JP2010198527A - 圧力調整弁およびこれを備えた液滴吐出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】小型な構成で、開閉動作に伴う圧力変動(脈動)を抑制することができる圧力調整弁およびこれを備えた液滴吐出装置を提供することを課題とする。
【解決手段】圧力調整弁27において、流入ポート71に連通する1次室67と流出ポート81に連通する2次室68との連通流路を1次室67側から開閉する弁体70を、2次室68の1の面を構成し弁体70を大気圧基準で開閉動作させる受圧膜体84と拮抗しつつ閉弁方向に付勢するマグネット72を備え、マグネット72は、同極同士を対面配置され、互いの反発力で弁体70を付勢する。
【選択図】図7

Description

本発明は、機能液滴吐出ヘッドに供給する機能液の圧力を大気圧基準で調整する圧力調整弁およびこれを備えた液滴吐出装置に関する。
従来、液滴吐出装置において、機能液タンクに接続した1次室と機能液滴吐出ヘッドに接続した2次室とを連通する連通流路に設けた弁体を、2次室の1の面を構成すると共に外部に面したダイヤフラム(受圧膜体)によって大気圧基準で開閉動作させ、機能液滴吐出ヘッドに対して機能液を重力供給する、圧力調整弁が知られている(特許文献1参照)。
この圧力調整弁では、1次室と2次室を隔てる隔壁に連通流路が形成され、この連通流路の1次室開口縁部に、1次室側から弁体が離接して連通流路が開閉される。また、弁体には、連通流路を挿通して受圧膜体に当接する軸部が設けられており、この軸部を介して受圧膜体の力が弁体に作用し弁体が開弁される。さらに、1次室には、弁体を2次室側(閉弁方向に)に付勢する弁体付勢ばねが設けられ、コイルばねで構成されたこの弁体付勢ばねのばね力により弁体が閉弁するようになっている。
特開2006−082538号公報
ところで、上記従来技術において、弁体を開弁状態から閉弁する力は弁体付勢ばねのばね力によるが、弁体が弁座に接近するにしたがって弁体に機能液タンクから水頭が急激に作用する。したがって、弁体を開弁するときには、弁体付勢ばねのばね力および機能液タンクからの水頭に打ち勝つ力が、受圧膜体から加わることになる。このため、弁体を閉弁する直前までは、弁体付勢ばねの所定のばね力が必要になるが、開弁を考慮すると、閉弁状態における弁体付勢ばねのばね力は可能な限り小さい方が好ましい。
しかし、コイルばねで構成された上記の弁体付勢ばねでは、上記のように理想的にばね特性を持たせることは不可能であった。このため、弁体の開閉がソフトに行われず、所定の圧力に減圧は可能であっても圧力の変動幅(脈動)が大きくなってしまう問題があった。また、1次室にコイルばねを配置するため、1次室の厚みが増し、圧力調整弁が大型化してしまうという問題があった。
本発明は、小型な構成で、開閉動作に伴う圧力変動(脈動)を抑制することができる圧力調整弁およびこれを備えた液滴吐出装置を提供することを課題とする。
本発明の圧力調整弁は、隔壁を隔ててバルブハウジング内に形成され、流入ポートに連通する1次室および流出ポートに連通する2次室と、隔壁に貫通形成され、1次室と2次室とを連通する連通流路と、連通流路を形成した隔壁の1次室側開口縁部を弁座として、連通流路を1次室側から開閉する弁体と、2次室の1の面を構成すると共に弁体を大気圧基準で開閉動作させる受圧膜体と、受圧膜体と拮抗しつつ弁体を閉弁方向に付勢するマグネットと、を備え、マグネットは、隔壁に対向する1次室の1の壁面に取り付けた固定側マグネットピースと、弁体の背面に取り付けた可動側マグネットピースとから成り、固定側マグネットピースおよび可動側マグネットピースは、同極同士を対面配置して構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、マグネットにより、弁体を閉弁方向に付勢するようにしているため、弁体が弁座に接近するに従って、弁体に作用する付勢力が急激に減少する(マグネットの反発力が距離の2乗に反比例する)。