JP2010213562A - 電源回路 - Google Patents

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裕孝 小泉
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Abstract

【課題】スイッチング素子の増加を抑制して、電圧レベルの数を増やすことができるようにする。
【解決手段】直流電源24が接続された第2のブリッジ型インバータ回路22によって、正負のPWM波形の電圧が出力される。直並列切替電源26において、電源−スイッチング素子直列回路のスイッチング素子Sa1のオンオフによって、2個の直流電源V,Vの直並列が切り替えられると共に、第1のブリッジ型インバータ回路20によって、5レベルの電圧が出力される。第2のブリッジ型インバータ回路22から出力されたPWM波形の電圧と、第1のブリッジ型インバータ回路20によって出力された5レベルの電圧との和により、11レベルの電圧波形が出力される
【選択図】図2

Description

この発明は、電源回路に係り、特に、直流電源からの直流を交流に変換する電源回路に関する。
近年、地球温暖化問題や原油価格の高騰などにより、環境・エネルギー問題への対応は急務となっている。走行に大量のガソリンを消費し、大量のCO2を発生する自動車についても、その対応を迫られている。そのため、ハイブリッド車(HEV)や電気自動車(EV)、燃料電池車(FCV)など、自動車の電動化が盛んに研究されている。
自動車の電動化に伴い、浮上してきた問題の一つに、パワー半導体デバイスの性能限界がある。一般に、自動車は運転される場所の状況に応じて、急発進、急加速が要求される場合がある。また、山岳地帯の走行などでは、モータに大きな電力を供給する必要が出てくる。よって、EVやHEVの電源回路に使うスイッチング素子として、大電力用のスイッチング素子を用いる必要がある。しかし、大電力用のスイッチング素子は、スイッチング周波数が低いため、モータの回転周波数がスイッチング周波数に近づくことにより電流波形の歪を生じ、モータの信頼性を著しく損なう恐れがある。
この問題の対策として、スイッチング素子として、スイッチング周波数の低い大電力用の素子ではなく、高速動作が可能な定格電圧の低い素子を使うことができるマルチレベルインバータが提案されている(例えば、特許文献1)。このマルチレベルインバータは、通常のインバータよりも電圧レベルの数を増やすことで、一つの素子にかかる電圧を低くすることができ、また、出力電圧波形の高調波成分の振幅を減らすこともできる。
特開2007−181253号公報
しかしながら、上記の従来のマルチレベルインバータでは、レベルを増やせば増やすほど、スイッチング素子の数が増え、回路が複雑になってしまう、という問題がある。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、スイッチング素子の増加を抑制して、電圧レベルの数を増やすことができる電源回路を提示することを目的とする。
上記の目的を達成するために第1の発明に係る電源回路は、ブリッジ型インバータ回路を複数個カスケード接続したカスケードHブリッジ型インバータ回路、前記ブリッジ型インバータ回路の一方に接続された電源、及び前記ブリッジ型インバータ回路の他方に接続された直並列切替電源を備えた電源回路であって、前記直並列切替電源を、第1の直流電源とスイッチング素子とを直列に接続した回路をn(nは自然数)個直列に接続した第1の直列回路、及び前記第1の直列回路の前記スイッチング素子側と直列に接続された前記第1の直流電源と同じ電圧の第2の直流電源を備えた電源−スイッチング素子直列回路と、電流の逆流を防止するために前記電源−スイッチング素子直列回路の直流電源の陽極間に接続された第1の電流逆流防止素子と、電流の逆流を防止するために前記電源−スイッチング素子直列回路の直流電源の陰極間に接続された第2の電流逆流防止素子とで構成している。
第1の発明に係る電源回路によれば、電源が接続されたブリッジ型インバータ回路の一方によって、パルス幅変調された波形の電圧が出力される。
また、直並列切替電源において、電源−スイッチング素子直列回路のn個のスイッチング素子のオンオフによって、n+1個の直流電源の直並列が切り替えられると共に、直並列切替電源が接続されたブリッジ型インバータ回路の他方によって、正負の複数レベルの電圧が出力される。
そして、ブリッジ型インバータ回路の一方から出力されたパルス幅変調された電圧と、ブリッジ型インバータ回路の他方によって出力された正負の複数レベルの電圧との和が、電源回路から出力され、複数レベルの波形が出力される。
このように、直並列切替電源において、電源−スイッチング素子直列回路のn個のスイッチング素子のオンオフによりn+1個の直流電源の直並列を切り替えて、複数レベルの電圧を出力することにより、スイッチング素子の増加を抑制して、電圧レベルの数を増やすことができる。
第1の発明の第1の電流逆流防止素子及び第2の電流逆流防止素子の各々をダイオードで構成することができる。
第1の発明の第1の電流逆流防止素子及び第2の電流逆流防止素子の少なくとも一方をオンオフ可能なスイッチング素子で構成することができる。これによって、電圧と逆方向の電流が流れる場合であっても、電流を遮断せずに流すことができる。
第1の発明に係る電源回路を、直並列切替電源のn個のスイッチング素子の全てがオンオフ一方の状態からオンオフ他方の状態へ変化することを繰り返すように、同じ状態のスイッチング素子の個数が1つずつ徐々に増加するようにスイッチング素子を繰返しオンオフ制御し、直並列切替電源からn+1の電圧レベルが繰り返して得られるように制御する制御手段を更に備えることができる。
また、上記の制御手段は、電源回路から4(n+1)+3の電圧レベルが繰り返して得られるように複数のブリッジ型インバータ回路を更に制御することができる。
n=1の場合、第1の発明の直並列切替電源は、第1の直流電源とスイッチング素子とを直列に接続した第1の直列回路、及び前記第1の直列回路と直列に接続された前記第1の直流電源と同じ電圧の第2の直流電源を備えた電源−スイッチング素子直列回路と、電流の逆流を防止するために前記電源−スイッチング素子直列回路の直流電源の陽極間に接続された第1の電流逆流防止素子と、電流の逆流を防止するために前記電源−スイッチング素子直列回路の直流電源の陰極間に接続された第2の電流逆流防止素子と、で構成されることになる。
n=1の場合の第1の発明の電源回路によれば、電源が接続されたブリッジ型インバータ回路の一方によって、パルス幅変調された波形の電圧が出力される。
また、直並列切替電源において、電源−スイッチング素子直列回路のスイッチング素子のオンオフによって、2個の直流電源の直並列が切り替えられると共に、直並列切替電源が接続されたブリッジ型インバータ回路の他方によって、正負の複数レベルの電圧が出力される。
そして、ブリッジ型インバータ回路の一方から出力されたパルス幅変調された電圧と、ブリッジ型インバータ回路の他方によって出力された正負の複数レベルの電圧との和が、電源回路から出力され、複数レベルの波形が出力される。
このように、直並列切替電源において、電源−スイッチング素子直列回路のスイッチング素子のオンオフにより2個の直流電源の直並列を切り替えて、複数レベルの電圧を出力することにより、スイッチング素子の増加を抑制して、電圧レベルの数を増やすことができる。
第2の発明に係る電源回路は、ブリッジ型インバータ回路、及び前記ブリッジ型インバータ回路に接続された直並列切替電源を備えた電源回路であって、前記直並列切替電源を、第1の直流電源と第1のスイッチング素子とを直列に接続した電源−スイッチング素子直列回路、及び第1の容量素子と第1のスイッチング素子とを直列に接続した少なくとも1つの容量素子-スイッチング素子直列回路を任意の順序で直列に接続した第1の直列回路、及び前記第1の直列回路の前記第1のスイッチング素子側の一端で直列に接続された第2の容量素子を備えた電源-容量素子-スイッチング素子直列回路と、前記第1の直流電源と前記第1の容量素子との間、又は前記第1の容量素子間を並列に接続するための複数の第2のスイッチング素子と、前記第2の容量素子と前記第1の直流電源との間、又は前記第2の容量素子と前記第1の容量素子との間を並列に接続するための複数の第3のスイッチング素子と、で構成したものである。
第2の発明に係る電源回路によれば、直並列切替電源において、第1のスイッチング素子、第2のスイッチング素子、及び第3のスイッチング素子のオンオフによって、第1の直流電源、第1の容量素子、及び第2の容量素子の直並列が切り替えられると共に、直並列切替電源が接続されたブリッジ型インバータ回路によって、正負の複数レベルの電圧が出力される。
このように、直並列切替電源において、スイッチング素子のオンオフにより直流電源及び容量素子の直並列を切り替えて、複数レベルの電圧を出力することにより、スイッチング素子の増加を抑制して、電圧レベルの数を増やすことができる。
第2の発明の電源回路は、第1の直流電源に対して、前記第2の容量素子側に接続された前記容量素子-スイッチング素子直列回路の個数と、前記第1の直流電源に対して、前記第2の容量素子と反対側に接続された前記容量素子-スイッチング素子直列回路の個数に1を加えた数とが対応する順序で、前記電源直流回路が少なくとも1つの前記容量素子-スイッチング素子直列回路に直列に接続されるようにすることができる。
第2の発明の電源回路は、第2の容量素子に対して遠い方から順に第1のスイッチング素子がオンされて、直列接続された状態となる第1の直流電源、第1の容量素子、又は第2の容量素子の個数が1つずつ徐々に増加してから、第2の容量素子に対して近い方から順に第1のスイッチング素子がオフされて、直列接続された状態となる第1の直流電源、第1の容量素子、又は第2の容量素子の個数が1つずつ徐々に減少することを繰り返すように、第1のスイッチング素子、第2のスイッチング素子、及び第3のスイッチング素子を繰返しオンオフ制御する制御手段を更に備えることができる。
第3の発明に係る電源回路は、ブリッジ型インバータ回路、及び前記ブリッジ型インバータ回路に接続された直並列切替電源を備えた電源回路であって、前記直並列切替電源を、第1の直流電源と第1のスイッチング素子とを直列に接続した少なくとも1つの電源−スイッチング素子直列回路、及び第1の容量素子と第1のスイッチング素子とを直列に接続した少なくとも1つの容量素子-スイッチング素子直列回路を任意の順序で直列に接続した第1の直列回路、及び前記第1の直列回路の前記第1のスイッチング素子側の一端で前記第1直列回路と直列に接続された第2の容量素子又は第2の直流電源を備えた電源-容量素子-スイッチング素子直列回路と、前記第1の直流電源と前記第1の容量素子との間、第1の直流電源間、又は前記第1の容量素子間を並列に接続するための複数の第2のスイッチング素子と、前記第2の容量素子又は前記第2の直流電源と前記第1の直流電源との間、或いは前記第2の容量素子又は前記第2の直流電源と前記第1の容量素子との間を並列に接続するための複数の第3のスイッチング素子と、で構成したものである。
第3の発明に係る電源回路によれば、直並列切替電源において、第1のスイッチング素子、第2のスイッチング素子、及び第3のスイッチング素子のオンオフによって、第1の直流電源、第1の容量素子、及び第2の直流電源又は第2の容量素子の直並列が切り替えられると共に、直並列切替電源が接続されたブリッジ型インバータ回路によって、正負の複数レベルの電圧が出力される。
このように、直並列切替電源において、スイッチング素子のオンオフにより直流電源及び容量素子の直並列を切り替えて、複数レベルの電圧を出力することにより、スイッチング素子の増加を抑制して、電圧レベルの数を増やすことができる。
