JP2010215625A - グリシン誘導体および/または前記誘導体の塩を含む化粧品組成物 - Google Patents

グリシン誘導体および/または前記誘導体の塩を含む化粧品組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】ワックスおよび顔料が均一に分散され、睫毛にチャージングする堆積層を得るマスカラの提供。
【解決手段】水相、ならびに少なくとも1種のグリシン誘導体および/または前記誘導体の塩を含む乳化系を含む、睫毛を被覆するための化粧品組成物。グリシン誘導体またはその塩が、パームアンホ酢酸ナトリウム、オリーブアンホ酢酸ナトリウム、スイートアーモンドアンホ酢酸ナトリウム、ババスアンホ酢酸ナトリウム、カカオアンホ酢酸ナトリウムおよびそれらの混合物から選択されることを特徴とする組成物。
【選択図】なし

Description

本特許出願は、睫毛のメイキャップまたはケア、マスカラの分野に関する。
睫毛を被覆するための組成物、例えばマスカラは、一般にメイキャップ用組成物、メイキャップするために適用される組成物(上塗りとしても知られている)、またはさらに睫毛の化粧上のケアのための組成物である。
マスカラは、具体的には2種のタイプの配合物:水中のワックス分散体の形態の水性マスカラ(クリームマスカラとして知られている);有機溶媒中のワックス分散体の形態の無水マスカラまたは低含水量を有するマスカラ(ウォタープルーフマスカラとして知られている)により調製される。
本特許出願は、特に水性マスカラに関する。
マスカラの適用は、睫毛の容積が増大し、この結果目力を増大させることを可能にする。それを行うための多数のシックニングまたはボリュームを持たせるマスカラが存在し、その原理は、睫毛上に可能な限り多くの物質を付着させて、ボリュームを持たせる(またはチャージング)効果を得ることである。
組成物に所望の特定の使用特性、例えば、その流動度またはコンシステンシー、またそのシックニング能(チャージングまたはメイキャップ能としても知られている)などを調整することができるのは、特に固体粒子(特にワックス、それは組成物を構造化することを可能にする)の量を介してである。
それらの固体粒子は、界面活性剤系を用いてクリームマスカラ中に分散される。
従来の乳化剤または乳化系には、特にステアリン酸トリエタノールアミンをベースとする乳化系が含まれる。
出願FR2908298にはまた、乳化系として、式(I)のアシルグリシネートタイプのグリシン誘導体
R-HNCH2C00X (I)
(式中、Rはアシル基である)、
あるいは以下の式(II)のグリシネート
Figure 2010215625
(ここで、R1は、10〜30個の炭素原子を含む炭化水素鎖であり、R2は、2〜10個の炭素原子を含む一級アルコールである)
を含むマスカラが記載されている。
しかし、それらの乳化系で得られる睫毛をメイキャップするための組成物は、比較的流動性のテクスチャを示し、それは、より強いチャージングマスカラのテクスチャを得るためには、ワックスの最小量(即ち、少なくとも20重量%の程度)を必要とする。
FR2908298 FR-A-2792190 US5188899 EP-A-847752 US488762 FR2796529 FR2761959 FR2792618
「Initiation a la rheologie」[Introduction to Rheology]、G.Couarraze and J. L. Grossiord、第2版、1991、Lavoisier-Tec 1 Doc出版 「Encyclopedia of Chemical Technology、Kirk-Othmer」、22巻、333〜432頁、第3版、1979、Wiley 「Microemulsions Theory and Practice」、L.M.Prince編、Academic Press(1977)、21〜32頁
本特許出願において引き起こされる問題は、ワックスだけでなく顔料も均一に分散されるマスカラであって、睫毛上にボリュームを持たせ、チャージングする堆積層を得るのに十分に厚いテクスチャを示し、睫毛への容易な塗布を可能にする十分なコンシステンシーおよび滑らかで均一な堆積層を示すマスカラを提供することである。
好ましくは、本発明によるマスカラはさらに最小量のワックスを含み、ワックスは、チャージングマスカラを得ることを可能にし、一方、例えば、保持性能または美容品質に関して役に立つことが可能な他の出発材料を取り込むための許容度を保有する。
本特許出願の発明者らは、驚くべきことにおよび思いがけず、以下の式(A)のアンホアセテートタイプの少なくとも1種のグリシン誘導体、および/またはその塩の1つ
R-CO-NH(CH2)2N(CH2CH2OH)CH2COO-X+ (A)
[式中、Rは、少なくとも14個の炭素原子を含む炭素鎖である]
を含む乳化系を用いてこの問題を解決している。
本特許出願の発明者らは、本特許出願において定義された乳化系は、顔料および/またはワックスの優れた分散を可能にし、この分散体は、ステアリン酸トリエタノールアミンをベースとする乳化系で得られるものの品質であることを観察することができた。この組成物は、睫毛のためのチャージングメイキャップおよび前記繊維上に滑らかで均一な堆積層を生じさせるのに適合性がある十分なコンシステンシーを得ることを可能にし、それは、特に、アシルグリシネートまたは式(II)のグリシネートをベースとする組成物より少ないワックス量を有する場合にそうである。
本発明による組成物は、粘弾性の挙動を有することができる。
一般に、ある物質は、せん断作用下で、弾性材料の特性(即ち、エネルギーを蓄えることが可能である)および粘性材料の特性(即ち、エネルギーを散逸することが可能である)の両方を有する場合、粘弾性であると言われる。
本発明による組成物の粘弾性挙動は、より特定すれば、その剛性率Gによって特徴付けられる。このパラメータは、特に、著作「Initiation a la rheologie」[Introduction to Rheology]、G.Couarraze and J. L. Grossiord、第2版、1991、Lavoisier-Tec 1 Doc出版、中で定義されている。
この測定は、サーモスタットで制御された浴、ならびに35mmの直径および2°の角度を有するコーン/プレート配置のステンレス鋼回転子を装備したThermoRheo製RS 600応力制御レオメータで実施する。この壁でのすべり現象を制限するために、2つ表面を「砂吹き機で磨く」。
測定を25℃±1℃で実施する。
応力の調和変動を適用しながら動的測定を実施する。それらの実験において、組成物の線形粘弾性領域の限界内に留まるように(静止時の組成物のレオロジー特性を評価することを可能にする条件)、せん断応力(τと示される)およびせん断ひずみ(γと示される)の振幅は低い。
線形粘弾性領域は、一般に、物質の応答(即ち、ひずみ)が、常時、適用される力(即ち、応力)に正比例するという事実によって定義される。この領域において、適用される応力は低く、物質は、その微視的構造を変更することなくひずみを受ける。それらの条件下では、物質は、「静止時」でおよび構造を変えないで試験される。
組成物を、角周波数ω(ω=2Πν)(νは、適用されるせん断作用の周波数である)に従って正弦波状に変動する応力τ(t)による調和せん断作用にかける。このようにして、せん断変形された組成物は、応力τ(t)を受けて、加えられた応力の関数として剛性率がわずかしか変化しない微小ひずみに対応するひずみγ(t)により応答する。
応力τ(t)およびひずみγ(t)は、それぞれ以下の関係で定義される。
τ(t)=τ0cos(ω・t) γ(t)=γ0cos(ω・t-δ)
τ0は応力の最大振幅であり、γ0はひずみの最大振幅である。弾性δは、応力およびひずみの間の位相角である。
測定を1Hzの周波数(ν=1Hz)で実施する。
試料に、0.01Paに等しい初期応力から開始して1000Paの最終応力に達する増加する応力を適用し、この応力は一度のみ適用する。
このようにして、剛性率G(γ0に対するτ0の比に対応する)および弾性δ(測定されたひずみに対する適用された応力の位相角に対応する)の変化を、適用した応力の関数として測定する。
特に、剛性率Gの変化が7%未満(微小ひずみ領域)である応力領域に対する組成物のひずみを測定し、それによって「プラトー」パラメータGpを決定する。
組成物は、例えば、10Pa以上、好ましくは50Pa以上のプラトー剛性率Gpを示し、それは、最大106Pa、さらに好ましくは最大5×105Paまでの範囲であることができる。
本特許出願の第1の主題は、水相、ならびに以下の式(A)のアンホアセテートタイプの少なくとも1種のグリシン誘導体、および/または前記誘導体の化粧品として許容される塩
R-CO-NH(CH2)2N(CH2CH2OH)CH2COO-X+ (A)
[式中、Rは、少なくとも14個の炭素原子を含む炭素鎖である]
を含む乳化系を含む、睫毛を被覆するための化粧品組成物である。
本特許出願の第2の主題は、本特許出願による組成物を睫毛に適用することを含む、前記睫毛をメイキャップまたは非治療的ケアするための方法である。
本特許出願の第3の主題は、本特許出願による組成物の使用、特に均一なおよび/またはボリュームを持たせる睫毛のメイキャップを得るためのこの組成物の使用である。
本発明のその他の特徴、特性および利点は、以下の説明および実施例を読むことにより明らかに理解できるようになる。
乳化系
本発明による組成物の乳化系は、以下の式(A)のアンホアセテートタイプの少なくとも1種のグリシン誘導体、および/または前記誘導体の化粧品として許容される塩
R-CO-NH(CH2)2N(CH2CH2OH)CH2COO-X+ (A)
[式中、Rは、少なくとも14個の炭素原子を含む炭素鎖であり、
Xは、例えば、ナトリウム、リチウムまたはカリウム、好ましくはナトリウムまたはカリウムなどのアルカリ金属のイオンから、マグネシウムなどのアルカリ土類金属のイオン、アンモニウム基およびそれらの混合物から選択されるカチオンを表す]
