JP2010195553A - 媒体搬送装置、及びインクジェット記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】磁気エンコーダーの読み取り不良を防止することで媒体を常に良好な状態で搬送可能な、媒体搬送装置、及びインクジェット記録装置を提供する。
【解決手段】媒体を搬送するとともに一方面の側部に磁気エンコーダー12が設けられ、複数のローラ22に掛け渡されてなる搬送ベルト23と、搬送ベルト23を支持する支持部材24と、磁気エンコーダー12から磁気変動の振幅を読み取るとともにパルス化した振幅に基づいて搬送ベルト23の位置を検出する検出部13と、検出部13が読み取った磁気変動の振幅と検出部13内に予め記憶される基準値とを比較し、振幅が基準値よりも小さくなる場合に検出部13の指令に基づいてアラームを発するアラーム発生手段16と、を備えた媒体搬送装置である。
【選択図】図2
【解決手段】媒体を搬送するとともに一方面の側部に磁気エンコーダー12が設けられ、複数のローラ22に掛け渡されてなる搬送ベルト23と、搬送ベルト23を支持する支持部材24と、磁気エンコーダー12から磁気変動の振幅を読み取るとともにパルス化した振幅に基づいて搬送ベルト23の位置を検出する検出部13と、検出部13が読み取った磁気変動の振幅と検出部13内に予め記憶される基準値とを比較し、振幅が基準値よりも小さくなる場合に検出部13の指令に基づいてアラームを発するアラーム発生手段16と、を備えた媒体搬送装置である。
【選択図】図2
Description
本発明は、媒体搬送装置、及びインクジェット記録装置に関するものである。
インクジェット型プリンターにおいては、紙などの媒体を搬送しながらインクジェットヘッドから当該媒体へインクを噴射することで、媒体に記録を行っている。媒体を搬送する手段としてローラに掛け渡された搬送ベルトが用いられている(例えば、特許文献1参照)。ところで、上記搬送ベルトの表面には磁気エンコーダーが形成されており、この磁気エンコーダーから磁気変動を読み取ることで媒体の搬送位置を制御している。
しかしながら、搬送ベルトは寿命によって経時的な伸びが生じると側部がプラテン(支持部材)の表面から浮き上がってしまう。すると、検出部により磁気エンコーダーを良好に読み取ることができなくなり、媒体を良好に搬送することができなくなるおそれがあった。また、これに伴って印字品質の低下を招くおそれもあった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、磁気エンコーダーの読み取り不良を防止することで媒体を常に良好な状態で搬送可能な、媒体搬送装置、及びインクジェット記録装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明の媒体搬送装置は、媒体を搬送するとともに一方面の側部に磁気エンコーダーが設けられ、複数のローラに掛け渡されてなる搬送ベルトと、前記搬送ベルトを支持する支持部材と、前記磁気エンコーダーから磁気変動の振幅を読み取るとともにパルス化した前記振幅に基づいて前記搬送ベルトの位置を検出する検出部と、前記検出部が読み取った前記磁気変動の振幅と当該検出部内に予め記憶される基準値とを比較し、前記振幅が前記基準値よりも小さくなる場合に前記検出部の指令に基づいてアラームを発するアラーム発生手段と、を備えることを特徴とする。
経時的な伸びが生じた搬送ベルトは側部が支持部材の表面から浮き上がってしまい、検出部によって読み取り可能な磁気変動の振幅が小さくなり、結果的にパルス化が困難となる。そこで、本発明を採用すれば、例えばパルス化が可能な振幅の下限を基準値とすることで、搬送ベルトの側部に磁気エンコーダーの読み取りができない程度の浮きが生じた状態、すなわち搬送ベルトの寿命(交換時期)をアラームによってユーザーに確実に知らせることができる。したがって、本発明の媒体搬送装置によれば、搬送ベルトの交換が最適に行われることで媒体を常に良好な状態で搬送することができる。
また、上記媒体搬送装置においては、前記検出部は、前記磁気エンコーダーに当接した状態で前記磁気変動の振幅を検出するセンサーを含むのが好ましい。
磁気変動を接触方式で読み取る場合、側部に浮き上がりが生じると磁気エンコーダーとセンサーとの接触状態が変動し、磁気変動の読み取り状況が変化しパルス化が困難となる。本発明は、このような磁気変動を接触方式で読み取る方式において特に効果的である。
