JP2010202797A - 天然繊維を含有する樹脂組成物及び成形体 - Google Patents

天然繊維を含有する樹脂組成物及び成形体 Download PDF

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Abstract

【課題】従来のケナフを用いた樹脂組成物と比較して機械的特性に優れた成形品を提供する。
【解決手段】パイナップル由来繊維と熱可塑性樹脂とを含むものである。さらに、上記パイナップル由来繊維と上記熱可塑性樹脂との相溶化を促進する相溶化剤を更に含むことが好ましい。ここで、上記相溶化剤としては、酸無水物基による変性オレフィン系化合物、シラン系化合物、シラノール系化合物及びイソシアネート系化合物から選ばれる少なくとも一種の化合物を使用することができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、熱可塑性樹脂に天然繊維を混合した樹脂組成物及び当該樹脂組成物を用いた成形体に関する。
ポリプロピレン等の樹脂に天然繊維を混合して機械的特性を向上させた技術がある。例えば、特許文献1には、ケナフ等の天然繊維とポリプロピレン等の熱可塑性樹脂繊維とを混合してなる積層体が開示されている。また、特許文献2には、ジュートやケナフ等の麻繊維と、ポリプロピレンと、極性基を有するポリプロピレン(例えば、無水マレイン酸変性ポリプロピレン)とを含む樹脂組成物が開示されている。特許文献2によれば、無水マレイン酸変性ポリプロピレンによってポリプロピレンと麻繊維との相溶性を向上させている。
また、特許文献3には、相溶化剤で表面処理された天然繊維と樹脂とを混合してなる繊維強化樹脂組成物が開示されている。特許文献3において、天然繊維としてはケナフが使用され、相溶化剤としては塩素化ポリオレフィンや無水マレイン酸等を使用している。また、特許文献3には、相溶化剤で表面処理された天然繊維と樹脂とを所定の条件下で混合することで優れた機械的特性を達成することが開示されている。
ところが、従来、天然繊維としては主としてケナフが検討されており、ケナフを使用した樹脂組成物における機械的特性を向上させるといった観点の技術しかなく、ケナフを除く種々の天然繊維についての検討はなされていなかった。また、天然繊維を用いた樹脂組成物では、優れた機械的特性を有する成形品を製造することができず、機械的特性の更なる向上が求められていた。
特開2002-371455号公報 特開2007-245517号公報 特開2004-114436号公報
そこで、本発明は、上述した実情に鑑み、従来のケナフを用いた樹脂組成物と比較して機械的特性に優れた成形品を製造することができる樹脂組成物を提供することを目的としている。
上述した目的を達成するため、本発明者らが種々の天然繊維について検討した結果、パイナップル由来繊維を使用した場合に機械的特性が飛躍的に向上した成形品を製造できることを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明に係る樹脂組成物は、パイナップル由来繊維と熱可塑性樹脂とを含むものである。さらに、本発明に係る樹脂組成物は、上記パイナップル由来繊維と上記熱可塑性樹脂との相溶化を促進する相溶化剤を更に含むことが好ましい。ここで、上記相溶化剤としては、酸無水物基変性オレフィン系化合物、シラン系化合物、シラノール系化合物及びイソシアネート系化合物から選ばれる少なくとも一種の化合物を使用することができる。特に、上記相溶化剤としては、無水マレイン酸変性ポリプロピレン又はビニルトリメトキシシランを使用することがより好ましい。
本発明に係る樹脂組成物において、上記パイナップル由来繊維は、パイナップル植物の葉の表皮組織を取り除いた後に乾燥させて得られる繊維とすることができる。また、本発明に係る樹脂組成物において、上記熱可塑性樹脂は、ポリプロピレン系樹脂とすることができる。また、本発明に係る樹脂組成物において、上記パイナップル由来繊維は、上記熱可塑性樹脂に対して30〜80重量%とすることが好ましい。
