JP2010194167A - 脈波測定方法及び脈波測定装置 - Google Patents

脈波測定方法及び脈波測定装置 Download PDF

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Abstract

【課題】被測定者の年齢、健康状態、運動状態、更には測定部位によって影響を受けず、常に高精度の脈波測定を可能にする脈波測定方法及び脈波測定装置を提供する。
【解決手段】パルス光信号により生体からパルス変調電流信号を計測取得し、このパルス変調電流信号をパルス変調電圧信号に変換し、これをバースバンド電圧信号に復調した後にフィードフォフォワード制御による可変利得増幅を行うことにより脈波信号を生成する。
【選択図】図2

Description

本発明は血管の脈動波形を計測する脈波測定方法及び脈波測定装置、特に生体に向けて光を照射し、生体を透過又は生体で反射した光から脈波を検出する脈波測定方法及び脈波測定装置に関する。
高齢化の進行及び健康志向の増強に伴い生活習慣病や成人病との関連の深い血液循環への関心が高まり、家庭で使用可能な簡易型の脈波測定装置及び医療施設で使用される高精度型の脈波測定装置が注目されている。脈波測定装置としては、発光ダイオードからの光を生体例えば指先に照射し、生体の血管を透過した光又は血管で反射された光を例えばフォトトランジスタで受光して、血液の脈波によって生じる血量変化を受光量の変化として検出する光学式の脈波測定装置が広く知られている。
光学式の脈波測定装置としては、例えばパルス駆動される発光素子からの光を指の血管に当て、血管を流れる血液中のヘモグロビンに吸収された残りの光が反射されて受光素子に達して光電流信号を生成し、この光電流信号を増幅部で電圧信号に変換すると共に増幅し、外乱除去部で増幅された電圧信号からノイズを除去した後AD変換部でデジタル信号に変換し、このデジタル信号をデジタル信号処理部で医療機関へ送信するための信号処理を施す光電式脈波センサが開示されている(特許文献1)。 この光電式脈波センサは、増幅部、外乱除去部及びAD変換部からなるアナログ信号処理部とデジタル信号処理部を同一半導体基板に一体に形成することによりノイズの抑制を図っていること、発光素子をパルス駆動することにより低消費電力化を図っていること、発光素子を駆動する回路をアナログ信号処理部とデジタル信号処理部とは別に形成して駆動電流からの電磁誘導によるノイズの発生を低減していること、で高精度・低消費電力のセンサを実現している。
特開2007−236855号
特許文献1に開示された光電式脈波センサは高精度・低消費電力の点で優れたものであるが、まだ改良の余地が残っている。例えば、脈波は被測定者の年齢、健康状態、運動状態、更には測定部位によってその大きさが変動するものであり、高精度の測定のためにはこれらの点に対応できるようにしておく必要があるが、特許文献1に開示された光電式脈波センサではこの点についての配慮が不足している。また、駆動パルス周波数が脈波信号の必要な周波数スペクトルに対して十分に高い周波数であればベースバンドにある脈波信号とパルス変調された脈波信号では周波数に大きな差を生じるので、低次の低域フィルタでも復調が容易であるが、そうでない場合には高次のフィルタが必要となり、この点についての対策が必要であるが、特許文献1に開示された光電式脈波センサはこの点に関しても配慮がなされていない。
本発明の1つの目的は、被測定者の年齢、健康状態、運動状態、更には測定部位によって影響を受けず、常に高精度の脈波測定を可能にする脈波測定方法及び脈波測定装置を提供することにある。
本発明の別の目的は、測定精度を低下することなく脈波測定を可能にする脈波測定方法及び脈波測定装置を提供することにある。
本発明の別の目的は実施例の説明から明らかになろう。
