以下、本発明に係るナビゲーション装置の一実施の形態について、図1〜図5を参照して説明する。なお、図1は、本実施の形態のナビゲーション装置1の構成を示すブロック図である。また、本実施の形態では、ナビゲーション装置1は、図示しない車両に搭載されており、車載ナビゲーション装置として具体化されている。
図1に示されるように、ナビゲーション装置1は、GPS受信機12及びジャイロスコープ13を有する位置検出器11、並びに、外部メモリ14を備えて構成されている。
このうち、位置検出器11は、車両の現在位置を検出するものであり、後述する制御装置(以下、ナビECUとも記載)20に接続されている。位置検出器11は、図示しないGPS(Global Positioning System)衛星から発せられるGPS信号をGPSアンテナを介して受信する受信機12、車両に加えられる回転運動の大きさを検出するジャイロスコープ13、車両の前後方向の加速度等から走行した距離を検出するための図示しない距離センサ、及び、地磁気から進行方位を検出するための図示しない地磁気センサを有しており、車両の現在地や車両の方位等を検出する。なお、これら各センサは、各々が異なる誤差を有しており、その誤差を互いに補完しながら使用するように構成されている。なお、位置検出器11が特許請求の範囲に記載の位置検出部に相当する。
外部メモリ14は、例えばハードディスクドライブ装置やフラッシュメモリ等によって構成されており、ナビECU20と接続されている。このナビECU20によって、外部メモリ14には、位置検出器11によって検出される車両の現在地及びその軌跡(すなわち走行軌跡)に関する情報が適宜記憶される。また、ナビECU20によって、外部メモリ12に記憶されている走行軌跡に関する情報が適宜読み出される。
また、外部メモリ14には、例えば、各既存道路の形状に関する情報、各既存道路の幅員に関する情報、各既存道路の始点の接続先となる既存道路に関する情報、各既存道路の終点の接続先となる既存道路に関する情報等、各種既存道路に関する情報を含む地図情報が記憶されている。
ここで、既存道路とは、外部メモリ14に予め記憶されている地図情報に含まれる道路を意味しており、後述する新規追加道路とは、例えば新設道路等、外部メモリ14に予め記憶されている地図情報には含まれていない道路を意味する。また、地図情報は、地図の縮尺ごとに定義された情報単位(レイヤ)を有しており、各レイヤはさらに一定の面積ごとに区切られた情報単位(メッシュ)を有している。ちなみに、外部メモリ14が特許請求の範囲に記載の記憶部に相当する。
図1に示されるように、ナビゲーション装置1は、タッチパネル15、各種操作スイッチ16、マイクロホン17及びスピーカ18を備えて構成されている。
このうち、タッチパネル15の表示画面には、例えば、既存道路を含む地図情報、車両の現在地、車両の走行軌跡、現在地から目的地までの案内経路、新規追加道路の始点の接続候補である既存道路及び新規追加道路の終点の接続候補である既存道路等、各種情報が表示される。
ユーザは、タッチパネル15の表示画面に触れることによって、例えば、目的地の入力、ユーザの発話による各種指示内容を認識する音声認識処理の実行開始指示、新規追加道路の始点接続処理の実行開始指示(S107の判断処理)、新規追加道路の始点を接続する既存道路の選択決定(ステップS112の判断処理、ステップS116の判断処理)、新規追加道路の終点接続処理の実行開始指示(ステップS207の判断処理)、新規追加道路の終点を接続する既存道路の選択決定(ステップS212の判断処理、ステップS216の判断処理)等、各種操作を行なうことが可能である。なお、タッチパネル15には、感圧方式、電磁誘導方式、静電容量方式、これらを組み合わせた方式等々、各種の方式があり、そのいずれを採用してもよい。
各種操作スイッチ16は、例えばプッシュスイッチ等の機械的なスイッチによって構成され、タッチパネル15の表示画面の周囲に設けられており、ナビECU20に接続されている。各種操作スイッチ16には、例えば、上記音声認識処理を実行開始するための音声認識開始スイッチ、新規追加道路の始点接続処理を実行開始する(ステップS102あるいはS107の判断処理)ためのスイッチである始点接続開始スイッチ、新規追加道路の終点接続処理の実行開始する(ステップS202の判断処理あるいはステップS207の判断処理)ためのスイッチである終点接続開始スイッチ、新規追加道路の始点を接続する既存道路の選択決定(ステップS112の判断処理、ステップS117の判断処理)や新規追加道路の終点を接続する既存道路の選択決定(ステップS212の判断処理、ステップS217の判断処理)するためのスイッチである選択決定スイッチが含まれている。なお、この選択決定スイッチが特許請求の範囲に記載の選択部に相当する。
