JP2010207451A - カプセル内視鏡およびカプセル内視鏡システム - Google Patents

カプセル内視鏡およびカプセル内視鏡システム Download PDF

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Abstract

【課題】 カプセル内視鏡の小型化を維持しつつ、高解像度の画像を取得することが可能なカプセル内視鏡を提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明により、光源と、光源から入射される光を射出して、観察対象上を走査する走査手段と、走査手段によって走査される観察対象の反射光を受光する受光手段と、受光手段によって受光した反射光を、波長ごとに分離して所定の光検出手段に導く導波路部とを備えるカプセル内視鏡が提供される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、カプセル型の内視鏡および、カプセル型の内視鏡を用いたカプセル内視鏡システムに関する。
近年、電子内視鏡の挿入部を咽喉部に差し込まれることに因る被検者の苦痛を無くすために、被検者が嚥下することにより被検者の体腔内(消化管内)に導入されるカプセル内視鏡と、被検者の体外に配置される体外ユニットとからなるカプセル内視鏡システムが開発されている。
このようなカプセル内視鏡システムで用いられるカプセル内視鏡の一例が、例えば特許文献1に記載されている。特許文献1のカプセル内視鏡は、カプセル型の容器内に、体腔内を撮像するための撮像素子であるCMOS、光源、およびそれらの電源となる電池を備えている。そして、カプセル内視鏡が被検者によって嚥下され、体腔内に導入された状態において撮影が開始されると、電池からの駆動電流を受けて、光源から照明光が体腔壁に照射される。そして、体腔壁によって反射された光が、光学系を介してCMOSによって受光され、画像データが生成される。生成された画像データは、無線通信によって体外のレシーバへ送信される。そして、レシーバによって受信した画像データに基づいて生成された映像が、モニタ等に表示される。
特表2004−536644号公報
ここで、被検者の体腔内の状態を詳しく観察するためには、より解像度の高い画像を取得することが望まれる。しかしながら、カプセル内視鏡は被検者により嚥下されて体腔内に導入されるものであるため、被検者の負担を軽減するためには、カプセル内視鏡はできるだけ小型である必要がある。そのため、従来のカプセル内視鏡では、使用可能なCMOSやCCDなどの撮像素子のサイズに制限があり、高解像度の画像を取得することが困難であった。
そこで、本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、カプセル内視鏡の小型化を維持しつつ、高解像度の画像を取得することが可能なカプセル内視鏡を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明により、光源と、光源から入射される光を射出して、観察対象上を走査する走査手段と、走査手段によって走査される観察対象の反射光を受光する受光手段と、受光手段によって受光した反射光を、波長ごとに分離して所定の光検出手段に導く導波路部と、を備えることを特徴とするカプセル内視鏡が提供される。
このように構成することによって、走査手段によって観察対象を走査し、受光手段によって画素ごとのデータを取得することができる。また、走査手段における走査パターンを適宜設定することにより、十分な画素数のデータを取得することも可能である。これにより、従来のようにCCDやCMOSなどの撮像素子を用いる場合に比べ、より解像度の高い体腔内画像を取得することができる。
また、上記受光手段は、複数の受光ファイバからなり、上記導波路部は、複数の受光ファイバを結合して形成される複数のファイバカプラからなる構成としても良い。このように構成することにより、反射光を分光するための部品やスペースが不要となり、カプセル内視鏡の小型化を維持することができる。
また、複数の受光ファイバは、少なくとも2箇所のファイバカプラを形成するように結合される構成としても良い。このように構成することにより、各受光ファイバによってRGBの3波長の反射光を受光した場合に、当該反射光を波長ごとに分離することが可能となる。
