JP2010195203A - マスタシリンダの操作機構 - Google Patents

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Kimio Kato
公雄 加藤
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Abstract

【課題】クラッチ操作フィーリングに優れ、かつ、ストッパ剛性やシリンダボディ側の剛性に対する信頼性を向上させることができるマスタシリンダの操作機構を提供する。
【解決手段】操作入力に応じてマスタシリンダ12を操作するプッシュロッド23側の装着部材である揺動ストッパ部材28を、マスタシリンダ12のシリンダボディ31側に設けられる固定ストッパ部材35に突き当てるストッパが構成されるマスタシリンダの操作機構において、揺動ストッパ部材28のプッシュロッド23への装着姿勢がプッシュロッド23の軸線に対して傾斜する方向に可変となるよう、揺動ストッパ部材28がプッシュロッド23に揺動可能に装着されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、マスタシリンダの操作機構、特に操作ペダルからマスタシリンダへの操作力伝達経路にストッパを設ける場合に好適なマスタシリンダの操作機構に関する。
車両に搭載されるクラッチ機構やブレーキ機構のような液圧作動システムにおいては、ドライバにより踏力が入力される操作ペダルからマスタシリンダに操作力を伝達し、マスタシリンダによって液圧操作力を発生するようになっており、操作ペダル側のレバーとマスタシリンダに操作力を入力するプッシュロッドをクレビスと呼ばれる連結ユニットにより連結している場合が多い。この場合、クレビスは、ピンとそのピンの両端側に回動可能に嵌合する二股(コの字形等)の連結部位を有し、操作ペダルの揺動操作に応じてプッシュロッドを軸方向に移動させることができ、通常、例えばクラッチペダルの揺動支点部とペダル部の間にピン結合用の孔を形成し、プッシュロッドの端部に締結したクレビスとクラッチペダルのピン結合用の孔とにクレビスピンを貫通させるようになっている。
従来のこの種のマスタシリンダの操作機構としては、プッシュロッドをマスタシリンダ側の第1ロッドとクラッチペダル側の第2ロッドとに分割し、第1、第2ロッドの間に互いに軸線の傾きを許容するジョイントを設けて、クラッチペダルの揺動操作ストロークが大きくなることによってクラッチペダル側の第2ロッドが上下方向に比較的大きく変位する場合でも、マスタシリンダ側のピストン摺動部における偏摩耗や摺動異音が生じるのを抑制できるようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、クレビスにプッシュロッドの端部を摺動可能に保持する保持部を設ける一方、そのプッシュロッドの端部に対向するよう、クレビスからプッシュロッド側に向かって突出するアジャストボルトを設けて、クラッチ機構の断接位置の調整を操作機構側で可能にしたものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
実開平02−38538号公報 実開昭62−96126号公報
しかしながら、上述のような従来のマスタシリンダの操作機構にあっては、クラッチペダルの踏込み側の最大操作量を規定するよう、マスタシリンダのシリンダボディ側に固定のストッパ部材を設け、これに対してクレビスあるいはプッシュロッドに装着された他の部材(以下、プッシュロッド側の装着部材という)を突き当てるようなストッパが構成される場合に、クラッチペダルの大きな揺動に応じてプッシュロッド側の装着部材の姿勢が傾斜してシリンダボディ側の部材に斜めに突き当たる、いわゆる斜め当たりが生じるため、クラッチ操作フィーリングが損なわれるばかりか、ストッパ剛性やシリンダボディ側の剛性に対する信頼性が低下してしまうという問題があった。
そこで、本発明は、クラッチ操作フィーリングに優れ、かつ、ストッパ剛性やシリンダボディ側の剛性に対する信頼性を向上させることができるマスタシリンダの操作機構を提供することを目的とする。
本発明に係るマスタシリンダの操作機構は、上記目的達成のため、操作入力に応じてマスタシリンダを操作するプッシュロッド側の装着部材を、前記マスタシリンダのシリンダボディ側に設けられる固定ストッパ部材に突き当てるストッパが構成されるマスタシリンダの操作機構において、前記プッシュロッド側の装着部材の前記プッシュロッドへの装着姿勢が前記プッシュロッドの軸線に対して傾斜する方向に可変となるよう、前記プッシュロッド側の装着部材が前記プッシュロッドに揺動可能に装着されていることを特徴とするものである。
