JP2010219863A - 超音波流量計及び超音波流量計用ノイズ波除去器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明に係る超音波流量計10は、計測流路13から分岐し計測用超音波を送受波可能な超音波送受波器20を奥部に備えた素子受容凹部15と、その円筒内面16の中間部に近似波長ノイズ波除去溝17とを備えている。そして、近似波長ノイズ波除去溝17の溝幅を計測用超音波の半波長の整数倍としたことで、計測用超音波に近似した波長のノイズ波が計測流路13内を伝播しても、そのノイズ波が近似波長ノイズ波除去溝17が形成された領域R1を通過する際に低減又は除去することができる。これにより、ノイズ波の影響を抑えた計測が可能になり、従来より計測精度を上げることができる。
【選択図】図1
Description
請求項1の超音波流量計では、計測用超音波に近似した波長のノイズ波が、超音波流量計の流路又はその流路に繋がる外部流路の何れかの場所で発生して、そのノイズ波と計測用超音波とが混在して流体を伝播しても、受波側の超音波素子を備えた素子受容凹部内の近似波長ノイズ波除去溝によりノイズ波が低減又は除去される。これにより、計測用超音波と近似した波長のノイズ波の影響を抑えた計測が可能になり、従来より計測精度が向上する。
請求項2の超音波流量計では、流路のうち1対の素子受容凹部の上流側又は下流側で計測用超音波と同じ波長のノイズ波が発生しても、そのノイズ波を同波長ノイズ波除去流路溝にて低減又は除去することができる。これにより、計測用超音波と同じ波長のノイズ波の影響を抑えた計測が可能になり、従来より計測精度が向上する。
請求項3の超音波流量計では、ベース部を直線状に貫通した流路の軸方向に流体が流れ、その流路の軸方向と斜めに交差する方向に延びた円筒内面を有する素子受容凹部内では流体が滞留する。そして、その滞留した流体を計測用超音波が伝播する際に、受波側の超音波素子を備えた素子受容凹部内の近似波長ノイズ波除去溝によりノイズ波が低減又は除去される。
請求項4の構成によれば、超音波流量計における1対の超音波素子の上流側又は下流側で、計測用超音波と同じ波長のノイズ波が発生しても、そのノイズ波を同波長ノイズ波除去流路溝にて低減又は除去することができる。これにより、計測用超音波と同じ波長のノイズ波の影響を抑えた計測が可能になり、従来より計測精度が向上する。
請求項5の構成によれば、超音波流量計における1対の超音波素子の上流側又は下流側で、計測用超音波と近似した波長のノイズ波が発生して、そのノイズ波を同波長ノイズ波除去流路溝にて低減又は除去することができる。これにより、計測用超音波と近似した波長のノイズ波の影響を抑えた計測が可能になり、従来より計測精度が向上する。
請求項6の構成では、同波長ノイズ波除去流路溝の溝幅を、計測用超音波の1/4波長の奇数倍にしたので、計測用超音波と同じ波長のノイズ波を最も効果的に低減又は除去することができる。
請求項7の超音波流量計用ノイズ波除去器は、超音波流量計と組み合わせて流体が流れるパイプの途中に取り付けることで、計測用超音波と同じ波長のノイズ波が、超音波流量計側に伝播することを防ぐことができる。これにより、計測用超音波と同じ波長のノイズ波の影響を抑えた計測が可能になり、従来より計測精度が向上する。
請求項8の構成では、同波長ノイズ波除去流路溝の溝幅を、計測用超音波の1/4波長の奇数倍にしたので、計測用超音波と同じ波長のノイズ波を最も効果的に低減又は除去することができる。
以下、本発明の一実施形態を図1に基づいて説明する。本実施形態の超音波流量計10は、円筒状の計測スリーブ11の両端部からフランジ11F,11Fを側方に張り出した構造のベース部12を備えている。また、計測スリーブ11の内側が、流量計測の対象の流体を流すための計測流路13になっている。そして、このベース部12は、例えば、都市ガス用のガス管80の途中に固定されている。具体的には、ガス管80の途中部分が分断されて、その分断部分における各ガス管80の先端にフランジ80Fが設けられている。そして、各ガス管80のフランジ80Fと、ベース部12の両端のフランジ11Fとが間にパッキン80Pを挟んでボルト(図示せず)にて固定されている。これにより、分断されたガス管80,80の間が計測スリーブ11によって連絡され計測流路13を流体としてのガスが流れる。
本実施形態の超音波流量計10Vは、図2に示されており、前記第1実施形態の超音波流量計10のうち計測スリーブ11における両端寄り位置に本発明に係る同波長ノイズ波除去流路溝30,30を備えた構造になっている。具体的には、計測スリーブ11のうち両端寄り位置で計測スリーブ11の一部を側方に膨出させて鍔状膨出部11K,11Kをそれぞれ形成し、それら各鍔状膨出部11Kの内側部分が同波長ノイズ波除去流路溝30になっている。そして、各同波長ノイズ波除去流路溝30は、計測流路13の内周面を段付き状に拡径させた環状溝構造をなし、同波長ノイズ波除去流路溝30の溝幅は、計測用超音波の1/2波長の整数倍からずらした大きさになっている。具体的には、同波長ノイズ波除去流路溝30の溝幅は、計測用超音波の1/4波長の奇数倍になっている。即ち、同波長ノイズ波除去流路溝30の溝幅W2は、以下の関係式(2)を満たしている。
