JP2010215755A - Uv硬化性インクジェット用組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】インクの吐出性に優れ、硬化被膜の硬化性と接着性に優れたインクジェット方式で用いる硬化性組成物、及び該組成物が硬化してなるインク硬化物を提供する。
【解決手段】本課題の解決は、特定の構造を有する4−メチレン−1,3−ジオキソラン誘導体と、更に顔料、光酸発生剤及び分散剤を含有する紫外線硬化性インクジェット用組成物を提供すること、及び該組成物が紫外線照射により硬化したインクを提供することにより本課題を解決する。
【選択図】なし
【解決手段】本課題の解決は、特定の構造を有する4−メチレン−1,3−ジオキソラン誘導体と、更に顔料、光酸発生剤及び分散剤を含有する紫外線硬化性インクジェット用組成物を提供すること、及び該組成物が紫外線照射により硬化したインクを提供することにより本課題を解決する。
【選択図】なし
Description
本発明は、インクジェット用として有用なUV硬化性組成物に関する。更に詳しくは、4−メチレン−1,3−ジオキソラン誘導体、顔料、光酸発生剤及び分散剤を含有するUV硬化性インクジェット用組成物、及び該組成物が硬化してなるインク硬化物に関する。
紫外線硬化性インクジェットは溶剤系、水系インクジェットに比べ速乾性(速硬化)であり、インクの吸収性の無い記録媒体に対しても直接印字できることから種々の検討がなされている。一方で紫外線硬化性インクジェット用インクは溶剤や水を使用しないため粘度が高くなり、吐出安定性が得られない傾向がある。低粘度化するために単官能モノマーを使用すると硬化速度が低下する結果、十分な強度のインク皮膜が得られず、また記録媒体への密着性も低下することになる。したがって、吐出安定性に優れ、且つ十分な硬化速度と記録媒体への密着性を兼備する紫外線硬化性インクジェット用インクが求められている。しかしながら、汎用のモノマーでは、このような特性を十分に満足することができず、新規なモノマーの応用が期待されている。
特許文献1には、本発明の類似のジオキソラン誘導体が記載されており、当該化合物は光カチオン重合性であって、当該化合物を含む紫外線硬化物は印刷インキとしての利用の可能性が示唆されているが、具体的なインクジェット用インクとしての例示はされていない。
特許文献2には、本発明の類似のジオキソラン誘導体及びその誘導体が記載されているが、当該ジオキソラン誘導体を含む組成物が透明フィルムとして利用が可能であることの記載がされているものの、印刷インクに利用できることすら示唆されていない。
特許文献2には、本発明の類似のジオキソラン誘導体及びその誘導体が記載されているが、当該ジオキソラン誘導体を含む組成物が透明フィルムとして利用が可能であることの記載がされているものの、印刷インクに利用できることすら示唆されていない。
一方、特許文献3には、1,3−ジオキソラン基とカルボキシル基とを有する樹脂(A)及び色材(B)を含有することを特徴とするインクジェット記録用硬化性着色組成物が開示されている。当該発明のインクジェット記録用硬化性着色組成物は、バインダー樹脂として1,3−ジオキソラン基とカルボキシル基とを有する重合体を用いることにより、保存安定性が極めて良く、インクジェット法によるパターン形成に優れ、且つ、耐熱性、耐薬品性に優れるという。また1,3−ジオキソラン基とカルボキシル基との反応で生じる架橋構造を導入させることにより、耐熱性に優れ、実用性の高いインクジェット記録用硬化性着色組成物及びそれを用いたカラーフィルターを提供することができるという。
しかしながら、上記いずれの特許文献も本発明の特定構造の化合物によって、当該用途に求められる性能が満たされることを見出していない。
しかしながら、上記いずれの特許文献も本発明の特定構造の化合物によって、当該用途に求められる性能が満たされることを見出していない。
本発明の課題は、上記従来技術を鑑み、インクの吐出性に優れ、硬化被膜の硬化性と接着性に優れたインクジェット方式で用いる硬化性組成物、及び該組成物が硬化してなるインク硬化物を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、ある特定の構造を有する4−メチレン−1,3−ジオキソラン誘導体と、更に顔料、光酸発生剤及び分散剤を含有するUV硬化性インクジェット用組成物を提供することにより、上記課題を解決できることを見出した。即ち、本発明は、4−メチレン−1,3−ジオキソラン誘導体、顔料、光酸発生剤及び分散剤を含有するUV硬化性インクジェット用組成物、及び当該組成物が硬化してなるインク硬化物を提供するものである。
本発明によれば、顔料分散性が良好で、硬化性に優れたインクジェット用UV硬化性組成物を提供することができ、更に当該組成物を硬化することによりインクジェット用インク硬化物を提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明で用いる4−メチレン−1,3−ジオキソラン誘導体は、特に制限はないが、下記一般式(1)
本発明で用いる4−メチレン−1,3−ジオキソラン誘導体は、特に制限はないが、下記一般式(1)
[式中、R1は水素、炭素原子数5〜6のシクロアルキル基または炭素原子数1〜4のアルキル基を表し;mおよびnは同一または異なってもよく、0または1の整数を表し(ただし、m≦nである)、oはXの原子価により2、3または4を表す。また、XはC−C単結合、直鎖または分枝の炭素原子数1〜18のアルキレン基、炭素原子数5〜6のシクロアルキレン基、炭素原子数8〜18のアリールアルキレン基、−CH2(OCH2CH2)pOCH2−、−CH2(OCH(CH3)CH2)pOCH2−(ただし、pは0〜100の整数である)、または以下の基、すなわち、