上述の目的を達成する本発明脈波測定方法の特徴とするところは、生体から生体情報をパルス変調したパルス変調生体電圧信号を取得し、このパルス変調生体電圧信号からそれより低周波の連続したベースバンド生体電圧信号を生成する第1の工程と、第1の工程で生成したベースバンド生体電圧信号をフィードフォワード制御により可変利得増幅して脈波信号を生成する第2の工程とを具備する点にある。具体的には、生体の一部に向けてパルス状光を照射して生体で反射又は生体を透過するパルス状光からパルス変調生体電流信号を生成する工程と、パルス変調生体電流信号をパルス生体電圧信号に変換する工程と、パルス変調生体電圧信号からパルス変調生体電圧信号より低周波のベースバンド生体電圧信号を生成する工程と、ベースバンド生体電圧信号に重畳した不要な周波数成分を減衰する工程と、不要な周波数成分を減衰したベースバンド生体電圧信号をフィードフォワード制御を用いて可変利得増幅することにより脈波信号を得る工程とを具備する点にある。このように、低周波のベースバンド生体情報をパルス信号で変調して取得し、それを再びベースバンド生体情報に復調するという方法を採用することにより、1Hz付近の低周波の脈波情報を低消費電力かつ簡易な電子フィルタを用いて測定することが可能になる。
上述の目的を達成する本発明脈波測定装置の特徴とするところは、生体から生体情報をパルス変調したパルス変調生体電圧信号を取得し、このパルス変調生体電圧信号からそれより低周波の連続したベースバンド生体電圧信号を生成する第1の回路手段と、第1の回路手段で生成したベースバンド生体電圧信号をフィードフォワード制御を用いて可変利得増幅して脈波信号を生成する第2の回路手段とを具備する点にある。第1の回路手段は生体から低周波(約1Hz)の生体情報を取得するために不可欠の手段であり、第2の回路手段は第1の回路手段で生成された生体電圧信号から生成する脈波信号を、被測定者の年齢、健康状態、運動状態、更には測定部位によって測定値に強弱の変動があってもA/Dコンバータのダイナミックレンジの範囲内に入れるために不可欠の手段であり、第1の回路手段と第2の回路手段の組み合わせにより、高精度の脈波測定を可能にする脈波測定装置を提供できる。また、第1の回路手段を備えることにより高次のフィルタを必要とせず、低次の低域フィルタまたは帯域フィルタで十分機能を果たすためにフィルタ手段を小型化でき、全体として小型化が容易になる。
上述の目的を達成する本発明脈波測定装置の別の特徴とするところは、第1の回路手段を、生体の一部に向けてパルス光を照射する発光手段と、発光手段から照射されたパルス光のうち生体で反射又は生体を透過する光を受光して生体信号からパルス変調生体電流信号を生成する受光手段と、受光手段で生成されたパルス変調生体電流信号をパルス変調生体電圧信号に変換する電流電圧変換手段と、電流電圧変換手段から出力されるパルス変調生体電圧信号からパルス変調生体電圧信号より低周波の連続したベースバンド生体電圧信号を生成する復調手段と、低周波のベースバンド生体電圧信号に重畳した不要な周波数成分を減衰する低域フィルタ又は帯域フィルタから選択されたフィルタ手段とから構成する点にある。この構成では復調手段を設けることにより、発光手段が発光していない期間は発光期間にコンデンサに保持された電圧信号を用いて低周波のベースバンド電圧信号を生成することによって、発光手段をパルス駆動することによる測定精度の低下を防止できる。
上述の目的を達成する本発明脈波測定装置の更に別の特徴とするところは、第2の回路手段を、第1の回路手段の出力信号を増幅する増幅手段、増幅手段の出力信号のピーク値を保存するピークホールド手段、ピーク値を参照信号として可変利得増幅手段の利得を制御する利得切り替え手段から構成する点にある。可変利得増幅をこのようなフィードフォワード制御回路を使用して実行することにより、第2の回路手段から出力される脈波情報としてのアナログ信号をデジタル信号に変換するA/Dコンバータのダイナミックレンジの範囲内に入るように調整することが出来る。換言すれば、被測定者の年齢、健康状態、運動状態、更には測定部位による測定精度の変動を防止することが出来、高精度の脈波測定が可能になる。