本実施形態は図3に示されており、第1実施形態の超音波流量計10の両端部とガス管80,80との間に本発明に係る超音波流量計用ノイズ波除去器40(以下、単に「ノイズ波除去器40」という)を備えた構成になっている。このノイズ波除去器40は、全体が円盤状をなし、その中心に超音波流量計10における計測流路13の内径と同じ内径の貫通孔41が貫通形成され、貫通孔41の内側がガス管80内の流路と超音波流量計10内の計測流路13との間を連絡する中継流路42になっている。そして、ノイズ波除去器40の軸方向における中間部において、中継流路42の内面の一部を溝状に陥没させて、前記同波長ノイズ波除去流路溝30と同形状の同波長ノイズ波除去流路溝43が形成されている。
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
13,63 計測流路
15,15T,65 素子受容凹部
16 円筒内面
17 近似波長ノイズ波除去溝
20 超音波送受波器
30,43 同波長ノイズ波除去流路溝
40 超音波流量計用ノイズ波除去器
42 中継流路
80,81 ガス管
Claims (8)
- 流体が通過する流路の内面に1対の素子受容凹部を陥没形成し、それら1対の素子受容凹部の奥部に備えた1対の超音波素子の間で計測用超音波を送受波して、前記流体の流量を計測する超音波流量計において、
受波側の前記超音波素子を備えた前記素子受容凹部には、前記流路の内面側の開口から奥部まで延びた筒形内面と、前記筒形内面の中間部に溝状に陥没形成されかつその溝幅が前記計測用超音波の半波長の整数倍にされて前記計測用超音波と異なる波長のノイズ波を低減又は除去可能な近似波長ノイズ波除去溝とが備えられていることを特徴とする超音波流量計。 - 前記流路のうち前記1対の素子受容凹部の上流側又は下流側の一方或いは両方に、前記流路の中間部を溝状に陥没させてかつその溝幅を前記計測用超音波の半波長の整数倍からずらして前記計測用超音波と同じ波長のノイズ波を低減又は除去可能とした同波長ノイズ波除去流路溝を設けたことを特徴とする請求項1に記載の超音波流量計。
- 前記流路が内側を直線状に貫通したベース部を備え、
前記素子受容凹部の前記筒形内面は、前記流路の軸方向と斜めに交差する方向に延びた円筒内面とされ、前記近似波長ノイズ波除去溝は、前記円筒内面の中間部を拡径した環状溝構造になっていることを特徴とする請求項1又は2に記載の超音波流量計。 - 流体が通過する流路の途中に備えた1対の超音波素子の間で計測用超音波を送受波して、前記流体の流量を計測する超音波流量計において、
前記流路のうち前記1対の超音波素子の上流側又は下流側の一方或いは両方に、前記流路の中間部を溝状に陥没させてかつその溝幅を前記計測用超音波の半波長の整数倍からずらし、前記計測用超音波と同じ波長のノイズ波を低減又は除去可能な同波長ノイズ波除去流路溝にしたことを特徴とする超音波流量計。 - 前記流路のうち前記1対の超音波素子の上流側又は下流側の一方或いは両方に、前記流路の中間部を溝状に陥没させかつその溝幅を前記計測用超音波の半波長の整数倍にして前記計測用超音波と異なる波長のノイズ波を低減又は除去可能とした近似波長ノイズ波除去流路溝を設けたことを特徴とする請求項4に記載の超音波流量計。
- 前記同波長ノイズ波除去流路溝の溝幅は、前記計測用超音波の1/4波長の奇数倍であることを特徴とする請求項2,4又は5の何れか1の請求項に記載の超音波流量計。
- 流体が流れるパイプの途中に超音波流量計と共に取り付けられ、内側を通過する流体のノイズ波を除去するための超音波流量計用ノイズ波除去器であって、
前記パイプ内の流路と前記超音波流量計内の流路との間を連絡する中継流路を内側に備え、前記中継流路の内面の中間部を溝状に陥没させてその溝幅を前記超音波流量計で使用する計測用超音波の半波長の整数倍からずらし、前記計測用超音波と同じ波長のノイズ波を低減又は除去可能な同波長ノイズ波除去流路溝にしたことを特徴とする超音波流量計用ノイズ波除去器。 - 前記同波長ノイズ波除去流路溝の溝幅は、前記計測用超音波の1/4波長の奇数倍であることを特徴とする請求項7に記載の超音波流量計用ノイズ波除去器。
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JP2009008406A (ja) * | 2007-06-26 | 2009-01-15 | Aichi Tokei Denki Co Ltd | 超音波流量計及び超音波送受波器ユニット |
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