第3の発明に係る電源回路は、直列接続された状態となる第1の直流電源、第1の容量素子、第2の直流電源、又は第2の容量素子の個数が1つずつ徐々に増加してから、直列接続された状態となる第1の直流電源、第1の容量素子、第2の直流電源、又は第2の容量素子の個数が1つずつ徐々に減少することを繰り返すように、第1のスイッチング素子、第2のスイッチング素子、及び第3のスイッチング素子を繰返しオンオフ制御する制御手段を更に備えることができる。
上記の電源回路は、負荷との間に接続されたフィルタを更に備えることができる。
以上説明したように、本発明の電源回路によれば、直並列切替電源において、電源−スイッチング素子直列回路のn個のスイッチング素子のオンオフによりn+1個の直流電源の直並列を切り替えて、複数レベルの電圧を出力することにより、スイッチング素子の増加を抑制して、電圧レベルの数を増やすことができる、という効果が得られる。
また、本発明の電源回路によれば、直並列切替電源において、スイッチング素子のオンオフにより直流電源及び容量素子の直並列を切り替えて、複数レベルの電圧を出力することにより、スイッチング素子の増加を抑制して、電圧レベルの数を増やすことができる、という効果が得られる。
本発明の第1の実施の形態に係る電源システムの構成を示す概略図である。 本発明の第1の実施の形態に係るマルチレベルインバータの構成を示す回路図である。 信号波及び切り出し信号波を示すグラフである。 切り出し信号波、搬送波、及び各種スイッチング素子への入力信号の変化を示すタイムチャートである。 第1のブリッジ型インバータ回路からの出力電圧の変化、第2のブリッジ型インバータ回路からの出力電圧の変化、及びマルチレベルインバータからの出力電圧の変化を示すタイムチャートである。 本発明の第2の実施の形態に係るマルチレベルインバータの構成を示す回路図である。 (A)第1の実施の形態に係るマルチレベルインバータのLCフィルタを通す前の出力電圧の波形を示すグラフ、及び(B)LCフィルタを通した出力電圧の波形を示すグラフである。 (A)第2の実施の形態に係るマルチレベルインバータのLCフィルタを通す前の出力電圧の波形を示すグラフ、及び(B)LCフィルタを通した出力電圧の波形を示すグラフである。 本発明の第3の実施の形態に係るマルチレベルインバータの構成を示す回路図である。 出力電圧と出力電流との関係を示すタイムチャートである。 マルチレベルインバータにおける電流の流れを示す図である。 マルチレベルインバータにおける電流の流れを示す図である。 第3の実施の形態に係るマルチレベルインバータのLCフィルタを通した出力電圧の波形を示すグラフである。 本発明の第4の実施の形態に係るマルチレベルインバータの構成を示す回路図である。 本発明の第5の実施の形態に係るマルチレベルインバータの構成を示す回路図である。 信号波、搬送波、及び各種スイッチング素子への入力信号の変化を示すタイムチャートである。 マルチレベルインバータにおける電流の流れを示す図である。 (A)第5の実施の形態に係るマルチレベルインバータのLCフィルタを通す前の出力電圧の波形を示すグラフ、及び(B)LCフィルタを通した出力電圧の波形を示すグラフである。 (A)第5の実施の形態に係るマルチレベルインバータのLCフィルタを通す前の出力電圧の波形を示すグラフ、及び(B)LCフィルタを通した出力電圧の波形を示すグラフである。 (A)小電力のマルチレベルインバータの出力電圧vbusの周波数スペクトルのシミュレーション結果を示すグラフ、及び(B)大電力のマルチレベルインバータの出力電圧vbusの周波数スペクトルのシミュレーション結果を示すグラフである。 (A)第5の実施の形態に係るマルチレベルインバータのLCフィルタを通す前の出力電圧の波形の実験結果を示すグラフ、及び(B)LCフィルタを通した出力電圧の波形の実験結果を示すグラフである。 マルチレベルインバータの出力電圧vbusの周波数スペクトルの実験結果を示すグラフである。 本発明の第6の実施の形態に係るマルチレベルインバータの構成を示す回路図である。 本発明の第7の実施の形態に係るマルチレベルインバータの構成を示す回路図である。 本発明の第8の実施の形態に係る電源システムの構成を示す概略図である。 本発明の第9の実施の形態に係るマルチレベルインバータの構成を示す回路図である。 本発明の第10の実施の形態に係るマルチレベルインバータの構成を示す回路図である。
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施の形態について説明する。
図1に示すように、第1の実施の形態に係る電源システム10は、直流電源からの直流を、複数の電圧レベルの変化による交流に変換するマルチレベルインバータ12と、マルチレベルインバータ12のスイッチング素子を駆動させる駆動制御回路14と、マルチレベルインバータ12から出力された交流をフィルタにかけるためのLCフィルタ16と、LCフィルタ16から出力された交流電圧が印加される抵抗成分からなる負荷18とを備えている。LCフィルタ16は、マルチレベルインバータ12と負荷18との間に接続されている。
図2に示すように、マルチレベルインバータ12は、第1のブリッジ型インバータ回路20及び第2のブリッジ型インバータ回路22をカスケード接続したカスケードHブリッジ型インバータ回路と、第2のブリッジ型インバータ回路22に接続された直流電源24と、第1のブリッジ型インバータ回路20に接続された直並列切替電源26とを備えている。
第1のブリッジ型インバータ回路20は、スイッチング素子S、Sの直列回路と、スイッチング素子S、Sの直列回路とを並列に接続した回路である。第2のブリッジ型インバータ回路22は、スイッチング素子S、Sの直列回路と、スイッチング素子S、Sの直列回路とを並列に接続した回路である。
第1のブリッジ型インバータ回路20のスイッチング素子S、Sの接続部と、第2のブリッジ型インバータ回路22のスイッチング素子S、Sの接続部とが接続されている。第1のブリッジ型インバータ回路20のスイッチング素子S、Sの接続部と、第2のブリッジ型インバータ回路22のスイッチング素子S、Sの接続部とが、LCフィルタ16に各々接続されている。
直並列切替電源26は、直流電源Vとスイッチング素子Sa1とを直列に接続した直列回路、及びこの直列回路のスイッチング素子Sa1側と直列に接続された、直流電源Vと同じ電圧の直流電源Vを備えた回路(電源−スイッチング素子直列回路)と、電流の逆流を防止するために隣り合う直流電源V、Vの陽極間に接続されたダイオードDa1と、電流の逆流を防止するために隣り合う直流電源V、Vの陰極間に接続されたダイオードDb1とを備えている。直流電源Vの陽極側が、第1のブリッジ型インバータ回路20のスイッチング素子S、Sの接続部に接続されている。
直流電源24(図2のV参照)と、直流電源V、Vとは各々独立した直流電圧源であり、電源の電圧はV:V=1:2(n≠0)とする。スイッチング素子Sa1がオフとなると、電流はダイオードDa1、Db1を流れ、直流電源V、Vは並列になる。一方、スイッチング素子Sa1がオンとなると、電流はオンとなったスイッチング素子Sa1を流れるようになるため、そのスイッチング素子Sa1の上下の直流電源V,Vが直列接続に切り替わる。この直流電源の直並列の切り替えを利用して、1段目のHブリッジである第1のブリッジ型インバータ回路20は、5レベルの電圧を出力し、更に、2段目のHブリッジである第2のブリッジ型インバータ回路22の直流電圧Vの電圧を足したり引いたりすることによって、11レベルの電圧を出力する。
マルチレベルインバータ12は、上記のように、第1のブリッジ型インバータ回路20によって、多レベルの出力波形(方形波)を生成すると共に、第2のブリッジ型インバータ回路22によってPWM(Pulse Width Modulation)波形を生成し、これらの波形を足し合わせて交流の出力波形を生成する。このように、マルチレベルインバータ12では、HM(Hybrid Modulation、ハイブリッドモジュレーション)方式を利用する。
また、マルチレベルインバータ12によって出力波形を多レベル化することは、2レベルや3レベルのインバータと比較して、以下のような利点がある。まず、高調波成分の振幅が小さくなり、ノイズを減らすことができる。第2に、スイッチング素子にかかる電圧が小さくなり、定格電圧の低いMOSFETを適用することができる。第3に、高速動作が可能なMOSFETを適用することができるため、モータの回転周波数とスイッチング周波数が近づくことが無くなり、電流波形の歪が生じにくくなる。第4に、ノイズを減らすことができるため、EV等に適用した場合、他の機器への影響を減らすこともできる。
次に、本実施の形態で用いるスイッチング素子の種類について説明する。
まず、MOSFET(Metal−Oxide−Semiconductor Field−Effect Transistor)は高速だが、定格電圧が低く、また、IGBT(絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ、Insulated Gate Bipolar Transistor)は、定格電圧が高いがスイッチング周波数が低い。
スイッチング素子Sa1については、高速なスイッチング周波数が要求されないため、MOSFETでもIGBTでもよい。スイッチング素子S〜Sについては、全てのスイッチング素子S〜Sがオフになったときに、出力電圧Voutとほぼ同じ電圧がかかることから、定格電圧が高いIGBTを用いる。
スイッチング素子Sa5〜Sa8については、スイッチング周波数が、搬送波周波数と同じであり、高速にスイッチングする必要があるため、高速なMOSFETを用いる。
次に、各スイッチング素子の駆動方法について説明する。
本実施の形態に係る電源システム10では、ユニポーラ駆動方式によって生成したPWM波形と方形波を足し合わせるハイブリッドモジュレーション(HM)方式を用いて、各スイッチング素子を駆動させる。
ユニポーラ駆動方式は、位相がπずれた2つの信号波を用い、三角波である搬送波との大小関係により、駆動波形を生成して、スイッチング素子のオンオフを切り替える方式である。
また、HM方式は、図3に示したように、搬送波より振幅の大きい信号波を、幅が搬送波の振幅と等しい複数の振幅帯の単位で切り出し、その切り出した信号波を並べた切り出し信号波と搬送波の大小関係より駆動波形を生成して、スイッチング素子のオンオフを切り替える方式である。
スイッチング素子S、Sに対する駆動波形では、図4に示すように、切り出した第1信号波を並べた切り出し信号波e01と、搬送波eと大小を比較し、以下の(1)式を満たすときに、スイッチング素子Sをオンし、スイッチング素子Sをオフするような駆動波形を生成する。これによって、スイッチング素子S,Sの接続部(a点)と直流電源Vを2つの直流電源V/2の直列回路とした場合の2つの直流電源V/2の接続部(c点)との2点間の電位差vacの変化が図4に示すように得られる。
01 > e ・・・(1)
同様に、スイッチング素子S、Sに対する駆動波形では、切り出した第2信号波を並べた切り出し信号波e02と、搬送波eと大小を比較し、以下の(2)式を満たすときに、スイッチング素子Sをオンし、スイッチング素子Sをオフするような駆動波形を生成する。これによって、スイッチング素子S,Sの接続部(b点)と直流電源Vを2つの直流電源V/2の直列回路とした場合の2つの直流電源V/2の接続部(c点)との間の電位差vbcの変化が図4に示すように得られる。
02 > e ・・・(2)
上記のように生成された駆動波形より得られる電位差vac,vbcにより、第2のブリッジ型インバータ回路22の出力電圧vout1は、以下の(3)式で表され、図4に示すような、出力電圧vout1の波形が得られる。