を含む。
グリシン誘導体またはその塩は、以下の式(A)の塩
R-CO-NH(CH2)2N(CH2CH2OH)CH2COO-X+ (A)
[式中、Rは、少なくとも14個の炭素原子、好ましくは14〜30個の炭素原子、好ましくは14〜24個の炭素原子およびさらに好ましくは14〜22個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝の、飽和もしくは不飽和炭化水素鎖を表し、
Xは、例えば、Na、LiまたはK、好ましくはNaまたはKなどのアルカリ金属のイオンから、Mgなどのアルカリ土類金属のイオン、アンモニウム基およびそれらの混合物から選択されるカチオンを表す]
から選択される。
R-CO基は、特に、パーム油から誘導される脂肪酸、オリーブ油から誘導される脂肪酸、スイートアーモンド油から誘導される脂肪酸、ババス油から誘導される脂肪酸、ココア油から誘導される脂肪酸およびそれらの混合物から選択することができる。
好ましくは、R-COは、パーム油から誘導される脂肪酸である。
式(A)の化合物として、例えば、INCI名称パームアンホ酢酸ナトリウムを有する化合物(この化合物は、Res Pharma製市販の混合物Resassol AGP中に存在する)、または例えば、Res Pharma製Resassol AGOなどのオリーブアンホ酢酸ナトリウム、または例えば、Res Pharma製Resassol AGMなどのスイートアーモンドアンホ酢酸ナトリウム、または例えば、Res Pharma製Resassol AGBなどのババスアンホ酢酸ナトリウム、または例えば、Res Pharma製Resassol AGCなどのカカオアンホ酢酸ナトリウムを挙げてもよい。
式(A)のグリシン誘導体およびそれらの塩は、組成物の総重量に対して、0.1〜20重量%、好ましくは0.5〜15重量%、さらに好ましくは1〜10重量%の範囲の含量で組成物中に存在し得る。特定の実施形態によれば、式(A)のグリシン誘導体およびそれらの塩は、組成物の総重量に対して、2〜10重量%、さらに正確には4〜8重量%の範囲である。
好ましくは、グリシン誘導体または式(A)の誘導体およびそれらの塩は、組成物の主要な界面活性剤系を構成する。
「主要な界面活性剤系」という用語は、それがないと、安定な組成物の形成がもたらされない系を意味するものと理解される。
「安定な」という用語は、45℃のオーブン中に2カ月間入れておいた後で、周囲温度に戻った後、組成物の薄い層を指の間ですり動かした場合、粒子の手触りの知覚を示さない組成物を意味するものと理解される。
有利には、式(A)のグリシン誘導体(複数可)およびそれらの塩は、組成物の唯一の界面活性剤系を構成する。
「唯一の」という用語は、任意の場合による追加の界面活性剤系が、1%以下、好ましくは0.5%以下の含量で存在することを意味するものと理解される。より好ましくは、「唯一の」という用語は、任意の他の界面活性剤系は完全に存在しないことを表す。
本発明による組成物は、当然、生理学的に許容される媒体を含む。「生理学的に許容される化合物または媒体」という用語は、本特許出願の意味において、その使用が睫毛への適用と適合性があることを意味するものと理解される。
水相
本発明による組成物は、組成物の連続相を形成することができる水相を含む。
「水性連続相を含む組成物」という用語は、組成物は、25℃で測定された、23μS/cm(マイクロジーメンス/cm)以上の導電率を示すことを意味するものと理解され、導電率は、例えばMettler Toledo製MPC227導電率計およびInlab730導電率測定セルを用いて測定される。測定セルを組成物中に、セルの2つの電極の間に形成しがちな気泡を除去するように浸漬する。導電率計の値が安定すると直ちに導電率を読み取る。平均は、少なくとも3回の連続的な測定値に対して決定する。
水相は、水および/または少なくとも1種の水溶性溶媒を含む。
本発明では、「水溶性溶媒」という用語は、周囲温度で液体であり、水と混和性(25℃および大気圧で50重量%超の水混和性)である化合物を表す。
本発明による組成物中に使用することができる水溶性溶媒は、さらに揮発性であってもよい。
本発明による組成物中に使用することができる水溶性溶媒の中で、エタノールおよびイソプロパノールなどの1〜5個の炭素原子を有する低級モノアルコール、またはエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコールおよびジプロピレングリコールなどの2〜8個の炭素原子を有するグリコールを特に挙げることができる。
水相(水および場合によって水混和性溶媒)は通常、組成物の総重量に対して1重量%〜95重量%の範囲、好ましくは3重量%〜80重量%の範囲、優先的に5重量%〜60重量%の範囲の含量で本特許出願による組成物中に存在する。特定の実施形態によれば、水相は、35重量%〜65重量%の範囲、さらに好ましくは40重量%〜60重量%の範囲の含量である。
この乳化系は、水中ワックス型または水中油型エマルジョンを得るために適切に選択される、少なくとも1種の追加の界面活性剤をさらに含んでもよい。
25℃で、8以上のGriffinの意味内でのHLB平衡(親水性-親油性平衡)を有する乳化剤を特に使用してもよい。
それらの追加の界面活性剤は、非イオン性、アニオン性、カチオン性もしくは両性界面活性剤または界面活性乳化剤から選択することができる。界面活性剤の性質および機能(乳化する)の定義に関して、文献「Encyclopedia of Chemical Technology、Kirk-Othmer」、22巻、333〜432頁、第3版、1979、Wiley、特に、アニオン性、両性および非イオン性界面活性剤に対するこの参考文献の347〜377頁を参照してもよい。
それらの追加の界面活性剤は、好ましくは、次から選択することができる。
a)25℃で8以上のHLBを有する、単独でまたは混合物として使用される非イオン性界面活性剤:
- グリセロールのオキシエチレン化および/またはオキシプロピレン化エーテル(1〜150個のオキシエチレンおよび/またはオキシプロピレン基を含むことができる);
- 脂肪アルコール(特に、C8〜C24、好ましくはC12〜C18アルコール)のオキシエチレン化および/またはオキシプロピレン化エーテル(1〜150個のオキシエチレンおよび/またはオキシプロピレン基を含むことができる)、例えば、30個のオキシエチレン基を含むセテアリルアルコールのオキシエチレン化エーテル(CTFA名「セテアレス-30」)、Uniqemaによって販売されているBrij 78などの、20個のオキシエチレン基を含むステアリルアルコールのオキシエチレン化エーテル(CTFA名「ステアレス-20」)、およびShell Chemicalsによって商品名Neodol 25-7(登録商標)として販売されている、7個のオキシエチレン基を含むC12〜C15脂肪アルコールの混合物のオキシエチレン化エーテル(CTFA名「C12-15パレス-7」)、
- 脂肪酸(特に、C8〜C24、好ましくはC16〜C22の酸)とポリエチレングリコールのエステル(1〜150個のエチレングリコール単位を含むことができる)、例えば、ICI Uniquemaによって商品名Myrj 52P(登録商標)として販売されている、ステアリン酸PEG-50およびモノステアリン酸PEG-40、
- 脂肪酸(特に、C8〜C24、好ましくはC16〜C22の酸)とオキシエチレン化および/またはオキシプロピレン化グリセロールエーテルのエステル(1〜150個のオキシエチレンおよび/またはオキシプロピレン基を含むことができる)、例えば、Seppicによって商品名Simulsol 220 TM(登録商標)として販売されている、モノステアリン酸PEG-200グリセリル;Goldschmidtによって販売されている製品Tagat S(登録商標)などの、30個のエチレンオキシド基を含むポリエトキシル化ステアリン酸グリセリル、Goldschmidtよって販売されている製品Tagat O(登録商標)などの、30個のエチレンオキシド基を含むポリエトキシル化オレイン酸グリセリル、Sherexによって販売されている製品Varionic LI 13(登録商標)などの30個のエチレンオキシド基を含むポリエトキシル化ヤシ油脂肪酸グリセリル、Goldschmidtによって販売されている製品Tagat L(登録商標)などの、30個のエチレンオキシド基を含むポリエトキシル化イソステアリン酸グリセリル、およびGoldschmidt製の製品Tagat I(登録商標)などの、30個のエチレンオキシド基を含むポリエトキシル化ラウリン酸グリセリル、
- 脂肪酸(特に、C8〜C24、好ましくはC16〜C22の酸)とオキシエチレン化および/またはオキシプロピレン化ソルビトールエーテルのエステル(1〜150個のオキシエチレンおよび/またはオキシプロピレン基を含むことができる)、例えば、Crodaによって商品名トゥイーン20(登録商標)として販売されているポリソルベート20、Uniqemaによって商品名トゥイーン60(登録商標)として販売されているポリソルベート60、
- ジメチコンコポリオール、例えば、Dow Corningによって商品名Q2-5220(登録商標)として販売されているもの、
- 安息香酸ジメチコンコポリオール(Fintex製Finsolv SLB 101(登録商標)および201(登録商標)、
- プロピレンオキシドとエチレンオキシドのコポリマー、EO/PO重縮合物としても知られている、
- およびそれらの混合物
を特に挙げてもよい。
EO/PO重縮合物は、より特定すれば、例えば、ポリエチレングリコール/ポリプロピレングリコール/ポリエチレングリコールトリブロック重縮合物などの、ポリエチレングリコールおよびポリプロピレングリコールブロックからなるコポリマーである。それらのトリブロック重縮合物は、例えば、以下の化学構造
H-(0-CH2-CH2)a-(0-CH(CH3)-CH2)b-(0-CH2-CH2)a-OH
