JP2010192110A - 交替処理方法、記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】交替領域として設定サイズを必要以上に大きくしなくてもよいものとし、ユーザーデータ領域の有効利用を図る。
【解決手段】
記録開始時には記録装置による交替処理を有効化し、欠陥等による被交替領域があれば、交替管理情報の記録(更新)および交替領域への交替を実行する。そして交替領域の残り容量が少なくなったとき、あるいは無くなったときに欠陥等の被交替領域が検出された場合は、記録装置は交替管理情報の記録(更新)を行うが、交替領域への交替は実行せず、ホスト装置側に対応処理を求める。ホスト装置側は、交替処理が有効となっている記録媒体について、記録装置側から例えばライトエラーやその他の情報形態によって、記録しようとしたアドレスが欠陥等による被交替領域である事を知らされたときは、その被交替領域とは別の領域を指定したデータ書込要求を発行する。つまり、欠陥交替処理が無効化されたと考え、別の適当な場所を選択してそこから書き損じたデータを記録させるように対応する。
【選択図】 図17

Description

本発明は、光ディスク等の記録媒体に対する交替処理方法、記録装置、記録システムに関するものである。
特開平6−338139号公報 特表2002−521786号公報
デジタルデータを記録・再生するための技術として、例えば、CD(Compact Disc),MD(Mini-Disc),DVD(Digital Versatile Disc)などの、光ディスク(光磁気ディスクを含む)を記録メディアに用いたデータ記録技術がある。光ディスクとは、金属薄板をプラスチックで保護した円盤に、レーザ光を照射し、その反射光の変化で信号を読み取る記録メディアの総称である。
光ディスクには、例えばCD、CD−ROM、DVD−ROMなどとして知られているように再生専用タイプのものと、MD、CD−R、CD−RW、DVD−R、DVD−RW、DVD+RW、DVD−RAMなどで知られているようにユーザーデータが記録可能なタイプがある。記録可能タイプのものは、光磁気記録方式、相変化記録方式、色素膜変化記録方式などが利用されることで、データが記録可能とされる。色素膜変化記録方式はライトワンス記録方式とも呼ばれ、一度だけデータ記録が可能で書換不能であるため、データ保存用途などに好適とされる。一方、光磁気記録方式や相変化記録方式は、データの書換が可能であり音楽、映像、ゲーム、アプリケーションプログラム等の各種コンテンツデータの記録を始めとして各種用途に利用される。
更に近年、ブルーレイディスク(Blu-ray Disc)と呼ばれる高密度光ディスクが開発され、著しい大容量化が図られている。
例えばこの高密度ディスクでは、波長405nmのレーザ(いわゆる青色レーザ)とNAが0.85の対物レンズの組み合わせという条件下でデータ記録再生を行うとし、トラックピッチ0.32μm、線密度0.12μm/bitで、64KB(キロバイト)のデータブロックを1つの記録再生単位として、フォーマット効率約82%としたとき、直系12cmのディスクに23.3GB(ギガバイト)程度の容量を記録再生できる。
このような高密度ディスクにおいても、ライトワンス型や書換可能型が開発されている。
また、これらのデータ記録可能(再生専用ではない)な記録メディアでは、交替領域を用意してディスク上でデータ記録位置を交替させる技術が知られている。即ち、ディスク上の傷などの欠陥(ディフェクト)により、データ記録に適さない箇所が存在した場合、その欠陥個所に代わる交替記録領域を用意することで、適正な記録再生が行われるようにする欠陥管理手法である。
例えば上記特許文献1,2には、書換可能な光ディスク上で、記録しようとするブロックに欠陥があった場合に適用するディフェクトマネージメントと呼ばれる欠陥管理技術が開示されている。
従来の欠陥管理方式は、ディスク上において交替領域を設定し、例えばユーザーデータを記録する主データ領域において発見された欠陥ブロック(ここでブロックとは、セクターやクラスタなどと呼ばれる所定の物理領域を指す)に記録するデータを、交替領域内のブロックに記録するという交替処理を行う。
この場合、交替領域に十分な空きが無くなった場合には、それ以上の欠陥交替処理が行えなくなる。このためディスクドライブ装置(記録再生装置)は、交替領域に十分な空きが無くなったことに応じて、そのディスクを書き込み禁止とし、それ以上のデータの記録が不可能となるようにしている。
このような事情から、交替領域は、ディスク上でなるべく多めに確保する結果となる。すると、その分、通常にユーザーデータを記録できる領域のサイズ(容量)が小さくなる。また、交替領域は必ずしもその領域の全部が使い切られるわけではない。
しかも、交替領域の適切な大きさと言うものは、ホスト装置側のアプリケーションや記録装置とメディアとの相性などが要因となり一様に決めることはできない。このため、十分に交替処理機能を働かせようとすると、交替領域のサイズをなるべく大きめに設定することが必要となる。
そしてこのように、容量的に十分な交替領域を確保しようとすることで、ユーザデータ領域の効率的な使用に影響を与えていた。
そこで本発明は、交替領域を多めに確保しなくても、適切な交替処理機能を伴う記録動作が実現できるようにすることを目的とする。
本発明の交替処理方法は、データ記録が可能な記録領域において、主データの記録再生を行う主データ領域と、交替処理に用いる交替領域と、交替処理を管理する交替管理情報を記録する管理情報領域とが設けられる記録媒体に対して、ホスト装置からの記録要求に応じて記録を行う記録装置の交替処理方法である。そして、上記記録媒体上で、交替処理すべき被交替領域を検出した場合に、上記交替領域の空き容量を確認する確認ステップと、上記確認ステップによって上記交替領域に必要な空き容量が存在すると確認された際には、上記被交替領域について、上記交替領域を用いて交替処理させるとともに、該交替処理を反映するように上記管理情報領域における交替管理情報の更新を行う第1の処理ステップと、上記確認ステップによって上記交替領域に必要な空き容量が存在しないと確認された際には、上記被交替領域について、上記交替領域への交替処理は行わずに、上記被交替領域が管理されるように上記管理情報領域における交替管理情報の更新を行い、さらに上記ホスト装置に対して、上記被交替領域についての対応処理を求める情報を送信する第2の処理ステップとを備える。
またこの場合の上記被交替領域は、記録媒体上の欠陥により交替処理されるべき領域である。
また上記記録媒体は、上記交替領域を用いた交替処理を実行する記録媒体として初期化処理された記録媒体であり、1回書込可能な記録媒体、もしくは書換可能な記録媒体である。
本発明の記録装置は、データ記録が可能な記録領域において、主データの記録再生を行う主データ領域と、交替処理に用いる交替領域と、交替処理を管理する交替管理情報を記録する管理情報領域とが設けられる記録媒体に対して、ホスト装置からの記録要求に応じて記録を行う記録装置である。そして、上記記録媒体に対してデータ書込を行う書込手段と、上記ホスト装置からのデータ書込要求があった場合に、上記書込手段による上記記録媒体へのデータ書込を実行させる書込制御手段と、上記書込手段によるデータ書込の際に、交替処理すべき被交替領域を検出した場合に、上記交替領域の空き容量を確認する確認手段と、以下の第1,第2の処理を行う交替処理手段を備える。即ち交替処理手段は、上記確認手段によって上記交替領域に必要な空き容量が存在すると確認されることに応じて、上記被交替領域について、上記交替領域を用いて交替処理させるとともに、該交替処理を反映するように上記管理情報領域における交替管理情報の更新を行う第1の処理を行い、また上記確認手段によって上記交替領域に必要な空き容量が存在しないと確認されることに応じて、上記被交替領域について、上記交替領域への交替処理は行わずに、上記被交替領域が管理されるように上記管理情報領域における交替管理情報の更新を行い、さらに上記ホスト装置に、上記被交替領域についての対応処理を求める情報を送信する第2の処理を行う。
この場合、上記被交替領域は、記録媒体上の欠陥により交替処理されるべき領域である。
また上記交替処理手段は、上記交替領域を用いた交替処理を実行する記録媒体として初期化処理された記録媒体について、上記第1及び第2の処理を行う。
本発明の記録システムは、データ記録が可能な記録領域において、主データの記録再生を行う主データ領域と、交替処理に用いる交替領域と、交替処理を管理する交替管理情報を記録する管理情報領域とが設けられる記録媒体に対してデータ記録を行う記録装置と、上記記録装置に対して、上記記録媒体へのデータ記録を要求するホスト装置とから成る。
そして上記記録装置は、上記記録媒体に対してデータ書込を行う書込手段と、上記ホスト装置からのデータ書込要求があった場合に、上記書込手段による上記記録媒体へのデータ書込を実行させる書込制御手段と、上記書込手段によるデータ書込の際に、交替処理すべき被交替領域を検出した場合に、上記交替領域の空き容量を確認する確認手段と、上記確認手段によって上記交替領域に必要な空き容量が存在すると確認されることに応じて、上記被交替領域について、上記交替領域を用いて交替処理させるとともに、該交替処理を反映するように上記管理情報領域における交替管理情報の更新を行う第1の処理を行い、また上記確認手段によって上記交替領域に必要な空き容量が存在しないと確認されることに応じて、上記被交替領域について、上記交替領域への交替処理は行わずに、上記被交替領域が管理されるように上記管理情報領域における交替管理情報の更新を行い、さらに上記ホスト装置に、上記被交替領域についての対応処理を求める情報を送信する第2の処理を行う交替処理手段とを備える。
また上記ホスト装置は、上記記録装置に対してデータ書込要求を発行するとともに、そのデータ書込要求に対して、上記記録装置から、上記被交替領域についての対応処理を求める情報を受信した場合は、上記被交替領域とは別の領域を指定したデータ書込要求を発行する制御手段を備える。
以上の本発明は、欠陥ブロック等に対する交替処理が可能な記録装置(記録システム)において、交替機能を以下のように拡張するものといえる。
まず、記録開始時には記録装置による交替処理を有効化し、欠陥等による被交替領域があれば交替管理情報の記録(更新)および交替領域への交替を実行する。そして交替領域の残り容量が少なくなったとき、あるいは無くなったときに欠陥等の被交替領域が検出された場合は、記録装置は交替管理情報の記録(更新)を行うが、交替領域への交替は実行せず、ホスト装置側に、例えば被交替領域としての該当アドレスが欠陥である事を報告して対応処理を求める。
一方、ホスト装置側の記録処理も以下のように拡張する。ホスト装置側は、交替処理が有効となっている記録媒体について、記録装置側から例えばライトエラーやその他の情報形態によって、記録しようとしたアドレスが欠陥等による被交替領域である事を知らされたときは、その被交替領域とは別の領域を指定したデータ書込要求を発行する。つまり、欠陥交替処理が無効化されたと考え、別の適当な場所を選択してそこから書き損じたデータを記録させるように対応する。
本発明によれば、記録装置は、光ディスク等の記録媒体において、欠陥ブロック等の被交替領域が検出された場合において、交替領域に必要な空き容量があれば交替領域を用いて交替処理を行うが、交替領域に必要な空き容量が存在しなければ、管理情報領域において、上記被交替領域を登録するように交替管理情報の更新は行うが交替領域への交替を行わないようにする。そしてこの場合、ホスト装置におけるアプリケーションにエラー等を返し、対応処理を求める。ホスト装置(アプリケーション)側は、これに応じて、被交替領域とは別の領域へのデータ記録を指示して対応する。