本発明によれば、ケナフを含有する樹脂組成物を用いて作製した成形品と比較して、著しく機械的特性に優れた成形品を製造することができる樹脂組成物を提供することができる。本発明に係る樹脂組成物を使用することによって、従来には達成し得なかった優れた機械的特性を有する成形品を製造することができる。
実施例1、実施例2、比較例1及び比較例2の各試験片について曲げ強度試験を行った結果を示す特性図である。 実施例1、実施例2、比較例1及び比較例2の各試験片について最大曲げ荷重試験を行った結果を示す特性図である。 実施例1、実施例2、比較例1及び比較例2の各試験片について曲げ弾性率試験を行った結果を示す特性図である。 実施例3及び比較例1の各試験片について最大曲げ荷重試験を行った結果を示す特性図である。 実施例3及び比較例1の各試験片について曲げ弾性率試験を行った結果を示す特性図である。
以下、本発明に係る樹脂組成物及び/又は当該樹脂組成物を使用した成形品について図面を参照して詳細に説明する。
本発明に係る樹脂組成物は、パイナップル由来繊維と熱可塑性樹脂とを含む組成物である。但し、パイナップル由来繊維と熱可塑性樹脂以外の他の成分が含まれている組成であっても本発明に係る樹脂組成物に含まれる。本発明に係る樹脂組成物は、パイナップル由来繊維を含むことによって、優れた機械的特性を示す成形体の材料として使用することができる。
<パイナップル由来繊維>
パイナップル由来繊維とは、パイナップル植物に含まれる繊維を意味する。パイナップル植物としては、Ananas属に属する植物を意味する。特に、パイナップル植物としては、Ananas comosus、Ananas bracteatus var. striatus及びAnanas nanusに属する植物を使用することができる。なかでも、パイナップル植物としては、Ananas comosusを使用することが好ましい。特に、パイナップル由来繊維としては、パイナップル植物における葉組織から得られた繊維を使用することが好ましい。パイナップル植物における葉組織から繊維を得る手法としては、特に限定されないが、葉の表皮組織を除去した後、乾燥させるといった手法を挙げることができる。パイナップルの葉は、例えば、地上部が60cm程度になるまで生育した後に採取することが好ましい。また、パイナップルの葉は、1つの植物体から30〜50枚程度を採取することができる。採取した葉の表皮組織を除去するには、例えば、皮剥機を使用することができる。皮剥機は、周面に配設された複数枚の刃を有する回転ローラと、回転ローラを回転駆動する駆動装置とを備えている。駆動装置により回転ローラを回転した状態で、回転ローラの周面に葉を接触させることによって表皮組織を除去することができる。また、標記組織を除去することによって、内部の繊維組織が露出することとなる。表皮組織を除去した後、天日或いは乾燥機を用いて乾燥することによってパイナップル由来繊維を得ることができる。天日干しの場合には、例えば、平均湿度50%、平均気温20℃の条件下で5日程度乾燥させればよい。
以上のように作製されたパイナップル由来繊維は、そのまま使用しても良いが、裁断加工してから使用しても良い。パイナップル由来繊維の平均長さとしては、例えば20〜100mmとすることができ、40〜80mmとすることが好ましく、50〜70mmとすることがより好ましい。パイナップル由来繊維の平均長さが上記の範囲より長い場合には、熱可塑性樹脂への均一な混合が困難となる虞がある。また、パイナップル由来繊維の平均長さが上記範囲より短い場合には、成形品とした場合に機械的特性が不十分となる虞がある。
<熱可塑性樹脂>
