JP2010207757A - 炭化水素の部分酸化触媒、それを用いた水素含有ガスの製造方法及び装置 - Google Patents

炭化水素の部分酸化触媒、それを用いた水素含有ガスの製造方法及び装置 Download PDF

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Abstract

【課題】炭化水素の部分酸化反応による水素含有ガス製造に関して安価かつ炭素析出を招来しない触媒を提供する。
【解決手段】触媒として鉄の酸化物とクロムの酸化物を含み、好ましくはさらにマグネシウムの酸化物を含む。触媒成分を構成する格子酸素の少なくとも一部が部分酸化反応に供される。触媒自身は酸化することにより再生される。
【選択図】なし

Description

本発明は、炭化水素の部分酸化反応に係る触媒、例えばメタン、エタン、プロパンもしくはそれらのガスを主成分とする混合ガス、又は天然ガスから部分酸化反応により水素を含有する混合ガスを製造する触媒と、それを用いて水素を含有する混合ガスを製造する方法と装置に関するものである。
メタンガスや天然ガスを水素と一酸化炭素に転換する反応は、化学製品原料の合成ガスを得る方法として有用であるだけでなく、クリーンエネルギー源である水素の製造方法としても重要である。
一方、燃料電池は発電の際に水しか排出せず、振動や騒音がないことから、エネルギー問題、環境問題の改善に大きく貢献すると期待されているが、燃料である水素の供給に問題があった。特に、小規模ビルや家庭用、船舶用等の比較的小型で分散配置された燃料電池については、その場で燃料を供給できる小型の燃料供給装置が求められている。
天然ガス等の化石燃料からの水素製造は、従来から、主として水蒸気改質法によって大規模に行われているが、水蒸気改質自体が吸熱反応であるため大量のエネルギー投入を必要とし、さらに副生物である二酸化炭素を大量に大気に放出するなどの問題点があった。このような大規模な水素製造装置を分散配置された小型燃料電池に接続することは不可能であり、また大規模に製造された水素をボンベで供給するにしても、運搬費用が高価となり、小型燃料電池の普及を妨げている。
水蒸気改質法以外に炭化水素から合成ガスや水素を製造する方法として、部分酸化法がある。飽和炭化水素の部分酸化から水素を製造する反応は次式のようになる。
x2(x+1)+(x/2)O2→xCO+(x+1)H2
部分酸化反応は発熱反応であるため外部からの大量のエネルギー投入は必要ないが、反応温度が高温になりやすく、高温に耐えうる反応容器材料に制約があり装置寿命も短くなる。そのため、比較的低い温度で反応を進める触媒が求められている。
メタンと酸素から合成ガスや水素を製造するための部分酸化触媒としては、Ru又はRhをジルコニア又は安定化ジルコニアに担持させたもの(特許文献1参照。)や、Irを酸化チタンに担持させたもの(非特許文献1参照。)等が報告されているが、これらの触媒活性金属であるRu、Rh及びIrはいずれも高価な希少貴金属であり、実用的にはより安価な部分酸化触媒が求められていた。
また、触媒による炭化水素の部分酸化反応では、炭素析出が起こりやすい。これらの提案の部分酸化触媒はメタンと酸素を原料ガスとして連続的に供給しながら触媒の活性の続く限り反応を継続させるのが原則であるので、触媒表面に炭素が析出すれば触媒が不活性化され短寿命となる問題点があった。
触媒活性金属として貴金属より安価なCoをアルミナに担持したCo/Al23部分酸化触媒も提案されている(非特許文献2参照。)。しかし、アルミナを担体とするCo担持触媒では、燃料ガスの転化率や生成物の水素選択率について、実用に堪えうるものは未だ得られていない。
本発明の対象とする部分酸化反応ではないが、メタンのCO2改質反応に対してCeO2−Al23担体にNiを担持した触媒を使用した報告がある(非特許文献3参照。)。そこでは、Ni担持量を5重量%に固定した上でCeO2が1〜5重量%のときが最適であると結論しており、しかも、その触媒が部分酸化反応に対しても有効であるかどうかは不明であった。
また従来の部分酸化法においては、メタンとともに純酸素を供給する必要があった。このためには部分酸化反応装置に大規模な酸素製造装置からガスラインを接続するか、酸素ボンベを運搬して接続する必要があり、システムが大型化かつ高コスト化してしまうという問題点があった。
