報 特開2002−112027号公報 特開2002−118726号公報

Claims (12)

  1. 読み取り対象である原稿を露光する光源への電源供給を停止して省電力状態へ遷移可能な画像読取装置であって、
    前記原稿の読み取り信号を増幅する信号増幅部と、
    基準となる色の読み取り信号が所望の値となるように前記信号増幅部による信号の増幅量を決定する増幅量決定部と、
    前記光源の光量を検知する光量検知部と、
    省電力状態から原稿の読み取りが可能な待機状態へ遷移した後、前記光量検知部による検知結果に基づいて前記増幅量決定部による前記信号の増幅量の決定動作を開始させる増幅量決定動作開始部とを含む、画像読取装置。
  2. 前記光量検知部は、前記基準となる色の読み取り信号に基づいて、前記光源の光量を検知することを特徴とする、請求項1に記載の画像読取装置。
  3. 前記増幅量決定動作開始部は、前記基準となる色の読み取り信号に基づいて取得された値と前記光源の光量が所定の状態となったことを判断するための基準値との比較結果に基づいて前記増幅量決定部による前記信号の増幅量の決定動作を開始させることを特徴とする、請求項2に記載の画像読取装置。
  4. 前記基準値の値を記憶している基準値記憶部と、
    前記基準値記憶部に記憶されている前記基準値の値を変更する基準値変更部とを更に含むことを特徴とする、請求項3に記載の画像読取装置。
  5. 前記増幅量決定部は、前記画像読取装置に電源が投入された際に、前記基準となる色の読み取り信号に基づいて前記読み取り信号の明度を示す情報を取得し、取得した明度の値が所望の値となるように前記信号増幅部による信号の増幅量を決定し、
    前記基準値記憶部は、前記取得された明度の値に基づいて前記基準値の値を記憶することを特徴とする、請求項4に記載の画像読取装置。
  6. 前記増幅量決定動作開始部は、前記光量の変化量が所定の範囲内となった場合に、前記増幅量決定部による前記信号の増幅量の決定動作を開始させることを特徴とする、請求項1または2に記載の画像読取装置。
  7. 前記増幅量決定動作開始部は、前記光量の変化量が所定の範囲内となったことを判断するための基準範囲と前記光量の変化量との比較結果に基づいて前記増幅量決定部による前記信号の増幅量の決定動作を開始させることを特徴とする、請求項6に記載の画像読取装置。
  8. 前記増幅量決定部は、前記基準となる色の読み取り信号に基づいて前記読み取り信号の明度を示す情報を取得する明度情報取得部を含み、
    前記光量検知部は、前記明度情報取得部によって構成されることを特徴とする、請求項2乃至7いずれかに記載の画像読取装置。
  9. 前記増幅量決定動作開始部は、前記光量検知部による検知結果に基づいて前記光源の状態を判断する光源状態判断部と、前記光源状態判断部による判断結果に応じて増幅量の決定動作を開始させる動作制御部とを含み、
    前記光源状態判断部は、前記光源が所定の状態となった場合に、前記増幅量の決定動作が実行可能であることを示す信号を前記動作制御部に出力し、
    前記動作制御部は、前記光源状態判断部から信号が入力された場合に、前記増幅量の決定動作を開始させることを特徴とする、請求項1乃至8いずれかに記載の画像読取装置。
  10. 請求項1乃至9いずれかに記載の画像読取装置を含むことを特徴とする、画像形成装置。
  11. 読み取り対象である原稿を露光する光源への電源供給を停止して省電力状態へ遷移可能な画像読取装置の制御方法であって、
    前記省電力状態から前記原稿の読み取りが可能な待機状態への遷移を開始し、
    前記光源の光量を検知し、
    基準となる色の読み取り信号が所望の値となるように前記原稿の読み取り信号を増幅する信号増幅部による信号の増幅量を決定する増幅量決定動作を、前記光量の検知結果に基づいて開始させる、制御方法。
  12. 読み取り対象である原稿を露光する光源への電源供給を停止して省電力状態へ遷移可能な画像読取装置の制御プログラムであって、
    前記省電力状態から前記原稿の読み取りが可能な待機状態への遷移を開始するステップと、
    前記光源の光量を検知するステップと、
    基準となる色の読み取り信号が所望の値となるように前記原稿の読み取り信号を増幅する信号増幅部による信号の増幅量を決定する増幅量決定動作を、前記光量の検知結果に基づいて開始させるステップとを前記画像読取装置に実行させることを特徴とする、制御プログラム。
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