本発明によれば、可変利得増幅手段の出力がフィードフォワード制御により常に利得が最適な状態で信号処理されるために、被測定者の年齢、健康状態、運動状態、更には測定部位によって影響を受けず、高精度の脈波測定を可能にする。また、フォトインタラプタは生体情報をサンプリングするために生体情報より高周波のパルスで駆動しており、サンプリングしたパルス変調生体電圧信号を復調手段で低周波の連続した生体電圧信号に復調することによって、1Hz付近のベースバンド生体信号を高精度・低消費電力で得ることができる。よって、低消費電力化の実現と同時に高精度の脈波測定を可能にすることが出来る。
本発明脈波測定方法の一実施例を説明するための概略工程図である。 本発明脈波測定装置の一実施例の全体構成を示す概略構成図である。 本発明脈波測定装置のパルス駆動回路の一実施例を示す回路図である。 パルス駆動回路のパルス信号(a)とpnpトランジスタQ3のエミッタ電位Vd(b)の波形を示す図である。 本発明脈波測定装置の電流電圧変換回路の一実施例を示す回路図である。 電流電圧変換回路の基準電圧Vrと出力電圧信号Vsの波形との関係を示す図である。 本発明脈波測定装置の復調回路の一実施例を示す回路図である。 復調回路の動作説明図である。 復調回路の出力であるコンデンサに保持された電圧信号の波形図である。 ローパスフィルタを通過した電圧信号の波形図である。 本発明脈波測定装置のフィルタの一実施例を示す回路図である。 フィルタの周波数特性を示す特性曲線図である。 本発明脈波測定装置のフィードフォワード制御回路を含む可変利得増幅回路の一実施例を示す回路図である。 図13の動作を説明するための概略回路図である。 図13の参照信号と出力信号の波形図である。
本発明の最良の実施形態は、フォトインタラプタで生体から得たパルス変調電流信号をパルス変調電圧信号に変換し、パルス変調電圧信号から連続したベースバンド電圧信号を生成し、この電圧信号から不要な周波数成分を減衰した後、フィードフォワード制御によりベースバンド電圧信号を可変利得増幅する構成である。
以下、本発明脈波測定方法及び脈波測定装置を好ましい実施形態を図面を用いて詳細に説明する。
図1は本発明脈波測定方法を説明するための概略工程図で、図において、1は生体の一部に向けてパルス光を照射して生体で反射又は生体を透過するパルス光からパルス変調生体電流信号を生成する工程で、発光手段から照射されたパルス光のうち生体で反射又は生体を透過した光を受光手段で受光してパルス変調生体電流信号を生成する工程である。2はパルス変調生体電流信号をパルス変調生体電圧信号に変換する工程で、信号処理を容易にすること及び脈波信号としての最終的な出力は電圧信号で行うことから、信号処理の初期段階においてこの処理を実施するものである。3はパルス変調生体電圧信号からベースバンドの連続した生体電圧信号を生成する工程で、発光手段を高周波パルス駆動をして低周波電力化する時に必要な工程である。具体的には、受光手段で生成され、電圧信号に変換されたパルス変調生体電圧信号をスイッチングして連続した低周波のベースバンド生体電圧信号を生成している。4は低周波のベースバンド生体電圧信号に重畳した不要な周波数成分を減衰する工程で、脈波信号は微弱であるためノイズの影響を受けやすいことから必要な工程で、例えば低域フィルタまたは帯域フィルタを用いることによって実現できる。5は不要な周波数成分を減衰したベースバンド生体電圧信号をフィードフォワード制御を用いて可変利得増幅することにより脈波信号を得る工程で、信号振幅を制御して測定した信号の処理をするため、被測定者の年齢、健康状態、運動状態、更には測定部位による測定精度の変動を防止し、次段のデジタル処理のためのA/Dコンバータのダイナミックレンジ内に入れるための重要な工程である。
