JP2010219650A - 浸水検出回路を具える携帯型電子機器 - Google Patents

浸水検出回路を具える携帯型電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、電子機器内部に水が浸入した際に、短絡が起きてハードウェアが故障したり、メモリに保存されたデータが消失してしまうこと確実に防ぐことを目的とする。
【解決手段】本発明は、第1の連結部を具える第1の部材と、第1の連結部と連結する第2の連結部を具える第2の部材と、電子機器を動作させる回路とを具える電子機器において、第1の連結部と第2の連結部に浸水検出回路を具え、水を検出すると浸水検出回路が閉回路となり、リレースイッチが作動して、電源から携帯端末本体回路への電源供給を遮断する。
【選択図】図4

Description

本発明は、電子機器内に浸入した水や汗などによって電子機器が故障したり、データが消失したりすることを防ぐための構成を具える電子機器に関する。
近年、様々な電子部品が小型化・薄型化されており、これに伴って、携帯電話機やデジタルカメラなどの様々な電子機器が小型化、薄型化され、持ち運びが便利になっている。そのため、ユーザは何らかの電子機器を常に携帯するようになり、雨天時や外出先などあらゆる環境下で使用するようになっている。しかし、電子機器は、汗や水などによって故障しやすいという問題がある。
また、最近の電子機器には、画像データや音楽データ、文書データなどユーザにとって重要なデータが保存されていることが多く、浸水した際にデータの消失を防ぐことが重要である。
さらに、電子機器は精密機器であるため、浸水による故障の修理費用が高額になることも少なくない。
浸水による電子機器の故障を防ぐために、電子機器には様々な防水技術が用いられている。従来技術における防水に関する技術として、電子機器の上筐体と下筐体にパッキンを介在させて密着嵌合させ、防水効果を高めることが行われている(例えば、特許文献1参照)。さらに、ハウジングの開口部と蓋部との間に開口部の略一周にわたって導電性Oリングを配置し、浸水による電気抵抗の変化を検知して警告を発し、故障を未然に防ぐ防水ハウジングが開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2008−92096号公報 特開2006−119372号公報
上記特許文献1に記載の技術のようにパッキンを介した上筐体と下筐体の嵌合は、防水技術として有用であるが、組立時にパッキンを潰すことにより反力が発生し、上筐体と下筐体の嵌合部に撓みを生じてしまうことがある。撓みが大きい箇所のパッキンは、パッキンの潰し込みが少なくなるため、密着性が低下してしまう。また、パッキンの劣化などによっても密着性が低下し、水などが電子機器内部に浸入してしまうことは避けられない。従って、パッキンを使用した場合の嵌合であっても、電子機器の故障を防ぐための手段を提供する必要がある。
また、上記特許文献2に記載の技術のように、浸水を検出したときに警告をするだけでは、電子機器本体回路に電力が供給され続け、結果的に短絡が起き、ハードウェアが故障したりメモリに保存されたデータが消失したりしてしまう。さらに、常に導通状態にして抵抗の変化を検出するため、電子機器本体に加わる力などによって周囲と接触し抵抗が変化し誤作動が起こりやすいという問題があった。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、電子機器内部に水が浸入した際に、短絡が起きてハードウェアが故障したり、メモリに保存されたデータが消失してしまうこと確実に防ぐことを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、第1の連結部を具える第1の部材と、第1の連結部と連結する第2の連結部を具える第2の部材と、電子機器を動作させる回路とを具える電子機器において、電子機器に電力を供給するための電源と、第1の連結部と第2の連結部のうちの一方あるいは双方の少なくとも一部に、互いに離間して配設された第1及び第2の電極と、第1及び第2の電極が導通すると閉回路となる浸水検出回路と、浸水検出回路が閉回路となった場合に回路への電源の供給を遮断するスイッチと、を具えることを最も主要な特徴とする。
本発明は、第1の電極が第1の連結部に、第2の電極が第2の連結部に、相対向して配設されていることを特徴とする。
