JP2010217004A - 電子機器および電子機器の制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】効率的に精度よく測位データを取得することができる電子機器およびその制御方法を提供する。
【解決手段】GPS付き腕時計は、位置情報衛星からの衛星信号を受信する受信手段と、受信した衛星信号を用いて位置情報を求める測位手段21と、位置情報に対応する高度情報が記憶された高度情報記憶部とを備える。測位手段21は、受信手段を制御して衛星信号を受信する受信制御手段211と、3個以上の衛星信号を受信した場合に、受信した衛星信号と予め設定された高度情報を用いて緯度および経度からなる二次元位置情報を求める二次元測位手段212と、求められた二次元位置情報に対応する高度情報を、高度情報記憶部から取得する高度情報取得手段213と、取得した高度情報を用いて二次元位置情報を再度求めて測位結果とする再測位手段214とを備える。
【選択図】図4

Description

本発明は、例えばGPS衛星等の位置情報衛星から送信される衛星信号を受信して現在の位置情報を取得する電子機器および電子機器の制御方法に関する。
従来、GPS(Global Positioning System)により位置情報(緯度・経度、高度)を測位し、撮影画像の付加情報として記録することができるカメラ装置が知られている。このようなカメラ装置において、確実に撮影地点の位置情報を取得する各種構成が考えられている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載のカメラ装置は、測位手段であるGPSブロックと、気圧センサーを内蔵する構成が採られており、受信状況が悪く、高度データが取得できない場合でも、気圧センサーの検出値に基づき気圧高度データを取得することで、常に撮影地点の高度に基づくデータを撮影画像と関連付けて記録することができる。
特開2003−283977号公報
ところで、特許文献1に記載のように気圧センサーおよびその駆動回路を内蔵する従来の構成では、気圧センサーおよびその駆動回路の分だけ装置が大型化し、消費電力も増える。このため、特に腕時計のような携帯可能な小型情報機器には搭載が難しいという問題がある。
また、3つの衛星からの信号しか受信できない場合、3つの衛星信号を用いた2次元測位により緯度・経度の情報を取得し、高度情報は気圧センサーから取得することになる。この場合、緯度・経度は3衛星からの情報で測位することになるため、誤差を含むことになり、正しい座標とならないという問題もある。
本発明は、上記のような問題に鑑みて、気圧センサーなどを設ける必要が無く、かつ、3衛星しか受信できない場合でも、精度よく測位データを取得することができる電子機器および電子機器の制御方法を提供することを目的とする。
本発明の電子機器は、位置情報衛星からの衛星信号を受信して位置情報を取得する電子機器であって、前記位置情報衛星からの衛星信号を受信する受信手段と、前記受信手段で受信した衛星信号を用いて位置情報を求める測位手段と、緯度および経度の位置情報に対応する高度情報が記憶された高度情報記憶部とを備え、前記測位手段は、前記受信手段を制御して前記位置情報衛星からの衛星信号を受信する受信制御手段と、3個以上の位置情報衛星からの衛星信号を受信した場合に、受信した衛星信号と予め設定された高度情報とを用いて緯度および経度からなる二次元位置情報を求める二次元測位手段と、前記二次元測位手段で求められた二次元位置情報に対応する高度情報を、前記高度情報記憶部から取得する高度情報取得手段と、前記高度情報取得手段で取得した高度情報を用いて二次元位置情報を再度求めて測位結果とする再測位手段とを備えることを特徴とする。
GPS衛星などの位置情報衛星からの信号を用いて測位を行う場合、4個以上の位置情報衛星からの衛星信号を受信して測位する場合には、x、y、zの三次元の位置を特定することができ、高精度の位置情報を取得できるが、3個の衛星信号しか受信できない場合には、高度(z)を0m等と設定し、x、yを求める二次元測位を行うことになる。この場合、実際の測位場所の高度が0mに近い場合には測定誤差も小さいが、例えば、メキシコシティのように高度が2200m程度ある場合には、7〜8km程度の誤差が生じる。
一方、本発明によれば、二次元測位手段により、二次元測位で二次元位置情報を求めた後、高度情報取得手段により、二次元測位手段で算出した二次元位置情報に対応する高度情報を高度情報記憶部から取得し、再測位手段により、取得した高度情報を用いて二次元位置情報を再度求めている。このため、実際の測位場所近辺の高度情報を用いて二次元位置情報を算出することができ、測位結果の精度を向上できる。
なお、本発明では、4個以上の衛星信号を受信した場合も、そのうちの3個の衛星信号を用い、二次元測位手段、高度情報取得手段、再測位手段によって二次元位置情報を算出してもよい。
本発明の電子機器において、前記再測位手段は、前記受信制御手段を用いて再受信処理を実行し、再受信処理で受信した衛星信号と、前記高度情報取得手段で取得した高度情報とを用いて、二次元位置情報を再度求めて測位結果とすることが好ましい。
本発明では、再測位手段で二次元位置情報を再度求める際にも、受信処理を行っているので、最初に受信処理を行った際に受信した衛星信号を記憶する必要がない。このため、受信した衛星信号を記憶する衛星信号記憶手段を備える必要が無く、その分、メモリー容量を小さくでき、コストを低減できる。
本発明の電子機器において、前記測位手段は、受信した衛星信号を衛星信号記憶部に記憶する衛星信号記憶手段を備え、前記再測位手段は、前記衛星信号記憶部に記憶された衛星信号と、前記高度情報取得手段で取得した高度情報とを用い、再受信を行わずに、二次元位置情報を再度求めて測位結果とすることが好ましい。
この発明によれば、衛星信号記憶手段を備えているので、受信制御手段で受信処理を行った際に、受信した衛星信号を衛星信号記憶部に記憶することができる。このため、二次元測位手段で受信した衛星信号に基づいて二次元位置情報を算出した後、再測位手段により、取得した高度情報に基づき再度二次元位置情報を求める測位演算を行う際に、衛星信号の受信を行わずに、衛星信号記憶部に記憶された衛星信号と、取得した高度情報に基づいて測位演算を行い、位置情報を算出することができる。
したがって、再測位手段によって二次元位置情報を求める際に、衛星信号を再度受信する必要がないため、受信回数を削減でき、消費電力を抑えることができる。
本発明の電子機器において、前記測位手段は、二次元測位手段で求めた二次元位置情報を記憶する位置情報記憶部を備え、前記二次元測位手段は、受信した衛星信号と、予め設定した複数の高度情報とを用いて緯度および経度からなる二次元位置情報を前記高度情報毎に算出し、前記高度情報取得手段は、前記複数の二次元位置情報に対応する高度情報を前記高度情報記憶部から取得し、前記再測位手段は、前記二次元測位手段で設定した複数の高度情報のうち、前記高度情報取得手段で取得した高度情報に基づいて最も適した高度情報を判定し、その高度情報を用いて求められた二次元位置情報を選択して測位結果とすることが好ましい。
