JP2010212825A - 通信システム、sipサーバ、sip端末、及びセキュリティ通信方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】SIPサーバ11とSIP端末12とがIPネットワーク13経由で接続される通信システム1であって、SIPサーバからSIP端末へのSIPリクエスト送信時、SIPサーバが、SIP端末にTCPコネクションを行うSIPサーバ側コネクション管理部110と、SIP端末がSIPサーバとのTCPコネクションの確立を契機にSIPサーバへ動的にTLSセッションを確立するSIP端末側コネクション管理部120とを備え、SIPサーバ側コネクション管理部110は、TLSセッションが確立したことを検知してSIP端末にSIPリクエストを送信する。
【選択図】図4
Description
SIP端末102は、SIP端末102自身のIPアドレスや使用するポート番号をRFC3261で定義されるレジストラ(REGISTER)メッセージとしてSIPサーバ101に送信する。SIPサーバ101は、REGISTERメッセージを受信するとレジストラサーバとして振る舞い、REGISTERメッセージからSIP端末102のIPアドレスやポート番号を認識する。
SIPサーバ101は、INVITEメッセージを受信するとプロキシサーバとして振る舞い、INVITEメッセージに含まれるRequest−URIから、着信先のSIP端末102を決定し、INVITEメッセージを転送する。
すなわち、RFC3261では、TLSの暗号化スイートとして、公開鍵暗号方式の一つであるRSA(Rivest Shamir Adleman)方式を利用した暗号化スイートTLS-RSA-WITH-AES-128-CBC-SHAを最低限サポートすることになっている。
IETF draft−ietf−sip−sips−09に関しても、例えば、3.1項にSIPでTLSを利用するモデルが記述されている。draft−ietf−sip−sips−90の3.1.2項には、UA(=SIP端末102)がTLSサーバとなる場合、サーバ証明書をUAに配置することになり、非現実的である旨が記述されている。
なお、SIP端末102がTLSサーバとして振る舞わず、TLSクライアントとしてのみ振る舞う場合、SIPサーバ101からSIP端末102へのTLS接続要求を行えない。例えば、SIP端末102AがSIP端末102Bと通信を行う場合、発側となるSIP端末102AからSIPサーバ101へINVITEメッセージが送信され、SIPサーバ101が着側となるSIP端末102BへINVITEメッセージを転送させる。
以下、図8のRFC3261におけるSIPサーバ101のレジストレーション処理の流れについて簡単に説明する。
このTLSハンドシェイクは、処理(P81)で確立したTCPコネクション上で行う。TLSハンドシェイクが完了すると、処理(P83)に示されるように、SIP端末102は、RFC3261の10項に示すとおりSIPサーバ101へREGISTER信号を送信してレジストレーション処理を実行する。
一方、SIPサーバ101とSIP端末102との間でTLSセッションを保持せず、SIPリクエストを送信するときのみ動的にTLSセッションを確立させる場合、SIP端末102は、サーバ証明書を配置しないためTLSサーバにはなれず、SIPサーバ101からSIP端末102方向へのTLSセッション要求を送信できない問題がある。
図1は、本発明の実施の形態に係る通信システムのシステム構成の一例を示す図である。
図1に示されるように、本発明の実施の形態に係る通信システム1は、SIPサーバ11とSIP端末12A〜12NとがIPネッワーク13経由で接続される。
ここで、特徴的には、SIPサーバ11とSIP端末12A〜12Nとの間でTLSセッションを保持せず、SIPサーバ11がSIPリクエストを送信する場合にのみ動的にTLSセッションを確立させ、これにより、SIPサーバ11とSIP端末12A〜12Nとの間にTLS(証明書と秘密鍵の発行)の常駐を不要としたことにある。
なお、図1に示す本発明の実施の形態に係る通信システム1では、図7に示す従来の通信システム100との差異を明確にするため、SIPサーバ11とSIP端末12A〜12Nとの間にTLSが動的に保持される様子を動的TLS20として、また、従来の通信システム100では、SIPサーバ11とSIP端末12A〜12Nとの間にTLSが保持されている様子を常駐TLS30として、それぞれ模式的に示してある。
図2は、本発明の実施の形態に係る通信システム1の動作を示す動作シーケンス図であり、ここでは、SIPサーバ11とSIP端末12(12A〜12N)との間のRFC3261にしたがうレジストレーションの流れを示している。