また、上記走査手段は、入射端が光源に光学的に接続されたシングルモードファイバからなる導光手段と、導光手段の射出端近傍を振動させる振動手段と、から構成されても良い。このように構成することにより、細径のファイバを走査して画像を取得することが可能となり、カプセル内視鏡の小型化を維持することができる。
また、光源は、単一波長光を発振する半導体レーザであり、シングルモードファイバは、光源により発振される単一波長光から、複数の異なる波長に対応する光を励起するものであっても良い。また、シングルモードファイバは、ピグテイル化されて光源と結合される構成としても良い。このように構成することにより、カラー画像を取得するために複数の波長それぞれに対応した光源を設ける必要がなく、カプセル内視鏡の小型化を維持することができる。
また、所定の光検出手段は、導波手段によって分離された反射光を波長ごとに検出し、電気信号へと変換するものであっても良い。このように構成することにより、カプセル内視鏡内にて、受光した反射光から電気信号を生成することが可能となる。
また、上記カプセル内視鏡は、無線通信によって光源および走査手段を駆動するための駆動制御信号を受信する受信部と、無線通信によって所定の光検出手段によって変換された電気信号を送信する送信部とを更に備える構成としても良い。このように構成することにより、外部からのカプセル内視鏡の駆動制御、および外部装置でのカプセル内視鏡により取得した画像の処理を行うことが可能となる。
さらに、本発明により、上記いずれかの構成を備えたカプセル内視鏡と、光源および走査手段を駆動するための駆動制御信号を供給するタイミングコントローラと、所定の光検出手段によって検出された信号に所定の画像処理を行って画像を生成する信号処理部と、信号処理部によって生成された画像を表示するモニタと、からなることを特徴とするカプセル内視鏡システムが提供される。
したがって、本発明によれば、カプセル内視鏡の小型化を維持しつつ、高解像度の画像を取得可能なカプセル内視鏡を提供することができる。
本発明の実施形態におけるカプセル内視鏡システムの概略構成図である。 図1のカプセル内視鏡システムにおける各部の構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態におけるカプセル内視鏡による走査パターンを示す図である。 本発明の実施形態における受光ファイバの配置を示す模式図である。 本発明の実施形態における導波路部の構成を示す模式図である。 本発明の実施形態におけるファイバカプラ部を示す模式図である。 本発明の実施形態におけるプロセッサの信号処理回路によるアドレスの変換処理の具体例を説明するための図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明が適用されるカプセル内視鏡システム1の概略構成を示す図である。また、図2は、カプセル内視鏡システム1における各部の構成を示すブロック図である。ここで、モニタ40は周知の構成を有した受像装置であるため、図2においてモニタ40の詳細な構成は図示省略している。図1および図2に示されるように、カプセル内視鏡システム1は、被検者の体内に導入されるカプセル内視鏡10、体外に配置され、カプセル内視鏡10と無線による通信を行う通信ユニット20、通信ユニット20と通信可能に接続されるプロセッサ30、およびプロセッサ30に接続されるモニタ40から構成される。
図1に示されるように、カプセル内視鏡10は、両端面が半球状で中央部が円筒状の形状を有する外装に収納された小型の医療用内視鏡である。カプセル内視鏡10は、その移動を制御するためのケーブル等は備えておらず、被検者によって嚥下された後は、撮影を行いながら体内を流動し排出される。本実施形態においては、カプセル内視鏡10は、従来のようにCCDなどの撮像素子を備えておらず、後述するように、1本のシングルモードファイバを共振させて観察対象を走査し、得られた反射光に基づいて画像を取得する構成を備えている。
詳しくは、カプセル内視鏡10は、照明光によって観察対象を走査するための走査部、走査部を駆動するための駆動部、および走査部によって走査される観察対象の反射光を受光し、該反射光に対応する画像信号を生成する受光部から構成される。
