JP2010199776A - 撮像装置、画像表示方法および画像表示プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】表示される画像の視野率が低下したり、オートフォーカスにかかる時間が長くなったりすること無く、ライブビューによる画像をより適切に表示できるようにする。
【解決手段】撮影用撮像素子5を通じて取り込んだ視野率100%の静止画像を、画像メモリ56の画像記憶領域Xに一時記憶する。表示用撮像素子7を通じて取り込む視野率100%未満の動画像を、光学ファインダーの視野率と同等に縮小し、この縮小した動画像を、画像記憶領域Xに一時記憶した撮影用撮像素子5からの視野率100%の静止画像と合成し、この合成した画像を表示装置12に表示する。
【選択図】図6
【解決手段】撮影用撮像素子5を通じて取り込んだ視野率100%の静止画像を、画像メモリ56の画像記憶領域Xに一時記憶する。表示用撮像素子7を通じて取り込む視野率100%未満の動画像を、光学ファインダーの視野率と同等に縮小し、この縮小した動画像を、画像記憶領域Xに一時記憶した撮影用撮像素子5からの視野率100%の静止画像と合成し、この合成した画像を表示装置12に表示する。
【選択図】図6
Description
この発明は、いわゆるライブビュー機能を備えた、例えば、レンズ交換式デジタル一眼レフレックスカメラ等の装置、当該装置において用いられる方法、プログラムに関する。
近年、レンズ交換式デジタル一眼レフレックスカメラ(DSLR:Digital Single Lens Reflex Camera)においても、コンパクトデジタルカメラと同様に、いわゆるライブビュー(スルー画表示)を用いた構図合わせを行えるようにしたいとするニーズが高まっている。
ライブビューは、撮影レンズが捉えている被写体の画像を、リアルタイムにLCD(Liquid Crystal Display)等の表示素子の比較的に大きな表示画面に表示して構図決め(構図合わせ)を行えるようにするものである。
ライブビューを行う方法として、撮影用撮像素子を用いる方法と、表示用撮像素子を用いる方法とがある。しかし、いずれの方法にも、長所と短所とが存在する。
図30に、撮影用撮像素子を用いてライブビューを行うことが可能なレンズ交換式デジタル一眼レフレックスカメラ(以下、DSLRと略称する。)200の光学系等の構成を説明するための横断面図を示す。
図30(A)に示すように、DSLR200においては、レンズ群201を通じて取り込まれる被写体の画像は、シャッター207を介して撮影用撮像素子208のセンサー面に結像するようにされる。この撮影用撮像素子208のセンサー面に結像した画像を取り込んで記録媒体に記録することができる。
そして、DSLR200においては、図30(A)に示したように、撮影用撮像素子208を用いて取り込んだ画像をLCD209に表示させるので、LCD209の表示画面に表示される画像は視野率100%の画像となる。
したがって、撮影用撮像素子208を用いる方法の場合、ユーザーは、撮影されて記録される範囲の画像をそのままLCD209を通じて確認し、構図合わせを行うことができると言う長所がある。
しかし、撮影用撮像素子208を用いてライブビューを行う方法の場合、図30(A)に示したように、撮影用撮像素子208へ光束を導くために、主ミラー202及びサブミラー203を撮影光学系から退避(ミラーアップ)させる必要がある。
この場合、レンズ群201を通じて取り込んだ光束を、位相差検出方式のオートフォーカス(以下、位相差AF(Automatic Focus)と略称する。)を行うオートフォーカスモジュール(図30ではAFMと記載)210へ導くことができない。
したがって、図30(A)に示したように、撮影用撮像素子208を用いる方法の場合、後述もするように、高速に焦点を合わせることが可能な位相差AFを用いることができなくなると言う短所がある。
すなわち、位相差AFを行うためには、図30(B)に示したように、撮影光学系に対し進退可能な(可動可能な)主ミラー202及びサブミラー203を光学ファインダー206側へ光束を導くように位置させる(ミラーダウンさせる)必要がある。
しかし、この場合には、撮影用撮像素子208へ光束を導くことができないので、視野率100%の画像によるライブビューを行うことができなくなるのである。
そして、図30(A)にしたように、撮影用撮像素子を用いるライブビュー時においては、画像のコントラストが最も高くなる点を合焦点として探し出すコントラストオートフォーカス(以下、コントラストAFと略称する。)を用いることになる。
コントラストAFは、コンパクトデジタルカメラにおいて用いられているものであり、レンズの位置を調整しながら徐々にピントを合わせる方式であり、位相差AFと比較すると低速な焦点合わせ手段である。
このため、図30(A)に示したように、ミラーアップ状態で行うことになる撮影用撮像素子208を使用したライブビュー時においては、位相差AFを用いることができず、高速な焦点合わせを行うことができないと言う短所が生じてしまうのである。
なお、位相差AFを行うためのオートフォーカスモジュール(AFM)210は、例えば、図31に示すように、集光レンズCLと、一対のセパレータレンズL1と、L2と、その後方に配置される1つのラインセンサLSとから構成されるものである。
そして、位相差AFは、ラインセンサLSのセンサー面に結像する画像の入射位置は、焦点板等価面Sに正確に結像している場合(合焦時)、前方に結像している場合(前ピン時)、後方に結像している場合(後ピン時)とで異なることを利用している。すなわち、ピントのずれ量は、一対のラインセンサLSのセンサー面上における画像の結像位置によって判断できる。
したがって、ラインセンサLSからの出力を解析(演算)することにより、合焦か非合焦か、前ピンか後ピンか、ピントのずれ量はどの位かを正確に検出し、これに応じて1回のレンズ位置調整により、迅速かつ正確にピントを合わせることができるのである。
これに対して、図32に、光学ビューファインダー内に設けられる表示用撮像素子を用いてライブビューを行うことが可能なDSLR300の光学系等の構成を説明するための横断面図を示す。
DSLR300は、図32の横断面図に示したように、撮影用撮像素子208の他に光学ファインダー内に表示用撮像素子211を設けるようにしたものもある。表示用撮像素子211が設けられている点を除いて、DSLR300は、図30に示したDSLR200と同様の構成を有している。
図32に示したように、表示用撮像素子211を用いてライブビューを行う方法では、ライブビュー画像の取得に光学ファインダー内の表示用撮像素子211を使用する。このため、主ミラー202及びサブミラー203をミラーダウンさせたままのライブビューが可能となる。
したがって、図32に示したように、表示用撮像素子211を用いてライブビューを行う方法では、レンズ群201を通じて取り込んだ光束を、位相差AFを行うAFM210に導くことができる。すなわち、表示用撮像素子211を用いてライブビューを行う方法の場合、位相差AFによる高速な焦点合わせを行うことができると言う長所がある。
しかし、図32に示したように、光学ファインダー内の表示用撮像素子211を用いてライブビューを行う場合、LCD209に表示される画像の視野率は光学ファインダーの視野率に依存してしまう。
ほとんどの場合、光学ファインダーの視野率は100%未満のため、表示用撮像素子211を通じて取り込み、LCD209の表示画面に表示されるライブビュー画像の視野率も100%未満となってしまうという短所がある。この場合、視野率が100%の画像を表示することができないために、本体の撮影可能範囲を正確に把握することができず、構図の確認を行うのに支障をきたす可能性がある。
これを改善する1つの方法が、特許文献1(特開2007−281952号公報)に開示されている。当該特許文献1に開示された方法は、視野率が100%未満の光学ファインダー内に表示用撮像素子を持つDSLRに適用されるものである。
特許文献1に開示された方法は、LCD等の表示素子の表示領域の大きさに対して、表示用撮像素子を通じて取り込んだライブビュー画像を光学ファインダーの視野率と同等の大きさに縮小して表示するようにする。そして、縮小することにより、画像情報が存在しなくなる周辺部を全黒で補うようにするものである。
例えば、表示用撮像素子を通じて取り込んだライブビュー画像が、視野率90パーセントの画像であるとする。この場合には、図33(A)に示すように、表示用撮像素子を通じて取り込んだライブビュー画像を表示素子の表示画面に対して90パーセントの表示画像になるように縮小して、当該表示素子の表示画面の中央に表示する。
そして、縮小によって画像情報が存在しなくなった周辺部については、図33(A)に示すように、全黒画像で補うことにより、表示画面に、視野率100%での構図(撮影範囲)の画像を簡略表示する。
そして、視野率100%の画像である図33(B)と比較すると分るように、特許文献1に記載された発明を適用した場合のライブビュー画像である図33(A)に示した画像は、周辺部は全黒で補われるものの、視野率100%の画像を簡略表示したものとなる。
したがって、特許文献1の発明を用いることにより、全黒の周辺部分も本来の撮影可能領域であることをユーザーに明確に示すことができ、構図の確認を行う際にきたす支障を防止することができる。
上述した特許文献1に開示された方法を用いた場合、視野率100%未満のライブビュー画像に対し、その周辺部にどの程度実際に記録される領域があるかを把握することは可能である。しかし、周辺部は黒枠(全黒画像)で表示されているため実際の構図を確認できるわけではない。
このように、ライブビューを実現する場合、撮影用撮像素子を用いる方法と、表示用撮像素子を用いる方法とがあるが、いずれの方法を用いた場合であっても、長所と短所がある。そして、短所を除去する方法も、現段階においては、当該短所を確実に除去できるものではない。
以上のことに鑑み、この発明は、表示される画像の視野率が低下したり、オートフォーカスにかかる時間が長くなったりすること無く、いわゆるライブビューによる画像をより適切に表示できるようにすることを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明の撮像装置は、
撮影用撮像素子と、
視野率が100%未満の光学ファインダー内に配設される表示用撮像素子と、
前記撮影用撮像素子を通じて取り込んだ静止画像を一時記憶する画像記憶手段と、
前記表示用撮像素子を通じて取り込む動画像を前記光学ファインダーの視野率と同等に縮小した上で、予め取り込んで前記画像記憶手段に一時記憶されている前記撮影用撮像素子からの静止画像と合成する合成手段と、
前記合成手段で合成された画像を表示する表示手段と
を備える。
撮影用撮像素子と、
視野率が100%未満の光学ファインダー内に配設される表示用撮像素子と、
前記撮影用撮像素子を通じて取り込んだ静止画像を一時記憶する画像記憶手段と、
前記表示用撮像素子を通じて取り込む動画像を前記光学ファインダーの視野率と同等に縮小した上で、予め取り込んで前記画像記憶手段に一時記憶されている前記撮影用撮像素子からの静止画像と合成する合成手段と、
前記合成手段で合成された画像を表示する表示手段と
を備える。
この請求項1に記載の発明の撮像装置によれば、撮影用撮像素子を通じて取り込んだ視野率100%の静止画像が、予め画像記憶手段に一時記憶される。そして、表示用撮像素子を通じて取り込む視野率100%未満の動画像が、光学ファインダーの視野率と同等に縮小されて、この縮小された動画像が、画像記憶手段に一時記憶されている撮影用撮像素子からの視野率100%の静止画像と合成される。この合成手段により合成された画像が表示手段に表示される。
このように、先に取り込まれた撮影用撮像素子からの視野率100%の静止画像と、視野率に応じてその大きさが調整される表示用撮像素子からの動画像とが合成されて表示される。
したがって、視野率100%未満の表示用撮像素子を用いているにもかかわらず、視野率100%相当のライブビュー画像を表示することができる。また、光学ファインダー内の表示用撮像素子を用いてライブビューを行うようにできるので、その構造上、位相差AFを用いることも可能になり、高速なAF(Automatic Focus)機能をも用いることができる。
この発明によれば、表示される画像の視野率が低下したり、オートフォーカスにかかる時間が長くなったりすること無く、いわゆるライブビューによる画像をより適切に表示できるようにすることができる。
以下、図を参照しながら、この発明の装置、方法、プログラムの一実施形態について説明する。以下に説明する実施形態においては、この発明を、レンズ交換式デジタル一眼レフレックスカメラ(DSLR)の構成とされ、光学ファインダーの視野率が100%未満の撮像装置に適用した場合を例にして説明する。
<第1の実施形態>
[撮像装置1の外観]
図1、図2は、この第1の実施形態の撮像装置1の外観を説明するための図であり、図1は撮像装置1の正面外観図、図2は撮像装置1の背面外観図である。
[撮像装置1の外観]
図1、図2は、この第1の実施形態の撮像装置1の外観を説明するための図であり、図1は撮像装置1の正面外観図、図2は撮像装置1の背面外観図である。
まず、撮像装置1の正面側の外観について説明する。図1に示すように、撮像装置1はカメラ本体部(カメラボディ)2を備えている。このカメラ本体部2に対して交換式の撮影レンズユニット(交換レンズ)3が着脱可能にされている。
撮影レンズユニット3は、主として鏡筒36ならびに鏡筒36の内部に設けられたレンズ群37および絞り機構等によって構成される。レンズ群(撮影光学系)37には、光軸方向に移動することによって焦点位置を変更するフォーカスレンズ等が含まれる。
カメラ本体部2は、撮影レンズユニット3が装着される円環状のマウント部Mtを正面略中央に備え、撮影レンズユニット3を着脱するための着脱ボタン89を円環状のマウント部Mt付近に備えている。