メタンの部分酸化反応に必要な酸素を、純酸素からではなく、触媒自身から供給する考え方もある。酸化物を触媒とし、その格子酸素を利用するものである。水素の貯蔵材料として大塚らによって研究された四酸化三鉄(Fe34)も、メタン分解による水素生成も行っていることから、このような触媒の例として考えることができる(非特許文献4、5参照。)。
また、触媒としてペロブスカイト酸化物を用い、触媒自身の酸素を使ってメタンを部分酸化し合成ガスを得るという研究結果が最近報告された(非特許文献6参照。)が、反応に900℃という高温を要するなど、実用的なシステムを設計するにはコスト面で問題となる課題が多い。
本発明者らは、上記のような問題点を改良した部分酸化触媒として、酸化第二鉄を触媒活性成分とする新規触媒を開発し公表した(非特許文献7)。その発明によれば、担体としてはイットリアを含むことが必要であり、また貴金属であるロジウムの添加により高性能な部分酸化触媒が得られた。ロジウム添加量はわずかであり、活性主成分は安価な鉄の酸化物であるから、その発明の触媒は決して高価なものではない。しかし、より安価かつ希少性のない原料から触媒を製造することができれば、工業的にさらに有用であることは当然である。
特開平5−221602号公報
K. Nakagawa, T. Suzuki, T. Kobayashi and M. Haruta, Chem. Lett., (1996) 1029 S. Teng, J. Lin and K.L. Tan, Catalysis Letter 59 (1999) 129-135 S. Wang and G. Q. Lu, Applied Catalysis B, 19, (1998) 267-277 竹中 壮、三津 愛子、山中 一郎、大塚 潔、触媒, 42 (2000) 351 竹中 壮、Van Tho Dinh Son、花泉 紀子、山中 一郎、大塚 潔、触媒, 46 (2004) 146 SHEN Shikong, LI Ranjia, ZHOU Jiping and YU Changchun, Chinese J. Chem. Eng., 11 (2003) 649-655 Osami Nakayama, Na-oki Ikenaga, Takanori Miyake, Eriko Yagasaki and Toshimitsu Suzuki, Europacat VIII, P.11-44 (26-31 Aug. 2007, Finland)
メタンガスなどの炭化水素を原料として触媒自身の酸素により部分酸化を行うことができ、かつ再生することのできる触媒を見つけることができれば、従来の水蒸気改質法に替わる省エネルギーかつコンパクトで迅速起動可能な水素や合成ガスの製造につながる。このような水素製造は、クリーンな分散型電源である小型燃料電池への水素供給に最適であり、社会へのエネルギーの安定供給及び環境の改善に資する。
本発明の第1の目的は、炭化水素の部分酸化反応による水素含有ガス製造に関して、部分酸化反応工程では酸素供給を必要とせず、安価で、炭素析出を抑えることができ、かつ再生可能な触媒を提供することである。
本発明の第2の目的は、その触媒を使用して水素含有ガスを製造する方法を提供することである。
本発明の第3の目的は、その触媒を使用して水素含有ガスを製造する装置を提供することである。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、鉄とクロムの酸化物を含有する触媒を使用すれば、触媒自身の格子酸素を用いてメタンなど炭化水素の部分酸化反応が進行し、生成物中の水素選択率が高くなること、またこの触媒は再生が容易であり、酸素、空気等で再生できることを確認し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の第1の形態は、鉄とクロムの酸化物からなる二元系触媒である。
この二元系触媒について詳しく検討していくと、炭素析出が多いことがわかった。しかし、この触媒は酸素、空気等で再生させる再生工程を伴なうので、生成した炭素はその再生工程中に二酸化炭素ガスとして除去される。そのため、この触媒においては、炭素析出は重大な欠点とはならない。それでも、再生工程までの使用時間を長くするためには、炭素析出は少ない方が好ましい。そのような観点から、炭素析出を抑える方策を検討した結果、第3の触媒成分としてマグネシウムを添加するのが有効であることを見出した。
そこで、本発明の第2の形態は、鉄とクロムにさらにマグネシウムを含む三元系の酸化物触媒である。そのような三元系触媒とすることにより、第1の形態の鉄とクロムの酸化物からなる二元系触媒よりも炭素析出を抑えることができる。