この構成により、操作入力を受けてマスタシリンダを操作するプッシュロッドが大きく移動すると、プッシュロッド側の装着部材が固定ストッパ部材に突き当たってストッパが働くことになるが、このとき、シリンダボディの軸線に対してプッシュロッドの軸線に傾きが生じていたとしても、プッシュロッド側の装着部材が固定ストッパ部材に突き当たり始めると、固定ストッパ部材のストッパ面にならって、プッシュロッド側の装着部材のプッシュロッドへの装着姿勢がプッシュロッドの軸線に対して傾斜する方向に変化する。したがって、プッシュロッド側の装着部材が固定ストッパ部材に完全に突き当たり、ストッパが働くようになる時点では、プッシュロッド側の装着部材の姿勢は、シリンダボディに対して予め設定された一定の突当て姿勢になり、いわゆる斜め当たりが生じることが防止される。したがって、クラッチ操作フィーリングに優れたものとなり、斜め当たりによるストッパ剛性やシリンダボディ側の剛性に対する信頼性の低下という問題も解消されることになる。
なお、プッシュロッド側の装着部材とプッシュロッドに操作力を加える操作ペダルとの間に弾性部材を介在させ、プッシュロッド側の装着部材が固定ストッパ部材から離れているときにはプッシュロッド側の装着部材のプッシュロッドに対する装着姿勢を一定に保つようにしてもよく、その状態で、その弾性部材とプッシュロッド側の装着部材とを介して操作ペダルからプッシュロッドに操作力を伝達するようにしてもよい。
本発明によれば、シリンダボディの軸線に対するプッシュロッドの軸線の傾きにかかわらず、プッシュロッド側の装着部材が固定ストッパ部材に突き当たったときの姿勢がシリンダボディに対して一定に保たれるようにして、いわゆる斜め当たりを確実に防止するようにしているので、クラッチ操作フィーリングに優れ、かつ、ストッパ剛性やシリンダボディ側の剛性に対する信頼性を向上させることができるマスタシリンダの操作機構を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るマスタシリンダの操作機構の概略断面図である。 本発明の一実施形態に係るマスタシリンダの操作機構を備えた車両用クラッチの概略構成図である。 本発明の一実施形態に係るマスタシリンダの操作機構の要部拡大断面図である。 本発明の一実施形態に係るマスタシリンダの操作機構の作用説明図である。 本発明の他の実施形態に係るマスタシリンダの操作機構の要部断面図である。
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
(一実施形態)
図1および図2は、本発明の一実施形態に係るマスタシリンダの操作機構とこれを備えた車両用クラッチの概略構成を示している。
まず、その車両用クラッチの構成について説明すると、図2に示すように、本実施形態における車両用クラッチは、摩擦クラッチである油圧作動式クラッチ機構1の作動を、可動範囲内で回動変位するクラッチペダル11への踏込み操作によって操作するようになっている。この車両用クラッチの操作系は、クラッチペダル11と、クラッチペダル11の踏込み操作量に応じた油圧を発生させて油圧作動式クラッチ機構1に供給するマスタシリンダ12と、そのマスタシリンダ12からの油圧を受けて作動し、油圧作動式クラッチ機構1のレリーズフォーク2を操作する公知のレリーズシリンダ13とを備えており、クラッチペダル11からマスタシリンダ12までの間に本実施形態に係るマスタシリンダの操作機構が構成されている。
ここで、クラッチペダル11は、車体側の支持部材19に回動可能に支持された支持軸部16(詳細は図示せず)と、この支持軸部16に結合する上端側から下方側に延びるレバー部17と、レバー部17の下端側に固着されたペダル部18とを、一体に構成したものである。
レバー部17は、略長方形の断面を有し、その略長方形断面の長手方向を車両前後方向に向けた状態で、支持軸部16に支持されている。また、ペダル部18は、レバー部17の下端側で運転者によって踏込み操作される踏面18aを有している。
このレバー部17は、その基端側で支持軸部16を介して車体側の支持部材19に車両の上下および前後方向に揺動可能に支持されたレバーとなっており、その中間部でクレビスピン21、クレビス22およびプッシュロッド23を介してマスタシリンダ12に操作力を入力することができるようになっている。