また、カメラ本体部2は、その正面左上部にモード設定ダイヤル82を備え、その正面右上部に制御値設定ダイヤル86を備えている。モード設定ダイヤル82を操作することによって、撮像装置1の各種のモードの設定動作(切替動作)を行うことができるようにされる。
ここで、撮像装置1の種々のモードは、各種撮影モード(人物撮影モード、風景撮影モード、およびフルオート撮影モード等)、撮影した画像を再生する再生モード、および外部機器との間でデータ交信を行う通信モード等を含む。
また、制御値設定ダイヤル86を操作することにより、各種撮影モードにおける制御値を設定することができる。
また、カメラ本体部2は、正面左端部に撮影者が把持するためのグリップ部14を備えている。グリップ部14の上面には露光開始を指示するためのレリーズボタン11が設けられている。
グリップ部14の内部には電池収納室とカード収納室とが設けられている。電池収納室には撮像装置1の電源として、例えば4本の単3形乾電池が収納される。また、カード収納室には、後述もするが、撮影画像の画像データを記録するためのメモリカード90が着脱可能に収納されるようになっている。
レリーズボタン11は、半押し状態(P1状態)と全押し状態(P2状態)の2つの状態を検出可能な2段階検出ボタンである。レリーズボタン11が半押しされP1状態になると、被写体に関する記録用静止画像(本撮影画像)を取得するための準備動作が行われる。ここで、準備動作は、例えば、AF(Automatic Focus)制御動作、AE(Automatic Exposure)制御動作等である。
また、レリーズボタン11がさらに押し込まれてP2状態になると、当該本撮影画像の撮影動作が行われる。撮影動作は、詳しくは後述もするが、撮像素子5を用いて被写体像(被写体の光像)に関する露光動作を行い、その露光動作によって得られた画像信号に所定の画像処理を施す一連の動作である。
次に、撮像装置1の背面側の外観について説明する。図2に示すように、カメラ本体部2の背面略中央上部には、ファインダー窓(接眼窓)10が設けられている。撮影者は、ファインダー窓10を覗くことによって、撮影レンズユニット3から導かれた被写体の光像を視認して構図決定を行うことができる。すなわち、光学ファインダーを用いて構図決め(構図合わせ)を行うことができる。
なお、この第1の実施形態に係る撮像装置1は、ライブビュー機能をも備え、背面の表示装置12に表示されるライブビュー画像を用いて構図決めを行うことも可能である。また、光学ファインダーによる構図決め動作とライブビュー表示による構図決め動作との切換操作は、操作者が切換ダイヤル87を回転させることによって実現される。
図2に示したように、カメラ本体部2の背面の略中央には、表示装置12が設けられている。表示装置12は、例えばカラーLCDとして構成される。表示装置12には、撮影条件等を設定するためのメニュー画面や、再生モードにおいてメモリカード90に記録された撮影画像などを表示させることができるようにされている。
また、操作者が光学ファインダーによる構図決めではなく、ライブビュー表示による構図決めを選択した場合には、表示装置12には、後述する表示用撮像素子7によって取得される時系列の複数の画像(すなわち動画像)がライブビュー画像として表示される。
また、図2に示したように、背面の表示装置12の左上部にはメインスイッチ81が設けられている。メインスイッチ81は2点スライドスイッチからなり、接点を左方の「OFF」位置に設定すると、電源がオフになり、接点の右方の「ON」位置に設定すると、電源がオンになる。
また、背面の表示装置12の右側には方向選択キー84が設けられている。この方向選択キー84は円形の操作ボタンを有するものである。当該方向選択キー84の操作ボタンにおいては、図2において、三角のマークで示したように、上下左右の4方向の押圧操作と、右上、左上、右下及び左下の4方向の押圧操作とが、それぞれ検出されるようになっている。また、方向選択キー84は、上記8方向の押圧操作とは別に、中央部のプッシュボタンの押圧操作も検出されるようになっている。
さらに、背面の表示装置12の左側には、メニュー画面の設定、画像の削除などを行うための複数のボタンからなる設定ボタン群83が設けられている。
[撮像装置1の構成]
次に、図3を参照しながら、この第1の実施形態の撮像装置1の機能の概要について説明する。図3は、撮像装置1を説明するためのブロック図である。
次に、図3を参照しながら、この第1の実施形態の撮像装置1の機能の概要について説明する。図3は、撮像装置1を説明するためのブロック図である。
図3に示すように、撮像装置1は、大きく分けると、カメラ本体部2と、カメラ本体部2に対して着脱可能とされた撮影レンズユニット3とからなっている。
図3に示したように、カメラ本体部2は、シャッター4、撮影用撮像素子5、ミラー機構6、表示用撮像素子7、信号処理部51、A/D(Analog/Digital)変換回路52、デジタル信号処理回路50を備えている。
なお、後述もするが、撮影用撮像素子5、表示用撮像素子7は、いずれもCCD(Charge Coupled Device)で構成されたものであり、図3においては、CCD5、CCD7と示している。)
また、図3に示すように、フォーカス制御部121及びフォーカス機構の駆動モータM1、ミラー制御部122及びミラー機構6の駆動モータM2、シャッター制御部123及びシャッター機構の駆動モータM3、タイミング制御回路126を備えている。
また、図3に示すように、フォーカス制御部121及びフォーカス機構の駆動モータM1、ミラー制御部122及びミラー機構6の駆動モータM2、シャッター制御部123及びシャッター機構の駆動モータM3、タイミング制御回路126を備えている。
また、図3に示すように、フラッシュライト41、フラッシュ回路42、AF(Automatic Focus)補助光発光部43、AF(Automatic Focus)モジュール20を備えている。
また、カメラ本体部2は、図3に示すように、VRAM(Video Random Access Memory)131、表示装置(LCD)12、カードI/F132、通信用I/F133を備えている。ここで、I/Fはインターフェイスの略称である。そして、カードI/F132に対しては、これに着脱可能とされたメモリカード90が装着されている。
さらに、カメラ本体部2は、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)60、操作部80を備えている。そして、カメラ本体部2は、全体制御部101を備え、これに接続された各部を制御することができるようにされている。
また、撮影レンズユニット3は、レンズ群37、レンズ位置検出部39を備えると共に、図3には図示しないが、絞り機構や、レンズ群37のフォーカスレンズの位置を調整するフォーカス機構などをも備えるものである。
そして、カメラ本体部2の操作部80は、上述したレリーズボタン11を含む各種ボタンおよびスイッチ等を備えて構成される。操作部80に対する操作者の入力操作に応答して、全体制御部101が各部を制御し、入力操作に応じた各種動作を実現することができるようにされる。
全体制御部101は、図3に示したように、CPU(Central Processing Unit)1011、ROM(Read Only Memory)1012、RAM(Random Access Memory)1013等がCPUバスを通じて接続されて構成されたマイクロコンピュータである。
全体制御部101においては、CPU1011が、ROM内に格納されるプログラムを読み出して実行することによって、各部を制御し、各種機能を実現する。例えば、全体制御部101は、AFモジュール20およびフォーカス制御部121と協動して、フォーカスレンズの位置を制御する合焦制御動作を行う。
つまり、全体制御部101は、AFモジュール20によって検出される被写体の合焦状態に応じて、フォーカス制御部121を用いてAF動作を実現する。なお、この実施形態において、AFモジュール20は、ミラー機構6を介して進入してきた光を用いて、位相差方式の合焦状態検出手法により被写体の合焦状態を検出することができるものである。
EEPROM60は、いわゆる不揮発性メモリであり、撮像装置1の電源が落とされても保持しておくべき種々の情報、例えば、種々の調整値や設定条件などのパラメータを記憶保持するものである。
なお、この第1の実施形態においては、EEPROMを用いるようにしたが、これに限るものではなく、例えばフラッシュメモリーなどの種々の不揮発性メモリを用いるようにすることもできる。
フォーカス制御部121は、全体制御部101から入力される信号に基づいて制御信号を生成しモータM1を駆動することによって、撮影レンズユニット3のレンズ群37に含まれるフォーカスレンズを移動させる。
また、フォーカスレンズの位置は、撮影レンズユニット3のレンズ位置検出部39によって検出され、フォーカスレンズの位置を示すデータが全体制御部101に送られる。このように、フォーカス制御部121および全体制御部101は、フォーカスレンズの光軸方向の動きを制御する。
ミラー制御部122は、ミラー機構6が光路から退避した状態(ミラーアップ状態)とミラー機構6が光路を遮断した状態(ミラーダウン状態)との状態切替を制御する。すなわち、ミラー制御部122は、全体制御部101から入力される信号に基づいて制御信号を生成しモータM2を駆動することによって、ミラー機構6のミラーアップ状態とミラーダウン状態とを切り替える。
シャッター制御部123は、全体制御部101から入力される信号に基づいて制御信号を生成しモータM3を駆動することによって、シャッター4の開閉を制御する。
タイミング制御回路124は、図3に示したように、CCD5、信号処理部51、A/D変換回路52、CCD7の駆動タイミングを制御するものである。タイミング制御回路124は、撮像素子5や撮像素子7を通じて画像を取り込む場合のタイミング等に対するタイミング制御を行う。
撮像素子5は、上述もしたように、CCDによって構成され、光電変換作用により被写体の光像を電気的信号に変換して、本撮影画像に係る画像信号(記録用の画像信号)を生成する。なお、撮像素子5(CCD5と言う場合もある。)は、上述もしたように、撮影用撮像素子である。
そして、撮影用撮像素子5は、タイミング制御回路124から入力される駆動制御信号(蓄積開始信号および蓄積終了信号)に応答して、受光面に結像された被写体像の露光(光電変換による電荷蓄積)を行い、当該被写体像に係る画像信号を生成する。また、撮影用撮像素子5は、タイミング制御回路124から入力される読出制御信号に応答して、当該画像信号を信号処理部51へ出力する。
図3にも示したように、タイミング制御回路124からのタイミング信号(同期信号)は、信号処理部51及びA/D変換回路52にも入力される。
そして、撮影用撮像素子5を通じて取得された画像信号は、信号処理部51において、例えば、CDS(Correlated Double Sampling)処理やAGC(Automatic Gain Control)処理が行われ、S/N比や利得が制御される。
信号処理部51において、上述の所定のアナログ信号処理が施された画像信号は、A/D変換回路52に供給される。A/D変換回路52は、これに供給されたアナログ画像信号をデジタル画像データに変換し、これをデジタル信号処理回路50に供給する。
デジタル信号処理回路50は、図3に示したように、黒レベル補正回路53、WB(White Balance)補正回路54、γ(ガンマ)補正回路55、画像メモリ56を備えたものである。そして、デジタル信号処理回路50は、A/D変換回路52から入力される画像データに対してデジタル信号処理を行い、撮像画像に係る画像データを生成する。
すなわち、デジタル信号処理回路50において、黒レベル補正回路53は、A/D変換回路52からの画像データを構成する各画素データの黒レベルを基準の黒レベルに補正する。
また、デジタル信号処理回路50において、WB補正回路54は、画像のホワイトバランス調整を行う。γ補正回路55は、撮像画像の階調変換を行う。画像メモリ56は、生成された画像データを一時的に記憶するための、高速アクセス可能な画像メモリであり、複数フレーム分の画像データを記憶可能な容量を有する。
そして、本撮影時には、上述したように、デジタル信号処理回路50の各補正回路において補正処理された画像データは、画像メモリ56に一時記憶される。この画像メモリ56に一時記憶された画像データは、全体制御部101において、適宜、圧縮処理や解像度変換等の画像処理が施された後、カードI/F132を介してメモリカード90に記憶される。
また、画像メモリ56に一時記憶された画像データは、全体制御部101によって適宜VRAM131に転送され、本体背面の表示装置12の表示画面に、当該画像データに基づく画像を表示することもできるようにされる。これによって、撮影画像を確認するための確認表示(アフタービュー)、および撮影済みの画像を再生する再生表示が実現される。
また、図3に示したように、撮像装置1は、撮影用撮像素子5とは別の撮像素子(CCD)7をも備えている。撮像素子7は、いわゆるライブビュー画像取得用(動画像取得用)の撮像素子、すなわち表示用撮像素子としての役割を果たす。
表示用撮像素子7も、撮影用撮像素子5と同様の構成を有している。ただし、表示用撮像素子7は、ライブビュー用の画像信号(動画像)を生成するための解像度を有していればよく、通常、撮影用撮像素子5よりも少ない数の画素で構成される。この実施形態の表示用撮像素子7も、撮影用撮像素子5よりも少ない数の画素で構成されているものである。
そして、表示用撮像素子7を通じて取得される画像信号に対しても、撮影用撮像素子5を通じて取得される画像信号と同様の信号処理が施される。すなわち、表示用撮像素子7を通じて取得される画像信号は、信号処理部51で上述もしたように、CDS処理やAGC処理等の所定のアナログ信号処理が施された後にA/D変換回路52に供給される。