本発明の部分酸化触媒は、外部から酸素を供給する必要なしに、メタンなどの炭化水素の部分酸化反応に対して良好な活性を示すことを主眼として開発されたものであり、炭化水素を部分酸化して水素と一酸化炭素を含有する混合ガスを生成させるものであって、鉄とクロムの酸化物を含む触媒、又はさらにマグネシウムの酸化物を含有することを特徴とする。
メタンなどの炭化水素ガスと触媒自身を構成する酸化物の格子酸素が反応して、水素及び一酸化炭素を主成分とする合成ガスを生成する部分酸化反応を進行させることが可能であり、さらに反応で消費された格子酸素は、反応後の触媒を酸素、空気等で酸化することにより再生させることができるため、触媒の繰り返し使用が可能である。
鉄とクロムの酸化物、又は鉄とクロムとマグネシウムの酸化物以外に、本発明の触媒を形成するために、例えば比表面積を大きくすることなどを目的として、いわゆる担体となる成分を含有することは差し支えない。担体の成分としては、通常の触媒に用いられる種々の酸化物を用いることができる。
本発明の水素含有ガス製造方法は、炭化水素を含む原料ガスを加熱下で本発明の部分酸化触媒に接触させ、部分酸化触媒中の金属酸化物を構成する格子酸素により炭化水素を部分酸化して水素と一酸化炭素を含有する混合ガスを生成させる部分酸化工程と、部分酸化工程を経た部分酸化触媒を加熱下で酸素含有ガスと接触させて部分酸化触媒を再生する再生工程とを含んでいる。
再生工程で使用する酸素含有ガスは、純酸素ガスでもよいが、実施例に示されているように、酸素と不活性なガスとの混合ガスでもよく、水蒸気や空気でもよい。コストの面からは空気を使用するのが最も好ましいが、本触媒の利用箇所で酸素ガスが容易に調達できる場合には酸素ガスを使用すればよい。
純酸素ガスを使用しなくても、空気を使って炭化水素ガスから水素を含む混合ガスや、窒素を含まない合成ガスを製造できることは顕著な効果ということができる。すなわち、触媒自体の酸素を使用しない他の触媒で炭化水素を部分酸化して合成ガスを製造しようとすると反応ガスとして酸素含有ガスが必要となる。もし、純酸素ガスに代えて空気を反応ガスとして使用すると生成する合成ガス中に大量の窒素が混入してくる。しかし、本発明の触媒では純酸素ガスに代えて空気を使用するとしても、空気は触媒の再生工程で使用されるだけであり、部分酸化反応工程では酸素含有ガスは必要ではなく触媒中の酸素が使用されるので、生成する合成ガスに窒素が混入することはない。
本発明の水素含有ガス製造装置は、本発明の部分酸化触媒が保持された反応管と、その触媒を加熱する加熱炉と、メタンなどの炭化水素を含む原料ガスを反応管に送り触媒と接触させる原料ガス供給流路と、触媒再生に用いる酸素含有ガスを反応管に送り触媒と接触させる再生ガス供給流路とを備え、反応管中で触媒中の酸化物を構成する格子酸素により原料ガスの炭化水素を部分酸化して水素と一酸化炭素を含有する混合ガスを生成させる。
触媒反応管を2系列もてば、一方の部分酸化反応中に他方の触媒を再生することも可能であり、これにより連続的な水素含有ガス製造装置を実現できる。すなわち、その場合は、反応管と加熱炉の組が2組備えられ、原料ガス供給流路と再生ガス供給流路は切替え弁を介して両反応管に接続されており、加熱炉と切替え弁の制御により、一方の反応管での部分酸化反応中に他方の反応管での触媒を再生するようにするとともに、その操作を交互に切り替えることができるようになっている。
原料となる炭化水素としては、実施例ではメタンのみを取りあげているが、メタンに限るものではない。エタンやプロパンなどの飽和炭化水素であってもよい。しかし、メタンは天然ガスの主成分であるので、低コストな水素含有ガス製造という観点から、メタンないし天然ガスが最も好ましい。
本発明の部分酸化触媒は、部分酸化反応のための酸素供給ガスラインや酸素ボンベを接続する必要なしに、触媒自身のもつ酸素を利用して部分酸化法により水素と一酸化炭素を含む混合ガスを製造することができ、触媒は空気などにより再生することができる。得られた混合ガスから水素を分離したり、水素と一酸化炭素の混合ガスを合成ガスとして有機化合物合成の原料に供したりすることができる。
本発明の部分酸化触媒を用いた水素含有ガスの製造方法及び装置は、水素や合成ガスを製造するための原料となる水素含有混合ガスを製造するのに利用することができる。特に、そこで用いる本発明の触媒は、部分酸化反応においては触媒自身を構成する酸化物の格子酸素を利用し、反応後の触媒は空気中などでの酸化により再生するため、極めてコンパクトかつ安価な水素含有混合ガス製造装置を構築することができる。かかる水素含有混合ガス製造装置は、例えば分散型電源としての燃料電池への燃料供給装置として好適である。