(ここで、上記式(i)〜(v)中、q≦(6−o)、r≦(8−o)である場合、
R2はHまたは炭素原子数1〜4のアルキル基を表し、また、Aは単結合を表すか、または、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−CH2−、−SO2−及び−(C=O)−から選択される基を表す。)から選択される基を表し、1,3−ジオキソラン環の2位は芳香環基に直接結合していないものとする。]
で表される4−メチレン−1,3−ジオキソラン誘導体が特に好ましい。
R2はHまたは炭素原子数1〜4のアルキル基を表し、また、Aは単結合を表すか、または、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−CH2−、−SO2−及び−(C=O)−から選択される基を表す。)から選択される基を表し、1,3−ジオキソラン環の2位は芳香環基に直接結合していないものとする。]
で表される4−メチレン−1,3−ジオキソラン誘導体が特に好ましい。
より具体的には、4−メチレン−1,3−ジオキソランが、1,3−ビス−(4−メチレン−1,3−ジオキソラン−2−イル)プロパン、1,2−ビス−(2−メチル−4−メチレン−1,3−ジオキソラン−2−イル)エタン、2,2’−ビス−[4−メチレンオキシフェニル−(4−メチレン−1,3−ジオキソラン−2−イル)]プロパン、ビス−(4−メチレン−1,3−ジオキソラン−2−イル)メタン、1,5−ビス−(4−メチレン−1,3−ジオキソラン−2−イル)ペンタン、1,6−ビス−(4−メチレン−1,3−ジオキソラン−2−イル)ヘキサン、ビス−(4−メチレン−1,3−ジオキソラン−2−イル)メチルエーテル、1,3−ビス−[(4−メチレン−1,3−ジオキソラン−2−イル)メチレンオキシ]プロパン、1,4−ビス−[1−(4−メチレン−1,3−ジオキソラン−2−イル)メチレンオキシ]ブタン、テトラキス−[(4−メチレン−1,3−ジオキソラン−2−イル)メチレンオキシ]ネオペンタン、1,4−ビス−(4−メチレン−1,3−ジオキソラン−2−イル)シクロヘキサン、1,2−ビス−[(4−メチレン−1,3−ジオキソラン−2−イル)メチレンオキシ]エタン、2,2’−ビス−[(4−メチレン−1,3−ジオキソラン−2−イル)メチレンオキシ]エチルエーテル、1,4−ビス−[(4−メチレン−1,3−ジオキソラン−2−イル)エテニル]−ベンゼン、1,3−ビス−[(4−メチレン−1,3−ジオキソラン−2−イル)メチレンオキシ]ベンゼン、1,5−ビス−[(4−メチレン−1,3−ジオキソラン−2−イル)メチレンオキシ]ナフタレン、2,2−ビス−[4−(4−メチレン−1,3−ジオキソラン−2−イル)メチレンオキシフェニル]プロパン、ビス−[4−(4−メチレン−1,3−ジオキソラン−2−イル)メチレンオキシフェニル]メタン、4,4’−ビス−[(4−メチレン−1,3−ジオキソラン−2−イル)メチレンオキシ]ビフェニル、2,6−ビス−[(4−メチレン−1,3−ジオキソラン−2−イル)メチレンオキシ]アントラキノン、および1,3,5−トリス−[(4−メチレン−1,3−ジオキソラン−2−イル)メチレンオキシ]ベンゼンであるものが特に好ましい。
これらの4−メチレン−1,3−ジオキソラン誘導体は特許文献1等に記載の公知の製造方法によって製造することが可能である。
これらの4−メチレン−1,3−ジオキソラン誘導体は特許文献1等に記載の公知の製造方法によって製造することが可能である。
本発明で使用される顔料としては、市販の顔料、カラーインデックス便覧「最新顔料便覧日本顔料技術協会編、1977年刊」、「最新顔料応用技術」(CMC出版、1986年刊)、「印刷インキ技術」(CMC出版、1984年刊)等に記載されている顔料が利用できる。具体的には、例えば、硫酸バリウム、硫酸鉛、酸化チタン、黄色鉛、ベンガラ、酸化クロム、カーボンブラック等の無機顔料、アントラキノン系顔料、ペリレン系顔料、ジスアゾ顔料、フタロシアニン系顔料、イソインドリン顔料、ジオキサジン系顔料、キナクリドン顔料、ペリノン系顔料、トリフエニルメタン系顔料、チオインジゴ顔料、ジケトピロロピロール系顔料等の有機顔料等が挙げられる。これらを単独又は混合して用いることができる。このうちアントラキノン系顔料、ジケトピロロピロール系顔料、フタロシアニン系顔料、ジオキサジン系顔料、カーボンブラックが特に好ましい。
顔料の具体例として、カラーインデックス(C.I)ナンバーで以下に示すが、これら例示の化合物に限定されるものではない。C.I.ピグメントレッド9、C.I.ピグメントレッド97、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド168、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド180、C.I.ピグメントレッド192、C.I.ピグメントレッド215、C.I.ピグメントレッド216、C.I.ピグメントレッド217、C.I.ピグメントレッド220、C.I.ピグメントレッド223、C.I.ピグメントレッド224、C.I.ピグメントレッド226、C.I.ピグメントレッド227、C.I.ピグメントレッド228、C.I.ピグメントレッド240、C.I.ピグメントレッド254、C.I.ピグメントレッド48:1等の赤色顔料;