図2は本発明脈波測定装置の一実施例の全体構成を示す概略構成図である。図において、21はパルス駆動回路22により駆動され生体例えば指20にパルス光2111を照射する発光素子211と指20で反射された(又は透過した)パルス光2112を受光してパルス変調生体電流信号を生成する受光素子212からなるフォトインタラプタである。このフォトインタラプタ21は、発光手段211から指20に照射された光は皮膚を透過し、血管を流れるヘモグロビンで反射散乱し、その散乱光の一部を受光手段212で捉えて脈波に関連した生体電流信号を生成するもので、換言すれば低周波の生体情報を高周波のパルス信号で変調して生体情報を取得している。この動作において、発光手段211をパルス駆動するとき例えばデューティ比を10%にすると常時発光する場合に比べて消費電力量は1/10に低減できる。23はフォトインタラプタ21の受光手段212から出力されるパルス変調生体電流信号をパルス変調生体電圧信号に変換するための電流電圧変換回路である。24は電流電圧変換回路23から出力されるパルス変調生体電圧信号を低周波のベースバンド電圧信号に変換する復調回路である。本発明脈波測定装置における復調回路24は、パルス駆動回路22の駆動パルスと同期したパルス信号を利用して、パルス状の生体電圧信号から低周波の連続したベースバンド生体電圧信号を生成するものである。この復調回路24にはパルス駆動回路22と同じパルス信号が付与されている。25は復調回路24から出力される低周波の電圧信号の中心的な信号成分を通過させ、それ以外のノイズを減衰するフィルタである。フィルタ25としては低域フィルタまたは帯域フィルタが使用されている。26はフィルタ25から出力される低周波の電圧信号をその利得を最適な状態にして増幅する可変利得増幅回路で、測定される脈波の大きさに個人差があり、その出力電圧が、デジタル処理をするため次段に接続されるA/Dコンバータの入力ダイナミックレンジを越脱する場合が生じて電圧波形が忠実を充分に保ってA/D変換されない事態が生じるが、可変利得増幅回路26は入力される電圧信号振幅に相応しい利得で増幅処理をしてこのような問題を未然に防止するものである。27、28及び29はそれぞれフィルタ25から出力される低周波のベースバンド電圧信号を増幅する増幅器、増幅器27の出力電圧のピーク値を参照信号として使用するために保持するピークホールド回路及びピークホールド回路28の参照情報と設定した電圧を比較して可変利得増幅回路26の利得切り替えの要否を判定する信号レベル判定回路で、これらにより可変利得増幅回路26のフィードフォワード制御を可能にしている。電流電圧変換回路23、復調回路24、フィルタ25、可変利得増幅回路26、増幅器27、ピークホールド回路28及び信号レベル判定回路29によって脈波信号に対するアナログ処理回路部を構成している。アナログ処理回路部で得られた脈波信号はA/Dコンバータでデジタル信号に変換されてマイコンを中心として構成されたデジタル処理回路部に提供され、健康診断、医療処理等に供される。
図2に示す本発明脈波測定装置は、フォトインタラプタ21、パルス駆動回路22、電流電圧変換回路23、復調回路24及びフィルタ25によって構成される第1の回路手段200aと、可変利得増幅回路26、増幅器27、ピークホールド回路28及び信号レベル判定回路29によって構成される第2の回路手段200bとから構築されている。第1の回路手段200aは生体から生体情報をパルス変調したパルス変調生体電圧信号を取得し、このパルス変調生体電圧信号からそれより低周波の連続したベースバンド生体電圧信号を生成する機能を有し、第2の回路手段200bは第1の回路手段で生成した生体電圧信号をフィードフォワード制御を用いて可変利得増幅して脈波信号を生成する機能を有している。
図2に示す本発明脈波測定装置は常時または長時間身体に装着して使用することを目的としていることから集積回路で実現するのは望ましい。集積回路化する場合、フォトインタラプタ21を除く一点鎖線200cで包囲された部分を1個の半導体基板に形成することが出来る。