触媒反応管を2系列組み込んで一方を反応に供している間に他方を再生するようにしたり、触媒反応管を移動床にして反応部と再生部の間で触媒を循環させるようにしたりすることにより、連続運転が可能となる。
また、例えば日中に水素含有混合ガスを使用し、夜間は休止するような利用法が望まれるシステムでは、触媒を1系列のみ持ち、運転中に部分酸化反応を行い、夜間休止中に触媒再生を行うというコンパクトな装置構成が可能である。
触媒を評価するための反応装置を示す概略構成図である。 実施例2の触媒の部分酸化反応前後と再生後のX線回折パターンを示す図である。 水素含有ガス製造装置の一実施例を示す概略構成図である。 水素含有ガス製造装置の他の実施例を示す概略構成図である。
本発明に記載の触媒組成は、他に一般的に触媒に求められる特性、例えば機械的強度の向上などを得るための成分を、本発明の触媒組成に混合して触媒調製することを排除するものではない。また、本発明に記載の触媒組成は、触媒の製造工程で不可避的に混入する微量不純物成分を排除するものでもない。
(1)本発明の触媒の調製
鉄及びクロムからなる二元系触媒を調製するときは、所定量の硝酸鉄[Fe(H2O)6](NO3)及び硝酸クロムCr(NO33・9H2Oの水溶液を混合し、一夜放置後に蒸発乾固により乾燥させた。その後、空気流通下で800℃まで昇温し、焼成して触媒とした。
鉄、マグネシウム及びクロムからなる三元系触媒を調製するときは、所定量の硝酸鉄[Fe(H2O)6](NO3)、硝酸マグネシウム(Mg(NO32・6H2O)及び硝酸クロムCr(NO33・9H2Oの水溶液を混合し、一夜放置後に蒸発乾固により乾燥させた。その後、空気流通下で800℃まで昇温し、焼成して触媒とした。
(2)評価のための実験装置
評価のための実験装置として、図1に示される反応装置を使用した。ただし、この反応装置はあくまで評価のための実験装置であり、実際にこの触媒を使用して水素含有ガスを製造する装置はこの反応装置に限定されるものではなく、各部の配置や規模は目的に応じて適宜変更することができる。
図1の反応装置において、反応管2は石英ガラス管であり、例えばその内径が10mm、長さが250mmであり、内部には部分酸化触媒層4が充填されている。触媒層4は両側から石英製グラスウールで挟み込まれて反応管2内に固定されている。反応管2を加熱するために電気炉6が設けられており、反応管2が電気炉6中に収納されるように電気炉6に対して反応管2が位置決めされている。触媒層4に対して石英ガラス製熱電対保護管(図示略)が設置され、その中に熱電対(図示略)が通されて触媒層4と接触している。触媒層4の温度はその熱電対により検出され、その検出された温度が設定温度になるように、温度コントローラ(図示略)により電気炉6への通電が制御される。
反応管2の一端には部分酸化反応のための原料ガスとしてメタンを供給する原料ガス供給流路8と、触媒再生時に酸素含有ガスとして酸素とアルゴンの混合ガス、水蒸気又は空気を供給する再生ガス供給流路10が、三方切替弁12により切り替えてガスを供給することができるように接続されている。いずれの流路8,10もそれぞれのガスを一定流量で供給するための質量流量制御器14,18を備えている。それぞれの質量流量制御器14,18の上流には開閉弁16,20が配置されている。
反応管2の他端は三方バルブ22を介してガスクロマトグラフ24及び質量分析計26に接続されている。質量分析計26として四重極質量分析計を用いているが他の形式の質量分析計でもよい。三方バルブ22の切替えにより、反応管2からの反応ガスをガスクロマトグラフ24又は質量分析計26に導いて適宜分析する。しかしながら、このような分析装置の配置は実験データ収集のための配置であり、実用化システムに不可欠なものではない。
なお、分析装置の使用条件の制約から、実験に用いるガスを希釈するときは、希釈ガスとしてアルゴンを用いた。これは、質量分析計で一酸化炭素を分析しようとすると、一酸化炭素と同じ質量数をもつ窒素は希釈ガスとしては使用できないからである。そして、アルゴンは不活性ガスであるため、触媒反応にはなんら影響しないことを確認済みである。
(3)本発明の部分酸化触媒を用いたメタンからの水素製造反応
製造した触媒は、メタンの部分酸化反応によって評価した。なお、分析装置の感度・分解能の制約から、メタンは不活性ガスであるアルゴンで希釈して導入したが、アルゴンは触媒活性の評価にはなんら影響するものではない。