磁気変動を接触方式で読み取る場合、側部に浮き上がりが生じると磁気エンコーダーとセンサーとの接触状態が変動し、磁気変動の読み取り状況が変化しパルス化が困難となる。本発明は、このような磁気変動を接触方式で読み取る方式において特に効果的である。
また、上記媒体搬送装置においては、前記磁気エンコーダーは、前記搬送ベルトの一方の前記側部に設けられる第一の磁気エンコーダーと、他方の前記側部に設けられる第二の磁気エンコーダーとを含むのが好ましい。
この構成によれば、搬送ベルトの両側部にエンコーダーが設けられるので、ベルトの両側部における状況を検出することができる。
この構成によれば、搬送ベルトの両側部にエンコーダーが設けられるので、ベルトの両側部における状況を検出することができる。
さらに、上記媒体搬送装置においては、前記搬送ベルトは帯状の基材の両端部が接合部を介して接合されることで構成され、前記第二の磁気エンコーダーは、前記第一の磁気エンコーダーにおける前記接合部との交差部分に対して前記基材の幅方向において異なる領域であり、かつ前記接合部とは交差しない領域に少なくとも一部が設けられているのが好ましい。
この構成によれば、製造過程中の熱により接合部が変形して前記接合部上を通過する第一の磁気エンコーダーに読み取り不良が生じる場合であっても、第二の磁気エンコーダーを代わりに読み取ることでベルトの全周に亘って磁気変動の読み取りを確実に行うことができる。したがって、接合部に起因するエンコーダーの読み取り不良を防止することができる。
この構成によれば、製造過程中の熱により接合部が変形して前記接合部上を通過する第一の磁気エンコーダーに読み取り不良が生じる場合であっても、第二の磁気エンコーダーを代わりに読み取ることでベルトの全周に亘って磁気変動の読み取りを確実に行うことができる。したがって、接合部に起因するエンコーダーの読み取り不良を防止することができる。
本発明のインクジェット記録装置は、上記の媒体搬送装置と、前記媒体搬送装置により搬送される前記媒体上にインク滴を吐出する記録ヘッドと、を備えることを特徴とする。
本発明のインクジェット記録装置によれば、良好な状態で搬送される媒体に対してインク滴を吐出できるので、良好な印字品質を得ることができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。本実施形態では、媒体搬送装置をインクジェットプリンター(インクジェット記録装置)に搭載した場合を例に挙げて説明する。
(第1の実施形態)
図1は、インクジェットプリンター1の構成を模式的に示す図である。
図1(a)はインクジェットプリンター1の側面図であり、図1(b)はインクジェットプリンター1の平面図である。
図1は、インクジェットプリンター1の構成を模式的に示す図である。
図1(a)はインクジェットプリンター1の側面図であり、図1(b)はインクジェットプリンター1の平面図である。
図1(a)及び図1(b)に示すように、インクジェットプリンター1は、記録ユニット2と、給紙ユニット3と、排紙ユニット4とを有しており、記録用紙Pなどの媒体に記録を行うインクジェット記録装置である。インクジェットプリンター1は、記録ユニット2が給紙ユニット3と排紙ユニット4との間に挟まれるように配置されている。
記録ユニット2は、記録用紙Pに記録を行うユニットである。記録ユニット2には、搬送ユニット(媒体搬送装置)20及び記録ヘッド21が設けられている。搬送ユニット20は、記録用紙Pを支持しつつ搬送する。記録用紙Pを搬送するための搬送ローラ22(図2参照)が搭載されている。記録ヘッド21は、記録用紙Pにインクを噴射可能に設けられており、不図示のインク供給源に接続されている。
給紙ユニット3は、記録用紙Pを支持する支持部材30と、当該記録用紙Pを記録ユニット2へ給紙する給紙ローラ31とを有している。支持部材30は複数枚の記録用紙Pを支持可能になっている。給紙ローラ31は、主動ローラ31a及び従動ローラ31bを有しており、当該主動ローラ31a及び従動ローラ31bの間に記録用紙Pを挟んで給紙するようになっている。主動ローラ31aは不図示の駆動機構に接続されている。
排紙ユニット4は、記録用紙Pを支持する支持部材40と、当該記録用紙Pを記録ユニット2から排紙する排紙ローラ41とを有している。支持部材40は、複数枚の記録用紙Pを支持可能になっており、例えばトレイ状に形成されている。排紙ローラ41は、給紙ローラ31と同様、主動ローラ41a及び従動ローラ41bを有しており、2つのローラの間に記録用紙Pを挟んで排紙するようになっている。主動ローラ41aは不図示の駆動機構に接続されている。