このような処理方式によれば、記録媒体上で交替領域が使い切られた後であっても、引き続き欠陥ブロック等に対応する適正な記録動作が可能となる。つまり、交替領域の残り容量によって記録が制限されることなく記録を行う事が可能となる。従って、交替領域の大きさを多めに確保する必要はなくなり、この結果としてユーザデータ領域を効率的に活用できるようになる。
また、このような処理方式は、交替領域の残り容量が不足した場合には記録装置によるハードウェア的な交替処理から、ホスト側が主体となり記録場所の制御を行うよう変更するものであるため、依然として本発明の方法を適用済みの記録媒体を記録再生装置にマウントしたときにも、再生互換が確保される事が見込まれる。従って、再生互換を保ちつつ交替領域の不足による記録の制限を無くし、効率よく記録を行う事が可能となるものと言える。
本発明の実施の形態のディスクのエリア構造の説明図である。 実施の形態のディスクの管理/制御情報領域の説明図である。 実施の形態のディスクのDMAの説明図である。 実施の形態のディスクのDDSの説明図である。 実施の形態のディスクのTDMA構造の説明図である。 実施の形態のTDMSアップデートユニットの説明図である。 実施の形態のTDMSアップデートユニットの追記状態の説明図である。 実施の形態のディスクのTDDSの説明図である。 実施の形態のディスクのTDFLの説明図である。 実施の形態のディスクのDFLエントリの説明図である。 実施の形態のディスクのSRRの説明図である。 実施の形態のディスクのSRRIの説明図である。 実施の形態のディスクのSRRIヘッダの説明図である。 実施の形態のディスクのSRRエントリの説明図である。 実施の形態のISA、OSAを設けたフォーマットの説明図である。 実施の形態のディスクドライブ装置及びホスト装置のブロック図である。 実施の形態のディフェクト発生時のディスクドライブ装置の処理のフローチャートである。 実施の形態のディフェクト発生時のホスト装置の処理のフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態を次の順序で説明する。
1.ディスク構造。
2.DMA。
3.TDMA。
3−1 TDMA構造及びTDMSアップデートユニット。
3−2 TDDS。
3−3 TDFL。
3−4 SRR及びSRRI。
3−5 交替領域を用いた交替処理。
4.ディスクドライブ装置及びホスト装置の構成。
5.欠陥交替処理。
6.実施の形態の効果。
1.ディスク構造。
まず実施の形態の記録システムで用いる光ディスクについて説明する。この光ディスクは、いわゆるブルーレイディスクと呼ばれる高密度光ディスク方式の範疇におけるライトワンス型ディスクとして実施可能である。
本実施の形態で用いる高密度光ディスクの物理パラメータの一例について説明する。
本例の光ディスクは、ディスクサイズとしては、直径が120mm、ディスク厚は1.2mmとなる。即ちこれらの点では外形的に見ればCD(Compact Disc)方式のディスクや、DVD(Digital Versatile Disc)方式のディスクと同様となる。
そして記録/再生のためのレーザとして、いわゆる青色レーザが用いられ、また光学系が高NA(例えばNA=0.85)とされること、さらには狭トラックピッチ(例えばトラックピッチ=0.32μm)、高線密度(例えば記録線密度0.12μm)を実現することなどで、直径12cmのディスクにおいて、ユーザーデータ容量として23G〜25Gバイト程度を実現している。
また、記録層が2層とされたいわゆる2層ディスクも開発されており、2層ディスクの場合、ユーザーデータ容量は50Gバイト程度となる。
図1は、ディスク全体のレイアウト(領域構成)を示す。
なお本例のシステムでは、ディスクのフォーマット(初期化)処理により図1のレイアウトが形成される。
このディスク上の領域としては、内周側からリードインゾーン、データゾーン、リードアウトゾーンが配される。
また、記録・再生に関する領域構成としてみれば。リードインゾーンのうちの最内周側のプリレコーデッド情報領域PICが再生専用領域とされ、リードインゾーンの管理領域からリードアウトゾーンまでが、1回記録可能なライトワンス領域とされる。
再生専用領域及びライトワンス領域には、ウォブリンググルーブ(蛇行された溝)による記録トラックがスパイラル状に形成されている。グルーブはレーザスポットによるトレースの際のトラッキングのガイドとされ、かつこのグルーブが記録トラックとされてデータの記録再生が行われる。
なお本例では、グルーブにデータ記録が行われる光ディスクを想定しているが、本発明はこのようなグルーブ記録の光ディスクに限らず、グルーブとグルーブの間のランドにデータを記録するランド記録方式の光ディスクに適用してもよいし、また、グルーブ及びランドにデータを記録するランドグルーブ記録方式の光ディスクにも適用することも可能である。
また記録トラックとされるグルーブは、ウォブル信号に応じた蛇行形状となっている。そのため、光ディスクに対するディスクドライブ装置では、グルーブに照射したレーザスポットの反射光からそのグルーブの両エッジ位置を検出し、レーザスポットを記録トラックに沿って移動させていった際におけるその両エッジ位置のディスク半径方向に対する変動成分を抽出することにより、ウォブル信号を再生することができる。
このウォブル信号には、その記録位置における記録トラックのアドレス情報(物理アドレスやその他の付加情報等)が変調されている。そのため、ディスクドライブ装置では、このウォブル信号からアドレス情報等を復調することによって、データの記録や再生の際のアドレス制御等を行うことができる。
図1に示すリードインゾーンは、例えば半径24mmより内側の領域となる。
そしてリードインゾーン内における半径22.2〜23.1mmがプリレコーデッド情報領域PICとされる。
プリレコーデッド情報領域PICには、あらかじめ、記録再生パワー条件等のディスク情報や、ディスク上の領域情報、コピープロテクションにつかう情報等を、グルーブのウォブリングによって再生専用情報として記録してある。なお、エンボスピット等によりこれらの情報を記録してもよい。
なお図示していないが、プリレコーデッド情報領域PICよりさらに内周側にBCA(Burst Cutting Area)が設けられる場合もある。BCAはディスク記録媒体固有のユニークIDを、記録層を焼き切る記録方式で記録したものである。つまり記録マークを同心円状に並べるように形成していくことで、バーコード状の記録データを形成する。
リードインゾーンにおいて、例えば半径23.1〜24mmの範囲が管理/制御情報領域とされる。
管理/制御情報領域にはコントロールデータエリア、DMA(Disc Management Area )、TDMA(Temporary Disc Management Area)、テストライトエリア(OPC)、バッファエリアなどを有する所定の領域フォーマットが設定される。
管理/制御情報領域における上記コントロールデータエリアには、次のような管理/制御情報が記録される。
すなわち、ディスクタイプ、ディスクサイズ、ディスクバージョン、層構造、チャンネルビット長、BCA情報、転送レート、データゾーン位置情報、記録線速度、記録/再生レーザパワー情報などが記録される。
また同じく、管理/制御情報領域内に設けられるテストライトエリア(OPC)は、記録/再生時のレーザパワー等、データ記録再生条件を設定する際の試し書きなどに使われる。即ち記録再生条件調整のための領域である。
管理/制御情報領域内には、DMAが設けられるが、通常、ディスクシステムの分野ではDMAは「Defect Management Area 」と呼ばれ、欠陥管理のための交替管理情報が記録される。しかしながら本例のディスクでは、DMAは欠陥箇所の交替管理のみではなく、このライトワンス型ディスクにおいてデータ書換を実現するための管理/制御情報が記録される。このためDMAは「Disc Management Area 」としての機能を有する。
また、交替処理を利用してデータ書換を可能にするためには、データ書換に応じてDMAの内容も更新されていかなければならない。このためTDMAが設けられる。
交替管理情報はTDMAに追加記録されて更新されていく。DMAには、最終的にTDMAに記録された最後(最新)の交替管理情報が記録される。
DMA及びTDMAについては後に詳述する。
リードインゾーンより外周側の例えば半径24.0〜58.0mmがデータゾーンとされる。データゾーンは、実際にユーザーデータが記録再生される領域である。データゾーンの開始アドレスADdts、終了アドレスADdteは、上述したコントロールデータエリアのデータゾーン位置情報において示される。
図1は、データゾーンに交替領域(スペアエリア)が形成されるフォーマットを示している。この場合、データゾーンにおいては、その最内周側にISA(Inner Spare Area)が、また最外周側にOSA(Outer Spare Area)が設けられる。このISA、OSAが、欠陥による交替処理に用いる交替領域とされる。
ISAはデータゾーンの開始位置から所定数のクラスタサイズ(1クラスタ=65536バイト)で形成される。
OSAはデータゾーンの終了位置から内周側へ所定数のクラスタサイズで形成される。ISA、OSAのサイズは上記DMAに記述される。
そしてデータゾーンにおいてISAとOSAにはさまれた区間がユーザーデータ領域とされる。このユーザーデータ領域が通常にユーザーデータの記録再生に用いられる通常記録再生領域である。
ユーザーデータ領域の位置、即ち開始アドレスADus、終了アドレスADueは、上記DMAに記述される。
図1には示していないが、OSA内には、後に図15で説明するようにATDMA(Additional Temporary Disc Management Area)を設けることができる。ATDMAは、管理/制御情報領域内のTDMAに対して追加的に設けられるものであり、TDMAが交替管理情報の更新のために使い切られた場合に、続く交替管理情報の更新に使用される領域とされる。
なお、通常、書換のできないライトワンスメディアに対して本例では、交替処理を利用した書換が実現できるようにしている。つまり、既に或るブロック(クラスタ等の領域)に記録されたデータを書き換えようとする場合、新たなデータを他のブロックに記録し、これを欠陥交替の場合と同様に交替管理情報として管理することで、論理的にオーバーライトを実現する。そのような書換の場合の交替は、基本的には交替先としてユーザーデータ領域内のブロックが用いられるものとしているが、ISA、OSA内のブロックを交替先として使用することも考えられる。
ところで、ディスクの初期化フォーマットでは、例えばISA、OSAを形成しないようなフォーマットも選択できる。ISA、OSAを形成しないフォーマットは、そのディスクについて欠陥交替処理機能を与えないものとされる。
本実施の形態の特徴的な動作は、ISA,OSAを交替領域として用いる交替処理に関するものであるが、それは初期化フォーマットにおいて図1のようなフォーマットが形成されたディスクに対する動作となるものであり、もしISA、OSAが形成されないフォーマットのディスクについては、後述する本例の動作は行われないことになる。
言い換えれば、記録媒体に対して例えば後述するディスクドライブ装置10が、ISA,OSAを設けるように初期化フォーマットすることで、そのディスクを、交替領域(ISA,OSA)を用いた交替処理を実行するディスクとして扱うものとなる。