C.I.ピグメントグリーン7、C.I.ピグメントグリーン36等の緑色顔料;C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:6、C.I.ピグメントブルー22、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントブルー64等の青色顔料;C.I.ピグメントバイオレット19、C.I.ピグメントバイオレット23、C.I.ピグメントバイオレット29、C.I.ピグメントバイオレット30、C.I.ピグメントバイオレット37、C.I.ピグメントバイオレット40、C.I.ピグメントバイオレット50等のバイオレット顔料;
C.I.ピグメントイエロー20、C.I.ピグメントイエロー24、C.I.ピグメントイエロー83、C.I.ピグメントイエロー86、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー109、C.I.ピグメントイエロー110、C.I.ピグメントイエロー117、C.I.ピグメントイエロー125、C.I.ピグメントイエロー137、C.I.ピグメントイエロー138、C.I.ピグメントイエロー139、C.I.ピグメントイエロー147、C.I.ピグメントイエロー148、C.I.ピグメントイエロー150、C.I.ピグメントイエロー153、C.I.ピグメントイエロー154、C.I.ピグメントイエロー166、C.I.ピグメントイエロー168、C.I.ピグメントイエロー185等の黄色顔料;C.I.ピグメントブラック7等の黒色顔料が挙げられ、それぞれ単独でも、また2つ以上の色材を併用して用いることもできる。
顔料の平均粒径としては、チクソトロピーを発生させずに良好な塗布性が得られ、また塗膜の透明性を得るために、0.005〜3μmの範囲であることが好ましく、なかでも0.01〜1μmであることが特に好ましい。このような粒径にするために、ボールミル、サンドミル、ピーズミル、3本ロール、ペイントシエーカー、アトライター、分散攪拌機、超音波等の分散処理を行うことができる。
また、本発明のUV硬化性インクジェット用組成物は、光酸発生剤を含有する。使用される光酸発生剤は、UVを照射することにより酸を発生させ、4−メチレン−1,3−ジオキソラン誘導体に対してカチオン重合反応を起こしうるものであれば制限はない。
かかる光酸発生剤としては、通常公知のものを用いることができ、例えば、ジアゾニウム塩、スルホニウム塩やヨードニウム塩などのオニウム塩誘導体を挙げることができる。
オニウム塩誘導体は、光を受けることにより酸性活性物質を放出することができる化合物として、アニオン基を有するオニウム塩である。
このような塩としては、具体的には、フェニルジアゾニウムヘキサフルオロホスフェート、4−メトキシフェニルジアゾニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−メチルフェニルジアゾニウムヘキサフルオロホスフェート等のアリールジアゾニウム塩、
ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジ(4−メチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ジ(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート等のジアリールヨードニウム塩、
トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリス(4−メトキシフェニル)スルホニウムヘキサフルオロホスフェート、ジフェニル−4−チオフェノキシフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジフェニル−4−チオフェノキシフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、4,4'−ビス(ジフェニルスルフォニオ)フェニルスルフィド−ビス−ヘキサフルオロアンチモネート、4,4'−ビス(ジフェニルスルフォニオ)フェニルスルフィド−ビス−ヘキサフルオロホスフェート、4,4'−ビス[ジ(β−ヒドロキシエトキシ)フェニルスルホニオ]フェニルスルフィド−ビス−ヘキサフルオロアンチモネート、4,4'−ビス[ジ(β−ヒドロキシエトキシ)フェニルスルホニオ]フェニルスルフィド−ビス−ヘキサフルオロホスフェート、4−[4'−(ベンゾイル)フェニルチオ]フェニル−ジ−(4−フルオロフェニル)スルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−[4'−(ベンゾイル)フェニルチオ]フェニル−ジ−(4−フルオロフェニル)スルホニウムヘキサフルオロホスフェート等のトリアリールスルホニウム塩等が挙げられる。
このような塩としては、具体的には、フェニルジアゾニウムヘキサフルオロホスフェート、4−メトキシフェニルジアゾニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−メチルフェニルジアゾニウムヘキサフルオロホスフェート等のアリールジアゾニウム塩、
ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジ(4−メチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ジ(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート等のジアリールヨードニウム塩、
トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリス(4−メトキシフェニル)スルホニウムヘキサフルオロホスフェート、ジフェニル−4−チオフェノキシフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジフェニル−4−チオフェノキシフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、4,4'−ビス(ジフェニルスルフォニオ)フェニルスルフィド−ビス−ヘキサフルオロアンチモネート、4,4'−ビス(ジフェニルスルフォニオ)フェニルスルフィド−ビス−ヘキサフルオロホスフェート、4,4'−ビス[ジ(β−ヒドロキシエトキシ)フェニルスルホニオ]フェニルスルフィド−ビス−ヘキサフルオロアンチモネート、4,4'−ビス[ジ(β−ヒドロキシエトキシ)フェニルスルホニオ]フェニルスルフィド−ビス−ヘキサフルオロホスフェート、4−[4'−(ベンゾイル)フェニルチオ]フェニル−ジ−(4−フルオロフェニル)スルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−[4'−(ベンゾイル)フェニルチオ]フェニル−ジ−(4−フルオロフェニル)スルホニウムヘキサフルオロホスフェート等のトリアリールスルホニウム塩等が挙げられる。
なお、上述したオニウム塩誘導体の市販品例を示すと、サンエイドSI−60、SI−80、SI−100、SI−60L、SI−80L、SI−100L、SI−L145、SI−L150、SI−L160、SI−L110、SI−L147(以上、三新化学工業(株)製)、UVI−6950、UVI−6970、UVI−6974、UVI−6990、UVI−6992(以上、ユニオンカーバイド社製)、CPI−100P、CPI−100A、CPI−200K、CPI−200S(以上、サンアプロ(株)製)、アデカオプトマーSP−150、SP−151、SP−170、SP−171(以上、旭電化工業(株)製)、Irgacure 261(チバスペシャルティケミカルズ(株)製)、CI−2481、CI−2624、CI−2639、CI−2064(以上、日本曹達(株)製)、CD−1010、CD−1011、CD−1012(以上、サートマー社製)、DS−100、DS−101、DAM−101、DAM−102、DAM−105、DAM−201、DSM−301、NAI−100、NAI−101、NAI−105、NAI−106、SI−100、SI−101、SI−105、SI−106、PI−105、NDI−105、BENZOIN TOSYLATE、MBZ−101、MBZ−301、PYR−100、PYR−200、DNB−101、NB−101、NB−201、BBI−101、BBI−102、BBI−103、BBI−109(以上、ミドリ化学(株)製)、PCI−061T、PCI−062T、PCI−020T、PCI−022T(以上、日本化薬(株)製)、IBPF、IBCF(三和ケミカル(株)製)等を挙げることができる。
光酸発生剤の添加量は特に制限されるものではないが、4−メチレン−1,3−ジオキソラン100質量部に対して、通常0.1〜15質量部の範囲内の値とするのが好ましい。光酸発生剤の添加量が0.1質量部未満となると、光硬化性が低下し、十分な硬化速度が得られない傾向がある。一方、光酸発生剤の添加量が15質量部を超えると、得られる硬化物の耐候性や耐熱性が低下する傾向がある。
したがって、光硬化性と得られる硬化物の耐候性等とのバランスがより良好な観点から、光酸発生剤の添加量を、4−メチレン−1,3−ジオキソラン100質量部に対して1〜10質量部の範囲内の値とすることがより好ましい。
したがって、光硬化性と得られる硬化物の耐候性等とのバランスがより良好な観点から、光酸発生剤の添加量を、4−メチレン−1,3−ジオキソラン100質量部に対して1〜10質量部の範囲内の値とすることがより好ましい。
本発明で使用される分散剤としては特に限定されず各種のものを用いることができ、例えば、界面活性剤、顔料の中間体、染料の中間体;ポリエステル系化合物、ポリアミド系化合物、ポリウレタン系化合物等の樹脂型分散剤等が挙げられる。樹脂型分散剤の市販品としては、例えばディスパービック130、ディスパービック161、ディスパービック162、ディスパービック163、ディスパービック170、エフカ46、エフカ47、ソルスパース32550、ソルスパース24000、アジスパーPB811、アジスパーPB814、アジスパーPB821等が挙げられる。また、アクリル系、ポリエチレン系のような樹脂型分散剤等も使用可能である。
勿論、本発明の効果を損なわない範囲で、他の光カチオン重合性単量体を併用してもよい。本発明において使用し得る光カチオン重合性化合物とは、脂環式エポキシ化合物、オキセタン化合物、グリシジルエーテル化合物等が挙げられる。分子中に1個以上のエポキシ基を有する化合物が好ましい。脂環式エポキシ化合物を例示すれば、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキシルカルボキシレート等が挙げられ、市販品として入手可能なものとして、「サイラキュアUVR−6110もしくはUVR−6105」(アメリカ国ダウケミカル社製品名)、「CY−179」(スイス国チバガイギー社製品名)または「セロキサイド2021もしくは−2021P」(ダイセル化学工業(株)製品名)等が例示される。更に、「サイラキュアUVR−6128」(アメリカ国ダウケミカル社製品名)、「セロキサイド2080、2081、2083、3000、2000」(ダイセル化学工業製品名)、「エポリードGT−301、302、401、403」(ダイセル化学工業製品名)、「CYCLOMER M100、M101、A200」(ダイセル化学工業製品名)等が挙げられる。