マスタシリンダ12は、詳細を図示しないが、車体側の支持部材19にピン12aを介して揺動可能に支持されたシリンダボディ31内にピストン32(図1中にそのロッド部32aのみ図示している)を収納しており、そのピストン32のロッド部32aの端部にプッシュロッド23が係合している。
このマスタシリンダ12は、ピストン32がクラッチペダル11によって操作されるとき、シリンダボディ31とピストン32の間に画成された加圧室(図示せず)内の作動油を加圧し、クラッチチューブ33を通してレリーズシリンダ13側に押し出すようになっている。
油圧作動式クラッチ機構1については、特に詳述しないが、図示しない変速機入力軸にスプライン結合したクラッチディスク41は、フライホイル51に対向するとともに、その背面側からクラッチカバー42に覆われている。クラッチカバー42に保持されたダイヤフラムスプリング43は、その外周側でプレッシャプレート44を介しクラッチディスク41を押圧して、クラッチディスク41をフライホイル51側に圧接させるようになっている。プレッシャプレート44はクラッチカバー42に軸方向移動可能に支持されている。
また、支持ピン46を介してハウジング48に揺動可能に支持されたレリーズフォーク2は、レリーズシリンダ13からの操作力を受けて図2中の反時計方向に揺動するときに、ダイヤフラムスプリング43の中央部をレリーズベアリング45を介してフライホイル51側に押圧するようになっている。ダイヤフラムスプリング43は、レリーズベアリング45を介したレリーズシリンダ13側からの接続解除(切断)操作を受けたとき、その外周部をフライホイル51から離隔する側に変位させるように撓み、これによってプレッシャプレート44によるクラッチディスク41のフライホイル51側への圧接状態が解けるようになっている。また、クラッチ接続時のプレッシャプレート44の加圧と接続解除側への撓みとを両立させるべく、ダイヤフラムスプリング43は、所定半径位置でピボットリング47を介してクラッチカバー42に支持されており、ピボットリング47を支点に軸方向に撓みまたは組付け時の形状に復帰するようになっている。
図1に示すように、クレビス22は、クレビスピン21の両端側に回動可能に嵌合することでクラッチペダル11の中間部に揺動可能に連結された一端側の左右一対の連結部位(図1中に片側のみ図示する右端側の連結部位)24と、これら一対の連結部位24を一体に連結するとともに一対の連結部位24とは反対側に向かって開口する有底円筒状のケース25と、ケース25の内方に収納された円筒状のゴム弾性部材26と、ゴム弾性部材26の前面側に設けられた金属製のバネ受け板27と、プッシュロッド23の基端側(図1中で右端側)に少なくともクレビスピン21と平行な軸線回りに揺動できるように装着された略円板状の揺動ストッパ部材28と、バネ受け板27および揺動ストッパ部材28の間に縮設された圧縮コイルばね29と、を備えている。
ケース25は、ゴム弾性部材26、バネ受け板27、揺動ストッパ部材28および圧縮コイルばね29(弾性部材)が収納された筒状部25aの内径よりもその前端部25bの開口径が小さくなっている。そして、ケース25に収納されたゴム弾性部材26、バネ受け板27、揺動ストッパ部材28および圧縮コイルばね29は、クラッチペダル11側から圧縮コイルばね29の組付け荷重(操作力を受けない組付け状態での設定荷重)より大きな荷重が加えられない限り、圧縮コイルばね29の組付け荷重によって揺動ストッパ部材28がケース25の前端部25bの内側に押し付けられ、かつ、ゴム弾性部材26が圧縮されつつケース25の内底部25cに常時押し付けられた状態で、ケース25と一体的に移動するようになっている。
より具体的には、圧縮コイルばね29の組付け荷重は、例えばクラッチペダル11の操作によって油圧作動式クラッチ機構1を解除(伝動経路の切断)状態にするに足る大きさに設定されており、通常の操作状態では、ケース25に収納されたゴム弾性部材26、バネ受け板27、揺動ストッパ部材28および圧縮コイルばね29が、ケース25と一体的に移動する。
一方、マスタシリンダ12のシリンダボディ31には、ピストン32のロッド部32aをプッシュロッド23に係合させるための操作孔31hが形成されるとともに、この操作孔31hの開口部よりクレビス22側に位置する円筒状の固定ストッパ部材35が一体に設けられている。
