JP2010194137A - 非接触心電図センサ - Google Patents

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方昭 牧川
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Abstract

【課題】横臥している被検者に対して非接触な電極を用いることで、被検者の負担を軽減しつつ、ノイズの少ない高精度な心電図信号を長期間継続的に得ることのできる非接触心電図センサを提供する。
【解決手段】本発明の非接触心電図センサ1は、シート状の一対の測定電極2a、2bと、グランドに接続されたシート状の基準電極3と、測定電極2a、2bと被検者20との間に配置される第1の絶縁シート11と、測定電極2a、2bと基準電極3との間に配置される第2の絶縁シート12と、基準電極3によって計測される電圧を基準電位として、測定電極2a、2bと被検者20との間の静電容量結合によって心電位の変化を計測する測定回路4とを備えている。基準電極3と測定電極2a、2bとは、被検者20に対して同一面状で等位に配置される。
【選択図】図1

Description

本発明は、心筋の活動電位を計測しその信号波形を記録した心電図を作成するために用いられる心電図センサに関する。特に、静電容量結合型の電極を使用することで、横臥している被検者に直接電極を貼り付ける必要が無く、しかもノイズの少ない心電図信号を出力することのできる非接触心電図センサに関する。
病院や介護施設等では、ベッドに横臥している人の心筋の活動電位(以下、心電位とも言う)を長時間継続的に計測して心電図信号として出力し、この心電図信号を用いて心電図を作成して体調管理に利用することが広く行われている。心電位を長時間に亘って計測する場合、従来の体に直接貼り付ける電極を使用した方法では、被検者が動いた時に外れる恐れがあり、又被検者が電極や電極に接続されたケーブルによって動作を制限されるという不具合があった。このため、被検者に直接接触させなくとも被検者の体の表面電位を計測できる静電容量結合型の電極をベッド上に配置して心電図信号を得る方法が検討されている。
非特許文献1には、ベッドのマットレスの上に複数の静電容量結合型の電極と1枚のグランド電極とを配置して、これらの電極をマットレスカバーで覆い、横臥した被検者に電極を直接接触させずに被検者の体表面の電位変化を計測して心電図信号を出力する技術が開示されている。しかし非特許文献1の心電図信号の計測方法では、被検者の寝返りや移動によって電極に対する体の位置姿勢が変わると、心電図信号に含まれる環境ノイズが非常に大きくなることがあり、長時間に亘ってノイズの少ない心電図を得ることは困難になっている。
また、特許文献1には、一対の静電容量結合型電極を測定電極として用い、大地を基準電極として用いる心電図計測装置が開示されている。特許文献1の心電図計測装置は、その実施例に挙げられるように測定電極が例えばシートベルトの肩掛けベルトに組み込まれており、測定電極が常にシートベルト装着者の心臓を挟んで両側に配置されることによって、一層ノイズの少ない高精度な心電図を得ることができる。しかしながら、特許文献1の心電図計測装置の電極をベッド上に配置してそこに横臥する被検者の心電図信号を計測しようとした場合には、電極に対する心臓の位置姿勢の変化が大きくなる可能性が高く、非特許文献1と同様にノイズ信号が大きくなって高精度な心電図信号を長時間継続して得ることが困難になる恐れがある。
特開2007−82938号公報
Yong Kyu Lim、Ko Keun Kim、Kwang Suk Park "ECG Recording on a Bed During SleepWithout Direct Skin Contact"IEEE Transactions on Biomedical Enginieering,VOL.54,No.4、April2007、PP.718−725
従来の心電図計測技術においては、非接触のセンサを用いた場合、ベッドに横臥した被検者の心電図信号を長時間高精度に計測して出力することが困難であった。本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであって、横臥している被検者に非接触な電極を用いることで被検者の負担を軽減しつつ、ノイズの少ない高精度な心電図信号を長期間継続的に得ることのできる非接触心電図センサを提供することを解決すべき課題としてなされたものである。