オキセタン化合物としては、2−ヒドロキシメチル−2−メチルオキセタン、2−ヒドロキシメチル−2−エチルオキセタン、2−ヒドロキシメチル−2−プロピルオキセタン、2−ヒドロキシメチル−2−ブチルオキセタン、1,4−ビス〔(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル〕ベンゼン等が挙げられ、市販で入手し得るものとして、OXT−101、121、212、221(東亜合成化学(株)製品名)等が挙げられる。
また、グリシジルエーテル化合物として、1,4−ブタンジオールグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールグリシジルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、グリセリンポリグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル等が挙げられる。これらグリシジルエーテルの市販品を例示すれば、デナコールEX−212L、214L、216L、321L、850L(以上、ナガセケムテックス(株)製品名)、エピオールG−100、E−100、TMP−100(以上、日油(株)製品名)等が挙げられる。
また、本発明のUV硬化性インクジェット用組成物は、上記諸成分を混合することにより得られ、このとき、適当な溶媒を使用する事ができる。溶媒としては、上記各成分と反応しないものであれば特に限定されるものではなく、単独あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
溶剤の使用量としては、インクジェットヘッドからの吐出性を良好に保つ点から、UV硬化性インクジェット用組成物の粘度が50mPa・s以下、なかでも10mPa・s以下となるように使用することが好ましく、組成物の全固形分1質量部あたり、1〜19質量部の範囲で用いることが好ましい。
本発明のUV硬化性インクジェット用組成物は一液型であって、製造工程中の安定性、および保存安定性に優れる。更に、画素形成後の硬化過程においては、重合体の架橋反応により架橋構造が生成し、耐熱性や耐溶剤性が向上できる。
本発明のUV硬化性インクジェット用組成物は、更に必要に応じて、本発明の目的を逸脱しない範囲、とりわけ保存安定性、耐熱性、耐溶剤性等を保持できる範囲内で、他の成分を含有してもよい。他の成分としては、例えば、各種のカップリング剤;酸化防止剤;安定剤;充填剤;シリコン系、フッ素系、アクリル系等の各種レベリング剤;水系溶媒への溶解性の調整をする目的での多価カルボン酸またはその無水物;硬化後残存したカルボキシル基を反応により消失する目的でのエポキシ化合物等を添加することができる。
カップリング剤は、無機材料と有機材料において化学的に両者を結び付け、あるいは化学的反応を伴って親和性を改善し複合系材料の機能を高める化合物であり、例えば、シラン系化合物、チタン系化合物、アルミニウム系化合物が挙げられる。
シランカップリング剤としては、例えば、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン;γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン;γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン;γ−ウロイドプロピルトリエトキシシラン、等やこれらシランカップリング剤等からなるオリゴマーやポリマー類、等が挙げられる。
チタンカップリング剤としては、例えば、テトラ−イソプロポキシチタン、テトラ−n−ブトキシチタン、テトラキス(2−エチルヘキソキシ)チタン、テトラステアロキシチタン、ジ−イソプロポキシ・ビス(アセチルアセトナト)チタン、ジ−n−ブトキシ・ビス(トリエタノールアミナト)チタン等が挙げられる。
アルミニウムカップリング剤としては、例えば、アルミニウムイソプロピレート、モノsec−ブトキシアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムsec−ブチレート、アルミニウムエチレート等が挙げられる。
なかでも、種々の基体に対して特に優れた平滑性、接着性、耐水性及び耐溶剤性を与える点で、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシ基を有するシランカップリング剤、γ−ウロイドプロピルトリエトキシシラン等のウロイド基を有するシランカップリング剤が好ましい。これらのカップリング剤は、単独でも混合して使用してもよい。
本発明では、本発明のUV硬化性インクジェット用インク組成物に光を照射することによりインクを硬化することができる。
光源としては、例えば、紫外線から可視光線の光源が挙げられ、中でも、200〜500nmの波長の光源が好ましく、経済的理由から紫外線の使用が特に好ましい。光源の発生源としては、例えば、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、水銀−キセノンランプ、エキシマーランプ、ショートアーク灯、ヘリウム・カドミニウムレーザー、アルゴンレーザー、Nd−YAGレーザーを用いたTHGやFHG光レーザー等が挙げられる。