(4)本発明の触媒の再生反応
メタンの部分酸化による水素製造反応をある時間実施した後の触媒は、アルゴンで希釈した酸素ガス、又は空気により酸化し、再びメタンの部分酸化反応に供し、その性能によって完全に再生されたことを評価した。また、後で説明する図2に示すように、触媒のX線回折の結果によっても本発明の触媒は酸化によって再生することが確認された。
実際の部分酸化実験は、調製した触媒の0.5gを反応管に充填し、アルゴン:メタン=4:1の混合ガスを流量25ml/分、流速SV=3,000ml/g−cat・h(SVは空間速度)で流す環境下で、触媒温度を毎分10℃の速度で750〜800℃まで昇温した後、その温度に所定時間保持して行った。部分酸化と触媒再生を交互に繰り返して実験を行う場合には、上記の部分酸化反応を所定時間実施した後、同温度においてガスをアルゴン:酸素=4:1の混合ガスに切り替えて、25ml/分、空間速度SV=3,000ml/g−cat・hで部分酸化と同じ時間だけ反応させ、触媒を再生した。
以上の反応条件はあくまで評価のための実験条件であり、実際に工業的に製造する際には目的に合せて適宜変更する。
以下、本発明を実施例によりさらに詳述する。なお、以下の触媒の表記中のFe(16)のような括弧内の数字は、触媒中のCr231gあたりを基準として含有された金属元素の量をミリモル(mmol)単位で表したものである。
鉄とクロムの酸化物からなる二元系触媒として、Fe(16)−Cr23触媒(Cr231gあたり16mmolのFe含有されたもの)からFe(32)−Cr23触媒(Cr231gあたり32mmolのFe含有されたもの)の範囲でFeの含有量を変化させた触媒を調製した。これらの触媒は、FeとCrの硝酸塩を総て溶解させた水溶液から上述の方法により焼成温度800℃で調製した。
これらの触媒を用いてメタンの部分酸化反応一触媒再生を実施した。反応及び再生時間は10分ずつ、反応温度は800℃である。結果を表1と表2に示す。表1に示す触媒は部分酸化反応一触媒再生を3回ずつ繰り返した。表2はFeのみの触媒と、Feと組み合わせる金属をCr以外の金属とした場合との比較をするためのものである。
Figure 2010207757
Figure 2010207757
Fe(16)−Cr23触媒からFe(32)−Cr23触媒は、メタンの転化率としてほぼ50%以上、格子酸素の転化率30%前後が得られた。またCO選択率はあまり高くはなく炭素析出量が多いが、H2選択率が高い。CO2選択率が低いことから、合成ガス(H2+CO)を生成する部分酸化反応が進行していることがわかる。析出した炭素は再生工程で除去される。
表2の結果から、Feのみの触媒はCO2選択率が高く、完全酸化が主反応になっていることが窺われる。Feと他の金属との二元触媒では、Crに代えてNi又はCoを使用した触媒も完全酸化が主反応となっている。また、FeとAlとの二元触媒は部分酸化も起こっているが、メタンの転化率が低いことから触媒活性が低いことがわかる。
このように、部分酸化触媒としてのFeを含む二元触媒では、FeとCrの組合せが最も好ましいものであり、その組成としてCr231gあたりのFeの含有量が少なくとも16〜32mmolの範囲では良好な結果を示している。
実施例1の触媒を用いて、800℃での部分酸化反応と800℃での再生反応を3回繰り返す実験を行った。表1に示す結果のように、3回の反応−再生を繰り返しても安定して反応が進行することが確認できた。
焼成温度800℃で調製したFe(16)−Mg(3)−Cr23触媒(Cr231gあたり16mmolのFeと3mmolのMgOが含有されるよう、Fe、Mg、Crの硝酸塩を総て溶解させた水溶液から調製した触媒)を用い、メタンの部分酸化反応一触媒再生を実施した。反応及び再生時間は10分ずつ、反応温度は800℃である。結果を表3、表4に示す。
Figure 2010207757
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メタンの転化率として52.9%、格子酸素の転化率46.8%が得られた。またCO選択率が高い一方、CO2選択率が低いことから、合成ガス(H2+CO)を生成する部分酸化反応が進行していることがわかる。
実施例2の触媒を用いて、800℃での部分酸化反応と800℃での再生反応を3回繰り返す実験を行った。表4に示す結果のように、3回の反応一再生を繰り返しても安定して反応が進行することが確認できた。