図3は発光手段211を含むパルス駆動回路の一実施例を示す回路図で、T221はパルス駆動信号を受け入れる入力端子、T222は電源端子、Q1はnpnトランジスタ、Q2及びQ3はpnpトランジスタ、R1は入力端子T221とnpnトランジスタQ1のベースとの間に接続された抵抗、R2はnpnトランジスタQ1のベースと接地電位の間に接続された抵抗、R3はnpnトランジスタQ1のコレクタとpnpトランジスタQ2のコレクタの間に接続された抵抗、R4はpnpトランジスタQ2のエミッタとベース間に接続された抵抗である。npnトランジスタQ1のエミッタは接地電位に接続され、pnpトランジスタQ3のベースはpnpトランジスタQ2のコレクタに、エミッタはpnpトランジスタQ2のベースに、コレクタは発光手段(発光ダイオード)211にそれぞれ接続されている。発光手段(発光ダイオード)211のカソードは接地電位に接続されている。pnpトランジスタQ2のエミッタは電源端子T222に接続されている。
かかる回路構成のパルス駆動回路の動作を説明する。入力端子T221からパルス信号が入力されると、パルス信号電圧が高電位の期間だけnpnトランジスタQ1がオン状態になる。npnトランジスタQ1がオン状態になるとそのコレクタ側が接地電位になり、pnpトランジスタQ3がオン状態になり、pnpトランジスタQ2のベース・エミッタ間電圧と抵抗R4によって決まる電流が発光ダイオード211に流れる。pnpトランジスタQ2のベース・エミッタ間電圧Vbeを0.75(V)、R4が270(Ω)とすると、発光ダイオードに流れる電流は2.8(mA)になる。この時、pnpトランジスタQ3のベースに流れる電流はエミッタ電流に比較して充分に小さいので、エミッタ電流はコレクタ電流とほぼ等しい。パルス信号電圧が低電圧になると、npnトランジスタQ1がオフ状態になり、npnトランジスタQ1のコレクタ電位が上昇して、pnpトランジスタQ2がオフ状態になり、発光ダイオード211がオフ状態になる。図4にパルス信号(a)とpnpトランジスタQ3のエミッタ電位Vd(pnpトランジスタQ2のベース電位)(b)の波形を示す。
図5は受光手段212を含む電流電圧変換回路23の一実施例を示す回路図で、A23は演算増幅器、R5は演算増幅器A23の出力端子と−入力端子との間に接続された抵抗、T231は演算増幅器A23の電源端子、R6、R7及びR8は直列接続して電源端子T232と接地電位間に接続された抵抗で、これらのうち抵抗R7は可変抵抗で演算増幅器A23の+入力端子に与えられる基準電圧Vrを調整する機能を持っている。C1は演算増幅器A23の+入力端子と接地間に接続されたコンデンサである。受光手段212としてのフォトトランジスタはそのコレクタが演算増幅器A23のコレクタは−入力端子に、エミッタが接地電位にそれぞれ接続されている。
フォトトランジスタ212が指20で反射された(又は透過した)パルス光2112を受光すると、矢印で示す電流Isが流れ、出力端子T233から出力される信号電圧Vsは基準電圧VrにR5とIsの積で表される電圧が重畳された電圧となる。基準電圧Vrはフォトトランジスタ212のバイアス電圧としての役割を持っており、出力電圧の中心が2.5(V)になるように可変抵抗R7で0.5(V)〜2.7(V)の範囲で変更が可能である(電源電圧を5(V)とした場合)。実験ではVrを1.5(V)前後とすることで振幅中心が2.5(V)の脈波信号を得ることが出来た。図6に基準電圧Vrを2.5(V)、2.25(V)、2.0(V)、1.75(V)と変化させた場合における出力電圧信号Vsの波形を示す。
図7はフィルタ25の一部を含む復調回路24の一実施例を示す回路図で、T241は電流電圧変換回路23の出力端子T233に連なる入力端子、SW1及びSW2は直列接続して入力端子T241に接続されたスイッチ、T242はSW2に接続された出力端子、T243はパルス駆動回路22の入力端子T221と同じパルス信号を入力する入力端子、N1、N2及びN3は直列接続して入力端子T243に接続されたNANDゲートで、N2の出力がスイッチSW1の制御端子に、N3の出力がスイッチSW2の制御端子にそれぞれ接続されている。C2はスイッチSW1とスイッチSW2の接続点と接地電位間に接続されたコンデンサ、R9及びC3は出力端子T242に接続される低域フィルタ25を構成する抵抗及びコンデンサで、直列接続して出力端子と接地電位の間に接続されている。