本発明の非接触心電図センサは、シート状の一対の測定電極と、グランドに接続されたシート状の基準電極と、測定電極と人体との間に配置される第1の絶縁シートと、測定電極と基準電極との間に配置される第2の絶縁シートと、基準電極によって計測される電圧を基準電位として、前記一対の測定電極と前記人体との間の静電容量結合を介して人体の表面電位の変化を計測する測定回路とを備えている。本発明の非接触心電図センサは、一対の測定電極と基準電極の一部とが、人体に対して等位となる位置に配置されることを特徴とする。
発明者らは、鋭意検討した結果、人体に対する測定電極と基準電極との距離を最適化することによって、被検者の寝返りなどに拘わらずノイズの低減された心電図信号を出力して精度の高い心電図が得られることを見出して、本発明をなすに至った。本発明に係る心電図センサは、基準電極と測定電極との間に第2の絶縁シートが配置されており、且つ基準電極の一部と測定電極とが人体に対して等位となる位置に配置されることを特徴とする。
ここでいう一対の測定電極と基準電極の一部とが人体に対して等位となる位置に配置されるとは、人体の体表面から測定電極までの距離と、人体の体表面から基準電極の一部までの距離とが、物理的に等しくなるように配置されることをいう。
本発明の心電図センサは、基準電極の上面の一部に接するように第2の絶縁シートが配置され、第2の絶縁シートの上面に接するように一対のシート状の測定電極が配置され、基準電極の一部が前記第2の絶縁シートの端部で折り返されて、折り返された前記基準電極の一部が前記第2の絶縁シートの上面に配置され、折り返された基準電極の一部と一対の測定電極の上面に第1の絶縁シートが配置されることが好ましい。このような配置によって本発明の心電図センサは、基準電極の一部と一対の測定電極とが同一面上で人体に対して等位となることができる。
本発明の心電図センサは、被検者と非接触に配置される静電容量結合型の電極を用いることによって、被検者の体に電極を貼り付けることなく長時間の心電図信号の計測が可能である。このため、従来よりも心電図信号の計測作業が簡素化される。又、計測中に被検者の動きが制限されることがなく、被検者の負担が従来よりも軽減される。
本発明の心電図センサは、被検者の寝返りや移動によって測定電極に対する体の位置姿勢が変わった場合であっても、ノイズ信号の割合が低減された心電図信号を出力することが可能である。従って、本発明の心電図センサにより、長時間に亘ってノイズの少ない高精度な心電図を得ることができる。
本発明の心電図センサは、ノイズ信号の割合が低減された心電図信号を出力することが可能である。従って、従来の非接触の心電図センサでは心電図を得ることが困難であった被検者であっても、高精度な心電図を得ることができる。
第1実施例の非接触心電図センサの電極と絶縁シートの配置を示す断面図である。 第1実施例の非接触心電図センサの構成を示すブロック図である。 第1実施例の非接触心電図センサの主要部分の等価回路図である。 第2実施例の非接触心電図センサの構成を示すブロック図である。 第2実施例の非接触心電図センサの電極と絶縁シートの配置を示す断面図である。 第3実施例の非接触心電図センサの電極と絶縁シートの配置を示す断面図である。 第1実施例の非接触心電図センサによって出力された心電図の一例である。 比較例の非接触心電図センサの電極と絶縁シートの配置を示す断面図である。 比較例の非接触心電図センサによって出力された心電図の一例である。
以下に、本発明の非接触心電図センサの実施例を、図面を参照しつつ詳細に説明する。
(第1実施例)図1に本実施例の非接触心電図センサ1の基準電極3と一対の測定電極2a、2bと、2枚の絶縁シート11,12との配置を断面図によって示す。図2に本実施例の非接触心電図センサ1について、第1の絶縁シート11を除く主要な構成をブロック図で示す。本実施例の非接触心電図センサ1は、シート状の一対の測定電極2a、2bと、グランドに接続されたシート状の基準電極3と、測定電極2a、2bと被検者20との間に配置される第1の絶縁シート11と、測定電極2a、2bと基準電極3との間に配置される第2の絶縁シート12と、基準電極3によって計測される電圧を基準電位として、測定電極2a、2bと被検者20との間の静電容量結合によって心電位の変化を計測する測定回路4とを備えている。