図2は、記録ユニット2の搬送ユニット20の構成を示す図である。図2(a)は、搬送ユニット20の側面図であり、図2(b)は、搬送ユニット20の平面図である。
図2(a)及び図2(b)に示すように、搬送ユニット20は、搬送ローラ(第1駆動機構)22と、搬送ベルト23と、プラテン24と、側板25と、駆動機構26とを有している。
図2(a)及び図2(b)に示すように、搬送ユニット20は、搬送ローラ(第1駆動機構)22と、搬送ベルト23と、プラテン24と、側板25と、駆動機構26とを有している。
搬送ローラ22は、主動ローラ22a、従動ローラ22b及びテンションローラ22cの3種類のローラを有している。主動ローラ22aは、記録用紙Pの搬送方向の先端側に配置されており、駆動機構26の駆動制御によって回転するようになっている。
従動ローラ22bは、記録用紙Pの搬送方向の後端側に設けられており、図2(a)に示すように主動ローラ22aと同一の高さ位置に配置されている。テンションローラ22cは、図2(a)に示すように主動ローラ22a及び従動ローラ22bよりも高さ位置の低い位置に配置されており、図2(b)に示すように平面視で主動ローラ22aと従動ローラ22bとの中間の位置に配置されている。
搬送ベルト23は、環状に設けられており、表面に記録用紙Pを載置可能になっている。搬送ベルト23は、例えば全周が2m、幅が700mm〜800mmとなっている。また、厚みは、例えば0.125mmとなっている。本実施形態に係る搬送ベルト23は、接合部を有しない、シームレスベルトとなっている。
搬送ベルト23は、内面が主動ローラ22a、従動ローラ22b及びテンションローラ22cにそれぞれ接していると共にテンションローラ22cによって張力が加えられた状態で掛け渡されている。主動ローラ22aの回転により、当該回転が搬送ベルト23に伝達されて搬送ベルト23が回転し、搬送ベルト23の回転により従動ローラ22b及びテンションローラ22cが回転するようになっている。
プラテン24は、搬送ベルト23の内面側に設けられており、図2(b)に示すように平面視で主動ローラ22aと従動ローラ22bとの間に配置されている。プラテン(支持部材)24は、搬送ベルト23のうち記録用紙Pを搬送する位置を支持することで、記録ヘッド21と記録用紙Pとの間の距離を一定に保っている。
側板25は、図2(a)に示すように上記3つの搬送ローラ22を支持する板状部材であり、側面視で搬送ベルト23の搬送面に対して突出するように設けられている。当該側板25は図2(b)に示すように平面視でプラテン24のうち搬送方向の側部に沿って設けられている。このため、記録用紙Pは搬送ベルト23の回転により、側板25の上記突出部分をガイドとして側板25の間を搬送されて通過するようになっている。
搬送ベルト23の表面には摩擦係数の高い高μ層10が形成されている。この高μ層10は記録用紙Pとの間で摩擦力を生じさせる摩擦層として機能するものであり、記録用紙Pを摩擦力によって搬送可能となっている。また、搬送ベルト23には表面側を吸引する吸引孔11が設けられており、当該吸引孔11は不図示の吸引機構に接続されている。当該吸引孔11によって記録用紙Pを吸着して搬送できるようになっている。また、搬送ベルト23の一方の側部には磁気エンコーダー12が形成されている。
磁気エンコーダー12の上方には、この磁気エンコーダー12の磁気記録層12aからの磁気変動を読み取るとともにパルス化して搬送ベルト23の位置を検出する検出部13が設けられている。検出部13は、磁気エンコーダー12に接触した状態で磁気記録層12aから磁気変動を読み取るセンサー13aと、センサー13aが読み取った磁気変動をパルス化して搬送ベルト23の位置を検出する処理部13bと、を含むものである。処理部13bには、センサー13aにより読み取った磁気変動の振幅と比較するための基準値として、パルス化が可能である振幅の下限値(例えば、100mV)が記録されている。
また、本実施形態に係る搬送ユニット20は、上記検出部13(処理部13b)に電気的に接続されるスピーカー(アラーム発生手段)16を備えている。
また、本実施形態に係る搬送ユニット20は、上記検出部13(処理部13b)に電気的に接続されるスピーカー(アラーム発生手段)16を備えている。