カプセル内視鏡10の走査部は、光源101、アクチュエータ102、シングルモードファイバ103(以下、「SMF103」という)、レンズユニット104、支持体105、および筒体106から構成される。光源101は、青色のレーザ光を発振するための小型の青色半導体レーザであり、図示しない結合レンズを介してSMF103に結合される。
SMF103は、光源101からの光を伝搬し、観察対象上に射出するための導光ファイバであり、小型化のためにピグテイル化されて光源101に結合される。また、SMF103は、光源101から入射する青色レーザ光から、緑色および赤色の波長に対応する光をそれぞれ励起することが可能なファイバレーザである。具体的には、SMF103のコア部分には増幅媒体がドープされており、励起光の波長を増幅させることによって、緑色および赤色の各波長に対応する光を励起する。これにより、SMF103の射出端からは、観察対象に向けてRGBの各波長に対応する光(白色光)が射出される。このように、白色ファイバレーザを用いて観察対象を走査することにより、体腔内のカラー画像を得ることができる。
アクチュエータ102は、円筒型の圧電素子であり、SMF103と光源101との結合部周辺を囲むように配置され、SMF103と接着材などで固定される。アクチュエータ102は、図示しない複数の電極を有しており、後述するアクチュエータ駆動回路116におけるX軸ドライバ116XおよびY軸ドライバ116Yから、各電極に接続された電線を通じて所定の駆動電圧が供給されることにより、所定の振動を開始する。また、アクチュエータ102は、支持体105に設けられた貫通孔に通されて支持される。これにより、SMF103の先端部が、支持体105に片持ち梁の状態で支持される。
レンズユニット104は、複数のレンズから構成され、SMF103の射出端から射出される走査光を観察対象上に集光するための光学系である。また、筒体106は、ステンレスなどの金属で形成される円筒上の部品であり、レンズユニット104、および支持体105の固定のほか、走査部の各部品をカプセル内視鏡10の中心軸周辺に支持するための部材である。具体的には、図1に示されるように、アクチュエータ102が駆動されていない状態において、SMF103の中心軸が、カプセル内視鏡10の中心軸と略一致するように、支持体105および筒体106によって、走査部の各部品が配置される。また、筒体106の内径は、後述するようにSMF103が共振した場合に、SMF103の射出端の動きを妨げないよう十分な大きさとなっている。
また、上記走査部を駆動するための駆動部は、受信部112、光源制御回路114、アクチュエータ制御回路116、およびバッテリ118から構成される。受信部112は、図示しないアンテナを備えており、体外に配置された通信ユニット20から無線通信によって送信される各種駆動制御信号を受信し、復調する。光源制御回路114は、図2に示されるように光源101を駆動するためのドライバ114aを備え、受信部112にて受信した駆動制御信号に従って、光源101へ所定の駆動電圧の供給を行う。また、アクチュエータ制御回路116は、図2に示されるようにX軸ドライバ116XおよびY軸ドライバ116Yを備え、受信部112にて受信した駆動制御信号に従って、アクチュエータ102へ所定の駆動電圧の供給を行う。また、バッテリ118は、カプセル内視鏡10の各部に電力を供給する電力源である。
また、受光部は、複数の受光ファイバ120、導波路部122、検出器124R、124Gおよび124B、A/Dコンバータ126R、126Gおよび126B、ならびに送信部128から構成される。受光ファイバ120は、SMF103から射出され、観察対象によって反射された反射光を受光するためのシングルモードファイバである。受光ファイバ20は、筒体106の外周に円環状に配置される。導波路部122は、受光ファイバ120にて受光した反射光をRGBの各波長に対応する光に分離して検出器へと導くためのものである。検出器124R、124Gおよび124Bは、導波路部122によって波長ごとに分離された反射光を検出し、光電変換を行ない、電気信号を生成する。また、A/Dコンバータ126R、126Gおよび126Bは、検出器124R、124Gおよび124Bによって生成された電気信号をA/D変換する。送信部128は、図示しないアンテナを備え、A/Dコンバータ126R、126Gおよび126BによってA/D変換された信号を変調し、無線通信によって通信ユニット20へと送信する。