この固定ストッパ部材35は、クラッチペダル11側からクレビス22に圧縮コイルばね29の組付け荷重より大きな荷重が加えられ、油圧作動式クラッチ機構1が解除(切断)状態になった状態でクラッチペダル11がさらにクラッチ解除方向に操作されるとき、クレビス22の前端側に位置する揺動ストッパ部材28に突き当たることで、クラッチペダル11の過度の踏込み操作を規制するようになっている。
固定ストッパ部材35の外径は、ケース25の前端部25bの開口径より小径である。また、固定ストッパ部材35の内径は、揺動ストッパ部材28が固定ストッパ部材35に突き当たるほどのクラッチペダル11が大きく操作され、プッシュロッド23がシリンダボディ31の操作孔31hの軸線に対してある程度傾斜するときにも、プッシュロッド23に接触しないように設定されている。本実施形態では、固定ストッパ部材35の内径は、例えばシリンダボディ31の操作孔31hより大きくなっている。なお、固定ストッパ部材35の肉厚((外径−内径)/2)は、クレビス22のケース25の筒状部25aの厚さより大きくなっている。
ケース25の内底部25cには、プッシュロッド23の後端部23bに向かって突出する凸部25dが設けられており、クラッチペダル11に加えられる踏力が大きく、固定ストッパ部材35に対する揺動ストッパ部材28の圧接力が圧縮コイルばね29の組付け荷重を超えるときには、圧縮コイルばね29は組付け状態からさらに圧縮され、プッシュロッド23の後端部23bに凸部25dが接近する。ただし、揺動ストッパ部材28が固定ストッパ部材35に突き当たるときには、クラッチペダル11に伝わる反力も大きくなり、ペダル部18を踏み込むドライバに対して、クラッチペダル11の操作ストローク端に達したことが十分に伝わるようになっている。
ここで、揺動ストッパ部材28は、クラッチペダル11からクレビスピン21、一対の連結部位24、ケース25、ゴム弾性部材26、バネ受け板27および圧縮コイルばね29を介して伝達される操作力をプッシュロッド23に軸方向操作力として伝達し、プッシュロッド23をクラッチペダル11の揺動操作に応じて軸方向移動させることができるようになっている。
この揺動ストッパ部材28は、クレビス22の構成要素である一対の連結部位24、ケース25、ゴム弾性部材26、バネ受け板27および圧縮コイルばね29と共に、クラッチペダル11からの操作入力に応じてマスタシリンダ12を操作するプッシュロッド23側の装着部材となっており、マスタシリンダ12のシリンダボディ31側に設けられる固定ストッパ部材35に対してこの装着部材としての揺動ストッパ部材28を突き当てるストッパが構成されている。
さらに、プッシュロッド23側の装着部材である揺動ストッパ部材28は、クレビスピン21と平行な軸線回りに揺動できるだけでなく、そのプッシュロッド23への装着姿勢がプッシュロッド23の軸線に対して任意の方向に傾斜する方向に可変となっている。すなわち、揺動ストッパ部材28は、プッシュロッド23に対して任意の方向に揺動可能に装着されている。ただし、その揺動角度範囲は、固定ストッパ部材35の軸線に対するプッシュロッド23の軸線の最大傾斜角以上であればよく、必要以上に大きくする必要はない。
具体的には、図3に示すように、プッシュロッド23の後端側には、直径がその両側の軸部23aよりも大きい球状部23sが設けられており、揺動ストッパ部材28は、その球状部23sに摺動自在に係合する凹球面状の内周壁部28rを有している。揺動ストッパ部材28は、例えば剛性および靭性に加えて自己潤滑性のある樹脂からなる。なお、揺動ストッパ部材28の内周壁部28rにプッシュロッド23の球状部23sを容易に挿入するために、揺動ストッパ部材28の一部、例えば内周壁部28rの前方側にスリットも設けてもよい。
圧縮コイルばね29は、揺動ストッパ部材28が固定ストッパ部材35から離れているときに、上述のように、揺動ストッパ部材28のプッシュロッド23に対する装着姿勢を一定に保つことができ、その状態で、この圧縮コイルばね29と揺動ストッパ部材28とを介してクラッチペダル11側からプッシュロッド23側に操作力が伝達される。
なお、圧縮コイルばね29が設定された最大荷重あるいはその密着高さに達するような過大な操作が加えられたときに、プッシュロッド23の後端部23bにケース25の凸部25dが突き当たるようにしてもよい。また、プッシュロッド23の後端部23bを、バネ受け板27の中心部の穴(符号なし)を貫通して円筒状のゴム弾性部材26の中心部に収納された部分で、バネ受け板27の中心部の穴径より大径にしておき、圧縮コイルばね29の組付け時のばね長がプッシュロッド23、バネ受け板27および揺動ストッパ部材28によって規定されるようにしてもよい。
