JP2010214930A - Frp成形物 - Google Patents

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Abstract

【課題】FRPと金属の接合部に形成される形状変化部の強度を低コストで高める。
【解決手段】板状の金属1の端部と、金属1よりも厚い厚さの板状を有し且つ端部に向かって肉厚が減少するテーパ面3を備えたコア材2の端部とが接近配置され、コア材2から金属1の一部に亘るように表裏に繊維強化材6,7が配置され、樹脂含浸によりFRPを形成して得られるFRPと金属1が一体化した接合部8を有するFRP成形物であって、テーパ面3によって接合部8に形成されるくの字状の形状変化部9に、FRP成形によって補強するようにしたFRP補強層100を設ける。
【選択図】図1

Description

本発明はFRPと金属の接合部を有するFRP成形物に関するものである。
FRP(Fiber Reinforced Plastic=繊維強化プラスチックス)は軽量でしかも引張強度、耐候性等に優れていることから、従来より船舶の外部構成材等に用いられている。
FRPを船舶に適用する場合には、FRPの端部を鋼板等からなる船体構造部材に固定する必要があり、このために従来はFRPの端部をボルト等の締結具を用いて船体構造部材に固定していた。しかし、この方法では、FRPにボルト等の締結具を貫通させて船体構造部材に固定するために、FRPの締結部分に応力が集中し、FRPが損傷することにより締結強度が著しく低下してしまう問題を有していた。
このため、FRPに金属の一部を埋め込んで一体化させたFRPと金属の接合部を有するFRP成形物が提案されている。図9は上記FRP成形物の一例を示すもので、図9中、1は鋼板等の金属、2は該金属1よりも厚い厚さの板状を有する樹脂等からなるコア材であり、コア材2は、厚さが異なる前記金属1に対して突き合わせ状態で接合するために、その表面(上面)に端部に向かって肉厚が減少するよう傾斜したテーパ面3を備えており、更に、テーパ面3の端部には前記金属1の厚さと同等の厚さの端面4を形成している。
前記FRP成形物を製作するには、図9に示すように成形台5上に下側の繊維強化材6を積層配置し、その繊維強化材6の上部に、前記コア材2の端面4と金属1の端部が当接するよう突き合わせてコア材2と金属1を配置し、続いて、コア材2と金属1の上部に亘るように上側の繊維強化材7を所要の厚さになるように積層配置する。この時、前記繊維強化材6,7は、コア材2に対しては表裏の全ての面を覆うように配置し、又、金属1に対しては金属1の幅方向の一部が露出するように配置する。このように配置した状態において、繊維強化材6,7及びコア材2に樹脂を含浸して硬化させることによりFRPを形成し、これによりFRPと金属1が一体化した接合部8を有するFRP成形物を形成している。
繊維強化材6,7及びコア材2に樹脂を含浸させる方法としては、コア材2と金属1を繊維強化材6,7で覆った部分の全てを包囲フィルムで包み込み、包囲フィルム内を真空吸引した状態において包囲フィルム内に樹脂を注入することで含浸させるようにした真空含浸方法、前記したように配置したものを型内に入れて樹脂を加圧注入することで含浸させるようにした圧入含浸方法、刷毛等を用いて手作業で含浸させる手塗り含浸方法等が用いられており、一般には、作業効率及び樹脂含浸の均一性等の観点から真空含浸方法が好ましいとされている。
上記した如くFRPと金属が一体化した接合部を有するFRP成形物を示す先行技術文献としては、特許文献1等がある。
特開2007−015187号公報
しかしながら、図9に示したように、剛性強度を高めるために金属1に対して厚さを厚くしたコア材2を金属1に突き合わせて接合するには、コア材2の接合側端部に、金属1の厚さと同等の端面4が形成されるようにテーパ面3を設ける必要があり、このために、樹脂含浸によって形成されたFRPと金属1の接合部8には、コア材2のテーパ面3から金属1の表面に亘って延びるくの字状の形状変化部9が形成されることになり、このためにコア材2と金属1との取合い部10近傍に応力が集中するという問題がある。従って、FRP成形物の接合部8に、取合い部10を曲げる方向の力が作用した場合には、取合い部10の近傍におけるコア材2と繊維強化材6,7との間及び金属1と繊維強化材6,7との間に剥離が生じる問題があり、剥離が生じた場合には接合部8の強度が著しく低下するという問題がある。