次に、通信ユニット20は、カプセル内視鏡10およびプロセッサ30と無線通信可能に接続されており、プロセッサ30およびカプセル内視鏡10の間の信号のやり取りを随時中継するための中継部である。通信ユニット20は、複数のアンテナ21、カプセル内視鏡10へプロセッサ30からの駆動制御信号を送信するための送信部210、およびカプセル内視鏡10からの画素データを受信する受信部220から構成される。複数のアンテナ21は、カプセル内視鏡10が被検者の体内のどこにある場合でもカプセル内視鏡10と通信可能なように、被検者の身体表面に分散して取り付けられる。また、通信ユニット20は、被検者が装着するベルトなどに取り付けられ、撮影中は、常時アンテナ21を介して信号を受信できるように被検者によって携帯される。また、通信ニット20は、ケーブル等によってプロセッサ30と通信可能に接続される構成としてもよい。
次に、プロセッサ30は、カプセル内視鏡10を駆動するための駆動制御信号の供給や、カプセル内視鏡10によって生成された画素データに基づいて、診断に適した診断用画像を生成するための処理装置である。図2に示されるように、プロセッサ30は、タイミングコントローラ310、信号処理回路320、画像メモリ330、およびエンコーダ340を備えている。タイミングコントローラ310は、カプセル内視鏡10およびプロセッサ30の各部における処理のタイミングを統括的にコントロールするものであり、各部の処理の同期をとるために、カプセル内視鏡10に対して所定の駆動制御信号を供給する。信号処理回路320は、カプセル内視鏡10から送信される画素データに対して増幅処理、色調整などの信号処理を行い、画像データを生成する。画像メモリ330は、信号処理回路320において生成された画像データを一時的に記憶する。また、エンコーダ340は、信号処理回路320にて処理された画像データを映像信号へと変換してモニタ40に出力する。
次に、上述のような構成を備えたカプセル内視鏡システム1における体腔内観察の流れについて、各部の具体的な動作とともに説明する。まず、カプセル内視鏡10が被検者によって嚥下され、体腔内に導入される。そして、体外に配置されたプロセッサ30が起動され、タイミングコントローラ310から光源101を駆動するための光源駆動制御信号が出力される。タイミングコントローラ310から出力された光源駆動制御信号は、通信ユニット20の送信部210にて変調され、アンテナ21を介してカプセル内視鏡10へ送信される。
通信ユニット20の送信部210から送信された光源駆動制御信号は、カプセル内視鏡10の受信部112にて受信され、復調されて光源制御回路114へ送られる。そして、駆動制御信号に基づいて、光源制御回路114のドライバ114aから光源101に所定の駆動電圧が印加される。光源101は、駆動電圧が印加されることにより青色レーザ光を発振する。光源101によって発振された青色レーザ光は、図示しない結合レンズを介してSMF103に入射する。そして、SMF103にて、緑色および赤色の波長に対応する光が励起され、SMF103の射出端から、RGBの3波長を含む光(以下、「走査光」という)が射出される。SMF103から射出された走査光は、レンズユニット104によって、観察対象上に集光されスポットを形成する。かかるスポット径は、例えば数ミクロンオーダであり極めて小さいものである。
また、上述のように光源駆動制御信号が供給されるのと同期して、タイミングコントローラ310から、アクチュエータ102を駆動するためのアクチュエータ駆動制御信号が出力される。タイミングコントローラ310から出力されたアクチュエータ駆動制御信号は、通信ユニット20の送信部210にて変調され、アンテナ21を介してカプセル内視鏡10へ送信される。
通信ユニット20の送信部210から送信されたアクチュエータ駆動制御信号は、カプセル内視鏡10の受信部112にて受信され、復調されてアクチュエータ制御回路116のX軸ドライバ116XおよびY軸ドライバ116Yにそれぞれ出力される。X軸ドライバ116XおよびY軸ドライバ116Yは、受信した駆動制御信号に従って、アクチュエータ102を駆動させるための所定の駆動電圧を生成し、アクチュエータ102に印加する。具体的には、X軸ドライバ116Xは、アクチュエータ102に第一の交流電圧を印加し、Y軸ドライバ116Yは、アクチュエータ102に第一の交流電圧と同一周波数であって位相が直交する第二の交流電圧を印加する。