本実施例の基準電極3は、銅等の導電性の高い金属を含む導電布、又は薄く柔軟性のある金属板等を用いてシート状に形成されており、グランド接続されている。測定電極2a、2bは、基準電極3と同様に、銅等の導電性の高い金属を含む導電布、又は薄く柔軟性のある金属板等を用いてシート状に形成されている。第1の絶縁シート11と第2の絶縁シート12には、絶縁性の高い布や不織布等を用いることができる。本実施例においては、心電図を計測される被検者が快適に横臥できるように、第1の絶縁シート11には均一な厚さの木綿の織布であるシーツを用いており、第2の絶縁シートには均一な厚さの木綿を使用したベットパットを用いている。基準電極3と、測定電極2a、2bと、第1の絶縁シート11と、第2の絶縁シート12とは、積層されて配置される。これらの積層配置を以下に詳細に説明する。尚、これらの配置の説明に用いる上下方向の位置関係は図1の上下方向の位置関係に対応している。即ち、被検者20に近い位置が上であり、その反対位置が下となる。又、図1の電極と絶縁シートは全て、その配置の理解を深めるために、上下方向の厚みが強調されて記載されている。
基準電極3は長方形に形成されている。基準電極3の上面の中央部には、第2の絶縁シート12が配置される。本実施例における第2の絶縁シート12の大きさは、通常のベッドパットとほぼ同一であり、幅100センチメートル、長さ200センチメートルに形成されている。図2に示すように、基準電極3は、その幅が第2の絶縁シート12よりも僅かに狭く、且つその長さが第2の絶縁シート12よりも長く形成されている。図1に示すように、基準電極3は、第2の絶縁シート12の長手方向の両端部でそれぞれ折り返されて、その折り返し部分が第2の絶縁シート12の上面に沿って伸びるように配置される。基準電極3は、一方の折り返し部分が被検者20の頭から肩に対応する位置に伸びており、且つ他方の折り返し部分が被検者20の足先から腰までの下半身部分に対応する位置に伸びるだけの充分な長さを備えることが好ましい。
第2の絶縁シート12の上面に接するように、一対の測定電極2a、2bが配置される。測定電極2a、2bは同一の素材で同一の形状を有するように形成されている。本実施例における測定電極2a、2bの大きさは、幅5センチメートル、長さ80センチメートルである。測定電極2a、2bは、横臥した被検者20の胸部付近と対向するように、図2において左右方向で示される向きに互いに10〜30センチメートルの距離を空けて平行に配置される。測定電極2a、2bの端部と基準電極3の折り返し部分の端部との間には、同様に10〜30センチメートルの距離が維持されている。折り返された基準電極3と一対の測定電極2a、2bの上面に接するように、第1の絶縁シート11が配置される。本実施例における第1の絶縁シート11の大きさは通常のシーツとほぼ同一に形成されており、被検者20と折り返された基準電極3及び一対の測定電極2a、2bとの間に常に挟まれるように配置される。測定電極を2a、2bの2極から成る構成とすることで、同相ノイズを除去してより高精度な心電図信号を得ることが可能となる。
被検者20と基準電極3と測定電極2a、2bとの間の等価回路図を図3に示す。被検者20と基準電極3との間は静電容量結合しており、容量Cのコンデンサが形成されていると考えることができる。被検者20と測定電極2aとの間は静電容量結合しており、容量Cのコンデンサが形成されていると考えることができる。被検者20と測定電極2bとの間には、同一の容量Cのコンデンサが形成されていると考えることができる。測定電極2aと基準電極3との間は静電容量結合しており、容量Cのコンデンサが形成されていると考えることができる。被検者20と基準電極3との間には、測定電極2aと基準電極3との間と同一の容量Cのコンデンサが形成されていると考えることができる。被検者20の胸部付近と対向するように配置されることで、測定電極2a、2bは人体の表面電位の中でも、特に心電位を計測することができる。