(式中、aは2〜120の範囲であり、bは1〜100の範囲である)
を有する。
EO/PO重縮合物は、好ましくは1000〜15000の範囲、さらに好ましくは2000〜13000の範囲の重量平均分子量を有する。有利には、前記EO/PO重縮合物は、蒸留水中10g/lで、20℃以上、好ましくは60℃以上の曇り点を有する。曇り点は、規格ISO 1065に従って測定する。本発明により使用ことができるEO/PO重縮合物として、ICIによってSynperonic PE/L44(登録商標)およびSynperonic PE/F127(登録商標)などのSynperonic(登録商標)の商品名として販売されている、ポリエチレングリコール/ポリプロピレングリコール/ポリエチレングリコールトリブロック重縮合物を挙げてもよい。
b)上記のものなどの、25℃で8超のHLBを有する1種または複数の非イオン性界面活性剤と場合によって組み合わせた、25℃で8未満のHLBを有する非イオン性界面活性剤、例えば:
- 単糖類のエステルおよびエーテル、例えば、ステアリン酸スクロース、ヤシ脂肪酸スクロース、ステアリン酸ソルビタンおよびそれらの混合物、例えばICIによって販売されているArlatone 2121(登録商標);
- 脂肪アルコール(特に、C8〜C24、好ましくはC12〜C18アルコール)のオキシエチレン化および/またはオキシプロピレン化エーテル(1〜150個のオキシエチレンおよび/またはオキシプロピレン基を含むことができる)、例えば、2個のオキシエチレン基を含むステアリルアルコールのオキシエチレン化エーテル(CTFA名「ステアレス-2」);
- 脂肪酸(特に、C8〜C24、好ましくはC16〜C22の酸)とポリオール(特に、グリセロールまたはソルビトール)のエステル、例えば、Goldschmidtによって商品名Tegin M(登録商標)として販売されている製品などのステアリン酸グリセリル、Hulsによって商品名Imwitor 312(登録商標)として販売されている製品などのラウリン酸グリセリル、ステアリン酸ポリグリセリル-2、トリステアリン酸ソルビタンまたはリシノレイン酸グリセリル;
- 大豆レシチン(例えば、Cargill製Emulmetik 100 JまたはLucas Meyer製Biophilic H)などのレシチン;
- Dow Corningによって商品名Q2-3225C(登録商標)として物販売されている、シクロメチコン/ジメチコンコポリオール混合物。
c)アニオン性界面活性剤、例えば、
- C16〜C30脂肪酸の塩、特に、アミンから誘導されるもの、例えば、ステアリン酸トリエタノールアミンおよび/またはステアリン酸2-アミノ-2-メチルプロパン-1,3-ジオール;しかし、好ましくは、本特許出願による組成物は、1%未満のステアリン酸トリエタノールアミンを含む;
- ポリオキシアルキレン化脂肪酸の塩、特に、アミンから誘導されるものまたはアルカリ金属塩、およびそれらの混合物;
- リン酸エステルおよびそれらの塩、例えば、「オレス-10リン酸DEA」(Croda製Crodafos N 10N)またはモノセチルリン酸一カリウム(Givaudan製Amphisol K);
- スルホスクシネート、例えば、「PEG-5ラウリルクエン酸スルホコハク酸二ナトリウム」および「リシノレアミドMEAスルホコハク酸二ナトリウム」;
- アルキルエーテルスルフェート、例えば、ナトリウムラウリルエーテルスルフェート;
- イセチオネート;
- アシルグルタメート、例えば、「水添タロウグルタミン酸二ナトリウム」(味の素によって販売されているAmisoft HS-21 R(登録商標))およびステアロイルグルタミン酸ナトリウム(味の素によって販売されているAmisoft HS-11 PF(登録商標))、およびそれらの混合物;
- 大豆誘導体、例えば、カリウム大豆;
- シトレート、例えば、クエン酸ステアリン酸グリセリル(Degussa製Axol C 62 Pellets);
- プロリン誘導体、例えば、パルミトイルプロリンナトリウム(Seppic製Sepicalm VG)またはナトリウムパルミトイルサルコシネート、パルミトイルグルタミン酸マグネシウム、パルミチン酸およびパルミトイルプロリンの混合物(Seppic製Sepifeel One);
- ラクチレート、例えば、ステアロイル乳酸ナトリウム(Karlshamns AB製Akoline SL);
- サルコシネート、例えば、ナトリウムパルミトイルサルコシネート(ニッコールサルコシネートPN)またはステアロイルサルコシンとミリストイルサルコシンの75/25混合物(Croda製Crodasin SM);
- スルホネート、例えば、ナトリウムC14〜17アルキルsec-スルホネート(Clariant製Hostapur SAS 60);
- 上記式(I)のアシルグリシネートおよび式(II)のグリシネート、例えば、ナトリウムココイルグリシネート(味の素製Amilite GCS-12);
- およびそれらの混合物。
本発明による組成物は、式(A)のグリシン誘導体に加えて、N-アシルアミノ酸、例えば、N-アルキルアミノアセテートおよびココアンホジ酢酸二ナトリウム、およびステアラミンオキシドなどのアミンオキシド、またはさらに、例えばPhoenix Chemicalによって商品名Pecosil PS 100(登録商標)として販売されているリン酸ジメチコンコポリオールなどのシリコーン界面活性剤などの1種または複数の両性界面活性剤も含むことができる。
本発明による組成物において、追加の界面活性剤の総含量は、組成物の総重量に対して、1〜30重量%、好ましくは1〜20重量%、さらに好ましくは2〜15重量%の範囲であってもよい。
1つの代替の形態によれば、本特許出願による組成物は、1重量%未満、好ましくは0.5重量%未満のトリエタノールアミンを含み、さらに好ましくはトリエタノールアミンを含まない。
好ましい代替の形態によれば、本特許出願による化粧品組成物は、1重量%未満、好ましくは0.5重量%未満のステアリン酸トリエタノールアミンを含み、さらに好ましくはステアリン酸トリエタノールアミンを含まない。
一実施形態によれば、この組成物は、好ましくは10〜30個の炭素原子を含む脂肪アルコールから選択される共界面活性剤をさらに含む。「10〜30個の炭素原子を含む脂肪アルコール」という用語は、10〜30個の炭素原子を含む任意の純粋な、飽和もしくは不飽和の分枝もしくは非分枝脂肪アルコールを意味するものと理解される。
好ましくは10〜26個の炭素原子、さらに好ましくは10〜24個の炭素原子、さらに好ましくは14〜22個の炭素原子を含む脂肪アルコールが使用される。
組成物中で使用することができる脂肪アルコールとして、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、セテアリルアルコール(セチルアルコールとステアリルアルコールとの混合物)、ベヘニルアルコールまたはエルシルアルコールおよびそれらの混合物を特に挙げることができる。好ましくはセチルアルコールが使用される。
このような脂肪アルコールは、特にSasolによって商品名Nafolとして販売されている。
脂肪アルコールは、組成物の総重量に対して0.2〜20重量%、好ましくは0.3〜10重量%の範囲の含量で存在することができる。
ワックス(複数可)
本特許出願による組成物は、有利には少なくとも1種のワックスを含む。
本発明の意味において、「ワックス」という用語は、周囲温度(25℃)で固体であり、状態の可逆的固体/液体変化を示し、30℃以上、最大120℃までの範囲であり得る融点を有する親油性化合物を意味するものと理解される。
ワックスの融点は、示差走査熱量計(DSC)、例えば、Metlerによって商品名DSC 30として販売されている熱量計を用いて測定することができる。
このワックスは、炭化水素、フッ素化および/またはシリコーンワックスであることができ、植物、鉱物、動物および/または合成起源であり得る。特に、このワックスは、25℃超、さらに好ましくは45℃超の融点を示す。
ワックスは、組成物の総重量に対して、0.1〜35重量%、さらに好ましくは1〜30重量%、さらにより好ましく5〜25重量%の範囲の含量で存在することができる。特定の実施形態において、ワックスは、組成物の総重量に対して15〜35重量%の範囲の含量で存在する。
ミツロウ、ラノリンロウおよびイボタロウ;コメロウ、カルナウバロウ、カンデリラロウ、オーリキュリーロウ、エスパルトロウ、コルク繊維ワックス、サトウキビロウ、モクロウおよびハゼロウ;モンタンロウ、微結晶ワックス、パラフィンロウおよびオゼケライト;ポリエチレンワックス、フィッシャー-トロプシュ合成によって得られるワックスおよび蝋質のコポリマー、およびまたそれらのエステルなどの炭化水素ワックスを特に使用してもよい。
また、直鎖もしくは分枝のC8〜C32脂肪鎖を有する動物油または植物油の接触水素化によって得られるワックスを挙げてもよい。
それらの中で、水添ホホバ油、水添ヒマワリ油、水添ヒマシ油、水添ヤシ油、水添ラノリン油、Hetereneによって商品名「Hest 2T-4S」として販売されているテトラステアリン酸ジ(1,1.1-トリメチロールプロパン)、またはHetereneによって商品名「Hest 2T-4B」として販売されているテトラベヘン酸ジ(1,1,1-トリメチロールプロパン)を特に挙げてもよい。
16〜45個の炭素原子を有するアルキルまたはアルコキシジメチコンなどのシリコーンワックス、またはフッ素化ワックスをさらに挙げてもよい。
Sophimによって、商品名「Phytowax Olive 18 L 57」として販売されている、ステアリルアルコールでエステル化されたオリーブ油の水素化によって得られたワックス、あるいは商品名「Phytowax castor 16L64」および「Phytowax castor 22L73」として販売されている、セチルアルコールでエステル化されたヒマシ油の水素化によって得られたワックスをさらに使用してもよい。このようなワックスは出願FR-A-2792190に記載されている。