out1 = vac− vbc ・・・(3)
スイッチング素子Sa1、S〜Sは、切り出し信号波における信号波が不連続となっている点で、オンオフが切り替えられる。
スイッチング素子S、Sについては、信号波のゼロクロスを含み、かつ、不連続となっている点に囲まれる範囲で、オン状態となるようにオンオフが切り替えられる。
上記の信号波のゼロクロスを含む範囲に挟まれる範囲で、当該範囲毎に交互に、スイッチング素子S、Sがオン状態になるか、スイッチング素子S、Sがオン状態になるように、スイッチング素子S〜Sのオンオフが切り替えられる。
スイッチング素子Sa1については、上記の信号波のゼロクロスを含む範囲に挟まれる範囲で、オフ状態からオン状態へ変化すると共に、オン状態からオフ状態へ変化するようにオンオフが切り替えられる。
第1のブリッジ型インバータ回路20の出力電圧vout2は、スイッチング素子Sa1をオフ、スイッチング素子S、Sをオンとすると、以下の(4)式で表される電圧となる。
out2 = V= V = 2V ・・・(4)
また、スイッチング素子Sa1をオン、スイッチング素子S、Sをオンとすると、出力電圧vout2は、以下の(5)式で表される電圧となる。
out2 = V+ V = 4V ・・・(5)
そして、スイッチング素子Sa1をオフ、スイッチング素子S、Sをオンとすると、出力電圧vout2は、以下の(6)式で表される電圧となる。
out2 = −V= −V = −2V ・・・(6)
また、スイッチング素子Sa1をオン、スイッチング素子S、Sをオンとすると、出力電圧vout2は、以下の(7)式で表される電圧となる。
out2 = −(V+ V ) = −4V ・・・(7)
また、スイッチング素子S、Sをオンとすると、出力電圧vout2は零電圧となる。
以上説明したように駆動波形を生成してスイッチング素子S〜S、Sa1を駆動すると、図5のような5レベルの出力波形vout2が生成される。出力波形vout1が表わす電圧と、出力波形vout2が表わす電圧と足し合わせることによって、11個の電圧レベルからなる出力波形voutが得られる。
次に、第1の実施の形態に係る電源システム10の動作について説明する。まず、駆動制御回路14によって、上記図4に示すような駆動波形を生成して、各種駆動信号を、スイッチング素子S〜S、S〜S、Sa1に出力する。
このとき直並列切替電源26では、スイッチング素子Sa1がオンオフ一方の状態からオンオフ他方の状態へ変化することを繰り返すようにオンオフ制御され、直並列切替電源26から2つの電圧レベルが繰り返して出力される。
また、第1のブリッジ型インバータ回路20では、スイッチング素子S、Sのみがオン状態となり、正の電圧が出力され、次に、スイッチング素子S、Sのみがオン状態となり、零電圧が出力され、次に、スイッチング素子S、Sのみがオン状態となり、負の電圧が出力され、次に、スイッチング素子S、Sのみがオン状態となり、零電圧が出力される。正の電圧、零電圧、負の電圧、零電圧が繰り返し出力される。
ここで、直並列切替電源26及び第1のブリッジ型インバータ回路20の出力電圧が組み合わされることにより、上記図5に示すように、出力電圧vout2が5つの電圧レベルで繰り返して変化する。
また、第2のブリッジ型インバータ回路22では、スイッチング素子S、Sのオンオフ状態が反対となるようにしてオンオフが繰り返され、スイッチング素子S、Sのオンオフ状態が反対となるようにしてオンオフが繰り返され、上記図5に示すように、出力電圧vout1が、正負のPWM波形として出力される。
そして、第1のブリッジ型インバータ回路20の出力電圧と、第2のブリッジ型インバータ回路22の出力電圧との和により、上記図5に示すように、出力電圧voutとして11個の電圧レベルで繰り返し変化して、LCフィルタ16へ出力される。
LCフィルタ16では、PWM波形と方形波とを組み合わせた11個の電圧レベルの変化からなる交流に対してフィルタをかけることにより、交流波形が得られ、負荷18に印加される。
以上説明したように、第1の実施の形態に係る電源システムによれば、直並列切替電源において、スイッチング素子のオンオフにより2個の直流電源の直並列を切り替えると共に、第1のブリッジ型インバータ回路のスイッチング素子をオンオフすることにより、5レベルの電圧を出力し、更に、第2のブリッジ型インバータ回路のスイッチング素子のオンオフにより、11レベルの電圧を出力することができるため、スイッチング素子の増加を抑制すると共に、電圧レベルの数を増やすことができる。
従来のカスケードHブリッジ型インバータの場合、11レベルの出力を実現するには、ブリッジ型インバータを3個以上カスケード接続する必要があり、12(=4×3)個のスイッチング素子が必要になるが、本実施の形態における回路によれば、スイッチング素子の数(9個)が少なくて済む。
直流電圧源の直並列切り替えを利用することにより、パワー半導体デバイスの増加を抑え、それに伴うゲート駆動回路の増加等による、カスケードHブリッジ型マルチレベルインバータの大型化を抑制することができる。従来のマルチレベルインバータと比較して、同じレベルの数の出力波形を出力しながら、パワー半導体デバイスの数を減らすことができる。
次に、第2の実施の形態に係る電源システムについて説明する。なお、第1の実施の形態と同様の構成となる部分については、同一符号を付して、説明を省略する。
第2の実施の形態では、直並列切替電源が、複数のスイッチング素子を介して3つ以上の直流電源を直列に接続して構成されている点が、第1の実施の形態と主に異なっている。
図6に示すように、第2の実施の形態に係るマルチレベルインバータ212の直並列切替電源226は、直流電源Vとスイッチング素子Sai(i=1,・・・,n−1)とを直列に接続した回路をn−1個(n≧3)直列に接続した直列回路、及びこの直列回路のスイッチング素子San−1側と直列に接続された直流電源V〜Vn−1と同じ電圧の直流電源Vを備えた回路(電源−スイッチング素子直列回路)と、電流の逆流を防止するために隣り合う直流電源V,Vi+1(i=1,・・・,n−1)の陽極間に接続されたダイオードDa1〜Dan−1と、電流の逆流を防止するために隣り合う直流電源V、Vi+1(i=1,・・・,n−1)の陰極間に接続されたダイオードDb1〜Dbn−1とを備えている。直流電源Vの陽極側が、第1のブリッジ型インバータ回路20のスイッチング素子S、Sの接続部に接続されている。
直流電源24(V)と、直流電源V〜Vとは各々独立した直流電圧源であり、電源の電圧はV:V=1:2(n≠0)とする。スイッチング素子Sa1〜San−1がオフとなると、電流はダイオードDa1〜Dan−1、Db1〜Dbn−1を流れ、直流電源V〜Vは並列になる。一方、スイッチング素子Sa1〜San−1の何れかがオンとなると、電流はオンとなったスイッチング素子Saiを流れるようになるため、そのスイッチング素子Saiの上下の直流電源V,Vi+1が直列接続に切り替わる。この直流電源の直並列の切り替えを利用して、1段目のHブリッジである第1のブリッジ型インバータ回路20は、正のnレベルと負のnレベルと零レベルとからなる2n+1レベルの電圧を出力し、2段目のHブリッジである第2のブリッジ型インバータ回路22の直流電圧Vの電圧を足したり引いたりすることによって、4n+3(=2*(2n+1)+1)レベルの電圧を出力する。
次に、第2の実施の形態で用いるスイッチング素子の種類について説明する。
まず、スイッチング素子Sa1 〜San−1について考察する。これらのスイッチング素子がオフになったときにかかる電圧を、それぞれVSa1,VSa2,…,VSan−1とすると、各電圧は、以下の(8)式で表わされる。
Figure 2010213562
上記(8)式より、レベルが増えれば増えるほど、これらのスイッチング素子Sa1〜San−1にかかる電圧は、出力電圧Voutと比べると低くなる。また、これらのスイッチング素子Sa1〜San−1のスイッチング周波数は、信号波周波数の2倍であり、搬送波周波数ほどではないため、高速であることを要求されない。よって、出力電圧よりも定格電圧の低いMOSFETや、スイッチング周波数の低いIGBTのどちらも使うことができる。
次に、スイッチング素子S〜Sについて考察する。これらのスイッチング素子S〜Sがオフになったときにかかる電圧を、それぞれVS1,VS2,…,VS4とすると、各電圧は、以下の(9)式で表わされる。
Figure 2010213562
上記(9)式より、スイッチング素子S〜Sには、出力電圧Voutとほぼ同じ電圧がかかることになる。よって、出力電圧よりも定格電圧の低いMOSFETを、これらのスイッチング素子S〜Sとして用いることはできない。しかし、これらのスイッチング素子S〜Sのスイッチング周波数は信号波周波数と同じであるため、高速であることは要求されない。よって、スイッチング素子S〜Sとして、スイッチング周波数の低いIGBTを使うことができる。
最後に、スイッチング素子S 〜Sについて考察する。これらのスイッチング素子S〜Sがオフになったときにかかる電圧を、それぞれVS5,VS6,…,VS8とすると、各電圧は、以下の(10)式で表わされる。
Figure 2010213562
上記(10)式より、レベルが多ければ、出力電圧Voutが高いときでも、これらのスイッチング素子S〜Sにかかる電圧は低くなるため、定格電圧の低いMOSFETを使うことができる。一方、これらのスイッチング素子S〜Sのスイッチング周波数は、搬送波周波数と同じであるため、高速にスイッチングする必要があり、スイッチング周波数の低いIGBTは使用できない。
次に、各スイッチング素子の駆動方法について説明する。
第2の実施の形態に係る電源システムでは、上記第1の実施の形態と同様に、ユニポーラ駆動方式と、ハイブリッドモジュレーション(HM)方式を用いて、各スイッチング素子を駆動させる。また、第2のブリッジ型インバータ回路22のスイッチング素子S〜Sに対しては、第1の実施の形態と同様に駆動させる。
また、スイッチング素子Sa1〜San−1、S〜Sは、切り出し信号波における信号波の形が急激に変化する点で、オンオフが切り替えられる。
スイッチング素子S、Sについては、信号波のゼロクロスを含み、かつ、急激に変化する点に囲まれる範囲で、オン状態となるようにオンオフが切り替えられる。
上記の信号波のゼロクロスを含む範囲に挟まれる範囲で、当該範囲毎に交互に、スイッチング素子S、Sがオン状態になるか、スイッチング素子S、Sがオン状態になるように、スイッチング素子S〜Sのオンオフが切り替えられる。
スイッチング素子Sa1〜San−1については、上記の信号波のゼロクロスを含む範囲に挟まれる範囲で、スイッチング素子Sa1〜San−1の全てがオフ状態から、1つずつ徐々にオン状態のスイッチング素子の個数が増加し、スイッチング素子Sa1〜San−1の全てがオン状態になるまで変化し、そして、スイッチング素子Sa1〜San−1の全てがオン状態から、1つずつ徐々にオフ状態のスイッチング素子の個数が増加し、スイッチング素子Sa1〜San−1の全てがオフ状態になるまで変化するように、オンオフが切り替えられる。また、Sa1〜San−1のうち、オンにするスイッチング素子の数を制御することによって、出力電圧のレベルの数を減らし、出力電圧を制御することが可能である。
以上説明したように駆動波形を生成してスイッチング素子S〜S、Sa1〜San−1を駆動すると、2n+1のレベルで変化する出力波形vout2が生成される。また、出力波形vout1が表わす電圧と、出力波形vout2が表わす電圧と足し合わせることによって、4n+3個の電圧レベルからなる出力波形voutが得られる。
次に、第2の実施の形態に係る電源システムの動作について説明する。まず、駆動制御回路14によって、駆動波形を生成して、各種駆動信号を、スイッチング素子S〜S、S〜S、Sa1〜San−1に出力する。