図1においてデータゾーンより外周側、例えば半径58.0〜58.5mmはリードアウトゾーンとされる。リードアウトゾーンは、管理/制御情報領域とされ、コントロールデータエリア、DMA、バッファエリア等が、所定のフォーマットで形成される。コントロールデータエリアには、例えばリードインゾーンにおけるコントロールデータエリアと同様に各種の管理/制御情報が記録される。DMAは、リードインゾーンにおけるDMAと同様にISA、OSAの管理情報が記録される領域として用意される。
図2には、管理/制御情報領域の構造例を示している。
図示するようにリードインゾーンには、未定義区間(リザーブ)を除いて、DMA2,OPC(テストライトエリア)、TDMA、DMA1の各エリアが形成される。またリードアウトゾーンには、未定義区間(リザーブ)を除いて、DMA3,DMA4の各エリアが形成される。
なお、上述したコントロールデータエリアは示していないが、例えば実際にはコントロールデータエリアの一部がDMAとなること、及びDMAに関する構造が本発明の要点となることから、図示を省略した。
このようにリードインゾーン、リードアウトゾーンにおいて4つのDMAが設けられる。各DMA1〜DMA4は、同一の交替管理情報が記録される。
但し、TDMAが設けられており、当初はTDMAを用いて交替管理情報が記録され、またデータ書換や欠陥による交替処理が発生することに応じて、交替管理情報がTDMA(さらには上記OSA内に設定可能なATDMA)に追加記録されていく形で更新されていく。
従って、例えばディスクをファイナライズするまでは、DMAは使用されず、TDMA(ATDMA)において交替管理が行われる。ディスクをファイナライズすると、その時点においてTDMA(又はATDMA)に記録されている最新の交替管理情報が、DMAに記録され、DMAによる交替管理が可能となる。
2.DMA。
リードインゾーン、リードアウトゾーンに記録されるDMAの構造を図3に示す。
ここではDMAのサイズは32クラスタとする例を示す。但しDMAサイズは32クラスタに限定されるものではない。
なお、1クラスタは65536バイトであり、これはデータ記録の最小単位である。また、2048バイトがセクタ(又はデータフレーム)と呼ばれる単位となり、従って1クラスタは32セクタ(又は32データフレーム)となる。ユーザーデータのサイズで考えれば、セクタとデータフレームは同一であるが、セクタは物理的なデータ単位、データフレームは論理的なデータ単位である。
アドレスはセクタ単位で割り当てられる。物理セクタアドレスをPSN(Physical Sector Number)、論理セクタアドレスをLSN(Logical Sector Number)と呼ぶ。
図3では、32クラスタの各クラスタを、クラスタ番号1〜32としてDMAにおける各内容のデータ位置を示している。また各内容のサイズをクラスタ数として示している。
DMAにおいて、クラスタ番号1〜4の4クラスタの区間にはDDS(Disc Definition Structure)としてディスクの詳細情報が記録される。
このDDSの内容は図4で述べるが、DDSは1クラスタのサイズとされ、当該4クラスタの区間において4回繰り返し記録される。
クラスタナンバ5〜8の4クラスタの区間は、ディフェクトリストDFLの1番目の記録領域(DFL#1)となる。ディフェクトリストDFLは4クラスタサイズのデータとなり、その中に、個々の交替アドレス情報(後述するDFLエントリ、DOWエントリ)をリストアップした構成となる。
クラスタナンバ9〜12の4クラスタの区間は、ディフェクトリストDFLの2番目の記録領域(DFL#2)となる。
さらに、4クラスタづつ3番目以降のディフェクトリストDFL#3〜DFL#6の記録領域が用意され、クラスタナンバ29〜32の4クラスタの区間は、ディフェクトリストDFLの7番目の記録領域(DFL#7)となる。
つまり、32クラスタのDMAには、ディフェクトリストDFL#1〜DFL#7の7個の記録領域が用意される。
本例のように1回書き込み可能なライトワンス型光ディスクの場合、このDMAの内容を記録するためには、ファイナライズという処理を行う必要がある。その場合、DMAに書き込む7つのディフェクトリストDFL#1〜DFL#7は互換性を考慮して全て同じ内容とされる。
ディフェクトリストDFLの構造は、後述するTDMAにおけるTDFL(テンポラリDFL)とほぼ同様となるため説明を省略する。
上記図3のDMAの先頭に記録されるDDSの内容を図4に示す。
上記のようにDDSは1クラスタ(=65536バイト)のサイズとされる。
図4においてバイト位置は、65536バイトであるDDSの先頭バイトをバイト0として示している。バイト数は各データ内容のバイト数を示す。
バイト位置0〜1の2バイトには、DDSのクラスタであることを認識するための、DDS識別子(DDS Identifier)=「DS」が記録される。
バイト位置2の1バイトに、DDS型式番号(フォーマットのバージョン)が示される。
バイト位置4〜7の4バイトには、DDSの更新回数(DDS Update Count)が記録される。なお、本例ではDMA自体はファイナライズ時に交替管理情報が書き込まれるものであって更新されるものではなく、交替管理情報はTDMAにおいて行われる。従って、最終的にファイナライズされる際に、TDMAにおいて行われたDDS(TDDS:テンポラリDDS)の更新回数が、当該バイト位置に記録されるものとなる。
バイト位置16〜19の4バイトには、DMA内のドライブエリアの先頭物理セクタアドレスが記録される。
バイト位置24〜27の4バイトには、DMA内のディフェクトリストDFLの先頭物理セクタアドレスが記録される。
バイト位置32〜35の4バイトは、データゾーンにおけるユーザーデータ領域の先頭位置(図1のADus)、つまりLSN(Logical Sector Number:論理セクタアドレス)”0”の位置を、PSN(Phisical Sector Number:物理セクタアドレス)によって示している。
バイト位置36〜39の4バイトは、データゾーンにおけるユーザーデータエリアの終了位置(図1のADue)をLSN(論理セクターアドレス)によって示している。
バイト位置40〜43の4バイトには、データゾーンにおけるISAのサイズが示される。図1(b)のフォーマットの場合、ISAサイズは「0」とされる。
バイト位置44〜47の4バイトには、データゾーンにおけるOSAのサイズが示される。図1(b)のフォーマットの場合、OSAサイズは「0」とされる。
バイト位置48〜51の4バイトには、データゾーンにおけるISA(2層ディスクにおける第2レイヤのISA)のサイズが示される。
バイト位置52の1バイトには、ISA、OSAを使用してデータ書換が可能であるか否かを示す交替領域使用可能フラグ(Spare Area Full Flag)が示される。交替領域使用可能フラグは、ISA又はOSAが全て使用された際に、それを示すものとされる。
バイト位置54の1バイトには、ディスクサーティフィケーションフラグ(Disc Certification Flag)が示され、ディスクの認証のステータスを表す。
バイト位置56〜59の4バイトには、ラストベリファイドアドレスポインタ(Last Verified Address Pointer)として、ベリファイ済みの最終アドレスが示される。
これら以外のバイト位置はリザーブ(未定義)とされ、全て00hとされる。
DMAにおいては、以上のようなデータ構造で、交替管理情報が記録される。但し、上述したように、DMAにこれらの情報が記録されるのはディスクをファイナライズした際であり、そのときは、TDMAにおける最新の交替管理情報が反映されるものとなる。
欠陥管理やデータ書換のための交替処理及びそれに応じた交替管理情報の更新は、次に説明するTDMAにおいて行われることになる。
3.TDMA。
3−1 TDMA構造及びTDMSアップデートユニット。
続いて、図1,図2に示したように管理/制御情報領域に設けられるTDMAについて説明する。TDMA(テンポラリDMA)は、DMAと同じく交替管理情報を記録する領域とされるが、データ書換や欠陥の検出に応じた交替処理が発生することに応じて交替管理情報が追加記録されることで更新されていく。
図5にTDMAの構造を示す。図5(a)(b)に示すように管理/制御情報領域内に設けられるTDMAのサイズは、例えば2048クラスタとされる。
図5(c)に2048クラスタを用いたTDMA構造を示す。
TDMAの先頭から2つのクラスタCL0、CL1は、TDMAインジケータとしての機能を持つ。
クラスタCL1はATDMAインジケータとされ、ここにはATDMA(Additional TDMA)に初めて情報が記録されたときに最新のTDDS(Temporary Disc Definition Structure:後述)を含むストラクチャを記録する。
クラスタCL0はDMAインジケータとされ、ここにはDMAが記録されたときに図3に添った形で必要な情報を、最新のTDMS(Temporary Disc Management Structure:後述)から取得して記録する。
クラスタCL1が記録済みの場合、最新のTDMSはATDMAから取得出来ることを表すものとなる。またクラスタCL0が記録済みの場合、そのディスクはファイナライズされて書き込み禁止状態になっており、最新のディスク情報はDMAから取得出来ることを表している。
TDMAのクラスタCL2〜CL2047までは、ディスク情報や交替管理情報の更新に用いられる。
クラスタCL2以降に記録されるディスク情報および交替管理情報を構成するストラクチャをTDMS(Temporary Disc Management Structure)と呼ぶ。
TDMSは、1〜Nクラスタの可変サイズとされるTDMSアップデートユニット単位で追加記録されていく。シーケンシャルレコーディングモードでは上記Nは「4」とされる。また2層ディスクの場合は上記Nは「8」とされる。
例えば図5(d)は、最初にクラスタCL2に1クラスタのTDMSアップデートユニットが記録され、次にクラスタCL2に1クラスタのTDMSアップデートユニットが記録され、さらにクラスタCL3に2クラスタのTDMSアップデートユニットが記録された状態を示している。
TDMSは、ディスク情報や交替管理情報の更新が必要となることに応じて、このようにTDMSアップデートユニット単位で、連続するクラスタに逐次記録されていく。TDMSアップデートユニットの記録の際には、その時点で最後の記録済みクラスタの後ろから間を空けずに 最新のTDMSアップデートユニットを記録していく。
本例のライトワンス型ディスクに対して記録モードがシーケンシャル記録モード(Sequential Recording Mode)とされる場合、TDMSを構成する要素は、TDDS(Temporary Disc Definition Structure)、TDFL(Temporary Defect List)、SRRI(Sequential Recording Range Information)の3つであり、これら要素は必ず同じTDMA内に記録されている。
それぞれ詳しく後述するが、TDDSは、主にTDMSの管理のための情報が含まれる。TDFLは、実際の交替情報(DOWエントリ,DFLエントリ)が含まれる。SRRIは、ユーザデータ領域に記録されるSRR(Sequential Recording Range:連続記録範囲)の管理情報である。ここでいう連続記録範囲とは、例えばCD、DVD等で言う「トラック」に相当するものである。
図6(a)(b)(c)にTDMSアップデートユニットの構成を示す。