入力端子T243にパルス駆動電圧が入力され、NANDゲートN1の入力側がハイレベル(H)になると、NANDゲートN1の出力側がロウレベル(L)、NANDゲートN2の出力側がハイレベル(H)に、NANDゲートN3の出力側がロウレベル(L)になる。換言すると、スイッチSW1とスイッチSW2は交互にオン、オフするように動作することになる。発光ダイオードを駆動する駆動パルス電圧と入力端子T243に入力される駆動電圧は同じパルス電圧なので、入力端子T241を介して電流電圧変換回路23から出力されるパルス変調生体電圧信号Vsが入力されると、パルス変調生体電圧信号が有意の時スイッチSW1がオン、スイッチSW2がオフになり生体電圧信号がコンデンサC2に充電される(図8(a))。パルス変調生体電圧信号がロウレベル(L)の時には、スイッチSW1がオフ、スイッチSW2がオンになり、コンデンサに保持された電圧がスイッチSW2のスイッチング動作によりベースバンドの連続した生体電圧信号に変換される(図8(b))。出力端子T242から出力される低周波の生体電圧信号は図9に示すようにスイッチSW2のスイッチング動作の経過と共に僅かに減少する傾向を示す。VcはコンデンサC2の端子電圧である。また、図10は図9に示す生体電圧信号がR9とC3によって構成される一次のローパスフィルタを通過した時の電圧波形を示している。
図11はフィルタ25の一実施例を示す回路図で、A25は演算増幅器、R10とC4は並列接続して演算増幅器A25の出力端子と−入力端子との間に接続された抵抗とコンデンサ、T251は復調回路24の出力端子T242に連なる入力端子、T252は演算増幅器A25の出力端子に連なる出力端子、T253は演算増幅器A25の電源端子、R11及びC5は直列接続されて演算増幅器A25の−入力端子と接地電位間に接続される抵抗及びコンデンサ、R9は入力端子T251と演算増幅器A25の+入力端子の間に接続された抵抗、C3は演算増幅器A25の+入力端子と接地電位の間に接続されたコンデンサである。
復調回路24から入力端子T251に入力される生体電圧信号は抵抗R9とコンデンサC3で構成されるローパスフィルタを通して、演算増幅器A25、抵抗R10及びR11、コンデンサC4及びC5で構成されるフィルタに入力される。フィルタは低い周波数域においてはコンデンサC5のインピーダンスが大きくなり、帰還抵抗R10に比べて大きくなると演算増幅器A25利得は1に近づく。高い周波数域においてはコンデンサC5のインピーダンスは小さくなり、帰還抵抗R10に並列接続されているコンデンサC4のインピーダンスも同様に小さくなるので、演算増幅器A25利得は小さくなる。この結果、フィルタ25は図12に示す周波数特性を示すことになる。
図13は可変利得増幅回路26とそのフィードフォワード制御回路を構成する電圧利得1のバッファー回路27、ピークホールド回路28及び信号レベル判定回路29の一実施例を示す回路図である。
まず、可変利得増幅回路26を説明するに、A26は演算増幅器、T261は入力端子、R12及びR13は入力端子T261と演算増幅器A26の−入力端子及び+入力端子の間に接続された抵抗、T262は演算増幅器A26の出力端子に連なる出力端子、T263は演算増幅器A26の電源端子、R14は演算増幅器A26の出力端子と−入力端子との間に接続された抵抗、R15は抵抗R14にスイッチSW3を介して並列接続した抵抗、C6は演算増幅器A26の+入力端子と接地電位の間に接続されたコンデンサである。
次にフィードフォワード制御回路の構成を説明する。A27は演算増幅器でその+入力端子が入力端子T261に接続されている。演算増幅器A27に出力端子と−入力端子が接続されている。これによって電圧利得1のバッファー回路27が構成されている。