一方、1次室側の水頭により弁体に作用する力は、弁体が弁座に接近するに従って急激に増加する。このため、受圧膜体による弁体を閉弁状態から開弁させる力は、略弁体に作用する水頭のみとなる。したがって、2次室の圧力に応じて、弁体を円滑且つソフトに開閉させることができ、弁体の開閉動作に伴う圧力変動(脈動)を抑制することができる。また、弁体を付勢するマグネットは、同極同士を対面配置した固定側マグネットピースおよび可動側マグネットピースから成り、且つ接近して配置されるため、設置スペースが小さくて済み、全体を小型化することができる。
この場合、固定側マグネットピースは、平板状に形成され、上記の1次室の1の壁面に形成した浅溝に埋め込まれていることが、好ましい。
この構成によれば、固定側マグネットピースを上記の1次室の1の壁面に強固に固定することができると共に、開弁に伴って1次室内を流れる液体の流路抵抗となることがない。また、固定側マグネットピースが平板状に形成されているため、可動側マグネットピースとの反発力を発生させる面積を広く取ることができ、安定した圧力で弁体を付勢することができる。
これらの場合、可動側マグネットピースは、シート状に形成されていることが、好ましい。
この構成によれば、可動側マグネットピースの弁体への取り付けが容易になると共に、可動側マグネットピースを含む弁体部分の大きさおよび重量の増加を抑制することができる。
上記の圧力調整弁において、弁体は、1次室に配設され弁座に対し直接開閉動作する弁体本体と、弁体本体を保持する断面「T」字状の保持部、および保持部から同軸上に連通流路を挿通して延び受圧膜体に当接する作動軸部から成る弁ホルダと、を有し、可動側マグネットピースは、保持部の背面に取り付けられていることが、好ましい。
この構成によれば、弁体を、正面側からの受圧膜体による力と、背面側からのマグネットによる力と、を拮抗させるようにして開閉動作させることができる。これにより、弁体は、開閉動作において傾くことなく平行移動するため、弁体を円滑且つ適切に開閉動作させることができる。
この場合、流入ポートを介して機能液供給手段から供給された機能液を、圧力調整し、流出ポートを介してインクジェット方式の機能液滴吐出ヘッドに供給することが、好ましい。
この構成によれば、流入ポートを介して機能液供給手段から供給された機能液を、安定した一定の供給圧力で、流出ポートを介してインクジェット方式の機能液滴吐出ヘッドに、供給することができる。
本発明の液滴吐出装置は、上記の圧力調整弁と、機能液供給手段と、機能液滴吐出ヘッドと、を備え、ワークに対し機能液滴吐出ヘッドを相対的に移動させながら、ワーク上に機能液を吐出して描画を行なうことを特徴とする。
この構成によれば、機能液供給手段から供給された機能液を、圧力調整弁により安定した一定の供給圧力で機能液滴吐出ヘッドに供給することができるため、精度良くワーク上に機能液を吐出して描画を行なうことができる。
本実施形態に係る液滴吐出装置の斜視図である。 液滴吐出装置に搭載されたキャリッジユニット(ヘッドユニット)の斜視図(a)および機能液滴吐出ヘッドを搭載したヘッドユニットを模式的に表した平面図(b)である。 機能液滴吐出ヘッドの表裏外観斜視図である。 機能液供給ユニットを模式的に示した系統図である。 キャリッジユニットに搭載された圧力調整弁の外観側面図である。 圧力調整弁の流入口側の縦断面図(a)および流出口側の縦断面図(b)である。 圧力調整弁内の弁体およびマグネット廻りの拡大縦断面図(a)およびその変形例の拡大縦断面図(b)である。
以下、添付図面を参照して、本発明の一実施形態に係る圧力調整弁を備えた液滴吐出装置について説明する。この液滴吐出装置は、フラットパネルディスプレイの製造ラインに組み込まれており、例えば、特殊なインクや発光性の樹脂液である機能液を導入した機能液滴吐出ヘッドを用い、有機EL装置の各画素となる発光層やカラーフィルタのフィルタエレメント等を形成するものである。
