JP2010200506A - 突極形の同期機 - Google Patents

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Abstract

【課題】突極形の同期機では、落雷や機器事故等の短絡事故が起こると、永久磁石が不可逆減磁する恐れがあり、永久磁石による磁気飽和の低減効果が小さくなる。
【解決手段】突極形の同期機1は、固定子20と、回転子30と、回転子30に設けられた、界磁巻線38を巻き付ける突極胴部34と、突極胴部34よりも大きな径又は幅を持つ突極頭部36とを有する突極32と、隣接する突極32相互の間に、突極32が界磁された極と同じ極が対向するように設けられた永久磁石50と、永久磁石50より外周側の空間に設けられた、導体である外側ダンパ2とを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、発電所の発電機や工場のモータ等として広く使われている突極形の同期機に関する。
突極形の同期機は、水力発電機・エンジン発電機・産業用電動機等に使用される重要な機器である。従来の突極形の同期機の構成は、一般的な教科書に詳述されている(例えば、非特許文献1参照)。また、磁気飽和を低減する突極形の同期機は、特許文献1により開示されている。
野中作太郎著、「電気機器(I)」、第1版第13刷、森北出版株式会社、1983年8月、p.218−219、p.234
特開2008−228460号公報
しかしながら、磁気飽和を低減する突極形の同期機は、落雷や機器事故等の短絡事故が起こると、内部の磁束の変化を妨げるように、電機子巻線や界磁巻線に大電流が流れる。短絡事故の代表例に三相突発短絡がある。三相突発短絡が発生すると、永久磁石が不可逆減磁する恐れがあり、永久磁石による磁気飽和の低減効果が小さくなる。そうすると、電気学会の規格JEC−2130に記載されている短絡電流強度要求事項が満たされなくなる。
本発明は、短絡事故が発生したときの磁気飽和の低減効果の低減を小さくする突極形の同期機を提供することを目的とする。
上記課題を解決し上記目的を達成するために、本発明の突極形の同期機は、固定子と、回転子と、前記固定子又は前記回転子に設けられた、界磁巻線を巻き付ける胴部と、前記胴部よりも大きな径又は幅を持つ頭部とを有する突極と、隣接する前記突極相互の間に、前記突極が界磁された極と同じ極が対向するように設けられた磁石と、前記磁石より外周側の空間に設けられた、導体である外側ダンパとを備える。
本発明は、短絡事故が発生したときの磁気飽和の低減効果の低減を小さくする突極形の同期機を提供することができる。
従来の突極形の同期機の断面を模式的に示す図である。 実施の形態1の突極形の同期機の断面を模式的に示す図である。 実施の形態1の突極形の同期機の断面の永久磁石と固定子とのギャップを含む部分を拡大した図である。 実施の形態1の突極形の同期機の外側ダンパを説明するための図である。 永久磁石の磁化曲線を示す図である。 従来の突極形の同期機の三相突発短絡が生じた瞬間(θ=0deg)における永久磁石等の磁束線及び磁束密度の大きさを示す図である。 従来の突極形の同期機のθ=180degにおける永久磁石等の磁束線及び磁束密度の大きさを示す図である。 従来の突極形の同期機のθ=180degにおける永久磁石の磁束線及び磁束密度の大きさを示す図である。 実施の形態1の突極形の同期機の三相突発短絡が生じた瞬間(θ=0deg)における永久磁石等の磁束線及び磁束密度の大きさを示す図である。 実施の形態1の突極形の同期機のθ=293degにおける永久磁石の磁束線及び磁束密度の大きさを示す図である。 実施の形態1の突極形の同期機のθ=293degにおける永久磁石の磁束線及び磁束密度の大きさを示す図である。 従来の突極形の同期機及び実施の形態1の突極形の同期機の永久磁石のある点における動作点を示す図である。 実施の形態2の突極形の同期機の断面を模式的に示す図である。 実施の形態2の突極形の同期機の断面の永久磁石と固定子とのギャップを含む部分を拡大した図である。 実施の形態2の突極形の同期機の永久磁石が最も減磁していたときの永久磁石の磁束線及び磁束密度の大きさを示す図である。 従来の突極形の同期機、実施の形態1の突極形の同期機、及び実施の形態2の突極形の同期機それぞれの永久磁石のある点における動作点を示す図である。
以下に、本発明を実施するための形態を図面を参照して説明する。