アクチュエータ102は、X軸ドライバ116XおよびY軸ドライバ116Yから印加された第一および第二の交流電圧に応じて振動する。アクチュエータ102の振動はそれぞれ、SMF103の先端部のX方向、Y方向への共振運動を生じさせる。そして、SMF103の射出端は、アクチュエータ102によるX方向およびY方向への運動エネルギーが合成されることにより、X−Y平面に近似する面上において所定半径を有する円の軌跡を描く。そして、SMF103の振動の振幅が増幅するように、X軸ドライバ116XおよびY軸ドライバ116Yから印加される駆動電圧を変化させながらSMF103を共振させることにより、SMF103の先端部が中心から外側に向かって螺旋状に駆動される。その結果、図3に示されるように、SMF103の射出端から走査光が観察対象へ向けて螺旋状の走査パターンSPを描くように放射される。
また、X軸ドライバ116XおよびY軸ドライバ116Yからアクチュエータ102への、第一および第二の交流電圧の印加が開始されてから、SMF103の射出端が所定の半径Rを有する円の軌跡を描く迄の期間(以下、「走査パターン期間」という)、SMF103から走査光が射出され続ける。そして、この走査パターン期間において受光された反射光が、1フレーム分の画像として取得される。その後、SMF103の射出端が、所定半径Rを有する円の軌跡を描く状態となると、アクチュエータ102に対する交流電圧の印加が停止される。すると、SMF103の先端部の振動は徐々に減衰されていく。かかる減衰に伴って、SMF103の射出端は、略渦巻パターンの軌跡を描きながら中心に向かい、最終的には中心軸上で停止する。
なお、実験等を重ねた結果、SMF103の射出端が停止した状態から所定半径Rを有する円の軌跡を描く状態に達する迄にかかる時間、すなわち走査パターン期間が開始され終了する迄にかかる時間は既知である。さらに、走査パターン期間中のSMF103の射出端の位置も既知である。そのため、タイミングコントローラ310は、かかる既知の情報に基づき、X軸ドライバ116X、Y軸ドライバ116Yに対するタイミング制御(つまり、アクチュエータ102に対する交流電圧の印加と停止のタイミング)、およびドライバ114aに対するタイミング制御(つまり、走査パターン期間中における光源101に対する駆動電圧の印加と停止のタイミング)のそれぞれをフレームレートに応じた周期で繰り返す。
このように観察対象が走査されることによって得られた反射光は、受光ファイバ120にて受光される。図4は、受光ファイバ120の配置を示す模式図である。図4に示されるように、カプセル内視鏡10の筒体106の外周を囲むように複数の受光ファイバ120が配置される。これにより、観察対象によって反射された反射光を様々な角度から受光することができる。そして、複数の受光ファイバ120によって受光された反射光は、導波路部122によって、RGBの各波長の光に分離され、検出器124R、124G、124Bへそれぞれ導かれる。
図5は、導波路部122の構成を模式的に示す図である。一般的に、光を波長ごとに分離する方法としては、ダイクロイックミラーや分光プリズム等を用いることが知られている。しかしながら、カプセル内視鏡10は小型であることから、ダイクロイックミラーや分光プリズムを用いて光を分離させるための十分なスペースを確保することが困難である。そのため、本実施形態においては、導波路部122として、隣接する受光ファイバ120を結合させて複数のファイバカプラ部123a、123b、123c、123d・・・を形成することにより、反射光の分離および結合を行う構成となっている。