この発明によれば、二次元測位手段は、あらかじめ設定された複数の高度情報に基づいて測位演算を行い、高度毎に二次元位置情報を算出する。例えば、高度情報として高度0m、1500m、3000mの3種類を設定した場合、受信した衛星信号と、各高度情報を用い、0m、1500m、3000mの高度毎に二次元位置情報を算出する。この際、高度0mと、3000mでは、二次元位置情報に約10km程度の誤差が生じる。
次に、高度情報取得手段は、高度毎に算出した各二次元位置情報に対応する高度情報を前記高度情報記憶部から取得する。
再測位手段は、前記二次元測位手段で設定した高度情報のうち、高度情報取得手段で求められた高度情報に基づいて最も適した高度情報を判定し、その高度情報を用いて求められた二次元位置情報を選択して出力する。例えば、高度情報記憶部から取得された高度情報が300mの場合、前記各高度情報において最も近いのは0mとなるため、再測位手段は、二次元測位手段において高度情報を0mに設定して求めた二次元位置情報を選択して出力する。また、複数の高度情報を取得した場合には、再測位手段はそれらの高度情報から最も適した高度情報を判定する。例えば、設定した3種類の高度と、取得した各高度情報とを対比し、取得した高度の中で前記設定した3種類の高度との差が最も小さい高度を判定する。
このような本発明によれば、予め設定した複数の高度情報と、受信した衛星信号とで、複数の二次元位置情報を求めておき、それらの二次元位置情報に対応する高度情報を高度情報記憶部から取得しているので、その地域の高度情報が把握できる。そして、その高度情報に基づき最も適した高度情報を用いて算出した二次元位置情報を出力できるので、誤差の少ない二次元位置情報を取得でき、精度のよい測位を行うことができる。また、受信処理は最初に行うだけでよく、再度、受信を行う必要がないので、消費電力を抑えることができる。
また、本発明の電子機器では、前記測位手段は、前記高度情報取得手段で取得された前記高度情報が予め設定された所定高度以上であるか否かを判断する高度判断手段を備え、前記再測位手段は、前記高度判断手段において、前記高度情報が予め設定された所定高度以上であると判断された場合には、前記高度情報取得手段で取得した高度情報を用いて二次元位置情報を再度求めて測位結果とし、前記高度情報が予め設定された所定高度未満であると判断された場合には、前記二次元測位手段で求めた二次元位置情報を測位結果とするものでもよい。
二次元測位手段において、高度を0mとして二次元位置情報を算出した場合、実際の測位場所の高度が高くなればなるほど、算出した二次元位置情報の誤差は大きくなる。一方、高度が低い場合には、測位誤差も小さくなり、用途によっては無視できる場合もある。例えば、測位情報から時差を求めて、その地域の現地時間(ローカルタイム)を表示する場合、算出した二次元位置情報に数kmの誤差が生じても、同じタイムゾーンに含まれている場合が多く、実用上問題となることが少ない。
本発明では、高度情報取得手段で取得された高度情報が、予め設定された所定高度(例えば1000m)未満であれば、測位誤差は数km以下であり、用途によっては問題とならない点を考慮し、再測位手段は、再度の測位処理を行わずに、二次元測位手段で算出した結果を測位結果とするものである。このため、処理時間を短縮でき、消費電力も低減できる。
一方、高度情報取得手段で取得された高度情報が、予め設定された所定高度(例えば1000m)以上であれば、再測位手段は、その高度情報を用いて再度測位処理を行うため、誤差の少ない二次元位置情報を求めることができ、精度のよい測位を行うことができる。
また、本発明の電子機器では、前記高度情報記憶部は、地理情報を複数の領域に区分した領域情報と、領域情報毎に設定した高度情報とが記憶され、前記高度情報取得手段は、前記二次元測位手段で求めた二次元位置情報が前記領域情報のうちのどの領域情報に含まれるのかを判断し、前記二次元位置情報が含まれる領域情報に設定された高度情報を取得することが好ましい。
ここで、地理情報とは、全世界の地図情報でもよいし、全世界の一部の地図情報でもよい。
例えば、時計において、タイムゾーンを把握するために測位を行う場合には、地理情報の区分もタイムゾーンに応じて比較的大きな領域で区分できてデータ量を少なくでき、かつ、時計は出張・旅行などで移動した海外でも使われる可能性が高いため、全世界の地図情報を複数の領域に区分した領域情報を設定すればよい。
一方、登山などのレジャーで使われるナビゲーション装置の場合、小さな領域で区分すれば位置精度が高まるため、例えば日本で使用されることを前提に、日本の地図情報を複数の領域に区分した領域情報を設定すればよい。なお、高度情報記憶部に記憶されるデータは、ユーザーがインターネットなどからダウンロードして登録できるようにしてもよい。このようにすれば、ユーザーの用途や使用場所に応じて必要なデータのみを記憶することができ、高度情報記憶部の記憶容量も小さくすることができる。
また、各領域情報の高度情報としては、例えばその領域における平均高度を設定してもよいし、その領域内の特定場所の高度を設定してもよい。特定場所の高度としては、その領域でも最も人口が多い都市や、観光客のように他のタイムゾーンから訪問する人が多い観光地等の高度を設定すればよい。
この発明によれば、高度情報記憶部には、地理情報を複数の領域に区分し、領域毎の高度情報が記憶されている。このため、座標(緯度、経度)毎に高度情報を記憶する場合に比べてデータ量を削減できる。また、領域の大きさによって、測位精度やデータ量が設定できるため、用途に応じて領域を設定することで、データ量を必要最小限に抑えることができ、高度情報取得手段により適切な高度情報を取得することができる。
さらに、本発明の電子機器では、前記高度情報記憶部は、領域情報毎に設定した高度情報として、所定の高度範囲毎に設定された高度区分が記憶され、前記高度情報取得手段は、前記二次元測位手段で求めた二次元位置情報が前記領域情報のうちのどの領域情報に含まれるのかを判断し、前記二次元位置情報が含まれる領域情報に設定された高度区分に対応して設定された高度情報を取得することが好ましい。
この発明によれば、高度情報記憶部には、領域情報毎の高度情報として、高度区分が記憶されている。ここで、高度区分とは、所定の高度範囲毎に設定されたものである。例えば、0−1000m(0m以上1000m未満、以下の各区分でも同じ)の高度範囲をA区分、1000−2000mの高度範囲をB区分、2000−3000mの高度範囲をC区分のように、1000m範囲毎に設定したものが高度区分となる。
また、高度区分に対応して設定された高度情報とは、高度区分が選択された際に、二次元測位演算を行う際の具体的な高度値として用いられる情報である。この高度情報としては、例えば、前記A区分では0m、B区分では1000m等、各高度範囲の下限値を設定してもよいし、上限値を設定してもよく、さらには中間値を設定してよい。
さらに、前記高度範囲は、用途に応じて許容できる誤差範囲に基づいて設定すればよい。例えば、時計においてタイムゾーン選択のために測位を行う場合、数km程度の誤差は許容できる。高度範囲を1000m程度毎のレンジにした場合の誤差も、数km程度に納まるため、1000m程度の範囲で高度区分を設定しても実用上問題とならない。
本発明によれば、高度情報を、所定の高度範囲で区分して記憶しているので、記憶すべき高度情報の種類を大幅に少なくでき、記憶領域のメモリーを小さくできる。