図1に示すように、液滴吐出装置1は、石定盤に支持されたX軸支持ベース12a上に配設され、主走査方向となるX軸方向に延在してワークをX軸方向に移動させるX軸テーブル12と、複数本の支柱11を介してX軸テーブル12を跨ぐように架け渡された1対のY軸支持ベース13a上に配設され、副走査方向となるY軸方向に延在するY軸テーブル13と、Y軸テーブル13に移動自在に吊設され、複数(12個)の機能液滴吐出ヘッド25が搭載された13個のキャリッジユニット14と、から構成されている。さらに、液滴吐出装置1は、これらの装置を、温度および湿度が管理された雰囲気内に収容するチャンバー15と、チャンバー15を貫通して機能液滴吐出ヘッド25に機能液を供給する機能液供給ユニット16(機能液供給手段)と、を備えており、チャンバー15の側壁の一部には、機能液供給ユニット16の主要部を為すメインタンク40等を収納するタンクキャビネット50が設けられている。この液滴吐出装置1は、制御装置17により装置全体が統括制御され、X軸テーブル12およびY軸テーブル13の駆動と同期して機能液滴吐出ヘッド25を吐出駆動させることにより、機能液供給ユニット16から供給された6色の機能液滴を吐出させ、ワークに所定の描画パターンが描画される。
また、液滴吐出装置1は、フラッシングユニット21、吸引ユニット22、ワイピングユニット23、吐出性能検査ユニット24から成るメンテナンス装置18を備えており、これらユニットを機能液滴吐出ヘッド25の保守に供して、機能液滴吐出ヘッド25の機能維持・機能回復を図るようになっている。本実施形態の液滴吐出装置1では、X軸テーブル12とY軸テーブル13とが交わる部分にキャリッジユニット14を臨ませてワークの描画を行い、Y軸テーブル13とメンテナンス装置18(吸引ユニット22、ワイピングユニット23)が交わる部分にキャリッジユニット14を臨ませて、機能液滴吐出ヘッド25の機能維持・機能回復を行う。
図2に示すように、各キャリッジユニット14は、R・G・B・C・M・Yの6色、各2個(計12個)の機能液滴吐出ヘッド25と、12個の機能液滴吐出ヘッド25を6個ずつ2群に分けて支持するヘッドプレート26と、機能液滴吐出ヘッド25に機能液を大気圧基準で供給する圧力調整弁27と、を有するヘッドユニット19を備えている。各キャリッジユニット14は、一対のY軸支持ベース13aに掛け渡されたブリッジプレート13bに吊設されている(図1参照)。各キャリッジユニット14は、ブリッジプレート13b上に配設されたサブタンク41から自然水頭を利用し、かつ圧力調整弁27を介して各機能液滴吐出ヘッド25に機能液が供給されるようになっている(図4参照)。なお、キャリッジユニット14の個数および各キャリッジユニット14に搭載される機能液滴吐出ヘッド25の個数は任意である。
図3に示すように、機能液滴吐出ヘッド25は、いわゆる2連のインクジェットヘッドであり、2連の接続針34を有する機能液導入部31と、機能液導入部31の側方に連なる2連のヘッド基板32と、ヘッド基板32の下方に連なる2連のポンプ部33と、ポンプ部33に連なるノズルプレート35と、を備えている。機能液導入部31には、後述する2本の2次側チューブ43bが接続され、ノズルプレート35のノズル面NFには、2列のノズル列NLが相互に平行に列設されており、各ノズル列NLは、等ピッチで並べた180個の吐出ノズル36で構成されている。ヘッド基板32は、フレキシブルフラットケーブル(図示省略)を介して上記の制御装置17が接続されており、制御装置17から出力された駆動波形が各ポンプ部33(の圧電素子)に印加されることで、各吐出ノズル36から機能液が吐出される。