本発明は、第1及び第2の電極がともに、第1の部材と第2の部材のうちのいずれか一方に配設されていることを特徴とする。
本発明は、第1及び第2の連結部それぞれの少なくとも電極近傍に撥水処理が施されていることを特徴とする。
本発明は、第1の連結部と第2の連結部が、間にパッキンを介在させて互いに嵌合する嵌合面を具えることを特徴とする。
本発明は、第1及び第2の電極がそれぞれ、第1の連結部と第2の連結部それぞれの周囲にわたって配設されていることを特徴とする。
本発明は、携帯電話機であり、第1の部材及び第2の部材が連結することによって携帯電話機の筐体を形成することを特徴とする。
本発明に係る電子機器は、電子機器内部に水や汗などの液体が浸入しても、浸水検出回路によって浸水を検出して電源の供給を停止することによって、ハードウェアが故障したり、メモリに保存されたデータが消失したりすることを防ぐことができる。さらに、本発明に係る電子機器は、電子機器の通常の使用状態では、浸水検出回路の電極は開回路を形成しているため、浸水状態ではないときに外部の影響によって動作してしまうことがない。さらに、本発明に係る電子機器は、水の浸入が最も起こりやすい連結部に浸水検出回路を設けているため、浸水を効果的に検出することができる。
本発明の一実施例によると、第1及び第2の電極がそれぞれ、第1の連結部と第2の連結部に相対向して配設されているため、少量の水であっても第1及び第2の電極の対向する地点を通過する際に検出可能であり、浸水を精度よく検出することができる。
本発明の別の実施例によると、第1及び第2の電極がともに、第1の部材と第2の部材のうちのいずれか一方に配設されているため、第1及び第2の部材の連結部にパッキン等を使用して、パッキンの反力によって部材が撓んでも電極間の幅が不均一になることがない。これにより、電極間の幅を常に一定とすることができ、浸水を確実に検出することができる。
本発明のさらに別の実施例によると、第1及び第2の連結部それぞれの少なくとも電極近傍に撥水処理が施されているため、水が球形状になりやすい。通常、連結部に形成される隙間は小さく、また、雨や汗などの浸入は少量で、徐々に起こる場合が多い。撥水処理を行うことによって、2つの電極にわたって水が架かりやすくなり、少量の水であっても、容易に検出することができる。
本発明のさらに別の実施例によると、第1の連結部と第2の連結部が、間にパッキンを介在させて互いに嵌合することによって、電子機器の水密性を高めることができる。
本発明のさらに別の実施例によると、第1及び第2の電極をそれぞれ、第1の連結部と第2の連結部それぞれの周囲にわたって配設することによって、より効果的に浸水を検出することができる。
本発明の一実施例によると、第1の部材及び第2の部材は携帯電話機の筐体を形成するため、日常的に携帯されて浸水の可能性が高い携帯電話機に保存された重要な情報が消失することを防ぐことができる。
図1は、本発明に係る一実施形態の携帯電話機100の斜視図である。 図2は、上筐体101の連結部を示す図である。 図3は、下筐体102の連結部を示す図である。 図4は、図1の携帯電話機100のA−A断面の一部と回路図を模式的に示した模式図である。 図5は、本発明にかかる携帯電話機の一実施例において、水が通過している状態を示す模式図である。 図6は、本発明に係る第2の実施例における携帯電話機200の断面の一部と回路図を模式的に示した模式図である。
以下、本発明の第1の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、本書に示す実施例中、同じ構成要素は同じ符号で示す。
図1は、本発明に係る一実施形態の携帯電話機100の斜視図である。図1を参照すると、携帯電話機100は、浅底の箱状に形成された上筐体101と下筐体102から構成されている。携帯電話機100は、図1では図示していないが、携帯電話機の本体を動作させる携帯端末本体回路103、電源104、及び浸水検出回路105を内部に具えており、これらの構造及び機能については後述する。上筐体101は、表示部106、機能ボタン107、及びダイヤルボタン108を具えている。これらは、一般的な携帯電話機と同じ構成及び機能であり、詳細な構成及び機能はここでは省略する。