図5を参照して、受光ファイバ120を伝搬される反射光の分離について、具体例に基づいて説明する。まず、受光ファイバ120aによって受光された、R1、G1、B1の各波長を含む反射光(以下、「反射光R1、反射光G1、反射光B1」という)は、ファイバカプラ部123aによって、反射光R1と、反射光G1およびB1とに分離される。図6は、ファイバカプラ部123aを模式的に示す図である。図6に示されるように、ファイバカプラ部123aでは、受光ファイバ120aと受光ファイバ120bのコアを接近させて結合させている。ここでは、2本のファイバのクラッド側面をコア近傍まで研磨し、互いに研磨面を接触させる研磨法によってファイバカプラ部が形成される。また、その他にも、ファイバのクラッド側面を接触させ、接触面を過熱溶融、その後過熱延伸することでファイバ間に光の結合を生じさせる融着延伸法によって、ファイバカプラ部を形成することも可能である。
このように、受光ファイバ120aおよび受光ファイバ120bのコア同士を光の波長の数倍程度まで接近させることで、受光ファイバ120aを伝搬される光を、受光ファイバ120bへと分離させること、および受光ファイバ120bを伝搬される光を、受光ファイバ120aを伝搬される光に結合させることができる。また、受光ファイバ120aおよび120bのコア間の距離およびコアが接触する長さを調整することによって、特定の波長の光のみを結合および分離させることができる。本実施形態のファイバカプラ部123aは、受光ファイバ120aに伝搬される反射光の内、G1およびB1の波長の光(反射光G1および反射光B1)を受光用ファイバ120bへと分離させるよう、コア間の距離およびコアが接触する長さが調整されている。
そして、受光ファイバ120aをそのまま伝搬された反射光R1は、ファイバカプラ部123cを経て、検出器124Rへと導かれる。一方、受光ファイバ120bへと分離された反射光G1およびB1は、ファイバカプラ部123bを経て、ファイバカプラ部123dによって、反射光G1と反射光B1とがさらに分離される。そして、反射光G1および反射光B1は、それぞれ検出器124Gおよび124Bへと導かれる。
同様に、受光ファイバ120bによって受光された、R2、G2、B2の各波長を含む反射光(以下、「反射光R2、反射光G2、反射光B2」という)は、ファイバカプラ部123aによって、反射光R2と、反射光G2およびB2とに分離される。そして、反射光R2は、ファイバカプラ部123cによって受光ファイバ120aへ結合され、検出器124Rへと導かれる。一方、反射光G2およびB2は、ファイバカプラ部123bを経て、ファイバカプラ部123dによって反射光G2と反射光B2とがさらに分離される。そして、反射光G2および反射光B2は、それぞれ検出器124Gおよび124Bへと導かれる。
また、受光ファイバ120cによって受光された、R3、G3、B3の各波長を含む反射光(以下、「反射光R3、反射光G3、反射光B3」という)は、ファイバカプラ部123bによって、反射光R3と、反射光G3およびB3とに分離される。そして、反射光R3は、ファイバカプラ部123cによって受光ファイバ120aへ結合され、検出器124Rへと導かれる。一方、反射光G3およびB3は、ファイバカプラ部123dによって反射光G3と反射光B3とがさらに分離され、それぞれ検出器124Gおよび124Bへと導かれる。
このように、筒体106の外周に配置される全ての受光ファイバ120によって受光された反射光が、ファイバカプラ部123によって各波長に対応する光に分離されて各検出器124R、124G、および124Bへとそれぞれ導かれる。このとき、受光ファイバ120によって受光された反射光は、RGBの3つ波長へと分離される。そのため、各受光ファイバ120は、それぞれ少なくとも2箇所のファイバカプラ部123を形成するように結合される。
続いて、導波路部122によって分離された各反射光は、検出器124R、124Gおよび124Bによって検出される。そして、検出器124R、124Gおよび124Bによって光電変換され、アナログ信号が生成される。なお、光源101から供給される走査光は、単一のSMF103により導光されて観察対象にて反射される。そのため、反射光の光量は非常に少ない。このような微弱な光を確実にかつ低ノイズで検出する必要があるため、検出器124R、124Gおよび124Bには小型の高感度光検出器が用いられる。