A/D変換回路52は、これに供給されたアナログ画像信号をデジタル画像データに変換した後に、デジタル信号処理回路50に供給する。デジタル信号処理回路50は、これに供給されたデジタル画像データに対して、上述もしたように、所定の補正処理を施す。
この場合、表示用撮像素子7を通じて取得され、デジタル信号処理回路50で処理されたデジタル画像データ(動画像データ)は、全体制御部101の制御によってVRAM131に順次に転送される。そして、表示用撮像素子7からの動画像データに基づく画像が本体背面の表示装置12に表示される。
これによって、レンズ群37を通じて現在取り込まれている画像が、表示装置12の表示画面にリアルタイムに表示され、構図決め(構図合わせ)を行うための画像表示(ライブビュー表示(スルー画表示))が実現される。
さらに、撮像装置1は、通信用I/F133を有しており、当該インターフェイス133の接続先の機器(例えば、パーソナルコンピュータ等)とデータ通信をすることが可能である。
また、撮像装置1は、フラッシュライト41、フラッシュ制御回路42、およびAF補助光発光部43を備えている。フラッシュライト41は、被写体の輝度不足時等に利用される光源である。
フラッシュライトの点灯の有無および点灯時間等は、フラッシュ制御回路42および全体制御部101によって制御される。AF補助光発光部43は、AF用の補助光源である。
AF補助光発光部43の点灯の有無および点灯時間等は、全体制御部101によって制御される。
[撮像装置1における撮影動作]
次に、この第1の実施形態の撮像装置1における構図決め動作(フレーミング動作)を含む撮影動作について説明する。
次に、この第1の実施形態の撮像装置1における構図決め動作(フレーミング動作)を含む撮影動作について説明する。
この実施形態の撮像装置1においては、ファインダー光学系等で構成される光学ファインダー(OVF:Optical View Finder)を用いて構図決めを行うことができる。また、撮像装置1は、本体背面の表示装置12に表示されるライブビュー画像を用いて構図決めを行うこともできる。
なお、表示用撮像素子7および本体背面の表示装置12を利用して実現されるファインダー機能は、被写体の光像を電子データに変換した後に可視化するものであることから電子ビューファインダー(EVF:Electronic View Finder)とも称される。
撮像装置1の操作者は、上述もしたように、切換ダイヤル87を操作することによって、光学ビューファインダーを用いて構図決めを行うか、ライブビュー機能により表示装置12を用いて構図決めを行うかを選択することができる。
図4〜図6は、撮像装置1の断面図である。この内、図4は、光学ビューファインダーを用いるようにしている場合のミラー機構6等の状態を示す図である。また、図5は、ライブビュー(電子ビューファインダー)を用いるようにしている場合のミラー機構6等の状態を示す図である。また、図6は、露光動作時のミラー機構6等の状態を示す図である。
図4〜図6のそれぞれに示すように、撮影レンズユニット3のレンズ群37から撮影用撮像素子5に至る光路(撮影光路)上、及び、ファインダー窓10に至る光路上にはミラー機構6が設けられている。
ミラー機構6は、以下に説明するように、複数のミラーを有する構成になっている。すなわち、ミラー機構6は、撮影光学系からの光を上方に向けて反射する主ミラー61(主反射面)を有している。この主ミラー61は、例えばその一部または全部がハーフミラーとして構成され、撮影光学系からの光の一部を透過する。
また、ミラー機構6は、主ミラー61を透過した光を下方に反射させるサブミラー62(副反射面)をも有している。サブミラー62で下方に反射された光は、AFモジュール20へと導かれて入射し、位相差変換方式のAF動作に利用される。
撮影モードにおいてレリーズボタン11が全押し状態(P2状態)にされるまで、すなわち、構図決めの際には、主ミラー61及びサブミラー62は、図4、図5に示したように、光束を反射させる状態(ミラーダウン状態)となるようにされている。
そして、図4、図5に示すように、ミラーダウン状態においては、撮影レンズユニット3からの被写体像(光束)は、主ミラー61で上方に反射され観察用光束としてペンタミラー65に入射する。ペンタミラー65は、複数のミラー(反射面)65a〜65eを有しており、被写体像(光束)の向き(進路)を調整する機能を有している。
そして、ペンタミラー65に入射した後の、観察用光束の進路は、光学ビューファインダーとライブビュー(電子ビューファインダー)とのいずれを用いて構図決めを行うようにするかに応じて異なってくる。これについては後で詳述する。
なお、上述もしたように、操作者が、光学ビューファインダーを用いるか、ライブビュー(電子ビューファインダー)を用いるかを切り換えることができるようになっている。
一方、レリーズボタン11が全押し状態(P2状態)にされると、ミラー機構6の主ミラー61とサブミラー62とは、図6に示すように、光束を反射しないようにする状態(ミラーアップ状態)となるように駆動され、露光動作が開始される。
被写体に係る記録用静止画像(本撮影画像)を取得する際の動作、すなわち、露光の際の動作は、光学ビューファインダーを用いた場合であっても、また、ライブビュー(電子ビューファインダ)を用いた場合であっても同じである。
具体的には、図6に示すように、露光時には、ミラー機構6は、撮影光路から待避する。詳細には、撮影光学系からの光束(被写体像)を遮らないように主ミラー61とサブミラー62とが上方に待避し、撮影レンズユニット3からの光束がシャッター4の開放タイミングに合わせて撮影用撮像素子5に到達する。
撮影用撮像素子5は、光電変換によって、受光した光束に基づいて被写体の画像信号を生成する。このように、被写体からの光が撮影レンズユニット3を介して撮影用撮像素子5に導かれることによって、被写体に係る撮影画像(撮影画像データ)が得られる。
[光学ビューファインダーによる構図決め動作(フレーミング動作)]
次に、光学ビューファインダーを用いて構図決め(構図合わせ)を行う場合の撮像装置1の動作について説明する。
次に、光学ビューファインダーを用いて構図決め(構図合わせ)を行う場合の撮像装置1の動作について説明する。
上述したように、操作者により切換ダイヤル87が操作され、光学ビューファインダーを用いるようにされると、図4に示したように、ミラー機構6の主ミラー61およびサブミラー62が、ミラーダウン状態となる。
これにより、主ミラー61およびサブミラー62が撮影レンズユニット3からの被写体像(光束)の光路上に配置され、被写体像(光束)が主ミラー61とペンタミラー65と接眼レンズ67とを介してファインダー窓10へと導かれる。
このように、主ミラー61とペンタミラー65と接眼レンズ67とを含むファインダー光学系は、撮影光学系からの光束であって、主ミラー61で反射された光束である観察用光束をファインダー窓10へと導くことが可能である。
具体的には、図4において、ファインダー窓10に至る点線で示した光路PAが示すように、撮影レンズユニット3からの光は、主ミラー61で反射されて上方に進路を変更し、焦点板63において結像し、焦点板63を通過する。そして、焦点板63を通過した光は、ペンタミラー65でその進路をさらに変更した後に接眼レンズ67を通ってファインダー窓10へ向かう。
このようにして、ファインダー窓10を通過した被写体像は撮影者(観察者)の眼へ到達して視認される。すなわち、撮影者は、ファインダー窓10を覗くことによって、被写体像を確認することができる。
ペンタミラー65は、三角屋根状に形成された2面のミラー(ダハミラー)65a、65bと、当該ダハミラー(ダハ面)65a、65bに対して固定された面65cと、もう1つのミラー(反射面)65eとを有している。
また、三角屋根状の2面のミラー65a、65bは、プラスチック成型により一体部品65dとして形成されている。そして、主ミラー61で反射されて上方に進路を変更した光束は、ダハミラー65a、65bで反射され、ここで左右反転されて進行し、さらにミラー65eでも反射されることによって上下も反転されて撮影者の眼に到達する。
このように、撮影レンズユニット3において左右上下が反転されていた光像は、ペンタミラー65でさらに左右上下が反転される。これにより、撮影者は、光学ファインダーにおいて、その上下左右が実際の被写体と同じ状態で被写体像を観察することができる。
また、主ミラー61を透過した光束は、サブミラー62で反射されて下方に進路を変更しAFモジュール20へと進入する。AFモジュール20およびフォーカス制御部121等は、主ミラー61およびサブミラー62を介して進入してきた光束を用いて、位相差検出方式のAF動作を実現する。
[ライブビュー(電子ビューファインダー)による構図決め動作(フレーミング動作)]
次に、ライブビュー(電子ビューファインダー)による構図決め動作について説明する。
次に、ライブビュー(電子ビューファインダー)による構図決め動作について説明する。
上述したように、操作者により切換ダイヤル87が操作され、ライブビューを行うようにされると、この場合にも、図5に示したように、ミラー機構6の主ミラー61およびサブミラー62が、ミラーダウン状態となる。
これにより、図4に示した場合と同様に、ライブビューを用いる場合にも、ミラー機構6の主ミラー61およびサブミラー62が、撮影レンズユニット3からの被写体像(光束)の光路上に配置される。そして、撮影レンズユニット3からの光束は、主ミラー61で反射されて上方に進路を変更し、焦点板63において結像し、焦点板63を通過する。
ただし、ライブビューを用いるようにしている場合、図5に示すように、焦点板63を通過した光束は、ペンタミラー65でその進路がさらに変更された後に、結像レンズ69(結像光学系)を通過して表示用撮像素子7の撮像面上で再結像する。
つまり、ライブビュー(電子ビューファインダー)を用いるようにしている場合には、図5において表示用撮像素子7に至る点線で示した光路PBに示すように、撮影レンズユニット3を通じて取り込まれた光束が導かれる。
なお、この場合にも、主ミラー61で反射されて上方に進路を変更した光は、ダハミラー65a,65bで反射されて左右反転されて進行し、さらにミラー65eでも反射されることによって上下も反転される。この後、ミラー65eで反射された光束は、さらに結像レンズ69で上下左右反転されて撮像素子7に到達する。
より詳細には、図4と図5とを比較すると判るように、図5においてはミラー65eの
角度(カメラ本体部2に対する設置角度)が変更されている。具体的には、ミラー65eは、図4の状態から、その下端側の軸AX1を中心に矢印AR1の向きに所定角度α分、回動している。
角度(カメラ本体部2に対する設置角度)が変更されている。具体的には、ミラー65eは、図4の状態から、その下端側の軸AX1を中心に矢印AR1の向きに所定角度α分、回動している。
なお、ミラー65eは、ライブビューを行うようにするために、操作者により切換ダイヤル87が操作された場合に、自動的に回動し、光束を表示用撮像素子7に導くようにすることができる。
そして、このミラー65eの角度変更によって、上述のように、ミラー65eで反射される光(観察用光束)の反射角度が変更され、当該ミラー65eによる反射光の進行経路が変更される。
具体的には、図4に示した状態に比べて、ミラー65eへの入射角度θ1が比較的小さくなり、反射角度θ2も比較的小さくなる。その結果、ミラー65eの反射光は、接眼レンズ67に向かう光路からダハミラー65a、65b寄りの光路へとその進路を上方に変更し、結像レンズ69を通過して表示用撮像素子7に到達するようにされる。
なお、結像レンズ69および表示用撮像素子7は、接眼レンズ67よりも上方に配置されており、且つ、光学ビューファインダーを用いる際にミラー65eから接眼レンズ67へと進行する光束を遮らない位置に配置されている。
また、ミラー65eで反射された光束の進路は、ミラー65eの変更角度αに応じて、その2倍の大きさの角度β(=2×α)に変更される。逆に言えば、反射光路の進行角度を角度β変更するために、ミラー65eの回転角度は、当該角度βの半分の角度αで済む。
すなわち、ミラー65eの比較的小さな回転角度でミラー65eの反射光の進路を比較的大きく変更することが可能である。
また、ミラー65eと撮像素子7とは比較的離れて配置されているため、ミラー65eの回転角度を小さく変更するだけで、ミラー65eによる2つの反射光を、互いに離れて配置された接眼レンズ67および表示用撮像素子7へと確実に導くことが可能である。
すなわち、ミラー65eの回転角度を小さく変更することによってミラー65eによる反射光の光束を良好に2つの光路に選択的に進行させることが可能である。したがって、ミラー65eの回転によるスペースの増大は最小限に止められる。
表示用撮像素子7は、ミラー65eで反射され結像レンズ69を通過して表示用撮像素子7に到達した被写体像に基づいて、ライブビュー画像を生成する。具体的には、微小時間間隔(例えば、1/60秒)で複数の画像を順次に生成する。そして、取得された時系列の画像(動画像)は本体背面の表示装置12において順次に表示される。
これによって、撮影者は、カメラ本体2の背面の表示装置12の表示画面に表示される動画像(ライブビュー画像)を視認し、当該動画像を用いて構図決め(構図合わせ)を行うことが可能になる。
また、この場合も、図4を用いて説明した光学ファインダーによる構図決めの際と同様に、主ミラー61とサブミラー62とを介してAFモジュール20に入射した光を用いてAF動作が実現される。
以上のように、ミラー65eで反射した後の観察用光束の進路は、ミラー65eの反射角度の変更によって切り換えられる。すなわち、ミラー65eから接眼レンズ67およびファインダー窓10に向かう光路PA(図4)と、ミラー65eから結像レンズ69および表示用撮像素子7に向かう光路PB(図5)との間で切り換えられる。