熱可塑性樹脂としては、特に限定されず、従来公知の如何なる高分子化合物を使用することができる。特に、熱可塑性樹脂としては、従来、ケナフ等の天然繊維と混合して複合材料として利用されていた熱可塑性樹脂を使用することができる。熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン(ポリプロピレン、ポリエチレン等)、ポリエステル樹脂{(ポリ乳酸、ポリカプロラクトン等の脂肪族ポリエステル樹脂)、(ポリエチレンテレフタレート等の芳香族ポリエチレン樹脂)}、ポリスチレン、ポリアクリル樹脂(メタアクリレート、アクリレート等)、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアセタール樹脂等が挙げられる。これらの熱可塑性樹脂は1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
特に、熱可塑性樹脂としては、ポリプロピレン系樹脂を使用することが好ましい。ポリプロピレン系樹脂とは、モノマーとしてプロピレンのみから構成されるポリプロピレン・ホモポリマー、モノマーとしてプロピレンとプロピレン以外の他の成分から構成されるポリプロピレン共重合体を含む意味である。ここで、他の成分としては、プロピレンとともにポリマーを形成しうるものであれば特に限定されず、例えばエチレンを挙げることができる。また、共重合体としては、ランダム共重合体及びブロック共重合体のいずれであっても良い。
<相溶化剤>
本発明に係る樹脂組成物は、上述したパイナップル由来繊維及び熱可塑性樹脂の他、これらパイナップル由来繊維及び熱可塑性樹脂の相溶性を促進する相溶剤を含有することが好ましい。相溶化剤としては、例えば、酸無水物基変性オレフィン系化合物、シラン系化合物、シラノール系化合物及びイソシアネート系化合物から選ばれる少なくとも一種の化合物を挙げることができる。特に、相溶化剤としては、上述した熱可塑性樹脂の種類に応じて相溶効果の高い化合物を選択して使用することが好ましい。
ここで、酸無水物基変性オレフィン系化合物とは、オレフィン系化合物に対して酸無水物をグラフトすることで得られる化合物である。酸無水物としては、無水酢酸、無水コハク酸及び無水マレイン酸等を挙げることができる。オレフィン系化合物としては、例えば、ポリプロピレン及びポリエチレン等を挙げることができる。すなわち、酸無水物基変性オレフィン系化合物としては、無水酢酸変性ポリプロピレン、無水コハク酸変性ポリプロピレン、無水マレイン酸変性ポリプロピレン、無水酢酸変性ポリエチレン、無水コハク酸変性ポリエチレン、無水マレイン酸変性ポリエチレン等を挙げることができる。
例えば、上述し熱可塑性樹脂としてポリプロピレン系樹脂を使用する場合、相溶化剤としては酸無水物基変性ポリプロピレン、特に無水マレイン酸変性ポリプロピレンを使用することが好ましい。
相溶化剤として酸無水物基変性オレフィンン系化合物を使用した場合、当該化合物は、酸無水物基がパイナップル由来繊維の表面に存在する水酸基と静電気的な相互作用を形成するとともに、オレフィン系化合物の部分が上述した熱可塑性樹脂と親和性を有することとなる。これにより、上述したパイナップル由来繊維と熱可塑性樹脂との相溶性を向上させることができる。
また、シラン系化合物とは、X-Si-(OR)3で表される化合物であり、水分の存在下にシラノール系化合物となる。ここで、上記化学式中、Xとしては、上述した熱可塑性樹脂に対して親和性を有する反応基であれば特に限定されず、例えば、ビニル基、エポキシ基、アミノ基、メタクリル基及びメルカプト基を挙げることができる、また、上記化学式中、Rとしては、上述したパイナップル由来繊維と親和性を有する反応基であれば特に限定されず、例えば、メチル基、エチル基、アミノ基、メタクリル基及びメルカプト基を挙げることができる。なお、Rがメチル基の場合、上記化学式中-(OR)はメトキシ基となり、Rがエチル基の場合、上記化学式中-(OR)はエトキシ基となる。特に、シラン系化合物としては、ビニルトリメトキシシランを使用することが好ましい。
さらに、イソシアネート系化合物としては、ヘキサメチレンジイソシアネート及びポリメチレンポリフェニルイソシアネートを挙げることができる。なお、イソシアネート系化合物としては、エチルイソシアネート系化合物であってもよい。