全てのTDMSアップデートユニットは1セクタのサイズのTDDSを含むものとされる。そしてTDDSはTDMSアップデートユニットを構成するクラスタの最後のセクタ(データフレーム)に配置される。
またTDMSアップデートユニットにTDFLを含む場合、TDFLはTDMSアップデートユニットの先頭からの必要数のセクタ(データフレーム)に配置される。
またTDMSアップデートユニットにSRRIを含む場合、SRRIはTDMSアップデートユニットの終端側、即ちTDDSの直前の必要数のセクタ(データフレーム)に配置される。
図6(a)は、SRRIとTDDSを含むTDMSアップデートユニットの例である。TDMSアップデートユニットは例えば1クラスタとされ、最終セクタ(データフレーム31)にTDDSが配置される。そしてSRRIのサイズがMセクタであるとすると、TDDSの直前となるMセクタ(データフレーム(31−M)からデータフレーム30まで)にSRRIが配置される。
この場合TDFLは記録されないため、データフレーム0からデータフレーム(30−M)まではゼロデータ(00h)とされる。
図6(b)は、TDFLとTDDSを含むTDMSアップデートユニットの例である。TDMSアップデートユニットは例えばKクラスタとされ、最終セクタ(クラスタKのデータフレーム31)にTDDSが配置される。そしてTDFLのサイズがNセクタであるとすると、先頭からNセクタ(クラスタ0のデータフレーム0からクラスタKのデータフレーム(x−1)までにTDFLが配置される。なお、x=mod(N/32)−1である。
この場合SRRIは記録されないため、クラスタKのデータフレームxからデータフレーム30まではゼロデータ(00h)とされる。
図6(c)は、TDFL、SRRI、TDDSを含むTDMSアップデートユニットの例である。TDMSアップデートユニットは例えばKクラスタとされ、最終セクタ(クラスタKのデータフレーム31)にTDDSが配置される。そしてTDFLのサイズがNセクタであるとすると、先頭からNセクタ(クラスタ0のデータフレーム0からクラスタ(K−1)のデータフレーム(x−1)までにTDFLが配置される。
またTDDSの直前となるMセクタ(クラスタKのデータフレーム(31−M)からデータフレーム30まで)にSRRIが配置される。
TDFLとSRRIの間に図のように残り領域があれば、その領域はゼロデータ(00h)で埋められる。
なお、TDMSアップデートユニットを構成するクラスタ数は、TDFLやSRRIのサイズによって異なるものとなることは言うまでもない。
図7は、TDMSアップデートユニットが追加記録されていった様子を示している。例えば最初に2クラスタサイズのTDMSアップデートユニット#1が記録され、その後#2,#3・・・#x・・・#yと追加記録された場合である。
例えばTDFLの更新が必要な場合、或いはSRRIの更新が必要な場合、さらにはTDFLとSRRIの両方の更新が必要な場合に、上記図6(a)(b)(c)の内でいずれか必要な形態のTDMSアップデートユニットの追加記録が行われる。例えばSRRIの更新が必要であるがTDFLの更新は不要であるときは図6(a)の形態となる。
図7では、TDMSアップデートユニット#yが最新のTDMSアップデートユニットである。TDMSアップデートユニットには必ずTDDSが含まれることから、このTDMSアップデートユニット#yのTDDSが有効な最新のTDDSとなる。
そしてこの最新のTDDSによって、有効なSRRIやTDFLが示される。
この例のTDMSアップデートユニット#yは、SRRIの更新のために記録されたものであり、従って最新のTDDSにより、TDMSアップデートユニット#yにおけるSRRInを有効なSRRIとして示している。
また、この時点でTDMSアップデートユニット#xでのTDFLmが有効なTDFLであれば、最新のTDDSにより、TDMSアップデートユニット#xにおけるTDFLmが有効なTDFLとして示されることになる。
つまり、図5のTDMAにおいてクラスタCL2以降に随時追加記録されるTDMSは、その最新のTDMSアップデートユニットにおけるTDDSが有効なTDDSとされ、そのTDDSによって、最新のSRRI、TDFLが示されるものである。
3−2 TDDS。
上記のようにTDMSアップデートユニットの最後のセクターとして記録されるTDDS(temporary disc definition structure)の構造を図8に示す。
TDDSは1セクタ(2048バイト)で構成される。そして図4で述べたDMAにおけるDDSと同様の内容を含む。なお、DDSは1クラスタ(65536バイト)であるが、図4で説明したようにDDSにおける実質的内容定義が行われているのはデータフレーム0のバイト位置59までである。つまり1クラスタの先頭セクタ(データフレーム)内に実質的内容が記録されている。このためTDDSが1セクタであっても、DDS内容主たる内容を包含できる。
TDDSは上述のようにTDMSアップデートユニットの最終クラスタの最終セクタに記録されるため、TDDSは、図8に示すように、データフレーム31としてのバイト位置0〜2047に記録される。
そしてTDDSは、バイト位置0〜53まではDDSと同様の内容となる。つまり、ファイナライズによってDDSが記録される際には、最新のTDDSにおけるこれらの内容がDDSに反映されて記録される。
なお、DDSとTDDSのバイト位置53までにおいて、バイト位置4〜7は図4を参照してわかるようにDDS更新回数とされるが、この情報は、TDDSにおいてはTDDSを作成した回数としての値となる。またTDDSにおいては、バイト位置24〜27のディフェクトリストの開始PSNは、ディスクのクローズ処理(それ以上の追記を禁止するための処理)がされるまでは0の値を取る。
クローズ処理時に DMAに書き込まれるDDSには、ファイナライズ時点での最新の TDDSのバイト位置4〜7の値がDDSのバイト位置4〜7に書き込まれ、またバイト位置24〜27のディフェクトリストの開始PSNが書き込まれる。
TDDSのバイト位置1024以降には、DDSには無い情報が記録される。なお図8では、バイト位置1024以降の内容について、一部省略し、本実施の形態で説明する動作に関連する内容のみを示している。
バイト位置1024の1バイトは、レコーディングモード(Recording Mode)とされディスクの記録モードが示される。
バイト位置1032から1035の4バイトには、ユーザーデータ領域でのデータ記録済の最終の物理セクタアドレスPSNが記録される。
バイト位置1040から1043の4バイトには、ATDMAのサイズが示される。
バイト位置1120から1023の4バイトには、TDFLの第1クラスタの先頭PSN(First PSN of 1st Cluster of DFL)が示される。
以降4バイトずつ、TDFLの第2〜第8クラスタの先頭PSNが示される。
このTDFLの第1クラスタの先頭PSN〜TDFLの第1クラスタの先頭PSNが、それぞれTDFLのポインタとされ、これらを用いて図7で示したように有効なTDFLを示すことが行われる。
バイト位置1184から1087の4バイトには、SRRIの先頭PSN(First PSN of SRRI)が示される。このSRRIの先頭PSNはSRRIのポインタとされ、これを用いて図7で示したように有効なSRRIを示すことが行われる。
バイト位置1216から1219の4バイトには、ISAにおいて次に記録するアドレス(Next available PSN of ISA)が示される。
またバイト位置1220から1223の4バイトには、OSAにおいて次に記録するアドレス(Next available PSN of OSA)が示される。
交替処理によりISA又はOSAが使用された時は、その次に書き込みを行うアドレスとして、これらの値が更新される。
バイト位置1920から2048はドライブIDとされる。
3−3 TDFL。
次にTDFL(テンポラリDFL)の構成を述べる。上述のようにTDFLは、TDMSアップデートユニットに含まれることで更新されていく。
図9においてクラスタナンバ/データフレームナンバはTDFL内のクラスタ番号と、2048バイトのセクタ単位を示す。データフレーム内のバイト位置(Byte position in Data frame)は各データフレームでの内部のバイト位置を示す。
TDFLの内容として、バイト位置0からの64バイトは、TDFLの管理情報を収めるTDFLヘッダ(Temporary Defect List Header)とされる。
このTDFLヘッダは、TDFLクラスタであることを認識する情報、バージョン、TDFLアップデート(TDFL記録更新)回数、TDFLの情報ブロック(DFLエントリ/DOWエントリ)のエントリー数等の情報で構成される。
バイト位置64以降は、複数の情報ブロックから構成されるテンポラリリストオブディフェクト(Temporary list of Defects)であり、一つ一つの情報ブロックの大きさは8バイトである。N個の情報ブロックが存在する場合、その大きさはN×8バイトとなる。
8バイトによる1つの情報ブロックが、1つの交替情報であり、DFLエントリ又はDOWエントリとなる。
DFLエントリとDOWエントリは、実質的に同じ交替情報であるが、説明の便宜上、DFLエントリは欠陥領域の交替情報、DOW(Data Overwrite)エントリは、データ書換に用いる交替情報とする。
DFLエントリとDOWエントリについては、実質的に同様の処理(交替処理)を示すものであるためテンポラリリストオブディフェクト内の情報ブロックとして混在してかまわないものとなっている。
テンポラリリストオブディフェクトは、DFLエントリとDOWエントリが複数集まって構成され、そのDFLエントリとDOWエントリを合わせた総数は、一層ディスクの場合、最大32759個とされる。
テンポラリリストオブディフェクトの直後は、8バイトでテンポラリディフェクトリスト終端(Temporary Defect List Terminator)が記録され、テンポラリリストオブディフェクトが終了されることを示す。以降、そのクラスタの最後までは0で埋められる。
個々の情報ブロックである8バイトのDFLエントリの構成を図10(a)に示す。なお、DOWエントリとされる場合も同様のフォーマットである。
8バイト(=64ビット)のうち、ビットb63〜b60の4ビットはステータス1とされる。
ビットb59〜b32の28ビットは交替元アドレス(交替元クラスタの先頭PSN)とされる。
ビットb31〜b28の4ビットはステータス2とされる。
ビットb27〜b0の28ビットは交替先アドレス(交替先クラスタの先頭PSN)とされる。
ステータス1,2による意味を図10(b)に示す。
ステータス1,2が「0000」「0000」とされる場合は、そのDFLエントリ(又はDOWエントリ)は通常の交替情報となる。
即ちそのエントリに記録された交替元アドレスと交替先アドレスで、1つのクラスタの交替処理が示される。つまり、欠陥検出に基づく交替処理、又はデータ書換のための交替処理がエントリされる。
欠陥交替を示すDFLエントリの場合、交替先アドレスは、図1に示した交替領域(ISA、OSA)内のアドレスとなる。
データ書換のための交替処理によるDOWエントリの場合は、交替先アドレスはユーザーデータ領域内で選択されたアドレスとなる。但し、この場合の交替先にISA、OSA内の領域が用いられるようにしてもよい。