焼成温度800℃で調製したFe(12)−Mg(3)−Cr23触媒(Cr231gあたり12mmolのFeと3mmolのMgOが含有されるよう、Fe、Mg、Crの硝酸塩を総て溶解させた水溶液から調製した触媒)についても、800℃での部分酸化反応と800℃での再生反応を3回繰り返す実験を行った。この実験の結果も表4に示す。
3回の繰り返し実験を通してメタン転化率は70%以上、水素選択率とCO選択率はとも安定して高い値で推移しており、活性・寿命ともに優れた触媒であることを示した。ただし、実施例2に比べると、やや炭素析出が多い。
焼成温度800℃で調製したFe(8)−Mg(3)−Cr23触媒(Cr231gあたり8mmolのFeと3mmolのMgOが含有されるよう、Fe、Mg、Crの硝酸塩を総て溶解させた水溶液から調製した触媒)についても、800℃での部分酸化反応と800℃での再生反応を3回繰り返す実験を行った。この実験の結果も表4に示す。3回の繰り返し実験を通してメタン転化率と格子酸素転化率はともに高く、水素選択率・CO選択率とも安定して高い値で推移しているが、実施例2、3と比べて炭素析出が多い結果となった。
焼成温度800℃で調製したFe(32)−Mg(3)−Cr23触媒(Cr231gあたり32mmolのFeと3mmolのMgOが含有されるよう、Fe、Mg、Crの硝酸塩を総て溶解させた水溶液から調製した触媒)についても、800℃での部分酸化反応と800℃での再生反応を3回繰り返す実験を行った。この実験の結果も表4に示す。実施例2、3と比べて炭素析出は微少に抑えられるが、メタン転化率と格子酸素転化率が低下し、水素発生も低下し、CO2発生が増加している。
Fe(48)−Mg(3)−Cr23触媒(Cr231gあたり48mmolのFeと3mmolのMgOが含有されるよう、Fe、Mg、Crの硝酸塩を総て溶解させた水溶液から調製した触媒)についても、800℃での部分酸化反応と800℃での再生反応を3回繰り返す実験を行った。この実験の結果も表4に示す。実施例2、3と比べて炭素析出は微少に抑えられるが、メタン転化率と格子酸素転化率が低下し、水素発生も低下し、CO2発生が増加している。
実施例7から9の触媒は実施例3の触媒に対して、Mg含有量を変化させて新しい触媒を調製した。
実施例7はMg含有量を実施例3の3mmolから4mmolに増加させたものである。焼成温度800℃で調製したFe(12)−Mg(4)−Cr23触媒(Cr231gあたり12mmolのFeと4mmolのMgOが含有されるよう、Fe、Mg、Crの硝酸塩を総て溶解させた水溶液から調製した触媒)についても、800℃での部分酸化反応と800℃での再生反応を3回繰り返す実験を行った。結果を表5に示す。同じ鉄含有量である実施例3に比べて、メタン転化率と格子酸素転化率は同程度のであり、炭素析出量は少なく、水素及びCO選択率は高くなっている。
Figure 2010207757
実施例8はMg含有量を実施例3の3mmolから5mmolに増加させたものである。焼成温度800℃で調製したFe(12)−Mg(5)−Cr23触媒(Cr231gあたり12mmolのFeと5mmolのMgOが含有されるよう、Fe、Mg、Crの硝酸塩を総て溶解させた水溶液から調製した触媒)についても、800℃での部分酸化反応と800℃での再生反応を3回繰り返す実験を行った。結果を表5に示す。実施例7と同様の傾向で、良好な結果を示している。
実施例9はMg含有量を実施例3の3mmolから6mmolに増加させたものである。焼成温度800℃で調製したFe(12)−Mg(6)−Cr23触媒(Cr231gあたり12mmolのFeと6mmolのMgOが含有されるよう、Fe、Mg、Crの硝酸塩を総て溶解させた水溶液から調製した触媒)についても、800℃での部分酸化反応と800℃での再生反応を3回繰り返す実験を行った。結果を表5に示す。炭素析出の抑制、水素選択率及びCO選択率に関しては良好だが、メタン転化率は実施例3、7、8に比べてやや劣る。
実施例3、7、8、9については750℃での部分酸化反応−再生反応の3回繰り返し実験も行なった。結果を表6に示す。
Figure 2010207757
実施例3、7、8、9のいずれの触媒を用いた場合でも炭素析出量が減少しており、本発明の触媒は800℃よりも750℃での反応に適していることが明らかになった。反応温度の低下は、システム運転の燃料費の削減をもたらすので好ましい。750℃での反応に比べて800℃での反応で炭素析出量が多くなったのは、副反応としてメタンの分解反応が起こったためであると考えられる。