直並列切替電源226では、スイッチング素子Sa1〜San−1がオンオフ一方の状態からオンオフ他方の状態へ変化することを繰り返すようにオンオフ制御され、直並列切替電源26からn個の電圧レベルが繰り返して出力される。
また、第1のブリッジ型インバータ回路20では、スイッチング素子S、Sのみがオン状態となり、正の電圧が出力され、次に、スイッチング素子S、Sのみがオン状態となり、零電圧が出力され、次に、スイッチング素子S、Sのみがオン状態となり、負の電圧が出力され、次に、スイッチング素子S、Sのみがオン状態となり、零電圧が出力される。正の電圧、零電圧、負の電圧、零電圧が繰り返し出力される。
ここで、直並列切替電源226及び第1のブリッジ型インバータ回路20の出力電圧が組み合わされることにより、出力電圧vout2が2n+1の電圧レベルで繰り返して変化する。
また、第2のブリッジ型インバータ回路22では、スイッチング素子S、Sのオンオフ状態が反対となるようにしてオンオフが繰り返され、スイッチング素子S、Sのオンオフ状態が反対となるようにしてオンオフが繰り返され、出力電圧vout1が、正負のPWM波形として出力される。
そして、第1のブリッジ型インバータ回路20の出力電圧と、第2のブリッジ型インバータ回路22の出力電圧との和により、出力電圧voutとして、4n+3個の電圧レベルで繰り返し変化して、LCフィルタ16へ出力される。
LCフィルタ16では、PWM波形と方形波とを組み合わせた4n+3個の電圧レベルの変化からなる交流に対してフィルタをかけることにより、交流波形が得られ、負荷18に印加される。
次に、電圧レベルの個数に応じた高調波成分を解析した結果について説明する。
電圧レベルの個数を3レベル、11レベル、15レベルとした場合における、高調波成分の振幅は以下の表1のようになる。
Figure 2010213562
上記の表1より、3レベルの出力波形と比べると、11レベルや15レベルの方が、高調波成分の振幅が小さくなっていることがわかる。また、11レベルと15レベルを比較すると、第9次高調波以外の振幅は、15レベルの方が小さくなっていることがわかる。
また、3レベル、11レベル、15レベルについて、第83次高調波までの振幅を計算し、以下の(11)式に従って、それぞれの全高調波ひずみ(THD)を計算すると、以下のようになる。
Figure 2010213562
3レベル:47.7%
11レベル:9.07%
15レベル:6.80%
上記の計算結果より、THDはレベルが増えれば増えるほど小さくなっているため、レベルが多いほど高調波成分を取り除く効果が上がることがわかった。
次に、上記の第1の実施の形態及び第2の実施の形態に係る電源システムのシミュレーション結果について説明する。
シミュレーションはMATLAB/SIMULINKによって行った。第1の実施の形態に係る電源システムのシミュレーションでは、V=5[V]、V=V=10[V]、出力抵抗R=50[Ω]、変調度M=0.9、PWMのスイッチング周波数f=40[kHz]とした。また、ソルバはode3を使用し、サンプル時間は1×10−7[s]、ダイオードの電圧降下は0[V]とした。そしてスイッチング素子にはMOSFETのモデルを使用し、オン抵抗を0.1[Ω]、ボディダイオードの抵抗を0.01[Ω]とした。LCフィルタについては、L=700[μH]、C=0.5[μF]とした。
図7(A)にLCフィルタを通さないときのシミュレーション結果を示し、図7(B)に、LCフィルタを通した時のシミュレーション結果を示す。
図7(A)より、11レベルの単相インバータとなっていることがわかる。また、出力電圧の振幅Vは理想素子の場合、以下の(12)式に基づいて、22.5Vとなり、図7(B)より、理論通りの電圧が得られていることがわかった。
Figure 2010213562
図7(A)の全高調波ひずみ(THD)を計ると、13.1%であった。従って、上記のシミュレーション結果では、上記の3レベルの場合(47.7%)と比較すると、THDは小さな値となっているので、出力を多レベル化することの効果は十分得られていることがわかった。
また、第2の実施の形態に係る電源システムのシミュレーションでは、V=5[V]、V=V=V=10[V]、出力抵抗R=50[Ω]、変調度M=0.9、PWMのスイッチング周波数f=40[kHz]とした。
図8(A)にLCフィルタを通さないときのシミュレーション結果を示し、図8(B)に、LCフィルタを通した時のシミュレーション結果を示す。
図8(A)に示すように、15レベルの単相インバータとなっていることがわかる。また、出力電圧の振幅Vは、理想素子の場合、以下の(13)式に基づいて、31.5Vとなり、図8(B)より、理論通りの電圧が得られていることがわかった。
Figure 2010213562
また、図8(A)におけるTHDを計ると、9.1%であった。この値は、図7(A)の値よりも小さな値となっているので、レベルが増えれば増えるほど、THDは小さくなっていくことが確認できる。
以上説明したように、第2の実施の形態に係る電源システムによれば、直並列切替電源において、n−1個のスイッチング素子のオンオフによりn個の直流電源の直並列を切り替えると共に、第1のブリッジ型インバータ回路のスイッチング素子をオンオフすることにより、2n+1レベルの電圧を出力し、更に、第2のブリッジ型インバータ回路のスイッチング素子のオンオフにより、4n+3レベルの電圧を出力することができるため、スイッチング素子の増加を抑制すると共に、電圧レベルの数を増やすことができる。
従来のカスケードHブリッジ型インバータの場合、4n+3レベルの出力を実現するには4(n+1)個のスイッチング素子が必要になるが、本実施の形態における回路では、スイッチング素子の数(n−1+8個)が少なくて済む。
また、出力波形のレベルの数を増やすことにより、一つのスイッチング素子にかかる電圧を減らすことができるため、高速動作させる必要がある素子に、定格電圧の低いMOSFETを用いることができ、制御が容易になる。
従来のマルチレベルインバータでは、波形歪を改善するためにレベルの数を増やせば増やすほどスイッチング素子の数が増え、装置が大型化するという欠点があるが、本実施の形態では、直流電源の直並列切り替えを利用することにより、スイッチング素子の数の増加を抑えつつ、多レベルを実現することができる。本実施の形態における回路は、従来型のマルチレベルインバータよりも小型にすることができ、また、レベルを増やすことによって、出力電圧波形の高調波成分を減らすことができる。
次に、第3の実施の形態に係る電源システムについて説明する。なお、第1の実施の形態と同様の構成となる部分については、同一符号を付して、説明を省略する。
第3の実施の形態では、直並列切替電源における隣接する直流電源の陰極側が、スイッチング素子を用いて接続されている点と、誘導性負荷に交流電圧を出力している点とが、第1の実施の形態と主に異なっている。
図9に示すように、第3の実施の形態に係る電源システムでは、LCフィルタ16から出力された交流電圧が、モータ等で構成される誘導性負荷318に印加される。誘導性負荷318は、誘導成分318Lと抵抗成分318Rとを備えている。
また、マルチレベルインバータ312は、第1のブリッジ型インバータ回路20及び第2のブリッジ型インバータ回路22をカスケード接続したカスケードHブリッジ型インバータ回路と、直流電源24と、第1のブリッジ型インバータ回路20に接続された直並列切替電源326とを備えている。
直並列切替電源326は、直流電源Vとスイッチング素子Sa1とを直列に接続した直列回路及び直流電源Vを備えた回路(電源−スイッチング素子直列回路)と、ダイオードDa1と、電流の逆流を防止するために隣り合う直流電源V、Vの陰極間に接続されたスイッチング素子Sb1とを備えている。直流電源Vの陽極側が、第1のブリッジ型インバータ回路20のスイッチング素子S、Sの接続部に接続されている。
ここで、本実施の形態の原理について説明する。
マルチレベルインバータに誘導性負荷を接続した場合、出力の電圧と電流の位相がずれるため、電圧と電流の向きが逆になる区間が存在する。例えば、上記第1の実施の形態と同様に、直並列切替電源においてダイオードを使用している場合には、ダイオードが逆向きの電流を遮断する。これによって、異常な電圧を生じ、出力波形に影響を及ぼすことがある。
そこで、本実施の形態では、第1の実施の形態に係る直並列切替電源において、隣接する直流電源の陰極間を接続している、片側のダイオードをスイッチング素子Sb1に変え、スイッチング素子Sa1のオンオフと反対となるようにスイッチング素子Sb1のオンオフを切り替えると、スイッチング素子Sa1又はスイッチング素子Sb1を通る経路で、逆向きの電流を流すことができるようになるため、誘導性負荷にも正常に交流電圧を印加できるようになる。
次に、各スイッチング素子の駆動方法について説明する。
駆動制御回路14によって、上記第1の実施の形態と同様に駆動波形を生成してスイッチング素子S〜S、Sa1を駆動する。スイッチング素子Sa1がオン状態であるときには、スイッチング素子Sb1をオフ状態にし、スイッチング素子Sa1がオフ状態であるときには、スイッチング素子Sb1をオン状態にするように、スイッチング素子Sb1を駆動する。
次に、第3の実施の形態に係る電源システムの動作について説明する。まず、駆動制御回路14によって、上記第1の実施の形態と同様に駆動波形を生成して、各種駆動信号を、スイッチング素子S〜S、S〜S、Sa1に出力する。また、スイッチング素子Sa1とオンオフ状態が反対となるように駆動波形を生成して、駆動信号VSb1を、スイッチング素子Sb1に出力する。
これによって、第1のブリッジ型インバータ回路20の出力電圧と、第2のブリッジ型インバータ回路22の出力電圧との和により、図10に示すように、出力電圧voutとして、11個の電圧レベルで繰り返し変化して、LCフィルタ16へ出力される。
ここで、力率0.8の誘導性負荷318を接続した場合の出力電圧と出力電流との関係を、上記図10を用いて説明する。
上記図10に示したように、時刻tで、電圧の正負の反転から遅れて、電流の向きが反転する。区間[0≦t<t]、[t≦t<t]、[t≦t<t]、[t≦t<t]、[t≦t<t]、[t≦t<t]、[t≦t<t]、[t≦t<t]、[t≦t<t]をそれぞれ、T〜Tとする。また、区間Tで、低い電圧と高い電圧を出力しているときの回路状態をそれぞれ状態n−1、n−2とする。
状態1−1、1−2、2−1、2−2、3−2におけるマルチレベルインバータ312の状態遷移図を、図11、12に示す。図中の矢印付きの線は、出力電圧と出力電流が逆向きの時の電流を表している。また、状態2−2と3−1は同じ回路状態となるため、状態3−1は省略した。
図11(A)に示すように、状態1−1で、スイッチング素子S、Sがオン状態となると共に、スイッチング素子S、Sがオン状態となる。図11(B)に示すように、状態1−2で、スイッチング素子S、Sがオン状態となると共に、スイッチング素子S、Sがオン状態となる。
図11(C)に示すように、状態2−1で、スイッチング素子S、Sがオン状態となると共に、スイッチング素子S、Sがオン状態となる。また、スイッチング素子Sa1がオフ状態となると共に、スイッチング素子Sb1がオン状態となる。
図12(A)に示すように、状態2−2で、スイッチング素子S、Sがオン状態となると共に、スイッチング素子S、Sがオン状態となる。また、スイッチング素子Sa1がオフ状態となると共に、スイッチング素子Sb1がオン状態となる。
図12(B)に示すように、状態3−2で、スイッチング素子S、Sがオン状態となると共に、スイッチング素子S、Sがオン状態となる。また、スイッチング素子Sa1がオフ状態となると共に、スイッチング素子Sb1がオン状態となる。