図1および図4に示すように、機能液供給ユニット16は、チャンバー15に併設のタンクキャビネット50に収容された6個(6色)のメインタンク40と、各ブリッジプレート13b上に配設された複数(13個)のサブタンク41と、メインタンク40と複数のサブタンク41とを接続するタンク側チューブ42と、各サブタンク41と各機能液滴吐出ヘッド25を接続する複数のヘッド側チューブ43と、を備えている。各ヘッド側チューブ43には、機能液滴吐出ヘッド25と共にキャリッジユニット14に搭載された圧力調整弁27が介設されており、ヘッド側チューブ43は、サブタンク41と圧力調整弁27とを接続する1次側チューブ43aと、圧力調整弁27と機能液滴吐出ヘッド25とを接続する2次側チューブ43bと、を有している。
メインタンク40から送液された機能液は、タンク側チューブ42を通って各サブタンク41に貯留される。各サブタンク41の機能液は、各機能液滴吐出ヘッド25の駆動に応じ、ヘッド側チューブ43および圧力調整弁27を介して、機能液滴吐出ヘッド25に自然水頭で供給される。一方、キャリッジユニット14(ヘッドユニット19)を交換する場合には、1次側チューブ43aに介設された開閉バルブ43cを閉弁した後、1次側チューブ43aを圧力調整弁27から接続を解除(離脱)し、この状態で交換が行われる。
図1に示すように、フラッシングユニット21は、一対の描画前フラッシングユニット21aと、定期フラッシングユニット21bと、を有し、描画処理直前や、ワークの載換え時等の描画処理休止時に行われる、機能液滴吐出ヘッド25の捨て吐出を受ける。吸引ユニット22は、13台のキャップユニット44を有し、各機能液滴吐出ヘッド25の吐出ノズル36から機能液を強制的に吸引すると共に、キャッピングを行う。ワイピングユニット23は、吸引後の機能液滴吐出ヘッド25のノズル面NFを拭取る。吐出性能検査ユニット24は、機能液滴吐出ヘッド25の吐出の有無および飛行曲りを検査する。
次に、図5ないし図7を参照して、圧力調整弁27について説明する。圧力調整弁27は、主要部を成す調整弁本体60と、調整弁本体60の流入側に差込み接合した流入コネクター61と、調整弁本体60の流出側に差込み接合した流出コネクター62と、を備えている。そして、流入コネクター61には、サブタンク41に連なる1次側チューブ43aが接続され、他方、流出コネクター62には、機能液滴吐出ヘッド25に連なる2次側チューブ43bが接続されている。
調整弁本体60は、略円板状で、かつ前面および後面の中央部が凹型形成されたバルブハウジング64と、バルブハウジング64と共に1次室67を画成する蓋体65と、バルブハウジング64に受圧膜体84(ダイヤフラム)を固定することでバルブハウジング64と共に2次室68を画成するドーナツ状の膜体押え部材66と、で構成されており、バルブハウジング64の中心部には、1次室67および2次室68を連通する調整弁連通流路69が形成されている。なお、バルブハウジング64、蓋体65および膜体押え部材66は、ステンレス等の耐食性材料で形成されている。
蓋体65および膜体押え部材66は、円形の受圧膜体84の中心を通る軸線と同心円となる外形を有しており、バルブハウジング64を前後方向から挟み込むようにネジ止めされている。また、蓋体65および膜体押え部材66は、バルブハウジング64に対し、各々シールリングSを挟み込んで相互に固定され、1次室67および2次室68を液密に構成している。
1次室67は、受圧膜体84と同心となる略円柱形状に形成され、1次室67の上部には、1次室67から径方向斜めに延びる流入ポート71が形成されている。また、1次室67の中心部には、調整弁連通流路69が開口している。そして、調整弁連通流路69の1次室67側には、調整弁連通流路69の開口周縁部を弁座として、調整弁連通流路69を開閉する弁体70が臨んでいる。また、弁体70は、これと蓋体65との間に同極同士を対面配置された固定側マグネットピース72aおよび可動側マグネットピース72bで構成されたマグネット72によって、閉弁方向(2次室68側)に付勢されている。