特定の実施形態によれば、本発明による組成物は、「粘着性ワックス」として知られている、即ち、0.7N.s以上の粘着性および3.5MPa以下の硬度を有する少なくとも1種のワックスを含むことができる。
粘着性ワックスの使用は、特に、睫毛に容易に適用され、睫毛に優れた付着性を有し、滑らかで均一なシックニングするメイキャップをもたらす化粧品組成物を得ることを可能にする。
使用される粘着性ワックスは、特に、0.7N.s〜30N.sの範囲、特に1N.s以上、具体的には1N.s〜20N.sの範囲、とりわけ2N.s以上、具体的には2N.s〜10N.sの範囲、とりわけ2N.s〜5N.sの範囲の粘着性を有することができる。
ワックスの粘着性は、45°の角度を形成する円錐の形状のアクリルポリマー製のスピンドルを装備した、Rheoによって商品名「TA-TX2i(登録商標)」として販売されているテクスチャ分析器を用いて、20℃で時間の関数としての力(圧縮力または伸長力)の測定によって決定される。
測定プロトコールは以下の通りである。
ワックスをワックスの融点+10℃の温度で溶融する。溶融ワックスを直径25mm、深さ20mmの容器中で注型する。ワックスをワックスの表面が平坦で滑らかであるように、周囲温度(25℃)で24時間再結晶させ、次いで、粘着性を測定するまで、ワックスを20℃で少なくとも1時間保管する。
テクスチャ分析器のスピンドルは、0.5mm/秒の速度で移動され、次いで侵入深さ2mmまでワックスに侵入する。スピンドルが深さ2mmまでワックスに侵入したとき、スピンドルを1秒間静止しておき(緩和時間に対応する)、次いで0.5mm/秒の速度で引き出す。
緩和時間中、力(圧縮力)は、0になるまで大きく低下し、次いで、スピンドルを引き出す間、力(伸長力)はマイナスになり、次に、0の値の方向に再び増加する。粘着性は、力の時間関数としての曲線の、力のマイナスの値(伸長力)に対応する曲線の部分に対する積分に対応する。粘着性の値はN.s単位で表される。
使用することができる粘着性ワックスは、一般に、3.5MPa以下、特に0.01MPa〜3.5MPaの範囲、とりわけ0.05MPa〜3MPaの範囲、実際0.1MPa〜2.5MPaの硬度さえ有する。
硬度は、上記のプロトコールに従って測定される。
粘着性ワックスとして、C20〜C40アルキル(ヒドロキシステアロイルオキシ)ステアレート(アルキル基は、20〜40個の炭素原子を含む)を単独でまたは混合物として、特に、式(II)のC20〜C40アルキル12-(12'-ヒドロキシステアロイルオキシ)ステアレート
Figure 2010215625
[式中、mは、18〜38の範囲の整数である]、
または式(II)の化合物の混合物を使用してもよい。
このようなワックスは、特に、Koster Keunenによって商品名「Kester Wax K 82 P(登録商標)」および「Kester Wax K 80 P(登録商標)」として販売されている。
上述のワックスは、一般に45℃未満の溶融開始点を示す。
Strahl and Pitschによって注文番号SP18として販売されている、微結晶ワックスも使用してもよく、それは、およそ0.46MPaの硬度およびおよそ1N.sの粘着性値を示す。
ワックス(単数または複数)は、水性微分散ワックスの形態で存在することができる。「水性微分散ワックス」という用語は、ワックス粒子のサイズがおよそ1μm以下であるワックス粒子の水性分散体を意味するものと理解される。
微分散ワックスは、コロイド状ワックス粒子の安定な分散体であり、「Microemulsions Theory and Practice」、L.M.Prince編、Academic Press(1977)、21〜32頁に詳細に記載されている。
詳細には、それらの微分散ワックスは、界面活性剤および場合によって水の一部の存在下、ワックスを溶融し、次いで、撹拌しながら温水を徐々に加えるによって得ることができる。油中水型のエマルジョンの中間体が形成され、続いて転相が行われ、水中油型のミクロエマルジョンが最終的に得られるのが観察される。冷却すると、固体コロイド状ワックス粒子の安定な微分散体が得られる。
微分散ワックスはまた、ワックス、界面活性剤および水の混合物を、超音波、高圧ホモジナイザーまたはタービンミキサーなどの撹拌手段を用いて撹拌するによって得ることもできる。
微分散ワックスの粒子は、好ましくは、1μm未満(特に0.02μm〜0.99μmの範囲)、好ましくは0.5μm未満(特に0.06μm〜0.5μmの範囲)の平均サイズを有する。
それらの粒子は、本質的に、ワックスまたはワックスの混合物からなる。しかし、それらは、小さな割合の油性および/またはペースト状の脂肪添加剤、界面活性剤および/または従来の脂溶性添加剤/活性成分を含むことができる。
本特許出願による組成物はまた、少なくとも1種のペースト状化合物を含むことができる。
「ペースト状」とは、本発明の意味において、状態の可逆的固体/液体変化を有し、23℃の温度で液体分画および固体分画を含む親油性脂肪化合物を意味するものと理解される。
ペースト状化合物は、好ましくは、20℃で0.001〜0.5MPa、好ましくは0.002〜0.4MPaの範囲の硬度を有する。
硬度は、特に、直径2mmを有するステンレス鋼シリンダーを装備したテクスチャ分析器(例えば、Stable Micro Systems LTD製TA-XT2i)を用いて、化合物の試料中にプローブが侵入する方法により測定される。硬度測定を5試料の中心において20℃で実施する。シリンダーを1mm/秒の予備速度で、次いで0.1mm/秒の測定速度で各試料中に差し込み、侵入深さは0.3mmである。硬度に対して記録した値は、その最大ピークである。
このペースト状化合物はさらに、23℃の温度で液体分画および固体分画の形態である。言い換えれば、ペースト状化合物の溶融開始点は23℃未満である。23℃で測定されたペースト状化合物の液体分画は、この化合物の23〜97重量%を占める。この23℃での液体分画は、好ましくは化合物の40から85重量%の間を占める。
23℃でのペースト状化合物の重量による液体分画は、ペースト状化合物の融解エンタルピーに対する23℃で消費される融解エンタルピーの比に等しい。
ペースト状化合物の融解エンタルピーは、固体状態から液体状態に変化するのに、化合物によって消費されるエンタルピーである。ペースト状化合物は、その質量の全体が固体の形態の場合、「固体状態」である。ペースト状化合物は、その質量の全体が液体の形態の場合、「液体状態」である。
ペースト状化合物の融解エンタルピーは、規格ISO 11357-3:1999に従って、TA Instrumentによって商品名MDSC 2920として販売されている熱量計などの示差走査熱量計(DSC)を用いて、毎分5または10℃の温度の上昇で得られるサーモグラムの曲線下の面積に等しい。ペースト状化合物の融解エンタルピーは、化合物を固体状態から液体状態に変化させるのに必要なエネルギーの量である。それはJ/g単位で表される。
23℃で消費される融解エンタルピーは、固体状態から液体分画および固体分画で構成される、23℃でそれが示す状態に変化するために試料によって吸収されるエネルギーの量である。
32℃で測定されるペースト状化合物の液体分画は好ましくは、この化合物の40〜100重量%、好ましくは50〜100重量%、好ましくは80〜100重量%、より好ましくはこの化合物の90〜100重量%を占める。32℃で測定されるペースト状化合物の液体分画が100%に等しい場合、ペースト状化合物の融解範囲の終点の温度は32℃以下である。
32℃で測定されるペースト状化合物の液体分画は、ペースト状化合物の融解エンタルピーに対する32℃で消費される融解エンタルピーの比に等しい。32℃で消費される融解エンタルピーは、23℃で消費される融解エンタルピーと同様に計算される。
ペースト状化合物は、好ましくは合成化合物および植物起源の化合物から選択される。ペースト状化合物は、植物起源の出発材料から合成によって得ることができる。
ペースト状化合物は、有利には、
- ラノリンおよびその誘導体、例えば、ラノリンアルコール、オキシエチレン化ラノリン、アセチル化ラノリン、ラノリン酸イソプロピルなどのラノリンエステル、またはオキシプロピレン化ラノリン、
- ポリマーまたは非ポリマーシリコーン化合物、例えば、高分子量を有するポリジメチルシロキサンまたは8〜24個の炭素原子を有するアルキルまたはアルコキシタイプの側鎖を含むポリジメチルシロキサン、特に、ステアリルジメチコン、
- ポリマーまたは非ポリマーフッ素化化合物、
- ビニルポリマー、特に:
オレフィンのホモポリマー
オレフィンのコポリマー
水添ジエンのホモポリマーおよびコポリマー
好ましくはC8〜C30アルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートのホモまたはコポリマーである直鎖もしくは分枝のオリゴマー
C8〜C30アルキル基を有するビニルエステルのホモおよびコポリマーであるオリゴマー
C8〜C30アルキル基を有するビニルエーテルのホモおよびコポリマーであるオリゴマー、
- 1種または複数のC2〜C100、好ましくはC2〜C50のジオールの間のポリエーテル化から生じる脂溶性ポリエーテル、
- ペンタエリスリトールとポリアルキレングリコールのエーテル、脂肪アルコールと糖のエーテル、およびそれらの混合物、5オキシエチレン(5OE)単位を含むペンタエリスリトールとポリエチレングリコールのエーテル(CTFA名:PEG-5ペンタエリスリチルエーテル)、5オキシプロピレン(5OP)単位を含むペンタエリスリトールとポリプロピレングリコールのエーテル(CTFA名:PPG-5ペンタエリスリチルエーテル)、およびそれらの混合物、ならびにより特定すれば、Vevyによって商品名「Lanolide」として販売されている、PEG-5ペンタエリスリチルエーテル、PPG-5ペンタエリスリチルエーテルと大豆油混合物(ここで、この成分は重量比46/46/8で存在する:46%のPEG-5ペンタエリスリチルエーテル、46%のPPG-5ペンタエリスリチルエーテルおよび8%の大豆油)から選択されるポリオールエーテル、