上記の状態1−1〜状態3−2では、出力電圧が正の電圧であるが、出力電圧と出力電流が逆向きになる。状態2−2〜状態3−2では、逆向きの電流が遮断されずに、スイッチング素子Sb1を流れる。
次に、第3の実施の形態に係る電源システムのシミュレーション結果について説明する。
誘導成分L=6.2[mH]、抵抗成分R=50[Ω]の誘導性負荷を接続し、その他の条件については、第1の実施の形態と同様にして、シミュレーションを行った。
図13(A)に、t=0〜5[ms]のシミュレーション結果を示し、図13(B)に、t=45〜50[ms]のシミュレーション結果を示す。
図13(A)に示すように、過渡状態では波形が歪んでいるが、図13(B)に示すように、定常状態では波形歪がなくなっていることがわかる。過渡状態の歪みは、SIMULINK上のキャパシタやインダクタの初期電圧や初期電流がすべて0になっていることによるものと考えられる。よって、定常状態で波形歪がなければ問題はない。誘導性負荷を用いる場合でも、正常に交流電圧を印加できることがわかった。
以上説明したように、第3の実施の形態に係る電源システムによれば、直並列切替電源において、スイッチング素子のオンオフにより2個の直流電源の直並列を切り替えると共に、第1のブリッジ型インバータ回路のスイッチング素子をオンオフすることにより、5レベルの電圧を出力し、更に、第2のブリッジ型インバータ回路のスイッチング素子のオンオフにより、11レベルの電圧を出力することができるため、スイッチング素子の増加を抑制すると共に、電圧レベルの数を増やすことができる。また、電圧と逆方向の電流が流れる場合であっても、電流を遮断せずに流すことができるため、誘導性負荷に対して、交流電圧を印加することができる。
なお、上記の実施の形態では、電源−スイッチング素子直列回路における隣接する直流電源の陰極側の間を、スイッチング素子で接続した場合を例に説明したが、これに限定されるものではなく、電源−スイッチング素子直列回路における隣接する直流電源の陽極側の間も、スイッチング素子で接続するようにしてもよい。また、電源−スイッチング素子直列回路における隣接する直流電源の陰極側の間をダイオードで接続し、電源−スイッチング素子直列回路における隣接する直流電源の陽極側の間を、スイッチング素子で接続するようにしてもよい。この場合には、隣接する直流電源の陽極側の間に接続されたスイッチング素子も、直流電源に直列に接続されたスイッチング素子のオンオフと反対となるようにオンオフ制御すればよい。
次に、第4の実施の形態に係る電源システムについて説明する。なお、第1の実施の形態〜第3の実施の形態と同様の構成となる部分については、同一符号を付して、説明を省略する。
第4の実施の形態では、直並列切替電源が、複数のスイッチング素子を介して3つ以上の直流電源を直列に接続して構成されている点が、第3の実施の形態と主に異なっている。
図14に示すように、第4の実施の形態に係るマルチレベルインバータ412の直並列切替電源426は、直流電源Vとスイッチング素子Sai(i=1,・・・,n−1)とを直列に接続した回路をn−1個(n≧3)直列に接続した直列回路、及びこの直列回路のスイッチング素子San−1側と直列に接続された直流電源Vを備えた回路(電源−スイッチング素子直列回路)と、ダイオードDa1〜Dan−1と、電流の逆流を防止するために隣り合う直流電源V、Vi+1(i=1,・・・,n−1)の陰極間の各々に接続されたスイッチング素子Sb1〜Sbn−1とを備えている。直流電源Vの陽極側が、第1のブリッジ型インバータ回路20のスイッチング素子S、Sの接続部に接続されている。
スイッチング素子Sa1〜San−1がオフとなると共に、スイッチング素子Sb1〜Sbn−1がオンになると、電流はダイオードDa1〜Dan−1、Sb1〜Sbn−1を流れ、直流電源V〜Vは並列になる。一方、スイッチング素子Sa1〜San−1の何れかがオンとなると共に、対応するスイッチング素子Sb1〜Sbn−1の何れかがオフとなると、電流はオンとなったスイッチング素子Saiを流れるようになるため、そのスイッチング素子Saiの上下の直流電源V,Vi+1が直列接続に切り替わる。この直流電源の直並列の切り替えを利用して、1段目のHブリッジである第1のブリッジ型インバータ回路20は、2n+1レベルの電圧を出力し、2段目のHブリッジである第2のブリッジ型インバータ回路22の直流電圧Vの電圧を足したり引いたりすることによって、4n+3(=2*(2n+1)+1)レベルの電圧を出力する。
次に、各スイッチング素子の駆動方法について説明する。
駆動制御回路14によって、上記第2の実施の形態と同様に駆動波形を生成してスイッチング素子S〜S、Sa1〜San−1を駆動する。また、スイッチング素子Sai(i=1〜n−1)がオン状態であるときには、スイッチング素子Sbiをオフ状態にし、スイッチング素子Saiがオフ状態であるときには、スイッチング素子Sbiをオン状態にするように、スイッチング素子Sbiを駆動する。
次に、第4の実施の形態に係る電源システムの動作について説明する。まず、駆動制御回路14によって、上記第2の実施の形態と同様に駆動波形を生成して、各種駆動信号を、スイッチング素子S〜S、S〜S、Sa1〜San−1に出力する。また、スイッチング素子Sai(i=1〜n−1)とオンオフ状態が反対となるように駆動波形を生成して、駆動信号VSbiを、スイッチング素子Sbi(i=1〜n−1)に出力する。
これによって、第1のブリッジ型インバータ回路20の出力電圧と、第2のブリッジ型インバータ回路22の出力電圧との和により、出力電圧voutとして、4n+3個の電圧レベルで繰り返し変化して、LCフィルタ16へ出力される。
このとき、出力電圧と出力電流が逆向きになっても、隣接する直流電源V,Vi+1の間の各々において、オン状態であるスイッチング素子Sai又はオン状態であるスイッチング素子Sbiによって、逆向きの電流が遮断されずに流れる。
以上説明したように、第4の実施の形態に係る電源システムによれば、直並列切替電源において、n−1個のスイッチング素子のオンオフによりn個の直流電源の直並列を切り替えると共に、第1のブリッジ型インバータ回路のスイッチング素子をオンオフすることにより、2n+1レベルの電圧を出力し、更に、第2のブリッジ型インバータ回路のスイッチング素子のオンオフにより、4n+3レベルの電圧を出力することができるため、スイッチング素子の増加を抑制すると共に、電圧レベルの数を増やすことができる。また、電圧と逆方向の電流が流れる場合であっても、電流を遮断せずに流すことができるため、誘導性負荷に対して、4n+3の電圧レベルで変化する交流電圧を印加することができる。
なお、上記の実施の形態では、電源−スイッチング素子直列回路における隣接する直流電源の陰極側の間の各々を、複数のスイッチング素子で接続した場合を例に説明したが、これに限定されるものではなく、電源−スイッチング素子直列回路における隣接する直流電源の陽極側の間の各々も、複数のスイッチング素子で接続するようにしてもよい。また、電源−スイッチング素子直列回路における隣接する直流電源の陰極側の間の各々を複数のダイオードで接続し、電源−スイッチング素子直列回路における隣接する直流電源の陽極側の間の各々を、複数のスイッチング素子で接続するようにしてもよい。この場合には、隣接する直流電源の陽極側の間に接続されたスイッチング素子も、直流電源に直列に接続された、対応するスイッチング素子のオンオフと反対となるようにオンオフ制御すればよい。
また、上記の第1の実施の形態〜第4の実施の形態では、定格電圧が低くスイッチング周波数が高いスイッチング素子として、MOSFETを用いた場合を例に説明したが、これに限定されるものではなく、他の種類のスイッチング素子を用いてもよい。また、スイッチング周波数がやや低いスイッチング素子として、IGBTを用いた場合を例に説明したが、これに限定されるものではなく、他の種類のスイッチング素子を用いてもよい。
次に、第5の実施の形態に係る電源システムについて説明する。なお、第1の実施の形態と同様の構成となる部分については、同一符号を付して、説明を省略する。
第5の実施の形態では、直並列切替電源が、複数のスイッチング素子を介して直流電源と容量素子とを直列に接続して構成されている点が、第1の実施の形態と主に異なっている。
図15に示すように、マルチレベルインバータ512は、ブリッジ型インバータ回路520と、ブリッジ型インバータ回路520に接続された直並列切替電源526とを備えている。
ブリッジ型インバータ回路520は、スイッチング素子S、Sの直列回路と、スイッチング素子S、Sの直列回路とを並列に接続した回路である。
ブリッジ型インバータ回路520のスイッチング素子S、Sの接続部と、ブリッジ型インバータ回路520のスイッチング素子S、Sの接続部とが、LCフィルタ16に各々接続されている。
直並列切替電源526は、容量素子Cとスイッチング素子Sa1とを容量素子Cの一端で直列に接続した容量素子-スイッチング素子直列回路、直流電源Vinとスイッチング素子Sa2とを直流電源Vinの陰極側で直列に接続した電源−スイッチング素子直列回路、及びこの電源−スイッチング素子直列回路のスイッチング素子Sa2側の一端で電源−スイッチング素子直列回路と直列に接続された容量素子Cを備えた回路(電源-容量素子-スイッチング素子直列回路)と、容量素子Cと直流電源Vinとを並列に接続するためのスイッチング素子Sb1、スイッチング素子Sc1と、直流電源Vinと容量素子Cとを並列に接続するためのスイッチング素子Sb2、スイッチング素子Sc2と、を備えている。スイッチング素子Sb1は、容量素子Cの他端と直流電源Vinの陽極とを接続し、スイッチング素子Sb2は、直流電源Vinの陽極と容量素子Cの電源−スイッチング素子直列回路側の一端とを接続している。また、スイッチング素子Sc1は、容量素子Cの一端と直流電源Vinの陰極とを接続し、スイッチング素子Sc2は、直流電源Vinの陰極と容量素子Cの他端とを接続している。また、直流電源Vinは、容量素子Cと並列に接続されている。
直並列切替電源526の容量素子C側の端子が、ブリッジ型インバータ回路520のスイッチング素子S、Sの接続部に接続されている。また、直並列切替電源526の容量素子C側の端子が、ブリッジ型インバータ回路520のスイッチング素子S、Sの接続部に接続されている。
スイッチング素子Sa1がオフ状態で、スイッチング素子Sb1、Sc1がオン状態である場合には、電流はスイッチング素子Sb1、Sc1を流れ、直流電源Vin、容量素子Cは並列になり、容量素子Cの他端側は充電される。また、スイッチング素子Sa2がオフ状態で、スイッチング素子Sb2、Sc2がオン状態である場合には、電流はスイッチング素子Sb2、Sc2を流れ、直流電源Vin、容量素子Cは並列になり、容量素子C3は充電される。
一方、スイッチング素子Sa1がオンとなり、スイッチング素子Sb1、Sc1がオフとなると、電流はオンとなったスイッチング素子Sa1を流れるようになるため、そのスイッチング素子Sa1の上下の直流電源Vin,容量素子Cが直列接続に切り替わる。更に、スイッチング素子Sa2がオンとなり、スイッチング素子Sb2、Sc2がオフとなると、電流はオンとなったスイッチング素子Sa2を流れるようになるため、そのスイッチング素子Sa2の上下の直流電源Vin,容量素子C3が直列接続に切り替わる。
この直流電源及び容量素子の直並列の切り替えを利用して、ブリッジ型インバータ回路520は、7レベルの電圧を出力する。
マルチレベルインバータ512は、上記のように、ブリッジ型インバータ回路520によって、多レベルの出力波形(方形波とPWM波形との合成)を生成する。
次に、各スイッチング素子の駆動方法について説明する。