換言すれば、当該観察用光束の進路は、ミラー65eの反射角度の変更によって、ミラー65eで反射されてファインダー窓10に向かう第1の光路PAと、ミラー65eで反射されて表示用撮像素子7に向かう第2の光路PBとの間で切り換えられる。
[第1の実施形態のライブビュー処理の第1の例]
図1〜図6を用いて説明したこの第1の実施形態の撮像装置1においては、上述したように、ライブビューにより構図決め(構図合わせ)を行うことができる。しかし、上述もしたように、通常、光学ファインダーの視野率は100%未満であり、この実施の形態の撮像装置1の光学ファインダーの視野率も100%未満となっている。
図1〜図6を用いて説明したこの第1の実施形態の撮像装置1においては、上述したように、ライブビューにより構図決め(構図合わせ)を行うことができる。しかし、上述もしたように、通常、光学ファインダーの視野率は100%未満であり、この実施の形態の撮像装置1の光学ファインダーの視野率も100%未満となっている。
このため、この第1の実施形態の撮像装置1においても、図33(A)を用いて説明したように、表示用撮像素子7を通じて取り込むようにした画像をそのまま視野率100%の画像として表示装置12の表示画面いっぱいに表示することができない。
そこで、この第1の実施形態の撮像装置1においては、以下に説明するライブビュー処理により、視野率100%のライブビュー画像を表示装置12の表示画面に表示することができるようにしている。
すなわち、表示用撮像素子7を通じて取り込んだ視野率が100%未満の画像を用いるようにした場合であっても、以下に説明する処理により、視野率100%のライブビュー画像を表示装置12の表示画面に表示することができるようにしている。
図7に、この第1の実施形態のライブビュー処理の第1の例のメインルーチンのフローチャートを、また、図8〜図12に、図7のメインルーチンにおいて用いられるサブシーケンス(サブルーチン)のフローチャートを示す。
図7に示すライブビュー処理の第1の例のメインルーチンは、上述もしたように、切換ダイヤル87が操作され、ライブビュー機能(電子ビューファインダー)を用いるようにされた場合に、主に全体制御部101において実行される。
図7に示すメインルーチンが実行されると、全体制御部101は、まず、表示用撮像素子7を用いたライブビューを開始するための初期化ルーチンを実行する(ステップS1)。
このステップS1の初期化ルーチンは、図8に示す処理である。図8に示すように、初期化ルーチンにおいては、この第1の実施形態のライブビュー処理の第1の例において、ライブビュー表示で合成画像を生成する際に用いる撮影用撮像素子5側の撮影画像を保存する画像メモリ56の画像記憶領域Xに全黒画像を書き込む(ステップS101)。この後、表示用撮像素子側の撮影準備動作ルーチンを実行する(ステップS102)。
図8に示した初期化ルーチンのステップS102において行われる表示用撮像素子側撮影準備動作ルーチンは、図9に示す処理である。この表示用撮像素子側撮影準備動作ルーチンにおいては、まず、光学ファインダー側へ光束を導くために主ミラー61及びサブミラー62を、図4、図5に示したようにダウンさせる(ステップS201)。この後、表示用撮像素子7の電源をオン(On)にして(ステップS202)、図9に示す表示用撮像素子側撮影準備動作ルーチンを終了する。
この図9に示す表示用撮像素子側撮影準備動作ルーチンの終了により、図8に示した初期化ルーチンも終了し、図7に示したメインルーチンに戻る。そして、全体制御部101は、表示用撮像素子側ライブビュー動作ルーチンを実行し(ステップS2)、ライブビューを行うようにする。
このステップS2において実行される表示用撮像素子側ライブビュー動作ルーチンは、図10に示す処理である。表示用撮像素子側ライブビュー動作ルーチンにおいては、全体制御部101は、各部を制御し、まず、表示用撮像素子7への露光を行うようにする(ステップS301)。これにより、表示用撮像素子7、信号処理部51、A/D変換回路52を通じて被写体の画像(ライブビュー用画像の画像データ)を取り込む。
次に、全体制御部101は、デジタル信号処理回路50を制御し、ステップS301において取り込んだ画像に対して、所定のデジタル信号処理(画像処理1)を施す(ステップS302)。
この後、全体制御部101は、画像メモリ56の撮影用撮像素子5を通じて取得した撮影画像の記憶領域である画像記憶領域Xに記録されている画像(画像データ)を読み出す(ステップS303)。
そして、全体制御部101は、ステップS303において読み出した撮影画像の画像と、表示用撮像素子7を通じて取り込んだライブビュー用画像とを合成するなどの処理(画像処理2)を実行する(ステップS304)。
この後、全体制御部101は、ステップS304において形成した合成画像をVRAM131に書き込み、表示装置12の表示画面にライブビュー表示を行う(ステップS305)。
なお、図10のステップS302に行われる画像処理1では、ステップS301の表示用撮像素子7への露光で得られたライブビュー用画像の画像データに対して黒レベル補正、WB補正、ガンマ補正等の各種画像処理(各種補正処理)を実行する。
また、図10のステップS304において行われる画像処理2では、ステップS302において画像処理1を施したライブビュー用画像と、画像メモリ56の撮影画像用の画像記憶領域Xから読み出した撮影画像とを処理する。
具体的にステップS304においては、画像処理1を施したライブビュー用画像の画像データと、撮影画像用の画像記憶領域Xから読み出した画像データの解像度変換およびそれら2つの画像の合成を行う。
なお、この時点において、撮影画像用の画像記憶領域Xから読み出した撮影画像は、図8に示した初期化ルーチンのステップS101において書き込んだ全黒画像である。
そして、撮像装置においては、一般的に、撮像素子の解像度の方が表示装置12の解像度より高い解像度となっている。このように撮像素子の解像度と表示装置の解像度が異なる場合、表示用撮像素子7からの画像を表示装置12に表示する際に表示装置12の解像度に適合するように解像度変換を行う。
しかし、この実施形態の撮像装置1においては、表示用撮像素子7を通じて取り込んだ画像について、表示装置12の解像度に対し光学ファインダーの視野率と同じ大きさまで縮小した解像度変換を行う。
例えば、表示用撮像素子7の解像度がUXGA(横1600ドット×縦1200ドット)、表示装置12の解像度がWVGA(横720ドット×縦480ドット)、光学ファインダーの視野率が90%であるとする。
このとき、この発明が適用されていない撮像装置においては、表示用撮像素子からの1600×1200の画像を720×480に解像度変換する。しかし、この発明が適用されたこの実施形態の撮像装置1においては、表示用撮像素子7からの1600×1200の画像を648×432(720×480の0.9倍)へ解像度変換する。
これに対し、本来、撮影用撮像素子5を通じて撮影した撮影画像用の画像記憶領域Xに格納されている画像に対しては、表示装置12の解像度に適合するように解像度変換を行う。
そして、解像度変換された表示用撮像素子7からのライブビュー用画像と、撮影画像用の画像記憶領域Xから読み出された画像との合成処理は、その一例として以下のようにして行う。
すなわち、撮影画像用の画像記憶領域Xから読み出されて解像度変換された画像の重心(2つの対角線の交点)に対し、光学ファインダーの視野率にあわせて解像度変換された表示用撮像素子7を通じて取り込んだライブビュー用画像を、その重心を合わせて上書きする。
このように合成処理することで、表示用撮像素子7を通じて取り込んだライブビュー画像は、表示装置12の表示画面の中央部分のファインダー視野率に相当する大きさの部分(領域)に表示され、その周囲が、この時点においては黒枠表示となる。
なお、解像度変換された表示用撮像素子7からのライブビュー用画像と、撮影画像用の画像記憶領域Xから読み出された画像との合成処理の別の方法として、例えば、図28に示す方法がある。
この方法は、図28に示すように、撮影用撮影素子5側の撮影画像の左上隅を基準とし、縮小した表示用撮像素子7側のライブビュー用画像の左上隅を合わせる位置をx−y座標(x,y)として、撮像装置1のEEPROM60に記憶する。
そして、撮影用撮影素子5側の撮影画像(撮影画像用の画像記憶領域Xの画像)に対して、EEPROM60に記憶したx−y座標(x,y)に基づく位置に、表示用撮像素子7からのライブビュー用画像を合わせ込んで上書きする。
このようにして、解像度変換された表示用撮像素子7からのライブビュー用画像と、撮影画像用の画像記憶領域Xから読み出された画像との合成処理を行うことができる。
なお、この図28に示す方法の場合、画一的に基準位置(x,y)を決めても、両画像の中心位置がずれる場合もあると考えられる。そこで、製造時に、撮像装置毎に個別に調整することで、光学的またはメカ的な撮影範囲のずれを吸収することができる。
このようにして、図10に示した表示用撮像素子側ライブビュー動作ルーチンのステップS304の画像処理2により、解像度変換されて合成処理された画像が、上述もしたように、ステップS305においてVRAM131へ書き込まれる。これにより、撮像装置1の背面に設けられている表示装置12の表示画面に、ライブビュー画像の表示が開始するようにされる。
そして、図10に示した表示用撮像素子側ライブビュー動作ルーチンが終了すると、全体制御部101は、図7に示したライブビュー処理のメインルーチンに戻り、レリーズボタン11が半押状態(P1状態)となったか否かを判断する(ステップS3)。
ステップS3の判断処理において、レリーズボタン11が半押しされていないと判断したときには、全体制御部101は、ステップS2からの処理を繰り返し、図10を用いて説明した表示用撮像素子側ライブビュー動作ルーチンを実行し続ける。
ステップS3の判断処理において、レリーズボタン11が半押しされたと判断したときには、全体制御部101は、AFモジュール20やフォーカス制御部121等の関係各部を制御し、位相差AFによる自動焦点合わせを実行する(ステップS4)。
次に、全体制御部101は、図1には図示しなかったが、撮像装置1内に設けられる測光センサーによる測光を実行し、露出値を決定する(ステップS5)。
次に、全体制御部101は、表示用撮像素子側の撮影終了動作ルーチンを実行する(ステップS6)。このステップS6で実行される表示用撮像素子側撮影終了動作ルーチンは、図11に示す処理である。
図11に示すように、表示用撮像素子側撮影終了動作ルーチンにおいては、全体制御部101は、まず、表示用撮像素子7の電源をOff(オフ)にする(ステップS401)。この後、全体制御部101は、ミラー機構6を制御し、撮影用撮像素子5側へ光束を導くために主ミラー61、サブミラー62をアップさせる(ステップS402)。そして、図7に示したメインルーチンに戻る。
次に、全体制御部101は、撮影用撮像素子側撮影動作ルーチンを実行する(ステップS7)。このステップS7で実行される撮影用撮像素子側の撮影動作ルーチンは、図12に示す処理である。
図12に示すように、撮影用撮像素子側の撮影動作ルーチンにおいては、全体制御部101は、まず、撮影用撮像素子5の電源をOn(オン)にし(ステップS501)、シャッター4を解放する(ステップS502)。
これにより、レンズ群37を通じて集光された光束は、撮影用撮像素子5に到達するので、全体制御部101は、露出値に応じた撮影用撮像素子5への露光を行うようにし、信号処理部51、A/D変換回路52等を通じて撮影画像を取り込む(ステップS503)。
そして、全体制御部101は、シャッター4を閉鎖し(ステップS504)、撮影用撮像素子5の電源をOff(オフ)にする(ステップS505)。この後、全体制御部101は、デジタル信号処理部50を制御し、撮影用撮像素子5を通じて取り込まれた撮影画像の画像に対して、各種の補正処理などのデジタル信号処理を行う(ステップS506)。
そして、全体制御部101は、撮影用撮像素子5を通じて取り込み、デジタル信号処理した撮影画像の画像を画像メモリ56の撮影画像用の画像記憶領域Xに記録する(ステップS507)。そして、図7に示したメインルーチンに戻る。
なお、ステップS506において実行される画像処理1は、図10に示した表示用撮像素子側ライブビュー動作RTNのステップS302で実行した画像処理1と同様の処理である。すなわち、撮影用撮像素子5からの画像データに対して黒レベル補正、WB補正、ガンマ補正等の各種画像処理を実行する。
そして、全体制御部101は、図9のステップS102で実行した表示用撮像素子側撮影準備動作ルーチンを再度実行する(ステップS8)。すなわち、光学ファインダー側へ光束を導くために主ミラー61、サブミラー62をダウンさせ(ステップS201)、表示用撮像素子7の電源をOn(オン)にする(ステップS202)。
この後、図7のメインルーチンに戻り、全体制御部101は、図10に示した表示用撮像素子側ライブビュー動作ルーチンを再度実行する(ステップS9)。
そして、図10を用いて上述したように、表示用撮像素子7への露光(ステップS301)、画像処理1(ステップS302)、撮影画像用の画像記憶領域Xからの撮影画像の読み出し(ステップS303)が順次に行われる。
これに続き、全体制御部101は、画像処理2を実行する(ステップS304)。このステップS304の処理は、ステップS301、ステップS302において処理された表示用撮像素子7からのライブビュー画像と、ステップS303において読み出された撮影用撮像素子5を通じて取得した撮影画像とを解像度変換して合成するものである。
この後、ステップS304の画像処理2により形成された画像データが、VRAM131に記録されて、表示装置12の表示画面にライブビュー画像が表示される(ステップS305)。