又、前記コア材2の上面からテーパ面3が形成されるテーパ面3の開始部11の近傍には逆くの字状の形状変化部12が形成されるため、このテーパ面3の開始部11の近傍位置にも応力が集中する問題があり、よって、応力が集中する開始部11の近傍における特にコア材2と上側の繊維強化材7との間に剥離が生じる問題があり、剥離が生じた場合には接合部8の強度が低下するという問題を有していた。
又、特許文献1では、金属に開口を設けてこの開口に繊維強化材を配置することによって接合部の強度を高めることが記載されているが、この構造では、金属に複数の開口を形成する作業及び各開口に繊維強化材を配置する作業等が必要となるためにコストが増加する問題があり、更に、このように構成しても、図9に示したように、コア材2と金属1の取合い部10については何ら強化されていないために、この取合い部10に応力が集中して該取合い部10の近傍におけるコア材2と繊維強化材6,7との間、及び金属1と繊維強化材6,7との間に剥離が生じる問題は防止することができず、よって特許文献1では接合部の強度を高めることができないという問題がある。
本発明は、FRPと金属の接合部の強度を低コストで高められるようにしたFRPと金属の接合部を有するFRP成形物を提供することを目的とする。
本発明は、板状の金属の端部と、前記金属よりも厚い厚さの板状を有し且つ端部に向かって肉厚が減少するテーパ面を備えたコア材の端部とが接近配置され、前記コア材から金属の一部に亘るように表裏に繊維強化材が配置され、樹脂含浸によりFRPを形成して得られるFRPと金属が一体化した接合部を有するFRP成形物であって、
前記テーパ面によって前記接合部に形成される形状変化部に、FRP成形によって補強するようにしたFRP補強層を設けたことを特徴とするFRP成形物、に係るものである。
上記FRP成形物において、前記FRP補強層が、形状変化部に追加繊維強化材を配置して樹脂含浸により形成されていることは好ましい。
又、上記FRP成形物において、コア材のテーパ面の開始点に前記FRP補強層が設けられない場合において前記テーパ面の開始点に曲面部を有することは好ましい。
又、上記FRP成形物において、前記FRP補強層が、テーパ面と金属の上面とにより形成される形状変化部に合致して配置される菱形の追加コア材と、該追加コア材の外面と前記コア材及び金属の表面を覆うように配置される追加繊維強化材とを有して樹脂含浸により形成されていることは好ましい。
又、上記FRP成形物において、前記金属の端部が、コア材のテーパ面に対応した裏面にラップして配置されたことは好ましい。
又、上記FRP成形物において、前記コア材のテーパ面に対応した裏面に前記金属の端部が嵌合可能な切欠部を設け、金属の端部を切欠部に嵌合させることでコア材にラップさせたことは好ましい。
本発明のFRP成形物によれば、金属と金属よりも厚いコア材とを繊維強化材を用いて樹脂含浸によりFRPを形成することで得られるFRPと金属が一体化した接合部を有するFRP成形物において、コア材のテーパ面によって接合部に形成される形状変化部に、FRP成形によって補強するようにしたFRP補強層を設けたので、特に応力が集中するコア材と金属の取合い部の応力を効果的に低減することができ、よってFRPと金属の接合部の強度を大幅に向上できるという優れた効果を奏し得る。
又、上記したように、形状変化部にFRP補強層を設けることに加えて、コア材のテーパ面に対応した裏面に金属の端部をラップさせて配置したことにより、FRPと金属の接合部の強度を更に向上させられる効果がある。
本発明におけるFRP成形物の一例である形態例1を示す切断側面図である。 図1のFRP補強層100FRP成形物の製作工程図である。 図1の変形例を示す切断側面図である 図1に備えたFRP補強層の他の例である形態例2を示す切断側面図である。 補強層の更に他の例である形態例3を示す切断側面図である。 本発明におけるFRP成形物の新たな形態を示す切断側面図である。 図6の新たな形態とは異なる形態を示す切断側面図である。 本発明におけるFRP成形物の別の形態を示す切断側面図である。 FRPと金属の接合部を有する従来のFRP成形物の一例を示す切断側面図である。
以下、本発明の実施の形態を図示例と共に説明する。
図1は、本発明におけるFRP成形物の一例である形態例1を示す切断側面図であり、図1中、図9と同一の構成部材には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
図1では、図9に示したように、FRPと金属1が一体化した接合部8を有するFRP成形物において、テーパ面3によって接合部8に形成されたくの字状の形状変化部9に、FRP成形によって補強するようにしたFRP補強層100を設けている。