本実施の形態に係る電源システムでは、マルチキャリアのPWM方式を用い、搬送波より振幅の大きい信号波と、電位が異なる複数の三角波である搬送波との大小関係により、駆動波形を生成して、各スイッチング素子を駆動させる。
スイッチング素子Sに対する駆動波形では、図16に示すように、信号波eと、搬送波eと大小を比較し、以下の(14)式を満たすときに、スイッチング素子Sをオンするような駆動波形vGS1を生成すると共に、スイッチング素子Sに対して、駆動波形vGS1とオンオフを反転させた駆動波形を生成する。
> e ・・・(14)
また、スイッチング素子Sに対する駆動波形では、図16に示すように、信号波eと、搬送波eと大小を比較し、以下の(15)式を満たすときに、スイッチング素子Sをオンするような駆動波形vGS3を生成すると共に、スイッチング素子Sに対して、駆動波形vGS3とオンオフを反転させた駆動波形を生成する。
< e ・・・(15)
また、スイッチング素子Sa1に対する駆動波形では、図16に示すように、信号波eと、搬送波eと、eとの大小を比較し、以下の(16)式を満たすときに、スイッチング素子Sa1をオンするような駆動波形vGSa1を生成すると共に、スイッチング素子Sb1、Sc1に対して、駆動波形vGSa1とオンオフを反転させた駆動波形を生成する。
(e > e)OR(e< e) ・・・(16)
また、スイッチング素子Sa2に対する駆動波形では、図16に示すように、信号波eと、搬送波eと、eとの大小を比較し、以下の(17)式を満たすときに、スイッチング素子Sa2をオンするような駆動波形vGSa2を生成し、スイッチング素子Sb2、Sc2に対して、駆動波形vGSa2とオンオフを反転させた駆動波形を生成する。
(e > e)OR(e< e) ・・・(17)
以上説明したように駆動波形を生成してスイッチング素子S〜S、Sa1、Sa2、Sb1、Sb2、Sc1、Sc2を駆動すると、図16のような7レベルの出力波形vbusが生成される。
次に、第5の実施の形態で用いる容量素子のサイズについて説明する。
容量素子のサイズは出力電流によって決定される。容量素子のサイズが出力電流と比較して小さすぎれば出力波形が乱れ、大きすぎれば必要以上の回路の増大化を招く。よって、ここでは出力電流から容量素子の容量の最小値を導出する方法を示す。
容量素子が放電する最も長い時間は、上記図16中のt〜tの間であることがわかる。変調度Mが3の場合、時刻t, tは、以下の(18)式、(19)式のように表わされる。
Figure 2010213562
従って、出力電流をiとすると、t〜tの間に容量素子が放電する電荷量Q1は、以下の(20)式で表される。
Figure 2010213562
この放電電荷量Q1が、容量素子が蓄えられる最大電荷量の10%以内であれば、波形の歪を少なくすることができる。よって、容量素子C1は以下の(21)式を満たす必要がある。
Figure 2010213562
上記(21)式より、本実施の形態に係るマルチレベルインバータ512が、5.76[W]の7レベルの出力波形を出力する場合には、容量素子Cの容量(キャパシタンス)は、143.3[μF]が最小値となり、45[kW]の7レベルの出力波形を出力する場合には、容量素子Cの容量(キャパシタンス)は、7.16[mF]が最小値となる。
次に、第5の実施の形態に係る電源システムの動作について説明する。まず、駆動制御回路14によって、上記図16に示すような駆動波形を生成して、各種駆動信号を、スイッチング素子S〜S、Sa1、Sa2、Sb1、Sb2、Sc1、Sc2に出力する。
ブリッジ型インバータ回路520では、スイッチング素子S、Sのみがオン状態となり、正の電圧が出力され、次に、スイッチング素子S、Sのみがオン状態となり、零電圧が出力され、次に、スイッチング素子S、Sのみがオン状態となり、負の電圧が出力され、次に、スイッチング素子S、Sのみがオン状態となり、零電圧が出力される。このように、正の電圧、零電圧、負の電圧、零電圧が繰り返し出力される。
このとき直並列切替電源526では、容量素子Cに対して遠い方から順にスイッチング素子Sa1、Sa2がオンされて、容量素子C、直流電源Vin、及び容量素子Cが順に直列接続された状態となる。
例えば、図17(A)に示すように、スイッチング素子S、Sがオン状態である場合、スイッチング素子Sa1、Sa2がオフ状態となり、容量素子C、直流電源Vin、及び容量素子Cが並列に接続されている状態では、出力電圧vbus=Vinとなる。このとき、直流電源Vinによって、容量素子C、Cが充電される。
次に、図17(B)に示すように、スイッチング素子S、Sがオン状態である場合、スイッチング素子Sa2がオフ状態のままで、スイッチング素子Sa1がオン状態となり、容量素子Cと直流電源Vinが直列に接続されている状態では、出力電圧vbus=Vin+VC1となる。このとき、直流電源Vinによって、容量素子Cが充電される。
次に、図17(C)に示すように、スイッチング素子S、Sがオン状態である場合、スイッチング素子Sa1、Sa2がオン状態となり、容量素子Cと直流電源Vinと容量素子Cとが直列に接続されている状態では、出力電圧vbus=Vin+VC1+VC3となる。
そして、直並列切替電源526では、容量素子Cに対して近い方から順にスイッチング素子Sa2、Sa1がオフされて、容量素子C、直流電源Vin、及び容量素子Cが順に並列接続された状態となる。
例えば、スイッチング素子S、Sがオン状態である場合、スイッチング素子Sa1がオン状態のままで、スイッチング素子Sa2がオフ状態となり、容量素子Cと直流電源Vinが直列に接続されている状態では、出力電圧vbus=Vin+VC1となる。このとき、直流電源Vinによって、容量素子Cが充電される。
次に、スイッチング素子S、Sがオン状態である場合、スイッチング素子Sa1、Sa2がオフ状態となり、容量素子Cと直流電源Vinと容量素子Cとが並列に接続されている状態では、出力電圧vbus=Vinとなる。このとき、直流電源Vinによって、容量素子C、Cが充電される。
上記のようなスイッチング素子Sa1、Sa2、Sb1、Sb2、Sc1、Sc2のオンオフ制御が繰り返され、直並列切替電源526の出力電圧が3つの電圧レベルで繰り返して変化する。
ここで、直並列切替電源526及びブリッジ型インバータ回路520の出力電圧が組み合わされることにより、上記図16に示すように、出力電圧vbusが7つの電圧レベルで繰り返して変化して、LCフィルタ16へ出力される。
LCフィルタ16では、方形波とPWM波形との合成である7個の電圧レベルの変化からなる交流に対してフィルタをかけることにより、交流波形が得られ、負荷18に印加される。
また、出力される交流波形の電圧を調整する場合には、駆動波形を生成するための信号波の振幅を調整する。
次に、第5の実施の形態に係る電源システムのシミュレーション結果について説明する。
本実施の形態に係る電源システムのマルチレベルインバータが、小電力と大電力の7レベルの出力波形を出力する場合についてシミュレーションを行った。小電力(5.76[W])のシミュレーションは、Vin=8[V]、変調度M=3、LCフィルタ16のインダクタンスL=1.125[mH]、LCフィルタ16のキャパシタンスC=0.45[μF]、スイッチング周波数f=40[kHz]、容量素子C、CのキャパシタンスC, C=143.3[μF]、出力抵抗R=50[Ω]として、シミュレーションを行った。
図18(A)に、マルチレベルインバータの出力電圧波形vbusのシミュレーション結果を示し、図18(B)に、LCフィルタ16の出力電圧波形voutのシミュレーション結果を示す。
上記図18(A)に示すように、容量素子は約10%放電していることがわかり、理論通りの出力波形が得られた。また、上記図18(B)に示すように、この程度の電圧降下であれば出力波形にほとんど影響しないことがわかった。
大電力(45[kW])のシミュレーションは、Vin=100[V]、変調度M=3、LCフィルタ16のインダクタンスL=45[μH]、LCフィルタ16のキャパシタンスC=45[μF]、スイッチング周波数f=40[kHz]、容量素子C、CのキャパシタンスC、C=7.16[mF]、出力抵抗R=1[Ω]とした。
図19(A)に、マルチレベルインバータの出力電圧波形vbusのシミュレーション結果を示し、図19(B)に、LCフィルタ16の出力電圧波形voutのシミュレーション結果を示す。
上記図19(A)に示すように、容量素子は約10%放電していることがわかり、理論通りの出力波形が得られた。また、上記図19(B)に示すように、小電力の回路シミュレーションと同様に、キャパシタの電圧降下は出力電圧に影響していないことがわかった。
図20(A)に、小電力のマルチレベルインバータの出力電圧vbusの周波数スペクトルのシミュレーション結果を示し、図20(B)に、大電力のマルチレベルインバータの出力電圧vbusの周波数スペクトルのシミュレーション結果を示す。
上記図20(A)、(B)に示すように、スイッチング周波数40[kHz]の成分が大きくなっていることがわかる。THDはどちらも18.5%であり、60%程度ある従来の3レベルインバータと比較すると大幅に小さくなっていることがわかる。
次に、第5の実施の形態に係る電源システムの回路実験の結果について説明する。
回路実験は、Vin=8[V]、変調度M=2.7、LCフィルタ16のインダクタンスL=1.13[mH]、LCフィルタ16のキャパシタンスC=0.6[μF]、スイッチング周波数f=40[kHz]、容量素子C、CのキャパシタンスC,C=147[μF]、出力抵抗R=50[Ω]として行った。
図21(A)に、マルチレベルインバータの出力電圧波形vbusの実験結果を示し、図21(B)に、LCフィルタ16の出力電圧波形voutの実験結果を示す。
上記図21(A)に示すように、シミュレーション結果と同様に容量素子の電圧降下による波形歪が生じていることが分かる。また、上記図21(B)に示すように、その影響が若干見られるが、ほとんど影響していないことがわかった。
また、図22に出力電圧波形vbusの周波数スペクトルの実験結果を示す。図22に示すように、40[kHz]の成分が大きくなっていることがわかった。
以上説明したように、第5の実施の形態に係る電源システムによれば、直並列切替電源において、スイッチング素子のオンオフにより直流電源及び2つの容量素子の直並列を切り替えると共に、ブリッジ型インバータ回路のスイッチング素子をオンオフすることにより、7レベルの電圧を出力することができるため、スイッチング素子の増加を抑制すると共に、電圧レベルの数を増やすことができる。
また、従来のスイッチドキャパシタインバータと比較して、複数の容量素子の充電と出力(放電)とを同時にできるため、容量素子の数を半減させることができる。
また、従来のスイッチドキャパシタインバータと同様に、容量素子の充放電により昇圧することができる。
また、直流電源を1つだけ用いているので、電源電圧の調整が不要である。また、従来のスイッチドキャパシタインバータと比較して、回路構成を簡易にすることができる。
また、容量素子C、直流電源Vin、容量素子Cという順序で、直列接続したことにより、端に直流電源Vinを接続した場合に比べて、直流電源から最も遠い位置にある容量素子Cまでの段数を減らせるので、容量素子の充電時間が長くなるため、より大きなパワーを出力することができる。
次に、第6の実施の形態に係る電源システムについて説明する。なお、第1の実施の形態及び第5の実施の形態と同様の構成となる部分については、同一符号を付して、説明を省略する。
第6の実施の形態では、直並列切替電源が、複数のスイッチング素子を介して2つ以上の容量素子と1つの直流電源とを直列に接続して構成されている点が、第5の実施の形態と主に異なっている。