図6(a)に示すように、流入ポート71は、流入コネクター61が差込み接合される流入接合受け部73と、流入接合受け部73に連なるフィルター75を収容するフィルター収容部74と、フィルター収容部74と1次室67とを連通する流入流路部76と、から構成されている。流入接合受け部73には、流入コネクター61の流入接続口部61aが差し込み接合される。フィルター収容部74には、フィルター75が、流入コネクター61との間に介設した押えばね77に付勢された状態で収容されている。
2次室68は、受圧膜体84が膜体押え部材66によりバルブハウジング64に取り付けられ、バルブハウジング64に凹型形成した内面壁68aと受圧膜体84とによって、全体として受圧膜体84を底面とする円錐台形状に形成されている。すなわち、内面壁68aは、テーパー部位68bを有する有底すり鉢状に形成されている。また、2次室68の下部には、2次室68から真下に延びる流出ポート81(の流出流路部86)が、テーパー部位68bに開口している(いずれも図6(b)参照)。また、2次室68の中心部には、上記した調整弁連通流路69が開口しており、調整弁連通流路69の2次室68側の周縁部と受圧膜体84との間には、受圧膜体84を前方向に向かって付勢する膜体付勢ばね82が介設されている。
図5に示すように、バルブハウジング64の前面周縁部であるリング状端面91には、断面矩形の環状溝92が形成され、環状溝92には、リング状端面91と受圧膜体84との間をシールする上記のシールリングSが装着されている。
受圧膜体84(ダイヤフラム)は、樹脂フィルムで構成した膜体本体84aと、膜体本体84aの中央部に接着した樹脂製の受圧板84bとで構成されている。受圧板84bは、膜体本体84aと同心の円板状に、且つ膜体本体84aに対し十分に小さい径に形成されており、その中央に上記の弁体70が離接するようになっている。
図6および図7に示すように、弁体70は弾性材で構成され、弁の機能を奏するリング状の弁体本体101と、弁体本体101を保持する弁ホルダ102と、を備えている(詳細は、後述する)。弁体本体101は、弁座となる調整弁連通流路69の1次室67側の開口周縁部に離接することで調整弁連通流路69を開閉する。また、弁ホルダ102の先端部は、調整弁連通流路69を挿通して延在しており、この先端部が上記の受圧板84bに当接し開閉動作するようになっている。
図6(b)に示すように、流出ポート81は、流入ポート71と同様の形態を有しており、流出コネクター62が差込み接合される流出接合受け部85と、流出接合受け部85と2次室68とを連通する流出流路部86と、から構成されている。流出接合受け部85には、流出コネクター62の流出接続口部62aが差し込み接合される。なお、流入ポート71および流出ポート81は、機能液の流れ方向とフィルター75の有無とにおいて異なるが、接合部分の基本形態は同一である。
この圧力調整弁27では、機能液の吐出等により2次室68の圧力が低くなると、受圧膜体84が後方(内側)に変形し、受圧板84bが弁体70を後方に押して開弁し、1次室67から2次室68に機能液が流入する。機能液の流入が進み2次室68の圧力が高まると、受圧膜体84が前方(外側)に変形し、弁体70が閉弁する。すなわち、圧力調整弁27は、大気圧と2次室68の内部圧力とのバランスにより受圧膜体84が変形することで調整弁連通流路69を開閉する。
次に、図7(a)を参照して、弁体70およびマグネット72廻りの構造について詳しく説明する。上記したように、弁体70は、弁体本体101および弁体本体101を保持する弁ホルダ102から構成されている。弁体本体101は、断面円形のリング形状を有しており、いわゆるOリングで構成されている。この場合の弁体本体101は、耐薬品性のOリング(パーフルオロゴム)で構成されており、通常に用いられるシリコンゴム製のOリングに比して硬質なものとなっている。そして、弁ホルダ102に装着した弁体本体101の前端部分が、弁座に離接して弁の機能を奏するようになっている。