(実施の形態1)
先ず、実施の形態1の突極形の同期機を従来の突極形の同期機と比較しながら図面を用いて説明する。
図1は、従来の突極形の同期機10の断面を模式的に示す図である。図1に示すように、従来の突極形の同期機10は、電機子巻線22を有する円筒状の固定子20と、固定子20の内側に配置された、固定子20の中心軸を中心軸とする回転子30とを有する。回転子30は、鉄等の強磁性体で形成された複数の突極32を有する。突極32は、界磁巻線38を巻き付けるための突極胴部34と、突極胴部34よりも大きな径又は幅を持つ突極頭部36とを有する。突極胴部34に巻き付けられた界磁巻線38に電流が供給されると、突極32が励磁され、励磁された突極32と、固定子20の電機子巻線22との間に働く電磁力によって、回転子30が回転する。
従来の突極形の同期機10は、突極32における磁気飽和を低減するために、隣接する突極32の突極頭部36相互の間に設けられた永久磁石50を有する。永久磁石50は、突極32が界磁された極と同じ極が対向するように設けられている。すなわち、N極に界磁された突極32に永久磁石50のN極が対向し、S極に界磁された突極32に永久磁石50のS極が対向するように、永久磁石50は、隣接する突極32の突極頭部36相互の間に設けられている。永久磁石50により、界磁巻線38による磁束を打ち消す方向に突極32内に磁束が発生するので、突極32における磁気飽和が低減する。なお、従来の突極形の同期機10は、突極頭部36の下部に導体である内部ダンパ40が設けられている。内部ダンパ40は、回転子30が回転を開始する際の動作をスムーズに行わせる機能を有する。
ところで、落雷や機器事故等の短絡事故が起こると、従来の突極形の同期機10では、内部の磁束の変化を妨げるために、電機子巻線22や界磁巻線38に大電流が流れる。短絡事故の代表例に三相突発短絡がある。三相突発短絡が発生すると、永久磁石50の内部を通る磁束が増加する。その漏れ磁束によって永久磁石50が減磁し、漏れ磁束の大きさによっては、永久磁石50が不可逆減磁する恐れがあり、永久磁石50による磁気飽和の低減効果が小さくなる。
そこで、実施の形態1の突極形の同期機1は、永久磁石50の内部を通る漏れ磁束の発生を妨げ、永久磁石50を減磁しにくくするために、永久磁石50の外周側の空間、すなわち、永久磁石50の電機子巻線22に近い側に面したギャップ(空間)に設けられた、導体である外側ダンパ2を有する。つまり、実施の形態1の突極形の同期機1は、永久磁石50より外周側の空間に設けられた外側ダンパ2を有する。
図2は、実施の形態1の突極形の同期機1の断面を模式的に示す図である。図3は、実施の形態1の突極形の同期機1の断面の永久磁石50と固定子20とのギャップを含む部分を拡大した図である。図2及び図3に示すように、永久磁石50の電機子巻線22に近い側に面したギャップ(空間)に外側ダンパ2が設けられている。つまり、実施の形態1の突極形の同期機1は、永久磁石50と固定子20とのギャップに外側ダンパ2を有する。外側ダンパ2は、例えば図4に示すように、回転子30の中心軸と平行な棒状体又は板状体であって、複数の外側ダンパ2が、軸方向の両側に設けられているリング状の導体であるエンドリング25によって軸方向の両側で接続されているとともに支持されており、その状態で永久磁石50の電機子巻線22に近い側に面したギャップ(空間)に設けられている。なお、外側ダンパ2は、例えば銅により形成されており、永久磁石50と物理的に接していて、外側ダンパ2と永久磁石50と回転子30とが一体となって回転する。また、エンドリング25は銅等の導体である。また、外側ダンパ2は、一つのみ設けられてもよい。なお、エンドリング25には、内部ダンパ40も接続されている。
本発明者は、有限要素解析(FEA)を用いて、実施の形態1の突極形の同期機1の有効性を検証した。以下に、解析の内容について説明する。解析対象機は、固定子内径914mm、固定子外径1240mm、定格速度750min−1、定格容量2.8MVA、定格端子電圧800VのY結線の8極機とした。解析対象機を無負荷運転し、その電機子端子を三相突発短絡させた。三相突発短絡前の端子電圧を定格付近の805Vとし、固定子20と回転子30の磁化特性は、それぞれ無方向性電磁鋼帯50H400と50H1000とした。外側ダンパ2の材料は銅(電気伝導率51.1MS/m)とした。永久磁石50は、ネオジム磁石とし、リコイル比透磁率1.05、残留磁束密度1.19T、保持力902kA/mとした。永久磁石50の温度を60℃とし、温度による磁気特性の変化を考慮しない設定とした。また、永久磁石50の渦電流を無視した。