図23に示すように、第6の実施の形態に係るマルチレベルインバータ612の直並列切替電源626は、容量素子Cとスイッチング素子Sai(i=1,・・・,n−1)とを容量素子Cの一端で直列に接続した容量素子-スイッチング素子直列回路をn−1個(n≧3)直列に接続した直列回路、直流電源Vinとスイッチング素子Sanとを直流電源Vinの陰極側で直列に接続した電源−スイッチング素子直列回路、容量素子Cとスイッチング素子Sai(i=n+1,・・・,2n−2)とを容量素子Cの一端で直列に接続した容量素子-スイッチング素子直列回路をn−2個(n≧3)直列に接続した直列回路、及びこの直列回路のスイッチング素子Sa(2n−2)側の一端でこの直列回路と直列に接続された容量素子C2n−1を備えた回路(電源-容量素子-スイッチング素子直列回路)と、隣り合う容量素子-スイッチング素子直列回路の容量素子Cと容量素子Ci+1(i=1,・・・,n−2)とを並列に接続するためのスイッチング素子Sbi、Sciと、容量素子Cn−1と直流電源Vinとを並列に接続するためのスイッチング素子Sbn−1、Scn−1と、容量素子Cn+1と直流電源Vinとを並列に接続するためのスイッチング素子Sbn、Scnと、隣り合う容量素子-スイッチング素子直列回路の容量素子Cと容量素子Ci+1(i=n+1,・・・,2n−3)とを並列に接続するためのスイッチング素子Sbi、Sciと、容量素子C2n−2と容量素子C2n−1とを並列に接続するためのスイッチング素子Sb(2n−2)、Sc(2n−2)と、を備えている。スイッチング素子Sbiは、隣り合う容量素子-スイッチング素子直列回路の容量素子Cの他端と容量素子Ci+1の他端(i=1,・・・,n−2)とを接続し、スイッチング素子Sbn−1は、容量素子Cn−1の他端と直流電源Vinの陽極とを接続している。スイッチング素子Sbnは、容量素子Cn+1の他端と直流電源Vinの陽極とを接続し、スイッチング素子Sbi(i=n+1,・・・,2n−3)は、隣り合う容量素子-スイッチング素子直列回路の容量素子Cの他端と容量素子Ci+1の他端とを接続している。スイッチング素子Sb(2n−2)は、容量素子C2n−2の他端と容量素子C2n−1の直列回路側の一端とを接続し、スイッチング素子Sci(i=1,・・・,n−2)は、隣り合う容量素子-スイッチング素子直列回路の容量素子Cの一端と容量素子Ci+1の一端とを接続している。スイッチング素子Scn−1は、容量素子Cn−1の一端と直流電源Vinの陰極とを接続し、スイッチング素子Scnは、容量素子Cn+1の一端と直流電源Vinの陰極とを接続している。スイッチング素子Sci(i=n+1,・・・,2n−3)は、隣り合う容量素子-スイッチング素子直列回路の容量素子Cの一端と容量素子Ci+1の一端とを接続し、スイッチング素子Sc(2n−2)は、容量素子C2n−2の一端と容量素子C2n−1の直列回路と反対側の一端とを接続している。また、直流電源Vinは、容量素子Cと並列に接続されている。
容量素子C〜Cn−1、直流電源Vin、容量素子Cn+1〜C2n−1という順序(直流電源Vinに対して、容量素子C側に接続された容量素子-スイッチング素子直列回路の個数(n−1)と、直流電源Vinに対して、容量素子C2n−1側に接続された容量素子-スイッチング素子直列回路の個数(n−2個)に1を加えた数とが一致する順序)で直列接続して、直流電源Vinを中央に配置している。
スイッチング素子Saiがオフ状態であり、スイッチング素子Sbi、Sciがオン状態である場合、電流はスイッチング素子Sbi、Sciを流れ、直流電源Vin、容量素子Cは並列になり、容量素子Cは充電される。
一方、スイッチング素子Saiがオン状態であり、スイッチング素子Sbi、Sciがオフ状態である場合、電流はオンとなったスイッチング素子Saiを流れるようになるため、そのスイッチング素子Saiの上下の直流電源Vin,容量素子Cが直列接続された状態に切り替わる。更に、全てのスイッチング素子Saiがオン状態であり、全てのスイッチング素子Sbi、Sciがオフ状態である場合、電流はオンとなったスイッチング素子Saiを流れるようになるため、直流電源Vin,全ての容量素子Cが直列接続された状態に切り替わる。
この直流電源Vin及び容量素子Cの直並列の切り替えを利用して、ブリッジ型インバータ回路520は、4n−1レベルの電圧を出力する。
次に、各スイッチング素子の駆動方法について説明する。
第6の実施の形態に係る電源システムでは、上記第1の実施の形態と同様に、マルチキャリアのPWM方式を用い、搬送波より振幅の大きい信号波と、電位が異なる複数の三角波である搬送波との大小関係により、駆動波形を生成して、各スイッチング素子を駆動させる。なお、以下では、駆動波形を生成するための信号波の振幅が最大である場合について説明する。
スイッチング素子Sa1〜Sa(2n−2)について、スイッチング素子Sa1〜Sa(2n−2)の全てがオフ状態から、容量素子C2n−1に対して遠い方から順にスイッチング素子Sa1〜Sa(2n−2)がオンされて、直列接続された状態となる容量素子C〜Cn−1、直流電源Vin、容量素子Cn+1〜C2n−2の個数が1つずつ徐々に増加し、スイッチング素子Sa1〜Sa(2n−2)の全てがオン状態になるまで変化し、そして、スイッチング素子Sa1〜Sa(2n−2)の全てがオン状態から、容量素子C2n−1に対して近い方から順にスイッチング素子Sa(2n−2)〜Sa1がオフされて、直列接続された状態となっている容量素子C〜Cn−1、直流電源Vin、容量素子Cn+1〜C2n−2の個数が1つずつ徐々に減少し、スイッチング素子Sa1〜Sa(2n−2)の全てがオフ状態になるまで変化するように、オンオフが切り替えられる。
以上説明したように駆動波形を生成してスイッチング素子S〜S、Sa1〜Sa(2n−2)、Sb1〜Sb(2n−2)、Sc1〜Sc(2n−2)を駆動すると、4n−1の電圧レベルで変化する出力波形vbusが生成される。
次に、第6の実施の形態に係る電源システムの動作について説明する。まず、駆動制御回路14によって、上記のように駆動波形を生成して、各種駆動信号を、スイッチング素子S〜S、Sa1〜Sa(2n−2)、Sb1〜Sb(2n−2)、Sc1〜Sc(2n−2)に出力する。
ブリッジ型インバータ回路520では、スイッチング素子S、Sのみがオン状態となり、正の電圧が出力され、次に、スイッチング素子S、Sのみがオン状態となり、零電圧が出力され、次に、スイッチング素子S、Sのみがオン状態となり、負の電圧が出力され、次に、スイッチング素子S、Sのみがオン状態となり、零電圧が出力される。このように、正の電圧、零電圧、負の電圧、零電圧が繰り返し出力される。
このとき、直並列切替電源626では、スイッチング素子Sa1〜Sa(2n−2)が全てオフの状態から、スイッチング素子Sa1〜Sa(2n−2)が、容量素子C2n−1に対して遠い方から順に最大で全てオンの状態になるまでオンされ、スイッチング素子Sa1〜Sa(2n−2)が全てオンの状態から、スイッチング素子Sa1〜Sa(2n−2)が、容量素子C2n−1に対して近い方から順にオフされることを繰り返すようにオンオフ制御され、直並列切替電源626から2n−1個の電圧レベルが繰り返して出力される。
ここで、直並列切替電源626及びブリッジ型インバータ回路520の出力電圧が組み合わされることにより、出力電圧vbusが4n−1の電圧レベルで繰り返して変化して、LCフィルタ16へ出力される。
LCフィルタ16では、4n−1個の電圧レベルの変化からなる交流に対してフィルタをかけることにより、交流波形が得られ、負荷18に印加される。
なお、出力される交流波形の電圧を調整する場合には、駆動波形を生成するための信号波の振幅を調整すればよい。
以上説明したように、第6の実施の形態に係る電源システムによれば、直並列切替電源において、スイッチング素子のオンオフにより直流電源及び複数の容量素子の直並列を切り替えると共に、ブリッジ型インバータ回路のスイッチング素子をオンオフすることにより、複数レベルの電圧を出力することができるため、スイッチング素子の増加を抑制すると共に、電圧レベルの数を増やすことができる。
また、容量素子C〜Cn−1、直流電源Vin、容量素子Cn+1〜C2n−1という順序で直列接続して、直流電源Vinを中央に配置したことにより、端に直流電源Vinを配置したときよりも直流電源Vinから最も遠い位置にある容量素子Cまでの距離が縮まるので、より大きなパワーを出力することが可能である。
次に、第7の実施の形態に係る電源システムについて説明する。なお、第1の実施の形態及び第6の実施の形態と同様の構成となる部分については、同一符号を付して、説明を省略する。
第7の実施の形態では、直並列切替電源が、複数のスイッチング素子を介して2つ以上の容量素子と2つ以上の直流電源とを任意の順序で直列に接続して構成されている点が、第6の実施の形態と主に異なっている。
図24に示すように、第7の実施の形態に係るマルチレベルインバータ712の直並列切替電源726は、容量素子Cとスイッチング素子Sa1とを容量素子Cの一端で直列に接続した容量素子-スイッチング素子直列回路、直流電源Vとスイッチング素子Sa2とを直流電源Vの陰極側で直列に接続した電源−スイッチング素子直列回路、容量素子Cとスイッチング素子Sai(i=3,・・・,n−1)とを容量素子Cの一端で直列に接続した容量素子-スイッチング素子直列回路をn−3個(n≧4)直列に接続した直列回路、直流電源Vとスイッチング素子Sanとを直流電源Vの陰極側で直列に接続した電源−スイッチング素子直列回路、容量素子Cとスイッチング素子Sai(i=n+1,・・・,2n−3)とを容量素子Cの一端で直列に接続した容量素子-スイッチング素子直列回路をn−3個(n≧4)直列に接続した直列回路、直流電源Vとスイッチング素子Saa(2n−2)とを直流電源Vの陰極側で直列に接続した電源−スイッチング素子直列回路、及びこの電源−スイッチング素子直列回路のスイッチング素子Sa(2n−2)側の一端でこの電源−スイッチング素子直列回路と直列に接続された容量素子C2n−1を備えた回路(電源-容量素子-スイッチング素子直列回路)と、容量素子Cと直流電源Vとを並列に接続するためのスイッチング素子Sb1、Sc1と、直流電源Vと容量素子Cとを並列に接続するためのスイッチング素子Sb2、Sc2と、隣り合う容量素子-スイッチング素子直列回路の容量素子Cと容量素子Ci+1(i=3,・・・,n−2)とを並列に接続するためのn−4組のスイッチング素子Sbi、Sciと、容量素子Cn−1と直流電源Vとを並列に接続するためのスイッチング素子Sbn−1、Scn−1と、容量素子Cn+1と直流電源Vとを並列に接続するためのスイッチング素子Sbn、Scnと、隣り合う容量素子-スイッチング素子直列回路の容量素子Cと容量素子Ci+1(i=n+1,・・・,2n−4)とを並列に接続するためのn−4組のスイッチング素子Sbi、Sciと、容量素子C2n−2と直流電源Vとを並列に接続するためのスイッチング素子Sb(2n−3)、Sc(2n−3)と、容量素子C2n−2と容量素子C2n−1とを並列に接続するためのスイッチング素子Sb(2n−2)、Sc(2n−2)と、を備えている。