次に、その作用について説明する。
上述のように構成された本実施形態のマスタシリンダの操作機構においては、クラッチペダル11側からの操作入力を受けてマスタシリンダ12を操作するプッシュロッド23が大きく移動するとき、例えばクラッチペダル11側からクレビス22に圧縮コイルばね29の組付け荷重より大きな荷重が加えられ、油圧作動式クラッチ機構1が解除状態になった状態でクラッチペダル11さらにクラッチ解除方向に操作されるとき、プッシュロッド23側の装着部材である揺動ストッパ部材28が固定ストッパ部材35に突き当たり、ストッパが働くことになる。
このとき、クラッチペダル11の操作角度が大きくなっており、図4に示すように、シリンダボディ31の軸線(操作孔31hの軸線を含む)に対してプッシュロッド23の軸線に傾きθeが生じ得る。
しかし、本実施形態では、プッシュロッド23側の装着部材が固定ストッパ部材35に突き当たり始めると、固定ストッパ部材35のストッパ面にならって、揺動ストッパ部材28のプッシュロッド23への装着姿勢がプッシュロッド23の軸線に対して傾斜する方向に変化する。したがって、揺動ストッパ部材28が固定ストッパ部材35に完全に突き当たってストッパが働くようになる時点では、揺動ストッパ部材28の姿勢は、固定ストッパ部材35の突当て面部に対向しシリンダボディ31の操作孔31hの軸線に対し垂直な姿勢、すなわち予め設定された一定の突当て姿勢になり、いわゆる斜め当たりが生じることが防止される。
その結果、斜め当たりによるストッパ剛性やシリンダボディ31側の剛性に対する信頼性の低下という問題が解消される。
しかも、揺動ストッパ部材28が固定ストッパ部材35に突き当たると、即座にクラッチペダル11に伝わる反力が十分に大きくなり、ペダル部18を踏み込むドライバに対して、クラッチペダル11の操作ストローク端に達したことが十分な操作反力として伝えられることで、クラッチ操作フィーリングに優れたものとなる。
このように、本実施形態のマスタシリンダの操作機構においては、シリンダボディ31の軸線に対するプッシュロッド23の軸線の傾きにかかわらず、プッシュロッド23側の装着部材である揺動ストッパ部材28が固定ストッパ部材35に突き当たったときの姿勢がシリンダボディ31に対して一定に保たれるようにして、いわゆる斜め当たりを確実に防止するようにしているので、クラッチ操作フィーリングに優れ、かつ、ストッパ剛性やシリンダボディ31側の剛性に対する信頼性を向上させることができるマスタシリンダの操作機構を提供することができるものである。
なお、上述の一実施形態に係るマスタシリンダの操作機構においては、揺動ストッパ部材28の背面側に固定ストッパ部材35から離隔している揺動ストッパ部材28のプッシュロッド23に対する装着姿勢を一定保持する圧縮コイルばね29を設け、さらにその背後にバネ受け板27およびゴム弾性部体26を設けていたが、これら3つの部材に代わる付勢手段として、以下に説明するように、例えば1つの弾性部材を設けてもよい。
(他の実施形態)
図5は、本発明の他の実施形態に係るマスタシリンダの操作機構の概略断面図である。
本実施形態は、上述の一実施形態と同様の全体構成を有するマスタシリンダの操作機構であって、プッシュロッド側の装着部材のみ一実施形態と相違させたものであるので、相違点についてのみ説明する。なお、一実施形態と同様の構成要素については、対応する構成要素の符号を用いて説明する。
本実施形態においては、クレビス62に、ケース25の内底部25cに当接するとともに揺動ストッパ部材28に圧接する略円筒状のゴム弾性部材66(弾性部材)が設けられている。
このゴム弾性部材66は、揺動ストッパ部材28に圧接する部位として他の部分より直径が小さい環状の前端部66aを有しており、この環状の前端部66aがその外周縁側で丸みを帯び、揺動ストッパ部材28から離間するほどに径が大きくなるような湾曲面に形成されている。
そして、揺動ストッパ部材28が固定ストッパ部材35に突き当たるときには、揺動ストッパ部材28がプッシュロッド23に対してその軸線を傾斜させ、ゴム弾性部材66の環状の前端部66aが、揺動ストッパ部材28の揺動に追従して部分的に圧縮される一方で、部分的には膨張するようになっている。