<他の成分>
本発明に係る樹脂組成物は、上述した成分以外の他の成分を含有することができる。他の成分としては、各種充填剤(増量剤、補強剤)、帯電防止剤、紫外線吸収剤、耐候剤、酸化防止剤、老化防止剤、難燃剤、滑剤、抗菌剤、着色剤等が挙げられる。上記充填剤としては、無機フィラーを用いることができ、例えば、炭酸カルシウム、タルク、マイカ、合成ケイ酸及び珪石粉等が挙げられる。さらに、これらの無機フィラーの形状は特に限定されず、例えば、粒状、薄片状及び針状等とすることができる。また、無機フィラーの大きさも特に限定されず、例えば、粒子径100nm〜10μmとすることができる。
<製法例>
本発明に係る樹脂組成物においては、上述したパイナップル由来繊維と熱可塑性樹脂とが任意の組成比(重量比)で配合されている。なお、樹脂組成物全体(100質量%)に対して、パイナップル由来繊維及び熱可塑性樹脂を合計で50質量%以上、好ましくは70重量%以上、より好ましくは90重量%以上、更に好ましくは95質量%含有する。また、樹脂組成物において、上述した相溶化剤が含まれる場合には、樹脂組成物全体(100質量%)に対して、パイナップル由来繊維、熱可塑性樹脂及び相溶化剤を合計で50質量%以上、好ましくは70重量%以上、より好ましくは90重量%以上、更に好ましくは95質量%、最も好ましくは100重量%含有する。
また、本発明に係る樹脂組成物において、パイナップル由来繊維は、上記熱可塑性樹脂に対して10〜90重量%とすることができ、20〜80重量%とすることが好ましく、30〜70重量%とすることがより好ましく、40〜60重量%とすることが最も好ましい。また、本発明に係る樹脂組成物において、相溶化剤は、樹脂組成物全体(100重量%)に対して1〜10重量%とすることができ、2〜8重量%とすることが好ましく、3〜7重量%とすることがより好ましく、4〜6重量%とすることが最も好ましい。
本発明に係る樹脂組成物は、上述したパイナップル由来繊維と熱可塑性樹脂、場合によっては相溶化剤及び他の成分の組成比が一旦決定すれば、その組成比に従って秤量し、従来公知の手法によって作製することができる。例えば、全ての組成を押出機(一軸スクリュー押出機及び二軸混練押出機等)や、ニーダー及びミキサー(高速流動式ミキサー、バドルミキサー、リボンミキサー等)等の混練装置に投入し、混練することで本発明に係る樹脂組成物を作製することができる。これらの装置は1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。また、2種以上を用いる場合には連続的に運転してもよく、回分的に(バッチ式で)運転してもよい。このとき、混練条件は特に限定されず、熱可塑性樹脂の種類により適宜の条件とすればよいが、例えば、混練開始温度は、熱可塑性樹脂としてポリプロピレンを使用する場合には例えば170℃以上(より好ましくは180〜200℃、通常230℃以下)とすることが好ましい。
また、本発明に係る樹脂組成物は、一般的に使用されている成形装置を用いてペレット等に成形したかたちで提供することもできる。成形装置としては、特に限定されないが、押出し成形、射出成形、熱成形(ストレート成形及びドレープ成形等の真空成形など)、圧縮成型若しくはカレンダー成形等を行う成形装置を使用することができる。
或いは、本発明に係る樹脂組成物は、上述した成形装置を用いて所望の形状を有する成形品の材料として使用することができる。樹脂組成物を用いた成形における成形条件は特に限定されず、熱可塑性樹脂の種類により適宜の条件とすればよい。例えば、熱可塑性樹脂としてポリプロピレンを用いる場合、成形温度は170℃以上(より好ましくは170〜200℃、通常230℃以下)とすることが好ましい。