また、本発明の電子機器では、前記高度情報記憶部は、前記領域情報および高度情報に加えて、前記領域情報毎に設定された時差情報が記憶され、前記測位手段により求められた二次元位置情報に対応する時差情報を、前記高度情報記憶部から取得し、受信した衛星信号から取得した時刻情報および前記時差情報を用いて、測位場所のローカルタイムを算出する時刻算出手段を備えることが好ましい。
この発明によれば、高度情報記憶部は、高度情報に加えてその領域の時差情報を合わせて持っているので、高度情報を取得する際に、位置情報に対する時差情報も合わせて取得することができる。
そして、位置情報衛星から受信した時刻情報と、前記時差情報とを用いることで、時刻算出手段は、その測位場所の現時時間(ローカルタイム)を容易に算出することができる。従って、異なるタイムゾーンに移動した場合、受信操作を行うことで自動的に現地時刻に修正でき、時刻の確認を容易に行えて、利便性の高い電子機器を提供できる。
本発明の電子機器において、前記測位手段は、4個以上の位置情報衛星からの衛星信号を受信した場合に、受信した衛星信号のみを用いて緯度、経度および高度からなる三次元位置情報を求める三次元測位手段を備えることが好ましい。
本発明では、4個以上の衛星信号を受信した場合に、三次元測位を行う三次元測位手段を備えている。従って、本発明の電子機器は、3個の衛星信号を受信した場合には、前記二次元測位手段、高度情報取得手段、再測位手段を用いて、二次元測位処理を行う。一方、4個の衛星信号を受信した場合には、二次元測位手段、高度情報取得手段、再測位手段を用いずに、三次元測位手段のみを用いて三次元測位つまり緯度、経度、高度を求めているので、正確な位置情報を取得することができる。
本発明の制御方法は、位置情報衛星からの衛星信号を受信して位置情報を取得する電子機器の制御方法であって、前記電子機器は、緯度および経度からなる二次元位置情報、および、その二次元位置情報に対応する高度情報が記憶された高度情報記憶部を備え、前記位置情報衛星からの衛星信号を受信する受信工程と、前記受信工程で受信した衛星信号を用いて位置情報を求める測位工程とを備え、前記測位工程は、前記受信工程において3個以上の位置情報衛星からの衛星信号を受信した場合に、受信した衛星信号と予め設定された高度情報とを用いて緯度および経度からなる二次元位置情報を求める二次元測位工程と、前記二次元測位工程で求められた二次元位置情報に対応する高度情報を、前記高度情報記憶部から取得する高度情報取得工程と、前記高度情報取得工程で取得した高度情報を用いて二次元位置情報を再度求めて測位結果とする再測位工程とを備えることを特徴とする。
本発明においても、前記電子機器と同様の作用効果を奏することができる。
本発明に係る電子機器であるGPS付き腕時計を示す概略図である。 図1のGPS付き腕時計の主な回路構成を示す概略図である。 図1のGPS付き腕時計の主なシステム構成等を示すブロック図である。 本発明の第一実施形態の制御装置の構成を示すブロック図である。 二次元測位演算における標高に対する測位誤差を示すグラフである。 地図情報を区分した領域毎の高度情報の例を示す図である。 高度情報記憶部におけるデータ構造を示す図である。 本発明の第一実施形態の受信処理を示すフローチャートである。 本発明の第二実施形態の制御装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第二実施形態の受信処理を示すフローチャートである。 本発明の第三実施形態の受信処理を示すフローチャートである。 本発明の第四実施形態の制御装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第四実施形態の受信処理を示すフローチャートである。
[第一実施形態]
以下、本発明に係る第一実施形態について、図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る電子機器であるGPS衛星信号受信装置付き腕時計1(以下「GPS付き腕時計1」という)を示す概略図である。また、図2は、GPS付き腕時計1の主なハードウエア構成等を示す概略図である。
図1に示すように、GPS付き腕時計1は、文字板2および指針3からなる時刻表示部を備える。文字板2の一部には開口が形成され、LCD表示パネル等からなるディスプレイ4が組み込まれている。
指針3は、秒針、分針、時針等を備えて構成され、ステップモーターで歯車を介して駆動される。
ディスプレイ4はLCD表示パネル等で構成され、緯度、経度や都市名等の位置情報を表示する他、メッセージ情報を表示する。
そして、GPS付き腕時計1は、地球の上空を所定の軌道で周回している複数のGPS衛星5からの衛星信号を受信して衛星時刻情報を取得し、内部時刻情報を修正したり、測位情報つまり現在位置をディスプレイ4に表示できるように構成されている。
なお、GPS衛星5は、本発明における位置情報衛星の一例であり、地球の上空に複数存在している。現在は約30個のGPS衛星5が周回している。
また、GPS付き腕時計1には、外部操作部材であるボタン6やリュウズ7が設けられている。
[GPS付き腕時計の回路構成]
次に、GPS付き腕時計1の回路構成について説明する。
GPS付き腕時計1は、図2に示すように、GPS装置(GPSモジュール)10、制御装置(CPU)20、記憶装置(記憶部)30、入力装置40、表示装置(表示部)50、電源60を備えている。記憶装置30は、RAM31およびROM32を備える。これらの各装置は、データバス80等を介してデータを通信している。
なお、表示装置50は、時刻や測位情報を表示する前記指針3やディスプレイ4で構成されている。
また、電源60は、図示しないソーラーパネル等で発電された電力を蓄積可能な二次電池で構成されている。
[GPS装置の構成]
GPS装置10は、GPSアンテナ11を備え、GPSアンテナ11を介して受信した衛星信号を処理して時刻情報や位置情報を取得するものである。
GPSアンテナ11は、地球の上空を所定の軌道で周回している複数のGPS衛星5からの衛星信号を受信するパッチアンテナとなっている。このGPSアンテナ11は文字板2の裏面側に配置され、GPS付き腕時計1の表面ガラスおよび文字板2を通過した電波を受信するように構成されている。
このため、文字板2および表面ガラスは、GPS衛星5から送信される衛星信号である電波を通す材料で構成されている。例えば、文字板2はプラスチックで構成されている。
そして、GPS装置10は、図示を略すが、通常のGPS装置と同様に、GPS衛星5から送信される衛星信号を受信してデジタル信号に変換するRF(Radio Frequency)部と、受信信号の相関判定を行って同期を行うBB部(ベースバンド部)と、BB部で復調された航法メッセージ(衛星信号)から時刻情報や測位情報を取得する情報取得部とを備える。
RF部は、バンドパスフィルター、PLL回路、IFフィルター、VCO(Voltage Controlled Oscillator)、ADC(A/D変換器)、ミキサー、LNA(Low Noise Amplifier)、IFアンプ等を備えている。
そして、バンドパスフィルターで抜き出された衛星信号は、LNAで増幅された後、ミキサーでVCOの信号とミキシングされ、IF(Intermediate Frequency:中間周波数)にダウンコンバートされる。ミキサーでミキシングされたIFは、IFアンプ、IFフィルターを通り、ADC(A/D変換器)でデジタル信号に変換される。