マイクロホン17は、車室内の適宜の場所に設けられ、ナビECU20に接続されている。マイクロホン17は、各種操作スイッチ16のうち音声認識開始スイッチがオン操作されると、ユーザの発話音(ナビゲーション装置1へのコマンド)を集音し、その集音した音声情報をナビECU20に出力する。ナビECU20は、タッチパネル15あるいは各種操作スイッチ16によって音声認識処理の実行開始が指示されると、マイクロホン17から入力された音声情報を、図示しない内部メモリ等に記憶されている音声パターンと比較することにより、ユーザから与えられたナビゲーション装置1へのコマンドを音声認識する音声認識処理を実行する。詳しくは、ナビECU20は、新規追加道路の始点接続処理を実行開始コマンド(ステップS102あるいはS107の判断処理)や、新規追加道路の終点接続処理の実行開始コマンド(ステップS202あるいはS207の判断処理)、新規追加道路の始点を接続する既存道路の選択決定コマンド(ステップS112の判断処理、ステップS117の判断処理)、新規追加道路の終点を接続する既存道路の選択決定コマンド(ステップS212の判断処理、ステップS217の判断処理)等が音声認識可能なコマンドである。
スピーカ18は、車室内の適宜の場所に設けられ、ナビECU20に接続されている。スピーカ18は、例えば、現在地から目的地までの案内経路、図示しないVICSセンターから図示しないVICS受信機によって取得した交通情報、ユーザによる新規追加道路の始点あるいは終点を接続する既存道路の選択操作を補助する音声案内等々を音声出力する。なお、このスピーカ18が特許請求の範囲に記載の音声出力部に相当する。
ナビECU20は、CPU、ROM、RAM、I/O及びこれらの構成を接続するバスライン(いずれも図示略)等からなる周知のマイクロコンピュータを中心に構成されており、ROM及びRAMに記憶されている各種プログラムを実行する。ナビECU20は、位置検出器11から出力される各種信号及び外部メモリ14に記憶されている地図情報に基づいて、車両の現在地を検出する現在地検出処理を実行する。また、ナビECU20は、現時点を基準として過去所定時間分の車両の走行軌跡と、地図情報に含まれる既存道路とをマッチングさせるいわゆるマップマッチング処理を用いて、位置検出器11で検出した車両の現在地を補正する。また、ナビECU20は、車両の現在地付近の地図情報を外部メモリ14から読み出し、読み出した地図情報等をタッチパネル15の表示画面に画面表示する表示処理を実行する。また、ナビECU20は、タッチパネル15や各種操作スイッチ16によって入力される目的地までの最適な経路を自動的に求める経路計算を行なって案内経路を設定する案内経路設定処理を実行する。このように、ナビEUC20は、ROM及びRAMに記憶されている各種プログラムを実行することによって各種機能を実現している。以下、ナビECU20は、各種機能を実現する機能部として、離脱判定部21、復帰判定部22、接続候補抽出部23、候補提示部24、地図情報更新部25を備えて構成されているものとして説明する。
このうち、離脱判定部21は、上記現在地検出処理を実行することによって車両の現在地が検出された後、この検出された車両の現在地が外部メモリ14に記憶されている地図情報に含まれる既存道路上にあるか否かを判定する(ステップS103の判断処理(図2))。
詳しくは、離脱判定部21は、上記マップマッチング処理において、位置検出器11によって検出した車両の現在地周辺に、走行軌跡とマッチングする既存道路がないと判断される場合に、「車両は既存道路を離脱している」旨判定する。一方、離脱判定部21は、上記マップマッチング処理において、位置検出器11によって検出した車両の現在地周辺に、走行軌跡とマッチングする既存道路があると判断される場合に、「車両は既存道路を離脱していない」旨判定する。なお、離脱判定部21は、「車両は既存道路を離脱している」旨判定した時点を離脱時刻として外部メモリ14に記憶するとともに、この離脱時刻における車両の現在地を離脱地点として外部メモリ14に記憶する。
また、ナビECU20は、既存道路を離脱後の車両の走行軌跡を新規追加道路として地図情報に追加更新するか否かを判断する。詳しくは、ナビECU20は、上記離脱地点から車両の現在地までの最短距離である離脱距離が所定距離(例えば「1[km]」)を上回るか否かを判断するとともに、上記離脱時刻からの経過時間である離脱時間が所定時間(例えば「0.5[時間]」)を上回るか否かを判断する。