図2及び図3はそれぞれ、上筐体101及び下筐体102の連結部を示す図であり、理解し易くするために携帯電話機の機能に必要な部品及び浸水検出回路105に必要な配線などを省略して示している。図4は、図1の携帯電話機100の断面A−Aの一部と回路図を模式的に示した模式図である。
図2及び図4に示すように、上筐体101はその周囲にわたり、凸部109と、浸水検出回路の上筐体電極111とを具えている。これに対応して、図3及び図4に示すように、下筐体102は、その周囲にわたり凹部110と、浸水検出回路の下筐体電極112と、パッキン113とを具えている。上筐体101と下筐体102は、パッキン113を挟み込んで凸部109と凹部110が嵌合し、携帯電話機100の筐体を構成する。パッキン113を用いて筐体を連結することによって、連結部の水密性が高まり、携帯電話機100の防水性を高めることができる。
図4に示すように、上筐体電極111及び下筐体電極112は、パッキン113より携帯電話機の内側に位置するように設けられている。このように構成することにより、パッキンを越えて浸水が生じた場合のみを検出するようにしている。上筐体電極111と下筐体電極112は、筐体の組立時にわずかに離間した状態となるよう構成されている。
次に、浸水を検出する際の動作を説明する。
図4を参照すると、携帯端末本体回路103は、電流によって動作するリレースイッチ114を介して電源104に接続されており、電源104から電源供給を受けて動作する。一方、浸水検出回路105は、図4に示すように、リレースイッチ114を介して電源104と接続されている上筐体電極111と、上筐体電極111と絶縁された状態で互いに離間して配設された下筐体電極112とを具える。
携帯電話機100が浸水して、水が上筐体101と下筐体102の嵌合部を通過すると、上筐体電極111と下筐体電極112の間が水で橋渡しされ、上筐体電極111と下筐体電極112が導通する。これによって、浸水検出回路は閉回路となり、リレースイッチ114が作動して、電源104から携帯端末本体回路103への電源供給が遮断される。これによって、携帯端末本体回路103の浸水による短絡を防ぎ、結果的に、ハードウェアの故障やメモリの消失を防ぐことができる。
さらに、本実施例においては、上筐体101及び下筐体102の嵌合面に撥水処理115がなされている。これによって、水が上筐体101と下筐体102の嵌合部を通過する際に、球形状になりやすくなり、上筐体電極111と下筐体電極112の間に架かりやすくなる。この状態を図5に示す。これによって、浸水検出回路105が浸水を容易に検出できるようになる。
次に、本発明に係る第2の実施例における携帯電話機200の断面の一部と回路図を模式的に示した模式図を図6に示す。電極の位置を除いてその他の構成は、図4に示す第1の実施例と同じである。
本実施例において、浸水検出回路201の第1及び第2の電極202、203は、互いにわずかに隔てられた状態で、下筐体206に設けられた一枚の回路基板204上に平行に、下筐体206の周囲にわたって配置されている。この第2の実施例では、水が、筐体内に浸入して、第1及び第2の電極202、203部分にかかると、浸水検出回路201は閉回路となり、携帯端末本体回路103への電源供給が遮断される。
第1及び第2の電極202、203を一枚の回路基板204上に配置することにより、第1の電極202と第2の電極203の間の幅を常に一定に維持することができる。従って、上筐体205と下筐体206の連結にパッキン113を使用してパッキン113の反力によって上筐体205や下筐体206が撓んでも、第1及び第2の電極202、203間の幅は変わることがない。これにより、常に一定の検出性能で浸水を検出することができる。
以上、本発明の一実施例について詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではない。例えば、上記第2の実施例に示すように、電極を平行に配置する場合、配置する部材は下筐体に限定されず、上筐体に配置するようにしてもよい。さらに、第1の実施例と第2の実施例を組み合わせて構成しても良い。すなわち、上下一方の筐体に平行する対の電極を配設し(第2実施例)、さらに、他方の筐体に対向する第3の電極を設けるようにする。このように構成することで、より確実に浸水を検出することができる。
本発明に係る電子機器は、携帯電話機に限定する必要はなく、例えば、パーソナルコンピュータ、PDAその他の情報端末、デジタルカメラ、ゲームその他の映像機器、デジタルオーディオプレイヤ、携帯ラジオその他の音響機器など様々な電子機器であってもよい。