弁ホルダ102は、断面略「T」字状に形成され、1次室67内で弁体本体101を保持する保持部103と、保持部103の中心から2次室68側に延設された作動軸部104と、で構成されている。保持部103は、1次室67側から可動側マグネットピース72bが接着される厚肉円板状のベース部105と、ベース部105に連なり、弁体本体101が着座する着座部106と、着座部106に連なり、弁体本体101を抜止め状態に保持する抜止め部107とで一体に形成されている。そして、弁体本体101は、作動軸部104側から抜止め部107を乗り越えて着座部106から抜止め部107に至る部分に装着されている。また、作動軸部104は、上記の調整弁連通流路69に挿通して、その先端が受圧板84bまで達している。
弁体70と蓋体65との間に介設されたマグネット72は、蓋体65の1次室67側壁面に取り付けられた固定側マグネットピース72aと、これに対面して弁体70側に取り付けられた可動側マグネットピース72bとで構成されている。固定側マグネットピース72aは、例えば平板状に形成され、蓋体65の1次室67側壁面に形成された浅溝に嵌合するように、すなわち表面が蓋体65の内面と面一となるように蓋体65に埋め込まれている。可動側マグネットピース72bは、例えばシート状に形成され、弁体70のベース部105の背面(1次室67側)に接着されている。なお、固定側マグネットピース72aと可動側マグネットピース72bは同極同士を対面させ、互いの反発力で可動側マグネットピース72bが2次室68側に押され、弁体70を閉弁方向(2次室68側)に付勢するようになっている。
なお、マグネット72(永久磁石)は、金属系(アルニコ系)、酸化物系(フェライト系)、希土類系、合金系のいずれであってもよい。また、図7(b)の変形例に示すように、弁体70の直進性を担保すべくガイドを設けるようにしてもよい。すなわち、固定側マグネットピース72aの外側に位置して、蓋体65の内面に一対のガイドピン201を突設すると共に、弁体70のベース部105の開閉弁方向略中央に、これよりも太径円板状のガイド受部202を設け、各ガイドピン201が挿通する一対のガイド孔203を形成する。これにより、開閉動作する弁体70が横ブレすることなく、直進性をもって適切に開閉動作する。
次に、圧力調整弁27の動作について説明する。機能液の吐出等により2次室68内の機能液が減少し2次室68が大気に対して負圧になると、受圧膜体84が後方(内側)に変形し、受圧板84bが、当接している弁体70の作動軸部104を後方に押し始める。この受圧板84bが弁体70を開弁方向に押す力が、弁体70に閉弁方向に作用するマグネット72の付勢力と1次室67側から作用するサブタンク41の水頭に対して優勢になると、弁体70が1次室67方向に移動し、開弁する。開通された調整弁連通流路69を通して1次室67から2次室68に機能液の流入が進み2次室68の圧力が高まると、受圧膜体84が前方(外側)に変形する。受圧板84bが弁体70を開弁方向に押す力に対して、マグネット72の付勢力とサブタンク41の水頭が優勢になると、弁体70が2次室68方向に移動し、閉弁する(図7(a)参照)。圧力調整弁27は、上記の繰り返しにより弁体70を開閉弁させ、2次室68の内部圧力を調整している。
ところで、固定側マグネットピース72aと可動側マグネットピース72bの反発力は、クローンの法則により両者の距離の2乗に反比例するため、両者が接近する開弁状態では、互いの反発力は非常に大きく弁体70に作用する付勢力が最も強くなる。一方、弁体70が閉弁していくにつれて固定側マグネットピース72aと可動側マグネットピース72bが遠のき、弁体70に作用する付勢力が急激に減少する。このとき、弁体70が弁座に接近するにつれて、弁体70に1次室67側から作用するサブタンク41の水頭が急激に増加する。