- エステルおよびポリエステル、
- およびそれらの混合物
から選択される。
ペースト状化合物は、好ましくはポリマー、特に炭化水素ポリマーである。
好ましいシリコーンおよびフッ素化ペースト状化合物は、信越化学工業によって商品名X22-1088として製造されているポリメチルトリフルオロプロピルメチルアルキルジメチルシロキサンである。
ペースト状化合物が、シリコーンおよび/またはフッ素化ポリマーの場合、組成物は有利には、短鎖エステル、例えばネオペンタン酸イソデシルなどの相溶化剤を含む。
脂溶性ポリエーテルの中で、エチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシドと長鎖C6〜C30アルキレンオキシドとのコポリマーが特に好ましく、より好ましくは、コポリマー中のエチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシド対アルキレンオキシの重量比が5:95〜70:30のものである。このファミリーにおいて、長鎖アルキレンオキシドが1000〜10000の平均分子量を有するブロック中に位置するものであるコポリマー、例えば、Akzo Nobelによって商標名Elfacos ST9として販売されている、ドデカンジオール(22モル)とポリエチレングリコール(45 OE)のエーテルなどの、ポリオキシエチレン/ポリドデシルグリコールブロックコポリマーが特に挙げられる。
エステルの中で、
- オリゴマーグリセロールのエステル、特にジグリセロールのエステル、とりわけアジピン酸とジグリセロールの縮合物、それに対して、グリセロールのヒドロキシル基の一部が、ステアリン酸、カプリン酸、イソステアリン酸および12-ヒドロキシステアリン酸などの脂肪酸の混合物と反応されている、例えば、特にSasolによって商標名Softisan 649として販売されているもの、
- フィトステロールエステル、
- ペンタエリスリトールエステル、
- 少なくとも1種のアルコール(このアルコールの少なくとも1種はゲルベアルコールである)と
少なくとも1種の不飽和脂肪酸から形成される二量体の二酸
から形成されるエステル、
例えば、36個の炭素原子含むトール油脂肪酸二量体と、i)32個の炭素原子を含むゲルベアルコールおよびii)ベヘニルアルコールの混合物とのエステル、またはリノール酸二量体と、2種のゲルベアルコール、2-テトラデシルオクタデカノール(32個の炭素原子)および2-ヘキサデシルエイコサノール(36個の炭素原子)の混合物とのエステル、
- 直鎖もしくは分枝のC4〜C50ジカルボン酸またはポリカルボン酸とC2〜C50ジオールまたはポリオールとの間の重縮合から生じる非架橋ポリエステル、
- 脂肪族ヒドロキシカルボン酸エステルのポリカルボン酸によるエステル化から生じるポリエステル、例えば、日本の会社高級アルコール工業によって販売されているRisocast DA-LおよびRisocast DA-H(それらは、水添ヒマシ油とジリノール酸またはイソステアリン酸とのエステル化反応から生じるエステルである)、
- 脂肪族ヒドロキシカルボン酸エステルの脂肪族カルボン酸によるエステル化から生じるエステル脂肪族エステル(日清製油によって販売されているSalacos HCIS (V)-L)。(この脂肪族カルボン酸は、4〜30好ましくは8〜30個の炭素原子を含む。脂肪族カルボン酸は、好ましくは、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、2-エチルヘキサン酸、ノナン酸、デカン酸、ウンデカン酸、ドデカン酸、トリデカン酸、テトラデカン酸、ペンタデカン酸、ヘキサデカン酸、ヘキシルデカン酸、ヘプタデカン酸、オクタデカン酸、イソステアリン酸、ノナデカン酸、エイコサン酸、イソアラキジン酸、オクチルドデカン酸、ヘンエイコサン酸、ドコサン酸、およびそれらの混合物から選択される。この脂肪族カルボン酸は、好ましくは分枝である。脂肪族ヒドロキシカルボン酸エステルは、有利には、2〜40個の炭素原子、好ましくは10〜34個の炭素原子、さらに好ましくは12〜28個の炭素原子、および1〜20個のヒドロキシル基、好ましくは1〜10個のヒドロキシル基、さらに好ましくは1〜6つのヒドロキシル基を含むヒドロキシル化脂肪族カルボン酸からもたらされる。この脂肪族ヒドロキシカルボン酸エステルは、
a)飽和で直鎖のモノヒドロキシル化脂肪族モノカルボン酸の部分的または全体的エステル;
b)不飽和のモノヒドロキシル化脂肪族モノカルボン酸の部分的または全体的エステル;
c)飽和のモノヒドロキシル化脂肪族ポリカルボン酸の部分的または全体的エステル;
d)飽和のポリヒドロキシル化脂肪族ポリカルボン酸の部分的または全体的エステル;
e)モノまたはポリヒドロキシル化脂肪族モノまたはポリカルボン酸と反応させた脂肪族C2〜C16ポリオールの部分的または全体的エステル、
およびそれらの混合物から選択される)
が特に好ましい。
エステル脂肪族エステルは、有利には
- 水添ヒマシ油のイソステアリン酸による1対1(1/1)の比率でのエステル化反応から生じるエステル、または水添ヒマシ油モノイソステアレート、
- 水添ヒマシ油のイソステアリン酸による1対2(1/2)の比率でのエステル化反応から生じるエステル、または水添ヒマシ油ジイソステアレート、
- 水添ヒマシ油のイソステアリン酸による1対3(1/3)の比率でのエステル化反応から生じるエステル、または水添ヒマシ油トリイソステアレート、
- およびそれらの混合物
から選択される。
ペースト状化合物は、植物起源であることもできる。この場合、Desert Whaleによって市販の注文番号Iso-Jojoba-50(登録商標)として製造または販売されている、trans-異性化された部分的水添ホホバ油などの異性化ホホバ油、例えば、Koster Keunenによって注文番号Orange Peel Waxとして販売されているものなどのオレンジワックス、シアバター、例えば、Solianceによって注文番号Beurroliveとして販売されている化合物などの部分的水素化オリーブ油、カカオバターまたは例えば、AarhusKarlshamn製Lipex 302などのマンゴー油を特に挙げてもよい。
ペースト状化合物は、組成物の総重量に対して、0.1から20重量%の間、好ましくは0.5から15重量%の間、好ましくは1から10重量%の間の量で本発明による組成物中に存在することができる。
本特許出願による組成物はまた、少なくとも1種の親水性または親油性被膜形成性ポリマーを含むことができる。
本特許出願において、「被膜形成性ポリマー」という用語は、それ自体単独でまたは被膜を形成することができる他の薬品の存在下で、睫毛に付着する肉眼的に連続な被膜、好ましくは粘着性被膜、さらに好ましくはその粘着力および機械的特性は、例えば前記被膜がTeflonまたはシリコーン処理された表面などのこびりつかない表面上に流延するによって製造された場合、前記被膜が分離可能であり、分離が取り扱いやすいものである被膜を形成することが可能なポリマーを意味するものと理解される。
一般に、本特許出願による組成物の「被膜形成性ポリマー」の含量は、組成物の総重量に対して0.1〜40重量%、好ましくは0.5〜30重量%、さらに好ましくは1〜20重量%の範囲である。
親水性の被膜形成性ポリマーは、水溶性ポリマーであることができ、または水性媒体中の分散体で提供し得る。
本発明の組成物中で使用することができる被膜形成性ポリマーの中で、ラジカルタイプまたは重縮合物タイプの合成ポリマー、天然起源のポリマーおよびそれらの混合物を挙げてもよい。
水溶性被膜形成性ポリマーの例として、
- コムギまたは大豆タンパク質などの植物起源のタンパク質;ケラチン、例えば、ケラチン加水分解物およびスルホケラチンなどの動物起源のタンパク質などのタンパク質;
- セルロースポリマー、例えば、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロースおよび四級化セルロース誘導体;
- アクリルポリマーまたはコポリマー、例えば、ポリアクリレートまたはポリメタクリレート;
- ビニルポリマー、例えば、ポリビニルピロリドン、メチルビニルエーテルとリンゴ酸無水物のコポリマー、酢酸ビニルとクロトン酸のコポリマー、ビニルピロリドンと酢酸ビニルのコポリマー、ビニルピロリドンとカプロラクタムのコポリマー、またはポリビニルアルコール;
- アニオン性、カチオン性、両性もしくは非イオン性のキチンまたはキトサンポリマー;
- アラビアガム、グアーガム、キサンタン誘導体またはカラヤガム;
- アルギネートおよびカラゲナン;
- グリコアミノグリカン、ヒルアロン酸およびその誘導体;
- セラック樹脂、サンダラックガム、ダンマー、エレミまたはコーパル;
- デオキシリボ核酸;
- ムコ多糖類、例えば、硫酸コンドロイチン;
- およびそれらの混合物
を挙げてもよい。
被膜形成性ポリマーは、水相中の分散体の状態の粒子の形態で組成物中に存在することもでき、一般に、ラテックスまたは擬似ラテックスの名称で知られている。それらの分散体を調製するための技術は、当業者にはよく知られている。