第2の絶縁シート12の上面に、折り返された基準電極3と一対の測定電極2a、2bが配置されており、且つ折り返された基準電極3と各々の測定電極2a、2bの上面に第1の絶縁シート11が配置されることで、折り返された基準電極3と測定電極2a、2bとは第2の絶縁シート12の上面の同一面上で、被検者20に対して第1の絶縁シート11を挟んで等位となっている。折り返された基準電極3と測定電極2aと測定電極2bとは所定の間隔を保つように第1の絶縁シート11又は第2の絶縁シート12の少なくとも一方に固定されており、被検者20が寝返りを打ったり移動したりした場合であっても、ショートする恐れがない。また被検者20の位置姿勢に拘わらず、被検者20の体表面から折り返された基準電極3及び一対の測定電極2a、2bまでの距離は、実質的に第1の絶縁シート11の厚さとなるように維持される。
ここで、折り返された基準電極3と測定電極2a、2bとが同一面上で被検者20に対して等位となっているとは、上記の如く被検者20の体表面からの距離が等しいことを指している。又、ここでいう距離が等しいとは、第1の絶縁シート11のしわや重なりによって発生する程度の誤差を含んだ距離のことを指しており、距離の差が概ね1センチメートル以内である場合には、物理的に等距離であると判定される。
折り返し部分の基準電極3と測定電極2aとが同一面上で被検者20に対して等位となっていることにより、基準電極3と測定電極2aのノイズ電圧は均等に生じる。この結果、基準電極3と測定電極2aとの間にノイズとしての電位差が生じることが防止された状態で、測定電極2aは心電位の計測を行うことができる。同様に、折り返し部分の基準電極3と測定電極2bとが同一面上で被検者20に対して等位となっていることにより、基準電極3と測定電極2bのノイズ電圧は均等に発生することになる。この結果、基準電極3と測定電極2bとの間にノイズとしての電位差が生じることが防止された状態で、測定電極2bは心電位の計測を行うことができる。
特に本実施例においては、被検者20と折り返された基準電極3及び測定電極2a、2bとの間には、厚さが均一である第1の絶縁シート11を挟んで対向しており、被検者20に由来する基準電極3と測定電極2a、2bのノイズとしての電位差が一層均等に発生することになる。また、基準電極3の折り返し部分が、被検者20の頭から肩に対応する位置と被検者20の足先から腰までの下半身部分に対応する位置の両方に伸びていることにより、周囲に配置された機器や被検者20に近づいた他の人体に由来して測定電極2a,2bの測定値に影響を及ぼすノイズを、基準電極3がもれなく検出することができる。
このように、基準電極3と一対の測定電極2a、2bとの間でノイズとしての電位差が生じない構成を備えることにより、本実施例の非接触心電図センサ1は、ノイズの少ない、即ちSN比の大きい高精度な心電図信号を長期間継続的に出力することができる。心電図信号の出力に用いられる測定回路4の概要を以下に説明する。
図2に示すように、測定回路4は、一対の電圧フォロワ回路5a、5bと、計装増幅器6と、ノッチフィルタ7、8と、直流増幅回路9と、A/D変換器10とを備えている。
電圧フォロワ回路5aは増幅率1のインピーダンス変換アンプである。電圧フォロワ回路5aの入力端には測定電極2aが接続されている。又、電圧フォロワ回路5aの入力端側には、電極とグランドとを短絡させる高インピーダンスの抵抗Rが接続されており、静電気による直流ノイズをグランドに逃がして信号を安定させている。基準電極3が、抵抗Rのグランド側に接続されている。基準電極3と測定電極2aとが接続された電圧フォロワ回路5aは、測定電極2aと人体20との間の静電容量結合による電圧変化を検出し、そこから基準電極3と人体20との間の静電容量結合による電圧変化との差分をとることによって環境ノイズ信号を除去した心電図信号を出力することができる。
電圧フォロワ回路5bは電圧フォロワ回路5aと同一の仕様を備えた増幅率1のインピーダンス変換アンプである。電圧フォロワ回路5bの入力端には測定電極2bが接続されている。又、電圧フォロワ回路5bの入力端側には、電極とグランドとを短絡させる高インピーダンスの抵抗Rが接続されており、静電気による直流ノイズをグランドに逃がして信号を安定させている。基準電極3が、抵抗Rのグランド側に接続されている。基準電極3と測定電極2bとが接続された電圧フォロワ回路5bは、測定電極2bと人体20との間の静電容量結合による電圧変化を検出し、そこから基準電極3と人体20との間の静電容量結合による電圧変化との差分をとることによって環境ノイズ信号を除去した心電図信号を出力することができる。