このように、開弁状態から閉弁直前までは、主にマグネット72による付勢力が弁体70に働き、閉弁状態においては、略サブタンク41の水頭のみが弁体70に作用するようになっている。よって、閉弁状態から開弁するのに必要な圧力、すなわち受圧板84bが弁体70を開弁方向に押す力は、略サブタンク41の水頭と等しい力のみとなる。すなわち、不要な2次室68の内部圧力の低下を防ぐことができ、2次室68の圧力に応じて、弁体70の開閉動作を円滑且つソフトに行うことができる。
以上のように圧力調整弁27は、マグネット72によって弁体70を閉弁方向に付勢する構造から、上記の理由により、弁体70の開閉動作に伴った圧力変動(脈動)を抑制することができる。よって、弁体70の開閉動作が、2次室68側から機能液滴吐出ヘッド25への機能液供給に何ら影響を及ぼさず、安定した一定の圧力で機能液を供給することができる。すなわち、機能液滴吐出ヘッドのワークに対する描画動作も精度良いものになる。
またマグネット72は、固定側マグネットピース72aおよび可動側マグネットピース72bとで構成され、且つ接近して配置されるため、1次室67を小型に構成することができ、圧力調整弁27全体を小型化することができる。
1:液滴吐出装置 14:キャリッジユニット 16:機能液供給ユニット 25:機能液滴吐出ヘッド 27:圧力調整弁 41:サブタンク 64:バルブハウジング 67:1次室 68:2次室 69:調整弁連通流路 70:弁体 101:弁体本体 102:弁ホルダ 72:マグネット 72a:固定側マグネットピース 72b:可動側マグネットピース 84:受圧膜体

Claims (6)

  1. 隔壁を隔ててバルブハウジング内に形成され、流入ポートに連通する1次室および流出ポートに連通する2次室と、
    前記隔壁に貫通形成され、前記1次室と前記2次室とを連通する連通流路と、
    前記連通流路を形成した前記隔壁の1次室側開口縁部を弁座として、前記連通流路を前記1次室側から開閉する弁体と、
    前記2次室の1の面を構成すると共に前記弁体を大気圧基準で開閉動作させる受圧膜体と、
    前記受圧膜体と拮抗しつつ前記弁体を閉弁方向に付勢するマグネットと、を備え、
    前記マグネットは、前記隔壁に対向する前記1次室の1の壁面に取り付けた固定側マグネットピースと、前記弁体の背面に取り付けた可動側マグネットピースとから成り、
    前記固定側マグネットピースおよび前記可動側マグネットピースは、同極同士を対面配置して構成されていることを特徴とする圧力調整弁。
  2. 前記固定側マグネットピースは、平板状に形成され、
    前記1の壁面に形成した浅溝に埋め込まれていることを特徴とする請求項1に記載の圧力調整弁。
  3. 前記可動側マグネットピースは、シート状に形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の圧力調整弁。
  4. 前記弁体は、前記1次室に配設され前記弁座に対し直接開閉動作する弁体本体と、
    前記弁体本体を保持する断面「T」字状の保持部、および前記保持部から同軸上に前記連通流路を挿通して延び前記受圧膜体に当接する作動軸部から成る弁ホルダと、を有し、
    前記可動側マグネットピースは、前記保持部の背面に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の圧力調整弁。
  5. 前記流入ポートを介して機能液供給手段から供給された機能液を、圧力調整し、前記流出ポートを介してインクジェット方式の機能液滴吐出ヘッドに供給することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の圧力調整弁。
  6. 請求項5記載の圧力調整弁と、
    前記機能液供給手段と、
    前記機能液滴吐出ヘッドと、を備え、
    ワークに対し前記機能液滴吐出ヘッドを相対的に移動させながら、前記ワーク上に機能液を吐出して描画を行なうことを特徴とする液滴吐出装置。
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