ここで、ナビECU20は、離脱距離が所定距離以下である場合、あるいは、離脱距離が所定距離を上回るものの、離脱時間が所定時間以下である場合、車両が新規追加道路を走行している可能性は低いとみなし、既存道路を離脱した後の車両の走行軌跡を、新規追加道路として地図情報に追加更新しない。
しかしながら、ナビECU20は、離脱距離が所定距離を上回り、且つ、離脱時間が所定時間を上回る場合、車両は新規追加道路を走行している可能性が高いとみなし、まず、ユーザに対して、例えば「既存道路を離脱した後の車両の走行軌跡を、新規追加道路として地図情報に追加更新しますか?」といった旨を通知する。具体的には、ナビECU20は、タッチパネル15の表示画面上にその旨を画面表示したり、スピーカ18からその旨を音声案内する。
また、復帰判定部22は、上記離脱判定部21によって「車両が既存道路を離脱している」旨判定された後、車両の現在地が外部メモリ14に記憶されている地図情報に含まれる既存道路上にあるか否かを判定する(ステップS203の判断処理(図4))。
詳しくは、復帰判定部22は、上記マップマッチング処理において、位置検出器11によって検出した車両の現在地周辺に、走行軌跡とマッチングする既存道路があると判断される場合に、「車両は既存道路に復帰している」旨判定する。一方、復帰判定部22は、上記マップマッチング処理において、位置検出器11によって検出した車両の現在地周辺に、走行軌跡とマッチングする既存道路がないと判断される場合に、「車両は既存道路に復帰していない」旨判定する。なお、復帰判定部22は、「車両は既存道路に復帰している」旨判定した時点を復帰時刻として外部メモリ14に記憶するとともに、この復帰時刻における車両の現在地を復帰地点として外部メモリ14に記憶する。
また、ナビECU20は、既存道路に復帰前の車両の走行軌跡を新規追加道路として地図情報に追加更新するか否かを判断する。詳しくは、ナビECU20は、既存道路に復帰した後に既存道路を走行した距離であるマッチング距離が所定距離x1(例えば「1[km]」)を上回るか否かを判断するとともに、上記復帰時刻からの経過時間であるマッチング時間が所定時間(例えば「0.5[時間]」)を上回るか否かを判断する。ここで、ナビECU20は、マッチング距離が所定距離以下である場合、あるいは、マッチング距離が所定距離を上回るものの、マッチング時間が所定時間以下である場合、車両が既存道路を走行している可能性は低いとみなし、既存道路に復帰する前の車両の軌跡を、新規追加道路として地図情報に追加更新しない。しかしながら、ナビECU20は、マッチング距離が所定距離を上回り、且つ、マッチング時間が所定時間を上回る場合、車両が既存道路を走行している可能性は高いとみなし、まず、ユーザに対して、例えば「既存道路に復帰前の車両の走行軌跡を、新規追加道路として地図情報に追加更新しますか?」といった旨を通知する。具体的には、ナビECU20は、タッチパネル15の表示画面上にその旨を画面表示したり、スピーカ18からその旨を音声案内する。
タッチパネル15に対して新規追加道路の始点接続処理の実行開始指示が与えられる、上記始点接続開始スイッチがオン操作される、あるいは、新規追加道路の始点接続処理の実行開始コマンドが音声認識されると、始点接続処理(図3参照)が実行開始される。
接続候補抽出部23は、始点接続処理が実行開始されると、外部メモリ14に記憶されている車両の走行軌跡及び地図情報に基づいて、新規追加道路の始点の接続候補となる既存道路を抽出する。具体的には、接続候補抽出部23は、新規追加道路の始点の周辺に位置し、新規追加道路に接続可能な既存道路を抽出する。なお、新規追加道路の始点とは、上記離脱時刻における車両の現在地である。ただし、上記始点接続開始スイッチがオン操作された場合には、そのオン操作時における車両の現在地である。また、新規追加道路の終点の周辺とは、その始点が含まれるメッシュ内に位置する既存道路を抽出する。
タッチパネル15に対して新規追加道路の終点接続処理の実行開始指示が与えられる、上記終点接続開始スイッチがオン操作される、あるいは、新規追加道路の終点接続処理の実行開始コマンドが音声認識されると、終点接続処理(図5参照)が実行開始される。