A28は演算増幅器、R16及びR17は増幅器A27の出力端子と演算増幅器A28の演算増幅器A28の及び+入力端子との間に接続された抵抗、R18は演算増幅器A28の出力端子と−入力端子との間に接続された抵抗、C7は演算増幅器A28の+入力端子と接地電位の間に接続されたコンデンサ、T281は演算増幅器A28の電源端子、D28は演算増幅器A28の出力を整流するダイオード、C8及びR19はダイオードD28の出力側と接地電位との間に並列に接続されたコンデンサ及び抵抗である。これによって増幅回路及びピークホールド回路28が構成されている。
A29はヒステリシス・コンパレータとして動作する演算増幅器で、その−入力端子がダイオードD28の出力に接続され、出力端子が抵抗R20を介してnpnトランジスタQ4のベースに接続されている。npnトランジスタQ4のエミッタは接地電位に接続され、コレクタは可変利得増幅回路26のスイッチSW3に接続されると共に抵抗R21を介して電源に接続されている。演算増幅器A29の出力端子は抵抗R22を介して電源と接地電位間に接続された抵抗R23に得られる電圧を可変に出来るように接続されている。演算増幅器A29の+入力端子は抵抗R22に得られる電圧を可変できるように接続されている。T291は演算増幅器A29の電源端子、T292は抵抗R21の電源端子、T293は可変抵抗R23の電源端子である。これによって信号レベル判定回路29が構成される。
演算増幅器A26には常に帰還抵抗R14とスイッチSW3が接続された帰還抵抗R15が並列に接続されており、スイッチSW3がオフの時は帰還抵抗R14にみであり利得は10倍に、スイッチSW3がオンすると2個の帰還抵抗R14、R15が並列接続されるため、両抵抗が同一抵抗値を有する場合、利得は5倍になる。スイッチSW3の切り替えはフィードフォワード制御回路で行う。増幅器A26と同じ利得を有する演算増幅器A28を含む増幅回路の出力信号のピーク値を参照信号として演算増幅器A29に提供し、参照信号が設定され電圧より高くなれば、SW3をオンして演算増幅器A26の利得を下げ、逆に参照信号が設定された電圧より低くなれがSW3をオフして演算増幅器A26の利得を上げる。従って、フォトインタラプタで得られる脈波に関連する生体情報に個人差、年齢差があっても、常に最適の状態で信号処理が行われ、出力端子T262から脈波信号を出力することが出来る。
ヒステリシス・コンパレータ(A29)は参照信号のリップルにより利得が短時間のうちに切り替わるのを防ぐために用いており、ヒステリシスの幅はリップルよりも大きい値に設定する。また、利得を下げるしきい電圧は、演算増幅器の最大出力電圧とピークホールド回路28のダイオードD28の順電圧を考慮して決定する。試作に用いたオペアンプ(演算増幅器)の最大出力は電源電圧−1.5(V)になっているので、5(V)−1.5(V)=3.5(V)が最大出力電圧になる。この電圧からダイオードの順電圧約0.5(V)を引いた3(V)をしきい値電圧とした。ゲインが上がるときのしきい値電圧は3(V)より0.5V低い2.5(V)とした。図14を用いて説明する。コンパレータの出力が高い方から低い方へ変わるときの電圧Vshは、
Figure 2010194167


r1+r2≫r3であるので、次のように近似できる。
Figure 2010194167

コンパレータの出力電圧が低い方から高い方へ変わるときの電圧Vslは、
Figure 2010194167


r1+r2≫r4であるので、次のように近似できる。
Figure 2010194167


ここで、r1=900kΩ、r2=100kΩ、r3=4.5kΩ、r4=5.5kΩとすると、式(2)及び式(4)からVshはそれぞれ2.975V、Vslは2.475(V)になる。
図15は参照信号と演算増幅器A26の出力信号の波形を示すもので、(a)は演算増幅器A27の出力信号(参照信号)のピーク値が設定した値よりも小さいため演算増幅器A26の利得は高い状態にされ、参照信号と演算増幅器A26の出力信号が等しくなっている場合を示し、(b)はは演算増幅器A27の出力信号(参照信号)のピーク値が設定した値よりも大きいため演算増幅器A26の利得は低い状態にされ、演算増幅器A26の出力信号は参照信号より小さくなっている場合を示している。