検出器124R、124Gおよび124Bによって生成されたアナログ信号は、A/Dコンバータ126R、126Gおよび126Bにそれぞれ出力される。A/Dコンバータ126R、126Gおよび126Bは、受信したアナログ信号を所定のサンプリング周波数でサンプリングおよびホールドして、図3のスポットS、S、S・・・に対応する画素データへと変換する。そしてA/Dコンバータ126R、126Gおよび126Bによって生成された画素データは、送信部128に送られる。送信部128では、画素データの信号が変調され、図示しないアンテナを介して通信ユニット20へ送信される。
カプセル内視鏡10から送信された画素データ信号は、アンテナ21を介して通信ユニット20の受信部220にて受信され、復調されてプロセッサ30の信号処理回路320へ送られる。信号処理回路320では、入力された画素データに対して、増幅処理や色調整などに加え、画素位置を補正する処理が行われる。具体的には、信号処理回路320にて、螺旋状の走査パターンによって得られた各画素データを、固体撮像素子で言うところの画素アドレスに変換して記憶するために、変換テーブルを参照して画素データのアドレス変換処理が行なわれる。
信号処理回路320には、各スポットに対応する時間Tと画素アドレスとの変換テーブルが予め保持されている。かかる変換テーブルは、既知の情報である走査パターン期間中の各スポットの形成位置および形成時間、ならびにサンプリング周波数などに基づき作成されている。信号処理回路320は、特定の時間Tに対応する画素データが入力されたとき、変換テーブルに基づき該画素データの画素アドレスを特定し、画像メモリ330へと記憶する。
図7を用いて、信号処理回路320による画素アドレスの変換処理の具体例を説明する。ここでは、説明の便宜上、画素データを19×19からなる画素アドレスに割り当てる場合を考える。信号処理回路320は、例えばスポットSに対応する時間tの画素データが入力されたとき、上記変換テーブルに基づき当該画素データを画素アドレス(10,10)に記憶する。次いで、スポットSに対応する時間tの画素データが入力されたとき、上記変換テーブルに基づき当該画素データを画素アドレス(11,9)に記憶する。信号処理回路320は、かかる画素アドレスへの変換処理を、入力される画素データに対して順次行う。
信号処理回路320は、全ての画素データに対応する画素アドレスを特定し、画像メモリ330へ順次出力して書き込む。また、画素データを有さない画素アドレスに関しては、例えば所定のマスキングデータを生成して画像メモリ330に出力して書き込む。画像メモリ330は、フレームバッファであり、信号処理回路320により生成されたスポットS〜Sに対応する画素データを一フレーム分の画像データとしてバッファリングする。
そして、タイミングコントローラ320のタイミング制御に従い、画像メモリ330に記憶された画像データが読み出され、エンコーダ270に出力される。エンコーダ270は、入力された画素データをNTSC(National Television Standards Committee)やPAL(Phase Alternating Line)等の所定の規格に準拠した映像信号に変換してモニタ300に出力する。これにより、モニタ300に観察対象の映像が表示される。
上述のように、本実施形態においては、SMF103によって観察対象を走査し、各受光ファイバにおいて画素ごとにRGBの各波長に対応した画素データを取得することができる。また、螺旋状の走査パターンにおける回転周期や、サンプリング周波数を適宜設定することにより、ダイナミックレンジを向上させることも可能である。これにより本実施形態のカプセル内視鏡10では、CCDやCMOSなどの撮像素子を用いる場合に比べ、高解像度の体腔内画像を取得することができる。
また、本実施形態においては、1本のファイバを走査させることによって、体腔内の画像を取得する構成となっている。そのため、カプセル内視鏡10の小型化を維持したままで、上述のような高解像度の画像を取得することが可能となる。また、本実施形態においては、隣接する受光ファイバ120を結合したファイバカプラ部123によって分光を行うため、カプセル内視鏡10に波長を分離するための部品を別に備える必要がない。また、カプセル内視鏡10において分光を行うためのスペースを別に設ける必要もない。これにより、小型のカプセル内視鏡において、走査型光ファイバによる画像の取得を実現することが可能となった。