接続候補抽出部23は、終点接続処理が実行開始されると、外部メモリ14に記憶されている車両の走行軌跡及び地図情報に基づいて、新規追加道路の終点の接続候補となる既存道路を抽出する。具体的には、接続候補抽出部23は、新規追加道路の終点の周辺に位置する、新規追加道路に接続可能な既存道路を抽出する。なお、新規追加道路の終点とは、上記復帰時刻における車両の現在地である。ただし、上記終点接続開始スイッチがオン操作された場合には、そのオン操作時における車両の現在地である。また、新規追加道路の終点の周辺とは、その終点が含まれるメッシュ内に位置する既存道路を抽出する。
候補提示部24は、接続候補抽出部23によって抽出される既存道路(接続候補)をタッチパネル15の表示画面に順次画面表示する。具体的には、候補提示部24は、抽出された接続候補のうち、離脱判定部21によって「車両は既存道路を離脱した」旨判定される直前(上記離脱時刻直前)に車両が走行していた接続候補を最初に地図表示し、その後、新規追加道路の始点との最短距離が短い順に、順次、画面表示する。また、候補提示部24は、抽出された接続候補のうち、復帰判定部22によって「車両は既存道路に復帰した」旨判定された直後(上記復帰時刻直後)において車両が走行している接続候補を最初に提示し、その後、新規追加道路の終点との最短距離が短い順に、順次、画面表示する。なお、候補提示部25は、タッチパネル15の表示画面に接続候補を順次画面表示するに併せ、例えば「名阪国道」といった道路名称や、「国道」あるいは「高速道路」といった種別に係る情報等、ユーザの選択操作を補助する音声案内をスピーカ18から音声出力する。
地図情報更新部25は、ユーザがタッチパネル15の表示画面に触れることで新規追加道路の始点を接続する接続候補が選択される、画面表示された接続候補に対して上記選択決定スイッチがオン操作される、あるいは、画面表示された接続候補に対し上記選択決定コマンドが音声認識されることにより、その接続候補に新規追加道路の始点を接続した上で、地図情報を更新する。また、地図情報更新部25は、ユーザがタッチパネル15の表示画面に触れることで新規追加道路の終点を接続する接続候補が選択される、画面表示された接続候補に対して上記選択決定スイッチがオン操作される、あるいは、画面表示された接続候補に対し上記選択決定コマンドが音声認識されることにより、その接続候補に新規追加道路の終点を接続した上で、地図情報を更新する。
以上のように構成されたナビゲーション装置1によって実行される処理について、図2〜図5を参照して説明する。なお、図2は、本実施の形態によって実行される処理S1の処理手順を示すフローチャートであり、図3は、図2に示す処理S1中の始点接続処理について、その処理手順を示すフローチャートである。また、図4は、本実施の形態によって実行される処理の処理手順を示すフローチャートであり、図5は、図4に示す処理S2中の終点接続処理について、その処理手順を示すフローチャートである。さらに、以下の説明では、音声認識開始スイッチがオン操作されているものとする。
処理S1が実行開始されると、ナビECU20は、まず、始点接続処理(図3)が実行中であることを示す始点接続処理フラグがセットされているか否かを判断する。ここで、始点接続処理フラグがセットされていると判断される場合(ステップS101の判断処理で「Yes」)、ナビECU20は、続くステップS110の処理に移行する。一方、始点接続処理フラグがセットされていないと判断される場合(ステップS101の判断処理で「No」)、ナビECU20は、続くステップS102の判断処理に移行する。
ステップS102の判断処理に移行すると、ナビECU20は、ステップS102の判断処理として、ユーザによって始点接続開始スイッチがオン操作されている(押し下げられている)か否かを判断する。ここで、始点接続開始スイッチがオン操作されていると判断される場合(ステップS102の判断処理で「Yes」)、車両の走行軌跡を新規追加道路として既存道路に接続した上で地図情報に追加更新する要求がユーザから出されていることを意味する。そこで、ナビECU20は、ステップS108の処理として、始点接続処理フラグをセットした上で、図3にて後述するステップS110の処理に移行し、新規追加道路の始点を既存道路と接続した後、この処理S1を一旦終了する。
一方、始点接続開始スイッチがオン操作されていないと判断される場合(ステップS102の判断処理で「No」)、上記要求が出されていないことを意味する。そこで、ナビECU20は、続くステップS103の判断処理として、車両の現在地が既存道路から離脱しているか否かを判断する。