ステータス1,2が「0001」「0000」とされる場合は、そのDFLエントリは、交替処理を行っていないディフェクトクラスタを示すものとなる。本例の場合、後述するように、データ書込時等に欠陥(ディフェクト)クラスタが発見された場合においても、ISA、OSAを用いた交替処理ができない場合がある。そのような場合、交替処理は行わないが、その欠陥クラスタを1つのDFLエントリとして登録するようにしている。そのDFLエントリは、ステータス1,2が「0001」「0000」とされ、該欠陥クラスタがビットb59〜b32の交替元クラスタとして示される。この場合交替先クラスタは存在しないため、ビットb27〜b0は例えばゼロデータとされる。
ステータス1,2が「0000」「0001」とされる場合は、そのエントリーは、バーストブロック交替のスタートアドレスを示す。
またステータス1,2が「0000」「0010」とされる場合は、そのエントリーは、バーストブロック交替のエンドアドレスを示す。
バーストブロック交替とは、物理的に連続する複数クラスタをまとめて交替させる交替処理である。
即ちステータス1,2が「0000」「0001」のエントリには、交替処理させる複数クラスタ範囲についての先頭クラスタの先頭PSNと、その交替先の複数クラスタ範囲の先頭クラスタの先頭PSNが記録される。
またステータス1,2が「0000」「0010」のエントリには、交替処理させる複数クラスタ範囲についての最終クラスタの先頭PSNと、その交替先の複数クラスタ範囲の最終クラスタの先頭PSNが記録される。
この2つのエントリによって、連続した複数クラスタ範囲を一括した交替処理として管理することができる。つまり、物理的に連続する複数のクラスタをまとめて交替管理する場合は、その複数個の全てのクラスタを1つづつエントリする必要はなく、先頭クラスタと終端クラスタとについての2つの交替情報をエントリすればよいものとなる。
DFLエントリとDOWエントリは同じフォーマットでTDFL内に混在されるが、データ書換の能力を持たない装置に、本例のディスクが装填された際には、DFLエントリとDOWエントリを、どちらもDFLエントリとして解釈し、再生時に読み出すクラスタを通常に交替させるため、再生互換性は保たれることになる。
また上記バーストブロック交替の機能を持たない装置を考慮する必要がある。このためには、ファイナライズ時にDMAを書き込む場合(ファイナライズ時に最新のTDFL内容をDMA内のDFLに書き込む場合)、バーストブロック交替された複数のクラスタを、個々の通常の交替情報のエントリに変換してDFLを再構成する必要がある。そうすることにより、全ての交替情報のエントリは、1クラスタづつの通常の交替情報となり、バーストブロック交替機能を持たない再生装置に対しても再生互換性が確保できる。
3−4 SRR及びSRRI。
次にSRR(Sequential Recording Range)及びSRRI(Sequential Recording Range Information)について説明する。
SRRの構造を図11に示す。SRRは、本例のライトワンスディスクに対してシーケンシャル記録モード(Sequential Recording Mode)時に使用する書き込み領域(連続記録範囲)の事であり、CDにおけるトラックと似た、以下の<1>〜<5>のような特徴を持つ。
<1>SRR内部では記録はアドレス増加方向に行われ、また記録可能なアドレス(追記ポイント)を一つだけ持つ事が可能である。その追記ポイントとしてのアドレスの事を NWA(Next Writable Address, PSN)と呼ぶ。
図11(a)に示すように、SRR内部の最終記録アドレスを LRA(Last Recorded Address, PSN)とするとNWAは以下の式で示される。
NWA = (ip(LRA /32) + 1) * 32 (LRA≠0の場合)。
NWA = Start PSN of the SRR (LRA = 0の場合)。
ここで ip(N) は N よりも小さな整数で、最大の整数を表している。
つまり、SRRに記録が行われていれば、NWAはLRAを含むクラスタの次のクラスタの先頭アドレス(PSN)となり、またSRRが、まだ記録が行われていない状態なら、NWAはSRRの先頭アドレス(PSN)とされる。
<2>SRRは オープン(Open )およびクローズド(Closed)の二つのうちどちらかのステータスをとる。
ここで、図11(a)のOpen SRR は記録可能な(つまりNWAを持つ)SRRを表し、図11(b)のClosed SRR は記録不可能な(つまりNWAを持たない)SRRを表す。
<3>Open SRRをディスク上に確保する処理をSRRのリザーブ、Open SRR のステータスをClosed に変える処理をSRRのクローズと呼ぶ。
<4>SRRはディスク上に複数(最大7927個)存在することが可能であり、その中でも Open SRR は同時に16個まで存在することが可能である。
<5>書き込み対象となるSRRは任意の順番で選択出来る。
実際の使用方法として Open SRR のリザーブはファイルシステムの管理領域をファイルデータの前方に確保しつつ、ディスクにファイルデータを記録した後にファイルシステムの管理情報を管理領域に記録する場合に使用されている。
図11(c)は、シーケンシャル記録モードで記録を行っている時のディスクのサンプルレイアウトを示している。
このディスク上には4つのSRR(SRR#1〜SRR#4)が存在し、SRR#1、SRR#3、SRR#4 が Open SRR でSRR#2がClosed SRR である。
このディスクに追記する場合、NWA1、NWA3、NWA4 のいずれからも記録が可能である。
このようなSRRを管理する情報として、上記TDMSアップデートユニットによりSRRIが記録される。
図12にSRRIの構成を示す。
SRRIはデータフレーム1〜31の大きさで構成される。
図12の相対データフレームナンバ(Relative Data Frame)はクラスタ内の各データフレームを示す。上述したようにSRRIは、TDMSアップデートユニットの最終データフレーム31に記録されるTDDSの直前に配置されるため、SRRIがMセクタのサイズであるとすると、SRRIはデータフレーム(31−M)〜データフレーム30に配置される。またデータフレーム内のバイト位置(Byte position in Data frame)は各データフレームの内部のバイト位置を示す。
SRRIの先頭から64バイトは、SRRIの管理情報を収めるSRRIヘッダ(SRRI Header)とされる。
SRRIヘッダは SRRIクラスタであることを認識する情報、バージョン、SRRIアップデート(SRRI記録更新)回数、SRRエントリ(SRRの情報をしめすブロック)の総数等の情報で構成される。
続くバイト位置64以降は、複数のSRRエントリによるリスト(List of SRRI Entries)とされる。
リスト(List of SRRI Entries)に含まれる一つ一つのSRRエントリの大きさは8バイトである。N個のSRRエントリが存在する場合、リストの大きさはN×8バイトとなる。
最後のSRRエントリの直後は、8バイトのSRRI終端(SRRI Terminator )が配置され、以降そのクラスタの最後までが0で埋められる。
SRRIヘッダの構成を図13(a)に示す。
バイト位置0〜1の2バイトは、SRRIの管理情報を収めるSRRI−ID(SRRI Identifier)とされる。
バイト位置2の1バイトは、SRRIフォーマットのバージョンを示すSRRIフォーマット(SRRI Format)とされる。
バイト位置4〜7の4バイトは、SRRIの更新回数を表すSRRIアップデートカウント(SRRI Update Count)とされる。
バイト位置12〜15の4バイトは、SRRエントリの合計数を表すSRRエントリ数(Number of SRR Entries)とされる。
バイト位置16の1バイトは、ステータスがオープンになっているSRRの総数を表すオープンSRR数(Number of Open SRRs)とされる。
バイト位置20からは、全ての Open SRR 番号をまとめたリスト(List of Open SRR Numbers)が記録される。
このリスト(List of Open SRR Numbers)の構造を図13(b)に示す。各Open SRR番号が2バイトずつ、合計16個分の大きさを持ち、32バイトある。Open SRR の総数が16個に満たない場合、リスト(List of Open SRR Numbers )の残りの部分は0で埋められる。また、リスト(List of Open SRR Numbers)は Open SRR の総数が増減するたびにその内容を修正し降順にソートする必要がある。
このようなSRRIヘッダに続いて、図12のエントリーリスト(List of SRRI Entries)に登録されることになるSRRエントリの構成を図14に示す。エントリナンバをiとする。
それぞれが或るSRRを示すことになる個々のSRRエントリは8バイト(64ビット)で構成される。
ビットb63〜b60の4ビットはリザーブ(未定義)である。
ビットb59〜b32の28ビットは、ユーザデータ領域に存在するSRR#iのスタートアドレスとされる。つまりSRR#iの開始クラスタの先頭のPSNが示される。
ビットb31はセッションスタートとされ、このSRRがセッション最初のSRRであるかどうかを示すビットとされる。このビットが1のとき、このSRRがセッションの最初のSRR、すなわちこのSRRからセッションが始まっている事を示している。
ビットb30〜b28の3ビットはリザーブ(未定義)とされる。
ビットb27〜b0の28ビットではSRR#i内のLRA(Last Recorded Address:図11参照)がPSNにより示される。
以上のようにSRRIヘッダ及びSRRエントリを含むSRRIにより、ユーザデータ領域に存在する各SRRの数やアドレス、さらには各SRRのLRAが管理されることになる。また上述したようにオープンSRRのNWA(Next Writable Address)は、そのSRRに対応するSRRエントリにおけるLRA(Last Recorded Address)の値から算出できる。
このようなSRRIは、SRRがリザーブされた場合、SRR内のNWAから追記が行われた場合、SRRがクローズされた場合など、SRRの管理状態の更新が必要なときに、上記TDMSアップデートユニットにSRRIが含まれるかたちで更新される。
3−5 交替領域を用いた交替処理。
ここで、ISA、OSAとしての固定の交替領域を用いた交替処理を説明しておく。
図15に示すようにISA(インナースペアエリア:内周側交替領域)およびOSA(アウタースペアエリア:外周側交替領域)は欠陥クラスタの交替処理のための交替領域としてデータゾーン内の内周側と外周側に確保される。
ISA、OSAのサイズは上述のDDS,TDDS内で定義される。
ISA、OSAの大きさ(サイズ)は初期化時に決定され、その後の大きさも固定である。
これらISA、OSAを用いた欠陥クラスタの交替処理は、次のように行われる。
例えばホスト装置からの要求によるデータ書込時に、その書込アドレスとして指定されたクラスタが欠陥クラスタであった場合、適正なデータ記録が実行できない。その場合、記録しようとするデータを、ISA又はOSA内の或るクラスタに書き込むようにする。これが交替処理である。
この交替処理が上記のDFLエントリとして管理される。つまりデータ記録が実行できない欠陥クラスタのアドレスが交替元、ISA又OSA内にデータを書き込んだクラスタのアドレスが交替先として、1つのDFLエントリが登録される。
この交替処理での交替先としての記録は、図15に示すように、ISA、OSAの順に若いアドレスのクラスタから用いられて行われていく。