光源としては、例えば、紫外線から可視光線の光源が挙げられ、中でも、200〜500nmの波長の光源が好ましく、経済的理由から紫外線の使用が特に好ましい。光源の発生源としては、例えば、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、水銀−キセノンランプ、エキシマーランプ、ショートアーク灯、ヘリウム・カドミニウムレーザー、アルゴンレーザー、Nd−YAGレーザーを用いたTHGやFHG光レーザー等が挙げられる。
光硬化条件は用いる光源の種類、光開始剤の種類や量の影響を受け、一概に決められないが、生産性の面から、100〜3000J/m2の範囲が好ましい。また、光硬化と熱硬化を併用する場合には上記の熱硬化条件を用いることができる。
本発明のUV硬化性インクジェット用組成物は、上記のようなインクジェット方式を用いて、複数の異なった色を同時に着色パターンとして基板上に形成し、熱硬化および/または光硬化等の簡便な工程で、赤、緑、青の光の3原色、又は、シアン、マゼンタ、イエローの3原色、さらに遮光に用いられる黒等の各着色画素を形成することができ、例えば耐熱性、耐薬品性等に優れたカラーフィルターや印刷フィルムを製造することができる。
実施例によって本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例により限定されるものではない。
(合成例)メチレンジオキソラン誘導体の合成
撹拌機、ディーンスターク型水分留器および滴下ロートを装着した2Lの四つ口フラスコに、50%グルタールジアルデヒド水溶液500g(約2.5mol)およびトルエン500mlを加え、還流しながら250mlの水を系外に留去した。次いで30〜40℃にて3−クロロ−1,2−プロパンジオール600g(5.5mol)を滴下ロートから滴下後、生成する90mlの水を還流しながら留去した。この混合物を室温に冷却後、水約150mlで1回、飽和食塩水150mlで2回の順で洗浄し、得られた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。無水硫酸ナトリウムを濾別して得られた有機層を濃縮し、1,3−ビス(4−クロロメチル−1,3−ジオキソラン−2−イル)プロパンの混合物710gを得た。
撹拌機、ディーンスターク型水分留器および滴下ロートを装着した2Lの四つ口フラスコに、50%グルタールジアルデヒド水溶液500g(約2.5mol)およびトルエン500mlを加え、還流しながら250mlの水を系外に留去した。次いで30〜40℃にて3−クロロ−1,2−プロパンジオール600g(5.5mol)を滴下ロートから滴下後、生成する90mlの水を還流しながら留去した。この混合物を室温に冷却後、水約150mlで1回、飽和食塩水150mlで2回の順で洗浄し、得られた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。無水硫酸ナトリウムを濾別して得られた有機層を濃縮し、1,3−ビス(4−クロロメチル−1,3−ジオキソラン−2−イル)プロパンの混合物710gを得た。
撹拌機、滴下ロートおよび冷却管を備えた3Lの四つ口フラスコに、窒素気流下、乾燥THF1,100mlおよびカリウムtert−ブトキシド302g(2.7mol)を加え室温で10分間撹拌した。この溶液に上記の1,3−ビス(4−クロロメチル−1,3−ジオキソラン−2−イル)プロパン355gを40℃以下で滴下後、さらに45℃にて6時間撹拌した。反応混合物を冷却後、水1,000mlで洗浄して有機層を分離し、残渣の水層をトルエンで2回抽出した。全ての有機層を混合し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮、蒸留して下記式(2)で表される1,3−ビス(4−メチレン−1,3−ジオキソラン−2−イル)プロパン213g(収率80%)を得た。
沸点:82〜84℃(10−2mbar)
1H−NMR:5,2ppm(2H、O−CH−O)、4,5ppm及び4.3ppm(4H,−CH−Vinyl)、4.3ppm及び3.9ppm(4H,C=CH)、1.8ppm及び1.6ppm(6H,−CH−)
13C−NMR:156ppm(C=CH)、107ppm(O−CH−O)、77.9ppm(C=CH)、67.3ppm(O−CH−)、33.2ppm及び17.4ppm(−CH−)
沸点:82〜84℃(10−2mbar)
1H−NMR:5,2ppm(2H、O−CH−O)、4,5ppm及び4.3ppm(4H,−CH−Vinyl)、4.3ppm及び3.9ppm(4H,C=CH)、1.8ppm及び1.6ppm(6H,−CH−)
13C−NMR:156ppm(C=CH)、107ppm(O−CH−O)、77.9ppm(C=CH)、67.3ppm(O−CH−)、33.2ppm及び17.4ppm(−CH−)
(実施例1)インクジェットインクの調製
表1に示した組成において、顔料、分散剤、合成例のメチレンジオキソラン誘導体、添加する場合は、アロンオキセタンOTX221(製品名、東亞合成製)を、攪拌機で1時間撹拌混合した後、ビーズミルで4時間分散を行い、インク原液を得た。次いで、得られたインク原液に残りの成分を加え、溶解させた後、これを1.2μmのメンブランフィルターで濾過し、インクジェット用インク組成物を得た。