本発明脈波測定装置を実施例として示した回路例で説明した、本発明はこの回路例に限定されるものでなく、本発明の技術思想の範囲内において種々の回路構成が可能である。
20 生体(指)
21 フォトインタラプタ
211 発光手段
212 受光手段
22 パルス駆動回路
23 電流電圧変換回路
24 復調回路
25 フィルタ
26 可変利得増幅回路
27、28、29 フィードフォワード制御回路
200a 第1の回路手段
200b 第2の回路手段

Claims (5)

  1. 生体から生体情報をパルス変調したパルス変調生体電圧信号を取得し、このパルス変調生体電圧信号からそれより低周波の連続したベースバンド生体電圧信号を生成する第1の回路手段と、
    前記第1の回路手段で生成した前記ベースバンド生体電圧信号をフィードフォワード制御を用いて可変利得増幅して脈波信号を生成する第2の回路手段と、
    を具備することを特徴とする脈波計測装置。
  2. 生体情報取得対象の生体の一部に向けてパルス光を照射して前記生体で反射又は透過するパルス光からパルス変調したパルス変調生体電流信号を生成する手段、
    前記パルス変調生体電流信号をパルス変調生体電圧信号に変換する電流電圧変換手段、
    前記パルス変調生体電圧信号から前記パルス変調生体電圧信号より低周波の連続したベースバンド生体電圧信号を生成する復調手段、
    前記ベースバンド生体電圧信号に重畳した不要な周波数成分を減衰する低域フィルタ又は帯域フィルタから選択されたフィルタ手段からなる第1の回路手段と、
    前記フィルタ手段の出力信号をフィードフォワード制御を用いて可変利得増幅して脈波信号を生成する第2の回路手段と、
    を具備することを特徴とする脈波計測装置。
  3. 生体から生体情報をパルス変調したパルス変調生体電圧信号を取得し、このパルス変調生体電圧信号からそれより低周波の連続したベースバンド生体電圧信号を生成する第1の回路手段と、
    前記ベースバンド生体電圧信号を増幅する増幅手段、前記増幅手段の出力信号のピーク値を保存するピークホールド手段、前記ピーク値を参照信号として前記可変利得増幅手段の利得を制御する利得切り替え手段からなる第2の回路手段と、
    を備えることを特徴とする脈波計測装置。
  4. 生体から生体情報をパルス変調したパルス変調生体電圧信号を取得し、このパルス変調生体電圧信号からそれより低周波の連続したベースバンド生体電圧信号を生成する第1の工程と、
    前記ベースバンド生体電圧信号をフィードフォワード制御により可変利得増幅して脈波信号を生成する第2の工程と、
    を具備することを特徴とする脈波計測方法。
  5. 生体の一部に向けてパルス光を照射して前記生体で反射又は前記生体を透過するパルス光から生体情報をパルス変調したパルス変調生体電流信号を取得する工程と、
    前記パルス変調生体電流信号をパルス変調生体電圧信号に変換する工程と、
    前記パルス変調生体電圧信号から前記パルス変調生体電圧信号より低周波の連続したベースバンド生体電圧信号を生成する工程と、
    前記ベースバンド生体電圧信号に重畳した不要な周波数成分を減衰する工程と、
    不要な周波数成分を減衰した前記生体電圧信号をフィードフォワード利得制御を用いて可変利得増幅することにより脈波信号を得る工程と、
    を具備することを特徴とする脈波計測方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP2423288A2 (en) 2010-08-31 2012-02-29 Nitto Denko Corporation Pressure-sensitive adhesive tape for protecting electrode plate
CN112930138A (zh) * 2018-12-27 2021-06-08 深圳迈瑞生物医疗电子股份有限公司 一种监测用户生命体征的方法和装置

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