連結部に施す撥水処理としては、テフロン(登録商標)やフッ素樹脂のコーティング、ワックス系など各種撥水剤の塗布などを例示できる。また、上記実施例において、撥水処理を嵌合面全体に施しているが、少なくとも電極近傍に行われていればよい。
本実施例において、スイッチは、リレースイッチを使用しているが、電流によって動作して回路を切り換える様々なスイッチを利用することができる。
また、本実施例において、電極は、筐体を形成する連結部に配置しているが、これに限定されず、筐体とボタンの連結部、表示部と筐体の連結部など、浸水が懸念されるあらゆる部分に配置してもよい。さらに、本実施例において、電極を連結部全体に配置しているが、一部のみに配置するようにしてもよい。また、電極をパッキンの外側に配置して、電子機器が水に触れるとすぐに浸水検出回路が動作して早期に浸水に対処するようにしてもよい。
本実施例において、水が浸入した場合について説明しているが、本発明は、これに限定されず、汗などの導電性を有する液体が電子機器の内部に浸入する場合を含む。
なお、上述の実施形態は、例示に過ぎず、上述の構成や形状に限定されるものではなく、本発明の範囲内において適宜修正、変更が可能である。
100 携帯電話機
101 上筐体
102 下筐体
103 携帯端末本体回路
104 電源
105 浸水検出回路
106 表示部
107 機能ボタン
108 ダイヤルボタン
109 凸部
110 凹部
111 上筐体電極
112 下筐体電極
113 パッキン
114 リレースイッチ
115 撥水処理
200 携帯電話機
201 浸水検出回路
202 第1の電極
203 第2の電極
204 回路基板
205 上筐体
206 下筐体

Claims (7)

  1. 第1の連結部を具える第1の部材と、前記第1の連結部と連結する第2の連結部を具える第2の部材と、電子機器を動作させる回路とを具える電子機器において、
    前記電子機器に電力を供給するための電源と、
    前記第1の連結部と前記第2の連結部のうちの一方あるいは双方の少なくとも一部に、互いに離間して配設された第1及び第2の電極と、
    前記第1及び第2の電極が導通すると閉回路となる浸水検出回路と、
    前記浸水検出回路が閉回路となった場合に前記回路への電源の供給を遮断するスイッチと、
    を具えることを特徴とする電子機器。
  2. 請求項1に記載の電子機器において、前記第1の電極が前記第1の連結部に、前記第2の電極が前記第2の連結部に、相対向して配設されていることを特徴とする電子機器。
  3. 請求項1又は2に記載の電子機器において、前記第1及び第2の電極がともに、前記第1の部材と前記第2の部材のうちのいずれか一方に配設されていることを特徴とする電子機器。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の電子機器において、前記第1及び第2の連結部それぞれの少なくとも前記電極近傍に撥水処理が施されていることを特徴とする電子機器。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の電子機器において、前記第1の連結部と前記第2の連結部が、間にパッキンを介在させて互いに嵌合する嵌合面を具えることを特徴とする電子機器。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の電子機器において、前記第1及び第2の電極がそれぞれ、前記第1の連結部と前記第2の連結部それぞれの周囲にわたって配設されていることを特徴とする電子機器。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の電子機器が携帯電話機であり、前記第1の部材及び前記第2の部材は、連結することによって携帯電話機の筐体を形成することを特徴とする電子機器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN109121334A (zh) * 2018-09-12 2019-01-01 西安易朴通讯技术有限公司 一种电子设备

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