電圧フォロワ回路5a、5bが出力する心電図信号は、計装増幅器6に入力されて10倍から1000倍に増幅される。計装増幅器6から出力された信号は、ノッチフィルタ7とノッチフィルタ8でそれぞれ電源回路に由来する60Hzと50Hzのノイズを除去され、更に直流増幅回路9によって増幅され、A/D変換器10によって信号変換され、通信回線13に送信されて、心電図を出力するための外部の処理装置に入力される。
本実施例の非接触心電図センサ1が出力した心電図信号によって得られる心電図を、図7に示す。一対の測定電極2a、2bから得られる心電位の信号はきわめて微弱な信号であるが、環境ノイズ信号が除去されているため、計装増幅器6によって大きく増幅することが可能であり、精度の高いクリアな心電図信号が長時間継続的に出力される。
(第2実施例)図4に第2実施例の非接触心電図センサ1Aの、第1の絶縁シート11及び第2の絶縁シート12を除く主要な構成についてのブロック図を示す。図5に第2実施例の非接触心電図センサ1Aの電極と絶縁シートの配置を断面図で示す。 本実施例の基準電極は、1の基準電極31aと第2の基準電極31bとで構成されており、第1の基準電極31aと第2の基準電極31bとの間には第2の絶縁シート12が配置される。第1の基準電極31aと第2の基準電極31bとは、配線14によって電気的に接続されている。その他の構成については第1実施例と同一であり、同一符号を付与して説明を割愛する。尚、図4では、第1の基準電極31aと、第2の基準電極31bが接続されている状態を明確にわかりやすく示すために、第2の基準電極31bが第1の基準電極31aよりも大きく記載されているが、これらの電極の幅及び長さは、図5に示すように同一とすることが可能である。
第1の基準電極31aと、第2の基準電極31bと、測定電極2a、2bと、第1の絶縁シート11と、第2の絶縁シート12とが積層されて配置される。これらの配置を図5に基づき、以下に詳細に説明する。長方形の第2の基準電極31bが最下層に平坦になるよう配置される。ここでいう上下の位置関係は図5の上下の位置関係に対応している。第2の基準電極31bの上面には、第2の絶縁シート12が配置される。第2の絶縁シート12の上面に接するように、一対の測定電極2a、2bが配置される。測定電極2a、2bの外周から10〜30センチメートル離間するように開口部が設けられた第1の基準電極31aが、測定電極2a、2bの周囲を取り囲むように配置される。第1の基準電極31aと一対の測定電極2a、2bの上面に接するように、第1の絶縁シート11が配置される。第1の絶縁シート11の大きさは通常のシーツとほぼ同一に形成されており、被検者20と第1の基準電極31a及び一対の測定電極2a、2bとの間に常に挟まれるように配置される。
本実施例の非接触心電図センサ1Aは、第1の基準電極31aと測定電極2a、2bとが第2の絶縁シート12の上面の同一面上で、被検者20に対して第1の絶縁シート11を挟んで等位となっており、且つ第1の基準電極31aと第2の基準電極31bとが電気的に接続されていることによって、第1実施例と同様に、第1の基準電極31aと、第2の基準電極31bと、測定電極2a、2bとの間にノイズとしての電位差が生じることが防止された状態で心電位の測定が可能である。その結果、本実施例の非接触心電図センサによって、精度の高いクリアな心電図信号が長時間継続的に出力される。
(第3実施例)図6に第3実施例の非接触心電図センサ1Bの電極と絶縁シートの配置を断面図で示す。 第1実施例と同一の構成については、同一符号を付与して説明を割愛する。本実施例の非接触心電図センサ1Bは、第1の基準電極32aと、第2の基準電極32bと、測定電極2a、2bと、第1の絶縁シート11と、第2の絶縁シート12とが積層されて配置されている。これらの配置を図6に基づいて以下に説明する。第2の基準電極32bの上面に、第2の絶縁シート12が配置される。第2の基準電極32bは長方形であって、第2の絶縁シート12よりも長手方向に長く形成されている。第2の基準電極32bは、第2の絶縁シート12の被検者20の足側の端部で折り返されて、第2の絶縁シート12の上面に沿って被検者20の下半身に対応する位置に伸びる。一方、第1の基準電極32aは、第2の絶縁シート12の上面に沿って被検者20の頭から肩に対応する位置に配置されており、第1の基準電極32aと、第2の基準電極32bとは配線によって電気的に接続されている。