図5は、永久磁石50の磁化曲線を示す図である。永久磁石50の動作点が、磁化曲線上を可逆的に移動できる設定とした。動作点が磁化曲線の線形領域に位置する場合を可逆減磁とし、非線形領域に位置する場合を不可逆減磁として、永久磁石50を評価した。
図6及び図7は、従来の突極形の同期機10における永久磁石50等の磁束線及び磁束密度の大きさを示す図である。θは電気角で表した回転子の回転角度である。
図6は、従来の突極形の同期機10の三相突発短絡が生じた瞬間(θ=0deg)における永久磁石50等の磁束線及び磁束密度の大きさを示している。三相突発短絡が生じた瞬間においては、永久磁石50は不可逆減磁していなかった。図7は、従来の突極形の同期機10のθ=180degにおける永久磁石50等の磁束線及び磁束密度の大きさを示している。θ=180deg付近において、永久磁石50は最も減磁していた。図7に示すように、θ=180degでは、永久磁石50の内部を磁化方向と反対向きに大きな漏れ磁束が通っている。
図8は、図7の永久磁石50の部分を示す図である。すなわち、図8は、従来の突極形の同期機10のθ=180degにおける永久磁石50の磁束線及び磁束密度の大きさを示している。図8における数値は、磁化方向の磁束密度を示している。また、実線の矢印は、三相突発短絡前の永久磁石50における磁化方向示しており、破線の矢印は、三相突発短絡後の永久磁石50における磁化方向を示している。図8に示すように、従来の突極形の同期機10では、θ=180degにおいて、各点の磁束密度が0Tを下回っているので図5の磁化曲線を参照すると、永久磁石50全体が不可逆減磁している。なお、破線で囲まれている部分は、不可逆減磁している部分である。つまり、定格端子電圧で三相突発短絡が生じると、永久磁石50が不可逆減磁することがわかる。
図9及び図10は、実施の形態1の突極形の同期機1における永久磁石50等の磁束線及び磁束密度の大きさを示す図である。
図9は、実施の形態1の突極形の同期機1の三相突発短絡が生じた瞬間(θ=0deg)における永久磁石50等の磁束線及び磁束密度の大きさを示している。三相突発短絡が生じた瞬間においては、永久磁石50は不可逆減磁していなかった。図6と図9とを比較すると明らかなように、実施の形態1の突極形の同期機1の三相突発短絡が生じた瞬間(θ=0deg)における永久磁石50の磁束密度の大きさは、従来の突極形の同期機10における永久磁石50のそれとほぼ同じであることがわかる。図10は、実施の形態1の突極形の同期機1のθ=293degにおける永久磁石50の磁束線及び磁束密度の大きさを示している。θ=293deg付近において、永久磁石50は最も減磁していた。図7と図10とを比較すると明らかなように、実施の形態1の突極形の同期機1の最も減磁していたときの永久磁石50内を磁化方向と反対に通る磁束は、従来の突極形の同期機10の最も減磁していたときの永久磁石50内を磁化方向と反対に通る磁束に比べて少ないことがわかる。
図11は、図10の永久磁石50部分を示す図である。すなわち、図11は、実施の形態1の突極形の同期機1のθ=293degにおける永久磁石50の磁束線及び磁束密度の大きさを示している。図8と同様に、図11における数値は、磁化方向の磁束密度を示している。また、実線の矢印は、三相突発短絡前の永久磁石50における磁化方向を示しており、破線の矢印は、三相突発短絡後の永久磁石50における磁化方向を示している。
破線で囲まれている永久磁石50の下部においては、各点の磁束密度が0Tを下回っているので図5の磁化曲線を参照すると、不可逆減磁している。しかしながら、永久磁石50の上部及び中央部については、各点の磁束密度が0Tを上回っており図5の磁化曲線を参照すると、ほとんど不可逆変化していないことがわかる。
図11から明らかなように、永久磁石50の電機子巻線22に近い側に面したギャップ(空間)に外側ダンパ2を挿入することで、永久磁石50が不可逆変化する部分が狭まる。また、実施の形態1の突極形の同期機1の永久磁石50の各点の磁束密度は、従来の突極形の同期機10の永久磁石50の各点の磁束密度に比べて大きい。これにより、外側ダンパ2が挿入されることにより、永久磁石50が減磁しにくくなることがわかる。それらは、三相突発短絡が発生したときに磁束の変化を妨げる電流が外側ダンパ2に流れ、漏れ磁束が永久磁石50に届きにくくなることによると考えられる。