BB部は、GPS衛星5で送信時に使用されたものと同一のC/Aコードからなるローカルコードを生成するローカルコード生成部と、前記ローカルコードとRF部から出力される受信信号との相関値を算出する相関部とを備える。
そして、前記相関部で算出された相関値が所定の閾値以上であれば、受信した衛星信号に用いられたC/Aコードと生成したローカルコードが一致していることになり、衛星信号を捕捉(同期)することができる。このため、受信した衛星信号を、前記ローカルコードを用いて相関処理することで、航法メッセージを復調することができる。
情報取得部は、BB部で復調した航法メッセージから時刻情報や位置情報を取得する。すなわち、GPS衛星5から送信される航法メッセージには、プリアンブルデータ及びHOWワードのTOW(Time of Week、「Zカウント」ともいう)、各サブフレームデータが含まれている。サブフレームデータは、サブフレーム1からサブフレーム5まであり、各サブフレームには、例えば、週番号データや衛星健康状態データを含む衛星補正データ等や、エフェメリス(GPS衛星5毎の詳細な軌道情報)や、アルマナック(全GPS衛星5の概略軌道情報)などのデータが含まれている。
従って、情報取得部は、受信した航法メッセージから所定のデータ部分を抽出し、時刻情報や位置情報を取得している。このため、本実施形態では、GPS装置10によって受信手段が構成されている。
記憶装置30のROM32には、制御装置20で実行するプログラム等が記憶されている。
一方、記憶装置30のRAM31には、受信により取得した衛星信号、後述する高度情報や設定高度、測位演算により算出される位置情報等が記憶される。従って、RAM31により、本発明の衛星信号記憶部、高度情報記憶部、位置情報記憶部が構成されている。
図3には、本実施形態の腕時計1のシステム構成ブロックが示されている。
制御装置(制御回路)20は、GPS装置10のGPS受信回路10Aを制御するとともに、駆動回路51を介して表示装置50を制御する。また、充電回路61を制御して電源60への充電処理を制御する。
このように制御装置(制御回路、CPU)20は、ROM32に記憶されたプログラムにより各種制御を行う。このため、制御装置20は、図4に示すように、測位手段21、表示制御手段22、充電制御手段23、測時手段24を備える。
表示制御手段22は、駆動回路51を介して表示装置50における表示を制御するものである。例えば、表示制御手段22は、受信処理によって時刻情報を取得した場合には、取得した時刻情報に基づいて前記表示装置50の指針3を移動させる処理を行う。また、表示制御手段22は、位置情報を取得した場合には、ディスプレイ4にその位置情報を表示する処理を行う。
充電制御手段23は、充電回路61によって電源60の充電状態を把握し、過充電が生じないように充電処理を行う。
測時手段24は、定期的にGPS受信回路10Aを動作させて衛星信号の受信や時刻情報の取得処理を行うものである。
測位手段21は、ユーザーのボタン操作などによって測位処理が指示された際に動作するものである。測位手段21は、受信制御手段211、二次元測位手段212、高度情報取得手段213、再測位手段214、三次元測位手段215を備える。
受信制御手段211は、測位手段21の動作に伴い作動され、GPS受信回路10Aを制御して衛星信号の受信処理を制御する。このため、受信制御手段211は、捕捉したGPS衛星5の数も判定可能である。
二次元測位手段212は、3個のGPS衛星5を捕捉した場合に作動され、二次元測位処理を行う。
高度情報取得手段213は、二次元測位手段212で求められた二次元位置情報に対応する高度情報を、後述する高度情報記憶部35から取得する処理を行う。
再測位手段214は、高度情報取得手段213で取得した高度情報と、受信した衛星信号のデータとを用いて二次元測位処理を行う。
三次元測位手段215は、4個のGPS衛星5を捕捉した場合に作動され、三次元測位処理を行う。
次に、高度と測位誤差の関係について、図5に基づいて説明する。
GPSの通常測位には4衛星以上のデータが必要となるが、建築物等の影響により3衛星からの情報しかとれない場合は、高度を0mとして3衛星から測位する方法(二次元測位)が行われる。しかし、高度を0mとして計算すると、測位地点の標高により図5のような測位誤差を持つ。標高が高くなるにしたがい測位誤差は大きくなり、標高3000m程度の地点で測位した場合は10km程度の誤差を持ち、標高8848mのエベレストの山頂で測位した場合は30km程度の誤差を持つことになる。このような測位誤差を持つことにより、測位地点や時差取得に誤りが発生してしまうが、本実施形態では、高度情報を用いることにより、誤差を抑え、適切な位置情報が得られるようにしている。
記憶装置30のRAM31には、前記高度情報記憶部35が記憶されている。
高度情報記憶部35は、図6,7に示すように、地図情報を所定のサイズに区分した領域情報351と、高度区分352と、高度情報353と、時差情報354とが記憶されている。なお、図6は、アメリカ合衆国における地図情報を所定サイズに区分した例を示す図であり、図7は、高度情報記憶部35におけるデータ構造の例を示す図である。なお、図6の各領域に記載された数字は領域No.を示し、英字は高度区分を示す。
図7に示すように、領域情報351には、区分された領域を特定するための情報が記憶され、本実施形態では、各領域は緯度および経度に沿って区分されているため、その区分された領域(セグメント)の左上の座標(緯度、経度)と、右下の座標(緯度、経度)とが記憶されている。例えば、領域No.4は、シアトルを含む領域であり、その左上の座標は北緯48°、西経124°、右下の座標は北緯44.5°、西経120°である。
高度区分352は、その領域の高度区分が記憶される。本実施形態では、高度区分として1000m単位の区分としている。なお、1000m程度のレンジであれば最大誤差を数kmに抑えられるため、時計のタイムゾーンを特定するための位置精度としては十分である。
そして、高度区分A:0−1000m(0m以上、1000m未満を「0−1000」と表記する。以下の各区分も同じ表記である)、B:1000−2000m、C:2000−3000m、D:3000−4000m、E:4000−5000m、F:5000−6000m、G:6000−7000mに設定している。上記領域No.4では、高度区分Bが記憶されている。このように高度を区分情報として記憶していれば、各領域毎に具体的な高度情報を持つ場合に比べて情報量を削減でき、システムの簡略化を図ることができる。
この各領域の高度区分の設定方法は以下のようにすればよい。すなわち、タイムゾーンを特定するための位置精度では、高度情報も厳密な高度である必要はなく、概略的な高度情報が取得できればよい。従って、高度区分は区画された領域内の平均高度でもよく、区画された領域内の主要部の高度であってもよい。例えば、複数の高い山と、高度が低い主要都市が存在するような領域の場合では、人口が集中する主要都市で測位される可能性が高いので、高度区分は主要都市の高度に基づいて設定してもよい。
高度情報353は、前記高度区分A〜Gが選択された際に、測位計算に実際に用いる高度情報を規定している。本実施形態では、各区分において高度範囲の下限値を設定している。例えば、高度区分Aの場合、下限値の0mを設定し、高度区分Bの場合、1000mを設定している。