水性被膜形成性ポリマー分散体として、Avecia-Neoresinsによって商品名Neocryl XK-90(登録商標)、Neocryl A-1070(登録商標)、Neocryl A-1090(登録商標)、Neocryl BT-62(登録商標)、Neocryl A-1079(登録商標)およびNeocryl A-523(登録商標)、Dow ChemicalによってDow Latex 432(登録商標)、ダイトー化成工業によってDaitosol 5000 AD(登録商標)またはDaitosol 5000 SJ(登録商標);InterpolymerによってSyntran 5760(登録商標)あるいはRohm & HaasによってAllianz Opt(登録商標)として販売されているアクリル分散体、またはさらに、Avecia-Neoresinsによって商品名Neorez R-981(登録商標)およびNeorez R-974(登録商標)、NoveonによってAvalure UR-405(登録商標)、Avalure UR-410(登録商標)、Avalure UR-425(登録商標)、Avalure UR-450(登録商標)、Sancure 875(登録商標)、Avalure UR-445(登録商標)およびSancure 2060(登録商標)、BayerによってImpranil 85(登録商標)またはHydromerによってAquamere H-1511(登録商標)として販売されているポリウレタンの水性分散体;Eastman Chemical Productsによって商標名Eastman AQ(登録商標)として販売されているスルホポリエステル、Mexomer PAM(登録商標)などのビニル分散体、日信化学工業製「Vinybran(登録商標)」またはUnion Carbideによって販売されているものなどのポリ(酢酸ビニル)水性分散体、ISP製Styleze Wなどのビニルピロリドン、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミドおよび塩化ラウリルジメチルメタクリルアミドプロピルアンモニウムのターポリマーの水性分散体、Air Productsによって注文番号「Hybridur(登録商標)」またはNational Starchによって「Duromer(登録商標)」として販売されているものなどのポリウレタン/ポリアクリルハイブリッドポリマーの水性分散体、コア/シェルタイプの分散体:例えば、注文番号Kynar(コア:フッ素化-シェル:アクリル)としてAtofinaによって販売されているもの、またはさらに文献US5188899(コア:シリカ-シェル:シリコーン)に記載されているもの、およびそれらの混合物を使用してもよい。
親油性ポリマーは、非水性溶媒相中の溶液または分散体であることができる。
本特許出願による組成物はまた、少なくとも1種の親水性ゲル化剤を含むことができる。それらは、
- アクリル酸もしくはメタクリル酸またはそれらの塩およびそれらのエステルのホモまたはコポリマー、特に、Allied Colloidによって商品名Versicol F(登録商標)またはVersicol K(登録商標)、Ciba-GeigyによってUltrahold 8(登録商標)として販売されている製品、Synthalen Kタイプのポリアクリル酸、
- Herculesによって商品名Reten(登録商標)としてナトリウム塩の形態で販売されているアクリル酸とアクリルアミドのコポリマー、Henkelによって商品名Hydagen F(登録商標)として販売されているポリヒドロキシカルボン酸のナトリウム塩、
- Pemulenタイプのポリアクリル酸とアルキルアクリレートのコポリマー、
- Clariantによって販売されている、AMPS(アンモニア水で部分的に中和され、高度に架橋されたポリアクリルアミドメチルプロパンスルホン酸)、
- Seppicによって販売されている、Sepigel(登録商標)またはSimulgel(登録商標)タイプのAMPS/アクリルアミドコポリマー、
- ポリオキシアルキレン化されたAMPSとアルキルメタクリレートのコポリマー(架橋または非架橋)、
- 会合性ポリウレタン、例えば、Servo Delden製ポリマーC16-0E120-C16(商品名SER AD FX1100として販売されており、分子はウレタン官能基を含み、1300の重量平均分子量を有する。OEはオキシエチレン単位である)、Rheoxによって販売されている、尿素官能基を含むRheolate 205またはさらにRheolate 208または204(それらのポリマーは、純粋な形態で販売されている)、あるいは水中の20%の活性物質で販売されている、C20アルキル鎖を含み、ウレタン結合を含むRohm & Haas製DW 1206B。(それらの会合性ポリウレタンの特に、水中または水/アルコール媒体中の溶液または分散体をさらに使用してもよい。このようなポリマーの例として、Servo Delden製SER AD fxl0l0、SER AD FX1035およびSER AD 1070およびRheoxによって販売されているRheolate 255、Rheolate 278およびRheolate 244を挙げてもよい。Rohm & Haas製の製品DW 1206FおよびDW 1206J、およびまたAcrysol RM 184またはAcrysol 44、あるいはBorchers製Borchigel LW 44をさらに使用してもよい)。
- およびそれらの混合物
から選択することができる。
上記のいくつかの水溶性被膜形成性ポリマーは、水溶性ゲル化剤としての役割も果たす。
親水性のゲル化剤は、組成物の総重量に対して、0.05〜40重量%、好ましくは0.1〜20重量%、さらに好ましくは5〜15重量%の範囲の含量で本発明による組成物中に存在することができる。
本特許出願による組成物はまた、少なくとも1種または複数の油または有機溶媒を含むことができる。
「油または有機溶媒」という用語は、周囲温度および大気圧で液体である非水性物体を意味するものと理解される。この油は、揮発性または不揮発性であることができる。
「揮発性の油または有機溶媒」という用語は、本発明の意味では、ケラチン物質と接触すると、周囲温度および大気圧で1時間未満に蒸発することが可能な任意の非水性媒体を意味するものと理解される。本発明の揮発性有機溶媒(単数または複数)および揮発性油は、周囲温度で液体であり、周囲温度および大気圧で0.13Pa〜40000Pa(10-3〜300mmHg)の範囲、特に1.3Pa〜13000Pa(0.01〜100mmHg)の範囲、より特定すれば1.3Pa〜1300Pa(0.01〜10mmHg)の範囲の非ゼロの蒸気圧を有する揮発性化粧品用有機溶媒および油である。「不揮発性油」という用語は、ケラチン物質上に周囲温度および大気圧で少なくとも数時間残存し、特に10-3mmHg(0.13Pa)未満の蒸気圧を有する油を意味するものと理解される。
この油は、組成物の総重量に対して0.05〜30重量%、好ましくは0.1〜15重量%の範囲の含量で組成物中に存在することができる。本発明による組成物は、揮発性油および/または不揮発性油、およびそれらの混合物を含むことができる。
揮発性油(または有機溶媒)は、炭化水素油、シリコーン油、フッ素化油またはそれらの混合物であることができる。
「炭化水素油」という用語は、主に水素および炭素原子、場合によって酸素、窒素、硫黄またはリン原子を含む油を意味するものと理解される。揮発性炭化水素油は、8〜16個の炭素原子を有する炭化水素油、特に、分枝C8〜C16アルカン、例えば、イソドデカン(2,2,4,4,6-ペンタメチルヘプタンとしても知られている)、イソデカンまたはイソヘキサデカン(例えば、商標名「Isopars(登録商標)」または「Permethyls(登録商標)」として販売されている油)などの石油起源のC8〜C16イソアルカン(イソパラフィンとしても知られている)、分枝C8〜C16エステル、イソヘキシルネオペンタノエート、およびそれらの混合物から選択することができる。石油留出物、特にShellによって商品名「Shell Solt(登録商標)」として販売されているものなどの、他の揮発性炭化水素油も使用することができる。
揮発性油として、例えば、揮発性の線状または環状シリコーン油、特に、≦6センチストークス(6×10-6m2/秒)の粘度を有し、特に、3〜6個のケイ素原子を有するもの(それらのシリコーンは、1または2個の炭素原子を有する1つまたは複数のアルキルまたはアルコキシ基を場合によって含む)などの揮発性シリコーンを使用してもよい。本発明に使用することができる揮発性シリコーン油として、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、ヘプタメチルヘキシルトリシロキサン、ヘプタメチルオクチルトリシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルテトラシロキサン、ドデカメチルペンタシロキサンおよびそれらの混合物を特に挙げることができる。
揮発性有機溶媒、特にフッ素化有機溶媒、例えば、ノナフルオロメトキシブタンまたはペルフルオロメチルシクロペンタンをさらに使用してもよい。
本発明によるそれぞれの組成物はまた、不揮発性の炭化水素油および/またはシリコーン油および/またはフッ素化油から特に選択される、少なくとも1種の不揮発性油または有機溶媒を含むことができる。
不揮発性炭化水素油として、
- 植物起源の炭化水素油、例えば、脂肪酸とグリセロールのエステルからなるトリグリセリド、(この脂肪酸は、C4〜C24の多様な鎖長を有することができ、それらの鎖は、直鎖もしくは分枝の飽和もしくは不飽和であることが可能である;それらの油は、特に、小麦胚芽油、ヒマワリ油、ブドウ種子油、ゴマ油、トウモロコシ油、杏仁油、ヒマシ油、シア油、アボカド油、オリーブ油、大豆油、スイートアーモンド油、パーム油、ナタネ油、綿実油、ヘーゼルナッツ油、マカダミア油、ホホバ油、アルファルファ油、ケシ油、カボチャ種子油、キュウリ油、クロフサスグリ種子油、ツヨイグサ油、キビ油、オオムギ油、キノア油、ライ油、ベニバナ油、ククイ油、トケイソウ油またはマスクローズ油である);あるいはカプリル酸/カプリン酸のトリグリセリド、例えば、Stearineries Duboisによって販売されているものまたはDynamit Nobelによって商品名Miglyol 810(登録商標)、812(登録商標)および818(登録商標)として販売されているもの、
- 10〜40個の炭素原子を有する合成エーテル;