この場合、画像メモリ56の撮影画像用の画像記憶領域Xに記録されている画像データが、図7のステップS2で実行した処理で用いた全黒画像とは異なり、ステップS7の処理で撮影用撮像素子5通じて撮影された撮影画像の画像データである。
このため、当該撮影画像は実際に撮影される範囲となっているため、この時のライブビュー画像は視野率100%の表示となる。
つまり、この場合、表示素子の表示画面の中央部分に、表示用撮像素子7を通じて取得したライブビュー画像が表示され、その周囲に、ステップS7において、撮影用撮像素子5を通じて取得した撮影画像が表示される。
このように、表示用撮像素子7からの画像と、撮影用撮像素子5からの画像とが、解像度変換されて合成されることにより、視野率100%のライブビュー画像が合成により形成されて表示されることになる。
そして、全体制御部101は、レリーズボタン11が全押し状態(P2状態)になったか否かを判断する(ステップS10)。ステップS10の判断処理において、全押しされていないと判断したときには、レリーズボタン111は半押し状態(P1状態)か否かを判断する(ステップS11)。
ステップS11の判断処理において、半押し状態であると判断したときには、全体制御部101は、ステップS9からの処理を繰り返すようにする。したがって、ステップS9の処理の後、レリーズボタン11を半押ししている間は、ステップS9の処理により、表示用撮像素子7による露光および表示装置12への画像表示が一定周期で実行される。
また、ステップS11の判断処理において、半押し状態でもない、すなわち、レリーズボタン11の半押し状態から全押しせずに半押しを解除した場合には、図7のステップS1の初期化ルーチンからの処理を繰り返すようにする。すなわち、主ミラー61、サブミラー62はミラーダウンしたまま初期状態へ移行する。
そして、ステップS10の判断処理において、レリーズボタン11が全押し状態(P2状態)になったと判断したときには、図11に示した表示用撮像素子側撮影終了動作ルーチンを再度実行する(ステップS12)。これにより、表示用撮像素子の電源Off(オフ)(ステップS401)、主ミラー61、サブミラー62のミラーアップ(ステップS402)が行われる。
そして、全体制御部101は、図12に示した撮影用撮像素子側撮影動作ルーチンを再度実行する(ステップS13)。これにより、撮影用撮像素子5の電源On(ステップS501)、シャッター4の開放(ステップS502)、露出値に応じた撮影用撮像素子5への露光(ステップS503)、シャッター4の閉鎖(ステップS504)が実行される。
さらに、撮影用撮像素子5の電源Off(ステップS505)、撮影された撮影画像の画像データに対する画像処理1(ステップS506)、撮影画像用の画像記憶領域Xへの画像処理された撮影画像データの記録(ステップS507)が実行される。
そして、最後に、図7に示すように、全体制御部101は、デジタル信号処理部50、カードI/F132を制御し、画像メモリ56の撮影画像用の画像記憶領域Xに記録された撮影画像の不画像データをメモリカード90に記録する(ステップS14)。この後、全体制御部101は、図7に示した処理のステップS1からの処理を繰り返すようにする。
これにより、このライブビュー処理の第1の例の場合、表示用撮像素子7を通じて取り込むようにしている視野率が100%未満の動画像を主に用いてライブビュー表示を行うようにしているにもかかわらず、視野率100%のライブビュー画像を表示装置12の表示画面に表示することができる。
[第1の実施形態のライブビュー処理の第1の例の効果]
図13は、上述した第1の実施形態のライブビュー処理の第1の例を適用した撮像装置1で表示されるライブビュー画像の表示例を説明するための図である。また、図14は、表示用撮像素子を用いた撮像装置において、当該第1の例を適用しない場合のライブビュー画像の表示例を説明するための図である。
図13は、上述した第1の実施形態のライブビュー処理の第1の例を適用した撮像装置1で表示されるライブビュー画像の表示例を説明するための図である。また、図14は、表示用撮像素子を用いた撮像装置において、当該第1の例を適用しない場合のライブビュー画像の表示例を説明するための図である。
図7〜図12を用いて説明したように、この第1の実施形態の撮像装置1で行われるライブビュー処理の第1の例の場合、ライブビュー機能が用いるようにされると、表示用撮像素子7を通じて取得するライブビュー画像の表示が行われる。
この場合、図7に示したステップS1、ステップS2の処理により、表示装置12の表示画面に表示される画像は、図13(a)に示すように表示される。この場合、光学ファインダーの視野率に応じた画像の周囲を、全黒で埋めることにより、当該全黒部分の画像も撮影可能であることも示すことができるようにされる。この全黒でライブビュー画像の周囲を埋める技術は、従来からの手法である。
そして、図7のステップS2の処理により、図13(a)に示したように表示装置12の表示画面に表示されるライブビュー画像を見ながら構図決めを行い、ユーザーがレリーズボタン11を半押したとする。
この場合には、図7のステップS4〜ステップS9の処理が行われ、視野率100%の画像を取得する撮影用撮像素子5を通じて取得する画像に対して、表示用撮像素子7からのライブビュー画像が合成される。
これにより、図13(b)に示すように、表示装置12の表示画面には、その中央部分(内側)に、表示用撮像素子7からのライブビュー画像(動画像)が表示される。そして、当該ライブビュー画像の周囲(外側)に、撮影用撮像素子5からの撮影画像の該当部分が表示される。
この場合、表示装置12の表示画面に表示されるライブビュー画像は、その外側と内側とで異なる撮像素子からの画像が表示するようにされるが、レリーズボタン11の半押し状態のときに合成するようにしている。したがって、撮影の直前において、視野率100%のライブビュー画像を表示装置12の表示画面に表示して確認することができる。
すなわち、この第1の例を用いない場合、撮影用撮像素子5からの画像と、表示用撮像素子7からの画像とを合成することは無い。このため、図14(a)、(b)に示すように、この第1の例を用いない場合、表示用撮像素子を用いたライブビュー画像の表示時には、レリーズボタンの半押し前も、半押し状態となった後においても、ライブビュー画像の周囲には全黒部分が存在してしまうことになる。
しかし、この第1の実施形態のライブビュー処理の第1の例の場合には、図13(a)、(b)に示したように、半押し状態にすると、視野率100%の画像を表示装置12の表示画面に表示すことができる。
これにより、ライブビューを用いた場合であっても、表示装置の表示画面に表示される画像によって、撮影可能範囲を確実に認識し、適切に構図決めを行って、写真撮影を行うことができるようにされる。
また、ライブビュー画像は、表示用撮像素子7を通じて取得するので、レンズ群37を通じて集光される光束は、図5を用いて説明したようにAFモジュール20にも到達し、位相差AFを行って、迅速に焦点を合わせるようにすることもできる。
[構図の微調整を行った場合の処理]
なお、ズームの焦点距離を1mm〜2mm程度変化させる等、構図の微調整を行った場合には、撮影画像用の画像記憶領域Xの記録画像(撮影用撮像素子5による撮影画像)と表示用撮像素子7からの画像とを比較して変化量を検出する。
なお、ズームの焦点距離を1mm〜2mm程度変化させる等、構図の微調整を行った場合には、撮影画像用の画像記憶領域Xの記録画像(撮影用撮像素子5による撮影画像)と表示用撮像素子7からの画像とを比較して変化量を検出する。
そして、検出した当該変化量に基づいて、撮影画像用の画像記憶領域Xの記録画像を、例えば、アフィン変換等を用いて変形させて構図の微調整を行った後の画像を簡易生成する。つまり、画像記憶領域Xの記録画像を微調整する。なお、アフィン変換は、線形変換と平行移動の組み合わせによる図形や形状を移動させる場合の方式であり、この他の方式を用いるようにしてももちろんよい。
このようにすることで、表示装置12の表示画面に表示されるライブビュー画像で、光学ファインダーの視野枠に相当する動画像と視野枠外に相当する静止画との境界で不自然な画像となるのを緩和することが可能となる。
なお、ズーム焦点距離を調整したか否かの判別、撮影画像用の画像記憶領域Xの記録画像と表示用撮像素子7からの画像との変化量の検出は、全体制御部101が行うことができる。また、アフィン変換等を用いて画像記憶領域Xの画像を変形させて構図の微調整を行った後の画像の生成についても、全体制御部101が行うことができる。
[第1の実施形態のライブビュー処理の第2の例]
図7〜図12を用いて説明したように、上述した第1の実施形態のライブビュー処理の第1の例の場合、レリーズボタン11の半押し時と、全押し時との両方において、主ミラー61、サブミラー62のアップダウンとシャッター4の開閉が行われる。
図7〜図12を用いて説明したように、上述した第1の実施形態のライブビュー処理の第1の例の場合、レリーズボタン11の半押し時と、全押し時との両方において、主ミラー61、サブミラー62のアップダウンとシャッター4の開閉が行われる。
つまり、上述した第1の例の場合、半押し時と全押し時とで、合計2往復の主ミラー61等のアップダウンおよびシャッター4の開閉が行われるので、できればよりスムーズにライブビュー処理を行えるようにすることも望まれる。
そこで、主ミラー等のアップダウンやシャッターの開閉を少なくし、全体的な動作をよりスムーズにするようにしたのが、この第1の実施形態のライブビュー処理の第2の例である。
図15に、この第1の実施形態のライブビュー処理の第2の例のメインルーチンのフローチャートを、また、図16〜図19に、図15のメインルーチンにおいて用いられるサブシーケンス(サブルーチン)のフローチャートを示す。なお、図15、図16に示した処理においては、図9〜図11を用いて説明したサブルーチンも用いられる。
図15に示すライブビュー処理の第2の例のメインルーチンもまた、上述の第1の例の場合と同様に、切換ダイヤル87が操作され、ライブビュー機能(電子ビューファインダー)を用いるようにされた場合に、主に全体制御部101において実行される。
図15に示すメインルーチンが実行されると、全体制御部101は、まず、撮影用撮像素子5を用いたライブビューを開始するための初期化ルーチンを実行する(ステップX1)。
このステップX1の初期化ルーチンは、図16に示す処理である。図16に示した初期化ルーチンでは、合成画像を生成する際に用いる撮影用撮像素子5側の撮影画像を保存する画像メモリ56の画像記憶領域Xに全黒画像を書き込む(ステップX101)。この後、表示用撮像素子側撮影終了動作ルーチンを実行する(ステップX102)。
図16に示した初期化ルーチンのステップX102において行われる表示用撮像素子側撮影終了動作ルーチンは、上述の第1の例において用いた図11に示した処理である。表示用撮像素子側撮影終了動作ルーチンにおいては、図11に示したように、まず、表示用撮像素子7の電源をOff(オフ)にする(ステップS401)。そして、主ミラー61及びサブミラー62を、図6に示したようにアップさせる(ステップS402)。
そして、全体制御部101は、図11に示す処理を終了し、図16の初期化ルーチンに戻って、撮影用撮像素子側撮影準備動作ルーチンを実行する(ステップX103)。このステップX103において行われる撮影用撮像素子側撮影準備動作ルーチンは、図17に示す処理である。
図17に示すように、撮影用撮像素子側撮影準備動作ルーチンにおいて、全体制御部101は、まず、撮影用撮像素子5の電源をOn(オン)にする(ステップX201)。そして、全体制御部101は、シャッター4を開放する(ステップX202)。
これにより、レンズ群37を通じて集光された光束が、撮影用撮像素子5に導かれるようにされる。そして、図17の撮影用撮像素子側撮影準備動作ルーチンを終了し、図16に示した初期化ルーチンに戻る。
そして、初期化ルーチンにおいては、図16のステップX103の処理の後、当該初期化ルーチンを終了して、図15に示すメインルーチンに戻り、撮影用撮像素子側ライブビュー動作ルーチンを実行する(ステップX2)。
このステップX2において行われる撮影用撮像素子側ライブビュー動作ルーチンは、図18に示す処理であり、撮影用撮像素子5を用いたライブビューが開始される。すなわち、ステップX2の撮影用撮像素子側ライブビュー動作ルーチンにおいては、図18に示すように、撮影用撮像素子5への露光(ステップX301)、画像処理1(ステップX302)、表示装置12への画像表示(ステップX303)が行われる。また、ステップX303の処理の後、露出条件更新処理も行う(ステップX304)。
ステップX302の画像処理1では、ステップX301の撮影用撮像素子5への露光で得られた画像データに対して黒レベル補正、WB補正、ガンマ補正等の各種画像処理を実行する。
そして、全体制御部101は、ステップX2の処理の後、レリーズボタン11が半押し状態(P1状態)になったか否かを判断する(ステップX3)。ステップX3の判断処理において、半押し状態になっていないと判断したときには、ステップX2からの処理を繰り返す。つまり、レリーズボタン11が押されない限りは撮影用撮像素子側ライブビュー動作ルーチンを繰り返し実行し続ける。
ステップX3の判断処理において、レリーズボタン11が半押し状態(P1状態)になったと判断したときには、撮影用撮像素子側撮影終了動作ルーチンを実行する(ステップX4)。このステップXで実行される撮影用撮像素子側撮影動作終了動作ルーチンは、図19に示す処理である。
図19に示すように、撮影用撮像素子側撮影動作終了動作ルーチンにおいて、全体制御部101は、露出値に応じた撮影用撮像素子5への露光を行うようにし(ステップX401)、シャッター4を閉鎖する(ステップX402)。