図12は、従来の突極形の同期機10及び実施の形態1の突極形の同期機1の永久磁石50のα点における動作点を示す図であって、三相突発短絡が生じた瞬間から1周期後までの間で、α点が最も減磁した瞬間の動作点を示している。なお、α点は、永久磁石50の断面のある点である。図12から明らかなように、永久磁石50の電機子巻線22に近い側に面したギャップ(空間)に外側ダンパ2を挿入することにより、永久磁石50が減磁しにくくなることがわかる。
上述したように、実施の形態1の突極形の同期機1は、永久磁石50の電機子巻線22に近い側に面したギャップ(空間)に外側ダンパ2を有しており、外側ダンパ2により、永久磁石50の内部を通る漏れ磁束の発生を妨げ、永久磁石50を減磁しにくくしている。その結果、短絡事故が発生したときの突極32における磁気飽和の低減効果の低減が小さくなる。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2の突極形の同期機6を図面を用いて説明する。
図13は、実施の形態2の突極形の同期機6の断面を模式的に示す図である。図14は、実施の形態2の突極形の同期機6の断面の永久磁石50と固定子20とのギャップを含む部分を拡大した図である。図13及び図14に示すように、永久磁石50の電機子巻線22に近い側に面したギャップ(空間)に導体である外側ダンパ2が設けられているとともに、突極胴部34の外周に設けられている界磁巻線38と永久磁石50とのギャップに内側ダンパ7が設けられている。つまり、実施の形態2の突極形の同期機6は、永久磁石50より外周側のギャップに設けられた外側ダンパ2を有するとともに、永久磁石50より内周側のギャップに設けられた内側ダンパ7を有する。実施の形態2の突極形の同期機6の構成は、外側ダンパ2に加えて内側ダンパ7を有する点が、実施の形態1の突極形の同期機1の構成と異なる。
内側ダンパ7は、外側ダンパ2と同様に、例えば、回転子30の中心軸と平行な棒状体又は板状体であって、複数の内側ダンパ7が、軸方向の両側に設けられているエンドリング25によって軸方向の両側で接続されているとともに支持されており、その状態で界磁巻線38と永久磁石50とのギャップ(空間)に設けられている。なお、内側ダンパ7は、例えば銅により形成されており、永久磁石50と物理的に接している。また、内側ダンパ7は、エンドリング25によって、外側ダンパ2と電気的に接続されており、内側ダンパ7と外側ダンパ2と永久磁石50と回転子30とが一体となって回転する。また、内側ダンパ7は、一つのみ設けられてもよい。
本発明者は、有限要素解析(FEA)を用いて、実施の形態2の突極形の同期機6の有効性についても検証した。以下に検証結果を説明する。なお、有限要素解析及び検証の方法は、実施の形態1において説明した方法と同じ方法である。
図15は、実施の形態2の突極形の同期機6の永久磁石50が最も減磁していたときの永久磁石50の磁束線及び磁束密度の大きさを示す図である。図15における数値は、磁化方向の磁束密度を示している。また、実線の矢印は、三相突発短絡前の永久磁石50における磁化方向を示しており、破線の矢印は、三相突発短絡後の永久磁石50における磁化方向を示している。
破線で囲まれている永久磁石50の下部においては、各点の磁束密度が0Tを下回っているので図5の磁化曲線を参照すると、不可逆減磁している。しかしながら、永久磁石50の上部及び中央部については、各点の磁束密度が0Tを上回っており図5の磁化曲線を参照すると、ほとんど不可逆変化していないことがわかる。
図15から明らかなように、永久磁石50と固定子20とのギャップに外側ダンパ2を挿入するとともに、界磁巻線38と永久磁石50とのギャップに内側ダンパ7を挿入することによっても、永久磁石50が不可逆変化する部分が狭まる。また、実施の形態2の突極形の同期機6の永久磁石50の各点の磁束密度は、従来の突極形の同期機10の永久磁石50の各点の磁束密度に比べて大きい。これにより、外側ダンパ2及び内側ダンパ7が挿入されることによっても、永久磁石50が減磁しにくくなることがわかる。それらは、三相突発短絡が発生したときに磁束の変化を妨げる電流が、内側ダンパ7と、外側ダンパ2と、軸方向の両側に設けられているエンドリング25とに電流が流れ、漏れ磁束が永久磁石50に届きにくくなることによると考えられる。