なお、このようなフォーマットにおいては、OSAの一部或いは全部をATDMA(Additional TDMA)として利用することが可能となっている。
なお、記録済みアドレスに対する書き込み、つまりデータ書換の要求があった場合に、対象アドレスに書き込むデータを実際に記録するための交替先は、基本的にはユーザーデータ領域内、例えばSRR内のNWAなどが選択されるが、上述もしたように、ISAやOSA内の領域を交替先としても使用することも考えられる。
いずれにしても、データ書換の場合も、その交替に応じたDOWエントリが登録されれば良い。書換によるデータ位置の交替をTDMA内のTDFLにおけるDOWエントリで管理するようにすることで、ライトワンス型のディスクでありながら、実質的に(例えばホストシステムのOS、ファイルシステム等から見て)データ書換を実現することができる。
4.ディスクドライブ装置及びホスト装置の構成。
次に、上記のようなライトワンス型のディスクに対応する記録システムの構成例を図16で説明する。この記録システムは、ディスクドライブ装置(記録再生装置)10とホスト装置120により構築される。
ディスクドライブ装置10は、ライトワンス型のディスク、例えば図1のプリレコーデッド情報領域PICのみが形成されている状態であって、ライトワンス領域は何も記録されていない状態のディスクに対してフォーマット処理を行うことで、図1で説明した状態のディスクレイアウトを形成することができるものとし、また、そのようなフォーマット済のディスクに対してユーザーデータ領域にデータの記録再生を行なう。また必要時において、TDMA(又はATDMA)の更新も行うものである。
図16においてディスクドライブ装置10に装填されるディスク1は上述したライトワンス型のディスクである。なお、ディスクドライブ装置10は、リライタブルディスクに対する記録再生やROMディスクに対する再生も可能とされる。
ディスク1は、図示しないターンテーブルに積載され、記録/再生動作時においてスピンドルモータ52によって一定線速度(CLV)で回転駆動される。
そして光学ピックアップ(光学ヘッド)51によってディスク1上のグルーブトラックのウォブリングとして埋め込まれたADIPアドレスやプリレコーデッド情報としての管理/制御情報の読み出しがおこなわれる。
また初期化フォーマット時や、ユーザーデータ記録時には光学ピックアップによってライトワンス領域におけるトラックに、管理/制御情報やユーザーデータが記録され、再生時には光学ピックアップによって記録されたデータの読出が行われる。
ピックアップ51内には、レーザ光源となるレーザダイオードや、反射光を検出するためのフォトディテクタ、レーザ光の出力端となる対物レンズ、レーザ光を対物レンズを介してディスク記録面に照射し、またその反射光をフォトディテクタに導く光学系(図示せず)が形成される。
ピックアップ51内において対物レンズは二軸機構によってトラッキング方向及びフォーカス方向に移動可能に保持されている。
またピックアップ51全体はスレッド機構53によりディスク半径方向に移動可能とされている。
またピックアップ51におけるレーザダイオードはレーザドライバ63からのドライブ信号(ドライブ電流)によってレーザ発光駆動される。
ディスク1からの反射光情報はピックアップ51内のフォトディテクタによって検出され、受光光量に応じた電気信号とされてマトリクス回路54に供給される。
マトリクス回路54には、フォトディテクタとしての複数の受光素子からの出力電流に対応して電流電圧変換回路、マトリクス演算/増幅回路等を備え、マトリクス演算処理により必要な信号を生成する。
例えば再生データに相当する高周波信号(再生データ信号)、サーボ制御のためのフォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号などを生成する。
さらに、グルーブのウォブリングに係る信号、即ちウォブリングを検出する信号としてプッシュプル信号を生成する。
なお、マトリクス回路54は、ピックアップ51内に一体的に構成される場合もある。
マトリクス回路54から出力される再生データ信号はリーダ/ライタ回路55へ、フォーカスエラー信号及びトラッキングエラー信号はサーボ回路61へ、プッシュプル信号はウォブル回路58へ、それぞれ供給される。
リーダ/ライタ回路55は、再生データ信号に対して2値化処理、PLLによる再生クロック生成処理等を行い、ピックアップ51により読み出されたデータを再生して、変復調回路56に供給する。
変復調回路56は、再生時のデコーダとしての機能部位と、記録時のエンコーダとしての機能部位を備える。
再生時にはデコード処理として、再生クロックに基づいてランレングスリミテッドコードの復調処理を行う。
またECCエンコーダ/デコーダ57は、記録時にエラー訂正コードを付加するECCエンコード処理と、再生時にエラー訂正を行うECCデコード処理を行う。
再生時には、変復調回路56で復調されたデータを内部メモリに取り込んで、エラー検出/訂正処理及びデインターリーブ等の処理を行い、再生データを得る。
ECCエンコーダ/デコーダ57で再生データにまでデコードされたデータは、システムコントローラ60の指示に基づいて、読み出され、インターフェース64を介して接続されたホスト装置120、例えばパーソナルコンピュータやAV(Audio-Visual)機器などに転送される。
グルーブのウォブリングに係る信号としてマトリクス回路54から出力されるプッシュプル信号は、ウォブル回路58において処理される。ADIP情報としてのプッシュプル信号は、ウォブル回路58においてADIPアドレスを構成するデータストリームに復調されてアドレスデコーダ59に供給される。
アドレスデコーダ59は、供給されるデータについてのデコードを行い、アドレス値を得て、システムコントローラ60に供給する。
またアドレスデコーダ59はウォブル回路58から供給されるウォブル信号を用いたPLL処理でクロックを生成し、例えば記録時のエンコードクロックとして各部に供給する。
また、グルーブのウォブリングに係る信号としてマトリクス回路54から出力されるプッシュプル信号として、プリレコーデッド情報PICとしてのプッシュプル信号は、ウォブル回路58においてバンドパスフィルタ処理が行われてリーダ/ライタ回路55に供給される。そして2値化され、データビットストリームとされた後、ECCエンコーダ/デコーダ57でECCデコード、デインターリーブされて、プリレコーデッド情報としてのデータが抽出される。抽出されたプリレコーデッド情報はシステムコントローラ60に供給される。
システムコントローラ60は、読み出されたプリレコーデッド情報に基づいて、各種動作設定処理やコピープロテクト処理等を行うことができる。
記録時には、ホスト装置120から記録データが転送されてくるが、その記録データはインターフェース64を介してECCエンコーダ/デコーダ57におけるメモリに送られてバッファリングされる。
この場合ECCエンコーダ/デコーダ57は、バファリングされた記録データのエンコード処理として、エラー訂正コード付加やインターリーブ、サブコード等の付加を行う。
またECCエンコードされたデータは、変復調回路56において例えばRLL(1−7)PP方式の変調が施され、リーダ/ライタ回路55に供給される。
記録時においてこれらのエンコード処理のための基準クロックとなるエンコードクロックは上述したようにウォブル信号から生成したクロックを用いる。
エンコード処理により生成された記録データは、リーダ/ライタ回路55で記録補償処理として、記録層の特性、レーザー光のスポット形状、記録線速度等に対する最適記録パワーの微調整やレーザドライブパルス波形の調整などが行われた後、レーザドライブパルスとしてレーザードライバ63に送られる。
レーザドライバ63では供給されたレーザドライブパルスをピックアップ51内のレーザダイオードに与え、レーザ発光駆動を行う。これによりディスク1に記録データに応じたピットが形成されることになる。
なお、レーザドライバ63は、いわゆるAPC回路(Auto Power Control)を備え、ピックアップ51内に設けられたレーザパワーのモニタ用ディテクタの出力によりレーザ出力パワーをモニターしながらレーザーの出力が温度などによらず一定になるように制御する。記録時及び再生時のレーザー出力の目標値はシステムコントローラ60から与えられ、記録時及び再生時にはそれぞれレーザ出力レベルが、その目標値になるように制御する。
サーボ回路61は、マトリクス回路54からのフォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号から、フォーカス、トラッキング、スレッドの各種サーボドライブ信号を生成しサーボ動作を実行させる。
即ちフォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号に応じてフォーカスドライブ信号、トラッキングドライブ信号を生成し、ピックアップ51内の二軸機構のフォーカスコイル、トラッキングコイルを駆動することになる。これによってピックアップ51、マトリクス回路54、サーボ回路61、二軸機構によるトラッキングサーボループ及びフォーカスサーボループが形成される。
またサーボ回路61は、システムコントローラ60からのトラックジャンプ指令に応じて、トラッキングサーボループをオフとし、ジャンプドライブ信号を出力することで、トラックジャンプ動作を実行させる。
またサーボ回路61は、トラッキングエラー信号の低域成分として得られるスレッドエラー信号や、システムコントローラ60からのアクセス実行制御などに基づいてスレッドドライブ信号を生成し、スレッド機構53を駆動する。スレッド機構53には、図示しないが、ピックアップ51を保持するメインシャフト、スレッドモータ、伝達ギア等による機構を有し、スレッドドライブ信号に応じてスレッドモータを駆動することで、ピックアップ51の所要のスライド移動が行なわれる。
スピンドルサーボ回路62はスピンドルモータ2をCLV回転させる制御を行う。
スピンドルサーボ回路62は、ウォブル信号に対するPLL処理で生成されるクロックを、現在のスピンドルモータ52の回転速度情報として得、これを所定のCLV基準速度情報と比較することで、スピンドルエラー信号を生成する。
またデータ再生時においては、リーダ/ライタ回路55内のPLLによって生成される再生クロック(デコード処理の基準となるクロック)が、現在のスピンドルモータ52の回転速度情報となるため、これを所定のCLV基準速度情報と比較することでスピンドルエラー信号を生成することもできる。
そしてスピンドルサーボ回路62は、スピンドルエラー信号に応じて生成したスピンドルドライブ信号を出力し、スピンドルモータ62のCLV回転を実行させる。
またスピンドルサーボ回路62は、システムコントローラ60からのスピンドルキック/ブレーキ制御信号に応じてスピンドルドライブ信号を発生させ、スピンドルモータ2の起動、停止、加速、減速などの動作も実行させる。
以上のようなサーボ系及び記録再生系の各種動作はマイクロコンピュータによって形成されたシステムコントローラ60により制御される。
システムコントローラ60は、ホスト装置120からのコマンドに応じて各種処理を実行する。
例えばホスト装置120から書込命令(ライトコマンド)が出されると、システムコントローラ60は、まず書き込むべきアドレスにピックアップ51を移動させる。そしてECCエンコーダ/デコーダ57、変復調回路56により、ホスト装置120から転送されてきたデータ(例えばMPEG方式のビデオデータや、オーディオデータ等)について上述したようにエンコード処理を実行させる。そして上記のようにリーダ/ライタ回路55からのレーザドライブパルスがレーザドライバ63に供給されることで、記録が実行される。