検出部13は、図3に示されるようにセンサー13aにより読み取った磁気変動の振幅Aを処理部13b内に記憶される基準値Bと比較し、読み取った磁気変動の振幅Aが基準値Bよりも大きい場合に振幅AをAD変換してパルス化することができる。そして、検出部13は、パルスに基づいて搬送ベルト23上に載置される記録用紙Pと記録ヘッド21との相対的な位置関係を把握することができる。
ところで、搬送ベルト23は、上述のように搬送ローラ22(主動ローラ22a、従動ローラ22b及びテンションローラ22c)に張力が加えられた状態で掛け渡されているため、長期間にわたって使用することで搬送ベルト23の周長が伸びてしまう。すると、図4に示されるように、特に搬送ベルト23の両側部がプラテン24の表面から上方に反りあがってしまう。このとき、搬送ベルト23の一方の側部に設けられている磁気エンコーダー12と検出部13(センサー13a)との接触状態が変化し、図5に示されるように基準値Bよりも大きな振幅A、すなわちパルス化するために必要な振幅を得ることができない。その結果、記録ヘッド21と記録用紙Pとの距離関係を正確に検出できなくなり、搬送ベルト23により搬送される記録用紙Pの所望の位置に記録ヘッド21からインクを吐出することができなくなってしまい、印字品質が低下してしまう。
これに対し、本実施形態に係る搬送ユニット20は、センサー13aにより読み取った磁気変動の振幅Aが上記基準値Bよりも小さくなる場合(磁気変動のパルス化が不可となる場合)、検出部13の指令に基づいて上記スピーカー16がアラームを発する。
これにより、搬送ユニット20は、経時的に搬送ベルト23に生じた側部の反りによって磁気変動がパルス化できない状態、すなわち搬送ベルト23の寿命(交換時期)を、アラームによってユーザーに通知することができる。
次に、図6から図8を参照しつつ、上記搬送ベルト23の製造方法を説明する。
まず、図6(a)に示すように、搬送ベルト23の基材となるベルト本体50を加工用主動ローラ62と加工用従動ローラ63とに掛け渡す。なお、ベルト本体50は例えばポリエチレンテレフタレート(PET)からなるシート状部材を溶着することで構成される。
まず、図6(a)に示すように、搬送ベルト23の基材となるベルト本体50を加工用主動ローラ62と加工用従動ローラ63とに掛け渡す。なお、ベルト本体50は例えばポリエチレンテレフタレート(PET)からなるシート状部材を溶着することで構成される。
続いて、ベルト本体50に対し、搬送ベルト23を形成するための所定の加工を行う。本実施形態では、所定の加工として複数の加工処理、例えば3つの加工処理を行っている。第1の加工処理は、ベルト本体50の表面50aに摩擦力を付与する処理である。また、第2の加工処理は、ベルト本体50に吸引孔11を形成する穴あけ処理である。また、第3の加工処理は、ベルト本体50の側部に磁気エンコーダー12を形成する処理である。
以下、加工処理について具体的に説明する。
まず、不図示の駆動機構によってローラ対62,63を回転させベルト本体50を回転移動させた状態とし、図6(a)及び図6(b)に示すように、インクジェットヘッドなどの塗布装置5によって摩擦係数の高い材料を含んだ液状体(例えば、ポリウレタン塗料)をベルト本体50の表面50aに噴射する(第1の加工処理)。これにより、ベルト本体50には摩擦係数の高い高μ層10が形成される。なお、高μ層10の形成方法としては、インクジェット法に限定されず、スプレー塗装やシームレス塗装を用いることができる。
まず、不図示の駆動機構によってローラ対62,63を回転させベルト本体50を回転移動させた状態とし、図6(a)及び図6(b)に示すように、インクジェットヘッドなどの塗布装置5によって摩擦係数の高い材料を含んだ液状体(例えば、ポリウレタン塗料)をベルト本体50の表面50aに噴射する(第1の加工処理)。これにより、ベルト本体50には摩擦係数の高い高μ層10が形成される。なお、高μ層10の形成方法としては、インクジェット法に限定されず、スプレー塗装やシームレス塗装を用いることができる。
ベルト本体50の表面50aに高μ層10を形成した後、図7(a)及び図7(b)に示すように、ベルト本体50を回転移動させた状態で、金型9によってベルト本体50に貫通孔を形成し、吸引孔11とする(第2の加工処理)。
この吸引孔11は、例えばベルト本体50の表面50a側を吸引するものである。また、ローラ63の上方にエアブロー装置7を配置し、ベルト本体50に対してエアーを吹き付けることにより、吸引孔11及びベルト本体50に付着した異物を除去するようにする。