表1に示した組成において、顔料、分散剤、合成例のメチレンジオキソラン誘導体、添加する場合は、アロンオキセタンOTX221(製品名、東亞合成製)を、攪拌機で1時間撹拌混合した後、ビーズミルで4時間分散を行い、インク原液を得た。次いで、得られたインク原液に残りの成分を加え、溶解させた後、これを1.2μmのメンブランフィルターで濾過し、インクジェット用インク組成物を得た。
(実施例2)〜(実施例4)
実施例1と同様にして、表1に示した組成で、実施例2〜実施例4を行い、インクジェット用インク組成物の調整を行った。
実施例1と同様にして、表1に示した組成で、実施例2〜実施例4を行い、インクジェット用インク組成物の調整を行った。
(比較例1)〜(比較例2)
表2に示した組成において、顔料、分散剤、アロンオキセタンOTX221(東亞合成製)を、攪拌機で1時間撹拌混合した後、ビーズミルで4時間分散を行い、インク原液得た。次いで、得られたインク原液に残りの成分を加え、溶解させた後、これを1.2μmのメンブランフィルターで濾過し、比較例1〜2のインクジェット用インク組成物を得た。
表2に示した組成において、顔料、分散剤、アロンオキセタンOTX221(東亞合成製)を、攪拌機で1時間撹拌混合した後、ビーズミルで4時間分散を行い、インク原液得た。次いで、得られたインク原液に残りの成分を加え、溶解させた後、これを1.2μmのメンブランフィルターで濾過し、比較例1〜2のインクジェット用インク組成物を得た。
但し、表中の化合物は以下を示す。
・式(2)の化合物;合成例の1,3−ビス(4−メチレン−1,3−ジオキソラン−2−イル)プロパン
・OXT221(製品名);東亞合成製のアロンオキセタン
・CPI−100P(製品名);サンアプロ製の光酸発生剤
・シアン顔料;DIC製のFASTGEN BLUE 5412SD(製品名)
・マゼンタ顔料;DIC製のFASTGEN SUPER MAGENTA RG(製品名)
・イエロー顔料;クラリアント製のPY180 YELLOW HG AF(製品名)
・KF−351A(製品名);信越化学製のポリエーテルシリコンオイル
・分散剤;味の素ファインテクノ製アジスパーPB−821(製品名)
・式(2)の化合物;合成例の1,3−ビス(4−メチレン−1,3−ジオキソラン−2−イル)プロパン
・OXT221(製品名);東亞合成製のアロンオキセタン
・CPI−100P(製品名);サンアプロ製の光酸発生剤
・シアン顔料;DIC製のFASTGEN BLUE 5412SD(製品名)
・マゼンタ顔料;DIC製のFASTGEN SUPER MAGENTA RG(製品名)
・イエロー顔料;クラリアント製のPY180 YELLOW HG AF(製品名)
・KF−351A(製品名);信越化学製のポリエーテルシリコンオイル
・分散剤;味の素ファインテクノ製アジスパーPB−821(製品名)
(評価例)
作製したUV硬化型インクジェット用インク組成物について、下記に示す方法で特性評価を行い、その結果を表3に示した。なお、インクの粘度、インクの硬化性、接着性は下記の方法により評価した。
〔粘度測定方法〕
E型粘度計により各実施例、比較例で作製したインクの25℃での粘度を測定した。
〔IJ吐出試験方法〕
コニカミノルタ製インクジェット評価装置EB100にコニカミノルタ製インクジェットヘッドKM512Lを装着し、5分間の連続吐出試験を行った。
○:5分間吐出可能
×:吐出不可
〔薄膜硬化性評価方法〕
ポリカーボネート板(旭硝子製、商品名:レキサン)にインクを約2μmの厚みとなるようにスピンコータで塗布し、コンベア式紫外線照射装置(アイグラフィックス製高圧水銀灯1灯:出力120W/cm)により、照射エネルギー0.1J/cmで紫外線を照射し、不織布(旭化成製、商品名:ベンコット)による擦り試験で表面に傷がつかなくなるパス回数を評価した。
〔厚膜硬化性評価方法〕
ポリカーボネート板(旭硝子製、商品名:レキサン)にインクを約6μmの厚みとなるようにスピンコータで塗布し、コンベア式紫外線照射装置(アイグラフィックス製高圧水銀灯1灯:出力120W/cm)により、照射エネルギー0.1J/cmで紫外線を照射し、不織布(旭化成製、商品名:ベンコット)による擦り試験で表面に傷がつかなくなるパス回数を評価した。
〔接着性評価方法〕
硬化性評価試験と同様にスピンコータで塗布し、コンベア式紫外線照射装置(アイグラフィックス製高圧水銀灯1灯:出力120W/cm)により、照射エネルギー0.1J/cm2で3回紫外線を照射し、カッターを用いて、塗膜面をクロス状にカットし、カットした部分に粘着テープ(ニチバン製)を貼り、これを引き剥がすことによる塗膜の剥離状態を目視で評価した。
○:剥離しない。
△:一部剥離する。
×;完全に剥離する。
−;未硬化のため評価できず。
作製したUV硬化型インクジェット用インク組成物について、下記に示す方法で特性評価を行い、その結果を表3に示した。なお、インクの粘度、インクの硬化性、接着性は下記の方法により評価した。
〔粘度測定方法〕
E型粘度計により各実施例、比較例で作製したインクの25℃での粘度を測定した。
〔IJ吐出試験方法〕
コニカミノルタ製インクジェット評価装置EB100にコニカミノルタ製インクジェットヘッドKM512Lを装着し、5分間の連続吐出試験を行った。
○:5分間吐出可能
×:吐出不可
〔薄膜硬化性評価方法〕
ポリカーボネート板(旭硝子製、商品名:レキサン)にインクを約2μmの厚みとなるようにスピンコータで塗布し、コンベア式紫外線照射装置(アイグラフィックス製高圧水銀灯1灯:出力120W/cm)により、照射エネルギー0.1J/cmで紫外線を照射し、不織布(旭化成製、商品名:ベンコット)による擦り試験で表面に傷がつかなくなるパス回数を評価した。