即ち、図1のFRP成形物は、先ず、図2に示すように、成形台5上に下側の繊維強化材6を所要の厚さになるように積層配置し、その繊維強化材6の上部に、コア材2の端面4と金属1の端部が当接するよう突き合わせた状態でコア材2と金属1を配置し、次に、コア材2と金属1の上部に亘るように上側の繊維強化材7を所要の厚さになるように積層配置する。次に、繊維強化材6,7及びコア材2に樹脂を含浸して硬化させることによりFRPを形成する。これにより、FRPと金属1が一体化した接合部8を有するFRP成形物が形成される。
続いて、前記コア材2のテーパ面3によって前記接合部8に形成されたくの字状の形状変化部9に、取合い部10上を所要幅で覆うようにした追加繊維強化材101を所要の厚さになるように積層配置する。次に、上記追加繊維強化材101に樹脂含浸して硬化することにより、追加繊維強化材101を含むFRP成形によって補強されたFRP補強層100を形成する。従って、図1の第1の形態例では、取合い部10を有するくの字状の形状変化部9に、追加繊維強化材101によるFRP補強層100が一体に備えられた接合部8が形成される。
尚、本発明の形態例において行われる樹脂含浸には、前記真空含浸方法、圧入含浸方法、手塗り含浸方法等の任意の方法を用いることができるが、作業効率及び樹脂含浸の均一性等を考慮して真空含浸方法を用いることが好ましい。又、本発明の形態例において使用する繊維強化材6,7及び追加繊維強化材101には、炭素繊維の他に、ガラス繊維、アラミド繊維等のシート状織物やマット等を、要求される強度に応じて任意の厚さに積層して用いることができる。又、前記コア材2としては、ポリウレタンの他に、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、シリコン、ポリ塩化ビニル、木材(バルサ材等)等を用いることができる。更に含浸させる樹脂としては、FRP成形物のマトリックス樹脂となるものであり、エポキシ樹脂、ビニルエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂を用いることができる。更に、金属1としては、前記した鋼板の他にアルミニウム板等を用いることができる。
一方、前記形態例においては、FRPと金属1の接合部8を有するFRP成形物を構成した後に、くの字状の形状変化部9に追加繊維強化材101を配置して樹脂含浸によりFRP補強層100を一体に成形させる場合について説明したが、その他の方法として、図2に示すように、成形台5上に下側の繊維強化材6を配置し、その繊維強化材6の上部に、コア材2の端面4と金属1の端部が当接するよう突き合わせた状態でコア材2と金属1を配置し、次に、コア材2と金属1の上部に亘るように上側の繊維強化材7を配置し、更に、上側の繊維強化材7上におけるくの字状の形状変化部9に追加繊維強化材101を配置した後、前記繊維強化材6,7、追加繊維強化材101及びコア材を1回の操作で同時に樹脂含浸させることにより、FRP補強層100を一体に備えたFRPを形成するようにしてもよい。
図1に示す形態例1では、接合部8のくの字状の形状変化部9に、追加繊維強化材101を用いたFRP成形によって補強されたFRP補強層100を一体に設けたので、接合部8が強力に補強されるようになってくの字状の形状変化部9の応力が低下し、よって、FRPと金属1の接合部8の強度は大幅に高められるようになる。
図3は図1の変形例を示したもので、図3では、コア材2の上面とテーパ面3とによって形成されるテーパ面3の開始部11に、急激な厚みの変化が生じないようにコア材2の上面からテーパ面3に亘って緩やかに湾曲した曲面或いは曲面に近い形状に予め形成した曲面部Rを設けている。
このように、テーパ面3の開始部11に曲面部Rを形成することにより、テーパ面3の開始部11に応力が集中する問題を低減でき、よってFRPと金属1の接合部8の強度を高めることができる。又、上記したようにコア材2のテーパ面3の開始部11に曲面部Rを加工する作業は、比較的容易に行うことができる。
図4は図1に備えたFRP補強層100の他の例である形態例2を示すもので、図1に示すようにくの字状の形状変化部9を覆うようにした追加繊維強化材101に対して、くの字状の形状変化部9からテーパ面3の開始部11を有する逆くの字状の形状変化部12までを覆うようにした広幅の追加繊維強化材102を配置している。次に、上記追加繊維強化材101に樹脂含浸して硬化することにより、追加繊維強化材102を含むFRP成形によって補強されたFRP補強層100を形成する。従って、図4に示す形態例2では、取合い部10を有するくの字状の形状変化部9とテーパ面3の開始部11を有する逆くの字状の形状変化部12に、追加繊維強化材102によるFRP補強層100が一体に備えられた接合部8が形成される。