TCP接続が完了すると、SIP端末12は、TLSセッションを確立するためにSIPサーバ11に対してTLSハンドシェイクを実行する(処理P22)。このTLSハンドシェイクは、処理P21で確立したTCPコネクション上で行う。TLSハンドシェイクが完了すると、SIP端末12は、RFC3261の10項に示すとおりSIPサーバ101へREGISTER信号を送信してレジストレーションを実行する(処理P23)。
SIPサーバは11、レジストレーションにおいて、200 OKを返却した直後、SIP端末情報管理部SIPサーバ11のTLSポート情報に、REGISTERメッセージのContactヘッダに設定されていた着信TLSポートのポート番号を登録する。レジストレーション完了後、SIPサーバ11とSIP端末12は、TLSセッションを切断し(P24)、さらにTCPコネクションも切断している(処理P25)。
SIPサーバ11はTCPコネクションが確立すると、SIP端末12からのTLS接続を待ち受け、SIPサーバ11からのTCPコネクションを検出したSIP端末12は、SIP端末12自身がTLSクライアントとして振る舞い、SIPサーバ11へTLS接続を行い、TLSセッションを確立する(P32)。SIPサーバはTLSセッション確立を検出すると、SIP端末に対してSIPリクエストを送信する(P33)。
このことにより、SIPサーバ11とSIP端末12との間にTLSセッションを常駐させることなく、SIPサーバ11からSIP端末12へのリクエスト送信を実現することができる。
図4は、本発明の実施の形態に係る通信システム1を構成するSIPサーバ11とSIP端末12の内部構成を示すブロック図である。
図4に示すSIPサーバ11は、RFC3261のSIPレジストラとSIPプロキシを兼ねるものとする。SIPサーバ1は、サーバ側コネクション管理部110と、呼処理部111と、SIP端末情報管理部112と、を含む。
SIP端末情報管理部110は、SIP端末12へアクセスするために必要な情報として、端末URI(SIP端末12のSIP−URI)、着信TLSポート番号、TLS接続状態、SIPダイアログ状態を管理する。
TLS接続状態は、SIPサーバ11−SIP端末12間でTLSセッションが確立されているか否かを示す状態であり、”接続中”もしくは”切断”状態がある。SIPダイアログ状態は、端末URIで識別されるSIP端末12と通信中のSIPダイアログが呼処理部111に存在するか否かを管理する。
サーバ側コネクション管理部110は、すべてのSIP端末12A〜12NとのTCPコネクション、TLSセッションの切断・接続を検出し、SIPメッセージをSIP端末12から受信すると、SIP端末情報管理部112の情報を更新するとともに、呼処理部111へSIPメッセージを転送し、SIPメッセージ送信要求を呼処理部111から受信すると、SIP端末情報管理部112の情報を更新するとともに、SIP端末12へメッセージを送信する機能を有する。
一方、SIP端末12は、端末側コネクション管理部120と、SIP処理部121と、自端末情報管理部122とを含む。
SIP処理部121は、RFC3261でのUAとしての機能を持ち、端末側コネクション管理部120を経由してSIPサーバ11とのSIPメッセージ送受信を行う。自端末情報管理部122は、TLS接続状態とSIPダイアログ状態とを保持する。TLSセッション状態は、SIPサーバ11と自SIP端末12のTLSセッションが確立されているか否かを示す状態であり、”接続中”もしくは”切断”状態がある。SIPダイアログ状態は、SIP処理部121にSIPサーバ11と通信中のダイアログが存在するか否かを示し、存在すれば”通信中”、存在しなければ”切断”となる。
図5、図6に示すフローチャートでは、SIPサーバ11−SIP端末12間でTLSセッションが複数生成されることはなく一個のみ生成されるものとする。なお、同一のSIP端末12−SIPサーバ11間で複数のSIPダイアログが生成されることがあるが、TLSセッションは共有する。
図5において、まず、SIPサーバ11のサーバ側コネクション管理部110は、イベント待ちの状態になっている(ステップS501)。サーバ側コネクション管理部110は、IPネットワーク13経由でSIPメッセージが到着し、呼処理部111からSIPメッセージ送信要求を受信し、SIP端末12とのTCPコネクション確立、又は切断、SIP端末12とのTLSセッション確立、又は切断、のいずれかのイベントを検出すると、呼処理部111からSIPメッセージの送信要求があるか否かを判定する(ステップS502)。
TLSセッションが確立すると、サーバ側コネクション管理部110は、SIP端末情報管理部112の情報のうち、TLSセッションが確立した対向SIP端末12を表す端末URIのTLS接続状態を”接続中”に更新し、SIP端末12と接続するTLSセッションへ、呼処理部から送信要求されたSIPメッセージを送信する(ステップS506)。