ベルト本体50に吸引孔11を形成した後、図8(a)及び図8(b)に示すように、ベルト本体50を回転移動させた状態で、インクジェットヘッドなどの塗布装置8によってベルト本体50の一方の側部に磁性体材料を噴射することで、磁性層12bをベルト本体50の全周に亘って形成する。
続いて、上述のようにして形成した磁性層12bに対し、不図示の磁気書き込みヘッドを用いて磁気(N極、S極)を書き込む。磁性層12bに磁気を書き込むことで上記磁気記録層12aを含む磁気エンコーダー12(図2参照)を形成することができる。
続いて、インクジェットプリンター1の動作について説明する。
インクジェットプリンター1は、搬送ユニット20により記録用紙Pを記録ヘッド21の下方へと搬送する。このとき、インクジェットプリンター1は、搬送ベルト23の表面50aに形成された磁気エンコーダー12(磁気記録層12a)からセンサー13aが読み取った磁気変動を処理部13bにてパルス化することで記録ヘッド21と記録用紙Pとの位置関係を検出している。
インクジェットプリンター1は、搬送ユニット20により記録用紙Pを記録ヘッド21の下方へと搬送する。このとき、インクジェットプリンター1は、搬送ベルト23の表面50aに形成された磁気エンコーダー12(磁気記録層12a)からセンサー13aが読み取った磁気変動を処理部13bにてパルス化することで記録ヘッド21と記録用紙Pとの位置関係を検出している。
このとき、検出部13は、センサー13aにより読み取った磁気変動の振幅Aを処理部13b内に記憶される上記基準値Bと比較し、読み取った磁気変動の振幅Aが基準値Bよりも大きい場合に振幅AをAD変換することでパルス化している。
そして、センサー13aにより読み取った磁気変動の振幅Aが上記基準値Bよりも小さくなる場合(磁気変動のパルス化が不可の場合)、検出部13は、スピーカー16を介してアラームを発する。ユーザーは、アラームにより搬送ベルト23の寿命(交換時期)を認識することができる。よって、ユーザーは搬送ベルト23を適切なタイミングで交換することができる。
そして、センサー13aにより読み取った磁気変動の振幅Aが上記基準値Bよりも小さくなる場合(磁気変動のパルス化が不可の場合)、検出部13は、スピーカー16を介してアラームを発する。ユーザーは、アラームにより搬送ベルト23の寿命(交換時期)を認識することができる。よって、ユーザーは搬送ベルト23を適切なタイミングで交換することができる。
したがって、搬送ユニット20は、搬送ベルと23の交換が最適に行われることで常に記録ヘッド21と記録用紙Pとの距離を正確に検出することができ、記録用紙P上にインクを精度良く吐出することができる。したがって、上記搬送ユニット20を備えたインクジェットプリンター1は、信頼性が高く、印字品質に優れたものとなる。
(第2の実施形態)
続いて、インクジェットプリンターの第2の実施形態について説明する。本実施形態は、搬送ベルトが接合部により接合された構成を有し、磁気エンコーダーが搬送ベルトの両側部に設けられている点において第1の実施形態と異なっている。よって、第1の実施形態と共通の構成部材については同一の符号を付し、その説明については省略若しくは簡略化する。
続いて、インクジェットプリンターの第2の実施形態について説明する。本実施形態は、搬送ベルトが接合部により接合された構成を有し、磁気エンコーダーが搬送ベルトの両側部に設けられている点において第1の実施形態と異なっている。よって、第1の実施形態と共通の構成部材については同一の符号を付し、その説明については省略若しくは簡略化する。
図9は本実施形態に係る搬送ユニットの平面図であり、図10は搬送ベルトの接合部を示す拡大断面図である。搬送ベルト123は、帯状の基材151における両端部を溶着することで接合した接合部165を有するベルト本体150と、ベルト本体150の表面に該ベルト本体150の周方向(回転方向)に沿って設けられる磁気エンコーダー170とを備えている。本実施形態においては、接合部165はベルト本体150の幅(搬送ベルト123の回転方向と直交する方向における長さ)方向に交差するように延在している。すなわち、ベルト本体150には、搬送ベルト123の周方向に対して、斜めに接合部165が形成されたものとなっている。なお、接合部165は、図10に示すように第一の溶着部材71及び第二の溶着部材73を溶融させることで基材151と一体化した状態に形成されるものである。