この後、全体制御部101は、撮影用撮像素子5の電源をOff(オフ)にし(ステップX403)、撮影用撮像素子5を通じて撮影された撮影画像の画像データに対して、画像処理1を施す(ステップX404)。そして、全体制御部101は、ステップX404において処理された画像データを画像メモリ56の撮影画像用の画像記憶領域Xに記録し(ステップX405)、この図19に示す処理を終了する。
そして、図15に示したメインルーチンに戻り、表示用撮像素子側撮影準備動作ルーチンを実行する(ステップX5)。このステップX5で実行される処理は、上述した第1の例において用いた図9に示した処理である。
図9に示した表示用撮像素子側撮影準備動作ルーチンにおいては、上述もしたように、全体制御部101は、光学ファインダー側へ光束を導くために主ミラー61、サブミラー62をダウンさせる(ステップS201)。この後、全体制御部101は、表示用撮像素子7の電源をOn(オン)にして(ステップS202)、図9に示す処理を終了し、図15に示したメインルーチンに戻る。
そして、全体制御部101は、AFモジュール20やフォーカス制御部121等の関係各部を制御し、位相差AFによる自動焦点合わせを実行する(ステップX6)。次に、全体制御部101は、図1には図示しなかったが、撮像装置1内に設けられる測光センサーによる測光を実行し、露出値を決定する(ステップX7)。
この後、全体制御部101は、表示用撮像素子側ライブビュー動作ルーチンを実行し(ステップX8)、表示用撮像素子7を用いたライブビューを開始する。このステップX8において実行される表示用撮像素子側ライブビュー動作ルーチンは、上述した第1の例において用いた図10に示した処理である。
図10に示した表示用撮像素子側ライブビュー動作ルーチンにおいては、上述もしたように、全体制御部101は、表示用撮像素子7への露光を行ってライブビュー用の画像を取り込むようにする(ステップS301)。そして、表示用撮像素子7を介して取得したライブビュー画像に対する画像処理1を行うようにする(ステップS302)。
この後、全体制御部101は、画像メモリ56の撮影画像用の画像記憶領域Xから撮影画像を読み出す(ステップS303)。そして、全体制御部101は、表示用撮像素子7からの画像の画像データと、ステップS303において読み出した画像データとを用いて、画像処理2を実行する(ステップS304)。
この後、後述もするが、ステップS304の画像処理2により形成されたライブビュー用画像の画像データが、VRAM131に書き込まれ、表示装置12の表示画面に、ライブビュー画像が表示される(ステップS305)。
なお、ステップS302の画像処理1では、ステップS301の表示用撮像素子7への露光で得られた画像データに対して黒レベル補正、WB補正、ガンマ補正等の各種画像処理を実行する。
また、ステップS304の画像処理2では、画像処理1で画像処理を施した表示用撮像素子7からのライブビュー用画像と、ステップS303において読み出した撮像用撮像素子5を通じて取得した撮影画像とについて、解像度変換および画像合成を行う。
この場合、ステップS303において画像記憶領域Xから読み出された画像は、上述のように撮影用撮像素子5を用いた撮影画像であり、その撮影画像は実際に撮影される範囲となっているため、この時のライブビュー画像は視野率100%の表示となる。
そして、全体制御部101は、レリーズボタン11が全押し状態(P2状態)になったか否かを判断する(ステップX9)。ステップX9の判断処理において、全押しされていないと判断したときには、レリーズボタン111は半押し状態(P1状態)か否かを判断する(ステップX10)。
ステップX10の判断処理において、半押し状態であると判断したときには、全体制御部101は、ステップX8からの処理を繰り返すようにする。したがって、ステップX8の処理の後、レリーズボタン11を半押ししている間は、ステップX8の処理が繰り返され、表示用撮像素子7による露光および表示装置12への画像表示が一定周期で実行される。
また、ステップX10の判断処理において、半押し状態でもない、すなわち、レリーズボタン11の半押し状態から全押しせずに半押しを解除した場合には、図15のステップX1の初期化ルーチンからの処理を繰り返すようにする。すなわち、主ミラー61、サブミラー62はミラーダウンしたまま初期状態へ移行する。
そして、ステップX9の判断処理において、レリーズボタン11が全押し状態(P2状態)になったと判断したときには、図11に示した表示用撮像素子側撮影終了動作ルーチンを再度実行する(ステップX11)。これにより、表示用撮像素子の電源Off(オフ)(ステップS401)、主ミラー61、サブミラー62のミラーアップ(ステップS402)が行われる。
そして、全体制御部101は、上述した第1の例でも用いた図12に示した撮影用撮像素子側撮影動作ルーチンを実行する(ステップX12)。これにより、撮影用撮像素子5の電源On(ステップS501)、シャッター4の開放(ステップS502)、露出値に応じた撮影用撮像素子5への露光(ステップS503)、シャッター4の閉鎖(ステップS504)が実行される。
さらに、撮影用撮像素子5の電源Off(ステップS505)、撮影された撮影画像の画像データに対する画像処理1(ステップS506)、撮影画像用の画像記憶領域Xへの画像処理された撮影画像データの記録(ステップS507)が実行される。
そして、最後に、図15に示すように、全体制御部101は、デジタル信号処理部50、カードI/F132を制御し、画像メモリ56の撮影画像用の画像記憶領域Xに記録された撮影画像の画像データをメモリカード90に記録する(ステップX13)。この後、全体制御部101は、図15に示した処理のステップX1からの処理を繰り返すようにする。
これにより、図15に示したこの第2の例の場合にも、表示用撮像素子7を通じて取り込むようにしている視野率が100%未満の動画像を主に用いてライブビュー表示を行うようにしているにもかかわらず、視野率100%のライブビュー画像を表示装置12の表示画面に表示することができる。
しかも、始めに、撮影用撮像素子5を用いてライブビューを開始するようにしている。このため、上述した第1の実施形態のライブビュー処理の第1の例の場合よりも、主ミラー61、サブミラー62のアップダウンやシャッターの開閉の回数を抑制し、よりスムーズに、視野率100のライブビュー表示を行うことができる。
[第1の実施形態のライブビュー処理の第2の例の効果]
図20は、上述した第1の実施形態のライブビュー処理の第2の例を適用した撮像装置1で表示されるライブビュー画像の表示例を説明するための図である。また、図21は、表示用撮像素子を用いた撮像装置において、当該第2の例を適用しない場合のライブビュー画像の表示例を説明するための図である。
図20は、上述した第1の実施形態のライブビュー処理の第2の例を適用した撮像装置1で表示されるライブビュー画像の表示例を説明するための図である。また、図21は、表示用撮像素子を用いた撮像装置において、当該第2の例を適用しない場合のライブビュー画像の表示例を説明するための図である。
図15〜図19、図9〜図12を用いて説明したように、この第1の実施形態の撮像装置1で行われるライブビュー処理の第2の例の場合、ライブビューが用いるようにされると、まず、撮影用撮像素子5を用いてライブビュー画像を表示するようにする。
この場合、図15に示したステップX1、ステップX2の処理により、表示装置12の表示画面に表示される画像は、図20(a)に示すように表示される。この場合、撮影用撮像素子5を用いているので、ライブビュー画像は視野率100%の画像(動画)である。
そして、図15のステップS2の処理により、図20(a)に示したように表示装置12の表示画面に表示されるライブビュー画像を見ながら構図決め(構図合わせ)を行い、ユーザーがレリーズボタン11を半押したとする。
この場合には、図15のステップS4〜ステップS8の処理が行われ、視野率100%の画像を取得する撮影用撮像素子5を通じて取得して画像記憶領域Xに記憶した画像に対して、表示用撮像素子7からのライブビュー画像(動画)が合成される。
これにより、図20(b)に示すように、表示装置12の表示画面には、その中央部分(内側)に、表示用撮像素子7からのライブビュー画像(動画像)が表示される。そして、当該ライブビュー画像の周囲(外側)に、撮影用撮像素子5からの撮影画像の該当部分が表示される。
この場合、表示装置12の表示画面に表示されるライブビュー画像は、その外側と内側とで異なる撮像素子からの画像が表示するようにされるが、レリーズボタン11の半押し状態のときに合成するようにしている。したがって、撮影の直前において、視野率100%のライブビュー画像を表示装置12の表示画面に表示して確認することができる。
そして、この第2の例を用いない場合、ライブビュー機能が用いられるようにされ、レリーズボタン11が半押しされるまでは、図21(a)に示すように、視野率100%のライブビュー画像を表示することができる。
しかし、この第2の例を用いない場合、レリーズボタン11が半押しされると、表示用撮像素子7からのライブビュー用画像を用いたライブビュー表示が行われるが、撮影用撮像素子5からの画像と合成することはない。このため、図21(b)に示したように、ライブビュー画像の周囲には例えば全黒の画像部分ができ、視野率100%のライブビュー画像の表示は行えない。
しかし、このライブビュー処理の第2の例の場合には、図20(a)、(b)に示したように、半押し状態にすると、視野率100%の画像を表示装置12の表示画面に表示すことができる。
これにより、ライブビューを用いた場合であっても、表示装置の表示画面に表示される画像によって、撮影可能範囲を確実に認識し、適切に構図決めを行って、写真撮影を行うことができるようにされる。
また、ライブビュー画像は、基本的に表示用撮像素子7を通じて取得するので、レンズ群37を通じて集光される光束は、AFモジュール20にも到達し、位相差AFを行って、迅速に焦点を合わせるようにすることもできる。
しかも、主ミラー61等のアップダウンの回数、シャッターの開閉の回数も、第1の実施形態のライブビュー処理の第1の例に比べて少なくすることができるので、よりスムーズなライブビュー処理を実現することができる。
また、この第1の実施形態のライブビュー処理の第2の例の場合にも、上述した第1の例の場合と同様に、構図の微調整を行った場合には、アフィン変換等を用いて、表示画像の微調整を行うこともできる。
<第2の実施形態>
[第2の実施形態の概要]
上述した第1の実施形態の撮像装置1においては、ライブビュー処理の第1の例、第2の例を用いてライブビューを行うようにすると、構図を大きく変更した場合に不都合が生じる場合がある。
[第2の実施形態の概要]
上述した第1の実施形態の撮像装置1においては、ライブビュー処理の第1の例、第2の例を用いてライブビューを行うようにすると、構図を大きく変更した場合に不都合が生じる場合がある。
例えば、被写体が人物でその人物が歩いたのを追尾する場合を考える。このように、構図を決定しレリーズボタン11を半押しした状態(P1状態)で構図を大きく変更した場合、撮影用撮像素子5を通じて撮影画像用の画像記憶領域Xに記録した撮影画像と、表示用撮像素子7を通じて取得したライブビュー用画像とは大きく異なったものとなる。
例えば、レリーズボタン11を半押しし、図7のステップS7で取得して画像記録領域Xに記録した撮影画像と、構図を大きく変更した後、再度構図を決定し、図7のステップS9で表示用撮像素子7を通じて取得する画像とは全く異なったものとなる場合がある。
つまり、上述した第1の実施形態の撮像装置1においては、表示装置12の表示画面に表示されるライブビュー画像では、光学ファインダーの視野枠に相当する部分は構図変更後の動画像が表示されている。
しかし、視野枠外に相当する静止画は構図変更前の撮影画像用の画像記憶領域Xに記憶した撮影画像となっているために、全体として不自然な表示画像となってしまう場合があると考えられる。そこで、このような不具合を解消するための第2の実施形態について以下に説明する。
[撮像装置1Aの構成]
図22は、この第2の実施形態の撮像装置1Aを説明するためのブロック図である。この第2の実施形態の撮像装置1Aは、図22に示すように、ジャイロセンサー134a、134bを備える点を除き、その他の部分は、図3に示した第1の実施形態の撮像装置1と同様に構成されたものである。
図22は、この第2の実施形態の撮像装置1Aを説明するためのブロック図である。この第2の実施形態の撮像装置1Aは、図22に示すように、ジャイロセンサー134a、134bを備える点を除き、その他の部分は、図3に示した第1の実施形態の撮像装置1と同様に構成されたものである。
このため、図22において、図3に示した第1の実施形態の撮像装置1と同様に構成される部分には、同じ参照符号を付し、その部分についての詳細な説明は重複するので省略する。
また、この第2の実施形態の撮像装置1Aもまた、その外観及びミラー機構等は、図1、図2、図4〜図6を用いて説明した第1の実施形態の撮像装置1と同様に構成されたものである。すなわち、この第2の実施形態の撮像装置1Aもまた、光学ファインダーの視野率は100%未満となっている。
そして、図22に示した第2の実施形態の撮像装置1Aにおいて、ジャイロセンサー134aは、撮影レンズユニット(交換レンズ)3の光軸方向に対して、横軸方向(左右に直交する方向)の加速度変化を検出するものである。また、ジャイロセンサー134bは、撮影レンズユニット(交換レンズ)3の光軸方向に対して、縦軸方向(上下に直交する方向)の加速度変化を検出するものである。
これらジャイロセンサー134a、134bからの検出出力は、図22に示したように、全体制御部101に供給され、全体制御部101が撮像装置1Aの挙動(動き)を監視することができるようにしている。
ジャイロセンサー134a、134bの出力伝達関数V0[V]は、基準電圧Vref[V]、角速度ω[deg/s]、感度SF[V・s/deg](固定値)とすると、
V0 = SF・ω+Vref[V] …式(1)
と表される。