なお、この高度情報353は、高度区分されている範囲に応じて設定されていればよく、範囲の下限値に限らず、中間値や上限値を設定してもよい。例えば高度区分Aの場合、0m(下限値)以外に、500m(中間値)や1000m(上限値)でもよい。
[受信処理]
次に、制御装置20における受信制御について、図8のフローチャートも参照して説明する。
利用者がボタン6を押すなどの測位受信処理操作を行うと、制御装置20の測位手段21が作動し、受信制御手段211は、GPS受信回路10Aを制御して衛星信号の受信を開始する(S11)。
次に、受信制御手段211は、GPS受信回路10Aにおいて捕捉できた衛星数(衛星信号数)を確認し、捕捉衛星数が4個以上か否かを判定する(S12)。
受信制御手段211がS12で「Yes」と判定すると、三次元測位手段215による三次元測位処理が行われる(S13)。三次元測位手段215は、GPS受信回路10Aを制御して捕捉した4個以上のGPS衛星5からの衛星信号を受信し、GPS装置における一般的な三次元測位演算を行って測位場所の緯度、経度、高度を算出し、三次元位置情報とする。
次に、三次元測位手段215は、受信した衛星信号から取得したGPS時刻情報にUTCパラメーター(GPS時刻とUTCとの差である累積うるう秒で現在は−15秒)を加算してUTC(協定世界時)を求める。また、三次元測位手段215は、算出した三次元位置情報が該当する領域を、高度情報記憶部35から求め、その領域の時差情報354を取得し、前記UTCに加算して測位場所の現地時刻(ローカルタイム)を求める(S14)。
一方、受信制御手段211はS12で「No」と判定すると、捕捉できた衛星数(衛星信号数)が3個であるかを判定する(S15)。
受信制御手段211がS15で「Yes」と判定すると、二次元測位手段212により、高度を0mに設定した二次元測位処理が行われる(S16)。二次元測位手段212は、GPS受信回路10Aを制御して捕捉した3個のGPS衛星5からの衛星信号を受信し、さらに高度のパラメーターは0mに設定し、GPS装置における一般的な二次元測位演算を行って測位場所の緯度、経度を算出し、二次元位置情報とする。
次に、高度情報取得手段213は、二次元測位手段212の測位結果つまり算出された二次元位置情報(緯度、経度)が該当する領域を、高度情報記憶部35の領域情報351から検索し、該当する領域の高度情報353を取得する(S17)。例えば、測位結果が、北緯47°、西経122°の場合、領域No.4内に該当するため、高度情報取得手段213は、その高度情報である1000m(高度区分B)を取得する。
次に、再測位手段214が作動され、再測位手段214はGPS受信回路10Aを用いて再受信処理を行う(S18)。
ここで、再測位手段214による再受信が行われるタイミングは、通常は、S11の受信開始時から数分経過した程度であるため、再受信で捕捉できる衛星数は同じ数となる。このため、再受信処理S18においても捕捉衛星数は3個である可能性が高く、再測位手段214は、S17で取得した高度情報と、3個のGPS衛星5から再受信した衛星信号とを用いて二次元測位演算を行って、測位場所の緯度、経度を算出する(S19)。
次に、再測位手段214は、前記S14の処理と同様に、受信した衛星信号から取得したGPS時刻情報にUTCパラメーターを加算してUTC(協定世界時)を求める。また、再測位手段214は、算出した二次元位置情報が該当する領域を、高度情報記憶部35から求め、その領域の時差情報354を取得し、前記UTCに加算して測位場所の現地時刻(ローカルタイム)を求める(S20)。
また、受信制御手段211は、S15で「No」と判定すると、捕捉したGPS衛星5が2個以下であるから、測位処理を行うことができない。このため、制御装置20は、測時手段24を作動する。測時手段24は、位置情報は取得せずに、受信した衛星信号から取得したGPS時刻情報にUTCパラメーターを加算してUTCのみを取得する(S21)。この場合、測位場所の位置情報が取得できないため、新たな時差情報も取得できない。このため、前回の測位処理時に取得した時差情報をRAM31に記憶しておき、測時手段24は、取得したUTCに記憶されている時差情報を加算して時刻を求める。
以上により、測位動作の処理が終了する。
そして、GPS付き腕時計1は、表示制御手段22により、取得した時刻情報を指示する位置に指針3を移動する。また、ディスプレイ4に、測位した位置情報や高度区分、高度情報、時差情報等を表示してもよい。
以上に説明したように、本実施形態では、4個以上のGPS衛星5を捕捉した場合には、三次元測位手段215による三次元測位処理およびローカルタイム取得処理が行われ、3個のGPS衛星5を捕捉した場合には、二次元測位手段212による二次元測位処理およびローカルタイム取得処理が行われ、2個以下のGPS衛星5を捕捉した場合には、測時手段24による測時処理が行われることになる。
なお、GPS付き腕時計1は、手動操作による測位処理の他に、予め決められた時刻や間隔で自動的に受信処理を行うように設定してもよい。このような自動受信処理時には、3個以上のGPS衛星5を捕捉できる環境にあるか不明であるため、通常は、測時手段24による測時処理のみを実行するように設定すればよい。但し、自動受信処理時にも前記図8に示すフローチャートにしたがって処理を実行してもよい。
〔第一実施形態の作用効果〕
本実施形態のGPS付き腕時計1では、3個のGPS衛星5しか捕捉できなかった場合に、二次元測位手段212で、高度を所定値(本実施形態では0m)に設定した二次元測位演算を行って二次元位置情報(緯度、経度)を求め、その二次元位置情報に基づいて高度情報取得手段213で測位場所の高度情報353を取得している。このため、再測位手段214で再受信処理を行い、受信した衛星信号を用いた二次元測位演算を行う際に、実際の測位場所の高度に近い高度情報を用いて二次元位置情報を求めることができるため、測位演算結果の誤差を抑えることができ、高度を0mのままで演算した場合に比べて精度の高い位置情報を取得することができる。
従って、正しい時差情報を取得することもでき、GPS付き腕時計1において正しいローカルタイムを表示することができる。このため、利用者は、旅行などでタイムゾーンを跨いで移動した場合には、到着した現地で受信操作を行うだけで、自動的に現地時刻を算出して表示することができるため、利便性の高い時計を提供することができる。
また、受信制御手段211で受信を開始した際に、捕捉衛星数が4個以上であれば三次元測位手段215による三次元測位処理を行い、3個の場合に二次元測位手段212による二次元測位処理を行い、2個以下の場合に測時手段24による測時処理を行っているので、受信環境に適した受信処理を行うことができる。このため、2個しか衛星を捕捉できない場合に、二次元測位手段212が受信を継続して無駄な電力を消費することも防止でき、効率的な受信処理を行うことができる。
さらに、再測位手段214は、再度受信処理を行っているので、再測位手段214における二次元測位演算では再受信した衛星信号を用いることができる。このため、二次元測位手段212で用いた衛星信号のデータを記憶して残しておく必要が無く、その分、メモリー容量を小さくでき、コストも低減できる。