これらの混練及び成形は、個別の独立した工程で行ってもよく、連続した一連の工程で行ってもよい。すなわち、個別の独立した工程で行う例としては、混練機によりパイナップル由来繊維と熱可塑性樹脂とを混練して混練物を得た後、得られた混練物を成形機に投入して成形を行うこと場合が挙げられる。一方、連続した一連の工程で行う例としては、混練と成形とを1つの装置内で行うことができる押し出し成形機のような装置を用いる場合が挙げられる。
本発明に係る樹脂組成物を用いた成形品の製造方法は、上述した混練及び成形以外にも他の工程を備えることができる。他の工程としては、混練を実施する前に原料である熱可塑性樹脂とパイナップル由来繊維とを固形状体で混合する混合工程を挙げることができる。ここで、混合方法は特に限定されないが、例えば、高速流動式ミキサー、バドルミキサー、リボンミキサー及びコーンブレンダー等の混合装置を用いて混合を行うことができる。これらの装置は1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。また、2種以上を用いる場合には回分的に運転してもよく、連続的に運転してもよい。更に、上記原料ペレット及び熱可塑性樹脂は一括して混合してもよく、いずれか一方を複数回に分けて添加投入して分割混合してもよい。
成形品としては、特に限定されず、例えば、各種電化製品や通信機器などの絶縁材料や筐体材料、自動車部品、医療用途(器具、容器、医薬包装)、日用品、住宅設備、コンテナ、パレット、洗剤容器・キャップ、飲料容器、ボトルキャップ、食品カップ、食品用フィルム、食品用シート、包装用フィルム、産業用フィルム、産業用シート、繊維、ヤーン、バンド及び発泡製品等を挙げることができる。特に、自動車部品としては、内装材、外装材及び構造材等が挙げられる。すなわち、自動車ドアトリム、各種インストルメントパネル、シート構造材、シートバックボード、コンソールボックス、自動車ダッシュボード、デッキトリム、バンパー、スポイラー及びカウリング等が挙げられる。
以下、実施例を用いて本発明をより詳細に説明するが、本発明の技術的範囲は、以下の実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〕
本実施例では、熱可塑性樹脂としてポリプロピレン(ホモポリマー、数平均分子量:100,000)及びパイナップル由来繊維を混合して試験片を作製した。本実施例では、ポリプロピレンとパイナップル由来繊維との組成比を60/40とした。
また、パイナップル由来繊維は、以下のように調製した。すなわち、先ず、パイナップルの葉を解繊機を使って解繊した。改選したパイナップルの葉を天日で5日間干し、乾燥したパイナップルの葉を得た。これを70mmの長さに切断して、パイナップル由来繊維を得た。
また、ポリプロピレンとしては、繊維状に紡糸されたものを使用した。ポリプロピレン繊維とパイナップル由来繊維とを混合したマット上のものを、ポリプロピレンが溶融する温度210℃まで加熱し、その後、プレス機にて圧縮して平板状の試験片を得た。なお、このときの圧力は20kg/cmとし、時間は120秒とした。
〔実施例2〕
本実施例では、相溶化剤としてビニルトリメトキシシランを使用し、ポリプロピレン及びパイナップル由来繊維とビニルトリメトキシシランとの組成比を95:5とした以外は実施例1と同様にして試験片を作製した。なお、実施例2では、ビニルトリメトキシシランの添加量は、全組成を100重量%として2重量%に相当する量である。
〔実施例3〕
本実施例では、相溶化剤として無水マレイン酸変性ポリプロピレンを使用し、ポリプロピレン及びパイナップル由来繊維と無水マレイン酸変性ポリプロピレンとの組成比を95:5とした以外は実施例1と同様にして試験片を作製した。
〔比較例1〕
比較例1として、パイナップル由来繊維に代えてケナフ繊維を使用して実施例1と同様にして試験片を作製した。なお、ケナフ繊維は、以下のように調製した。すなわち、先ず、テッティングにて解繊したケナフ繊維を天日で5日間ほど乾燥させ、長さ70mmに切断したケナフ繊維を調製した。
〔比較例2〕