以上が本発明の実施形態であるが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく様々な範囲で変形が可能である。上記実施形態においては、プロセッサ30にモニタ40を接続し、取得した画像が随時表示される構成となっているが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、モニタ40の替わりに記録装置を用い、カプセル内視鏡10が体腔内に導入されてから排出されるまでの画像を当該記録装置に記録する構成としても良い。
また、上記実施形態においては、受光ファイバを結合してファイバカプラ部とすることによって、反射光の波長の分離を行う構成としたが、本発明はこれに限定されるものではない。上記実施形態のように受光ファイバを結合させる以外にも、受光ファイバ120を特定の波長の分離を行うフィルム状の導波路結晶に結合させ、導波路結晶にて反射光の波長を分離させる構成としても良い。このようにフィルム状の導波路結晶を用いることでも、カプセル内視鏡の小型化を維持することができ、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
1 カプセル内視鏡システム
10 カプセル内視鏡
20 通信ユニット
30 プロセッサ
40 モニタ
101 光源
102 アクチュエータ
103 シングルモードファイバ
120 受光ファイバ
122 導波路部
124R、124G、124B 検出器
310 タイミングコントローラ
320 信号処理回路

Claims (9)

  1. 光源と、
    前記光源から入射される光を射出して、観察対象上を走査する走査手段と、
    前記走査手段によって走査される前記観察対象の反射光を受光する受光手段と、
    前記受光手段によって受光した反射光を、波長ごとに分離して所定の光検出手段に導く導波路部と、を備えることを特徴とするカプセル内視鏡。
  2. 前記受光手段は、複数の受光ファイバからなり、
    前記導波路部は、前記複数の受光ファイバを結合して形成される複数のファイバカプラからなることを特徴とする請求項1に記載のカプセル内視鏡。
  3. 前記複数の受光ファイバは、少なくとも2箇所の前記ファイバカプラを形成するように結合されることを特徴とする請求項2に記載のカプセル内視鏡。
  4. 前記走査手段は、
    入射端が前記光源に光学的に接続されたシングルモードファイバからなる導光手段と、
    前記導光手段の射出端近傍を振動させる振動手段と、から構成されることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のカプセル内視鏡。
  5. 前記光源は、単一波長光を発振する半導体レーザであり、
    前記シングルモードファイバは、前記光源により発振される単一波長光から、複数の異なる波長に対応する光を励起することを特徴とする請求項4に記載のカプセル内視鏡。
  6. 前記シングルモードファイバは、ピグテイル化されて前記光源と結合されることを特徴とする請求項5に記載のカプセル内視鏡。
  7. 前記所定の光検出手段は、導波手段によって分離された反射光を波長ごとに検出し、電気信号へと変換するものであることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載のカプセル内視鏡。
  8. 無線通信によって前記光源および前記走査手段を駆動するための駆動制御信号を受信する受信部と、
    無線通信によって前記所定の光検出手段によって変換された電気信号を送信する送信部と、を更に備えることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載のカプセル内視鏡。
  9. 請求項1から請求項8のいずれかに記載のカプセル内視鏡と、
    前記光源および前記走査手段を駆動するための駆動制御信号を供給するタイミングコントローラと、
    前記所定の光検出手段によって検出された信号に所定の画像処理を行って画像を生成する信号処理部と、
    前記信号処理部によって生成された画像を表示するモニタと、からなることを特徴とするカプセル内視鏡システム。
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