V0 = SF・ω+Vref[V] …式(1)
と表される。
そして、撮像装置1Aを地面に対して水平を保つようにする。この場合に、ジャイロセンサー134aの検知方向を撮影レンズユニット3の光軸方向に対して、撮像装置1Aを右方向に動かした場合を基準電圧Vrefに対して正、左方向に動かした場合を基準電圧Vrefに対して負とする。
図23は、この場合のジャイロセンサー134aの検出出力(出力波形)の一例について説明するための図である。
図23において、(1)および(5)、(9)は、撮像装置1Aを固定させている状態のときの出力電圧(検出出力)を示している。また、(2)は、撮像装置1Aを右方向に徐々に移動速度を上げながら移動させた場合の出力電圧を示している。
また、図23において、(3)は撮像装置1Aを右方向へ一定速度で移動させた場合の出力電圧を示し、(4)は撮像装置1Aを右方向に徐々に移動速度を下げて移動させ最後に停止させた場合の出力電圧を示している。
また、図23において、(6)は撮像装置1Aを左方向へ徐々に移動速度を上げて移動させた場合の出力電圧を示し、(7)は撮像装置1Aを左方向へ一定速度で移動させた場合の出力電圧を示している。
また、図23において、(8)は撮像装置1Aを左方向へ徐々に移動速度を下げて移動させ、最後に停止させた場合の出力電圧を示している。また、図23において、(2)、(4)、(6)、(8)の傾きは撮像装置1Aの角速度(移動速度)が速いほど大きくなる。
なお、ここでは、撮像装置1Aを光軸方向に対して左右に振る場合を例にして説明したが、光軸方向に対して上下に振るようにした場合には、ジャイロセンサー134bによって、同様に撮像装置1Aの挙動(動き)を検出することができる。
次に、実際に構図は変更された場合において、ジャイロセンサーの検出出力に応じて、ライブビュー画像を適切に変えるようにする場合の処理について説明する。図24は、ジャイロセンサーの検出出力に応じて、ライブビュー画像を適切に変えるタイミングを検出できるようにすることについて説明するための図である。
ジャイロセンサー134a、34bは、手振れ程度の揺れも検知可能である。このため、手振れ程度の揺れに伴う電圧変動を構図が変更されたと誤検出しないように、正側および負側に閾値(Th+、Th−)を設定する。この閾値Th+、Th−は、手振れ程度の揺れは検出せず、同時に構図が変更されたことは検知できるような電圧レベルに設定する。
さらに、出力電圧が閾値を連続して越える回数をカウントし、ある一定回数連続して閾値を越えた場合のみ構図が変更されたと解釈するようにする。これは、ノイズ等により突発的に閾値をこえる電圧出力が発生することで構図が変更されたと誤認識する不具合を避けるためである。このような処理をすることで、構図が変更されたことを正確に検知することが可能となる。
したがって、図24において、符号Aを付した部分は、ジャイロセンサーの検出出力は閾値以下であるので、構図変化ではなく、手振れであると判別することができる。
また、図24において、符号Bを付した部分は、ジャイロセンサーの検出出力は閾値(Th+)以上であり、さらに所定時間(所定カウント数)以上、閾値(Th+)を超えているので、構図変化が発生したと判別することができる。なお、ここで、所定時間は、例えば図24における時間方向のメモリ3つ分に相当する時間などと言うように予め決められるものである。
また、図24において、符号Cを付した部分は、閾値(Th−)を超えているが、超えている期間が、所定時間(所定カウント数)より小さいため、構図変化ではなく、単なるノイズであると判別することができる。
そして、図24の符号Bで示した部分のように、構図変化が発生したことを検出した場合に、撮影用撮像素子5を通じて撮影画像を取り込み直すようにする。このようにすることにより、上述したように、ライブビュー機能を用いている場合に、構図変化が発生した場合であっても、視野率100%のライブビュー画像が不自然なものとなることもないようにされる。
[第2の実施形態のライブビュー処理の第1の例]
そして、この第2の実施形態の撮像装置1Aにおいても、上述した第1の実施形態の撮像装置1の場合と同様にして、視野率100%のライブビュー画像を表示して構図決めを行うことができるものである。
そして、この第2の実施形態の撮像装置1Aにおいても、上述した第1の実施形態の撮像装置1の場合と同様にして、視野率100%のライブビュー画像を表示して構図決めを行うことができるものである。
この第2の実施形態の撮像装置1Aにおいては、撮像装置1Aが大きくパーンするなどして構図変化が発生した場合を正確に検出する。そして、構図変化が発生した場合に、ライブビュー画像を形成するための撮影用撮像素子5を通じての撮影画像の取り込み直しを行うことができるようにしている。
図25に、この第2の実施形態のライブビュー処理の第1の例のメインルーチンのフローチャートを示す。
この図25に示したメインルーチンにおいては、割込発生(ステップS21)、タイマー割込処理を開始するタイマー割込開始(ステップS22)、タイマー割込処理を停止するタイマー割込解除(ステップS23、ステップS24)が追加されている。
これらステップS21〜ステップS24以外の処理は、図7に示した第1の実施形態のライブビュー処理の第1の例のメインルーチンと同じである。すなわち、図25のステップS1、ステップS2、ステップS6〜ステップS9、ステップS11、ステップS12で実行されるサブルーチンは、図8〜図12を用いて説明したものである。
このため、図25のフローチャートにおいて、図7に示したフローチャートと同様の処理が行われるステップには同じ参照符号を付し、その部分の詳細な説明については重複するので省略する。
そして、この図25に示す第2の実施形態のライブビュー処理の第1の例のメインルーチンもまた、切換ダイヤル87が操作され、ライブビュー機能(電子ビューファインダー)を用いるようにされた場合に、主に全体制御部101において実行される。
そして、この第2の実施形態のライブビュー処理の第1の例においては、図25に示したように、ステップS3の判断処理において、レリーズボタン11が半押し状態(P1状態)になったと判断すると、タイマー割込処理を開始させる(ステップS21)。
すなわち、図25に示したメインルーチンの実行と平行して、ステップS21において開始するようにされたタイマー割込処理が実行される。このステップS21において実行されるタイマー割込処理が、図26に示すフローチャートの処理である。
図26は、この第2の実施形態のライブビュー処理の第1の例で実行されるタイマー割込処理を説明するためのフローチャートである。この図26に示すタイマー割込処理もまた、全体制御部101において実行される処理である。
図26に示すタイマー割込処理においては、まず、ジャイロセンサー134a、134bからの出力電圧(検出出力)jが、閾値Th+、Th−を超えている期間を計測(カウント)するための変数Countを0(ゼロ)に初期化する(ステップS601)。
次に、ジャイロセンサー134a、134bからの出力電圧jを、一定周期で検出するようにするために、一定時間待つようにし(ステップS602)、ジャイロセンサー134a、134bからの出力電圧jを取得する(ステップS603)。
この後、全体制御部101は、取得した出力電圧jが、予め定められる閾値Th+、又は、閾値Th−を超えているか否かを判断する(ステップS604)。ステップS604の判断処理において、出力電圧jが、閾値Th+、又は、閾値Th−を超えていないと判断したときには、ステップS601からの処理を繰り返すようにする。
ステップS604の判断処理において、出力電圧jが、閾値Th+、又は、閾値Th−を超えていると判断したときには、全体制御部101は、変数Countを1インクリメントする(ステップS605)。
そして、全体制御部101は、出力電圧jが閾値Th+、または、閾値Th−を超えている期間を示す変数Countの値が、値nが示す予め決められた期間を超えているか否かを判断する(ステップS606)。
ステップS606の判断処理において、出力電圧jが閾値Th+、または、閾値Th−を超えている期間が、予め決められた期間を超えていないと判断したときには、ステップS601からの処理を繰り返す。すなわち、出力電圧jが閾値を超えている期間の計測(出力電圧jの監視)を続行する。
ステップS606の判断処理において、出力電圧jが閾値Th+、または、閾値Th−を超えている期間が、予め決められた期間を超えていると判断したときには、構図変更が発生したと判断し、割込みを発生させる(ステップS607)。
ステップS607で割込みが発生した場合、全体制御部101は、図25のメインルーチンにおいて、ステップS4〜ステップS11のいずれの処理が行われていても、図25のステップS1からの処理を行うようにする。
また、図25に示したように、ステップS10の判断処理において全押しされたと判断された場合には、平行して実行されているタイマー割込処理を解除(終了)する(ステップS23)。
同様に、ステップS11の判断処理において全押しされず、しかも、半押し状態も解除された判断された場合には、平行して実行されているタイマー割込処理を解除(終了)する(ステップS24)。
したがって、この第2の実施形態のライブビュー処理の第1の例においては、図25に示したように、図25の処理が開始され、レリーズボタン11が半押し状態(P1状態)になるまでの動作は、図7に示したステップS1〜ステップS3までと同様である。
そして、撮像装置1Aの背面の表示装置12の表示画面に表示されるライブビュー画像により被写体の構図を確認し、構図決定後、レリーズボタン11を半押し状態(P1状態)にすると、割込処理を開始する(ステップS22)。
この後、図7に示した処理と同様に、ステップS4〜ステップS11の処理を実行する。そして、レリーズボタン11を全押し状態(P2状態)にするか、レリーズボタン11の半押し状態(P1状態)から全押し状態にせずに半押しを解除した場合には、タイマー割込処理を解除する(ステップS23、ステップS24)。
前者の場合は、図7に示した処理と同様に、ステップS12〜ステップS14の処理を実行した後、初期化処理(ステップS1)からの処理を繰り返すようにし、後者の場合はそのまま初期化処理(ステップS1)からの処理を繰り返すようにする。
このような処理を行うことで、構図決定後レリーズボタン11を半押しした状態で構図を変更した場合、再度構図が決定されるまでは、表示装置12のライブビュー画像は内側が表示用撮像素子7の画像で、その外側は黒枠の動画表示となる。
そして、再度構図が決定されれば、上述した第1の実施形態のライブビュー処理の第1の例の場合と同様に、視野率100%のライブビュー画像を表示することができるようにされる。
したがって、レリーズボタン11を半押ししているときに、撮像装置1Aを大きくパーンさせるようにした場合には、その直後において、撮影用撮像素子5からの画像を用いたライブビューを行うことは無い。したがって、ライブビュー画像が不自然なものとなることもない。
なお、この第2の実施形態のライブビュー処理の第1の例の場合には、レリーズボタン半押し前、または、レリーズボタン半押し状態で、かつ、構図変更中の場合には、図13(a)に示した態様で、ライブビュー画像を表示することができる。
また、この第2の実施形態のライブビュー処理の第1の例の場合には、レリーズボタン半押し状態で、かつ、構図固定時においては、図13(b)に示した態様で、視野率100%のライブビュー画像を表示することができる。
[第2の実施形態のライブビュー処理の第2の例]
図27に、この第2の実施形態のライブビュー処理の第2の例のメインルーチンのフローチャートを示す。
図27に、この第2の実施形態のライブビュー処理の第2の例のメインルーチンのフローチャートを示す。
この図27に示したメインルーチンにおいては、割込発生(ステップX21)、タイマー割込処理を開始するタイマー割込開始(ステップX22)、タイマー割込処理を停止するタイマー割込解除(ステップX23、ステップX24)が追加されている。
これらステップX21〜ステップX24以外の処理は、図15に示した第1の実施形態のライブビュー処理の第2の例のメインルーチンと同じである。すなわち、図27のステップX1、ステップS2、ステップX4、ステップX5、ステップX8、ステップX10、ステップX11で実行されるサブルーチンは、図16〜図19、図9〜図12を用いて説明したものである。
このため、図27のフローチャートにおいて、図15に示したフローチャートと同様の処理が行われるステップには同じ参照符号を付し、その部分の詳細な説明については重複するので省略する。
そして、この図27に示す第2の実施形態のライブビュー処理の第2の例のメインルーチンもまた、切換ダイヤル87が操作され、ライブビュー機能(電子ビューファインダー)を用いるようにされた場合に、主に全体制御部101において実行される。
そして、この第2の実施形態のライブビュー処理の第2の例においては、図27に示したように、ステップX3の判断処理において、レリーズボタン11が半押し状態(P1状態)になったと判断すると、タイマー割込処理を開始させる(ステップX21)。
すなわち、図27に示したメインルーチンの実行と平行して、ステップX21において開始するようにされたタイマー割込処理が実行される。このステップX21において実行されるタイマー割込処理が、上述の図26に示したフローチャートの処理である。
したがって、ステップX22で実行されるタイマー割込処理については、第2の実施形態のライブビュー処理の第1の例と同様であるので、ここでは図26のタイマー割込処理の詳細な説明は省略する。
そして、図26に示したタイマー割込処理のステップS607で割込みが発生した場合、全体制御部101は、図27のメインルーチンにおいて、ステップX4〜ステップX10のいずれの処理が行われていても、図27のステップX1からの処理を行うようにする。