ここで、「車両は既存道路から離脱していない」旨判定される場合(ステップS103の判定処理で「No」)、ナビECU20は、処理S1を一旦終了する一方、「車両は既存道路から離脱している」旨判定される場合(ステップS103の判定処理で「Yes」)、ナビECU20は、続くステップS104の判断処理へ移行する。
ナビECU20は、続くステップS104の判断処理として、既存道路からの離脱距離が所定距離x1(例えば「1[km]」)を上回るか否かを判断するとともに、続くステップS105の判断処理として、離脱時刻からの経過時間である離脱時間が所定時間y1(例えば「0.5[時間]」)を上回るか否かを判断する。
ここで、ステップS104の判断処理において、既存道路からの離脱距離が所定距離x1以下であると判断される場合(ステップS104の判断処理で「No」)、あるいは、既存道路からの離脱距離が所定距離x1を上回っていても、離脱時間が所定時間y1以下である場合(ステップS104の判断処理で「Yes」、且つ、ステップS105の判断処理で「No」)、車両が新規追加道路を走行している可能性はそれほど高くない。そのため、この処理S1を一旦終了する。
一方、ステップS104の判断処理において、離脱距離が所定距離x1を上回り、且つ、離脱時間が所定時間y1を上回ると判断される場合(ステップS104の判断処理で「Yes」、且つ、ステップS105の判断処理で「Yes」)、車両が新設道路を走行している可能性が高い。そのため、ナビECU20は、続くステップS106の処理として、例えば「始点接続処理を実行開始しますか?」等、タッチパネル15の表示画面上に表示することで、始点接続処理の開始をユーザに通知する。
そして、ナビECU20は、ステップS107の処理として、ユーザ判断で始点接続処理OKとされるか否かを判断する。詳しくは、ナビECU20は、タッチパネル15に対して新規追加道路の始点接続処理の実行開始指示が与えられるか否か、上記始点接続開始スイッチがオン操作されるか否か、あるいは、新規追加道路の始点接続処理の実行開始コマンドが音声認識されるか否かを判断する。
ここで、いずれも成立しなかったと判断される場合(ステップS107の判断処理で「No」)、ナビECU20は、続くステップS109の処理として、中断処理が実行され、この処理S1を一旦終了する。一方、いずれかの操作が行われたと判断される場合(ステップS107の判断処理で「Yes」)、ナビECU20は、続くステップS108の処理として、始点接続処理フラグをセットした上で、続くステップS110の処理として、始点接続処理を実行する。
始点接続処理S110が実行開始されると、図3に示されるように、ナビECU20は、まず、ステップS111の処理として、例えば「自車が走行していた既存道路と接続する?」等のダイアログをタッチパネル15の表示画面上に表示するとともに、続くステップS112の処理として、自車が走行していた既存道路をタッチパネル15の表示画面に地図表示する。そして、ナビECU20は、続くステップS113の判断処理として、ユーザ判断で接続OKとされるか否かを判断する。
ここで、ナビECU20は、ユーザがタッチパネル15に触れることで自車が走行していた既存道路が選択決定される、ユーザが上記選択決定スイッチを操作することで自車が走行していた既存道路が選択決定される、あるいは、新規追加道路の始点を接続する既存道路として自車が走行していた既存道路を選択決定するコマンドが音声認識される場合(ステップS113の判断処理で「Yes」)、ナビECU20は、続くステップS119の処理として、追加道路の始点を、選択決定された既存道路に接続する。このようにして地図情報を追加更新すると、ナビECU20は、続くステップS120の処理として、上記始点接続処理フラグをリセットし、この始点接続処理を終了する。
一方、先のステップS113の判断処理において、ユーザがタッチパネル15に触れることで自車が走行していた既存道路が選択決定されない、ユーザが上記選択決定スイッチを操作することで自車が走行していた既存道路が選択決定されない、あるいは、新規追加道路の始点を接続する既存道路として自車が走行していた既存道路を選択決定するコマンドが音声認識されない場合(ステップS113の判断処理で「No」)、ナビECU20は、続くステップS114の処理として、新規追加道路の始点の周辺で接続可能な他の既存道路を抽出する。
ナビECU20は、続くステップS115の処理として、例えば「既存道路と接続する?」等のダイアログをタッチパネル15の表示画面上に表示するとともに、続くステップS116の処理として、新規追加道路の始点の接続候補となる既存道路のうち、既に画面表示した既存道路を除き、新規追加道路の始点との最短距離が最も短い既存道路をタッチパネル15の表示画面に地図表示する。そして、ナビECU20は、続くステップS117の判断処理として、ユーザ判断で接続OKとされるか否かを判断する。