また、高度情報記憶部35は、領域毎の高度を高度区分として記憶しているので、領域毎にそれぞれの平均高度を直接保存する場合に比べて、必要なメモリー容量を小さくできる。このため、全世界の地図情報を区分して高度情報を記憶する場合でも、容量を抑えることができ、GPS付き腕時計1に収納可能なメモリーに記憶することができる。
さらに、高度情報記憶部35は、領域を緯度、経度に沿って区分しているので、領域情報351としては各領域の対角線の2点の座標を記憶すればよく、この点でも必要なメモリー容量を小さくできる。
また、高度情報記憶部35は、高度情報353に加えて時差情報354も記憶されているので、時差情報も容易に把握でき、ローカルタイムも容易に算出できる。
[第二実施形態]
次に本発明に係る第二実施形態について、図9のブロック図および図10のフローチャートに基づいて説明する。
第二実施形態は、第一実施形態に対し、測位手段21に衛星信号記憶手段216を備えた点と、再測位手段214では再受信処理を行わずに、衛星信号記憶手段216で記憶した衛星信号を用いて二次元測位演算を行う点が相違する。他の構成や処理は前記第一実施形態と同じであるため、説明を省略する。
図10に示すように、第二実施形態においてS11〜S15、S21の処理は第一実施形態と同じである。
一方、第二実施形態では、S15で「Yes」と判定されると、衛星信号記憶手段216は、受信した衛星信号をRAM31に設けられた衛星信号記憶部に記憶する(S31)。
そして、二次元測位手段212は、前記第1実施形態と同様に、高度0mの二次元測位演算を行い(S16)、高度情報取得手段213は二次元測位結果から高度情報を取得する(S17)。
次に、再測位手段214は、前記第1実施形態では再受信を行っていたが、本実施形態では、S31で記憶した衛星信号をRAM31から読み出し、この衛星信号とS17で取得した高度情報を用いて二次元測位演算を行う(S32)。
その後、再測位手段214は、前記第1実施形態と同じく、二次元測位結果から時差情報354を取得し、ローカルタイムを求める(S20)。
〔第二実施形態の作用効果〕
第二実施形態のGPS付き腕時計1においても、前記第一実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
さらに、衛星信号記憶手段216により、受信した衛星信号をRAM31の衛星信号記憶部に記憶しているので、再測位手段214で再度測位演算を行う際に、衛星信号を再度受信せずに、S31で記憶した衛星信号データを使って測位演算を行うことができる。このため、第1実施形態に比べて、受信回数を抑えることができ、消費電力を削減できる。
[第三実施形態]
次に、本発明に係る第三実施形態について、図11のフローチャートに基づいて説明する。
第三実施形態のGPS付き腕時計1の回路構成等は前記第1実施形態と同じであるため、説明を省略する。ただし、二次元測位手段212、高度情報取得手段213、再測位手段214における具体的な処理が相違するため、以下に詳述する。
第三実施形態のGPS付き腕時計1においては、4個以上のGPS衛星5を捕捉した場合(S12で「Yes」の場合)と、2個以下のGPS衛星5を捕捉した場合(S15で「No」の場合)は、前記各実施形態と同じ処理を行う。
一方、3個のGPS衛星5を捕捉した場合、二次元測位手段212は、高度情報を複数の値に設定して、高度情報毎の二次元位置情報を算出し、RAM31に設定した位置情報記憶部に記憶する。
例えば、二次元測位手段212は、0,1500,3000mの3種類の高度情報を設定し、各高度情報を用いて二次元位置情報を3種類算出する(S41)。
次に、高度情報取得手段213は、高度情報記憶部35に記憶された領域情報351と、二次元測位手段212で求められた複数の二次元位置情報とを比較して、複数の二次元位置情報に対応する高度情報を高度情報記憶部35から取得する(S42)。
例えば、3種類の二次元位置情報がすべて同じ領域内に入っている場合には、その領域に対応する高度情報353を取得する。また、二次元位置情報が異なる領域に入っている場合には、各領域の高度情報353を取得する。
次に、再測位手段214は、二次元測位手段212で設定した複数の高度情報のうち、高度情報取得手段213で取得した高度情報に基づいて最も適した高度情報を判定し、その高度情報を用いて求められた二次元位置情報(緯度、経度)を取得する(S43)。
具体的には、再測位手段214は、3種類の二次元位置情報がすべて同じ領域にあり、1つの高度情報を取得した場合、前記設定した高度0,1500,3000mのうちで、前記取得した高度情報にもっとも近い高度を判定し、その高度で求められた二次元位置情報を取得する。例えば、取得した高度情報が高度区分Aつまり高度情報353が0mであった場合、再測位手段214は、二次元測位手段212において設定高度0で算出した二次元位置情報を取得する。
なお、前述したように、高度0mと3000mとでは測位誤差は約10kmであるため、通常は、3種類の二次元位置情報が異なる領域に含まれる可能性は非常に低いが、仮にそのような場合には、再測位手段214が適した高度情報を判定する。例えば、3種類の二次元情報に基づく高度情報が高度A,B,Cの3種類であった場合、各高度区分のレンジなどを考慮し、0,1500,3000mのなかでは1500mを選択する。一方、3種類の二次元情報に基づく高度情報が高度B,C,Dの3種類であった場合、3000mを選択する。
その後、再測位手段214は、前記各実施形態と同じく、二次元測位結果から時差情報354を取得し、ローカルタイムを求める(S20)。
〔第三実施形態の作用効果〕
第三実施形態のGPS付き腕時計1においても、前記各実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
また、二次元測位手段212は、複数の高度を設定して二次元測位演算をし、その結果に基づいて高度情報取得手段213は高度情報を取得し、再測位手段214は、取得した高度情報を参照して、設定高度のなかで最も適した高度を判定し、その高度を用いて二次元測位手段212で算出された二次元位置情報を測位結果としているので、実際の高度に最も近い設定高度で算出した二次元位置情報を取得できてその位置精度を向上できるとともに、再測位手段214は、再受信処理や再度の測位演算処理を行わないので、消費電力をより一層削減することができる。
[第四実施形態]
次に本発明に係る第四実施形態について、図12のブロック図および図13のフローチャートに基づいて説明する。
第四実施形態は、第二実施形態に対し、測位手段21に高度判断手段217をさらに備え、高度情報取得手段213で取得された高度が所定高度未満と判断された場合は、再測位手段214は、再演算処理は行わずに、二次元測位手段212で算出された二次元位置情報を取得する点が相違する。他の構成や処理は前記第二実施形態と同じであるため、説明を省略する。
高度判断手段217は、高度情報取得手段213で取得した高度情報が、所定高度以上であるか否かを判定する。ここで、所定高度としては、二次元測位手段212で測位演算する際の高度0mに対する誤差を考慮して設定すればよい。例えば、タイムゾーンを判断するために測位処理を行う場合、高度0mの演算結果に対し、高度1000mの演算結果は3km程度ずれる。GPS付き腕時計1において、前記ズレが許容できる範囲の場合には、再測位処理を行うか否かを判断する前記所定高度としては高度1000mを設定すればよい。