実施例7のFe(12)−Mg(4)−Cr23触媒を用いて750℃で部分酸化反応と再生反応を20回繰り返し行った結果を表7に示す。20回の繰り返し実験でも部分酸化反応活性は安定に出現しており、本発明の触媒が長寿命であることが確認された。
Figure 2010207757
比較例1
Mgの代わりにCaを3mmol含有させたほかは実施例2と同様の触媒、すなわちFe(16)−Ca(3)−Cr23触媒(Cr231gあたり16mmolのFeと3mmolのCaOが含有されるよう、Fe、Ca、Crの硝酸塩を総て溶解させた水溶液から調製した触媒)について、800℃でのメタンの部分酸化反応一触媒再生実験を実施した。反応及び再生時間は10分ずつとした。結果を表3に示す。実施例2と比べ、メタン転化率と格子酸素転化率が低く、またCO2発生が多く、実用には適さない。
比較例2
Mgの代わりにSrを3mmol含有させたほかは実施例2と同様の触媒、すなわちFe(16)−Sr(3)−Cr23触媒(Cr231gあたり16mmolのFeと3mmolのSrOが含有されるよう、Fe、Sr、Crの硝酸塩を総て溶解させた水溶液から調製した触媒)について、800℃でのメタンの部分酸化反応一触媒再生実験を実施した。反応及び再生時間は10分ずつとした。結果を表3に示す。実施例2と比べ、メタン転化率と格子酸素転化率が低く、またCO2発生がやや多く、実用には適さない。
(X線回折による触媒再生の確認)
本発明の触媒成分のうち、部分酸化反応に関与する格子酸素の由来をX線回折測定により確かめた。そのX線回折測定の結果を図2に示す。触媒としては実施例3の触媒を用いた。
c)は部分酸化反応前の触媒のX線回折パターンであり、図中●の記号で示されているMgとCrの複合酸化物MgCr24のピークと星印で示されるCrとFeの複合酸化物Crl.3Fe0.74のピークが認められた。d)はメタンとの反応後の触媒のX線回折パターンであり、CrとFeの複合酸化物が酸化されたFeCr24と金属Feのピークが出現し、CrとFeの複合酸化物中の鉄原子付近の酸素が反応に寄与していることが示唆された。
1回の再酸化後と反応−再酸化を3回繰り返した後で同等のスペクトルが得られており、本発明の触媒が安定に再生することが確認された。
(水素含有ガス製造装置の実施例1)
図3に部分酸化触媒が移動できないように固定された固定床反応管を用いた水素含有ガス製造装置の実施例を概略的に示す。
第1の反応管2aに加熱炉6aが配置され、第2の反応管2bに加熱炉6bが配置されている。反応管2a,2bや加熱炉6a,6bは基本的には図1の評価用の装置のものと同じである。反応管2a,2b内には本発明の部分酸化触媒層が充填されている。
一方の反応管2aの一端には原料ガスとしてメタンその他の炭化水素を供給する原料ガス供給流路8と、触媒再生時に酸素含有ガスとして空気を供給する再生ガス供給流路10が、三方切替弁12aにより切り替えてガスを供給することができるように接続されている。他方の反応管2bの一端にはその原料ガス供給流路8と再生ガス供給流路10が三方切替弁12bにより切り替えてガスを供給することができるように接続されている。原料ガス供給流路8と再生ガス供給流路10にはそれぞれ図1に示されているように開閉弁と質量流量制御器が設けられている。
三方切替弁12aと12bはコントローラ30により同時に切り換えられ、反応管2aに原料ガスが供給されるときは反応管2bには再生ガスが供給され、逆に反応管2bに原料ガスが供給されるときは反応管2aには再生ガスが供給されるように制御される。
加熱炉6a,6bの温度もコントローラ30により制御され、それぞれの反応管2a,2bでの部分酸化反応又は触媒再生用の設定温度になるように調節される。部分酸化反応と触媒再生で反応管2a,2bの設定温度を変えないときは、コントローラ30により反応管2a,2bの温度が一定になるように制御される。
このようにして、加熱炉6a,6bと切替え弁12a,12bの制御により、一方の反応管での部分酸化反応中に他方の反応管での触媒を再生するようにするとともに、その操作を交互に切り替えることができる。
(水素含有ガス製造装置の実施例2)
図4に部分酸化触媒が移動可能な状態で保持された移動床反応管を用いた水素含有ガス製造装置の実施例を概略的に示す。
反応管は部分酸化反応を行わせる反応部20と、反応部20とは異なる場所で触媒再生を行わせる再生部22とを備えている。反応部20と再生部22はそれぞれ加熱炉を備えてそれぞれの設定温度になるように調節されている。反応部20と再生部22の設定温度は同じであってもよく、異なっていてもよい。