ここで、ナビECU20は、ユーザがタッチパネル15に触れることで画面表示された既存道路が選択決定される、ユーザが上記選択決定スイッチを操作することで画面表示された既存道路が選択決定される、あるいは、新規追加道路の始点を接続する既存道路として画面表示された既存道路を選択決定するコマンドが音声認識される場合(ステップS117の判断処理で「Yes」)、ナビECU20は、続くステップS119の処理として、新規追加道路の始点を選択決定された既存道路に接続する。
一方、先のステップS117の判断処理において、ユーザがタッチパネル15に触れることで画面表示された既存道路が選択決定されない、ユーザが上記選択決定スイッチを操作することで画面表示された既存道路が選択決定されない、あるいは、新規追加道路の始点を接続する既存道路として画面表示された既存道路を選択決定するコマンドが音声認識されない場合(ステップS117の判断処理で「No」)、ナビECU20は、続くステップS118の判断処理として、既存道路が最後か否かを判断する。換言すれば、ナビECU20は、先のステップS114の判断処理において抽出された既存道路(接続候補)をすべて提示したか否かを判断する。ここで、すべて提示されたと判断されない場合(ステップS118の判断処理で「No」)、ナビECU20は、先のステップS115〜ステップS117の処理を再度実行する一方、すべて提示されたと判断する場合(ステップS118の判断処理で「Yes」)、ナビECU20は、先のステップS119の処理に移行する。
ナビECU20は、先のステップS103の判断処理において「車両が既存道路を離脱している」旨を判定した後、処理S2を実行開始する。この処理S2が実行開始されると、ナビECU20は、まず、終点接続処理(図5)が実行中であることを示す終点接続処理フラグがセットされているか否かを判断する。ここで、終点接続処理フラグがセットされていると判断される場合(ステップS201の判断処理において「Yes」)、ナビECU20は、続くステップS210の処理に移行する。一方、終点接続処理フラグがセットされていないと判断される場合(ステップS201の判断処理において「No」)、ナビECU20は、続くステップS202の判断処理に移行する。
ステップS202の判断処理に移行すると、ナビECU20は、ステップS202の判断処理として、ユーザによって終点接続開始スイッチがオン操作されている(押し下げられている)か否かを判断する。ここで、終点接続開始スイッチがオン操作されていると判断される場合(ステップS202の判断処理で「Yes」)、車両の走行軌跡を新規追加道路として既存道路に接続した上で地図情報に追加更新する要求がユーザから出されていることを意味する。そこで、ナビECU20は、ステップS208の処理として、終点接続処理フラグをセットした上で、図5にて後述するステップS210の処理に移行し、新規追加道路の終点を既存道路と接続した後、この処理S2を一旦終了する。
一方、終点接続開始スイッチがオン操作されていないと判断される場合(ステップS202の判断処理で「No」)、上記要求が出されていないことを意味する。そこで、ナビECU20は、続くステップS203の判断処理として、車両の現在地が既存道路に復帰しているか否かを判断する。
ここで、「車両は既存道路に復帰していない」旨判定される場合(ステップS203の判定処理で「No」)、ナビECU20は、処理S2を一旦終了する一方、「車両は既存道路に復帰している」旨判定される場合(ステップS203の判定処理で「Yes」)、ナビECU20は、続くステップS204の判断処理へ移行する。
ナビECU20は、続くステップS204の判断処理として、既存道路からのマッチング距離が所定距離x2(例えば「1[km]」)を上回るか否かを判断するとともに、続くステップS205の判断処理として、復帰時刻からの経過時間である復帰時間が所定時間y2(例えば「0.5[時間]」)を上回るか否かを判断する。
ここで、ステップS204の判断処理において、既存道路とのマッチング距離が所定距離x2以下であると判断される場合(ステップS204の判断処理で「No」)、あるいは、既存道路とのマッチング距離が所定距離x2を上回っていても、マッチング時間が所定時間y2以下である場合(ステップS204の判断処理で「Yes」、且つ、ステップS205の判断処理で「No」)、車両が新規追加道路を走行している可能性はそれほど高くない。そのため、この処理S2を一旦終了する。