本実施例の非接触心電図センサ1Bは、第1の基準電極32a及び第2の基準電極32bの折り返し部分と、測定電極2a、2bとが第2の絶縁シート12の上面の同一面上で、被検者20に対して第1の絶縁シート11を挟んで等位となっており、且つ第1の基準電極32aと第2の基準電極32bとが電気的に接続されていることによって、第1実施例及び第2実施例と同様に、基準電極31a、31bと、測定電極2a、2bとの間にノイズとしての電位差が生じることが防止された状態で心電位の測定が可能であり、精度の高いクリアな心電図信号が長時間継続的に出力される。
(比較例)図8に、基準電極の一部と測定電極とが人体に対して等位に配置されていない非接触心電図センサの、電極と絶縁シートの配置の一例を断面図で示す。 この比較例においては、最下層に基準電極33の上面に第2の絶縁シート12が配置され、第2の絶縁シート12の上面に接する位置であって、横臥した被検者20の胸部付近と対向するように一対の測定電極2a、2bが配置され、更に測定電極2a、2bと第2の絶縁シート12との上面に接するように、第1の絶縁シート11が配置される。
本比較例では、基準電極33と測定電極2a、2bとは被検者20に対して等位とならないために、基準電極33に生じるノイズ電圧と測定電極2a、2bに生じるノイズ電圧が異なる場合がある。即ち比較例の電極の配置では、基準電極33と測定電極2a、2bとの間にノイズとしての電位差が生じるため、測定電極2a、2bがノイズ信号を多く含んだSN比の小さい心電図信号を出力してしまう場合がある。このような信号を入力された測定回路4は、ノイズ信号によって計装増幅器6の出力が飽和してしまうため、心電図波形信号を十分な増幅率で増幅できず、結果として心電位の変化を示す波形のはっきりしない心電図を出力してしまう場合がある。比較例の構成を備えた非接触心電図センサが出力する心電図信号によって得られる心電図の一例を図9に示す。本比較例の非接触心電図センサによって得られる心電図は、環境ノイズ信号の除去が充分に行われず、心電図波形が判別しにくい傾向がある。
以上、実施例において本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。例えば、基準電極は導電布或いは薄い金属板で形成される場合について詳細な説明を行ったが、実施例2の基準電極31bについては、金属製のベッドの底板を用いることが可能である。また、測定回路4については、適宜他のフィルタ或いは増幅回路を加えることができる。
本発明に係る非接触心電図センサは、人体に対して配置する位置を変更することによって、人体の表面電位一般の変化を計測することが可能である。
1、1A、1B 非接触心電図センサ
2a、2b 測定電極
3、33 基準電極
4 測定回路
5a、5b 電圧フォロワ回路
6 計装増幅器
7、8 ノッチフィルタ
9 直流増幅回路
10 A/D変換器
11 第1の絶縁シート
12 第2の絶縁シート
13 通信回線
14 配線
31a、32a 第1の基準電極
31b、32b 第2の基準電極
、R 高インピーダンスの抵抗

Claims (2)

  1. シート状の一対の測定電極と、
    グランドに接続されたシート状の基準電極と、
    前記測定電極と人体との間に配置される第1の絶縁シートと、
    前記測定電極と前記基準電極との間に配置される第2の絶縁シートと、
    前記基準電極によって計測される電圧を基準電位として、前記一対の測定電極と前記人体との間の静電容量結合を介して人体の表面電位の変化を計測する測定回路と、
    を備えており、
    前記一対の測定電極と前記基準電極の一部とが、前記人体に対して等位となる位置に配置されることを特徴とする心電図センサ。
  2. 前記基準電極の上面の一部に接するように第2の絶縁シートが配置され、
    前記第2の絶縁シートの上面に接するように、前記一対のシート状の測定電極が配置され、
    前記基準電極の一部が前記第2の絶縁シートの端部で折り返されて、折り返された前記基準電極の一部が前記第2の絶縁シートの上面に配置され、
    前記折り返された基準電極の一部と前記一対の測定電極の上面に前記第1の絶縁シートが配置されることにより、前記基準電極の一部と前記一対の測定電極とが同一面上で人体に対して等位となることを特徴とする請求項1に記載の心電図センサ。
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