磁気エンコーダー170は、第一の磁気エンコーダー160と、第二の磁気エンコーダー161とを有している。第一の磁気エンコーダー160は、ベルト本体150の全周に亘って設けられている。また、第二の磁気エンコーダー161は、第一の磁気エンコーダー160における接合部165との交差部分に対してベルト本体150の幅方向において異なる領域であり、かつ接合部165とは交差しない領域に少なくとも一部が設けられている。
また、本実施形態では、搬送ベルト123の周方向に対して接合部165が斜めに形成されるため、接合部165の両端の位置がベルト本体150の周方向においてずれた状態となる。これに対し、本実施形態では、第一の磁気エンコーダー160と第二の磁気エンコーダー161とをベルト本体50の両側部に配置することで、第一の磁気エンコーダー160及び第二の磁気エンコーダー161を最も離間させた状態で配置している。したがって、第二の磁気エンコーダー161は、接合部165と交差しない領域に形成されたものとなる。なお、第一のエンコーダー160及び第二のエンコーダー161は、記録用紙Pを搬送する際に、記録用紙Pと重ならない位置に形成されている。
本実施形態の搬送ユニット120は、第一の磁気エンコーダー160及び第二の磁気エンコーダー161の上方に、第一の磁気エンコーダー160の第一の磁気記録層160aからの磁気変動を読み取るとともにパルス化して搬送ベルト123の位置を検出する第一の検出部166と、第ニの磁気エンコーダー161の第二の磁気記録層161aからの磁気変動を読み取るとともにパルス化して搬送ベルト123の位置を検出する第二の検出部167とを備えている。また、搬送ユニット120は、上記第一の検出部166、第二の検出部167にそれぞれ電気的に接続されるスピーカー(アラーム発生手段)116,117を備えている。
第一の検出部166は、第一の磁気エンコーダー160に接触した状態で第一の磁気記録層160aからの磁気変動を読み取るセンサー166aと、センサー166aが読み取った磁気変動をパルス化して搬送ベルト23の位置を検出する処理部166bと、を含むものである。
第ニの検出部167は、第ニの磁気エンコーダー161に接触した状態で第ニの磁気記録層161aからの磁気変動を読み取るセンサー167aと、センサー167aが読み取った磁気変動をパルス化して搬送ベルト23の位置を検出する処理部167bと、を含むものである。
続いて、上記搬送ユニット120を備えた本実施形態に係るインクジェットプリンターの動作について説明する。
インクジェットプリンターは、搬送ユニット120により記録用紙Pを記録ヘッド21の下方へと搬送する。このとき、インクジェットプリンターは、ベルト本体150の表面に形成された磁気エンコーダー170(第一の磁気エンコーダー160及び第二の磁気エンコーダー161)を第一、第二の検出部166,167で読み取ることで記録ヘッド21と記録用紙Pとの距離を検出する。
インクジェットプリンターは、搬送ユニット120により記録用紙Pを記録ヘッド21の下方へと搬送する。このとき、インクジェットプリンターは、ベルト本体150の表面に形成された磁気エンコーダー170(第一の磁気エンコーダー160及び第二の磁気エンコーダー161)を第一、第二の検出部166,167で読み取ることで記録ヘッド21と記録用紙Pとの距離を検出する。
インクジェットプリンターは、通常、第一の検出部166(センサー166a)によって第一の磁気エンコーダー160(第一の磁気記録層160a)の磁気変動を読み取っている。
ところで、第一の磁気エンコーダー160及び第二の磁気エンコーダー161は、図8を参照して説明したように、塗布装置8によって塗布した磁性体材料を乾燥させることで構成されている。そのため、磁性体材料の乾燥時の熱によって接合部165を構成している第一の溶着部材71及び第二の溶着部材73が凸状に変形するおそれがある。これにより、第一の磁気エンコーダー160は、接合部165との交差部分において凸状に盛り上がった状態となる。そのため、第一の検出部166のセンサー166aと第一の磁気記録層160aとの間の距離が、接合部165との交差部分において変化する(小さくなる)。これにより、センサー166aによる磁気変動の読み取り精度が低下してしまう。
ところで、第一の磁気エンコーダー160及び第二の磁気エンコーダー161は、図8を参照して説明したように、塗布装置8によって塗布した磁性体材料を乾燥させることで構成されている。そのため、磁性体材料の乾燥時の熱によって接合部165を構成している第一の溶着部材71及び第二の溶着部材73が凸状に変形するおそれがある。これにより、第一の磁気エンコーダー160は、接合部165との交差部分において凸状に盛り上がった状態となる。そのため、第一の検出部166のセンサー166aと第一の磁気記録層160aとの間の距離が、接合部165との交差部分において変化する(小さくなる)。これにより、センサー166aによる磁気変動の読み取り精度が低下してしまう。