ここで、TLSセッションが確立されていなければ(ステップS507“No”)、サーバ側コネクション管理部110は、更に、SIP端末12からTCP接続要求が有るか否かを判定する(ステップS508)。TCPコネクションが確立していれば(ステップS508“Yes”)、サーバ側コネクション管理部110は、SIP端末12からのTLSセッション確立を待ち合わせる(ステップS509)。
TLSセッションにSIPメッセージが到着していれば(ステップS510“Yes”)、TLSセッションからSIPメッセージを受信して呼処理部111へ転送する(ステップS511)。呼処理部111へSIPメッセージを転送後、SIPメッセージを送信したSIP端末12とのダイアログが呼処理部111に存在しなければ、SIP端末情報管理部112の当該SIP端末12のSIPダイアログ状態を”切断”に設定し、SIPダイアログが呼処理部111に存在すれば、”通信中”に設定し、SIP端末12との不要なTLSセッション、TCPコネクションを切断する(ステップS512)。
ここで、サーバ側コネクション管理部110は、SIP端末12からTLSセッションを切断された、又は、IPネットワーク13の障害によりSIP端末12と通信できず、TCPコネクションのkeep aliveがタイムアウトしていた場合、SIPサーバ11で管理しているTLSセッション、TCPコネクションの情報を更新し、リソースを解放する(TLSセッション用に確保しているメモリの解放やTCPコネクションに使用するソケットの解放など)。さらに、切断されたTLSセッションに関連するSIP端末情報管理部112のTLS接続状態を”切断”に設定する。これらの処理を完了すると、終了要求の有無を判定し(ステップS514)、終了されなければ(ステップS514“Yes”)、ステップS501のイベント待ちの処理に戻る。
図6において、まず、SIP端末12の端末側コネクション管理部120は、イベント待ちの状態になっている(ステップS601)。端末側コネクション管理部120は、IPネットワーク13からのSIPメッセージ到着、SIP処理部121からのSIPメッセージ送信要求の受信、SIPサーバ11とのTCPコネクション確立、又は切断、SIP端末12とのTLSセッション確立、又は切断、のいずれか一つのイベントを検出すると、SIP処理部121からSIPメッセージの送信要求があるか否かを判定する(ステップS602)。
TLSセッション確立済みであれば(ステップS603“Yes”)、ステップS606のSIPメッセージ送信処理へ、TLSセッション確立済みでなければ(ステップS603“No”)、SIPサーバ11へTCP接続を要求する(ステップS604)。
ここで、TLSセッション確立済みならば(ステップS607“Yes”)、ステップS610の処理へ、TLSセッションが確立されてなければ(ステップS607“No”)、更に、SIPサーバ11からTCPコネクションが確立されたか否かを判定する(ステップS608)。
TLSセッションが確立すれば、自端末情報管理部122のTLS接続状態を、”接続中”に更新し、TLSセッションにSIPサーバ11からのSIPメッセージが到着しているか否かを判定する(ステップS610)。
SIP処理部121へSIPメッセージを転送後、端末側コネクション管理部120は、SIPダイアログ状態を確認する(ステップS612)。具体的に、端末側コネクション管理部120は、SIPダイアログがSIP処理部121に存在しなければ、SIP端末情報管理部122の当該SIP端末12のSIPダイアログ状態を”切断”に設定し、SIPダイアログが存在すれば、SIPダイアログ状態を“通信中”に設定する。そして、自端末情報管理部122のSIPダイアログ状態が”切断”であり、かつTLS接続状態が”接続中”となっていれば、SIPサーバ11とのTLSセッション、TCPコネクションを切断する。TLSセッション・TCPコネクションを切断した場合、自端末情報管理部122のTLS接続状態を”切断”に設定する。
また、SIPサーバ11は、RFC3261のSIPプロキシキとSIPレジストラの機能を有するものとして説明したが、SIPプロキシとSIPレジストラが物理的に別のサーバに機能分散される場合も同様に適用できる。この場合、SIP端末12の着信TLSポートをREGISTERのContactヘッダに設定してSIPレジストラに登録し、SIPプロキシからSIP端末12へのSIPメッセージ送信時、RFC3261のFigure2に示されるように、SIPプロキシがロケーションサーバを通して登録されたSIP端末12の着信TLSポートを取得し、着信TLSポートに対してSIPサーバ11からTCP接続を行う。このことにより、SIPプロキシとSIP端末12間の通信に本発明を適用することができる。
また、本発明の実施の形態に係る通信システム1によれば、同一のSIP端末12−SIPサーバ11間に生成されるダイアログは、同じTLSセッションを共有する構成になっているが、ダイアログ毎にTLSセッションを生成することも可能である。