- 鉱物起源または合成起源の直鎖もしくは分枝炭化水素、例えば、液体ペトロラタム、ポリデセン、パールリーム油などの水添ポリイソブテン、スクワラン、およびそれらの混合物;
- 合成エステル、例えば、式R1COOR2の油(式中、R1は、1〜40個の炭素原子を含む直鎖もしくは分枝脂肪酸の残基を表し、R2は、1〜40個の炭素原子を含む炭化水素鎖、特に分枝炭化水素鎖を表し、但し、R1+R2は≧10である)、例えば、パーセリン油(オクタン酸セテアリル)、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、C12〜C15アルキルベンゾエート、ラウリン酸ヘキシル、アジピン酸ジイソプロピル、イソノナン酸イソノニル、パルミチン酸2-エチルヘキシル、イソステアリン酸イソステアリル、アルコールまたは多価アルコールのオクタノエート、デカノエートまたはリシノレート、例えば、プロピレングリコールジオクタノエート;ヒドロキシル化エステル、例えば、乳酸イソステアリルまたはマレイン酸ジイソステアリル;およびペンタエリスリトールエステル;
- 周囲温度で液体である、12〜26個の炭素原子を有する分枝および/または不飽和炭素鎖を含む脂肪アルコール、例えば、オクチルドデカノール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、2-ヘキシルデカノール、2-ブチルオクタノールまたは2-ウンデシルペンタデカノール;
- 高級脂肪酸、例えば、オレイン酸、リノール酸またはリノレン酸;
- およびそれらの混合物
を特に挙げることができる。
本発明による組成物(i)または(ii)のどちらかに使用することができる不揮発性シリコーン油は、不揮発性であるポリジメチルシロキサン(PDMS)、懸垂状のアルキルもしくはアルコキシ基および/またはシリコーン鎖の末端にアルキルもしくはアルコキシ基を含み、各基が2〜24個の炭素原子を有するポリジメチルシロキサン、フェニル化シリコーン、例えば、フェニルトリメチコン、フェニルジメチコン、フェニル(トリメチルシロキシ)ジフェニルシロキサン、ジフェニルジメチコン、ジフェニル(メチルジフェニル)トリシロキサンまたは(2-フェニルエチル)トリメチルシロキシシリケートであることができる。
本発明による組成物中に使用することができるフッ素化油は、特に、文献EP-A-847752に記載されたものなどの、フルオロシリコーン油、フッ素化ポリエーテルまたはフッ素化シリコーンである。
本発明による組成物中の不揮発性の油または有機溶媒の含量は、組成物の総重量に対して0.01〜30重量%、特に0.1〜25重量%、さらに好ましくは0.1〜20重量%の範囲である。
本発明による組成物はまた、粉状材料、脂溶性染料または水溶性染料などの少なくとも1種の着色材料を含むことができる。
粉状着色材料は、顔料およびパール光沢剤から選択することができる。
顔料は、白色または着色されており、無機および/または有機であり、被覆されたまたは被覆されていないことができる。無機顔料の中で、場合によって表面が処理された酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛または酸化セリウム、およびまた酸化鉄または酸化クロム、マンガン・バイオレット、群青、クロムハイドレートおよびフェリック・ブルーを挙げてもよい。有機顔料の中で、カーボンブラック、D & Cタイプの顔料、およびバリウム、ストロンチウム、カルシウムまたはアルミニウムのコチニールカルミンをベースとするレーキを挙げてもよい。
パール光沢剤は、白色パール光沢顔料、例えば、酸化チタンまたはオキシ塩化ビスマスで被覆された雲母、着色パール光沢顔料、例えば、酸化鉄を含む酸化チタンで被覆された雲母、特に、フェリック・ブルーもしくは酸化クロムを含む酸化チタンで被覆された雲母、または上述のタイプの有機顔料を含む酸化チタンで被覆された雲母、およびオキシ塩化ビスマスをベースとするパール光沢顔料から選択することができる。
脂溶性染料は、例えば、スダンレッド、D & Cレッド17、D & Cグリーン6、β-カロテン、大豆油、スダンブラウン、D & Cイエロー11、D & Cバイオレット2、D & Cオレンジ5、キノリンイエローまたはアナトーである。
それらの着色材料は、組成物の総重量に対して0.01〜30重量%の範囲の含量で存在することができる。
本発明による組成物はまた、少なくとも1種の充填剤を含むことができる。
充填剤は、当業者には既知であり、化粧品組成物に一般に使用されているものから選択することができる。充填剤は、無機または有機であり、層状または球状であることができる。タルク、雲母、シリカ、カオリン、Atochemによって商品名Orgasol(登録商標)として販売されているNylon(登録商標)などのポリアミド、ポリ-β-アラニンおよびポリエチレンから形成される粉末、Teflon(登録商標)などのテトラフルオロエチレンポリマー、ラウロイルリシン、デンプン、窒化ホウ素、ポリ(塩化ビニリデン)/アクリロニトリルのもの、例えば、Nobel Industrieによって商品名Expancel(登録商標)として販売されているものなどの、膨張された中空ポリマーマイクロスフェアなどから形成される粉末、Dow Corningによって商品名Polytrap(登録商標)として販売されているものなどのアクリル粉末、ポリメタクリル酸メチルから形成される粒子およびシリコーン樹脂マイクロビーズ(例えば、東芝製Tospearls(登録商標))、沈降炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、塩基性炭酸マグネシウム、ヒドロキシアパタイト、中空シリカマイクロスフェア(Maprecos製Silica Beads(登録商標))、ガラスまたはセラミックマイクロカプセル、あるいは8〜22個の炭素原子、特に12〜18個の炭素原子を有する有機カルボン酸から誘導される金属石鹸、例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸リチウム、ラウリン酸亜鉛またはミリスチン酸マグネシウムを挙げてもよい。
加熱された場合膨張することが可能な化合物、特に、塩化ビニリデン/アクリロニトリル/メタクリル酸メチルコポリマーまたはアクリロニトリルのホモポリマーのコポリマーから形成される膨張されていないマイクロスフェア、例えば、Akzo Nobelによってそれぞれ注文番号Expancel(登録商標)820 DU 40およびExpancel(登録商標)007WUとして販売されているものなどの、熱膨張性粒子をさらに使用してもよい。
充填剤は、組成物の総重量に対して0.1〜25重量%、特に0.2〜20重量%を占めることができる。
本発明による組成物はまた、レングスニング効果の改良を可能にする少なくとも1種の繊維を含むことができる。
「繊維」という用語は、長さLおよび直径Dを有し、LがDより非常に大きな物体を意味するものと理解される(Dはその中に繊維の横断面が形づくられる円の直径である)。特に、L/D比(またはアスペクト比)は、3.5〜2500、特に5〜500、より特定すれば5〜150の範囲内で選択される。
本発明の組成物で使用することができる繊維は、合成もしくは天然で、無機もしくは有機の繊維であることができる。それらは、短いもしくは長い、個別のもしくは構成された、例えば編まれた、中空もしくは中実であることができる。それらは、任意の形状を有し、考慮する特定の用途により横断面が特に、円形または多角形(正方形、六方形もしくは八角形)であることができる。特に、それらの末端は、損傷を防止するために平滑化され、および/または研磨される。
特に、繊維は1μm〜10mm、特に0.1mm〜5mm、より特定すれば0.3mm〜3.5mmの範囲の長さを有する。その横断面は、2nm〜500μmの範囲、特に100nm〜100μmの範囲、より特定すれば1μm〜50μmの範囲の直径を有する円内に含まれ得る。繊維の重量または番手は、デニールまたはデシテックスで示されることが多く、糸の9km当たりのグラム単位の重量を表す。本発明による繊維は、0.15〜30デニール、特に0.18〜18デニールの範囲内で選択される番手を有することができる。
本発明の組成物で使用することができる繊維は、硬質または非硬質の繊維から選択することができる。それらは、合成または天然の、無機または有機起源であることができる。
さらに、繊維は、表面処理してもしなくともよく、被覆してもしなくともよく、着色してもしなくともよい。
本発明による組成物中に使用することができる繊維として、ポリアミド(Nylon(登録商標))繊維などの硬質ではない繊維、またはポリイミドアミド繊維、例えば、Rhodiaによって商品名Kermel(登録商標)またはKermel Tech(登録商標)として販売されているもの、あるいは、特にDuPont de Nemoursによって商品名Kevlar(登録商標)として販売されている、ポリ(p-フェニレンテレフタルアミド)(またはアラミド)繊維などの硬質である繊維を挙げてもよい。
繊維は、組成物の総重量に対して0.01%〜10重量%、特に0.1%〜5重量%、より特定すれば0.3%〜3重量%の範囲の含量で本発明による組成物中に存在することができる。
本発明による組成物はまた、少なくとも1種の美容活性成分を含むことができる。
本発明による組成物中に使用することができる美容活性成分として、酸化防止剤、防腐剤、芳香剤、中和剤、皮膚軟化剤、増粘剤、合体剤、可塑剤、保湿剤、ビタミンおよび遮蔽剤、特にサンスクリーン剤、およびそれらの混合物を特に挙げることができる。
当然、当業者であれば、考えることのできる添加によって、本発明による組成物の有利な特性が有害な影響を受けないか、または実質的に受けないように留意して、場合による追加の添加剤および/またはその量を選択する。
特定の実施形態において、本発明による組成物は、厳密には45%未満、好ましくは42%以下、さらに好ましくは40%以下の乾燥物質の含量を有する。
乾燥物質または乾燥抽出物の含量は、以下の通り測定する。