また、図27に示したように、ステップX9の判断処理において全押しされたと判断された場合には、平行して実行されているタイマー割込処理を解除(終了)する(ステップX23)。
同様に、ステップX10の判断処理において全押しされず、しかも、半押し状態も解除された判断された場合には、平行して実行されているタイマー割込処理を解除(終了)する(ステップX24)。
したがって、この第2の実施形態のライブビュー処理の第2の例においては、図27に示したように、図27の処理が開始され、レリーズボタン11が半押し状態(P1状態)になるまでの動作は、図15に示したステップX1〜ステップX3までと同様である。
そして、撮像装置1Aの背面の表示装置12の表示画面に表示されるライブビュー画像により被写体の構図を確認し、構図決定後、レリーズボタン11を半押し状態(P1状態)にすると、割込処理を開始する(ステップX22)。
この後、図15に示した処理と同様に、ステップX4〜ステップX10の処理を実行する。そして、レリーズボタン11を全押し状態(P2状態)にするか、レリーズボタン11の半押し状態(P1状態)から全押し状態にせずに半押しを解除した場合には、タイマー割込処理を解除する(ステップX23、ステップX24)。
前者の場合は、図15に示した処理と同様に、ステップX11〜ステップX13の処理を実行した後、初期化処理(ステップX1)からの処理を繰り返すようにし、後者の場合はそのまま初期化処理(ステップX1)からの処理を繰り返すようにする。
このように、この図27に示した第2の実施形態のライブビュー処理の第2の例においても、レリーズボタン11を半押ししている状態(P1状態)で構図を大きく変更すると、図26に示した処理により割り込みが発生し、図27のステップX1に戻る。
このような処理を行うことで、構図決定後レリーズボタン11を半押しした状態で構図を変更した場合、再度構図が決定されるまでは、表示装置12のライブビュー画像は、撮影用撮像素子5の画像で視野率100%の表示となる。そして、再度構図が決定されても、上述した第1の実施形態のライブビュー処理の第2の例の場合と同様に、視野率100%想到のライブビュー表示(動画表示)を行うことができるようにされる。
したがって、レリーズボタン11を半押ししているときに、撮像装置1Aを大きくパーンさせるようにした場合には、その直後において、既に取り込まれている撮影用撮像素子5からの画像を用いたライブビューを行うことは無い。したがって、ライブビュー画像が不自然なものとなることもない。
なお、この第2の実施形態のライブビュー処理の第2の例の場合には、レリーズボタン半押し前、または、レリーズボタン半押し状態で、かつ、構図変更中の場合には、図20(a)に示した態様で、ライブビュー画像を表示することができる。
また、この第2の実施形態のライブビュー処理の第2の例の場合には、レリーズボタン半押し状態で、かつ、構図固定時においては、図20(b)に示した態様で、視野率100%のライブビュー画像を表示することができる。
[この発明の方法、プログラム]
なお、上述した実施形態から明らかなように、この発明の方法、プログラムは、図7、図15、図25、図27を用いて説明した方法、プログラムとして実現可能である。なお、図7、図15、図25、図27においては、図8〜図12、図16〜図19に示したサブルーチンか用いられ、図25、図27においては、平行して、図26に示したタイマー割込み処理が実行さされる。
なお、上述した実施形態から明らかなように、この発明の方法、プログラムは、図7、図15、図25、図27を用いて説明した方法、プログラムとして実現可能である。なお、図7、図15、図25、図27においては、図8〜図12、図16〜図19に示したサブルーチンか用いられ、図25、図27においては、平行して、図26に示したタイマー割込み処理が実行さされる。
そして、上述の図7〜図12、図15〜図19、図25、図26、図27のフローチャートを用いて説明した方法は、この発明の方法である。
また、上述の図7〜図12、図15〜図19、図25、図26、図27のフローチャートに応じて形成可能なプログラムは、この発明のプログラムである。
[実施形態の効果]
上述したように、撮影用撮像素子に加えて光学ファインダー内に表示用撮像素子を備え、光学ファインダーの視野率が100%未満であるレンズ交換式デジタル一眼レフカメラ(DSLR)において、表示用撮像素子を用いたライブビュー時に、あらかじめ撮影用撮像素子の画像を記憶しておき、表示用撮像素子側の動画像を光学ファインダーの視野率と同等に縮小した上で撮影用撮像素子の画像と合成し表示することで、高速な焦点合わせが可能な位相差AFを使用できるとともに、ライブビュー画像の視野率を100%で表示することができる。
上述したように、撮影用撮像素子に加えて光学ファインダー内に表示用撮像素子を備え、光学ファインダーの視野率が100%未満であるレンズ交換式デジタル一眼レフカメラ(DSLR)において、表示用撮像素子を用いたライブビュー時に、あらかじめ撮影用撮像素子の画像を記憶しておき、表示用撮像素子側の動画像を光学ファインダーの視野率と同等に縮小した上で撮影用撮像素子の画像と合成し表示することで、高速な焦点合わせが可能な位相差AFを使用できるとともに、ライブビュー画像の視野率を100%で表示することができる。
また、撮像装置の姿勢変化を検出する手段を備え、姿勢の変化量および変化時間から構図の変化を判断し、その判断結果に基づいて、すでに記憶している撮影用撮像素子側の静止画像を再度取得し、表示装置の画像を更新することで、構図が大きく変更された場合にライブビュー画像が不自然な画像となることを防止することができる。
すなわち、光学ファインダー内に表示用撮像素子を備え、かつ光学ファインダーの視野率が100%未満のDSLRにおいて、表示用撮像素子を用いたライブビュー時、ライブビューの視野率がファインダー視野率に依存してしまう欠点を解消することができる。そして、光学ファインダー内に備えた表示用撮像素子を用いたライブビューで、視野率100%のライブビュー画像を表示することができ、その結果正確な構図の確認が可能となる。
図29は、この発明の実施形態の効果を説明するための図である。図29において、図29(a)は、光学ファインダー内に表示用撮像素子を備え、かつ光学ファインダーの視野率が100%未満のDSLRにおいて、この発明を適用した場合のライブビュー画像を示す図である。また、図29において、図29(b)は、視野率100%の撮影用撮像素子を用いた場合のライブビュー画像を示す図である。
この発明を適用することにより、ライブビュー画像は、図29(a)に示すように、表示用撮像素子7からの画像と、撮影用撮像素子5からの画像とを、解像度変換して合成処理することにより、視野率100%のライブビュー画像として表示することができる。
したがって、図29(b)に示すように、視野率が100%である撮影用撮像素子5からの画像を用いてライブビューを行うようにした場合と同様のライブビュー画像を表示することができる。
そして、撮影用撮像素子5を用いてライブビューを行うようにした場合には、DSLRの構造上、位相差AFを使用することができず、コントラストAFを使用するためAF速度が遅くなる。
しかし、この発明を用いることにより、ライブビューは、表示用撮像素子7からの画像と、既に取り込んである撮影用撮像素子5からの画像とを合成することにより行い、基本的には、表示用撮像素子7からの画像を用いて行うようにする。したがって、この発明では、位相差AFを用いることが可能である。つまり、ライブビュー画像の視野率を100%にすることを実現しつつ、位相差AFにより、高速なAFも可能である。
また、レリーズボタン11の半押し中に構図が大きく変更されたことを検知し、合成する画像の再取得および再合成を行うことで、構図を大きく変更した場合にライブビュー画像の表示がおかしくなることを防止することができる。すなわち、合成する2つの画像の境界部分で極端な不連続が発生することを防止することができる。
[その他]
なお、上述した実施の形態においては、撮影用撮像素子の機能は、撮影用撮像素子5が実現し、表示用撮像素子の機能は、表示用撮像素子7が実現している。また、画像記憶手段の機能は、主に画像メモリ56の画像記憶領域Xが実現し、合成手段の機能は、主に全体制御部101が実現している。また、表示手段の機能は、表示装置12が実現している。
なお、上述した実施の形態においては、撮影用撮像素子の機能は、撮影用撮像素子5が実現し、表示用撮像素子の機能は、表示用撮像素子7が実現している。また、画像記憶手段の機能は、主に画像メモリ56の画像記憶領域Xが実現し、合成手段の機能は、主に全体制御部101が実現している。また、表示手段の機能は、表示装置12が実現している。
また、上述した実施の形態において、撮像装置の姿勢を検出する検出手段の機能は、ジャイロセンサー134a、134bが実現し、判断手段、制御手段の機能は、全体制御部101が実現している。
また、上述した実施の形態において、判別手段、変化量検出手段、調整手段の各機能は、主に全体制御部101が実現している。
また、上述した実施の形態においては、ライブビューを用いるようにし、レリーズボタン11を半押しした場合に、撮影用撮像素子5を通じて取り込んだ視野率100%の静止画像に対して、表示用撮像素子7からの動画像のサイズを調整して合成するようにした。
しかし、これに限るものではない。ライブビューを用いるようにした直後に、撮影用撮像素子5を通じて視野率100%の静止画像を取り込み、これに表示用撮像素子7からの動画像のサイズを調整して合成するようにすることもできる。
また、上述した実施形態においては、DSLRに、この発明を適用した場合を例にして説明したが、これに限るものではない。撮影用撮像素子と、表示用撮像素子と、位相差AFを行うモジュールを有する種々の撮像装置に対して、この発明を適用することができる。
また、表示用撮像素子を設ける位置は、上述した実施形態の撮像装置のおいて示した場合に限るものではなく、光学ファインダー内の適宜の位置に表示用撮像素子を設ける構成が可能である。
また、撮像素子は、CCDに限るものではなく、例えば、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサなどを用いるようにしてもよい。
また、表示装置もLCDに限るものではなく、有機ELパネル(Organic Electroluminescence Panel)等の表示素子を用いるようにしてもよい。
1、1A…撮像装置、2…カメラ本体部、3…撮影レンズユニット、4…シャッター、5…撮影用撮像素子、6…ミラー機構、7…表示用撮像素子、12…表示装置、20…AFモジュール、41…フラッシュライト、37…レンズ群、39…レンズ位置検出部、42…フラッシュ回路、43…AF補助光発光部、50…デジタル信号処理回路、51…信号処理部、52…A/D変換回路、53…黒レベル補正回路、54…WB補正回路、55…γ補正回路、56…画像メモリ、60…EEPROM、80…操作部、90…メモリカード、101…全体制御部、121…フォーカス制御回路、122…ミラー制御回路、123…シャッター制御回路、124…タイミング制御回路、131…VRAM、132…カードI/F、133…通信用I/F、134a…ジャイロセンサ(横軸)、134b…ジャイロセンサ(縦軸)
Claims (5)
- 撮影用撮像素子と、
視野率が100%未満の光学ファインダー内に配設される表示用撮像素子と、
前記撮影用撮像素子を通じて取り込んだ静止画像を一時記憶する画像記憶手段と、
前記表示用撮像素子を通じて取り込む動画像を前記光学ファインダーの視野率と同等に縮小した上で、予め取り込んで前記画像記憶手段に一時記憶されている前記撮影用撮像素子からの静止画像と合成する合成手段と、
前記合成手段で合成された画像を表示する表示手段と
を備える撮像装置。 - 請求項1に記載の撮像装置であって、
自機の姿勢変化を検出する検出手段と、
前記検出手段の検出結果に基づいて、構図が変化したか否かを判断する判断手段と、
前記判断手段が、構図が変化したと判断した場合に、前記撮影用撮像素子を通じて新たに取り込んだ静止画像を前記画像記憶手段に記録し直すように制御する制御手段と
を備える撮像装置。 - 請求項1に記載の撮像装置であって、
構図の微調整を行ったか否かを判別する判別手段と、
前記判別手段により構図の微調整が行われたと判別された場合に、前記画像記憶手段に一時記憶されている静止画像と、前記表示用撮像素子を通じて取り込まれる動画画像との変化量を検出する変化量検出手段と、
前記変化量検出手段で検出された変化量に基づいて、前記画像記憶手段に一時記憶されている静止画像について構図の微調整を行うようにする調整手段と
を備える撮像装置。 - 前記撮影用撮像素子を通じて取り込んだ静止画像を画像記憶手段に一時記憶する静止画像取り込み工程と、
視野率が100%未満の光学ファインダー内に配設される表示用撮像素子を通じて動画像を取り込むと共に、当該動画像を前記光学ファインダーの視野率と同等に縮小した上で、前記画像記憶手段に一時記憶されている前記撮影用撮像素子からの静止画像と合成する合成工程と、
前記合成工程で合成した画像を表示手段に表示する表示工程と
を有する画像表示方法。 - 前記撮影用撮像素子を通じて取り込んだ静止画像を画像記憶手段に一時記憶する静止画像取り込みステップと、
視野率が100%未満の光学ファインダー内に配設される表示用撮像素子を通じて動画像を取り込むと共に、当該動画像を前記光学ファインダーの視野率と同等に縮小した上で、前記画像記憶手段に一時記憶されている前記撮影用撮像素子からの静止画像と合成する合成ステップと、
前記合成ステップで合成した画像を表示手段に表示する表示ステップと
を撮像装置に搭載されたコンピュータが実行するコンピュータ読み取り可能な画像表示プログラム。
Priority Applications (1)
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