また例えばホスト装置120から、ディスク1に記録されている或るデータ(MPEG方式のビデオデータ等)の転送を求めるリードコマンドが供給された場合は、まず指示されたアドレスを目的としてシーク動作制御を行う。即ちサーボ回路61に指令を出し、シークコマンドにより指定されたアドレスをターゲットとするピックアップ51のアクセス動作を実行させる。
その後、その指示されたデータ区間のデータをホスト装置120に転送するために必要な動作制御を行う。即ちディスク1からのデータ読出を行い、リーダ/ライタ回路55、変復調回路56、ECCエンコーダ/デコーダ57におけるデコード/バファリング等を実行させ、要求されたデータを転送する。
なお、これらのデータの記録再生時には、システムコントローラ60は、ウォブル回路58及びアドレスデコーダ59によって検出されるADIPアドレスを用いてアクセスや記録再生動作の制御を行うことができる。
また、ディスク1が装填された際など所定の時点で、システムコントローラ60は、ディスク1のBCAにおいて記録されたユニークIDや(BCAが形成されている場合)、再生専用領域にウォブリンググルーブとして記録されているプリレコーデッド情報(PIC)の読出を実行させる。
その場合、まずBCA、プリレコーデッドデータゾーンPRを目的としてシーク動作制御を行う。即ちサーボ回路61に指令を出し、ディスク最内周側へのピックアップ51のアクセス動作を実行させる。
その後、ピックアップ51による再生トレースを実行させ、反射光情報としてのプッシュプル信号を得、ウォブル回路58、リーダ/ライタ回路55、ECCエンコーダ/デコーダ57によるデコード処理を実行させ、BCA情報やプリレコーデッド情報としての再生データを得る。
システムコントローラ60はこのようにして読み出されたBCA情報やプリレコーデッド情報に基づいて、レーザパワー設定やコピープロテクト処理等を行う。
図16ではシステムコントローラ60内にキャッシュメモリ60aを示している。このキャッシュメモリ60aは、例えばディスク1のTDMAから読み出したTDDS/TDFL/SRRI等の保持や、その更新に利用される。
システムコントローラ60は、例えばファイナライズされていないディスク1が装填された際には、各部を制御してTDMAに記録されたTDDS/TDFL/SRRIの読出を実行させ、読み出された情報をキャッシュメモリ60aに保持する。
その後、データ書込/書換や欠陥による交替処理が行われた際には、キャッシュメモリ60a内でSRRIやTDFLなどを更新していく。
例えばデータの書込や、データ書換等で交替処理が行われ、SRRI又はTDFLの更新を行う際に、その都度ディスク1のTDMA(又はATDMA)において、TDMSアップデートユニットを追加記録しても良いのであるが、そのようにすると、ディスク1のTDMAの消費が早まってしまう。
そこで、例えばデータ追記が行われてSRRIとしてのLRA(Last Recorded Address)が更新される場合などは、或る程度の回数はキャッシュメモリ60a内でSRRIを更新しておき、ある時点でキャッシュメモリ内で更新されてきたSRRIをTDMSアップデートユニットによりディスク1に記録するような手法を採る。
また例えばディスク1がディスクドライブ装置からイジェクト(排出)されるまでの間は、キャッシュメモリ60a内でTDFL/SRRIの更新を行っておき、イジェクト時などにおいて、キャッシュメモリ60a内の最終的な(最新の)TDFL/SRRIを、ディスク1のTDMAに書き込むようにするなどの手法も考えられる。
ホスト装置120は、例えばパーソナルコンピュータ等とされる場合、CPU101,インターフェース102,HDD103、ROM/RAM104、ユーザインターフェース105を有する構成とされる。
インターフェース102はディスクドライブ装置10との間のコマンドや記録再生データの通信を行う。
HDD(ハードディスクドライブ)103は、AVデータやアプリケーションプログラム等の格納に使用される。
ROM/RAM104は、CPU101で起動されるプログラムの格納やCPU101のワーク領域として用いられる。
ユーザインターフェース105は、例えばモニタディスプレイ等の映像/文字などの表示部、スピーカ等の音声出力部、キーボードやスイッチ等の操作入力部など、ユーザーに対する入出力を行う部位又は装置を示している。
このようなホスト装置120は、CPU101で起動されるアプリケーションプログラムに従って、ディスクドライブ装置10をAVデータのストレージ機器として利用する装置となる。
なお、このホスト装置120としては、実際の形態として、パーソナルコンピュータではなく、例えばビデオカメラ、オーディオシステム、AV編集装置、その他の各種機器が想定される。
5.欠陥交替処理。
上記本例の記録システムにおける欠陥交替処理について図17,図18で説明する。
図17は、ホスト装置120から、ディスク1の或るアドレスに対してデータ書込要求があり、これに対してディスクドライブ装置10が書込を実行しようとしたところ、そのアドレスのクラスタが欠陥クラスタであった場合のシステムコントローラ60の処理を示している。
なお、このようにホスト装置120の要求によってデータ書込処理が行われる場合においては、ディスクドライブ装置10にディスク1が装填され、かつ、その装填時のディスク1のTDMAに記録されていたTDDS/TDFL/SRRIがキャッシュメモリ60aに読み込まれている状態であるとする。
また、通常、ホスト装置120からの書込要求や読出要求の際には、その対象とするアドレスを論理セクタアドレス(LSN)で指定してくる。ディスクドライブ装置は、これを物理セクタアドレス(PSN)に変換して処理を行う。
なお、ホスト側から指定された論理セクタアドレスを、物理セクタアドレスに変換するには、論理セクタアドレスにTDDS内に記録された「ユーザデータ領域の開始物理セクタアドレス」を加えればよい。
データの記録はクラスタを単位として行われる。
システムコントローラ60に対して、AVシステム120等のホスト装置から或るアドレスN(=論理セクタアドレス N(N は32の倍数))に対する書き込み要求が来たとし、このアドレスに対する書き込みがエラー(欠陥クラスタと検出される)になったとする。
この場合、システムコントローラ60はステップF101で、まずTDDS、TDFLを参照してディフェクトリスト(TDFL)の大きさと、TDMAに十分な容量があるかどうかを調べる。
TDMAに空き容量が無い場合(ATDMAがある場合はさらにATDMAにも空き容量が無い場合)か、またはTDFLにおけるエントリ数が最大となっておりDFLエントリを追加できない場合には、システムコントローラ60の処理はステップF105に進んで、記録不可能を示すエラーをホスト装置120に返して終了する。
一方、TDMA(又はATDMA)に空き容量がありDFLエントリを追加できる場合は、ステップF102に進み、交替領域であるISA又はOSAに十分な空き容量があるかどうかを調べる。
ここで、交替領域に十分な空き容量がある場合には、ステップF103に進み、通常の交替処理として交替領域にデータを交替する処理を行う。つまり書込エラーとなったデータを、ISA又はOSA内のクラスタに記録するように制御する。
そしてこの交替処理に応じて交替管理情報を更新する。つまりTDFLにおいて新たにDFLエントリが追加されるようにする。
DFLエントリを作成するためには、まずホスト装置120側から指定された論理セクタアドレス Nを、物理セクタアドレスN’に変換する必要がある。このため指定された論理セクタアドレスNにTDDS内に記録された「ユーザデータ領域の開始物理セクタアドレス」を加えることで物理セクタアドレスN’を求め、これをDFLエントリにおける交替元のアドレスとする。
そしてISA又はOSA内の交代先の物理セクタアドレスを交替先アドレスとして、図10(a)のフォーマットに沿って DFLエントリを作成し、TDFLを再構築する。
またこのように更新されたTDFLが最新のTDFLとして管理されるようにTDDSを更新する。(以上は、図5,図6,図7で説明したTDMSアップデートユニットの記録として行われる)
ステップF102で交替領域に十分な空き容量が無いと確認された場合には、システムコントローラ60の処理はステップF106に進み、まず交替管理情報の更新を行う。この場合も書込エラーとなったクラスタをDFLエントリとして登録する訳であるが、この場合は図10(b)で説明した、ステータス1,2が「0001」「0000」となるDFLエントリを作成することになる。つまり、ホスト装置120側から指定されたアドレスを交替元アドレスとし、交替先アドレスはゼロデータとしてのDFLエントリを作成し、TDFLを更新する。そのDFLエントリは、交替処理を行っていないディフェクトクラスタを示すものとなる。
また、データ書込がシーケンシャル記録モードで行われる場合は、ホスト装置120は或るSRRのNWA(Next Writable Address)を書込アドレスとして指定することになるが、この場合、そのNWAが欠陥クラスタアドレスとなったことに応じて、NWAを、欠陥クラスタの次のクラスタのアドレスに更新する。具体的にはSRRIにおけるLRA(Last Recorded Address)を更新する。
そして、これらTDFL、SRRIの更新に応じてTDDSも更新する。(TDMSアップデートユニットの記録)
このようにして欠陥クラスタを交替管理情報に登録するのであるが、この場合、ISA,OSAに残容量がなく、使用できないことから、実際の交替処理は行わない。
そして、ステップF107では、欠陥クラスタのアドレスをホスト側に知らせるためエラーを返して終了する。
以上のようにディスクドライブ装置10では、データ書込に際して欠陥クラスタがあった場合は、TDMA(ATDMA)が全て記録済などで新たなDFLエントリが登録できない場合は、記録不可能としてのエラーをホスト装置120に返す。
また、新たなDFLエントリが登録可能であり、また交替領域に余裕があれば、交替処理を行い、新たなDFLエントリでそれを管理できるようにする。
また、新たなDFLエントリが登録可能であるが、交替領域に容量の余裕がなければ、欠陥クラスタを示すDFLエントリを登録するが、交替処理は行わず、その欠陥クラスタのアドレスをホスト装置120に送信し、対応処理を求めるものである。
このようなディスクドライブ装置10側の処理によっては、ホスト装置120はステップF105又はF107でエラー通知を受けることになる。
エラー通知を受けた場合のホスト装置120(CPU101)の処理は図18のようになる。
ホスト装置120(CPU101)は、ディスクドライブ装置10において欠陥交替処理が有効に機能しているときに、エラーが返ってきた場合、まずエラーの種類を調べる。ステップF201では、管理領域に関するエラーであるか否かを判別する。これはTDMA(ATDMA)が更新不能となったことによってステップF105に進んで発行されたエラーであるか否かの判別である。
このような管理領域に関するエラーであったら、そのディスク1に対してそれ以上の記録はできないため、ステップF205に進んで記録不可能なディスクであるとし、それ以上の記録要求を行わない。
一方、ディスクドライブ装置10が書込エラーに応じて交替処理を行おうとしたが、交替領域の不足から結局ステップF107に進んでエラーを返してきたものであったら、CPU101の処理はステップF202に進む。