一方、ステップS204の判断処理において、マッチング距離が所定距離x2を上回り、且つ、マッチング時間が所定時間y2を上回ると判断される場合(ステップS204の判断処理で「Yes」、且つ、ステップS205の判断処理で「Yes」)、車両が既存道路を走行している可能性が高い。そのため、ナビECU20は、続くステップS206の処理として、例えば「終点接続処理を実行開始しますか?」等、タッチパネル15の表示画面上に表示することで、終点接続処理の開始をユーザに通知する。
そして、ナビECU20は、ステップS207の処理として、ユーザ判断で始点接続処理OKとされるか否かを判断する。詳しくは、ナビECU20は、タッチパネル15に対して新規追加道路の終点接続処理の実行開始指示が与えられるか否か、上記終点接続開始スイッチがオン操作されるか否か、あるいは、新規追加道路の終点接続処理の実行開始コマンドが音声認識されるか否かを判断する。
ここで、いずれも成立しなかったと判断される場合(ステップS207の判断処理で「No」)、ナビECU20は、続くステップS209の処理として、中断処理が実行され、この処理S2を一旦終了する。一方、いずれかの操作が行われたと判断される場合(ステップS207の判断処理で「Yes」)、ナビECU20は、続くステップS208の処理として、終点接続処理フラグをセットした上で、続くステップS210の処理として、終点接続処理を実行する。
終点接続処理S210が実行開始されると、図5に示されるように、ナビECU20は、まず、ステップS211の処理として、例えば「自車が走行している既存道路と接続する?」等のダイアログをタッチパネル15の表示画面上に表示するとともに、続くステップS212の処理として、自車が走行していた既存道路をタッチパネル15の表示画面に地図表示する。そして、ナビECU20は、続くステップS213の判断処理として、ユーザ判断で接続OKとされるか否かを判断する。
ここで、ナビECU20は、ユーザがタッチパネル15に触れることで自車が走行している既存道路が選択決定される、ユーザが上記選択決定スイッチを操作することで自車が走行している既存道路が選択決定される、あるいは、新規追加道路の終点を接続する既存道路として自車が走行している既存道路を選択決定するコマンドが音声認識される場合(ステップS213の判断処理で「Yes」)、ナビECU20は、続くステップS219の処理として、新規追加道路の始点を、選択決定された既存道路に接続する。このようにして地図情報を追加更新すると、ナビECU20は、続くステップS220の処理として、上記終点接続処理フラグをリセットし、この終点接続処理を終了する。
一方、先のステップS213の判断処理において、ユーザがタッチパネル15に触れることで自車が走行している既存道路が選択決定されない、ユーザが上記選択決定スイッチを操作することで自車が走行している既存道路が選択決定されない、あるいは、新規追加道路の始点を接続する既存道路として自車が走行している既存道路を選択決定するコマンドが音声認識されない場合(ステップS213の判断処理で「No」)、ナビECU20は、続くステップS214の処理として、新規追加道路の終点の周辺で接続可能な他の既存道路を抽出する。
ナビECU20は、続くステップS215の処理として、例えば「既存道路と接続する?」等のダイアログをタッチパネル15の表示画面上に表示するとともに、続くステップS216の処理として、新規追加道路の終点の接続候補となる既存道路のうち、既に画面表示した既存道路を除き、新規追加道路の終点との最短距離が最も短い既存道路をタッチパネル15の表示画面に地図表示する。そして、ナビECU20は、続くステップS217の判断処理として、ユーザ判断で接続OKとされるか否かを判断する。
ここで、ナビECU20は、ユーザがタッチパネル15に触れることで画面表示された既存道路が選択決定される、ユーザが上記選択決定スイッチを操作することで画面表示された既存道路が選択決定される、あるいは、新規追加道路の終点を接続する既存道路として画面表示された既存道路を選択決定するコマンドが音声認識される場合(ステップS217の判断処理で「Yes」)、ナビECU20は、続くステップS219の処理として、新規追加道路の終点を選択決定された既存道路に接続する。