スイッチング素子Sb1は、容量素子Cの他端と直流電源Vの陽極とを接続し、スイッチング素子Sb2は、直流電源Vの陽極と容量素子Cの他端とを接続している。スイッチング素子Sbi(i=3,・・・,n−2)は、隣り合う容量素子-スイッチング素子直列回路の容量素子Cの他端と容量素子Ci+1の他端とを接続し、スイッチング素子Sbn−1は、容量素子Cn−1の他端と直流電源Vの陽極とを接続している。スイッチング素子Sbnは、容量素子Cn+1の他端と直流電源Vの陽極とを接続し、スイッチング素子Sbi(i=n+1,・・・,2n−4)は、隣り合う容量素子-スイッチング素子直列回路の容量素子Cの他端と容量素子Ci+1の他端とを接続している。スイッチング素子Sb(2n−3)は、容量素子C2n−2の他端と直流電源Vの陽極とを接続し、スイッチング素子Sb(2n−2)は、容量素子C2n−2の他端と容量素子C2n−1の直列回路側の一端とを接続している。スイッチング素子Sc1は、容量素子Cの一端と直流電源Vの陰極とを接続し、スイッチング素子Sci(i=3,・・・,n−2)は、容量素子Cの一端と直流電源Vの陰極とを接続したスイッチング素子Sc2と、隣り合う容量素子-スイッチング素子直列回路の容量素子Cの一端と容量素子Ci+1の一端とを接続している。スイッチング素子Scn−1は、容量素子Cn−1の一端と直流電源Vの陰極とを接続し、スイッチング素子Scnは、容量素子Cn+1の一端と直流電源Vの陰極とを接続している。スイッチング素子Sci(i=n+1,・・・,2n−4)は、隣り合う容量素子-スイッチング素子直列回路の容量素子Cの一端と容量素子Ci+1の一端とを接続し、スイッチング素子Sc(2n−3)は、容量素子C2n−3の一端と直流電源Vの陰極とを接続している。スイッチング素子Sc(2n−2)は、容量素子C2n−2の一端と容量素子C2n−1の直列回路と反対側の一端とを接続している。
また、直流電源Vは、容量素子Cと並列に接続されており、直流電源Vは、容量素子Cと並列に接続されており、直流電源Vは、容量素子C2n−2と並列に接続されている。
第7の実施の形態に係る電源システムの他の構成及び作用については、第6の実施の形態と同様であるため、説明を省略する。
次に、第8の実施の形態に係る電源システムについて説明する。なお、第1の実施の形態及び第5の実施の形態と同様の構成となる部分については、同一符号を付して、説明を省略する。
第8の実施の形態では、フルブリッジ回路を介して、LCフィルタとマルチレベルインバータとを2組接続して構成されている点が、第5の実施の形態と主に異なっている。
図25に示すように、第8の実施の形態に係る電源システム810は、2組のマルチレベルインバータ512及びLCフィルタ16と、駆動制御回路14と、負荷18とを備えている。2つのマルチレベルインバータ512は、LCフィルタ16を介して負荷18に接続されている。駆動制御回路14は、2つのマルチレベルインバータ512のスイッチング素子を駆動制御している。
第8の実施の形態に係る電源システムの他の構成及び作用については、第5の実施の形態と同様であるため、説明を省略する。
次に、第9の実施の形態に係る電源システムについて説明する。なお、第1の実施の形態及び第6の実施の形態と同様の構成となる部分については、同一符号を付して、説明を省略する。
第9の実施の形態では、2つのマルチレベルインバータが、カスケード接続されている点が、第6の実施の形態と主に異なっている。
図26に示すように、第9の実施の形態に係る電源システム910は、2つのマルチレベルインバータ612と、LCフィルタ16と、負荷18とを備えている。2つのマルチレベルインバータ612は、カスケード接続され、カスケード接続された2つのマルチレベルインバータ612が、LCフィルタ16を介して、負荷18に接続されている。
第9の実施の形態に係る電源システムの他の構成及び作用については、第6の実施の形態と同様であるため、説明を省略する。
次に、第10の実施の形態に係る電源システムについて説明する。なお、第1の実施の形態及び第6の実施の形態と同様の構成となる部分については、同一符号を付して、説明を省略する。
第10の実施の形態では、マルチレベルインバータを、直並列切替電源とハーフブリッジ回路とで構成している点が、第6の実施の形態と異なっている。
図27に示すように、第10の実施の形態に係る電源システムのマルチレベルインバータ1012は、直並列切替電源626と、ハーフブリッジ回路1020とを備えている。
ハーフブリッジ回路1020は、スイッチング素子S、Sの直列回路で構成される。ハーフブリッジ回路1020のスイッチング素子S、Sの接続部が、マルチレベルインバータ1012の出力端子に接続されている。
直並列切替電源626の容量素子C側の端子が、ハーフブリッジ回路1020のスイッチング素子S側の端子に接続されている。また、直並列切替電源626の容量素子C2n−1側の端子が、ハーフブリッジ回路1020のスイッチング素子S側の端子に接続されている。
第10の実施の形態に係る電源システムの他の構成及び作用については、第6の実施の形態と同様であるため、説明を省略する。
なお、上記の第5の実施の形態、第6の実施の形態、及び第8の実施の形態〜第10の実施の形態では、直並列切替電源において、直流電源を中央に配置した場合を例に説明したが、これに限定されるものではなく、複数のスイッチング素子を介して、直流電源と容量素子とが任意の順序で直列に接続されるように構成してもよい。
また、上記の第5の実施の形態〜第10の実施の形態では、直並列切替電源において、端に容量素子C、C、又はC2n−1を接続するようにした場合を例に説明したが、これに限定されるものではなく、端に直流電源を接続するようにしてもよい。
また、直並列切替電源において、奇数個の容量素子を用いている場合を例に説明したが、これに限定されるものではなく、偶数個の容量素子を用いて構成してもよい。
また、本発明の適用は、EVだけに限定されるものではない。例えば、電気鉄道や、系統連系された太陽電池等に本発明を適用してもよい。
10、810、910 電源システム
12、212、312、412、512、612、712、1012 マルチレベルインバータ
14 駆動制御回路
16 フィルタ
18 負荷
20 第1のブリッジ型インバータ回路
22 第2のブリッジ型インバータ回路
24 直流電源
26、226、326、426、526、626、726 直並列切替電源
318 誘導性負荷
520 ブリッジ型インバータ回路
818 フルブリッジ回路
1020 ハーフブリッジ回路
a1、Db1 ダイオード
〜S、Sai、Sbi、Sci スイッチング素子
容量素子

Claims (11)

  1. ブリッジ型インバータ回路を複数個カスケード接続したカスケードHブリッジ型インバータ回路、前記ブリッジ型インバータ回路の一方に接続された電源、及び前記ブリッジ型インバータ回路の他方に接続された直並列切替電源を備えた電源回路であって、
    前記直並列切替電源を、
    第1の直流電源とスイッチング素子とを直列に接続した回路をn(nは自然数)個直列に接続した第1の直列回路、及び前記第1の直列回路の前記スイッチング素子側と直列に接続された前記第1の直流電源と同じ電圧の第2の直流電源を備えた電源−スイッチング素子直列回路と、
    電流の逆流を防止するために前記電源−スイッチング素子直列回路の直流電源の陽極間に接続された第1の電流逆流防止素子と、
    電流の逆流を防止するために前記電源−スイッチング素子直列回路の直流電源の陰極間に接続された第2の電流逆流防止素子と、
    で構成した電源回路。
  2. 前記第1の電流逆流防止素子及び前記第2の電流逆流防止素子の各々をダイオードで構成した請求項1記載の電源回路。
  3. 前記第1の電流逆流防止素子及び前記第2の電流逆流防止素子の少なくとも一方をオンオフ可能なスイッチング素子で構成した請求項1記載の電源回路。
  4. 前記直並列切替回路のn個のスイッチング素子の全てがオンオフ一方の状態からオンオフ他方の状態へ変化することを繰り返すように、同じ状態のスイッチング素子の個数が1つずつ徐々に増加するように前記スイッチング素子を繰返しオンオフ制御し、前記直並列切替回路からn+1の電圧レベルが繰り返して得られるように制御する制御手段を更に備えた請求項1〜請求項3のいずれか1項記載の電源回路。
  5. 前記制御手段は、前記電源回路から4(n+1)+3の電圧レベルが繰り返して得られるように前記複数のブリッジ型インバータ回路を更に制御する請求項4記載の電源回路。
  6. ブリッジ型インバータ回路、及び前記ブリッジ型インバータ回路に接続された直並列切替電源を備えた電源回路であって、
    前記直並列切替電源を、
    第1の直流電源と第1のスイッチング素子とを直列に接続した電源−スイッチング素子直列回路、及び第1の容量素子と第1のスイッチング素子とを直列に接続した少なくとも1つの容量素子-スイッチング素子直列回路を任意の順序で直列に接続した第1の直列回路、及び前記第1の直列回路の前記第1のスイッチング素子側の一端で直列に接続された第2の容量素子を備えた電源-容量素子-スイッチング素子直列回路と、
    前記第1の直流電源と前記第1の容量素子との間、又は前記第1の容量素子間を並列に接続するための複数の第2のスイッチング素子と、
    前記第2の容量素子と前記第1の直流電源との間、又は前記第2の容量素子と前記第1の容量素子との間を並列に接続するための複数の第3のスイッチング素子と、
    で構成した電源回路。
  7. 前記第1の直流電源に対して、前記第2の容量素子側に接続された前記容量素子-スイッチング素子直列回路の個数と、前記第1の直流電源に対して、前記第2の容量素子と反対側に接続された前記容量素子-スイッチング素子直列回路の個数に1を加えた数とが対応する順序で、前記電源直流回路が少なくとも1つの前記容量素子-スイッチング素子直列回路に直列に接続された請求項6記載の電源回路。
  8. 前記第2の容量素子に対して遠い方から順に前記第1のスイッチング素子がオンされて、直列接続された状態となる前記第1の直流電源、前記第1の容量素子、又は前記第2の容量素子の個数が1つずつ徐々に増加してから、前記第2の容量素子に対して近い方から順に前記第1のスイッチング素子がオフされて、直列接続された状態となる前記第1の直流電源、前記第1の容量素子、又は前記第2の容量素子の個数が1つずつ徐々に減少することを繰り返すように、前記第1のスイッチング素子、前記第2のスイッチング素子、及び前記第3のスイッチング素子を繰返しオンオフ制御する制御手段を更に備えた請求項6又は7記載の電源回路。
  9. ブリッジ型インバータ回路、及び前記ブリッジ型インバータ回路に接続された直並列切替電源を備えた電源回路であって、
    前記直並列切替電源を、
    第1の直流電源と第1のスイッチング素子とを直列に接続した少なくとも1つの電源−スイッチング素子直列回路、及び第1の容量素子と第1のスイッチング素子とを直列に接続した少なくとも1つの容量素子-スイッチング素子直列回路を任意の順序で直列に接続した第1の直列回路、及び前記第1の直列回路の前記第1のスイッチング素子側の一端で前記第1直列回路と直列に接続された第2の容量素子又は第2の直流電源を備えた電源-容量素子-スイッチング素子直列回路と、
    前記第1の直流電源と前記第1の容量素子との間、第1の直流電源間、又は前記第1の容量素子間を並列に接続するための複数の第2のスイッチング素子と、
    前記第2の容量素子又は前記第2の直流電源と前記第1の直流電源との間、或いは前記第2の容量素子又は前記第2の直流電源と前記第1の容量素子との間を並列に接続するための複数の第3のスイッチング素子と、
    で構成した電源回路。
  10. 直列接続された状態となる前記第1の直流電源、前記第1の容量素子、前記第2の直流電源、又は前記第2の容量素子の個数が1つずつ徐々に増加してから、直列接続された状態となる前記第1の直流電源、前記第1の容量素子、前記第2の直流電源、又は前記第2の容量素子の個数が1つずつ徐々に減少することを繰り返すように、前記第1のスイッチング素子、前記第2のスイッチング素子、及び前記第3のスイッチング素子を繰返しオンオフ制御する制御手段を更に備えた請求項9記載の電源回路。
  11. 負荷との間に接続されたフィルタを更に備えた請求項1〜請求項10のいずれか1項記載の電源回路。
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