本実施形態では、第二実施形態と同様に、S15で「Yes」と判定されると、衛星信号記憶手段216は、受信した衛星信号をRAM31に設けられた衛星信号記憶部に記憶する(S31)。
そして、二次元測位手段212は、前記第1実施形態と同様に、高度0mの二次元測位演算を行い(S16)、高度情報取得手段213は二次元測位結果から高度情報を取得する(S17)。
次に、高度判断手段217は、S17で取得した高度情報が、予め設定された所定高度(例えば1000m)以上であるか否かを判断する(S35)。
ここで、取得した高度情報が所定高度以上(S35で「Yes」)であれば、再測位手段214は、第二実施形態と同様に、S31で記憶した衛星信号をRAM31から読み出し、S17で取得した高度情報を用いて二次元測位演算を行い、二次元位置情報(緯度・経度)を取得する(S32)。
一方、取得した高度情報が所定高度未満(S35で「No」)であれば、再測位手段214は、再演算処理は行わずに、二次元測位手段212で算出された高度0mの二次元位置情報(緯度・経度)を取得する(S36)。
その後、再測位手段214は、前記第二実施形態と同じく、S32またはS36で取得した二次元測位結果から時差情報354を取得し、ローカルタイムを求める(S20)。
〔第四実施形態の作用効果〕
第四実施形態のGPS付き腕時計1においても、前記第二実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
さらに、取得した高度情報を高度判断手段217で判定し、再測位手段214は、所定高度以上であると判定された場合には再度測位演算を行い、所定高度未満であると判断された場合には、再度測位演算は行わずに二次元測位手段212で算出していた位置情報を利用する。これにより、高度情報が所定高度未満である場合には、再度測位演算を行わないので、測位演算回数を抑えることができ、消費電力の削減を図ることができる。
また、受信した衛星信号を衛星信号記憶部に記憶しているので、再度測位演算を行う際に、衛星信号を再度受信せずに、S31において衛星信号記憶部に記憶した衛星信号データを使って測位演算を行っているので、受信回数を抑えることができ、消費電力の削減を図ることができる。
[変形例]
なお、本発明は前述の各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良などは本発明に含まれるものである。
例えば、前記各実施形態では、高度情報記憶部35には、所定範囲(前記各実施形態では1000m範囲)の高度区分を記憶していたが、領域毎に求めた平均高度等を記憶しても良い。例えば、前記図6において、領域No.1〜3はすべて高度区分Aであったが、領域No.1〜3の平均高度がそれぞれ10m、55m、98mであれば、各領域No.1〜3の高度情報として、10,55,98mを記憶してもよい。
この場合、各領域の高度情報を直接記憶しているので、高度情報記憶部の情報量は増えるが、領域毎に適切な高度情報を持つことができる。なお、領域毎に高度情報を記憶する場合、高度情報は領域内の平均高度でもよく、区画された領域内の主要都市の高度であってもよい。
また、地図情報を各領域に区分する際に、高度情報やタイムゾーンを考慮して各領域のサイズなどを変更してもよい。例えば、図6において、同じ高度区分でかつ連続する領域をまとめて1つの領域としてもよい。このようにすれば、領域の数を減らすことができ、高度情報記憶部35の情報量を抑えることができる。
また、図6において、1つの領域の中で高度変化が大きい場合には、領域をさらに細分化して各領域の高度を細かく設定してもよい。
さらに、GPS付き腕時計1において時差情報(タイムゾーン)を求めるために測位する場合には、他のタイムゾーンとの境界線部分は、高精度の測位情報が必要となる。すなわち、測位誤差で異なるタイムゾーンの位置を誤って取得すると、時差情報つまりは表示時刻も誤ってしまう。従って、このようなタイムゾーンの境界線部分では測位の精度を高めるため、領域も細かく設定することが好ましい。一方、20〜30km程度の測位誤差があっても同じタイムゾーン内の場所を測位する場合には、つまりタイムゾーンの境界線から前記測位誤差以上離れている領域では、測位の精度はそれほど高くする必要は無いため、領域も大きく設定することができる。従って、タイムゾーンの境界線に対する距離に応じて領域サイズも調整すれば、正しい時差設定を行えて、かつ、高度情報記憶部35の情報量も抑えることができる。
また、前記各実施形態では、4個以上の衛星信号を捕捉できた場合(S12でYesの場合)、三次元測位手段215を用いて三次元測位処理を行っていたが、この三次元測位手段215を用意せず、4個以上の衛星信号を捕捉できた場合も、例えば3個の衛星信号しか受信しないようにし、二次元測位手段212、高度情報取得手段213、再測位手段214により、二次元測位処理を行うようにしてもよい。
この場合、捕捉・受信するGPS衛星5を3個以下に限定でき、衛星信号を受信するためにかかる所要時間を短縮させ、消費電力の削減を図ることができ、システム構成も簡略化することができる。また、仮に4個以上のGPS衛星5を捕捉可能な状況であっても、受信した衛星信号の中には信号レベルが弱い衛星信号が含まれていることもあり、三次元測位演算を行っても、精度の高い測位結果が得られないことがある。このような場合に、4個以上のGPS衛星5を捕捉した場合も、測位演算に用いる衛星信号は3個として二次元測位演算をし、その結果に基づいて高度情報を取得し、取得した高度情報を用いて二次元位置情報を再度求めることにより、精度の高い測位結果を得ることができる。
さらに、前記各実施形態では、二次元測位手段212は、予め設定された高度情報として0m(第三実施形態では、0,1500,3000m)を用いて二次元測位演算を行っていたが、この設定高度は0mに限らず、他の値でもよいし、利用者が手動で入力できるようにしてもよい。
例えば、登山や高所に移動した際には、電子機器の利用者が測位位置の高度情報を知っている場合がある。その場合、手動操作により高度情報を入力し、高度情報を設定してもよい。
また、時計においては、タイムゾーンを各地の主要都市を手動で選択することで設定することも行われており、この場合にその選択された主要都市に応じて二次元測位手段212で用いる高度情報を設定してもよい。例えば、時差設定において、メキシコシティを選択できるような時計があった場合、メキシコシティが選択されている場合には、前記二次元測位手段212で算出する際に用いる設定高度は0mではなく、メキシコシティの高度(約2200m)を設定してもよい。
さらに、前記第四実施形態では、S31において、受信した衛星信号をRAM31の衛星信号記憶部に記憶し、S32において、S31で記憶した衛星信号をRAM31から読み出し、S17で取得した高度情報を用いて二次元測位演算を行い、二次元位置情報(緯度・経度)を取得したが、S31で衛星信号を記憶せずに、S32では再度受信処理を行うことで二次元測位演算を行うようにしてもよい。この場合は、前記第一実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