反応部20の上部に再生部22が配置されている。再生部22の下部には触媒再生のための酸素含有ガスとして空気を供給する再生ガス供給流路24が接続され、上部にはガス排出口26が設けられている。再生部22は再生された触媒を貯留することができるとともに、底部に開口をもち、再生された触媒をその開口から反応部20へ単位時間あたり一定量ずつ落下させる。
反応部20の上部には原料ガスとしてメタンその他の炭化水素を供給する原料ガス供給流路28が接続され、反応部20内で流動状態にある触媒と接触して部分酸化反応が行われる。反応部20の底部には開口が設けられ、反応部20の下部には触媒受け部32が設けられ、反応部20の底部の開口から落下した使用済みの触媒が触媒受け部32で受け止められる。
触媒受け部32で受け止められた触媒を再生部22に搬送するために、搬送路34が設けられている。搬送路34は触媒を流路内のベルト又はスクリューにより押し上げて搬送するリフターになっている。
反応部20で部分酸化反応をした反応ガスは、搬送路34の流路を通って再生部22に送られ、再生部22のガス排出口26から使用済みの再生ガスとともに取り出される。
この水素含有ガス製造装置では、部分酸化反応と触媒再生が異なる場所で並行して実行され、触媒は反応部20と再生部22の間を循環するので、連続的に稼動させることができる。
2,2a,2b 反応管
4 部分酸化触媒層
6,6a,6b 電気炉
8 原料ガス供給流路
10 再生ガス供給流路
12,12a,12b 三方切替弁
20 反応部
22 再生部
30 コントローラ
32 触媒受け部
34 搬送路

Claims (7)

  1. 炭化水素を部分酸化して水素と一酸化炭素を含有する混合ガスを生成させる部分酸化触媒において、
    鉄の酸化物とクロムの酸化物を含み、触媒を構成する格子酸素の少なくとも一部が前記部分酸化反応に供されるとともに、触媒自身を酸化することにより再生されるものであることを特徴とする部分酸化触媒。
  2. さらにマグネシウムの酸化物を含む請求項1の部分酸化触媒。
  3. 炭化水素を含む原料ガスを加熱下で請求項1又は2に記載の部分酸化触媒に接触させ、酸化剤としての酸素含有ガスを供給することなく、前記部分酸化触媒中の金属酸化物を構成する格子酸素により前記炭化水素を部分酸化して水素と一酸化炭素を含有する混合ガスを生成させる部分酸化工程と、
    前記部分酸化工程を経た前記部分酸化触媒を加熱下で酸素含有ガスと接触させて前記部分酸化触媒を再生する再生工程と、
    を含む水素含有ガス製造方法。
  4. 前記酸素含有ガスとして空気を使用する請求項3に記載の水素含有ガス製造方法。
  5. 内部に請求項1又は2に記載の部分酸化触媒が保持された反応管と、
    前記触媒を加熱する加熱炉と、
    炭化水素を含む原料ガスを前記反応管に送り前記触媒と接触させる原料ガス供給流路と、
    触媒再生に用いる酸素含有ガスを前記反応管に送り前記部分酸化触媒と接触させる再生ガス供給流路と、を備え、
    前記反応管中で、酸化剤としての酸素含有ガスの存在しない状態下で前記部分酸化触媒中の金属酸化物を構成する格子酸素により前記原料ガス中の炭化水素を部分酸化して水素と一酸化炭素を含有する混合ガスを生成させ、前記原料ガスが存在しない状態下で前記再生ガス供給流路からの酸素含有ガスにより前記部分酸化触媒を再生する水素含有ガス製造装置。
  6. 前記反応管は前記部分酸化触媒が移動できないように固定された固定床反応管であり、 前記反応管と加熱炉の組が2組備えられ、
    前記原料ガス供給流路と再生ガス供給流路は切替え弁を介して両反応管に接続されており、
    前記加熱炉と切替え弁の制御により、一方の反応管での部分酸化反応中に他方の反応管での触媒を再生するようにするとともに、その操作を交互に切り替えることができるようになっている請求項5に記載の水素含有ガス製造装置。
  7. 前記反応管は前記触媒が移動可能な状態で保持された移動床反応管であり、かつ前記反応管は部分酸化反応を行わせる反応部と、反応部とは異なる場所で触媒再生を行わせる再生部とを備えており、
    前記反応部と再生部の間で前記触媒を搬送する搬送路が設けられており、
    原料ガス供給流路は前記反応部に接続され、再生ガス供給流路は前記再生部に接続されている請求項5に記載の水素含有ガス製造装置。
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