これに対し、本実施形態のインクジェットプリンターは、第一の検出部166(センサー166a)の下方に接合部165が接近した場合、第ニの検出部167(センサー167a)により第二の磁気エンコーダー161の読み取りを開始する。ここで、第二の磁気エンコーダー161は、図9に示したように第一の磁気エンコーダー160における接合部165との交差部分に対向する位置であって、且つ接合部165とは交差しない位置に形成されている。よって、インクジェットプリンターは、第一の検出部166(センサー166a)による磁気変動の読み取り不良が生じる領域(接合部165との交差部分)において、第ニの検出部167(センサー167a)によって第二の磁気エンコーダー161を代わりに読み取ることで磁気エンコーダー170の読み取りを良好に行うことができる。
したがって、本実施形態によれば、溶着により接合された接合部165に起因する磁気エンコーダー170の読み取り不良の発生を防止できるので、搬送ベルト123の全周に亘って磁気エンコーダー170を良好に読み取り可能な信頼性の高いものとなる。
したがって、本実施形態によれば、溶着により接合された接合部165に起因する磁気エンコーダー170の読み取り不良の発生を防止できるので、搬送ベルト123の全周に亘って磁気エンコーダー170を良好に読み取り可能な信頼性の高いものとなる。
本実施形態においても、第一の実施形態と同様、第一の検出部166、第二の検出部167は、センサー166a、167aにより読み取った磁気変動の振幅を処理部166b内に記憶される基準値と比較し、読み取った磁気変動の振幅が基準値よりも大きい場合に振幅をAD変換してパルス化している(図3参照)。
そして、センサー166a、167aにより読み取った磁気変動の振幅が上記基準値よりも小さくなる場合(磁気変動のパルス化が不可となる場合)、スピーカー116,117を介してアラームを発する。ユーザーは、アラームにより搬送ベルト123の寿命(交換時期)を認識することができ、搬送ベルト123を適切なタイミングで交換することができる。
したがって、本実施形態に係るインクジェットプリンターにおいても、常に記録ヘッド21と記録用紙Pとの距離を正確に検出することができ、記録用紙P上にインクを精度良く吐出できる、印字品質に優れたものとなる。
そして、センサー166a、167aにより読み取った磁気変動の振幅が上記基準値よりも小さくなる場合(磁気変動のパルス化が不可となる場合)、スピーカー116,117を介してアラームを発する。ユーザーは、アラームにより搬送ベルト123の寿命(交換時期)を認識することができ、搬送ベルト123を適切なタイミングで交換することができる。
したがって、本実施形態に係るインクジェットプリンターにおいても、常に記録ヘッド21と記録用紙Pとの距離を正確に検出することができ、記録用紙P上にインクを精度良く吐出できる、印字品質に優れたものとなる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更を加えることができる。
例えば、第2の実施形態において、第二の磁気エンコーダー160を第一の磁気エンコーダー160と同様、ベルト本体150の全周に亘って形成するようにしてもよい。また、第一の検出部166および第二の検出部167にスピーカー116,117がそれぞれ接続される構成としたが、第一の検出部166および第二の検出部167間で共通のスピーカーを一つ設置するようにしてもよい。
例えば、第2の実施形態において、第二の磁気エンコーダー160を第一の磁気エンコーダー160と同様、ベルト本体150の全周に亘って形成するようにしてもよい。また、第一の検出部166および第二の検出部167にスピーカー116,117がそれぞれ接続される構成としたが、第一の検出部166および第二の検出部167間で共通のスピーカーを一つ設置するようにしてもよい。
P…記録用紙(媒体)、A…振幅、B…基準値、1…インクジェットプリンター(インクジェット記録装置)、12,160…磁気エンコーダー、13,166,167…検出部、13a,166a,167a…センサー、16,116,117…スピーカー(アラーム発生手段)、20…搬送ユニット、21…記録ヘッド、22…搬送ローラ、23…搬送ベルト、24…プラテン(支持部材)、160…第一の磁気エンコーダー、161…第二の磁気エンコーダー、165…接合部