図4に示す形態例2では、接合部8に、くの字状の形状変化部9から逆くの字状の形状変化部12までを覆う広幅の追加繊維強化材102によって補強されたFRP補強層100を一体に設けたので、接合部8が強力に補強されるようになり、くの字状の形状変化部9及び逆くの字状の形状変化部12に掛る応力が低下し、よってFRPと金属1の接合部8の強度は更に高められるようになる。
図5は前記FRP補強層100の更に他の例である形態例3を示すもので、前記したように、繊維強化材6の上部に、コア材2の端面4と金属1の端部が当接するよう突き合わせた状態でコア材2と金属1を配置し、更に、コア材2と金属1の上部に亘るように上側の繊維強化材7を配置して、樹脂含浸によりFRPを形成することで得られるFRPと金属1が一体化した接合部8を有するFRP成形物において、テーパ面3と金属1の上面とにより形成されるくの字状の形状変化部9に、断面が該くの字状の形状変化部9に合致した菱形の追加コア材103を配置し、更に、該追加コア材103の外面と前記コア材2及び金属1の表面を覆うようにした追加繊維強化材104を配置する。次に、上記追加繊維強化材104及び追加コア材103に樹脂含浸して硬化することにより、追加コア材103と追加繊維強化材104を含むFRP成形によって補強されたFRP補強層100を形成する。従って、図5に示す形態例3では、取合い部10を有するくの字状の形状変化部9に、追加コア材103と追加繊維強化材104によるFRP補強層100が一体に備えられた接合部8が形成される。
図5に示す形態例3では、接合部8に、くの字状の形状変化部9を覆う追加コア材103と、該追加コア材103の外面と前記コア材2及び金属1の表面を覆う追加繊維強化材104によって補強されたFRP補強層100を一体に設けたので、くの字状の形状変化部9と逆くの字状の形状変化部12に掛る応力が更に低下されるようになり、よってFRPと金属1の接合部8の強度は更に高められるようになる。
本発明者らは、上記各形態例について、コア材2と金属1との取合い部10におけるFRPの最大面内応力値(引張・圧縮応力)と、テーパ面3の開始部11におけるコア材2の強度解析を実施して求めた最大せん断応力値の結果を、図9に示した従来例を1.00とし、それに対する比として表1に示した。
Figure 2010214930
表1によると、本発明の形態例1〜3によれば、取合い部10におけるFRPの最大面内応力は、図9の従来例に比して15%〜20%減少し、又、テーパ面3の開始部11におけるコア材2の最大せん断応力は、図9の従来例に比して39%〜43%減少しており、このように応力が低減することにより、本発明によればFRPと金属1の接合部8の強度を大幅に高められることが明らかである。
図6は本発明におけるFRP成形物の新たな形態を示す切断側面図である。図6の形態では、金属1の端部をコア材2のテーパ面3に対応した裏面にラップするように配置することで接合部8を形成した場合を示している。即ち、成形台5上に下側の繊維強化材6を配置し、その繊維強化材6の上部に、金属1を配置し、更に金属1にラップするようにコア材2を載置し、続いて、コア材2と金属1の上部に亘るように上側の繊維強化材7を配置し、このように配置した状態において、繊維強化材6,7及びコア材2に樹脂を含浸し硬化させてFRPを形成することにより、FRPと金属1が一体化した接合部8を形成している。
上記したように、コア材2の裏面に金属1をラップさせて配置する場合には、コア材2の裏面の途中から金属1がその厚さ分だけ下側に突出することになるので、成形台5に、前記金属1の厚さに応じた深さを有する段部5aを設けておくことが好ましい。又、金属1の端部は直角に切断された面となっていてもよいが、図6に示すようにコア材2の裏面に向かって徐々に厚さが減少した傾斜面1aを設けることが好ましい。
図6に示すように、コア材2の裏面に金属1をラップさせて配置したので、コア材2には前記したような端面4を設ける必要がなく、テーパ面3が延長された鋭角な先端部とすることができるので、コア材2の加工が容易になる利点がある。