〔厚膜硬化性評価方法〕
ポリカーボネート板(旭硝子製、商品名:レキサン)にインクを約6μmの厚みとなるようにスピンコータで塗布し、コンベア式紫外線照射装置(アイグラフィックス製高圧水銀灯1灯:出力120W/cm)により、照射エネルギー0.1J/cmで紫外線を照射し、不織布(旭化成製、商品名:ベンコット)による擦り試験で表面に傷がつかなくなるパス回数を評価した。
〔接着性評価方法〕
硬化性評価試験と同様にスピンコータで塗布し、コンベア式紫外線照射装置(アイグラフィックス製高圧水銀灯1灯:出力120W/cm)により、照射エネルギー0.1J/cm2で3回紫外線を照射し、カッターを用いて、塗膜面をクロス状にカットし、カットした部分に粘着テープ(ニチバン製)を貼り、これを引き剥がすことによる塗膜の剥離状態を目視で評価した。
○:剥離しない。
△:一部剥離する。
×;完全に剥離する。
−;未硬化のため評価できず。
上記の通り、実施例1〜4のインクは、吐出性に優れ、硬化性および硬化被膜の接着性が共に良好であった。これに対し、比較例1のインクは吐出可能であるが、実用的なUV照射量で硬化せず、また比較例2のインクは硬化性および硬化被膜の接着性は良好であるが、粘度が高いため安定して吐出することができない。
本発明によれば、ジェットインクとして有用なUV硬化性ジェットインク組成物を提供することができる。
Claims (4)
- UV硬化性インクジェット用組成物において、
4−メチレン−1,3−ジオキソラン誘導体、顔料、光酸発生剤及び分散剤を含有することを特徴とするUV硬化性インクジェット用組成物。 - 前記4−メチレン−1,3−ジオキソランが、一般式(1)
R2はHまたは炭素原子数1〜4のアルキル基を表し、また、Aは単結合を表すか、または、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−CH2−、−SO2−及び−(C=O)−から選択される基を表す。)から選択される基を表し、1,3−ジオキソラン環の2位は芳香環基に直接結合していないものとする。]
で示されるものである請求項1に記載のUV硬化性インクジェット用組成物。 - 前記一般式(1)
4−メチレン−1,3−ジオキソランが、1,3−ビス−(4−メチレン−1,3−ジオキソラン−2−イル)プロパン、1,2−ビス−(2−メチル−4−メチレン−1,3−ジオキソラン−2−イル)エタン、2,2'−ビス−[4−メチレンオキシフェニル−(4−メチレン−1,3−ジオキソラン−2−イル)]プロパン、ビス−(4−メチレン−1,3−ジオキソラン−2−イル)メタン、1,5−ビス−(4−メチレン−1,3−ジオキソラン−2−イル)ペンタン、1,6−ビス−(4−メチレン−1,3−ジオキソラン−2−イル)ヘキサン、ビス−(4−メチレン−1,3−ジオキソラン−2−イル)メチルエーテル、1,3−ビス−[(4−メチレン−1,3−ジオキソラン−2−イル)メチレンオキシ]プロパン、テトラキス−[(4−メチレン−1,3−ジオキソラン−2−イル)メチレンオキシ]ネオペンタン、1,4−ビス−(4−メチレン−1,3−ジオキソラン−2−イル)シクロヘキサン、1,2−ビス−[(4−メチレン−1,3−ジオキソラン−2−イル)メチレンオキシ]エタン、2,2'−ビス−[(4−メチレン−1,3−ジオキソラン−2−イル)メチレンオキシ]エチルエーテル、1,4−ビス−[(4−メチレン−1,3−ジオキソラン−2−イル)エテニル]−ベンゼン、1,3−ビス−[(4−メチレン−1,3−ジオキソラン−2−イル)メチレンオキシ]ベンゼン、1,5−ビス−[(4−メチレン−1,3−ジオキソラン−2−イル)メチレンオキシ]ナフタレン、2,2−ビス−[4−(4−メチレン−1,3−ジオキソラン−2−イル)メチレンオキシフェニル]プロパン、ビス−[4−(4−メチレン−1,3−ジオキソラン−2−イル)メチレンオキシフェニル]メタン、4,4'−ビス−[(4−メチレン−1,3−ジオキソラン−2−イル)メチレンオキシ]ビフェニル、2,6−ビス−[(4−メチレン−1,3−ジオキソラン−2−イル)メチレンオキシ]アントラキノン、および1,3,5−トリス−[(4−メチレン−1,3−ジオキソラン−2−イル)メチレンオキシ]ベンゼンからなる群から選択されるものである請求項2に記載のUV硬化性インクジェット用組成物。 - 請求項1〜3のいずれかに記載のUV硬化性インクジェット用組成物を硬化させてなるインク硬化物。
Priority Applications (1)
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JP2009062668A JP2010215755A (ja) | 2009-03-16 | 2009-03-16 | Uv硬化性インクジェット用組成物 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014062050A (ja) * | 2012-09-19 | 2014-04-10 | Fujifilm Corp | 多価官能マレイミド系重合性化合物、これを含む硬化組成物およびインク組成物 |
-
2009
- 2009-03-16 JP JP2009062668A patent/JP2010215755A/ja active Pending
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