一方、先のステップS217の判断処理において、ユーザがタッチパネル15に触れることで画面表示された既存道路が選択決定されない、ユーザが上記選択決定スイッチを操作することで画面表示された既存道路が選択決定されない、あるいは、新規追加道路の終点を接続する既存道路として画面表示された既存道路を選択決定するコマンドが音声認識されない場合(ステップS217の判断処理で「No」)、ナビECU20は、続くステップS218の判断処理として、既存道路が最後か否かを判断する。換言すれば、ナビECU20は、先のステップS214の判断処理において抽出された既存道路(接続候補)をすべて提示したか否かを判断する。ここで、すべて提示されたと判断されない場合(ステップS218の判断処理で「No」)、ナビECU20は、先のステップS215〜ステップS217の処理を再度実行する一方、すべて提示されたと判断する場合(ステップS218の判断処理で「Yes」)、ナビECU20は、先のステップS219の処理に移行する。
なお、ナビECU20は、既存道路から離脱した車両の走行軌跡を新規追加道路として地図情報に追加更新すると、新規追加道路を含めた経路計算を行なうことができるようになるとともに、新規追加道路を含めた経路案内を行なうこともできるようになる。
以上説明した上記実施の形態では、ナビECU20は、既存道路から離脱した車両の走行軌跡及び地図情報に基づいて、新規追加道路の始点の接続候補となる既存道路を抽出し、この抽出した接続候補の既存道路をタッチパネル15の表示画面に地図表示する。そして、タッチパネル15の表示画面に地図表示される既存道路の中から新規追加道路の始点を接続する既存道路がユーザによって選択されると、その選択された既存道路に新規追加道路の始点を接続する。また、ナビECU20は、既存道路に復帰する前の車両の走行軌跡及び地図情報に基づいて、新規追加道路の終点の接続候補となる既存道路を抽出し、この抽出した接続候補の既存道路をタッチパネル15の表示画面に地図表示する。そして、タッチパネル15の表示画面に地図表示される既存道路の中から新規追加道路の終点を接続する既存道路がユーザによって選択されると、その選択された既存道路に新規追加道路の終点を接続する。このように、新規追加道路の始点及び終点が自動的に追加されるのではなく、接続候補をユーザに提示するとともにユーザの選択操作に基づいて新規追加道路の始点及び終点が追加されるようになるため、新規追加道路の始点及び終点が誤った既存道路に自動的に接続されることを低減することができるようになる。したがって、既存道路から離脱して復帰する前の車両の走行軌跡を新規追加道路として地図情報に追加更新するに当たり、その新規追加道路の始点及び終点を既存道路に正しく接続することができるようになる。
上記実施の形態では、ナビECU20は、接続候補として抽出した既存道路をタッチパネル15の表示画面に地図表示するのに併せ、道路名称や道路種別に関する情報等、ユーザの選択操作を補助する音声案内をスピーカ18から音声出力することとした。したがって、接続候補を選択決定する際に、ユーザに対し注意喚起することができるようになるため、新規追加道路の始点及び終点を既存道路により正しく接続することができるようになる。
上記実施の形態では、ナビECU20は、新規追加道路の始点の接続候補として抽出した既存道路のうち、離脱時刻直前に車両が走行していた既存道路を最初に提示するとともに、新規追加道路の終点の接続候補として抽出した既存道路のうち、復帰時刻直後に車両が走行している既存道路を最初に提示することとした。これにより、タッチパネル15の表示画面に最初に表示した接続候補にて、新規追加道路の始点あるいは終点を接続する確率が高められるようになる。
なお、ナビECU20は、既存道路から離脱する車両の走行軌跡を新規追加道路として地図情報に追加更新した後であっても、新規追加道路の始点あるいは終点の接続先となる既存道路を変更可能としてもよい。
詳しくは、ナビECU20は、新規追加道路情報が追加更新された地図情報と新規追加道路を走行後の車両の走行軌跡との対比に基づいて、新規追加道路の終点の接続先が適正であるか否かを判断するとともに、新規追加道路の終点の接続先が適正でないと判断される場合には、新規追加道路の終点の接続先を変更するべく、終点接続処理S2を再度実行してもよい。同様に、ナビECU20は、新規追加道路が追加更新された地図情報と新規追加道路を走行前の車両の走行軌跡との対比に基づいて、新規追加道路の始点の接続先が適正であるか否かを判断するとともに、新規追加道路の始点の接続先が適正でないと判断される場合には、新規追加道路の始点の接続先を変更するべく、始点接続処理S1を再度実行してもよい。