Claims (5)
- 媒体を搬送するとともに一方面の側部に磁気エンコーダーが設けられ、複数のローラに掛け渡されてなる搬送ベルトと、
前記搬送ベルトを支持する支持部材と、
前記磁気エンコーダーから磁気変動の振幅を読み取るとともにパルス化した前記振幅に基づいて前記搬送ベルトの位置を検出する検出部と、
前記検出部が読み取った前記磁気変動の振幅と当該検出部内に予め記憶される基準値とを比較し、前記振幅が前記基準値よりも小さくなる場合に前記検出部の指令に基づいてアラームを発するアラーム発生手段と、を備えることを特徴とする媒体搬送装置。 - 前記検出部は、前記磁気エンコーダーに当接した状態で前記磁気変動の振幅を検出するセンサーを含むことを特徴とする請求項1に記載の媒体搬送装置。
- 前記磁気エンコーダーは、前記搬送ベルトの一方の前記側部に設けられる第一の磁気エンコーダーと、他方の前記側部に設けられる第二の磁気エンコーダーとを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の媒体搬送装置。
- 前記搬送ベルトは帯状の基材の両端部が接合部を介して接合されることで構成され、
前記第二の磁気エンコーダーは、前記第一の磁気エンコーダーにおける前記接合部との交差部分に対して前記基材の幅方向において異なる領域であり、かつ前記接合部とは交差しない領域に少なくとも一部が設けられていることを特徴とする請求項3に記載の媒体搬送装置。 - 請求項1〜4のいずれか一項に記載の媒体搬送装置と、
前記媒体搬送装置により搬送される前記媒体上にインク滴を吐出する記録ヘッドと、を備えることを特徴とするインクジェット記録装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009044247A JP2010195553A (ja) | 2009-02-26 | 2009-02-26 | 媒体搬送装置、及びインクジェット記録装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2009044247A JP2010195553A (ja) | 2009-02-26 | 2009-02-26 | 媒体搬送装置、及びインクジェット記録装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010195553A true JP2010195553A (ja) | 2010-09-09 |
Family
ID=42820707
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009044247A Pending JP2010195553A (ja) | 2009-02-26 | 2009-02-26 | 媒体搬送装置、及びインクジェット記録装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2010195553A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102896914A (zh) * | 2011-07-29 | 2013-01-30 | 柯尼卡美能达喷墨技术株式会社 | 记录介质搬送装置、图像形成装置及喷墨记录装置 |
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2009
- 2009-02-26 JP JP2009044247A patent/JP2010195553A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN102896914A (zh) * | 2011-07-29 | 2013-01-30 | 柯尼卡美能达喷墨技术株式会社 | 记录介质搬送装置、图像形成装置及喷墨记录装置 |
EP2551121A1 (en) * | 2011-07-29 | 2013-01-30 | Konica Minolta IJ Technologies, Inc. | Recording medium carrier device, image forming apparatus and ink-jet recording apparatus |
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