図16は、従来の突極形の同期機10、実施の形態1の突極形の同期機1、及び実施の形態2の突極形の同期機6それぞれの永久磁石50のα点における動作点を示す図であって、三相突発短絡が生じた瞬間から1周期後までの間で、α点が最も減磁した瞬間の動作点を示している。なお、α点は、永久磁石50の断面のある点である。図16から明らかなように、永久磁石50と固定子20とのギャップに外側ダンパ2を挿入するとともに、界磁巻線38と永久磁石50とのギャップに内側ダンパ7を挿入することにより、永久磁石50が減磁しにくくなることがわかる。
上述したように、実施の形態2の突極形の同期機6は、永久磁石50と固定子20とのギャップに外側ダンパ2を有するとともに、界磁巻線38と永久磁石50とのギャップにも内側ダンパ7を有する。外側ダンパ2及び内側ダンパ7により、永久磁石50の内部を通る漏れ磁束の発生を妨げ、永久磁石50を減磁しにくくしている。その結果、短絡事故が発生したときの突極32における磁気飽和の低減効果の低減が小さくなる。
ただし、図16において実施の形態1の突極形の同期機1と実施の形態2の突極形の同期機6とを比較すると明らかなように、永久磁石50を減磁させにくくする効果は、実施の形態2の突極形の同期機6よりも実施の形態1の突極形の同期機1の方が大きい。すなわち、実施の形態2の突極形の同期機6の構成よりも実施の形態1の突極形の同期機1の構成の方が好ましい。
なお、上述した実施の形態では、外側ダンパ2及び内側ダンパ7は、導体であればその材料は銅に限定されない。また、外側ダンパ2及び内側ダンパ7は、伝導率が高いほど好ましく、抵抗率が小さいほど好ましい。
また、上述した実施の形態では、突極32は回転子30に設けられているが、突極32は固定子20に設けられてもよい。
また、上述した実施の形態では、固定子20と回転子30とに着目すると、外側の固定子20が固定され、内側の回転子30が回転する場合を説明した。しかしながら、内側の回転子30が固定され、外側の固定子20が回転してもよい。
更に、内部ダンパ40は、回転子30又は固定子20が回転を開始する際の動作をスムーズに行わせる機能を有するのであって、外側ダンパ2及び内側ダンパ7が有する永久磁石50の内部を通る漏れ磁束の発生を妨げ、永久磁石50を減磁しにくくする機能は有さない。
1 実施の形態1の突極形の同期機、 2 外側ダンパ、 6 実施の形態2の突極形の同期機、 7 内側ダンパ、 20 固定子、 22 電機子巻線、 30 回転子、 32 突極、 38 界磁巻線、 34 突極胴部、 36 突極頭部、 50 永久磁石。

Claims (6)

  1. 固定子と、
    回転子と、
    前記固定子又は前記回転子に設けられた、界磁巻線を巻き付ける胴部と、前記胴部よりも大きな径又は幅を持つ頭部とを有する突極と、
    隣接する前記突極相互の間に、前記突極が界磁された極と同じ極が対向するように設けられた磁石と、
    前記磁石より外周側の空間に設けられた、導体である外側ダンパと
    を備える突極形の同期機。
  2. 前記回転子の軸方向の端部側に設けられた導体であるリング状の支持体を備え、
    前記外側ダンパの形状は、前記回転子の中心軸と実質上平行な棒状体又は板状体であって、
    前記外側ダンパは、前記支持体によって支持されている
    請求項1に記載の突極形の同期機。
  3. 前記外側ダンパは、銅により形成されている
    請求項1又は2に記載の突極形の同期機。
  4. 更に、前記磁石より内周側の空間に設けられた、導体である内側ダンパを備える
    請求項1又は2に記載の突極形の同期機。
  5. 更に、
    前記回転子の軸方向の端部側に設けられた、導体であるリング状の支持体と、
    前記磁石より内周側の空間に設けられた、導体である内側ダンパとを備え、
    前記外側ダンパ及び前記内側ダンパの形状は、前記回転子の中心軸と実質上平行な棒状体又は板状体であって、
    前記外側ダンパ及び前記内側ダンパは、前記支持体によって支持されている
    請求項1に記載の突極形の同期機。
  6. 前記外側ダンパ及び前記内側ダンパは、銅により形成されている
    請求項4又は5に記載の突極形の同期機。
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