ここではCPU101はシステムコントローラ60に対してコマンドを発し、ディスク1の交替領域(ISA,OSA)に十分な空き領域があるか否かを確認する。
このときに、交替領域に十分な空き容量があるとしての通知があるのは、異常な状況である。交替領域に十分な空き容量がある場合にエラーが返ってくるというのは、図14に示していないエラーであり、例えば交替領域への交替が一定回数以上失敗した場合等に発生するが、この時にどのような処理を行うかはホスト側(アプリケーション)次第である(F206)。
通常の状態では、管理領域に関するものではないライトエラーは、図17のステップF107でのエラー通知である。CPU101は、ステップF202で交替領域の空きがないことを確認した場合は、ステップF107のエラー通知があったとしてステップF203に進んで対応処理を行う。
このようにディスク1の交替領域に十分な空き容量が無く、交替処理が実行されていない場合には、CPU101はシステムコントローラ60が欠陥交替処理を無効化していると判断し、ホスト側から新しい書き込みポイントを指定してそこに新たに記録するよう書込要求を発行する。
このためステップF203として、欠陥が発生したSRRのNWAをシステムコントローラ60側から新たに取得する。これは例えば上記のようにシステムコントローラ60側でステップF106で更新されたNWAである。
そしてステップF204で、そのNWAを書込アドレスとして指定して、再度記録を実行するように書込要求のコマンドをシステムコントローラ60に送信するものとなる。
これに応じてシステムコントローラ60は、新たに指示されたアドレスにデータ記録を行うように制御する。
なお、シーケンシャル記録モードの場合、新たなNWAとしては、欠陥クラスタを含むSRRの新しいNWA(この場合、欠陥クラスタをスキップして記録することになる)とする以外に、オープン状態の他のSRRのNWAを指定することも考えられるが、ホスト装置120側が各NWAを正しく管理することにより、どのSRRを選択しても記録や再生における互換性の問題は発生しない。即ちディスクドライブ装置10側で行われていた欠陥交替処理が交替領域の不足によって、交替処理が途中でホスト側に委ねられるように変更された場合でも、新たな書込場所をホスト装置120側がしっかり管理することにより、ディスク1の再生互換性は確保される。
また、ディスクドライブ装置10側において更新された、TDDS、TDFL、SRRIを含むTDMSアップデートユニットは、例えばデータ記録後に直ちにディスク1上のTDMA(又はATDMA)に記録される。
ところで、以上の処理では、ステップF107の通知をエラー通知として扱ったが、いわゆるエラーの通知でなくても良い。即ち、データ書込を行おうとしたアドレスが欠陥クラスタであったことを通知し、ホスト装置120側に対応処理を求めるものであればよい。
6.実施の形態の効果。
以上の説明からわかるように本実施の形態では、欠陥交替処理が可能なディスクドライブ装置10において、記録開始時には欠陥交替を有効化し欠陥交替情報(TDFL)の記録および交替領域(ISA,OSA)への交替を実行するが、交替領域の残り容量が少なくなったときあるいは無くなったときには、欠陥交替情報の記録を行うものの、交替領域への交替は実行せずホスト装置120側に、該当アドレスが欠陥である事を報告するようにしている。
またホスト装置120側の記録処理は、欠陥交替が有効となっているディスク1においてライトエラーやその他の通知形態によって記録要求したアドレスが欠陥場所である事を知らされたときは、ディスク1上の交替領域の残り容量を調べ、十分な空き容量が無いとわかった場合には(欠陥交替処理が無効化されたと考え、)別の適当な場所を選択してそこから書き損じたデータを記録するようにしている。
ここでいう適当な場所としては、上記のように、例えば追記型記録方式(シーケンシャル記録モード)の場合には、エラーが発生した際に適当なSRRのNWAをディスクドライブ装置10から取得して決定し、そこからの記録開始を指示することが考えられる。
このようにディスクドライブ装置10及びホスト装置120の記録処理を拡張することにより、交替領域の残り容量によって制限されることのない記録を行う事が可能となる。また交替領域の残り容量が不足した場合には、ディスクドライブ装置10によるハードウェア欠陥交替処理から、ホスト装置120側が主体となり記録場所の制御を行うよう変更するだけであるため、本例の交替処理方法を適用済みのディスク1を記録再生装置にマウントしたときにも、依然として従来通りの再生互換が確保される事が見込まれる。従って再生互換を保ちつつ交替領域の不足による記録の制限を無くすことができる。
そしてこれによってISA、OSAのサイズもむやみに大きくする設定する必要はなくなり、ユーザーデータ領域を効率よく利用した記録動作が可能となる。
なお、このような欠陥交替に関する処理方式は、本例で述べた次世代光ディスクであるブルーレイディスクにおける欠陥交替に関する処理だけでなく、ロジカルオーバライト(上述したライトワンスメディアにおける交替を利用した書換)においても適用できる。
また同じくブルーレイディスク方式のライトワンスメディアとして、ロジカルオーバライトが行われないシステムでの欠陥交替処理にも適用できる。
さらに、ライトワンスメディアだけでなく、リライタブルメディアにおいても交替領域が不足することがあり、その場合に本例の処理を適用可能である。
1 ディスク、10 ディスクドライブ装置、51 ピックアップ、52 スピンドルモータ、53 スレッド機構、54 マトリクス回路、55 リーダ/ライタ回路、56 変復調回路、57 ECCエンコーダ/デコーダ、58 ウォブル回路、59 アドレスデコーダ、60 システムコントローラ、60a キャッシュメモリ、61 サーボ回路、62 スピンドルサーボ回路、63 レーザドライバ、64,102 インターフェース、101 CPU、120 ホスト装置

Claims (10)

  1. データ記録が可能な記録領域において、主データの記録再生を行う主データ領域と、交替処理に用いる交替領域と、交替処理を管理する交替管理情報を記録する管理情報領域とが設けられる記録媒体に対して、ホスト装置からの記録要求に応じて記録を行う記録装置の交替処理方法として、
    上記記録媒体上で、交替処理すべき被交替領域を検出した場合に、上記交替領域の空き容量を確認する確認ステップと、
    上記確認ステップによって上記交替領域に必要な空き容量が存在すると確認された際には、上記被交替領域について、上記交替領域を用いて交替処理させるとともに、該交替処理を反映するように上記管理情報領域における交替管理情報の更新を行う第1の処理ステップと、
    上記確認ステップによって上記交替領域に必要な空き容量が存在しないと確認された際には、上記被交替領域について、上記交替領域への交替処理は行わずに、上記被交替領域が管理されるように上記管理情報領域における交替管理情報の更新を行い、さらに上記ホスト装置に対して、上記被交替領域についての対応処理を求める情報を送信する第2の処理ステップと、
    を備えることを特徴とする交替処理方法。
  2. 上記被交替領域は、記録媒体上の欠陥により交替処理されるべき領域であることを特徴とする請求項1に記載の交替処理方法。
  3. 上記記録媒体は、上記交替領域を用いた交替処理を実行する記録媒体として初期化処理された記録媒体であることを特徴とする請求項1に記載の交替処理方法。
  4. 上記記録媒体は、1回書込可能な記録媒体、もしくは書換可能な記録媒体であることを特徴とする請求項1に記載の交替処理方法。
  5. データ記録が可能な記録領域において、主データの記録再生を行う主データ領域と、交替処理に用いる交替領域と、交替処理を管理する交替管理情報を記録する管理情報領域とが設けられる記録媒体に対して、ホスト装置からの記録要求に応じて記録を行う記録装置として、
    上記記録媒体に対してデータ書込を行う書込手段と、
    上記ホスト装置からのデータ書込要求があった場合に、上記書込手段による上記記録媒体へのデータ書込を実行させる書込制御手段と、
    上記書込手段によるデータ書込の際に、交替処理すべき被交替領域を検出した場合に、上記交替領域の空き容量を確認する確認手段と、
    上記確認手段によって上記交替領域に必要な空き容量が存在すると確認されることに応じて、上記被交替領域について、上記交替領域を用いて交替処理させるとともに、該交替処理を反映するように上記管理情報領域における交替管理情報の更新を行う第1の処理を行い、また上記確認手段によって上記交替領域に必要な空き容量が存在しないと確認されることに応じて、上記被交替領域について、上記交替領域への交替処理は行わずに、上記被交替領域が管理されるように上記管理情報領域における交替管理情報の更新を行い、さらに上記ホスト装置に、上記被交替領域についての対応処理を求める情報を送信する第2の処理を行う交替処理手段と、
    を備えたことを特徴とする記録装置。
  6. 上記被交替領域は、記録媒体上の欠陥により交替処理されるべき領域であることを特徴とする請求項5に記載の記録装置。
  7. 上記交替処理手段は、上記交替領域を用いた交替処理を実行する記録媒体として初期化処理された記録媒体について、上記第1及び第2の処理を行うことを特徴とする請求項5に記載の記録装置。
  8. データ記録が可能な記録領域において、主データの記録再生を行う主データ領域と、交替処理に用いる交替領域と、交替処理を管理する交替管理情報を記録する管理情報領域とが設けられる記録媒体に対してデータ記録を行う記録装置と、
    上記記録装置に対して、上記記録媒体へのデータ記録を要求するホスト装置と、
    から成る記録システムであって、
    上記記録装置は、
    上記記録媒体に対してデータ書込を行う書込手段と、
    上記ホスト装置からのデータ書込要求があった場合に、上記書込手段による上記記録媒体へのデータ書込を実行させる書込制御手段と、
    上記書込手段によるデータ書込の際に、交替処理すべき被交替領域を検出した場合に、上記交替領域の空き容量を確認する確認手段と、
    上記確認手段によって上記交替領域に必要な空き容量が存在すると確認されることに応じて、上記被交替領域について、上記交替領域を用いて交替処理させるとともに、該交替処理を反映するように上記管理情報領域における交替管理情報の更新を行う第1の処理を行い、また上記確認手段によって上記交替領域に必要な空き容量が存在しないと確認されることに応じて、上記被交替領域について、上記交替領域への交替処理は行わずに、上記被交替領域が管理されるように上記管理情報領域における交替管理情報の更新を行い、さらに上記ホスト装置に、上記被交替領域についての対応処理を求める情報を送信する第2の処理を行う交替処理手段と、を備え、
    上記ホスト装置は、
    上記記録装置に対してデータ書込要求を発行するとともに、そのデータ書込要求に対して、上記記録装置から、上記被交替領域についての対応処理を求める情報を受信した場合は、上記被交替領域とは別の領域を指定したデータ書込要求を発行する制御手段を備えることを特徴とする記録システム。
  9. 上記被交替領域は、記録媒体上の欠陥により交替処理されるべき領域であることを特徴とする請求項8に記載の記録システム。
  10. 上記記録装置における上記交替処理手段は、上記交替領域を用いた交替処理を実行する記録媒体として初期化処理された記録媒体について、上記第1及び第2の処理を行うことを特徴とする請求項8に記載の記録システム。
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