すなわち、ゴム弾性部材66は、組込み状態で既に、揺動ストッパ部材28のプッシュロッド23に対する装着姿勢を一定保持するための付勢力を揺動ストッパ部材28に加えるようになっている。
このようにしても、シリンダボディ31の軸線に対するプッシュロッド23の軸線の傾きにかかわらず、プッシュロッド23側の装着部材である揺動ストッパ部材28が固定ストッパ部材35に突き当たったときの姿勢がシリンダボディ31に対して一定に保たれることから、斜め当たりを確実に防止でき、上述の一実施形態の場合と同様の効果が得られることになる。
なお、上述の各実施形態においては、プッシュロッド23の後端側に球状部23sを設けて、揺動ストッパ部材28がプッシュロッド23の軸線に対して任意の方向に揺動できるようにしていたが、例えばクレビスピン21と平行な軸線を有するピンがプッシュロッド23の一部を貫通するか、プッシュロッド23から軸直角方向に突出する左右一対のピンを設けるようにして、揺動ストッパ部材28がプッシュロッド23の軸線に対して少なくともそのピンの軸線(クレビスピン21と平行な軸線)回りに回動できるようにして、クラッチペダル11の大きな操作に伴うプッシュロッド23の傾斜にかかわらず、揺動ストッパ部材28が固定ストッパ部材35に一定姿勢で突き当たった状態でストッパが効くようにしてもよい。
また、プッシュロッド23に丸みを帯びたフランジ部を設け、そのフランジ部の断面の曲率半径より大きい曲率半径あるいはそのフランジ部より大きい直径を持つ溝を揺動ストッパ部材28の内周部に形成して、揺動中心がわずかにずれるものの揺動ストッパ部材28のプッシュロッド23に対する装着姿勢が予め設定された可変範囲内で可変となるように支持させることもできる。すなわち、上述の各実施形態のようにがたつかない円滑な揺動ができるような装着形態が好ましいが、揺動ストッパ部材28の内周部とそれに対向するプッシュロッド23の一部との間にある程度のがたがあってもよい。
以上説明したように、本発明に係るマスタシリンダの操作機構は、シリンダボディの軸線に対するプッシュロッドの軸線の傾きにかかわらず、プッシュロッド側の装着部材が固定ストッパ部材に突き当たったときの姿勢がシリンダボディに対して一定に保たれるようにして、いわゆる斜め当たりを確実に防止するようにしているので、クラッチ操作フィーリングに優れ、かつ、ストッパ剛性やシリンダボディ側の剛性に対する信頼性を向上させることができるマスタシリンダの操作機構を提供することができるという効果を奏するものであり、マスタシリンダの操作機構、特に操作ペダルからマスタシリンダへの操作力伝達経路に操作限度を規定するストッパを設ける場合に好適なマスタシリンダの操作機構全般に有用である。
1 油圧作動式クラッチ機構(油圧作動機構)
2 レリーズフォーク
11 クラッチペダル
12 マスタシリンダ
13 レリーズシリンダ
21 クレビスピン
22、62 クレビス
23 プッシュロッド
23a 軸部
23b 後端部
23s 球状部
24 連結部位
25 ケース
25d 凸部
26 ゴム弾性部材(弾性部材)
28 揺動ストッパ部材(プッシュロッド側の装着部材)
28r 内周壁部
31 シリンダボディ
31h 操作孔
32 ピストン
32a ロッド部
35 固定ストッパ部材
66 ゴム弾性部材(弾性部材)
66a 前端部

Claims (1)

  1. 操作入力に応じてマスタシリンダを操作するプッシュロッド側の装着部材を、前記マスタシリンダのシリンダボディ側に設けられる固定ストッパ部材に突き当てるストッパが構成されるマスタシリンダの操作機構において、
    前記プッシュロッド側の装着部材の前記プッシュロッドへの装着姿勢が前記プッシュロッドの軸線に対して傾斜する方向に可変となるよう、前記プッシュロッド側の装着部材が前記プッシュロッドに揺動可能に装着されていることを特徴とするマスタシリンダの操作機構。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014104809A (ja) * 2012-11-26 2014-06-09 Aisin Seiki Co Ltd ペダル振動吸収装置
CN107269733A (zh) * 2017-07-12 2017-10-20 郑延魁 一种离合器结合缓速机构
US10401894B2 (en) 2016-01-27 2019-09-03 Kurt Staehle Actuator device

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