図7は、図6に示したFRP成形物とは異なる形態を示す切断側面図である。図7の形態では、前記コア材2のテーパ面3に対応した裏面に前記金属1の端部が嵌合可能な切欠部2aを設けている。そして、金属1はその端部を前記切欠部2aに嵌合させることでコア材2にラップさせている。図7の形態では、コア材2の裏面に形成した切欠部2aに金属1を嵌合してラップさせているので、コア材2の裏面と金属1の裏面は均一な面となり、よって成形台5の上面は平坦面とすることができる。
図6、図7の形態では、金属1の端部をコア材2の裏面にラップさせるようにした接合部8を形成しているので、この形状によって前記形状変化部9,11に掛る応力を低下することができ、よってFRPと金属1の接合部8の強度を高めることができる。
従って、上記図6及び図7示したFRPと金属1の接合部8の構成に対し、前記図1〜図5の形態例1〜3に示したFRP補強層100の構成の何れかを選定して適用する。すると、前記金属1の端部をコア材2の裏面にラップさせたことによる強度向上の効果と、前記FRP補強層100を設けたことによる強度向上の効果の相乗によって、FRPと金属1の接合部8の強度を著しく高めることができるようになる。
図8は本発明におけるFRP成形物の別の形態を示す切断側面図である。図8は、図1の形態を例にとって示したものであり、FRPを形成して金属1に一体に接合された繊維強化材6、7の端部位置に、該繊維強化材6、7と金属1を貫通して締結するようにした締結ボルト13を設けた場合を示しており、この構成は、前記図1以外の何れの形態にも適用することができる。
図8に示したように、繊維強化材6、7の端部位置を金属1と共に貫通する締結ボルト13によって締結することにより、繊維強化材6、7の端部が金属1から剥離する問題を未然に防ぐことができる。
上記各形態において、接合部8から露出している金属1における反接合側の端部は、溶接或いはボルト止め等によって船体構造部材等に固定される。従って、船体構造部材等との取合いから、金属1の形状は平板状であってもよく、又は曲げられていてもよく、更にはT字形状等の任意の形状の金具が取り付けられていてもよく、更に取付孔が形成されていてもよい。
尚、本発明のFRP成形物は、上述の実施例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
本発明のFRP成形物は、FRPを構造部材等に固定するためにFRPと金属の接合部を有する種々のFRP成形物に利用することができる。
1 金属
2 コア材
2a 切欠部
3 テーパ面
6 下側の繊維強化材(繊維強化材)
7 上側の繊維強化材(繊維強化材)
8 接合部
9 くの字状の形状変化部(形状変化部)
10 テーパ面の開始部
12 逆くの字状の形状変化部(形状変化部)
100 FRP補強層
101 追加繊維強化材
102 追加繊維強化材
103 追加コア材
104 追加繊維強化材
R 曲面部

Claims (6)

  1. 板状の金属の端部と、前記金属よりも厚い厚さの板状を有し且つ端部に向かって肉厚が減少するテーパ面を備えたコア材の端部とが接近配置され、前記コア材から金属の一部に亘るように表裏に繊維強化材が配置され、樹脂含浸によりFRPを形成して得られるFRPと金属が一体化した接合部を有するFRP成形物であって、
    前記テーパ面によって前記接合部に形成される形状変化部に、FRP成形によって補強するようにしたFRP補強層を設けたことを特徴とするFRP成形物。
  2. 前記FRP補強層は、形状変化部に追加繊維強化材を配置して樹脂含浸により形成したことを特徴とする請求項1に記載のFRP成形物。
  3. 前記コア材のテーパ面の開始点に前記FRP補強層が設けられない場合において前記テーパ面の開始点に曲面部を有することを特徴とする請求項2に記載のFRP成形物。
  4. 前記FRP補強層は、テーパ面と金属の上面とにより形成される形状変化部に合致して配置される菱形の追加コア材と、該追加コア材の外面と前記コア材及び金属の表面を覆うように配置される追加繊維強化材とを有して樹脂含浸により形成したことを特徴とする請求項1に記載のFRP成形物。
  5. 前記金属の端部が、コア材のテーパ面に対応した裏面にラップして配置されたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載のFRP成形物。
  6. 前記コア材のテーパ面に対応した裏面に前記金属の端部が嵌合可能な切欠部を設け、金属の端部を切欠部に嵌合させてコア材にラップさせたことを特徴とする請求項5に記載のFRP成形物。
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