11,101 SIPサーバ
12,102 SIP端末
13 IPネットワーク
20 動的TLS
30 常駐TLS
110 サーバ側コネクション管理部
111 呼処理部
112 SIP端末情報管理部
120 端末側コネクション管理部
121 SIP処理部
122 自端末情報管理部
Claims (9)
- SIPサーバとSIP端末とがIPネットワーク経由で接続される通信システムであって、
前記SIPサーバから前記SIP端末へのSIPリクエスト送信時、前記SIPサーバが、前記SIP端末にTCPコネクションを行うSIPサーバ側コネクション管理部と、
前記SIP端末が前記SIPサーバとのTCPコネクションの確立を契機に前記SIPサーバへ動的にTLSセッションを確立するSIP端末側コネクション管理部とを備え、
前記SIPサーバ側コネクション管理部は、
前記TLSセッションが確立したことを検知して前記SIP端末に前記SIPリクエストを送信することを特徴とする通信システム。 - 前記SIPサーバ側コネクション管理部は、
前記SIPサーバと前記SIP端末との間のSIPダイアログが1以上未処理の場合、前記SIPサーバと前記SIP端末との間のすべてのダイアログが終了した場合に、前記SIPサーバと前記SIP端末との間のTCPコネクションを切断し、
前記SIP端末側コネクション管理部は、
前記SIPサーバと前記SIP端末との間のSIPダイアログが1以上未処理の場合、前記SIPサーバと前記SIP端末との間のすべてのダイアログが終了した場合に、前記SIPサーバと前記SIP端末との間のTLSセッションを切断する、
ことを特徴とする請求項1に記載の通信システム。 - 前記SIP端末側コネクション管理部は、
前記TLSセッションを確立する際に生成されたTLSセッションが存在する場合、前記SIP端末から前記SIPサーバへのメッセージ送信に際し、前記存在するTLSセッションを再利用して同じTLSセッションの生成を禁止することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の通信システム。 - SIP端末とはIPネットワーク経由で接続されるSIPサーバであって、
前記SIP端末へのSIPリクエスト送信時、前記SIP端末にTCPコネクションを行うSIPサーバ側コネクション管理部を備え、
前記SIPサーバ側コネクション管理部は、
前記SIP端末とのTCPコネクションの確立を契機に前記SIP端末が動的にTLSセッションを確立したことを検知して前記SIP端末に前記SIPリクエストを送信することを特徴とするSIPサーバ。 - 前記SIPサーバ側コネクション管理部は、
前記SIP端末との間のSIPダイアログが1以上未処理の場合、前記SIP端末との間のすべてのダイアログが終了した場合に、前記SIP端末との間のTCPコネクションを切断することを特徴とする請求項4に記載のSIPサーバ。 - SIPサーバとIPネットワーク経由で接続されるSIP端末であって、
前記SIPサーバとの間のTCPコネクションの確立を契機に前記SIPサーバへ動的にTLSセッションを確立するSIP端末側コネクション管理部とを備え、
前記SIP端末側コネクション管理部は、
前記SIPサーバから前記SIP端末へのSIPリクエスト送信時、前記SIPサーバとのTCPコネクションの確立を契機に前記SIPサーバへ動的にTLSセッションを確立することを特徴とするSIP端末。 - 前記SIP端末側コネクション管理部は、
前記SIPサーバとの間のSIPダイアログが1以上未処理の場合、前記SIPサーバとの間のすべてのダイアログが終了した場合に、前記SIPサーバとの間のTLSセッションを切断することを特徴とする請求項6に記載のSIP端末。 - 前記SIP端末側コネクション管理部は、
前記TLSセッションを確立する際に生成されたTLSセッションが存在する場合、前記SIPサーバへのメッセージ送信に際し、前記存在するTLSセッションを再利用して同じTLSセッションの生成を禁止することを特徴とする請求項6又は請求項7に記載のSIP端末。 - SIPサーバとSIP端末とが、IPネットワーク経由で接続される通信システムにおけるセキュリティ通信方法であって、
前記SIPサーバから前記SIP端末へのSIPリクエスト送信時、前記SIPサーバが、前記SIP端末にTCPコネクションを行うステップと、
前記SIP端末が前記SIPサーバとのTCPコネクションの確立を契機に前記SIPサーバへ動的にTLSセッションを確立するステップと、
前記SIPサーバが、前記TLSセッションが確立したことを検知して前記SIP端末に前記SIPリクエストを送信するステップと、
を有することを特徴とするセキュリティ通信方法。
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