比較例2として、パイナップル由来繊維に代えてケナフ繊維を使用して実施例2と同様にして試験片を作製した。なお、ケナフ繊維は、比較例1と同じものを使用した。また、比較例2においても、実施例2と同様にして、ビニルトリメトキシシランの添加量を5重量%とした。
〔比較例3〜7〕
比較例3〜7として、パイナップル由来繊維に代えてバナナ繊維、ココナッツ繊維、パームヤシ繊維、サイザル麻繊維及びヤングココナッツ繊維を使用して実施例1と同様にして試験片を作製した。なお、バナナ繊維、ココナッツ繊維、パームヤシ繊維、サイザル麻繊維及びヤングココナッツ繊維は以下のように調製した。すなわち、バナナ、ココナッツ、パームヤシ、サイザル麻及びヤングココナッツを、一般的な解繊機を用いて解繊し、天日で乾燥させ、長さ70mmに切断することで上記各種繊維を得た。
〔機械的特性試験〕
実施例1〜3及び比較例1〜7で作製した各試験片について曲げ強度試験、最大曲げ荷重試験及び曲げ弾性率試験を行い、機械的特性を評価した。
曲げ強度試験は以下のように実施した。すなわち、先ず、50mm×150mmの大きさの試験片を用い、定法に従って3点曲げ試験を行った。得られた値から曲げ強度を計算した。なお、この試験によって得られた最大荷重を最大曲げ荷重試験の結果とした。また、得られた値から曲げ弾性率を算出した。
実施例1、実施例2、比較例1及び比較例2の各試験片について、曲げ強度試験、最大曲げ荷重試験及び曲げ弾性率試験の結果を図1〜3に示す。なお、実施例2の試験片は、ビニルトリメトキシシランを5重量%含有する試験片について試験を行った。図1〜3に示したように、パイナップル由来繊維を使用した実施例1は、ケナフ繊維を使用した比較例1と比較して、全ての機械的特性に優れていることが明らかとなった。また、図1〜3に示したように、ビニルトリメトキシシランを混合した場合には、更に優れた機械的特性を達成できることが明らかとなった。
また、実施例3と比較例1の各試験片について最大曲げ荷重試験及び曲げ弾性率試験の結果を、それぞれ図4及び5に示す。図4及び5に示したように、相溶化剤として無水マレイン酸変性ポリプロピレンを使用した場合においても、優れた機械的特性を達成できることが明らかとなった。
一方、比較例3〜7で作製した各試験片と、実施例1で作製した試験片について機械的特性を評価した結果を表1に示す。
Figure 2010202797
表1に示すように、種々の天然繊維(比較例3〜7)と比較して、パイナップル由来繊維を用いた場合には、曲げ特性及び引張り特性のいずれにおいても優れた値を示すことが明らかとなった。このように、パイナップル繊維及び熱可塑性樹脂を含む成形品は、パイナップル由来繊維に代えて他の天然繊維を含む成形品と比較して著しく優れた機械的特性を示すことが明らかとなった。

Claims (8)

  1. パイナップル由来繊維と、熱可塑性樹脂とを含む樹脂組成物。
  2. 上記パイナップル由来繊維と上記熱可塑性樹脂との相溶化を促進する相溶化剤を更に含むことを特徴とする請求項1記載の樹脂組成物。
  3. 上記相溶化剤は、酸無水物基変性オレフィン系化合物、シラン系化合物、シラノール系化合物及びイソシアネート系化合物から選ばれる少なくとも一種の化合物であることを特徴とする請求項2記載の樹脂組成物。
  4. 上記相溶化剤は、無水マレイン酸変性ポリプロピレン又はビニルトリメトキシシランであることを特徴とする請求項2記載の樹脂組成物。
  5. 上記パイナップル由来繊維は、パイナップル植物の葉の表皮組織を取り除いた後に乾燥させて得られる繊維であることを特徴とする請求項1記載の樹脂組成物。
  6. 上記熱可塑性樹脂は、ポリプロピレン系樹脂であることを特徴とする請求項1記載の樹脂組成物。
  7. 上記パイナップル由来繊維は、上記熱可塑性樹脂に対して30〜80重量%とすることを特徴とする請求項1記載の樹脂組成物。
  8. 請求項1乃至7いずれか一項記載の樹脂組成物を成形してなる成形体。
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