また、本発明の電子機器は、GPS付き腕時計1に限らず、登山などで利用できる携帯型のナビゲーション装置などにも適用できる。その他、本発明の実施の際の具体的な構造および手順は、本発明の目的を達成できる範囲で他の構造などに適宜変更できる。
1…GPS付き腕時計、3…指針、4…ディスプレイ、5…GPS衛星、10…GPS装置、11…GPSアンテナ、20…制御装置、21…測位手段、22…表示制御手段、23…充電制御手段、24…測時手段、30…記憶装置、35…高度情報記憶部、40…入力装置、50…表示装置、60…電源、211…受信制御手段、212…二次元測位手段、213…高度情報取得手段、214…再測位手段、215…三次元測位手段、216…衛星信号記憶手段、217…高度判断手段、351…領域情報、352…高度区分、353…高度情報、354…時差情報。

Claims (10)

  1. 位置情報衛星からの衛星信号を受信して位置情報を取得する電子機器であって、
    前記位置情報衛星からの衛星信号を受信する受信手段と、
    前記受信手段で受信した衛星信号を用いて位置情報を求める測位手段と、
    緯度および経度の位置情報に対応する高度情報が記憶された高度情報記憶部とを備え、
    前記測位手段は、
    前記受信手段を制御して前記位置情報衛星からの衛星信号を受信する受信制御手段と、
    3個以上の位置情報衛星からの衛星信号を受信した場合に、受信した衛星信号と予め設定された高度情報とを用いて緯度および経度からなる二次元位置情報を求める二次元測位手段と、
    前記二次元測位手段で求められた二次元位置情報に対応する高度情報を、前記高度情報記憶部から取得する高度情報取得手段と、
    前記高度情報取得手段で取得した高度情報を用いて二次元位置情報を再度求めて測位結果とする再測位手段とを備える
    ことを特徴とする電子機器。
  2. 請求項1に記載の電子機器において、
    前記再測位手段は、前記受信制御手段を用いて再受信処理を実行し、
    再受信処理で受信した衛星信号と、前記高度情報取得手段で取得した高度情報とを用いて、二次元位置情報を再度求めて測位結果とする
    ことを特徴とする電子機器。
  3. 請求項1に記載の電子機器において、
    前記測位手段は、
    受信した衛星信号を衛星信号記憶部に記憶する衛星信号記憶手段を備え、
    前記再測位手段は、前記衛星信号記憶手段に記憶された衛星信号と、前記高度情報取得手段で取得した高度情報とを用い、再受信を行わずに、二次元位置情報を再度求めて測位結果とする
    ことを特徴とする電子機器。
  4. 請求項1に記載の電子機器において、
    前記測位手段は、二次元測位手段で求めた二次元位置情報を記憶する位置情報記憶部を備え、
    前記二次元測位手段は、受信した衛星信号と、予め設定した複数の高度情報とを用いて緯度および経度からなる二次元位置情報を前記高度情報毎に算出し、
    前記高度情報取得手段は、前記複数の二次元位置情報に対応する高度情報を前記高度情報記憶部から取得し、
    前記再測位手段は、前記二次元測位手段で設定した複数の高度情報のうち、前記高度情報取得手段で取得した高度情報に基づいて最も適した高度情報を判定し、その高度情報を用いて求められた二次元位置情報を選択して測位結果とする
    ことを特徴とする電子機器。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の電子機器において、
    前記測位手段は、
    前記高度情報取得手段で取得された前記高度情報が予め設定された所定高度以上であるか否かを判断する高度判断手段を備え、
    前記再測位手段は、前記高度判断手段において、前記高度情報が予め設定された所定高度以上であると判断された場合には、前記高度情報取得手段で取得した高度情報を用いて二次元位置情報を再度求めて測位結果とし、
    前記高度情報が予め設定された所定高度未満であると判断された場合には、前記二次元測位手段で求めた二次元位置情報を測位結果とする
    ことを特徴とする電子機器。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載の電子機器において、
    前記高度情報記憶部は、地理情報を複数の領域に区分した領域情報と、領域情報毎に設定した高度情報とが記憶され、
    前記高度情報取得手段は、前記二次元測位手段で求めた二次元位置情報が前記領域情報のうちのどの領域情報に含まれるのかを判断し、前記二次元位置情報が含まれる領域情報に設定された高度情報を取得する
    ことを特徴とする電子機器。
  7. 請求項6に記載の電子機器において、
    前記高度情報記憶部は、領域情報毎に設定した高度情報として、所定の高度範囲毎に設定された高度区分が記憶され、
    前記高度情報取得手段は、前記二次元測位手段で求めた二次元位置情報が前記領域情報のうちのどの領域情報に含まれるのかを判断し、前記二次元位置情報が含まれる領域情報に設定された高度区分に対応して設定された高度情報を取得する
    ことを特徴とする電子機器。
  8. 請求項6または請求項7に記載の電子機器において、
    前記高度情報記憶部は、前記領域情報および高度情報に加えて、前記領域情報毎に設定された時差情報が記憶され、
    前記測位手段により求められた二次元位置情報に対応する時差情報を、前記高度情報記憶部から取得し、受信した衛星信号から取得した時刻情報および前記時差情報を用いて、測位場所のローカルタイムを算出する時刻算出手段を備える
    ことを特徴とする電子機器。
  9. 請求項1から請求項8のいずれかに記載の電子機器において、
    前記測位手段は、
    4個以上の位置情報衛星からの衛星信号を受信した場合に、受信した衛星信号のみを用いて緯度、経度および高度からなる三次元位置情報を求める三次元測位手段を備える
    ことを特徴とする電子機器。
  10. 位置情報衛星からの衛星信号を受信して位置情報を取得する電子機器の制御方法であって、
    前記電子機器は、緯度および経度からなる二次元位置情報、および、その二次元位置情報に対応する高度情報が記憶された高度情報記憶部を備え、
    前記位置情報衛星からの衛星信号を受信する受信工程と、
    前記受信工程で受信した衛星信号を用いて位置情報を求める測位工程とを備え、
    前記測位工程は、
    前記受信工程において3個以上の位置情報衛星からの衛星信号を受信した場合に、受信した衛星信号と予め設定された高度情報とを用いて緯度および経度からなる二次元位置情報を求める二次元測位工程と、
    前記二次元測位工程で求められた二次元位置情報に対応する高度情報を、前記高度情報記憶部から取得する高度情報取得工程と、
    前記高度情報取得工程で取得した高度情報を用いて二次元位置情報を再度求めて測位結果とする再測位工程とを備える
    ことを特徴とする電子機器の制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017069598A (ja) * 2015-09-28 2017-04-06 京セラ株式会社 携帯電子機器
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