乾燥物質含量、即ち、不揮発性物質の含量は、様々な方法で測定してもよい。例えば、オーブン中で乾燥させることに基づく方法、赤外線への照射に基づく方法およびカール・フィッシャーによる水の滴定に基づく化学的方法を挙げてもよい。
好ましくは、本発明による組成物の乾燥抽出物は、Mettler Toledo HG 53天秤(Halogen Moisture Analyzer)で測定する。
マスカラ試料(2〜3g)をアルミニウム皿中に置き、120℃の温度を60分間かける。乾燥抽出物の測定は、時間の関数としての試料の質量を監視することに対応する。したがって、固体の最終含量は、開始時質量に対する最終質量(60分後)の百分率(%)である:DE=(最終質量/開始時質量)×100。
本発明による組成物は、前記組成物を含む、少なくとも1つの区画の境界を定める容器にパックすることができ、前記容器は閉鎖部品によって閉鎖される。
この容器は、特により線によって保持された毛の配列を含むブラシの形態のアプリケーターと組み合わせて好ましくは使用される。このようなねじれたブラシは、特に、特許US4887622に記載されている。該アプリケーターはまた、複数の塗布部品を含む、特に成型によって得られる櫛の形態であることができる。このような櫛は、例えば、特許FR2796529に記載されている。アプリケーターは、例えば、特許FR2761959に記載の様に、容器と一体になっていることができる。有利には、アプリケーターは、それ自体が閉鎖部品と一体になっている軸と一体になっている。
この閉鎖部品は、ねじ切りによって容器に結合することができる。代替として、閉鎖部品と容器は、ねじ切り以外によって、特にバヨネット機構を介して掛け金によってまたは締め付けによって結合することができる。「掛け金」という用語は、特に、ある部分、特に閉鎖部品の弾力的変形によって材料のフランジまたはリングを乗り越え、次いで、フランジまたはリングを乗り越えた後、前記部分が弾力的に応力を受けない位置まで戻ることが関与する任意のシステムを意味するものと理解される。
この容器は、少なくとも一部は熱可塑性材料でできていることができる。熱可塑性材料の例として、ポリプロピレンおよびポリエチレンを挙げてもよい。
代替として、この容器は、非熱可塑性材料、特に、ガラスまたは金属(もしくは合金)でできている。
この容器は、容器の開口の近傍に位置するしぼりを好ましくは装備する。このようなしぼりは、アプリケーターおよび場合によって、それが一体として取り付けられ得る棒をふき取ることを可能にする。このようなしぼりは、例えば、特許FR2792618に記載されている。
好ましくは、本発明による組成物は、リーブイン組成物である。
以下の実施例は、本発明の例示として示され、その範囲を限定するものではない。
(実施例)
以下の組成物を作製した。示された量は、組成物の総重量に対する重量百分率(%)で表す。
それらのマスカラを以下の手順により調製する。
- 脂肪相(ワックス)を98℃に加熱する
- 93℃まで予備加熱した水相を激しく撹拌しながら添加して、エマルジョンを生じさせる。
(実施例la)
比較例:マスカラ
- ミツロウ 30%
- ナトリウムココイルグリシネート(水中の30%分散体として)、味の素によって注文番号Amilite GCS 12として販売されている 16.66%(即ち、AM*5%)
- ヒドロキシエチルセルロース 0.89%
- シメチコン(消泡剤) 0.4%
- 防腐剤 適量
- 水 100とするのに十分な量
AM=活性物質
(実施例1b)
本発明による:マスカラ
- ミツロウ 30%
- パームアンホ酢酸ナトリウム(水中の30%分散体として)、Res Pharmaによって注文番号Resassol AGPとして販売されている、バッチN3525 16.66%(即ち、AM*5%)
- ヒドロキシエチルセルロース 0.89%
- シメチコン(消泡剤) 0.4%
- 防腐剤 適量
- 水 100とするのに十分な量
AM=活性物質
(実施例2a)
比較例:マスカラ
- カンデリラロウ 25%
- ナトリウムココイルグリシネート(水中の30%分散体として)、味の素によって注文番号Amilite GCS 12として販売されている 16.66%(即ち、AM*5%)
- ヒドロキシエチルセルロース 0.89%
- 黒色酸化鉄 5%
- シメチコン(消泡剤) 0.4%
- 防腐剤 適量
- 水 100とするのに十分な量
AM=活性物質
(実施例2b)
本発明による:マスカラ
- カンデリラロウ 20%
- パームアンホ酢酸ナトリウム(水中の30%分散体として)、Res Pharmaによって注文番号Resassol AGPとして販売されている、バッチN3525 16.66%(即ち、AM*5%)
- ヒドロキシエチルセルロース 0.89%
- 黒色酸化鉄 5%
- シメチコン(消泡剤) 0.4%
- 防腐剤 適量
- 水 100とするのに十分な量
AM=活性物質
特性決定
それぞれの組成物の剛性率G*を上記のプロトコールに従って測定する(即ち、要約すると、振動中に測定、25℃(+/-1℃)において、直径35mmおよび角度2°の砂吹き機で磨いたコーン/プレート配置、周波数1Hz、0.01Paから1000Paの間の応力掃引)。
結果は以下の通りである。
Figure 2010215625
本発明による界面活性剤の「テクスチャ付け」の性質は、アシルグリシネートを含む組成物より、同じ濃度のミツロウに対してより濃いテクスチャを得ることを可能にする(組成物1bに対する組成物la)。
実施例2aと実施例2bの比較は、本発明による界面活性剤のマスカラ用組成物をテクスチャ付けすることにおける利益を明らかに示す。特に、クリーム状で濃いテクスチャを得るために、多量のワックスを使用する必要がない(それぞれ、25%対20%)。
相対的に、実施例2aが20%のみのワックスで配合された場合、非常に流動性の混合物が得られる。
(実施例3)
本発明による:マスカラ
ミツロウ 4.07
カルナウバロウ 3.21
パラフィンロウ 12.86
パームアンホ酢酸ナトリウム(水中の30%分散体として)、Res Pharmaによって注文番号Resassol AGPとして販売されている、バッチN3525 16.66%(即ち、AM5%)
アニス酸 1.00
ペンチレングリコール 3.00
シメチコン(消泡剤) 0.13
ヒドロキシエチルセルロース 0.90
アラビアゴム 3.39
黒色酸化鉄 7.14
水 100とするのに十分な量
SC(%) 39.76(測定値)
38.17(理論値)

Claims (17)

  1. 水相、ならびに以下の式(A)の少なくとも1種のグリシン誘導体、および/または前記誘導体の塩
    R-CO-NH(CH2)2N(CH2CH2OH)CH2COO-X+ (A)
    [式中、Rは、少なくとも14個の炭素原子を含む炭素鎖であり、
    Xは、アルカリ金属のイオン、アルカリ土類金属のイオン、アンモニウム基およびそれらの混合物から選択されるカチオンである]
    を含むことを特徴とする乳化系を含む、睫毛を被覆するための化粧品組成物。
  2. R-CO基が、パーム油から誘導される脂肪酸、オリーブ油から誘導される脂肪酸、スイートアーモンド油から誘導される脂肪酸、ババス油から誘導される脂肪酸、ココア油から誘導される脂肪酸およびそれらの混合物から選択されることを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
  3. Xが、ナトリウム、リチウム、カリウムおよびマグネシウムイオン、アンモニウム基およびそれらの混合物から選択されるカチオンを表すことを特徴とする、請求項1または2に記載の組成物。
  4. グリシン誘導体またはその塩が、パームアンホ酢酸ナトリウム、オリーブアンホ酢酸ナトリウム、スイートアーモンドアンホ酢酸ナトリウム、ババスアンホ酢酸ナトリウム、カカオアンホ酢酸ナトリウムおよびそれらの混合物から選択されることを特徴とする、請求項1から3の一項に記載の組成物。
  5. グリシン誘導体およびその塩が、組成物の総重量に対して2〜10重量%の範囲の含量で存在することを特徴とする、請求項1から4の一項に記載の組成物。
  6. グリシン誘導体またはその塩が、組成物の主要な界面活性剤系を構成することを特徴とする、請求項1から5の一項に記載の組成物。
  7. グリシン誘導体またはその塩が、組成物の唯一の界面活性剤系を構成することを特徴とする、請求項1から6の一項に記載の組成物。
  8. 1重量%未満、好ましくは0.5重量%未満のトリエタノールアミンを含むことを特徴とする、請求項1から7の一項に記載の組成物。
  9. トリエタノールアミンを含まないことを特徴とする、請求項1から8の一項に記載の組成物。
  10. 1重量%未満、好ましくは0.5重量%未満のステアリン酸トリエタノールアミンを含むことを特徴とする、請求項1から9の一項に記載の化粧品組成物。
  11. ステアリン酸トリエタノールアミンを含まないことを特徴とする、請求項1から10の一項に記載の化粧品組成物。
  12. 水相が、水、あるいは水と少なくとも1種の水溶性溶媒の混合物から形成されることを特徴とする、請求項1から11の一項に記載の化粧品組成物。
  13. 水相が、組成物の総重量に対して35重量%〜65重量%の範囲の含量で存在することを特徴とする、請求項1から12の一項に記載の化粧品組成物。
  14. 少なくとも1種のワックスを含むことを特徴とする、請求項1から13の一項に記載の化粧品組成物。
  15. ワックスが、組成物の総重量に対して15重量%〜35重量%の範囲の含量で存在することを特徴とする、請求項14に記載の化粧品組成物。
  16. 厳密に45%未満の乾燥物質含量を含むことを特徴とする、請求項1から15の一項に記載の化粧品組成物。
  17. 請求項1から16の一項に記載の組成物の睫毛への適用を含む、前記睫毛をメイキャップまたは非治療的ケアするための方法。
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